JP2013052335A - 脱硝触媒の交換方法及び排煙脱硝装置 - Google Patents

脱硝触媒の交換方法及び排煙脱硝装置 Download PDF

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Abstract

【課題】排煙脱硝装置全体として脱硝触媒の長寿命化が図れ、さらに脱硝触媒の交換も容易な脱硝触媒の交換方法及び排煙脱硝装置を提供する。
【解決手段】排煙脱硝装置1は、ハウジング3の左右両側壁5に上下方向に複数個設けられた開口窓13と、ハウジング3の側壁5に設けられた脱硝触媒31を出し入れするための上部触媒出入口7及び下部触媒出入口9と、開口窓13から挿入し、脱硝触媒31を固定する着脱可能な固定具51と、を含み、脱硝触媒31の交換時には、第1段目の脱硝触媒31を上部触媒出入口7から取出し、その後、第2段目の脱硝触媒31を第1段目の位置に移動させ、以降、順次脱硝触媒31を1段上方に移動させ、固定具51で固定し、最後に、空となった最下段に下部触媒出入口9から新品の脱硝触媒31を充填する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数段の脱硝触媒が充填された排煙脱硝装置及びその脱硝触媒の交換方法に関する。
発電所では、燃焼排ガスに含まれる窒素酸化物(NO)を除去するために排煙脱硝装置を使用している。排煙脱硝装置は、ハウジング内に複数段(複数層)の脱硝触媒(単に触媒と記す場合もある)を充填し、還元剤としてアンモニアを使用し、窒素酸化物を窒素と水とに分解する。排煙脱硝装置で使用される触媒は、煤じん、被毒物質等により経年劣化し性能を低下させる。このため定期的に、各段毎に触媒の性能評価を行い、性能が低下している触媒は、新品の触媒に交換し、排煙脱硝装置の性能を維持している。
触媒の交換、充填方法については、これまでに多くの方法が提案されている。例えば、再生触媒を充填するとき、最上流側である第1段目に充填すると、劣化摩耗が激しいため再生触媒を第2段目以降に充填し、第1段目には新規触媒あるいは既設の触媒を充填することで再生触媒の性能を長期に維持する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。また活性を失った最も古い触媒から順次交換する方法も提案されている(例えば特許文献2参照)。また触媒ブロックの交換を効率的に行う方法として、触媒ブロックを排出することなく脱硝反応器内で触媒ブロックを移動させながら交換する方法も提案されている(例えば特許文献3参照)。また触媒の交換が容易な脱硝装置として、触媒を出し入れするための開口部を、反応槽の側壁に触媒各段毎に設けた脱硝装置が提案されている(例えば特許文献4参照)。
特開2002−143646号公報 特開昭59−22632号公報 特公平6−11380号公報 特開平9−38465号公報
排煙脱硝装置に充填された脱硝触媒の劣化割合は、各段同一ではなく、最上流側(第1段目)の触媒が劣化し易い。第1段目に充填された触媒は、ダーティな燃焼排ガスと直接接触するため劣化摩耗の度合が大きい。第2段目以降の触媒は、第1段目の触媒を通過し浄化された燃焼排ガスが送られるため、第1段目に充填された触媒に比較して劣化度合は小さく、下流側ほど劣化度合は小さい。
従来の触媒の交換方法は、性能が低下した触媒を取出しその位置に新品の触媒を補充する方法が一般的である。この触媒の交換方法の場合、第1段目に充填された触媒が劣化し易いために、第1段目の触媒のみが頻繁に交換され、第2段目以降の触媒は、殆ど交換されない状態が生じる。このような触媒の交換方法は、操作の点からは簡便な方法であるが、新品の触媒が、常にダーティな燃焼排ガスと直接接触するため非効率であり、排煙脱硝装置全体としてみたとき触媒の長寿命化が図れず、コスト的にも不利である。
