JP2013072663A - マイコプラズマ・ニューモニエ検出用イムノクロマトグラフィー試験デバイスおよびキット - Google Patents

マイコプラズマ・ニューモニエ検出用イムノクロマトグラフィー試験デバイスおよびキット Download PDF

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Abstract

【課題】簡便かつ迅速にマイコプラズマ・ニューモニエ感染を検出できるキットを提供すること。
【解決手段】本発明は、マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異的な抗体を含む、マイコプラズマ・ニューモニエ検出用のイムノクロマトグラフィー試験デバイスを提供する。本発明はさらに、当該イムノクロマトグラフィー試験デバイスを備えるマイコプラズマ・ニューモニエ検出用キットを提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、マイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae)の検出のためのイムノクロマトグラフィーデバイスおよびキットに関する。
細菌性の定型肺炎とは別に、胸部X線写真で肺湿潤像を呈する非細菌性肺炎(異型肺炎)の30〜40%(流行時には60%)の原因は肺炎マイコプラズマである。ヒトから分離されるマイコプラズマは7種類あるが、病原性が明らかなものはマイコプラズマ・ニューモニエ(Mycoplasma pneumoniae)である。感染者の3〜5%が肺炎を引き起こす。
マイコプラズマ肺炎は、幼児、学童、青年期に多く見られる。潜伏期間は平均14日である。多彩な合併症の報告があり、小児には脳炎、ギランバレー症候群、発疹などの皮膚炎病変が多く、成人には肝機能障害が多い。細菌性肺炎は激減しているが、肺炎全体の中でのマイコプラズマ肺炎の比率は高まっている。マイコプラズマ・ニューモニエは、市中肺炎の原因菌として、肺炎球菌に次いで多い。
マイコプラズマは、自己増殖可能な最小の生物であり、光学顕微鏡では観察できない。他の細菌と異なり細胞壁を持たないため、ペニシリンおよびセファム系の抗生剤に感受性を示さず、治療には、テトラサイクリン系またはマクロライド系の抗生剤が一般的に使用される。
マイコプラズマ・ニューモニエ感染の診断のために、以下に説明するような種々の手法が利用されている。
咽頭拭い液、喀痰などの検体の分離培養法は、確定診断に用いられているが、特殊な培地および長い日数(2〜4週間)を要し、そして検査不能例が5〜10%発生する。
マイコプラズマ・ニューモニエ感染で生じる抗体の検出法では、例えば、粒子凝集法(PA)、赤血球凝集反応法(IHA)、補体結合反応法(CF)などを利用して、血清抗体が検出されている。抗体迅速検査用キットとして、血清または血漿中のマイコプラズマ抗体IgMを検出する試薬を含むイムノカード(株式会社テイエフビー製)が販売されている。酵素結合免疫測定法(ELISA)を用いたマイコプラズマ抗体IgM、IgG、IgAの検出法もある。
咽頭拭い液、喀痰などの検体中のマイコプラズマ・ニューモニエ核酸の遺伝子増幅技術を利用した検出法において、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による判定は、確定診断である分離培養法の結果と非常に相関している。しかし、PCRは、操作が複雑であり、特別な機器を必要とし、測定に数時間を要し、そして開業医レベルでは一般的ではない。また、PCRより簡便な手法として、LAMP法(Loop-Mediated Isothermal Amplification)の利用も報告されている(特許文献1)。
ところで、マイコプラズマ・ニューモニエのP1タンパク質(接着タンパク質または168kdタンパク質としても知られる)に特異的なモノクローナル抗体(特許文献2)およびマイコプラズマ・ニューモニエのRibosomal Protein L7/L12タンパク質に対して特異的なモノクローナル抗体(特許文献3)が報告されている。また、マイコプラズマ・ニューモニエが産生するグリセロ型糖脂質抗原に対して特異的なモノクローナル抗体も報告されている(特許文献4)。
マイコプラズマ肺炎では、抗生剤選択のために、感染初期にマイコプラズマ・ニューモニエ感染の有無を判定したいという医療現場のニーズが高い。イムノクロマトグラフィー法は、操作が簡便であり、特別な装置は不要であり、数十分以内での測定が可能である。マイコプラズマ・ニューモニエ感染においても、他の感染症と同じく、医療現場で簡便に使用できかつ迅速に抗原を測定可能なイムノクロマトグラフィーキットが求められているが、他の感染症に比べて抗原量が少ないため、その実現は困難であった。
特開2009−131174号公報 特開平5−304990号公報 国際公開第2001/57199号 国際公開第2007/145362号
本発明の目的は、簡便かつ迅速にマイコプラズマ・ニューモニエ感染を検出できるキットを提供することである。
本発明は、マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異的な抗体を含む、マイコプラズマ・ニューモニエ検出用のイムノクロマトグラフィー試験デバイスを提供する。
1つの実施態様では、上記マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原は、マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質である。
1つの実施態様では、上記イムノクロマトグラフィー試験デバイスは、
上記マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異的である第一の抗体および第二の抗体、ならびに膜担体を備え、
