JP2013050696A - 感光性樹脂組成物、レリーフパターン形成材料、感光性膜、ポリイミド膜、硬化レリーフパターン、その製造方法、及び半導体装置 - Google Patents

感光性樹脂組成物、レリーフパターン形成材料、感光性膜、ポリイミド膜、硬化レリーフパターン、その製造方法、及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】解像性及び感度に優れたリソグラフィー性能を有し、低温キュアにおいて、ウエハ反りを防止する硬化レリーフパターンを形成することができる感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物を用いるレリーフパターン形成材料、感光性膜、ポリイミド膜、硬化レリーフパターン、その製造方法、及び該硬化レリーフパターンを含む半導体装置の提供。
【解決手段】(a)下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂、及び(b)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有する感光性樹脂組成物。

上記一般式(1)中、Rは、2価の有機基を表す。複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。但し複数のRのうち少なくとも1つは脂環基を有する2価の有機基である。Rは、各々独立に、水素原子又は有機基を表す。但し複数の−COのうち少なくとも1つは、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基である。
【選択図】なし

Description

本発明は半導体装置の表面保護膜、層間絶縁膜、表示デバイス用の層間絶縁膜として使用されるポジ型高耐熱性感光性樹脂組成物、該ポジ型高耐熱性感光性樹脂組成物を用いた耐熱性を有する硬化レリーフパターンの製造方法及びレリーフパターンを含有する半導体装置に関するものである。
半導体装置の表面保護膜、層間絶縁膜には、優れた耐熱性と電気特性、機械特性などを併せ持つネガ型ポリイミド樹脂が用いられている。このネガ型ポリイミド樹脂は、現在は一般に感光性ポリイミド前駆体組成物の形で供され、塗布、活性光線によるパターニング、有機溶剤現像、高温で熱イミド化処理等を施すことによって、半導体装置上に表面保護膜、層間絶縁膜等を容易に形成させることが出来、従来の非感光性ポリイミド前駆体組成物に比べて大幅な工程短縮が可能となるという特徴を有している。
ところが、感光性のネガ型ポリイミド前駆体組成物は、その現像工程において、現像液としてN−メチル−2−ピロリドンなどの大量の有機溶剤を用いる必要があり、近年の環境問題の高まりなどから、脱有機溶剤対策が求められてきている。これを受け、最近になって、フォトレジストと同様に、アルカリ性水溶液で現像可能な耐熱性感光性樹脂材料の提案が各種なされている。
中でも、アルカリ性水溶液可溶性のポリアミック酸(ポリイミド前駆体)、あるいはヒドロキシポリアミド(ポリベンズオキサゾール)前駆体を、感光性ジアゾキノン化合物などの光活性成分と混合した組成物をポジ型感光性樹脂組成物として用いる方法が、近年注目されている。
このポジ型感光性樹脂の現像メカニズムは、未露光部の感光性ジアゾキノン化合物がアルカリ性水溶液に不溶であるのに対し、露光することにより該感光性ジアゾキノン化合物が化学変化を起こしインデンカルボン酸化合物となってアルカリ性水溶液に可溶となることを利用したものである。この露光部と未露光部の間の現像液に対する溶解速度の差を利用し、未露光部のみのレリーフパターンの形成が可能となる(例えば、特許文献1参照)。
他方、感光性と未露光部の不溶性の機能を分離する技術として、半導体フォトレジストの分野では露光で触媒量の酸を発生させ、引き続く加熱プロセスにより組成物中のアルカリ不溶の基を露光で発生した酸を触媒とする化学反応でアルカリ可溶の基に変換する化学増幅型の感光性組成物が数多く適用されている。本技術分野に於いても、化学増幅型の感光性組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照)。特に、高解像性、高感度等の観点から、酸分解性の特定の保護基で保護されたポリイミド前駆体を含有する化学増幅型の感光性樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献3、4参照)。
一方、近年の半導体技術の発展に伴い、より微細なパターンの形成及びパターン形成後の硬膜温度(キュア温度)を下げる要求がある。
しかしキュア温度を下げた場合、イミド環化が進行しにくくなることが知られている。この問題に関しては、例えばスルホン酸、スルホン酸エステル化合物等を添加することにより改善されることが既に報告されている(特許文献5)。しかし、得られた膜の強度や耐薬品性が不足する、あるいは微細な画像形成能を損なう場合もあることがわかった。
また、近年のシリコンウエハの大口径化、積層化に伴い、ポリイミド膜を形成したシリコンウエハの反り(以下、単に「ウエハ反り」ともいう。)の問題も顕在化している。これはポリイミドとシリコンウエハの熱膨張係数差から発生する残留応力が原因と考えられており、従って従来のポリイミドよりも低熱膨張性、低応力(低ストレス)性のポリイミドが強く求められている(例えば、非特許文献1参照)。ポリイミド主鎖を直線かつ剛直構造にすることにより低熱膨張性は達成できるが(非特許文献2参照)、このような構造ではその前駆体のi線透過性、溶剤溶解性、アルカリ溶解性が低く、十分なリソグラフィー性能を付与させる事が出来ないなどの問題点があった。例えば、特許文献6は、放射線照射により酸を発生する化合物とPBO前駆体を含むポジ型感光性組成物であって、前記PBO前駆体により形成されるポリベンゾオキサゾール膜の残留応力が25MPa以下であるPBO前駆体を含有するポジ型感光性組成物を開示しているが、感度、プロファイルなどのリソグラフィー性能に種々の問題が存在する。
特開昭56−27140号公報 特開2002−526793号公報 特開2009−244479号公報 特開2009−192760号公報 特開2006−010781号公報 特開2001−214055号公報
J.Photopolym.Sci.Technol.,VOL.15;NO.2;PAGE.167−172(2002) 最新ポリイミド 〜基礎と応用〜(日本ポリイミド研究会編)
本発明は、解像性及び感度に優れたリソグラフィー性能を有し、300℃以下(好ましくは250℃以下)の低温での硬化、いわゆる低温キュアにおいて、応力が低いことによりウエハ反りを防止する硬化レリーフパターンを形成することができる感光性樹脂組成物、該感光性樹脂組成物を用いる、レリーフパターン形成材料、感光性膜、ポリイミド膜、硬化レリーフパターン、その製造方法、及び該硬化レリーフパターンを含む半導体装置を提供することを目的とする。
本発明は、下記の構成であり、これにより本発明の上記課題が解決される。
〔1〕
(a)下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂、及び
(b)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
を含有する感光性樹脂組成物。
上記一般式(1)中、
は、4価の有機基を表す。複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
は、2価の有機基を表す。複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
但し複数のRのうち少なくとも1つは脂環基を有する2価の有機基である。
は、各々独立に、水素原子又は有機基を表す。
但し複数の−COのうち少なくとも1つは、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基である。
〔2〕
前記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂(a)が、下記一般式(2)で表される繰り返し単位と、下記一般式(3)で表される繰り返し単位とを有する樹脂である、〔1〕に記載の感光性樹脂組成物。
上記一般式(2)中、
’は、前記一般式(1)におけるRと同義である。
’は、前記一般式(1)におけるRと同義である。
但し複数の−CO’のうち少なくとも1つは、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基である。
は、脂環基を有する2価の有機基である。
上記一般式(3)中、
”は、前記一般式(1)におけるRと同義である。
”は、前記一般式(1)におけるRと同義である。
但し複数の−CO”のうち少なくとも1つは、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基である。
は、Rとは異なる2価の有機基である。
〔3〕
前記一般式(3)におけるRが芳香族基を有する2価の基である、〔2〕に記載の感光性樹脂組成物。
〔4〕
前記一般式(3)におけるRが下記式のいずれかで表される2価の基である、〔3〕に記載の感光性樹脂組成物。
上記式中、各芳香環の水素原子が、各々独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基、シアノ基、フェニル基及びトリフルオロメチル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子又は基によって置換されていてもよい。
〔5〕
前記一般式(1)における−CO、前記一般式(2)における−CO’又は前記一般式(3)における−CO”の熱分解温度が100〜220℃である、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
〔6〕
前記一般式(1)における−CO、前記一般式(2)における−CO’又は前記一般式(3)における−CO”についての酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基が、カルボキシル基の水素原子が下記一般式(III)で表される基で置換されたエステル基である、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
上記一般式中、
Raは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Rbは、単結合又は2価の連結基を表す。
Qは、アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい脂環基、又はヘテロ原子を含んでいてもよい芳香環基を表す。
Ra、Rb及びQの少なくとも2つは、互いに結合して環を形成していてもよい。
〔7〕
前記一般式(III)におけるRaが、下記一般式(IV)又は(V)で表される基である、〔6〕に記載の感光性樹脂組成物。
上記一般式中、
Rc、Rd、Re、Rf及びRgは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基又はハロゲン原子を表し、Rc及びRdが互いに結合して環を形成していてもよく、Re、Rf及びRgの少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。
〔8〕
前記一般式(IV)におけるRc及びRdの少なくとも1つが、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基又はハロゲン原子である、〔7〕に記載の感光性樹脂組成物。
〔9〕
前記一般式(IV)におけるRc及びRdの少なくとも1つが、アリール基である、〔8〕に記載の感光性樹脂組成物。
〔10〕
前記一般式(III)におけるRa、Rb及びQの少なくとも1つが、電子求引性基ないしは電子求引性基を有する基である、〔6〕に記載の感光性樹脂組成物。
〔11〕
前記一般式(1)におけるRが単環式又は縮合多環式の脂肪族基又は芳香族基を有する4価の連結基である、〔1〕に記載の感光性樹脂組成物。
〔12〕
前記一般式(1)におけるRが、脂環基を有する2価の基、芳香族基を有する2価の基又はケイ素原子を含有する2価の基である、〔1〕又は〔11〕に記載の感光性樹脂組成物。
〔13〕
前記樹脂(a)の質量平均分子量が20万以下である、〔1〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
〔14〕
(c)塩基性化合物を更に含有する、〔1〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
〔15〕
前記化合物(b)が、オキシム化合物である、〔1〕〜〔14〕のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
〔16〕
(f)密着促進剤を更に含有する、〔1〕〜〔15〕のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
〔17〕
ポジ型現像用である、〔1〕〜〔16〕のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
〔18〕
〔1〕〜〔16〕のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物であるパターン形成材料。
〔19〕
〔1〕〜〔16〕のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物により形成される感光性膜。
〔20〕
〔1〕〜〔16〕のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を加熱処理して得られるポリイミド膜。
〔21〕
(ア)〔19〕に記載の感光性膜を基板上に形成する工程、
(イ)該感光性膜を活性光線又は放射線で露光する工程、
(ウ)該感光性膜の露光された部分を水性アルカリ現像液で除去するように現像する工程、及び
(エ)得られたレリーフパターンを加熱処理する工程
を有する硬化レリーフパターンの製造方法。
〔22〕
〔21〕に記載の製造方法により得られた硬化レリーフパターン。
〔23〕
〔22〕に記載の硬化レリーフパターンを具備する半導体装置。
〔24〕
下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂。
上記一般式(1)中、
は、4価の有機基を表す。複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
は、2価の有機基を表す。複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
但し複数のRのうち少なくとも1つは脂環基を有する2価の有機基である。
は、各々独立に、水素原子又は有機基を表す。
但し複数の−COのうち少なくとも1つは、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基である。
本発明の感光性樹脂組成物は、解像性及び感度に優れたリソグラフィー性能を有し、いわゆる低温キュアにおいて、応力が低いことによりウエハ反りを防止する硬化レリーフパターンを形成することができる。
本発明によれば、解像性及び感度に優れたリソグラフィー性能を有し、いわゆる低温キュアにおける低応力特性に優れ、ウエハ反りを防止する硬化レリーフパターンを形成することができる、レリーフパターン形成材料、感光性膜、ポリイミド膜、硬化レリーフパターン、その製造方法、及び該硬化レリーフパターンを含む半導体装置を提供することができる。
本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書中における「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線(EB)等を意味する。また、本発明において光とは、活性光線又は放射線を意味する。
また、本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線、X線、EUV光などによる露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線による描画も露光に含める。
本発明の感光性樹脂組成物は、(a)下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂、及び
(b)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
を含有する。
上記一般式(1)中、
は、4価の有機基を表す。複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
は、2価の有機基を表す。複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
但し複数のRのうち少なくとも1つは脂環基を有する2価の有機基である。
は、各々独立に、水素原子又は有機基を表す。
但し複数の−COのうち少なくとも1つは、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基である。
前記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂(a)を含有する本発明の感光性樹脂組成物が、解像性及び感度に優れたリソグラフィー性能を有し、いわゆる低温キュアにおいて、応力が低いことによりウエハ反りを防止する硬化レリーフパターンを形成することができる理由は定かではないが以下のように推定される。
前記一般式(1)で表される繰り返し単位は熱硬化することにより直線的かつ剛直なポリイミドを形成することができ、更に樹脂(a)中に複数存在するRのうち少なくとも1つを脂環基を有する2価の有機基とすることにより直線性及び剛直性を向上させることができる。これにより、熱膨張性を特に低くすることができ、低応力を達成できウエハ反りを防止することができるものと推定される。
更に樹脂(a)中に複数存在するRのうち少なくとも1つが脂環基を有する2価の有機基であることにより、露光時のi線などの光透過性が損なわれずに、解像性及び感度に優れたリソグラフィー性能を達成するものと推定される。
(a)一般式(1)の繰り返し単位を有する樹脂
前記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂(a)は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂である。一般式(1)の繰り返し単位を有する樹脂は、好ましくはアルカリ現像液に不溶又は難溶性である。
一般式(1)で表される繰り返し単位は、Rを核として4個のカルボキシル基を有する化合物、そのカルボン酸無水物、又は前記4個のカルボキシル基のうちの少なくとも1つにおける水素原子が酸の作用により脱離する基で置換されてなる化合物に由来する酸成分と、Rを核として2個のアミノ基を有する化合物に由来するジアミン成分とから構成される。換言すると、前記一般式(1)中の2つのカルボニル基で挟まれた該2つのカルボニル基を含む部分構造である酸成分と、前記一般式(1)中の−NH−R−NH−で表される部分構造であるジアミン成分とから構成される。
4価の有機基Rとしては、炭素数4〜30であることが好ましく、単環式又は縮合多環式の脂肪族基又は芳香族基を有する4価の連結基であることがより好ましい。樹脂(a)中に複数存在するRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
4価の有機基Rにおける単環式の芳香族基としては、ベンゼン環基、ピリジン環基等が挙げられる。
4価の有機基Rにおける縮合多環式の芳香族基としては、ナフタレン環基、ペリレン環基などが挙げられる。
4価の有機基Rにおける単環式の脂肪族基としては、シクロブタン環基、シクロペンタン環基、シクロへキサン環基などが挙げられる。
4価の有機基Rにおける縮合多環式の脂肪族基としては、ビシクロ[2.2.1]へプタン環基、ビシクロ[2.2.2]オクタン環基、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン環基などが挙げられる。
4価の有機基Rについての単環式又は縮合多環式の脂肪族基又は芳香族基を有する4価の連結基としては、前述の単環式又は縮合多環式の脂肪族基又は芳香族基そのものであってもよいが、複数の単環式又は縮合多環式の脂肪族基又は芳香族基が単結合ないしは2価の連結基を介して連結して、Rとしての4価の連結基を形成していてもよい。
前記2価の連結基としては、アルキレン基(炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基など)、酸素原子、イオウ原子、2価のスルホン基、エステル結合、ケトン基、アミド基などが挙げられる。
を核として少なくとも4個のカルボキシル基に由来する基を有する酸成分の具体例としては、ピロメリット酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)二フタル酸無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸無水物、(トリフルオロメチル)ピロメリット酸無水物、ジ(トリフルオロメチル)ピロメリット酸無水物、ジ(ヘプタフルオロプロピル)ピロメリット酸無水物、ペンタフルオロエチルピロメリット酸無水物、ビス〔3、5−ジ(トリフルオロメチル)フェノキシ〕ピロメリット酸無水物、3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物、2,3’,3,4’−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物、3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニルメタン二無水物、3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニルスルホン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−テトラカルボキシビフェニル二無水物、2,2’,5,5’−テトラキス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−テトラカルボキシビフェニル二無水物、5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物、5,5’−ビス(トリフルオロメチル)−3,3’,4,4’−テトラカルボキシベンゾフェノン二無水物、ビス〔(トリフルオロメチル)ジカルボキシフェノキシ〕ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、ビス(ジカルボキシフェノキシ)テトラキス(トリフルオロメチル)ベンゼン二無水物、2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕プロパン二無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物、5,5’−[p−フェニレンビス(オキシカルボニル)]ジ無水フタル酸などの芳香族テトラカルボン酸無水物に由来する成分や、
シクロブタンテトラカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸無水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸、ビシクロ[2.2.1]へプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸、又はビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、(1S,2S,4R,5R)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、(1R,2S,4S,5R)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族テトラカルボン酸無水物に由来する成分などを挙げることができる。
好ましくは、ピロメリット酸無水物に由来する成分、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物に由来する成分、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物に由来する成分、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物に由来する成分、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物に由来する成分、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)二フタル酸無水物に由来する成分、3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物に由来する成分、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸無水物に由来する成分、5,5’−[p−フェニレンビス(オキシカルボニル)]ジ無水フタル酸に由来する成分、シクロブタンテトラカルボン酸無水物に由来する成分、シクロペンタンテトラカルボン酸無水物に由来する成分、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物に由来する成分、(1S,2S,4R,5R)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物に由来する成分、(1R,2S,4S,5R)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物に由来する成分であり、
より好ましくはピロメリット酸無水物に由来する成分、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物に由来する成分、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)二フタル酸無水物に由来する成分、シクロブタンテトラカルボン酸無水物に由来する成分、3,3’,4,4’−テトラカルボキシジフェニルエーテル二無水物に由来する成分、シクロペンタンテトラカルボン酸無水物に由来する成分、5,5’−[p−フェニレンビス(オキシカルボニル)]ジ無水フタル酸に由来する成分、(1S,2S,4R,5R)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物に由来する成分、(1R,2S,4S,5R)−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物に由来する成分である。これらを使用することによって良好な溶剤溶解性、アルカリ溶解速度、透明性、応力特性が実現できる。
を核として4個のカルボキシル基を有する化合物などに由来する酸成分の樹脂(a)における含有量としては、樹脂(a)を構成する全繰り返し単位に対して20〜70モル%であることが好ましく、30〜60モル%であることがより好ましい。
2価の有機基Rとしては、脂環基を有する2価の基、芳香族基を有する2価の基、ケイ素原子を含有する2価の基などが挙げられる。樹脂(a)中に複数存在するRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
以下、Rが脂環基を有する2価の基のときのRを核とするジアミン成分を、脂環ジアミン成分ということもあり、Rが芳香族基を有する2価の基のときのRを核とするジアミン成分を、芳香族ジアミン成分ということもあり、Rがケイ素原子を含有する2価の基のときのRを核とするジアミン成分を、シリコンジアミン成分ということもある。
樹脂(a)中に複数存在するジアミン成分中のRのうち少なくとも1つは脂環基を有する2価の基である。樹脂(a)が脂環基を有するジアミン成分を含有することによって良好な溶剤溶解性、アルカリ溶解速度、透明性、感度が実現できる。
が有し得る脂環基としては、炭素数3〜20の2価の脂環基が好ましく、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基などの単環のシクロアルキレン基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチレン基、ノルボルニレン基、テトラシクロデカニレン基、テトラシクロドデカニレン基、アダマンチレン基などの多環のシクロアルキレン基などを挙げることができる。
についての脂環基を有する2価の基としては、前記脂環基そのものであってもよいが、複数の脂環基がアルキレン基(炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基など)で連結して、Rとしての脂環基を有する2価の基を形成していてもよく、ジアミン成分中のアミノ基と脂環基とがアルキレン基で連結していてもよい。
脂環基を有する2価の基を構成し得る前記脂環基、アルキレン基は置換基を有していてもよく、そのような置換基としてアルキル基(好ましくは炭素数1〜4のアルキル基)、ハロゲン原子などが挙げられる。
特に好ましいRを核とする脂環基構造をもつジアミン成分としては5−アミノ−1,3,3−トリメチルシクロヘキサンメチルアミン成分、cis−1,4−シクロヘキサンジアミン成分、trans−1,4−シクロヘキサンジアミン成分、1,4−シクロヘキサンジアミン成分(cis、trans混合物)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)成分及びその3,3’−ジメチル置換体、ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン成分、1,3−ジアミノアダマンタン成分、3,3’−ジアミノ−1,1’−ビアダマンチル成分、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンビス(シクロヘキシルアミン)成分が挙げられ、この内3,3’−ジアミノ−1,1’−ビアダマンチル成分、trans−1,4−シクロヘキサンジアミン成分が応力を低くする観点から好ましい。
を核として2個のアミノ基を有する脂環ジアミン成分の樹脂(a)中の含有量としては、樹脂(a)を構成する全繰り返し単位に対して20〜70モル%であることが好ましく、30〜60モル%であることがより好ましい。
についての芳香族基を有する2価の基における芳香族基としては、炭素数5〜16の芳香族基であることが好ましく、フェニレン基、ナフチレン基などが挙げられる。また、前記芳香族基は窒素原子、酸素原子などのヘテロ原子を含んでいてもよく、例えば、2価のベンゾオキサゾール基などが挙げられる。
についての芳香族基を有する2価の基としては前記芳香族基そのものであってもよいが、複数の芳香族基が単結合ないしは2価の連結基を介して連結して、Rとしての芳香族基を有する2価の基を形成していてもよく、ジアミン成分中のアミノ基と芳香族基とが2価の連結基を介して連結していてもよい。
前記2価の連結基としては、アルキレン基(炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基など)、酸素原子、イオウ原子、2価のスルホン基、エステル結合、ケトン基、アミド基などが挙げられる。
芳香族基を有する2価の基を構成し得る前記芳香族基、アルキレン基は置換基を有していてもよく、そのような置換基としてアルキル基(好ましくは炭素数1〜4のアルキル基)、ハロゲン原子、メトキシ基などのアルコキシ基、シアノ基、フェニル基などのアリール基などが挙げられる。
を核とする芳香族ジアミン成分の具体例としては、例えば、m−フェニレンジアミン成分、p−フェニレンジアミン成分、2,4−トリレンジアミン成分、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル成分、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル成分、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル成分、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン成分、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン成分、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン成分、3,3’−ジアミノジフェニルメタン成分、4,4’−ジアミノジフェニルメタン成分、3,4’−ジアミノジフェニルメタン成分、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド成分、3,3’−ジアミノジフェニルケトン成分、4,4’−ジアミノジフェニルケトン成分、3,4’−ジアミノジフェニルケトン成分、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン成分、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン成分、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン成分、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン成分、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン成分、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)−1−ペンテン成分、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)−2−ペンテン成分、1,4−ビス(α,α−ジメチル−4−アミノベンジル)ベンゼン成分、イミノ−ジ−p−フェニレンジアミン成分、1,5−ジアミノナフタレン成分、2,6−ジアミノナフタレン成分、4−メチル−2,4−ビス(4−アミノフェニル)ペンタン成分、5(又は6)−アミノ−1−(4−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン成分、ビス(p−アミノフェニル)ホスフィンオキシド成分、4,4’−ジアミノアゾベンゼン成分、4,4’−ジアミノジフェニル尿素成分、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル成分、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン成分、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン成分、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ベンゾフェノン成分、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン成分、4,4’−ビス[4−(α,α−ジメチル−4−アミノベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン成分、4,4’−ビス[4−(α,α―ジメチル−4−アミノベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン成分、4,4’−ジアミノビフェニル成分、4,4’−ジアミノベンゾフェノン成分、フェニルインダンジアミン成分、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル成分、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル成分、2,2’−ジメチル4,4’−ジアミノビフェニル成分、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン成分、o−トルイジンスルホン成分、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン成分、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン成分、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルフィド成分、1,4−(4−アミノフェノキシフェニル)ベンゼン成分、1,3−(4−アミノフェノキシフェニル)ベンゼン成分、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン成分、4,4’−ジ−(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン成分、4,4’−ジアミノベンズアニリド成分、4−アミノフェニル−4’−アミノフェニルベンゾエート成分、ビス(4−アミノフェニル)テレフタレート成分、2−(4−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール−5−イルアミン、4,4’’−ジアミノ−p−ターフェニル成分等、及びこれら芳香族ジアミンの芳香核の水素原子が、塩素原子、フッ素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基、シアノ基、フェニル基からなる群より選ばれた少なくとも一種の基又は原子によって置換された構造が挙げられる。
