JP2013055903A - 冷菓及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】可食生地に中ぐりによって空洞部を形成すると共に、上記空洞部にアイスクリーム類を充填した冷菓を実現する。
【解決手段】頭頂部11aに小孔12を有すると共に、該小孔12と連通し、中ぐりによって形成された空洞部13を有する可食生地11の内面に、チョコレート類より成る可食防湿層14を形成すると共に、上記空洞部13にアイスクリーム類15を充填し、さらに、上記小孔12をチョコレート類より成る可食防湿材16で閉塞し、以て、上記アイスクリーム類15を、チョコレート類より成る可食防湿層14及び可食防湿材16で被覆した冷菓10。
【選択図】図1

Description

この発明は冷菓及びその製造方法に係り、特に、可食生地に中ぐりによって空洞部を形成すると共に、上記空洞部にアイスクリーム類及び/又は氷菓を充填した冷菓及び該冷菓の製造方法に関する。
可食生地に中ぐりによって空洞部を形成し、上記空洞部に可食性の材料を充填した菓子として、本出願人は、先に、特許第2945896号(特許文献1)に係る油脂充填米菓及びその製造方法を提案した。
上記特許第2945896号で提案された油脂充填米菓は、「焼き上げられた後に中ぐりされ、該中ぐりによって形成された空洞部に可食性の動物性又は植物性の油脂を充填して成る」ものである。
また、上記特許第2945896号で提案された油脂充填米菓の製造方法は、「伸縮自在な弾性針金を内蔵したドリルを用い、該ドリルで円柱、楕円柱、球、角柱等の形状の米菓の頭頂部に小さい孔を穿ち、該米菓の内部に入ってから上記ドリルに内蔵した弾性針金の先端を、中ぐり針としてドリルの先端付近から側方に突出させ、該中ぐり針の突出によって中ぐりする」(特許文献1公報の段落0009参照)ものである。
特許第2945896号公報
ところで、上記特許第2945896号の油脂充填米菓は、可食生地の空洞部に常温の油脂を充填したいわゆる「温菓」を前提としたものであり、このため、可食生地の空洞部にアイスクリーム類及び/又は氷菓を充填した「冷菓」の実現が望まれていた。
また、上記特許第2945896号の油脂充填米菓の製造方法は、「ドリルを回転させつつ、弾性針金で構成された細い中ぐり針の先端で中ぐりを行う」ものであることから、中ぐり加工時に中ぐり針が若干変形すること等があるため、可食生地の内面を略均一な平滑面に加工することが困難であった。
さらに、特許第2945896号の油脂充填米菓の製造方法は、「弾性針金の先端を予め中ぐり針として斜下外方へ屈曲加工したものをドリル内部に真っ直ぐな状態で強引に収納しておき、中ぐり加工時に中ぐり針を押し出すことにより、斜下外方への屈曲状態に復元させ、中ぐり加工が終了すると、中ぐり針をドリル内部に真っ直ぐな状態で引き込んで収納する」(特許文献1の図2参照)ものであり、上記動作を数多く繰り返すため、中ぐり針が金属疲労によって折れてしまい、可食生地の空洞部内に脱落してしまう事態を生じることがあった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、可食生地に中ぐりによって空洞部を形成すると共に、上記空洞部にアイスクリーム類及び/又は氷菓を充填した冷菓と、該冷菓の製造方法を実現することにある。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の冷菓は、
小孔を有すると共に、該小孔と連通し、中ぐりによって形成された空洞部を有する可食生地の内面に、可食防湿層を形成すると共に、上記空洞部にアイスクリーム類及び/又は氷菓を充填し、さらに、上記小孔を可食防湿材で閉塞し、以て、上記アイスクリーム類及び/又は氷菓を、可食防湿層及び可食防湿材で被覆して成ることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の冷菓は、請求項1に記載の冷菓において、上記可食生地がモナカ生地又はコーン生地であることを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の冷菓は、請求項1又は2に記載の冷菓において、上記可食防湿層及び可食防湿材がチョコレート類であることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の冷菓の製造方法は、
