JP2013058274A - 対物レンズ、光ピックアップ装置、及び光ディスク装置 - Google Patents

対物レンズ、光ピックアップ装置、及び光ディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】シンボル誤り率を低減させることができる定量的な指針が求められていた。
【解決手段】本開示によれば、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光する回折部を備え、対物レンズに入射した第1のレーザ光のうち、第1の光ディスクのデータ記録部に集光した第1のレーザ光の割合を入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有する、対物レンズが提供される。
【選択図】図3

Description

本開示は、対物レンズ、光ピックアップ装置、及び光ディスク装置に関する。
特許文献1には、複数種類の光ディスク(即ち、BD、DVD、CD)が有するデータ記録部に、1つで複数の光ディスクの種類に応じた複数の波長のレーザ光を集光可能な対物レンズ、光ピックアップ装置、光ディスク装置が開示されている。
特開2010−55693号公報
しかし、上述した複数の光ディスクに対して互換性のある対物レンズの設計において、シンボル誤り率を低減させるための定量的な指針は知られていなかった。そこで、このような指針が求められていた。
本開示によれば、レーザ光の入射側の面または出射側の面に設けられる回折部を備え、回折部は、最内周部に設けられ円形状の第1の回折領域と、第1の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域と、第2の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光し、回折部に入射した第1のレーザ光のうち、第1の光ディスクのデータ記録部に集光した第1のレーザ光の割合を入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満のシンボル誤り率に対応する値を有する、対物レンズが提供される。
本開示によれば、シンボル誤り率と相関がある評価パラメータが提供される。
また、本開示によれば、上記対物レンズを有する光ピックアップ装置、光ディスク装置、及び上記対物レンズの設計方法が提供される。
以上説明したように本開示によれば、シンボル誤り率と相関がある評価パラメータが提供される。このような評価パラメータは、シンボル誤り率を低減させるための定量的な指針となるものである。したがって、本開示によれば、このような指針が提供される。
本開示の実施形態に係る光ディスク装置を示すブロック図である。 同実施形態に係る光ピックアップ装置を示す説明図である。 対物レンズの構成を示す平面図及び対物レンズの構成を示す側断面図である。 対物レンズの構成を示す側断面図である。 対物レンズの入射面に形成される回折格子の例を示す側断面図である。 対物レンズの入射面に形成される回折格子の例を示す側断面図である。 対物レンズの構成を示す側断面図である。 面内効率分布関数を示すグラフである。 レンズ伝達関数を示すグラフである。 評価パラメータxとBD用シンボル誤り率(BD用SER)との対応関係を示すグラフである。 評価パラメータyとBD用SERとの対応関係を示すグラフである。 評価パラメータzとBD用SERとの対応関係を示すグラフである。 面内効率分布関数を測定する測定装置の概略構成を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.関連技術に関する検討
2.光ディスク装置の構成
3.光ピックアップ装置の構成
4.対物レンズの構成
4−1.構成の概要
4−2.対物レンズの例
4−3.面内効率分布関数
4−4.評価パラメータx
4−5.評価パラメータy
4−6.評価パラメータz
<1.関連技術に関する検討>
本発明者は、本開示に関連する関連技術について検討を重ね、その結果として、本開示に係る対物レンズ、光ピックアップ装置、及び光ディスク装置を開発するに至った。そこで、まず、本発明者が行った検討について説明する。
これまで、複数種類の光ディスク(即ち、ブルーレイディスク(BD)、DVD、CD)が有するデータ記録部に、光ディスクの種類に応じたレーザ光を集光させるための技術が提案されてきた。
例えば、波面変換素子を対物レンズの前方に配置する光ピックアップ装置が知られている。波面変換素子は、レーザ光の波長ごとに異なる次数の回折光を対物レンズに入射させる。これにより、光ディスクの種類に応じたレーザ光が、光ディスクのデータ記録部に集光する。即ち、BD用レーザ光(波長405nmのレーザ光)は、BDのデータ記録部に集光する。DVD用レーザ光(波長660nmのレーザ光)は、DVDのデータ記録部に集光し、CD用レーザ光(波長785nmのレーザ光)は、CDのデータ記録部に集光する。
また、複数波長互換対物レンズを有する光ピックアップ装置が知られている。複数波長互換対物レンズのレーザ光入射面は、最内周に設けられる略円形状の内輪帯、内輪帯の外側に設けられる輪帯状の中輪帯、及び、中輪帯の外側に設けられる輪帯状の外輪帯を含み、一般的には各輪帯に回折部が形成される。ただし回折部は内輪帯と中輪帯のみに形成されてもよい。
内輪帯は、BD、DVD、及びCDの記録再生に寄与する。即ち、内輪帯は、BD用レーザ光、DVD用レーザ光、及びCD用レーザ光をそれぞれBD、DVD、及びCDのデータ記録部に集光させる。
一方、中輪帯は、BD及びDVDの記録再生に寄与する。即ち、中輪帯は、BD用レーザ光、及びDVD用レーザ光をそれぞれBD及びDVDに集光させる。
一方、外輪帯は、BDの記録再生に寄与する。即ち、外輪帯は、BD用レーザ光をBDのデータ記録部に集光させる。
このような構造により、例えば、CD用レーザ光は、内輪帯を通過した場合に、CDのデータ記録部に集光する。CD用レーザ光は、他の輪帯を通過した場合には、データ記録部でフレア化する。即ち、CD用レーザ光は、他の輪帯を通過した場合には、データ記録部以外の部分に集光する。DVD用レーザ光は、内輪帯または中輪帯を通過した場合に、DVDのデータ記録部に集光する。DVD用レーザ光は、外輪帯を通過した場合には、データ記録部でフレア化する。一方、BD用レーザ光は、どの輪帯を通過した場合であっても、BDのデータ記録部に集光する。
しかし、このような複数波長互換対物レンズの設計において、シンボル誤り率を低減させるための定量的な指針は知られていなかった。このため、上記対物レンズの設計は試行錯誤的に行われ、特にBD用シンボル誤り率(BD用SER)のばらつきが大きかった。
これまで複数波長互換対物レンズにおいては、回折部が設けられているため、1波長専用対物レンズのようには面内効率分布が一定とならないことが知られていた。しかし、面内効率分布とシンボル誤り率の間の関係については知見がなかったため、設計上全く考慮されないか、またはせいぜい可能な範囲で面内効率が全体的に高くなるように設計されるかのどちらかであった。これに対し、本発明者は、対物レンズの面内効率分布関数に着目することで、シンボル誤り率を低減させるための定量的な指針となる評価パラメータに想到するに至った。そして、本発明者は、シンボル誤り率のばらつきを低減することができる対物レンズ等を開発するに至った。これにより面内効率が全体的に高くなるように設計することが、BD用SERの改善という観点においては必ずしも最善とは限らないことを明らかにした。ここで、面内効率分布関数は、対物レンズの入射面(レンズ面)に入射したレーザ光のうち、データ記録部に集光したレーザ光の割合、即ち透過効率を入射面の領域ごとに示すものである。以下、本開示に係る対物レンズ等を詳細に説明する。
<2.光ディスク装置の構成>
次に、本開示に係る光ディスク装置1の構成を図1に基づいて説明する。光ディスク装置1は、光ピックアップ装置3と、スピンドルモータ4と、送りモータ5と、ディスク種類判別部6と、サーボ制御部7と、プリアンプ8と、信号変復調器及びエラー訂正符号ブロック(ECCブロック)9と、レーザ制御部10と、システムコントローラ11と、インターフェース12と、デジタルアナログ相互変換器13と、オーディオ/ビジュアル処理部14と、オーディオ/ビジュアル信号入出力部15と、を備える。
光ディスク装置1は、光ディスク2が出し入れ可能となっている。光ディスク2は、BD、DVD、及びCDのいずれかである。光ディスク装置1は、光ピックアップ装置3を用いて光ディスク2から情報を読み取り、読み取った情報に基づいて各種の処理を行なう。また、光ディスク装置1は、光ピックアップ装置3を用いて光ディスク2に各種の情報を書き込む。
光ピックアップ装置3は、光ディスク2のデータ記録部に光ディスク2の種類に応じたレーザ光を集光させることで、光ディスク2のデータ記録部から各種の情報を読み取る。また、光ピックアップ装置3は、光ディスク2のデータ記録部に各種の情報を書きこむことも可能である。なお、光ディスク2のデータ記録部は、各種の情報がピットや記録マーク等として記録される面である。データ記録部上には、保護層(カバーガラス)が形成される。カバーガラスの厚さは、BDで0.1(mm)、DVDで0.6(mm)、CDで1.2(mm)となる。