特に好ましい芳香族ジアミン成分としては、p−フェニレンジアミン成分、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル成分、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン成分、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン成分、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン成分、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン成分、イミノ−ジ−p−フェニレンジアミン成分、4,4’−ジアミノビフェニル成分、4,4’−ジアミノベンゾフェノン成分、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル成分、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル成分、2,2’−ジメチル4,4’−ジアミノビフェニル成分、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン成分、o−トルイジンスルホン成分、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)プロパン成分、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン成分、4,4’−ジ−(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン成分、4,4’−ジアミノベンズアニリド成分、4−アミノフェニル−4’−アミノフェニルベンゾエート成分、ビス(4−アミノフェニル)テレフタレート、2−(4−アミノフェニル)ベンゾオキサゾール−5−イルアミン成分、4,4’’−ジアミノ−p−ターフェニル成分が挙げられ、良好な靭性を有し、応力が低い膜が得られる。
また、上記ジアミン成分には水酸基が置換されていても良い。このようなビスアミノフェノール成分としては、例えば、3,3’−ジヒドロキシベンジジン成分、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル成分、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル成分、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン成分、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルスルホン成分、ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メタン成分、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン成分、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン成分、2,2−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン成分、ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)メタン成分、2,2−ビス−(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン成分、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシベンゾフェノン成分、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン成分、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシジフェニルエーテル成分、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル成分、1,4−ジアミノ−2,5−ジヒドロキシベンゼン成分、1,3−ジアミノ−2,4−ジヒドロキシベンゼン成分、1,3−ジアミノ−4,6−ジヒドロキシベンゼン成分などが挙げられる。これらのビスアミノフェノール成分は単独あるいは混合して使用してもよい。
これらのビスアミノフェノール構造のうち特に好ましい態様として、前記一般式(1)中のRが下記から選ばれる芳香族基を有する2価の基の場合が挙げられる。
上記式中、Xは−O−、−S−、−C(CF−、−CH−、−SO−、−NHCO−を表す。*は前記一般式(1)中のRに結合する−NH−、又は−OHとの結合位置を表す。また、上記構造において、Rに結合する−NH−と−OHとは互いにオルト位(隣接位)に結合する。
を核として2個のアミノ基を有する芳香族ジアミン成分の樹脂(a)中の含有量としては、樹脂(a)を構成する全繰り返し単位に対して5〜40モル%であることが好ましく、10〜30モル%であることがより好ましい。
また、基板との接着性を高めるためにRを核とするジアミン成分としてシリコンジアミン成分とすることができる。この例としては、ビス(4−アミノフェニル)ジメチルシラン成分、ビス(4−アミノフェニル)テトラメチルシロキサン成分、ビス(4−アミノフェニル)テトラメチルジシロキサン成分、ビス(γ―アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン成分、1,4−ビス(γ―アミノプロピルジメチルシリル)ベンゼン成分、ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン成分、ビス(γ―アミノプロピル)テトラフェニルジシロキサン成分等が挙げられる。
シリコンジアミン成分として、下記構造も挙げることができる。
上記式において、R及びRは2価の有機基を表し、R及びRは1価の有機基を表す。複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
及びRで表される2価の有機基としては、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐のアルキレン基、炭素数6〜20のフェニレン基、炭素数3〜20の2価の脂環基、又はこれらを組み合わせて構成される基を表す。
及びRで表される1価の有機基としては、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖もしくは分岐のアルキル基もしくは炭素数6〜20のアリール基を表す。
より具体的には、下記を挙げることができる。
を核として少なくとも2個のアミノ基を有するシリコンジアミン成分の樹脂(a)中の含有量としては、樹脂(a)を構成する全繰り返し単位に対して5〜40モル%であることが好ましく、10〜30モル%であることがより好ましい。
前記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂(a)は、熱硬化させてポリイミドとした際に、直線性及び剛直性を向上させ低応力を達成しウエハ反りを防止する観点、基板との接着性を高める観点、露光後のアルカリ溶解性を高める観点などから、下記一般式(2)で表される繰り返し単位と、下記一般式(3)で表される繰り返し単位とを有する樹脂であることが好ましい。
上記一般式(2)中、
’は、前記一般式(1)におけるRと同義である。
’は、前記一般式(1)におけるRと同義である。
但し複数の−COR’のうち少なくとも1つは、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基である。
は、脂環基を有する2価の有機基である。
上記一般式(3)中、
”は、前記一般式(1)におけるRと同義である。
”は、前記一般式(1)におけるRと同義である。
但し複数の−CO”のうち少なくとも1つは、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基である。
は、Rとは異なる2価の有機基である。
についての脂環基を有する2価の有機基の具体例、好ましい例としては、Rについての脂環基を有する2価の基の具体例、好ましい例と同様のものが挙げられる。
とは異なる2価の有機基Rとしては、Rについて前述した、芳香族基を有する2価の基、ケイ素原子を含有する2価の基などが挙げられる。
前記一般式(3)におけるRは、熱硬化させてポリイミドとした際に、直線性及び剛直性を向上させ低応力を達成しウエハ反りを防止する観点、耐熱性を向上させる観点から、芳香族基を有する2価の基であることが好ましく、Rについての芳香族基を有する2価の基の具体例、好ましい例としては、Rについての芳香族基を有する2価の基の具体例、好ましい例と同様のものが挙げられる。下記式のいずれかで表される2価の基であることがより好ましい。
上記式中、各芳香環の水素原子が、各々独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基、シアノ基、フェニル基、トリフルオロメチル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子又は基によって置換されていてもよい。
、R’又はR”の有機基の例としては、炭素数1〜20であることが好ましく、具体的には、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ケイ素原子含有基、−CORc(Rcはアルキル基、アリール基、シクロアルキル基)、−SORd(Rdはアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、o−キノンジアジド基)、又はそれらを組み合わせた基などが挙げられる。
、R’又はR”で表されるアルキル基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数1〜20の直鎖、又は分岐アルキル基であり、アルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有していてもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基などの直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基などの分岐アルキル基を挙げることができる。置換基として、例えば、シアノ基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。
、R’又はR”で表されるシクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数3〜20のシクロアルキル基であり、多環でもよく、環内に酸素原子を有していてもよい。具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などを挙げることができる。
、R’又はR”で表されるアリール基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基などが挙げられる。
、R’又はR”で表されるアラルキル基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基が挙げられ、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基が挙げられる。
、R’又はR”で表されるアルコキシ基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数1〜20のアルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基などが挙げられる。
、R’又はR”で表されるケイ素原子含有基は、ケイ素が含有されていれば特に制限されないが、シリルオキシ基(トリメチルシリルオキシ、トリエチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)が好ましい。
、R’又はR”で表されるアルケニル基は、上記アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、ケイ素原子含有基の任意の位置に2重結合を有する基が挙げられる。炭素数1〜12が好ましく、更に炭素数1〜6が好ましい。例えば、ビニル基、アリル基が好ましい。
、R’又はR”で表されるアルキニル基は、上記アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、ケイ素原子含有基、の任意の位置に3重結合を有する基が挙げられる。炭素数1〜12が好ましく、更に炭素数1〜6が好ましい。例えば、エチニル基、プロパルギル基が好ましい。
本発明において、樹脂(a)中に存在する複数の−COのうち少なくとも1つは、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基である。前記一般式(2)における−CO’、前記一般式(3)における−CO”についても同様である。
酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基とは、酸の作用により分解し、樹脂側に水酸基、カルボキシル基のようなアルカリ可溶性基を生じる基(以下、酸分解性基ともいう。)をいう。本発明において、酸分解性基は、酸の作用により分解し、樹脂側にアルカリ可溶性基としてカルボキシル基を生じる基であることが好ましい。
酸分解性基として好ましい基は、これらのアルカリ可溶性基の水素原子を酸で脱離する基で置換した基である。
酸で脱離する基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(R01)(R02)(OR39)等を挙げることができる。 式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
01及びR02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
酸分解性基としては好ましくは、第3級アルキルエステル基、アセタールエステル基、クミルエステル基、エノールエステル基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基、アセタールエステル基であり、これを用いることにより高感度で高解像性の感光膜が得られる。
酸分解性基としての第3級アルキルエステル基としては、カルボキシル基の水素原子が下記一般式(AI)で表される基で置換されたエステル基であることが好ましい。
前記一般式(AI)に於いて、
Tは、単結合又は−Rt−COO−基を表す。Rtは、アルキレン基又はシクロアルキレン基を表す。
Rx〜Rxは、それぞれ独立に、アルキル基(直鎖若しくは分岐)又はシクロアルキル基(単環若しくは多環)を表す。
Rx〜Rxの2つが結合して、シクロアルキル基(単環若しくは多環)を形成してもよい。
Rtは、炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、−CH−基、−(CH−基、−(CH−基がより好ましい。
Rx〜Rxのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
Rx〜Rxのシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
Rx〜Rxの2つが結合して形成されるシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。炭素数5又は6の単環のシクロアルキル基が特に好ましい。
Rxがメチル基又はエチル基であり、RxとRxとが結合して上述のシクロアルキル基を形成している態様が好ましい。
上記各基は、置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基(炭素数1〜4)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(炭素数1〜4)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜6)などが挙げられ、炭素数8以下が好ましい。
酸分解性基としての第3級アルキルエステル基を構成する前記一般式(AI)で表される基の具体例を以下に示すが、本発明は、これに限定されるものではない。
具体例中、Rxa、Rxbはそれぞれ炭素数1〜4のアルキル基を表す。Zは、上記各基が有していてよい置換基を表し、複数存在する場合は各々独立である。pは0又は正の整数を表す。
酸分解性基としての第3級アルキルエステル基は、前記一般式(AI)で表される基として、下記一般式(I)で表される基及び下記一般式(II)で表される基の少なくともいずれかを有する第3級アルキルエステル基であることがより好ましい。
式(I)及び(II)中、
、R、R、Rは、各々独立して、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rは、炭素原子とともに脂環構造を形成するのに必要な原子団を表す。
におけるアルキル基は、直鎖型でも分岐型でもよく、置換基を有していてもよい。
におけるシクロアルキル基は、単環でも多環でもよく、置換基を有していてもよい。
は好ましくはアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜5のものであり、例えばメチル基、エチル基が挙げられる。
Rは、炭素原子とともに脂環構造を形成するのに必要な原子団を表す。Rが形成する脂環構造としては、好ましくは、単環の脂環構造であり、その炭素数は好ましくは3〜7、より好ましくは5又は6である。
、R、Rにおけるアルキル基は、直鎖型でも分岐型でもよく、置換基を有していてもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基などの炭素数1〜4のものが好ましい。
、R、Rにおけるシクロアルキル基は、単環でも多環でもよく、置換基を有していてもよい。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などの単環のシクロアルキル基、ノルボルニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基、アダマンチル基などの多環のシクロアルキル基が好ましい。
一般式(I)により表される基としては、例えば、下記一般式(I−a)及び(I−b)により表される基が挙げられる。
式中、Rは、一般式(I)におけるRと同義である。
一般式(II)で表される基が、下記一般式(II−a)で表される基であることが好ましい。
式(II−a)中、
及びRは、一般式(II)におけるものと同義である。
酸分解性基としてのアセタールエステル基としては、具体的にはカルボキシル基の水素原子が下記一般式(III)で表される基で置換されたエステル基であることが好ましい。
Raは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
Rbは、単結合又は2価の連結基を表す。
Qは、アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい脂環基、又は、ヘテロ原子を含んでいてもよい芳香環基を表す。
Ra、Rb及びQの少なくとも2つは、互いに結合して環を形成していてもよい。この環は、5員環又は6員環であることが好ましい。
Raとしてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基は一般式(1)におけるRについてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基として前述したものと同様のものが挙げられる。
Raとして特に好ましくは、水素原子、メチル基、フェニル基、ベンジル基であり、良好な感度の感光膜が得られる。
保存中の酸分解性基としてのアセタールエステル基の分解を立体障害により抑制でき、パターニング性の低下を防ぐ観点から、Raが下記一般式(IV)又は(V)で表される基であることも好ましい。
上記一般式中、Rc、Rd、Re、Rf及びRgは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基又はハロゲン原子を表し、Rc、Rdが互いに結合して環を形成していてもよく、Re、Rf及びRgの少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。
Raが一般式(IV)又は(V)で表される基であると、一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂において、保存中のイミド化反応の進行を抑制でき、パターニング性の低下を防ぐことができる。
Rc、Rd、Re、Rf、Rgとしてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルコキシ基は一般式(1)におけるRについてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基として前述したものと同様のものが挙げられる。
Rc、Rd、Re、Rf、Rgとしてのアリールオキシ基としては、炭素数6〜10のアリールオキシ基が好ましく、具体的にはフェノキシ、トルイルオキシ、1−ナフトキシ等が挙げられる。
Rc、Rd、Re、Rf、Rgとしてのアルコキシカルボニル基としては、炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基が好ましく、具体的にはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、直鎖又は分岐プロポキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
Rc、Rd、Re、Rf、Rgとしてのアリールオキシカルボニル基のアリールオキシ部分としては、前述のアリールオキシ基と同様のものが挙げられる。
保存中の酸分解性基としてのアセタールエステル基の分解を抑制でき、パターニング性の低下を防ぐ観点から、前記一般式(IV)におけるRc、Rdの少なくとも1つが、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、又は、ハロゲン原子であることが好ましく、少なくとも1つが、アリール基であることがより好ましい。
Rbとしての2価の連結基は、例えば、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜8のアルキレン基、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基又はオクチレン基)、シクロアルキレン基(好ましくは炭素数3〜15のシクロアルキレン基、例えば、シクロペンチレン基又はシクロヘキシレン基)、−S−、−O−、−CO−、−CS−、−SO−、−N(R)−、又はこれらの2種以上の組み合わせであり、総炭素数が20以下のものが好ましい。ここで、Rは、水素原子又はアルキル基(例えば炭素数1〜8のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基及びオクチル基等)である。
Rbは、単結合、アルキレン基、又はアルキレン基と−O−、−CO−、−CS−及び−N(R)−の少なくとも一つとの組み合わせからなる2価の連結基が好ましく、単結合、アルキレン基、又はアルキレン基と−O−との組み合わせからなる2価の連結基がより好ましい。ここで、Rは上述のRと同義である。
Qとしてのアルキル基は、例えば、上述したRaとしてのアルキル基と同様である。
Qとしての脂環基及び芳香環基としては、例えば、上述したRaとしてのシクロアルキル基及びアリール基が挙げられる。その炭素数は、好ましくは、3〜18である。なお、本発明においては、複数の芳香環が単結合を介して連結されてなる基(例えば、ビフェニル基、ターフェニル基)もQとしての芳香族基に含まれる。
ヘテロ原子を含む脂環基及びヘテロ原子を含む芳香環基としては、例えば、チイラン、シクロチオラン、チオフェン、フラン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾピロール、トリアジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、チアジアゾール、チアゾール及びピロリドンが挙げられる。
Qとしての脂環基及び芳香環基は、置換基を有していてもよく、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基が挙げられる。
(−Rb−Q)として特に好ましくは、メチル基、アリールオキシエチル基、シクロヘキシルエチル基若しくはアリールエチル基であり、溶解性、熱安定性が向上する。
Ra、Rb及びQの少なくとも2つが互いに結合して環を形成する場合としては、例えば、Rb及びQのいずれかとRaとが結合してプロピレン基又はブチレン基を形成して、酸素原子を含有する5員環又は6員環を形成する場合が挙げられる。
Ra、Rb及びQの炭素数の総和をNと表記すると、Nが大きい場合には一般式(III)で表される基が脱離する前後の、樹脂(a)のアルカリ溶解速度変化が大きくなり、溶解コントラストが硬調化して解像性が向上する。Nの範囲としては、好ましくは2〜20であり、2〜15が特に好ましい。Nが20以下であると、高分子化合物のガラス転移温度が低下することが抑制され、更に酸分解性基からの脱離物がパターン上に付着する欠陥の生成が抑制される。
Ra、Rb及びQの少なくとも1つが、電子求引性基ないしは電子求引性基を有する基であることが好ましい。これにより、前記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂(a)において、保存中の酸分解性基の分解を抑制でき、パターニング性の低下を防ぐことができる。
電子求引性基としては、例えば、アルコキシ基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、ハロゲン原子、アシル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アリールオキシ基、ニトリル基(シアノ基)、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ニトロ基等が挙げられ、アルコキシ基、アリール基、アシル基であることが好ましい。
以下に、酸分解性基としてのアセタールエステル基を構成する前記一般式(III)で表される基の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
前記一般式(1)における−CO、前記一般式(2)における−CO’又は前記一般式(3)における−CO”の熱分解温度が100〜220℃であることが好ましく、120〜210℃であることがより好ましく、140〜200℃であることが特に好ましい。熱分解温度は、例えば、示差熱天秤分析から求めることができる。
熱分解温度が低すぎると、本発明の感光性樹脂組成物の保存安定性が低下し得る。熱分解温度が高すぎると応力が大きくなりウエハ反りが大きくなるおそれがある。また、膜中に分解物が残存し、アウトガスや信頼性低下の原因となるおそれがある。
熱分解温度が100〜220℃とすることにより、本発明に係る硬化レリーフパターンの応力が更に低くなり、ウエハ反りがより小さくなる。応力が更に低くなる理由は定かではないが、熱分解温度が100〜220℃とすることにより、一般式(1)で表される繰り返し単位中の−COが、低温キュア時に−COHとなってからイミド閉環することで、ポリイミド膜の面内配向性が高められ、低応力化するものと推定される。
上述のような熱分解温度を達成し得るR、R’又はR”の構造として具体的には、
上記一般式(A1)中のRx〜Rxのうち、少なくとも1つが下記一般式(VI)で表される基である構造、
上記一般式(III)中のRaが上記一般式(IV)又は下記一般式(VII)で表される基である構造
などが挙げられる。
上記一般式(VI)中、
〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基(直鎖若しくは分岐)又はシクロアルキル基(単環若しくは多環)を表し、R〜Rの少なくとも1つは水素原子である。
上記一般式(VII)中、
Rhはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基又はハロゲン原子を表す。
〜Rについてのアルキル基、シクロアルキル基の具体例、好ましい例としては、Rx〜Rxについてのアルキル基、シクロアルキル基として前述した具体例、好ましい例と同様のものが挙げられる。
Rhとしてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルコキシ基は一般式(1)におけるRについてのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基として前述したものと同様のものが挙げられる。
Rhとしてのアリールオキシ基としては、炭素数6〜10のアリールオキシ基が好ましく、具体的にはフェノキシ、トルイルオキシ、1−ナフトキシ等が挙げられる。
Rhとしてのアルコキシカルボニル基としては、炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基が好ましく、具体的にはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、直鎖又は分岐プロポキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
Rhとしてのアリールオキシカルボニル基のアリールオキシ部分としては、前述のアリールオキシ基と同様のものが挙げられる。
本発明においては、Rにおいて水素原子と有機基を混在させることができる。樹脂(a)中の全Rに対して各々100モル%〜20モル%であることが好ましく、100モル%〜40モル%が有機基であることがより好ましい。このRの水素原子と有機基の量を調整することで、アルカリ水溶液に対する溶解速度が変化するので、この調整により適度な溶解速度を有した感光性樹脂組成物を得ることができる。
樹脂(a)中の全ての−COのうち、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基が占める割合、いわゆる保護率は、40〜100%であることが好ましく、45〜100%であることがより好ましい。
また、本発明においては、一般式(1)で表される構造単位を主成分とするポリマーの末端に末端封止剤を反応させることができる。末端封止剤は、モノアミン、酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、モノ活性エステル化合物などを用いることができる。末端封止剤を反応させることにより、構造単位の繰り返し数、すなわち分子量を好ましい範囲に制御できる点で好ましい。更に、末端封止剤により、末端アミンと発生酸の中和による酸失活を抑制する事ができる。また、末端に末端封止剤を反応させることにより、末端基として種々の有機基、例えば炭素−炭素不飽和結合を有する架橋反応性基を導入することができる。
末端封止剤に用いられるモノアミンは、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、4−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−8−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−3−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−ヒドロキシナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−ヒドロキシナフタレン、1−カルボキシ−8−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−4−アミノナフタレン、1−カルボキシ−3−アミノナフタレン、1−カルボキシ−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−カルボキシナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−4−アミノナフタレン、2−カルボキシ−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−カルボキシナフタレン、2−アミノニコチン酸、4−アミノニコチン酸、5−アミノニコチン酸、6−アミノニコチン酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、3−アミノ−O−トルイック酸、アメライド、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、5−アミノ−8−メルカプトキノリン、4−アミノ−8−メルカプトキノリン、1−メルカプト−8−アミノナフタレン、1−メルカプト−7−アミノナフタレン、1−メルカプト−6−アミノナフタレン、1−メルカプト−5−アミノナフタレン、1−メルカプト−4−アミノナフタレン、1−メルカプト−3−アミノナフタレン、1−メルカプト−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−メルカプトナフタレン、2−メルカプト−7−アミノナフタレン、2−メルカプト−6−アミノナフタレン、2−メルカプト−5−アミノナフタレン、2−メルカプト−4−アミノナフタレン、2−メルカプト−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−メルカプトナフタレン、3−アミノ−4,6−ジメルカプトピリミジン、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノール、2−エチニルアニリン、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリン、2,4−ジエチニルアニリン、2,5−ジエチニルアニリン、2,6−ジエチニルアニリン、3,4−ジエチニルアニリン、3,5−ジエチニルアニリン、1−エチニル−2−アミノナフタレン、1−エチニル−3−アミノナフタレン、1−エチニル−4−アミノナフタレン、1−エチニル−5−アミノナフタレン、1−エチニル−6−アミノナフタレン、1−エチニル−7−アミノナフタレン、1−エチニル−8−アミノナフタレン、2−エチニル−1−アミノナフタレン、2−エチニル−3−アミノナフタレン、2−エチニル−4−アミノナフタレン、2−エチニル−5−アミノナフタレン、2−エチニル−6−アミノナフタレン、2−エチニル−7−アミノナフタレン、2−エチニル−8−アミノナフタレン、3,5−ジエチニル−1−アミノナフタレン、3,5−ジエチニル−2−アミノナフタレン、3,6−ジエチニル−1−アミノナフタレン、3,6−ジエチニル−2−アミノナフタレン、3,7−ジエチニル−1−アミノナフタレン、3,7−ジエチニル−2−アミノナフタレン、4,8−ジエチニル−1−アミノナフタレン、4,8−ジエチニル−2−アミノナフタレン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらのうち、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノール、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリン、3,4−ジエチニルアニリン、3,5−ジエチニルアニリン等が好ましい。
