JP2007160224A - 排煙脱硝装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】触媒ブロックの設置時間を短縮可能な脱硝反応器の提供。
【解決手段】直方体に形成された複数の触媒ブロック1と、触媒ブロック1が設置される短形平面の支持棚3と、支持棚3の側縁に設けられた側壁5とを備え、側壁5は、触媒ブロック1を搬送するフォークリフト9が出入りする開口11を有し、触媒ブロック1は、触媒ブロック1の底部の長手方向に前記フォークリフト9の2つの爪を差し込む差込口13が配設され、支持棚3は、フォークリフト9が走行可能に梁15上に厚板17又はグレーチング19を設置して形成され、支持棚3の開口11に対して直交方向に延在する第1の領域21には、触媒ブロック1が長手方向を開口11面に平行に配列され、支持棚2の第1の領域21以外の第2の領域23には、触媒ブロック1が長手方向を第1の領域21の触媒ブロック1の長手方向に直交させて配列されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、排煙脱硝装置に関する。
発電用ボイラ等から排出された排ガス中の窒素酸化物(NO)を除去するために、還元剤であるアンモニアを注入して排ガスと充分に混合した後に、脱硝触媒を用いて以下の反応式に示すような脱硝反応を行っている。
4NO + 4NH + O → 4N + 6H
6NO + 8NH → 7N + 12H
このため、ボイラに設置される排煙脱硝装置は、炭素鋼で製作された枠に脱硝触媒を担持した触媒ユニットを収容した触媒ブロックを短形平面の支持棚に配列して脱硝反応器が形成されている。
触媒ブロックは、ボイラ燃焼調整完了後に、支持棚に配列して使用される。また、配列した触媒ブロックの触媒性能が低下した場合には、運転終了後に、追加若しくは交換することにより性能回復を図っている。
近年の電力需要の増加より、発電用ボイラを含む設備では高稼動率を確保するために、触媒ブロックの交換時におけるボイラ停止期間の大幅な短縮が必要とされている。このため、触媒ブロックの設置時間を短縮することで稼働時間を確保することが考えられている。
例えば、特許文献1には、直方体に形成された触媒ブロックを運搬用枠等によって電気ホイストに固定して、入口からレールに沿って脱硝反応器内に搬入した後、横方向に延在するレールに移し換えて平面形状に配列することが記載されている。
また、特許文献2には、直方体に形成された触媒ブロックを運搬用枠等によって電気ホイストに固定して、入口からレールに沿って脱硝反応器内に搬入した後、移動用台車に乗せ換えて横方向に移動して、平面形状に配列することが記載されている。
特開昭58−88025号公報 特開昭62−106825号公報
しかし、電気ホイストを用いると、運搬用枠等に触媒ブロックを固定するための時間を要する。また、搬送過程で、別のレールあるいは台車に触媒ブロックを積み替えするための時間も要する。これらのことから、多数の触媒ブロックを脱硝反応器に設置するための時間がかかり、脱硝反応器の稼動時間が制約されるという問題がある。
本発明は、触媒ブロックを脱硝反応器に設置する時間を短縮することを課題とする。
本発明の脱硝反応器は、直方体に形成された複数の触媒ブロックと、前記触媒ブロックが設置される短形平面の支持棚と、前記支持棚の側縁に設けられた側壁とを備え、前記側壁は、前記触媒ブロックを搬送するフォークリフトが出入りする開口を有し、前記触媒ブロックは、前記触媒ブロックの底部の長手方向に前記フォークリフトの2つの爪を差し込む差込口が配設され、前記支持棚は、前記フォークリフトが走行可能に梁上に厚板又はグレーチングを設置して形成され、前記支持棚の前記開口に対して直交方向に延在する第1の領域には、前記触媒ブロックが長手方向を前記開口面に平行に配列され、前記支持棚の前記第1の領域以外の第2の領域には、前記触媒ブロックが長手方向を前記第1の領域の触媒ブロックの長手方向に直交させて配列されていることを特徴とする。
これによれば、フォークリフトにより、触媒ブロックを脱硝反応器内に、直接搬入することができ、奥側から順番に配列することができる。その間、積み替えが必要ないから、触媒ブロックの設置時間を短縮できる。
ところで、フォークリフトによって触媒ブロックを設置していくにつれて、フォークリフトが旋回できるスペースが無くなり、支持棚の全域に隙間無く設置するのが困難になる。そこで、開口に対して直交方向に延在する第1の領域に設置する触媒ブロックの向きを、長手方向が開口面に平行に設置するようにしているから、フォークリフトの走行方向に触媒ブロックの長手方向を直交させて設置することにより、直進走行操作のみで、第1の領域に隙間無く触媒ブロックを設置することができる。
本発明によれば、触媒ブロックを脱硝反応器に設置する時間を短縮することができる。
以下、図1乃至図3を用いて、本発明の一実施形態の脱硝反応器を説明する。図1は、本実施形態の脱硝反応器内に触媒ブロックを設置している様子を上から見た図である。図2は、本実施形態の脱硝反応器内に触媒ブロックを設置している様子を横方向から見た図である。図3は、本実施形態の脱硝反応器の支持棚に触媒ブロックが設置された状態の一部を示す図である。
図1、2に示すように、本実施形態の脱硝反応器は、触媒ブロック1が設置される短形平面の支持棚3が設けられ、支持棚3の側縁に側壁を形成するケーシング5が設けられている。ケーシング5には、触媒搬入用通路7から触媒ブロック1を搬送するフォークリフト9が搬出入する出入口11が設けられている。支持棚3は、フォークリフト9が走行可能なように、受梁15間に厚板17又はグレーチング19を設置して形成されている。触媒ブロック1は、図3に示すように、直方体であり、底部の長手方向にフォークリフト9の2つの爪を2つの開口に差し込む差込口13が離して配設されている。なお、差込口13は、フォークリフト9の2つの爪が差し込める1つの開口にしてもかまわない。
