JP2013073097A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】除電を行うような電子写真方式の画像形成装置において、感光体の電荷輸送層の摩耗を少なくすること。
【解決手段】制御部は、画像形成を開始すると、帯電状態回転数に1を加算した後、電荷輸送層の厚さを特定し(ステップS150)、この厚さが閾値以上であれば除電条件を「除電有り」と判定し、閾値未満であれば除電条件を「除電無し」と判定する(ステップS160)。制御部は、除電条件の変更、使用環境の変化又は画像形成の終了があれば、その使用環境及び除電条件における帯電状態回転数を記憶させる(ステップS200)。そして、制御部は、次回以降、この記憶させた使用環境及び除電条件における回転数を用いて、電荷輸送層の厚さを特定する。また、制御部は、判定した除電条件に応じて除電を行い、又は行わないで画像形成の処理を行う。
【選択図】図7

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
特許文献1には、転写バイアスがあらかじめ設定された閾値以下の場合には除電手段をOFFにして除電を行わず、閾値を超えた場合には除電手段をオンにして除電を行う技術について記載されている。
特開2003−76076号公報
本発明は、除電を行うような電子写真方式の画像形成装置において、感光体の電荷輸送層の摩耗を少なくすることを目的とする。
本発明の請求項1に係る画像形成装置は、露光により発生した電荷を輸送する電荷輸送層を表面に有する感光体と、前記感光体の前記表面を帯電させる帯電手段と、前記帯電手段により帯電した前記表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記露光手段により形成された静電潜像にトナーを供給して当該静電潜像を現像し、前記表面にトナー像を形成する現像手段と、前記現像手段により形成されたトナー像を前記表面から媒体に転写する転写手段と、前記電荷輸送層の厚さを特定する特定手段と、前記転写手段により前記トナー像が転写された後に前記表面を除電する除電手段であって、前記特定手段により特定された厚さが前記第1の厚さよりも小さい第2の厚さである場合に、前記特定手段により特定された厚さが第1の厚さである場合よりも、小さい強度で除電する除電手段とを備えることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る画像形成装置は、請求項1に記載の構成において、前記帯電手段が前記表面を帯電する帯電期間における前記感光体が回転した回転数を計測する計測手段を備え、前記特定手段は、摩耗していない時点の前記電荷輸送層の厚さから、当該時点よりも後に前記計測手段により計測された回転数に応じた前記電荷輸送層の摩耗量を減算した値を、当該電荷輸送層の厚さとして特定することを特徴とする。
本発明の請求項3に係る画像形成装置は、請求項2に記載の構成において、前記除電手段が前記表面を第1の強度で除電する第1の除電条件と、前記除電手段が前記表面を当該第1の強度よりも弱い第2の強度で除電する第2の除電条件とに対して、前記第1の除電条件よりも前記第2の除電条件の方が小さくなるように定められている前記感光体の1回転当たりの前記電荷輸送層の摩耗量を表す摩耗率を記憶する記憶手段を備え、前記特定手段は、前記帯電期間において前記除電手段が前記第1の除電条件で除電する場合においては、前記記憶手段により記憶されている前記摩耗率のうちの当該第1の除電条件に対して定められた前記摩耗率に、当該帯電期間において前記計測手段により計測された回転数を乗じた値を、当該帯電期間における前記電荷輸送層の摩耗量として算出し、前記帯電期間において前記除電手段が前記第2の除電条件で除電する場合においては、前記記憶手段により記憶されている前記摩耗率のうちの当該第2の除電条件に対して定められた前記摩耗率に、当該帯電期間において前記計測手段により計測された回転数を乗じた値を、当該帯電期間における前記電荷輸送層の摩耗量として算出し、前記時点の前記電荷輸送層の厚さから、前記時点よりも後の前記帯電期間において算出した前記摩耗量の合計を減算した値を、当該電荷輸送層の厚さとして特定することを特徴とする。
本発明の請求項4に係る画像形成装置は、請求項2に記載の構成において、自装置が使用される環境に応じて定められている前記感光体の1回転当たりの前記電荷輸送層の摩耗量を表す摩耗率を記憶する記憶手段と、前記帯電期間における自装置が使用された環境を表す環境情報を取得する取得手段とを備え、前記特定手段は、前記記憶手段により記憶されている前記摩耗率のうち、前記帯電期間において前記取得手段が取得した環境情報が表す環境に応じて定められた前記摩耗率に、当該帯電期間において前記計測手段により計測された回転数を乗じた値を当該帯電期間における前記電荷輸送層の摩耗量として算出し、前記時点の前記電荷輸送層の厚さから、前記時点よりも後の前記帯電期間において前記環境別に算出した摩耗量の合計を減算した値を、当該電荷輸送層の厚さとして特定することを特徴とする。
本発明の請求項5に係る画像形成装置は、請求項2に記載の構成において、自装置が使用された環境と、前記除電手段が前記表面を第1の強度で除電する第1の除電条件及び前記除電手段が前記表面を当該第1の強度よりも弱い第2の強度で除電する第2の除電条件との組み合わせに応じて定められている前記感光体の1回転当たりの前記電荷輸送層の摩耗量を表す摩耗率を記憶する記憶手段と、前記帯電期間における自装置が使用された環境を表す環境情報を取得する取得手段とを備え、前記特定手段は、前記帯電期間において前記除電手段が前記第1の除電条件で除電する場合においては、前記記憶手段により記憶されている前記摩耗率のうち、当該帯電期間において前記取得手段が取得した環境情報が表す環境と当該第1の除電条件とに応じて定められた前記摩耗率に、当該帯電期間において前記計測手段により計測された回転数を乗じた値を、当該帯電期間における前記電荷輸送層の摩耗量として算出し、前記時点の前記電荷輸送層の厚さから、前記時点よりも後の前記帯電期間において算出した前記摩耗量の合計を減算した値を、当該電荷輸送層の厚さとして特定し、又は、前記帯電期間において前記除電手段が前記第2の除電条件で除電する場合においては、前記記憶手段により記憶されている前記摩耗率のうち、当該帯電期間において前記取得手段が取得した環境情報が表す環境と当該第2の除電条件とに応じて定められた摩耗率に、当該帯電期間において前記計測手段により計測された回転数を乗じた値を、当該帯電期間における前記電荷輸送層の摩耗量として算出し、前記時点の前記電荷輸送層の厚さから、前記時点よりも後の前記帯電期間において算出した前記摩耗量の合計を減算した値を、当該電荷輸送層の厚さとして特定することを特徴とする。
本発明の請求項6に係る画像形成装置は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の構成において、自装置が使用されている環境を表す環境情報を取得する取得手段を備え、前記除電手段は、前記表面を除電する場合において、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が第1の環境であるときよりも、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が前記第1の環境よりも前記露光手段により形成された過去の静電潜像による影響が少なくなる環境として予め決められた第2の環境であるときに、前記強度を小さくして除電することを特徴とする。