末端封止剤として用いられる酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、活性エステル化合物は、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ナジック酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物等の酸無水物、2−カルボキシフェノール、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、2−カルボキシチオフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−8−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−4−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−3−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−2−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−8−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−4−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−3−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−2−カルボキシナフタレン、2−カルボキシベンゼンスルホン酸、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸、2−エチニル安息香酸、3−エチニル安息香酸、4−エチニル安息香酸、2,4−ジエチニル安息香酸、2,5−ジエチニル安息香酸、2,6−ジエチニル安息香酸、3,4−ジエチニル安息香酸、3,5−ジエチニル安息香酸、2−エチニル−1−ナフトエ酸、3−エチニル−1−ナフトエ酸、4−エチニル−1−ナフトエ酸、5−エチニル−1−ナフトエ酸、6−エチニル−1−ナフトエ酸、7−エチニル−1−ナフトエ酸、8−エチニル−1−ナフトエ酸、2−エチニル−2−ナフトエ酸、3−エチニル−2−ナフトエ酸、4−エチニル−2−ナフトエ酸、5−エチニル−2−ナフトエ酸、6−エチニル−2−ナフトエ酸、7−エチニル−2−ナフトエ酸、8−エチニル−2−ナフトエ酸等のモノカルボン酸類及びこれらのカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、及びテレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、3−ヒドロキシフタル酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、1,2−ジカルボキシナフタレン、1,3−ジカルボキシナフタレン、1,4−ジカルボキシナフタレン、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、1,8−ジカルボキシナフタレン、2,3−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレン、2,7−ジカルボキシナフタレン等のジカルボン酸類のモノカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物等が挙げられる。
これらのうち、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水ナジック酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物等の酸無水物、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸、3−エチニル安息香酸、4−エチニル安息香酸、3,4−ジエチニル安息香酸、3,5−ジエチニル安息香酸等のモノカルボン酸類、及びこれらのカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、テレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレン等のジカルボン酸類のモノカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物等が好ましい。
末端封止剤に用いられるモノアミンの導入割合は、全アミン成分に対して、0.1〜60モル%の範囲が好ましく、特に好ましくは5〜50モル%である。末端封止剤として用いられる酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物及びモノ活性エステル化合物から選ばれた化合物の導入割合は、ジアミン成分に対して、0.1〜100モル%の範囲が好ましく、特に好ましくは5〜90モル%である。複数の末端封止剤を反応させることにより、複数の異なる末端基を導入しても良い。
ポリマー中に導入された末端封止剤は、以下の方法で容易に検出できる。例えば、末端封止剤が導入されたポリマーを酸性溶液に溶解し、ポリマーの構成単位であるアミン成分と酸無水物成分に分解する。これをガスクロマトグラフィー(GC)や、NMR測定することにより、末端封止剤を容易に検出できる。その他に、末端封止剤が導入されたポリマー成分を直接、熱分解ガスクロマトグラフ(PGC)や赤外スペクトル及び13CNMRスペクトル測定することによっても、容易に検出可能である。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる樹脂(a)は、一般式(1)で表される構造単位を主成分とするものであることが好ましい。ここでいう主成分とは、一般式(1)で表される構造単位を70モル%以上含有していることを意味する。より好ましくは80モル%以上、最も好ましくは90モル%以上である。
本発明に用いられる樹脂は、一般式(1)で表される構造単位と他の構造単位との共重合体であっても、あるいは、一般式(1)で表される構造単位を含有する複数の樹脂の混合物であってもよい。
さらには、一般式(1)で表される構造単位を含有する樹脂と一般式(1)で表される構造単位を含有しない樹脂(例えば、一般式(1)において、Rが芳香環のみの樹脂)との混合物であってもよい。この場合、一般式(1)で表される構造単位を含有する樹脂は、50質量%以上含有することが好ましく、75質量%以上含有することがより好ましい。
共重合あるいは混合に用いられる構造単位の種類及び量は、最終加熱処理によって得られるポリマーの耐熱性を損なわない範囲で選択することが好ましい。
前記一般式(1)で表される繰り返し単位を含む樹脂(a)は、アルカリ溶解速度、膜物性等の観点から、質量平均分子量で、200,000以下であることが好ましく、1,000〜200,000がより好ましく、2,000〜100,000が更に好ましく、3,000〜100,000が特に好ましい。この分子量範囲とすることにより、応力が低く、機械特性に優れ、更に現像欠陥の少ない解像性に優れた感光膜を得ることが出来る。なお、本発明において分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線を用いて求めることができる。
分散度(分子量分布)は、1.0〜4.0であることが好ましく、1.0〜3.5であることがより好ましい。
本発明における樹脂(a)の製造方法は、従来公知の方法がいずれも用いられてよい(例えば、最新ポリイミド〜基礎と応用〜(日本ポリイミド研究会編)参照。)。
例えば、ポリアミド酸又はポリアミド酸エステルの場合低温中でテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物を反応させる方法、テトラカルボン酸二無水物とアルコールとによりジエステルを得、その後アミンと縮合剤の存在下で反応させる方法、テトラカルボン酸二無水物とアルコールとによりジエステルを得、その後残りのジカルボン酸を酸クロリド化し、アミンと反応させる方法、側鎖のカルボキシル基の一部を熱処理によってイミド化させたり、エステル化試薬などを用いてアルキルエステル化する方法などがある。
中でも、有機溶媒中、ジアミン化合物とテトラカルボン酸二無水物とを−20〜50℃で数分間から数日間反応させることにより、ポリアミド酸を得、次いで塩基性下ハライド類と反応や、酸性下ビニルエーテル類との反応、あるいはジメチルホルムアミドのジアルキルアセタールとの反応よって一般式(1)のポリアミド酸エステルを得る方法(合成方法1)、また、Makromol.Chem.,194,511〜521(1993)に記載されているような酸分解性基を有するジカルボン酸を合成し、次いでジアミンと重縮合させる方法(合成方法2)が、コスト、操作簡便性、性能再現性の面で好ましい。
(合成方法1)
(合成方法2)
上記スキーム中、R、R及びRは一般式(1)におけるものと同義である。
このポリアミド酸の合成反応に使用できる有機溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のアミド系溶媒、ベンゼン、アニソール、ジフェニルエーテル、ニトロベンゼン、ベンゾニトリル、ピリジンのような芳香族系溶媒、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタンのようなハロゲン系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグリムのようなエーテル系溶媒等を例示することができる。中でもアミド系溶媒が好ましく、高分子量のポリアミド酸を得ることができる。
重合反応に用いる有機溶媒の沸点は50℃以上が好ましく、より好ましくは100℃以上であり、特に好ましくは150℃以上である。
反応液中の溶質の濃度は好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは10〜20質量%である。
上記のようにして得られたポリアミド酸エステルは、成分(b)と共に半導体基板などの基板上に製膜され、続くリソグラフィー工程によってレリーフパターンを形成させることが出来る。このパターンの加熱処理により、ポリアミド酸エステルあるいはポリアミド酸の脱水閉環が生じ、ポリイミド硬化膜が得られる。
本発明において、上記一般式(1)にて示される構造単位を有するポリアミド酸エステルは、該前駆体から形成される膜が膜厚20μm当たりi線透過率が1%以上であり、5%以上であることが好ましく、10%以上であることがより好ましく、10〜80%であることが特に好ましい。この値が1%未満であると、高解像度で、形状の良好なパターンを形成できる感光性樹脂組成物が得られにくい。i線(波長365nmの光)の透過率は、分光光度計(例えば日立U3410型、(株)日立製作所製)により測定することができる。
また、上記一般式(1)にて示される構造単位を有するポリアミド酸エステルからイミド閉環して形成されるポリイミド硬化膜の残留応力は、25MPa以下であることが好ましく、20MPa以下であることがより好ましい。
ここで、25MPaを超えると、シリコンウエハの反り量やシリコンチップ内部での残留歪みが大きくなるという欠点がある。なお、ポリイミド膜の残留応力は、常温(25℃)において、薄膜ストレス測定装置(例えば、テンコール社製、FLX−2320型)により測定することができる。
これらの特性を満たす上記一般式(1)にて示される構造単位を有するポリアミド酸エステルは、適切なモノマーを選択することにより、芳香環π共役長が抑えられ、剛直でかつ直線な主鎖を形成可能な構造を有することになる。
また、本発明において、樹脂(a)は、1種で使用してもよいし、複数併用してもよい。さらに、樹脂(a)以外の樹脂を併用してもよい。
(b)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
本発明の組成物は活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(「光酸発生剤」又は「(b)成分」ともいう)を含有する。これらは2種以上を併用して用いることもできる。また、感度調整のために、増感剤などを併用して用いることもできる。
(b1)光酸発生剤
光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネートを挙げることができる。
また、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の内で好ましい化合物として、下記一般式(ZI)、(ZII)、(ZIII)で表される化合物を挙げることができる。
上記一般式(ZI)において、
201、R202及びR203は、各々独立に有機基を表す。
上記一般式(ZII)、(ZIII)中、
204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
は、非求核性アニオンを表し、好ましくはスルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオン、BF 、PF 、SbF などが挙げられ、好ましくは炭素原子を有する有機アニオンである。
好ましい有機アニオンとしては、下記一般式に示す有機アニオンが挙げられる。
上記一般式に於いて、
Rcは、有機基を表す。
Rcにおける有機基として、炭素数1〜30のものが挙げられ、好ましくは置換していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はこれらの複数が、単結合、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SON(Rd)−などの連結基で連結された基を挙げることができる。
Rdは、水素原子又はアルキル基を表す。
Rc、Rc及びRcは、各々独立に、有機基を表す。
Rc、Rc及びRcの有機基としては、Rcにおける好ましい有機基と同じものを挙げることができ、好ましくは、炭素数1〜4のパーフロロアルキル基である。
RcとRcが結合して環を形成していてもよい。
RcとRcが結合して形成される基としてはアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基が挙げられる。好ましくは炭素数2〜4のパーフロロアルキレン基である。
Rc及びRc〜Rcの有機基として、好ましくは1位がフッ素原子又はフロロアルキル基で置換されたアルキル基、フッ素原子又はフロロアルキル基で置換されたフェニル基である。フッ素原子又はフロロアルキル基を有することにより、光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。また、RcとRcが結合して環を形成することにより光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上し、好ましい。
一般式(ZI)に於いて、
201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。R201〜R203についての有機基としては、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基などが挙げられる。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
前記一般式(ZII)、(ZIII)において、R204〜R207のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。R204〜R207のアリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基の骨格としては、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン等を挙げることができる。
204〜R207におけるアルキル基及びシクロアルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)を挙げることができる。
204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。R204〜R207のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
<トリアリールスルフォニウム塩>
トリアリールスルホニウム塩は熱安定性、感度の面で特に好ましく、更に増感剤を併用することが好ましい。
このような化合物は必要に応じて2種類以上併用して使用することができる。
トリアリールスルフォニウム塩は、少なくとも一つのアリール基が電子求引性基を置換基として有することが好ましく、更に、アリール骨格に結合する置換基のハメット値の総和が0.18より大きいことが好ましい。
ここで、電子求引性基とは、ハメット値(Hammet置換基定数σ)が0より大きい置換基を意味する。本発明においては、高感度化の観点から、特定光酸発生剤中のアリール骨格に結合する置換基のハメット値の総和が0.18以上であることが好ましく、0.46より大きいことがより好ましく、0.60より大きいことが更に好ましい。
また、ハメット値は、トリアリールスルホニウム塩構造を有するカチオンの電子求引性の程度を表すものであり、高感度化の観点からは特に上限値はないが、反応性と安定性との観点からは、0.46を超え4.0未満であることが好ましく、より好ましくは0.50を超え、3.5未満であり、特に好ましくは0.60を超え3.0未満の範囲である。
なお、本発明におけるハメット値は、稲本直樹 編、化学セミナー10 ハメット則−構造と反応性−(1983年、丸善(株)発行)に記載の数値を用いている。
アリール骨格に導入する電子求引性基としては、トリフルオロメチル基、ハロゲン原子、エステル基、スルホキシド基、シアノ基、アミド基、カルボキシル基、カルボニル基等が挙げられる。これらの置換基のハメット値を以下に示す。トリフルオロメチル基(−CF、m:0.43、p:0.54)、ハロゲン原子〔例えば、−F(m:0.34、p:0.06)、−Cl(m:0.37、p:0.23)、−Br(m:0.39、p:0.23)、−I(m:0.35、p:0.18)〕、エステル基(例えば、−COCH、o:0.37、p:0.45)、スルホキシド基(例えば、−SOCH、m:0.52、p:0.45)、シアノ基(−CN、m:0.56、p:0.66)、アミド基(例えば、−NHCOCH、m:0.21、p:0.00)、カルボキシ基(−COOH、m:0.37、p:0.45)、カルボニル基(−CHO、m:0.36、p:(043))等が挙げられる。かっこ内は、その置換基のアリール骨格における導入位置と、そのハメット値を表し、(m:0.50)とは、当該置換基がメタ位に導入された時のハメット値が0.50であることを示す。
これらの置換基のなかでも、疎水性の観点から、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基等の非イオン性の置換基が好ましく、なかでも、反応性の観点から−Clが好ましく、疎水性を与えるという観点からは、−F、−CF、−Cl、−Brが好ましい。
これらの置換基は、トリアリールスルホニウム塩構造の3つのアリール骨格のいずれか一つに導入されていてもよく、2以上のアリール骨格に導入されていてもよい。また、3つのアリール骨格のそれぞれに導入される置換基は、1つでも複数でもよい。本発明においては、これらのアリール骨格に導入された置換基のハメット値の総和が0.18を超えるものが好ましく、0.46を越えるものがより好ましい。導入される置換基の数は、任意である。例えば、トリアリールスルホニウム塩構造のアリール骨格のうち1ヶ所に特にハメット値の大きい(例えば、ハメット値が単独で0.46を超える)置換基を1つだけ導入していてもよい。また、例えば、複数の置換基が導入されそれぞれのハメット値の合計が0.46を超えるものを導入してもよい。
上記のように、置換基のハメット値は導入される位置によって異なるため、本発明に係る特定光酸発生剤におけるハメット値の総和は、置換基の種類、導入位置、導入数により確定されることになる。
なお、ハメット則は、通常、m位、p位で表されるが、本発明においては、電子求引性の指標として、o位での置換基効果はp位と同値として計算する。好ましい置換位置としては、合成上の観点からm位、p位が好ましく、p位が最も好ましい。
本発明において好ましいのは、ハロゲン原子により3置換以上されているスルホニウム塩であり、最も好ましいのは、クロロ基により3置換されているスルホニウム塩であり、具体的には、3つのアリール骨格のそれぞれにハロゲン原子、最も好ましくは、−Clが導入されたトリアリールスルホニウム塩構造を有するものが好ましく、−Clがp位に置換されているものがより好ましい。
本発明の組成物が含有するトリアリールスルフォニウム塩が有するスルフォン酸アニオンとしては、例えば、アリールスルフォン酸アニオン、アルカンスルフォン酸アニオンなどが挙げられ、フッ素原子又はフッ素原子を有する有機基で置換されているアニオンが好ましい。
トリアリールスルホニウム塩構造を有する化合物は、例えば、J.Am.Chem.Soc.第112巻(16)、1990年;pp.6004−6015、J.Org.Chem.1988年;pp.5571−5573、WO02/081439A1パンフレット、或いは欧州特許(EP)第1113005号明細書等に記載の方法により容易に合成することが可能である。
以下に具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
さらに、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート又は4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート等が挙げられる。
ジアリールヨードニウム塩類としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、フェニル,4−(2’−ヒドロキシ−1’−テトラデカオキシ)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−(2’−ヒドロキシ−1’−テトラデカオキシ)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモナート、フェニル,4−(2’−ヒドロキシ−1’−テトラデカオキシ)フェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート等;ジアゾメタン誘導体として、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(t−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン等;
イミドスルホネート誘導体として、トリフルオロメチルスルホニルオキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エンジカルボキシイミド、スクシンイミドトリフルオロメチルスルホネート、フタルイミドp−トルエンスルホネート、フタルイミドトリフルオロメチルスルホネート、N−ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホネート、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドプロパンスルホネート等が挙げられる。
また、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の中で、感度、解像性、誘電率、寸法安定性などの観点で、最も好ましいものの例としてオキシム化合物、より好ましくはオキシムスルホネート化合物を挙げることができる。
オキシムスルホネート化合物、すなわち、オキシムスルホネート残基を有する化合物としては、式(b1)で表されるオキシムスルホネート残基を含有する化合物が好ましく例示できる。
(式(b1)中、Rは、アルキル基又はアリール基を表す。)
いずれの基も置換されてもよく、Rにおけるアルキル基は直鎖状でも分岐状でも環状でもよい。許容される置換基は以下に説明する。
のアルキル基としては、炭素数1〜10の、直鎖状又は分岐状アルキル基が好ましい。Rのアルキル基は、炭素数6〜11のアリール基、炭素数1〜10のアルコキシ基、又は、シクロアルキル基(7,7−ジメチル−2−オキソノルボルニル基などの有橋式脂環基を含む、好ましくはビシクロアルキル基等)で置換されてもよい。
のアリール基としては、炭素数6〜11のアリール基が好ましく、フェニル基又はナフチル基がより好ましい。Rのアリール基は、低級アルキル基、アルコキシ基あるいはハロゲン原子で置換されてもよい。
前記式(b1)で表されるオキシムスルホネート残基を含有する化合物としては、式(OS−3)、式(OS−4)又は式(OS−5)で表されるオキシムスルホネート化合物であることが特に好ましい。
(式(OS−3)〜式(OS−5)中、Rはアルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を表し、Rはそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基又はハロゲン原子を表し、Rはそれぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、スルホン酸基、アミノスルホニル基又はアルコキシスルホニル基を表し、XはO又はSを表し、nは1又は2を表し、mは0〜6の整数を表す。)
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、Rにおけるアルキル基、アリール基又はヘテロアリール基は、置換基を有していてもよい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、Rにおけるアルキル基としては、置換基を有していてもよい総炭素数1〜30のアルキル基であることが好ましい。
におけるアルキル基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基が挙げられる。
におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロヘキシル基、ベンジル基が挙げられる。
また、前記式(OS−3)〜(OS−5)中、Rにおけるアリール基としては、置換基を有してもよい総炭素数6〜30のアリール基が好ましい。
におけるアリール基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、スルホン酸基、アミノスルホニル基、アルコキシスルホニル基が挙げられる。
におけるアリール基としては、フェニル基、p−メチルフェニル基、p−クロロフェニル基、ペンタクロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、o−メトキシフェニル基、p−フェノキシフェニル基が挙げられる。
また、前記式(OS−3)〜(OS−5)中、Rにおけるヘテロアリール基としては、置換基を有してもよい総炭素数4〜30のヘテロアリール基が好ましい。
におけるヘテロアリール基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、スルホン酸基、アミノスルホニル基、アルコキシスルホニル基が挙げられる。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、Rにおけるヘテロアリール基は、少なくとも1つの環が複素芳香環であればよく、例えば、複素芳香環とベンゼン環とが縮環していてもよい。
におけるヘテロアリール基としては、置換基を有していてもよい、チオフェン環、ピロール環、チアゾール環、イミダゾール環、フラン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾチアゾール環及びベンゾイミダゾール環よりなる群から選ばれた環から1つの水素原子を除いた基が挙げられる。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、Rは、水素原子、アルキル基又はアリール基であることが好ましく、水素原子又はアルキル基であることがより好ましい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、化合物中に2以上存在するRのうち、1つ又は2つがアルキル基、アリール基又はハロゲン原子であることが好ましく、1つがアルキル基、アリール基又はハロゲン原子であることがより好ましく、1つがアルキル基であり、かつ残りが水素原子であることが特に好ましい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、Rにおけるアルキル基又はアリール基は、置換基を有していてもよい。Rにおけるアルキル基又はアリール基が有していてもよい置換基としては、前記Rにおけるアルキル基又はアリール基が有していてもよい置換基と同様の基が例示できる。
におけるアルキル基としては、置換基を有してもよい総炭素数1〜12のアルキル基であることが好ましく、置換基を有してもよい総炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましい。
におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、n−ヘキシル基、アリル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、メトキシメチル基、ベンジル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、n−ヘキシル基が好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基が更に好ましく、メチル基が好ましい。
におけるアリール基としては、置換基を有してもよい総炭素数6〜30のアリール基であることが好ましい。
におけるアリール基として具体的には、フェニル基、p−メチルフェニル基、o−クロロフェニル基、p−クロロフェニル基、o−メトキシフェニル基、p−フェノキシフェニル基が好ましい。
におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
これらの中でも、塩素原子、臭素原子が好ましい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、XはO又はSを表し、Oであることが好ましい。
式(OS−3)〜(OS−5)において、Xを環員として含む環は、5員環又は6員環である。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、nは1又は2を表し、XがOである場合、nは1であることが好ましく、また、XがSである場合、nは2であることが好ましい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、Rにおけるアルキル基及びアルキルオキシ基は、置換基を有していてもよい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、Rにおけるアルキル基としては、置換基を有していてもよい総炭素数1〜30のアルキル基であることが好ましい。
におけるアルキル基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基が挙げられる。
におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロヘキシル基、ベンジル基が好ましい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、Rにおけるアルキルオキシ基としては、置換基を有してもよい総炭素数1〜30のアルキルオキシ基であることが好ましい。
におけるアルキルオキシ基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノカルボニル基が挙げられる。
におけるアルキルオキシ基としては、メチルオキシ基、エチルオキシ基、ブチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、フェノキシエチルオキシ基、トリクロロメチルオキシ基、又は、エトキシエチルオキシ基が好ましい。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、Rにおけるアミノスルホニル基としては、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、メチルフェニルアミノスルホニル基、アミノスルホニル基が挙げられる。
前記式(OS−3)〜(OS−5)中、Rにおけるアルコキシスルホニル基としては、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、プロピルオキシスルホニル基、ブチルオキシスルホニル基が挙げられる。
また、前記式(OS−3)〜(OS−5)中、mは0〜6の整数を表し、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることが特に好ましい。
また、前記式(b1)で表されるオキシムスルホネート残基を含有する化合物は、下記式(OS−6)〜(OS−11)のいずれかで表されるオキシムスルホネート化合物であることが特に好ましい。
(式(OS−6)〜(OS−11)中、Rはアルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を表し、Rは、水素原子又は臭素原子を表し、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、クロロメチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基、メトキシメチル基、フェニル基又はクロロフェニル基を表し、Rは水素原子、ハロゲン原子、メチル基又はメトキシ基を表し、R10は水素原子又はメチル基を表す。)
式(OS−6)〜(OS−11)におけるRは、前記式(OS−3)〜(OS−5)におけるRと同義であり、好ましい態様も同様である。
式(OS−6)におけるRは、水素原子又は臭素原子を表し、水素原子であることが好ましい。
式(OS−6)〜(OS−11)におけるRは、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子、クロロメチル基、ブロモメチル基、ブロモエチル基、メトキシメチル基、フェニル基又はクロロフェニル基を表し、炭素数1〜8のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基であることが好ましく、炭素数1〜8のアルキル基であることがより好ましく、炭素数1〜6のアルキル基であることが更に好ましく、メチル基であることが特に好ましい。式(OS−8)及び式(OS−9)におけるRは、水素原子、ハロゲン原子、メチル基又はメトキシ基を表し、水素原子であることが好ましい。
式(OS−8)〜(OS−11)におけるR10は、水素原子又はメチル基を表し、水素原子であることが好ましい。
また、前記オキシムスルホネート化合物において、オキシムの立体構造(E,Z)については、どちらか一方であっても、混合物であってもよい。
前記式(OS−3)〜式(OS−5)で表されるオキシムスルホネート化合物の具体例としては、下記例示化合物が挙げられるが、本発明は、これらに限定されるものではない。
式(b1)で表されるオキシムスルホネート残基を含有する上記化合物としては、式(OS−1)で表される化合物であることも好ましい。
上記一般式(OS−1)中、Rは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ基、シアノ基、アリール基又はヘテロアリール基を表す。Rは、アルキル基又はアリール基を表す。
Xは−O−、−S−、−NH−、−NR−、−CH−、−CRH−又は−CR−を表し、R〜Rはアルキル基又はアリール基を表す。
21〜R24は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アミド基、スルホ基、シアノ基又はアリール基を表す。R21〜R24のうち2つは、それぞれ互いに結合して環を形成してもよい。
21〜R24としては、水素原子、ハロゲン原子及びアルキル基が好ましく、また、R21〜R24のうち少なくとも2つが互いに結合してアリール基を形成する態様もまた、好ましく挙げられる。中でも、R21〜R24がいずれも水素原子である態様が感度の観点から好ましい。
既述の官能基は、いずれも、更に置換基を有していてもよい。
前記式(OS−1)で表される化合物は、下記式(OS−2)で表される化合物であることがより好ましい。
前記式(OS−2)中、R、R、R21〜R24は、それぞれ式(OS−1)におけるのと同義であり、好ましい例もまた同様である。
これらの中でも、式(OS−1)及び式(OS−2)におけるRがシアノ基又はアリール基である態様がより好ましく、式(OS−2)で表され、Rがシアノ基、フェニル基又はナフチル基である態様が最も好ましい。
また、前記オキシムスルホネート化合物において、オキシムやベンゾチアゾール環の立体構造(E,Z等)についてはそれぞれ、どちらか一方であっても、混合物であってもよい。
