JP2013063501A - 孔明け装置 - Google Patents

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和夫 西村
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Abstract

【課題】2山の高さが異なる形状のパンチを用いたものにあって、刃先部の加工が容易かつ効率的に穿孔時のピークトルクを分散・低減する刃先形状の孔明け装置を提供する。
【解決手段】低い側となる第2の山部の刃先先端位置hが、パンチの軸中心線O−O上の谷部の位置h’と同じレベルに設定されてなる。更に、谷部Vの底部Cが、パンチ2の軸中心線O−Oに対して、所定量pオフセットされた位置にあって、該所定量pはパンチ2の幅方向寸法dの1/5〜1/3である。
【選択図】図3

Description

本発明は、パンチとダイによりシート状の被穿孔材に孔を明ける孔明け装置に係り、詳しくは、パンチの刃先形状に関する。
従来、所定形状の溝カムが形成されたカムと、溝カムに係合して上下方向に案内されるパンチと、パンチに対応するダイと、を備え、カムを直線方向又は回転方向に往復移動してパンチを上下方向に往復動させることにより、パンチとダイとの間に配置される用紙等のシート材に孔を明ける孔明け装置が知られている。
この種の孔明け装置は、パンチにピンが直交するように固定されており、ピンがフレームの長孔に案内されて上下方向に移動自在に支持されると共に溝カムに係合する。そして、溝カムを有するカムが左右方向に往復動することにより、パンチは上下方向に往復動する。
ところで、従来のパンチの刃先は、先端に谷部と山部とを有し、側面視略V字状や側面視略U字状に形成されており、一般に、事務所等ではV字状の刃先のパンチが多く使われている。該パンチは、同じ高さ(長さ)に形成された一対の刃先山部が、各々同時にシート材に当接してダイとの間でシート材をせん断し、穿孔する。
しかしながら、上述のパンチを有する孔明け装置は、穿孔時におけるピークトルクが高く、用紙の枚数が多くなると指数関数的に穿孔に必要な力が大きくなる。そのため、トルクの大きな駆動モータを使用したり、パンチの剛性を高くする必要があり、孔明け装置の大型化及びコストが高くなるという問題があった。
これに対しては、パンチ刃先における谷部(及び山部)の高さを異ならせて、刃先とシート状の被穿孔材との穿孔時に位相差を設けることにより、穿孔時におけるピークトルクを低減させた孔明け装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−109299号公報
しかしながら、特許文献1に記載のパンチは、パンチ刃先の谷部(及び山部)の高さが異なるように加工するものであり、パンチ刃先に微細な加工をする必要があって製作が難しい。そのため、既存の加工機械、工具及び加工方法が利用できず、コストの面でも高くついてしまうという問題があった。
また、パンチ刃先の谷部及び山部の位置をどの位置にすれば効率的にピークトルクを減らせるかの検討は、図面上では、谷部が、パンチ中心線からパンチ直径の約1/8オフセットされた位置にあるが、該オフセット位置では、ピークトルクを効率的に低減させるパンチ刃先形状としては不十分である。
そこで、本発明は、パンチ刃先の低い方の山部の高さを適正に設定し、効率的にピークトルクを低減させると共に、そのパンチの刃先形状を既存の加工機械で加工可能とし、もって上述した課題を解決した孔明け装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、軸方向に往復動するパンチ(2),(22),(23)とダイ(4)とにより、シート状の被穿孔材に孔を明ける孔明け装置(1)において、
前記パンチの刃先部(2a),(22a),(23a)が、谷部(V)と、該谷部(V)で形成される高さの異なる第1の山部(A)と第2の山部(B)とを有し、
低い側となる第2の山部(B)の刃先先端位置(h)が、前記パンチの軸方向中心線(O−O)上の前記谷部の位置(h’)と同じレベル(h=h’)に設定されてなる。
例えば図3を参照して、前記谷部(V)の底部(C)が、前記パンチの軸中心線(O−O)に対して、前記第1及び第2の山部を横切る方向の前記パンチの幅方向寸法(d)の1/5〜1/3、低い側となる前記第2の山部(B)側へオフセットされた位置にある。