特許文献1から4に示されるようにこれまで脱硝触媒の交換、充填方法が種々提案されているが、第1段目に充填された触媒が集中的に劣化し、この部分の触媒のみが頻繁に交換されること、これに伴う不具合についてはこれまで指摘されておらず、当然、これを解決する手段も提案されていない。
本発明の目的は、排煙脱硝装置全体として脱硝触媒の長寿命化が図れ、さらに脱硝触媒の交換も容易に行える脱硝触媒の交換方法及び排煙脱硝装置を提供することである。
本発明は、脱硝触媒が複数段充填された排煙脱硝装置の脱硝触媒の交換方法であって、最上流側に位置する第1段目の脱硝触媒を取出す触媒取出し工程と、第2段目以降の全ての脱硝触媒を順次、1段上流側に移動させる触媒移動工程と、前記触媒移動工程により移動して空となった最下流段に新たな脱硝触媒を補充する触媒補充工程と、を含むことを特徴とする脱硝触媒の交換方法である。
本発明の脱硝触媒の交換方法は、最上流側に位置する第1段目の脱硝触媒を取出した後、その位置に新たな脱硝触媒を補充するのではなく、第2段目以降の全ての脱硝触媒を順次、1段上流側に移動させ、新たな脱硝触媒は、最も劣化し難い最下段に充填する。この方法は、新たな脱硝触媒が、最も劣化し難い最下段に充填される一方、脱硝触媒を交換する度に最も古い脱硝触媒が最も劣化し易い第1段目に配置されるので装置全体として脱硝触媒の長寿命化が図れる。また、最も古い脱硝触媒が最も劣化し易い第1段目に配置されるので、第1段目の脱硝触媒が次の交換対象となる。このように交換対象となる脱硝触媒が、常に第1段目に配置されるので脱硝触媒の交換も容易である。
また本発明の脱硝触媒の交換方法において、前記触媒補充工程で補充する脱硝触媒が、新品触媒であることを特徴とする。
本方法によれば、補充する脱硝触媒として新品触媒を使用することが可能であり、この新品触媒は、最も劣化し難い最下段に充填されるので長寿命化が図れ好ましい。
また本発明は、フレーム内に脱硝触媒エレメントを充填してなる触媒ユニットを、ハウジング内に上下方向に複数段配置した、排ガス中の窒素酸化物を除去する排煙脱硝装置において、前記ハウジングの左右両側壁に上下方向に位置を異ならせ複数個設けられた開口窓と、前記ハウジングの側壁の上部及び下部に設けられた前記触媒ユニットを出し入れするための上部触媒出入口及び下部触媒出入口と、前記開口窓から挿入し、前記触媒ユニットを固定する着脱可能な固定具と、を含み、前記左右の開口窓に板材を架け渡し、該板材上にジャッキを設置し、最上段に位置する第1段目の触媒ユニットをジャッキアップし、前記上部触媒出入口から取出した後、同じ要領で第2段目以降の触媒ユニットを順次1段上方にジャッキアップし、前記固定具により前記触媒ユニットの位置を固定し、最後に、ジャッキアップし空となった最下段に前記下部触媒出入口から新たな触媒ユニットを充填することが可能なことを特徴とする排煙脱硝装置である。
本発明の排煙脱硝装置を使用することで、第1段目の脱硝触媒を取出し、第2段目以降の全ての脱硝触媒を順次1段上流側に移動させ新たな脱硝触媒を最下段に充填する脱硝触媒の交換操作を容易に実現することができる。
また本発明の排煙脱硝装置は、さらに、前記フレームの左右に設けられた、爪が左右に伸縮する可動爪と、前記ハウジングの左右両側壁に上下方向に複数段設けられた、前記爪が掛止する支持台とを含み構成されるラチェット機構を備え、前記触媒ユニットを前記ハウジング内で移動させるとき、前記ラチェット機構により前記触媒ユニットは上方への移動は可能であるが下方への移動が阻止され、前記爪を前記支持台上に掛止させることで前記触媒ユニットの位置決めを行い、その後、前記固定具により前記触媒ユニットをその位置に固定することが可能なことを特徴とする。
本発明の排煙脱硝装置は、可動爪と支持台とを含み構成されるラチェット機構を備え、このラチェット機構により触媒ユニットは上方への移動は可能であるが下方への移動が阻止されるので、ハウジング内での触媒ユニットの移動を安全に行うことができる。また爪を支持台上に掛止させることで触媒ユニットの位置決めが行われるので、ハウジング内で触媒ユニットを移動させたときの触媒ユニットの位置決めも容易である。
