JP2013072032A - 熱伝導性エラストマー組成物及び成形体 - Google Patents

熱伝導性エラストマー組成物及び成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】 リサイクルと成形加工が可能であり、電気回路の接触不良等の原因化合物を含まず、絶縁系の熱伝導性充填材を用いながらも発熱性部材等に好適に密着させることができる柔軟性と優れた熱伝導性を有する熱伝導性エラストマー組成物及び成形体の提供。
【解決手段】 ブロック共重合体の水素添加物であり重量平均分子量15万〜50万、スチレン系単量体の含有割合が20〜50質量%の水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)100質量部と、動粘度(40℃)が50〜500cStのゴム用軟化剤100〜600質量部と、オレフィン系樹脂1〜100質量部と、金属石鹸5〜80質量部と、これらの混合物100体積部に対して熱伝導性充填材150〜400体積部を配合した組成物であり、熱伝導性充填材である表面被覆酸化マグネシウムはマグネシアクリンカーを無機物および/または有機物で表面被覆してなり組成物中における配合率が30体積%以上である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、主として電気、電子機器に搭載される発熱性部材の冷却に使用される放熱用部材の材料として用いられる熱伝導性エラストマー組成物及び該熱伝導性エラストマー組成物よりなる成形体に関するものである。
例えばコンピューターの中央処理装置(CPU)等に使用されるパワートランジスタ、ドライバー集積回路(IC)等の電気、電子機器用部材は発熱性部材であり、近年これら部材の高密化によって発熱量が増大し、上記発熱性部材に対する放熱対策が重要視されている。上記発熱性部材に対する放熱対策としては、現在、上記発熱性部材から放熱性ハウジング等の冷却部材への熱伝導率を向上せしめるため、上記発熱性部材と上記冷却部材との間にスペーサーとして放熱用部材が使用されている。
上記のスペーサーとして使用される放熱用部材は、上記発熱性部材から上記冷却部材への伝熱効率を高めるために、上記発熱性部材と上記冷却部材の双方に対して密着させる必要がある。つまり上記発熱性部材あるいは上記冷却部材と上記放熱用部材との間に空気が入り込んで空気層が形成されてしまうと、該空気層の熱伝導性が低いので、放熱用部材の熱伝導効率が大幅に低下してしまう。そこで、該放熱用部材の材料には、該発熱性部材や該冷却部材への追従性を向上させて密着性を良くするため、シリコーンゴム等のような柔軟性を有するものが多用されている。
しかし、上記シリコーンゴムは、低分子シロキサンを発生させて電気回路の接触不良等をひき起こすおそれがあるので電気、電子機器への搭載には注意を要し、加えて架橋ゴムであるため熱可塑性がなく、リサイクルが不可能であると云う問題がある。
そこで、樹脂材料を母体とし、該樹脂材料に熱伝導性を付与するために熱伝導性フィラーが添加分散されている組成物が提案されている。該熱伝導性フィラーとしては、導電系のものと絶縁系のものとがあり、導電系のものとしては銅、ニッケル等の金属系フィラーやグラファイト等の炭素系フィラー等が知られており、絶縁系のものとしては、酸化マグネシウム、アルミナ等の金属酸化物やシリカ等が知られている。そして上記放熱用部材の熱伝導性フィラーとしては、電気回路の接触不良を防止する等の観点から、特に絶縁系のものが使用されている。
なお、上記電気、電子機器用部品は発熱体であるから、それに使用される放熱用部材としては、安全性の観点から高い難燃性が要求される。そこで、一般的には放熱用部材の材料に難燃剤を添加して難燃性を付与しており、該難燃剤として臭素系、塩素系等のハロゲン系のものや、リン酸塩等のハロゲン非含有リン系難燃剤、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物等のノンハロゲン系のものが知られるが、近年では環境負荷を低減する観点から、ノンハロゲン系のものが多く使用される。
特開2001−106865号公報 特許第3176416号公報 特許第4119840号公報 特開2007−302906号公報 特開2008−127481号公報
ところが、上記熱伝導性フィラーにおいて絶縁系のものは導電系のものに比べて熱伝導性が劣るので、上記放熱用部材の熱伝導性を高めようとする場合には多量添加が必要となり、該フィラーの多量添加により、柔軟性が低下して密着性が悪くなったり、成形加工性が悪くなったりする等の問題が生じていた。
本発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、リサイクル可能であり、成形加工が可能であり、低分子シロキサンのような電気回路の接触不良等の原因となる化合物を含まず、絶縁系の熱伝導性充填材を用いながらも、発熱性部材や冷却部材等に好適に密着させることができる程度の柔軟性を有するとともに、優れた熱伝導性を有する熱伝導性エラストマー組成物及び成形体を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の熱伝導性エラストマー組成物の発明は、スチレン系単量体からなる重合体のブロック単位(S)と、共役ジエン化合物からなる重合体のブロック単位(B)と、からなるブロック共重合体(Z)の水素添加物であり、重量平均分子量15万〜50万、スチレン系単量体の含有割合が20〜50質量%である水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)100質量部と、動粘度が40℃において50〜500センチストークス(cSt)のゴム用軟化剤100〜600質量部と、オレフィン系樹脂1〜100質量部と、金属石鹸5〜80質量部と、を混合してなる混合物100体積部に対して、少なくとも表面被覆酸化マグネシウムが配合された熱伝導性充填材150〜400体積部を配合した組成物であり、上記表面被覆酸化マグネシウムは、マグネシアクリンカーを無機物および/または有機物で表面被覆してなるものであり、上記混合物に上記熱伝導性充填材を配合してなる組成物中における上記表面被覆酸化マグネシウムの配合率が30体積%以上であることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の熱伝導性エラストマー組成物の発明において、上記熱伝導性充填材には、水酸化アルミニウムを有機系カップリング剤で表面被覆してなる表面被覆水酸化アルミニウムが更に配合されることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の熱伝導性エラストマー組成物の発明において、上記熱伝導性充填材は、耐湿試験による吸水率が1.5質量%未満であり、新モース硬度が10未満であることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の熱伝導性エラストマー組成物の発明において、上記熱伝導性充填材において、上記表面被覆酸化マグネシウムは平均粒径が25〜80μmであり、上記表面被覆水酸化アルミニウムは平均粒径が0.5〜20μmであることを要旨とする。
