JP2013052393A - ワイヤの接合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイヤを低荷重で被接合部に接合する。
【解決手段】芯線12が銅被膜14で被覆されたワイヤ10と電極26との間に、酸化銅が溶出する溶液30を充填し、銅被膜14の最表面および電極26の最表面に形成された酸化銅を溶液30中に溶出させる。プレス機を用いてワイヤ10を変形させてワイヤ10と電極26との接合面積を増大させるとともに、ワイヤ10と電極26とを加圧しつつ、200℃〜300℃の比較的低温な条件下で加熱することにより、ワイヤ10と電極26とを接合する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ワイヤを被接合部に接合する方法に関する。
アルミニウムワイヤを電極などの被接合部材に接合する手法として、下面に溝が設けられたツールを用い、当該ツールの溝にアルミニウムワイヤを支持させた状態でアルミニウムワイヤを被接合部に押し付けた状態で超音波パワーを印加することでボンディングを行う技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2006−216991号公報
従来の接合方法では、超音波パワーによりワイヤ表面の酸化被膜を破壊してアルミニウムワイヤを被接合部に接合するために13MPa程度の高荷重が必要となる。このため、たとえば、Siチップ上の電極へのワイヤ接合の場合、荷重および超音波の印加によってSiチップ上の電極に機械的なダメージが入りやすく、これにより、リーク電流が増大するなどの可能性がある。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ワイヤを低荷重で被接合部に接合することができる技術の提供にある。
本発明のある態様は、ワイヤの接続方法である。当該ワイヤの接続方法は、最表面が銅で形成されたワイヤおよび銅で形成された被接合部を用意する工程と、前記ワイヤと前記被接合部との間に酸化銅を主成分とする酸化物が溶出する溶液を充填する工程と、前記ワイヤを変形させて前記ワイヤと前記被接合部との接合面積を増加させる工程と、前記ワイヤと前記被接合部との間の距離を縮めるように前記ワイヤと前記被接合部とを加圧する工程と、前記ワイヤと前記被接合部とを加圧および加熱により接合する工程と、を備えることを特徴とする。
上記態様のワイヤの接合方法において、前記ワイヤの変形と前記ワイヤと前記被接合部とを加圧する工程が同一の工程であってもよい。前記ワイヤと前記被接合部とを接合する工程は、超音波を印加する工程をさらに含んでもよい。前記ワイヤの銅と前記被接合部の銅とを接合させた後、接合部分を冷却する工程と、をさらに備えてもよい。前記ワイヤが金属で形成された芯線と前記芯線を被覆する銅被膜とを有する複合ワイヤであってもよい。前記溶液は銅に対して不活性であってもよい。前記溶液が銅と錯体を形成する配位子を含んでもよい。前記錯体が加熱分解性であってもよい。前記溶液がアンモニア水またはカルボン酸水溶液であってもよい。カルボン酸水溶液に含まれるカルボン酸が多座配位子であってもよい。前記多座配位子のうち、少なくとも2つの配位子が1つの銅イオンに対して配位していてもよい。
なお、上述した各要素を適宜組み合わせたものも、本件特許出願によって特許による保護を求める発明の範囲に含まれうる。
本発明によれば、ワイヤを低荷重で被接合部に接合することができる。
実施の形態1に係るワイヤの接合方法を示す工程図である。 実施の形態1に係るワイヤの接合方法を示す工程図である。 実施の形態1に係るワイヤの接合方法を示す工程図である。 実施の形態1に係るワイヤの接合方法を示す工程図である。 実施の形態1に係るワイヤの接合方法を示す工程図である。 実施の形態1に係るワイヤの接合方法を示す工程図である。 実施の形態1に係るワイヤの接合方法を示す工程図である。 実施の形態2に係るワイヤの接合方法を示す工程図である。 実施の形態2に係るワイヤの接合方法を示す工程図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(実施の形態1)
