JP2013048683A - 化粧料容器及びその製造方法 - Google Patents

化粧料容器及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性を向上しつつ、容器本体とキャップとを安定して着脱自在に係合する。
【解決手段】筒状の容器本体1の先端部10に、外周面に1以上の突起部26と、突起部26の軸線方向後側に筒内外を連通する孔27と、孔27の軸線方向後側に筒内外径が突起部26の外径以上に拡径し後方に続く拡径部12とを各々設け、キャップ50の内周面に、突起部26と軸線方向に着脱自在に係合可能な環状突起52を設け、キャップ50の開口51に対し容器本体1の先端部10を挿入すると、突起部26が、孔27により径方向に弾性を有することにより環状突起52を確実に乗り越え、容器本体1とキャップ50とを着脱自在に係合する。また、容器本体1を内型と外型を用いて成形する場合、孔27を内型と外型の部分同士を当接させることで成形できることに着目し、内外型を軸線方向に無理抜きすること無く且つ割型を用いること無くプレスも用いない容易な製造とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、化粧料を塗布するための化粧料容器及びその製造方法に関する。
従来、例えば棒状化粧料等の化粧料を有する容器本体に対してキャップを着脱自在に係合する構成として、以下の特許文献1、2のものが知られている。
特許文献1に記載の化粧料容器の係合構造は、容器が金属より成る場合に多々採用されるものであり、円筒状を成す容器本体にあっては、当該容器本体の周壁の外周面の複数箇所に、突部を突設すると共に、この突部の周方向の両脇に、軸線方向に延び容器内外を連通する一対のスリットを穿設することで、内方向に弾性を有し撓む弾性突部を形成し、一方、有底円筒状を成すキャップにあっては、当該キャップの内周面に、上記突部と軸線方向に係合可能な凹部となる嵌合段部を円環状に設ける構成とし、キャップを容器本体に対して装着すると、容器本体の弾性突部が内方向に撓み、その突部がキャップの嵌合段部に進入して弾性突部が復元し、これによりキャップが容器本体に係合する一方で、キャップを容器本体から引き抜くと、容器本体の弾性突部が内方向に撓み、その突部がキャップの嵌合段部から外れ、キャップの容器本体に対する係合が解除される。
また、特許文献2に記載の化粧料容器の係合構造は、容器が樹脂より成る場合に多々採用されるものであり、円筒状を成す容器本体にあっては、当該容器本体の外周側を構成する円筒状の中具を備え、この中具の周壁の外周面に沿って一条の円環状リブを突設し、一方、有底円筒状を成すキャップにあっては、当該キャップの内周面に、上記円環状リブと軸線方向に係合可能な一条の円環状溝を設ける構成とし、キャップを容器本体に対して挿脱すると、キャップの円環状溝と容器本体の円環状リブとが軸線方向に係合/解除し、これによりキャップが容器本体に対して着脱される。
ここで、特許文献1に記載の容器本体の係合構造を得るには、プレスにより容器本体となる円筒体を形成し、この円筒体を穿設することで上記スリットを形成すると共に、円筒体の内側からプレスすることで上記突部を形成するのが一般的である。
また、特許文献2に記載の容器本体の係合構造を得るには、容器本体の外面に対応する内周面を有し特に容器本体の円環状リブに対応する円環状凹部を有する外型を用いた樹脂による射出成形が採用されるが、係合部分が無理抜きとなるため、外型としては径方向に離型できる割型を用いるのが一般的である。
実公平6−15号公報 特許第3856860号公報
しかしながら、前者にあっては、プレスを複数回する必要があり、後者にあっては、無理抜きを回避するには割型を用いて製造する必要があり、何れにしても、製造が煩雑で面倒となるという問題がある。