請求項5に記載の成形体の発明は、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の熱伝導性エラストマー組成物を材料に用いて所定形状に成形してなることを要旨とする。
〔作用〕
上記熱伝導性エラストマー組成物(以下、組成物と記載する)中の水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)は、熱可塑性であるため、リサイクルが可能である。また上記組成物は、射出成形や押出成形等による成形加工が可能である。上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)の重量平均分子量(Mw)が15万未満のものを使用した場合には、得られる成形物の耐熱性が悪化し、該成形物に対して長期耐熱試験を行うと、変形を生じるようになる。更に軟化剤保持性が悪くなり、成形物において該軟化剤がブリードし易くなり、該成形物表面にベタツキが生じる。一方、Mwが50万を越えたものを使用した場合には、組成物の熱溶融物の流動性が低下し、成形加工性が悪化する。
なお重量平均分子量の測定方法については、後記する。
スチレン系単量体の含有割合が20質量%未満のものを使用した場合には、得られる成形物の耐熱性が悪化し、該成形物に対して長期耐熱試験を行うと、変形を生じるようになる。一方、スチレン系単量体の含有割合が50質量%を越えたものを使用した場合には、得られる成形物の柔軟性が乏しくなり、ゴム弾性が低下する。
また上記組成物中のゴム用軟化剤は、該組成物に柔軟性を付与し、発熱性部材や冷却部材に対する密着性を向上させる成分であるが、動粘度が40℃で50センチストークス(cSt)に満たないものを使用した場合には、得られる組成物を成形する際にガスの発生が著しくなり、成形物にブリードを生じやすくなる。また動粘度が40℃で500cStを越えるものを使用した場合には、得られる成形物表面のベタツキが顕著になり、取り扱いに支障を生じて作業性が低下する。
上記ゴム用軟化剤の添加量が、上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)100質量部に対して600質量部を越えた場合には、得られる成形物において上記ゴム用軟化剤が表面にブリードしてきて、該成形物表面のベタツキが顕著になり、一方上記ゴム用軟化剤の添加量が上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)100質量部に対して100質量部未満の場合には、組成物が塊状になりにくく、成形が困難になる。
また上記組成物中のオレフィン系樹脂は、成形物に適度な硬さと剛性と耐熱性とを与える成分である。
上記オレフィン系樹脂の添加量が、上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)100質量部に対して100質量部を越えると、得られる成形物が硬くなり、柔軟性が乏しくなる。一方、添加量が上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)100質量部に対して1質量部未満の場合には、成形物に適度な硬さ、剛性、耐熱性を付与することが出来なくなる。
また上記組成物中の金属石鹸は、上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)、上記ゴム用軟化剤及び上記オレフィン系樹脂の混合物と、熱伝導性充填材との相溶性を向上させる成分であり、該相溶性の向上により、熱伝導性充填材の分散が良くなり、組成物に優れた柔軟性が付与される。
上記金属石鹸の添加量が、上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)100質量部に対して80質量部を越えると、組成物から得られる成形物の表面に上記金属石鹸がブリードしてくるブリードアウトが発生し、また成形加工性も低下する。一方、金属石鹸の添加量が、上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)100質量部に対して5質量部に満たない場合、該金属石鹸が分散剤としての効果を発揮出来なくなるおそれがある。
本発明においては、上記組成物の熱伝導性を優れたものとし、成形加工に際してスクリューや金型を損傷しないようにするため、熱伝導性充填材として、少なくとも表面被覆酸化マグネシウムが配合されたものを使用し、望ましくは表面被覆酸化マグネシウム及び表面被覆水酸化アルミニウムが配合されたものを使用する。
上記表面被覆酸化マグネシウムは、耐湿性と組成物中での分散性を付与するという観点から、無機物および/または有機物でマグネシアクリンカーに表面被覆を施すことによって得られたものである。なお、該マグネシアクリンカーは、マグネシア原料(酸化マグネシウムを主成分とする原料)を高温(1600℃以上)で焼成することで、主成分である酸化マグネシウム(マグネシア)を不活性化した焼塊(クリンカー)である。
上記表面被覆水酸化アルミニウムは、耐湿性と組成物中での分散性を付与するという観点から、有機カップリング剤で水酸化アルミニウムに表面被覆を施すことによって得られたものである。
上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)と、上記ゴム用軟化剤と、上記オレフィン系樹脂と、上記金属石鹸との混合物が100体積部に対し、上記熱伝導性充填材は150〜400体積部配合される。配合量が150体積部に満たない場合、組成物に優れた熱伝導性を付与することが出来なくなる。配合量が400体積部を超える場合、上記組成物が硬くなるため、発熱性部材や冷却部材に対する密着性が低くなる。
