JP2008276836A - 光学素子並びにこれを用いた光ピックアップ及び光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】対物レンズ等の反射防止膜付き光学素子であって、その外周部において光入射角が大きい場合にも光透過率の良好な光学素子を提供する。
【解決手段】光学素子5の表面に、光軸方向に略均一の厚みで設けられる第1層7aと、第1層7aの構成材料の屈折率に比べてより低い屈折率を有する構成材料により光軸方向に略均一の厚みで上記第1層7a上に設けられる第2層7bとからなる反射防止膜7を有し、この反射防止膜7は、入射波長をλ(nm)とし,第1層の屈折率をn01とし,第1層の光軸方向の厚みをd1(nm)とし,第1層の屈折率n01及び厚みd1の積を波長λで割った値に比例する位相差をdp1とし,第2層の屈折率をn02とし,第2層の光軸方向の厚みをd2(nm)とし,第2層の屈折率n02及び厚みd2の積を波長λで割った値に比例する位相差をdp2とするとき、位相差dp1,dp2が所定の関係を満たすように形成する。
【選択図】図3
【解決手段】光学素子5の表面に、光軸方向に略均一の厚みで設けられる第1層7aと、第1層7aの構成材料の屈折率に比べてより低い屈折率を有する構成材料により光軸方向に略均一の厚みで上記第1層7a上に設けられる第2層7bとからなる反射防止膜7を有し、この反射防止膜7は、入射波長をλ(nm)とし,第1層の屈折率をn01とし,第1層の光軸方向の厚みをd1(nm)とし,第1層の屈折率n01及び厚みd1の積を波長λで割った値に比例する位相差をdp1とし,第2層の屈折率をn02とし,第2層の光軸方向の厚みをd2(nm)とし,第2層の屈折率n02及び厚みd2の積を波長λで割った値に比例する位相差をdp2とするとき、位相差dp1,dp2が所定の関係を満たすように形成する。
【選択図】図3
Description
本発明は、光ディスクに情報信号の記録を行い、光ディスクに記録された情報信号の再生を行うために用いられる光ピックアップの集光光学系の光路中に配置される光学素子並びにこれを用いた光ピックアップ及び光ディスク装置に関する。
従来より、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクや、さらに使用波長を405nm程度として高密度記録を可能とする光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップがある。
かかる光ピックアップを構成する対物レンズや発散角変更レンズ等の光学素子は、一般的にアプラナティックな設計により形成されており、すなわち、レンズの面形状の途中に変曲点を持たないように設計されている。そして、このようなアプラナティックな設計により形成された球面レンズ又は非球面レンズは、凸レンズの場合、光軸方向から見て中央部に比べ、外周部に行くほど、光軸に略直交する基準となる面に対する角度θが大きくなる。そして、この角度θは、NAの増大と連動して増大することとなる。
近年、光ピックアップにより記録再生を行う光ディスクの記録密度の増大に伴い、使用波長の短波長化、使用するレンズの高NA化が進んでいる。このことにより、光ピックアップの光学系の光路中に配置される対物レンズや発散角変更レンズの、レンズ面の任意の位置における接線と、光軸に直交する方向との間の角度θは、増大する傾向にある。この角度θは、換言すると、光軸に直交する基準となる平面に対するレンズ面の任意の位置における角度である。
例えば、屈折率が1.55〜1.60程度のインジェクションモールド用の樹脂を使って、NAが0.50程度(CDのNAに相当)のアプラナートなレンズを設計した場合、最外周近傍の角度θは、40度程度となり、また、NAが0.65程度(DVDのNAに相当)の場合、角度θは、50度程度となることが見込まれる。そして、屈折率が1.8程度のガラスモールド用硝材を使って、NAが0.85程度(高密度記録可能な光ディスクのNAに相当)のアプラナートなレンズを設計した場合、最外周近傍の角度θは、60度以上となることが見込まれる。
さらに具体的な例として、DVD用光学系を構成する対物レンズの例を、図2(a)を用いて説明する。尚、図2(a)は、有限倍率のDVD用対物レンズの光路図と、入射側及び出射側の面である第1面及び第2面での入射角及び出射角の関係を説明するための図である。
この構成例において、設計波長は、660nmであり、開口数は、0.6であり、レンズの構成材料である樹脂の屈折率は、1.540である。この構成により形成された対物レンズにおいて、NA=0〜0.6まで、0.1毎に単光線追跡を行い、光の入射側及び出射側の面である第1面及び第2面のそれぞれの接点における入射角θ1・出射角θ2を算出し、空気から樹脂に入射する角度を算出した結果を、表1及び表2に示す。空気からレンズを構成する樹脂面に対し、最も大きな角度で入射するのは、第1面5aの最外周部であり、この角度は、51度である。表1及び表2は、図2(a)の対物レンズ5に対し、NA=0から0.6までの間を0.1刻みに単光線追跡し、それぞれの光線が第1面5a及び第2面5bに入射・出射する角度等をまとめ、さらに垂直入射で透過率が最大となる反射防止膜としての2層VコートAR膜の厚みが、後述する蒸着モデル(図3参照)に従って成膜された場合の第1層、第2層の膜厚、各点での透過率等を計算した結果をまとめた表である。
光ピックアップを構成する対物レンズ等には、入射した光ビームの反射を防止し透過率を向上させるために反射防止膜としてARコート膜等の薄膜が設けられることがあるが、高NAのレンズ等の場合には、その外周部において反射防止膜の機能を十分に発揮できず、レンズ全体としての透過率が低下してしまう場合があった。
ここで、上述のような高NAとなるような曲面とされたレンズの表面上に薄膜が堆積される際の現象について図3(a)を用いて説明する。尚、図3(a)は、対物レンズ等の曲面状に形成されたレンズ表面へ薄膜が堆積された状態を説明する図である。
図3(a)に示すように、対物レンズ等のレンズ表面に反射防止膜を形成する際のレンズ面に向かって飛んでくる蒸着膜材料の密度は一定であり、レンズ中央部のようにレンズ表面に対し略垂直に蒸着材料が入射される部分では、断面が略長方形の形状とされた薄膜が形成されるのに対し、レンズ外周部のようにレンズ表面に対し略垂直な状態から角度を有した方向から蒸着材料が入射される部分では、図3(b)のように、断面が略平行四辺形の形状とされた薄膜が形成され、この中央部と外周部とで単位断面積を一定とするとこの断面の面積が一定となり、この薄膜の法線方向の厚みは、光軸に直交する平面(以下、「基準面」ともいう。)に対するレンズ表面の角度に依存して変化することとなる。