本発明の請求項7に係る画像形成装置は、請求項4又は5に記載の構成において、前記除電手段は、前記表面を除電する場合において、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が第1の環境であるときよりも、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が前記第1の環境よりも前記露光手段により形成された過去の静電潜像による影響が少なくなる環境として予め決められた第2の環境であるときに、前記強度を小さくして除電することを特徴とする。
本発明の請求項8に係る画像形成装置は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の構成において、自装置が使用されている環境を表す環境情報を取得する取得手段を備え、前記除電手段は、前記表面を除電する場合において、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が第3の環境であるときよりも、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が前記第3の環境よりも前記電荷輸送層が摩耗しにくくなる環境として予め決められた第4の環境であるときに、前記強度を大きくして除電することを特徴とする。
本発明の請求項9に係る画像形成装置は、請求項4又は5に記載の構成において、前記除電手段は、前記表面を除電する場合において、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が第3の環境であるときよりも、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が前記第3の環境よりも前記電荷輸送層が摩耗しにくくなる環境として予め決められた第4の環境であるときに、前記強度を大きくして除電することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、感光体の表面を本構成のように除電する構成を有しない場合に比べて、除電を行うような電子写真方式の画像形成装置において、感光体の電荷輸送層の摩耗を少なくすることができる。
請求項2に係る発明によれば、電荷輸送層の厚さを直接計測することができない場合であっても、感光体の表面を本構成のように除電する構成を有しない場合に比べて、除電を行うような電子写真方式の画像形成装置において、感光体の電荷輸送層の摩耗を少なくすることができる。
請求項3に係る発明によれば、自装置が使用された環境が変動した場合であっても、表面の摩耗量を本構成のように算出する構成を有しない場合に比べて、算出した摩耗量の精度を高くすることができる。
請求項4に係る発明によれば、第1の期間及び第2の期間が混在した場合であっても、表面の摩耗量を本構成のように算出する構成を有しない場合に比べて、算出した摩耗量の精度を高くすることができる。
請求項5に係る発明によれば、自装置が使用された環境が変動し、又は、第1の期間及び第2の期間が混在した場合であっても、表面の摩耗量を本構成のように算出する構成を有しない場合に比べて、算出した摩耗量の精度を高くすることができる。
請求項6、7に係る発明によれば、感光体の表面を本構成のように除電する構成を有しない場合に比べて、自装置が使用されている環境が第2の環境である場合に、感光体の電荷輸送層の摩耗を少なくすることができる。
請求項8、9に係る発明によれば、感光体の表面を本構成のように除電する構成を有しない場合に比べて、自装置が使用されている環境が第4の環境である場合に、過去に形成したトナー像が新たに形成するトナー像に与える影響を抑制することができる。
第1実施形態に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。 画像形成部の構成を示す図である。 感光体ユニットの構造を示す図である。 感光体の表層及び電荷発生層を説明するための図である。 使用環境と除電の有無と摩耗率との関係を示す表である。 表層の厚さ及びゴーストグレードとの関係を示すグラフである。 制御部が行う処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る制御部が行う処理の手順を示すフローチャートである。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る電子写真方式の画像形成装置10の構成を示すブロック図である。画像形成装置10は、制御部110と、温湿度計120と、記憶部130と、画像形成部200とを備える。制御部110は、CPU(Central Processing Unit)を含む演算装置やメモリを備えたコンピュータである。制御部110の演算装置は、メモリに記憶されたプログラムを実行して、画像形成装置10の各部を制御する。温湿度計120は、温度計と湿度計とを備え、温度及び相対湿度を計測する。温湿度計120は、計測した結果を示すデータを、画像形成装置10が使用される環境を表す環境情報として制御部110に供給する。記憶部130は、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置を備え、例えば、画像を形成するための画像データを記憶する。記憶部130は、本発明に係る「記憶手段」の一例である。
画像形成部200は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナーを用いて電子写真プロセスにより記録媒体に画像を形成する。記録媒体は、例えば記録用紙であるが、OHPシートなどのプラスチックや、その他の材質のシートなどであってもよく、表面に画像を記録し得る媒体であればよい。
図2は、画像形成部200の構成を示す図である。図2に示す画像形成部200の各符号のうち、その末尾に付されたアルファベットは画像形成装置が扱うトナーの色に対応する。符号の末尾のアルファベットが異なる構成は、扱うトナーの色が異なるが、その構成は互いに共通している。以下の説明において、これら各構成を特に区別する必要がない場合には、符号の末尾のアルファベットを省いて説明する。画像形成部200は、感光体ユニット210と、露光装置220と、現像装置230と、中間転写ベルト240と、回転ロール241及び242と、一次転写ロール250と、二次転写ロール261と、バックアップロール262と、搬送ロール270と、定着装置280とを有する。
感光体ユニット210は、感光体ドラム211を有する。感光体ドラム211は、軸を中心に回転する円筒状の部材であり、表面に形成された静電潜像を保持する。感光体ドラム211は、中間転写ベルト240と接触した状態にあるときに、中間転写ベルト240の回転に伴って、円筒の中心を軸として図中の矢印A1の方向に回転する。以下では、この方向をドラム回転方向A1という。感光体ドラム211は、本発明に係る「感光体」の一例である。露光装置220は、感光体ドラム211に対し画像データに応じた露光を行ってその感光体ドラム211に静電潜像を形成する。現像装置230は、Y、M、C、Kのいずれかの色のトナーとフェライト粉などの磁性体とを含む現像剤を収容している。現像装置230は、この現像剤を用いて、感光体ドラム211に形成された静電潜像にトナーを供給することで、現像を行う。この現像により、感光体ドラム211の表面にトナー像が形成される。露光装置220が本発明に係る「露光手段」の一例であり、現像装置230が本発明に係る「現像手段」の一例である。
中間転写ベルト240は、無端のベルト状の部材であり、回転ロール241、242、一次転写ロール250及びバックアップロール262と接触しながら図中の矢印A2が示す方向に回転する。以下では、この方向をベルト回転方向A2という。感光体ドラム211Y、211M、211C及び211Kは、中間転写ベルト240の外周面に沿うように、ベルト回転方向A2の上流側から下流側に向かって一列に並べて配置されている。回転ロール241及び242は、中間転写ベルト240を支持する円筒状の部材であり、円筒の中心を軸として回転する。
