JP2013074201A - 脆性ウェハ加工用粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材樹脂フィルム上に放射線硬化性の粘着剤層を有する脆性ウェハ加工用粘着テープであって、該基材樹脂フィルムがポリオレフィン系樹脂からなり、該脆性ウェハ加工用粘着テープにおける該粘着剤層のシリコンウェハミラー面に対する放射線硬化前の粘着力が2.0〜35N/25mmであって、かつ該粘着剤層の表面の純水との接触角が85°以上である脆性ウェハ加工用粘着テープ。
【選択図】図1
Description
(1)基材樹脂フィルム上に放射線硬化性の粘着剤層を有する脆性ウェハ加工用粘着テープであって、該基材樹脂フィルムがポリオレフィン系樹脂からなり、該脆性ウェハ加工用粘着テープにおける該粘着剤層のシリコンウェハミラー面に対する放射線硬化前の粘着力が2.0〜35N/25mmであって、かつ該粘着剤層の表面の純水との接触角が85°以上であることを特徴とする脆性ウェハ加工用粘着テープ。
(2)前記基材樹脂フィルムのポリオレフィン系樹脂が、エチレン/酢酸ビニル共重合体からなる樹脂層と高密度ポリエチレンからなるからなる樹脂層の複層構成であることを特徴とする(1)に記載の脆性ウェハ加工用粘着テープ。
(3)前記脆性ウェハ加工用粘着テープにおける放射線硬化前の圧縮変位量が150μm以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の脆性ウェハ加工用粘着テープ。
(4)前記粘着剤層の厚さが20μm〜70μmであって、前記基材樹脂フィルムの厚さが50μm〜150μmであることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の脆性ウェハ加工用粘着テープ。
(5)前記基材樹脂フィルムの複層構成において、前記高密度ポリエチレンからなるからなる樹脂層の層比率が、該複層構成の全厚みに対し、30%以上であることを特徴とする(2)〜(4)のいずれか1項に記載の脆性ウェハ加工用粘着テープ。
(6)前記粘着剤層が、放射線硬化性の(メタ)アクリル系粘着剤からなり、該(メタ)アクリル系粘着剤を構成するポリマーの側鎖長が炭素数で4以上であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の脆性ウェハ加工用粘着テープ。
図1は本発明の脆性ウェハ加工用粘着テープ10の好ましい一実施形態を示す概略断面図であり、基材樹脂フィルム1と、基材樹脂フィルム1上に放射線硬化性の粘着剤層2が形成されている。
本発明の脆性ウェハ加工用粘着テープ10は、サファイアウェハをはじめとする脆性ウェハの加工に用いられるものである。
より具体的には、例えば、脆性ウェハ加工用粘着テープから、幅25mm×長さ150mmの試験片を3点採取し、その試験片を厚さ400μmのシリコンミラー面に2kgのゴムローラを3往復かけ圧着し、1時間放置後、JIS B 7721に準拠して、引張試験機を使用し、90°引きはがし法にて、測定温度23℃、測定湿度(相対湿度)50%で、かつ引張速さ50mm/minの条件で測定することで求められる。
本発明の脆性ウェハ加工用粘着テープの基材樹脂フィルム層と、粘着剤層を突き合わせて5枚積層する。この積層された脆性ウェハ加工用粘着テープを、引張試験機に設けた圧縮試験用の平行板治具に戴置し、曲げ試験(JIS K7171)の圧子から、速度1.0mm/分で圧縮応力を印加する。応力印加前に圧子がサンプルへ接触した部分をゼロ点として、50N圧縮応力印加時の変位量を測定値とする。
なお、本発明における上記の圧縮変位量は、平行板治具に本発明の脆性ウェハ加工用粘着テープを5枚積層したものを挟み込み、反りのない状態から圧子により応力を印加した場合の試験片の変位量を示すものである。よって、この圧縮変位量は、基材樹脂フィルムや脆性ウェハ加工用粘着テープについて引張り試験を行って得られる引張弾性率とは技術的意味が異なるものである。
なお、本発明においては、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」と「メタクリル」の両者を含むものとする。
また、アルキルエステルのアルコール部のアルキルの炭素数が4未満の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、エチルアクリレート、メチルアクリレートおよびこれらに対応するメタクリレートを挙げることができる。
上記化合物(a2)の官能基がカルボキシル基や環状酸無水基の場合は、上記重合体(a1)の有する官能基としては、例えば、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基などを挙げることができる。
上記化合物(a2)の官能基が水酸基の場合は、上記重合体(a1)の有する官能基としては、例えば、環状酸無水基、イソシアネート基などを挙げることができる。