該第一の抗体は、該膜担体に固定されて検出部位を構成し、
該第二の抗体は、標識物質で標識されており、かつ該検出部位とは離れた位置に、該膜担体中を移動可能に配置されている。
1つの実施態様では、上記標識物質は、不溶性粒状物質である。
さらなる実施態様では、上記不溶性粒状物質は、着色合成高分子粒子または金属コロイド粒子である。
さらなる実施態様では、上記イムノクロマトグラフィー試験デバイスはマイコプラズマ・ニューモニエ感染診断用であり、生体由来材料またはその前処理物を検体とする。
さらなる実施態様では、上記生体由来材料は、咽頭拭い液または鼻腔吸引液である。
本発明はさらに、上記イムノクロマトグラフィー試験デバイスを備える、マイコプラズマ・ニューモニエ検出用キットを提供する。
本発明によれば、簡便かつ迅速にマイコプラズマ・ニューモニエを検出できるイムノクロマトグラフィー試験デバイスおよびキットが提供される。
(抗体)
本発明のマイコプラズマ・ニューモニエのイムノクロマトグラフィー試験デバイスおよび検出用キットにおける抗体として、マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異的な抗体、例えば、マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質に対して特異的な抗体(以下、単に「抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体」とも称する)が用いられる。マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質は、マイコプラズマが生体細胞に接着するのに必要なタンパク質であり、接着因子とも称され、分子量168kdのタンパク質である。
マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異的な抗体、例えば、抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体は、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体のいずれでもよいが、モノクローナル抗体が好ましい。
マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異的なポリクローナル抗体、例えば、抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質ポリクローナル抗体は、常法に従って作製できる。例えば、所望により適切なアジュバントと混合したマイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質を、適切な哺乳動物(例えばマウス、ラット、ウサギ、モルモット、ヒツジなど)の皮下または腹腔内に投与する。初回免疫後、2〜3週間目に常法によって追加免疫を行うと、力価の高い抗血清が得られる。最終免疫から1週間後に血液を採取し、血清を分離し、この血清を熱処理して補体を失活させた後、硫酸アンモニウムによる塩析、イオン交換クロマトグラフィーなどの通常の抗体の精製と同様の方法によって免疫グロブリン画分を取得する。最終免疫の後に、酵素免疫測定法などにより血中抗体価の上昇を確認しておくことが望ましい。
マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異的なモノクローナル抗体、例えば、抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質モノクローナル抗体は、常法に従って作製したハイブリドーマから得ることができる。例えば、所望により適切なアジュバントと混合したマイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質で適切な哺乳動物(例えばマウス、ラットなど)を免疫する。そして、該動物の脾臓細胞、リンパ節細胞、Bリンパ球などの抗体産生細胞を、適切な哺乳動物(例えばマウス、ラットなど)由来の骨髄腫細胞と融合させることにより、ハイブリドーマを得ることができる。通常、抗体産生細胞と骨髄腫細胞は、同種の動物に由来する。細胞融合は、例えば適切な培地中で抗体産生細胞と骨髄腫細胞とをポリエチレングリコールなどの存在下で融合させるポリエチレングリコール(PEG)法などにより行うことができる。細胞融合後、HAT培地(ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジンを含む培地)などの選択培地でハイブリドーマを選択し、マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質を認識する抗体を産生するハイブリドーマの能力について、常法(例えば酵素免疫測定法(EIA))に従ってスクリーニングを行う。次いで、適切な抗体を産生するハイブリドーマを常法(例えば限界希釈法)に従ってクローニングし、モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを選択する。
本明細書において、「抗体」とは、抗体、ならびに当該抗体と実質的に同等のマイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原、例えば、マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質に対する特異性を有する抗体フラグメントおよび改変抗体も含む。抗体フラグメントとしては、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、Fab’フラグメント、sFvフラグメントなどが挙げられる。
マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異的な抗体、例えば、抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体は、必要に応じて、常法に従って標識物質により標識し、標識抗体とすることができる。標識物質としては、不溶性粒状物質が好ましい。不溶性粒状物質としては、例えば寒天、アガロース、架橋アガロース、架橋アルギン酸、架橋グアガム、セルロースエステル類(ニトロセルロース、カルボキシルセルロースなど)、ゼラチン、架橋ゼラチン、天然または合成の樹脂およびその誘導体(ラテックス、ゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、スチレン−メタクリレート共重合体、ポリグリシジルメタクリレート、アクロレイン−エチレングリコールジメタクリレート共重合体など)、ガラス(活性化ガラスなど)、無機材料(シリカゲル、カオリン、タルク、シリカ−アルミナ、アルミナ、硫酸バリウムなど)からなる粒子を色素分子、蛍光分子、磁気粒子などで標識して得られる着色粒子、金属コロイド粒子(金、銀、銅、鉄、白金、パラジウム、またはこれらの混合物(金−白金、金−銀、鉄−白金、パラジウム−白金などの混合物)のコロイド粒子)、赤血球などが挙げられる。好ましくは、上記の合成高分子を色素分子で標識して得られる着色合成高分子粒子、金属コロイド粒子などである。変化を目視で簡便かつ迅速に観察できる粒子が好ましい。不溶性粒状物質としては、粒子の粒径は、好ましくは15〜100nm、より好ましくは30〜80nmである。
金属コロイド粒子としては、市販品を用いてもよいし、常法により調製して用いてもよい。金属コロイド粒子としては、一般的に利用され易いため、金コロイド粒子が好ましい。例えば、金コロイド粒子溶液(通常、540nmにおける吸光度が約2.0)1Lに対して、通常、0.1〜100mg、好ましくは0.5〜20mgの抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体を添加し、冷蔵または室温下で5分〜24時間撹拌する。次いで、ウシ血清アルブミン(BSA)(通常、0.01〜10g、好ましくは0.1〜2g)などでブロッキングし、遠心分離後の沈殿として、金コロイド粒子で標識された抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体を得ることができる。得られた金コロイド粒子標識抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体は、イムノクロマトグラフィーにおける標識に必要な濃度となるように緩衝液に分散させる。緩衝液としては、免疫学的試験に通常使用される緩衝液を使用でき、トリス緩衝液、リン酸緩衝液、グッドの緩衝液などが挙げられる。緩衝液のpHは、通常4.5〜9.5、好ましくは5.5〜8.5の範囲である。
(イムノクロマトグラフィー試験デバイスおよび検出キット)
本明細書において、「イムノクロマトグラフィー試験デバイス」とは、検体が膜担体を毛管現象により移動(「展開」ともいう)するに際し、当該検体中の抗原、標識抗体、および当該膜担体上に固定された捕捉抗体の三者による抗原抗体反応による複合体が形成され、当該複合体の形成を標識を介して検出できるように構成されたデバイスをいう。本明細書において、「標識抗体」とは、上記標識物質で標識された抗体を意味し、「捕捉抗体」とは、膜担体上に固定されており、展開された当該検体中の抗原と標識抗体との複合体(「検体抗原−標識抗体複合体」)の抗原に結合することにより当該検体抗原−標識抗体複合体を捕捉する抗体を意味する。「膜担体」とは、検体、検体抗原−標識抗体複合体、標識抗体などを毛管現象により移動させる(すなわち「展開させる」)膜をいう。
本発明の「イムノクロマトグラフィー試験デバイス」は、マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異的な抗体、例えば、抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体を含む。イムノクロマトグラフィー試験デバイスにおいて、抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体は、固定または担持された抗体であり得る。イムノクロマトグラフィー試験デバイスは、好ましくはプレート状である。
本明細書において、「固定」とは、抗体が移動しないように配置されることを意味する。「担持」とは、抗体が移動可能に配置されることを意味する。「標識抗体」は、標識物質で標識されたマイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対する抗体、例えば、抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体であり、そして「捕捉抗体」は、マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対する抗体、例えば、抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体であり、膜担体に固定されて該抗原を捕捉するための抗体である。「標識抗体」および「捕捉抗体」は、マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異性の異なる抗体、例えば、別個の異なる抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体であることが好ましい。「標識抗体」および「捕捉抗体」の調製のために用いる各抗体は、上述したように調製しても、市販されているものを用いてもよい。以下の実施例1に、「標識抗体」および「捕捉抗体」として用いられる抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体の組み合わせの例を示すが、これらの抗体の組み合わせは逆でもよく、そしてこの組み合わせに限定されない。