一次転写ロール250は、中間転写ベルト240を挟んで感光体ドラム211と対向する円筒状の部材であり、感光体ドラム211に形成されたトナー像を中間転写ベルト240に転写する。詳細には、一次転写ロール250と感光体ドラム211との間の電位差により、感光体ドラム211表面からトナー像が中間転写ベルト240の表面に転写される。二次転写ロール261は、中間転写ベルト240を挟んでバックアップロール262と対向する円筒状の部材であり、中間転写ベルト240に転写されたトナー像を、記録用紙に転写する。詳細には、二次転写ロール261は、中間転写ベルト240と接触する領域(接触領域という。)を形成する。この接触領域において、二次転写ロール261とバックアップロール262との間の電位差により、中間転写ベルト240表面のトナーが記録用紙の表面に転写される。一次転写ロール250、二次転写ロール261及びバックアップロール262は、本発明に係る「転写手段」の一例であり、中間転写ベルト240及び記録用紙は、本発明に係る「媒体」の一例である。
搬送ロール270は、図示せぬ駆動装置により駆動させられる円筒状の部材であり、図2に示す破線の矢印A3方向に記録用紙を搬送する。定着装置280は、トナー像が転写された記録用紙に熱と圧力とを加える定着処理を施し、そのトナー像を記録用紙に定着させる。以上の構成により、画像形成部200においては、図2に示す破線の矢印A3方向に搬送される記録用紙に画像が形成される。
図3は、感光体ユニット210の構造を示す図である。感光体ユニット210は、上述した感光体ドラム211の他に、帯電装置214と、クリーニングブレード215と、除電装置216と、回転検出装置217とを有する。感光体ドラム211は、アルミニウム等を材料にして形成されている円筒状の基体212と、この基体212の外面を覆う感光層213とを有する。基体212は、接地されており、その電位は0Vである。感光層213において、光が当てられると内部から電荷が発生し、その電荷が表面213aに移動することで、光が当てられた場所の電位が変化する。
帯電装置214は、帯電ロールと呼ばれるロール状の部材を有する接触型の帯電器であり、この帯電ロールを感光層213の表面213aに接触させて表面213aを帯電する。電圧印加部218は、帯電装置214と基体212との間に電圧を印加する。電圧印加部218により帯電装置214が基体212に対して負の電位V0となるように電圧が印加されることで、表面213aが決められた電位(以下「帯電電位V1」という。)に帯電する。電位V0及びV1は、0>V1>V0という関係になっている。表面213aが帯電電位V1となった感光層213には、上述した露光装置220により光が照射(露光)され、その光により発生した正の電荷によって、帯電電位V1よりも電位が正方向に変化した領域、すなわち静電潜像が表面213aに形成される。この露光された後の電位を、「露光後電位V2」とすると、0>V2>V1という関係になっている。つまり、露光された後の感光層213の表面213aには、露光された場所及びそれ以外の場所のいずれにも、負の電荷が蓄積されている。これらの負の電荷は、トナー像が一次転写された後も、感光層213の表面213a側に蓄積された状態で残留する。帯電装置214は、本発明に係る「帯電手段」の一例である。
クリーニングブレード215は、例えばゴム又は樹脂等で形成されている長尺で板状の部材であり、その長手方向に延びる一辺が感光層213の表面213aに接触しており、さらに感光体ドラム211側に押し当てられることで表面213aに付着した付着物を除去する。
除電装置216は、タングステンランプ又はLED(Light Emitting Diode)等の光源を有し、トナー像が一次転写された後の表面213aの全体に光を照射し、感光層213の表面213a側に蓄積されている負の電荷を除去する。この光の照射により、表面213a全体の電位が決められた電位(以下「除電電位V3」という。)に変化することになる。本実施形態では、除電装置216は、除電電位V3が0Vとなるように表面213aを除電するものとする。回転検出装置217は、光センサであり、感光体ドラム211の周面に設けられたセンサマークを検出する。回転検出装置217は、感光体ドラム211が1回転するたびにこのセンサマークを検出し、検出した結果を示す信号(以下「検出信号」という。)を制御部110に出力する。帯電装置214、現像装置230、回転検出装置217、一次転写ロール250及び除電装置216は、感光体ドラム211の周囲にドラム回転方向A1に沿ってこの順番で配置されている。
次に、感光層213における電荷の発生及び移動について述べる。
図4は、感光層213の構造を示す図である。図4では、感光体ドラム211の断面が示されている。感光層213は、電荷発生層213c及び電荷輸送層213bを有する。電荷発生層213cは、光が当たると電荷を生成する材料を含んでおり、基体212を被覆している。電荷輸送層213bは、それ自体の内部において電荷(例えば露光により発生した電荷)を輸送する材料を含んでおり、電荷発生層213cの外側に積層されている。つまり、電荷輸送層213bは、感光体ドラム211が表面に有している層(表層)である。この電荷輸送層213bが、帯電装置214によって帯電されて、その表面、すなわち、感光層213の表面213aが帯電電位V1となるように帯電される。
感光層213が露光されると、その光が当たった電荷発生層213cにおいて電荷が発生し、そのうちの正の電荷が電荷輸送層213bを通って電荷輸送層213bの表面(すなわち表面213a)まで移動する。この正の電荷が電荷輸送層213b内を移動する際、電荷の中には、他の電荷に比べて移動する速度が遅かったり、移動の途中で一時的に止まったりするものがある。そうした電荷は、それらを発生させた露光による画像が形成されたときにはまだ移動途中であり、次の画像が形成されているときに表面213aに到達する場合がある。その場合、次の画像に、これらの電荷によって前の画像の跡が現れるいわゆるゴーストと呼ばれる現象が発生する。ここで現れる跡は、前の画像よりも濃淡の度合いが小さくなって(薄くなって)いるものの、次の画像にムラを生じさせる場合がある。電荷輸送層213bの厚さBが大きいほど、電荷が表面213aに到達するまでの時間差が大きくなりやすいため、この現象が発生しやすい。この厚さBは、感光体ドラム211の径方向における電荷輸送層213bの厚さである。
一方、除電装置216による除電が行われると、電荷輸送層213bの厚さBが大きい期間であっても、上記現象の発生が抑制される。詳細には、この除電により、上記のとおり表面213a全体が除電電位V3に変化する。その結果、厚さBが大きく電荷輸送層213bの表面及び内部に電荷の偏りがある状態であっても、それらの偏りがなくなり、上記現象の発生が抑制される。
続いて、電荷輸送層213bの摩耗について述べる。帯電装置214による帯電が行われる直前において、既に除電装置216による除電が行われていれば、表面213aは除電電位V3となっている。また、除電が行われていなければ、表面213aは、露光された部分においては露光後電位V2となっており、露光されていない部分においては帯電電位V1となっている。これらの電位と帯電装置214に電圧が印加されたときの電位V0との関係は、V3(0V)>V2>V1>V0となっている。つまり、表面213aと帯電装置214との電位差を、除電がなされる場合と除電がなされない場合とで比較すると、前者の場合の電位差V3−V0は、後者の場合の電位差V2−V0又はV1−V0に比べて大きくなる。このため、除電がなされた場合が、除電がなされない場合に比べて表面213aと帯電装置214とで放電が多く発生する。その結果、除電がなされない場合に比べて、電荷輸送層213bのポリマー主鎖の分断が起きやすくなり、電荷輸送層213bの強度が低下する。電荷輸送層213bは、例えば表面213aが接触しているクリーニングブレード215との摩擦によって摩耗するが、除電がなされた場合において上記のように強度が低下すると、除電がなされない場合に比べて、その量(以下「摩耗量」という。)が大きくなる。