すなわち、レンズ中央部等の垂直面に入射する薄膜の厚みをdとした場合の、所定の角度を有する任意の位置における薄膜の厚みDは、その位置における斜面の基準面に対する角度をθとすると、D=d×Cosθの関係式で表されるものとなる。
そして、上述のように薄膜の法線方向の厚みがそのレンズの位置により変化することは、レンズに入射する光ビームがこの反射防止膜である薄膜部分を通過する距離が変化することを意味するものである。
一般に、反射防止膜であるARコート膜の設計は、高屈折率材料と低屈折率材料とを選定し、蒸着材料の垂直入射を前提とし、設計波長に対する位相差が所定の比率になるように膜厚が決定されている。例えば、上述の表1及び表2に示すような曲面を有するレンズの場合において、すなわち、設計波長が660nmであり、屈折率が1.540の基板上の2層Vコートの構成例において、第1層目の薄膜の屈折率が1.874であり、第2層目の薄膜の屈折率が1.456である場合の、薄膜の設計値は56nm、127nmとなる。
さらに、上述のような仕様でARコート膜を構成した場合の、シミュレーションによる透過率分布の計算結果及び試作レンズの透過率分布の測定結果を図11及び図12に示す。尚、図11及び図12中横軸は、瞳中心からの距離(「瞳径」ともいう。)を示すものである。尚、有効瞳の瞳半径を1としたものである。また、縦軸は、その瞳径の位置における透過率を示すものである。また、図11及び図12中破線LJ1、実線LJ2は、上述の仕様でARコート膜を構成した場合の瞳径と透過率との関係を示すものであり、一点鎖線LN1、実線LN2は、これと比較するために併記したものであり、ARコート膜を構成しない場合(以下、「ノンコート」ともいう。)の瞳径と透過率との関係を示すものである。すなわち、図11は、表1及び表2で導かれた結果から、各場合の瞳径と透過率との関係を計算により算出した透過率分布のシミュレーションによる計算結果であり、図12は、表1及び表2に示す従来の2層VコートのAR膜を図2(a)に示す有限倍率のDVD用対物レンズに実際に適応した場合、及び図2(a)に示す有限倍率のDVD用対物レンズにARコート膜を設けなかった場合の各場合の瞳径と透過率との関係を試作により計測した透過率分布の測定結果である。図11に示すように、上述の仕様のようにNAが高くなると、入射角θの増加に伴い、法線方向の膜厚が変化するため、中央部に比べ、外周部の透過率が低下する。また、図12に示すように、試作においても図11で説明した現象が発生することが確認できる。
また、上述の仕様とされたARコート膜を構成した場合及びARコート膜を構成しない場合で図11に示すような結果が得られた場合において、各NA間の輪帯部内においては均一の透過率であると仮定し、各輪帯部の面積が異なることから瞳全体の面積に対する輪帯部分の面積の比率を重み付け関数とし、瞳全体の透過率を積算する(以下「積算透過率」ともいう。)と、ARコート膜を構成しない場合(ノンコート)の積算透過率予測は、89.6%となり、ARコート膜構成時の積算透過率予測は、90.4%となることが予測される。平行平板に対するARコート膜が、原理的に100%を達成できることを考慮すると、このような光学ピックアップ用対物レンズのARコート膜は、NAが高くなり、入射角が大きくなるほどその効果を発揮できないものとなり換言するとその意味をなさなくなる。
このように、光ピックアップにおける光源から出射された光ビームを信号記録面まで導き集光する集光光学系に設けられる対物レンズ、カップリングレンズ等の高NAで、外周部の角度が大きい光学素子における反射防止膜は、その機能を十分に発揮することが困難であり、十分な透過率が得られなかった。
本発明の目的は、集光光学系の光路中に配置され反射防止膜を有する光学素子であってその外周部において光の入射角が大きい場合にも光の透過率を良好にできる光学素子並びにこれを用いた光ピックアップ及び光ディスク装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明に係る光学素子は、所定の波長の光ビームを出射する光源と、上記光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面に導くとともに集光する集光光学系とを備え、上記光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップの上記集光光学系の光路中に配置される光学素子において、光軸方向に略均一の厚みで該光学素子の表面に設けられる第1層と、上記第1層の構成材料の屈折率に比べて低い屈折率を有する構成材料により光軸方向に略均一の厚みで上記第1層上に設けられる第2層とからなる反射防止膜を有し、上記反射防止膜は、該光学素子に入射する光ビームの波長をλ(nm)とし、上記第1層の屈折率をn01とし、上記第1層の光軸方向の厚みをd1(nm)とし、上記第1層の屈折率n01及び厚みd1の積を波長λで割った値に比例する位相差をdp1とし、上記第2層の屈折率をn02とし、上記第2層の光軸方向の厚みをd2(nm)とし、上記第2層の屈折率n02及び厚みd2の積を波長λで割った値に比例する位相差をdp2としたとき、式(1)を満たすように形成されている光学素子。
1.1×(dp02/dp01)<(dp2/dp1)<2.0×(dp02/dp01)・・・(1)
1.1×(dp02/dp01)<(dp2/dp1)<2.0×(dp02/dp01)・・・(1)
但し、式(1)において、dp01は、垂直入射に対して最適な透過率を有するように決定される第1層及び第2層の厚みをそれぞれd01(nm),d02(nm)としたときの第1層の屈折率n01及び厚みd01の積を波長λで割った値に比例する位相差であり、dp02は、第2層の屈折率n02及び厚みd02の積を波長λで割った値に比例する位相差である。
この目的を達成するため、本発明に係る光ピックアップは、所定の波長の光ビームを出射する光源と、上記光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面に導くとともに集光する集光光学系とを備え、上記光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップであって、この光ピックアップに用いる集光光学系を構成する少なくとも一の光学素子として、上述したようなものを用いたものである。
