JP2013068458A - 二次電池システム及び車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池の容量低下量を精度良く推定することができる二次電池システム、及び、これを搭載した車両を提供する。
【解決手段】二次電池システムは、外部電源を用いたリチウムイオン二次電池の充電時にdQ/dVの値を算出するdQ/dV算出手段(ステップS4)と、3.2〜Vp(V)の電池電圧範囲内において、dQ/dV算出手段により算出されたdQ/dVの最大値から最小値を差し引いた差分値ΔdQ/dVの値を算出する差分値算出手段(ステップS6)と、予め二次電池システムに記憶させておいた、差分値ΔdQ/dVの値と電池の初期容量に対する容量低下量との相関を表すデータに基づいて、差分値算出手段により算出された差分値ΔdQ/dVの値から電池の容量低下量を推定する容量低下量推定手段(ステップS8)とを備える。
【選択図】図7

Description

本発明は、二次電池システム、及び、これを搭載した車両に関する。
特許文献1には、二次電池の電池電圧値がv1からv2にまで変化するときの電圧変化量Δvと、このときの放電電気量ΔQとに基づいて、二次電池の容量低下率を演算する技術が開示されている。放電電気量ΔQは、放電電流Iの積算(∫Idt)により求めることが記載されている。具体的には、ΔQ/Δvの値を求め、ΔQ/Δvと容量低下率との相関曲線から、容量低下率を決定することが記載されている。
特開平9−68561号公報
ところで、近年、リチウムイオン二次電池の普及が高まっており、リチウムイオン二次電池について、容量低下量を精度良く推定できるシステムが求められている。しかしながら、特許文献1のように、ΔQ/Δvと容量低下率との相関曲線から容量低下率を決定する方法では、リチウムイオン二次電池の容量低下量を精度良く推定できない虞があった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、リチウムイオン二次電池の容量低下量を精度良く推定することができる二次電池システム、及び、これを搭載した車両を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、リチウムイオン二次電池を備え、外部電源から供給される電力を用いて上記電池を充電可能とする構成を有し、上記電池の制御を行う制御手段と、上記外部電源を用いた上記電池の充電時に、上記電池の電池電圧Vの変化量dVに対する上記電池の蓄電量Qの変化量dQの割合であるdQ/dVの値を算出するdQ/dV算出手段と、を備える二次電池システムであって、上記二次電池システムには、予め、初期状態の上記電池について測定した、上記電池電圧Vの値と上記dQ/dVの値との関係を表すV−dQ/dV曲線上に現れるピークの電池電圧値であって、3.2〜3.5Vの電池電圧範囲内に現れる第1ピークの電池電圧値Vp(V)を記憶させてあり、上記制御手段は、上記外部電源を用いた上記電池の充電が行われる際、当該充電に先立って、上記電池の電池電圧値が3.2Vより小さい値になるまで上記電池を放電させる制御を行い、上記二次電池システムは、3.2V〜上記Vp(V)の電池電圧範囲内において、上記dQ/dV算出手段により算出された上記dQ/dVの最大値から最小値を差し引いた差分値ΔdQ/dVの値を算出する差分値算出手段と、予め上記二次電池システムに記憶させておいた、上記差分値ΔdQ/dVの値と上記電池の初期容量に対する容量低下量との相関を表すデータに基づいて、上記差分値算出手段により算出された上記差分値ΔdQ/dVの値から上記電池の上記容量低下量を推定する容量低下量推定手段と、を備える二次電池システムである。
上述の二次電池システムには、予め、初期状態の電池について測定した、電池電圧Vの値とdQ/dVの値との関係を表すV−dQ/dV曲線上に現れるピークの電池電圧値であって、3.2〜3.5Vの電池電圧範囲内に現れる第1ピークの電池電圧値Vp(V)を記憶させてある。なお、第1ピークは、リチウムイオン二次電池をSOC0%からSOC100%まで充電したときに、V−dQ/dV曲線上に最初(最小SOC)に現れるピークである。この第1ピークは、3.2〜3.5Vの電池電圧範囲内に現れる。
本発明者の調査の結果、リチウムイオン二次電池の電池容量が低下するにしたがって、3.2〜Vp(V)の電池電圧範囲内におけるdQ/dVの最大値から最小値を差し引いた差分値ΔdQ/dVの値も低下することが判明した。すなわち、リチウムイオン二次電池では、3.2〜Vp(V)の電池電圧範囲内において、電池の容量低下量と上記差分値ΔdQ/dVの値との間には、差分値ΔdQ/dVの値が低下するにしたがって容量低下量が大きくなるという相関がある。なお、容量低下量とは、初期状態の電池(劣化していない電池)の電池容量(満充電容量)に対する現在の電池容量(満充電容量)の低下量をいう。
この相関を表すデータを実験等により取得し、このデータを二次電池システムに予め記憶させておけば、二次電池システムを構成する電池を充電(外部電源による充電)したときに、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内において、dQ/dV算出手段により算出されたdQ/dVの最大値から最小値を差し引いた差分値ΔdQ/dVの値を算出し、上記相関データから、算出された差分値ΔdQ/dVの値に対応する容量低下量の値を取得することで、二次電池システムを構成する電池の容量低下量を推定することができる。