スピンドルモータ4は、光ディスク2を回転させる。送りモータ5は、光ピックアップ装置3を移動させる。ディスク種類判別部6は、光ディスク2の種類を判別し、その結果に関する情報をシステムコントローラ11に出力する。サーボ制御部7は、システムコントローラ11等から与えられた情報に基づいて、光ピックアップ装置3、スピンドルモータ4、及び送りモータ5を制御する。プリアンプ8は、光ピックアップ装置3から与えられた情報を増幅してサーボ制御部7及び信号変復調器及びECCブロック9に出力する。
信号変復調器及びECCブロック9は、光ディスク2の種類に応じた変調処理、復調処理、及びエラー訂正処理を行なう。信号変復調器及びECCブロック9は、これらの処理により得られた情報をレーザ制御部10、システムコントローラ11、インターフェース12、及びデジタルアナログ相互変換器13に出力する。
具体的には、信号変復調器及びECCブロック9は、プリアンプ8から与えられた情報に対し、光ディスク2の種類に応じた復調処理及びエラー訂正処理を行なう。即ち、信号変復調器及びECCブロック9は、光ディスク2から情報が読み出される場合には、復調処理及びエラー訂正処理を行なう。信号変復調器及びECCブロック9は、復調処理及びエラー訂正処理により得られた情報をシステムコントローラ11、インターフェース12、及びデジタルアナログ相互変換器13に出力する。
一方、信号変復調器及びECCブロック9は、インターフェース12及びデジタルアナログ相互変換器13から与えられた情報に対し、変調処理及びエラー訂正処理を行なう。即ち、信号変復調器及びECCブロック9は、光ディスク2に情報が書き込まれる場合には、変調処理及びエラー訂正処理を行なう。信号変復調器及びECCブロック9は、変調処理及びエラー訂正処理により得られた情報をレーザ制御部10及びシステムコントローラ11に出力する。
レーザ制御部10は、信号変復調器及びECCブロック9から与えられた情報に基づいて、光ピックアップ装置3を制御する。システムコントローラ11は、光ディスク装置1の各構成要素を制御する。インターフェース12は、外部コンピュータ20と接続可能であり、外部コンピュータ20から与えられた情報、即ち光ディスク2に書き込まれる情報を信号変復調器及びECCブロック9に出力する。また、インターフェース12は、信号変復調器及びECCブロック9から与えられた情報、即ち光ディスク2から読み出された情報を外部コンピュータ20に出力する。
デジタルアナログ相互変換器13は、信号変復調器及びECCブロック9から与えられた情報、即ち光ディスク2から読み出された情報をアナログ変換してオーディオ/ビジュアル処理部14に出力する。デジタルアナログ相互変換器13は、オーディオ/ビジュアル処理部14から与えられた情報、即ち光ディスク2に書き込まれる情報をデジタル変換して信号変復調器及びECCブロック9に出力する。
オーディオ/ビジュアル処理部14は、デジタルアナログ相互変換器13から与えられた情報に各種のオーディオ/ビジュアル処理を行い、これにより得られた情報をオーディオ/ビジュアル信号入出力部15に出力する。一方、オーディオ/ビジュアル処理部14は、オーディオ/ビジュアル信号入出力部15から与えられた情報に各種のオーディオ/ビジュアル処理を行い、これにより得られた情報をデジタルアナログ相互変換器13に出力する。
オーディオ/ビジュアル信号入出力部15は、図示しないオーディオ装置(例えばスピーカ)やビジュアル装置(例えばディスプレイ)に接続され、これらの装置との間で情報のやりとりを行なう。なお、光ディスク装置1は、光ピックアップ装置3を内蔵していればよく、上記の構成に限定されない。
<3.光ピックアップ装置の構成>
次に、図2に基づいて、光ピックアップ装置3の構成について説明する。光ピックアップ装置3は、第1〜第3の光源部31〜33と、第1〜第3の回折格子34a〜34cと、第1〜第3のビームスプリッタ36〜38と、コリメータレンズ42と、1/4波長板43と、立ち上げミラー44と、対物レンズ50と、マルチレンズ60と、光検出部61と、を備える。
第1の光源部31は、BD用レーザ光、即ち波長405nmのレーザ光を出射する。第2の光源部32は、DVD用レーザ光、即ち波長660nmのレーザ光を出射する。第3の光源部33は、CD用レーザ光、即ち波長785nmのレーザ光を出射する。
第1の回折格子34aは、第1の光源部31から出射されたレーザ光を0次、±1次のレーザ光に分離する。分離されたレーザ光は、第2のビームスプリッタ37に入射される。なお、分離されたレーザ光は、それぞれ、光ディスク2に記録される情報の読み取り、及びトラッキングエラーの検出等に用いられる。
第2の回折格子34bは、第2の光源部32から出射されたレーザ光を0次、±1次のレーザ光に分離する。分離されたレーザ光は、第1のビームスプリッタ36に入射される。なお、分離されたレーザ光は、それぞれ、光ディスク2に記録される情報の読み取り、及びトラッキングエラーの検出等に用いられる。
第3の回折格子34cは、第3の光源部33から出射されたレーザ光を0次、±1次のレーザ光に分離する。分離されたレーザ光は、第1のビームスプリッタ36に入射される。なお、分離されたレーザ光は、それぞれ、光ディスク2に記録される情報の読み取り、及びトラッキングエラーの検出等に用いられる。
第1のビームスプリッタ36は、ミラー面36aを備え、第2〜第3の光源部32、33から出射されたレーザ光を受光する。第1のビームスプリッタ36は、受光されたレーザ光を第2のビームスプリッタ37に出射する。
第2のビームスプリッタ37は、ミラー面37aを備え、第1のビームスプリッタ36から出射されたレーザ光と、第1の光源部31から出射されたレーザ光とを受光する。第2のビームスプリッタ37は、受光されたレーザ光を第3のビームスプリッタ38に出射する。即ち、第1〜第2のビームスプリッタ36、37は、第1〜第3の光源部31〜33から出射されたレーザ光を受光し、受光されたレーザ光を第3のビームスプリッタ38に出射する。
第3のビームスプリッタ38は、ミラー面38aを備え、第2のビームスプリッタ37から出射されたレーザ光、即ち往路のレーザ光をコリメータレンズ42に出射する。また、第3のビームスプリッタ38は、コリメータレンズ42から出射されたレーザ光、即ち復路のレーザ光をマルチレンズ60に出射する。
コリメータレンズ42は、第3のビームスプリッタ38から出射されたレーザ光を平行光に調整し、調整されたレーザ光を1/4波長板43に出射する。1/4波長板43は、コリメータレンズ42から出射されたレーザ光に1/4波長分の位相差を与えることで、当該レーザ光を円偏光に調整する。1/4波長板43は、調整されたレーザ光を立ち上げミラー44に出射する。立ち上げミラー44は、1/4波長板43から出射されたレーザ光を対物レンズ50に出射する。
対物レンズ50は、立ち上げミラー44から出射され、光ディスク2の種類に応じたレーザ光を、光ディスク2のデータ記録部に集光させる。即ち、対物レンズ50は、BD用レーザ光を、BDのデータ記録部に集光させる。なお、対物レンズ50のBDに対する開口率は0.85、焦点距離は例えば2.20(mm)である。また、対物レンズ50は、DVD用レーザ光を、DVDのデータ記録部に集光させる。なお、対物レンズ50のDVDに対する開口率は0.60、焦点距離は例えば2.36(mm)である。また、対物レンズ50は、CD用レーザ光を、CDのデータ記録部に集光させる。なお、対物レンズ50のCDに対する開口率は0.47、焦点距離は例えば2.44(mm)である。
光ディスク2のデータ記録部に集光されたレーザ光は、光ディスク2のデータ記録部で反射される。反射されたレーザ光は、対物レンズ50、立ち上げミラー44、1/4波長板43、コリメータレンズ42、第3のビームスプリッタ38、及びマルチレンズ60を介して光検出部61に入射される。光検出部61は、入射されたレーザ光に基づいて、光ディスク2のデータ記録部に記録された情報を読み取る。これにより、光ディスク2に記録された情報が読み出される。一方、光ディスク2のデータ記録部に集光されたレーザ光は、データ記録部に情報を書き込むこともできる。これにより、光ディスク2に情報が書き込まれる。
マルチレンズ60は、第3のビームスプリッタ38から出射されたレーザ光を光検出部61に集光させる。光検出部61は、マルチレンズ60から出射されたレーザ光に基づいて、光ディスク2に記録された情報を読み取る。光検出部61が読み取った情報は、プリアンプ8に出力される。また、光検出部61は、トラッキングエラー等の各種エラーを検出する。検出結果に関する情報もプリアンプ8に出力される。なお、光ピックアップ装置3は、対物レンズ50を内蔵していればよく、上記構成に限定されない。
<4.対物レンズの構成>
[4−1.構成の概要]
次に、対物レンズ50の構成の概要を、図3〜図5Bに基づいて説明する。対物レンズ50は、入射面(S1面)51及び出射面(S2面)52を有する。なお、入射面51及び出射面52上の点の位置は、例えば光軸Lを原点とする極座標(r,θ)で表される。rは入射面51及び出射面52上の任意の点から光軸Lまでの距離、即ち半径である。θは入射面51及び出射面52上の点と光軸Lとを結ぶ線分と、所定の基準軸(例えば光軸Lに垂直な軸)とがなす角度である。