そこで、本発明は、製造が容易で生産性を向上しつつ、化粧料容器の容器本体とキャップとを安定して着脱自在に係合させることができる化粧料容器及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明による化粧料容器は、その先端の開口から化粧料が現れる先端部を備えた筒状の容器本体と、先端部を覆うように容器本体に着脱自在に係合可能な有底筒状のキャップと、を具備した化粧料容器において、容器本体の先端部は、外周面に少なくとも1以上設けられ外方に突出する突起部と、突起部の軸線方向後側に隣接して設けられ、筒内外を連通する孔と、孔の軸線方向後側に隣接して設けられ、筒内外径が前記突起部の外径以上に拡径し後方に続く拡径部と、を備え、キャップは、その開口近傍の内周面に、突起部と軸線方向に着脱自在に係合可能な環状突起を備え、キャップの開口に対して容器本体の先端部が挿入され、容器本体の突起部がキャップの環状突起を乗り越える位置まで先端部が挿入されることで、キャップが容器本体に対して着脱自在に係合し装着されることを特徴としている。
このような化粧料容器によれば、当該化粧料容器の容器本体を上記構成としているため、以下の成形方法を採用できる。すなわち、例えば、容器本体の外周面と開口を成形するための外型と、容器本体の内周面を成形するための内型とを用い、外型を、一端が開口されていると共に他端が閉口されている筒状体とし、その内周面に、突起部の外面を成形するための凹部と、凹部の後端から後方に離間し拡径部の外面を成形するための拡径部用内面と、凹部と拡径部用内面との間の孔対応内面と、を含む構成とすると共に、内型を柱状体とし、その外周面に、孔対応内面に対応し孔を成形するための凸部と、凸部の後端に続き拡径部の内面を成形するための拡径部用外面と、を備える構成とし、外型の開口より内型を挿入し、外型の凹部の後側と内型の凸部の前側とを軸線方向に当接させると共に、外型の孔対応内面とこれに対面する内型の凸部の外面とを径方向に当接させ、この状態で、外型と内型との間に溶融樹脂を流し込み、固化させると、外型の凹部の後側と内型の凸部の前側とが軸線方向に当接することによって突起部が成形され、外型の孔対応内面とこれに対面する内型の凸部の外面とが径方向に当接することによって孔が成形される。固化後、外型と内型とを軸線方向の反対方向に互いに離型し、具体的には、外型を前側へ、内型を後側に移動することによって離型し、外型の内周面にあっては、前側から後側に向けて、凹部、孔対応内面、拡径部用内面の順に並ぶため、外型を前側へ移動する際に、これらの外型の内周面が成形物に干渉(当接)することは無く、また、内型の外周面にあっては、後側から前側に向けて、拡径部用外面、凸部と並ぶため、内型を後側へ移動する際に、これらの内型の外周面が成形物に干渉することは無く、容器本体が得られる。このように、無理抜きをすること無く且つ割型を用いること無く、勿論プレスも必要ないため、製造が容易で生産性を向上できる。
また、上記構成によれば、容器本体の先端部の外周面に少なくとも1以上設けられ外方に突出する突起部が、キャップの開口近傍の内周面に設けられた環状突起を乗り越える位置まで挿入されることで、キャップが容器本体に対して軸線方向に着脱自在に係合し、このキャップに対する先端部の挿脱に際して、突起部の後側に隣接し筒内外を連通する孔により、突起部が径方向に弾性を有し環状突起を確実に乗り越えることができる。このため、化粧料容器の容器本体とキャップとを安定して着脱自在に係合させることができる。
ここで、容器本体の突起部は、その一部が孔に張り出していると、突起部の径方向の弾性が一層高められ、環状突起を一層確実に乗り越えることができ、その結果、化粧料容器の容器本体とキャップとを一層安定して着脱自在に係合させることができる。
また、容器本体は、突起部より前側部分の肉厚が、前側部分の周方向両側の他の部分の肉厚より薄いと、突起部の径方向の弾性が一層高められ、環状突起を一層確実に乗り越えることができ、その結果、化粧料容器の容器本体とキャップとを一層安定して着脱自在に係合させることができる。