なお、差分値ΔdQ/dVの値は、例えば、次のようにして求めることができる。まず、外部電源による電池充電中に、所定時間毎(例えば、1秒毎)に、電池電圧値V及び蓄電量Qに基づいてdQ/dVの値を算出する。電池電圧値Vは、例えば、電圧検知手段(電圧計)により検知することができる。また、蓄電量Qは、例えば、充電電流Iの積算(∫Idt)により推定することができる。
そして、算出されたdQ/dVの値のうち、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内で最も大きな値となるdQ/dVの最大値と、最も小さい値となるdQ/dVの最小値とを選択し、dQ/dVの最大値から最小値を差し引くことで、差分値ΔdQ/dVの値を算出することができる。
さらに、上述の二次電池システムでは、外部電源を用いて電池の充電が行われる際、制御手段が、当該充電に先立って、電池電圧値が3.2Vよりも小さい値(例えば、3.0V)になるまで、電池を放電させる制御を行う。これにより、電池の充電を開始するときの電池電圧値を、3.2Vより小さい値(例えば、3.0V)にすることができる。
これにより、電池の充電中に、電池の電圧値は、3.2V〜Vp(V)の全範囲を経由することになる。このため、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲の全範囲にわたって、dQ/dV算出手段により、dQ/dVの値を確実に算出することができる。これにより、差分値算出手段によって、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲の全体において、dQ/dV算出手段により算出されたdQ/dVの最大値から最小値を差し引いた差分値ΔdQ/dVの値を、適切に算出することが可能となる。
その後、上述の二次電池システムでは、容量低下量推定手段によって、差分値ΔdQ/dVの値と電池の初期容量に対する容量低下量との相関を表すデータに基づいて、差分値算出手段により算出された差分値ΔdQ/dVの値から、電池の容量低下量を推定する。
ここで、「差分値ΔdQ/dVの値と電池の初期容量に対する容量低下量との相関を表すデータ」は、例えば、次のようにして求めておくことができる。
まず、初期状態(劣化なし)の電池を用意し、3.0Vの状態から電池を充電する。このとき、所定時間毎(例えば、1秒毎)に、電池電圧値V及び蓄電量Qに基づいてdQ/dVの値を算出する。電池電圧値Vは、例えば、電圧検知手段(電圧計)により検知することができる。また、蓄電量Qは、例えば、充電電流Iの積算(∫Idt)により推定することができる。
そして、検知された電池電圧値Vと算出されたdQ/dVの値とから、3.2〜3.5Vの電池電圧範囲内に現れる第1ピークの電池電圧値Vp(V)を推定する。例えば、第1ピークの前後においてdQ/dVの値は、増加から減少に転ずるので、dQ/dVの値が増加から減少に転じたときの電池電圧値Vを、第1ピーク電池電圧値と推定することができる。また、電池電圧Vの値とdQ/dVの値に基づいてV−dQ/dV曲線を描き、このV−dQ/dV曲線から第1ピークの電池電圧値Vp(V)を求めるようにしても良い。
次いで、容量低下量が異なる多数の電池を用意し、これらの電池についても初期電池と同様に、充電中のdQ/dVの値を算出する。そして、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内で最も大きな値となるdQ/dVの最大値と、最も小さい値となるdQ/dVの最小値とを選択し、dQ/dVの最大値から最小値を差し引くことで、差分値ΔdQ/dVの値を算出する。
以上のようにして、容量低下量が異なる多数の電池について求めた差分値ΔdQ/dVの値を、それぞれの容量低下量と対応させることで、「差分値ΔdQ/dVの値と電池の初期容量に対する容量低下量との相関を表すデータ」を取得することができる。
リチウムイオン二次電池では、3.2〜Vp(V)の電池電圧範囲内において、電池の容量低下量と差分値ΔdQ/dVの値との間には、差分値ΔdQ/dVの値が低下するにしたがって容量低下量が大きくなるという相関がある。従って、差分値ΔdQ/dVの値から、正確に、電池の容量低下量を求めることができる。従って、上述の電池システムでは、リチウムイオン二次電池の容量低下量を精度良く推定することができる。
なお、上述の二次電池システムを構成するリチウムイオン二次電池としては、正極活物質として、層状構造のリチウム遷移金属複合酸化物を有し、負極活物質として炭素系材料を有するリチウムイオン二次電池を用いるのが好ましい。このようなリチウムイオン二次電池は、3.2V〜3.5Vの電池電圧範囲内において、V−dQ/dV曲線上に明確な第1ピークが現れる。このため、第1ピークの電池電圧値Vp(V)を精度良く把握することができ、その結果、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内におけるdQ/dVの最大値から最小値を差し引いた差分値ΔdQ/dVも、精度良く算出することができる。従って、上記差分値ΔdQ/dVの値から、リチウムイオン二次電池の容量低下量を、精度良く推定することができる。