上記化合物(a2)の官能基がアミノ基の場合は、上記重合体(a1)の有する官能基としては、エポキシ基、イソシアネート基などを挙げることができる。
上記化合物(a2)の官能基がエポキシ基である場合には、上記重合体(a1)の有する官能基としては、例えば、カルボキシル基、環状酸無水基、アミノ基などを挙げることができる。
上記化合物(a2)の官能基がイソシアネート基の場合は、上記重合体(a1)の有する官能基としては、例えば、水酸基、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などを挙げることができる。
なお、上記重合体(a1)と上記化合物(a2)の反応において、未反応の官能基を残すことにより、酸価または水酸基価などを所望の範囲に適宜設定することができる。
重合体(a)中における前記化合物(a2)の占める割合は、10〜50モル%が好ましく、15〜40モル%がより好ましい。
また、重合体(a)中には、(メタ)アクリル酸から得られる繰り返し単位を有することが好ましく、重合体(a)中に占める(メタ)アクリル酸から得られる繰り返し単位の比率は5モル%〜0.1モル%が好ましい。
これらにおいても、エステルのアルコール部の炭素数は4以上が好ましい。
このようなエチレン性不飽和基を有するモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1または2−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、(メタ)アクリル酸もしくはこれらのエステルないしはアミド〔含(メタ)アクリルアミド〕、桂皮酸もしくはこれらのエステルないしはアミド、マレイン酸もしくはこれらのエステルないしはアミド、フマル酸もしくはこれらのエステルないしはアミド、クロトン酸もしくはこれらのエステルないしはアミドが挙げられる。なお、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等の1位に炭素−炭素二重結合を有する炭化水素はα−オレフィンと称される。
ポリオレフィン系樹脂としては、より具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリブテンのようなポリオレフィン、ブタジエンゴム、イソプレンゴムなどの合成ゴム、天然ゴム、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン/α−オレフィン共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン/塩化ビニル共重合体、エチレン/酢酸ビニルのようなエチレン共重合体、(メタ)アクリル酸エステル/塩化ビニル共重合体等が挙げられる。また、ポリ塩化ビニルとしては軟質ポリ塩化ビニル、半硬質ポリ塩化ビニルが挙げられる。
ここで、エチレン/α−オレフィン共重合体には、α−オレフィンの量によって、密度が異なり、通常、密度が942kg/cm3以上のものを高密度ポリエチレン(HDPE)、密度が930kg/cm3以上942kg/cm3未満のものを中密度ポリエチレン(MDPE)、密度が910kg/cm3以上930kg/cm3未満のものを低密度ポリエチレン(LDPE)と分類されている。
本発明において、ポリエチレン重合体、エチレン/α−オレフィン共重合体においては、高密度ポリエチレンが特に好ましい。
基材樹脂フィルムの樹脂をポリオレフィン系樹脂にすることで、粘着剤層の粘着力、粘着剤層の表面の純水との接触角を特定の値にすることと相まって、本発明を効果的に発現させることができ、高密度ポリエチレン層とエチレン/酢酸ビニル共重合体層との組合せでさらに効果的となる。
また、複層構成において、基材樹脂フィルム全体における高密度ポリエチレンの樹脂層の層比率は、該複層構成の全厚みに対し、30%以上が好ましく、30〜95%がより好ましく、30〜90%がさらに好ましく、40〜90%が特に好ましい。
(実施例1)
1.粘着剤を構成する樹脂組成物の調製
(1)重合体(aB)の調製
ブチルアクリレート(69mol%)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(30mol%)、メタクリル酸(1mol%)からなるアクリル系共重合体を調製した。その後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを加えて、このアクリル系共重合体の2−ヒドロキシエチルアクリレートに由来する側鎖末端OH基と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートのNCO基を反応させて、主鎖の繰り返し単位中に、放射線硬化性の炭素−炭素二重結合として作用するメタクリロイル基を部分構造として有する重合体(aB)を得た。