イムノクロマトグラフィー試験デバイスは、好ましくは、第一の抗体および第二の抗体、ならびに膜担体を備える。第一の抗体および第二の抗体はともに、マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原、例えば、マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質に対して特異的であり、該第一の抗体は、該膜担体に固定されて検出部位を構成し、該第二の抗体は、標識物質で標識されており、かつ該検出部位とは離れた位置に、該膜担体中を移動可能に配置されている。第一の抗体および第二の抗体は、マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異性の異なる抗体、例えば、別個の異なる抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体であることが好ましい。第一の抗体は、上記の「捕捉抗体」に対応し、そして第二の抗体は、上記の「標識抗体」に対応する。「検出部位」とは、膜担体上に固定された第一の抗体の捕捉抗体によって検体抗原−標識抗体複合体を捕捉し、抗原の存在を検出する部位をいう。
イムノクロマトグラフィー試験デバイスは、好ましくは、第二の抗体(「標識抗体」)を担持するための標識担持部材をさらに備える。イムノクロマトグラフィー試験デバイスは、必要に応じて、検体添加部材および/または吸収部材をさらに備えることができる。
第二の抗体(「標識抗体」)を担持している標識担持部材は、膜担体の検出部位よりも上流側に配置される。標識担持部材と膜担体とは、接触してもしなくてもよいが、標識担持部材中の下流側領域の下面と、膜担体中の検出部位よりも上流側にある領域(好ましくは端部)の上面とが接触していることが好ましい。検体添加部材は、標識担持部材の上流側に配置され、好ましくは、検体添加部材中の少なくとも下流側領域の下面が、標識担持部材中の上流側の領域の上面と接触している。標識担持部材の一部が、検体添加部材の下面と膜担体の上流側の領域の上面との間に挟みこまれていることが好ましい。吸収部材は、膜担体の下流に配置され、吸収部材中の少なくとも上流側領域の下面が、膜担体中の検出部位よりも下流側にある領域の上面と接触するように配置される。
本明細書において、「上流側」および「下流側」とは、イムノクロマトグラフィー試験デバイスの長手方向について、検体を添加する側を上流側、検体が移動および展開していく(流れていく)側を下流側として考えた場合の相対的な方向を意味する。本明細書において、デバイスの検出面(すなわち、捕捉抗体を固定した面)を「上面」、そしてその反対側の面を「下面」という。
検体添加部材は、検体を受けて、検体をデバイス中に均一に分配する。検体添加部材の材質としては、コットン、グラスファイバー、多孔質ポリエチレン、多孔質ポリプロピレンなどの多孔質合成樹脂、セルロースファイバーなどが挙げられる。検体添加部材は、これらの材質からなる織布、不織布、濾紙、シート、フィルムなどであり得る。検体添加部材は、サンプルパッドとも称される。
標識担持部材は、乾燥状態で標識抗体を担持し、液体で浸潤すると標識抗体を放出する。標識担持部材の材質としては、グラスファイバー、セルロースファイバー、プラスチック(例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなど)ファイバーなどが挙げられる。標識担持部材は、標識抗体を含む適切な緩衝液に標識担持部材を含浸させるか、または標識抗体を含む適切な緩衝液を標識担持部材に添加して乾燥することにより、標識抗体を担持させることができる。標識担持部材は、コンジュゲーションパッドとも称される。標識担持部材に担持されるマイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対する標識抗体、例えば、標識された抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体の量は、好ましくは0.01〜1μgであり、より好ましくは0.03〜0.3μgである。
標識担持部材には、検体が適切に移動および展開されたか否かを確認するための、対照用標識物質をさらに担持させることができる。対照用標識物質は、検体中の成分に対して実質的に反応性を有さないものが好ましい。対照用標識物質は、以下に記載する対照用標識物質に結合可能な物質と対として用いることができる。すなわち、対照用標識物質、および対照用標識物質に結合可能な物質は、2つの特異的に結合可能な物質の組み合わせであり、これらのうち、いずれを対照用標識物質として用いてもよい。このような特異的に結合可能な2つの物質の組み合わせとしては、ストレプトアビジンまたはアビジンとビオチンの組み合わせなどが挙げられる。これらの対照用標識物質の組み合わせは、検体中に存在しないものを用いることが好ましい。上記の対照用標識物質の標識としては、上記の標識物質と同様の標識を用いることができる。対照用標識物質は、抗体と同じ標識物質で標識されてもよいし、異なる標識物質で標識されてもよい。
