JP2013046981A - ドラム清掃装置、塗布装置及びインクジェット記録装置 - Google Patents

ドラム清掃装置、塗布装置及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】安定したクリーニング性能を維持でき、メディアを搬送するドラムの周面を常にクリーンな状態に保つことができるドラム清掃装置、塗布装置及びインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】用紙は処理液付与ドラム31に搬送されて、表面に処理液がローラ塗布される。処理液付与ドラム31は、使用により汚れるので、ドラム清掃装置300によって適宜清掃される。ドラム清掃装置300は、ドクターブレード314とワイパーブレード316とを処理液付与ドラム31の周面に当接させて、処理液付与ドラム31の周面から汚れを除去する。この際、表面状態観察装置330によって、ブレードを通過した後の処理液付与ドラム31の周面の汚れ状態が観察され、その観察結果に応じて清掃態様が変えられる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、ドラム搬送されるメディアに処理液を塗布してインクジェット記録するインクジェット記録装置において、メディアを搬送するドラムを清掃する技術に関する。
インクジェット専用紙ではない汎用の印刷用紙にインクジェット方式で画像を印刷すると、フェザリングやブリーディング等が発生し、高品位な印刷を行うことができない。このため、汎用の印刷用紙にインクジェット方式で画像を印刷するシステムでは、インク打滴前に用紙にインクを凝集させる機能を有する処理液を付与することが行われる。
一方、枚葉紙にインクジェット方式で高速印刷するシステムとして、用紙をドラム搬送し、ラインヘッドを用いて画像を印刷するシステムが知られている。そして、この用紙をドラム搬送するシステムでは、塗布ローラを用いて処理液をローラ塗布する方式が好適に用いられる(たとえば、特許文献1参照)。塗布ローラを用いる方式では、周面に処理液を付与した塗布ローラを用紙に押し当てることにより、処理液を用紙側に転写させて付与する。
ところで、用紙に対して縁無し印刷を行うためには、処理液も用紙の全面に付与する必要がある。この場合、用紙幅よりも広い幅を有する塗布ローラを用いて、処理液を塗布することになる。
しかし、用紙幅よりも広い幅の塗布ローラを用いて、処理液を塗布すると、搬送用のドラムにも処理液が付着しまうという問題が発生する。このドラムに付着した処理液は、印刷を続けているうちに徐々に蓄積し、やがて回転による遠心力でドラムの周面に流れ出して、用紙の裏面に付着したり、グリッパに流れ落ちて、グリッパの開閉機構を固着させたりするという問題がある。また、遠心力で流れ出さない場合であっても、用紙のサイズを小から大に切り替えた場合には、ドラムに付着した処理液が大サイズの用紙の裏面に付着してしまうという問題がある。また、ドラムに付着した処理液は、塗布ローラにも付着するので、塗布ムラが生じるという問題もある。
また、印刷済みの用紙は、積み重ねた際の裏移りを防止するためにパウダーを付与することが行われるが、このパウダーが付与された用紙を両面印刷すると、ドラムにもパウダーが付着してしまうという問題がある。特に、用紙幅よりも広い幅の塗布ローラを用いて処理液を塗布している場合には、用紙から食み出してドラムに付与された処理液にパウダーが付着し、汚れとなってドラムに付着するという問題がある。そして、ドラムに汚れが付着すると、その汚れが塗布ローラに付着して塗布ムラを発生させたり、用紙に付着して印刷品質を低下させたりするという問題がある。
このため、搬送用のドラムは、定期的に清掃を行う必要がある。
特許文献2には、搬送用のドラムの清掃装置として、ドラムの周面にブレードを当接させて、ドラムの周面を清掃することが提案されている。
特開2009−285878号公報 特開2011−73441号公報
ところで、一般にブレードはゴム等で形成されるため、使用を重ねると次第に劣化し、性能が低下するという欠点がある。したがって、ブレードを用いてドラムを清掃する場合には、ブレードを適宜交換する必要がある。従来は、定期的にブレードの交換が行われていたが、定期的に交換する方式では、まだ十分に使用できるのに交換されてしまうという問題や、逆に、既に性能が低下してしまっているのに継続して使用されてしまうという問題があった。また、何らかの原因でブレードが損傷を受けた場合などには、交換や適切なメンテナンスを施す必要があるが、従来は定期的な交換が行われるまで、継続して使用されてしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、安定したクリーニング性能を維持でき、メディアを搬送するドラムの周面を常にクリーンな状態に保つことができるドラム清掃装置、塗布装置及びインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段は、次のとおりである。
[1]ドラム清掃装置の第1の態様は、周面上にメディアを保持して、回転することにより前記メディアを搬送するドラムの周面を清掃するドラム清掃装置において、前記ドラムの周面を清掃するドラム清掃手段と、前記ドラムの周面の汚れ状態を検出する汚れ状態検出手段と、前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて前記ドラム清掃手段を制御する制御手段と、を備える。
本態様によれば、ドラムの周面の汚れ状態が検出され、その検出結果に応じた清掃が行われる。たとえば、汚れが除去できていない場合には、清掃回数(時間)を伸ばしたり、ドラム清掃手段がメンテナンス機構を備えている場合には、メンテナンスを実行したりすることが行われる。また、たとえば、一定回数清掃しても汚れ状態が改善しない場合には、清掃を中止することが行われる。これにより、ドラムの周面を常にクリーンな状態に保つことができる。
[2]ドラム清掃装置の第2の態様は、第1の態様のドラム清掃装置において、前記ドラム清掃手段が、前記ドラムの周面に当接されるブレードと、前記ドラムの周面に洗浄液を付与する洗浄液付与手段と、を備える。
本態様によれば、ドラム清掃手段が、ドラムの周面に当接されるブレードと、ドラムの周面に洗浄液を付与する洗浄液付与手段とで構成される。ドラムの周面に洗浄液を付与しながらブレードでドラムを清掃することにより、効率よくドラムの周面から汚れを取り除くことができる。
[3]ドラム清掃装置の第3の態様は、第2の態様のドラム清掃装置において、前記ブレードが、前記ドラムとの当接角度が前記ドラムの回転方向上流側において鈍角になるように設定される第1のブレードと、前記ドラムの回転方向に対して前記第1のブレードの下流側に配置され、前記ドラムとの当接角度が前記ドラムの回転方向上流側において鋭角になるように設定される第2のブレードと、からなる。
本態様によれば、2つのブレードを用いてドラムの周面が清掃される。すなわち、ドラムとの当接角度がドラムの回転方向上流側において鈍角になるように設定される第1のブレード(いわゆるドクターブレード)と、ドラムの回転方向に対して第1のブレードの下流側に配置され、ドラムとの当接角度がドラムの回転方向上流側において鋭角になるように設定される第2のブレード(いわゆるワイパーブレード)とを用いて、ドラムの周面が清掃される。このような2つのブレードを用いてドラムの周面を清掃することにより、ドラムの周面に付着した汚れを効果的に除去することができるとともに、ブレードとドラムの双方の損傷も防止することができる。すなわち、第1のブレードは、比較的高粘度で、ある程度の厚みを持ってドラムの周面に付着した液(汚れ)の除去に向いており、このような第1のブレードによってドラムの周面を清掃した後、第2のブレードでドラムの周面を清掃することにより、効率よく汚れを除去することができる。また、低粘度で薄く付着した液(汚れ)については、第1のブレードで除去することが困難であるが、この第1のブレードで除去されなかった液は、第2のブレードで清掃する際、第2のブレードとドラムとの間に介在するようになり(いわゆるウェット拭きになる。)、これにより、第2のブレードの磨耗やドラム周面の磨耗キズの発生を防止できる。すなわち、ドライ拭きによる第2のブレードの磨耗やドラム周面の磨耗キズを防止できる。
[4]ドラム清掃装置の第4の態様は、第3の態様のドラム清掃装置において、前記洗浄液付与手段が、前記第1のブレードと前記第2のブレードとの間に配置される。
本態様によれば、第1のブレードと第2のブレードとの間に洗浄液付与手段が配置され、第1のブレードと第2のブレードとの間で洗浄液の付与が行われる。これにより、第2ブレードでドラムを清掃する際、確実にドラム周面をウェット拭きすることができ、ドラムの周面から効率よく汚れを除去することができる。また、ドライ拭きによる第2のブレードの磨耗やドラム周面の磨耗キズを確実に防止できる。
[5]ドラム清掃装置の第5の態様は、第2から4のいずれか1の態様のドラム清掃装置において、前記ドラム清掃手段が、前記ブレードを清掃するブレード清掃手段を更に備える。
本態様によれば、ブレードを清掃するブレード清掃手段が更に備えられる。これにより、適宜ブレードを清掃することができ、更に効率よくドラムの周面を清掃することができる。また、ブレードの寿命も伸ばすことができる。
[6]ドラム清掃装置の第6の態様は、第5の態様のドラム清掃装置において、前記ブレード清掃手段が、ブレード洗浄液が貯留されるブレード洗浄液槽と、前記ブレードを回転させて、前記ブレード洗浄液槽に貯留された前記ブレード洗浄液中に前記ブレードの先端を浸漬させるブレード回転手段と、を備える。
本態様によれば、ブレードが回転可能に設けられ、回転させると、洗浄液中に浸漬されて、ブレードに付着した汚れが除去される。これにより、簡単な構成でブレードを清掃することができる。
[7]ドラム清掃装置の第7の態様は、第6の態様のドラム清掃装置において、前記ブレード洗浄液槽が、前記ブレードが回転したときに、前記ブレードの先端が接触して、前記ブレードから汚れを刮ぎ落す洗浄部を槽内に備える。
本態様によれば、ブレード洗浄液槽に洗浄部が備えられ、ブレードを回転させると、この洗浄部にブレードの先端が接触して、ブレードから汚れが刮ぎ落される。これにより、より効果的にブレードに付着した汚れを除去することができる。
[8]ドラム清掃装置の第8の態様は、第2から7のいずれか1の態様のドラム清掃装置において、前記ドラム清掃手段が、前記ブレードを前記ドラムの軸方向に移動させるブレード移動手段を更に備える。