なお、層状構造のリチウム遷移金属複合酸化物としては、例えば、LiMO2(Mは、1または複数種の遷移金属)を挙げることができる。また、炭素系材料としては、黒鉛を挙げることができる。
さらに、上記の二次電池システムであって、前記容量低下量推定手段により推定された前記容量低下量に基づいて、上記電池の初期容量に対する容量低下率を算出する容量低下率算出手段を備える二次電池システムとすると良い。
前述の二次電池システムでは、リチウムイオン二次電池の容量低下量を、精度良く推定することができる。従って、上述の二次電池システムでは、この容量低下量に基づいて、電池の初期容量に対する容量低下率を算出するので、容量低下率を精度良く算出することができる。
さらに、上記の二次電池システムであって、前記二次電池システムは、前記容量低下率算出手段により算出された前記容量低下率が25%以上となった場合、前記電池の交換時期である旨の信号を出力する二次電池システムとすると良い。
リチウムイオン二次電池の容量低下率が25%以上となった場合は、電源として、電池容量不足である。このため、上述の二次電池システムでは、容量低下率推定手段により推定された前記容量低下率が25%以上となった場合は、電池の交換時期である旨の信号を出力するようにした。これにより、電池の交換を促すことができる。
本発明の他の態様は、車両であって、上記いずれかの二次電池システムを、上記車両の駆動用電源システムとして搭載してなる車両である。
上述の車両は、前述の二次電池システムを駆動用電源として搭載している。従って、上述の車両では、駆動用電源であるリチウムイオン二次電池について、容量低下量を精度良く推定することができる。
実施形態にかかる車両の概略図である。 実施形態にかかる二次電池システムの概略図である。 実施形態にかかるリチウムイオン二次電池の断面図である。 同電池にかかる電極体の断面図である。 同電極体を構成する正極の斜視図である。 同電極体を構成する負極の斜視図である。 実施形態にかかる二次電池システムの制御の流れを示すフローチャートである。 実施形態にかかるリチウムイオン二次電池のV−dQ/dV曲線の一部である。 差分値ΔdQ/dVと容量低下量との相関を示すグラフである。
次に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態の車両1は、図1に示すように、車体2、エンジン3、フロントモータ4、リヤモータ5、ケーブル7、二次電池システム6、及び、二次電池システム6に接続された電源プラグ8を有するハイブリッド自動車である。このハイブリッド自動車は、エンジン3と、フロントモータ4及びリヤモータ5との併用で駆動する。具体的には、この車両1は、二次電池システム6を、フロントモータ4及びリヤモータ5の駆動用電源システムとして搭載し、エンジン3とフロントモータ4及びリヤモータ5とを用いて走行できるように構成されている。
このうち、二次電池システム6は、車両1の車体2に取り付けられており、ケーブル7によりフロントモータ4及びリヤモータ5と接続されている。この二次電池システム6は、図2に示すように、複数のリチウムイオン二次電池100(単電池)を互いに電気的に直列に接続した組電池10と、電圧検知手段40と、電流検知手段50と、電池コントローラ30と、変換装置44とを備えている。
リチウムイオン二次電池100は、図3に示すように、直方体形状の電池ケース110と、正極端子120と、負極端子130とを備える、角形密閉式のリチウムイオン二次電池である。このうち、電池ケース110は、金属からなり、直方体形状の収容空間をなす角形収容部111と、金属製の蓋部112とを有している。電池ケース110(角形収容部111)の内部には、電極体150、正極接続部材122、負極接続部材132などが収容されている。
電極体150は、帯状の正極155及び負極156が、帯状のセパレータ157を介して扁平形状に捲回されてなる捲回型電極体である(図4参照)。詳細には、長手方向DAに延びる帯状の正極155、負極156、及びセパレータ157を、長手方向DAに捲回して、捲回型の電極体150を形成している(図4〜図6参照)。なお、この電極体150では、セパレータ157を介して、正極155の正極活物質層152と負極156の負極活物質層159とが対向している。
正極155は、図5に示すように、長手方向DAに延びる帯状で、アルミニウム箔からなる正極集電部材151と、この正極集電部材151の両面に、それぞれ長手方向DAに延びる帯状に配置された2つの正極活物質層152,152とを有している。なお、正極155のうち、正極集電部材151の両面に正極活物質層152が形成されていない部位を正極未塗工部155bという。
正極活物質層152は、正極活物質153と、アセチレンブラックからなる導電材と、PVdF(結着剤)とを含んでいる。なお、本実施形態では、正極活物質153として、層状構造のリチウム遷移金属複合酸化物を用いている。詳細には、LiNi1/3Co1/3Mn1/32を用いている。
また、負極156は、図6に示すように、長手方向DAに延びる帯状で銅箔からなる負極集電部材158と、この負極集電部材158の両面に、それぞれ長手方向DAに延びる帯状に配置された2つの負極活物質層159,159とを有している。なお、負極156のうち、負極集電部材158の両面に負極活物質層159が形成されていない部位を負極未塗工部156bという。また、図6では、負極156の幅方向(長手方向DAに直交する方向)をDBと表記している。