以下に、本発明に好適に用いうる式(OS−1)で表される化合物の具体例(例示化合物b−1〜b−34)を示すが、本発明はこれに限定されない。なお、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Bnはベンジル基を表し、Phはフェニル基を表す。
上記化合物の中でも、感度と安定性との両立の観点から、b−9、b−16、b−31、b−33が好ましい。
式(b1)で表されるオキシムスルホネート残基を含有する上記化合物は、下記式(b2)で表されるオキシムスルホネート化合物であってもよい。
(式(b2)中、Rは、アルキル基又はアリール基を表し、Xは、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表し、mは、0〜3の整数を表し、mが2又は3であるとき、複数のXは同一でも異なっていてもよい。)
Xとしてのアルキル基は、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状アルキル基が好ましい。
Xとしてのアルコキシ基は、炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状アルコキシ基が好ましい。
Xとしてのハロゲン原子は、塩素原子又はフッ素原子が好ましい。
mは、0又は1が好ましい。
式(b2)中、mが1であり、Xがメチル基であり、Xの置換位置がオルト位であり、Rが炭素数1〜10の直鎖状アルキル基、7,7−ジメチル−2−オキソノルボルニルメチル基、又はp−トルイル基である化合物が特に好ましい。
式(b1)で表されるオキシムスルホネート残基を含有する化合物は、式(b3)で表されるオキシムスルホネート化合物であってもよい。
(式(b3)中、Rは式(b1)におけるRと同義であり、X’は、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基を表し、Lは0〜5の整数を表す。)
式(b3)におけるRとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−オクチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロ−n−プロピル基、パーフルオロ−n−ブチル基、p−トリル基、4−クロロフェニル基又はペンタフルオロフェニル基が好ましく、n−オクチル基が特に好ましい。
X’としては、炭素数1〜5のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基がより好ましい。
Lとしては、0〜2が好ましく、0〜1が特に好ましい。
式(b3)で表される化合物の具体例としては、α−(メチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(エチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(n−プロピルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)ベンジルシアニド、α−〔(メチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(エチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(n−プロピルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(n−ブチルスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリル、α−〔(4−トルエンスルホニルオキシイミノ)−4−メトキシフェニル〕アセトニトリルを挙げることができる。
好ましいオキシムスルホネート化合物の具体例としては、下記化合物(i)〜(viii)等が挙げられ、1種単独で使用したり、又は、2種類以上を併用することができる。化合物(i)〜(viii)は、市販品として、入手することができる。また、他の種類の(C)感放射線酸発生剤と組み合わせて使用することもできる。
本発明の感光性樹脂組成物において、光酸発生剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分を基準として、1〜30質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましい。
酸発生剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。2種以上を組み合わせて使用する際には、水素原子を除く全原子数が2以上異なる2種の有機酸を発生する化合物を組み合わせることが好ましい。
(b2)増感剤
本発明の組成物には、活性光線又は放射線を吸収して上記スルフォニウム塩の分解を促進させるために増感剤を添加してもよい。増感剤は、活性光線又は放射線を吸収して電子励起状態となる。電子励起状態となった増感剤は、スルフォニウムと接触して、電子移動、エネルギー移動、発熱などの作用が生じる。これにより重合開始剤は化学変化を起こして分解し、ラジカル、酸或いは塩基を生成する。
好ましい増感剤の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域に吸収波長を有する化合物を挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、アントラセン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン)。
より好ましい増感剤の例としては、下記式(IX)〜(XIV)で表される化合物が挙げられる。
式(IX)中、Aは硫黄原子又はNR50を表し、R50はアルキル基又はアリール基を表し、Lは隣接するA及び隣接炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R51、R52はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団を表し、R51、R52は互いに結合して、色素の酸性核を形成してもよい。Wは酸素原子又は硫黄原子を表す。
式(X)中、Ar及びArはそれぞれ独立にアリール基を表し、−L−による結合を介して連結している。ここでLは−O−又は−S−を表す。また、Wは式(IX)に示したものと同義である。
式(XI)中、Aは硫黄原子又はNR59を表し、Lは隣接するA及び炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R53、R54、R55、R56、R57及びR58はそれぞれ独立に一価の非金属原子団の基を表し、R59はアルキル基又はアリール基を表す。
式(XII)中、A、Aはそれぞれ独立に−S−、−NR62−又は−NR63−を表し、R62、R63はそれぞれ独立に置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基を表し、L、Lはそれぞれ独立に、隣接するA、A及び隣接炭素原子と共同して色素の塩基性核を形成する非金属原子団を表し、R60、R61はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団であるか又は互いに結合して脂肪族性又は芳香族性の環を形成することができる。
式(XIII)中、R66は置換基を有してもよい芳香族環又はヘテロ環を表し、Aは酸素原子、硫黄原子又は=NR67を表す。R64、R65及びR67はそれぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団を表し、R67とR64、及びR65とR67はそれぞれ互いに脂肪族性又は芳香族性の環を形成するため結合することができる。
式(XIV)中、R68、及びR69それぞれ独立に水素原子又は一価の非金属原子団を表す。R70、及び、R71は、それぞれ独立に一価の非金属原子団を表しnは0〜4の整数を表す。nが2以上のときR70、R71はそれぞれ互いに脂肪族性又は芳香族性の環を形成するため結合することができる。
増感剤として、特にアントラセン誘導体が好ましい。
式(IX)〜(XIV)で表される化合物の好ましい具体例としては、以下に示す(C−1)〜(C−26)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上述のような増感剤は、市販のものを用いてもよいし、公知の合成方法により合成してもよい。
本発明の感光性樹脂組成物において、増感剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分を基準として、1〜30質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましい。
(c)塩基性化合物
本発明に係る組成物は、露光から加熱までの経時による性能変化を低減するために、塩基性化合物を含有することが好ましい。
塩基性化合物としては、好ましくは、下記式(A)〜(E)で示される構造を有する化合物を挙げることができる。
一般式(A)及び(E)中、
200、R201及びR202は、同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(炭素数6〜20)を表し、ここで、R201とR202は、互いに結合して環を形成してもよい。
203、R204、R205及びR206は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基を表す。
上記アルキル基について、置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基、又は炭素数1〜20のシアノアルキル基が好ましい。
これら一般式(A)及び(E)中のアルキル基は、無置換であることがより好ましい。
好ましい化合物として、グアニジン、アミノピロリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピペラジン、アミノモルホリン、アミノアルキルモルフォリン、ピペリジン等を挙げることができ、更に好ましい化合物として、イミダゾール構造、ジアザビシクロ構造、オニウムヒドロキシド構造、オニウムカルボキシレート構造、トリアルキルアミン構造、アニリン構造又はピリジン構造を有する化合物、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体、水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体等を挙げることができる。
イミダゾール構造を有する化合物としてはイミダゾール、2、4、5−トリフェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンゾイミダゾール等が挙げられる。ジアザビシクロ構造を有する化合物としては1、4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1、5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5−エン、1、8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカー7−エン等が挙げられる。オニウムヒドロキシド構造を有する化合物としてはテトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリアリールスルホニウムヒドロキシド、フェナシルスルホニウムヒドロキシド、2−オキソアルキル基を有するスルホニウムヒドロキシド、具体的にはトリフェニルスルホニウムヒドロキシド、トリス(t−ブチルフェニル)スルホニウムヒドロキシド、ビス(t−ブチルフェニル)ヨードニウムヒドロキシド、フェナシルチオフェニウムヒドロキシド、2−オキソプロピルチオフェニウムヒドロキシド等が挙げられる。オニウムカルボキシレート構造を有する化合物としてはオニウムヒドロキシド構造を有する化合物のアニオン部がカルボキシレートになったものであり、例えばアセテート、アダマンタンー1−カルボキシレート、パーフロロアルキルカルボキシレート等が挙げられる。トリアルキルアミン構造を有する化合物としては、トリ(n−ブチル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン等を挙げることができる。アニリン化合物としては、2,6−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジヘキシルアニリン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアルキルアミン誘導体としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、トリス(メトキシエトキシエチル)アミン等を挙げることができる。水酸基及び/又はエーテル結合を有するアニリン誘導体としては、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アニリン等を挙げることができる。
好ましい塩基性化合物として、更に、フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物及びスルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物を挙げることができる。
アミン化合物は、1級、2級、3級のアミン化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアミン化合物が好ましい。アミン化合物は、3級アミン化合物であることがより好ましい。アミン化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。アミン化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CHCHO−)又はオキシプロピレン基(−CH(CH)CHO−もしくは−CHCHCHO−)が好ましく、更に好ましくはオキシエチレン基である。
アンモニウム塩化合物は、1級、2級、3級、4級のアンモニウム塩化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアンモニウム塩化合物が好ましい。アンモニウム塩化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。アンモニウム塩化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CHCHO−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH)CHO−もしくは−CHCHCHO−)が好ましく、更に好ましくはオキシエチレン基である。
アンモニウム塩化合物のアニオンとしては、ハロゲン原子、スルホネート、ボレート、フォスフェート等が挙げられるが、中でもハロゲン原子、スルホネートが好ましい。ハロゲン原子としてはクロライド、ブロマイド、アイオダイドが特に好ましく、スルホネートとしては、炭素数1〜20の有機スルホネートが特に好ましい。有機スルホネートとしては、炭素数1〜20のアルキルスルホネート、アリールスルホネートが挙げられる。アルキルスルホネートのアルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては例えばフッ素、塩素、臭素、アルコキシ基、アシル基、アリール基等が挙げられる。アルキルスルホネートとして、具体的にはメタンスルホネート、エタンスルホネート、ブタンスルホネート、ヘキサンスルホネート、オクタンスルホネート、ベンジルスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等が挙げられる。アリールスルホネートのアリール基としてはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環が挙げられる。ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環は置換基を有していてもよく、置換基としては炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基が好ましい。直鎖若しくは分岐アルキル基、シクロアルキル基として、具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル等が挙げられる。他の置換基としては炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。
フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物とは、アミン化合物又はアンモニウム塩化合物のアルキル基の窒素原子と反対側の末端にフェノキシ基を有するものである。フェノキシ基は、置換基を有していてもよい。フェノキシ基の置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基、アリール基、アラルキル基、アシロキシ基、アリールオキシ基等が挙げられる。置換基の置換位は、2〜6位のいずれであってもよい。置換基の数は、1〜5の範囲で何れであってもよい。
フェノキシ基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CHCHO−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH)CHO−もしくは−CHCHCHO−)が好ましく、更に好ましくはオキシエチレン基である。
スルホン酸エステル基を有するアミン化合物、スルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物に於ける、スルホン酸エステル基としては、アルキルスルホン酸エステル、シクロアルキル基スルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステルのいずれであっても良く、アルキルスルホン酸エステルの場合にアルキル基は炭素数1〜20、シクロアルキルスルホン酸エステルの場合にシクロアルキル基は炭素数3〜20、アリールスルホン酸エステルの場合にアリール基は炭素数6〜12が好ましい。アルキルスルホン酸エステル、シクロアルキルスルホン酸エステル、アリールスルホン酸エステルは置換基を有していてもよく、置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸エステル基が好ましい。
スルホン酸エステル基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、更に好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CHCHO−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH)CHO−もしくは−CHCHCHO−)が好ましく、更に好ましくはオキシエチレン基である。
また、下記化合物も塩基性化合物として好ましい。
これらの塩基性化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に係る組成物は、塩基性化合物を含有してもしなくても良いが、含有する場合、塩基性化合物の含有量は、組成物の全固形分を基準として、通常は0.001〜10質量%であり、好ましくは0.01〜5質量%である。
酸発生剤と塩基性化合物との使用割合は、酸発生剤/塩基性化合物(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。即ち、感度、解像度の点からモル比が2.5以上が好ましく、露光後加熱処理までの経時でのレリーフパターンの太りによる解像度の低下抑制の点から300以下が好ましい。酸発生剤/塩基性化合物(モル比)は、より好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
(d)熱酸発生剤
本発明には熱酸発生剤を含有してもよい。熱酸発生剤とは、熱により酸が発生する化合物であり、通常、熱分解点が130℃〜250℃、好ましくは150℃〜220℃の範囲の化合物であり、例えば、加熱によりスルホン酸、カルボン酸、ジスルホニルイミドなどの低求核性の酸を発生する化合物である。
発生酸としてはpKaが2以下と強い、スルホン酸や電子求引基の置換したアルキル乃至はアリールカルボン酸、同じく電子求引基の置換したジスルホニルイミドなどが好ましい。電子求引基としてはF原子などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、ニトロ基、シアノ基を挙げることができる。
熱酸発生剤は保存経時中や組成物を塗布した後のプリベーク工程では分解せず、パターニング後の加熱硬化工程で速やかに分解することが求められる。従って熱分解点としては100℃〜300℃が好ましい。より好ましくは120℃〜250℃であり、更に好ましくは150℃〜200℃である。
熱酸発生剤としては、上記露光により酸を発生する光酸発生剤の適用が可能である。例えばスルホニウム塩やヨードニウム塩等のオニウム塩、N−ヒドロキシイミドスルホネート化合物、オキシムスルホネート、o−ニトロベンジルスルホネート等を挙げることができる。
好ましいスルホニウム塩としては例えば下記一般式(TA−1)〜(TA−3)で表される化合物を挙げることができる。
一般式(TA−1)において、
T1〜RT5は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。
T6及びRT7は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
T8及びRT9は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
T1〜RT5のいずれか2つ以上、RT6とRT7及びRT8とRT9は、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、ケトン結合、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
T1〜RT5のいずれか2つ以上、RT6とRT7及びRT8とRT9が結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
は、非求核性アニオンを表し、前述の通りpKaが2以下と強い、スルホン酸や電子求引基の置換したアルキル乃至はアリールカルボン酸、同じく電子求引基の置換したジスルホニルイミドなどが好ましい。電子求引基としてはF原子などのハロゲン原子、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、ニトロ基、シアノ基を挙げることができる。
一般式(TA−2)において、
T10及びRT11は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
T10及びRT11は、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、ケトン結合、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
T10とRT11が結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
T12〜RT16は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、水酸基を表し、2つ以上が互いに結合してナフタレン環、アントラセン環等の多環芳香族環を形成しても良い。
は、非求核性アニオンを表す。
一般式(TA−3)において、
T17は、アルキル基(直鎖又は分岐)又はシクロアルキル基を表し、好ましくは炭素数1〜20個、より好ましくは炭素数1〜12個の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)を挙げることができる。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような単環の環状アルキル基だけでなく、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、アダマンチル基の様な橋かけ部位を有する環状アルキル基も挙げることができる。
T18及びRT19は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
T20及びRT21は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
T18とRT19及びRT20とRT21は、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、ケトン結合、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。RT18とRT19及びRT20とRT21が結合して形成する基としては、ブチレン基、ペンチレン基等を挙げることができる。
は、非求核性アニオンを表す。
T1〜RT17としてのアルキル基は、直鎖、分岐状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜20個、好ましくは炭素数1〜12個の直鎖及び分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、直鎖又は分岐プロピル基、直鎖又は分岐ブチル基、直鎖又は分岐ペンチル基)を挙げることができる。
T1〜RT17としてのシクロアルキル基は、単環のアルキル基とともに、多環、橋かけ部位を有する環状アルキル基をも含む意であり、RT12〜RT16としてのシクロアルキル基は、好ましくは、炭素数3〜8個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)である。
T17としてのシクロアルキル基は、炭素数3〜8個のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基)とともに、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、アダマンチル基の様な橋かけ部位を有する環状アルキル基も好ましい。
T1〜RT5、T12〜RT16としてのとしてのアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、直鎖又は分岐プロポキシ基、直鎖又は分岐ブトキシ基、直鎖又は分岐ペントキシ基)、炭素数3〜8の環状アルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
T12〜RT16としてのチオアルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよく、例えば炭素数1〜10のチオアルコキシ基、好ましくは、炭素数1〜5の直鎖及び分岐チオアルコキシ基(例えば、チオメトキシ基、チオエトキシ基、直鎖又は分岐チオプロポキシ基、直鎖又は分岐チオブトキシ基、直鎖又は分岐チオペントキシ基)、炭素数3〜8の環状チオアルコキシ基(例えば、チオシクロペンチルオキシ基、チオシクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
としての非求核性アニオンは、有機アニオンが好ましく、下記一般式に示す有機アニオンが特に好ましい。
上記一般式に於いて、
Rcは、有機基を表す。
Rcにおける有機基として、炭素数1〜30のものが挙げられ、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はこれらの複数が、単結合、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SON(Rd)−などの連結基で連結された基を挙げることができる。
Rdは、水素原子又はアルキル基を表す。
Rcは、1位がフッ素原子又はフロロアルキル基で置換されたアルキル基を表す。
Rc及びRcは、各々独立に、1位がフッ素原子又はフロロアルキル基で置換された アルキル基を表す。好ましくは、炭素数1〜4のパーフロロアルキル基である。
RcとRcは互いに結合して環を形成していてもよい。
RcとRcが結合して形成される基としてはアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基が挙げられる。好ましくは炭素数2〜4のパーフロロアルキレン基である。
好ましいヨードニウム塩としては以下の一般式(TA−4)で表される化合物を挙げることができる。
式(TA−4)中、R41及びR42は、それぞれ水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシル基、置換基を有していてもよいアシロキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基を表す。
aは1〜5を表し、bは1〜5を表す。
但し、R41及びR42の少なくとも一方は、炭素数5個以上の、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシル基、置換基を有していてもよいアシロキシ基を表す。
XはR−SOを表し、Rは置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を表す。
41及びR42のアルキル基としては、置換基を有してもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、t−アミル基、デカニル基、ドデカニル基、ヘキサデカニル基のような炭素数1〜25個のものが挙げられる。シクロアルキル基としては、置換基を有してもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロドデカニル基、シクロヘキサデカニル基等のような炭素数3〜25個のものが挙げられる。アルコキシ基としては、置換基を有してもよい、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基もしくはt−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、t−アミロキシ基、n−ヘキシロキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ドデカンオキシ基等のような炭素数1〜25個のものが挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、置換基を有してもよい、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基もしくはt−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、t−アミロキシカルボニル基、n−ヘキシロキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、n−ドデカンオキシカルボニル基等のような炭素数2〜25個のものが挙げられる。アシル基としては、置換基を有してもよい、ホルミル基、アセチル基、ブチリル基、バレリル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、t−ブチルカルボニル基、t−アミルカルボニル基等のような炭素数1〜25個のものが挙げられる。アシロキシ基としては、置換基を有してもよい、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、t−ブチリルオキシ基、t−アミリルオキシ基、n−ヘキサンカルボニロキシ基、n−オクタンカルボニロキシ基、n−ドデカンカルボニロキシ基、n−ヘキサデカンカルボニロキシ基、等のような炭素数2〜25個のものが挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子もしくはヨウ素原子を挙げることができる。
これらの基に対する置換基として好ましくは、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。なお、前記のように、R、Rの少なくとも一方は、炭素数5個以上である、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシ基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアシル基、置換基を有していてもよいアシロキシ基を表す。上記これらの炭素数5個以上の置換基としては、上記具体例のうち炭素数5〜25個のものを挙げることができる。
上記の中でも、R41及びR42としての、置換基を有していてもよい、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、t−アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、デカニル基が好ましく、シクロアルキル基としては、置換基を有してもよい、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロドデカニル基が好ましく、アルコキシ基としては、置換基を有してもよい、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、t−アミロキシ基、n−ヘキシロキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ドデカンオキシ基が好ましく、アルコキシカルボニル基としては、置換基を有してもよい、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、t−アミロキシカルボニル基、n−ヘキシロキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、n−ドデカンオキシカルボニル基が好ましく、アシル基としては、置換基を有してもよい、ホルミル基、アセチル基、ブチリル基、バレリル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、t−ブチルカルボニル基、t−アミルカルボニル基が好ましく、アシロキシ基としては、置換基を有してもよい、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、t−ブチリルオキシ基、t−アミリルオキシ基、n−ヘキサンカルボニロキシ基、n−オクタンカルボニロキシ基が好ましい。
また、炭素数5個以上の、置換基を有していてもよい、アルキル基としてはn−ペンチル基、t−アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、デカニル基が好ましい。炭素数5個以上の、置換基を有していてもよい、シクロアルキル基としてはシクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロドデカニル基が好ましい。炭素数5個以上の、置換基を有していてもよい、アルコキシ基としては、ペンチルオキシ基、t−アミロキシ基、ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、ドデカンオキシ基が好ましい。炭素数5個以上の、置換基を有していてもよい、アルコキシカルボニル基としては、ペンチルオキシカルボニル基、t−アミロキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、ドデカンオキシカルボニル基が好ましい。炭素数5個以上の、置換基を有していてもよい、アシル基としては、バレリル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、t−アミルカルボニル基が好ましい。炭素数5個以上の、置換基を有していてもよいアシロキシ基としては、t−アミリルオキシ基、n−ヘキサンカルボニロキシ基、n−オクタンカルボニロキシ基が好ましい。これらの基に対する置換基としては、メトキシ基、エトキシ基、t−ブトキシ基、塩素原子、臭素原子、シアノ基、水酸基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、t−アミロキシカルボニル基が好ましい。