また本発明の排煙脱硝装置において、さらに、前記可動爪は、前記爪と、前記爪を突出させるばねと、前記爪を格納する格納室とを含み、前記爪は、前記ばねで常に突出するように取り付けられる一方、前記ばねに抗して前記格納室側に押込むことが可能で左右に伸縮自在であり、前記支持台は、正面視において、上面が水平で側面が傾斜した逆三角形の形状を有し、前記支持台の上面に前記爪が掛止したとき前記触媒ユニットが正規の位置になるように設置されており、前記触媒ユニットを前記ハウジング内で上方に移動させると、前記爪を前記支持台の側面に圧接させながら、前記支持台をガイドとして上方に移動し、前記爪が前記支持台の上面に達すると前記爪を最大に突出させ、前記支持台上に掛止し、前記触媒ユニットの下方への移動を阻止することを特徴とする。
本発明の排煙脱硝装置は、触媒ユニットをハウジング内で上方に移動させると、爪を支持台の側面に圧接させながら、支持台をガイドとして上方に移動するので、触媒ユニットを安全にまた確実に所定の位置に移動させることができる。
本発明の脱硝触媒の交換方法は、最上流側に位置する第1段目の脱硝触媒を取出した後、第2段目以降の全ての脱硝触媒を順次、1段上流側に移動させ、新たな脱硝触媒は、最も劣化し難い最下段に充填するので、装置全体として脱硝触媒の長寿命化が図れる。また性能が低下し交換対象となる脱硝触媒が常に第1段目となるので脱硝触媒の交換も容易である。このような脱硝触媒の交換方法は、本発明の排煙脱硝装置を用いて容易にかつ安全に行うことができる。
本発明の実施の一形態としての排煙脱硝装置1の概略構成を示す正面図である。 図1の排煙脱硝装置1の概略構成を示す横断面図である。 (a)は、図1のA部の詳細図であり、(b)は、可動爪37の概略構成を示す平面図である。 図1の排煙脱硝装置1内に充填した脱硝触媒31の交換要領を示す図である。 図1の排煙脱硝装置1内に充填した脱硝触媒31の交換手順を示すフローチャートである。
図1は、本発明の実施の一形態としての排煙脱硝装置1の概略構成を示す図である。図2は、排煙脱硝装置1の概略構成を示す横断面図、図3中(a)は、図1のA部の詳細図であり、(b)は、可動爪37の概略構成を示す平面図である。
排煙脱硝装置1は、脱硝触媒を用い、還元剤にアンモニアを使用し、燃焼排ガス(以下排ガスと記す)に含まれる窒素酸化物(NO)を窒素と水とに分解する装置である。本排煙脱硝装置1では、排ガスは上方から下方に向かって流れ、ここでは排ガスの流れに従い最上流側の脱硝触媒を第1段、最下流側の脱硝触媒を第4段とする。
本排煙脱硝装置1は、断面が矩形のハウジング3を備え、ハウジング3内に4段の脱硝触媒(脱硝触媒ユニット)31が充填されている。ハウジング3を構成する両側壁5には、上部及び下部に脱硝触媒31を出し入れするための上部触媒出入口7、下部触媒出入口9が設けられている。この上部触媒出入口7、下部触媒出入口9は、脱硝触媒31をハウジング3内に搬入し、又は脱硝触媒31をハウジング3内から搬出可能な大きさを有し、ここから脱硝触媒31を出し入れすることができる。上部触媒出入口7、下部触媒出入口9は、ここから排ガスが漏洩しないようにガスケット(図示を省略)を介して着脱可能な蓋11で覆われている。
また両側壁5には、側壁5の幅とほぼ同じ長さの細長い開口窓13が所定の間隔で穿設されている。各開口窓13は、各段の脱硝触媒31の上端部、中央部、及び下部に対応する位置に設けられている。開口窓13のうち、各段の脱硝触媒31の中央部に位置する開口窓13は、脱硝触媒31の位置を固定する固定具51の挿入口として使用される。また各段の脱硝触媒31の上端部に位置する開口窓13は、脱硝触媒31を交換するとき、ジャッキを支持するベース板63を両側壁5に架け渡すための挿入口として使用される。開口窓13も上部触媒出入口7、下部触媒出入口9と同様に、ここから排ガスが漏洩しないようにガスケット(図示を省略)を介して着脱可能な蓋15で覆われている。