板材で構成された中ぐり刃を収納した中ぐりパイプで、回転状態の可食生地の頭頂部に小孔を形成した後、上記中ぐり刃を、中ぐりパイプのスリットを通して外方へ突出させ、該中ぐり刃で可食生地内部を中ぐりして空洞部を形成する工程と、
上記空洞部の内面を液状の可食防湿層の構成材料でコーティングした後、液状の可食防湿層の構成材料を固化して可食防湿層を形成する工程と、
上記空洞部の上端に所定の空間が残存するように、アイスクリーム類及び/又は氷菓を上記空洞部に充填する工程と、
上記空洞部の残存空間及び小孔内に液状の可食防湿材の構成材料を充填後、固化させて可食防湿材を形成する工程
を有することを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の冷菓の製造方法は、請求項4に記載の冷菓の製造方法において、
上記中ぐり刃は中ぐりパイプの軸方向に対して所定の角度範囲Xで突出可能と成されており、該角度範囲Xが、0度<X<180度の範囲であることを特徴とする。
本発明に係る冷菓にあっては、可食生地の内面に可食防湿層を形成すると共に、中ぐりによって形成した可食生地の空洞部にアイスクリーム類及び/又は氷菓を充填し、さらに、空洞部と連通する小孔を可食防湿材で閉塞し、以て、上記アイスクリーム類及び/又は氷菓を、可食防湿層及び可食防湿材で被覆したことにより、可食生地とアイスクリーム類及び/又は氷菓とが、可食防湿層及び可食防湿材を介して完全分離されるので、アイスクリーム類及び/又は氷菓の水分が可食生地に移行することを確実に防止でき、可食生地の食感低下を生じることがない。
上記可食防湿層及び可食防湿材は、アイスクリーム類及び/又は氷菓の水分が、モナカ生地やコーン生地等より成る可食生地に移行して食感が低下することを防止するために設けられたものであり、防湿性を有する任意の可食材料を用いることができるが、本発明に係る請求項3に記載の冷菓の如く、味及び食感の観点からチョコレート類で構成するのが最適である。
本発明の冷菓の製造方法は、板材で構成された中ぐり刃を用いて可食生地の中ぐりを行うものであり、板材で構成された中ぐり刃は中ぐり加工時に容易に変形するものではないことから、可食生地の内面を略均一な平滑面に加工することができる。
また、本発明の冷菓の製造方法は、板材で構成された中ぐり刃を、中ぐりパイプに形成したスリットを通して、中ぐりパイプ外方への突出させるものであり、中ぐり刃の突出・格納時に中ぐり刃に負荷がかかることがないため、中ぐり刃の破損や脱落を生じることがない。
請求項4に記載の冷菓の製造方法の如く、中ぐり刃が中ぐりパイプの軸方向に対して0度<X<180度の角度範囲で突出可能と成されている場合には、中ぐり刃の突出角度を適宜変更しつつ可食生地の中ぐりを行うことにより、略球状の空洞部等、様々な形状の空洞部を形成することが可能であり、自由度の高い中ぐり加工を行うことができる。
図1は本発明に係る冷菓10を示す断面図、図2(A)〜(D)は本発明に係る冷菓10を構成する可食生地11を示す構造図である。
本発明に係る冷菓10は、頭頂部11aに小孔12を有すると共に、該小孔12と連通し、中ぐりによって形成された空洞部13を有する可食生地11の内面に、チョコレート類より成る可食防湿層14を形成すると共に、上記空洞部13にアイスクリーム類15を充填し、さらに、上記小孔12をチョコレート類より成る可食防湿材16で閉塞し、以て、上記アイスクリーム類15を、可食防湿層14及び可食防湿材16で被覆して成る。
上記可食生地11は、小麦粉や米粉等の穀類から製粉された粉を主原料とし、これに糖類、膨張剤、食用油脂等の適宜な副原料と水とを加えて混練した原料を合わせ型に供給し、上型を閉じて加熱・焼成して製造されるものであり、モナカ生地やコーン生地等が該当する。