(i)質量平均分子量
重合体(aB)について、下記条件により、GPC(ゲルーパーミエーション クロマトグラフ)で質量平均分子量を測定した。
GPC装置:HLC−8120GPC(商品名、東ソー社製)
カラム:TSK gel SuperHM−H/H4000/H3000/H2000、(商品名、東ソー社製)
流量:0.6ml/min
濃度:0.3質量%
注入量:20μl
カラム温度:40℃
展開溶媒:テトラヒドロフラン
(ii)二重結合当量
ヨウ素価測定法により1g中の炭素−炭素二重結合当量(ミリ当量)を算出した。
重合体(aB)の質量平均分子量は、33万、二重結合当量は1.5(meq/g)であった。
(1)で得られた重合体(aB)100質量部に、光重合開始剤としてイルガキュア184((商品名)、日本チバガイギー社製)を2.0質量部配合し、さらに硬化剤としてポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)0.7質量部を配合して、粘着剤を構成する樹脂組成物(1A)を調製した。
厚さが50μmで、高密度ポリエチレン(HDPE)層とエチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)層の2層構成で、粘着剤層側に高密度ポリエチレン(HDPE)層を全基材樹脂フィルムの厚みに対し、40%の層比率(下記表1ではHDPE 4、EVA 6として記載し、HDPE層は粘着剤層が塗設される側に最も近い層である。)で有する基材樹脂フィルムに、上記の樹脂組成物(1A)を乾燥後の厚さが60μmとなるように塗工して適宜養生し、ウェハ加工用粘着テープを得た。
実施例1において、基材樹脂フィルムの厚み、基材樹脂フィルムを構成する高密度ポリエチレン(HDPE)層とエチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)層の層比率、硬化剤の量をそれぞれ下記表1(表1と表1の続き)に記載のように変更した以外は、実施例1と同様にしてウェハ加工用粘着テープを得た。
1.粘着剤を構成する樹脂組成物の調製
(1)重合体(aB)の調製
実施例1で調製した重合体(aB)を使用した。
(2)樹脂組成物の調製
上記重合体(aB)100質量部に、光重合開始剤としてイルガキュア184((商品名)、日本チバガイギー社製)を2.0質量部配合し、さらに硬化剤としてポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)1.3質量部を配合して、粘着剤を構成する樹脂組成物(1B)を調製した。
上記の樹脂組成物(1B)を使用した以外は、実施例9と同様の方法によりウェハ加工用粘着テープを得た。
1.粘着剤を構成する樹脂組成物の調製
(1)重合体(aB)の調製
実施例1で調製した重合体(aB)を使用した。
(2)樹脂組成物の調製
上記重合体(aB)100質量部に、光重合開始剤としてイルガキュア184((商品名)、日本チバガイギー社製)を2.0質量部配合し、さらに硬化剤としてポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)2.6質量部を配合して、粘着剤を構成する樹脂組成物(1C)を調製した。
上記の樹脂組成物(1C)を使用した以外は、実施例9と同様の方法によりウェハ加工用粘着テープを得た。
1.粘着剤を構成する樹脂組成物の調製
(1)重合体(aB)の調製
実施例1で調製した重合体(aB)を使用した。
(2)樹脂組成物の調製
上記重合体(aB)100質量部に、光重合開始剤としてイルガキュア184((商品名)、日本チバガイギー社製)を2.0質量部配合し、さらに硬化剤としてポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)を、粘着力、接触角、圧縮時変位量が下記表1に記載の値を満たすように配合して、粘着剤を構成する樹脂組成物(1D)を調製した。
上記の樹脂組成物(1D)を使用した以外は、実施例12と同様の方法によりウェハ加工用粘着テープを得た。
1.粘着剤を構成する樹脂組成物の調製
(1)重合体(aB)の調製
実施例1で調製した重合体(aB)を使用した。
(2)樹脂組成物の調製
上記重合体(aB)100質量部に、光重合開始剤としてイルガキュア184((商品名)、日本チバガイギー社製)を2.0質量部配合し、さらに硬化剤としてポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)4.2質量部を配合して、粘着剤を構成する樹脂組成物(1E)を調製した。
上記の樹脂組成物(1E)を使用した以外は、実施例9と同様の方法によりウェハ加工用粘着テープを得た。
1.粘着剤を構成する樹脂組成物の調製
(1)重合体(ba)の調製