本発明で使用される一般式(TA−4)で表されるヨードニウム化合物は、その対アニオン、Xとして、上記のように特定の構造を有するスルフォン酸を用いる。対アニオンにおける、Rの置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜20個の直鎖あるいは分岐したアルキル基、又は環状のアルキル基を挙げることができる。また、Rは置換基を有していてもよい芳香族基を挙げることができる。上記のRのアルキル基としては、置換基を有してもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基等の炭素数1〜20のものを挙げることができる。環状アルキル基としては、置換基を有してもよい、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、樟脳基、トリシクロデカニル基、メンチル基等を挙げることができる。芳香族基としては、置換基を有してもよい、フェニル基、ナフチル基を挙げることができる。
上記の中でも、Rの置換基を有していてもよい、アルキル基としては、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、ノナフルオロブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、ヘプタデカフルオロオクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、環状アルキル基としてはシクロペンチル基、シクロヘキシル基、樟脳基を挙げることができる。芳香族基としては、置換基を有してもよい、フェニル基、ナフチル基、ペンタフルオロフェニル基、p−トルイル基、p−フルオロフェニル基、p−クロロフェニル基、p−ヒドロキフェニル基、p−メトキシフェニル基、ドデシルフェニル基、メシチル基、トリイソプロピルフェニル基、4−ヒドロキシ−1−ナフチル基、6−ヒドロキシ−2−ナフチル基を挙げることができる。
上記の各置換基の中でも、より好ましいR41及びR42の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、t−アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、t−アミロキシ基、ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、t−アミロキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、ホルミル基、アセチル基、ブチリル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、t−ブチルカルボニル基、t−アミルカルボニル基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、t−ブチリルオキシ基、t−アミリルオキシ基、n−ヘキサンカルボニロキシ基、n−オクタンカルボニロキシ基、水酸基、塩素原子、臭素原子、ニトロ基である。より好ましい炭素数5個以上の基の具体例としては、n−ペンチル基、t−アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、デカニル基、シクロヘキシル基、ペンチルオキシ基、t−アミロキシ基、ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、ドデカンオキシ基、ペンチルオキシカルボニル基、t−アミロキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカルボニル基、ドデカンオキシカルボニル基、バレリル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、t−アミルヵルボニル基、t−アミリルオキシ基、n−ヘキサンカルボニロキシ基、n−オククンカルボニロキシ基である。
より好ましいスルフォン酸置換基Rの具体例としては、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、n−ブチル基、ノナフルオロブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、ヘプタデカフルオロオクチル基、2−エチルヘキシル基、樟脳基、フェニル基、ナフチル基、ペンタフルオロフェニル基、p−トルイル基、p−フルオロフェニル基、p−クロロフェニル基、p−メトキシフェニル基、ドデシルフェニル基、メシチル基、トリイソプロピルフェニル基、4−ヒドロキシ−1−ナフチル基、6−ヒドロキシ−2−ナフチル基である。
発生する酸の総炭素数としては1〜30個が好ましい。より好ましくは1〜28個であり、更に好ましくは1〜25個である。その総炭素数が1個未満の場合、揮発による解像不良など支障をきたす場合があり、30個を超えると、現像残渣が生じる場合があるなど好ましくない。
以下に、一般式(TA−4)で表される化合物の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。これらの化合物は、単独で、もしくは2種以上の組み合わせで用いられる。
熱酸発生剤として好ましいイミドスルホネート化合物としては、以下の一般式の化合物を挙げることができる。
式中、C(炭素原子)とC(炭素原子)間は単結合あるいは二重結合で結合され、R51又はR52は、同じでも異なってもよく、下記(1)〜(4)のいずれかを表し、(1)それぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、(2)C、Cとともに1つあるいは複数のヘテロ原子を含んでよい単環又は多環を形成する、(3)CとCを含む縮合した芳香環を形成する、(4)N−スルフォニルオキシイミドを含む残基を表す。
53はアルキル基、ハロゲン化アルキル基、環状アルキル基、アルケニル基、置換基を有してよいアリール基、置換基を有してよいアラルキル基、又は樟脳基を表す。
一般式(TA−5)における、R51及びR52が(1)のケースに当たる場合、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基の様な炭素数1〜4個のアルキル基があげられる。シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等炭素数3〜8個のものがあげられる。アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基の様な炭素数6〜14個のものをあげることができる。R51及びR52が(2)のケースに当たる場合、例えば以下の様な部分構造をあげることができる。
51及びR52が(3)のケースに当たる場合、例えば以下の様な部分構造をあげることができる。
51及びR52が(4)のケースに当たる場合は、いわゆる少なくとも2つのN−スルフォニルオキシイミド残基が上記(1)〜(3)の部分構造を有するR51及びR52の部分で単結合もしくは以下のような2価の有機基で結合したものをあげることができる。但し、下記連結基は単独であるいは2つ以上の組合せで使用される。
〔2価の有機基〕:−O−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−、−CO−、−CO−、−NHSO−、−NHCO−、−NHCO−、
(R55及びR56は、各々、水素原子又はメチル基を表す。mは1〜4の整数を表す。)
53のアルキル基としては炭素数1〜20個の直鎖あるいは分岐のアルキル基をあげることができる。好ましくは炭素数1〜16個の直鎖あるいは分岐のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数1〜12個のものである。炭素数が21個以上のアルキル基の場合、感度、解像力が低下するため好ましくない。ハロゲン化アルキル基としては上記アルキル基の1つあるいは2つ以上の水素原子がハロゲン化されたものをあげることができる。置換するハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子をあげることができる。好ましくはフッ素原子、塩素原子、臭素原子であり、特に好ましくはフッ素原子である。但し、置換するハロゲン原子は一分子当たり複数の種類であってもよい。環状アルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基等の炭素数3〜12個のシクロアルキル基やノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデカニル基等の多環状置換基をあげることができる。アルケニル基としては炭素数2〜20個の直鎖あるいは分岐のアルケニル基をあげることができる。好ましくは炭素数2〜16個の直鎖あるいは分岐のアルケニル基であり、更に好ましくは炭素数2〜12個のものである。炭素数が21個以上のアルケニル基の場合、感度、解像力が低下するため好ましくない。
53のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基をあげることができ、アラルキル基としてはベンジル基をあげることができる。アリール基とアラルキル基の置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等の低級アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トルイル基、キシリル基、メシチル基等のアリール基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の低級アルコキシ基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケニル基、ホルミル基、アセチル基等のアシル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子をあげることができる。好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等の低級アルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トルイル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の低級アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子である。なおアリール基、アラルキル基上の置換基は2種類以上であっても構わない。
以下にこれらの化合物の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
熱酸発生剤として好ましいオキシムスルホネート化合物としては以下の一般式の化合物を挙げることができる。
上記一般式(TA−6)中、R61及びR62は、炭素数1から16の置換基を有していても良いアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、置換基を有していても良いアリール基、ヘテロアリール基、シアノ基を表す。また、R61及びR62は、炭素数2から8の置換基を有していても良いアルキレン鎖、アルケニレン鎖、アルキニリン鎖、又は、置換基を有していても良いフェニレン、フリーレン、チエニレン、−O−、−S−、−N−、−CO−を含む連結鎖を介して、別の一般式(TA−6)で表される化合物のR61又はR62と結合されていても良い。即ち、一般式(TA−6)で表される化合物は、オキシムスルホネート構造が連結鎖を介して2つ又は3つ有するものも包含する。
63は炭素数1〜16個の置換基を有していても良いアルキル基、シクロアルキル基、置換基を有していても良いアリール基を表す。
61〜R63における炭素数1〜16個のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、t−アミル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、i−オクチル基、n−デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基等のアルキル基、トリフルオロメチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロ−t−ブチル基、ペルフルオロオクチル基、ペルフルオロウンデシル基、1,1−ビストリフルオロメチルエチル基、等が挙げられる。
61及びR62におけるアルケニル基としては、アリル基、メタリル基、ビニル基、メチルアリル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、2−ブテニル基、1,3−ペンタジエニル基、5−ヘキセニル基、2−オキソ−3−ペンテニル基、デカペンタエニル基、7−オクテニル基等が挙げられる。
61及びR62におけるアルキニル基としては、エチニル基、プロパルギル基、2−ブチニル基、4−ヘキシニル基、2−オクチニル基、フェニルエチニル基、シクロヘキシルエチニル基等が挙げられる。
61〜R63におけるシクロアルキル基としては、置換基を有していてもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げられる。
61及びR62におけるシクロアルケニル基としては、シクロブテニル基、シクロヘキセニル基、シクロペンタジエニル基、ビシクロ〔4.2.4〕ドデカ−3,7−ジエン−5−イル基等が挙げられる。
61〜R63におけるアリール基としては、置換基を有していてもよい、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基のような炭素数6〜14個のものが挙げられる。
上記の置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、沃素原子)、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ニトロ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アラルキル基、下記一般式(1A)で示される基等が挙げられる。
ここでアルキル基、シクロアルキル基は上記で挙げたものと同義である。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基、ナフチルメチル基、フリル基、チエニル基などが挙げられる。
上記式中、R61及びR62は、前記一般式(TA−6)中のR61及びR62と同義である。
一般式(TA−6)で表される化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
熱酸発生剤として好ましいオキシムスルホネート系酸発生剤として、下記一般式(TA−7)で表される基を少なくとも1つ有する化合物を挙げることができる。
(式(TA−7)中、R70a及びR70bは、それぞれ独立に有機基を表す。)
70a及びR70bの有機基は、炭素原子を含む基であり、炭素原子以外の原子(たとえば水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子等)等)を有していてもよい。
70aの有機基としては、直鎖、分岐又は環状のアルキル基又はアリール基が好ましい。これらのアルキル基、アリール基は置換基を有していても良い。該置換基としては、特に制限はなく、たとえばフッ素原子、炭素数1〜6の直鎖、分岐又は環状のアルキル基等が挙げられる。ここで、「置換基を有する」とは、アルキル基又はアリール基の水素原子の一部又は全部が置換基で置換されていることを意味する。
アルキル基としては、炭素数1〜20が好ましく、炭素数1〜10がより好ましく、炭素数1〜8が更に好ましく、炭素数1〜6が特に好ましく、炭素数1〜4が最も好ましい。アルキル基としては、特に、部分的又は完全にハロゲン化されたアルキル基(以下、ハロゲン化アルキル基ということがある)が好ましい。なお、部分的にハロゲン化されたアルキル基とは、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味し、完全にハロゲン化されたアルキル基とは、水素原子の全部がハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、特にフッ素原子が好ましい。すなわち、ハロゲン化アルキル基は、フッ素化アルキル基であることが好ましい。
アリール基は、炭素数4〜20が好ましく、炭素数4〜10がより好ましく、炭素数6〜10が最も好ましい。アリール基としては、特に、部分的又は完全にハロゲン化されたアリール基が好ましい。なお、部分的にハロゲン化されたアリール基とは、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されたアリール基を意味し、完全にハロゲン化されたアリール基とは、水素原子の全部がハロゲン原子で置換されたアリール基を意味する。
70aとしては、特に、置換基を有さない炭素数1〜4のアルキル基、又は炭素数1〜4のフッ素化アルキル基が好ましい。
70bの有機基としては、直鎖、分岐又は環状のアルキル基、アリール基又はシアノ基が好ましい。R70bのアルキル基、アリール基としては、前記R70aで挙げたアルキル基、アリール基と同様のものが挙げられる。
70bとしては、特に、シアノ基、置換基を有さない炭素数1〜8のアルキル基、又は炭素数1〜8のフッ素化アルキル基が好ましい。
オキシムスルホネート系酸発生剤としては、下記一般式(TA−7a)又は(TA−7b)で表される化合物が、電子線の照射に対する酸発生効率が高いことから、好ましく用いられる。
[式(TA−7a)中、m’は0又は1;Xは1又は2;R71は、炭素数1〜12のアルキル基が置換していてもよいフェニル基、ヘテロアリール基、又は、m’が0の場合は更に炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、CN(シアノ基);R72はR71と同義;R73’は、Xが1のとき炭素数1〜18のアルキル基、Xが2のとき炭素数2〜12のアルキレン基、フェニレン基;R74,R75は独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基;Aは−S−、−O−、−N(R76)−を示す。R76はアルキル基、アリール基又はアラルキル基を示す。]
[式(TA−7b)中、R71’は炭素数2〜12のアルキレン基;R72、R74、R75、Aは上記と同義;R73は炭素数1〜18のアルキル基を示す。]
上記化合物としては、特に、下記チオレン含有オキシムスルホネートが好ましい。
好ましいニトロベンジルスルホネートの一般式としては一般式(TA−9)で表される化合物を挙げることができる。
(この式のZは、アルキル基、アリール基、アルキルアリール基、ハロゲン置換されたアルキル基、ハロゲン置換されたアリール基、ハロゲン置換されたアルキルアリール基、ニトロ置換されたアリール基、ニトロ置換されたアルキルアリール基、ニトロ置換基とハロゲン置換基を有するアリール基、ニトロ置換基とハロゲン置換基を有するアルキルアリール基、及び、式CSOCHR’C4−m(NO)を有する基から選ばれ、Rは水素原子又はメチル基を表し、R’は水素原子、メチル基、及びニトロ置換されたアリール基から選ばれ、各Qは炭化水素基、ヒドロカルボノキシ基、NO、ハロゲン原子及び有機ケイ素基から独立に選ばれ、mの値は0、1又は2であり、但しQは酸性の基ではない)
一般式(TA−9)で表される化合物の具体例としては、例えば、以下の化合物を挙げることができる。
また、スルホン酸エステルも使用することができる。
例えば、下記一般式(TA−1)で表されるスルホン酸エステルを挙げることができる。
R’−SO−O−R” (TA−1)
上記式において、R’及びR”はそれぞれ独立に、置換基を有していても良い炭素数1〜10の直鎖又は分岐又は環状のアルキル基又は置換を有していても良い炭素数6〜20のアリール基を示す。置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ビニル基、アセチレン基炭素数1〜10の直鎖又は環状のアルキル基が挙げられる。
該スルホン酸エステルの好ましい具体例として下記が挙げられる。
スルホン酸エステルとして、下記一般式(TA−2)で表される化合物が、耐熱性の点で更に好ましい。
スルホン酸エステルの分子量は、一般的には230〜1000、好ましくは230〜800である。
Aは、h価の連結基を表す。
は、アルキル基、アリール基、アラルキル基、又は環状アルキル基を表す。
’は、水素原子、アルキル基、又はアラルキル基を表す。
hは、2〜8の整数を表す。
Aとしてのh価の連結基は、例えば、アルキレン基(例えばメチレン、エチレン、プロピレン等)、シクロアルキレン基(シクロへキシレン、シクロペンチレン等)、アリーレン基(1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、ナフチレン等)、エーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、及びこれらに基を組み合わせた2価の基の任意の水素原子をh−2個除いた基を挙げることができる。
Aとしてのh価の連結基の炭素数は一般的に1〜15であり、1〜10であることが好ましく、1〜6であることが更に好ましい。
及びR’のアルキル基としては、一般的には炭素数1〜20のアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜15のアルキル基、更に好ましくは炭素数1〜8のアルキル基である。具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル等を挙げることができる。
及びR’のアラルキル基としては、一般的には炭素数7〜25のアラルキル基であり、好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基、更に好ましくは炭素数7〜15のアラルキル基である。具体的にはベンジル、トルイルメチル、メシチルメチル、フェネチル等を挙げることができる。
の環状アルキル基としては、一般的には炭素数3〜20の環状アルキル基であり、
好ましくは炭素数4〜20の環状アルキル基、更に好ましくは炭素数5〜15の環状アルキル基である。具体的にはシクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニル、樟脳基等を挙げることができる。
Aとしての連結基は、更に置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基(炭素数1〜10のアルキル基であり、具体的にはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル等)、アラルキル基(炭素数7〜15のアラルキル基であり、具体的にはベンジル、トルイルメチル、メシチルメチル、フェネチル等)、アリール基(炭素数6〜10のアリール基であり、具体的にはフェニル、トルイル、キシリル、メシチル、ナフチル等)、アルコキシ基(アルコキシ基は、直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい、炭素数1〜10のアルコキシ基であり、具体的には、メトキシ、エトキシ、直鎖又は分岐プロポキシ、直鎖又は分岐ブトキシ、直鎖又は分岐ペントキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等)、アリールオキシ基(炭素数6〜10のアリールオキシ基であり、具体的にはフェノキシ、トルイルオキシ、1−ナフトキシ等)、アルキルチオ基(直鎖、分岐、環状のいずれであってもよい、炭素数1〜10のアルキルチオ基であり、具体的には、メチルチオ、エチルチオ、直鎖又は分岐プロピルチオ、シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ)、アリールチオ基(炭素数6〜10のアリールチオ基であり、具体的にはフェニルチオ、トルイルチオ、1−ナフチルチオ等)、アシルオキシ基(炭素数2〜10のアシルオキシ基で、具体的には、アセトキシ、プロパノイルオキシ、ベンゾイルオキシ等)、アルコキシカルボニル基(炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基であり、具体的にはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、直鎖又は分岐プロポキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル等)、を挙げることができる。
一般式(2)において、Rはアルキル基及びアリール基が好ましい。R’は水素原子及び炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、水素原子、メチル基及びエチル基が好ましく、水素原子が最も好ましい。
本発明のスルホン酸エステルとしては、下記の様な具体的化合物を例としてあげることができるが、これに限るものではない。
本発明のスルホン酸エステルは、市販のものを用いてもよいし、公知の方法で合成したものを用いてもよい。本発明のスルホン酸エステルは、例えば、塩基性条件下、スルホニルクロリド乃至はスルホン酸無水物を対応する多価アルコールと反応させることにより合成することができる。
本発明の感光性樹脂組成物において、熱酸発生剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分を基準として、1〜20質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。
(e)アルコキシメチル基及びアシルオキシメチル基の少なくとも1つを含有する化合物
本発明の組成物にはアルコキシメチル基及びアシルオキシメチル基の少なくとも1つを含有する化合物を含んでいてもよい。低温キュアプロセスにおいても、硬化時のパターンの融解や熱収縮をも防止できる。
本発明におけるアルコキシメチル基及びアシルオキシメチル基の少なくとも1つを含有する化合物としては、アルコキシメチル基又はアシルオキシメチル基が、直接芳香族基や下記ウレア構造の窒素原子上に、トリアジン上に置換した化合物を代表的構造として挙げることができる。
当該化合物が有するアルコキシメチル基又はアシルオキシメチル基は、炭素数2〜5が好ましく、炭素数2又は3が好ましく、特に炭素数2が好ましい。
当該化合物が有するアルコキシメチル基及びアシルオキシメチル基の総数は1〜10が好ましく、より好ましくは2〜8、特に好ましくは3〜6である。
当該化合物の分子量は好ましくは1500以下であり、180〜1200が好ましい。
100は、アルキル基又はアシル基を表す。
101及びR102は、独立に、一価の有機基を表し、互いに結合して環を形成してもよい。
アルコキシメチル基又はアシルオキシメチル基が直接芳香族基に置換した化合物としては、例えば下記一般式の様な化合物を挙げることができる。
式中、Xは単結合又は2価の有機基を示し、個々のR104は独立にアルキル基又はアシル基を示し、R103は、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、又は、酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基(例えば、酸の作用により脱離する基、−C(RCOORで表される基(Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、Rは酸の作用により脱離する基を表す。))を示す。
105は各々独立にアルキル基又はアルケニル基を示し、a、b及びcは各々独立に1〜3であり、dは0〜4であり、eは独立に0〜3である。
酸の作用により分解し、アルカリ可溶性基を生じる基、酸の作用により脱離する基、−C(RCOORで表される基については、一般式(1)におけるものと同様である。
アルコキシメチル基を有する化合物としては具体的に以下の構造を挙げることができる。アシルオキシメチル基を有する化合物は下記化合物のアルコキシメチル基をアシルオキシメチル基に変更した化合物を挙げることができる。アルコキシメチル基又はアシルオキシメチルを分子内に有する化合物としては以下の様な化合物を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
アルコキシメチル基及びアシルオキシメチル基の少なくとも1つを含有する化合物は、市販のものを用いても、公知の方法により合成したものを用いても良い。
耐熱性の観点で、アルコキシメチル基又はアシルオキシメチル基が、直接芳香環やトリアジン環上に置換した化合物が好ましい。
これら化合物の添加量は本発明の樹脂の総量100質量部に対して、1〜20質量部が好ましく、3〜15質量部がより好ましい。
(e’)メタクリロイル基又はアクリロイル基を含む化合物
本発明の組成物は、メタクリロイル基又はアクリロイル基を含む化合物を含有してもよい。
メタクリロイル基又はアクリロイル基を含む化合物とは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルからなる群から選択される化合物である。これら化合物は、アルカリ現像液には不溶であるため、組成物のアルカリ溶解性を抑制する働きがあり、未露光部の膜減りを抑制するために良好な画像形成に役立つ。また、具体的な反応機構は把握していないが、キュア反応の段階で、アクリル基やメタクリル基が組成物中化合物と反応することにより組成物を構成する成分の分子量が部分的に増加することで膜物性が向上する。そのため、アクリロイル基、メタクリロイル基を1分子中に2個以上、更に好ましくは4官能以上ある化合物とすることで、この化合物が架橋化合物的な機能が発揮できるために好ましい。
また、アクリロリル基、メタクリロイル基を含む骨格が芳香環や脂環などの環構造、特に脂環構造を含む物であるものが露光光の透過率及びキュア膜の剛直性のためにより好ましい。
更に、骨格中のエチレンオキサイド(EO)鎖、プロピレンオキサイド(PO)鎖の長さ(n)は長いと膜の剛直性が失われるためにn=1〜5であることが好ましい。
好ましい具体例としては、新中村化学工業社製 NKエステルシリーズで一官能のAMP−10G、AMP−20GY、AM30G、AM90G、AM230G、ACB−3、A−BH、A−IB、A−SA、A−OC−18E、720A、S−1800A,ISA、AM−130G、LA、M−20G、M−90G、M230G、PHE−1G、SA、CB−1、CB−3、CB−23、TOPOLENE−M、S−1800M、IB、OC−18E、S、二官能のA−200、A−400、A−600、A−1000、ABE−300、A−BPE−4、A−BPE−10、A−BPE−20、A−BPE−30、A−BPP−3、A−DOD、A−DCP、A−IBD−2E、A−NPG、701A、A−B1206PE、A−HD−N、A−NOD−N、APG−100、APG−200、APG−400、APG−700、1G、2G、3G、4G、9G、14G、23G、BG、BD、HD−N、NOD、IND、BPE−100、BPE−200、BPE−300、BPE−500、BPE−900、BPE−1300N、NPG、DCP、1206PE、701、3PG、9PG、3官能のA−9300、AT−30E、A−TMPT−3EO、A−TMPT−9EO、A−TMPT−3PO、A−TMM−3、A−TMM−3L、A−TMM−3LM−N、TMPT、TMPT−9EO、4官能以上のATM−35E、ATM−4E、AD−TMP、AD−TMP−L、ATM−4P、A−TMMT、A−DPHをあげることができる。
特に好ましい例としては以下のような多官能のモノマーを挙げることができる。
本発明の分子内にメタクリロイル基又はアクリロイル基を含む化合物の添加量は、一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂100質量部に対して、0.5質量部以上30質量部以下が好ましい。更に好ましくは、1質量部以上20質量部以下、特に好ましくは2質量部以上15質量部以下である。添加量をある0.5質量部以上とすることにより、より本発明の効果が得られ、添加量を適切に抑制することによりキュア膜の耐熱性低下を防止できる。
(f)密着促進剤
本発明におけるポジ型感光性樹脂組成物には、必要により密着性付与のための有機ケイ素化合物、シランカップリング剤、レベリング剤等の密着促進剤を添加してもよい。これらの例としては、例えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、尿素プロピルトリエトキシシラン、トリス(アセチルアセトネート)アルミニウム、アセチルアセテートアルミニウムジイソプロピレートなどが挙げられる。密着促進剤を用いる場合は、本発明の樹脂100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましい。
(g)溶剤
溶剤は本発明の組成物を溶解できるものであれば特に限定されないが、塗布時に溶剤が必要以上に蒸発して塗布時に組成物の固形分が析出しないようにするため、100℃以上の沸点の溶剤が好ましい。
例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレート、アルキレングリコールモノアルキルエーテル、乳酸アルキルエステル、アルコキシプロピオン酸アルキル、環状ラクトン(好ましくは炭素数4〜10)、環を含有しても良いモノケトン化合物(好ましくは炭素数4〜10)、アルキレンカーボネート、アルコキシ酢酸アルキル、ピルビン酸アルキル、アミド系溶媒等の有機溶剤を挙げることができる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルカルボキシレートとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートが好ましく挙げられる。
アルキレングリコールモノアルキルエーテルとしては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルを好ましく挙げられる。
乳酸アルキルエステルとしては、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチルを好ましく挙げられる。
アルコキシプロピオン酸アルキルとしては、例えば、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチルを好ましく挙げられる。
環状ラクトンとしては、例えば、β−プロピオラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−オクタノイックラクトン、α−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンが好ましく挙げられる。
環を含有しても良いモノケトン化合物としては、例えば、2−ブタノン、3−メチルブタノン、ピナコロン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−メチル−2−ペンタノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−メチル−3−ペンタノン、4,4−ジメチル−2−ペンタノン、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、2,2,4,4−テトラメチル−3−ペンタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、5−メチル−3−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−メチル−3−ヘプタノン、5−メチル−3−ヘプタノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、5−ノナノン、2−デカノン、3−デカノン、、4−デカノン、5−ヘキセン−2−オン、3−ペンテン−2−オン、シクロペンタノン、2−メチルシクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、2,2−ジメチルシクロペンタノン、2,4,4−トリメチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、4−エチルシクロヘキサノン、2,2−ジメチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、2−メチルシクロヘプタノン、3−メチルシクロヘプタノンが好ましく挙げられる。
アルキレンカーボネートとしては、例えば、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートが好ましく挙げられる。
アルコキシ酢酸アルキルとしては、例えば、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル、酢酸−2−(2−エトキシエトキシ)エチル、酢酸−3−メトキシ−3−メチルブチル、酢酸−1−メトキシ−2−プロピルが好ましく挙げられる。
ピルビン酸アルキルとしては、例えば、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピルが好ましく挙げられる。