入射面51は、図3及び図4に示すように、光軸Lと入射面51との交点である点Aを頂点とした凸形状となっている。また、入射面51は、内輪帯51aと、中輪帯51bと、外輪帯51cとを有する。
内輪帯51aは、図3及び図4に示すように、点Aを中心とした半径rinの略円状領域である。即ち、0≦r≦rinの半径rに対応する点は、内輪帯51aに属する。中輪帯51bは、内輪帯51aの外側に形成され、点Aを中心とした幅(rmid−rin)の略リング状領域である。即ち、rin<r≦rmidの半径rに対応する点は、中輪帯51bに属する。外輪帯51cは、中輪帯51bの外側に形成され、点Aを中心とした幅(rout−rmid)の略リング状領域である。即ち、rmid<r≦routの半径rに対応する点は、外輪帯51cに属する。
各輪帯には、例えば図5A、Bに示す回折格子53(回折部)が形成されている。なお、図5A、Bに示す回折格子53は、対物レンズ50の入射面51に重畳される。回折格子53には、図5Aに示すマルチレベル型の回折格子53aや、図5Bに示すブレーズ型の回折格子53bを用いてもよい。各輪帯に形成される回折格子53は、これに限定されず、いずれの型であってもよい。内輪帯51aに形成される回折格子53が第1の回折領域を構成し、中輪帯51bに形成される回折格子53が第2の回折領域を構成し、外輪帯51cに形成される回折格子53が第3の回折領域を構成する。
矢印Rは、点Aから対物レンズ50の外縁に向かう方向を示す。繰り返し単位54の深さd及びピッチpは、面内効率分布関数の値に影響する。深さdは、入射面51から光軸Lに向かう方向の長さであり、ピッチpは、点Aから対物レンズ50の外縁に向かう方向の長さである。
各輪帯には、上述した回折格子53が形成される。したがって、各輪帯に入射したレーザ光は、回折格子53により回折する。本実施形態では、回折したレーザ光のうち、光軸Lに平行なレーザ光を0次のレーザ光とし、光軸Lから離れる方向に進むレーザ光を−n次のレーザ光(nは正の整数)とし、光軸Lに近づく方向に進むレーザ光を+n次のレーザ光とする。
内輪帯51aは、BD用レーザ光、DVD用レーザ光、及びCD用レーザ光を、それぞれBD、DVD、及びCDのデータ記録部に集光させることができる。即ち、内輪帯51aは、BD用レーザ光を回折させることで複数の回折レーザ光に分離し、これらの回折レーザ光のうち、いずれかの次数の回折レーザ光をBDのデータ記録部に集光させる。したがって、内輪帯51aは、内輪帯51aに入射したレーザ光のうち、一部のレーザ光をBDのデータ記録部に集光させる。DVD用レーザ光、CD用レーザ光についても同様である。
中輪帯51bは、BD用レーザ光、及びDVD用レーザ光を、それぞれBD、及びDVDのデータ記録部に集光させることができる。即ち、中輪帯51bは、BD用レーザ光を回折させることで複数の回折レーザ光に分離し、これらの回折レーザ光のうち、いずれかの次数の回折レーザ光をBDのデータ記録部に集光させる。したがって、中輪帯51bは、中輪帯51bに入射したレーザ光のうち、一部のレーザ光をBDのデータ記録部に集光させる。DVD用レーザ光についても同様である。
外輪帯51cは、BD用レーザ光をBDのデータ記録部に集光させることができる。即ち、外輪帯51cは、BD用レーザ光を回折させることで複数の回折レーザ光に分離し、これらの回折レーザ光のうち、いずれかの次数の回折レーザ光をBDのデータ記録部に集光する。したがって、外輪帯51cは、外輪帯51cに入射したレーザ光のうち、一部のレーザ光をBDのデータ記録部に集光させる。
入射面51の形状は、例えば以下の式(1)で表される。
Figure 2013058274
ここで、f(r)は、図4に示すように入射面51上の点(r,θ)から、点Aを通り、かつ光軸Lに垂直な平面PRまでの距離を示す。係数ZDEは、PR面と内輪帯・中輪帯・外輪帯の各々の基準面(各輪帯から回折格子53を除外した面)までの軸上面間距離(光軸L上での距離)を示す。係数RDYS1は入射面の内輪帯・中輪帯・外輪帯、各々の面の曲率半径である。また係数KS1、AS1〜JS1は、いわゆる非球面係数であり、入射面51から回折格子53を除外した面に対応する係数である。係数λは設計波長である。またC〜Cは、いわゆる回折面係数であり、回折格子53に対応する係数である。また、回折次数kは、入射面51に入射したレーザ光のうち、光ディスク2に入射し、光ディスク2のデータ記録部に集光した回折レーザ光の次数を示す。これらの係数は、面内効率分布関数の値に影響する。
入射面51には、各種のAR(Anti Reflection)コートを施してもよい。ARコートに関する各種パラメータ(例えばARコートの種類、厚さ、範囲(ARコートで覆われる入射面51の範囲))は、面内効率分布関数の値に影響する。
出射面52は、光軸Lと出射面52との交点を頂点とした凸形状となっている。出射面52の形状は、例えば以下の式(2)で表される。
Figure 2013058274
ここで、g(r)は、図4に示すように出射面52上の点(r,θ)から出射面の頂点Bを通り、かつ光軸Lに垂直な平面PR2までの距離を示す。係数MS2はレンズ厚であり、入射面の頂点Aと出射面の頂点Bの軸上間距離に相当する。また係数RDYS2は出射面の曲率半径である。KS2、AS2〜JS2は、いわゆる非球面係数であり、出射面52に対応する係数である。これらの係数は、面内効率分布関数の値に影響する。
また、出射面52には、各種のARコートを施してもよい。ARコートに関する各種パラメータ(例えばARコートの種類、厚さ、範囲(ARコートで覆われる出射面52の範囲))は、面内効率分布関数の値に影響する。以下、対物レンズ50の形状について、具体例を挙げながら説明する。
[4−2.対物レンズの例]
次に、対物レンズ50の実施例をいくつか説明する。
(実施例1)
実施例1に係る対物レンズ50(以下、「対物レンズ50−1」とも称する)は、各輪帯及び出射面52が以下の表1、表2に示すパラメータを有する。なお、rin=1.15(mm)、rmid=1.44(mm)rout=1.87(mm)である。また、対物レンズ50−1は樹脂で形成されており、BD用レーザ光(波長405(nm)のレーザ光)に対する屈折率は常温において1.551であり、レンズ厚MS2=2.67(mm)である。
Figure 2013058274
Figure 2013058274
表1によれば、内輪帯51aは、内輪帯51aに入射したレーザ光のうち、1次の回折レーザ光をBDのデータ記録部に集光させる。中輪帯51bは、中輪帯51bに入射したレーザ光のうち、0次の回折レーザ光をBDのデータ記録部に集光させる。外輪帯51cは、外輪帯51c入射したレーザ光のうち、2次の回折レーザ光をBDのデータ記録部に集光させる。
(実施例2)
実施例2に係る対物レンズ50(以下、「対物レンズ50−2」とも称する)は、図6に示すように、対物レンズ50−1の出射面52にARコート55、56を施したものである。ARコートは反射防止膜であり、対物レンズの出射面にARコートを施すことにより、出射面における光の反射を防止して、対物レンズの透過率を向上させることができる。すなわち入射面に入射したレーザ光のうち、光ディスクのデータ記録部に集光するレーザ光の割合を増加させることができる。従ってARコートの材料や膜厚や積層数や積層順を変えることで、透過率が所定の値になるように制御することもできる。さらに領域ごとにARコートの材料や膜厚や積層数や積層順を変えれば、領域ごとに透過率が所定の値になるように制御することも可能である。ARコート55は、出射面52の各領域のうち、0≦r≦1.26(mm)となる領域に形成される。ARコート56は、ARコート55上の各領域のうち、0≦r≦0.67(mm)となる領域に形成される。これにより、外輪帯51cに入射したレーザ光Laは、ARコート55、56のうち、ARコート55のみを通過する。一方、内輪帯51aまたは中輪帯51bを通過したレーザ光は、ARコート55、56の両方を通過する。
ARコート55は、ARコート材料AR1、AR2が積層されたものである。ARコート材料AR1のBD用レーザ光に対する屈折率は2.046であり、ARコート材料AR2のBD用レーザ光に対する屈折率は1.506である。
具体的には、ARコート55は、ARコート材料AR1、AR2が、出射面52に近い側からAR1(50.8)、AR2(102.7)、AR1(51.1)、AR2(126.8)、AR1(54.1)、AR2(100.7)の順番で積層されたものである。なお、カッコ内の値は、各層の厚さ(単位:nm)を示す(以下同様)。一方、ARコート56は、ARコート材料AR1が40.0(nm)の厚さで積層されたものである。
(実施例3)
実施例3に係る対物レンズ50(以下、「対物レンズ50−3」とも称する)は、対物レンズ50−2の構成のうち、ARコート55、56の組成のみを変更したものである。具体的には、ARコート55は、ARコート材料AR1、AR2が、出射面52に近い側からAR1(50.8)、AR2(102.7)、AR1(51.1)の順番で積層されたものである。一方、ARコート56は、AR1、AR2が、出射面52に近い側からAR2(126.8)、AR1(54.1)、AR2(100.7)の順番で積層されたものである。