また、本発明による化粧料容器の製造方法は、上記化粧料容器の容器本体を成形すべく、容器本体の外周面と開口を外型で、容器本体の内周面を内型で成形する化粧料容器の製造方法であって、外型を、一端が開口されていると共に他端が閉口されている筒状体とし、その内周面に、突起部の外面を成形するための凹部と、凹部の後端から後方に離間し拡径部の外面を成形するための拡径部用内面と、凹部と拡径部用内面との間の孔対応内面と、を含む外型とし、内型を柱状体とし、その外周面に、孔対応内面に対応し孔を形成するための凸部と、凸部の後端に続き拡径部の内面を成形するための拡径部用外面と、を備える内型とし、外型の開口より内型を挿入し、突起部を成形すべく、外型の凹部の後側と内型の凸部の前側とを軸線方向に当接させると共に、孔を成形すべく、外型の孔対応内面とこれに対面する内型の凸部の外面とを径方向に当接させ、この状態で、外型と内型との間に溶融樹脂を流し込み、固化後、外型と内型とを軸線方向の反対方向に互いに離型することによって、容器本体を得ることを特徴としている。
このような化粧料容器の製造方法によれば、前述したのと同様に、無理抜きをすること無く且つ割型を用いること無く、勿論プレスも必要なく、容器本体が得られるため、製造が容易で生産性を向上できる。
ここで、容器本体は、射出成形により製造されているのが好ましい。
このように本発明によれば、製造が容易で生産性を向上しつつ、化粧料容器の容器本体とキャップとを安定して着脱自在に係合させることができる。
本発明の第1実施形態に係る化粧料容器の外観を示す斜視図である。 図1に示す化粧料容器の縦断面図である。 図1に示す化粧料容器の縦断斜視図である。 図3中の要部を拡大して示す縦断斜視図である。 図1〜図4中のキャップを示す縦断斜視図である。 図1〜図4中の容器本体を示す斜視図である。 図6に示す容器本体の側面図である。 図7に示す容器本体の平面図である。 図8のIX-IX矢視図である。 図6〜図9の容器本体を製造するための金型を示す断面斜視図である。 図10中の内型を示す斜視図である。 図10の金型を用いて容器本体を製造している状態を示す縦断斜視図である。 図12に示す状態から金型を離型した状態を示す分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る化粧料容器を構成する容器本体を示す側面図である。 図14に示す容器本体の平面図である。 図15のXVI-XVI矢視図である。 本発明の第3実施形態に係る化粧料容器を構成する容器本体を示す平面図である。 図17のXVIII-XVIII矢視図である。 本発明の第4実施形態に係る化粧料容器を構成する容器本体を示す平面図である。 図19のXX-XX矢視図である。 本発明の第5実施形態に係る化粧料容器を示す縦断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、同一又は相当要素には同一符号を付して重複する説明は省略する。
図1〜図13は、本発明の第1実施形態を、図14〜図16は、本発明の第2実施形態を、図17及び図18は、本発明の第3実施形態を、図19及び図20は、本発明の第4実施形態を、図21は、本発明の第5実施形態を各々示すものであり、先ず、図1〜図13に示す第1実施形態を説明する。
図1は、第1実施形態に係る化粧料容器の外観を示す斜視図、図2〜図4は、化粧料容器を示す各図、図5は、キャップを示す縦断斜視図、図6〜図9は、容器本体を示す各図、図10〜図13は、容器本体の製造方法を示す説明図であり、本実施形態の化粧料容器は、棒状化粧料を塗布するための化粧料容器である。
図1〜図3に示すように、化粧料容器100は、概略、棒状化粧料M(図21参照)が装着される容器本体1と、棒状化粧料Mを覆い保護すべく容器本体1に着脱自在に装着されるキャップ50と、を外形構成として具備している。