図1乃至図7は、実施の形態1に係るワイヤの接合方法を示す工程図である。図1乃至図7を参照して実施の形態1に係るワイヤの接合方法を説明する。なお、図1乃至図7に示す各工程図において、右図(ii)は左図(i)のA−A線に沿った断面図である。
図1(A)に示すように、ボビン(図示せず)から繰り出されたワイヤ(複合ワイヤ)10の先端部を仮土台2の上に載置する。ワイヤ10は、アルミニウムで形成された芯線12および芯線12を被覆する銅被膜14を有する。本実施の形態では、ワイヤ10の断面形状は円形状であり、芯線12の径は、たとえば500μm、銅被膜14の厚さは3μmである。なお、ワイヤ10は、アルミニウムワイヤと比べて耐食性に優れるとともに、低抵抗かつ高強度という特性を有する。このため、たとえば、パワー半導体モジュールにおいて大電流が流れる部位に好適に用いることができる。
次に、図1(B)に示すように、プレス機を用いて、ワイヤ10の端部近傍と仮土台2とを加圧する。本実施の形態では、プレス機は仮土台2を載置するための台座となる下型50aとワイヤ10を変形加圧するための上型50bとを有する。上型50bの先端形状はワイヤ10に圧力を加えやすいように先細りになっており、ワイヤ10の軸方向と直交する方向の幅は、ワイヤ10の直径より大きく、ワイヤ10の軸方向の幅はワイヤ10の直径と略同等である。ワイヤ10に加える圧力は、たとえば、1MPaである。この加圧により、ワイヤ10の端部近傍の断面形状が円形状から矩形状に変形し、ワイヤ10の端部近傍の下面に平坦な領域が形成される。これにより、ワイヤ10の端部近傍に平坦な底面が形成され、この底面の面積が後述する電極との接合面積となる。すなわち、この加圧工程でワイヤ10の端部近傍を変形させることで、ワイヤ10の端部近傍と接合対象の電極との接合面積が増加する。
次に、図2(A)に示すように、上述の工程により変形が完了したワイヤ10および回路基板20を用意する。回路基板20は、金属基板22、絶縁樹脂層24および被接合部としての電極26を有する。金属基板22は、アルミニウムなどの伝熱性が良好な金属で形成されている。絶縁樹脂層24は、エポキシ樹脂などの絶縁樹脂によって形成されている。絶縁樹脂層24により電極26と金属基板22とが絶縁されている。絶縁樹脂層24は伝熱性が良好であることが好ましい。電極26は、銅などの導電性が良好な材料を用いて絶縁樹脂層24の上に形成されており、パターニングされた配線層(図示せず)と電気的に接続されている。
ワイヤ10の最表面および電極26の最表面は、ともに酸化銅を主成分とする酸化物で形成されている。ここで、「銅を主成分とする」および「酸化銅を主成分とする」という表現中、「主成分とする」は、銅または酸化銅の含有量が50%よりも大きいことを意味する。本実施の形態では、ワイヤ10の最表面および電極26の最表面は、銅が大気中で酸化することにより形成される自然酸化膜で形成されている。
次に、図2(B)に示すように、先端近傍の接合部分に変形が施されたワイヤ10と電極26との間に酸化銅を主成分とする酸化物が溶出する溶液30を充填する。具体的には、電極26の上に溶液30をスプレー塗布した後、ワイヤ10を電極26に近づけて、ワイヤ10と電極26とを接触させる。本実施の形態では、溶液30はアンモニア水である。ワイヤ10と電極26との間に溶液30を充填したときの、ワイヤ10の露出面と電極26の露出面との距離は、たとえば、1μmである。
室温で1分程度放置すると、ワイヤ10の最表面を構成する酸化銅が溶液30中に溶出する。また、電極26の最表面を構成する酸化銅が溶液30中に溶出する。ワイヤ10の最表面および電極26の最表面を構成する酸化銅が溶液30に溶出することにより、ワイヤ10の露出面および電極26露出面にそれぞれ銅が露出する。また、溶液30中では、配位子となるアンモニアイオンと銅イオンとにより銅錯体が形成される。本実施の形態では、銅錯体は、[Cu(NH2+で表される加熱分解性のテトラアンミン銅錯イオンとして存在すると考えられる。なお、アンモニア水は銅に対して不活性であるため、ワイヤ10の銅被膜14および電極26を構成する銅はアンモニア水と反応せずに残存している。