この目的を達成するため、本発明に係る光ディスク装置は、所定の波長の光ビームを出射する光源と、上記光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面に導くとともに集光する集光光学系とを備え、上記光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップを備える光ディスク装置であって、この光ディスク装置に用いる集光光学系を構成する少なくとも一の光学素子として、上述したようなものを用いたものである。
本発明に係る光学素子は、光軸方向に略均一の厚みで設けられる第1層と、この第1層よりも屈折率の低い材料により光軸方向に略均一の厚みで第1層上に設けられる第2層とからなる反射防止膜を有し、この反射防止膜の第1層、第2層それぞれの屈折率及び厚みと、該光学素子に入射する光ビームの波長とにより決定される位相差が所定の関係を満たすように構成されていることにより、当該光学素子の外周部において光の入射角が大きい場合にも、光の透過率を良好にすることができ、当該光学素子を光ピックアップの集光光学系を構成する光学素子に用いた場合に光の利用効率を高めることができる。
本発明に係る光ピックアップ及び光ディスク装置は、光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面に導くとともに集光する集光光学系を構成する少なくとも一の光学素子が、光軸方向に略均一の厚みで設けられる第1層と、この第1層よりも屈折率の低い材料により光軸方向に略均一の厚みで第1層上に設けられる第2層とからなる反射防止膜を有し、この反射防止膜の第1層、第2層それぞれの屈折率及び厚みが所定の関係を満たすように構成されていることにより、この光学素子の外周部において光の入射角が大きい場合にも、この光学素子の光の透過率を良好にすることができ、光学系全体の光の利用効率を高めることができる。
また、本発明は、上述した反射防止膜の第1層及び第2層の関係を一定の範囲内に設定することで、反射防止膜を設けた該光学素子の全面の透過率を最大にするように制御することや、最外周部の光量を高めるように制御することが可能となり、光学系の性能及び要求に応じて光学素子の適切な透過率の設定を可能とする。
以下、本発明を適用した光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置について、図面を参照して説明する。
本発明が適用された光ピックアップ1は、光ディスク2に対して情報記録再生を行うものであり、この光ディスク2を回転操作する駆動手段としてのスピンドルモータ、この光ピックアップ1を光ディスク2の径方向に移動させる送りモータ等とともに光ディスク装置を構成する。そして、光ピックアップ1は、スピンドルモータによって回転操作された光ディスク2に対して情報の記録再生を行う。
ここで用いられる光ディスク2は、例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、情報の追記が可能とされるCD−R(Recordable)及びDVD−R(Recordable)、情報の書換えが可能とされるCD−RW(ReWritable)、DVD−RW(ReWritable)、DVD+RW(ReWritable)、DVD−RAM(Random Access Memory)等の光ディスクや、さらに発光波長が短い405nm程度(青紫色)の半導体レーザを用いた高密度記録が可能な高密度記録光ディスクや、光磁気ディスク等である。
本発明を適用した光ピックアップ1は、図1に示すように、所定の波長の光ビームを出射する光源3と、光源3から出射された光ビームを所定の発散角となるように発散角を変更(変換)する発散角変更レンズとしてカップリングレンズ4と、カップリングレンズ4により発散角を変更された光ビームを光ディスク2の信号記録面に集光する対物レンズ5と、光ディスク2で反射された戻りの光ビームを検出する図示しない光検出器とを備える。
光ピックアップ1は、光検出器により検出された戻り光により生成されたトラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号に基づいて、対物レンズ5をトラッキング方向及びフォーカス方向に駆動して、トラッキングサーボ及びフォーカスサーボを行う。対物レンズ5が駆動されることにより、光ディスク2の信号記録面に対して合焦する合焦位置に移動されて光ビームが光ディスク2の信号記録面上に合焦されて、光ディスク2に対して情報の記録又は再生を行う。
カップリングレンズ4は、光源3からの入射した光ビームを例えば非平行な状態の光ビームとなるように発散角を変換する素子であり、ここでは所謂有限倍率を有するように構成され、対物レンズ5は、このカップリングレンズ4に対応する有限倍率を有するように構成される。尚、ここでは、カップリングレンズ4及び対物レンズ5を有限倍率を有する有限系としたが、カップリングレンズ4により光源からの光ビームを平行にする無限系の構成となるようにカップリングレンズ4及び対物レンズ5を構成するようにしてもよい。
この対物レンズ5として、例えば、開口数が0.6程度であり、構成材料である樹脂の屈折率が1.540程度として形成された有限倍率の対物レンズが用いられている。尚、この対物レンズ5を含む光学系における使用波長は、660nm程度とする。
かかる具体的な構成により形成された対物レンズにおいて、NA=0〜0.6まで、0.1毎に単光線追跡を行い、光の入射側及び出射側の面である第1面及び第2面のそれぞれの接点における入射角・出射角を算出し、空気から樹脂に入射する角度を算出し、空気から樹脂に入射する角度等を後述の実施例で用いる表4,表5の「NA」、「入射角」(「出射角」)及び「cosθ」の欄に示す。尚、ここでθは、その位置のレンズ表面の法線の光軸に対する角度を示し、すなわち、その位置のレンズ表面の接線と光軸に略直交する面との角度を示すものである。
尚、ここで、対物レンズの構成例における光の入射角θ1及び出射角θ2の定義を図2(a)及び図2(b)を用いて説明する。図2(a)中において、θ1は、光が入射する位置のレンズ表面の法線LH1に対する入射する光の角度、すなわち光の入射角を示し、θ2は、光が出射する位置のレンズ表面の法線LH2に対する出射する光の角度、すなわち光の出射角を示す。さらに説明すると、例えば、光の入射角θ1及びレンズ内を進む光のその位置のレンズ表面の法線LHに対する角度θ1’は、図2(b)に示すような関係とされており、すなわち、この角度θ1、θ1’は、媒質である空気及び樹脂の屈折率により所謂スネルの法則等により決定されるα1及びα1’と、レンズ表面の法線LHの光軸LLに対する角度θとから、θ1=θ−α1,θ1’=θ−α1’のように決定される。尚、図2(b)中LSは、光が入射する位置のレンズ表面の接線を示し、この接線と、光軸LLに直交する線(ここでは水平線)との角度は、上述の角度θと等しい。