アミド系溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンが好ましく挙げられる。
その他、ジメチルスルホキシド、スルホランが好ましく挙げられる。
上記の中で、更に好適な溶剤として、N−メチルピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン(GBL)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンなどが挙げられる。更に好ましくは、γ−ブチロラクトン及びN−メチルピロリドン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンである。
これら溶媒は、単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
本発明の感光性樹脂組成物中の全固形分濃度は、一般的には10〜40質量%、より好ましくは10〜30質量%、更に好ましくは15〜30質量%である。
〔レリーフパターン製造方法〕
本発明の感光性樹脂組成物を用いて、レリーフパターンを製造する方法としては、(a)本発明の感光性樹脂組成物を適当な基板上にコートし感光性膜を形成し、(b)コートされたこの基板をベーキングし(プリベーク)、(c)活性光線又は放射線で露光し、(d)水性現像剤で現像し、そして(e)硬化することにより、硬化されたレリーフパターンを形成することができる。前記コートされた感光性膜の露光された部分においては、前記一般式(1)における−COについて酸の作用により分解しアルカリ可溶性基が生じ、水性アルカリ現像液で除去するように現像することからポジ型の硬化されたレリーフパターンが得られる。
コートされ、露光された基板を、現像に先立って、高温でベーキングすることもできる(ポストエクスポージャーベーク)。また、現像された基板を、硬化前にリンスしてもよい。
このように、本発明の感光性樹脂組成物により、加熱硬化後の厚みが所定厚み(例えば0.1〜30μm)になるように、半導体素子上に塗布し、プリベーク、露光、現像、加熱硬化して半導体装置を製造できる。
以下、レリーフパターンを製造する方法についてより詳細に説明する。
本発明の感光性樹脂組成物は、好適な基板上にコートされる。基板は、例えばシリコンウエーハのような半導体材料又はセラミック基材、ガラス、金属又はプラスチックである。コーティング方法には、噴霧コーティング、回転コーティング、オフセット印刷、ローラーコーティング、スクリーン印刷、押し出しコーティング、メニスカスコーティング、カーテンコーティング、及び浸漬コーティングがあるが、これらに限られることはない。
該コーティング膜は、残留溶媒を蒸発させるために、約70〜150℃の温度で数分から半時間ベーキングされる。引き続いて、得られたフィルムにマスクを介して活性光線又は放射線を露光する。活性光線又は放射線としては、X線、電子ビーム、紫外線、可視光線などが使用し得る。最も好ましい放射線は波長が365nm(i−ライン)又は436nm(g−ライン)を有するものである。
活性光線又は放射線への露光に続いて、露光された基板を約70〜150℃の温度で加熱することが好ましい。通常数十秒〜数分間、所定の温度にて加熱される。本方法は、露光後ベーキングと称される。
この露光後ベーキングにより、下記スキームのように、前記一般式(1)におけるポリアミック酸エステルからポリアミック酸が生じる。
次いで、該コーティング膜を水性現像剤で現像し、レリーフパターンを得ることができる。水性現像剤としては、無機アルカリ(例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア水)、1級アミン(例えば、エチルアミン、n−プロピルアミン)、2級アミン(例えば、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン)、3級アミン(例えば、トリエチルアミン)、アルコールアミン(例えば、トリエタノールアミン)、4級アンモニウム塩(例えば、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド)、及びこれらの混合物のようなアルカリ溶液が挙げられる。最も好ましい現像剤はテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを含有するものである。更には、現像剤には適当な量の界面活性剤が添加されてよい。現像は浸漬、噴霧、パドリング、又は他の同様な現像方法によって実施されることができる。
場合によっては、レリーフパターンは脱イオン水を使用してすすぎ洗いしてもよい。次いで、耐熱性の高い最終パターン膜を得るために、下記スキームのように、レリーフパターンを加熱硬化することによりポリアミック酸エステルからポリイミドが生成される。硬化は耐熱性の高いポリイミドを得る為にポリマーのガラス転移温度T以上でのベーキングが好ましい。加熱硬化温度としては約200〜400℃が好ましく、250〜400℃が特に好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔GPC測定条件〕
以降におけるGPC測定は、HPC−8220GPC(東ソー製)、ガードカラム:TSKguardcolumn SuperAW−H、カラム:TSKgel SuperAWM−Hを3本直結し、カラム温度50℃、試料濃度0.5質量%のN−メチル−2−ピロリドン溶液を20μl注入し、溶出溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン溶液(LiBr(10mM)及びHPO(10mM)を含む)を毎分0.35mlの流量でフローさせ、RI検出装置にて試料ピークを検出することでおこなった。Mw及びMnは標準ポリスチレンを用いて作製した検量線を用いて計算した。
<樹脂の合成例>
〔P−1の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた5000mLフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)123.42gを入れ、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)2399.4gに溶解した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)300.00gを添加した。60℃で4時間攪拌し、その後室温(25℃)まで放冷した。次いで無水フタル酸30.27gを添加し、室温で10時間攪拌して無色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=1.68×10、Mn=0.62×10、Mw/Mn=2.71であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液132.01gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP111.0gを加え冷却し、0℃以下でクロロメチルメチルエーテル12.56g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン16.12gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1175gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−1)24.6gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.00×10、Mw/Mn=1.91であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−2の合成〕
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行なった。このポリアミック酸溶液132.01gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP111.0gを加え冷却し、0℃以下でクロロメチルメチルエーテル5.02g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン8.06gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1175gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−2)19.3gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=1.88×10、Mw/Mn=1.68であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ72%であった。
〔P−3の合成〕
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行なった。このポリアミック酸溶液142.26gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP70.37gを加え冷却し、0℃以下でクロロメチルエチルエーテル15.91g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン17.39gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1267gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−3)23.6gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.09×10、Mw/Mn=1.73であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ96%であった。
〔P−7の合成〕
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行なった。このポリアミック酸溶液132.01gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP111.0gを加え冷却し、0℃以下でクロロメチルシクロヘキシルエーテル23.18g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン16.12gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1175gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−7)24.8gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.36×10、Mw/Mn=1.72であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−8の合成〕
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行なった。このポリアミック酸溶液132.01gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP111.0gを加え冷却し、0℃以下でクロロメチルシクロヘキシルエーテル9.27g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン8.06gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1175gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−8)20.2gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.13×10、Mw/Mn=1.59であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ64%であった。
〔P−11の合成〕
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行なった。このポリアミック酸溶液106.30gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP52.59gを加え冷却し、0℃以下で2−(クロロメトキシ)エチルトリメチルシラン20.96g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン13.00gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール947gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−11)13.5gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=1.58×10、Mw/Mn=1.55であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ73%であった。
〔P−16の合成〕
パラアルデヒド48.11g、シクロヘキサンエタノール140.0g、10−カンファースルホン酸1.27gをヘキサン150gに加え、ディーン・スターク装置にて5時間還流させた。溶液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で2回洗浄、水2回で順次洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムによって乾燥して、減圧下にて濃縮し透明溶液157gを得た。これに塩化アセチル34.3gを加え50℃で5時間反応させた後、減圧下にて濃縮し透明液体178gを得た。重クロロホルムに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、シクロヘキシルエチル 1−クロロエチルエーテルの含有率は31質量%である事が分かった。
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液105.61gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に加え、NMP52.23gを加え冷却し、0℃以下で上記の31質量%溶液76.75g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン26.87gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をアセトニトリル940gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−16)16.5gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.29×10、Mw/Mn=1.75であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ69%であった。
〔P−19の合成〕
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液106.30gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に加え、NMP52.59gを加え、(2‐フェノキシエチル)ビニルエーテル 20.64g、10−カンファースルホン酸0.97gを順次添加した。25℃で5時間反応させた後、反応液をアセトニトリル947gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−19)18.9gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.50×10、Mw/Mn=1.71であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−22の合成〕
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液105.59gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に加え、NMP52.23gを加え、(1−(4−tert−オクチル−フェノキシ)−2−ビニルオキシ−エタン34.43g、10−カンファースルホン酸0.96gを順次添加した。25℃で5時間反応させた後、反応液をアセトニトリル940gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−22)22.1gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.84×10、Mw/Mn=1.71であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−26の合成〕
エチレングリコールモノビニルエーテル24.93g、イソシアン酸シクロヘキシル35.42gを脱水酢酸エチル150mlに加え、70℃6時間攪拌した。減圧下濃縮し、冷却して結晶を析出させた。結晶をろ過し、冷ヘキサンでリンスし、白色針状結晶として下記構造のビニルエーテル37.8gを得た。
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液79.19gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に加え、NMP39.18gを加え、上記ビニルエーテル19.92g、10−カンファースルホン酸 0.72gを順次添加した。25℃で5時間反応させた後、反応液をアセトニトリル705gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−26)15.1gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.62×10、Mw/Mn=1.76であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−27の合成〕
エチレングリコールモノビニルエーテル29.00g、イソシアン酸フェニル39.20gを脱水酢酸エチル150mlに加え、70℃6時間攪拌した。減圧下濃縮(100℃、0.1kPa)し、オイル状の下記構造のビニルエーテル60.2gを得た。
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液79.19gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に加え、NMP39.18gを加え、上記ビニルエーテル19.36g、10−カンファースルホン酸0.72gを順次添加した。25℃で5時間反応させた後、反応液をアセトニトリル705gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−26)17.6gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.89×10、Mw/Mn=1.95であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−29の合成〕
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中にフェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール100g、塩化アセチル54.3gを加え50℃で5時間反応させた後、減圧下にて濃縮し、下記構造の透明液体を得た。
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液132.8gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP65.68gを加え冷却し、0℃以下で上記溶液25.58g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン23.25gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1182gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−29)29.19gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.49×10、Mw/Mn=1.65であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ97%であった。
〔P−31の合成〕
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた2000mLフラスコ中に1−エチルシクロペンタノール58.2g、乾燥THF250mlを加え、−5℃以下でn−ブチルリチウム(2,6Mヘキサン)を184ml滴下し、−2℃で2時間攪拌した。これに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物50.0gを添加し室温で1時間攪拌し、NMPを200ml追加して更に室温で3時間攪拌し、50℃で1時間攪拌した。放冷し、希塩酸で中和後、酢酸エチル600mlで抽出し、有機層を飽和食塩水で2回、水2回で順次洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて濃縮して下記構造のジカルボン酸32.3gを得た。
このジカルボン酸16.00gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた100mLフラスコ中に加え、NMP58.28gを加え冷却し、0℃以下でジフェニル(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾキサゾリル)ホスホナート(DBOP)27.61g、N,N−ジイソプロピルエチルアミン11.63g、trans−1,4−シクロヘキサンジアミン3.43gを順次添加した。0℃以下で1時間攪拌した後、室温で一昼夜攪拌した。反応液をメタノール700mlに加え、析出固体を濾取し、更にアセトニトリル1000mlでリスラリーした。固体をNMP100mlに溶解し、無水フタル酸を0.89g加え50℃で1時間攪拌した。反応液をメタノール800ml/水200mlに加え、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−31)15.6gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=0.90×10、Mw/Mn=2.03であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−33の合成〕
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた2000mLフラスコ中に2−エチル−2−アダマンタノール94.4g、乾燥THF250mlを加え、−5℃以下でn−ブチルリチウム(2,6Mヘキサン)を192ml滴下し、5℃で1時間攪拌した。これに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物70.0g、NMP280gを添加し室温で2時間攪拌し、40℃で1時間攪拌した。放冷し、1M−塩酸600mlで中和後、酢酸エチル1000mlで抽出し、有機層を飽和炭食塩水で2回、水2回で順次洗浄した。1M−NaOH500mlを加え、水層を抽出し、酢酸エチル300mlで洗浄した。水層を1M−塩酸500mlで中和し、酢酸エチル500mlで抽出し、有機層を飽和炭食塩水で2回、水2回で順次洗浄した。硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下にて濃縮して下記構造のジカルボン酸76.4gを得た。
このジカルボン酸15.00gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた100mLフラスコ中に加え、NMP52.69gを加え冷却し、0℃以下でジフェニル(2,3−ジヒドロ−2−チオキソ−3−ベンゾキサゾリル)ホスホナート(DBOP)20.66g、N,N−ジイソプロピルエチルアミン8.70g、trans−1,4−シクロヘキサンジアミン2.56gを順次添加した。0℃以下で1時間攪拌した後、室温で4時間攪拌した。続いて無水フタル酸を0.67g加え室温で1時間攪拌した。反応液をメタノール1200mlに加え、析出固体を濾取し、更にメタノール1000mlでリスラリーした。固体を乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−33)14.7gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=0.82×10、Mw/Mn=1.64であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−34の合成〕
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液142.3gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP70.38gを加え、0℃以下でブロモ酢酸tert−ブチル 31.32g、N,N−ジイソプロピルエチルアミン16.60gを添加した。室温で7時間反応させた後、反応液をメタノール1267gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−34)34.07gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.38×10、Mw/Mn=2.68であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−36の合成〕
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1000mLフラスコ中に、ブロモアセチルブロミド25g及び脱水NMP475gを加え、冷却しながらDBUを50g加えた。冷却し10℃以下で1−エチルシクロペンタノール110.47gを添加し、その後室温で4時間反応させた。水600mlを加え、酢酸エチル500mlで2回抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で2回、水2回で順次洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下にて濃縮して下記構造の褐色オイルを得た。
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液142.3gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP70.38gを加え、0℃以下で上記ハライド37.76g、N,N−ジイソプロピルエチルアミン16.60gを添加した。室温で7時間反応させた後、反応液をメタノール1267gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、茶色固体の目的物(樹脂P−36)36.97gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=3.64×10、Mw/Mn=2.51であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−39の合成〕
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた2000mLフラスコ中に、ブロモアセチルブロミド111.9g及び脱水NMP360gを加え、冷却しながらDBUを50.7g加えた。10℃以下で2−エチル−2−アダマンタノール40.0gを添加し、その後室温で4時間反応させた。水600mlを加え、酢酸エチル500mlで2回抽出し、有機層をを飽和炭酸水素ナトリウム溶液で2回、水2回で順次洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下にて濃縮して下記構造の褐色オイルを得た。
P−1と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液133.10gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP65.87gを加え、0℃以下で上記ハライド36.46g、N,N−ジイソプロピルエチルアミン15.65gを添加した。室温で8時間反応させた後、反応液をメタノール1186gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、茶色固体の目的物(樹脂P−39)41.21gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=3.97×10、Mw/Mn=2.59であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−41の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた5000mLフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)64.04gを入れ、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)2427.2gに溶解した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)275.00gを添加した。60℃で4時間攪拌し室温まで放冷した。次いで2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)89.29gを添加し60℃で2時間攪拌した。室温まで放冷し、無水フタル酸27.69gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=1.88×10、Mn=0.74×10、Mw/Mn=2.55であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液132.20gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP65.47gを加え冷却し、0℃以下でクロロメチルメチルエーテル11.39g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン14.62gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1178gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−41)25.9gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.45×10、Mw/Mn=1.68であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−42の合成〕
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行なった。このポリアミック酸溶液132.20gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP65.47gを加え冷却し、0℃以下でクロロメチルメチルエーテル3.80g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン6.09gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1178gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−42)18.8gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.20×10、Mw/Mn=1.58であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ52%であった。
〔P−45の合成〕
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行なった。このポリアミック酸溶液136.30gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP67.49gを加え冷却し、0℃以下でクロロメチルオクチルエーテル24.87g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン14.39gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1215gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−45)32.1gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.83×10、Mw/Mn=1.76であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ99%であった。
〔P−47の合成〕
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行なった。このポリアミック酸溶液146.80gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP72.69gを加え冷却し、0℃以下でクロロメチルシクロヘキシルエーテル22.28g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン19.37gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1308gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−47)31.8gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.50×10、Mw/Mn=1.85であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−49の合成〕
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行なった。このポリアミック酸溶液157.30gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP77.88gを加え冷却し、0℃以下でクロロメチルシクロヘキシルエーテル9.55g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン8.30gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1402gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−49)26.19gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.22×10、Mw/Mn=1.94であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ63%であった。
〔P−50の合成〕
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行なった。このポリアミック酸溶液132.20gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP65.47gを加え冷却し、0℃以下でクロロメチルベンジルエーテル22.15g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン14.62gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1178gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−50)26.1gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.59×10、Mw/Mn=1.83であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−52の合成〕