図2の(A)〜(D)に示すように、可食生地11は型の形状に応じて、円柱(A)、楕円柱(B)、球(C)、角柱(D)等、任意の形状に製造可能である。
上記可食防湿層14及び可食防湿材16は、アイスクリーム類15の水分がモナカ生地やコーン生地等より成る可食生地11に移行して食感が低下することを防止するために設けられたものであり、防湿性を有する任意の可食材料を用いることができるが、味及び食感の観点からチョコレート類で構成するのが最適である。尚、チョコレート類は、チョコレート及び準チョコレートを含むものである。
上記アイスクリーム類15は、乳・乳製品を主要原料として凍結させたもので乳固形分(乳の水分以外の成分)を3.0%以上含むものをいい、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスが該当する。
尚、上記アイスクリーム類15に代えて、乳固形分3.0%未満の氷菓を可食生地11の空洞部13に充填しても良い。或いは、アイスクリーム類15及び氷菓の両方を可食生地11の空洞部13に充填することもできる。
本発明の冷菓10にあっては、可食生地11の内面にチョコレート類より成る可食防湿層14を形成すると共に、中ぐりによって形成した可食生地11の空洞部13にアイスクリーム類15を充填し、さらに、可食生地11の頭頂部の小孔12をチョコレート類より成る可食防湿材16で閉塞し、以て、上記アイスクリーム類15を、可食防湿層14及び可食防湿材16で被覆したことにより、可食生地11とアイスクリーム類15とが、チョコレート類より成る可食防湿層14及び可食防湿材16を介して完全分離されるので、アイスクリーム類15の水分が可食生地11に移行することを確実に防止でき、可食生地11の食感低下を生じることがない。
尚、従来より、凹部内面にチョコレート層が形成された上部モナカ生地と下部モナカ生地とを重ね合わせると共に、上下のモナカ生地の間にアイスクリーム類を挟み込んだモナカアイスが知られているが、このモナカアイスの場合、上部モナカ生地内面のチョコレート層と下部モナカ生地内面のチョコレート層との境目からアイスクリーム類の水分がモナカ生地へ浸み出たり、或いは、上部モナカ生地と下部モナカ生地の境目からアイスクリーム類自体が漏出することがある。
これに対し、本発明の冷菓10の場合には、アイスクリーム類15が中ぐりによって形成した可食生地11の空洞部13に収納されると共に、該アイスクリーム類15はチョコレート類より成る可食防湿層14及び可食防湿材16を介して可食生地11と完全分離されているので、アイスクリーム類15及びアイスクリーム類15の水分が可食生地11へ移行すること確実に防止できる。また、本発明の冷菓10の可食生地11には、従来のモナカアイスのような「上部モナカ生地と下部モナカ生地との境目」が存在しないので、アイスクリーム類が可食生地11外部へ漏出することも防止できる。
以下において、本発明に係る冷菓10の製造方法について説明する。本発明に係る冷菓10の製造方法は、中ぐり工程、可食防湿層14形成工程、アイスクリーム類15の充填工程、可食防湿材16の形成工程を備えている。
[中ぐり工程]
中ぐり工程を図3及び図4に基づいて説明する。
先ず、図3の(1)に示すように、角柱状の可食生地11を直立させた状態で回転させ、その頭頂部11aの直上にステンレス等より成る中ぐりパイプ17を配置する。
次に、中ぐりパイプ17を降下させ、中ぐりパイプ17の先端で可食生地11の頭頂部11aに小孔12を穿つ(図3の(2)、図4の(A))。
上記中ぐりパイプ17の内部には、中ぐり刃18と、該中ぐり刃18の駆動用繊維19が収納されている。
中ぐり刃18は、図5の正面図(a)、左側面図(b)、斜視図(c)に示すように、SKS3鋼材やステンレス鋼材等の鋼材より成る板材で構成されており、先端が中ぐりを行う刃先18aと成されると共に、上端に後述する主軸が挿通される主軸孔18bが形成され、さらに、主軸孔18bの下方に、上記主軸孔18bを間に挟むように、上記駆動用繊維19が通される一対の通り孔18c,18cが形成されている。