負極活物質層159は、負極活物質127とSBR(スチレンブタジエンゴム)とCMCと(カルボキシメチルセルロース)を含んでいる。なお、本実施形態では、負極活物質154として、炭素系材料(詳細には、黒鉛)を用いている。
電極体150では、正極未塗工部155bが、電極体150の軸線方向(図3において左右方向)の一方端部(図3において右端部)の位置で、渦巻状に重なっている。正極未塗工部155bは、正極接続部材122を通じて、正極端子120に電気的に接続されている。また、負極未塗工部156bが、電極体150の軸線方向の他方端部(図3において左端部)の位置で、渦巻状に重なっている。負極未塗工部156bは、負極接続部材132を通じて、負極端子130に電気的に接続されている。
電流検知手段50は、組電池10を構成するリチウムイオン二次電池100を流れる電流値Iを検知する。また、電圧検知手段40は、組電池10を構成するリチウムイオン二次電池100について、電池電圧値V(端子間電圧値)を検知する。
電池コントローラ30は、ROM31、CPU32、RAM33等を有している(図2参照)。この電池コントローラ30は、スイッチ41,42を介して、組電池10に電気的に接続されている。電池コントローラ30は、スイッチ41,42をONにした状態で、組電池10を構成する二次電池100の充放電を制御する。例えば、車両1の運転中は、組電池10(二次電池100)とインバータ(モータ)との間における電気のやりとりを制御する。また、電池コントローラ30は、電圧検知手段40で検出された電池電圧に基づいて、組電池10を構成するリチウムイオン二次電池100のSOCを推定する。
変換装置44は、AC/DCコンバータにより構成されており、外部電源46(商用電源)の電圧を、一定電圧値を有する直流定電圧に変換することができる。この変換装置44は、ケーブル7に含まれるケーブル71を通じて、電源プラグ8に電気的に接続されている。さらに、変換装置44は、スイッチ43を介して、組電池10に電気的に接続されている。
電源プラグ8は、外部電源46に電気的に接続可能に構成されている。この電源プラグ8は、変換装置44と電気的に接続されている。従って、電源プラグ8を通じて、変換装置44と外部電源46とを電気的に接続することができる。なお、本実施形態では、電源プラグ8と共にケーブル71を車両1の外部に引き出すことができ、車両1から離れた外部電源46に電源プラグ8を接続できるようになっている。
このため、本実施形態の車両1では、車両1の停車中に、電源プラグ8を外部電源46に電気的に接続することで、外部電源46から供給される電力を用いて、組電池10を構成するリチウムイオン二次電池100を充電することができる。
具体的には、電池コントローラ30は、変換装置44を監視しており、外部電源46から電源プラグ8を通じて変換装置44に電力が供給されたことを検知すると、スイッチ41,42をOFFにすると共に、スイッチ43をONにする。これにより、外部電源46から供給される電力を用いて、組電池10を構成するリチウムイオン二次電池100を充電することができる。詳細には、外部電源46の電圧を、変換装置44により、所定の一定電圧値を有する直流定電圧に変換しつつ、外部電源46から供給される電力を、変換装置44を通じて、組電池10を構成するリチウムイオン二次電池100に供給する。
さらに、電池コントローラ30は、外部電源46を用いた電池100の充電時に、電池100の電池電圧値Vの変化量dVに対する電池100の蓄電量Qの変化量dQの割合であるdQ/dVの値を算出する。
具体的には、外部電源46を用いた電池100の充電時に、電池コントローラ30は、所定時間毎に、電流検知手段50で検知された電流値Iを積算(∫Idt)して、二次電池100の充電電気量を算出し、算出された充電電気量から二次電池100の蓄電量Qを推定する。さらに、電池コントローラ30は、電流積算と同期させて、電圧検知手段40で検知された二次電池100の電池電圧値Vを取得する。
さらに、電池コントローラ30は、電圧検知手段40で検知された二次電池100の電池電圧値Vと推定した蓄電量Qとから、二次電池100の電池電圧値Vの変化量dVに対する二次電池100の蓄電量Qの変化量dQの割合であるdQ/dVの値を算出する。換言すれば、二次電池100の蓄電量Qを電池電圧値Vで微分して、dQ/dVの値を算出する。具体的には、二次電池100の充電時に、所定時間毎に電池電圧値Vと蓄電量Qを取得し、各所定時間毎の電池電圧値Vの変化量dVと蓄電量Qの変化量dQとを算出し、これらに基づいて、所定時間毎のdQ/dVの値を算出する。
さらに、電池コントローラ30は、算出されたdQ/dVの値のうち、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内で最も大きな値となるdQ/dVの最大値と、最も小さい値となるdQ/dVの最小値とを選択し、dQ/dVの最大値から最小値を差し引いた差分値ΔdQ/dVの値を算出する。
ここで、電池電圧値Vp(V)とは、初期状態の電池100について測定した、電池電圧Vの値とdQ/dVの値との関係を表すV−dQ/dV曲線上に現れるピークの電池電圧値であって、3.2〜3.5Vの電池電圧範囲内に現れる第1ピークP1の電池電圧値である(図8参照)。本実施形態では、予め、初期状態の電池100について、第1ピークP1の電池電圧値Vp(V)を取得しておき、この電池電圧値Vp(V)を電池コントローラ30のROM31に記憶させてある。本実施形態では、Vp=3.37Vとしている(図8参照)。