(実施例4)
実施例4に係る対物レンズ50(以下、「対物レンズ50−4」とも称する)は、対物レンズ50−2の構成のうち、ARコート55、56の組成のみを変更したものである。具体的には、ARコート55は、ARコート材料AR1、AR2が、出射面52に近い側からAR1(25.6)、AR2(57.6)、AR1(70.0)の順番で積層されたものである。一方、ARコート56は、AR1、AR2が、出射面52に近い側からAR2(10.9)、AR1(29.6)の順番で積層されたものである。以上で対物レンズ50の例について説明を終了する。本発明者は、上記のような対物レンズ50の形状や対物レンズ50に施されるARコートによって決まる面内効率分布を表す面内効率分布関数に着目することで、BD用シンボル誤り率と高い相関を持ついくつかの評価パラメータを導出することに成功した。以下、面内効率分布関数及びこれらの評価パラメータについて説明する。
[面内効率分布関数]
次に、上述した面内効率分布関数のうち、BD用レーザ光に対応するもの、即ちBD用面内効率分布関数T(r)を図7に基づいて説明する。図7は、実施例1〜4によるBD用面内効率分布関数T(r)の実測値を示す。BD用面内効率分布関数T(r)は、入射面51に入射したBD用レーザ光のうち、BDのデータ記録部に集光したBD用レーザ光の割合を入射面51の領域ごとに示す。面内効率分布関数T(r)は対物レンズ50の形状と、対物レンズに施されるARコートの構成とが決まると計算により求めることができる。本発明者は、これまで着目されなかった面内効率分布とBD用シンボル誤り率との関係に着目して検討した結果、面内効率分布関数T(r)から導出したいくつかの評価パラメータがBD用シンボル誤り率と高い相関を持つことを見出した。面内効率分布関数T(r)は対物レンズの仕様から計算で求めることも、実際の対物レンズを実測することで求めることもできる。本発明者は、計算で求めた面内効率分布関数T(r)から導出した評価パラメータも、実測して求めた面内効率分布関数T(r)から導出した評価パラメータも、BD用シンボル誤り率と強い相関を持つことを見出した。さらに、本発明者は、特に実測して求めた面内効率分布関数T(r)を用いた方が、より高い相関係数を持つことを見出した。このため、以下の実施例の説明においては面内効率分布関数T(r)の実測値を用いて説明する。これは対物レンズ50の表面の回折部が微小であることなどから、実測した面内効率分布関数を用いた方が、対物レンズの製造バラツキ等の影響を除去できて、より実際に近いためと考えられる。なお、他のレーザ光に対応する面内効率分布関数も同様に測定可能であるが、CDやDVDのシンボル誤り率はBDに比べると小さいため、BDのシンボル誤り率が小さくなるような面内効率分布が設計できれば充分である。また以下の説明では実測した面内効率分布を用いるが、計算で求めた面内効率分布関数の設計値を用いてもよい。また、今回の実施例では主にARコートの有無やARコートの構成を変えることで、面内効率分布を変化させたが、対物レンズの回折部を含む形状のみを変更することで面内効率分布を変化させることもできる。ARコートの有無にかかわらず、面内効率分布関数が同等であれば、ARコートの有無にかかわらず同等のシンボル誤り率が実現できる。すなわちARコートは施さなくてもよい。
即ち、BD用面内効率分布関数T(r)は、入射面51内の各点におけるBD用レーザ光の透過効率を示す。ここで、入射面51内のある点(r1,θ)におけるBD用レーザ光の透過効率は、点(r1,θ)に入射し、かつ、BDのデータ記録部に集光したBD用レーザ光の強度を、点(r1,θ)に入射したBD用レーザ光の強度で除算することで得られる。例えば、実施例1〜4のいずれも、内輪帯51は1次回折レーザ光をBDのデータ記録部に集光させている。したがって、0≦r1≦rinとなる場合、点(r1,θ)におけるBD用レーザ光の透過効率は、点(r1,θ)での1次回折レーザ光のうちBDのデータ記録面に集光したレーザ光の強度を、点(r1,θ)に入射したBD用レーザ光の強度で除算することで得られる。
BD用面内効率分布関数T(r)は、半径rのみの関数となっており、回転角度θには依存しない。即ち、BD用面内効率分布関数T(r)は、回転角度θについて対称な関数となっている。
図7に示すグラフL11は、実施例1におけるBD用面内効率分布関数T(r)を示し、グラフL12は、実施例2におけるBD用面内効率分布関数T(r)を示す。グラフL13は、実施例3におけるBD用面内効率分布関数T(r)を示し、グラフL14は、実施例4におけるBD用面内効率分布関数T(r)を示す。グラフL11〜L14は全て実測値であり、図が示すように、透過効率は入射面51内で様々な値をとりうる。本発明者は、このようなBD用面内効率分布関数T(r)に基づいて算出されるいくつかの評価パラメータが、シンボル誤り率と相関があることを見出した。以下、これらの評価パラメータについて説明する。なお、以下の説明では、BDを基準とした評価パラメータについて説明するが、他の光ディスクを基準とした評価パラメータも同様に算出される。
(評価パラメータx)
まず、評価パラメータxについて説明する。評価パラメータxは、面内効率分布T(r)を有する対物レンズに入射したレーザ光が、BDのディスクのデータ面に集光するレンズ焦点面における点像強度分布関数I(ω、φ)、及びレンズ伝達関数(MTFとも呼ばれる)J(f,θ’)に基づいて算出される。点像強度分布関数I(ω、φ)は、レンズ焦点面(対物レンズ50の焦点を通り、かつ、光軸Lに垂直な平面)の各点におけるレーザ光の強度分布を示し、以下の式(3)で表される。なお、対物レンズの表面に回折部のない対物レンズの場合、レンズ入射面全面に渡り100%近い効率分布を有し、面内効率分布が問題となることは少ない。これに対し、対物レンズの表面の少なくとも一部の領域に回折部のあるレンズでは、面内効率分布が一様とならないため、ディスクのデータ面に集光するレーザ光の強度も一様とはならず、これがシンボル誤り率に影響することが分かった。本開示はシンボル誤り率を所定の値よりも小さくできる面内効率分布の条件を明らかにする。
Figure 2013058274
ここで、レンズ焦点面内の各点は、極座標(ω、φ)で表される。ωは、レンズ焦点面の各点から光軸Lまでの距離である。φは、レンズ焦点面の各点から光軸Lに下ろした垂線と、レンズ焦点面に設定された基準軸とのなす角度である。λはBD用レーザ光の波長、即ち405(nm)である。fは対物レンズ50のBD用レーザ光に対する焦点距離である。W(r,θ)は位相項であるが、データ記録部での球面収差は十分小さいものであると仮定することができるので、本実施形態では、W(r,θ)=0とされる。
レンズ伝達関数J(f,θ’)は、点像強度分布関数I(ω、φ)を2次元フーリエ変換することで算出される関数であり、以下の式(4)で表される。
Figure 2013058274
ここで、フーリエ変換面内の各点は、極座標(f,θ’)で表される。fは空間周波数であり,θ’は、フーリエ変換面内の各点から原点に下ろした垂線と、フーリエ変換面内に設定された基準軸とのなす角度である。なお、上述したように、BD用面内効率分布関数T(r)は、半径rのみに依存し、回転角度θには依存しない。このような対称性は、点像強度分布関数I(ω、φ)及びレンズ伝達関数J(f,θ’)においても保存される。即ち、点像強度分布関数I(ω、φ)及びレンズ伝達関数J(f,θ’)は、実質的には、それぞれ変数ω及び空間周波数fのみの関数である。
図8に、実施例1〜4の対物レンズにおけるレンズ伝達関数J(f,θ’)を示す。グラフL21は、実施例1におけるレンズ伝達関数J(f,θ’)を示し、グラフL22は、実施例2におけるレンズ伝達関数J(f,θ’)を示す。グラフL23は、実施例3におけるレンズ伝達関数J(f,θ’)を示し、グラフL24は、実施例4におけるレンズ伝達関数J(f,θ’)を示す。レンズ伝達関数J(f,θ’)は規格化されている。このレンズ伝達関数J(f,θ’)は、図7のBD用面内効率分布関数T(r)が与えられると、前述の式(3)(4)により一律に求めることができる。レンズ伝達関数J(f,θ’)は大きいほどコントラストが高いことを示す指標であるので、図8は空間周波数とコントラストの関係を表すと考えてよい。また図8のように一般的には小さな空間周波数に対するコントラストは大きく、大きな空間周波数に対するコントラストは小さくなるような関係を有している。しかし図8の実施例1〜4を比較して分かるように、空間周波数とレンズ伝達関数MTFもしくはコントラストの関係は一様ではない。このことは同じ空間周波数においても対物レンズによってコントラストが異なることを示している。またコントラストが高いことは、一般的には信号品質が良いことを示すと考えられる。すなわち対物レンズのBD用面内効率分布はレンズ伝達関数を決定し、信号品質ひいてはBDにおけるシンボル誤り率と相関があると考えられる。