図5は、除電の有無による摩耗率の変化を示す表である。この表は、感光体ドラム211を1000回転させたときにおける電荷輸送層213b(つまり感光層213)の摩耗量(単位はnm:ナノメートル)を測定し、測定した値を摩耗率として示したものである。また、この測定は、画像形成装置10を使用する環境が、温度28℃及び湿度85%(使用環境Aという。)と、温度22℃及び湿度55%(使用環境Bという。)と、温度10℃及び湿度15%(使用環境Cという。)との3通りの場合において、それぞれ除電がなされる場合(除電時)と除電がなされない場合(非除電時)とで行った。使用環境Aでは、除電時に9.5nm/1000回転、非除電時に5.5nm/1000回転であった。使用環境Bでは、除電時に12.1nm/1000回転、非除電時に7.8nm/1000回転であった。また、使用環境Cでは、除電時に14.6nm/1000回転、非除電時に9.8nm/1000回転であった。以上のとおり、温度及び湿度が比較的高い使用環境(使用環境A)に比べて、これらが比較的低い使用環境(使用環境C)になるほど摩耗量が増えるが、いずれの使用環境においても、除電時の方が非除電時に比べて摩耗量が多くなった。これらの使用環境は、本発明に係る「環境」の一例である。
図6は、電荷輸送層213bの厚さと上記現象(ゴースト)の発生度合いとの関係を示すグラフである。このグラフは、上記使用環境C(温度10℃、湿度15%)に設置した画像形成装置10で画像を形成し続け、電荷輸送層213bの厚さが30μm、25μm、20μm、15μmのときにおける除電時と非除電時のゴーストの発生度合いを評価した結果を示したものである。このゴーストの発生度合いは、ゴーストグレードという0から5までの0.5刻みの数値で表されている。このゴーストグレードは、例えば全体が或る一様な濃度となるようなベタ画像を形成し、ゴーストが発生した部分と発生していない部分との濃度を測定して、その差が大きいほど、ゴーストが強く発生したものと評価して、数値を大きくしている。このゴーストグレードは、例えば、2.5以下であれば、実用に耐えられる程度の画像のムラであるものとする。このグラフで示されるように、除電時のときに評価したゴーストグレードは、上記厚さの順に3.0、2.0、1.0、0.5となっている。また、非除電時のときに評価したゴーストグレードは、上記厚さの順に4.0、3.0、2.0、1.5となっている。このように、除電時及び非除電時のいずれの場合も、電荷輸送層213bの厚さが薄くなるほど、ゴーストグレードが小さくなった。また、いずれの厚さにおいても、除電時の方が非除電時よりもゴーストグレードが小さくなった。
画像形成装置10においては、ゴーストグレードが大きいうちは、除電を行ってゴーストグレードを小さくさせ、電荷輸送層213bが摩耗により薄くなって除電しなくともゴーストグレードが2.5以下となるようになってからは、除電を行わないようにする。次に、制御部110が行う処理の手順を、図7を参照しながら説明する。
図7は、画像形成装置10の制御部110が行う処理の手順を示すフローチャートである。図7では、制御部110が使用環境、除電条件及び帯電状態回転数を記憶する処理の手順を示している。ここにおいて、使用環境とは、画像形成装置10が使用されている環境のことであり、例えば、画像形成装置10が使用されている場所における温度及び湿度である。また、除電条件とは、感光層213の表面213aを除電する(除電有り)か否(除電無し)かということを定めた条件をいう。また、帯電状態回転数とは、ある使用環境及び除電条件のもと、帯電装置214が感光層213の表面213aを帯電する期間において、感光体ドラム211が回転した回数(つまり回転数)をいう。この回転数には、表面213aが帯電されていない状態で感光体ドラム211が回転した回数は含まれない。この手順は、画像形成装置10において、帯電装置214が表面213aを帯電する動作が開始されたときを契機として開始される。以下では、画像形成装置10に取り付けられた感光体ドラム211が初めて使用されたとき、すなわち、表面213aが帯電装置214により帯電された状態で感光体ドラム211が初めて回転したときを例にとって説明する。
まず、画像形成装置10の制御部110は、使用環境及び除電条件を判定する(ステップS110)。詳細には、制御部110は、温湿度計120から新しく供給されたデータが示す温度及び湿度の値に最も近い使用環境が、上述した使用環境A、B、Cのいずれであるかを判定する。例えば、制御部110は、この温度を、10℃が0、28℃が100となる数値に変換し、この湿度を、15%が0、85%が100となる数値に変換する。この変換により、例えば、19℃は50に、37℃は150に、1℃は−50に変換される。また、湿度0%は−21.4に、50%は50に、100%は121.4に変換される。この変換により、使用環境Bの温度22℃は66.7、湿度55%は57.1に変換され、その平均は61.9となる。また、使用環境A、Cにおいては、その平均はそれぞれ100、0となる。制御部110は、供給された温度及び湿度をこの数値に変換し、それらの平均値を算出する。そして、制御部110は、使用環境A、B、Cのうち、その平均値(それぞれ100、61.9、0)と算出した平均値との差が最も小さくなるものを、使用環境として判定する。
また、制御部110は、除電条件を判定するためのフラグを記憶部130に記憶させておく。制御部110は、感光体ドラム211が上記のとおり初めて使用されるよりも前に、除電条件が「除電有り」であることを示すフラグを記憶させておく。そして、制御部110は、ステップS110において、記憶部130に記憶されたこのフラグを参照し、除電条件が「除電有り」であると判定する。
続いて、制御部110は、除電条件に応じて除電有り又は無しで画像を形成する動作を開始する(ステップS120)。詳しくは、制御部110は、除電条件が「除電有り」であれば、除電を行いながら画像を形成させ、除電条件が「除電無し」であれば、除電を行わずに画像を形成させる。次に、制御部110は、上述した帯電状態回転数の計測を開始する(ステップS130)。この計測を開始すると、制御部110は、例えば、帯電装置214を制御して帯電させている期間(帯電期間)において、回転検出装置217から検出信号が出力されてきたときに、帯電状態回転数に1を加算する(ステップS140)。このように、制御部110と回転検出装置217とが協働することにより、帯電期間において感光体ドラム211が回転した回転数を計測する計測手段として機能する。
続いて、制御部110は、電荷輸送層213bの厚さを特定する(ステップS150)。この特定を行うにあたり、記憶部130には、電荷輸送層213bが初めて摩耗されるよりも前、すなわち、摩耗していない初期の時点(以下「初期時点」という。)の電荷輸送層213bの厚さ(以下「初期厚さ」という。)が記憶され、また、図5で示した使用環境及び除電の有無(つまり除電条件)の組み合わせと、その組み合わせで除電がなされた場合の摩耗率として定められた摩耗率とを対応付けた摩耗率テーブルが記憶されているものとする。制御部110は、記憶部130に記憶されたこの摩耗率テーブルを参照し、ステップS110で判定した使用環境及び除電条件に対応付けられた摩耗率の1000分の1の厚さに帯電状態回転数を乗じた値を算出する。算出されたこの値は、その時点の帯電状態回転数だけ感光体ドラム211が回転した期間における、電荷輸送層213bの摩耗量を表している。この期間においては、使用環境及び除電条件が、ともにステップS110で判定されたものとなっている。制御部110は、算出したこの値を、その期間における摩耗量として算出する。そして、制御部110は、算出した摩耗量を初期厚さから減算した値を、電荷輸送層213bの厚さとして特定する。