上述した標識物質で標識されたマイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異的な抗体、例えば、標識された抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体自体を、対照用標識物質として利用できる。この場合、対照用標識物質に結合可能な物質として、標識物質で標識されたマイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異的な抗体、例えば、標識された抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体と結合可能な抗体(抗ウサギIgG抗体、抗マウスIgG抗体など)を用いることができる。
デバイスに添加された液状の検体が(好ましくは、検体添加部材を介して)標識担持部材を浸潤すると、標識担持部材に担持されている標識抗体が放出され、検体にマイコプラズマ・ニューモニエ抗原(P1タンパク質)が含まれる場合、標識担持部材において、当該検体抗原と標識抗体とが抗原抗体反応により複合体(「検体抗原−標識抗体複合体」)を形成する。次いで、検体、検体抗原−標識抗体複合体、検体抗原と結合することなく遊離した標識抗体が、標識担持部材から膜担体の上流側に移動し、引き続き膜担体中を移動、すなわち、下流に向かって展開し得る。
膜担体は、静電作用、疎水相互作用のような物理的作用によりタンパク質を結合でき、かつ検体、検体抗原−標識抗体複合体、対照用標識物質(好ましくは、検体抗原と結合していない標識抗体)などを展開できる材質が好ましい。膜担体の材質としては、ニトロセルロース、ナイロン(例えば、カルボキシル基やアルキル基を置換基として有してもよいアミノ基が導入された修飾ナイロン)、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)、セルロースアセテートなどが挙げられる。
膜担体は、捕捉抗体が固定された検出部位を有する。膜担体は、検体が適切に展開されたか否かを確認するための、対照用標識物質に結合可能な物質が固定された対照部位をさらに有することが好ましい。対照用標識物質に結合可能な物質は、対照用標識物質について上述したとおりである。
検出部位および必要に応じて対照部位は、膜担体上に、展開方向を横断する方向で線状に設置され得る(それぞれ「テストライン」および「コントロールライン」とも称される)。膜担体上の検出部位および対照部位の位置は限定されないが、通常、対照部位が、検出部位よりも下流側に設置される。
捕捉抗体および対照用標識物質に結合可能な物質の固定方法は、担体の種類に応じて、常法に従って行うことができる。例えば、適切に希釈した抗体溶液を、市販の抗体塗布機を用いて製造者が推奨するように塗布し、乾燥することで固定することができる。検出部位に固定される捕捉抗体であるマイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対する抗体、例えば、抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質抗体の量は、好ましくは0.05〜10μgであり、より好ましくは0.1〜3μgである。
検体、検体抗原−標識抗体複合体、対照用標識物質(好ましくは、検体抗原と結合していない標識抗体)などが膜担体の上流側に到達すると、これらを下流に展開させる。検出部位に固定された捕捉抗体が検体抗原−標識抗体複合体を捕捉し、標識を介する検出を可能にする。膜担体が対照部位を有する場合、検出部位を通過した標識(好ましくは、検体抗原と結合していない標識抗体)は、対照部位に固定された対照用標識物質に結合可能な物質によって捕捉される。
吸収部材は、イムノクロマトグラフィー試験デバイスにおいて、膜担体にて展開された検体を吸収する。吸収部材は、通常、膜担体中の検出部位よりも下流に存在する場合、対照部位よりも下流側の領域と重なるように、膜担体の上面と接触させて配置される。イムノクロマトグラフィー試験デバイスは、このような位置に吸収部材を備えることにより、検体の展開速度を速くすることができる。また、過剰な検体を吸収することにより処理される全体の検体量に関与する。吸収部材の材質としては、セルロース、グラスファイバー、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの多孔質プラスチックなどが挙げられる。吸収部材は、このような材質からなる織布、不織布などであり得る。吸収部材は、吸収パッドとも称される。
イムノクロマトグラフィー試験デバイスは、検体添加部材、標識担持部材、膜担体、および吸収部材をまとめて保持するために、基材を備えることが好ましい。基材は、通常のイムノクロマトグラフィー試験デバイスの基材として用いられるものであれば特に限定されず、プラスチック、紙、ガラスなどの材質のものを用いることができる。基材は、上記の各部材を配置するために、表面に粘着性を有することが好ましい。
イムノクロマトグラフィー試験デバイスは、検体添加部材の一部(検体を添加する部分、例えば上流側の端部)を除いて、表面を透明なシート(例えばプラスチック製)で被覆してもよい。
イムノクロマトグラフィー試験デバイスは、従来公知のイムノクロマトグラフィー試験デバイスと同様にして製造できる。検体添加部材、標識担持部材、膜担体、吸収部材および基材を必要に応じて準備し、これらを適切に組み立て(必要に応じて表面をシートで被覆して)裁断し、イムノクロマトグラフィー試験デバイスを得ることができる。検体添加部材、標識担持部材、膜担体、吸収部材、および基材の大きさは、適宜設計できる。
イムノクロマトグラフィー試験デバイスは、検体添加部材を備える場合、検体添加部材の少なくとも一部(シートで被覆されていない部分)の上方が検体注入部として開口された、適切なプラスチック製ケース内に収容してもよい。当該プラスチック製ケースは、必要に応じて、膜担体の検出部位(および必要に応じて対照部位)を含む領域の上方が判定部として開口されていてもよい。