また、図8には、空間周波数f3T〜f8Tも示される。空間周波数f3T〜f8Tは、それぞれBDのピット長3T〜8Tに対応する空間周波数(ピット長の逆数)である。なお、3T〜8Tはピット長を表す記号である。また、BDのピット長には2Tも含まれる。これらの記号と、実際の長さと、空間周波数との対応関係は表3に示される。ここでBDにおけるシンボル誤り率を良くするためには、BDのピット長2T〜8Tに対応する空間周波数におけるレンズ伝達関数MTFを全て大きくすれば良いと推測される。
Figure 2013058274
しかし図8によれば、BDのピット長3T〜8Tにおいてはレンズ伝達関数J(f,θ’)が大きい方から実施例4、3、2、1の順であるが、ピット長2Tにおいてはレンズ伝達関数J(f,θ’)が大きい順から実施例1、2、3、4の順であり逆転している。このようにBDの全ピット長2T〜8Tの全てでレンズ伝達関数が大きくなるような対物レンズは容易に実現できない。一方、実施例1〜4の対物レンズを用いて測定したシンボル誤り率は小さい方から実施例4、3、2、1の順であり、ピット長3T〜8Tにおけるレンズ伝達関数J(f,θ’)の大きい順と一致している。本発明者は、レンズ伝達関数J(f,θ’)が示す値のうち、BDのピット長に対応するものを相乗平均することを想定し、相乗平均の対象となるピット長を変更しながら相乗平均を算出し、その相乗平均値とシンボル誤り率との相関を確認した。この結果、本発明者は、ピット長3Tよりも長い3T〜8Tの中から適宜選択した1〜6個に対応するレンズ伝達関数を相乗平均したものと、ピット長2T〜8Tの中から2Tを含んで適宜選択した1〜7個に対応するレンズ伝達関数を相乗平均したものでは、前者の方がシンボル誤り率との相関が高いことを確認した。このような検討結果に基づき、本発明者はBDのピット長3T〜8Tの各々に対応するレンズ伝達関数J(f3T,θ’)〜J(f8T,θ’)を相乗平均することで得られた値を、BD用シンボル誤り率(SER)と相関が高い評価パラメータxとした。即ち、評価パラメータxは、以下の式(5)で定義される。即ち、評価パラメータxは、J(f,θ’)が示す値のうち、BDのピット長3T〜8Tに対応する値を相乗平均することで算出される。すなわち、評価パラメータxには、伝達関数J(f2T,θ’)に関する値は含まれない。評価パラメータxにこの値を含めると、評価パラメータxとBD用SERの相関が低くなるからである。
Figure 2013058274
図9に、各実施例の評価パラメータxと、各実施例の対物レンズ50を用いて測定されたBDのシンボル誤り率(以下、「BD用SER」とも称する)との対応関係を示す。なお、縦軸はBD用SERの対数値を示す。なお、本実施形態では、ピット長3T〜8Tの全てを評価パラメータxに反映させることとしたが、これらのピット長3T〜8Tのうち一部のみを評価パラメータxに反映させてもよい。特に空間周波数が低いピット長に対応したパラメータを用いた場合、例えば8Tのみを用いた場合や、7T〜8T、6T〜8T、5T〜8T、4T〜8Tを用いた場合には、3T〜8Tを用いたときと同等近い強い相関が確認できた。
本発明者は、対物レンズ50を実施例毎に複数用意し、これらの対物レンズ50について、BD用SERを測定した。点P11は、実施例1の評価パラメータxと、実施例1について測定されたBD用SERを平均した値とを示す。ここで、「BD用SERを平均した値」とは、BD用SERの測定データ値の総和をBD用SERの測定データの数で除した値である。エラーバーE11は、実施例1の評価パラメータxと、実施例1について測定されたBD用SERの範囲とを示す。
同様に、点P12は、実施例2の評価パラメータxと、実施例2について測定されたBD用SERを平均した値とを示す。エラーバーE12は、実施例2の評価パラメータxと、実施例2について測定されたBD用SERの範囲とを示す。
点P13は、実施例3の評価パラメータxと、実施例3について測定されたBD用SERを平均した値とを示す。エラーバーE13は、実施例3の評価パラメータxと、実施例3について測定されたBD用SERの範囲とを示す。
点P14は、実施例4の評価パラメータxと、実施例4について測定されたBD用SERを平均した値とを示す。エラーバーE14は、実施例4の評価パラメータxと、実施例4について測定されたBD用SERの範囲とを示す。
表4に、評価パラメータx、BD用SERの平均値、及びBD用SERの範囲を実施例毎に示す。
Figure 2013058274
図9及び表4によれば、評価パラメータxとBD用SERとに強い相関が見受けられる。そこで、実施例1〜4の評価パラメータxと、実施例1〜4について測定された全てのBD用SERとの回帰直線を求めると、相関係数0.99以上の近似直線L30が得られる。このように、評価パラメータxと、BD用SERの対数とはほぼ線形の関係がある。
近似直線L30を示す関数S(x)は、以下の式(6)で示される。
Figure 2013058274
ところで、BD用SERには、規格値が設定されており、その値は2×10−4(=2.0E−04)である。したがって、関数S(x)の値が規格値未満となるように、評価パラメータxを設定すればよい。しかし、製造誤差(例えば対物レンズ50の球面収差)等を考慮すると、関数S(x)にマージンを与えることが好ましい。このマージンを20%とすると、評価パラメータxは以下の式(7)を満たせば良いこととなる。なお、グラフL31は、関数S(x)にマージンを与えた値を示す。グラフL31が示すように、マージンを与えた関数S(x)は、実施例1〜4について測定された全てのBD用SERを含む。以下、BD用SERが規格値未満となるための評価パラメータの閾値を「規格条件値」とも称する。式(7)によれば、評価パラメータxに対する規格条件値は0.505となる。
Figure 2013058274
さらに、上述した製造誤差等を考慮すると、BD用SERは規格値のさらに半分であることが好ましい。この場合、評価パラメータxは以下の式(8)を満たせば良いこととなる。
Figure 2013058274
さらに、x>0.560とすれば、BD用SERがより安定する。したがって、本開示による対物レンズ50は、少なくとも、評価パラメータxの値が0.505より大きくなる。なお、評価パラメータxの上限値は特に制限されないが、評価パラメータxの値が大きくなるに従って外輪帯51cにおける面内効率が小さくなるので、外輪帯51cにおける効率が所定の値になるときの値を評価パラメータxの上限値としてもよい。
なお評価パラメータxを大きくするための(即ち、BD用SERを小さくするための)、具体的な設計では、外輪帯51cの面内効率の内輪帯51a及び中輪帯51bの面内効率に対する比を小さくすればよい。
(評価パラメータy)
次に、評価パラメータyについて説明する。本発明者は、面内効率分布関数T(r)をレンズ面の径方向に所定の範囲で積分した値を、当該所定の範囲に対応するレンズ面の面積で除した積分効率に着目することで、評価パラメータy及び後述する評価パラメータzを導出するに至った。即ち、評価パラメータyは、内中輪帯積分効率η(in+mid)及び外輪帯積分効率ηoutに基づいて算出される。内中輪帯積分効率η(in+mid)は、BD用面内効率分布関数T(r)を内輪帯51a及び中輪帯51bで積分した値と、内輪帯51a及び中輪帯51bの面積との比である。内中輪帯積分効率η(in+mid)は、具体的には以下の式(9)で表される。
Figure 2013058274
外輪帯積分効率ηoutは、BD用面内効率分布関数T(r)を外輪帯51cで積分した値と、外輪帯51cの面積との比である。外輪帯積分効率ηoutは、具体的には以下の式(10)で表される。
Figure 2013058274
そして、評価パラメータyは、以下の式(11)で定義される。即ち、評価パラメータyは、内中輪帯積分効率η(in+mid)を外輪帯積分効率ηoutで除算した値である。
Figure 2013058274
図10に、各実施例の評価パラメータyと、各実施例の対物レンズ50を用いて測定されたBD用SERとの対応関係を示す。なお、縦軸はBD用SERの対数値を示す。
本発明者は、対物レンズ50を実施例毎に複数用意し、これらの対物レンズ50について、BD用SERを測定した。点P21は、実施例1の評価パラメータyと、実施例1について測定されたBD用SERを平均した値とを示す。エラーバーE21は、実施例1の評価パラメータyと、実施例1について測定されたBD用SERの範囲とを示す。
同様に、点P22は、実施例2の評価パラメータyと、実施例2について測定されたBD用SERを平均した値とを示す。エラーバーE22は、実施例2の評価パラメータyと、実施例2について測定されたBD用SERの範囲とを示す。
点P23は、実施例3の評価パラメータyと、実施例3について測定されたBD用SERを平均した値とを示す。エラーバーE23は、実施例3の評価パラメータyと、実施例3について測定されたBD用SERの範囲とを示す。
点P24は、実施例4の評価パラメータyと、実施例4について測定されたBD用SERを平均した値とを示す。エラーバーE24は、実施例4の評価パラメータyと、実施例4について測定されたBD用SERの範囲とを示す。
表5に、評価パラメータy、BD用SERの平均値、及びBD用SERの範囲を実施例毎に示す。
Figure 2013058274