また両側壁5の内壁には、側壁5の幅いっぱいに、開口窓13に高さを合せるように逆三角形の支持台17が所定の間隔で取付けられている。支持台17は上面19が水平であり、正面視において側面21が傾斜している。前記開口窓13は支持台17と支持台17との間に設けられ、支持台の上面19は開口窓13の底辺と一致する。
この支持台17は、脱硝触媒31のフレーム35の底部に設けられた可動爪37の爪39が掛止するための台であり、固定爪として機能し、フレーム35の底部に設けられた可動爪37と支持台17とでラチェット機構49が構成される。ラチェット機構49の詳細については後述する。また支持台17の先端部23は、脱硝触媒と僅かな隙間を有し、脱硝触媒31は、この左右の支持台17の間に位置する。ハウジング3内で脱硝触媒31を移動させるとき、支持台17は、脱硝触媒31が左右へずれることを防止するガイドとして機能する。
脱硝触媒31は、多数の触媒エレメント33がフレーム35内に充填された触媒ユニットとして、各段に配置されている。触媒エレメント33は、ハニカム形状の触媒であり、ここでは縦4列、横6列、計24個の触媒エレメント33がフレーム35内に隙間なく充填されている。ここに示す触媒エレメント33の数は例示であり、充填される触媒エレメント33の個数が特定の個数に限定されないことは言うまでもない。
フレーム35は、ハウジングの前後壁面4と左右の支持台17との間にほぼ隙間なく入り込む大きさであり、上面が全面開口し、底面が排ガスの流通に抵抗とならないように大きな目開きの網状の部材で形成されている。また両側面には、固定具51が嵌り込む凹部36が設けられている。凹部36の大きさは、ここに嵌り込む固定具の挿入部53と同じ大きさであり、固定具の挿入部53がぐらつくことなくきちっと嵌り込む。凹部36の高さは、開口窓13の高さと略同一であり、また脱硝触媒31を正規(所定)の位置に充填したとき、凹部36の底面と開口窓13の底辺とが同じ高さとなるように設けられている。またフレーム35には、底部両側に伸縮可能な可動爪37が設けられている。
可動爪37は、爪39と、爪39を突出させるコイルばね45と、爪39を格納する格納室47を含み構成され、爪39を支持台の上面19に係止し、ハウジング3内での脱硝触媒31の降下を阻止すると共に、ハウジング3内での脱硝触媒31の位置決めに使用される。可動爪37は、フレーム35の底部に左右各々2個装着されており、爪39の底面とフレーム35の底面との段差は小さい。
爪39は、幅広の板状の部材であり、厚さは、開口窓13の高さと略同一である。可動爪37は、脱硝触媒31を移動させるとき、爪の先端部41を支持台の側面21に当接させながら移動する。このため爪39が支持台17に引っ掛かることなくスムーズに移動できるように先端部41が丸く面取りされている。
可動爪37は、次の要領でフレーム35の底部に取付けられている。フレーム35の底部には、爪39を格納可能な格納室47が設けられ、格納室47にはコイルばね45が取付けられている。このコイルばね45の先端部に爪39が取付けられ、コイルばね45の作用により爪39には格納室47から突出するように力が働く。爪39には、ストッパー43が設けられており、このストッパー43により突出量が制限される。爪39は、最大に突出した状態で先端部41がハウジング3の壁面5より僅かに手前であり、コイルばね45を圧縮するように爪39を格納室47側に押し込むと、爪39全体を格納室47内に格納することができる。
ラチェット機構49の動作について説明する。図1に示すようにハウジング3内に脱硝触媒31が充填された状態では、可動爪37は、爪39を最大に突出させ、支持台の上面19に係止している。この状態で脱硝触媒31を固定している固定具51を取外しても、爪39が支持台の上面19に係止しているので、脱硝触媒31が降下することはなく、またハウジング3内に充填された脱硝触媒31は降下させることができない。固定具51を取外した状態で、脱硝触媒31を上方に移動させると、可動爪37は、爪の先端部41を支持台の側面21に圧接させた状態で、爪39を部分的に格納室47内に格納しながら上方に移動する。爪の先端部41が支持台の先端部23を越え、支持台の上面部19まで達すると、格納室47側に押し込まれていた爪39が全部突出し、支持台の上面19に係止する。以上のようにラチェット機構49は、脱硝触媒31の降下を阻止し、上方への移動のみ可能とする。
