JP2013071232A - 研磨布 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】平均単繊維直径0.05〜5.0μmの極細繊維を含む繊維構造体であって、その繊維構造体の表面粗さが1〜20μmであり、動摩擦係数が0.1〜1.0であることを特徴とする研磨布であり、その繊維構造体の少なくとも一部に、10〜3000ppmの珪素化合物が存在し、その繊維構造体の少なくとも片側の表面に、極細繊維からなる立毛を有するものである。
【選択図】なし
Description
(1)ポリマーの融点
パーキンエルマー社(Perkin Elmaer)製DSC−7を用いて、2ndrunでポリマーの溶融を示すピークトップ温度をポリマーの融点とした。このときの昇温速度は16℃/分で、サンプル量は10mgとした。
試料ペレット5gを、MFR計電気炉のシリンダーに入れ、東洋精機製メルトインデクサー(S101)を用いて、荷重2160gf、温度285℃の条件で、10分間に押し出される樹脂の量(g)を測定した。同様の測定を3回繰り返し、平均値をMFRとした。
研磨布の極細繊維を含む厚み方向に垂直な断面を走査型電子顕微鏡(SEM キーエンス社製VE−7800型)を用いて3000倍で観察し、30μm×30μmの視野内で無作為に抽出した50本の単繊維直径を測定した。ただし、これを3ヶ所で行い、合計150本の単繊維の直径を測定し、小数点以下を四捨五入して平均値を算出した。単繊維直径が10μmを超える繊維が混在している場合には、当該繊維は極細繊維に該当しないものとして平均単繊維直径の測定対象から除外するものとする。また、極細繊維が異形断面の場合、まず単繊維の断面積を測定し、当該断面を円形と見立てた場合の直径を算出することによって、単繊維の平均直径を求める。
本発明の研磨布の表面粗さは、サーフコーダSE−40C(Kosaka−Laboratory Ltd)を用いて測定される。研磨布を、その立毛の順目方向(立毛が寝る方向)と装置の触針の進行方向が同方向になるように平面台上に固定して,先端半径5μm、先端面積79μm2の触針を用いて、送り速さ0.5m/分、評価長さ12.5cm、カットオフ2.5cm、縦倍率500倍、横倍率2倍で測定した。測定は5回行い、その平均値を表面粗さの数値として採用した。
本発明の研磨布の表面の動摩擦係数は、1cm角に切り出した試料を平面圧子に両面テープを用いて取り付け、十分な水を浸みこませた。これを表面性測定機(新東科学(株)製 HEIDON−14D)の移動台に取り付けたガラス板上に置き、立毛の順目方向(立毛が寝る方向)に移動台を水平移動させたときの摩擦抵抗を測定し、動摩擦係数を求めた。試験速度は500mm/分、荷重条件は600g/cm2とした。測定は3回測定を行い、その平均値を動摩擦係数の数値として採用した。
FACE/CA−A型の接触角測定装置(協和界面科学(株)製)を用い、注射器に蒸留水を入れ、注射針(外径0.60mm、内径0.45mm)から水滴1滴を研磨布上に滴下し、その水滴を該装置の接眼レンズから観察し、吸収時間(tq)を次式にて求めた。
tq=t2−t1(秒)
t1:水滴が研磨布上に落ちた時間
t2:研磨布中に水滴が吸い込まれ、表面上に水滴がなくなる時間
このt1、t2の状態は、通常の場合(およそtqが10秒以上)では目視で測定可能であるが、非常に速い場合や観察し難い場合は、前述の装置で水滴が注射針から滴下開始する時間から水滴が研磨布中に十分吸収されるまでの状態を、該装置の接眼レンズを通して水滴の状態の全画像をビデオに撮影してから測定することができる。
研磨布試料5gに硫酸を添加し、一昼夜放置して炭化させた後、ホットプレートにて硫酸を揮散させた。得られた炭化物を電気炉を用いて550℃の温度で2時間加熱し、灰化処理を行った。得られた灰化物を炭酸ナトリウム融解し、希塩酸に溶解させたものを試料溶液とした。試料溶液をICP発光分光分析装置に導入し、珪素の定量を行った。
研磨布を、30mm幅のテープとした。研磨対象として、表面粗さが0.3nm以下に制御されたKMG社製のアモルファスガラスからなる基板を用いた。基板の両面を1度に研磨すべく、テープを基板の両面にセットして、研磨布表面に1次粒子径1〜10nmの単結晶ダイヤモンド粒子が平均径50nmにクラスター化した遊離砥粒を0.01%含む研磨剤を、15ml/分で両面側に滴下し、基板へのテープの押付圧を1500g重、基板回転数を400rpm、基板揺動数を5Hz、テープ走行速度2.5cm/分として、10秒間研磨した。