なお、前記同じレベル(h=h’)は、正確に同じレベルでなくても、ピークトルクを最も分散するように実質的に同じレベルの範囲であればよい。
例えば図3を参照して、前記第1の山部(A)と前記第2の山部(B)とは、同じ刃先角(θ1=θ2)からなる。
例えば図4を参照して、前記谷部(V)は、頂角(b)が90°のV字状からなる。
前記パンチ(2)の幅方向寸法(d)が、4.5〜8.0[mm]であり、
前記第1及び第2の山部の刃先角(θ1,θ2)が、45〜70°である。
例えば図3,図4を参照して、前記パンチは、断面円形からなり、前記パンチ(2)(22)の幅方向寸法(d)が直径である。
例えば図5を参照して、前記パンチ(23)は、断面矩形からなり、前記パンチ(23)の幅方向寸法(d)が対角線の長さ(l)である。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、高さの異なる第1及び第2の山部を設けてシート状の被穿孔材に時間差を設けて接触すると共に、第2の山部の切り始めは、第1の山部における穿孔トルクの最小なパンチの軸中心線上において始まり、それらが相俟ってピークトルクを効率的に分散することができる。また、刃先の山部が1つのものに比して刃先角が鋭角となり、ピークトルクを低く抑えることができる。これらピークトルクの分散と低減によって、孔明け装置の小型化、省エネルギー化が可能となり、コスト削減できる。
請求項2に係る本発明によると、パンチの幅方向寸法の1/5〜1/3というオフセット量の範囲は、幅方向寸法の1/3以上であれば高い側となる第1の山部の刃先角が低い側となる第2の山部の刃先角に比してあまりにも大きく(鈍角に)なりすぎて、ピークトルクの効率的な分散に適せず、幅方向寸法の1/5以下であればパンチの上下動ストロークが長くなりすぎて切り残りが発生してしまう傾向があるために、適正値として設定されている。したがって、大きなピークトルクを生じることなく、孔明け装置の小型化、省エネルギー化が可能となるので、コスト削減でき、切り残りの発生し難いパンチを形成することができる。
請求項3に係る本発明によると、第1の山部と第2の山部を同じ刃先角に設定したので、パンチの製作が容易で、低コストで加工できる。また、刃先角を同じにしたことで、谷部の底部は、パンチの軸中心線に対してパンチの幅方向寸法の1/4オフセットすることとなり、パンチの刃先部が長くなりすぎることはなくパンチの上下動ストロークを抑え、かつ第1の山部と第2の山部の穿孔トルクのバランスの良いパンチを形成することができる。
請求項4に係る本発明によると、パンチの谷部が、頂角が90°のV字状で形成され、慣用の90°の刃具で加工可能であるので、コストを削減できる。
請求項5に係る本発明によると、パンチの幅方向寸法が4.5〜8.0[mm]であり、第1及び第2の山部の刃先角を45〜70°に設定したので、従前のパンチと同寸法を取れば、本発明を適用したパンチを既存の孔明け装置に取り付け可能であって、パンチを交換するだけで孔明け装置の大幅な穿孔能力の改善(より厚い用紙の穿孔、または同じ厚さの用紙ならば高速化)を図ることができる。
請求項6に係る本発明によると、パンチが断面円形からなり、パンチの幅方向寸法が直径であるので、パンチが断面円形状の既存の孔明け装置に本発明を適用できる。
請求項7に係る本発明によると、パンチが断面矩形からなり、パンチの幅方向寸法が対角線の長さであるので、リングバインド(ルーズリーフ)用の用紙の孔明け装置等にも本発明を適用できる。
本発明を適用した孔明け装置を示す正面図。 そのB−B矢視断面図。 (a)はそのパンチの刃先形状を示す部分拡大図であり、(b)はその底面図。 本発明の第2の実施の形態によるパンチの刃先形状を示す部分拡大図。 (a)は本発明の第3の実施の形態によるパンチの刃先形状を示す部分拡大図であり、(b)はその底面図。 (a−1),(b−1),(c−1)は比較例1,比較例2,実施例1のパンチの刃先形状を示す部分拡大図、(a−2),(b−2),(c−2)はそれらに対応する穿孔力及び穿孔深さの関係を示す概略図。 比較例1のピークトルクに対する実施例1のピークトルクの低減率を示す図。