なお、本実施形態の二次電池システム6では、外部電源46を用いて電池100(組電池10)の充電が行われる際、電池コントローラ30が、当該充電に先立って、電池100の電池電圧値が3.2Vよりも小さい値(例えば、3.0V)になるまで、電池100を放電させる制御を行う。これにより、電池100の充電を開始するときの電池電圧値を、3.2Vより小さい値(例えば、3.0V)にすることができる。
これにより、電池100(組電池10)の充電中に、電池100の電圧値は、3.2V〜Vp(V)の全範囲を経由することになる。このため、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内において、電池コントローラ30によって、dQ/dVの値を確実に算出することができる。これにより、電池コントローラ30は、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内において算出したdQ/dVの最大値から最小値を差し引いた差分値ΔdQ/dVの値を、適切に算出することが可能となる。
さらに、電池コントローラ30は、上述のようにして算出した差分値ΔdQ/dVの値から、電池100の容量低下量を推定する。本実施形態では、電池コントローラ30のROM31に、予め、電池100について取得しておいた、「差分値ΔdQ/dVの値と電池100の容量低下量X(初期容量に対する低下量)との相関を表すデータ」を記憶させている。従って、「差分値ΔdQ/dVの値と容量低下量Xとの相関を表すデータ」に基づいて、算出された差分値ΔdQ/dVの値から、電池100の容量低下量を推定することができる。
なお、本実施形態では、「差分値ΔdQ/dVの値と容量低下量Xとの相関を表すデータ」として、図9の相関図に基づいて算出した相関式を記憶させている。なお、図9に示す相関図は、次のようにして取得した。
まず、初期状態(劣化なし)の電池100を用意し、3.0Vの状態から電池を充電する。このとき、所定時間毎(例えば、1秒毎)に、電池電圧値V及び蓄電量Qに基づいてdQ/dVの値を算出する。電池電圧値Vは、例えば、電圧検知手段40により検知することができる。また、蓄電量Qは、例えば、電流値Iの積算(∫Idt)により求めることができる。
そして、検知された電池電圧値Vと算出されたdQ/dVの値とから、3.2〜3.5Vの電池電圧範囲内に現れる第1ピークP1の電池電圧値Vp(V)を推定する。例えば、第1ピークP1の前後においてdQ/dVの値は、増加から減少に転ずるので、dQ/dVの値が増加から減少に転じたときの電池電圧値Vを、第1ピークP1の電池電圧値と推定することができる。また、電池電圧Vの値とdQ/dVの値に基づいてV−dQ/dV曲線を描き、このV−dQ/dV曲線から第1ピークP1の電池電圧値Vp(V)を求めるようにしても良い(図8参照)。
次いで、容量低下量が異なる多数の電池100を用意し、これらの電池100についても、初期状態の電池100と同様に、充電中のdQ/dVの値を算出する。そして、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内で最も大きな値となるdQ/dVの最大値と、最も小さい値となるdQ/dVの最小値とを選択し、dQ/dVの最大値から最小値を差し引くことで、差分値ΔdQ/dVの値を算出する。
ここで、図8を参照して、具体的に説明する。なお、図8では、初期状態の電池100のV−dQ/dV曲線を、実線で示している。また、劣化により電池容量が低下した2つの電池100のうち、相対的に容量低下量が小さい電池100のV−dQ/dV曲線を、破線で示している。また、相対的に容量低下量が大きい電池100のV−dQ/dV曲線を、一点鎖線で示している。
図8に示すように、本実施形態では、第1ピークP1の電池電圧値Vpは、3.37Vとなる。
また、相対的に容量低下量が小さい電池100(図8において破線で示すV−dQ/dV曲線)において、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内で最も大きな値となるdQ/dVの最大値は、電池電圧値がVp=3.37VのときのdQ/dVの値で、4.0となる。さらに、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内で最も小さい値となるdQ/dVの最小値は、電池電圧値が3.2VのときのdQ/dVの値で、1.0となる。従って、この電池100では、差分値ΔdQ/dV=4.0−1.0=3.0となる。
また、相対的に容量低下量が大きい電池100(図8において一点鎖線で示すV−dQ/dV曲線)において、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内におけるdQ/dVの最大値は、電池電圧値がVp=3.37VのときのdQ/dVの値で、2.8となる。さらに、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内におけるdQ/dVの最小値は、電池電圧値が3.2VのときのdQ/dVの値で、1.0となる。従って、この電池100では、差分値ΔdQ/dV=2.8−1.0=1.8となる。
