JP2013049365A - 鞍乗型車両のチェーンアジャスト機構 - Google Patents

鞍乗型車両のチェーンアジャスト機構 Download PDF

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Abstract

【課題】アジャストボルトの脱落防止機能を備えつつ、外観性に与える影響が小さく、且つ、比較的簡素な作業でチェーンの撓み調整が可能な鞍乗型車両のチェーンアジャスト機構を提供する。
【解決手段】スイングアーム21の後端開口21Rに嵌合するエンドキャップ55に締結ボルト63を締め付け、この締め付け力によってエンドキャップ55がアジャストボルト61の回転を規制するようにした。
【選択図】図5

Description

本発明は、パワーユニットの駆動力を後輪に伝達するチェーンの撓みを調整する鞍乗型車両のチェーンアジャスト機構に関する。
自動二輪車等の鞍乗型車両には、パワーユニットの駆動力をチェーン(伝達部材)によりスイングアームに回転自在に支持された後輪に伝達する機構を採用したものが良く知られている。チェーンにより駆動力を伝達する機構では、使用によりチェーンに撓みが発生するため、この撓みを調整するチェーンアジャスト機構が設けられるのが一般的である。このチェーンアジャスト機構には例えば特許文献1、2に記載のものがある。
実開平4−90483号公報 特開2007−1472号公報
特許文献1には、後アーム(スイングアームに相当)の端板(エンドキャップに相当)からアジャストボルトを前方に向けて挿入し、後アーム内に前後移動自在に収容されて後輪車軸が挿通される車軸金具に該ボルトを締結する構成が開示されている。この構成では、アジャストボルトの回転によって車軸金具を前後に摺動させることによって、チェーンの撓みを調整することができる。この特許文献1の構成には、アジャストボルトの回り止めがないため、回り止めを設けることが望まれる。回り止めとしては、特許文献2記載のダブルナットが知られている。
しかしながら、ダブルナットでは、ナットがエンドキャップの外に露出してしまうと共に、各ナット(アジャストナットとロックナット)の各々に対して工具が必要で、両手を使った作業が必要になってしまう。
ダブルナットを使わない方法として、アジャストボルトのエンドキャップ内側にクリップを設け、クリップによりアジャストボルトの脱落防止を図る構成が考えられるが、クリップが内側に設けられるため、クリップを外すためにエンドキャップを外す必要があり、作業に手間がかかってしまう。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、アジャストボルトの脱落防止機能を備えつつ、外観性に与える影響が小さく、且つ、比較的簡素な作業でチェーンの撓み調整が可能な鞍乗型車両のチェーンアジャスト機構を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、スイングアーム(21)と、パワーユニット(10)の駆動力を後輪(30)に伝達するチェーン(32)と、スイングアーム(21)の後部に前後移動可能に収容されて後輪車軸(41)が挿通される調整部材(53)と、前記スイングアーム(21)の後端開口(21R)に嵌合するエンドキャップ(55)と、該エンドキャップ(55)に挿通され、前記調整部材(53)に螺合するアジャストボルト(61)とを備える鞍乗型車両のチェーンアジャスト機構において、前記エンドキャップ(55)で前記アジャストボルト(61)の回転を規制させる規制手段(63)を設けたことを特徴とする。この構成によれば、アジャストボルトの脱落防止機能を備えつつ、回り止めをダブルナットで行う方法と比べて外観性に与える影響が小さく、且つ、比較的簡素な作業でチェーンの撓み調整ができる。
上記構成において、前記エンドキャップ(55)には、前記アジャストボルト(61)の挿通孔(58)から上又は下側に延びる切り欠き(59)が設けられ、前記規制手段(63)は、前記切り欠き(59)の幅を狭めるように締め付け可能な締結ボルトであるようにしても良い。この構成によれば、簡易な構造でアジャストボルトの回り止めができ、コストの上昇を抑えることができる。また、片手の作業で回り止めができ、両手を使用しなくても良い。