研磨加工直後の基板を、研磨剤を洗浄剤(三洋化成株式会社製ケミクリーンPR−122)に代えて、加工時間を30秒とする以外は研磨加工と同じ条件でクリーニング加工し、流水で洗浄した。
JIS B 0601:2001に基づいて測定した。表面粗さ測定機(シュミットメジャーメントシステム社製 TMS−2000)を用いて、研磨加工およびクリーニング加工後のディスク基板サンプル表面の10カ所について表面粗さを測定し、10カ所の測定値を平均することにより基板表面粗さを算出した。数値が低いほど高性能であることを示す。
研磨加工およびクリーニング加工後の基板5枚の両面、すなわち計10表面の全領域を測定対象として、光学表面分析計(Candela6100)を用いて、深さ1nm以上の溝をスクラッチとしてスクラッチ点数を測定し、10表面の測定値の平均値で評価した。数値が低いほど高性能であることを示す。スクラッチ個数が、20個以下を研磨性能良好とした。
研磨加工およびクリーニング加工後の基板の表面粗さおよびスクラッチ点数について、表面粗さが1.0Å以下かつスクラッチ点数が10以下のものを「○」、表面粗さが1.0〜1.5Åまたはスクラッチ点数が10〜20のものを「△」、表面粗さが1.5Å以上またはスクラッチ点数が20以上のものを「×」と評価し、「○」および「△」を合格とした。
(原綿)
(海成分・島成分)
融点220℃、MFR10.5のナイロン6を島成分とし、融点53℃、MFR12のアクリル酸2‐エチルヘキシルを22mol%共重合した共重合ポリスチレン(co−PSt)を海成分とした。
上記の海成分と島成分を用い、376島/ホールの海島型複合口金を用いて、紡糸温度285℃、島/海質量比率40/60、吐出量1.7g/分・ホール、紡糸速度1200m/分で海島繊維を溶融紡糸した。次いで、85℃の温度の紡糸用の油剤液浴中で3.0倍に延伸し、押し込み型捲縮機を用いて捲縮を付与し、カットして、単繊維繊度6.5dtex、繊維長51mmの海島型複合繊維の原綿を作製した。
上記の海島型複合繊維の原綿を用いて、カードとクロスラッパー工程を経て、積層繊維ウェブを形成した。次いで、得られた積層繊維ウェブを、スロートデプス60μm、キックアップ0μm、アンダーカットアングル4°、スロートレングス0.9mmのニードルを植込んだニードルパンチ機を用いて、針深度8mm、パンチ本数3200本/cm2でニードルパンチし、目付800g/m2、見掛け密度0.190g/cm3の極細繊維発生型繊維不織布を作製した。
上記の極細繊維発生型繊維不織布を約95℃の温度の熱水で熱水収縮処理させた後、ポリビニルアルコール12%水溶液に含浸し乾燥した。その後、トリクロロエチレン中で海成分のco−PSTを溶解除去し、乾燥を行って、極細繊維束が絡合してなる極細繊維不織布を作製した。
(研磨布)
実施例1と同様にして、極細繊維束が絡合してなる極細繊維不織布を作製した。このようにして得られた極細繊維不織布に、ポリマージオールがポリエーテル系75質量%とポリエステル系25質量%とからなるポリウレタン(ゲル化点4.2ml)を、繊維質量に対して固形分で20質量%付与し、液温35℃の30%DMF水溶液でポリウレタンを凝固させ、約85℃の温度の熱水でDMFおよびポリビニルアルコールを除去した後に、極細繊維不織布質量に対して珪素含有量が500ppmとなるように、珪素系薬剤(東レ・ダウコーニング株式会社製SM7060EX)の薬剤濃度およびウェットピックアップ率を調整して、含浸付与した。その後、実施例1と同様にして半裁およびバフを行い、研磨布を作製した。
(研磨布)
珪素含有量を150ppm(実施例3)または1500ppm(実施例4)になるように、珪素系薬剤の薬剤濃度およびウェットピックアップ率を調整したこと以外は、実施例2と同様にして、研磨布を作製した。得られた研磨布への付与薬剤、研磨布の珪素含有量、平均単繊維直径、表面粗さ、動摩擦係数、吸水性および研磨工程後の基板の表面粗さ、およびスクラッチ個数をまとめた結果を表1に示す。
(原綿)
(紡糸・延伸)
島本数600島/ホールの海島型複合口金を用いて、吐出量1.0g/分・ホールとしたこと以外は、実施例1と同様にして、単繊維繊度が2.2dtex、繊維長が51mmの海島型複合繊維の原綿を作製した。
上記原綿を用いたこと以外は、実施例2と同様にして極細繊維発生型繊維不織布を作製し、次いで研磨布を作製した。得られた研磨布は、極細繊維の平均単繊維直径が0.35μmであり、厚さが0.5mmであり、目付177g/m2であり、見掛け密度が0.354g/cm3であった。また、得られた研磨布への付与薬剤、研磨布の珪素含有量、平均単繊維直径、表面粗さ、動摩擦係数、吸水性および研磨工程後の基板の表面粗さ、およびスクラッチ個数をまとめた結果を表1に示す。