容器本体1は、例えば合成樹脂等の可撓性材より成形され、図2及び図3、図6〜図9に示すように、両端が開口された円筒状に構成される。容器本体1の前半側(図示左側)の先端部10は、キャップ50を着脱自在に係合し装着するための部分であり、その外径が先端に向けて徐々に小さくなる円筒形状とされ、この先端部10に対し段差面を介して後側に続く後半部は、使用者が使用する際に摘んで持つための摘み部12であり、その内外径が先端部10に対して拡径する拡径部とされている。
容器本体1を貫く筒孔のうち、先端部10の筒孔は、先端の開口14から、第1孔15、第2孔16、第3孔17、第4孔18が、この順で摘み部12まで続くように構成されている。
第1孔15は、棒状化粧料Mが挿入される孔であり、開口14から略同径で後側に続き、第1孔15の後端とこれより縮径する第2孔16の前端との間の段差面20が、棒状化粧料Mの後端面を突き当てるための円環状の突き当て面とされている。この第1孔15の内周面には、棒状化粧料Mを把持するためのリブ21が軸線方向に延びると共に周方向に沿って複数設けられている。そして、これらのリブ21に、棒状化粧料Mの後端部を先端の開口14から挿入し突き刺しながら、棒状化粧料Mの後端面を段差面20に突き当てることで、棒状化粧料Mが容器本体1の先端部10に把持され備えられる。
なお、第1孔15は、ここでは、横断面円形とされて横断面円形の棒状化粧料を把持するようにしているが、例えば、横断面楕円形として横断面楕円形又は円形の棒状化粧料を把持するようにしても良い。
第2孔16は軸線方向に短尺とされ、これに続く第3孔17は、第2孔16に対して拡径し所定長後側に延びている。
第3孔17に続く第4孔18は、第3孔17と略同径で後側に続く内面22と、第3孔17に対して拡径し後側に続く大径内面23とが、周方向に沿って交互に並ぶ構成とされ、ここでは、内面22と大径内面23はそれぞれ3個ずつ設けられている。そして、大径内面23を内面とする筒部分24は、肉厚が薄肉とされた薄肉部とされ、周方向のそれ以外の部分、すなわち、内面22を内面とする筒部分25は、肉厚が厚肉とされた厚肉部とされている。
先端部10の周方向に3個ある薄肉部24のその後部側の外周面には、外方に突出する突起部26がそれぞれ設けられ、この突起部26の軸線方向後側に隣接する位置(突起部26の基部の後側)には、筒内外を連通する孔27が設けられている。この孔27を形成する前側の面(図示左側の面)は、後方に向かうに従い拡径する傾斜面28とされ、突起部26は、その一部が孔27の前端上に張り出すように構成されている。より具体的には、突起部26は、その後端部が、後方へ向かうと共に軸心から離れる斜め方向へ向かい、孔27の前側部分を覆い当該孔27に庇状に張り出すように構成されている。
先端部10に続く摘み部12は、その内外径が先端部10に対して拡径する拡径部であり、摘み部12の筒孔30のうち、孔27の後側に続く部分31は、その内径が、突起部26の外径と同径となるように拡径されて後端まで続くと共に、内面22の後側に続く部分32は、その内径が、部分31より多少小径で内面22より拡径されて後端まで続くように構成される。なお、拡径部12の内外径は、突起部26の外径以上に拡径していれば良い。
キャップ50は、例えば合成樹脂等の可撓性材より成形され、図2、図3及び図5に示すように、有底円筒状に構成される。このキャップ50は、その開口51近傍の内周面に、容器本体1の突起部26と軸線方向に係合するための円環状突起52及び円環状凹部53を軸線方向の後側からこの順に備え、これらにより軸線方向に後側から凸凹部が形成されている。
次に、上記構成を有する容器本体1の製造方法である射出成形法及びこれに用いる金型としての成形型について図10〜図13を参照しながら説明する。
ここで用いられる成形型として、図10及び図11に示すように、容器本体1の外周面と開口14を成形するための外型70と、容器本体1の内周面を成形するための内型(コアピンとも呼ぶ)80と、を用意する。