また、上記構成において、前記エンドキャップ(55)における前記挿通孔(58)は、前記アジャストボルト(61)の頭部(61A)と軸部(61B)とが入り、前記締結ボルト(63)を締め付けると、前記アジャストボルト(61)の軸部(61B)を挟持するようにしても良い。この構成によれば、締結ボルトによる挟持力をアジャストボルトの軸部に集中して作用させ、アジャストボルトの回り止めに十分な挟持力を効率よく確保することができる。
また、上記構成において、前記アジャストボルト(61)と前記締結ボルト(63)とは、各ボルト(61,63)を締結するための工具が嵌る工具嵌合部(61C)が同一の形状であるようにしても良い。この構成によれば、同一の工具で作業でき、作業性が向上する。また、車載工具を備える場合においては、車載工具の本数を削減できる。
また、上記構成において、前記締結ボルト(63)の頭部(63A)は、前記エンドキャップ(55)の車幅方向外側に設けられるようにしても良い。この構成によれば、車両の外側から楽に作業できる。
さらに、前記エンドキャップ(55)に前記アジャストボルト(61)の頭部(61A)及び前記締結ボルト(63)の頭部(63A)を埋没させるようにしても良い。この場合、各ボルトが外観に突出せず、外観性を良好にできる。
本発明は、スイングアームの後端開口に嵌合するエンドキャップでアジャストボルトの回転を規制させる規制手段を設けたので、アジャストボルトの脱落防止機能を備えつつ、外観性に与える影響が小さく、且つ、比較的簡素な作業でチェーンの撓み調整ができる。
また、エンドキャップには、アジャストボルトの挿通孔から上又は下側に延びる切り欠きが設けられ、規制手段は切り欠きの幅を狭めるように締め付け可能な締結ボルトにすれば、簡易な構造でアジャストボルトの回り止めができ、コストの上昇を抑えることができる。また、片手の作業で回り止めができ、両手を使用しなくても良い。
また、エンドキャップにおける挿通孔は、アジャストボルトの頭部と軸部とが入り、締結ボルトを締め付けると、アジャストボルトの軸部を挟持するようにすれば、締結ボルトによる挟持力をアジャストボルトの軸部に集中して作用させ、アジャストボルトの回り止めに十分な挟持力を効率よく確保することができる。
また、アジャストボルトと締結ボルトとは、各ボルトを締結するための工具が嵌る工具嵌合部が同一の形状であるようにすれば、同一の工具で作業でき、作業性が向上する。また、車載工具を備える場合においては、車載工具の本数を削減できる。
また、締結ボルトの頭部は、エンドキャップの車幅方向外側に設けられるようにすれば、車両の外側から楽に作業でき、エンドキャップにアジャストボルトの頭部及び締結ボルトの頭部を埋没させるようにすれば、各ボルトが外観に突出せず、外観性を良好にできる。
本発明の第1実施形態を適用した自動二輪車を示す左側面図である。 自動二輪車を後方から見た背面図である。 自動二輪車の後部を下方から見た場合の部分断面を含む平面図である。 (A)はチェーンアジャスト機構の側面図を示し、(B)は背面図である。 (A)はチェーンアジャスト機構を側方から見た内部構造を示し、(B)は上方から見た内部構造を示す図である。 第2実施形態に係るチェーンアジャスト機構の構造を示す図である。 変形例に係るチェーンアジャスト機構の構造を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、説明中、前後左右及び上下といった方向の記載は、特に記載がなければ車体に対する方向と同一とする。また、各図に示す符号FRは車体前方を示し、符号UPは車体上方を示し、符号Lは車体左方を示している。
図1は、本発明の第1実施形態を適用した自動二輪車を示す左側面図である。
図1に示すように、自動二輪車1は、車体フレーム2の前後中央にパワーユニットであるエンジン10が配置され、このエンジン10の上方に設けられた乗員用シート11に乗員が鞍乗りする鞍乗型車両である。この自動二輪車1では、車体フレーム2に支持された左右一対のスイングアーム21に後輪(駆動輪)30が支持され、エンジン10の駆動力がドライブチェーン(以下、チェーン(伝達部材)という)32を介して後輪30に伝達される。
車体フレーム2は、前端に設けられるヘッドパイプ3から後下方に延びる単一のメインフレーム4と、メインフレーム4の後部から下方に延びる左右一対のピボットプレート5と、メインフレーム4の後端から後方へ後上方に延出し、途中で略水平に屈曲して後端に至る左右一対のシートレール6と、メインフレーム4の後部と各シートレール6との間を架橋する左右一対の補強フレーム7とを備えている。メインフレーム4の下方かつピボットプレート5の前方にエンジン10が支持され、ピボットプレート5にピボット軸12を介して左右一対のスイングアーム21が上下に揺動自在に支持されている。左右一対のスイングアーム21は、エンジン10後方を後方に延び、スイングアーム21とシートレール6との間には左右一対のリヤクッション22が介挿されている。