固定具51は、脱硝触媒31の位置を固定するためのものであり、脱硝触媒31のフレーム35に設けられた凹部36に嵌り込む挿入部53と挿入部53の端部に設けられた突起部55とからなる。挿入部53は、板状の部材からなり、開口窓13とほぼ同じ大きさであり、先端部がフレーム35に設けられた凹部36に嵌り込む。開口窓13の底辺、支持台の上面19及び凹部36の底面は、同じ高さであり、これらは正面視において一直線上となっている。挿入部53、凹部36、及び開口窓13の大きさがほぼ同じ大きさであるので、固定具51を挿入すると、挿入部53が凹部36及び開口窓13にきちっと嵌り込み、脱硝触媒31の上下方向への移動を阻止する。
次に排煙脱硝装置1内に充填した脱硝触媒の交換方法を説明する。図4は、排煙脱硝装置1内に充填した脱硝触媒31の交換要領を示す図であり、図5は、排煙脱硝装置1内に充填した脱硝触媒の交換手順を示すフローチャートである。ここでは、第1段目の脱硝触媒31の性能が低下し、第1段目の脱硝触媒31を取出し、代わりに新品の脱硝触媒を充填する場合の脱硝触媒の交換方法である。
まず、第1段目の脱硝触媒31を上部触媒出入口7から取出す(ステップS1)。具体的には次の要領で行う。第2段目の脱硝触媒31の上端に位置する左右の開口窓13に、油圧ジャッキ61を支えるベース板63を架け渡す。このベース板63上に油圧ジャッキ61、さらに油圧ジャッキ61の上に補強板65を設置した後、油圧ジャッキ61を動作させ、補強板65を脱硝触媒のフレーム35の底面に当接させる。その後に第1段目の脱硝触媒31を固定している固定具51を引き抜く。なお、ベース板63及び補強板65には、油圧ジャッキ61が嵌り込む凹部(図示を省略)が設けられており、油圧ジャッキ61が、凹部に嵌り込むことで油圧ジャッキ61及び補強板65のずれが防止される。
この状態で油圧ジャッキ61を動作させ、第1段目の脱硝触媒31を上方へ移動させる。脱硝触媒31を上方へ移動させると、爪39を支持台の側面21に圧接させ左右の爪の先端部41の間隔を狭めながら上昇する。このとき支持台の側面21がガイドとして機能するため、脱硝触媒31を真っ直ぐ上に持ち上げることができる。爪39が最上段の支持台の上面19に達すると、脱硝触媒31を横に引抜き、上部触媒出入口7から取出す。このときフレーム35の底面、補強板65の上面、及び支持台の上面19が略同一の高さであるので、脱硝触媒31の引抜き操作が容易である。第1段目の脱硝触媒31を上部触媒出入口7から取出した後、油圧ジャッキ61、補強板65及びベース板63を回収する。
次に第2段目の脱硝触媒31を、脱硝触媒31が抜き出され空となっている第1段目の脱硝触媒31の位置に移動させる(ステップS2)。第2段目の脱硝触媒31を第1段目の脱硝触媒31の位置に移動させる要領は、前記第1段目の脱硝触媒31の移動要領と基本的に同じである。具体的には、第3段目の脱硝触媒31の上端に位置する左右の開口窓13に、油圧ジャッキ61を支えるベース板63を架け渡し、このベース板63上に油圧ジャッキ61、さらに油圧ジャッキ61の上に補強板65を設置し、油圧ジャッキ61を動作させ、補強板65を脱硝触媒のフレーム35の底面に当接させる。その後に第2段目の脱硝触媒31を固定している固定具51を引き抜く。この状態で油圧ジャッキ61を動作させ、爪39が上から第3段目の支持台の上面19に達すると、ジャッキアップ操作を終了し、固定具51を挿入し、脱硝触媒31の位置を固定する。