エチルアクリレート(81mol%)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(18mol%)、メタクリル酸(1mol%)からなるアクリル系共重合体を調製した。その後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを加えて、このアクリル系共重合体の2−ヒドロキシエチルアクリレートに由来する側鎖末端OH基と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートのNCO基を反応させて、主鎖の繰り返し単位中に、放射線硬化性の炭素−炭素二重結として作用するメタクリロイル基を部分構造として有する重合体(ba)を得た。
実施例1と同様の方法により測定、算出した重合体(ba)の質量平均分子量は、34万、二重結合当量は0.9meq/gであった。
(2)樹脂組成物の調製
(1)で得られた重合体(ba)100質量部に、光重合開始剤としてイルガキュア184((商品名)、日本チバガイギー社製)を2.0質量部配合し、さらに硬化剤としてポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)0.5質量部を配合して、粘着剤を構成する樹脂組成物(2A)を調製した。
2.ウェハ加工用粘着テープの作製
厚さが50μmで、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)層のみの基材樹脂フィルムに、上記の樹脂組成物(2A)を乾燥後の厚さが50μmとなるように塗工して適宜養生し、ウェハ加工用粘着テープを得た。
1.粘着剤を構成する樹脂組成物の調製
(1)重合体(aA)の調製
2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メタクリル酸からなるアクリル系共重合体を調製し、その後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを加えて、このアクリル系共重合体の2−ヒドロキシエチルアクリレートに由来する側鎖末端OH基と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートのNCO基を反応させて、質量平均分子量80万、二重結合当量0.9meq/gとなるように調製して、主鎖の繰り返し単位中に、放射線硬化性の炭素−炭素二重結合として作用するメタクリロイル基を部分構造として有する重合体(aA)を得た。
(2)樹脂組成物の調製
(1)で得られた重合体(aA)100質量部に、光重合開始剤としてイルガキュア184((商品名)、日本チバガイギー社製)を2.0質量部配合し、さらに硬化剤としてポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)2.5質量部を配合して、粘着剤を構成する樹脂組成物(2B)を調製した。
2.ウェハ加工用粘着テープの作製
厚さが75mで、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)層のみの基材樹脂フィルムに、上記の樹脂組成物(2B)を乾燥後の厚さが50μmとなるように塗工して適宜養生し、ウェハ加工用粘着テープを得た。
1.粘着剤を構成する樹脂組成物の調製
(1)重合体(bc)の調製
エチルアクリレート(45mol%)、ブチルアクリレート(35mol%)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(19mol%)、メタクリル酸(1.5mol%)からなるアクリル系共重合体を調製した。その後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを加えて、このアクリル系共重合体の2−ヒドロキシエチルアクリレートに由来する側鎖末端OH基と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートのNCO基を反応させて、主鎖の繰り返し単位中に、放射線硬化性の炭素−炭素二重結合として作用するメタクリロイル基を部分構造として有する重合体(bc)を得た。
実施例1と同様の方法により測定、算出した重合体(bc)の質量平均分子量は、66万、二重結合当量は0.6meq/gであった。
(2)樹脂組成物の調製
(1)で得られた重合体(bc)100質量部に、光重合開始剤としてイルガキュア184((商品名)、日本チバガイギー社製)を2.0質量部配合し、さらに硬化剤としてポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン社製、商品名コロネートL)1.5質量部を配合して、粘着剤を構成する樹脂組成物(2C)を調製した。
2.ウェハ加工用粘着テープの作製