また上記混合物に上記熱伝導性充填材を配合してなる組成物中における表面被覆酸化マグネシウムの配合率は、30体積%以上に設定される。組成物中における表面被覆酸化マグネシウムの配合率が30体積%に満たない場合、組成物の熱伝導率が高くならない。
上記の組成物を材料に用い、射出成形等の成形加工を施すことで、所定形状の成形体が得られる。該成形体は、上記組成物から得られたものであるから、リサイクル可能であり、所望なれば真空・圧空成形や熱成形等による二次成形加工が可能であり、低分子シロキサンのような電気回路の接触不良等の原因となる化合物を含まず、絶縁系の熱伝導性充填材を用いながらも、発熱性部材や冷却部材等に好適に密着させることができる程度の柔軟性を有するとともに、優れた熱伝導性を有するものとなる。
また本発明において、上記熱伝導性充填材は、上記組成物中のエラストマーの劣化や絶縁性の低下を抑制するという観点から、耐湿試験による吸水率が1.5質量%未満であることが望ましく、組成物を用いた成形時における混練機や成形装置の摩耗を抑制するという観点から、新モース硬度が10未満であることが望ましい。
また上記熱伝導性充填材においては、良好な熱伝導性を発揮させつつ好適な成形加工性を得るという観点から、上記表面被覆酸化マグネシウムは平均粒径が25〜80μmであり、上記表面被覆水酸化アルミニウムは平均粒径が0.5〜20μmであることが望ましい。
〔効果〕
本発明では、リサイクル可能であり、成形加工が可能であり、低分子シロキサンのような電気回路の接触不良等の原因となる化合物を含まず、絶縁系の熱伝導性充填材を用いながらも、発熱性部材や冷却部材等に好適に密着させることができる程度の柔軟性を有するとともに、優れた熱伝導性を有する熱伝導性エラストマー組成物及び成形体が提供される。
本発明を以下に詳細に説明する。
〔水添熱可塑性スチレン系エラストマー〕
本発明の組成物(熱伝導エラストマー組成物)中に含まれる水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)とは、スチレン系単量体からなる重合体のブロック単位(S)(以下単に重合体ブロック単位(S)ともいう)と、共役ジエン化合物からなる重合体のブロック単位(B)(以下単に重合体ブロック単位(B)ともいう)とからなるブロック共重合体(Z)であって、上記ブロック共重合体(Z)中の共役ジエン化合物を主体とする重合体のブロック単位(B)は、一部または全部が水素添加されている。
上記スチレン系単量体からなる重合体のブロック単位(S)とは、例えばスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t(ターシャリー)−ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等のスチレン系単量体からなる重合体のブロックである。
上記共役ジエン化合物からなる重合体のブロック単位(B)とは、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン等の共役ジエン系化合物を主体とする重合体のブロックである。
本発明で使用する上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)としては、例えばスチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEEPS)等が例示される。
本発明の水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)で有用なものとしては、上記重合体ブロック単位(S)を2個以上、および上記重合体ブロック単位(B)を1個以上有するブロック共重合体(Z)の水素添加物であり、その中でも1個の重合体ブロック単位(B)の両端に各1個(合計2個)の重合体ブロック単位(S)が結合したブロック共重合体(Z)に水素添加することによって重合体ブロック単位(B)の構成単位である水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)である。
上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)には、本発明の目的を逸脱しない限り、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ピリジン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴム(SIR)、スチレン−エチレン共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン(SBS)、ポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレン(SIS)、ポリ(α−メチルスチレン)−ポリブタジエン−ポリ(α−メチルスチレン)(α−MeSBα−MeS)、ポリ(α−メチルスチレン)−ポリイソプレン−ポリ(α−メチルスチレン)、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、スチレン−クロロプレンゴム(SCR)、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)共重合体等の他のエラストマーまたは合成ゴムの若干量が添加されてもよい。
(重量平均分子量)
本発明においては、上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)として、重量平均分子量(Mw)が15万〜50万の範囲のものを使用する。
重量平均分子量(Mw)が15万未満の場合、耐熱性が悪いので長期耐熱試験を行うと変形を生じやすくなり、また軟化剤の保持性が悪くなることで該軟化剤がブリードしやすくなり、組成物にベタツキが発生する恐れがある。重量平均分子量(Mw)が50万を超える場合、成形時の溶融物の流動性が低下して成形加工性が悪くなる。
上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)の重量平均分子量(Mw)としては、下記するゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法による測定値を用いる。
[GPC(ゲル浸透クロマトグラフ)法によるポリスチレン換算分子量測定]
・測定条件
GPCによる分子量の測定条件は以下のとおりである。
・ポンプ:JASCO(日本分光株式会社)製PU−980