尚、上記駆動用繊維19は、高強度、高弾性率、耐熱性、耐摩耗性を備えたスーパー繊維であるパラ系アラミド繊維で構成されている。
図3の(3)及び(4)、図4の(B)及び(C)に示すように、小孔12の形成後、中ぐりパイプ17に収納されている中ぐり刃18を、中ぐりパイプ17のスリット17aから外方へ突出させる。
すなわち、図4の(B)及び(C)に示すように、中ぐり刃18の通り孔18c,18cに挿通された左側の駆動用繊維19を引き上げると、中ぐり刃18が主軸20を中心に左側に回動することにより中ぐりパイプ17のスリット17aを通して外方へ突出するのである。
次に、図3の(4)及び(5)に示すように、中ぐり刃18を中ぐりパイプ17の軸方向に対して直角(90度)に突出させた状態で、中ぐりパイプ17を徐々に下降させていくと、可食生地11が回転していることにより、中ぐり刃18の刃先18aで可食生地11内部が中ぐりされ、略円筒状の空洞部13が形成される。
中ぐりパイプ17の下降が所定の位置に達する(図3の(5))と、図3の(6)及び(7)に示すように、中ぐり刃18をパイプ17内部に収納する。
すなわち、図4の(C)の状態において、中ぐり刃18の通り孔18c,18cに挿通された右側の駆動用繊維19を引き上げると、中ぐり刃18が主軸20を中心に右側に回動することにより、スリット17aを通して中ぐりパイプ17内部へ格納されるのである。
その後、可食生地11の上方に至るまで、中ぐりパイプ17を上昇させることにより、中ぐり加工が完了する(図3の(8))
尚、中ぐり加工で発生する切粉は取出して除去しても良いが、そのまま空洞部13内に残したまま冷菓10を製造することが製造工程の簡略化に寄与し、製品の歩留まりが向上する。
[可食防湿層14の形成工程]
次に、可食防湿層14の形成工程を図6に基づいて説明する。
先ず、図6の(1)に示すように、可食生地11を直立させた状態で回転させ、その頭頂部11aの小孔12上方にチョコレート類の充填ノズル21を配置する。
次に、充填ノズル21を降下させて、充填ノズル21の先端を小孔12から差し込んで空洞部13内に配置させると共に、可食防湿層14の構成材料である液状のチョコレート類を、充填ノズル21先端側方に形成された吐出口(図示省略)から水平方向に吐出させる(図6の(2))。
この状態で充填ノズル21を徐々に下降させていくと、可食生地11の回転で生じる遠心力によって、図6の(3)及び(4)に示すように、空洞部13内面にチョコレート類がコーティングされる。尚、チョコレート類は液状であるため、空洞部13の側周面にコーティングされたチョコレート類の一部が垂れ落ちることにより、空洞部13の底面にもチョコレート類がコーティングされる。
空洞部13内面のチョコレート類のコーティングが完了すると、可食生地11の上方に至るまで充填ノズル21を上昇させる(図6の(5))。
その後、チョコレート類を冷却して固化することにより、可食防湿層14の形成工程が完了する。
尚、上下一対のモナカ生地の間にアイスクリーム類を挟み込んだ従来のモナカアイスの場合、上部のモナカ生地内面と下部のモナカ生地内面の各々別々に液状のチョコレート類をスプレーコーティングしてチョコレート層を形成するため、チョコレート層の膜厚が安定しなかったり、チョコレート類が飛散することがあった。
これに対し、本発明の場合には、中ぐりで形成された可食生地11の空洞部13内において液状のチョコレート類を充填ノズル21から吐出するだけなのでチョコレート類が飛散することはない。また、可食生地11を回転させることで生じる遠心力によって、空洞部13内面にチョコレート類をコーティングするため、チョコレート類の膜厚を制御し易い。
[アイスクリーム類15の充填工程]