支持棚3の受梁15は、触媒ブロック1の長手方向の両端を支持するように、所定のピッチで設けられている。すなわち、出入口11に対して直交方向に延在する領域21には、触媒ブロック1が長手方向を出入口11の開口面に平行に設置するように受梁15が設けられている。また、領域21以外の領域23には、触媒ブロック1が長手方向を領域21の触媒ブロック1の長手方向に直交させて設置するように受梁15が設けられている。
また、本実施形態の触媒ブロック1は、長手方向と短手方向の寸法比が2対1になるように形成されている。例えば、触媒ブロック1のサイズは、幅約2メートルで長さ約1メートルに形成することができる。このような触媒ブロック1は、正方体の触媒ユニットを2個並べて実現できる。
次に、本実施形態の触媒ブロック1の設置手順について説明する。触媒搬入用通路7で触媒ブロック1を積載したフォークリフト9は、出入口11から支持棚3に進入して、領域21をまっすぐ進んだ後、出入口11から一番奥に到着すると矢印Aに示すように90°旋回して領域23に進入し、受梁15に長手方向の両端が架かるように触媒ブロック1を設置する。この操作を繰り返して、領域23を触媒ブロック1で満たした後に、フォークリフト9の向きを変えずに、受梁15に長手方向の両端が架かるように、領域21の奥に触媒ブロック1を設置する。この操作を繰り返し、領域21を触媒ブロック1で満たす。このため、フォークリフト9の直進走行操作のみで、領域21に隙間無く触媒ブロック1を設置することができる。
このようにして、領域21には、触媒ブロック1が長手方向を出入口11の開口面に平行になるように設置され、領域23には、触媒ブロック1が長手方向を領域21の触媒ブロック1の長手方向に直交させて設置される。
この操作を奥から順番に繰り返し、支持棚3が触媒ブロック1で満たされると、出入口11を閉じる等の復旧作業を行う。なお、本実施形態において、排ガスは、支持棚3に対して直交する方向に流れることから、受梁15間に厚板17を設置している場合には、触媒ブロック1の設置後、厚板17は撤去される。
上記の手順で、領域21に設置される触媒ブロック1は、長手方向を出入口11の開口面に平行になるように設置されるから、短手方向に差込口13を配設する必要がなくなる。よって、長手方向に差込口13を配設する触媒ブロック1に統一できるから、触媒ブロック1の取り扱いを容易にでき、作業の効率化を図り設置時間を短縮できる。また、領域21に触媒ブロック1を設置する際、本実施形態の触媒ブロック1は長手方向と短手方向の寸法比が2対1だから、触媒ブロック1の短手方向を2個並べた寸法は触媒ブロック1の長手方向の寸法と同じになり、各列から触媒ブロック1がはみ出すことはなく、設置作業を妨げない。また、触媒ブロック1を隙間無く設置できるから、各触媒ブロック1間の空間に対してガスパス防止等の処置をする必要がなくなる。
また、出入口11は一箇所に設ければよく、開口部の確保及び充填後の復旧に必要な時間を短縮できる。また、触媒ブロック1の追加、又は交換等を行う場合に、領域21の設置した触媒ブロック1を取り除くだけで、作業空間を確保できる。
したがって、脱硝触媒の設置時間の大幅な短縮が可能となり、脱硝触媒交換等におけるボイラ停止期間の大幅な短縮が図れることから、発電用ボイラ設備における高稼動率要求を満たし、近年の電力需要のひっ迫を緩和することができる。
また、本実施形態では、最小旋回半径が小さいフォークリフト9を使用することが好ましい。なお、フォークリフト9の代わりに、触媒ブロック1の積載が容易で、少ない面積で旋回又は回転できる作業車を使用してもかまわない。
本実施形態の脱硝反応器内に触媒ブロックを設置している様子を上から見た図である。 本実施形態の脱硝反応器内に触媒ブロックを設置している様子を横方向から見た図である。 本実施形態の脱硝反応器の支持棚に触媒ブロックが設置された状態の一部を示す図である。
符号の説明
1 触媒ブロック
3 支持棚
5 ケーシング
7 触媒搬入用通路
9 フォークリフト
11 出入口
13 差込口
15 受梁
17 厚板
19 グレーチング
21、23 領域

Claims (3)

  1. 直方体に形成された複数の触媒ブロックと、前記触媒ブロックが設置される短形平面の支持棚と、前記支持棚の側縁に設けられた側壁とを備え、
    前記側壁は、前記触媒ブロックを搬送するフォークリフトが出入りする開口を有し、
    前記触媒ブロックは、前記触媒ブロックの底部の長手方向に前記フォークリフトの2つの爪を差し込む差込口が配設され、
    前記支持棚は、前記フォークリフトが走行可能に梁上に厚板又はグレーチングを設置して形成され、前記支持棚の前記開口に対して直交方向に延在する第1の領域には、前記触媒ブロックが長手方向を前記開口面に平行に配列され、前記支持棚の前記第1の領域以外の第2の領域には、前記触媒ブロックが長手方向を前記第1の領域の触媒ブロックの長手方向に直交させて配列されていることを特徴とする脱硝反応器。
  2. 前記触媒ブロックは、長手方向と短手方向の寸法比が、2対1であることを特徴とする請求項1に記載の脱硝反応器。
  3. 前記梁は、前記触媒ブロックの長手方向の両端の位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の脱硝反応器。
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