厚さが100mで、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)層のみの基材樹脂フィルムに、上記の樹脂組成物(2C)を乾燥後の厚さが50μmとなるように塗工して適宜養生し、ウェハ加工用粘着テープを得た。
1.粘着力
各実施例及び各比較例のウェハ加工用粘着テープから幅25mm×長さ150mmの試験片を3点採取し、その試験片をシリコンウェハのミラー面に2kgのゴムローラを3往復かけ圧着した。1時間放置後、JIS B 7721に準拠した引張試験機を行いて粘着力を測定した。
測定は、90°引きはがし法によるものとし、引張速さは50mm/minとした。測定温度は23℃、測定湿度は50%とした。粘着力が2.0〜35N/25mmのものを合格とし、2.0N/25mm未満のもの及び35N/25mmを越えるものを不合格とした。
各実施例及び各比較例のウェハ加工用粘着テープを200mm×200mm程度の大きさに5枚切断し、基材樹脂フィルムと粘着剤層との間で積層した。その積層されたものを25mm×55mmに切断し、これを試験片とした。この試験片を、引張試験機に設けた圧縮試験用の平行板治具に戴置し、曲げ試験(JIS K7171)の圧子から、速度1.0mm/分で圧縮応力を印加した。応力印加前に圧子がサンプルへ接触した部分をゼロ点として、50N圧縮応力印加時の変位量を測定値とした。
圧縮変位量が150μm以下のものを合格、150μmを越えるものを不合格とした。
各実施例及び各比較例のウェハ加工用粘着テープのセパレータを剥離し、粘着剤層表面へ純水を滴下した。滴下直後の接触角を接触角計(協和界面科学製:CONTACT−ANGLE METER MODEL:CA−S)で測定し、85°以上を合格、85°未満を不合格とした。
直径4インチのサファイアウェハ表面に各実施例及び各比較例のウェハ加工用粘着テープを貼合し、バックグラインド装置(商品名:DFG8540、株式会社DISCO製)で、サファイアウェハ裏面を研削した。ウェハ裏面の研削厚さを変えて研削を行い、研削終了後のウェハを観察し、割れやクラックがない最低厚さを、研削可能な仕上げ厚さとした。80〜90μmを◎、91〜120μmを○、121〜164μmを△、165μm以上を×とした。
ウェハの割れやクラックがなく120μm以下の厚みに研削できたもの(◎又は○のランク)を合格、それ以外のランクのものを不合格とした。
これらの結果をまとめて下記表1(表1と表1の続き)に示した。
下記表1において、重合体の側鎖炭素数は、放射線硬化性の炭素−炭素二重結合として作用する基をアルコール部に有する以外のアルコール部の炭素数を示し、複数のアルコール部を有する場合は個々の炭素数を示し、かつ括弧内にはこれらをモル換算した全体の平均の炭素数を示した。
これに対し、比較例1と3は、純水との接触角が85°未満であり、耐水性が不足したため、一方、比較例2は粘着力が2.0N/25mmを下回るため、いずれも研削可能な仕上げ厚さが厚くなり、評価が不合格であった。
2 放射線硬化性の粘着剤層
10 脆性ウェハ加工用粘着テープ
Claims (6)
- 基材樹脂フィルム上に放射線硬化性の粘着剤層を有する脆性ウェハ加工用粘着テープであって、該基材樹脂フィルムがポリオレフィン系樹脂からなり、該脆性ウェハ加工用粘着テープにおける該粘着剤層のシリコンウェハミラー面に対する放射線硬化前の粘着力が2.0〜35N/25mmであって、かつ該粘着剤層の表面の純水との接触角が85°以上であることを特徴とする脆性ウェハ加工用粘着テープ。
- 前記基材樹脂フィルムのポリオレフィン系樹脂が、エチレン/酢酸ビニル共重合体からなる樹脂層と高密度ポリエチレンからなるからなる樹脂層の複層構成であることを特徴とする請求項1に記載の脆性ウェハ加工用粘着テープ。
- 前記脆性ウェハ加工用粘着テープにおける放射線硬化前の圧縮変位量が150μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の脆性ウェハ加工用粘着テープ。
- 前記粘着剤層の厚さが20μm〜70μmであって、前記基材樹脂フィルムの厚さが50μm〜150μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の脆性ウェハ加工用粘着テープ。
- 前記基材樹脂フィルムの複層構成において、前記高密度ポリエチレンからなるからなる樹脂層の層比率が、該複層構成の全厚みに対し、30%以上であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の脆性ウェハ加工用粘着テープ。
- 前記粘着剤層が、放射線硬化性の(メタ)アクリル系粘着剤からなり、該(メタ)アクリル系粘着剤を構成するポリマーの側鎖長が炭素数で4以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の脆性ウェハ加工用粘着テープ。
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