・カラムオーブン:昭和電工株式会社製AO−50
・検出器:日立製RI(示差屈折計)検出器L−3300
・カラム種類:昭和電工株式会社製「K−805L(8.0×300mm)」および「K−804L(8.0×300mm)」各1本を直列使用
・カラム温度:40℃
・ガードカラム:K−G(4.6×10mm)
・溶離液:クロロホルム
・溶離液流量:1.0ml/分
・試料濃度:約1mg/ml
・試料溶液ろ過:ポリテトラフルオロエチレン製0.45μm孔径ディスポーザブルフィルタ
・検量線用標準試料:昭和電工株式会社製ポリスチレン
上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)は、1種のみを用いてもよく、重量平均分子量(Mw)や1,2−ビニル結合量等が異なる2種以上を併用することも可能である。
(スチレン系単量体の含有割合)
本発明においては、上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)として、スチレン系単量体の含有割合が20〜50質量%のものを使用する。
スチレン系単量体の含有割合が20質量%に満たない場合、耐熱性が悪くなり長期耐熱試験を行なうと変形を生じる。スチレン系単量体の含有割合が50質量%を超える場合、得られる上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)のゴム弾性が低下し、発熱体や冷却部品等への密着性が悪くなる。
(1,2−ビニル結合量)
上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)を構成する共役ジエン化合物からなるブロック共重合体(Z)において、1,2−ビニル結合量の割合は、50質量%未満であることが望ましい。1,2−ビニル結合割合が50質量%未満の場合には、組成物にベタツキが出にくくなる。
〔ゴム用軟化剤〕
本発明では、組成物の柔軟性を高め、発熱性部材に対する密着性を向上させるための材料として、ゴム用軟化剤を使用する。
本発明において使用されるゴム用軟化剤としては、非芳香族系のオイルが使用され、例えばパラフィン系オイル、ナフテン系オイルが使用されるが、本発明の水添熱可塑性スチレン系エラストマーと良好な相溶性を示すパラフィン系オイルは望ましいゴム用軟化剤である。
上記ゴム用軟化剤としては、動粘度が40℃で50〜500センチストークス(cSt)の範囲であるものを使用する。動粘度が40℃で50cStに満たない場合には、組成物を成形する際にガスの発生が著しくなり、ブリードが発生しやすくなる。また動粘度が40℃で500cStを超えると、成形品のベタツキが激しくなり、作業性が低下する。
〔オレフィン系樹脂〕
本発明では、組成物を混練して調製する際につなぎの役割を果たし、更に組成物に耐熱性と適度な剛性および成形加工性を付与する材料として、オレフィン系樹脂を使用する。
本発明に使用するオレフィン系樹脂として代表的なものは、ポリプロピレンである。上記ポリプロピレンとしては、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体、ポリプロピレンにポリエチレンやエチレン−プロピレン共重合体を添加した変性ポリプロピレン等が含有される。
本発明に使用するオレフィン系樹脂としては、JIS K 7121に準拠して測定した融点が130℃〜170℃の範囲にあり、かつJIS K 6253Aに準拠して測定したショアA硬度(HsA)が90未満のものを使用することが望ましい。オレフィン系樹脂として融点が130℃〜170℃の範囲のものを使用すると、耐熱性および成形加工性の点で望ましい組成物が得られ、かつショアA硬度が90未満のものを選択すると、得られる成形物に対して望ましい柔軟性が付与される。
本発明に使用するオレフィン系樹脂としては、JIS K 6921−2に準拠して測定した荷重たわみ温度が80℃〜140℃の範囲のものを用いると、耐熱性の点でより望ましい。荷重たわみ温度が80℃未満のものでは、成形品に変形が生じるおそれがある。
なお、荷重たわみ温度は、耐熱性を示す指標であり、一般にガラス転移点(非晶性樹脂)や融点(結晶性樹脂)とほぼ相関しており、また耐熱性を示す他の指標であるビカット軟化温度とは、相互にほぼ直線的な比例関係を示す。
〔金属石鹸〕
本発明の組成物には、熱伝導性を向上させつつも柔軟性を好適なものにするという観点から、金属石鹸を配合する。すなわち、金属石鹸は、本発明に使用する樹脂等と熱伝導性充填材との相溶性を向上させるので、熱伝導性充填材の分散が良くなり、柔軟性に優れた成形体を得ることができる。
上記金属石鹸は、高級脂肪酸の金属塩であり、該高級脂肪酸として、ステアリン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、ラウリン酸等が例示され、該金属としてマグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウム、ナトリウム、亜鉛等が例示される。これら金属石鹸の中でも、流動性が極めて良好であり、融点が160℃以下であるため混練時に分散しやすいステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムを使用することが特に望ましい。
〔熱伝導性充填材〕
本発明の組成物には、熱伝導性を向上させるという観点から、絶縁系の熱伝導性充填材を配合する。
上記絶縁系の熱伝導性充填材には、マグネシアクリンカーを無機物および/または有機物で表面処理してなる表面被覆酸化マグネシウムが少なくとも使用され、望ましくは、該表面被覆酸化マグネシウムと、水酸化アルミニウムを有機系カップリング剤で表面被覆してなる表面被覆水酸化アルミニウムとの2種が併せて使用される。
(表面被覆酸化マグネシウム)
上記表面被覆酸化マグネシウムに用いるマグネシアクリンカーは、例えば下記の方法で製造される。
(1) 海水、苦汁等マグネシウム含有原料に苛性ソーダ等のアルカリ物質を投入して水酸化マグネシウムスラリーを調製する。
(2) 上記マグネシウムスラリーをろ過し、例えば120℃×10時間の条件で乾燥する。
(3) 乾燥物(水酸化マグネシウム)を600〜1000℃で仮焼して軽焼マグネシア(酸化マグネシウム)を得る。
(4) 上記軽焼マグネシアをロータリーキルン等によって1600℃以上、望ましくは1800〜2100℃で死焼することで不活性化して、マグネシアクリンカーを得る。