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行なった。このポリアミック酸溶液117.51gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に加え、NMP58.19gを加え冷却し、0℃以下で2−メトキシエトキシメチルクロリド15.66g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン13.00gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1047gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−52)20.5gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=3.02×10、Mw/Mn=1.59であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−55の合成〕
2−クロロエチルビニルエーテル106.55gをナトリウムメトキシド28%メタノール溶液385.86gに加え、12時間還流した。ヘキサン200mlを加え、溶液を飽和食塩水で3回洗浄、水2回で順次洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムによって乾燥して、減圧下にて濃縮し無色透明オイルとして(2‐メトキシエチル)ビニルエーテルを得た。
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液88.13gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に加え、NMP74.20gを加え、上記ビニルエーテル9.63g、10−カンファースルホン酸 0.73gを順次添加した。25℃で5時間反応させた後、反応液をアセトニトリル786gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−55)12.6gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.96×10、Mw/Mn=1.82であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−74の合成〕
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)5.61g及びtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)4.27gを入れ、N−メチル−2−ピロリドン132.24gに溶解した後、氷冷下2℃でピロメリット酸無水物6.40g及び(1R,2S,4S,5R)‐シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物(岩谷瓦斯(株)製、PMDA−HS)7.06gを添加した。4℃で1時間、次いで25℃で24時間反応させた後、無水フタル酸1.77gを添加し、室温で2時間攪拌した。このポリアミック酸溶液にNMP77.79gを加え、(2‐メトキシエチル)ビニルエーテル20.469g、10−カンファースルホン酸 1.55gを順次添加した。25℃で5時間反応させた後、反応液をアセトニトリル1400gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−74)31.6gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=3.26×10、Mw/Mn=1.90であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−93の合成〕
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)6.85gを入れ、N−メチル−2−ピロリドン182.71gに溶解した後、室温で(1R,2S,4S,5R)‐シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物(岩谷瓦斯(株)製、PMDA−HS)13.45gを添加した。室温で1時間、次いで60℃で4時間反応させた。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=5.53×10、Mn=2.71×10、Mw/Mn=2.04であった。この溶液に無水フタル酸0.89gを添加し、室温で2時間攪拌した後冷却し、0℃以下でクロロメチルメチルエーテル15.22g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン19.54gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1218gに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−93)26.1gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=6.26×10、Mw/Mn=2.11であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔R3の合成〕
ポリアミック酸(ポリイミド前駆体)の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)8.49gを入れ、N−メチル−2−ピロリドン108.75gに溶解した後、氷冷下2℃で(1R,2S,4S,5R)‐シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物(岩谷瓦斯(株)製、PMDA−HS)10.70gを添加した。4℃で1時間、次いで25℃で12時間反応させた後、無水フタル酸1.62gを添加し、室温で2時間攪拌した。このポリアミック酸溶液にNMP109gを加え冷却し、0℃以下でクロロメチルメチルエーテル10.10g、続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン12.97gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1500mlに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂R3)22.3gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=1.93×10、Mw/Mn=1.82であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−110の合成〕
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた100mLフラスコ中に1,1,2−トリメトキシエタン48.0g、塩化アセチル29.8g、塩化亜鉛10mgを加え室温で8時間反応させ、下記構造(b5−1)で表される化合物を透明液体として76.3g得た。
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液125.8gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に加え、NMP62.3gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン17.71g、続いて上記構造(b5−1)で表される化合物についての前記透明液体27.69gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1.2Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−110)22.71gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.52×10、Mw/Mn=1.91であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
樹脂P−110の示差熱天秤分析を行ったところ、吸熱ピークトップ温度が206℃であり、重量減少率は34%であった。この重量減少率は、一般式(1)で表される繰り返し単位中のRの重量に相当し、Rの熱分解温度が206℃であることがわかる。
〔P−111の合成〕
温度計、攪拌器、ディーンスターク、還流管を備えた500mLフラスコ中に1,1,2−トリメトキシエタン60.0g、2−メトキシエタノール190.0g、10−カンファースルホン酸1.74g、ヘキサン200mLを加え、48時間還流させた。反応液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン3.79gを添加し、0℃で30分間攪拌した後、酢酸エチルと飽和重曹水で抽出した。得られた有機層を蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下にて濃縮し、透明液体97.2gを得た。
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた300mLフラスコ中に上記溶液97.2g、塩化アセチル43.0g、塩化亜鉛10mgを加え室温で8時間反応させた後、減圧下にて濃縮し、下記構造(b5−2)で表される化合物を透明液体として93.8g得た。
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液125.8gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に加え、NMP62.3gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン16.60g、続いて上記構造(b5−2)で表される化合物についての前記透明液体33.07gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1.5Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−111)23.86gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.62×10、Mw/Mn=1.62であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ99%であった。
樹脂P−111の示差熱天秤分析を行ったところ、吸熱ピークトップ温度が210℃であり、重量減少率は42%であった。この重量減少率は、一般式(1)で表される繰り返し単位中のRの重量に相当し、Rの熱分解温度が210℃であることがわかる。
〔P−112の合成〕
温度計、攪拌器、ディーンスターク、還流管を備えた1Lフラスコ中に1,1,2−トリメトキシエタン150.0g、2−フェノキシエタノール379.5g、10−カンファースルホン酸4.35g、ヘキサン200mLを加え、48時間還流させた。反応液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン9.47gを添加し、0℃で30分間攪拌した後、酢酸エチルと飽和重曹水で抽出した。得られた有機層を蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下にて濃縮し、透明液体532.4gを得た。
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた1Lフラスコ中に上記溶液532.4g、塩化アセチル117.6g、塩化亜鉛10mgを加え室温で4時間反応させた後、減圧下にて濃縮し、下記構造(b5−3)で表される化合物を透明液体として518.2g得た。
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液260.4gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP129.2gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン36.55g、続いて上記構造(b5−3)で表される化合物についての前記透明液体216.87gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール3Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−112)68.68gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.56×10、Mw/Mn=1.85であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ97%であった。
樹脂P−112の示差熱天秤分析を行ったところ、吸熱ピークトップ温度が211℃であり、重量減少率は51%であった。この重量減少率は、一般式(1)で表される繰り返し単位中のRの重量に相当し、Rの熱分解温度が211℃であることがわかる。
〔P−113の合成〕
温度計、攪拌器、ディーンスターク、還流管を備えた500mLフラスコ中に1,1,2−トリメトキシエタン50.0g、シクロヘキサノール91.7g、10−カンファースルホン酸1.45g、ヘキサン200mLを加え、48時間還流させた。反応液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン3.16gを添加し、0℃で30分間攪拌した後、酢酸エチルと飽和重曹水で抽出した。得られた有機層を蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下にて濃縮し、透明液体84.4gを得た。
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた200mLフラスコ中に上記溶液84.4g、塩化アセチル31.0g、塩化亜鉛10mgを加え室温で4時間反応させた後、減圧下にて濃縮し、下記構造(b5−4)で表される化合物を透明液体として91.2g得た。
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液125.8gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に加え、NMP62.3gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン16.60g、続いて上記構造(b5−4)で表される化合物についての前記透明液体43.66gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1.5Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−113)26.40gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.52×10、Mw/Mn=1.64であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ88%であった。
樹脂P−113の示差熱天秤分析を行ったところ、吸熱ピークトップ温度が177℃であり、重量減少率は46%であった。この重量減少率は、一般式(1)で表される繰り返し単位中のRの重量に相当し、Rの熱分解温度が177℃であることがわかる。
〔P−114の合成〕
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた500mLフラスコ中にイソブチルアルデヒド50.0g、硫酸マグネシウム50.0g、メタノール200mL、10−カンファースルホン酸1.61gを加え、50℃で8時間反応させた。反応液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン3.51gを添加し、0℃で30分間攪拌した。硫酸マグネシウムをろ過し、ろ液をヘキサンと飽和重曹水で抽出した。得られた有機層を蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、常圧下にて濃縮し、透明液体58.3gを得た。
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた500mLフラスコ中に上記溶液58.3g、塩化アセチル42.0g、塩化亜鉛10mgを加え50℃で24時間反応させ、下記構造(b5−5)で表される化合物を透明液体として81.0g得た。
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液125.8gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に加え、NMP62.3gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン22.14g、続いて上記構造(b5−5)で表される化合物についての前記透明液体33.16gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1.5Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−114)20.12gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.28×10、Mw/Mn=1.74であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ91%であった。
樹脂P−114の示差熱天秤分析を行ったところ、吸熱ピークトップ温度が163℃であり、重量減少率は32%であった。この重量減少率は、一般式(1)で表される繰り返し単位中のRの重量に相当し、Rの熱分解温度が163℃であることがわかる。
〔P−115の合成〕
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた500mLフラスコ中にイソブチルアルデヒド50.0g、硫酸マグネシウム77.8g、2−メトキシエタノール158.3g、10−カンファースルホン酸1.61gを加え、50℃で10時間反応させた。反応液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン3.51gを添加し、0℃で30分間攪拌した。硫酸マグネシウムをろ過し、ろ液を酢酸エチルと飽和重曹水で抽出した。得られた有機層を蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下にて濃縮し、透明液体105.9gを得た。
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた500mLフラスコ中に上記溶液105.9g、塩化アセチル48.3gを加え室温で4時間反応させさせた後、減圧下にて濃縮し、下記構造(b5−6)で表される化合物を透明液体として111.1g得た。
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液125.8gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に加え、NMP62.3gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン22.14g、続いて上記構造(b5−6)で表される化合物についての前記透明液体35.80gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1.5Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−115)19.76gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.64×10、Mw/Mn=1.62であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
樹脂P−115の示差熱天秤分析を行ったところ、吸熱ピークトップ温度が164℃であり、重量減少率は42%であった。この重量減少率は、一般式(1)で表される繰り返し単位中のRの重量に相当し、Rの熱分解温度が164℃であることがわかる。
〔P−118の合成〕
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた1Lフラスコ中に2−フェニルプロピオンアルデヒド120.0g、硫酸マグネシウム120.0g、メタノール600mL、10−カンファースルホン酸2.08gを加え、50℃で11時間反応させた。反応液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン4.53gを添加し、0℃で30分間攪拌した。硫酸マグネシウムをろ過し、ろ液を酢酸エチルと飽和重曹水で抽出した。得られた有機層を蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下にて濃縮し、透明液体144.2gを得た。
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた1Lフラスコ中に上記溶液144.2g、塩化アセチル84.2gを加え室温で2時間反応させた後、減圧下にて濃縮し、下記構造(b5−9)で表される化合物を透明液体として132.2g得た。
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液250.0gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP124.0gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン28.51g、続いて上記構造(b5−9)で表される化合物についての前記透明液体40.82gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール2.7Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−118)66.54gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.43×10、Mw/Mn=2.13であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ99%であった。
樹脂P−118の示差熱天秤分析を行ったところ、吸熱ピークトップ温度が165℃であり、重量減少率は44%であった。この重量減少率は、一般式(1)で表される繰り返し単位中のRの重量に相当し、Rの熱分解温度が165℃であることがわかる。
〔P−120の合成〕
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた300mLフラスコ中に2−フェニルプロピオンアルデヒド59.8g、硫酸マグネシウム50.0g、2−メトキシエタノール101.8g、10−カンファースルホン酸1.04gを加え、50℃で12時間反応させた。反応液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン2.26gを添加し、0℃で30分間攪拌した。硫酸マグネシウムをろ過し、ろ液を酢酸エチルと飽和重曹水で抽出した。得られた有機層を蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下にて濃縮し、透明液体91.6gを得た。
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた300mLフラスコ中に上記溶液91.6g、塩化アセチル42.0gを加え室温で2時間反応させた後、減圧下にて濃縮し、下記(b5−10)で表される化合物を透明液体として97.1g得た。
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液125.0gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に加え、NMP62.0gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン16.45g、続いて上記構造(b5−10)で表される化合物についての前記透明液体68.97gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1.5Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−120)29.96gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.44×10、Mw/Mn=1.67であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ96%であった。
樹脂P−120の示差熱天秤分析を行ったところ、吸熱ピークトップ温度が162℃であり、重量減少率は50%であった。この重量減少率は、一般式(1)で表される繰り返し単位中のRの重量に相当し、Rの熱分解温度が162℃であることがわかる。さらに198℃でイミド閉環と見られる吸熱ピークも観測された。
〔P−122の合成〕
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた500mLフラスコ中に2−フェニルプロピオンアルデヒド120.0g、硫酸マグネシウム100.0g、2−プロポキシエタノール204.9g、10−カンファースルホン酸2.08gを加え、50℃で12時間反応させた。反応液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン4.53gを添加し、0℃で30分間攪拌した。硫酸マグネシウムをろ過し、ろ液を酢酸エチルと飽和重曹水で抽出した。得られた有機層を蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下にて濃縮し、透明液体を得た。
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた1Lフラスコ中に上記溶液全量、塩化アセチル84.2gを加え室温で2時間反応させた後、減圧下にて濃縮し、下記構造(b5−11)で表される化合物を透明液体として211.7g得た。
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液260.4gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP129.2gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン36.55g、続いて上記構造(b5−11)で表される化合物についての前記透明液体173.21gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール3Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−122)64.02gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.71×10、Mw/Mn=1.82であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
樹脂P−122の示差熱天秤分析を行ったところ、吸熱ピークトップ温度が163℃であり、重量減少率は54%であった。この重量減少率は、一般式(1)で表される繰り返し単位中のRの重量に相当し、Rの熱分解温度が163℃であることがわかる。さらに206℃でイミド閉環と見られる吸熱ピークも観測された。
〔P−127の合成〕
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた500mLフラスコ中にピバルアルデヒド39.2g、硫酸マグネシウム40.0g、メタノール50mL、ヘキサン200mL、10−カンファースルホン酸1.06gを加え、50℃で12時間反応させた。反応液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン2.30gを添加し、0℃で30分間攪拌した。硫酸マグネシウムをろ過し、ろ液をヘキサンと飽和重曹水で抽出した。得られた有機層を蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、常圧下にて濃縮し、透明液体82.1gを得た。
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた200mLフラスコ中に上記溶液76.6g、塩化アセチル17.0g、塩化亜鉛10mgを加え50℃で12時間反応させ、下記構造(b5−14)で表される化合物を透明液体として112.0g得た。
P−41と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液125.8gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた300mLフラスコ中に加え、NMP62.3gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン17.71g、続いて上記構造(b5−14)で表される化合物についての前記透明液体51.47gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をメタノール1.5Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−127)15.27gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.57×10、Mw/Mn=1.57であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
樹脂P−127の示差熱天秤分析を行ったところ、吸熱ピークトップ温度が230℃であり、重量減少率は37%であった。この重量減少率は、一般式(1)で表される繰り返し単位中のRの重量に相当し、Rの熱分解温度が230℃であることがわかる。
〔P−130の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)20.96gを入れ、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)628.8gに溶解した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)90.00gを添加した。60℃で4時間攪拌し室温まで放冷した。次いで2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)27.27g、NMP154.6gを添加し60℃で2時間攪拌した。室温まで放冷し、無水フタル酸3.63gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=2.44×10、Mn=0.95×10、Mw/Mn=2.58であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液246.71gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP122.87gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン27.96g、続いてP−118で合成した(b5−9)の液体40.04gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール2.6Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−130)62.92gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=3.33×10、Mw/Mn=2.02であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ99%であった。
〔P−131の合成〕
P−130と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液246.71gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP122.87gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン27.96g、続いてP−122で合成した(b5−11)の液体112.94gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール3.1Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−131)70.16gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=3.85×10、Mw/Mn=1.90であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ99%であった。
〔P−132の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)20.96gを入れ、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)628.8gに溶解した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)90.00gを添加した。60℃で4時間攪拌し室温まで放冷した。次いで2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)25.98g、NMP147.2gを添加し60℃で2時間攪拌した。室温まで放冷し、無水フタル酸1.81gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=3.04×10、Mn=1.19×10、Mw/Mn=2.55であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液243.92gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP121.72gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン27.41g、続いてP−118で合成した(b5−9)の液体39.25gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール2.6Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−132)61.84gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=4.12×10、Mw/Mn=2.35であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−133の合成〕
P−132と同様にポリアミック酸の合成を行ない、このポリアミック酸溶液243.92gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP121.72gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン27.41g、続いてP−122で合成した(b5−11)の液体110.72gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール3Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−133)71.19gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=4.79×10、Mw/Mn=1.98であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ99%であった。