本発明のイムノクロマトグラフィー試験デバイスでは、必要に応じて前処理した液体状の検体を検体添加部材に滴下すると、標識担持部材を浸潤して標識抗体を放出し、検体と標識抗体との混合物を膜担体に移動させ、膜担体中にて検出部位に向けて展開させる。検体にマイコプラズマ・ニューモニエ抗原が含まれる場合、当該検体抗原と標識抗体とが検体抗原−標識抗体複合体を形成し、次いで、検出部位で抗原抗体反応により当該検体抗原−標識抗体複合体が捕捉抗体に捕捉され、集積して発色する。したがって、検出部位における呈色の度合いを目視で観察することができ、検体中の抗原の有無を判定することができる。また、膜担体が対照部位を有する場合、標識担持部材から放出された対照用標識物質が、対照部位の対照用標識物質に結合可能な物質に捕捉され、集積して発色する。標識抗体を対照用標識物質としてもまた用いる場合、標識担持部材において複合体を形成せずに残留する標識抗体は、検出部位を素通りし、下流の対照部位に固定された標識抗体に結合可能な物質に捕捉され、集積して発色する。
本発明のイムノクロマトグラフィー試験デバイスを用いれば、目視により判定可能であるが、イムノクロマトリーダーを併用することもできる。
イムノクロマトグラフィー試験デバイスを用いる場合に使用する展開溶媒、検体前処理用の試薬などは、必要に応じて、各種添加剤を懸濁、乳濁、あるいは溶解などして調製することができる。
本発明のイムノクロマトグラフィー試験デバイスを用いて試験される検体は、マイコプラズマ・ニューモニエを含む可能性がある検体である。本発明のイムノクロマトグラフィー試験デバイスは、マイコプラズマ・ニューモニエ感染の診断用に用いることができ、検体としては、例えば、マイコプラズマ・ニューモニエの感染が疑われる被検体から採取された生体由来材料、および当該生体由来材料を前処理することにより得られる材料が挙げられる。生体由来材料としては、咽頭拭い液、鼻腔拭い液、鼻腔吸引液、鼻腔洗浄液、喀痰、肺胞洗浄液、直腸拭い液、便懸濁液、血漿、血清、尿、唾液、羊水、髄液、膿、臓器抽出液、各種組織抽出液などが挙げられるがこれらに限定されない。特に、咽頭拭い液、鼻腔拭い液、鼻腔吸引液、鼻腔洗浄液、喀痰などが好ましく、咽頭拭い液および鼻腔吸引液がさらに好ましい。検体はヒト由来であっても、非ヒト動物由来であってもよい。上記の前処理としては、検体を適切な前処理用試薬に溶解すること、溶解して得られた溶液をフィルターメンブレンで濾過することなどが挙げられる。
本発明の検出用キットは、上記のイムノクロマトグラフィー試験デバイスを備える。検出用キットは、イムノクロマトグラフィー法によるマイコプラズマ・ニューモニエの検出手段の実施に有用な物質や緩衝液などを備え得る。必要に応じて、検体採取器具、検体前処理用試薬、イムノクロマトグラフィー試験デバイスに検体を滴下するための容器などを備えてもよい。上記のキット中の物質、緩衝液、試薬などは、どのような形態で提供されてもよく、それぞれ個別に密封包装されて提供されることが好ましい。上記キットは、使用説明書などを含んでいてもよい。
検体を採取するための器具としては、綿棒、スワブ、白金耳、スポイトまたはさじ形状の用具などを用いることができる。特に人体から、鼻腔ぬぐい液、鼻腔吸引液、咽頭ぬぐい液、肺胞洗浄液、喀痰などの検体を採取する場合は、検体採取器具として、綿棒、スワブなどが用いられる。
検体の前処理として、マイコプラズマ・ニューモニエの感染が疑われる被検体から採取された検体を前処理用試薬に溶解し、イムノクロマトグラフィー試験デバイスに滴下するための液体を調製することが挙げられる。このような前処理により、検体を展開可能な液体とすることができる。本明細書では、この前処理用試薬を「検体抽出液」ともいう。検体抽出液は、通常、塩およびpHを一定に維持するための緩衝液を含み得る。緩衝液としては、免疫学的試験に通常使用される緩衝液が用いられ得、トリス緩衝液、リン酸緩衝液、グッドの緩衝液などが挙げられる。さらに、検体抽出液には、特異的な凝集反応を阻害しない範囲で非特異反応を減じる目的で界面活性剤を含有させてもよい。界面活性剤としては、Triton X-100(商品名):ポリエチレングリコールモノ−р−イソオクチルフェニルエーテル、Tween 20:ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、Tween 80:ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、Nonidet P-40:ノニデットP-40、ZWITTERGENT 3-14:n−テトラデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンスルホネ−ト、CHAPS:3−〔(3−コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ〕プロパンスルホン酸、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)など、あるいはこれらを2種類以上混合したものが挙げられる。検体抽出液には、非特異反応を減じる目的でウシ血清アルブミン、イムノグロブリン、カゼインなどのタンパク質、ウサギやマウスなどの血清などを含有させてもよい。
イムノクロマトグラフィー試験デバイスに検体を滴下するための容器としては、装着可能なノズル付きキャップを備えたチューブ、スポイト、シリンジなどが挙げられる。容器は、ろ過用のフィルターメンブレンを装着したものでもよい。検体抽出液が予め容器の中に含まれていてもよく、あるいは、試験前に容器内にいれるものであってもよい。フィルターメンブレンは、検体中のマイコプラズマ・ニューモニエ抗原以外の物質を取り除くことを助けるものであればよい。
本発明を以下の実施例により、より詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されない。