外型70は、図10に示すように、一端(図示右端)が開口されていると共に他端(図示左端)が閉口されている筒状体である。この外型70は、閉口している側に、容器本体1の開口14、第1孔15、第2孔16を成形するための段付き円柱体71を、後方に向かって突出するようにして備えている。また、外型70は、段付き円柱体71以外の内周面が、容器本体1の外周面に対応し、特に、容器本体1の突起部26を成形するための凹部72と、凹部72の後端から後方に離間し容器本体1の拡径部12の外面を成形するための拡径部用内面73と、凹部72と拡径部用内面73との間に設けられ容器本体1の孔27を成形するための孔対応内面74と、を含んでいる。
内型80は、図10及び図11に示すように、柱状体であり、その外周面が、容器本体1の内周面に対応し、特に、外型70の孔対応内面74に対応し容器本体1の孔27を成形するための凸部81と、凸部81の後端に続き容器本体1の拡径部12の内面を成形するための拡径部用外面82と、を含んでいる。
そして、このような構成の内型80を、図12に示すように、外型70の開口より挿入し、外型70の凹部72の後側(後端縁)と内型80の凸部81の前側(前端外周縁)とを軸線方向に当接させると共に、外型70の孔対応内面74とこれに対面する内型80の凸部81の外面(凸面)とを径方向に当接させ、この状態で、外型70と内型80との間に形成される隙間に溶融樹脂を流し込み(射出し)、固化させる。
すると、外型70の凹部72の後側と内型80の凸部81の前側とが軸線方向に当接することによって、図13に示すように、容器本体1の突起部26が成形され、外型70の孔対応内面74とこれに対面する内型80の凸部81の外面とが径方向に当接することによって、容器本体1の孔27が成形される。
固化後、外型70と内型80とを、図13に示すように、軸線方向の反対方向に互いに離型し、具体的には、外型70を前側(図示左側)へ、内型80を後側(図示右側)に移動することによって離型し、外型70の内周面にあっては、前側から後側に向けて、凹部72、孔対応内面74、拡径部用内面73の順に並ぶ、すなわち、小径から大径の順に並ぶため、外型70を前側へ移動する際に、これらの外型70の内周面が成形物である容器本体1の外周面に干渉(当接)することは無く、また、内型80の外周面にあっては、後側から前側に向けて、拡径部用外面82、凸部81の順に並ぶ、すなわち、大径から小径の順に並ぶため、内型80を後側へ移動する際に、これらの内型80の外周面が成形物である容器本体1に干渉することは無く、容器本体1が得られる。
従って、無理抜きをすること無く且つ割型を用いること無く、勿論プレスも必要ないため、製造が容易で生産性を向上できる。
そして、このようにして製造された容器本体1に、前述したキャップ50を装着する場合には、当該キャップ50の開口51に対して容器本体1の先端部10を挿入する。
すると、特に図4に示すように、容器本体1の突起部26が、当該突起部26の後側に隣接し筒内外を連通する孔27により径方向に弾性を有するため、キャップ50の円環状突起52を確実に乗り越えて円環状凹部53に進入し、突起部26と円環状突起52とが軸線方向に係合する。これにより、キャップ50が容器本体1に対して軸線方向に係合し装着される。
また、キャップ50に対して容器本体1の先端部10を引き抜くと、孔27により径方向に弾性を有する突起部26が、装着の場合と同様に、円環状突起52を確実に乗り越え、突起部26と円環状突起52との軸線方向の係合が解除される。これにより、キャップ50が容器本体1の先端部10から取り外されて使用状態とされる。
このように、本実施形態においては、容器本体1の突起部26が、キャップ50の内周面の円環状突起52を乗り越える位置まで挿入されることで、キャップ50が容器本体1に対して軸線方向に着脱自在に係合し、このキャップ50に対する先端部10の挿脱に際して、突起部26の後側の孔27により、突起部26が径方向に弾性を有し円環状突起52を確実に乗り越えることができる。このため、容器本体1とキャップ50とを安定して着脱自在に係合させることができる。