ヘッドパイプ3には、ステアリングシャフト13が回転自在に支持され、このステアリングシャフト13の上部にはハンドル14が取り付けられ、ステアリングシャフト13の下部には左右一対のフロントフォーク15を介して前輪16が支持されている。
エンジン10は、クランクケース17の前部から前方に向けてシリンダ部18が略水平に突出する水平エンジンであり、クランクケース17の上部がエンジンマウント4Aを介してメインフレーム4に支持され、クランクケース17の後部がピボットプレート5に支持される。
シリンダ部18の上面には、インテークパイプ24、スロットルボディ(燃料供給装置)25、エアクリーナユニット26が順に接続され、これらによってエンジン吸気系が構成される。また、シリンダ部18の下面には、排気管27が接続され、この排気管27はエンジン10下方を後方へ延び、後輪30の側方に配置された排気マフラ28へ接続され、これらによってエンジン排気系が構成される。
メインフレーム4後部の上方には、収納ボックス35が配置され、この収納ボックス35の後方のシートレール6に燃料タンク36が配置され、乗員用シート11は、収納ボックス35及び燃料タンク36を上方から覆う覆い部材を兼ねている。また、図1中、符号37は、クランクケース17の左右に位置し、乗員用シート11に着座した運転者が足を置く左右一対の足置きステップである。
図2は自動二輪車1を後方から見た背面図を示し、図3は自動二輪車1の後部を下方から見た場合の部分断面を含む平面図を示している。なお、図2中、符号LCは車幅方向の車体中心線である。
図2及び図3に示すように、左右のスイングアーム21には、車幅方向に沿って後輪車軸(リヤアクスル)41が通され、この後輪車軸41に後輪30が取り付けられている。この後輪車軸41は、その先端にアクスルナット41Aが締結されることによってスイングアーム21に固定されている。
後輪30の車幅方向一方側(本実施形態では左側)には、ドリブンスプロケット(被動側部材)42が連結され、このドリブンスプロケット42にチェーン32が巻回される。このチェーン32は、クランクケース17から側方に突出する出力軸43(図1参照)に取り付けられたドライブスプロケット(駆動部材)44(図1参照)にも巻回される。つまり、チェーン32は、ドライブスプロケット44とドリブンスプロケット42との間で動力を伝達する伝達部材として機能し、このチェーン32を介してエンジン駆動力が後輪30に伝達される。
後輪30の車幅方向他方側(本実施形態では右側)には、ブレーキディスク46が連結され、このブレーキディスク46の回転がブレーキキャリパ47(図2)によって制動される。つまり、この自動二輪車1は、ディスクブレーキ式の後輪ブレーキ装置を備えており、後輪ブレーキ装置と動力伝達機構(チェーン32、ドリブンスプロケット42等)とが後輪30の左右に振り分け配置されている。
ところで、チェーン32は使用により伸びが生じるため、この伸びによりチェーン32の撓みが大きくなる。このチェーン32の撓みを適正範囲にするために、左右のスイングアーム21の後端部には、チェーン32の張りを調整するチェーンアジャスト機構51が設けられている。左右のチェーンアジャスト機構51は左右対称形状であるため、以下、一方(左側)のチェーンアジャスト機構51について説明する。
図4はチェーンアジャスト機構51の外観を示しており、より具体的には図4(A)はチェーンアジャスト機構51の側面図を示し、図4(B)は背面図を示している。また、図5はチェーンアジャスト機構51の内部構造を示しており、図5(A)は側方から見た内部構造を示し、図5(B)は下方から見た内部構造を示し、図5(C)は後方から見た内部構造を示している。
これら図に示すように、スイングアーム21は、矩形断面の筒部材で形成されており、車幅方向外側の側壁(外側壁)21A、車幅方向内側の側壁(内側壁)21B、上板21C及び下板21Dを一体に有している。このスイングアーム21の後部には、後輪車軸41を支持するアジャスト部材(調整部材)53が前後移動自在に収容され、スイングアーム21の後端開口21Rにはエンドキャップ55が嵌合されている。