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。孔明け装置1は、図1及び図2に示すように、パンチ2を支持する本体フレーム3と、ダイフレーム4とを有しており、本体フレーム3の底板3bとダイフレーム4の上壁4aとが、スペーサ(図示せず)により所定間隔Sを有するようにして、上記本体フレーム3及びダイフレーム4は一体に固定されている。
上記本体フレーム3は、前面が開口した断面略々コ字状からなり、本体フレーム3の上板3a及び底板3bに形成された一対のガイド孔5,6に亘ってパンチ2が上下方向(図1及び図2に示すX方向)に移動自在に支持されている。上記本体フレーム3の後板3cに沿いつつ、上板3a及び底板3bの間に収納・案内されるカム板7が、左右方向(図1に示すY方向)に移動自在に支持されている。該カム板7は、不図示のモータ,ピニオン,ラック等からなる駆動装置によって左右方向に往復移動される。また、上記本体フレーム3の底板3bのガイド孔6は、底板3bをバーリング加工することにより、ガイド孔6周囲に上方に突出する鍔部8が形成され、確実に上記パンチ2を案内するようになっている。
上記カム板7には、図1に示すように、溝孔からなる(4個の)溝カム9(右から9,9,9,9)が形成されており、また、上記パンチ2(右から2,2,2,2)も、溝カム9に対応して4個配置されている。上記溝カム9,9は、各々1個ずつV字状に形成されたV字状部(それぞれV1,V4)を有し、該V字状部V1,V4の左右端から同じレベルで左右方向に延びる直線部を備える。上記溝カム9,9は、各々2個ずつV字状に形成されたV字状部(右からV5,V2,V6,V3)を有し、各V字状部の左右端から同じレベルで左右方向に延びる直線部を備える(例えば、9は、右から第1の直線部,V字状部V5,第2の直線部,V字状部V2,第3の直線部、となる)。
上記各パンチ2には、図2に示すように、その軸中心線O−Oに直交するようにそれぞれピン10がネジ止め等により固定されており、該ピン10は、カム板7に形成された上記溝カム9及び上記後板3cに形成された上下方向に延びる所定長さの長孔11を貫通して延びている。上記ピン10は、両側面が面取り10a,10aされて小判形断面からなり、平面からなる両面取り部10a,10aが本体フレーム3の上記長孔11に嵌挿されて、かつピン10の上下の円弧部10b,10bがカム板7の溝カム9に係合している。
また、上記本体フレーム3の底板3bに対向して上記ダイフレーム4が配置されている。該ダイフレーム4には、上記パンチ2に対向する位置にダイ孔12が形成されており、上記ダイフレーム4の上壁4aと本体フレーム3の底板3bとの間にシート状の用紙スペースである上記所定間隔Sを隔てるようにして両者は位置決め固定されている。
なお、上記説明において、パンチ2の移動方向を上下方向(X方向)とし、カム板7の移動方向を左右方向(Y方向)とし、ピン10の軸線方向を前後方向としたが、これは、一般に用紙が水平方向に搬送され、それに垂直にパンチで孔を明けるために上述のように規定したが、これに限らず、上記各方向は、互いに直交する3方向を意味する。
第1の実施の形態では、上記パンチ2は断面円形であり、その刃先部2aは、図3(a)に示すように、側面視V字状に切り欠かれている。すなわち、上記刃先部2aは、谷部Vと、該谷部Vによって形成される、高さの異なる第1の山部A及び第2の山部Bと、を備える。該谷部Vの底部Cは、上記パンチ2の軸中心線O−Oに対して、上記第1及び第2の山部を横切る方向、すなわち、パンチ2の径方向に所定量(オフセット量)pオフセットされている。該オフセット量pは、パンチの幅方向寸法である直径dの1/5〜1/3に設定され、好ましくは1/4dに設定される。更に、第1の山部Aの刃先先端を基準にして、低い側となる第2の山部Bの刃先先端位置hと上記パンチ2の軸中心線O−O上の上記谷部Vの位置h’は、同じレベルに設定されている(h=h’)。