本態様によれば、ブレードをドラムの軸方向(ブレードの長手方向)に移動させることができる。これにより、たとえば、ブレードが一部にダメージを受けて、部分的に清掃性能が低下した場合、ブレードを軸方向に移動させることにより、清掃性能が低下した部分を変えることができる。これにより、拭き残しをなくすことができる。すなわち、部分的に清掃性能の低下が生じて、部分的に拭き残しが生じた場合であっても、ブレードの位置をずらすことにより、清掃性能が低下していない部分を拭き残しが生じた部分に当てることができ、全体として拭き残しが生じるのを防止することができる。これにより、ブレードの交換時期を伸ばすことができる。
[9]ドラム清掃装置の第9の態様は、第1から8のいずれか1の態様のドラム清掃装置において、前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて前記ドラム清掃手段のメンテナンスの要否を判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて警告を発する警告手段と、を更に備える。
本態様によれば、汚れ状態の検出結果に基づいて、ドラム清掃手段のメンテナンスの要否が判定される。そして、メンテナンスが必要な場合は警告がなされる。たとえば、所定の清掃を行っても汚れが除去できない場合には、メンテナンスが必要と判断されて、警告がなされる。オペレータは、この警告に基づいて必要なメンテナンス処理を行う。たとえば、ブレードの交換などを行う。メンテナンスの要否は、たとえば、所定回数清掃を繰り返し行っても、汚れが除去されない場合や、ブレードの位置を変えても汚れが除去できない場合には、メンテナンスが必要と判断する。
[10]ドラム清掃装置の第10の態様は、第1から9のいずれか1の態様のドラム清掃装置において、前記制御手段が、前記ドラムの周面の清掃を開始後、前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて、前記ドラムの周面の汚れが除去されたか否かを判定し、前記ドラムの周面の汚れが除去されたと判定すると、前記ドラムの周面の清掃を終了させる。
本態様によれば、汚れが除去されたと判定されると、清掃が終了される。これにより、確実に汚れを除去することができる。
[11]ドラム清掃装置の第11の態様は、第5から7のいずれか1の態様のドラム清掃装置において、前記制御手段が、前記ドラムの周面の清掃を開始後、前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて、前記ドラムの周面の汚れが除去されたか否かを判定し、前記ドラムの周面の汚れが除去されたと判定すると、前記ドラムの周面の清掃を終了させて、前記ブレード清掃手段に前記ブレードの清掃をさせる。
本態様によれば、ドラムの清掃後、そのドラムを清掃したブレードの清掃が行われる。これにより、次回の清掃時にクリーンな状態のブレードでドラムを清掃することができ、ドラムに付着した汚れを効率よく除去することができる。
[12]ドラム清掃装置の第12の態様は、第8の態様のドラム清掃装置において、前記制御手段が、前記ドラムの周面の清掃を開始後、前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて、前記ドラムの周面の汚れが規定時間内に除去されたか否かを判定し、前記規定時間内に前記ドラムの周面の汚れが除去されたと判定すると、前記ドラムの周面の清掃を終了させる一方、前記規定時間内に前記ドラムの周面の汚れが除去されていないと判定すると、前記ドラムの周面の清掃を一旦終了させ、前記ブレードを前記ドラムの軸方向に所定量移動させた後、前記ドラムの周面の清掃を再開させる。
本態様によれば、規定時間内にドラムから汚れが除去されると、清掃が終了される。一方、規定時間内に汚れが除去されていないと判定されると、ブレードの位置を動かして、再度、清掃が行われる。これにより、たとえば、ブレードの一部が損傷して、部分的に拭き残しが生じている場合などであっても、汚れを除去することができる。ブレードは、たとえば、一定ピッチで移動させ、汚れが除去されるまで移動させる。
[13]ドラム清掃装置の第13の態様は、周面上にメディアを保持して、回転することにより前記メディアを搬送するドラムと、前記ドラムの周面に当接されるブレードと、前記ドラムの周面に洗浄液を付与する洗浄液付与手段と、前記ブレードを清掃するブレード清掃手段と、前記ブレードを前記ドラムの軸方向に移動させるブレード移動手段とを備え、前記ドラムの周面を清掃するドラム清掃手段と、前記ドラムの周面の汚れ状態を検出する汚れ状態検出手段と、前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて前記ドラム清掃手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段が、前記ドラムの周面の清掃を開始後、前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて、前記ドラムの周面の汚れが規定時間内に除去されたか否かを判定し、前記規定時間内に前記ドラムの周面の汚れが除去されたと判定すると、前記ドラムの周面の清掃を終了させて、前記ブレード清掃手段に前記ブレードの清掃をさせる一方、前記規定時間内に前記ドラムの周面の汚れが除去されていないと判定すると、前記ドラムの周面の清掃を一旦終了させて、前記ブレード清掃手段に前記ブレードの清掃をさせた後、前記ブレードを前記ドラムの軸方向に所定量移動させて、前記ドラムの周面の清掃を再開させる。
本態様によれば、規定時間内にドラムから汚れが除去されると、清掃が終了される。この際、ブレードの清掃が行われる。これにより、次回の清掃時にクリーンな状態のブレードでドラムを清掃することができ、汚れを効率よく除去することができる。一方、規定時間内に汚れが除去されていないと判定されると、清掃を一旦終了し、ブレードを清掃した後、ブレードの位置を動かして、再度、清掃が行われる。これにより、たとえば、ブレードの一部が損傷して、部分的に拭き残しが生じている場合などであっても、汚れを除去することができる。また、ブレードは、一度清掃してから、再度ドラムの清掃に供されるので、効率よく汚れを除去することができる。
[14]ドラム清掃装置の第14の態様は、第13の態様のドラム清掃装置において、前記ブレードが可動範囲の限界に達すると、前記制御手段が、前記ドラムの周面の清掃を強制的に終了させる。
本態様によれば、ブレードが可動範囲の限界まで移動すると、清掃が強制的に終了される。上記のように、ブレードは、規定時間内に汚れが除去できない場合に動かされるが、ブレードを限界まで移動させても汚れが除去できないときは、ブレード等に何らかの問題があると考えられるので、清掃を強制的に終了させる。これにより、無駄な清掃を防止することができる。
[15]ドラム清掃装置の第15の態様は、第14の態様のドラム清掃装置において、前記ブレードが可動範囲の限界に達すると、前記ブレードの交換を告知する告知手段を更に備える。
本態様によれば、ブレードが可動範囲の限界まで移動すると、ブレードの交換が告知される。上記のように、ブレードを限界まで移動させても汚れが除去できないときは、ブレード等に何らかの問題があると考えられるので、清掃を強制的に終了させ、同時にブレードの交換が告知される。オペレータは、この告知に基づいて、ブレードの交換処理等を行う。これにより、不具合に迅速に対応することができる。また、適切な時期にブレードを交換することができる。
[16]塗布装置の第1の態様は、周面上にメディアを保持して、回転することにより前記メディアを搬送するドラムと、前記ドラムによって搬送される前記メディアに所定の液体を塗布する塗布手段と、前記ドラムの周面を清掃する第1から15のいずれか1の態様のドラム清掃装置と、を備える。
本態様によれば、塗布処理に使用するドラムの清掃に上記第1から15のいずれか1の態様のドラム清掃装置が適用される。塗布処理に使用するドラムは、全面塗布などを行うと、ドラム側にも塗布液が付着しやすくなる。上記第1から15のいずれか1の態様のドラム清掃装置を用いて清掃することにより、常にクリーンな状態で塗布処理を行うことができ、メディアの裏面への付着や塗布ムラ等を効果的に防止することができる。
[17]塗布装置の第2の態様は、第1の態様の塗布装置において、前記塗布手段が、前記メディアに前記液体をローラ塗布する。
本態様によれば、塗布液をローラ塗布する塗布装置に上記第1から15のいずれか1の態様のドラム清掃装置が適用される。塗布ローラを用いてメディアに全面塗布すると、ドラム側にも塗布液が付着するので、上記第1から15のいずれか1の態様のドラム清掃装置を用いてドラムを清掃することにより、常にクリーンな状態で塗布処理を行うことができる。これにより、メディアの裏面への付着や塗布ムラ等を効果的に防止することができる。
[18]インクジェット記録装置の第1の態様は、第1又は2の態様の塗布装置によって前記液体が塗布された前記メディアを前記ドラムから受け取り、所定の搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される前記メディアにインクジェットヘッドからインク滴を吐出させて、画像を記録する画像記録手段と、を備える。
本態様によれば、上記第1又は2の態様の塗布装置によって所定の液体(たとえば、インクを凝集させる機能を有する液体)が塗布されたメディアにインクジェットヘッドからインク滴を吐出させて、画像が記録される。上記第1又は2の態様の塗布装置によって所定の液体を塗布することにより、ムラなく液体を塗布することができるので、高品質な画像を記録することができる。また、メディアの裏面に汚れ等が付着するのも防止することができる。
[19]インクジェット記録装置の第2の態様は、第1の態様のインクジェット記録装置において、画像が記録された前記メディアを順次積層させて回収する回収部と、前記回収部に積層されて回収される前記メディア間にパウダーを付与するパウダー付与手段と、を更に備える。
本態様によれば、記録済みのメディアを回収する際、裏移り等を防止するため、メディア間にパウダーが付与される。メディアにパウダーを付与すると、裏面印刷時にドラムにもパウダーが付着するが、上記第1から15のいずれか1の態様のドラム清掃装置を備えることにより、ドラムに付着するパウダーも効率よく除去することができる。
本発明によれば、安定したクリーニング性能を維持でき、メディアを搬送するドラムの周面を常にクリーンな状態に保つことができる。
