JP2013052758A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、乗心地性を悪化させることなく操縦安定性を向上すると共に、燃費を低減することを可能にした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】
車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、車両内側サイドウォール部2iをタイヤ径方向に配置される車両内側内径側領域Dと車両内側外径側領域Bとに分割し、車両外側サイドウォール部2oをタイヤ径方向に配置される車両外側内径側領域Cと車両外側外径側領域Aとに分割し、各領域A,B,C,Dを構成するゴム組成物の硬度HA ,HB ,HC ,HD がHC >HD >HA >HB の関係を満たすようにすると共に、各領域A,B,C,Dを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TA ,TB ,TC ,TD がTD >TC >TB >TA の関係を満たすようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、乗心地性を悪化させることなく操縦安定性を向上すると共に、燃費を低減することを可能にした空気入りタイヤに関する。
一般に、空気入りタイヤにおいて、サイドウォール部の硬度を大きくすると乗心地性が低下し、逆に、サイドウォール部の硬度を小さくすると操縦安定性が悪化する傾向がある。また、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、車両内側のサイドウォール部と車両外側のサイドウォール部とでは、上述の乗心地性や操縦安定性等のタイヤ性能に対する影響が異なっている。そのため、車両内側のサイドウォール部よりも車両外側のサイドウォール部の剛性を高くすることで車両旋回時に操縦安定性を向上させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述のように車両内外でサイドウォール部の剛性を異ならせる場合、タイヤ全体として上述のタイヤ性能のバランスは取れるものの、車両外側のサイドウォール部のみに着目するとサイドウォール部全体の剛性が高くなっているので乗心地性の悪化が懸念される。また、乗心地性への影響を考慮して車両内側に対する車両外側のサイドウォール部の剛性の増加量を小さく設定すると、操縦安定性を向上する効果が制限されることになる。
一方で、サイドウォール部の剛性を高くするために高剛性のゴム組成物を使用すると、一般に、高剛性のゴム組成物はカーボンブラックが多く配合されて発熱性が高いため、燃費が悪くなると云う問題がある。従って、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、操縦安定性、乗心地性、及び低燃費性を高度に両立することは困難である。
特開平6−320918号公報
本発明の目的は、上述する問題点を解決するもので、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、乗心地性を悪化させることなく操縦安定性を向上すると共に、燃費を低減することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、車両に対する装着方向が指定され、左右一対のビード部と、該ビード部からそれぞれ径方向外側に延びる車両外側サイドウォール部及び車両内側サイドウォール部と、両サイドウォール部のタイヤ半径方向外側同士を連結する円筒状のトレッド部とを備えた空気入りタイヤにおいて、前記車両内側サイドウォール部をタイヤ径方向に配置される車両内側内径側領域Dと車両内側外径側領域Bとの2つの領域に分割し、前記車両外側サイドウォール部をタイヤ径方向に配置される車両外側内径側領域Cと車両外側外径側領域Aとの2つの領域に分割し、これら4つの領域を構成するゴム組成物の硬度及び60℃におけるtanδをそれぞれ互いに異ならせ、前記車両外側外径側領域Aを構成するゴム組成物の硬度HA 、前記車両内側外径側領域Bを構成するゴム組成物の硬度HB 、前記車両外側内径側領域Cを構成するゴム組成物の硬度HC 、前記車両内側内径側領域Dを構成するゴム組成物の硬度HD がHC >HD >HA >HB の関係を満たすようにすると共に、前記車両外側外径側領域Aを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TA 、前記車両内側外径側領域Bを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TB 、前記車両外側内径側領域Cを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TC 、前記車両内側内径側領域Dを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TD がTD >TC >TB >TA の関係を満たすようにしたことを特徴とする。