また、パンチ2の直径dは、4.5〜8.0[mm]に設定されており、好ましくは6[mm]である。該直径6[mm]のパンチは、一般的に、事務所等で多く使われているパンチ径であって、それらのパンチと取り換え可能である。第1の山部Aの刃先角θ1と、第2の山部Bの刃先角θ2の合計値は、上記谷部Vの頂角aと等しく(a=θ1+θ2)、第1の山部及び第2の山部の刃先角θ1,θ2は、45〜70°に設定され、好ましくはそれぞれ62°に設定される。その場合、頂角aは124°となる。上記オフセット量pが1/4dの場合には、上記第1の山部Aの刃先角θ1は、上記第2の山部Bの刃先角θ2と等しくなり(θ1=θ2)、刃先部2aの軸方向(O−O方向)の長さが長くなりすぎることはなく、パンチ2の上下動ストロークを抑えることができる。更に、上記第1の山部Aの刃先角θ1又は第2の山部Bの刃先角θ2の一方の刃先角が鋭角で、他方が鈍角になって穿孔トルクのバランスの良くないパンチとなることもなく、オフセット量pの最適値は1/4dである。なお、第1の山部Aの刃先角θ1と第2の山部Bの刃先角θ2とは、必ずしも同じでなくともよく、オフセット量pが直径dの1/5〜1/3の範囲で、かつ第2の山部Bの刃先先端位置とパンチ軸中心線O−O上の谷部Vの位置とが等しければ、両刃先角θ1,θ2が異なってもよい。上記直径dの1/5〜1/3というオフセット量pの範囲は、幅方向寸法の1/3以上であれば高い側となる第1の山部の刃先角が低い側となる第2の山部の刃先角に比してあまりにも大きく(鈍角に)なりすぎて、ピークトルクの効率的な分散に適せず、幅方向寸法の1/5以下であればパンチの上下動ストロークが長くなりすぎて切り残りが発生してしまう傾向があるために、適正値として設定されている。
一般に、刃先形状が断面円形のパンチは、穿孔時においては、パンチ刃先部の切断面(用紙との接触面)部分の面積が大きいほど穿孔トルクが大きくなる。図3(b)では、等間隔に線がひかれており、第1の山部Aの切り始めの切断面(例えば切断面の長さs)は長い切断面領域を持ち、パンチの軸中心線O−Oに近い場所の切断面(例えば切断面の長さt)は狭い切断面領域を持っているのが分かる。すなわち、図3(a)のような正面視においては、パンチの軸中心線O−Oに近ければ近い領域の切断面ほど穿孔トルクは小さくなり、径方向端部(山部A,Bの刃先先端部)に近ければ近い領域の切断面ほど穿孔トルクは大きくなる。本実施の形態では、高い側となる第1の山部Aの穿孔がパンチ2の軸中心線O−O上に至った際[図3(b)においてパンチ断面の接線が略々水平線になる時]、すなわち切断面長さが短く穿孔トルクが最小の時、低い側となる第2の山部の切り始めが始まり、効率的にピークトルクを分散している。
したがって、パンチ2は第1の山部Aの切り始め時に、第1のピークトルクを生じ、第2の山部Bの切り始め時の穿孔トルク(第2のピークトルク)は、第2の山部Bによる切断面の長さvと、第1の山部Aによる切断面の長さuとの合計(u+v)となるが、この際の第1の山部Aによる穿孔トルクvは最小であって、第2のピークトルクは、効率的に分散される。また、第2の山部Bの刃先角θ2を、第1の山部Aの刃先角θ1に比して小さく(鋭角に)することにより、第2のピークトルクを更に抑えることができる。また、第2の山部Bの先端位置hと軸中心線O−O上の谷部Vの位置h’は、正確に同一レベルでなくてもピークトルクを最も分散するように実質的に同一であればよく、例えば図3(b)において、接線が略々水平となる範囲(v+t)であればよい。
本実施の形態は以上のような構成からなるので、図1に示す初期状態をホームポジションとすると、孔明け装置1は、不図示のモータ,ピニオン,ラック等からなる駆動装置によってカム板7を左右方向の一方向、例えば図1の左方向(矢印A方向)に移動して、パンチ2,2,2,2に固定された各ピン10が、まず上記溝カム9,9,9,9の直線部を上下方向に力を受けることなく通過する。次に、上記パンチ2,2,2,2のピン10が上記溝カム9,9,9,9のV字状部V1,V2,V3,V4を通過する際には、上記各ピン10が、V字状部V1,V2,V3,V4に係合することによって、本体フレーム3に設けられた長孔11に沿って上下方向に案内されて、パンチ2,2,2,2によって本体フレーム3とダイフレーム4の間の上記所定間隔Sに挿入された紙等のシート材(被穿孔材)に4個の孔が明けられる。このカム板7の1ストロークが左右方向に往復動して繰り返されることで、連続して用紙等に穿孔することができる。