インクジェット印刷装置の全体の概略構成図 全面印刷時の処理液の塗布態様を説明する図 インクジェット印刷装置の制御系の概略構成を示すブロック図 ドラム清掃装置の第1の実施の形態の構成を示す側面部分断面図 ドラム清掃装置の第1の実施の形態の構成を示す平面図 ドクターブレードとワイパーブレードの説明図 退避用カムの構成を示す側面図 ドラム清掃装置の清掃時の状態を示す図 洗浄液の供給・回収システムの概略構成図 処理液付与ドラムの清掃処理の手順を示すフローチャート(第1の方法) 処理液付与ドラムの清掃処理の手順を示すフローチャート(第2の方法) 処理液付与ドラムの清掃処理の手順を示すフローチャート(第2の方法) ドラム清掃装置の第2の実施の形態の構成を示す側面部分断面図 ドラム清掃装置の第2の実施の形態の構成を示す側面部分断面図 処理液付与ドラムの清掃処理の手順を示すフローチャート 処理液付与ドラムの清掃処理の手順を示すフローチャート
以下、添付図面に従って本発明に係るドラム清掃装置、塗布装置及びインクジェット記録装置の好ましい実施の形態について詳説する。
《全体構成》
図1は、本発明が適用されたインクジェット印刷装置の全体の概略構成図である。
同図に示すインクジェット印刷装置10は、枚葉の用紙(メディア)Pに紫外線硬化型の水性インク(水及び水に可溶な溶媒に染料、顔料などの色材を溶解又は分散させたインク)を用いてインクジェット方式で印刷する印刷装置であり、用紙Pを給紙する給紙部20と、用紙Pの印刷面(記録面)に所定の処理液を付与する処理液付与部30と、用紙Pの印刷面にシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、クロ(K)の各色のインク滴をインクジェットヘッドで打滴して、カラー画像を描画する画像記録部40と、用紙Pに打滴されたインク滴を乾燥させるインク乾燥部50と、用紙Pに記録された画像を定着させる定着部60と、用紙Pを回収する回収部70を備えて構成される。
処理液付与部30、画像記録部40、インク乾燥部50、定着部60の各部には、それぞれ用紙Pの搬送手段として、搬送ドラム31、41、51、61が備えられる。用紙Pは、この搬送ドラム31、41、51、61によって、処理液付与部30、画像記録部40、インク乾燥部50、定着部60の各部を搬送される。
各搬送ドラム31、41、51、61は、用紙幅に対応して形成され、図示しないモータに駆動されて回転する(図1において、反時計回りに回転)。各搬送ドラム31、41、51、61の周面には、グリッパGが備えられ、用紙Pは、このグリッパGに先端部を把持されて搬送される。なお、本例では、各搬送ドラム31、41、51、61の周面2箇所(180°間隔)にグリッパGが備えられ、1回の回転で2枚の用紙を搬送できるように構成されている。
処理液付与部30と画像記録部40の間、画像記録部40とインク乾燥部50の間、インク乾燥部50と定着部60の間には、それぞれ渡し胴80、90、100が配置される。用紙Pは、この渡し胴80、90、100によって、各部の間を搬送される。
各渡し胴80、90、100は、枠組みによって円筒状に形成された渡し胴本体81、91、101と、その渡し胴本体81、91、101に備えられたグリッパGとで構成される。渡し胴本体81、91、101は、用紙幅に対応して形成され、図示しないモータに駆動されて回転する(図1において、時計回りに回転)。用紙Pは、グリッパGに先端部を把持されて搬送される。なお、本例では、2箇所(180°間隔)にグリッパGが備えられ、1回の回転で2枚の用紙を搬送できるように構成されている。
各渡し胴80、90、100の下部には、用紙Pの搬送経路に沿って円弧状のガイド板83、93、103が配設される。渡し胴80、90、100によって搬送される用紙Pは、このガイド板83、93、103に裏面(印刷面の反対側の面)をガイドされながら搬送される。
また、各渡し胴80、90、100の内部には、渡し胴80によって搬送される用紙Pに向けて熱風を吹き出すドライヤ84、94、104が配置される(本例では、用紙Pの搬送経路に沿って3台配置)。各渡し胴80、90、100によって搬送される用紙Pは、その搬送過程でドライヤ84、94、104から吹き出された熱風が印刷面に吹き当てられて、乾燥処理が施される。
給紙部20から給紙された用紙Pは、まず、処理液付与部30の搬送ドラム31に受け渡され、処理液付与部30の搬送ドラム31から渡し胴80を介して画像記録部40の搬送ドラム41に受け渡される。そして、画像記録部40の搬送ドラム41から渡し胴90を介してインク乾燥部50の搬送ドラム51に受け渡され、インク乾燥部50の搬送ドラム51から渡し胴100を介して定着部60の搬送ドラム61に受け渡される。この一連の搬送過程で用紙Pは、所要の処理が施されて、印刷面に画像が形成される。そして、最後に定着部60の搬送ドラム61から回収部70へと受け渡されて、回収部70で回収される。
以下、本実施の形態のインクジェット印刷装置10の各部の構成について詳説する。
<給紙部>
給紙部20は、給紙装置21と、給紙トレイ22と、渡し胴23とを備えて構成され、枚葉の用紙Pを処理液付与部30に1枚ずつ連続的に給紙する。
給紙装置21は、図示しないマガジンにスタックされた用紙Pを上側から順に1枚ずつ給紙トレイ22に給紙する。
給紙トレイ22は、給紙装置21から給紙された用紙Pを渡し胴23に向けて送り出す。
渡し胴23は、給紙トレイ22から送り出された用紙Pを受け取り、所定の搬送経路に沿って搬送して、処理液付与部30の搬送ドラム31に受け渡す。
なお、用紙Pは、特に限定されないが、一般のオフセット印刷などで使用される汎用の印刷用紙(いわゆる上質紙、コート紙、アート紙などのセルロースを主体とする用紙)を用いることができる。本例では塗工紙が用いられる。塗工紙は、一般に表面処理されていない上質紙や中性紙等の表面にコート材を塗布してコート層を設けたものである。具体的には、アート紙、コート紙、軽量コート紙、微塗工紙などが好適に用いられる。
<処理液付与部>
処理液付与部30は、用紙Pの印刷面に所定の処理液を付与する。この処理液付与部30は、用紙Pを搬送する搬送ドラム(以下、「処理液付与ドラム」という。)31と、処理液付与ドラム31によって搬送される用紙Pの印刷面に所定の処理液を付与する処理液付与装置32と、処理液付与ドラム31を清掃するドラム清掃装置300を備えて構成される。
処理液付与ドラム31は、給紙部20の渡し胴23から用紙Pを受け取り(グリッパGで用紙Pの先端を把持して受け取る。)、回転して用紙Pを搬送する。
処理液付与装置32は、処理液付与ドラム31によって搬送される用紙Pの印刷面にインク中の色材を凝集させる機能を有する処理液を付与する。本実施の形態のインクジェット印刷装置10では、図4に示すように、処理液をローラ塗布する塗布装置で構成され、周面に処理液が付与された塗布ローラ32Aを用紙Pの表面に押圧当接させて、用紙Pの印刷面に処理液を付与する。
塗布ローラ32Aは、処理液付与ドラム31の幅に対応して形成されており、処理液付与ドラム31と平行に設けられている。この塗布ローラ32Aの外周面には、供給ローラ32Bが当接されている。供給ローラ32Bは、一部が図示しない処理液槽に貯留された処理液中に浸漬されており、回転することにより、その外周面に処理液が付与される。供給ローラ32Bは、塗布ローラ32Aの回転に連動して回転し、これにより、その外周面に処理液が付与される。そして、この供給ローラ32Bの外周面に付与された処理液が、塗布ローラ32Aの外周面に転写されて、塗布ローラ32Aに処理液が供給される。
処理液付与装置32は、図示しない進退移動機構によって所定の塗布位置と退避位置との間を移動自在に設けられる。処理液付与装置32は、塗布位置に移動することにより、処理液の塗布が行われる。すなわち、塗布位置に移動することにより、塗布ローラ32Aが処理液付与ドラム31の外周面に押圧当接され、これにより、処理液が処理液付与ドラム側に転写される。一方、処理液付与装置32は、退避位置に移動することにより、塗布ローラ32Aが処理液付与ドラム31から離間し、処理液付与ドラム31への当接が解除される。処理液付与装置32は、用紙Pの通過に合わせて移動が制御され、これにより、必要な領域にのみ処理液が付与される。
なお、処理液は、用紙Pの印刷領域に対応して付与され、少なくとも印刷領域以上の領域に付与される。したがって、縁無し印刷する場合は、用紙幅以上の幅で付与される。
ここで、処理液の付与幅は、供給ローラ32Bから塗布ローラ32Aに供給する処理液の供給幅を調整することにより行われる。このため、供給ローラ32Bには、塗布ローラ32Aとの当接部の上流側に供給幅を調整する機構(たとえば、供給幅に応じて両サイドの余剰分を掻き落とす機構)が設けられる。
このような処理液を事前に付与してインクを打滴することにより、フェザリングやブリーディング等を抑止でき、高品位な印刷を行うことができる。
ドラム清掃装置300は、処理液付与ドラム31を清掃し、その周面に付着した汚れを除去する。すなわち、上記のように、縁無し印刷する場合は、用紙幅以上の付与幅で処理液を付与するため、処理液付与ドラム側にも処理液が付着してしまう(図2参照)。そこで、このドラム清掃装置300によって、処理液付与ドラム31の外周面上に付着した余剰処理液等の汚れを除去する。ドラム清掃装置300は、用紙Pの搬送経路以外の領域で処理液付与ドラム31の周面を清掃する。すなわち、用紙Pが通過しない領域(用紙Pの受渡位置(渡し胴80に用紙Pを受け渡す位置)から受取位置(渡し胴23から用紙Pを受け取る位置)までの間の領域)で処理液付与ドラム31の周面を清掃する。なお、このドラム清掃装置300の構成については、のちに詳述する。
処理液付与部30は、以上のように構成される。用紙Pは処理液付与ドラム31によって所定の搬送経路を搬送される。そして、その搬送過程で処理液付与装置32から印刷面に処理液が付与される。印刷面に処理液が付与された用紙Pは、その後、所定位置で処理液付与ドラム31から渡し胴80に受け渡される。そして、渡し胴80によって所定の搬送経路を搬送されて、画像記録部40の搬送ドラム41に受け渡される。
ここで、上記のように、渡し胴80には、その内部にドライヤ84が設置されており、ガイド板83に向けて熱風が吹き出されている。用紙Pは、この渡し胴80によって搬送される過程で印刷面に熱風が吹き当てられて乾燥処理される(印刷面に付与された処理液中の溶媒成分が蒸発除去される。)。
<画像記録部>