(実施例1:イムノクロマトグラフィー試験デバイスの作製)
(1−1.標識担持部材の調製)
抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質モノクローナル抗体(セントラルリサーチ株式会社製)を5mMリン酸緩衝液(pH7.4)で0.05mg/mLの濃度になるように希釈した。金コロイド懸濁液(田中貴金属工業社製:平均粒子径60nm)0.5mLに0.1mLの50mMリン酸緩衝液(pH7.4)を加えて混和した後、上記希釈した抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質モノクローナル抗体溶液0.1mLをさらに加え、室温にて10分間静置した。静置後の溶液に、10mMリン酸緩衝液で希釈した10質量%のウシ血清アルブミン(BSA)溶液0.1mLを加え、十分撹絆した後、8000×gにて15分間遠心分離した。上清を除去した後、残渣にpH7.4の10mMリン酸緩衝液を1mL加え、超音波破砕機を用いてコロイド状物をよく分散させた後、8000×gにて15分間遠心分離した。再度、上清を除去し、残渣にpH7.4の10mMリン酸緩衝液を加えて超音波破砕機にてよく分散させ、標識抗体溶液とした。この標識抗体溶液を幅16mm×長さ100mmのグラスファイバー製パッド(ミリポア社製:GFCP203000)に均一に添加した後、真空乾燥機にて乾燥させ、標識担持部材を得た。
(1−2.検出部位および対照部位を備えたニトロセルロース膜担体の調製)
上記1−1の標識抗体溶液の作製に用いたものとは異なる抗マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質モノクローナル抗体(セントラルリサーチ株式会社製)を、5質量%のイソプロピルアルコールを含むリン酸緩衝液(pH7.4)で1.3mg/mLの濃度になるように希釈し、検出部位固定用抗体溶液として調製した。この検出部位固定用抗体溶液を、長さ25cm×幅2.5cmのニトロセルロース膜(ミリポア社製:HF120)の長軸側の一端(この端を展開方向の上流側端、反対側を下流側端とする)から1cm離れた位置に、抗体塗布機(BioDot社製)を用いて1μL/cmの塗布量で線状に塗布した。さらに、ニトロセルロース膜の上流側端から1.5cm離れた位置に、抗マウスIgG抗体を1mg/mLの濃度になるように希釈した対照部位固定用抗体溶液を、抗体塗布機(BioDot社製)を用いて1μL/cmの塗布量で線状に塗布した。塗布後、42℃にて60分間乾燥させ、検出部位および対照部位を備えたニトロセルロース膜担体を得た。
(1−3.イムノクロマトグラフィー試験デバイスの作製)
上記1−2のニトロセルロース膜担体の抗体塗布面(この面を上面とする)の反対側(この面を下面とする)に、プラスチック製バッキングシートを接着した。次いで、上記1−1の標識担持部材を上記ニトロセルロース膜の上面に、ニトロセルロース膜の上流側端が2mm重なるように配置して貼り付け、さらに幅5mm×長さ23mmのグラスファイバー製サンプルパッド(ポール社製:8000006801)を、標識担持部材の上面に2mm重なるように配置して貼り付けた。さらに、幅5mm×長さ25mmの吸収パッド(ポール社製)を、上記ニトロセルロース膜担体の上面に、ニトロセルロース膜担体の下流側端が15mm重なるように貼り付けた。最後に、長軸方向に沿って5mmずつ切断し、イムノクロマトグラフィー試験デバイスを得た。
(実施例2:鼻腔吸引液検体からのマイコプラズマ・ニューモニエの検出)
臨床的にマイコプラズマ・ニューモニエの感染が疑われる患者から、常法どおりに鼻腔吸引液を採取した。採取した鼻腔吸引液各検体の一部を、本イムノクロマトグラフィー試験具を用いるマイコプラズマ・ニューモニエの検出(「イムノクロマト判定」)に用いた。
滅菌した綿棒を鼻腔吸引液に浸漬した後に引き上げ、チューブ内に分注した検体抽出液に浸し、攪拌した。チューブの外部から綿棒を摘み、数回しごいて検体をよく搾り出した後、綿棒を取り出した。これにより、検体が調製された。次いで、チューブに付属のフィルターメンブレン付きノズルキャップを装着した。チューブの中ほどを摘み、実施例1のイムノクロマトグラフィー試験デバイスに、液状検体3滴(120μL)を滴下にて添加し、15分間静置し、その後、判定を行った。なお、上記綿棒および検体抽出液は、アデノウイルスの検査キット「プライムチェック アデノ」(アルフレッサファーマ株式会社製)に付属のものを用いた。また、チューブおよびフィルター付きノズルキャップは、インフルエンザAおよびBの検査キット「チェックFlu A・B」(アルフレッサファーマ株式会社製)に付属のものを用いた。
判定は、対照部位に赤紫色の発色が認められた場合を有効とし、さらに検出部位にも赤紫色の発色が認められた場合を陽性と判定した。対照部位に赤紫色の発色が認められたが、検出部位に発色が認められなかった場合を陰性と判定した。結果を表1に示す。
同じ患者の鼻腔吸引液各検体の別の一部を、PCR判定のための検体として用いた。PCRによるマイコプラズマ・ニューモニエ遺伝子検出は、Jensen JSら、Acta Pathologica, Microbiologica et Immunologica Scandinavica、第97巻、1046-1048頁、1989年に記載の手順にしたがって行った。PCRの測定機器および測定試薬には、DNAサーマルサイクラー(Perkin-Elmer-Cetus社製、型式PJ2000)およびAmliTaq DNA Polymerase(ロシュ・ダイアグノスティックス社製)を用いた。PCR判定の結果を併せて、表1に示す。
Figure 2013072663
表1に示されるように、いずれの検体においても、イムノクロマト判定とPCR判定との結果が一致していた。