(原綿)
(紡糸・延伸)
島本数376島/ホールの海島型複合口金を用いて、吐出量1.9g/分・ホールとしたこと以外は、実施例1と同様にして、単繊維繊度が4.0dtex、繊維長が51mmの海島型複合繊維の原綿を作製した。
上記原綿を用いたこと以外は、実施例2と同様にして極細繊維発生型繊維不織布を作製し、次いで研磨布を作製した。得られた研磨布は、極細繊維の平均単繊維直径が0.58μmであり、厚さが0.52mmであり、目付178g/m2であり、見掛け密度が0.342g/cm3であった。得られた研磨布への付与薬剤、研磨布の珪素含有量、平均単繊維直径、表面粗さ、動摩擦係数、吸水性および研磨工程後の基板の表面粗さ、およびスクラッチ個数をまとめた結果を表1に示す。
(原綿)
(海成分と島成分)
海成分と島成分は、実施例1と同様のものを用いた。
上記の海成分と島成分を用い、200島/ホールの海島型複合口金を用いて、紡糸温度285℃、島/海質量比率40/60、吐出量0.9g/分・ホール、紡糸速度1200m/分の条件で、海島型複合繊維を溶融紡糸した。次いで、85℃の温度で紡糸用の油剤液浴中で3.0倍に延伸し、押し込み型捲縮機を用いて捲縮を付与し、カットして、単繊維繊度5.2dtex、繊維長51mmの海島型複合繊維の原綿を作製した。
上記原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして極細繊維発生型繊維不織布を作製した。
上記極細繊維発生型繊維不織布を用いたこと以外は、実施例2と同様にして研磨布を作製した。得られた研磨布は、極細繊維の平均単繊維直径が1.53μmであり、厚さが0.51mmであり、目付が186g/m2であり、見掛け密度が0.365g/cm3であった。また、得られた研磨布への付与薬剤、研磨布の珪素含有量、平均単繊維直径、表面粗さ、動摩擦係数、吸水性および研磨工程後の基板の表面粗さ、およびスクラッチ個数をまとめた結果を表1に示す。
(原綿)
島本数36島/ホールの海島型複合口金を用いて、吐出量2.6g/分・ホールとしたこと以外は、実施例1と同様にして、単繊維繊度7.3dtex、繊維長51mmの海島型複合繊維の原綿を作製した。
上記原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、極細繊維発生型繊維不織布を作製した。
上記極細繊維発生型繊維不織布を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、研磨布を作製した。得られた研磨布は、極細繊維の平均単繊維直径が2.99μm、厚さ0.51mm、目付167g/m2、見掛け密度0.327g/cm3であった。また、得られた研磨布への付与薬剤、研磨布の珪素含有量、平均単繊維直径、表面粗さ、動摩擦係数、吸水性および研磨工程後の基板の表面粗さ、およびスクラッチ個数をまとめた結果を表1に示す。
(原綿)
島本数36島/ホールの海島型複合口金を用いて、吐出量6.6g/分・ホールとしたこと以外は、実施例1と同様にして、単繊維繊度18.3dtex、繊維長51mmの海島型複合繊維の原綿を作製した。
上記原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、極細繊維発生型繊維不織布を作製した。
上記極細繊維発生型繊維不織布を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、研磨布を作製した。得られた研磨布は、極細繊維の平均単繊維直径が4.73μm、厚さ0.51mm、目付172g/m2、見掛け密度0.337g/cm3であった。また、得られた研磨布への付与薬剤、研磨布の珪素含有量、平均単繊維直径、表面粗さ、動摩擦係数、吸水性および研磨工程後の基板の表面粗さ、およびスクラッチ個数をまとめた結果を表1に示す。
(原綿)
(海成分・島成分)
融点260℃、MFR46.5のPETを島成分とし、融点230℃、MFR100の5−ナトリウムイソフタル酸8モル%を共重合させた共重合PETを海成分としたこと以外は、実施例1と同様にして、単繊維繊度4.7dtex、繊維長51mmの海島型複合繊維の原綿を作製した。
上記の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、極細繊維発生型繊維不織布を作製した。
非イオン系強制乳化型ポリウレタンエマルジョン(ポリカーボネート系)に、感熱ゲル化剤として硫酸ナトリウムをポリウレタン固形分対比4質量%添加し、ポリウレタン液濃度が10質量%となるように、水分散型ポリウレタン液を調整した。