〔P−134の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)10.48g、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)14.61gを入れ、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)397.2gに溶解した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)45.00gを添加した。60℃で6時間攪拌し室温まで放冷した。無水フタル酸4.53gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=2.10×10、Mn=0.76×10、Mw/Mn=2.77であった。
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた1Lフラスコ中に2−フェニルプロピオンアルデヒド240.0g、硫酸マグネシウム240.0g、2−プロポキシエタノール558.9g、p−トルエンスルホン酸一水和物17.01gを加え、室温で12時間反応させた。反応液を0℃まで冷却し、トリエチルアミン45.25gを添加し、0℃で30分間攪拌した。酢酸エチル500mLを添加し、蒸留水1Lを加えて硫酸マグネシウムを完溶させた。分液した後、有機層を蒸留水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下にて濃縮し、透明液体657.8gを得た。
温度計、攪拌器、塩化カルシウム管を備えた1Lフラスコ中に上記液体652.8g、塩化アセチル168.5gを加え室温で4時間反応させた後、減圧下にて濃縮し、(b5−11)の透明液体716.6gを得た。
ポリアミック酸エステルの合成
ポリアミック酸溶液251.63gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP124.6gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン28.78g、続いて上記の(b5−11)の液体111.05gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール3.1Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−134)73.69gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=3.21×10、Mw/Mn=1.86であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ99%であった。
〔P−135の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)10.48g、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)13.64gを入れ、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)391.7gに溶解した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)45.00gを添加した。60℃で6時間攪拌し室温まで放冷した。無水フタル酸1.81gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=3.46×10、Mn=1.25×10、Mw/Mn=2.76であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液251.85gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP125.4gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン28.54g、続いてP−134で合成した(b5−11)の液体110.43gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール3.1Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−135)74.57gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=5.49×10、Mw/Mn=2.02であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ99%であった。
〔P−136の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)10.48g、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)13.31gを入れ、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)389.8gに溶解した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)45.00gを添加した。60℃で6時間攪拌し室温まで放冷した。無水フタル酸0.91gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=5.71×10、Mn=2.07×10、Mw/Mn=2.76であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液255.29gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP127.4gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン28.84g、続いてP−134で合成した(b5−11)の液体111.57gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール3.1Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−136)78.88gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=8.58×10、Mw/Mn=2.09であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−138の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)6.99gを入れ、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)294.6gに溶解した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)45.00gを添加した。60℃で4時間攪拌し室温まで放冷した。次いで2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)20.78g、NMP117.8gを添加し60℃で2時間攪拌した。室温まで放冷し、無水フタル酸3.63gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=1.82×10、Mn=0.71×10、Mw/Mn=2.55であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液260.66gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP129.4gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン28.51g、続いてP−134で合成した(b5−11)の液体110.22gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール3.2Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−138)72.98gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.76×10、Mw/Mn=1.79であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ99%であった。
〔P−139の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)8.73gを入れ、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)304.5gに溶解した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)45.00gを添加した。60℃で4時間攪拌し室温まで放冷した。次いで2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)17.53g、NMP99.4gを添加し60℃で2時間攪拌した。室温まで放冷し、無水フタル酸3.63gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=1.68×10、Mn=0.65×10、Mw/Mn=2.58であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液255.32gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP126.7gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン28.51g、続いてP−134で合成した(b5−11)の液体110.22gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール3.2Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−139)71.56gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.67×10、Mw/Mn=1.78であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ98%であった。
〔P−141の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)13.04gを入れ、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)345.9gに溶解した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)48.00gを添加した。60℃で4時間攪拌し室温まで放冷した。次いで2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)11.78g、NMP66.7gを添加し60℃で2時間攪拌した。室温まで放冷し、無水フタル酸3.87gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=1.54×10、Mn=0.53×10、Mw/Mn=2.89であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液254.85gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP126.4gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン29.69g、続いてP−134で合成した(b5−11)の液体114.82gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール3.2Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−141)73.07gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.52×10、Mw/Mn=1.76であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−142の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)15.21gを入れ、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)363.9gに溶解した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)49.00gを添加した。60℃で4時間攪拌し室温まで放冷した。次いで2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)8.49g、NMP48.1gを添加し60℃で2時間攪拌した。室温まで放冷し、無水フタル酸3.95gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=1.56×10、Mn=0.52×10、Mw/Mn=2.99であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液249.29gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP123.6gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン29.69g、続いてP−134で合成した(b5−11)の液体114.82gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール3.2Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−142)73.21gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.65×10、Mw/Mn=1.78であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−143の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)17.47gを入れ、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)382.3gに溶解した後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)50.00gを添加した。60℃で4時間攪拌し室温まで放冷した。次いで2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)5.05g、NMP28.6gを添加し60℃で2時間攪拌した。室温まで放冷し、無水フタル酸4.03gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=1.54×10、Mn=0.41×10、Mw/Mn=3.73であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液243.73gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP120.9gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン29.69g、続いてP−134で合成した(b5−11)の液体114.57gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール3.2Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−143)72.50gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.68×10、Mw/Mn=1.80であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−144の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中にtrans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)10.48gを入れ、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)314.4gに溶解した。70℃に加熱し、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)15.00gを添加し、70℃で15分間攪拌した。さらに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物15.00gを添加し、70℃で15分間攪拌した。さらに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物15.00gを添加し、60℃で4時間攪拌し室温まで放冷した。次いで2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)14.29g、NMP81.0gを添加し60℃で2時間攪拌した。室温まで放冷し、無水フタル酸3.63gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=1.50×10、Mn=0.60×10、Mw/Mn=2.50であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液249.99gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP124.0gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン28.51g、続いてP−134で合成した(b5−11)の液体107.22gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール3.1Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−144)72.20gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=2.39×10、Mw/Mn=1.76であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−145の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)45.00g、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)234.4gを入れ、攪拌しながら70℃に加熱した。trans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)10.48gをNMP80gに溶かした溶液を、上記フラスコに30分間かけて滴下した後、60℃で4時間攪拌し室温まで放冷した。次いで2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)14.29g、NMP81.0gを添加し60℃で2時間攪拌した。室温まで放冷し、無水フタル酸3.63gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=1.21×10、Mn=0.47×10、Mw/Mn=2.58であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液249.99gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP124.0gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン28.51g、続いてP−134で合成した(b5−11)の液体107.22gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール3.1Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−145)67.95gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=1.94×10、Mw/Mn=1.69であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
〔P−146の合成〕
ポリアミック酸の合成
温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた500mLフラスコ中に3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物(三菱化学(株)製)45.00g、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)265.3gを入れ、攪拌しながら70℃に加熱した。trans−1,4−シクロヘキサンジアミン(岩谷瓦斯(株)製)10.48g、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化(株)製)14.29gをNMP130gに溶かした溶液を、上記フラスコに30分間かけて滴下した後、60℃で6時間攪拌し室温まで放冷した。次いで無水フタル酸3.63gを添加し、室温で10時間攪拌してやや褐色透明のポリアミック酸溶液を得た。得られた溶液をGPCで分析すると、Mw=2.26×10、Mn=0.85×10、Mw/Mn=2.65であった。
ポリアミック酸エステルの合成
このポリアミック酸溶液249.99gを温度計、攪拌器、窒素導入管を備えた1Lフラスコ中に加え、NMP124.0gを加え冷却し、0℃以下でN,N−ジイソプロピルエチルアミン28.51g、続いてP−134で合成した(b5−11)の液体107.22gを添加した。0℃以下で4時間反応させた後、反応液をイソプロパノール3.1Lに加え、析出固体を濾取、乾燥し、白色固体の目的物(樹脂P−146)72.30gを得た。得られた樹脂をGPCで分析すると、Mw=3.75×10、Mw/Mn=1.93であった。固体を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、カルボン酸エステルとカルボン酸のピーク積分比から保護率を算出したところ100%であった。
その他の樹脂も同様にして合成した。これら合成した樹脂の、4価の有機基R周辺構造が由来するモノマー構造、2価の有機基R周辺のジアミンモノマー、R周辺構造を形成するモノマーと、R周辺のジアミンモノマーとの仕込みモル比、Rについての酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基(併用する場合は各々のモル比)、該基によるカルボキシル基の保護率、末端封止剤、合成法、質量平均分子量、及び分散度(Mw/Mn)は、下記表1〜4の通りであった。
表中の略号を下記に表す。
〔感光性樹脂組成物の調製〕
下記表に示す成分を同表に示す溶媒に溶解させ、全固形分濃度25質量%とし、孔径0.1μmのポリテトラフルオロエチレン製カセット型フィルターにてろ過を行い、感光性樹脂組成物を調製した。表中において、各成分の固形分含有量を質量%として表す。
<感光性樹脂組成物の経時安定性>
実施例110の感光性樹脂組成物を室温で4週間経時した後、組成物の溶液を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、アミドNHのピーク積分値からイミド化率を算出したところ、32%イミド化していた。実施例122の感光性樹脂組成物を室温で4週間経時した後、組成物の溶液を重DMSOに溶解してH−NMRスペクトルを測定し、アミドNHのピーク積分値からイミド化率を算出したところ、イミド化率は1%未満であった。
実施例114の感光性樹脂組成物を室温で4週間経時したところ、粘度の低下が見られた。また、感光性樹脂組成物の酸価を測定したところ、酸価の低下も見られ、樹脂P−114の(a5−5)で表される構造を含む酸分解性基の分解が一部進行していた。実施例122の感光性樹脂組成物を室温で4週間経時したところ、粘度及び酸価の低下は見られなかった。
〔画像性能評価〕
調製した感光性樹脂組成物を、4インチシリコンウエハ上にスピンコートし、ホットプレート上にて120℃3分間の予備乾燥を行い、膜厚5.0μmのフィルムを得た。次いでi線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)にて、1〜30μmのビアホール繰り返しパターンマスクを用いてパターン露光を行った。次いで120℃3分間加熱し、2.38質量%のTMAH水溶液にてパドル現像し、純水にてリンス処理を行った。その後100℃2分間ホットプレート上で加熱を行った。
<解像性>
得られたパターン膜を測長SEM((株)日立製作所S−8840)により観察し、解像したビアホールの最小寸法が3μm未満を◎、3μm以上5μm未満を○、5μm以上10μm未満を△、10μm以上を×とした。
<感度>
得られたパターン膜を測長SEM((株)日立製作所S−8840)により観察し、最小寸法のビアホールが解像した露光量を感度とし、250mJ/cm未満を◎、250mJ/cm以上500mJ/cm未満を○、500mJ/cm以上750mJ/cm未満を△、750mJ/cm以上を×とした。
〔膜特性評価〕
調製した感光性樹脂組成物を、4インチシリコンウエハ上にスピンコートし、ホットプレート上にて120℃3分間の予備乾燥を行い、膜厚5.0μmのフィルムを得た。次いで窒素条件下250℃60分間加熱硬化させポリイミド膜を得た。
<応力>
キュア後の膜を薄膜ストレス測定装置(テンコール社製、FLX−2320型)にて、25℃における応力を測定した。応力の値が小きい程、ウェハ反り量が少ないことを意味する。
下記表中、溶剤を併用する場合のかっこ内の数値は質量比を表す。
表中の略号を下記に表す。
〔酸発生剤〕
〔増感剤〕
〔熱酸発生剤〕
〔塩基性化合物〕
DIA:2,6−ジイソプロピルアニリン
PEA:N−フェニルジエタノールアミン
DBU:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
EOA:下記構造のアミン
〔界面活性剤〕
F176:メガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製)
F475:メガファックF−475(大日本インキ化学工業(株)製)
PF6320:(OMNOVA社製、フッ素系)
BYK307:(ビックケミー社製)
〔密着促進剤〕
GPTMS:3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン
MAPTMS:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
TESPEC:トリエトキシシリルプロピル エチルカーバメート
〔溶剤〕
GBL:γ−ブチロラクトン
NMP:N−メチルピロリドン
CX:シクロヘキサノン
CP:シクロヘプタノン
DMI:1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
〔重合性化合物〕
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
表5〜8に示した結果から明らかなように、一般式(1)におけるRとして酸分解性基は有するもののRとして脂環基を有しない比較例1は、アルカリ現像液に対する溶解性が低く、解像性、感度等の画像性能について十分な結果がえられないことが分かる。また、応力も大きくウエハ反りが発生し得ることがわかる。
脂環基をRとして脂環基を有するもののRとして酸分解性基を有しない比較例2は、潜像すら判然とせず、解像性、感度等の画像性能について十分な結果がえられないことが分かる。また、応力も大きくウエハ反りが発生し得ることがわかる。
一般式(1)におけるRとして酸分解性基は有するもののRとして脂環基を有しない比較例3は、解像性、感度等の画像性能については比較的良好であるものの応力が大きくウエハ反りが発生し得ることがわかる。
一方、一般式(1)の要件を満たす樹脂(a)を使用した実施例1〜146は、解像性、感度等の画像性能に優れ、応力も小さくウエハ反りの発生も抑えられることがわかる。

Claims (24)

  1. (a)下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂、及び
    (b)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
    を含有する感光性樹脂組成物。

    上記一般式(1)中、
    は、4価の有機基を表す。複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
    は、2価の有機基を表す。複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
    但し複数のRのうち少なくとも1つは脂環基を有する2価の有機基である。
    は、各々独立に、水素原子又は有機基を表す。
    但し複数の−COのうち少なくとも1つは、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基である。
  2. 前記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂(a)が、下記一般式(2)で表される繰り返し単位と、下記一般式(3)で表される繰り返し単位とを有する樹脂である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。

    上記一般式(2)中、
    ’は、前記一般式(1)におけるRと同義である。
    ’は、前記一般式(1)におけるRと同義である。
    但し複数の−CO’のうち少なくとも1つは、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基である。
    は、脂環基を有する2価の有機基である。
    上記一般式(3)中、
    ”は、前記一般式(1)におけるRと同義である。
    ”は、前記一般式(1)におけるRと同義である。
    但し複数の−CO”のうち少なくとも1つは、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基である。
    は、Rとは異なる2価の有機基である。
  3. 前記一般式(3)におけるRが芳香族基を有する2価の基である、請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
  4. 前記一般式(3)におけるRが下記式のいずれかで表される2価の基である、請求項3に記載の感光性樹脂組成物。

    上記式中、各芳香環の水素原子が、各々独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基、シアノ基、フェニル基及びトリフルオロメチル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子又は基によって置換されていてもよい。
  5. 前記一般式(1)における−CO、前記一般式(2)における−CO’又は前記一般式(3)における−CO”の熱分解温度が100〜220℃である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 前記一般式(1)における−CO、前記一般式(2)における−CO’又は前記一般式(3)における−CO”についての酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基が、カルボキシル基の水素原子が下記一般式(III)で表される基で置換されたエステル基である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。

    上記一般式中、
    Raは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。
    Rbは、単結合又は2価の連結基を表す。
    Qは、アルキル基、ヘテロ原子を含んでいてもよい脂環基、又はヘテロ原子を含んでいてもよい芳香環基を表す。
    Ra、Rb及びQの少なくとも2つは、互いに結合して環を形成していてもよい。
  7. 前記一般式(III)におけるRaが、下記一般式(IV)又は(V)で表される基である、請求項6に記載の感光性樹脂組成物。

    上記一般式中、
    Rc、Rd、Re、Rf及びRgは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基又はハロゲン原子を表し、Rc及びRdが互いに結合して環を形成していてもよく、Re、Rf及びRgの少なくとも2つが互いに結合して環を形成していてもよい。
  8. 前記一般式(IV)におけるRc及びRdの少なくとも1つが、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基又はハロゲン原子である、請求項7に記載の感光性樹脂組成物。
  9. 前記一般式(IV)におけるRc及びRdの少なくとも1つが、アリール基である、請求項8に記載の感光性樹脂組成物。
  10. 前記一般式(III)におけるRa、Rb及びQの少なくとも1つが、電子求引性基ないしは電子求引性基を有する基である、請求項6に記載の感光性樹脂組成物。
  11. 前記一般式(1)におけるRが単環式又は縮合多環式の脂肪族基又は芳香族基を有する4価の連結基である、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  12. 前記一般式(1)におけるRが、脂環基を有する2価の基、芳香族基を有する2価の基又はケイ素原子を含有する2価の基である、請求項1又は11に記載の感光性樹脂組成物。
  13. 前記樹脂(a)の質量平均分子量が20万以下である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  14. (c)塩基性化合物を更に含有する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  15. 前記化合物(b)が、オキシム化合物である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  16. (f)密着促進剤を更に含有する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  17. ポジ型現像用である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  18. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物であるパターン形成材料。
  19. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物により形成される感光性膜。
  20. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を加熱処理して得られるポリイミド膜。
  21. (ア)請求項19に記載の感光性膜を基板上に形成する工程、
    (イ)該感光性膜を活性光線又は放射線で露光する工程、
    (ウ)該感光性膜の露光された部分を水性アルカリ現像液で除去するように現像する工程、及び
    (エ)得られたレリーフパターンを加熱処理する工程
    を有する硬化レリーフパターンの製造方法。
  22. 請求項21に記載の製造方法により得られた硬化レリーフパターン。
  23. 請求項22に記載の硬化レリーフパターンを具備する半導体装置。
  24. 下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する樹脂。

    上記一般式(1)中、
    は、4価の有機基を表す。複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
    は、2価の有機基を表す。複数のRは互いに同一であっても異なっていてもよい。
    但し複数のRのうち少なくとも1つは脂環基を有する2価の有機基である。
    は、各々独立に、水素原子又は有機基を表す。
    但し複数の−COのうち少なくとも1つは、酸の作用により分解しアルカリ可溶性基を生じる基である。
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