上記酸化マグネシウムを1600℃以上で焼成して表面不活性のマグネシアクリンカーを得ることを死焼という。ここにマグネシアクリンカーとは上記死焼によってマグネシア(酸化マグネシウム)成分が溶融して塊状(焼塊:クリンカー)になったものをいう。
上記仮焼において、焼成温度が1200℃を超えると、得られる酸化マグネシウムの活性が大幅に低下する。更に上記死焼において、焼成温度が1600℃以上で酸化マグネシウムが不活性化し、即ち酸や水蒸気との反応性がなくなり、かつ大結晶化する。
上記のようにマグネシアクリンカーは死焼によって不活性化、大結晶化しているから優れた耐湿性と熱伝導性を有する。
上記マグネシアクリンカーの表面被覆に使用される無機物としては、例えばアルミニウム化合物、ケイ素化合物、チタン化合物が例示され、上記無機物は2種以上混合使用されてもよい。上記無機物には例えば、酸化物、窒化物、ホウ化物等のセラミック系化合物、硝酸塩、硫酸塩、塩化物等の塩、水酸化物等がある。
上記マグネシアクリンカーの表面被覆に使用される有機物としては、上記水酸化アルミニウム被覆に使用した有機カップリング剤、シランカップリング材、有機合成樹脂等が例示される。上記有機物は2種以上混合使用されてもよい。
上記マグネシアクリンカーは、上記無機物および/または有機物で表面処理して表面被覆酸化マグネシウムとすることにより、耐湿性、分散性が向上する。
(表面被覆水酸化アルミニウム)
上記表面被覆水酸化アルミニウムに用いる水酸化アルミニウムとしては、ソーダ成分(NaO)含有量がなるべく少ないもの(例えば0.4質量%未満含有するもの)が望ましい。ソーダ成分の含有量が少ない水酸化アルミニウムは分解温度が高く、吸湿性が小さく、かつ絶縁性が高く、望ましい材料である。
上記水酸化アルミニウムを被覆するために使用される有機カップリング剤としては、チタン酸テトライソプロピル、チタン酸テトラブチル、チタン酸テトラ(2−エチルヘキシル)、チタン酸テトラステアリル等のチタン酸エステルや、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のSi(OR)部分とビニル基、アミノ基、エポキシ基等の有機官能基との二つの基を有するケイ素化合物(シランカップリング剤)等が例示される。
上記カップリング剤は上記有機官能基を一分子中に2個以上含んだものであってもよい、また上記カップリング剤は2種以上混合使用されてもよい。
(吸水率)
本発明において使用される上記熱伝導性充填材は、耐湿試験による(耐湿試験後の)吸水率が1.5質量%未満であることが望ましい。吸水率が1.5質量%以上の熱伝導性充填材を組成物に添加すると、該組成物中のエラストマーの劣化や絶縁性の低下が起こる。
上記耐湿試験による吸水率は、下記のようにして測定される。
熱伝導性充填材10gをシャーレに入れ、90℃×90RH%の条件下の恒温槽内に静置、48時間後の質量変化を電子天秤によって測定し、下記の式で質量変化率(吸水率)を計算する。
質量変化率(質量%)=試験後の熱伝導性充填材の質量/試験前の熱伝導性充填材の質量×100
(硬度)
本発明に使用する上記熱伝導性充填材は、新モース硬度が10未満であることが望ましい。上記熱伝導性充填材の新モース硬度が10未満であれば、組成物を用いた成形時における混練機や成形装置の摩耗を抑制することができる。
ここに新モース硬度とは、硬さの異なる15種類の標準鉱物で固体表面を順次ひっかき、そのときの傷の有無により1〜15の数値で表した硬さである。新モース硬度10未満とは、ざくろ石でひっかくと傷がつくことを示す。
(粒径)
本発明に使用する上記熱伝導性充填材は、一種類を単独で用いる場合に比べ、粒径が異なる二種類以上を所定の比率で混合して用いる場合の方が、溶融粘度の低下及び良好な柔軟性の付与を図るという観点から、望ましい。つまり、上記表面被覆酸化マグネシウムや上記表面被覆水酸化アルミニウムは絶縁系のフィラー(充填材)であり、良好な熱伝導性を発揮させるためには粒径の大きな充填材を使用することが好ましいが、粒径の大きな充填材のみを使用すると粒度分布が狭くなり、組成物の溶融粘度が高くなる。そこで粒径の大きな熱伝導性充填材と粒径の小さな熱伝導性充填材とを混合することにより、良好な熱伝導性を発揮させつつ、粒度分布を広げて組成物の溶融粘度を低くすることが望ましい。
上記表面被覆酸化マグネシウムと上記表面被覆水酸化アルミニウムとの二種類を混合して用いる場合、粒径の大きな上記表面被覆酸化マグネシウムによる良好な熱伝導性と、粒径の小さな上記表面被覆水酸化アルミニウムの混合による好適な粒度分布と、をバランス良く両立させるという観点から、上記表面被覆酸化マグネシウムの平均粒径は25〜80μmが望ましく、上記表面被覆水酸化アルミニウムの平均粒径は0.5〜20μmが望ましい。
表面被覆酸化マグネシウムの平均粒径が25μmに満たない場合、大結晶化したマグネシアクリンカーによる優れた熱伝導性と耐湿性を得られなくなるおそれがある。表面被覆酸化マグネシウムの平均粒径が80μmを超える場合、好適な粒度分布にならず溶融粘度が高くなるおそれがある。
表面被覆水酸化アルミニウムの平均粒径が0.5μmに満たない場合、良好な耐湿性と好適な熱伝導性を得られなくなるおそれがある。表面被覆水酸化アルミニウムの平均粒径が20μmを超える場合、上記表面被覆酸化マグネシウムの粒径とのバランスが悪くなることで好適な粒度分布が得られなくなり、溶融粘度の低下や柔軟性の向上といった効果を得られなくなるおそれがある。
なお上記熱伝導性充填材の粒径は、レーザー回折・散乱法、動的光散乱法、画像イメージング法等で測定することができる。
〔第3成分〕
上記成分以外にも所望により、本発明の特徴を損なわない範囲において、必要に応じて他の配合成分を配合することができる。望ましい第3成分としては、本発明の組成物を押出成形、射出成形等によって成形する際、溶融物の張力が向上して延展性を向上させる加工助剤がある。更に該加工助剤は組成物の難燃性を向上させるという点でも望ましい第3成分である。
上記加工助剤として代表的なものは、アクリル変性ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、高分子量特殊アクリル樹脂等のポリオレフィン用改質剤である。上記加工助剤を添加すると、本発明の組成物の溶融物の延展性や張力が向上して伸び易くなるから、該溶融物に引張り力を及ぼしても切れにくくなる。その結果、例えば押出成形によってシートやフィルムを成形する際、形状が維持されるので成形不良が起こりにくくなる。