以降、上記要領で第3段目の脱硝触媒31を、脱硝触媒31が移動し空となっている第2段目の脱硝触媒の位置に、続いて第4段目の脱硝触媒31を、脱硝触媒31が移動し空となっている第3段目の脱硝触媒31の位置に移動させる(ステップS3、S4)。
最後に新品の脱硝触媒を、脱硝触媒31が移動し空となっている第4段目の脱硝触媒31の位置に充填する(ステップS5)。ベース板63を左右の下部触媒出入口9に架け渡し、その上に油圧ジャッキ61、さらにその上に補強板65を設置する。リフタ(図示を省略)を用いて新品の脱硝触媒31を、補強板65上に載置し、油圧ジャッキ61で新品の脱硝触媒31を第4段目の脱硝触媒の位置までジャッキアップする。その後、固定具51を挿入し新品の脱硝触媒31を固定する。ベース板63、油圧ジャッキ61、及び補強板65を回収し、蓋11、15を取付け、脱硝触媒31の交換作業を終了する。
上記のように排煙脱硝装置1において、脱硝触媒31の交換は、最上流側に位置する第1段目の脱硝触媒31を取出し、第2段目以降の全ての脱硝触媒31を順次、1段上流側に移動させ、新品の脱硝触媒31が最下段に充填される。この脱硝触媒の交換方法により、使用期間の最も長い脱硝触媒31が自動的に第1段目に配置され、使用期間の最も短い脱硝触媒31が第4段目に配置される。排煙脱硝装置1に充填された脱硝触媒31の劣化速度は、各段同一ではなく、第1段目に充填された脱硝触媒31は、ダストを含むダーティな排ガスと接するため劣化速度が大きく、第4段目に充填された脱硝触媒31は、浄化された排ガスと接するため劣化速度は小さい。つまり、各段に充填された脱硝触媒31の劣化速度は、第1段目が一番速く、第4段目が一番遅い。
以上のことから分かるように使用期間の最も長い脱硝触媒31、別の表現をすれば寿命の一番短い脱硝触媒31が、一番劣化し易い環境下に置かれるので、4段の脱硝触媒31のうち第1段目の脱硝触媒31が一番早く交換時期を迎えることとなる。このとき一番早く交換時期を迎える脱硝触媒31が最上段に位置するので、脱硝触媒31の交換操作も容易となり、脱硝触媒31の交換作業を効率的に行うことができる。また、使用期間が短く寿命の長い脱硝触媒31ほど、劣化し難い環境下に置かれるので、排煙脱硝装置1全体として脱硝触媒31の長寿命化が図れる。
また本排煙脱硝装置1は、可動爪37と支持台17とを含み構成されるラチェット機構49により、ハウジング3内での脱硝触媒31の移動が上方のみ可能で、下方への移動が阻止されるので、脱硝触媒31の移動を安全に行うことができる。またハウジング3内で脱硝触媒31を上方に移動させると、爪39を支持台の側面21に圧接させながら、支持台17をガイドとして上方に移動するので、脱硝触媒31の移動を安全にまた確実に行うことが可能であり、さらに爪39を支持台上に掛止させることで脱硝触媒31の位置決めが行われるので、ハウジング3内での脱硝触媒31の位置決めも容易である。
本発明に係る脱硝触媒の交換方法及び排煙脱硝装置を、排煙脱硝装置1を用いて説明したけれども、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、脱硝触媒を第4段充填する例を示したが、脱硝触媒の段数は4段に限定されず、2段、3段、又は5段以上であってもよい。また、上記実施形態では、上下方向に脱硝触媒を充填した排煙脱硝装置を示したが、本発明に係る脱硝触媒の交換方法は、複数の脱硝触媒を横方向(水平方向)に並べる排煙脱硝装置にも適用することができる。さらに最下段に充填する脱硝触媒は、新品の脱硝触媒のみならず、再生した脱硝触媒を使用してもよい。
また上記実施形態に示した排煙脱硝装置1は、ラチェット機構49を備え、ハウジング3内で脱硝触媒31を移動させるとき、ラチェット機構49が脱硝触媒31の降下を防止し、支持台17がガイドとして機能することは上述の通りであり、本発明の脱硝触媒の交換方法を安全に実施できる好ましい形態といえる。但し、最上流側に位置する第1段目の脱硝触媒31を取出し、第2段目以降の全ての脱硝触媒31を順次、1段上流側に移動させ、移動して空となった最下流段に新たな脱硝触媒31を補充する本発明の脱硝触媒の交換方法を実施可能であれば、排煙脱硝装置1はラチェット機構49を備えていなくてもよい。なお、第1段目と第2段目の脱硝触媒を同時に交換する場合には、第3段目以降の脱硝触媒を順次、2段上流側に移動させ、新たに充填する脱硝触媒を最下段の1つ上の段及び最下段に充填すればよい。