光ピックアップ1を構成する発散角変更レンズとしてのカップリングレンズ4と、対物レンズ5とは、光源3から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面に導くとともに集光する集光光学系6として機能する。また、ここでは、集光光学系6として、光学素子であるカップリングレンズ4及び対物レンズ5を構成するものとして説明するが、これに限られるものではなく、例えば、カップリングレンズを設けることなく対物レンズによってのみ光ディスクの信号記録面に集光するように構成してもよく、また、これらの構成に加えて各種レンズ、波長板、ビームスプリッタ、液晶等の光学部品を配置するように構成してもよい。
また、光ピックアップ1の集光光学系6を構成する光学素子としてのカップリングレンズ4及び対物レンズ5は、その球面、非球面等に形成されたレンズ表面(光学素子の表面)に、入射する光ビームの反射を防止して光の透過率を向上させる反射防止膜7としてARコート膜が設けられている。尚、ここでは、カップリングレンズ4及び対物レンズ5にARコート膜を設けることにより両レンズの透過率を向上させることにより、光学系全体の光利用効率を向上させるようにしたが、集光光学系を構成する少なくとも一のレンズ(光学素子)にARコート膜を設けるように構成することで少なくともそのレンズの透過率を向上させ、光利用効率を向上させることが可能である。
ここで、このカップリングレンズ4及び対物レンズ5に設けられる反射防止膜について詳細に説明するが、いずれの反射防止膜についても構成は同様であるので、以下では、対物レンズ5に設けられる反射防止膜について説明し、カップリングレンズ4に設けられる反射防止膜については詳細な説明は省略する。また、この反射防止膜は、当該レンズの入射側のレンズ表面、出射側のレンズ表面の一方又は両方に設けられることがあるが、以下では、一方の面に設けた反射防止膜についてのみ詳細に説明する。
対物レンズ5に設けられる反射防止膜7は、図3(a)に示すように、対物レンズ5の入射側のレンズ表面に光軸方向に略均一の厚みで設けられる第1層7aと、この第1層7aの構成材料の屈折率に比べて低い屈折率を有する構成材料により光軸方向に略均一の厚みで第1層7a上に設けられる第2層7bとからなる。具体的に、第1層7aは、高屈折率材料からなり、第2層7bは、低屈折率材料からなる。尚、ここで、高屈折率材料とは、屈折率が1.6程度以上のものであり、低屈折率材料とは、屈折率が1.5程度以下のものである。
この反射防止膜7を構成する第1層7a及び第2層7bは、図3(a)に示すように、反射防止膜7が形成される面の光軸方向から例えば蒸着等により光軸方向に略均一の厚みd1,d2で形成される。尚、図3(a)では、第1層7aが蒸着された状態を示すものであり、第2層7bが蒸着された状態については破線にて示す。このように光軸方向に略均一の厚みで設けられる第1層7a及び第2層7bのレンズ法線方向の膜厚は、レンズ中央部のようにレンズ表面に対し略垂直に蒸着材料が入射される部分では、この光軸方向の厚みd1,d2と同じであるのに対し、レンズ外周部のようにレンズ表面に対し略垂直な状態から角度を有した方向から蒸着材料が入射される部分では、図3(a)及び図3(b)に示すように光軸方向の厚みd1,d2と比べて小さい値となる。すなわち、所定の角度を有する場合を含めた任意の位置における第1層及び第2層の法線方向の膜厚D1,D2は、その位置における基材(レンズ表面又は第1層)の角度に依存して変化することとなり、その位置における斜面の基準面に対する角度をθとすると、D1=d1×cosθ,D2=d2×cosθの関係式により得られることとなる。尚、ここで、図3(b)は、第1層及び第2層に共通の図であり、図中Dは、D1又はD2を示し、dは、d1又はd2を示すものである。
そして、この反射防止膜7は、第1層7aの屈折率n01と厚みd1(nm)の積を設計波長λ(nm)で割った値に比例する位相差をdp1とし、第2層の屈折率n02と厚みd2(nm)の積を設計波長λ(nm)で割った値に比例する位相差をdp2とすると、特定の入射角に対して透過率がピークを抑えるように式(2)を満たすように形成されている。ここで、厚みd1及びd2は、光軸方向の厚みである。
尚、換言すると、位相差dp1は、第1層の屈折率n01と厚みd1と波長λとにより式(3)により決定される値であり、位相差dp2は、第2層の屈折率n02と厚みd2と波長λとにより式(4)により決定される値である。
1.1×(dp02/dp01)<(dp2/dp1)<2.0×(dp02/dp01) ・・・(2)
dp1=(2π/λ)×n01×d1 ・・・(3)
dp2=(2π/λ)×n02×d2 ・・・(4)
1.1×(dp02/dp01)<(dp2/dp1)<2.0×(dp02/dp01) ・・・(2)
dp1=(2π/λ)×n01×d1 ・・・(3)
dp2=(2π/λ)×n02×d2 ・・・(4)
但し、式(2)中において、dp01及びdp02は、垂直入射に対して最適に設計された、すなわち垂直入射に対して最適な透過率を有するように決定される、第1層の厚みをd01(nm)とし、第2層の厚みをd02(nm)としたときに、第1層の屈折率n01と厚みd01の積を設計波長λで割った値に比例する位相差をdp01とし、第2層の屈折率n02と厚みd02の積を設計波長λで割った値に比例する位相差をdp02とする。
ここで、垂直入射に対して最適な透過率を有するように決定される第1層及び第2層の厚みd01,d02について説明する。
垂直入射に対して最適な透過率を有する反射防止膜は、従来より通常に用いられている所謂2層VコートのARコート膜であり、通常の2層VコートのARコート膜は、対物レンズ等のレンズ表面に直接付着されて設けられる第1層の薄膜には、高屈折率材料が使用され、第1層の上に付く第2層の薄膜には、低屈折率材料が使用される。
そして、この垂直入射に対して最適な透過率を有するように決定される反射防止膜は、第1層目の屈折率n01と厚みd01の積を設計波長λで割った値(n01×d01/λ)に比例する位相差をdp01とし、第2層目の屈折率n02と、厚みd02の積を設計波長λで割った値(n02×d02/λ)に比例する位相差をdp02とすると、設計波長λと、第1層及び第2層の2つの膜の屈折率n01,n02とを決定すると、それぞれの膜厚d01,d02は一意に決定される。