また、上述のように上記カム板7が左方向(矢印A方向)に移動した位置(図1に示すパンチ2の位置と左方向に移動したカム板7のPの位置が一致する位置)から、更に左方向(矢印A方向)に移動すると、溝カム9のV字状部V5及び溝カム9のV字状部V6により、2個のパンチ2,2が上下動して、シート材に2個の孔が明けられる。なおこの際、他のパンチ2,2は、溝カム9,9の直線部を移動して、上方位置に保持される。また、上記説明は、4個のパンチによる4個の孔明け及び2個の孔明けについて説明したが、2個のパンチによる2個の孔明けや、3個のパンチによる3個の孔明けにも同様に適用できることは勿論である。
次いで、図4に沿って、第2の実施の形態について説明するが、本実施の形態は、パンチの刃先形状のみ(より詳しくは、谷部の頂角)が上記第1の実施の形態(図3参照)と相違するだけで、上記第1の実施の形態と重複する部分については、図に同一符号を付して説明を省略する。
本実施の形態を適用し得るパンチ22の刃先部22aは、谷部Vの頂角bが、90°に設定されている。なお、本実施の形態では、図4に示すように、パンチ22の谷部Vの底部Cの軸中心線O−Oに対するオフセット量pを1/4dに設定し、第1の山部Aの刃先角θ1と第2の山部Bの刃先角θ2とは等しく設定してもよいが(θ1=θ2)、低い側の山部である第2の山部Bの刃先角θ2が、高い側の山部である第1の山部Aの刃先角θ1より小さい角度からなる(θ1>θ2)ように設定して、例えばパンチの切れ残りを少なくするために、パンチの上下動ストロークを抑えるように構成してもよい。
本実施の形態は、以上のような構成からなるので、頂角bが90°となるように慣用の90°の刃具で加工可能であるために、製作が容易で、新しい加工機械等を用いずに加工でき、製作コストを低く抑えることができる。
次いで、図5に沿って、第3の実施の形態について説明するが、本実施の形態は、第1の実施の形態とパンチの断面形状のみが異なるので、上記第1の実施の形態と重複する部分については、図に同一符号を付して説明を省略する。
本実施の形態を適用し得るパンチ23は、図5(b)に示すように、断面矩形からなり、パンチ23の幅方向寸法dが上記矩形断面の対角線の長さlと等しい(d=l)。なお、矩形とは、正方形,長方形を含む四角形のことであり、図5(b)のように正方形に限定されるものではない。また、本実施の形態は、断面円形である第1の実施の形態のパンチの断面が矩形になったものであるが、これに限らず、例えば、第2の実施の形態のパンチの断面が矩形のものでもよい。
本実施の形態は、以上のような構成からなるので、例えばリングバインド(ルーズリーフ)用の用紙の孔明け装置等にも適用できる。
図6は、パンチの刃先形状が断面円形であって、(a−1)は同じ高さに形成された2山のもの(比較例1)、(b−1)は山が1つで一直線に傾斜しているもの(比較例2)、(c−1)は2山のものであって山部の高さを異ならせて、上記第1の実施の形態のオフセット量(p)が1/4dであるもの(実施例1)、を示す図であって、上記3つの刃先形状のパンチの穿孔深さと穿孔力の関係をそれぞれグラフで模式的に示したのが、(a−2)、(b−2)、及び(c−2)である。また、図6(a−1),(b−1),(c−1)に示すパンチの穿孔深さは、紙厚tの用紙を穿孔する際のピークトルク時のものであって、それぞれ穿孔する紙厚tとパンチの刃先の切断部分の深さは同等のものである。
比較例1のパンチの刃先形状が同じ高さに形成された2山のものは、図6(a−1),(a−2)に示すように、慣用されている代表的なV字状パンチであり、1山当たりの刃先角は鋭く切れ味は良く、パンチの軸中心線O−O上に谷部の底部を配置して上下動のストロークも小さくしているが、同時に2つの山が穿孔し、2つの山部A,Bの合計の穿孔トルクが必要となる。該パンチは、穿孔トルクの大きい径方向端部(山部A,Bの刃先先端部分)が同時に穿孔を始めるために、図6(a−2)に示すように、山部A及び山部Bの切り始めに大きなピークトルクが発生してしまう。
比較例2の1山で傾斜しているパンチは、図6(b−1)、(b−2)に示すように、比較例1や後述の実施例1のものに対して、刃先角が鈍角で切れ味は良くないが、常に1山での切断となる。したがって、パンチの径方向端部に近い部分による穿孔となる山部A切り始めと、山部Bの切り終わりにおいてピークトルクが発生する。また、比較例2のピークトルクは比較例1のピークトルクと同等であり、パンチ刃先の軸中心線O−O上において穿孔トルクが最小となる。