図10及び表5によれば、評価パラメータyとBD用SERとに強い相関が見受けられる。そこで、実施例1〜4の評価パラメータyと、実施例1〜4について測定された全てのBD用SERとの回帰直線を最小二乗法により求めると、相関係数0.99以上の近似直線L40が得られる。このように、評価パラメータyと、BD用SERの対数とはほぼ線形の関係がある。
近似直線L40を示す関数S(y)は、以下の式(12)で示される。
Figure 2013058274
ところで、BD用SERには、規格値が設定されており、その値は2×10−4(=2.0E−04)である。したがって、関数S(y)の値が規格値未満となるように、評価パラメータyを設定すればよい。しかし、製造誤差等を考慮すると、関数S(y)にマージンを与えることが好ましい。このマージンを30%とすると、評価パラメータyは以下の式(13)を満たせば良いこととなる。なお、グラフL41は、関数S(y)にマージンを与えた値を示す。グラフL41が示すように、マージンを与えた関数S(y)は、実施例1〜4について測定された全てのBD用SERを含む。式(13)によれば、評価パラメータyに対する規格条件値は0.607となる。
Figure 2013058274
さらに、上述した製造誤差等を考慮すると、BD用SERは規格値のさらに半分であることが好ましい。この場合、評価パラメータyは以下の式(14)を満たせば良いこととなる。
Figure 2013058274
さらに、y>0.890とすれば、BD用SERがより安定する。したがって、本開示による対物レンズ50は、少なくとも、評価パラメータyの値が0.607より大きくなる。なお、評価パラメータyの上限値は特に制限されない。
評価パラメータyの定義によれば、評価パラメータyを大きくする(即ち、BD用SERを小さくする)ためには、内中輪帯積分効率η(in+mid)を大きくするか、または、外輪帯積分効率ηoutを小さくすればよい。一方、内中輪帯積分効率η(in+mid)が小さくなると、評価パラメータyの値も小さくなり、ひいては、BD用SERが高くなる。この場合、外輪帯積分効率ηoutを大きくするのはかえって逆効果である。即ち、内中輪帯積分効率η(in+mid)が小さくなる場合、評価パラメータyを大きくするためには、外輪帯積分効率ηoutも小さくする必要がある。1つの対物レンズを3領域に分割しそれぞれ回折部を設けてCD、DVD、BDに対応させる場合、各領域内の効率は最内周が最大で外周へいくほど小さくなるが、各領域の最内周の効率はある程度選択可能である。この各領域の最内周の効率設定については、これまで知見が無かったため、例えば外輪帯全体の効率をあげて明るくするために、外輪帯最内周の効率を100%近くに設定することもよく行われていた。しかし、本開示によれば外輪帯を通ってディスクのデータ面に集光するレーザ光を適度な明るさにすることが、シンボル誤り率の向上に寄与することが明確となった。
また、以上の評価パラメータxと評価パラメータyについての説明から分かるように、これらのパラメータの間には密接な関係がある。すなわち面内効率分布T(r)に基づき内中輪帯積分効率を外輪帯積分効率で除した評価パラメータyを大きくしていくと、BDの2Tのピット長に対応する空間周波数3333本/mmにおけるレンズ伝達関数は小さく、3T〜8Tのピット長に対応する2222本/mm以下の空間周波数におけるレンズ伝達関数は大きくなる傾向があることから、SERと相関の高い3T〜8Tのピット長におけるレンズ伝達関数の相乗平均に基づいて算出される評価パラメータxも大きくなる。前述のようにレンズ伝達関数は面内効率分布から一律に求められるため、これらの間に密接な相関があるのは当然である。
ここで評価パラメータxは面内効率分布から求めた点像強度分布関数およびレンズ伝達関数に基づいて算出され、BDの信号品質と直接関連があり信頼性が高い反面、レンズ設計に直接反映できるパラメータではないため、やや不便である。一方評価パラメータyは面内効率分布のみから算出でき、対物レンズ設計に直接反映できるパラメータであるため便利である。従って評価パラメータxを大きくするための(即ち、BD用SERを小さくするための)、具体的な設計では、外輪帯51cの面内効率の内輪帯51a及び中輪帯51bの面内効率に対する比を小さくするようにしてもよい。
(評価パラメータz)
次に、評価パラメータzについて説明する。評価パラメータzは、内輪帯積分効率ηin及び外輪帯積分効率ηoutに基づいて算出される。内輪帯積分効率ηinは、BD用面内効率分布関数T(r)を内輪帯51aで積分した値と、内輪帯51aの面積との比である。内輪帯積分効率ηinは、具体的には以下の式(15)で表される。
Figure 2013058274
そして、評価パラメータzは、以下の式(16)で定義される。即ち、評価パラメータzは、内輪帯積分効率ηinを外輪帯積分効率ηoutで除算した値である。
Figure 2013058274
図11に、各実施例の評価パラメータzと、各実施例の対物レンズ50を用いて測定されたBD用SERとの対応関係を示す。なお、縦軸はBD用SERの対数値を示す。
本発明者は、対物レンズ50を実施例毎に複数用意し、これらの対物レンズ50について、BD用SERを測定した。点P31は、実施例1の評価パラメータzと、実施例1について測定されたBD用SERを平均した値とを示す。エラーバーE31は、実施例1の評価パラメータzと、実施例1について測定されたBD用SERの範囲とを示す。
同様に、点P32は、実施例2の評価パラメータzと、実施例2について測定されたBD用SERを平均した値とを示す。エラーバーE32は、実施例2の評価パラメータzと、実施例2について測定されたBD用SERの範囲とを示す。
点P33は、実施例3の評価パラメータzと、実施例3について測定されたBD用SERを平均した値とを示す。エラーバーE33は、実施例3の評価パラメータzと、実施例3について測定されたBD用SERの範囲とを示す。
点P44は、実施例4の評価パラメータzと、実施例4について測定されたBD用SERを平均した値とを示す。エラーバーE44は、実施例4の評価パラメータzと、実施例4について測定されたBD用SERの範囲とを示す。
表6に、評価パラメータz、BD用SERの平均値、及びBD用SERの範囲を実施例毎に示す。
Figure 2013058274
図11及び表6によれば、評価パラメータzとBD用SERとに強い相関が見受けられる。実施例1〜4の評価パラメータzと、実施例1〜4について測定された全てのBD用SERとの回帰直線を最小二乗法により求めると、相関係数0.99以上の近似直線L50が得られる。このように、評価パラメータzと、BD用SERの対数とはほぼ線形の関係がある。
近似直線L50を示す関数S(z)は、以下の式(17)で示される。
Figure 2013058274
ところで、BD用SERには、規格値が設定されており、その値は2×10−4(=2.0E−04)である。したがって、関数S(z)の値が規格値未満となるように、評価パラメータzを設定すればよい。しかし、製造誤差等を考慮すると、関数S(z)にマージンを与えることが好ましい。このマージンを30%とすると、評価パラメータzは以下の式(18)を満たせば良いこととなる。なお、グラフL51は、関数S(z)にマージンを与えた値を示す。グラフL51が示すように、マージンを与えた関数S(z)は、実施例1〜4について測定された全てのBD用SERを含む。式(18)によれば、評価パラメータzに対する規格条件値は、0.611となる。
Figure 2013058274
さらに、上述した製造誤差等を考慮すると、BD用SERは規格値のさらに半分であることが好ましい。この場合、評価パラメータzは以下の式(19)を満たせば良いこととなる。
Figure 2013058274
さらに、z>0.910とすれば、BD用SERがより安定する。したがって、本開示による対物レンズ50は、少なくとも、評価パラメータzの値が0.611より大きくなる。なお、評価パラメータzの上限値は特に制限されない。
評価パラメータzの定義によれば、評価パラメータzを大きくする(即ち、BD用SERを小さくする)ためには、内輪帯積分効率ηinを大きくするか、または、外輪帯積分効率ηoutを小さくすればよい。一方、内輪帯積分効率ηinが小さくなると、評価パラメータzの値も小さくなり、ひいては、BD用SERが高くなる。この場合、外輪帯積分効率ηoutを大きくするのはかえって逆効果である。即ち、内輪帯積分効率ηinが小さくなる場合、評価パラメータzを大きくするためには、外輪帯積分効率ηoutも小さくする必要がある。
上記の評価パラメータx、y、zは原則として連動しており、評価パラメータx、y、zのいずれかが規格条件値より大きくなる場合、通常は他の評価パラメータも規格条件値より大きくなる。ただし、評価パラメータzは中輪帯51bに関する値を含まないので、中輪帯51bの状態に影響されない。一方、評価パラメータx、yは中輪帯51bに関する値を含む。したがって、中輪帯51bの状態によっては、評価パラメータzが規格条件値以下となるが、評価パラメータx、yが規格条件値より大きくなる場合や、逆に評価パラメータzが規格条件値以上であっても、評価パラメータx、yが規格条件値より小さくなる場合もありうる。言い換えれば、評価パラメータzが規格条件値以下となるが、BD用SERが規格値未満となる場合や、評価パラメータzが規格条件値を超えていても、BD用SERが規格値を規格値以上となる場合がありうる。したがって、相対的には、評価パラメータx、yの方が評価パラメータzよりも信頼性が高い。ただし、評価パラメータzは、中輪帯51bに関する値を含まない分、評価パラメータx、yよりも算出が容易であるというメリットがある。従って評価パラメータzを用いることで、対物レンズの設計に要する時間を短縮することができる。