また、容器本体1の突起部26は、その一部が孔に張り出しているため、突起部26の径方向の弾性が一層高められる。このため、円環状突起52を一層確実に乗り越えることができ、その結果、容器本体1とキャップ50とを一層安定して着脱自在に係合させることができる。
また、容器本体1は、突起部26より前側部分(薄肉部)24の肉厚が、前側部分24の周方向両側の他の部分(厚肉部)25の肉厚より薄いため、突起部26の径方向の弾性が一層高められる。このため、円環状突起52を一層確実に乗り越えることができ、その結果、容器本体1とキャップ50とを一層安定して着脱自在に係合させることができる。
図14は、本発明の第2実施形態に係る化粧料容器を構成する容器本体を示す側面図、図15は、図14に示す容器本体の平面図、図16は、図15のXVI-XVI矢視図である。
この第2実施形態の容器本体2が、第1実施形態の容器本体1と違う点は、突起部26に代えて、その一部が孔27に迫り出しており更に孔27に庇状に張り出す突起部40を用いた点である。
このような構成を有する第2実施形態にあっても、第1実施形態と同様な作用・効果を奏するというのはいうまでもない。
図17は、本発明の第3実施形態に係る化粧料容器を構成する容器本体を示す平面図、図18は、図17のXVIII-XVIII矢視図である。
この第3実施形態の容器本体3が、第1実施形態の容器本体1と違う点は、突起部26に代えて、その後端面41aが、孔27に張り出さないように垂直に延びる(先端部10の外周面に対して垂直に延びる)突起部41を用いた点である。
このような構成を有する第3実施形態にあっても、第1実施形態とほぼ同様な作用・効果を期待できる。
図19は、本発明の第4実施形態に係る化粧料容器を構成する容器本体を示す平面図、図20は、図19のXX-XX矢視図である。
この第4実施形態の容器本体4が、第3実施形態の容器本体3と違う点は、突起部41に代えて、その後端面42aが、突起部41の後端面41aよりやや前方へ反る(傾く)突起部42を用いた点である。
このような構成を有する第4実施形態にあっても、第3実施形態とほぼ同様な作用・効果を奏する。
図21は、本発明の第5実施形態に係る化粧料容器を示す縦断面図である。
この第5実施形態の化粧料容器101が、第1実施形態の化粧料容器100と違う点は、キャップ50を、気密性を確保するためのキャップ60に代えると共に、容器本体1の先端部10内に気密栓55を設けた点である。
キャップ60は、第1実施形態のキャップ50の底部の内面に、円筒状の内キャップ61を立設したものである。この内キャップ61は、例えば合成樹脂等の可撓性材より成り、キャップ60の他の部分と一体成形されていても、別部品として底部に固着されていても良い。そして、このキャップ60が容器本体1に装着されると、内キャップ61の開口端側の内周面が、容器本体1の先端部10の先端側の外周面に当接し密着する。
また、気密栓55は、第3孔17内に配置され、具体的には、その外周面が、第3孔17の内周面に密着すると共に、その先端側の面が、第2孔16の後端と第3孔17の前端との間の段差面49に密着するように配置されている。
このような第5実施形態にあっては、容器本体1にキャップ60を装着すると、内キャップ61の開口端側の内周面が先端部10の外周面に密着するため、この密着部分と気密栓55との間の領域が、これより外の領域に対して封止される。従って、棒状化粧料Mが揮発性の場合に、特にその揮散を防止できる。
なお、このようなキャップ60は、第2〜第4実施形態の化粧料容器に対しても勿論適用できる。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、突起部26,40〜42を特に好ましいとして3個としているが、1個でも4個以上であっても良い。