上記の極細繊維発生型繊維不織布に、上記の水分散型ポリウレタン液を付与し、乾燥温度120℃で5分間熱風乾燥して、ポリウレタンの付着量が不織布の島成分に対して30質量%であるポリウレタン付シートを作製した。上記ポリウレタン付シートを、液流染色機を用いて90℃の温度に加熱した濃度20g/Lの水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、30分間処理し、海島型複合繊維から海成分を溶解除去して、極細繊維不織布を作製した。次いで、得られた極細繊維不織布に、極細繊維不織布質量に対して珪素含有量が500ppmとなるように珪素系薬剤(東レ・ダウコーニング株式会社製SM7060EX)の薬剤濃度およびウェットピックアップ率を調整して、含浸付与した。その後、実施例1と同様にして半裁およびバフを行い、研磨布を作製した。
(原綿)
(海成分と島成分)
海成分と島成分は、実施例1で用いたものと同じものを用いた。
上記の海成分と島成分を50質量%ずつ混合して、紡糸温度285℃で海島型繊維を溶融紡糸する、いわゆる混合紡糸法により、海成分中に島成分が約1000個配置された極細繊維発生型繊維を、紡糸速度1200m/分の条件で溶融紡糸した。次いで、85℃の温度の紡糸用の油剤液浴中で3.0倍に延伸し、押し込み型捲縮機を用いて捲縮を付与し、カットして、単繊維繊度が11.6dtexで、繊維長が51mmの海島型複合繊維の原綿を作製した。
上記の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、極細繊維発生型不織布を作製した。
上記の極細繊維発生型繊維からなる不織布を熱水収縮させた後、ポリビニルアルコール12%水溶液に含浸し乾燥した。この不織布に、ポリマージオールがポリエーテル系75質量%とポリエステル系25質量%とからなるポリウレタンを、繊維質量に対して固形分で20質量%付与し、液温35℃の30%DMF水溶液でポリウレタンを凝固させ、約85℃の温度の熱水でDMFを除去した。その後、トリクロロエチレン中で海成分のco−PSTを溶解除去し、乾燥を行って、極細繊維束とポリウレタンからなる極細繊維不織布を作製後、実施例2と同様に珪素系薬剤を含浸付与した。その後、JIS#320番のサンドペーパーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、研磨布を作製した。
(研磨布)
実施例1と同様にして、極細繊維束が絡合してなる極細繊維不織布を作製した。このようにして得られた極細繊維不織布に、ポリマージオールがポリエーテル系75質量%とポリエステル系25質量%とからなるポリウレタン(ゲル化点4.2ml)を、繊維質量に対して固形分で20質量%付与し、液温35℃の30%DMF水溶液でポリウレタンを凝固させ、約85℃の温度の熱水でDMFおよびポリビニルアルコールを除去した。その後、実施例1と同様にして半裁した後に、極細繊維不織布質量に対して珪素含有量が500ppmとなるように珪素系薬剤(東レ・ダウコーニング株式会社製SM7060EX)の薬剤濃度およびウェットピックアップ率を調整して、含浸付与した。その後、バフを行い、研磨布を作製した。
(研磨布)
実施例1と同様にして、極細繊維束が絡合してなる極細繊維不織布を作製した。このようにして得られた極細繊維不織布に、ポリマージオールがポリエーテル系75質量%とポリエステル系25質量%とからなるポリウレタン(ゲル化点4.2ml)を、繊維質量に対して固形分で20質量%付与し、液温35℃の30%DMF水溶液でポリウレタンを凝固させ、約85℃の熱水でDMFおよびポリビニルアルコールを除去した。その後、実施例1と同様にして半裁・バフを行った後に、極細繊維不織布質量に対して珪素含有量が500ppmとなるように珪素系薬剤(東レ・ダウコーニング株式会社製SM7060EX)の薬剤濃度およびウェットピックアップ率を調整して、含浸付与し、研磨布を作製した。
(研磨布)
加工薬剤と含浸工程からの処理を、他のポリジメチルシロキサン薬剤(信越化学株式会社製POLON−MWS,実施例14)として含浸および乾燥後に120度で3分間加熱した、アミノ変性シリコーン薬剤(丸菱油化株式会社製ベビナーHCA、実施例15)として含浸および乾燥した、フッ素系薬剤(日華化学株式会社製NKガードS−02、実施例16)として含浸および乾燥後に160度で30秒間加熱した、あるいは、ワックス系薬剤(日華化学株式会社製ネオシードNR−90、実施例17)として含浸・乾燥後に160度で30秒間加熱した以外は、実施例2と同様にして、研磨布を作製した。得られた研磨布への付与薬剤、研磨布の珪素含有量、平均単繊維直径、表面粗さ、動摩擦係数、吸水性および研磨工程後の基板の表面粗さ、およびスクラッチ個数をまとめた結果を表1に示す。