上述のようにして、容量低下量が異なる多数の電池について差分値ΔdQ/dVの値を求めて、差分値ΔdQ/dVの値と電池の初期容量に対する容量低下量Xとの相関を得た。その結果が、図9に示す、差分値ΔdQ/dVと容量低下量Xとの相関図(相関線)である。
なお、劣化等により容量低下した電池100の容量低下量Xは、次のようにして把握している。まず、初期状態の電池100について、電池容量(初期容量)を測定する。具体的には、1Cの定電流で、電池電圧値が4.1Vに至るまで充電し、引き続き、電池電圧値を4.1Vに保持しつつ、2.5時間充電を行った。これにより、初期状態の電池100をSOC100%の状態にした。次いで、10分間休止した後、0.3Cの定電流で電池電圧値が3.0Vに至るまで放電した。引き続き、電池電圧値を3.0Vに保持しつつ、2時間放電を行った。これにより、電池100をSOC0%の状態にした。この放電期間(SOC100%からSOC0%にしたとき)の放電電気量を、電池容量(初期容量)として測定した。
これと同様にして、容量低下したそれぞれの電池100についても、電池容量を測定した。そして、容量低下したそれぞれの電池100について、初期容量から自身の電池容量を差し引いた値を、容量低下量Xとして算出した。
図9に示すように、リチウムイオン二次電池100の電池容量が低下するにしたがって、3.2〜Vp(V)の電池電圧範囲内におけるdQ/dVの最大値から最小値を差し引いた差分値ΔdQ/dVの値も低下してゆくことがわかる。すなわち、リチウムイオン二次電池100では、3.2〜Vp(V)の電池電圧範囲内において、容量低下量Xと差分値ΔdQ/dVの値との間に、差分値ΔdQ/dVの値が低下するにしたがって容量低下量が大きくなるという相関がある。ここで、容量低下量Xとは、初期状態の電池100(劣化していない電池)の電池容量(満充電容量)に対する現在の電池容量(満充電容量)の低下量をいう。
本実施形態では、図9の相関図に基づいて算出した相関式を、予め、電池コントローラ30のROM31に記憶させている。これにより、二次電池システム6を構成する電池100を充電(外部電源46による充電)したときに、電池コントローラ30は、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内において、dQ/dVの最大値から最小値を差し引いた差分値ΔdQ/dVの値を算出し、相関式を用いて、差分値ΔdQ/dVの値から容量低下量Xの値を算出(推定)することができる。
そして、電池コントローラ30は、この容量低下量から容量低下率Yを推定することができる。具体的には、容量低下率Y=(容量低下量X/初期容量)×100(%)として算出(推定)する。
さらに、電池コントローラ30は、推定した容量低下率Yが25%以上になった場合は、電池100(組電池10)の交換時期である旨の信号を出力する。電池100の容量低下率が25%以上になった場合は、車両1の駆動用電源としての電池容量不足であり、車両1の走行性能が低下する虞があるからである。
なお、電池コントローラ30は、警告ランプ47に電気的に接続されている(図2参照)。この警告ランプ47は、組電池10(リチウムイオン二次電池100)の交換時期であることを警告するランプであり、車両1の運転者が視認できる位置(例えば、インストルメントパネル)に配置されている。電池コントローラ30は、リチウムイオン二次電池100の容量低下率が25%以上になったと推定した場合、電池100が交換時期である旨の信号を出力して、警告ランプ47を点灯させる。これにより、車両1の運転者等に対し、組電池10(電池100)の交換を促すことができる。
次に、実施形態にかかる二次電池システム6の制御(容量低下量X及び容量低下率Yの推定等)について、具体的に説明する。図7は、実施形態にかかる二次電池システム6の制御の流れを示すフローチャートである。
まず、電池コントローラ30は、ステップS1において、電源プラグ8が外部電源46に電気的に接続されたか否かを判定する。電池コントローラ30は、変換装置44を監視しており、外部電源46から電源プラグ8を通じて変換装置44に電力が供給されたことを検知することで、電源プラグ8が外部電源46に電気的に接続されたと判断する。
ステップS1において、電源プラグ8が外部電源46に電気的に接続された(Yes)と判定した場合は、ステップS2に進み、組電池10を構成する全ての電池100を、電池電圧値が3.2Vより小さい値(例えば、3.0V)になるまで、電池100を放電させる。これにより、電池100の充電を開始するときの電池電圧値を、3.2Vより小さい値(例えば、3.0V)にすることができる。
なお、放電電流値は、1C以下の電流値(例えば、1C)とするのが好ましい。例えば、電池100の定格容量が4.0Ahの場合は、1C=4.0Aであるので、4.0A以下の電流値で放電するのが好ましい。
また、電池100からの放電電気(電力)は、例えば、車両1に搭載している予備電池(図示なし)に供給すると良い。また、車両1に搭載されている電子機器で消費するようにしても良い。また、外部電源46側に放電可能であれば、スイッチ43をONにして、外部電源46側に放電するようにしても良い。
次に、ステップS3に進み、組電池10を構成する電池100の充電を開始する。具体的には、電池コントローラ30は、スイッチ41,42をOFFにすると共に、スイッチ43をONにする。これにより、外部電源46から変換装置44を通じて組電池10に電力を供給し、組電池10を構成するリチウムイオン二次電池100の充電を開始することができる。