その他の第3成分としては、例えばタルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、燐酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、アルミナ、シリカ、珪藻土、ドロマイト、石膏、焼成クレー、アスベスト、マイカ、ケイ酸カルシウム、ベントナイト、ホワイトカーボン、カーボンブラック、鉄粉、アルミニウム粉、石粉、高炉スラグ、フライアッシュ、セメント、ジルコニア粉等の無機充填材や、リンター、リネン、サイザル、木粉、ヤシ粉、クルミ粉、でん粉、小麦粉、米粉等の有機充填材や、木綿、麻、羊毛等の天然繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ビスコース繊維、アセテート繊維等の有機合成繊維や、アスベスト繊維、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、金属繊維、ウィスカー繊維等の繊維充填材や、色素、顔料、カーボンブラックなどの着色剤や、あるいは、帯電防止剤、導電性付与剤、老化防止剤、難燃剤、防炎剤、撥水剤、撥油剤、防虫剤、防腐剤、ワックス類、界面活性剤、滑剤、紫外線吸収剤、DBP、DOP、熱安定剤、キレート剤、分散剤等の各種添加剤を添加してもよい。
また、本発明の組成物は、本発明の特徴を損なわない範囲であれば、他のポリマーをブレンドして使用することも可能である。
〔配合〕
本発明の組成物は、以下の(a)〜(f)を混合したものである。
(a)上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)が100質量部。
(b)上記ゴム用軟化剤が100〜600質量部。
(c)上記オレフィン系樹脂が1〜100質量部。
(d)上記金属石鹸が5〜80質量部。
(e)上記(a)〜(d)を混合した混合物の合計100体積部に対し、上記熱伝導性充填材が150〜400体積部。
(f)上記(a)〜(d)の混合物に上記(e)の熱伝導性充填材を配合してなる組成物中において、上記表面被覆酸化マグネシウムの配合率は30体積%以上。
上記(b)においてゴム用軟化剤の添加量が、上記水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)(以下エラストマーと云う)100質量部に対し、600質量部を超える場合、上記組成物を用いて得られた成形物の表面に該ゴム用軟化剤がブリードし、ベタツキが顕著に発生する。また上記ゴム用軟化剤の添加量が、エラストマー100質量部に対し、100質量部未満の場合、上記組成物を用いた成形時における溶融物の流動性が乏しく、成形が困難となる。
上記(c)においてオレフィン系樹脂の添加量が、上記エラストマー100質量部に対し、1質量部に満たない場合、該オレフィン系樹脂によるつなぎの作用が不充分となり、混練中に混練物がまとまりにくくなり、くずれやすくなるので成形が困難となる。またオレフィン系樹脂の添加量が100質量部を超える場合、上記組成物を用いて得られた成形物が硬くなり、発熱性部材等の対象物に対する密着性が悪くなる。
上記(d)において金属石鹸の添加量が、上記エラストマー100質量部に対し、80質量部を超える場合、上記組成物を用いて得られた成形物の表面に該金属石鹸がブリードし、外観不良やガスの発生による成形不良が生じる。また上記金属石鹸の添加量がエラストマー100質量部に対して5質量部未満の場合、組成物中で熱伝導性充填材を好適に分散させることができず、成形加工性及び柔軟性の低下を招く。なお、金属石鹸の添加量は、上記エラストマー100質量部に対し、望ましくは7〜80質量部である。
上記(e)において熱伝導性充填材の配合量が、上記(a)〜(d)を混合した混合物の合計100体積部に対し、150体積部に満たない場合、組成物の熱伝導率が低くなる。また上記熱伝導性充填材の配合量が、上記(a)〜(d)を混合した混合物の合計100体積部に対し、400体積部を超える場合、上記組成物を用いて得られた成形物が硬くなる。
上記(f)において、組成物中(上記(a)〜(d)の混合物と上記(e)の熱伝導性充填材とを合わせた組成物全体の中)における表面被覆酸化マグネシウムの配合率が30体積%に満たない場合、得られる組成物に良好な熱伝導性を付与することができず、具体的には組成物の熱伝導率が2W/m・K未満になる。
上記エラストマー、上記ゴム用軟化剤、上記オレフィン系樹脂、上記金属石鹸、上記熱伝導性充填材の各材料は、例えばバンバリーミキサー等の混合装置によって混合され、混合物は、通常、押出機によって溶融混練してストランドに押出し、冷水中で冷却しつつカッターによってペレットに切断する。得られたペレットは、通常、射出成形、押出成形によって所定の成形品とする。また、混練した組成物をルーダー等でペレットにし成形加工原料とすることもできる。
上記のようにして製造された組成物は、優れた熱伝導性を付与するという観点から、熱伝導率が2.0W/m・K以上であることが望ましい。
上記組成物は、使用環境に影響されることなく絶縁性を維持できるという観点から、吸湿試験後の体積抵抗率が1.0×1010Ω・cm以上の絶縁性を有し、かつ変形のないことが望ましい。
上記組成物は、使用環境が高温条件下であることを考慮して、難燃性については、UL規格、HB(試料厚さ1.0mm)以上であることが望ましく、HB未満であると燃焼速度が速く、充分な難燃性を有しているとはいえない。
以下に、本発明を更に具体的に説明するための実施例および比較例を記載する。
[実施例1〜22、比較例1〜14]
〔材料〕
下記の材料を使用した。
1.水添熱可塑性スチレン系エラストマー(TPS)
(1)G1651H〔商品名、クレイトンポリマージャパン(株)製〕、SEBS、スチレン系単量体の含有量:33%、Mw:29万、1,2−ビニル結合量:37質量%。
(2)G1633〔商品名、クレイトンポリマージャパン(株)製〕、SEBS、スチレン系単量体の含有量:30%、Mw:45万、1,2−ビニル結合量:37質量%。
(3)G1650〔商品名、クレイトンポリマージャパン(株)製〕、スチレン系単量体の含有量:29%、Mw:11万、1,2−ビニル結合量:37質量%。
2.ゴム用軟化剤
(1)PW90〔商品名、出光興産製〕、動粘度(40℃):84.0cSt。
(2)PW380〔商品名、出光興産製〕、動粘度(40℃):383.4cSt。
3.オレフィン系樹脂
(1)PB222A〔商品名、サンアロマー(株)製〕、ポリプロピレン(ブロックタイプ)、曲げ弾性率:1000MPa、MFR(230℃):0.8g/10min、荷