可食防湿層14の形成工程が完了すると、図7に示すように、アイスクリーム類15の充填ノズル22の先端を小孔12に差し込んだ状態で、充填ノズル22の先端からアイスクリーム類15を吐出させて、空洞部13内にアイスクリーム類15を充填する。このアイスクリーム類15の充填時においても、可食生地11が回転しているので、遠心力により空洞部13の隅々まで充填され空気溜まりを生じることがない。
尚、アイスクリーム類15は、空洞部13内全体に充填されるものではなく、空洞部13の上端に所定の空間13aが残存するよう所定位置まで充填する(図8の(1)参照)。
[可食防湿材16の形成工程]
上記アイスクリーム類15の充填工程完了後、再び、可食生地11の小孔12上方にチョコレート類の充填ノズル21を配置し(図8の(1))、該充填ノズル21の先端を小孔12に差し込んだ状態で、充填ノズル21先端の吐出口から、可食防湿材16の構成材料である液状のチョコレート類を吐出させることにより、空洞部13の残存空間13a及び小孔12内にチョコレート類を充填する(図8の(2))。
その後、チョコレート類を冷却して固化することにより、可食防湿材16の形成工程が完了し、図1に示す本発明の冷菓10が完成する。
本発明の冷菓10の製造方法は、先端に刃先18aを有する板材で構成された中ぐり刃18を用いて可食生地11の中ぐりを行うものであり、板材で構成された中ぐり刃18は中ぐり加工時に容易に変形するものではないことから、可食生地11の内面を略均一な平滑面に加工することができる。
また、本発明の冷菓10の製造方法は、板材で構成された中ぐり刃18を、中ぐりパイプ17に形成したスリット17aを通して、中ぐりパイプ17の外方へ突出させると共に、中ぐりパイプ17の内部に格納するものであり、中ぐり刃18の突出・格納時に中ぐり刃18に負荷がかかることがないため、金属疲労による中ぐり刃18の破損や脱落を生じることがない。
図9は、球状の可食生地11を中ぐり加工して空洞部13を形成する場合を示すものである。
先ず、図9の(1)に示すように、回転状態の球状の可食生地11の上方から中ぐりパイプ17を降下させ、中ぐりパイプ17の先端で可食生地11の頭頂部11aから所定深さまで小孔12を穿つ。
次に、図9の(2)〜(4)に示すように、中ぐりパイプ17の軸方向に対する中ぐり刃18の突出角度を徐々に拡大しつつ、中ぐりパイプ17を徐々に上方へ引き上げて中ぐり加工を行う。すなわち、中ぐり刃18は、一対の駆動用繊維19を操作することにより主軸20を中心に回動し、中ぐりパイプ17の軸方向に対して0度<X<180度(Xは中ぐり刃18が突出可能な角度範囲)の範囲でスリット17aから突出可能と成されている。因みに、図9の(2)は中ぐりパイプ17の軸方向に対する中ぐり刃18の突出角度が45度、図9の(3)は90度、図9の(4)は135度の場合である。
而して、中ぐり刃18が180度回動して中ぐりパイプ17内に収納されると、図9の(5)に示すように、略球状の空洞部13が形成され、厚さが略均一の球状の可食生地11を製造することができる。
尚、中ぐりパイプ17の軸方向に対する中ぐり刃18の突出角度を適宜変更しつつ可食生地11の中ぐりを行うことにより、上記した略円筒状の空洞部13や略球状の空洞部13以外の様々な形状の空洞部13を形成すること可能であり、自由度の高い中ぐり加工を行うことができる。
因みに、上記特許文献1(特許第2945896号)の中ぐり加工の場合には、「中ぐり針が一定の角度でのみ突出する」ものであったため、略円筒状の空洞部しか形成できず、自由度が低かった。
図10〜図13は、上記製造方法に使用される製造装置24の一例を示すものである。
図において、11は可食生地、17は中ぐりパイプ、18は中ぐり刃、19は駆動用繊維、21はチョコレート類の充填ノズル、22はアイスクリーム類の充填ノズル、26は垂直移動用単動ロボット、28は水平移動用単動ロボット、30は駆動用繊維19の案内ローラー、32は中ぐり刃格納用のエアーシリンダー、34は駆動用繊維19の緩衝用スプリング、36は駆動用繊維19の固定用ウレタンゴム、38はアイスクリーム類14充填用開閉バルブ、40はチョコレート類塗布用開閉バルブ、42は可食生地11の回転駆動モーター、44は可食生地11の把握用ハンド、46は回転円盤、48は中ぐりパイプ17の着脱器、50は中ぐりパイプ17清掃用の圧縮空気噴出バルブ、52は回転円盤用軸受、54はタイミングベルト、56はタイミングプーリー、58は垂直移動用単動ロボット26用の取付イケール、60は中ぐり刃突出用のエアーシリンダー、62は駆動用繊維19の締結用締付リングである。