なお、充電電流値は、1C以下の電流値(例えば、0.5C)とするのが好ましい。後述するステップS4において、dQ/dVの値を精度良く算出(推定)することができ、その結果、ステップS6において、差分値ΔdQ/dVの値を精度良く算出(推定)することができるからである。
その後、ステップS4に進み、電池コントローラ30は、電池100の電池電圧値Vの変化量dVに対する蓄電量Qの変化量dQの割合であるdQ/dVの値を算出する。具体的には、電池100の充電を開始すると、電圧検知手段40によって検知された電池100の電池電圧値Vを取得すると共に、電流検知手段50により検知された電池100を流れる電流値Iを取得する。なお、本実施形態では、電池コントローラ30は、所定時間(例えば1秒)毎に、電池電圧値Vと電流値Iを取得する。
さらに、電池コントローラ30は、電流検知手段50で検知された電流値Iを積算して、電池100の充電電気量を算出する。次いで、電池コントローラ30は、算出された充電電気量に基づいて、電池100に蓄えられている電気量(蓄電量Q)を推定する。なお、本実施形態では、所定時間(例えば1秒)毎に検知された電流値Iに基づいて、所定時間毎の蓄電量Qを推定する。
その後、電池電圧値Vの変化量dVに対する蓄電量Qの変化量dQの割合であるdQ/dVの値を算出する。換言すれば、電池100の蓄電量Qを、これに対応する電池電圧値Vで微分して、dQ/dVの値を算出する。具体的には、電池100について、所定時間毎に取得される電池電圧値Vと蓄電量Qに基づいて、所定時間毎の電池電圧値Vの変化量dVと蓄電量Qの変化量dQとを算出し、これらに基づいて、所定時間毎のdQ/dVの値を算出する。
なお、dQ/dVの値の算出は、組電池10を構成する全ての電池100を対象として行っても良いし、組電池10を構成する全ての電池100から選択した1または複数の電池100のみを対象として行うようにしても良い。差分値ΔdQ/dVの算出、容量低下量Xの推定、及び、容量低下率Yの算出についても同様である。
その後、ステップS5に進み、電池コントローラ30は、電池100のSOCが100%に達したと判定したとき、電池100の充電を終了させる。具体的には、電池コントローラ30は、電池100の充電中、電圧検知手段40で検出された電池電圧に基づいて組電池10を構成するリチウムイオン二次電池100のSOCを推定する。そして、SOCが100%に達したと判定したとき、組電池10を構成するリチウムイオン二次電池100の充電を終了させる。その後、電池コントローラ30は、スイッチ43をOFFにすると共に、スイッチ41,42をONにする。
次に、ステップS6に進み、電池コントローラ30は、ステップS4において算出されたdQ/dVの値のうち、3.2V〜Vp(V)の電池電圧範囲内で最も大きな値となるdQ/dVの最大値と、最も小さい値となるdQ/dVの最小値とを選択し、dQ/dVの最大値から最小値を差し引いた差分値ΔdQ/dVの値を算出する。なお、本実施形態では、Vp=3.37Vとしている(図8参照)。
次いで、ステップS7に進み、電池コントローラ30は、上述のようにして算出した差分値ΔdQ/dVの値から、電池100の容量低下量Xを推定する。本実施形態では、電池コントローラ30のROM31に、予め、電池100について取得しておいた「差分値ΔdQ/dVと容量低下量Xとの相関を表すデータ(相関式)」を記憶させている。従って、この相関式に基づいて、算出した差分値ΔdQ/dVの値から電池100の容量低下量Xを推定することができる。
次に、ステップS8に進み、電池コントローラ30は、この容量低下量Xから容量低下率Yを推定する。具体的には、容量低下率Y=(容量低下量X/初期容量)×100(%)として算出(推定)する。
なお、ステップS6〜S8の処理は、ステップS5の処理(充電の終了)の先に行うようにしても良い。すなわち、電池100の充電中に、ステップS6〜S8の処理を行うようにしても良い。
次に、ステップS9に進み、ステップS8において推定された容量低下率Yの値が、25%以上であるか否かを判定する。容量低下率Yの値が25%以上でない(No)と判定された場合は、一連の処理を終了する。容量低下率Yが25%未満である場合は、電池100の容量低下の許容範囲内であり、車両の走行性能を良好に保つことができる範囲であると考えているからである。
一方、容量低下率Yの値が25%以上である(Yes)と判定された場合は、ステップSAに進み、電池100(組電池10)の交換時期である旨の信号を出力して、警告ランプ47を点灯させる。これにより、車両1の運転者等に対し、組電池10(電池100)の交換を促すことができる。電池100の容量低下率が25%以上となった場合は、車両1の駆動用電源としての電池容量不足であり、車両1の走行性能が低下する虞があるからである。その後、一連の処理を終了する。
なお、本実施形態では、電池コントローラ30が、制御手段、dQ/dV算出手段、差分値算出手段、容量低下量推定手段、及び、容量低下率算出手段に相当する。詳細には、ステップS4の処理を行う電池コントローラ30が、dQ/dV算出手段に相当する。また、ステップS6の処理を行う電池コントローラ30が、差分値算出手段に相当する。また、ステップS7の処理を行う電池コントローラ30が、容量低下量推定手段に相当する。また、ステップS8の処理を行う電池コントローラ30が、容量低下率算出手段に相当する。