1 排煙脱硝装置
3 ハウジング
5 側壁
7 上部触媒出入口
9 下部触媒出入口
13 開口窓
17 支持台
19 支持台の上面
21 支持台の側面
31 脱硝触媒(脱硝触媒ニユット)
35 フレーム
37 可動爪
39 爪
45 コイルばね
49 ラチェット機構
51 固定具
61 油圧ジャッキ
63 ベース板

Claims (5)

  1. 脱硝触媒が複数段充填された排煙脱硝装置の脱硝触媒の交換方法であって、
    最上流側に位置する第1段目の脱硝触媒を取出す触媒取出し工程と、
    第2段目以降の全ての脱硝触媒を順次、1段上流側に移動させる触媒移動工程と、
    前記触媒移動工程により移動して空となった最下流段に新たな脱硝触媒を補充する触媒補充工程と、
    を含むことを特徴とする脱硝触媒の交換方法。
  2. 前記触媒補充工程で補充する脱硝触媒が、新品触媒であることを特徴とする請求項1に記載の脱硝触媒の交換方法。
  3. フレーム内に脱硝触媒エレメントを充填してなる触媒ユニットを、ハウジング内に上下方向に複数段配置した、排ガス中の窒素酸化物を除去する排煙脱硝装置において、
    前記ハウジングの左右両側壁に上下方向に位置を異ならせ複数個設けられた開口窓と、
    前記ハウジングの側壁の上部及び下部に設けられた前記触媒ユニットを出し入れするための上部触媒出入口及び下部触媒出入口と、
    前記開口窓から挿入し、前記触媒ユニットを固定する着脱可能な固定具と、
    を含み、
    前記左右の開口窓に板材を架け渡し、該板材上にジャッキを設置し、最上段に位置する第1段目の触媒ユニットをジャッキアップし、前記上部触媒出入口から取出した後、同じ要領で第2段目以降の触媒ユニットを順次1段上方にジャッキアップし、前記固定具により前記触媒ユニットの位置を固定し、最後に、ジャッキアップし空となった最下段に前記下部触媒出入口から新たな触媒ユニットを充填することが可能なことを特徴とする排煙脱硝装置。
  4. さらに、前記フレームの左右に設けられた、爪が左右に伸縮する可動爪と、前記ハウジングの左右両側壁に上下方向に複数段設けられた、前記爪が掛止する支持台とを含み構成されるラチェット機構を備え、
    前記触媒ユニットを前記ハウジング内で移動させるとき、前記ラチェット機構により前記触媒ユニットは上方への移動は可能であるが下方への移動が阻止され、前記爪を前記支持台上に掛止させることで前記触媒ユニットの位置決めを行い、その後、前記固定具により前記触媒ユニットをその位置に固定することが可能なことを特徴とする請求項3に記載の排煙脱硝装置。
  5. さらに、前記可動爪は、前記爪と、前記爪を突出させるばねと、前記爪を格納する格納室とを含み、前記爪は、前記ばねで常に突出するように取り付けられる一方、前記ばねに抗して前記格納室側に押込むことが可能で左右に伸縮自在であり、
    前記支持台は、正面視において、上面が水平で側面が傾斜した逆三角形の形状を有し、前記支持台の上面に前記爪が掛止したとき前記触媒ユニットが正規の位置になるように設置されており、
    前記触媒ユニットを前記ハウジング内で上方に移動させると、前記爪を前記支持台の側面に圧接させながら、前記支持台をガイドとして上方に移動し、前記爪が前記支持台の上面に達すると前記爪を最大に突出させ、前記支持台上に掛止し、前記触媒ユニットの下方への移動を阻止することを特徴とする請求項4に記載の排煙脱硝装置。
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