画像記録部40は、用紙Pの印刷面にC、M、Y、Kの各色のインク滴を打滴して、用紙Pの印刷面にカラー画像を描画する。この画像記録部40は、用紙Pを搬送する搬送ドラム(以下、「画像記録ドラム」という。)41と、画像記録ドラム41によって搬送される用紙Pの印刷面を押圧して、用紙Pの裏面を画像記録ドラム41の周面に密着させる用紙押さえローラ42と、用紙押さえローラ42を通過した用紙Pの浮きを検出する用紙浮き検出センサ43と、用紙PにC、M、Y、Kの各色のインク滴を吐出するインクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kとを備えて構成される。
画像記録ドラム41は、渡し胴80から用紙Pを受け取り、回転して用紙Pを搬送する。なお、この画像記録ドラム41には、用紙Pの浮きを防止するため、特に吸着保持機構が備えられる。吸着保持機構は、たとえば、真空吸着による方式、あるいは、静電吸着による方式を採用することができる。ここでは、真空吸着による方式が採用される。このため、画像記録ドラム41の周面には、複数の吸着孔が形成され、この吸着孔からエアが吸引されて、用紙Pが画像記録ドラム41の周面に吸着保持される。これにより、用紙Pを画像記録ドラム41の周面に密着させることができ、高品質な画像を記録することができる。
用紙押さえローラ42は、画像記録ドラム41の用紙受取位置(渡し胴80から用紙Pを受け取る位置)の近傍に設置されており、図示しない押圧機構によって押圧力が付与されて、画像記録ドラム41の周面に押圧当接されている。渡し胴80から画像記録ドラム41に受け渡された用紙Pは、この用紙押さえローラ42を通過することによりニップされ、裏面が画像記録ドラム41の外周面に密着される。
用紙浮き検出センサ43は、用紙押さえローラ42を通過した用紙Pの浮き(画像記録ドラム41の外周面からの一定以上の浮き)を検出する。この用紙浮き検出センサ43は、たとえば、レーザ投光器とレーザ受光器とで構成される。レーザ投光器は、画像記録ドラム41の一端から他端に向けて画像記録ドラム41の軸と平行なレーザ光を画像記録ドラム41の外周面から所定高さの位置に投光する。レーザ受光器は、画像記録ドラム41を挟んでレーザ投光器と対向して配置され、レーザ投光器から投光されたレーザ光を受光する。用紙押さえローラ42を通過した用紙Pに一定以上の浮きが生じていると、レーザ投光器から投光されたレーザ光が用紙Pに遮られ、レーザ受光器で受光されなくなる。用紙浮き検出センサ43は、このレーザ受光器でのレーザ光の受光の有無を検出して、用紙Pの浮きを検出する。
4台のインクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kは、用紙浮き検出センサ43の後段に配され、用紙Pの搬送経路に沿って一定の間隔で配置される。このインクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kは、用紙幅に対応したラインヘッドで構成され、そのノズル面に形成されたノズル列から、画像記録ドラム41に向けて対応する色のインク滴を吐出する。
画像記録部40は、以上のように構成される。用紙Pは画像記録ドラム41によって所定の搬送経路を搬送される。渡し胴80から画像記録ドラム41に受け渡された用紙Pは、まず、用紙押さえローラ42でニップされて、画像記録ドラム41の外周面に密着される。次いで、用紙浮き検出センサ43によって、浮きの有無が検出され、その後、各インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44KからC、M、Y、Kの各色のインク滴が印刷面に打滴されて、印刷面にカラー画像が描画される。
ここで、本例のインクジェット印刷装置10では、水性インク(特に、紫外線硬化型の水性インク(紫外線の照射により硬化するタイプの水性インク))が使用される。汎用の印刷用紙(塗工紙等)に水性インクを用いて印刷すると、フェザリングやブリーディング等が発生するが、上記のように、本例のインクジェット印刷装置10では、用紙Pに所定の処理液を付与しているので、フェザリングやブリーディング等を起こすことなく、高品位な印刷を行うことができる。
画像が描画された用紙Pは、渡し胴90に受け渡され、渡し胴90によって所定の搬送経路を搬送されて、インク乾燥部50の搬送ドラム51に受け渡される。
なお、上記のように、渡し胴90には、その内部にドライヤ94が設置されている。インクの乾燥処理は、後段のインク乾燥部50で行われるが、この渡し胴90による搬送時にも乾燥処理が行われる。
<インク乾燥部>
インク乾燥部50は、画像記録後の用紙Pに残存する液体成分を乾燥させる。このインク乾燥部50は、用紙Pを搬送する搬送ドラム(以下、「インク乾燥ドラム」という。)51と、インク乾燥ドラム51によって搬送される用紙Pに対して乾燥処理を施すインク乾燥装置52とを備えて構成される。
インク乾燥ドラム51は、渡し胴90から用紙Pを受け取り、回転して用紙Pを搬送する。
インク乾燥装置52は、たとえば、ドライヤで構成され(本例では用紙Pの搬送経路に沿って配設された3台のドライヤで構成)、インク乾燥ドラム51によって搬送される用紙Pに向けて熱風(たとえば、80℃)を吹き付けることにより、インクを乾燥させる(用紙上に存在する液体成分を蒸発させる。)。
インク乾燥部50は、以上のように構成される。用紙Pはインク乾燥ドラム51によって搬送される。そして、その搬送過程で印刷面にインク乾燥装置52から熱風が吹き付けられて、乾燥処理が施される。
インク乾燥装置52を通過した用紙Pは、その後、所定位置でインク乾燥ドラム51から渡し胴100に受け渡される。そして、渡し胴100によって所定の搬送経路を搬送されて、定着部60の搬送ドラム61に受け渡される。
なお、上記のように、渡し胴100には、その内部にドライヤ104が設置されている。したがって、この渡し胴100での搬送時にも乾燥処理が行われる。
<定着部>
定着部60は、用紙Pに紫外線(UV)を照射して、印刷面に記録された画像を定着させる。この定着部60は、用紙Pを搬送する搬送ドラム(以下、「定着ドラム」という。)61と、定着ドラム61によって搬送される用紙Pに紫外線を照射するUVランプ62と、印刷後の用紙Pの温度、湿度等を検出するとともに、印刷された画像を撮像するインラインセンサ64とを備えて構成されている。
定着ドラム61は、渡し胴100から用紙Pを受け取り、回転して用紙Pを搬送する。
UVランプ62は、用紙Pの印刷面に向けて紫外線を照射することにより、印刷面に記録された画像を用紙Pに定着させる。
インラインセンサ64は、温度計、湿度計、CCDラインセンサ等を備え、定着ドラム61によって搬送される用紙Pの温度、湿度等を検出するとともに、用紙Pに印刷された画像を撮像する。このインラインセンサ64の検出結果に基づいて、装置の異常やヘッドの吐出不良等がチェックされる。
定着部60は、以上のように構成される。用紙Pは定着ドラム61によって搬送され、その搬送過程で印刷面に紫外線が照射される。これにより、印刷面に記録された画像が用紙Pに定着される。
定着処理が施された用紙Pは、この後、所定位置で定着ドラム61から回収部70へと受け渡される。
なお、上記のように、定着部60には、インラインセンサ64が備えられており、必要に応じて印刷結果の読み取り等が行われる。
<回収部>
回収部70は、一連の印刷処理が行われた用紙Pをスタッカ71に積み重ねて回収する。この回収部70は、用紙Pを回収するスタッカ71と、定着部60で定着処理された用紙Pを定着ドラム61から受け取り、所定の搬送経路を搬送して、スタッカ71に排紙する排紙コンベア72と、スタッカ71に回収される用紙Pの印刷面にパウダーを噴射するパウダー噴射装置73とを備えて構成される。
定着部60で定着処理された用紙Pは、定着ドラム61から排紙コンベア72に受け渡され、その排紙コンベア72によってスタッカ71まで搬送されて、スタッカ71内に回収される。この際、用紙Pは、その表面(印刷面)にパウダー噴射装置73からパウダーが噴射される。これにより、重ねたときの裏移りが防止される。
《制御系》
図3は、本実施の形態のインクジェット印刷装置10の制御系の概略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、インクジェット印刷装置10は、システムコントローラ200、通信部201、画像メモリ202、搬送制御部203、給紙制御部204、処理液付与制御部205、画像記録制御部206、インク乾燥制御部207、定着制御部208、回収制御部209、操作部210、表示部211等を備えている。
システムコントローラ200は、インクジェット印刷装置10の各部を統括制御する制御手段として機能するとともに、各種演算処理を行う演算手段として機能する。このシステムコントローラ200は、CPU、ROM、RAM等を備えており、所定の制御プログラムに従って動作する。ROMには、このシステムコントローラ200が、実行する制御プログラムや制御に必要な各種データが格納されている。
通信部201は、所要の通信インターフェースを備え、その通信インターフェースと接続されたホストコンピュータとの間でデータの送受信を行う。
画像メモリ202は、画像データを含む各種データの一時記憶手段として機能し、システムコントローラ200を通じてデータの読み書きが行われる。通信部201を介してホストコンピュータから取り込まれた画像データは、この画像メモリ202に格納される。
搬送制御部203は、処理液付与部30、画像記録部40、インク乾燥部50、定着部60の各部における用紙Pの搬送手段である搬送ドラム31、41、51、61と、渡し胴80、90、100の駆動を制御する。
すなわち、各搬送ドラム31、41、51、61を駆動するモータの駆動を制御するとともに、各搬送ドラム31、41、51、61に備えられた、グリッパGの開閉を制御する。
同様に各渡し胴80、90、100を駆動するモータの駆動を制御するとともに、各渡し胴80、90、100に備えられた、グリッパGの開閉を制御する。
また、各搬送ドラム31、41、51、61には、用紙Pを周面に吸着保持する機構が備えられているので、その吸着保持機構の駆動を制御する(本実施の形態では、用紙Pを真空吸着するので、負圧発生手段としての真空ポンプの駆動を制御する。)。
また、各渡し胴80、90、100には、ドライヤ84、94、104が備えられているので、その駆動(加熱量と送風量)を制御する。
この搬送ドラム31、41、51、61と、渡し胴80、90、100の駆動は、システムコントローラ200からの指令に応じて制御される。
給紙制御部204は、システムコントローラ200からの指令に応じて給紙部20を構成する各部(給紙装置21、渡し胴23等)の駆動を制御する。