上記製造装置24の動作は以下の通りである。
(1)先ず、把握用ハンド44に可食生地11が把持されると共に、回転駆動モーターの作動により回転円盤46が回転し、その結果、可食生地11が回転する。
(2)水平移動用単動ロボット28が作動し、回転している可食生地11の上方に中ぐりパイプ17が配置される。
(3)垂直移動用単動ロボット26の作動により中ぐりパイプ17が下降し、中ぐりパイプ17の先端で可食生地11の頭頂部11aに小孔12を穿つ。
(4)所定位置まで中ぐりパイプ17が下降すると、図12に示すように、中ぐり刃突出用のエアーシリンダー60が下がると共に中ぐり刃18格納用のエアーシリンダー32が上がり、この結果、図13における右側の駆動用繊維19が上方へ引き上げられることにより、中ぐり刃18が主軸20を中心に右側へ回動して外方へ突出し、可食生地11の中ぐり加工が開始する。
(5)可食生地11の所定位置までの中ぐり加工が完了すると、図13に示すように、中ぐり刃突出用のエアーシリンダー60が上がると共に中ぐり刃18格納用のエアーシリンダー32が下がり、この結果、図13における左側の駆動用繊維19が上方へ引き上げられることにより、中ぐり刃18が主軸20を中心に左側へ回動して中ぐりパイプ17内に収納される。その後、垂直移動用単動ロボット26の作動により中ぐりパイプ17が上昇し、可食生地11の上方に配置される。
(6)次に、水平移動用単動ロボット28が作動し、回転している可食生地11の上方に可食防湿層14を構成するチョコレート類の充填ノズル21が配置される。
(7)垂直移動用単動ロボット26の作動によりチョコレート類の充填ノズル21を下降させ、充填ノズル21の先端を小孔12から差し込んで空洞部13内に配置させると共に、液状のチョコレート類を、充填ノズル21先端側方に形成された吐出口から水平方向に吐出させる。この状態で充填ノズル21を徐々に下降させていき、可食生地11の回転で生じる遠心力によって、空洞部13内面にチョコレート類をコーティングする。
(8)空洞部13内面へのチョコレート類のコーティング完了後、垂直移動用単動ロボット26の作動によりチョコレート類の充填ノズル21を上昇させ、可食生地11の上方に配置する。また、チョコレート類を冷却して固化する。
(9)次に、水平移動用単動ロボット28が作動し、回転している可食生地11の上方にアイスクリーム類15の充填ノズル22が配置される。
(10)垂直移動用単動ロボット26の作動によりアイスクリーム類15の充填ノズル22を下降させ、充填ノズル22の先端を小孔12に差し込んだ状態で、充填ノズル22の先端からアイスクリーム類15を所定量吐出させて、空洞部13内にアイスクリーム類15を充填する。
(11)アイスクリーム類15の充填完了後、垂直移動用単動ロボット26の作動によりアイスクリーム類15の充填ノズル22を上昇させ、可食生地11の上方に配置する。
(12)次に、水平移動用単動ロボット28が作動し、回転している可食生地11の上方に可食防湿材16を構成するチョコレート類の充填ノズル21が配置される。
(13)垂直移動用単動ロボット26の作動によりチョコレート類の充填ノズル21を下降させ、該充填ノズル21の先端を小孔12に差し込んだ状態で、充填ノズル21先端の吐出口から、可食防湿材16の構成材料である液状のチョコレート類を所定量吐出させ、空洞部13の残存空間13a及び小孔12内にチョコレート類を充填する。その後、チョコレート類を冷却して固化する。
製造装置24の上記(1)〜(13)の動作により、本発明の冷菓10が完成する。