本発明では、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、サイドウォール部に少なくとも4つの領域を設定し、これら領域に配置されるゴム組成物の硬度を車両内側サイドウォール部よりも車両外側サイドウォール部にて相対的に高くしているので、車両旋回時の操縦安定性を向上することが出来る。その一方で、上述の領域に配置されるゴム組成物の硬度を各サイドウォール部のビード部側よりもトレッド部側にて相対的に低くし、乗心地性への影響が大きいサイドウォール部のトレッド部側の部分の剛性を低減しているので、乗心地性の悪化を回避することが出来る。
更に、上述のこれら領域に配置されるゴム組成物の60℃におけるtanδを車両内側サイドウォール部よりも車両外側サイドウォール部にて相対的に低くし、各サイドウォール部のビード部側よりもトレッド部側にて相対的に低くしているので、発熱量を下げて燃費を低減することが出来ると共に、そのtanδを車両外側サイドウォール部よりも車両内側サイドウォール部にて相対的に高くし、各サイドウォール部のトレッド部側よりもビード部側にて相対的に高くしているので、振動減衰性を改善して乗心地性を向上することが出来る。
本発明においては、車両内側内径側領域Dと車両内側外径側領域Bとの境界の位置及び車両外側内径側領域Cと車両外側外径側領域Aとの境界の位置をタイヤ断面高さSHの40%〜60%の範囲に配置することが好ましい。このように各領域の分割位置を規定して各領域の量を最適化することで、乗心地性の悪化抑制、操縦安定性の向上、及び燃費の低減を高度に両立することが出来る。
本発明においては、硬度HA を基準としたとき、硬度HBをHA ×0.80≦HB ≦HA ×0.90の範囲にし、硬度HCをHA ×1.20≦HC ≦HA ×1.40の範囲にし、硬度HDをHA ×1.10≦HD ≦HA ×1.20の範囲にすることが好ましい。このように各領域間の硬度の差を設定することで乗心地性の悪化抑制と操縦安定性の向上とを高度に両立することが出来る。
本発明においては、硬度HA をJIS−A硬度で44〜60の範囲にすることが好ましい。これにより乗心地性の悪化抑制と操縦安定性の向上とを高度に両立することが出来る。尚、JIS−A硬度とは、JIS K6253に規定されるデュロメータ硬さであって、タイプAのデュロメータにより温度25℃において測定した硬さである。
本発明においては、車両外側外径側領域Aを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TA を0.05〜0.07、車両内側外径側領域Bを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TB を0.08〜0.11、車両外側内径側領域Cを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TC を0.20〜0.23、車両内側内径側領域Dを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TD を0.25〜0.29の範囲にすることが好ましい。このように各領域のゴム組成物の60℃におけるtanδの値を設定することで、燃費の低減と乗心地性の改善をより高度に両立することが出来る。尚、60℃におけるtanδとは、JIS K6394に準拠し、粘弾性スペクトロメーター(東洋精機製作所製)を使用して、温度60℃、周波数20Hz、初期歪10%、動歪±2%の条件で測定されるものである。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。
図1において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。また、ビードコア5の外周上にはビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4の本体部分と折り返し部分により包み込まれている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層7が埋設されている。これらベルト層7はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。更に、ベルト層7の外周側にはベルト補強層8が設けられている。ベルト補強層8のタイヤ周方向に対するコード角度は5°以下、より好ましくは、3°以下である。
尚、本発明において、タイヤの断面形状は図1の態様に限定されず、一般的な空気入りタイヤであればどのようなものであっても構わない。
上記空気入りタイヤにおいて、サイドウォール部2は、車両に装着したときの車両内側に位置する車両内側サイドウォール部2iと車両に装着したときの車両外側に位置する車両外側サイドウォール部2oとからなる。更に、車両内側サイドウォール部2iは、車両内側内径側領域Dと車両内側外径側領域Bとに分割され、車両外側サイドウォール部2oは、車両外側内径側領域Cと車両外側外径側領域Aとに分割されている。
このようにサイドウォール部2を4つの領域A,B,C,Dに分割したとき、車両外側外径側領域Aを構成するゴム組成物の硬度をHA 、車両内側外径側領域Bを構成するゴム組成物の硬度をHB 、車両外側内径側領域Cを構成するゴム組成物の硬度をHC 、車両内側内径側領域Dを構成するゴム組成物の硬度をHD とすると、硬度HA ,HB ,HC ,HD の大小関係がHC >HD >HA >HB の関係を満たすようになっている。