すなわち、第1層及び第2層の位相差dp01,dp02及び上述した第1層及び第2層それぞれの屈折率n01,n02、厚みd01,d02と波長λとの関係は、次の式(5)式(6)、式(7)及び式(8)を満たすこととなる。尚、式(7)及び式(8)において、nsは、ARコート膜に接する基材、すなわち、レンズ材料の屈折率であり、n0は、ARコート膜の基材とは反対側に隣接する部分である空気の屈折率を示すものである。
dp01=(2π/λ)×n01×d01 ・・・(5)
dp02=(2π/λ)×n02×d02 ・・・(6)
dp01=(2π/λ)×n01×d01 ・・・(5)
dp02=(2π/λ)×n02×d02 ・・・(6)
この式(5)〜式(8)の関係を満たすように、各層の膜厚d01,d02を決定することとなる。
例えば、設計波長λが660nmであり、レンズ自体の屈折率nsが1.540であり、空気の屈折率n0が1であり、反射防止膜の第1層目の薄膜の屈折率n01が1.874であり、反射防止膜の第2層目の薄膜の屈折率n02が1.456である場合、第1層の膜厚d01=55,120(nm)となり、第2層の膜厚d02=96,131(nm)が得られることとなる。そして、上述のように第1層の膜厚を薄い側である55nmとし、第2層の膜厚を厚い側である131nmとして決定することができる。
このように得られた第1層の膜厚をd01とし、第2層の膜厚をd02とする反射防止膜は、レンズ表面及び反射防止膜に対して垂直入射する光ビームに対しては、光の反射を防止して高い透過率を実現することができる。
しかしながら、このように得られた垂直入射に対して最適な透過率を有するように決定される通常のARコート膜の場合、レンズ表面及び反射防止膜に対して垂直に対して角度を有して入射する光ビームに対しては、その透過率が低下することとなり、このARコート膜が蒸着されるレンズが、例えば高NA単レンズのようなレンズ外周部における角度が大きなレンズである場合には、上述したように、このような垂直入射に対して最適な設計とされたARコート膜を適応しても、意図した反射防止効果はでない。
次に、本発明が適用された反射防止膜付き対物レンズ(高NAレンズ)に設けられる反射防止膜(ARコート膜)の設計手順を図4を用いて説明する。図4は、上述のようなレンズ、第1層及び第2層の屈折率であった場合に、第1層の厚みを54nmとして固定し、第2層の厚みを127nmを基準に変化させた場合の垂直入射に対して任意に決定された角度だけ傾斜した状態で入射した各光ビームの透過率を示すものである。尚、図4中横軸は、2層Vコートとされた反射防止膜の第2層の厚みを示し、縦軸は、第2層の厚みの変化に対するこの反射防止膜の透過率の変化を示すものである。また、図4中において、第2層の厚みは、垂直入射を前提とした場合の最適な設計値である膜厚127nmで規格化されている。そして、この反射防止膜付き対物レンズは、例えば、次のような設計手順により第1層及び第2層の膜厚が決定されて形成される。
まず、設計波長λと、高屈折率材料からなる第1層の屈折率n01と、低屈折率材料からなる第2層の屈折率n02とから、上述のように垂直入射に対して最適な透過率を有するように決定される第1層及び第2層の膜厚d01,d02を算出して決定する。
次に、第1層の膜厚をこのd01に固定した状態で、第2層の膜厚を変動した場合の反射防止膜に垂直入射する光ビームの透過率の変化を図4に示すように算出する。そして、同様に、第1層の膜厚を固定した状態で、第2層の膜厚を変動した場合の反射防止膜に所定の角度(例えば、25deg、30deg、45deg、50deg)で入射する光ビームの透過率の変化を図4に示すように算出する。図4において、横軸及び縦軸は、上述したとおりであり、L0は、垂直入射に対して0deg傾斜した入射角度(すなわち、垂直入射)にて対物レンズに入射する光ビームのこの反射防止膜の第2の膜厚を変化させた場合の透過率の変化を示し、L25は、垂直入射に対して25deg傾斜した入射角度にてレンズに入射する光ビームのこの反射防止膜の第2の膜厚を変化させた場合の透過率の変化を示し、L30は、垂直入射に対して30deg傾斜した入射角度にてレンズに入射する光ビームのこの反射防止膜の第2の膜厚を変化させた場合の透過率の変化を示し、L45は、垂直入射に対して45deg傾斜した入射角度にてレンズに入射する光ビームのこの反射防止膜の第2の膜厚を変化させた場合の透過率の変化を示し、L50は、垂直入射に対して50deg傾斜した入射角度にてレンズに入射する光ビームのこの反射防止膜の第2の膜厚を変化させた場合の透過率の変化を示す。
図4に示すように、上述の第2層の膜厚を変動するとともに、反射防止膜にそれぞれの角度で入射した場合の計算の結果は、反射防止膜に入射する光ビームの入射角を変更した場合でも、第2層の膜厚を変化させれば透過率の低下を防ぐことが可能であることを示している。
すなわち、本発明が適用された反射防止膜付き対物レンズは、その反射防止膜が、透過率の低下が予測される外周部であるレンズ瞳位置の入射角に対し、第1層の膜厚は従来の条件を維持したまま、第2層の膜厚を上述の手順で算出することにより、レンズの透過率を向上させることを可能とし、さらに透過率分布の制御を可能とする。ここで、透過率分布の制御とは、例えば、レンズ外周部の透過率を向上させるように制御することによりRIM強度を向上させることを意味するものである。尚、RIM強度とは、中心部(光軸)の光強度に対する外周部の光強度の比(強度比)である。
また、上述の図4に対応して、各入射角度の光ビームに対し透過率のピークを最大にする第2層の膜厚を算出した結果を表3に示す。また、表3には、算出された光軸方向の第2層の膜厚、及び固定された光軸方向の第1層の膜厚とともに、透過率を最大にするときのピーク高さと、基準とした垂直入射に対して最適な透過率となる際の第2層の膜厚に対する算出された第2層の膜厚の比を示す膜厚比とを示す。
以上のように決定された反射防止膜を有する対物レンズは、垂直入射に対して最適な透過率を有するように決定される2層Vコートの反射防止膜の第1層及び第2層の膜厚、位相差等に対し、上述した式(2)に示すような範囲で決定される位相差に応じた第1層及び第2層の膜厚が決定されるものであり、レンズ中央部の透過率に対し、外周部の透過率が低下しないようにすることができ、さらには、レンズ中央部の透過率に対し、外周部の透過率を向上させるようにすることができる。