次に、制御部110は、ステップS150において特定した電荷輸送層213bの厚さが閾値未満であるか否かによって除電条件を判定する(ステップS160)。この判定を行うにあたり、記憶部130には、予め閾値が記憶されているものとする。この閾値は、図6で示したグラフによって表される測定結果から、非除電時でもゴーストグレードが2.5以下になる厚さである22.5nmと決められている。制御部110は、この厚さが閾値以上であれば、除電条件を「除電有り」と判定し、閾値未満であれば、除電条件を「除電無し」と判定する。
次に、制御部110は、除電条件が変更されたか否かを判断する(ステップS170)。このステップでは、制御部110は、ステップS160において判定した除電条件が、記憶部130に記憶されている上述したフラグが示す除電条件となっていれば、除電条件が変更されなかったと判断し(ステップS170;NO)、そのようになっていなければ、除電条件が変更されたと判断する(ステップS170;YES)。そして、いずれの場合も、制御部110は、ステップS160において判定した除電条件を示すフラグを、記憶部130に記憶されているフラグに上書きする。これにより、このフラグは、現在の除電条件を表すことになる。
制御部110は、除電条件が変更されなかったと判断した場合(ステップS170;NO)、次に使用環境が変化したか否かを判断する(ステップS180)。ここで、制御部110は、例えば、ステップS110において行った使用環境の判定と共通の処理を行い、その結果がステップS110におけるものと変わらなければ、使用環境が変化していないと判断する(ステップS180;NO)。この場合、制御部110は、画像を形成する処理が終わったか否かを判断し(ステップS190)、終わっていないと判断した場合(ステップS190;NO)、ステップS140の処理を再び行う。
こうして、制御部110は、除電条件が変更されたと判断するか(ステップS170;YES)、使用環境が変化したと判断するか(ステップS180;YES)、画像を形成する処理が終わったと判断する(ステップS190;YES)まで、ステップS140からステップS190までの処理を繰り返す。これにより、制御部110は、電荷輸送層213bの厚さが閾値以下となるまでは、除電有りで画像を形成し続け、電荷輸送層213bの厚さが閾値以下となったとき以降は、除電無しで画像を形成することになる。
ステップS170、S180、S190においてYESと判断すると、制御部110は、使用環境、除電条件及び帯電状態回転数を、それぞれ対応付けて記憶部130に記憶させる(ステップS200)。そして、使用環境の変化があった場合(ステップS210;YES)、制御部110は、ステップS140の処理を再び行う。これにより、新たな使用環境を用いて、電荷輸送層213bの厚さが特定される。また、除電条件に変更があった場合(ステップS220;YES)、制御部110は、ステップS120の処理を再び行う。これにより、新たな除電条件で除電が行われ、かつ、その除電条件を用いて電荷輸送層213bの厚さが特定される。使用環境の変化も除電条件の変更もなければ(ステップS210;NO、ステップS220;NO)、画像形成が終了したことになるので、制御部110は、この処理の手順を終了する。
画像形成装置10においては、ステップS140の処理が制御部110により行われた後、上述したステップS190、S210又はS220、S120、S130の処理が行われて再びステップS140の処理が行われるまでに要する時間は、感光体ドラム211が1回転するのに要する時間よりも短くなるようになっている。これにより、ステップS140では、感光体ドラム211が1回転するたびに帯電状態回転数に1が加算される。つまり、制御部110は、帯電装置214が感光層213の表面213aを帯電する期間における感光体ドラム211の回転数を計測することになる。
2回目以降のステップS150では、制御部110は、その時点での使用環境、除電条件及び帯電状態回転数から、上述した摩耗量を算出するとともに、ステップS200において記憶部130に記憶された過去の使用環境、除電条件及び帯電状態回転数から、それらに応じた摩耗量を算出する。この過去の使用環境、除電条件及び帯電状態回転数が複数あれば、制御部110は、それぞれについて摩耗量を算出する。そして、制御部110は、算出した摩耗量を合計して、その時点での電荷輸送層213bが摩耗量を算出し、算出した摩耗量を初期厚さから減算した値を、電荷輸送層213bの厚さとして特定する。
制御部110は、以上の手順で各処理を行うことで、上記摩耗率テーブルにおいて使用環境及び除電条件に対応付けられている摩耗率で摩耗が進むことを前提として、現在の電荷輸送層213bの厚さを特定する。そして、制御部110は、特定した厚さに応じて、感光層213の表面213aを除電装置216により除電させ、又は除電させないようにする。
以上の第1実施形態によれば、電荷輸送層213bの厚さが閾値よりも大きい期間、すなわち、それ以降の期間に比べてゴーストが発生しやすい期間には、感光層213の表面213aが除電されてゴーストが抑制される。また、電荷輸送層213bの厚さが閾値以下となる期間、すなわち、それより前の期間に比べてゴーストが発生しにくい期間には、表面213aを除電しないことで、除電する場合に比べて電荷輸送層213bの摩耗が少なくなる。つまり、第1実施形態によれば、除電を行う電子写真方式の画像形成装置10において、上記のように除電しない場合に比べて、電荷輸送層213bの摩耗が少なくなる。さらにいえば、上記のように除電しない場合に比べて、感光体ドラム211に残留したトナーにより生じる画像ムラ(ゴースト)が抑制されつつ、その感光体ドラム211が表面に有する電荷輸送層213bの摩耗が少なくなる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る画像形成装置10について説明する。以下では、第1実施形態と共通する構成については、共通の符号を付し、その説明を省くものとする。本実施形態が第1実施形態と大きく異なる点は、除電装置216が照射する光の強度が、制御部110の制御により変化するという点と、制御部110が、除電装置216による除電の有無だけではなく、除電の強度を制御するという点である。
本実施形態においては、除電装置216aは、制御部110により制御されることで、複数の段階で異なる強度の光を照射する。その際、除電装置216は、レベルa、b、cの3段階の強度で光を照射する。これらの光の強度は、a>b>cという関係となっているものとする。除電装置216aは、レベルa、b、cの強度の光を照射することにより、表面213a全体の電位を、除電電位V3a、V3b、V3cにそれぞれ変化させる。これらの電位は、電圧が印加されたときの帯電装置214の電位V0と合わせて比較すると、V3a>V3b>V3c>V0という関係になっており、V3aは0Vとなるものとする。この場合、除電条件は、除電の強度を、照射する光の強度であるレベルa、b、c又は0(つまり光を照射しない)で表したものとする。この場合、記憶部130には、上記使用環境及び除電条件の組み合わせと、その組み合わせで除電がなされた場合の摩耗率として定められた摩耗率とを対応付けた摩耗率テーブルが記憶されている。