処理液付与制御部205は、システムコントローラ200からの指令に応じて処理液付与部30を構成する各部(処理液付与装置32、ドラム清掃装置300等)の駆動を制御する。
画像記録制御部206は、システムコントローラ200からの指令に応じて画像記録部40を構成する各部(用紙押さえローラ42、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44K等)の駆動を制御する。
インク乾燥制御部207は、システムコントローラ200からの指令に応じてインク乾燥部50を構成する各部(インク乾燥装置52等)の駆動を制御する。
定着制御部208は、システムコントローラ200からの指令に応じて定着部60を構成する各部(UVランプ62、インラインセンサ64等)の駆動を制御する。
回収制御部209は、システムコントローラ200からの指令に応じて回収部70を構成する各部(排紙コンベア72、パウダー噴射装置73等)の駆動を制御する。
操作部210は、所要の操作手段(たとえば、操作ボタンやキーボード、タッチパネル等)を備えており、その操作手段から入力された操作情報をシステムコントローラ200に出力する。システムコントローラ200は、この操作部210から入力された操作情報に応じて各種処理を実行する。
表示部211は、所要の表示装置(たとえば、LCDパネル等)を備えており、システムコントローラ200からの指令に応じて所要の情報を表示装置に表示させる。
上記のように、用紙に記録する画像データは、ホストコンピュータから通信部201を介してインクジェット印刷装置10に取り込まれ、画像メモリ202に格納される。システムコントローラ200は、この画像メモリ202に格納された画像データに所要の信号処理を施してドットデータを生成し、生成したドットデータに従って画像記録部40の各インクジェットヘッドの駆動を制御することにより、その画像データが表す画像を用紙に記録する。
ドットデータは、一般に画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って生成される。色変換処理は、sRGBなどで表現された画像データ(たとえば、RGB8ビットの画像データ)をインクジェット印刷装置10で使用するインクの各色のインク量データに変換する処理である(本例では、C、M、Y、Kの各色のインク量データに変換する。)。ハーフトーン処理は、色変換処理により生成された各色のインク量データに対して誤差拡散等の処理で各色のドットデータに変換する処理である。
システムコントローラ200は、画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って各色のドットデータを生成する。そして、生成した各色のドットデータに従って、対応するインクジェットヘッドの駆動を制御することにより、画像データが表す画像を用紙に記録する。
《印刷動作》
次に、上記のインクジェット印刷装置10による印刷動作について説明する。
システムコントローラ200から給紙装置21に給紙指令が出力されると、給紙装置21から給紙トレイ22に用紙Pが給紙される。給紙トレイ22に給紙された用紙Pは、渡し胴23を介して処理液付与部30の処理液付与ドラム31に受け渡される。
処理液付与ドラム31に受け渡された用紙Pは、処理液付与ドラム31によって所定の搬送経路を搬送され、その搬送過程で処理液付与装置32を通過して、印刷面に処理液が付与される。
処理液が付与された用紙Pは、渡し胴80を介して画像記録部40の画像記録ドラム41に受け渡される。そして、その渡し胴80による搬送過程で渡し胴80の内部に設置されたドライヤ84から印刷面に熱風が吹き付けられて、乾燥処理が施される。
画像記録ドラム41に受け渡された用紙Pは、まず、用紙押さえローラ42を通過することにより、用紙押さえローラ42にニップされて、画像記録ドラム41の外周面に密着される。その後、各インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kを通過することにより、各インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44KからCMYKの各色のインク滴が打滴されて、印刷面にカラー画像が描画される。
画像が描画された用紙Pは、渡し胴90を介してインク乾燥部50のインク乾燥ドラム51に受け渡される。そして、その渡し胴90による搬送過程で渡し胴90の内部に設置されたドライヤ94から印刷面に熱風が吹き付けられて、乾燥処理が施される。
インク乾燥ドラム51に受け渡された用紙Pは、インク乾燥ドラム51によって所定の搬送経路を搬送され、その搬送過程でインク乾燥装置52から熱風が吹き付けられて、乾燥処理が施される。
乾燥処理された用紙Pは、渡し胴100を介して定着部60の定着ドラム61に受け渡される。そして、その渡し胴100による搬送過程で渡し胴100の内部に設置されたドライヤ104から印刷面に熱風が吹き付けられて、乾燥処理が施される。
定着ドラム61に受け渡された用紙Pは、定着ドラム61によって所定の搬送経路を搬送され、その搬送過程でUVランプ62から紫外線が照射され、定着処理が施される。その後、用紙Pは、定着ドラム61から回収部70の排紙コンベア72に受け渡され、排紙コンベア72によってスタッカ71まで搬送されて、スタッカ71内に排紙される。
以上一連の工程で用紙Pに所定の画像が記録される。
《ドラム清掃装置》
[第1の実施の形態]
上記のように、縁無し印刷する場合、用紙幅以上の処理液を塗布ローラ32Aに付与して処理液の塗布を行うため、余剰分が処理液付与ドラム31の周面に付着する。この処理液は、印刷を続けているうちに徐々に蓄積し、やがて回転による遠心力で処理液付与ドラム31の周面に流れを出す。処理液付与ドラム31の周面に流れ出した処理液は、用紙Pの裏面に付着して、印刷品位を低下させたり、グリッパGに流れ落ちて、搬送不良を生じさせたりするという問題を生じさせる。また、処理液は、一般に強酸性であるため、長時間放置すると周辺部材を腐食させるという問題もある。また、裏移り防止のためのパウダーを用紙Pに付与した場合、そのパウダーが、裏面印刷時に処理液付与ドラム31の周面に付着する。したがって、処理液付与ドラム31は、適切に清掃する必要がある。
そこで、本実施の形態のインクジェット印刷装置10では、処理液付与部30にドラム清掃装置300を設け、処理液付与ドラム31を適宜清掃できるように構成している。
<構成>
図4、図5は、それぞれドラム清掃装置の構成を示す側面部分断面図、平面図である(処理液付与ドラム及び処理液付与装置を含む)。
同図に示すように、ドラム清掃装置300は、本体ケース310と、本体ケース310内に配置される揺動ステージ312と、揺動ステージ312に取り付けられるドクターブレード314(第1のブレード)と、同じく揺動ステージ312に取り付けられるワイパーブレード316(第2のブレード)と、同じく揺動ステージ312に取り付けられる洗浄液ノズル318と、グリッパGの通過タイミングに合わせてドクターブレード314及びワイパーブレード316を処理液付与ドラム31から退避させる退避機構320と、ドクターブレード314及びワイパーブレード316を処理液付与ドラム31から強制的に退避させる強制退避機構322と、ドクターブレード314を清掃するドクターブレード清掃機構324と、ワイパーブレード316を清掃するワイパーブレード清掃機構326と、処理液付与ドラム31の周面の状態を観察する表面状態観察装置330とを備えて構成される。
本体ケース310は、上面部分が開口した四角い箱状に形成される。本体ケース310は、インクジェット印刷装置10の本体フレーム(図示せず)に固定され、所定位置に設置される(本例では、処理液付与ドラム31の下方位置に設置される。)。
揺動ステージ312は、平板状に形成される本体部312Aと、その本体部312Aの先端に段部として形成される押下部312Bとで構成される。揺動ステージ312は、本体ケース310に収容され、本体部312Aの先端に設けられた揺動軸332を中心に揺動自在に設けられる。平板状に形成される本体部312Aは、ドクターブレード314やワイパーブレード316等の設置部として用いられ、段部として形成される押下部312Bは、強制退避機構322のカムフォロアとして使用される。
揺動軸332は、処理液付与ドラム31の軸と平行に配置される。本体ケース310には、この揺動軸332の両端を軸支する一対の軸受334が設けられる。揺動ステージ312は、この一対の軸受334によって揺動軸332の両端が軸支されることにより、揺動軸332を中心に揺動自在に設けられる。
ドクターブレード314は、処理液付与ドラム31の幅に対応した長さを有するゴム板(天然ゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム等のゴム板)で構成される。ドクターブレード314は、ドクターブレード回転軸336に取り付けられて、回転可能に設けられる。
ドクターブレード回転軸336は、処理液付与ドラム31の軸と平行に配置される。揺動ステージ312には、このドクターブレード回転軸336の両端を軸支する一対の軸受338が設けられる。ドクターブレード314は、この一対の軸受338によってドクターブレード回転軸336の両端が軸支されることにより、回転可能に設けられる。
なお、ドクターブレード314が、このように回転可能に設けられるのは、後述するように、ドクターブレード314を清掃できるようにするためである。したがって、通常は、所定のドクターブレード基準位置に位置して固定される。このドクターブレード基準位置は、図6に示すように、ドクターブレード314を処理液付与ドラム31に当接させた際、その当接角度αが処理液付与ドラム31の回転方向上流側において鈍角になる位置に設定される。すなわち、ドクターブレード314は、処理液付与ドラム31の周面に対して、その移動方向に逆らうように当接される。
ワイパーブレード316は、処理液付与ドラム31の回転方向に対して、ドクターブレード314の下流側に配置される。このワイパーブレード316は、処理液付与ドラム31の幅に対応した長さを有するゴム板(天然ゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム等のゴム板)で構成され、ワイパーブレード回転軸340に取り付けられて、回転可能に設けられる。
ワイパーブレード回転軸340は、処理液付与ドラム31の軸と平行に配置される。揺動ステージ312には、このワイパーブレード回転軸340の両端を軸支する一対の軸受342が設けられる。ワイパーブレード316は、この一対の軸受342によってワイパーブレード回転軸340の両端が軸支されることにより、回転可能に設けられる。