(実施例3:咽頭拭い液検体からのマイコプラズマ・ニューモニエの検出)
臨床的にマイコプラズマ・ニューモニエの感染が疑われる患者から、滅菌した綿棒を用いて、常法どおりに咽頭拭い液を採取した。これ以外は、実施例2と同様にして、イムノクロマト判定およびPCR判定を行った。結果を表2に示す。
Figure 2013072663
表2に示されるように、いずれの検体においても、イムノクロマト判定とPCR判定との結果が一致していた。
(実施例4:マイコプラズマ・ニューモニエを含む種々の微生物との反応性の検討)
マイコプラズマ・ニューモニエを含む種々の微生物の菌体を10CFU/mL濃度になるように検体抽出液で希釈して、菌体液を調製した。実施例1のイムノクロマトグラフィー試験デバイスに、菌体液3滴(120μL)を滴下にて添加し、15分間静置し、その後、判定を行った。また陰性コントロールとして、検体抽出液を同様の操作で滴下し、判定を行った。なお、検体抽出液は、アデノウイルスの検査キット「プライムチェック アデノ」(アルフレッサファーマ株式会社製)に付属のものを用いた。結果を表3に示す。
Figure 2013072663
表3に示されるように、マイコプラズマ・ニューモニエの菌体液はイムノクロマト判定で陽性の結果となった。マイコプラズマ・ニューモニエ以外の微生物の菌体液および検体抽出液はいずれもイムノクロマト判定で陰性との結果となった。
(比較例1:マイコプラズマ・ニューモニエ由来の糖脂質抗原に特異的な抗体を用いたイムノクロマトグラフィー試験デバイスの作製)
標識抗体溶液の調製のための抗体として、抗マイコプラズマ・ニューモニエGlycolipidモノクローナル抗体(セントラルリサーチ株式会社製)、そして検出部位固定用抗体溶液の調製のための抗体として、標識抗体溶液の調製に用いた抗体とは異なる抗マイコプラズマ・ニューモニエGlycolipidモノクローナル抗体(セントラルリサーチ株式会社製)を用いたこと以外は、実施例1に記載の手順に従い、イムノクロマトグラフィー試験デバイスを作製した。
(実施例5:マイコプラズマ・ニューモニエの検出における抗P1タンパク質抗体イムノクロマトグラフィー試験デバイスおよび抗Glycolipid抗体イムノクロマトグラフィー試験デバイスの反応性の検討)
マイコプラズマ・ニューモニエ抗原(バイオデザイン社製)を10μg/mL濃度になるように検体抽出液で希釈し、試験液を調製した。実施例1の抗P1タンパク質抗体イムノクロマトグラフィー試験デバイスに、試験液3滴(120μL)を滴下にて添加し、15分間静置し、その後、判定を行った。また陰性コントロールとして、検体抽出液を同様の操作で滴下し、判定を行った。比較例1の抗Glycolipid抗体イムノクロマトグラフィー試験デバイスに対しても、同様の操作を行った。検体抽出液には、アデノウイルスの検査キット「プライムチェック アデノ」(アルフレッサファーマ株式会社製)に付属のものを用いた。結果を表4に示す。
Figure 2013072663
表4に示されるように、実施例1の抗P1タンパク質抗体イムノクロマトグラフィー試験デバイスを用いると、検体抽出液を陰性と判定したのに対し、試験液は陽性と判定した。一方、比較例1の抗Glycolipid抗体イムノクロマトグラフィー試験デバイスを用いると、試験液および検体抽出液ともに陰性と判定した。
本発明によれば、簡便かつ迅速にマイコプラズマ・ニューモニエを検出できるイムノクロマトグラフィー試験デバイスおよびキットが提供される。イムノクロマトグラフィー法は、操作が簡便であり、特別な装置は不要であり、数十分以内での迅速な測定が可能である。イムノクロマトグラフィー法を応用したマイコプラズマ・ニューモニエ検出を可能とすることにより、感染初期の検出が困難とされていたマイコプラズマ・ニューモニエ感染においても、医療現場で簡便に使用でき、迅速な測定が可能になる。

Claims (8)

  1. マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異的な抗体を含む、マイコプラズマ・ニューモニエ検出用のイムノクロマトグラフィー試験デバイス。
  2. 前記マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原が、マイコプラズマ・ニューモニエP1タンパク質である、請求項1に記載のイムノクロマトグラフィー試験デバイス。
  3. 前記マイコプラズマ・ニューモニエ由来のタンパク質抗原に対して特異的である第一の抗体および第二の抗体、ならびに膜担体を備え、
    該第一の抗体が、該膜担体に固定されて検出部位を構成し、
    該第二の抗体が、標識物質で標識されており、かつ該検出部位とは離れた位置に、該膜担体中を移動可能に配置されている、
    請求項1または2に記載のイムノクロマトグラフィー試験デバイス。
  4. 前記標識物質が不溶性粒状物質である、請求項3に記載のイムノクロマトグラフィー試験デバイス。
  5. 前記不溶性粒状物質が、着色合成高分子粒子または金属コロイド粒子である、請求項4に記載のイムノクロマトグラフィー試験デバイス。
  6. 前記イムノクロマトグラフィー試験デバイスがマイコプラズマ・ニューモニエ感染診断用であり、生体由来材料またはその前処理物を検体とする、請求項1から5のいずれかに記載のイムノクロマトグラフィー試験デバイス。
  7. 前記生体由来材料が、咽頭拭い液または鼻腔吸引液である、請求項6に記載のイムノクロマトグラフィー試験デバイス。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のイムノクロマトグラフィー試験デバイスを備える、マイコプラズマ・ニューモニエ検出用キット。
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