図8は、制御部110が除電の動作を制御する処理の手順を示すフローチャートである。この手順は、図7の手順のうち、ステップS120及びS160の処理が異なっているため、これらのステップを中心に説明する。制御部110は、ステップS150において、電荷輸送層213bの厚さを特定する。そして、制御部110は、特定した厚さに応じた除電の強度(レベルa、b、c又は0)を除電条件として判定する(ステップS160a)。この場合、除電条件のフラグは、除電の強度を表したものになる。制御部110は、ステップS110においては、記憶部130に記憶されたこのフラグを参照して、除電条件を判定する。そして、制御部110は、除電装置216aを制御して、判定した除電条件が表す強度で光を照射させ、感光層213の表面213aを除電させる(ステップS120a)。制御部110は、例えば、特定した厚さが27.5nm以上であれば、レベルaの強度で光を照射させ、厚さが27.5nm未満25nm以上であれば、レベルbの強度で光を照射させ、厚さが25nm未満22.5nm以上であれば、レベルcの強度で光を照射させる。また、制御部110は、特定した厚さが22.5nm未満であれば、表面213aを除電させない、すなわち、照射する光の強度を0とする。この場合、除電の強度も0となる。このように、制御部110は、電荷輸送層213bの厚さに応じて、除電の強度を判定する。
上述したとおり、感光体ドラム211に残留したトナーにより生じる画像ムラ、すなわちゴーストは、電荷輸送層213bの厚さが大きいほど発生しやすい。制御部110は、図8の手順で処理を実行することにより、ゴーストが発生しやすい期間ほど、強い光を照射して除電する。この場合、除電条件が異なる各期間の除電電位(つまりV3a、V3b、V3c)と帯電装置214の電位V0との関係が、上述した除電の強度と除電電位との関係から、V3a>V3b>V3c>V0となり、表面213aと帯電装置214との電位差を比較すると、V3a−V0>V3b−V0>V3c−V0となる。つまり、電荷輸送層213bの厚さが大きい期間から小さい期間にかけて段階的に電位差が小さくなって、放電が起こりにくくなっていく。よって、電荷輸送層213bのポリマー主鎖の分断が起きにくくなっていき、電荷輸送層213bの強度が向上するとともに、その表面213aの摩耗が少なくなる。つまり、ゴーストの抑制の度合いと、電荷輸送層213bの摩耗が少なくなる度合いとが、どちらも段階的に変化することになる。以上の第2実施形態によれば、除電条件の段階を多くするほど、これらの度合いの変化がなだらかになる。
[第1及び第2実施形態のまとめ]
制御部110は、上述したいずれの実施形態でも、図7のステップS150において電荷輸送層213bの厚さを特定した。制御部110は、本発明に係る「特定手段」の一例である。
また、上述した第2実施形態では、制御部110が除電装置216を制御することで、特定された電荷輸送層213bの厚さに応じた強度で、感光層213の表面213aが除電された。一方、上述した第1実施形態では、制御部110が除電装置216を制御することで、特定された電荷輸送層213bの厚さが閾値以上である場合、表面213aが除電電位V3となる強度で除電がなされ、この厚さが閾値未満である場合、除電自体がなされなかった。この後者の場合は、第2実施形態でいうところの除電の強度を0にして除電が行われていることになる。つまり、いずれの実施形態においても、制御部110と除電装置216とが協働することで、ステップS150において特定した厚さに応じた強度で感光層213の表面213aを除電する除電手段として機能している。また、上記いずれの実施形態でも、この除電手段は、特定された厚さが或る厚さ(第1の厚さ)である場合に比べ、特定された厚さが第1の厚さよりも小さい厚さ(第2の厚さ)である場合に小さい強度で除電するようになっている。
上述した第1及び第2実施形態では、記憶部130には、使用環境及び除電条件の組み合わせと、その組み合わせで除電がなされた場合の摩耗率として定められた摩耗率とを対応付けた摩耗率テーブルが記憶されていた。この除電条件には、上記のとおり、特定された厚さが第1の厚さである場合に或る強度(第1の強度)で除電する第1の除電条件と、特定された厚さが第2の厚さである場合に第1の強度よりも弱い強度(第2の強度)で除電する第2の除電条件とが含まれていることになる。
以上のとおり除電手段が除電することで、上記いずれの実施形態であっても、除電を行う電子写真方式の画像形成装置10において、電荷輸送層213bの摩耗が少なくなる。
[変形例]
上述した第1及び第2実施形態は、本発明の実施の一例に過ぎず、次のように様々に変形させてもよい。また、上述した各実施形態及び以下の各変形例は、必要に応じて組み合わせてもよい。
(変形例1)
除電装置216は、上述した各実施形態では、光を照射して除電するものであったが、他の方法で除電するものであってもよい。例えば、グリッド電極を配置するいわゆるスコロトロン方式のコロナ放電器等を適用し、コロナ放電による除電を行ってもよいし、導電体であるブラシ等を表面213aに接触させて除電を行ってもよい。この場合も、除電装置の除電により、上述した次の画像が形成されるときに表面213aに到達する電荷が除去されればよい。また、望ましくは、制御部110の制御により、除電の強度が変化するものであるとよい。
(変形例2)
上述した除電手段(制御部110及び除電装置216)は、上述した第2実施形態では、電荷輸送層213bの厚さに応じた強度で除電を行ったが、これに加えて、その時点での使用環境に応じて除電の強度を変化させてから除電を行ってもよい。例えば、図5に示した使用環境A、B、Cであれば、使用環境B、A、Cの順でゴーストが発生しやすくなる。この場合、記憶部130は、各使用環境と、それらの使用環境におけるゴーストの発生しやすさの度合いとを対応付けて記憶しておく。そして、制御部110は、図8のステップS120aにおいて、ステップS110において判定した使用環境におけるゴーストの発生しやすさの度合いを参照し、その度合いに応じて強度を変化させて除電の処理を行う。
例えば、制御部110は、このステップS120aにおいて、他の使用環境に比べてゴーストが発生しにくい使用環境Bと判定した場合、除電装置216に照射させる光の強度を大きくし(レベルbであればレベルaにする。)、他の使用環境に比べてゴーストが発生しやすい使用環境Cと判定した場合、この光の強度を1段階小さくする(レベルbであればレベルcにする。)。この場合、上記除電手段は、判定した使用環境が或る使用環境(第1の環境)であるときよりも、判定した使用環境が第1の環境よりもゴーストが発生しにくい環境として予め決められた環境(第2の環境)であるときに、強度を小さくして除電する場合があることになる。これにより、制御部110が上記のように除電を行わない場合に比べて、ゴーストが比較的発生しやすい第1の環境では、ゴーストの発生が抑制され、ゴーストが比較的発生しにくい第2の環境では、電荷輸送層213bの摩耗が少なくなる。
なお、上記除電手段は、判定した使用環境が或る使用環境(第3の環境)であるときよりも、判定した使用環境が第3の環境よりも電荷輸送層213bが摩耗しにくくなる環境として予め決められた第4の環境であるときに、強度を大きくして除電するものであってもよい。これにより、制御部110が上記のように除電を行わない場合に比べて、電荷輸送層213bが比較的摩耗しやすい第3の環境では、電荷輸送層213bの摩耗が少なくなり、電荷輸送層213bが比較的摩耗しにくい第4の環境では、ゴーストの発生が抑制される。
(変形例3)
制御部110は、上述した各実施形態では、電荷輸送層213bの摩耗量を、使用環境、除電条件及び帯電状態回転数を用いて算出したが、例えば、使用環境及び帯電状態回転数を用いて算出してもよいし、帯電条件及び帯電状態回転数を用いて算出してもよい。これらの場合、記憶部130は、使用環境と摩耗率とを対応付けた摩耗率テーブル、又は帯電条件と摩耗率とを対応付けた摩耗率テーブルを記憶する。そして、制御部110は、図7のステップS150において、記憶部130に記憶されたいずれか摩耗率テーブルを参照し、ステップS110で判定した使用環境又は除電条件に対応付けられた摩耗率の1000分の1の厚さに帯電状態回転数を乗じた値を摩耗量として算出する。続いて、制御部110は、算出した摩耗量を上述した初期厚さから減算した値を、電荷輸送層213bの厚さとして特定する。