また、車両外側外径側領域Aを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TA 、車両内側外径側領域Bを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TB 、車両外側内径側領域Cを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TC 、車両内側内径側領域Dを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TD とすると、tanδの値TA ,TB ,TC ,TD の大小関係がTD >TC >TB >TA の関係を満たすようになっている。
尚、上記ゴム組成物はサイドウォール部2の各領域においてカーカス層4の外側に配置されたゴム層を構成する。
上述のようにサイドウォール部2を4つの領域A,B,C,Dに分割した場合、車両外側の領域A,Cには旋回時に車両内側の領域B,Dよりも大きな負荷が掛かる傾向があり、またタイヤ径方向外側の領域A,Bは剛性が高くなると乗心地性に悪影響を及ぼす傾向があるため、上述のように硬度HA ,HB ,HC ,HD の大小関係を規定して、各領域に適したゴム組成物を配置することで、乗心地性の悪化抑制と操縦安定性の向上を両立することが出来る。即ち、車両外側に高剛性のゴム組成物を配置することで旋回時の操縦安定性を向上し、且つタイヤ径方向外側のゴム組成物を軟らかくすることで乗心地性の悪化を抑制している。
その一方で、tanδの値を上述のように設定して、車両外側外径側領域Aを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδを低くすることで発熱量を抑えて燃費を低減すると共に、車両内側内径側領域Dを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδを高くすることで、振動減衰性を改善して乗心地性を向上することが出来る。
上述の硬度について、車両装着方向の大小関係が逆転した場合、旋回時に大きな負荷が掛かる車両外側を補強することが出来ず操縦安定性が低下する。また、タイヤ径方向の大小関係が逆転した場合、乗心地性に影響を与える外径側が高硬度になるため乗心地性が悪化する。一方、上述のtanδについて、車両装着方向の大小関係が逆転した場合、相対的に高硬度になる領域の発熱を抑えることが出来ず、燃費が悪化する。また、タイヤ径方向の大小関係が逆転した場合、振動減衰性が低下し、乗心地性が悪化する。
本発明では、上述のようにサイドウォール部2を領域A,B,C,Dに分割しているが、車両内側内径側領域Dと車両内側外径側領域Bとの境界Liの位置及び車両外側内径側領域Cと車両外側外径側領域Aとの境界Loの位置をそれぞれタイヤ断面高さSHの40%〜60%の範囲に配置することが好ましい。
このように各領域間の境界Li,Loの位置を定めることで、領域A,B,C,Dの大きさをそれぞれ最適化することが出来るので、乗心地性の悪化抑制、操縦安定性の向上、及び燃費の低減をより高度に両立することが出来る。境界Li,Loの位置がタイヤ断面高さSHの40%より内径側であると、車両内側内径側領域D及び車両外側内径側領域Cが減少して、タイヤ径方向に見て相対的に低硬度の領域が増加するため操縦安定性が悪化する。また、高tanδの車両内側内径側領域Dが減少するため、乗心地性を向上する効果を充分に得ることが出来ない。境界Li,Loの位置がタイヤ断面高さSHの60%より外径側であると、車両内側外径側領域B及び車両外側外径側領域Aが減少して、タイヤ径方向に見て相対的に高硬度の領域が増加するため乗心地性の悪化を抑制することが出来ない。また、低tanδの車両外側外径側領域Aが減少するため燃費を充分に低減することが出来ない。
尚、境界Li,Loがタイヤ子午線断面においてタイヤ幅方向に対して傾斜している場合、これら境界Li,Loの位置は、その中点の位置に基づいて特定される。そのため、境界Li,Loの中点が上記タイヤ断面高さのSHの40%〜60%の範囲に位置していれば良い。
本発明においては、各領域のゴム組成物の硬度HA ,HB ,HC ,HD の大小関係は、上述の関係において、特に、硬度HA を基準としたとき、硬度HBをHA ×0.80≦HB ≦HA ×0.90の範囲にし、硬度HCをHA ×1.20≦HC ≦HA ×1.40の範囲にし、硬度HDをHA ×1.10≦HD ≦HA ×1.20の範囲にすることが好ましい。
このように各領域間の硬度差が著しく大きくならないように抑制することで乗心地性の悪化抑制と操縦安定性の向上とを高度に両立することが出来る。硬度HB がHA ×0.80より小さいと内側外径側領域Bが軟らかくなり過ぎて操縦安定性が低下する。硬度HB がHA ×0.90より大きいと内側外径側領域Bの剛性が高くなり過ぎて乗心地性が悪化する。硬度HC がHA ×1.20より小さいと外側内径側領域Cの剛性が小さ過ぎて操縦安定性が低下する。硬度HC がHA ×1.40より大きいと外側内径側領域Cの剛性が高くなり過ぎて乗心地性が悪化する。硬度HD がHA ×1.10より小さいと外側外径側領域Dの剛性が小さ過ぎて操縦安定性が低下する。硬度HD がHA ×1.20より大きいと外側外径側領域Dの剛性が高くなり過ぎて乗心地性が悪化する。