次に、図3(A)に示すように、プレス機を再び用いて、ワイヤ10の変形部分に上型50bを押し当て、ワイヤ10と電極26との間の距離を縮めるようにワイヤ10と電極26とを加圧する。この工程における加圧時の圧力は、たとえば、1MPaである。なお、ワイヤ10と電極26との接合面には上述した溶液30が介在している。
続いて、ワイヤ10と電極26とを加圧した状態で、200℃〜300℃の比較的低温な条件下で加熱することにより、ワイヤ10の接合面および電極26の接合面への銅の固相拡散を進行させる。本実施の形態では、加熱により水分が蒸発するとともに、テトラアンミン銅錯イオンが熱分解してアンモニア成分が蒸発する。これにより、溶液30において銅の割合が徐々に高まるとともに、プレス機による加圧によりワイヤ10の最表面と電極26の最表面との距離が徐々に近づく。
次に、図3(B)に示すように、溶液30中の銅以外の成分の除去が完了すると、ワイヤ10の接合面と電極26の最表面とが銅の固相拡散により接合される。固相拡散による接合が完了した後、加熱を停止して加圧を解除し、ボビンから繰り出されたワイヤ10の一端と電極26との接合工程が完了する。なお、溶液30中に溶出した銅成分は、上述した固相拡散により、ワイヤ10や電極26の中に拡散する。
次に、図4(A)に示すように、ボビンからワイヤ10を必要な長さだけさらに繰り出し、ワイヤ10の途中の部分を仮土台2の上に載置する。なお、図4(A)の複合ワイヤの一方の先端部分は、図3(A)に示すように、電極26と接合されている。
以下、図4(B)乃至図6(A)に示す各工程は、図1(B)乃至図3(A)と同様である。このため、図4(B)乃至図6(A)に示す各工程において適宜説明を省略する。
次に、図4(B)に示すように、図1(B)で示した工程と同様に、プレス機を用いて、ワイヤ10の途中部分と仮土台2とを加圧する。ワイヤ10の途中部分に加える圧力は、たとえば、1MPaである。この加圧により、ワイヤ10の途中部分の断面形状が円形状から矩形状に変形し、ワイヤ10の途中部分の下面に平坦な領域が形成される。これにより、ワイヤ10の途中部分に平坦な底面が形成され、この底面の面積が後述する電極との接合面積となる。すなわち、この加圧工程でワイヤ10の途中部分を変形させることで、ワイヤ10の途中部分と接合対象の電極との接合面積が増加する。
次に、図5(A)に示すように、上述の工程により途中部分の変形が完了したワイヤ10および、図3(B)のように、ワイヤ10の先端近傍が接続された回路基板20を用意する。ワイヤ10が接合された電極26(26a)とは異なる箇所の電極26(26b)の上に上述したように変形加工されたワイヤ10の途中部分を位置決めする。
次に、図5(B)に示すように、ワイヤ10の途中部分と電極26(26b)との間に酸化銅を主成分とする酸化物が溶出する溶液30を充填する。具体的には、電極26の上に溶液30をスプレー塗布した後、ワイヤ10を電極26に近づけて、ワイヤ10と電極26とを接触させる。ここでの工程は、図2(B)に示した工程と同様であり、詳細を省略する。
次に、図6(A)に示すように、プレス機を再び用いて、変形加工されたワイヤ10の途中部分に上型50bを押し当て、ワイヤ10と電極26との間の距離を縮めるようにワイヤ10と電極26とを加圧する。この工程における加圧時の圧力は、たとえば、1MPaである。なお、ワイヤ10と電極26との接合面には上述した溶液30が介在している。
続いて、ワイヤ10と電極26とを加圧した状態で、200℃〜300℃の比較的低温な条件下で加熱することによりワイヤ10と電極26とを銅の固相拡散により接合させる。
次に、図6(B)に示すように、ワイヤ10の途中部分から上型50bを一旦引き上げた後、当該途中部分よりボビン側にあるワイヤ10の上部に上型50bを押し当てる。なお、上型50bによる圧力は、ワイヤ10が動かない程度に調整すればよい。
次に、図7(A)に示すように、カッターなどの切削器具90を用いて、ワイヤ10の途中部分と上型50bとの間において、ワイヤ10を切断する。
以上の工程により、図7(B)に示すように、電極26(26b)と接合された途中部分は、ワイヤ10の他方の先端部分となり、ワイヤ10の一方の先端部分は、図3(A)に示すように、電極26と接合された状態となる。すなわち、ワイヤ10の両端部分がそれぞれ上述した金属接合方法により異なる電極26と接合される。