以上により、本開示による技術では、評価パラメータx、y、zが規格条件値よりも大きくなるので、BD用SERを規格値未満とすることができる。したがって、本開示による技術は、BD用SERのばらつきを低減することができる。なお、評価パラメータx、y、zが規格条件値より大きくなる場合、BD、DVD、CDのうち、最も高精度な光ディスク2であるBDについて、シンボル誤り率が規格値未満となる。したがって、評価パラメータx、y、zが規格条件値より大きくなる場合、他の光ディスク2についても、シンボル誤り率が規格値未満となることが期待される。
さらに、評価パラメータx、y、zは、BD用SERを低減させるための定量的な指針となるものである。即ち、対物レンズの設計者は、これらの評価パラメータx、y、zが規格条件値よりも大きくなるように対物レンズを設計することで、BD用SERが規格値未満となる対物レンズを容易に設計することができる。BD、DVD、CDの3種類のディスクに対応する3波長互換対物レンズの設計者は、レーザ光入射面の内輪帯、中輪帯、外輪帯のそれぞれに回折部を形成し、3つの波長のレーザ光が3種類のディスクのそれぞれ異なるデータ面に集光するように非球面係数、回折面係数等のレンズ形状を調整することで、球面収差等の収差を所定の範囲に収めるとともに、評価パラメータx、y、zを調整することができる。またこれに加えてARコートの種類(材料)、厚さ、積層数、積層順、範囲(広さ)等を調整することで、評価パラメータx、y、zを調整してもよい。
具体的には、対物レンズの設計者は、上述した非球面係数、回折面係数等のレンズ形状や、ARコートの構成等を設計し、これらの設計値に従った対物レンズについて、BD用面内効率分布関数T(r)を実測またはシミュレーションする(即ち、特定する)。
ここで、BD用面内効率分布関数T(r)を実測する方法を、図12に基づいて説明する。対物レンズの設計者は、例えば、図12に示す測定装置100を用いて、BD用面内効率分布関数T(r)を実測する。測定装置100は、レーザ光源101と、コリメータレンズ102と、ビームスプリッタ103と、シャッタ104と、鏡面体105と、カバーガラス107と、凹鏡面体108と、収束レンズ109と、アイリス(絞り)110と、撮像素子111とを有する。レーザ光源101は、BD用レーザ光101aを出射可能である。鏡面体105は、参照(基準)鏡面105aを有する。カバーガラス107の厚さは0.1mmである。凹鏡面体108は、参照(基準)球面108aを有する。撮像素子111は、例えばCCDカメラである。
設計者は、以下の手順でBD用面内効率分布関数T(r)を実測する。
(1)BD用面内効率分布関数が既知(T(r))の対物レンズ106f(NA=0.85)を、測定装置100内の所定の位置(図12に示す位置)に設置する。
(1−1)参照鏡面105a及び参照球面108aからの反射光を集束レンズ109及び絞り110を介して撮像素子111に受光させる。操作者は、撮像素子111からの出力画像、即ち干渉縞を見ながら対物レンズ106fの位置及び姿勢を調整する。
(1−2)シャッタ104を鏡面体105側の光路中に挿入し、参照球面108aからの反射光のみを集束レンズ109及び絞り110を介して撮像素子111に受光させる。これにより、対物レンズ106fの像を得る。
(1−3)得られた対物レンズ106fの像の輝度を円周上に積算することで、円周積算値L(r)を算出し、k(=L(r)/T(r))を求める。ここで、円周積算値L(r)は、輪帯内総光量を輪帯面積で除算することで得られる。輪帯内総光量は、半径rの円周上に存在する各画素の輝度を総和した値である。輪帯面積は、これらの画素の面積を総和した値である。
(2)測定対象の対物レンズ106f(NA=0.85)を測定装置100内の所定の位置(図12に示す位置)に設置する。
(2−1)参照鏡面105a及び参照球面108aからの反射光を集束レンズ109及び絞り110を介して撮像素子111に受光させる。操作者は、撮像素子111からの出力画像、即ち干渉縞を見ながら対物レンズ106fの位置及び姿勢を調整する。
(2−2)シャッタ104を鏡面体105側の光路中に挿入し、参照球面108aからの反射光のみを集束レンズ109及び絞り110を介して撮像素子111に受光させる。これにより、対物レンズ106fの像を得る。
(2−3)得られた対物レンズ106fの像の輝度を円周上に積算することで、円周積算値L(r)を算出し、BD用面内効率分布関数T(r)=L(r)/kを得る。ここで、円周積算値L(r)は、輪帯内総光量を輪帯面積で除算することで得られる。
そして、設計者は、BD用面内効率分布関数T(r)に基づいて、評価パラメータx、y、zを算出し、これらが少なくとも規格条件値よりも大きくなるかを確認する。設計者は、満足な評価パラメータx、y、zが得られるまで、設計内容(具体的には、例えば、非球面係数、回折面係数等のレンズ形状、ARコートの種類(材料)、厚さ、積層数、積層順、範囲(広さ)等)を調整し、同様の処理を繰り返す。これにより、設計者は、BD用SERが規格値未満の対物レンズを確実に設計、製造することができる。
また、評価パラメータx、y、zは、BD用SERと強い相関がある。また評価パラメータx、y、zはSERの対数とほぼ線形の関係がある。したがって、BD用SERが規格値未満となる評価パラメータx、y、zの範囲は容易に設定可能となる。
さらに、評価パラメータxは、BD用面内効率分布関数T(r)に基づいて算出されるレンズ伝達関数J(f,θ’)と、ピット長3T〜8Tとに基づいて算出される。したがって、評価パラメータxは、BD用面内効率分布関数T(r)とピット長3T〜8Tとの両方を考慮した値となっているので、シンボル誤り率に関する評価パラメータとして信頼性が高い。
評価パラメータxは、レンズ伝達関数J(f,θ’)が示す値のうち、ピット長3T〜8Tに対応する値を相乗平均することで算出される。したがって、評価パラメータxは、信号品質と関係の深いレンズ伝達関数J(f,θ’)のうち、BDに特にかかわりの強い値を考慮した値となっているので、シンボル誤り率に関する評価パラメータとして信頼性が高い。
さらに、評価パラメータy、zは、BD用面内効率分布関数T(r)を積分した値となっているので、BD用面内効率分布関数T(r)をより正確に反映した値となっている。したがって、評価パラメータy、zは、シンボル誤り率に関する評価パラメータとして信頼性が高い。
特に、評価パラメータy、zは、内輪帯積分効率ηin、内中輪帯積分効率η(in+mid)、及び外輪帯積分効率ηoutに基づいて算出される。したがって、評価パラメータy、zは、BD用面内効率分布関数T(r)のうち、各輪帯での値を反映した値となっている。したがって、評価パラメータy、zは、シンボル誤り率に関する評価パラメータとして信頼性が高い。
さらに、評価パラメータyは、内中輪帯積分効率η(in+mid)を外輪帯積分効率ηoutで除算した値となっている。したがって、評価パラメータyは、BD用面内効率分布関数T(r)のうち、全ての輪帯での値を反映した値となっているので、シンボル誤り率に関する評価パラメータとして信頼性が高い。
さらに、評価パラメータzは、内輪帯積分効率ηinを外輪帯積分効率ηoutで除算した値となっている。したがって、評価パラメータzは、BD用面内効率分布関数T(r)のうち、内輪帯51a及び外輪帯51cでの値を反映した値となっているので、シンボル誤り率に関する評価パラメータとして信頼性が高い。さらに、評価パラメータzは、中輪帯51bに関するBD用面内効率分布関数T(r)を含まないので、算出が容易であるというメリットを有する。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、BDに関する評価パラメータx、y、zを算出したが、本技術はかかる例に限定されない。例えば、CDやDVDに関する評価パラメータも、上記と同様に算出されてもよい。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
レーザ光の入射側の面または出射側の面に設けられる回折部を備え、
前記回折部は、最内周部に設けられ円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光し、
前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有する、対物レンズ。
(2)
前記評価パラメータは、前記面内効率分布関数に基づいて算出されるレンズ伝達関数が示す値のうち、前記データ記録部に形成される所定のピットに関するピット長に対応する値に基づいて算出される、前記(1)記載の対物レンズ。
(3)