なお、ワイパーブレード316が、このように回転可能に設けられるのは、後述するように、ワイパーブレード316を清掃できるようにするためである。したがって、通常は、所定のワイパーブレード基準位置に位置して固定される。このワイパーブレード基準位置は、図6に示すように、ワイパーブレード316を処理液付与ドラム31に当接させた際、その当接角度βが処理液付与ドラム31の回転方向上流側において鋭角になる位置に設定される。すなわち、ワイパーブレード316は、処理液付与ドラム31の周面に対して、その移動方向に倣うように当接される。
このように、本例のドラム清掃装置300は、互いに当接方向が異なる2つのブレード(ドクターブレード314とワイパーブレード316)を用いて、処理液付与ドラム31の周面を清掃する。
被清掃面の移動方向に対して逆らうように当接されるドクターブレード314は、比較的高粘度で、ある程度の厚みを持つ液の除去に優れる。その一方で低粘度で薄い液(例えば、0.1μm〜10μm程度)の除去を苦手とする。しかし、ドクターブレード314によって除去されなかった液は、後段のワイパーブレード316で清掃する際、ワイパーブレード316を湿潤させる役割を果たす。これにより、効率よく汚れを除去できるとともに、ワイパーブレード316の磨耗や処理液付与ドラム31の磨耗キズの発生も防止することができる。すなわち、ウェット拭きの状態となり、効率よく汚れを除去できるとともに、ドライ拭きになることによるワイパーブレード316の磨耗や処理液付与ドラム31の周面の磨耗キズを防止できる。
なお、ドクターブレード314は、変形させない程度にして、処理液付与ドラム31の周面に当接させるか、周面との間にわずかな隙間を開けるようにすることが好ましい。これにより、ドクターブレード314の磨耗を防止できる。
洗浄液ノズル318は、ドクターブレード314とワイパーブレード316との間に配置され、処理液付与ドラム31の周面に向けて洗浄液を噴射する。この洗浄液ノズル318は、処理液付与ドラム31の幅に対応して形成され、処理液付与ドラム31の軸と平行に配置される。処理液付与ドラム31には、幅方向の全域にわたって洗浄液が付与される。
なお、この洗浄液ノズル318に供給する洗浄液の供給システムについては、後に説明する。
退避機構320は、揺動ステージ312を揺動させて、ドクターブレード314及びワイパーブレード316を処理液付与ドラム31から退避させる。退避機構320は、主として、揺動ステージ312を処理液付与ドラム31に向けて付勢する揺動ステージ付勢バネ346と、処理液付与ドラム31の幅方向の両端に設けられる退避用カム348と、揺動ステージ312に設けられる退避用カムフォロア350とで構成される。
上記のように、揺動ステージ312は、揺動軸332を中心に揺動自在に設けられる。揺動ステージ付勢バネ346は、一端が揺動ステージ312の裏面に固定され、他端が本体ケース310に固定される。揺動ステージ312は、この揺動ステージ付勢バネ346によって上方、すなわち、処理液付与ドラム31に向けて付勢される。
退避用カム348は、処理液付与ドラム31の幅方向の両端に設置される。したがって、退避用カム348は、処理液付与ドラム31と一体となって回転する。この退避用カム348は、図7に示すように、処理液付与ドラム31の外周と同じ外形を有する円盤状に形成され、処理液付与ドラム31のグリッパGの設置位置に対応して、円弧状の凸部348Aが形成される。本例の処理液付与ドラム31は、グリッパGが2カ所に形成されているので、凸部348Aも2カ所に形成される。
退避用カムフォロア350は、ローラ状に形成される。この退避用カムフォロア350は、退避用カムフォロア支持部352に取り付けられて、揺動ステージ312の上に回動自在に取り付けられる。退避用カムフォロア支持部352は、退避用カム348の設置位置に対応して配置される。退避用カムフォロア350は、この退避用カムフォロア支持部352に取り付けられることにより、退避用カム348の設置位置に対応して配置される。
退避機構320は、以上のように構成される。揺動ステージ312が、揺動ステージ付勢バネ346に付勢されることにより、図8に示すように、ドクターブレード314及びワイパーブレード316が、処理液付与ドラム31の周面に当接する。これと同時に、退避用カムフォロア350が、退避用カム348の周面に当接する(ただし、ドクターブレード314及びワイパーブレード316が、処理液付与ドラム31の周面に当接するのは、退避用カムフォロア350が、退避用カム348の凸部348A以外の領域に当接しているとき)。
退避用カム348は、処理液付与ドラム31に一体的に設けられているので、処理液付与ドラム31を回転させると、退避用カム348も処理液付与ドラム31と一体となって回転する。退避用カムフォロア350は、この退避用カム348の周面を転動する。
退避用カム348には、グリッパGの位置に凸部348Aが形成されている。退避用カムフォロア350が、この凸部348Aを転動すると、凸部348Aに押されて、揺動ステージ312が処理液付与ドラム31から離れる方向に移動する。この結果、揺動ステージ312に設けられたドクターブレード314及びワイパーブレード316が、処理液付与ドラム31の周面から退避する。また、退避用カムフォロア350が凸部348Aを乗り越えると、揺動ステージ付勢バネ346の付勢力で、揺動ステージ312が元の位置に戻り、ドクターブレード314及びワイパーブレード316が、処理液付与ドラム31の周面に当接される。
このように、ドクターブレード314及びワイパーブレード316は、退避用カム348と退避用カムフォロア350とからなるカム機構によって、自動的にグリッパGの設置位置を回避して、処理液付与ドラム31の周面に当接される。
なお、上記のように、ドクターブレード314とワイパーブレード316は、退避用カムフォロア350が、退避用カム348の凸部348A以外の領域を転動しているとき、処理液付与ドラム31の周面に当接する。したがって、ドクターブレード314とワイパーブレード316は、退避用カムフォロア350が、退避用カム348の凸部348A以外の領域を転動しているとき、処理液付与ドラム31の周面に当接するように、その設置高さが調整される。
また、退避用カム348は、ドクターブレード314とワイパーブレード316をグリッパGの設置部で処理液付与ドラム31の周面から退避させることができるような形状で形成される。
強制退避機構322は、揺動ステージ312を揺動させて、ドクターブレード314及びワイパーブレード316を処理液付与ドラム31から強制的に退避させる。この強制退避機構322は、強制退避用カム354と、その強制退避用カム354が作用する揺動ステージ312の押下部312Bとで構成される。
強制退避用カム354は、円盤状に形成され、強制退避用カム回転軸356に偏芯して取り付けられる。強制退避用カム回転軸356は、処理液付与ドラム31の軸と平行に配置され、本体ケース310に設けられた軸受357に回転自在に支持される。強制退避用カム回転軸356の一端には、強制退避用モータ358が連結される。強制退避用モータ358は、本体ケース310に設置される。強制退避用カム354は、この強制退避用モータ358を駆動することにより偏芯して回転する。
この強制退避用カム354は、揺動ステージ312の先端に形成された段状の押下部312Bの上に配置され、その周面が押下部312Bの上面に当接される。上記のように、強制退避用カム354は、偏芯して回転するので、強制退避用カム354を回転させることにより、揺動ステージ付勢バネ346の付勢力に抗して、揺動ステージ312を押下することができる。
強制退避用カム354は、回転して強制退避位置と解除位置との2つの位置の間を移動するように設定される。強制退避位置は、揺動ステージ312を処理液付与ドラム31から最も離間させる位置に設定され、解除位置は、揺動ステージ312の押下を解除可能な位置(強制退避位置から180°回転した位置)に設定される。したがって、強制退避用カム354を強制退避位置に移動させれば、ドクターブレード314及びワイパーブレード316を強制的に退避させることができ、解除位置に移動させれば、ドクターブレード314及びワイパーブレード316を処理液付与ドラム31の周面に当接することができる(処理液付与ドラム31を清掃することができる。)。
ドクターブレード清掃機構324は、ドクターブレード314の清掃を行う。このドクターブレード清掃機構324は、ドクターブレード314を洗浄する洗浄液が貯留されるドクターブレード洗浄液槽360と、ドクターブレード314を回転させるドクターブレード回転用モータ362とで構成される。
ドクターブレード洗浄液槽360は、上部が開口した断面半円形(長手方向と直交する方向の断面の形状)の皿状に形成され、ドクターブレード314の幅に対応して形成される。ドクターブレード314は、このドクターブレード洗浄液槽360の内側に配置される。
なお、このドクターブレード洗浄液槽360は、ドクターブレード314の洗浄時に洗浄液を貯留するための槽として機能するとともに、ドクターブレード314によって掻き落とされた汚れ等を回収するための回収皿としても機能する。
ドクターブレード洗浄液槽360の内部には、ドクターブレード314を回転させた際、そのドクターブレード314の先端部が接触するドクターブレード洗浄部360Aが設けられる。ドクターブレード洗浄部360Aは、ドクターブレード洗浄液槽360の内壁面から突出して設けられ、ドクターブレード314の先端部が接触することにより、ドクターブレード314の先端に付着した汚れを刮ぎ落す。
ドクターブレード回転用モータ362は、ドクターブレード回転軸336の一端に連結される。このドクターブレード回転用モータ362は、揺動ステージ312の上に設置される。ドクターブレード314は、このドクターブレード回転用モータ362に駆動されて回転する。
ドクターブレード洗浄液槽360には、後述する洗浄液の供給・回収システムから洗浄液が供給される。供給された洗浄液は、ドクターブレード洗浄液槽360に貯留される。
ドクターブレード314を回転させると、ドクターブレード洗浄液槽360に貯留された洗浄液中にドクターブレード314が浸漬される。これにより、ドクターブレード314が洗浄される。また、上記のように、ドクターブレード314は、回転することにより、その先端部がドクターブレード洗浄部360Aに当接する。これにより、ドクターブレード314の先端に付着した汚れをより効果的に除去することができる。