図7(A)で切り離されたボビンから繰り出された側のワイヤ10は、他の電極26間の電気的な接続に用いることができる。
(実施の形態2)
図8および図9は、実施の形態2に係るワイヤの接合方法を示す工程図である。図8および図9を参照して実施の形態に係るワイヤの接合方法を説明する。なお、図8および図9に示す各工程図において、右図(ii)は左図(i)のA−A線に沿った断面図である。
図8(A)に示すように、ワイヤ10および回路基板20を用意する。ワイヤ10は、アルミニウムで形成された芯線12および芯線12を被覆する銅被膜14を有する。本実施の形態では、ワイヤ10の一方の端部は、たとえば、回路基板20に搭載された半導体チップの電極に接続されている。
次に、図8(B)に示すように、ワイヤ10と電極26との間に酸化銅を主成分とする酸化物が溶出する溶液30を充填する。具体的には、電極26の上に溶液30をスプレー塗布した後、ワイヤ10を電極26に近づけて、ワイヤ10と電極26とを接触させる。本実施の形態では、溶液30はアンモニア水である。ワイヤ10と電極26との間に溶液30を充填したときの、ワイヤ10の露出面と電極26の露出面との距離は、たとえば、1μmである。
次に、図9(A)に示すように、プレス機を用いて、ワイヤ10と電極26との間の距離を縮めるようにワイヤ10と電極26とを加圧する。加圧時の圧力は、たとえば、1MPaである。加圧により、ワイヤ10を変形させてワイヤ10と電極26との接合面積を増加させる。本実施の形態では、ワイヤ10の断面形状が円形状から矩形状に変形する。これにより、ワイヤ10に平坦な底面が形成され、この底面の面積が電極26との接合面積となる。なお、ワイヤ10と電極26との接合面には上述した溶液30が介在している。
続いて、ワイヤ10と電極26とを加圧した状態で、200℃〜300℃の比較的低温な条件下で加熱することによりワイヤ10の接合面および電極26の接合面への銅の固相拡散を進行させる。本実施の形態では、加熱により水分が蒸発するとともに、テトラアンミン銅錯イオンが熱分解してアンモニア成分が蒸発する。これにより、溶液30において銅の割合が徐々に高まるとともに、プレス機による加圧によりワイヤ10の最表面と電極26の最表面との距離が徐々に近づく。
次に、図9(B)に示すように、銅の固相拡散が完了すると、ワイヤ10の接合面と電極26の最表面とが接合される。固相拡散による接合が完了した後、加熱を停止して加圧を解除し、ワイヤ10と電極26との接合工程が完了する。
以上説明した各実施の形態に係るワイヤの接続方法によれば、比較的低温な条件下で被接合部となる電極26にワイヤ10を接合することができる。具体的には、ワイヤ10および電極26の最表面に形成された酸化銅を主成分とする酸化物が溶液30中に溶出することにより、ワイヤ10および電極26の接合面にそれぞれ銅が露出する、言い換えるとワイヤ10および電極26の接合面が活性化される。ワイヤ10の接合面と、電極26の接合面とが活性化された後、銅の固相拡散により接合される。これにより、ワイヤ10の接合面と電極26の接合面との間にボイドが発生したり副生成物が介在することが抑制されるため、ワイヤ10と電極26との接続信頼性を高めることができる。
さらに、加圧時にワイヤ10を変形させて電極26との接合面積を増大させることで、ワイヤ10と電極26とを高強度で接合することができる。
また、ワイヤ10の表面に形成された酸化被膜をプレス加工によって破壊することなく、上述のように溶液30を用いて溶出させることにより、ワイヤ10を接合する際に必要な荷重が1MPa程度で済む。このため、ワイヤ10と電極26との接合部分に機械的なダメージが入ることが抑制され、ひいては、リーク電流が増大することを抑制することができる。
(ワイヤ接合に用いる溶液)
上述した各実施の形態に係るワイヤの接合方法では、ワイヤ接合に用いる溶液としてアンモニア水が用いられているが、銅と錯体を形成する配位子を含む溶液であれば、これに限られず、たとえば、カルボン酸水溶液であってもよい。
カルボン酸水溶液の調製に用いられるカルボン酸としては、酢酸などのモノカルボン酸、また、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フタル酸、マレイン酸などのジカルボン酸、さらに、酒石酸、クエン酸、乳酸、サリチル酸などのオキシカルボン酸が挙げられる。