前記評価パラメータは、前記レンズ伝達関数が示す値のうち、前記所定のピットに関するピット長に対応する値を相乗平均することで算出される、前記(2)記載の対物レンズ。
(4)
前記所定のピットは、3T〜8Tであり、
前記評価パラメータは、0.505よりも大きな値を有する、前記(3)記載の対物レンズ。
(5)
前記評価パラメータは、0.550よりも大きな値を有する、前記(4)記載の対物レンズ。
(6)
前記評価パラメータは、前記面内効率分布関数を前記入射側の面の光軸からの半径方向に所定の範囲で積分した値を前記所定の範囲に対応する前記回折部の面積で除した積分効率に基づいて算出される、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の対物レンズ。
(7)
前記評価パラメータは、前記面内効率分布関数を前記第1の回折領域及び前記第2の回折領域について積分した値を前記第1の回折領域及び前記第2の回折領域の面積で除した内中輪帯積分効率と、前記面内効率分布関数を前記第3の回折領域について積分した値を前記第3の回折領域の面積で除した外輪帯積分効率と、に基づいて算出される、前記(6)記載の対物レンズ。
(8)
前記評価パラメータは、前記内中輪帯積分効率を前記外輪帯積分効率で除算した値であり、0.607よりも大きな値を有する、前記(7)記載の対物レンズ。
(9)
前記評価パラメータは、0.821よりも大きな値を有する、前記(8)記載の対物レンズ。
(10)
前記評価パラメータは、前記面内効率分布関数を前記第1の回折領域について積分した値を前記第1の回折領域の面積で除した内輪帯積分効率と、前記面内効率分布関数を前記第3の回折領域について積分した値を前記第3の回折領域の面積で除した外輪帯積分効率と、に基づいて算出される、前記(6)記載の対物レンズ。
(11)
前記評価パラメータは、前記内輪帯積分効率を前記外輪帯積分効率で除算した値であり、0.611よりも大きな値を有する、前記(10)記載の対物レンズ。
(12)
前記評価パラメータは、0.838よりも大きな値を有する、前記(11)記載の対物レンズ。
(13)
レーザ光の入射側の面または出射側の面に設けられる回折部を備え、
前記回折部は、最内周部に設けられ円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光し、
前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有する、対物レンズ
を備える、光ピックアップ装置。
(14)
レーザ光の入射側の面または出射側の面に設けられる回折部を備え、
前記回折部は、最内周部に設けられ円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光し、
前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有する、対物レンズ
を備える、光ディスク装置。
(15)
最内周部に設けられ円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光する回折部を、対物レンズの入射側の面及び出射側の面のうち少なくとも一方に形成することと、
前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数を特定することと、
前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータを、前記面内効率分布関数に基づいて算出することと、
前記評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有するように、前記対物レンズの設計内容を調整することと、を含む、対物レンズの設計方法。
1 光ディスク装置
3 光ピックアップ装置
50 対物レンズ
51 入射面
52 出射面
53 回折格子
54 繰り返し単位
55、56 ARコート

Claims (15)

  1. レーザ光の入射側の面または出射側の面に設けられる回折部を備え、
    前記回折部は、最内周部に設けられ円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光し、
    前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有する、対物レンズ。
  2. 前記評価パラメータは、前記面内効率分布関数に基づいて算出されるレンズ伝達関数が示す値のうち、前記データ記録部に形成される所定のピットに関するピット長に対応する値に基づいて算出される、請求項1記載の対物レンズ。
  3. 前記評価パラメータは、前記レンズ伝達関数が示す値のうち、前記所定のピットに関するピット長に対応する値を相乗平均することで算出される、請求項2記載の対物レンズ。
  4. 前記所定のピットは、3T〜8Tであり、
    前記評価パラメータは、0.505よりも大きな値を有する、請求項3記載の対物レンズ。
  5. 前記評価パラメータは、0.550よりも大きな値を有する、請求項4記載の対物レンズ。
  6. 前記評価パラメータは、前記面内効率分布関数を前記入射側の面の光軸からの半径方向に所定の範囲で積分した値を前記所定の範囲に対応する前記回折部の面積で除した積分効率に基づいて算出される、請求項1記載の対物レンズ。
  7. 前記評価パラメータは、前記面内効率分布関数を前記第1の回折領域及び前記第2の回折領域について積分した値を前記第1の回折領域及び前記第2の回折領域の面積で除した内中輪帯積分効率と、前記面内効率分布関数を前記第3の回折領域について積分した値を前記第3の回折領域の面積で除した外輪帯積分効率と、に基づいて算出される、請求項6記載の対物レンズ。
  8. 前記評価パラメータは、前記内中輪帯積分効率を前記外輪帯積分効率で除算した値であり、0.607よりも大きな値を有する、請求項7記載の対物レンズ。
  9. 前記評価パラメータは、0.821よりも大きな値を有する、請求項8記載の対物レンズ。
  10. 前記評価パラメータは、前記面内効率分布関数を前記第1の回折領域について積分した値を前記第1の回折領域の面積で除した内輪帯積分効率と、前記面内効率分布関数を前記第3の回折領域について積分した値を前記第3の回折領域の面積で除した外輪帯積分効率と、に基づいて算出される、請求項6記載の対物レンズ。
  11. 前記評価パラメータは、前記内輪帯積分効率を前記外輪帯積分効率で除算した値であり、0.611よりも大きな値を有する、請求項10記載の対物レンズ。
  12. 前記評価パラメータは、0.838よりも大きな値を有する、請求項11記載の対物レンズ。
  13. レーザ光の入射側の面または出射側の面に設けられる回折部を備え、
    前記回折部は、最内周部に設けられ円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光し、
    前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有する、対物レンズ
    を備える、光ピックアップ装置。
  14. レーザ光の入射側の面または出射側の面に設けられる回折部を備え、
    前記回折部は、最内周部に設けられ円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光し、
    前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数に基づいて算出され、かつ、前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有する、対物レンズ
    を備える、光ディスク装置。
  15. 最内周部に設けられ円形状の第1の回折領域と、前記第1の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第2の回折領域と、前記第2の回折領域の外側に設けられ輪帯状の第3の回折領域とを有し、かつ、第1の透過層を有する第1の光ディスクのデータ記録部に、前記第1の光ディスクに対応する第1のレーザ光を集光し、前記第1の透過層より厚い第2の透過層を有する第2の光ディスクのデータ記録部に、前記第2の光ディスクに対応する第2のレーザ光を集光し、前記第2の透過層より厚い第3の透過層を有する第3の光ディスクに、前記第3の光ディスクに対応する第3のレーザ光を集光する回折部を、対物レンズの入射側の面及び出射側の面のうち少なくとも一方に形成することと、
    前記回折部に入射した前記第1のレーザ光のうち、前記第1の光ディスクの前記データ記録部に集光した前記第1のレーザ光の割合を前記入射側の面の光軸からの半径方向の距離に対応させて示す面内効率分布関数を特定することと、
    前記第1の光ディスクに対応するシンボル誤り率と相関がある評価パラメータを、前記面内効率分布関数に基づいて算出することと、
    前記評価パラメータが、所定値未満の前記シンボル誤り率に対応する値を有するように、前記対物レンズの設計内容を調整することと、を含む、対物レンズの設計方法。
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