図5(A)(B)に示すように、アジャスト部材53は、金属材で形成されたアジャスト部材本体54を有し、このアジャスト部材本体54に、後輪車軸41が通る金属製の筒状カラー56及びアジャストボルト61が挿通される雌ねじ部となるアジャストナット57が溶接等の接合によって一体に設けられている。
アジャスト部材本体54は、筒状カラー56及びアジャストナット57を車幅方向の両側から保持する左右一対の側板部54A,54Bと、左右一対の側板部54A,54Bの後端間をつなぐ後板部54Cとを一体に有しており、左右一対の側板部54A,54Bは、スイングアーム21の左右側壁21A,21Bの内面に当接し、スイングアーム21内でのアジャスト部材53の左右移動を規制しつつ左右側壁21A,21Bに沿った前後移動を案内する。
また、左右一対の側板部54A,54Bは、上下に突出してスイングアーム21の上板21C及び下板21Dに当接する上下一対の突出部54D,54E(図5(A)参照)も一体に備え、スイングアーム21に対するアジャスト部材53の上下移動を規制しつつ上下板21C,21Dに沿って前後移動を案内する。
また、左右の側板部54A,54Bは、上記筒状カラー56の貫通孔56Aに連通する孔部54A1,54B1(図5(B)参照)を有し、これら貫通孔56A及び孔部54A1,54B1によって後輪車軸41の挿通孔を形成している。
また、車幅方向外側の側板部54Aには、スイングアーム21の外側壁21Aに形成された窓部21W(図4(A)、図5(B)参照)から外に露出する目盛りM(図4(A)、図5(A)参照)が設けられている。
アジャストナット57は、左右一対の側板部54A,54Bと後板部54Cとに囲まれるアジャスト部材本体54の後端部に設けられており、ボルト孔57A(図5(A)(B)参照)をスイングアーム21の後方に向けて配置されている。なお、後板部54Cにはボルト孔57Aに連通する孔部54C1(図5(A)(B)参照)が形成されている。
図5(A)〜(C)に示すように、エンドキャップ55は、略直方体形状を有する金属材等の剛性材料で形成され、このエンドキャップ55には、アジャストナット57に向けてアジャストボルト61を通す挿通孔58と、この挿通孔58から下側に延びてエンドキャップ下面まで開放する切り欠き59と、この切り欠き59を横断するボルト締結孔60とが形成される。
挿通孔58は、アジャストボルト61の頭部61Aと軸部61Bとに対応する段付き孔に形成されており、アジャスト部材53に設けられたアジャストナット57のボルト孔57Aと連通する。このため、図5(A)(B)に示すように、アジャストボルト61をエンドキャップ55を介してアジャストナット57に締結し、アジャストボルト61の締結量を調整することによって、アジャスト部材53をスイングアーム21内を前後に移動させ、アジャスト部材53に支持された後輪車軸41を前後に移動させることができる。これによって、後輪車軸41とエンジン10の出力軸43間の軸間距離を変更させ、チェーン32の撓みを調整することができる。
図5(A)(B)に示すように、本構成の挿通孔58は、アジャストボルト61の頭部61Aよりも大径で頭部61Aが埋没可能な大径孔部58Aと、頭部61A及び大径孔部58Aよりも小径で、アジャストボルト61の軸部61Bが通る小径孔部58Bとを有する段付き孔に形成されている。このため、アジャストボルト61をアジャストナット57に締結した際に、アジャストボルト61の頭部61Aがエンドキャップ55内に埋没し、図4(A)に示すように、アジャストボルト61の外部への突出を抑え、外観の露出を抑えることができる。
また、アジャストボルト61には、図5(A)〜(C)に示すように、六角穴付きボルトが用いられるので、アジャストボルト61の頭部61Aが挿通孔58に埋没した状態でも、該頭部61Aに設けられた工具嵌合部61Cに六角レンチ(工具)を嵌合させ、容易に締結量を調整することが可能である。
エンドキャップ55のボルト締結孔60は、挿通孔58の上方にて車幅方向に沿ってエンドキャップ55を貫通し、切り欠き59を挟んで車幅方向外側の孔部60Aがねじ溝のない段付き孔に形成され、車幅方向内側の孔部60Bが雌ねじ孔に形成される。このため、図5(B)(C)に示すように、締結ボルト(規制手段)63を車幅方向外側からボルト締結孔60に通し、孔部60Bに締結することによって、切り欠き59の幅を狭めることができる。切り欠き59の幅が狭くなると、エンドキャップ55の挿通孔58が車幅方向に縮径されるので、この挿通孔58内のアジャストボルト61がエンドキャップ55に左右から挟持され、アジャストボルト61の回り止めが可能になる。