また、制御部110は、帯電状態回転数からこの摩耗量を算出してもよい。この場合、記憶部130は、感光体ドラム211における摩耗率を記憶する。そして、制御部110は、図7のステップS150において、記憶部130に記憶されたこの摩耗率の1000分の1の厚さに帯電状態回転数を乗じた値を摩耗量として算出する。続いて、制御部110は、算出した摩耗量を初期厚さから減算した値を、電荷輸送層213bの厚さとして特定する。
以上のとおり、制御部110は、或る期間に計測した帯電状態回転数に応じて、その期間における摩耗量を算出し、電荷輸送層213bの厚さを特定すればよい。その際、算出に用いられる帯電状態回転数、又はこれに使用環境、除電条件を加えたものといった要素が多いほど、特定された電荷輸送層213bの厚さの精度が高くなる。
(変形例4)
制御部110は、上述した各実施形態では、上記のとおり摩耗量を算出して電荷輸送層213bの厚さを特定したが、この厚さを測定する測定装置の測定結果を用いて特定してもよい。例えば、図3において、測定装置219を破線で示した。測定装置219は、光センサであり、感光層213の表面213aで反射した光の干渉縞のピッチにより電荷輸送層213bの厚さを測定する。測定装置219は、測定した結果を示すデータを、制御部110に供給する。制御部110は、供給されたデータが表す測定結果の値を、電荷輸送層213bの厚さとして特定する。なお、測定装置219は、光学的にこの厚さを測定するものに限らず、電気的に測定するものでもよい。この場合、制御部110と測定装置219とが協働することで、本発明に係る「特定手段」として機能する。本変形例によれば、電荷輸送層213bの摩耗量を算出することによってその厚さを特定する場合に比べて、特定される厚さの精度が高くなる。
なお、制御部110がこの厚さに相当する物理量やこの厚さに応じて変化する物理量を特定することであれば、厚さを特定することに含まれる。これらの物理量としては、例えば、電荷輸送層213bの摩耗量(摩耗量が増えるほど、厚さが少なくなる)や、感光体ドラム211の帯電状態回転数(帯電状態回転数が増えるほど、厚さが少なくなる)などである。つまり、制御部110が摩耗量や帯電状態回転数を特定することも、電荷輸送層213bの厚さを特定することに含まれる。
(変形例5)
上述した各実施形態では、使用環境として3とおりの使用環境A、B、Cが用いられたが、これに限らず、2とおり又は4とおり以上の使用環境が用いられてもよい。また、使用環境として、温度の値及び湿度の値がそのまま用いられてもよい。いずれの場合も、温湿度計120から制御部110に供給されたデータ、すなわち制御部110が取得したこのデータは、画像形成装置10が使用された環境(使用環境)を表す環境情報となっている。例えば上述した各実施形態では、制御部110が取得したデータが示す温度の値及び湿度の値から、このデータが表す環境(使用環境A、B、C)を、制御部110が判定して用いている。そして、望ましくは、制御部110は、摩耗率と対応付けられた使用環境を表す環境情報を温湿度計120から取得するとよく、摩耗率と対応付けられた使用環境の数が多いほど、特定される電荷輸送層213bの厚さの精度が高まることになる。また、上述した変形例2においては、制御部110は、ゴーストの発生のしやすさの度合いと対応付けられた使用環境を表す環境情報を取得するとよい。上記のとおり制御部110と温湿度計120とが協働することで、本発明に係る「取得手段」として機能する。
(変形例6)
制御部110は、上述した各実施形態では、図7のステップS200において、使用環境、除電条件及び帯電状態回転数をそれぞれ対応付けて記憶部130に記憶させたが、この時点で、ステップS150で行うように摩耗量を算出し、算出した摩耗量を記憶部130に記憶させてもよい。この場合、制御部110は、ステップS150において、その時点での使用環境、除電条件及び帯電状態回転数から、上述した摩耗量を算出し、算出した摩耗量を、記憶部130に記憶されている摩耗量の合計に加算する。制御部110は、そうして得られた摩耗量を、初期厚さから減算した値を、電荷輸送層213bの厚さとして特定する。これにより、ステップS150において記憶部130に記憶された過去の使用環境、除電条件及び帯電状態回転数から摩耗量を算出する場合に比べて、制御部110が行う計算量が少なくなり、ステップS150の処理に要する時間が少なくなる。そのため、上記場合に比べて、ステップS160において除電条件が判定されるタイミングが早くなり、例えば除電条件が「除電有り」から「除電無し」に変更されるタイミングが早くなる。以上より、制御部110及び除電装置216の電力の消費量が少なくなる。
(変形例7)
制御部110は、上述した各実施形態では、初期時点、すなわち電荷輸送層213bが摩耗していない初期の時点の電荷輸送層213bの厚さ(初期厚さ)を用いて、その時点での電荷輸送層213bの厚さを特定したが、この特定において用いる厚さは、初期時点におけるものには限らない。例えば、既に使用されている中間転写ベルト300であっても、まずその時点での電荷輸送層213bの厚さを測定し、その後電荷輸送層213bの厚さを特定するときに、厚さを測定した時点からの摩耗量を算出して測定した厚さから減算したものを、電荷輸送層213bの厚さとして特定するといった具合である。要するに、制御部110は、電荷輸送層213bの厚さの特定を開始する予め決められた時点の電荷輸送層213bの厚さを用いて、その時点よりも後の電荷輸送層213bの厚さを特定すればよい。
(変形例8)
帯電装置214は、上述した各実施形態では、帯電ロールを表面213aに接触させる接触型の帯電器であったが、ブラシ等を表面213aに接触させるものであってもよい。また、帯電装置214は、例えばスコロトロン又はコロトロン等の非接触型の帯電器であってもよい。これらの場合であっても、帯電器と表面213aとの間で放電が発生することがあるため、上述のように電荷輸送層213bの強度が低下して摩耗量が大きくなる場合がある。つまり、本変形例に係る除電を行う電子写真方式の画像形成装置においても、上記の各実施形態又は各変形例で述べたように除電する構成を有しない場合に比べて、電荷輸送層213bの摩耗が少なくなることになる。
(変形例9)
本発明は、画像形成装置に限らず、画像形成装置が備える制御装置(制御部110がその一例)や除電装置(制御部110及び除電装置216がその一例)、これらを実現するための方法、コンピュータに制御装置が実行する機能を実現させるためのプログラムとしても把握されるものである。かかるプログラムは、これを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されたり、インターネット等の通信回線を介して、コンピュータにダウンロードさせ、これをインストールして利用させるなどの形態でも提供されたりするものである。
10…画像形成装置、110…制御部、120…温湿度計、130…記憶部、200…画像形成部、210…画像形成ユニット、211…感光体ドラム、212…基体、213…感光層、213a…表面、213b…電荷輸送層、213c…電荷発生層、214…帯電装置、215…クリーニングブレード、216…除電装置、217…回転検出装置、218…電圧印加部、219…測定装置、220…露光装置、230…現像装置、240…中間転写ベルト、241、242…回転ロール、250…一次転写ロール、261…二次転写ロール、262…バックアップロール、270…搬送ロール、280…定着装置

Claims (9)

  1. 露光により発生した電荷を輸送する電荷輸送層を表面に有する感光体と、
    前記感光体の前記表面を帯電させる帯電手段と、
    前記帯電手段により帯電した前記表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    前記露光手段により形成された静電潜像にトナーを供給して当該静電潜像を現像し、前記表面にトナー像を形成する現像手段と、