重たわみ温度:80℃。
(2)ノティオPN2060(表中は「PN2060」と記載)〔商品名、三井化学(株)製〕、ポリプロピレン系エラストマー、ショアA硬さ(ASTM D2240):82、融点:159℃、MFR(230℃):6g/10min、TMA(荷重2Kg/cmにおける針(1mmφ)進入軟化温度):120℃。
4.金属石鹸
(1)SM−1000〔商品名、堺化学工業株式会社製〕、ステアリン酸マグネシウム
5.加工助剤
(1)メタブレンA−3000〔商品名、三菱レイヨン(株)製〕、アクリル変性ポリテトラフルオロエチレン(アクリル変性PTFE)
6.熱伝導性充填材(フィラー)
(1)RF−50−HR〔商品名、宇部マテリアルズ(株)製〕、マグネシアクリンカー(死焼温度1800℃以上)、平均粒径50μm、シリカによる表面被覆、吸水率0.2%、被覆層の新モース硬度7。
(2)RF−30−HR〔商品名、宇部マテリアルズ(株)製〕、マグネシアクリンカー(死焼温度1800℃以上)、平均粒径30μm、シリカによる表面被覆、吸水率0.2%、被覆層の新モース硬度7。
(3)RF−10C−HR〔商品名、宇部マテリアルズ(株)製〕、マグネシアクリンカー(死焼温度1800℃以上)、平均粒径10μm、シリカによる表面被覆、吸水率0.5%、被覆層の新モース硬度7。
(4)BF083T〔商品名、日本軽金属(株)製〕、水酸化アルミニウム、平均粒径10μm、有機チタネート系化合物による表面被覆、吸水率0.2%、ソーダ成分0.08%、分解温度220℃。
(5)BE033T〔商品名、日本軽金属(株)製〕、水酸化アルミニウム、平均粒径3μm、有機チタネート系化合物による表面被覆、吸水率0.5%、ソーダ成分0.02%、分解温度230℃。
(6)BW53T〔商品名、日本軽金属(株)製〕、水酸化アルミニウム、平均粒径50μm、有機チタネート系化合物による表面被覆、吸水率0.4%、ソーダ成分0.23%、分解温度230℃。
(7)パイロキスマ5301K(5301K)〔商品名、協和化学工業(株)製〕、酸化マグネシウム、平均粒径2μm、シランカップリング剤による表面被覆、吸水率0.4%。
(8)U99NC〔商品名、宇部マテリアルズ(株)製〕、表面焼成マグネシアクリンカー(高温処理酸化マグネシウム粉末)、平均粒径7μm、吸水率2%以上。
(9)パイロライザーHG(HG)〔商品名、石塚硝子(株)製〕、水酸化アルミニウム、平均粒径1.2μm、硝酸アンモニウムによる表面被覆、吸水率2%以上。
(10)アルナビーズCB−A30S(CB−A30S)〔商品名、昭和電工(株)製〕、アルミナ、平均粒径28μm、新モース硬度12、吸水率0.1%未満。
(11)UC−95H〔商品名、宇部マテリアルズ(株)製〕、酸化マグネシウム、平均粒径3.3μm、吸水率2%以上。
実施例1〜5の配合は表1に、実施例6〜10の配合は表2に、実施例11〜15の配合は表3に、実施例16〜20の配合は表4に、実施例21〜22の配合は表5に示した。
また比較例1〜5の配合は表6に、比較例6〜10の配合は表7に、比較例11〜14の配合は表8に示した。
〔組成物のベース材の製造条件〕
ゴム用軟化剤、フィラー以外の材料をドライブレンドし、これにゴム用軟化剤を含浸させて混合物を作製する。その後、混合物を下記の条件において押出機で溶融混練して、組成物のベース材(ペレット)を製造する。
押出機・・・KZW32TW−60MG−NH(商品名、(株)テクノベル製)
シリンダー温度・・・180〜220℃
スクリュー回転数・・・300rpm
〔組成物の製造条件〕
上記のようにして製造した上記組成物のベース材(ペレット)をブラベンダープラストグラフに投入し、加熱溶融した後上記フィラーを投入して混練を行ない、組成物(熱伝導性エラストマー組成物)を製造する。
Brabender Plastograph(ブラベンダープラストグラフ、商品名、Brabender社製)
槽温度・・・160℃
ローター回転数・・・100rpm
混練時間・・・11min
〔組成物を材料に用いた成形加工条件〕
射出成形機・・・100MSIII−10E(商品名、三菱重工業(株)製)
射出成形温度・・・170℃
射出圧力・・・30%
射出時間・・・10sec
金型温度・・・40℃
上記条件で成形体として厚さ2mm、幅125mm、長さ125mmの放熱シート(プレート状)と、厚さ6mm、幅25mm、長さ125mmのバーとを作製した。
〔熱伝導率の測定用試料作製〕
プレス機・・・40ton電動油圧成形機
加熱温度・・・上型:195℃、下型:200℃
加熱時間・・・2分
プレス圧・・・5MPa
冷却時間・・・2分
上記条件で成形体として厚さ0.5mm及び1.0mm、幅200mm、長さ200mmの放熱シート(プレート状)を打ち抜いて熱伝導率、接触熱抵抗の測定用試料を作製した。
〔成形加工性の評価用試料作製〕
ロール機・・・NS−155(J)型(商品名、NISHIMURA製)
ロール温度・・・50℃
ロール時間・・・5min
上記条件で成形体として厚さ1.0mm、幅125mm、長さ40mmの放熱シートを作製し、成形加工性を評価した。
〔評価方法〕
実施例1〜22、比較例1〜14のそれぞれについて下記の評価を行った。なお、各物性の評価結果は、表1〜表8に示した。
(1)硬さ測定:厚さ6mmの試験片を用いJIS K 6253Aに準拠して行った。
(2)熱伝導率:レーザーフラッシュ法により熱拡散率を測定(温度19〜30℃)(JIS R 1611)
DSCにより比熱を測定(JIS K 7123に準拠)
水中置換法により比重を測定(JIS K 7112に準拠)
上記測定結果を基に、次の通りに熱伝導率を算出した。
熱伝導率=熱拡散率×比熱×比重
試料:直径10mm、厚さ1.0mmの円盤
(3)耐湿性:試料(射出成形機にて作製した80.0mm×80.0mm×1.0mmのプレート)を80℃×85%RHの恒温槽内に静置、500時間後の体積抵抗率、変形を次の通り評価した。なお表中で「IM」は、何らかの理由で測定が不可能であったこと(impossible to measure)を示す。
・体積抵抗率 ○:1.0×1010Ω・cm以上、×:1.0×1010Ω・cm未満
・変形 ◎:変形なし、○:わずかに変形、△:変形、×:激しく変形
(4)難燃性(UL規格):UL規格に準拠して行なった。
(5)スクリュー摩耗性:ブラベンダープラストグラフによる混練後に目視で判断し、次の通り評価した。
○:摩耗していない、△:若干摩耗している、×:摩耗が激しい