尚、硬度HA ,HB ,HC ,HD が上述の関係を満たすとき、硬度HA をJIS−A硬度で44〜60の範囲にすることが好ましい。硬度HA が44より小さいとサイドウォール部2全体が軟らかくなり過ぎて操縦安定性が低下する。硬度HA が60より大きいとサイドウォール部2全体の剛性が高くなり過ぎて乗心地性が悪化する。
また、本発明においては、各領域のゴム組成物の60℃におけるtanδの値TA ,TB ,TC ,TD としては、上述の関係において、車両内側内径側領域Aを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TA を0.05〜0.07、車両内側外径側領域Bを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TB を0.08〜0.11、車両外側内径側領域Cを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TC を0.20〜0.23、車両外側外径側領域Dを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TD を0.25〜0.29の範囲にすることが好ましい。
このように各領域におけるtanδの値を規定することで燃費を低減すると共に乗心地性を向上することが出来る。TA が0.05より小さいと、tanδの値が低くなり過ぎるため振動減衰性が悪化し乗心地を改善することが出来ない。TA が0.07より大きいと、燃費を低減する効果が充分に得られない。TB が0.08より小さいと振動減衰性が悪化し乗心地を改善することが出来ない。TB が0.11より大きいと燃費を低減する効果が充分に得られない。TC が0.20より小さいと振動減衰性が悪化し乗心地を改善することが出来ない。TC が0.23より大きいと燃費を低減する効果が充分に得られない。TD が0.25より小さいと、振動減衰性を充分に向上出来ず乗心地性を充分に改善することが出来ない。TD が0.29より大きいと、tanδの値が高くなり過ぎるため燃費を低減する効果が充分に得られない。
タイヤサイズを185/60R15で共通にし、図1のようにサイドウォール部を4つの領域A,B,C,Dに分割し、硬度比HA ,HB ,HC ,HD 、60℃におけるtanδの値TA ,TB ,TC ,TD 、断面高さSHに対する径方向分割位置をそれぞれ表1,2のように設定した従来例1、比較例1〜12、実施例1〜6の19種類の試験タイヤを作製した。尚、表1,2において、JIS−A硬度で50を硬度比100として示している。
従来例1は、領域A,B,C,Dの硬度及びtanδが全て等しい例、即ち、両サイドウォール部を単一のゴム組成物から構成した例である。
比較例1,2は、車両内側のサイドウォール部と車両外側のサイドウォール部とを互いに異なるゴム組成物から構成した例であり、領域A及びCと領域B及びDとの間で硬度のみを異ならせた例である。比較例3,4は、両サイドウォール部をタイヤ径方向で2分割した例であり、領域A及びBと領域C及びDとの間で硬度のみを異ならせた例である。比較例5〜8は、両サイドウォール部をタイヤ径方向で2分割した例であり、領域A及びBと領域C及びDとの間でtanδのみを異ならせた例である。比較例9〜12は、領域A,B,C,Dを互いに異なるゴム組成物から構成した例であり、比較例9は硬度のみを異ならせ、比較例10はtanδのみを異ならせた例である。また、比較例11、12は、硬度のみを各領域A,B,C,Dで互いに異ならせる一方で、tanδについては領域A及びBと領域C及びDとの間のみで異ならせた例である。
実施例1〜6は、領域A,B,C,Dを硬度及びtanδがそれぞれ互いに異なるゴム組成物から構成した例である。特に、実施例1〜4は、領域A,B,C,Dの径方向分割位置を好ましい範囲に設定した例である。
これら19種類の試験タイヤについて、下記の評価方法により低燃費性、操縦安定性、及び乗心地性を評価し、その結果を表1,2に併せて示した。
低燃費性
各試験タイヤをリムサイズ15×5Jのリムに取り付け、空気圧230kPaを充填したうえで、室内ドラム試験機(ドラム径:1707mm)にて、荷重3.5kNを負荷させて、走行速度を100km/hとして走行させたときの転がり抵抗値を測定し、その結果を以って低燃費性の評価とした。評価結果は、従来例1の値の逆数を100とする指数値で示した。この指数値が大きいほど低燃費性が優れていることを意味する。
操縦安定性
各試験タイヤをリムサイズ15×5Jのリムに取り付け、フロントタイヤに空気圧230kPa、リアタイヤに空気圧230kPaを充填した上で、FF車に装着し、アスファルト路面からなるテストコースを平均速度100km/hで走行させ、テストドライバーによる官能評価を行った。評価結果は、従来例1を100とする指数値で示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れていることを意味する。
乗心地性