ここで、本実施形態の二次電池100の製造方法について説明する。
まず、正極活物質153(LiNi1/3Co1/3Mn1/32)とアセチレンブラック(導電助剤)とポリフッ化ビニリデン(バインダ樹脂)とを混合し、これにN−メチルピロリドン(分散溶媒)を混合して、正極スラリを作製する。次いで、この正極スラリを、正極集電部材151(アルミニウム箔)の表面に塗布し、乾燥させた後、プレス加工を施した。これにより、正極集電部材151の表面に正極活物質層152が塗工された正極155を得た(図5参照)。
また、負極活物質154(黒鉛)と、スチレン−ブタジエン共重合体(バインダ樹脂)と、カルボキシメチルセルロース(増粘剤)とを水中で混合して、負極スラリを作製した。次いで、この負極スラリを、負極集電部材158(銅箔)の表面に塗布し、乾燥させた後、プレス加工を施した。これにより、負極集電部材158の表面に負極活物質層159が塗工された負極156を得た(図6参照)。
次に、負極156と正極155との間に、セパレータ157を介在させて捲回して、断面長円状の電極体150を形成した(図4参照)。但し、正極155、負極156、及びセパレータ157を捲回する際には、電極体150の一端部から、正極155の正極未塗工部155bが突出するように、正極155を配置する。さらには、負極156の負極未塗工部156bが、正極未塗工部155bとは反対側から突出するように、負極156を配置する。
次に、電極体150の正極未塗工部155bと正極端子120とを、正極接続部材122を通じて接続する。さらに、電極体150の負極未塗工部156bと負極端子130とを、負極接続部材132を通じて接続する。その後、これを角形収容部111内に収容し、角形収容部111と蓋部112とを溶接して、電池ケース110を封止した。次いで、蓋部112に設けられている注液口(図示しない)を通じて電解液を注液した後、注液口を封止することで、本実施形態のリチウムイオン二次電池100が完成する。
なお、本実施形態では、電解液として、EC(エチレンカーボネート)とDEC(ジエチルカーボネート)とを混合した溶液中に、六フッ化燐酸リチウム(LiPF6)を1mol/Lの割合で溶解したものを用いている。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
1 車両(ハイブリッド自動車)
6 二次電池システム
10 組電池
30 電池コントローラ(制御手段、dQ/dV算出手段、容量低下量推定手段、容量低下率算出手段)
40 電圧検知手段
46 外部電源
47 警告ランプ
50 電流検知手段
100 リチウムイオン二次電池
150 電極体
153 正極活物質
154 負極活物質
155 正極
156 負極
157 セパレータ
P1 第1ピーク

Claims (4)

  1. リチウムイオン二次電池を備え、外部電源から供給される電力を用いて上記電池を充電可能とする構成を有し、
    上記電池の制御を行う制御手段と、
    上記外部電源を用いた上記電池の充電時に、上記電池の電池電圧Vの変化量dVに対する上記電池の蓄電量Qの変化量dQの割合であるdQ/dVの値を算出するdQ/dV算出手段と、を備える
    二次電池システムであって、
    上記二次電池システムには、予め、初期状態の上記電池について測定した、上記電池電圧Vの値と上記dQ/dVの値との関係を表すV−dQ/dV曲線上に現れるピークの電池電圧値であって、3.2〜3.5Vの電池電圧範囲内に現れる第1ピークの電池電圧値Vp(V)を記憶させてあり、
    上記制御手段は、
    上記外部電源を用いた上記電池の充電が行われる際、当該充電に先立って、上記電池の電池電圧値が3.2Vより小さい値になるまで上記電池を放電させる制御を行い、
    上記二次電池システムは、
    3.2V〜上記Vp(V)の電池電圧範囲内において、上記dQ/dV算出手段により算出された上記dQ/dVの最大値から最小値を差し引いた差分値ΔdQ/dVの値を算出する差分値算出手段と、
    予め上記二次電池システムに記憶させておいた、上記差分値ΔdQ/dVの値と上記電池の初期容量に対する容量低下量との相関を表すデータに基づいて、上記差分値算出手段により算出された上記差分値ΔdQ/dVの値から上記電池の上記容量低下量を推定する容量低下量推定手段と、を備える
    二次電池システム。
  2. 請求項1に記載の二次電池システムであって、
    前記容量低下量推定手段により推定された前記容量低下量に基づいて、上記電池の初期容量に対する容量低下率を算出する容量低下率算出手段を備える
    二次電池システム。
  3. 請求項2に記載の二次電池システムであって、
    前記二次電池システムは、
    前記容量低下率算出手段により算出された前記容量低下率が25%以上となった場合、前記電池の交換時期である旨の信号を出力する
    二次電池システム。
  4. 車両であって、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の二次電池システムを、上記車両の駆動用電源システムとして搭載してなる
    車両。
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