(6)成形加工性:上記ロール機を用いたシートの成形時におけるロールや金型の汚れを目視で判断し、次の通り評価した。
○:汚れがない、△:若干汚れている、×:汚れが激しい
(7)溶融粘度:JIS K 7199に準拠して測定し、次の通り評価した。
○:4000Pa・s未満、△:4000〜5000Pa・s、
×:5000Pa・s以上、IM:測定が不可能
〔必要性能〕
(1)硬さ(HsA):95未満(硬すぎると発熱体との密着性が悪くなる)。
(2)熱伝導率:2.0W/m・K以上(熱伝導率が低いと、熱伝達効率が低下し、充分な放熱効果を得ることができない。)
(3)耐湿性:耐湿試験後に体積抵抗率が1.0×1010Ω・cm以上、および変形なきこと(体積抵抗率が低いと絶縁性を有しているとはいえない)。
(4)難燃性:HB(試料厚さ1.0mm)以上であること(HB未満であると、燃焼速度が速いため充分な難燃性を有しているとはいえない)。
(5)スクリュー摩耗性:○であること(射出成形、押出成形等でスクリューが摩耗しないこと)。
(6)成形加工性:×でないこと(ロールや金型の汚れが激しくないこと)。
(7)溶融粘度:×でないこと(5000Pa・s以上だと流動性に乏しく、成形が困難)。
Figure 2013072032
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実施例1〜22の試料はいずれもHsAが95未満であり、熱伝導率が2.0W/m・K以上であり、耐湿試験後の体積抵抗率が1.0×1010Ω・cm以上であり、かつ変形もない、あるいはわずかであり、難燃性に優れ、スクリュー摩耗性もない。また、成形加工性に優れるとともに、一部を除き溶融粘度も良好であった。
フィラーの粒径を種々変更した実施例19〜21については、溶融粘度が他に比べて若干劣ることから、上記表面被覆酸化マグネシウムと上記表面被覆水酸化アルミニウムとの二種類を混合して用いる場合、上記表面被覆酸化マグネシウムの平均粒径は25〜80μmが望ましく、上記表面被覆水酸化アルミニウムの平均粒径は0.5〜20μmが望ましいことが示された。
一方、1600℃以上で死焼されていない酸化マグネシウムをシランカップリング剤で表面被覆したパイロキスマ5301Kを使用した比較例1、表面被覆のないマグネシアクリンカーであるU99NCを使用した比較例2、無機物(硝酸アンモニウム)により表面被覆された水酸化アルミニウムであるパイロライザーHGを使用した比較例3、表面処理のない酸化マグネシウムであるUC−95Hを使用した比較例5は、いずれも耐湿試験において試料にひび割れが生じ、体積抵抗率の測定が不可能であった。
表面被覆処理がされていないアルミナであるフィラー(アルナビーズCB−A30S:新モース硬度が10以上(12))を使用した比較例4は、スクリューに著しい摩耗が見られ、更に摩耗によって削られた機器表面の金属粉が組成物に混入したのが原因と思われる該組成物の着色が確認された。
フィラーの配合量が150体積部に満たなかった(120体積部)比較例6、8は、熱伝導率が2.0W/m・K未満であり、熱伝導性が悪かった。
フィラーの配合量が400体積部を超えた(450体積部)比較例7、9は、HsAが95以上になり、柔軟性が悪く、スクリュー摩耗性(成形加工性)、溶融粘度に劣るものとなった。
組成物中における表面被覆酸化マグネシウムの配合率が30体積%未満(25%)の比較例10は、熱伝導率が2.0W/m・K未満(1.8W/m・K)であり、熱伝導性が悪かった。
重量平均分子量11万(<15万)のG1650を使用した比較例11は、耐湿試験において激しい変形が見られた。
ゴム用軟化剤の添加量が600質量部を超えた(650質量部)比較例12は、成形加工性が悪いものとなった。
金属石鹸の添加量が80質量部を超える(90質量部)比較例13は、ロール機の汚れが激しく、成形加工性が悪かった。
金属石鹸の添加量が5質量部に満たない(1質量部)比較例14は、HsAが95以上で柔軟性が悪く、スクリュー摩耗性(成形加工性)、溶融粘度に劣るものとなった。
本発明のエラストマー組成物及び成形体は、リサイクル可能であり、射出成形等の成形加工が可能であり、低分子シロキサンのような電気回路の接触不良等の原因となる化合物を含まず、絶縁系の熱伝導性充填材を用いながらも、発熱性部材や冷却部材等に好適に密着させることができる程度の柔軟性を有するとともに、優れた熱伝導性を有し、電子部品等の放熱用部材に有用であるから産業上利用可能である。

Claims (5)

  1. スチレン系単量体からなる重合体のブロック単位(S)と、共役ジエン化合物からなる重合体のブロック単位(B)と、からなるブロック共重合体(Z)の水素添加物であり、重量平均分子量15万〜50万、スチレン系単量体の含有割合が20〜50質量%である水添熱可塑性スチレン系エラストマー(E)100質量部と、
    動粘度が40℃において50〜500センチストークス(cSt)のゴム用軟化剤100〜600質量部と、
    オレフィン系樹脂1〜100質量部と、
    金属石鹸5〜80質量部と、
    を混合してなる混合物100体積部に対して、
    少なくとも表面被覆酸化マグネシウムが配合された熱伝導性充填材150〜400体積部を配合した組成物であり、
    上記表面被覆酸化マグネシウムは、マグネシアクリンカーを無機物および/または有機物で表面被覆してなるものであり、
    上記混合物に上記熱伝導性充填材を配合してなる組成物中における上記表面被覆酸化マグネシウムの配合率が30体積%以上である
    ことを特徴とする熱伝導性エラストマー組成物。
  2. 上記熱伝導性充填材には、水酸化アルミニウムを有機系カップリング剤で表面被覆してなる表面被覆水酸化アルミニウムが更に配合される
    請求項1に記載の熱伝導性エラストマー組成物。
  3. 上記熱伝導性充填材は、耐湿試験による吸水率が1.5質量%未満であり、新モース硬度が10未満である
    請求項1又は請求項2に記載の熱伝導性エラストマー組成物。
  4. 上記熱伝導性充填材において、上記表面被覆酸化マグネシウムは平均粒径が25〜80μmであり、上記表面被覆水酸化アルミニウムは平均粒径が0.5〜20μmである
    請求項2又は請求項3に記載の熱伝導性エラストマー組成物。
  5. 請求項1から請求項4の何れか一項に記載の熱伝導性エラストマー組成物を材料に用いて所定形状に成形してなる
    ことを特徴とする成形体。

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