そして、このような本発明が適用された反射防止膜付き対物レンズは、レンズ中央部の透過率に対し、外周部の透過率が低下しないように又は向上させるようにすることにより、瞳全体の積算透過率についても、上述した垂直入射に対して最適な透過率を有する反射防止膜では、90.4%であり、反射防止膜を有さない場合では、89.6%であったのに対し、例えば後述のような実施例1,2で説明するような膜厚とされた反射防止膜であるように構成することで、95%程度まで引き上げることを実現し、さらに、RIM強度についても、最適な透過率を有する反射防止膜では、90%程度であり、反射防止膜を有さない場合では、95%程度以上であるのに対し、例えば後述のような実施例1,2で説明するような膜厚とされた反射防止膜であるように構成することで、95%程度以上に制御することを実現する。
このように、本発明が適用された反射防止膜付き対物レンズ5は、光軸方向に略均一の厚みで該レンズ表面に設けられる第1層と、この第1層の構成材料の屈折率に比べて低い屈折率を有する構成材料により光軸方向に略均一の厚みで第1層上に設けられる第2層とからなる反射防止膜を有し、積算透過率が95%以上程度で、RIM強度が95%以上程度であることから、透過率が低下することによる光学系全体のカップリング効率の低下、及びRIM強度が低下することによる光ディスク上のスポット径が大きくなりクロストーク等の発生による悪影響等を防止することができる。
すなわち、本発明が適用された光学素子としての反射防止膜付きレンズは、光軸方向に略均一の厚みで設けられる第1層7aと、この第1層7aよりも屈折率の低い材料により光軸方向に略均一の厚みで第1層7a上に設けられる第2層7bとからなる反射防止膜7を有し、この反射防止膜7の第1層7a、第2層7bそれぞれの屈折率及び厚みと、該レンズに入射する光ビームの波長とにより決定される位相差が上述した式(2)に示すような所定の関係を満たすように構成されていることにより、このレンズの外周部において光の入射角が大きい場合、例えばNA0.4程度以上の場合にも、光の透過率を良好にすることができ、当該レンズを光ピックアップの集光光学系を構成するレンズに用いた場合の光の利用効率を高めることを実現する。
このように、本発明が適用された反射防止膜付きレンズを構成する反射防止膜7は、集光光学系6の光路中に配置され反射防止膜を有する対物レンズ5、カップリングレンズ4等のレンズ(光学素子)であってその外周部の入射角が大きいレンズに対しても、良好な透過率を実現できる高NA単レンズ用のARコート膜であり、これを対物レンズ5、カップリングレンズ4等に設けることにより、当該レンズの光の透過率を良好にでき、この反射防止膜が設けられた対物レンズ、カップリングレンズ等のレンズを光学系内に配置した光ピックアップ1及び光ディスク装置のカップリング効率(光利用効率)を高めることができる。
尚、以下に具体的数値を挙げて本発明を適用した光ピックアップ装置を構成する対物レンズの実施例1〜2について説明する。
「実施例1」
実施例1の反射防止膜の第2層の膜厚は、垂直入射時の最適膜厚の1.2倍で、対物レンズ瞳内の強度分布をほぼ均一にすることを狙ったものである。設計波長、開口数及びレンズ材料の屈折率は、上述したのと同様であり、それぞれ660(nm),0.6,1.540である。このように構成された反射防止膜が設けられた対物レンズに対し、NA=0から0.6までの間を0.1刻みに単光線追跡し、それぞれの光線が第1面及び第2面に入射・出射する角度等をまとめ、さらに、垂直入射で透過率が最大となる2層Vコートの反射防止膜の厚みが、図3に示す蒸着モデルに従って成膜された場合の、第1層、第2層の各点での透過率を計算した結果を表4及び表5に示す。表4は、第1面である入射側の面についての結果であり、表5は、第2面である出射側の面についての結果である。尚、表4及び表5中において、「第1層膜厚」及び「第2層膜厚」は、それぞれ、第1層及び第2層のその位置における法線方向の膜厚を示すものである。また、「面積比」は、NA=0〜0.6までを0.1刻みに輪帯状に分割し、光軸に直交する平面上の、有効瞳の面積に対するそれぞれ輪帯部分の面積の比を示すものである。
実施例1の反射防止膜の第2層の膜厚は、垂直入射時の最適膜厚の1.2倍で、対物レンズ瞳内の強度分布をほぼ均一にすることを狙ったものである。設計波長、開口数及びレンズ材料の屈折率は、上述したのと同様であり、それぞれ660(nm),0.6,1.540である。このように構成された反射防止膜が設けられた対物レンズに対し、NA=0から0.6までの間を0.1刻みに単光線追跡し、それぞれの光線が第1面及び第2面に入射・出射する角度等をまとめ、さらに、垂直入射で透過率が最大となる2層Vコートの反射防止膜の厚みが、図3に示す蒸着モデルに従って成膜された場合の、第1層、第2層の各点での透過率を計算した結果を表4及び表5に示す。表4は、第1面である入射側の面についての結果であり、表5は、第2面である出射側の面についての結果である。尚、表4及び表5中において、「第1層膜厚」及び「第2層膜厚」は、それぞれ、第1層及び第2層のその位置における法線方向の膜厚を示すものである。また、「面積比」は、NA=0〜0.6までを0.1刻みに輪帯状に分割し、光軸に直交する平面上の、有効瞳の面積に対するそれぞれ輪帯部分の面積の比を示すものである。
さらに、上述のような仕様(実施例1)で反射防止膜を構成した場合の、透過率分布のシミュレーションによる計算結果及び試作レンズの透過率分布の実際の測定結果を図5及び図6に示す。尚、図5及び図6中横軸は、瞳中心からの距離(瞳径)を示すものである。尚、有効瞳の瞳半径を1としたものである。また、縦軸は、その瞳径の位置における透過率を示すものである。また、図5及び図6中実線L11,L12は、実施例1の反射防止膜を構成した場合の瞳径と透過率との関係を示すものであり、破線LJ1、実線LJ2及び一点鎖線LN1、実線LN2は、これと比較するための比較例として上述した図11及び図12で説明したものと同様のものを併記したものである。
すなわち、図5は、表4及び表5で導かれた結果から、各場合の瞳径と透過率との関係を計算により算出した透過率分布のシミュレーション結果であり、図6は、表4及び表5に示す実施例1の2層VコートのAR膜を図2に示す有限倍率のDVD用対物レンズに実際に適応した場合、及び上述の図12と同様の場合の各場合の瞳径と透過率との関係を試作により計測した透過率分布の測定結果である。
図5に示すように、上述の仕様のようにNAが高くなり、入射角θが増加した場合にも、上述した図11の場合とは異なり、レンズ外周部の透過率が低下することがない。また、図6に示すように、試作においても図5で説明した現象が発生することが確認できる。
「実施例2」