このうち、カルボン酸水溶液は多座配位子となるカルボン酸を有することが好ましい。多座配位子となるカルボン酸を有するカルボン酸水溶液では、カルボン酸と銅がキレートを形成することにより銅錯体の安定性が非常に大きくなる。この結果、接合に必要な温度をより低温化させることができる。なお、酒石酸がキレートを形成することについては、「理化学辞典 第4版(岩波書店)」の第593頁に記載されている。また、酒石酸、シュウ酸などがキレートを形成することは「ヘスロップジョーンズ 無機化学(下) 齋藤喜彦 訳」の第666頁に記載されている。ここで、キレート化とは、多座配位子によって環が形成されることによって錯体の安定度が非常に大きくなることをいう。
本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうるものである。
たとえば、上記実施の形態において、芯線12はアルミニウムで形成されているが、芯線12は銀などの金属でもよい。また、ワイヤ10は、銅のみで形成された単層のワイヤであってもよい。この場合、芯線12も銅であり、芯線12と銅被膜14とが区別されない。また、上記各実施の形態においては、ワイヤの接合部分の断面形状が矩形状に変形する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、加圧によりワイヤの接合部分の断面形状が扁平状になってもよい。また、上述の各実施の形態では、ワイヤ10と電極26とを金属接合させる際に、加熱および加圧を行っているが、加熱および加圧に換えて超音波を印加してもよく、また加熱および加圧のうちいずれかを超音波印加に換えてもよく、また加熱および加圧に加えて超音波を印加してもよい。
10 ワイヤ、20 回路基板、22 金属基板、24 絶縁樹脂層、26 電極、30 溶液

Claims (11)

  1. 最表面が銅で形成されたワイヤおよび銅で形成された被接合部を用意する工程と、
    前記ワイヤと前記被接合部との間に酸化銅を主成分とする酸化物が溶出する溶液を充填する工程と、
    前記ワイヤを変形させて前記ワイヤと前記被接合部との接合面積を増加させる工程と、
    前記ワイヤと前記被接合部との間の距離を縮めるように前記ワイヤと前記被接合部とを加圧する工程と、
    前記ワイヤと前記被接合部とを加圧および加熱により接合する工程と、
    を備えることを特徴とするワイヤの接合方法。
  2. 前記ワイヤの変形と前記ワイヤと前記被接合部とを加圧する工程が同一の工程である請求項1に記載のワイヤの接合方法。
  3. 前記ワイヤと前記被接合部とを接合する工程は、超音波を印加する工程をさらに含む請求項1または2に記載のワイヤの接合方法。
  4. 前記ワイヤの銅と前記被接合部の銅とを接合させた後、接合部分を冷却する工程と、
    をさらに備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載のワイヤの接合方法。
  5. 前記ワイヤが金属で形成された芯線と前記芯線を被覆する銅被膜とを有する複合ワイヤである請求項1乃至4のいずれか1項に記載のワイヤの接合方法。
  6. 前記溶液は銅に対して不活性である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のワイヤの接合方法。
  7. 前記溶液が銅と錯体を形成する配位子を含む請求項1乃至6のいずれか1項に記載のワイヤの接合方法。
  8. 前記錯体が加熱分解性である請求項7に記載のワイヤの接合方法。
  9. 前記溶液がアンモニア水またはカルボン酸水溶液である請求項1乃至8のいずれか1項に記載のワイヤの接合方法。
  10. カルボン酸水溶液に含まれるカルボン酸が多座配位子である請求項9に記載のワイヤの接合方法。
  11. 前記多座配位子のうち、少なくとも2つの配位子が1つの銅イオンに対して配位している請求項10に記載のワイヤの接合方法。
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