(原綿)
(紡糸・延伸)
島本数1200島/ホールの海島型複合口金を用いて、吐出量0.04g/分・ホールとしたこと以外は、実施例1と同様にして、単繊維繊度が0.09dtex、繊維長が51mmの海島型複合繊維の原綿を作製した。
上記原綿を用いたこと以外は、実施例2と同様にして極細繊維発生型繊維不織布を作製し、次いで研磨布を作製した。得られた研磨布は、極細繊維の平均単繊維直径が0.03μmであり、厚さが0.41mmであり、目付162g/m2であり、見掛け密度が0.395g/cm3であった。また、得られた研磨布への付与薬剤、研磨布の珪素含有量、平均単繊維直径、表面粗さ、動摩擦係数、吸水性および研磨工程後の基板の表面粗さ、およびスクラッチ個数をまとめた結果を表1に示す。
(原綿)
島本数16島/ホールの海島型複合口金を用いて、吐出量9.6g/分・ホールとしたこと以外は、実施例1と同様にして、単繊維繊度26.7dtex、繊維長51mmの海島型複合繊維の原綿を作製した。
上記の原綿を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、極細繊維発生型繊維不織布を作製した。
上記極細繊維発生型繊維不織布を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、研磨布を作製した。得られた研磨布は、極細繊維の平均単繊維直径が8.65μm、厚さ0.52mm、目付162g/m2、見掛け密度0.312g/cm3であった。また、得られた研磨布への付与薬剤、研磨布の珪素含有量、平均単繊維直径、表面粗さ、動摩擦係数、吸水性および研磨工程後の基板の表面粗さ、およびスクラッチ個数をまとめた結果を表1に示す。
(研磨布)
珪素含有量を4000ppmになるように、珪素系薬剤の薬剤濃度およびウェットピックアップ率を調整したこと以外は、実施例2と同様にして、研磨布を作製した。珪素含有量が多量であったため、バフ工程時にロールが研削対称面で滑ることが頻発したため、均一にバフ加工することができなかった。得られた研磨布への付与薬剤、研磨布の珪素含有量、平均単繊維直径、表面粗さ、動摩擦係数、吸水性および研磨工程後の基板の表面粗さ、およびスクラッチ個数をまとめた結果を表1に示す。
Claims (10)
- 平均単繊維直径0.05〜5.0μmの極細繊維を含む繊維構造体であって、該繊維構造体の表面粗さが1〜20μmであり、動摩擦係数が0.1〜1.0であることを特徴とする研磨布。
- 繊維構造体の少なくとも片側の表面に、極細繊維からなる立毛を有することを特徴とする請求項1記載の研磨布。
- 繊維構造体の少なくとも片側の表面に対する水滴吸収時間が、0.1秒〜60分であることを特徴とする請求項1または2記載の研磨布。
- 繊維構造体の少なくとも一部に、10〜3000ppmの珪素化合物が存在することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の研磨布。
- 繊維構造体が、シロキサン骨格を有する珪素化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の研磨布。
- 繊維構造体の表面粗さが、3〜15μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の研磨布。
- 繊維構造体の動摩擦係数が、0.3〜0.8であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の研磨布。
- 繊維構造体の少なくとも一部に、100〜1000ppmの珪素化合物が存在することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の研磨布。
- 繊維構造体の少なくとも一部に、300〜800ppmの珪素化合物が存在することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の研磨布。
- 繊維構造体の立毛形成前に、シロキサン骨格を有する珪素化合物を付与することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の研磨布。
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