実施例2の反射防止膜の第2層の膜厚は、垂直入射時の最適膜厚の1.5倍で、対物レンズ瞳内最外周の強度を中央部に比べ向上させることを狙ったものである。設計波長、開口数及びレンズ材料の屈折率は、上述したのと同様であり、それぞれ660(nm),0.6,1.540である。このように構成された反射防止膜が設けられた対物レンズに対し、NA=0から0.6までの間を0.1刻みに単光線追跡し、それぞれの光線が第1面及び第2面に入射・出射する角度等をまとめ、さらに、垂直入射で透過率が最大となる2層Vコートの反射防止膜の厚みが、図3に示す蒸着モデルに従って成膜された場合の、第1層、第2層の各点での透過率を計算した結果を表6及び表7に示す。表6は、第1面である入射側の面についての結果であり、表7は、第2面である出射側の面についての結果である。尚、表6及び表7中において、「NA」、「入射角」、「cosθ」、「第1層膜厚」、「第2層膜厚」及び「面積比」については、上述した表4及び表5と同様である。
実施例2の反射防止膜の第2層の膜厚は、垂直入射時の最適膜厚の1.5倍で、対物レンズ瞳内最外周の強度を中央部に比べ向上させることを狙ったものである。設計波長、開口数及びレンズ材料の屈折率は、上述したのと同様であり、それぞれ660(nm),0.6,1.540である。このように構成された反射防止膜が設けられた対物レンズに対し、NA=0から0.6までの間を0.1刻みに単光線追跡し、それぞれの光線が第1面及び第2面に入射・出射する角度等をまとめ、さらに、垂直入射で透過率が最大となる2層Vコートの反射防止膜の厚みが、図3に示す蒸着モデルに従って成膜された場合の、第1層、第2層の各点での透過率を計算した結果を表6及び表7に示す。表6は、第1面である入射側の面についての結果であり、表7は、第2面である出射側の面についての結果である。尚、表6及び表7中において、「NA」、「入射角」、「cosθ」、「第1層膜厚」、「第2層膜厚」及び「面積比」については、上述した表4及び表5と同様である。
さらに、上述のような仕様(実施例2)で反射防止膜を構成した場合の、透過率分布のシミュレーションによる計算結果及び試作レンズの透過率分布の実際の測定結果を図7及び図8に示す。尚、図7及び図8中横軸は、瞳中心からの距離(瞳径)を示すものである。尚、有効瞳の瞳半径を1としたものである。また、縦軸は、その瞳径の位置における透過率を示すものである。また、図7及び図8中実線L21,L22は、実施例2の反射防止膜を構成した場合の瞳径と透過率との関係を示すものであり、破線LJ1、実線LJ2及び一点鎖線LN1、実線LN2は、これと比較するための比較例として上述した図11及び図12で説明したものと同様のものを併記したものである。
すなわち、図7は、表6及び表7で導かれた結果から、各場合の瞳径と透過率との関係を計算により算出した透過率分布のシミュレーション結果であり、図8は、表6及び表7に示す実施例2の2層VコートのAR膜を図2に示す有限倍率のDVD用対物レンズに実際に適応した場合、及び上述の図12と同様の場合の各場合の瞳径と透過率との関係を試作により計測した透過率分布の測定結果である。
図7に示すように、上述の仕様のようにNAが高くなり、入射角θが増加した場合にも、上述した図11の場合とは異なり、レンズ外周部の透過率が低下することなく、さらに、RIM強度についても適切な値となるように制御できることとなっている。また、図8に示すように、試作においても図7で説明した現象が発生することが確認できる。
以上のように構成された実施例1,2の対物レンズのシミュレーション結果及び試作による測定結果により得られた透過率及びRIM強度を、従来例の対物レンズ及びノンコートの対物レンズのシミュレーション結果及び試作による測定結果により得られた透過率及びRIM強度と比較した結果を図9及び図10に示す。尚、図9及び図10は、左側からノンコートの対物レンズ(図中においては「Non」と記す。)、従来例の対物レンズ、実施例1の対物レンズ、実施例2の対物レンズのそれぞれの計算結果及び測定結果を示すものであり、それぞれの左側に計算結果を示し、右側に測定結果を示すものである。
実施例1,2の対物レンズは、図9に示すように、シミュレーションによる計算結果及び実際の測定結果ともに、従来の対物レンズやノンコートの対物レンズに比較して良好な透過率が得られる。
また、実施例1,2の対物レンズは、図10に示すように、シミュレーションによる計算結果及び実際の測定結果ともに、従来の対物レンズに比較して良好なRIM強度が得られる。
そして、実施例1,2の対物レンズは、図9及び図10に示すように、透過率とRIM強度とを総合的に判断して、従来の対物レンズやノンコートの対物レンズに比べて良好な結果が得られるとともに、ピックアップ全体やその光学系の特徴に合わせて所望の透過率とRIM強度とを簡易な構成で制御することを実現するものである。
以上のように、本発明を適用した反射防止膜付きレンズは、NA0.6以上程度のレンズにおいては上述の垂直入射に対する最適設計されたARコート膜ではレンズ外周部の透過率の低下が問題となっていたのに対し、透過率の低下を防止でき反射防止効果が大きくすることができる。さらに具体的には、レンズの光軸に直交する面における有効径における面積比にして半分の位置の角度が大きい場合には、より高い効果が得られることとなる。
また、本発明を適用した反射防止膜付きレンズは、反射防止膜の各層の膜厚を、式(2)の範囲内に設定すれば、全面の透過率を最大にするように制御することや、最外周部の光量を落ちないように制御する設計が可能となり、光学系の性能及び要求に応じてレンズの適切な透過率、RIM強度の設定及び制御を可能にする。
特に、最初の工程である第1層の成膜の条件をすべて固定し、第2層の膜厚だけ上記条件を守って変更する場合、垂直入射が前提の光学部品や、入射角が比較的小さいコリメータレンズ等の部品の反射防止膜等の部品と最終工程以外は全く同様の作業工程で生産できる。
さらに、第2層の膜厚を単レンズ最外周の入射角よりも大きい角度に対して透過率が最大になるように設計すれば、単レンズ内の透過率分布を制御することが可能となる。
例えば、光ピックアップの光学系において、カップリング効率(光の利用効率)を向上すると、RIM強度(中心に対する外周部の強度比)が下がるため、この2つをバランスさせて、RIMの設計がなされるが、本発明である高NA単レンズ用反射防止膜を用いて、対物レンズの中心部透過率より外周部透過率を高くすれば、RIM強度の低下を補正する機能が発生し、光ピックアップの光利用効率を向上させることが可能となる。