各試験タイヤをリムサイズ15×5Jのリムに取り付け、フロントタイヤに空気圧230kPa、リアタイヤに空気圧230kPaを充填した上で、FF車に装着し、アスファルト路面からなるテストコースを平均速度100km/hで走行させ、テストドライバーによる官能評価を行った。評価結果は、従来例1を100とする指数値で示した。この指数値が大きいほど乗心地性が優れていることを意味する。
Figure 2013052758
Figure 2013052758
表1,2から判るように、実施例1〜6はいずれも従来例1との対比において、低燃費性、操縦安定性、及び乗心地性を向上した。特に、各領域の径方向分割位置を適正な範囲に設定した実施例1〜4は、これら性能をより高度に両立した。
一方、比較例1〜12はこれら性能を両立することが出来ず、低燃費性、操縦安定性、及び乗心地性のいずれかが悪化した。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
2i 車両内側サイドウォール部
2o 車両外側サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 ベルト補強層
A 車両外側外径側領域
B 車両内側外径側領域
C 車両外側内径側領域
D 車両内側内径側領域

Claims (5)

  1. 車両に対する装着方向が指定され、左右一対のビード部と、該ビード部からそれぞれ径方向外側に延びる車両外側サイドウォール部及び車両内側サイドウォール部と、両サイドウォール部のタイヤ半径方向外側同士を連結する円筒状のトレッド部とを備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記車両内側サイドウォール部をタイヤ径方向に配置される車両内側内径側領域Dと車両内側外径側領域Bとの2つの領域に分割し、前記車両外側サイドウォール部をタイヤ径方向に配置される車両外側内径側領域Cと車両外側外径側領域Aとの2つの領域に分割し、これら4つの領域を構成するゴム組成物の硬度及び60℃におけるtanδをそれぞれ互いに異ならせ、前記車両外側外径側領域Aを構成するゴム組成物の硬度HA 、前記車両内側外径側領域Bを構成するゴム組成物の硬度HB 、前記車両外側内径側領域Cを構成するゴム組成物の硬度HC 、前記車両内側外径側領域Dを構成するゴム組成物の硬度HD がHC >HD >HA >HB の関係を満たすようにすると共に、前記車両外側外径側領域Aを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TA 、前記車両内側外径側領域Bを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TB 、前記車両外側内径側領域Cを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TC 、前記車両内側内径側領域Dを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TD がTD >TC >TB >TA の関係を満たすようにしたことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記車両内側内径側領域Dと前記車両内側外径側領域Bとの境界の位置及び前記車両外側内径側領域Cと前記車両外側外径側領域Aとの境界の位置をタイヤ断面高さSHの40%〜60%の範囲に配置したことを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記硬度HA を基準としたとき、前記硬度HBをHA ×0.80≦HB ≦HA ×0.90の範囲にし、前記硬度HCをHA ×1.20≦HC ≦HA ×1.40の範囲にし、前記硬度HDをHA ×1.10≦HD ≦HA ×1.20の範囲にしたことを特徴とする請求項4に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記硬度HA をJIS−A硬度で44〜60の範囲にしたことを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記車両外側外径側領域Aを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TA を0.05〜0.07、前記車両内側外径側領域Bを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TB を0.08〜0.11、前記車両外側内径側領域Cを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TC を0.20〜0.23、前記車両内側内径側領域Dを構成するゴム組成物の60℃におけるtanδの値TD を0.25〜0.29の範囲にしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019116172A (ja) * 2017-12-27 2019-07-18 Toyo Tire株式会社 空気入りタイヤ

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