また、上記実施形態においては、棒状化粧料Mを容器本体1〜4に対して軸線方向に不動としているが、例えば螺合機構等の繰出機構を有し当該機構によって容器本体1〜4に対して棒状化粧料Mを出没自在とする化粧料容器に対しても適用可能であり、さらには、容器本体1〜4の孔27に対応する筒内に、孔27の内側部分のみを塞ぎ当該孔27からの漏れを防止する円筒体を装着することで、液状化粧料を内蔵し指や押出機構により押し出して使用する液状化粧料容器に対しても適用できる。
1〜4…容器本体、10…先端部、12…摘み部(拡径部)、14…容器本体の開口、26,40,41,42…容器本体の突起部、24…容器本体の薄肉部(容器本体の突起部より前側部分)、25…容器本体の厚肉部(容器本体の突起部より前側部分の両側の他の部分)、27…容器本体の孔、50,60…キャップ、51…キャップの開口、52…キャップの環状突起、70…外型、72…外型の凹部、73…外型の拡径部用内面、74…外型の孔対応内面、80…内型、81…内型の凸部、82…内型の拡径部用外面、100,101…化粧料容器、M…化粧料(棒状化粧料)。

Claims (5)

  1. その先端の開口から化粧料が現れる先端部を備えた筒状の容器本体と、前記先端部を覆うように前記容器本体に着脱自在に係合可能な有底筒状のキャップと、を具備した化粧料容器において、
    前記容器本体の前記先端部は、
    外周面に少なくとも1以上設けられ外方に突出する突起部と、
    前記突起部の軸線方向後側に隣接して設けられ、筒内外を連通する孔と、
    前記孔の軸線方向後側に隣接して設けられ、筒内外径が前記突起部の外径以上に拡径し後方に続く拡径部と、を備え、
    前記キャップは、その開口近傍の内周面に、前記突起部と軸線方向に着脱自在に係合可能な環状突起を備え、
    前記キャップの前記開口に対して前記容器本体の前記先端部が挿入され、前記容器本体の前記突起部が前記キャップの前記環状突起を乗り越える位置まで前記先端部が挿入されることで、前記キャップが前記容器本体に対して着脱自在に係合し装着されることを特徴とする化粧料容器。
  2. 前記容器本体の前記突起部は、その一部が前記孔に張り出していることを特徴とする請求項1記載の化粧料容器。
  3. 前記容器本体は、前記突起部より前側部分の肉厚が、前記前側部分の周方向両側の他の部分の肉厚より薄いことを特徴とする請求項1又は2記載の化粧料容器。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の化粧料容器の容器本体を成形すべく、前記容器本体の外周面と前記開口を外型で、前記容器本体の内周面を内型で成形する化粧料容器の製造方法であって、
    前記外型を、一端が開口されていると共に他端が閉口されている筒状体とし、
    その内周面に、前記突起部の外面を成形するための凹部と、前記凹部の後端から後方に離間し前記拡径部の外面を成形するための拡径部用内面と、前記凹部と前記拡径部用内面との間の孔対応内面と、を含む外型とし、
    前記内型を柱状体とし、
    その外周面に、前記孔対応内面に対応し前記孔を成形するための凸部と、前記凸部の後端に続き前記拡径部の内面を成形するための拡径部用外面と、を備える内型とし、
    前記外型の前記開口より前記内型を挿入し、前記突起部を成形すべく、前記外型の前記凹部の後側と前記内型の前記凸部の前側とを軸線方向に当接させると共に、前記孔を成形すべく、前記外型の前記孔対応内面とこれに対面する前記内型の前記凸部の外面とを径方向に当接させ、
    この状態で、前記外型と前記内型との間に溶融樹脂を流し込み、固化後、前記外型と前記内型とを軸線方向の反対方向に互いに離型することによって、前記容器本体を得ることを特徴とする化粧料容器の製造方法。
  5. 前記容器本体は、射出成形により製造されることを特徴とする請求項4記載の化粧料容器の製造方法。
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