また、本発明が適用された光ピックアップ1及び光ディスク装置は、所定の波長の光ビームを出射する光源3と、光源3から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面に導くとともに集光する集光光学系6を備え、光ディスク2に対して情報信号の記録及び/又は再生を行うものであり、集光光学系6を構成する光学素子としての対物レンズ5及び/又はカップリングレンズ4が、光軸方向に略均一の厚みで設けられる第1層と、この第1層よりも屈折率の低い材料により光軸方向に略均一の厚みで第1層上に設けられる第2層とからなる反射防止膜7を有し、この反射防止膜7の第1層、第2層7a,7bそれぞれの屈折率及び厚みと、対物レンズ5又はカップリングレンズ4に入射する光ビームの波長とにより決定される位相差が所定の関係を満たすように構成されていることにより、この対物レンズ5又はカップリングレンズ4の外周部において光の入射角が大きい場合にも、光の透過率を良好にすることができ、光学系全体の光利用効率を高めることを実現する。
1 光ピックアップ、 2 光ディスク、 3 光源、 4 カップリングレンズ、 5 対物レンズ、 6 集光光学系、 7 反射防止膜
Claims (5)
- 所定の波長の光ビームを出射する光源と、上記光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面に導くとともに集光する集光光学系とを備え、上記光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップの上記集光光学系の光路中に配置される光学素子において、
光軸方向に略均一の厚みで該光学素子の表面に設けられる第1層と、上記第1層の構成材料の屈折率に比べて低い屈折率を有する構成材料により光軸方向に略均一の厚みで上記第1層上に設けられる第2層とからなる反射防止膜を有し、
上記反射防止膜は、該光学素子に入射する光ビームの波長をλ(nm)とし、上記第1層の屈折率をn01とし、上記第1層の光軸方向の厚みをd1(nm)とし、上記第1層の屈折率n01及び厚みd1の積を波長λで割った値に比例する位相差をdp1とし、上記第2層の屈折率をn02とし、上記第2層の光軸方向の厚みをd2(nm)とし、上記第2層の屈折率n02及び厚みd2の積を波長λで割った値に比例する位相差をdp2としたとき、式(1)を満たすように形成されている光学素子。
1.1×(dp02/dp01)<(dp2/dp1)<2.0×(dp02/dp01)・・・(1)
但し、式(1)において、dp01は、垂直入射に対して最適な透過率を有するように決定される第1層及び第2層の厚みをそれぞれd01(nm),d02(nm)としたときの第1層の屈折率n01及び厚みd01の積を波長λで割った値に比例する位相差であり、dp02は、第2層の屈折率n02及び厚みd02の積を波長λで割った値に比例する位相差である。 - 該光学素子は、上記光源から出射された光ビーム、又は上記光源から出射されカップリングレンズで発散角を変換された光ビームを光ディスクの信号記録面に集光する対物レンズであることを特徴とする請求項1記載の光学素子。
- 該光学素子は、上記光源と、上記光源から出射された光ビームを信号記録面に集光する対物レンズとの間に設けられ、上記光源から出射された光ビームの発散角を変換するカップリングレンズであることを特徴とする請求項1記載の光学素子。
- 所定の波長の光ビームを出射する光源と、上記光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面に導くとともに集光する集光光学系とを備え、上記光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップにおいて、
上記集光光学系を構成する少なくとも一の光学素子は、光軸方向に略均一の厚みで上記光学素子の表面に設けられる第1層と、上記第1層の構成材料の屈折率に比べて低い屈折率を有する構成材料により光軸方向に略均一の厚みで上記第1層上に設けられる第2層とからなる反射防止膜を有し、
上記反射防止膜は、上記光学素子に入射する光ビームの波長をλ(nm)とし、上記第1層の屈折率をn01とし、上記第1層の光軸方向の厚みをd1(nm)とし、上記第1層の屈折率n01及び厚みd1の積を波長λで割った値に比例する位相差をdp1とし、上記第2層の屈折率をn02とし、上記第2層の光軸方向の厚みをd2(nm)とし、上記第2層の屈折率n02及び厚みd2の積を波長λで割った値に比例する位相差をdp2としたとき、式(2)を満たすように形成されている光ピックアップ。
1.1×(dp02/dp01)<(dp2/dp1)<2.0×(dp02/dp01)・・・(2)
但し、式(2)において、dp01は、垂直入射に対して最適な透過率を有するように決定される第1層及び第2層の厚みをそれぞれd01(nm),d02(nm)としたときの第1層の屈折率n01及び厚みd01の積を波長λで割った値に比例する位相差であり、dp02は、第2層の屈折率n02及び厚みd02の積を波長λで割った値に比例する位相差である。 - 所定の波長の光ビームを出射する光源と、上記光源から出射された光ビームを光ディスクの信号記録面に導くとともに集光する集光光学系とを備え、上記光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップを備える光ディスク装置において、
上記集光光学系を構成する少なくとも一の光学素子は、光軸方向に略均一の厚みで上記光学素子の表面に設けられる第1層と、上記第1層の構成材料の屈折率に比べて低い屈折率を有する構成材料により光軸方向に略均一の厚みで上記第1層上に設けられる第2層とからなる反射防止膜を有し、
上記反射防止膜は、上記光学素子に入射する光ビームの波長をλ(nm)とし、上記第1層の屈折率をn01とし、上記第1層の光軸方向の厚みをd1(nm)とし、上記第1層の屈折率n01及び厚みd1の積を波長λで割った値に比例する位相差をdp1とし、上記第2層の屈折率をn02とし、上記第2層の光軸方向の厚みをd2(nm)とし、上記第2層の屈折率n02及び厚みd2の積を波長λで割った値に比例する位相差をdp2としたとき、式(3)を満たすように形成されている光ディスク装置。
1.1×(dp02/dp01)<(dp2/dp1)<2.0×(dp02/dp01)・・・(3)
但し、式(3)において、dp01は、垂直入射に対して最適な透過率を有するように決定される第1層及び第2層の厚みをそれぞれd01(nm),d02(nm)としたときの第1層の屈折率n01及び厚みd01の積を波長λで割った値に比例する位相差であり、dp02は、第2層の屈折率n02及び厚みd02の積を波長λで割った値に比例する位相差である。
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