本構成では、締結ボルト63を締め付けて切り欠き59の幅を狭めると、アジャストボルト61の頭部61A及び軸部61Bのうち軸部61Bだけが挟持され、軸部61Bの挟持力だけでアジャストボルト61の回り止めを行うように構成されている。この構成は、アジャストボルト61の挿通孔58を、締結ボルト63を締め込んでもアジャストボルト61の頭部61Aに対しては隙間が維持される大径孔部58Aと、締結ボルト63を締め込むとアジャストボルト61の軸部61Bを挟持する小径孔部58Bとで形成することによって実現される。
この構成によれば、締結ボルト63による挟持力をアジャストボルト61の軸部61Bの挟持に集中させることができ、アジャストボルト61の回り止めに十分な挟持力を効率よく確保することができる。
図5(B)に示すように、上記ボルト締結孔60は、締結ボルト63の頭部63Aよりも大径で頭部63Aが埋没可能な大径孔部60Cと、頭部63A及び大径孔部60Cよりも小径で、締結ボルト63の軸部63Bが通る小径孔部60Dとを有する段付き孔に形成されている。このため、この締結ボルト63を締結した際に、締結ボルト63の頭部63Aがエンドキャップ55内に埋没し、図4(B)に示すように、締結ボルト63の外部への突出を抑え、外観の露出を抑えることができる。
この締結ボルト63には、アジャストボルト61と同径の六角穴付きボルトが用いられている。このため、締結ボルト63の頭部63Aが埋没した状態でも、該頭部63Aに設けられた工具嵌合部63Cに六角レンチ(工具)を嵌合させて容易に締結可能であり、かつ、工具嵌合部63Cはアジャストボルト61と同一形状であるため、同じ六角レンチ(工具)を用いて締結することが可能である。
なお、エンドキャップ55には、図5(A)(B)に示すように、スイングアーム21と対向する前面の周縁に段差部55Dが設けられ、この段差部55Dの内周部分がスイングアーム21の後端開口21Rに嵌合する嵌合部55Kとして機能し、エンドキャップ55の回り止めとなる。
チェーン調整を行う場合、作業者は後輪車軸41を緩めた後(アクスルナット41Aを緩めた後)、左右のチェーンアジャスト機構51の締結ボルト63を、各々同じ六角レンチ(工具)を用いて緩めた後、チェーン32の撓み量が規定量となるように、チェーンアジャスト機構51のアジャストボルト61を同じ六角レンチを用いて回してアジャスト部材53を後方に引いていく。
このとき、左右が同じ位置になるように、左右のチェーンアジャスト機構51の目盛りM(図4(A))を見ながらアジャストボルト61を回す。そして、位置が決まったら、左右の締結ボルト63を締めてエンドキャップ55によりアジャストボルト61を挟持させてアジャストボルト61の回転を規制させ、その後、後輪車軸41を締め付ける。以上でチェーン調整が終了する。
この構成によれば、アジャストボルト61の脱落を防止できるとともに、アジャストボルト61の回り止めをダブルナットで行う方法と比べて、同時に2つの工具を使って作業する必要がなく、簡易な作業でチェーン調整ができる。しかも、ダブルナットでは両ナットやボルトをエンドキャップ55の外に出っ張らせる必要があるが、本構成では回り止め部品(締結ボルト63)を出っ張らせる必要がなく、外観性に与える影響を小さくすることができ、見栄えを向上できる。
さらに、締結ボルト63については、エンドキャップ55の弾性復元力によって軸方向(車幅方向外側)に力が作用した状態に保持されるので、この力によって締結ボルト63の雄ねじがボルト締結孔60の雌ねじに押さえつけられ、締結ボルト63の緩みが防止される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、スイングアーム21の後端開口21Rに嵌合するエンドキャップ55に締結ボルト(規制手段)63を締め付け、この締め付け力によってエンドキャップ55がアジャストボルト61の回転を規制するようにしたので、アジャストボルト61の脱落防止機能を備えつつ、外観性に与える影響が少なく、且つ、比較的簡素な作業でチェーン(伝達部材)32の撓み調整が可能になる。