本発明に係る冷菓を示す断面図である。 本発明に係る冷菓を構成する可食生地を示す構造図である。 本発明に係る冷菓の製造方法における中ぐり工程の説明図である。 本発明に係る冷菓の製造方法における中ぐり工程の説明図である。 中ぐり刃を示す正面図、左側面図、斜視図である。 本発明に係る冷菓の製造方法における可食防湿層の形成工程の説明図である。 本発明に係る冷菓の製造方法におけるアイスクリーム類の充填工程の説明図である。 本発明に係る冷菓の製造方法における可食防湿材の充填工程の説明図である。 本発明に係る冷菓の製造方法における球状の可食生地の中ぐり工程を示す説明図である。 本発明に係る冷菓の製造装置を示す説明図である。 本発明に係る冷菓の製造装置を示す説明図である。 本発明に係る冷菓の製造装置を示す説明図である。 本発明に係る冷菓の製造装置を示す説明図である。
10 冷菓
11 可食生地
11a 可食生地の頭頂部
12 小孔
13 空洞部
13a 空洞部の空間
14 可食防湿層
15 アイスクリーム類
16 可食防湿材
17 中ぐりパイプ
17a スリット
18 中ぐり刃
18a 刃先
18b 主軸孔
18c 通り孔
19 駆動用繊維
20 主軸
21 チョコレート類の充填ノズル
22 アイスクリーム類の充填ノズル
24 製造装置
26 垂直移動用単動ロボット
28 水平移動用単動ロボット
30 駆動用繊維の案内ローラー
32 中ぐり刃格納用のエアーシリンダー
34 駆動用繊維の緩衝用スプリング
36 駆動用繊維の固定用ウレタンゴム
38 アイスクリーム類充填用開閉バルブ
40 チョコレート類塗布用開閉バルブ
42 可食生地の回転駆動モーター
44 可食生地把握用ハンド
46 回転円盤
48 中ぐりパイプの着脱器
50 中ぐりパイプ清掃用の圧縮空気噴出バルブ
52 回転円盤用軸受
54 タイミングベルト
56 タイミングプーリー
58 垂直移動用単動ロボット用の取付イケール
60 中ぐり刃突出用のエアーシリンダー
62 駆動用繊維の締結用締付リング

Claims (5)

  1. 小孔を有すると共に、該小孔と連通し、中ぐりによって形成された空洞部を有する可食生地の内面に、可食防湿層を形成すると共に、上記空洞部にアイスクリーム類及び/又は氷菓を充填し、さらに、上記小孔を可食防湿材で閉塞し、以て、上記アイスクリーム類及び/又は氷菓を、可食防湿層及び可食防湿材で被覆して成ることを特徴とする冷菓。
  2. 上記可食生地がモナカ生地又はコーン生地であることを特徴とする請求項1に記載の冷菓。
  3. 上記可食防湿層及び可食防湿材がチョコレート類であることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷菓。
  4. 板材で構成された中ぐり刃を収納した中ぐりパイプで、回転状態の可食生地の頭頂部に小孔を形成した後、上記中ぐり刃を、中ぐりパイプのスリットを通して外方へ突出させ、該中ぐり刃で可食生地内部を中ぐりして空洞部を形成する工程と、
    上記空洞部の内面を液状の可食防湿層の構成材料でコーティングした後、液状の可食防湿層の構成材料を固化して可食防湿層を形成する工程と、
    上記空洞部の上端に所定の空間が残存するように、アイスクリーム類及び/又は氷菓を上記空洞部に充填する工程と、
    上記空洞部の残存空間及び小孔内に液状の可食防湿材の構成材料を充填後、固化させて可食防湿材を形成する工程
    を有することを特徴とする冷菓の製造方法。
  5. 上記中ぐり刃は中ぐりパイプの軸方向に対して所定の角度範囲Xで突出可能と成されており、該角度範囲Xが、0度<X<180度の範囲であることを特徴とする請求項4に記載の冷菓の製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11276082A (ja) * 1998-03-31 1999-10-12 Motoharu Aragaki 油脂充填米菓の製造方法

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