    前記現像手段により形成されたトナー像を前記表面から媒体に転写する転写手段と、
    前記電荷輸送層の厚さを特定する特定手段と、
    前記転写手段により前記トナー像が転写された後に前記表面を除電する除電手段であって、前記特定手段により特定された厚さが前記第1の厚さよりも小さい第2の厚さである場合に、前記特定手段により特定された厚さが第1の厚さである場合よりも、小さい強度で除電する除電手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記帯電手段が前記表面を帯電する帯電期間における前記感光体が回転した回転数を計測する計測手段を備え、
    前記特定手段は、電荷輸送層の厚さの特定を開始する予め決められた時点の前記電荷輸送層の厚さから、当該時点よりも後に前記計測手段により計測された回転数に応じた前記電荷輸送層の摩耗量を減算した値を、当該電荷輸送層の厚さとして特定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記除電手段が前記表面を第1の強度で除電する第1の除電条件と、前記除電手段が前記表面を当該第1の強度よりも弱い第2の強度で除電する第2の除電条件とに対して、前記第1の除電条件よりも前記第2の除電条件の方が小さくなるように定められている前記感光体の1回転当たりの前記電荷輸送層の摩耗量を表す摩耗率を記憶する記憶手段を備え、
    前記特定手段は、前記帯電期間において前記除電手段が前記第1の除電条件で除電する場合においては、前記記憶手段により記憶されている前記摩耗率のうちの当該第1の除電条件に対して定められた前記摩耗率に、当該帯電期間において前記計測手段により計測された回転数を乗じた値を、当該帯電期間における前記電荷輸送層の摩耗量として算出し、前記帯電期間において前記除電手段が前記第2の除電条件で除電する場合においては、前記記憶手段により記憶されている前記摩耗率のうちの当該第2の除電条件に対して定められた前記摩耗率に、当該帯電期間において前記計測手段により計測された回転数を乗じた値を、当該帯電期間における前記電荷輸送層の摩耗量として算出し、前記時点の前記電荷輸送層の厚さから、前記時点よりも後の前記帯電期間において算出した前記摩耗量の合計を減算した値を、当該電荷輸送層の厚さとして特定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 自装置が使用される環境に応じて定められている前記感光体の1回転当たりの前記電荷輸送層の摩耗量を表す摩耗率を記憶する記憶手段と、
    前記帯電期間における自装置が使用された環境を表す環境情報を取得する取得手段とを備え、
    前記特定手段は、前記記憶手段により記憶されている前記摩耗率のうち、前記帯電期間において前記取得手段が取得した環境情報が表す環境に応じて定められた前記摩耗率に、当該帯電期間において前記計測手段により計測された回転数を乗じた値を当該帯電期間における前記電荷輸送層の摩耗量として算出し、前記時点の前記電荷輸送層の厚さから、前記時点よりも後の前記帯電期間において前記環境別に算出した摩耗量の合計を減算した値を、当該電荷輸送層の厚さとして特定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 自装置が使用された環境と、前記除電手段が前記表面を第1の強度で除電する第1の除電条件及び前記除電手段が前記表面を当該第1の強度よりも弱い第2の強度で除電する第2の除電条件との組み合わせに応じて定められている前記感光体の1回転当たりの前記電荷輸送層の摩耗量を表す摩耗率を記憶する記憶手段と、
    前記帯電期間における自装置が使用された環境を表す環境情報を取得する取得手段とを備え、
    前記特定手段は、前記帯電期間において前記除電手段が前記第1の除電条件で除電する場合においては、前記記憶手段により記憶されている前記摩耗率のうち、当該帯電期間において前記取得手段が取得した環境情報が表す環境と当該第1の除電条件とに応じて定められた前記摩耗率に、当該帯電期間において前記計測手段により計測された回転数を乗じた値を、当該帯電期間における前記電荷輸送層の摩耗量として算出し、前記時点の前記電荷輸送層の厚さから、前記時点よりも後の前記帯電期間において算出した前記摩耗量の合計を減算した値を、当該電荷輸送層の厚さとして特定し、又は、前記帯電期間において前記除電手段が前記第2の除電条件で除電する場合においては、前記記憶手段により記憶されている前記摩耗率のうち、当該帯電期間において前記取得手段が取得した環境情報が表す環境と当該第2の除電条件とに応じて定められた摩耗率に、当該帯電期間において前記計測手段により計測された回転数を乗じた値を、当該帯電期間における前記電荷輸送層の摩耗量として算出し、前記時点の前記電荷輸送層の厚さから、前記時点よりも後の前記帯電期間において算出した前記摩耗量の合計を減算した値を、当該電荷輸送層の厚さとして特定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 自装置が使用されている環境を表す環境情報を取得する取得手段を備え、
    前記除電手段は、前記表面を除電する場合において、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が第1の環境であるときよりも、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が前記第1の環境よりも前記露光手段により形成された過去の静電潜像による影響が少なくなる環境として予め決められた第2の環境であるときに、前記強度を小さくして除電する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記除電手段は、前記表面を除電する場合において、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が第1の環境であるときよりも、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が前記第1の環境よりも前記露光手段により形成された過去の静電潜像による影響が少なくなる環境として予め決められた第2の環境であるときに、前記強度を小さくして除電する
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  8. 自装置が使用されている環境を表す環境情報を取得する取得手段を備え、
    前記除電手段は、前記表面を除電する場合において、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が第3の環境であるときよりも、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が前記第3の環境よりも前記電荷輸送層が摩耗しにくくなる環境として予め決められた第4の環境であるときに、前記強度を大きくして除電する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記除電手段は、前記表面を除電する場合において、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が第3の環境であるときよりも、前記取得手段が取得した環境情報が表す環境が前記第3の環境よりも前記電荷輸送層が摩耗しにくくなる環境として予め決められた第4の環境であるときに、前記強度を大きくして除電する
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
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