ワイパーブレード清掃機構326は、ワイパーブレード316の清掃を行う。このワイパーブレード清掃機構326は、ワイパーブレード316を洗浄する洗浄液が貯留されるワイパーブレード洗浄液槽364と、ワイパーブレード316を回転させるワイパーブレード回転用モータ366とで構成される。
ワイパーブレード洗浄液槽364は、上部が開口した断面半円形(長手方向と直交する方向の断面形状)の皿状に形成され、ワイパーブレード316の幅に対応して形成される。ワイパーブレード316は、このワイパーブレード洗浄液槽364の内側に配置される。
なお、このワイパーブレード洗浄液槽364は、ワイパーブレード316の洗浄時に洗浄液を貯留するための槽として機能するとともに、ワイパーブレード316によって掻き落とされた汚れ等を回収するための回収皿としても機能する。
ワイパーブレード洗浄液槽364の内部には、ワイパーブレード316を回転させた際、そのワイパーブレード316の先端部が接触するワイパーブレード洗浄部364Aが設けられる。ワイパーブレード洗浄部364Aは、ワイパーブレード洗浄液槽364の内壁面から突出して設けられ、ワイパーブレード316の先端部が接触することにより、ワイパーブレード316の先端に付着した汚れを刮ぎ落す。
ワイパーブレード回転用モータ366は、ワイパーブレード回転軸340の一端に連結される。このワイパーブレード回転用モータ366は、揺動ステージ312の上に設置される。ワイパーブレード316は、このワイパーブレード回転用モータ366に駆動されて回転する。
ワイパーブレード洗浄液槽364には、後述する洗浄液の供給・回収システムから洗浄液が供給される。供給された洗浄液は、ワイパーブレード洗浄液槽364に貯留される。
ワイパーブレード316を回転させると、ワイパーブレード洗浄液槽364に貯留された洗浄液中にワイパーブレード316が浸漬される。これにより、ワイパーブレード316が洗浄される。また、上記のように、ワイパーブレード316は、回転することにより、その先端部がワイパーブレード洗浄部364Aに当接する。これにより、ワイパーブレード316の先端に付着した汚れをより効果的に除去することができる。
ここで、洗浄液ノズル318、ドクターブレード洗浄液槽360、及び、ワイパーブレード洗浄液槽364に供給する洗浄液の供給・回収システム400について説明する。
図9に示すように、洗浄液の供給・回収システム400の供給系は、洗浄液が貯留される洗浄液タンク402と、洗浄液タンク402と洗浄液ノズル318とを接続する洗浄液ノズル用供給配管404と、洗浄液タンク402とドクターブレード洗浄液槽360とを接続するドクターブレード洗浄液槽用供給配管406と、洗浄液タンク402とワイパーブレード洗浄液槽364とを接続するワイパーブレード洗浄液槽用供給配管408と、洗浄液ノズル用供給配管404を介して洗浄液ノズル318に洗浄液を送液する洗浄液ノズル用ポンプ410と、洗浄液ノズル用供給配管404の管路を開閉する洗浄液ノズル用供給バルブ412と、ドクターブレード洗浄液槽用供給配管406を介してドクターブレード洗浄液槽360に洗浄液を送液するドクターブレード洗浄液槽用ポンプ414と、ドクターブレード洗浄液槽用供給配管406の管路を開閉するドクターブレード洗浄液槽用供給バルブ416と、ワイパーブレード洗浄液槽用供給配管408を介してワイパーブレード洗浄液槽364に洗浄液を送液するワイパーブレード洗浄液槽用ポンプ418と、ワイパーブレード洗浄液槽用供給配管408の管路を開閉するワイパーブレード洗浄液槽用供給バルブ420とで構成される。
また、供給・回収システム400の回収系は、廃液タンク422と、ドクターブレード洗浄液槽360と廃液タンク422とを接続するドクターブレード洗浄液槽用回収配管426と、ワイパーブレード洗浄液槽364と廃液タンク422とを接続するワイパーブレード洗浄液槽用回収配管428と、ドクターブレード洗浄液槽用回収配管426の管路を開閉するドクターブレード洗浄液槽用回収バルブ432と、ワイパーブレード洗浄液槽用回収配管428の管路を開閉するワイパーブレード洗浄液槽用回収バルブ434とで構成される。
洗浄液タンク402には、洗浄液ノズル318、ドクターブレード洗浄液槽360、及び、ワイパーブレード洗浄液槽364に供給する洗浄液が貯留される。すなわち、本例において、洗浄液は共用され、洗浄液ノズル318、ドクターブレード洗浄液槽360、及び、ワイパーブレード洗浄液槽364の各部に同じ洗浄液が供給される。
洗浄液ノズル用供給配管404は、洗浄液タンク402から洗浄液ノズル318に洗浄液を供給できるように、洗浄液タンク402と洗浄液ノズル318とを接続する。
ドクターブレード洗浄液槽用供給配管406は、洗浄液タンク402からドクターブレード洗浄液槽360に洗浄液を供給できるように、洗浄液タンク402とドクターブレード洗浄液槽360とを接続する。ドクターブレード洗浄液槽360には、このドクターブレード洗浄液槽用供給配管406を接続するための図示しない接続部(供給口)が設けられる。
ワイパーブレード洗浄液槽用供給配管408は、洗浄液タンク402からワイパーブレード洗浄液槽364に洗浄液を供給できるように、洗浄液タンク402とワイパーブレード洗浄液槽364とを接続する。ワイパーブレード洗浄液槽364には、このワイパーブレード洗浄液槽用供給配管408を接続するための図示しない接続部(供給口)が設けられる。
洗浄液ノズル用ポンプ410は、洗浄液ノズル用供給配管404の途中に設置され、洗浄液ノズル用供給配管404を介して洗浄液タンク402から洗浄液ノズル318に洗浄液を送液する。
洗浄液ノズル用供給バルブ412は、洗浄液ノズル用供給配管404の途中に設置され、洗浄液ノズル用供給配管404の管路を開閉する。
ドクターブレード洗浄液槽用ポンプ414は、ドクターブレード洗浄液槽用供給配管406の途中に設置され、ドクターブレード洗浄液槽用供給配管406を介して洗浄液タンク402からドクターブレード洗浄液槽360に洗浄液を送液する。
ドクターブレード洗浄液槽用供給バルブは、ドクターブレード洗浄液槽用供給配管406の途中に設置され、ドクターブレード洗浄液槽用供給配管406の管路を開閉する。
ワイパーブレード洗浄液槽用ポンプ418は、ワイパーブレード洗浄液槽用供給配管408の途中に設置され、ワイパーブレード洗浄液槽用供給配管408を介して洗浄液タンク402からワイパーブレード洗浄液槽364に洗浄液を送液する。
ワイパーブレード洗浄液槽用供給バルブ420は、ワイパーブレード洗浄液槽用供給配管408の途中に設置され、ワイパーブレード洗浄液槽用供給配管408の管路を開閉する。
廃液タンク422は、本体ケース310、ドクターブレード洗浄液槽360及びワイパーブレード洗浄液槽364から回収した洗浄液を貯留する。廃液タンク422は、本体ケース310、ドクターブレード洗浄液槽360及びワイパーブレード洗浄液槽364よりも低い位置に設置される。
ドクターブレード洗浄液槽用回収配管426は、ドクターブレード洗浄液槽360から廃液タンク422に洗浄液を回収できるように、ドクターブレード洗浄液槽360と廃液タンク422とを接続する。ドクターブレード洗浄液槽360には、このドクターブレード洗浄液槽用回収配管426を接続するための図示しない接続部(回収口)が設けられる。
ワイパーブレード洗浄液槽用回収配管428は、ワイパーブレード洗浄液槽364から廃液タンク422に洗浄液を回収できるように、ワイパーブレード洗浄液槽364と廃液タンク422とを接続する。ワイパーブレード洗浄液槽364には、このワイパーブレード洗浄液槽用回収配管428を接続するための図示しない接続部(回収口)が設けられる。
ドクターブレード洗浄液槽用回収バルブ432は、ドクターブレード洗浄液槽用回収配管426の途中に設置され、ドクターブレード洗浄液槽用回収配管426の管路を開閉する。
ワイパーブレード洗浄液槽用回収バルブ434は、ワイパーブレード洗浄液槽用回収配管428の途中に設置され、ワイパーブレード洗浄液槽用回収配管428の管路を開閉する。
洗浄液の供給・回収システム400は、以上のように構成される。
洗浄液ノズル用供給バルブ412を開け、洗浄液ノズル用ポンプ410を駆動すると、洗浄液ノズル318に洗浄液が送液され、洗浄液ノズル318から洗浄液が噴射される。
また、ドクターブレード洗浄液槽用回収バルブ432を閉めるとともに、ドクターブレード洗浄液槽用供給バルブ416を開け、ドクターブレード洗浄液槽用ポンプ414を駆動すると、ドクターブレード洗浄液槽360に洗浄液が送液され、ドクターブレード洗浄液槽360に洗浄液が貯留される。
また、ワイパーブレード洗浄液槽用回収バルブ434を閉めるとともに、ワイパーブレード洗浄液槽用供給バルブ420を開け、ワイパーブレード洗浄液槽用ポンプ418を駆動すると、ワイパーブレード洗浄液槽364に洗浄液が送液され、ワイパーブレード洗浄液槽364に洗浄液が貯留される。
洗浄に供された洗浄液は、ドクターブレード314を伝ってドクターブレード洗浄液槽360に回収される。また、ワイパーブレード316を伝ってワイパーブレード洗浄液槽364に回収される。
ドクターブレード洗浄液槽360に回収、又は、貯留された洗浄液は、ドクターブレード洗浄液槽用回収バルブ432を開けることにより、自重で落下して、廃液タンク422に回収される。
また、ワイパーブレード洗浄液槽364に回収、又は、貯留された洗浄液は、ワイパーブレード洗浄液槽用回収バルブ434を開けることにより、自重で落下して、廃液タンク422に回収される。
なお、本例では、ドクターブレード洗浄液槽360に貯留(回収)された洗浄液を自重で廃液タンク422に回収する構成としているが、ポンプで汲み出す構成とすることもできる。すなわち、ドクターブレード洗浄液槽用回収配管426の途中に回収用のポンプを設置し、このポンプによってドクターブレード洗浄液槽360に貯留された洗浄液を廃液タンク422に回収する構成とすることもできる。
同様に、ワイパーブレード洗浄液槽364に貯留(回収)された洗浄液をポンプで汲み出す構成とすることもできる(ワイパーブレード洗浄液槽用回収配管428の途中に回収用のポンプを設置し、このポンプによってワイパーブレード洗浄液槽364に貯留された洗浄液を廃液タンク422に回収する構成とすることもできる。)。
表面状態観察装置330は、清掃後の処理液付与ドラム31の表面状態を観察する。この表面状態観察装置330は、処理液付与ドラム31の幅に対応したラインスキャナで構成され、ワイパーブレード316の下流側に設置される。表面状態観察装置330は、処理液付与ドラム31の周面をスキャンし、画像データとして出力する。