実施例1の2山の高さを異ならせて、谷部Vの底部Cの軸中心線O−Oに対するオフセット量が1/4d、かつ低い方の山部Bとパンチの軸中心線O−O上の谷部の位置が同じレベルに設定されているパンチは、図6(c−1)、(c−2)に示すように、1山当たりの刃先角は鋭く、2つの山部A,Bの高さを異ならせてなるので、比較例1のように切り始めにピークトルクが発生することはなく、効率良くピークトルクを分散させている。実施例1のパンチは、まず第1の山部Aが穿孔し始め、第1の山部Aの穿孔がパンチの軸中心線O−O上に至った所で、第2の山部Bの穿孔が始まる。上述したように、パンチの切断面における軸中心線O−O上は穿孔トルクが最小となる領域であり、該領域の穿孔と同時に第2の山部Bの穿孔が始まることで、効率的にピークトルクを分散している。その結果、図6(c−2)に示すように、図6(a−2),(b−2)に示されるピークトルクよりも大幅にピークトルクを低減させることができる。
図7に示される表は、円形断面で直径d=6[mm]、刃先角60°、同じ高さからなる2山の慣用のパンチ(比較例1)のピークトルクに対する、円形断面で直径d=6[mm]、刃先角62°、オフセット量が1/4d=1.5[mm]の2山パンチ(実施例1)[例えば、図4,図7(c−1)参照]によるPPC64g紙を穿孔した際のピークトルクの低減率を示す表である。
図7から分かるように、1/4dオフセットした2山パンチは、用紙枚数20枚の時のピークトルクの低減率が最大となり、また、20枚以下の枚数ではもともと穿孔トルクそのものが小さく、加えてそれなりの低減率が得られるので、いろいろな枚数の用紙の穿孔において、その実用効果が大きい。
これらピークトルクの分散及び低減によって、孔明け装置の小型化、省エネルギー化が可能となり、更に刃先部の加工が容易なことが相俟って、コスト削減できる。また、従前のパンチと径方向寸法及び谷部の深さの寸法を同寸法とすれば、本発明を適用したパンチを既存の孔明け装置に取り付け可能であって、パンチを交換するだけで孔明け装置の大幅な穿孔能力の改善(より厚い用紙の穿孔、または同じ厚さの用紙ならば高速化)を図ることができる。
なお、上記実施の形態は、カム板を往復駆動してパンチを上下動する孔明け装置に適用したものについて説明したが、パンチ刃先部の形状にあっては、回転カムによりパンチを上下動するもの等の他の駆動装置によるものにも、同様に適用可能である。
1 孔明け装置
2,22,23 パンチ
2a,22a,23a 刃先部
4 ダイ
A 第1の山部
B 第2の山部
C 底部
V 谷部
a,b 頂角
d 幅方向寸法
h 刃先先端位置
h’ 谷部の位置
l 対角線の長さ
θ1,θ2 刃先角
O−O パンチの軸中心線

Claims (7)

  1. 軸方向に往復動するパンチとダイとにより、シート状の被穿孔材に孔を明ける孔明け装置において、
    前記パンチの刃先部が、谷部と、該谷部で形成される高さの異なる第1の山部と第2の山部とを有し、
    低い側となる第2の山部の刃先先端位置が、前記パンチの軸方向中心線上の前記谷部の位置と同じレベルに設定されてなる、
    孔明け装置。
  2. 前記谷部の底部が、前記パンチの軸中心線に対して、前記第1及び第2の山部を横切る方向の前記パンチの幅方向寸法の1/5〜1/3、低い側となる前記第2の山部側へオフセットされた位置にある、
    請求項1記載の孔明け装置。
  3. 前記第1の山部と前記第2の山部とは、同じ刃先角からなる、
    請求項1又は2記載の孔明け装置。
  4. 前記谷部は、頂角が90°のV字状からなる、
    請求項1又は2記載の孔明け装置。
  5. 前記パンチの幅方向寸法が、4.5〜8.0[mm]であり、
    前記第1及び第2の山部の刃先角が、45〜70°である、
    請求項1ないし3のいずれか記載の孔明け装置。
  6. 前記パンチは、断面円形からなり、前記パンチの幅方向寸法が直径である、
    請求項1ないし5のいずれか記載の孔明け装置。
  7. 前記パンチは、断面矩形からなり、前記パンチの幅方向寸法が対角線の長さである、
    請求項1ないし5のいずれか記載の孔明け装置。
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