しかも、本構成では、エンドキャップ55にはアジャストボルト61の挿通孔58から上側に延びる切り欠き59が設けられ、締結ボルト63によって切り欠き59の幅を狭めてアジャストボルト61の回転を規制するようにしたので、簡易な構造でアジャストボルト61の回り止めができ、コストの上昇を抑えることができる。また、片手の作業で回り止めができ、両手を使用しなくても良い。
また、本構成では、エンドキャップ55の挿通孔58は、アジャストボルト61の頭部61Aと軸部61Bとが入り、締結ボルト63を締め付けると、アジャストボルト61の軸部61Bだけを挟持するので、締結ボルト63による挟持力をアジャストボルト61の軸部61Bに集中して作用させ、アジャストボルト61の回り止めに十分な挟持力を効率よく確保することができる。
また、アジャストボルト61と締結ボルト63とは、各ボルト61,63を締結するための工具が嵌る工具嵌合部61C,63Cが同一の形状であるため、同一の工具で作業でき、作業性が向上する。また、車載工具を備える場合においては、車載工具の本数を削減できる。
また、締結ボルト63の頭部63Aは、エンドキャップ55の車幅方向外側に設けられるので、自動二輪車1の外側から楽に作業できる。また、エンドキャップ55にアジャストボルト61の頭部61A及び締結ボルト63の頭部63Aを埋没させるので、各ボルト61,63が外観に突出せず、外観性を良好にできる。
しかも、本実施形態では、スイングアーム21が筒状に形成され、このスイングアーム21内に、後輪車軸41を支持するアジャスト部材53が収容される構成であるため、アジャスト部材53及び各ボルト61,63を含むチェーンアジャスト機構51全体が外部に突出せず、スイングアーム21の後端部を凹凸の少ないシンプルな外形状にすることができ、外観性をより良好にできる。また、上記切り欠き59は、下側に延びてエンドキャップ下面まで開放するため、内部に入った水を下方に抜く水抜き孔としても機能する。
次に第2実施形態を説明する。
図6は、第2実施形態に係るチェーンアジャスト機構51の構造を示している。なお、上記実施形態とほぼ同じ構成は同一の符号を付して示し、重複する説明は省略する。
このチェーンアジャスト機構51では、エンドキャップ55にアジャストボルト61が鋳込みによって一体に固定され、エンドキャップ55がスイングアーム21の後端開口21Rに嵌合し、エンドキャップ55を回すことによってアジャストボルト61のアジャストナット57への締結量を可変し、アジャスト部材53の前後位置を調整可能である。
このエンドキャップ55には、スイングアーム21と対向する前面の周縁に段差部55Dが設けられ、この段差部55Dの内周部分がスイングアーム21の後端開口21Rに嵌合する嵌合部55Kとして機能するので、アジャストボルト61を中心にして半回転させても、エンドキャップ55をスイングアーム21に嵌合させることが可能である。なお、アジャストボルト61は、エンドキャップ55の中心に挿通されている。
すなわち、一体化されたエンドキャップ55及びアジャストボルト61が、スイングアーム21の後端開口21Rに嵌合することによって、エンドキャップ55でアジャストボルト61の回転を規制させる回り止め(規制手段)として機能している。
チェーン調整を行う場合、作業者は後輪車軸41を緩めた後(アクスルナット41Aを緩めた後)、チェーン32の撓み量が規定量となるように、エンドキャップ55とアジャスト部材53とをまとめてスイングアーム21から後方に引き出し、アジャスト部材53に対してエンドキャップ55を回し、アジャスト部材53の前後位置を調整する。この場合、片側のエンドキャップ55の回転数と同じ回転数だけ反対側のエンドキャップ55も回転させる。そして、両方の位置調整が終わったら、エンドキャップ55とアジャスト部材53とを前方にずらしてエンドキャップ55をスイングアーム21に嵌合させ、その後、後輪車軸41を締め付ける。以上でチェーン調整の作業が終了する。
この構成によれば、後輪車軸41を緩めた後は、工具を使用することなく、作業員がエンドキャップ55を引き出して回し、その後、エンドキャップ55を戻す、という作業でチェーン調整ができる。エンドキャップ55の回転数を左右同数にすることで、左右の位置合わせが簡単にでき、アジャストボルト61のネジピッチを小さくすれば細かい調整も可能である。また、エンドキャップ55にはボルトやナットの出っ張りがないので、外観性に与える影響が小さく、見栄えを向上できる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に変形及び応用が可能である。
例えば、上記第1実施形態において、エンドキャップ55の切り欠き59をアジャストボルト61の挿通孔58から上側に延在させ、この切り欠き59の幅を狭めるように締結ボルト63を締め付けるように構成しても良い。
また、上記実施形態では、エンドキャップ55でアジャストボルト61の回転を規制させる規制手段として締結ボルト63を用いたが、締結ボルト以外の規制部材を用いても良い。
さらに、上記実施形態では、アジャスト部材53を、金属材のアジャスト部材本体54に筒状カラー56及びアジャストナット57を溶接等で接合した構成にする場合を説明したが、これに限らない。例えば、図7に示すように、アジャスト部材53をアルミニウム合金等の軽金属の鋳造品で形成し、この鋳造時にアジャストナット57となる鋼製ナットを鋳込んだ構成にしても良い。この構成によれば、筒状カラー56が不要となり、また、軽金属製とすることで軽量化を図ることができる。
また、上記実施形態では、図1に示す自動二輪車1のチェーンアジャスト機構に本発明を適用する場合を説明したが、チェーンに代えてベルト等の他の伝達部材を備え、この伝達部材の撓み調整を行う伝達部材アジャスト機構に本発明を適用しても良い。また、エンジン10以外のパワーユニットに用いる伝達部材のアジャスト機構に適用しても良い。
さらに、本発明は、自動二輪車1に適用する場合に限らず、自動二輪車以外も含む鞍乗型車両等に適用可能である。なお、鞍乗型車両とは、車体に跨って乗車する車両全般を含み、自動二輪車(原動機付き自転車も含む)のみならず、ATV(不整地走行車両)に分類される三輪車両や四輪車両を含む車両である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
2 車体フレーム
10 エンジン(パワーユニット)
16 前輪
21 スイングアーム
30 後輪
32 チェーン(伝達部材)
41 後輪車軸
51 チェーンアジャスト機構(伝達部材アジャスト機構)
53 アジャスト部材(調整部材)
55 エンドキャップ
61 アジャストボルト
61A 頭部
61B 軸部
61C 工具嵌合部
58 挿通孔
59 切り欠き
63 締結ボルト(規制手段)

Claims (5)

  1. スイングアーム(21)と、パワーユニット(10)の駆動力を後輪(30)に伝達するチェーン(32)と、スイングアーム(21)の後部に前後移動可能に収容されて後輪車軸(41)が挿通される調整部材(53)と、前記スイングアーム(21)の後端開口(21R)に嵌合するエンドキャップ(55)と、該エンドキャップ(55)に挿通され、前記調整部材(53)に螺合するアジャストボルト(61)とを備える鞍乗型車両のチェーンアジャスト機構において、
    前記エンドキャップ(55)で前記アジャストボルト(61)の回転を規制させる規制手段(63)を設けたことを特徴とする鞍乗型車両のチェーンアジャスト機構。
  2. 前記エンドキャップ(55)には、前記アジャストボルト(61)の挿通孔(58)から上又は下側に延びる切り欠き(59)が設けられ、
    前記規制手段(63)は、前記切り欠き(59)の幅を狭めるように締め付け可能な締結ボルトであることを特徴とする請求項1記載の鞍乗型車両のチェーンアジャスト機構。
  3. 前記エンドキャップ(55)における前記挿通孔(58)は、前記アジャストボルト(61)の頭部(61A)と軸部(61B)とが入り、前記締結ボルト(63)を締め付けると、前記アジャストボルト(61)の軸部(61B)を挟持することを特徴とする請求項2記載の鞍乗型車両のチェーンアジャスト機構。
  4. 前記アジャストボルト(61)と前記締結ボルト(63)とは、各ボルト(61,63)を締結するための工具が嵌る工具嵌合部(61C)が同一の形状であることを特徴とする請求項2又は3記載の鞍乗型車両のチェーンアジャスト機構。
  5. 前記締結ボルト(63)の頭部(63A)は、前記エンドキャップ(55)の車幅方向外側に設けられ、前記エンドキャップ(55)に前記アジャストボルト(61)の頭部(61A)及び前記締結ボルト(63)の頭部(63A)を埋没させることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の鞍乗型車両のチェーンアジャスト機構。
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