読み取られたデータは、システムコントローラ200に出力される。システムコントローラ200は、この表面状態観察装置330から取得した画像データ(清掃後の処理液付与ドラム31の表面状態の画像データ)を解析し、処理液付与ドラム31の周面の汚れ状態(清掃状態)を判定する。そして、その判定結果に応じた清掃を行う。
ドラム清掃装置300は、以上のように構成される。なお、上記のように、ドラム清掃装置300の駆動は、処理液付与制御部205を介してシステムコントローラ200に制御される。システムコントローラ200は、所定の制御プログラムを実行して、ドラム清掃装置300の各部の駆動を制御し、処理液付与ドラム31の清掃処理を実行する。
<清掃方法>
(第1の方法)
次に、以上のように構成される本実施の形態のドラム清掃装置300による処理液付与ドラム31の清掃方法について説明する。
処理液付与ドラム31の清掃は、清掃要求が発せられると実行される。したがって、通常(非清掃時)、ドクターブレード314とワイパーブレード316とは、処理液付与ドラム31から離間されている。すなわち、強制退避機構322によって、揺動ステージ312が下方に押されて、強制的に処理液付与ドラム31から退避させられている。
図10は、本実施の形態のドラム清掃装置300による処理液付与ドラム31の清掃処理の手順を示すフローチャートである。
上記のように、処理液付与ドラム31の清掃は、清掃要求が発せられると実行される。清掃要求は、たとえば、インクジェット印刷装置10の運転終了時や、一定枚数印刷したとき、一定時間経過したときなどに自動的に発せられる。あるいは、ユーザによる実行指令により発せられる。ユーザによる実行指令は、たとえば、操作部210からの入力により行われる。システムコントローラ200は、この清掃要求を受け付けることにより、処理液付与ドラム31の清掃処理を実行する。
まず、処理液付与ドラム31が一定の回転速度(回転数)で回転駆動される(ステップS10)。
処理液付与ドラム31の回転が安定したところで、次に、清掃が開始される(ステップS11)。すなわち、ドクターブレード314とワイパーブレード316とが、処理液付与ドラム31の周面に当接されるとともに、処理液付与ドラム31の周面に洗浄液ノズル318から洗浄液が付与される。
ドクターブレード314とワイパーブレード316の当接は、強制退避機構322の強制退避用カム354を解除位置に移動させることにより行われる。これにより、揺動ステージ付勢バネ346の付勢力で揺動ステージ312が処理液付与ドラム31側に付勢され、ドクターブレード314とワイパーブレード316とが、処理液付与ドラム31の周面に当接される。
また、洗浄液ノズル318からの洗浄液の噴射は、洗浄液ノズル用供給バルブ412を開け、洗浄液ノズル用ポンプ410を駆動することにより行われる。
上述したように、ドクターブレード314とワイパーブレード316の2つのブレードを用いて清掃することにより、処理液付与ドラム31の周面に付着した汚れを効率よく除去することができる。また、処理液付与ドラム31の周面に洗浄液を付与しながら清掃することにより、より効率よく汚れを除去することができるとともに、拭き傷などの発生やブレードの磨耗も防止できる。
ドクターブレード314で掻き落とされた汚れは、ドクターブレード314を伝って、ドクターブレード洗浄液槽360に回収される。同様に、ワイパーブレード316で掻き落とされた汚れは、ワイパーブレード316を使って、ワイパーブレード洗浄液槽364に回収される。ドクターブレード洗浄液槽360とワイパーブレード洗浄液槽364に回収された汚れは、それぞれドクターブレード洗浄液槽用回収配管426、ワイパーブレード洗浄液槽用回収配管428を介して廃液タンク422に回収される。したがって、処理液付与ドラム31の清掃時は、ドクターブレード洗浄液槽用回収バルブ432とワイパーブレード洗浄液槽用回収バルブ434とが開かれる。
このように、ドクターブレード314とワイパーブレード316とを処理液付与ドラム31の周面に当接させるとともに、処理液付与ドラム31の周面に洗浄液ノズル318から洗浄液を付与して、処理液付与ドラム31の清掃が行われる。
そして、処理液付与ドラム31の清掃が開始されると、同時に処理液付与ドラム31の表面の汚れ状態の検出が行われる(ステップS12)。すなわち、表面状態観察装置330によって処理液付与ドラム31の周面がスキャンされ、その画像データから処理液付与ドラム31の汚れ状態が検出される。
また、処理液付与ドラム31の清掃が開始されると、処理液付与ドラム31の回転回数N(清掃を開始してからの積算した回転数)がカウントされる(ステップS13)。
システムコントローラ200は、処理液付与ドラム31の回転回数Nが、あらかじめ設定された規定回数に達したか否かを判定する(ステップS14)。
そして、清掃を開始してからの処理液付与ドラム31の回転回数Nが規定回数に達したと判定すると、処理液付与ドラム31の周面の汚れが除去されているかを判定する。すなわち、処理液付与ドラム31の周面が、きれいになっているか否かを判定する(ステップS15)。この判定は、表面状態観察装置330でスキャンした画像から得られる処理液付与ドラム31の汚れ状態の検出結果に基づいて行われる。
この判定の結果、処理液付与ドラム31の周面がきれいになっていると判定すると、システムコントローラ200は、ブレードによる清掃処理を終了する(ステップS16)。すなわち、洗浄液の付与を停止し、ドクターブレード314とワイパーブレード316とを処理液付与ドラム31から離間させる。
そして、ドクターブレード314とワイパーブレード316の離間後、ドクターブレード314とワイパーブレード316とを清掃し(ステップS17)、処理液付与ドラム31に対する一連の清掃処理を終了する。
ここで、ドクターブレード314とワイパーブレード316の清掃処理は、次のように行われる。
まず、ドクターブレード洗浄液槽用回収バルブ432とワイパーブレード洗浄液槽用回収バルブ434とを閉じ、ドクターブレード洗浄液槽用回収配管426の管路を閉じるとともに、ワイパーブレード洗浄液槽用回収配管428の管路を閉じる。
次に、ドクターブレード洗浄液槽用供給バルブ416と、ワイパーブレード洗浄液槽用供給バルブ420とを開き、ドクターブレード洗浄液槽用供給配管406の管路を開くとともに、ワイパーブレード洗浄液槽用供給配管408の管路を開く。
次に、ドクターブレード洗浄液槽用ポンプ414とワイパーブレード洗浄液槽用ポンプ418とを駆動して、洗浄液タンク402からドクターブレード洗浄液槽360とワイパーブレード洗浄液槽364とに洗浄液を供給する。この洗浄液の供給は一定量行われる。一定量洗浄液が供給されると、ドクターブレード洗浄液槽用ポンプ414とワイパーブレード洗浄液槽用ポンプ418との駆動が停止され、ドクターブレード洗浄液槽用供給バルブ416とワイパーブレード洗浄液槽用供給バルブ420とが閉じられる。これにより、ドクターブレード洗浄液槽360とワイパーブレード洗浄液槽364とに洗浄液が一定量貯留される。
次に、ドクターブレード回転用モータ362とワイパーブレード回転用モータ366とが駆動され、ドクターブレード314とワイパーブレード316とが回転させられる。
ドクターブレード314は、回転することにより、ドクターブレード洗浄液槽360に貯留された洗浄液に浸漬される。これにより、ドクターブレード314に付着した汚れが除去される。
同様に、ワイパーブレード316は、回転することにより、ワイパーブレード洗浄液槽364に貯留された洗浄液に浸漬される。これにより、ワイパーブレード316に付着した汚れが除去される。
また、ドクターブレード洗浄液槽360とワイパーブレード洗浄液槽364とには、それぞれ槽内にドクターブレード洗浄部360Aとワイパーブレード洗浄部364Aとが設けられている。
ドクターブレード314とワイパーブレード316とは、回転することにより、それぞれ先端部がドクターブレード洗浄部360Aとワイパーブレード洗浄部364Aとに接触する。これにより、ブレードの先端に付着した汚れが、ドクターブレード洗浄部360Aとワイパーブレード洗浄部364Aとに刮ぎ落され、より効果的に汚れを除去することができる。
ドクターブレード314とワイパーブレード316とは、一定回数回転させられて、清掃処理が行われる。そして、一定回数回転させられると、回転が停止される(ドクターブレード回転用モータ362とワイパーブレード回転用モータ366との駆動が停止される。)。
この後、ドクターブレード洗浄液槽用回収バルブ432とワイパーブレード洗浄液槽用回収バルブ434とが開かれ、ドクターブレード洗浄液槽360とワイパーブレード洗浄液槽364とに溜まった洗浄液が、廃液タンク422に廃液される。
以上一連の工程でドクターブレード314とワイパーブレード316との清掃が終了する。このように、清掃後にドクターブレード314とワイパーブレード316と清掃しておくことにより、次回の清掃時も効率よく処理液付与ドラム31を清掃することができるとともに、ドクターブレード314とワイパーブレード316との寿命も延ばすことができる。
ドクターブレード314とワイパーブレード316との清掃が終了すると、処理液付与ドラム31の駆動が停止され(ステップS18)、一連の処理液付与ドラム31の清掃処理が終了する。
一方、上記ステップS15において、処理液付与ドラム31の周面がきれいになっていないと判定すると、次の処理が行われる。
まず、清掃回数Mがカウントアップされる(ステップS19)。この清掃回数Mは、上記ステップS15の判定処理(処理液付与ドラム31の周面が規定回数以内にきれいになっているか否かの判定処理)を行うごとに1ずつ積算される回数である。したがって、判定を1回行えば、清掃回数Mは1となり、判定を2回行えば、清掃回数Mは2となる。
清掃回数Mのカウントアップ後、システムコントローラ200は、その清掃回数Mが、あらかじめ設定された規定の清掃回数に達したか否かを判定する(ステップS20)。
この判定の結果、清掃回数Mが規定の清掃回数に達していないと判定すると、清掃が継続して行われる。この場合、一度、処理液付与ドラム31の回転回数がクリアされる(ステップS21)。そして、再度、処理液付与ドラム31の回転回数Nが1からカウントされて、清掃が行われる。
一方、ステップS19の判定において、清掃回数Mが規定の清掃回数(たとえば、5回)に達していると判定すると、システムコントローラ200は、清掃を強制的に終了する(ステップS22)。すなわち、清掃を繰り返し実施しても、きれいにならない場合は、何らかのトラブルが生じていると考えられ、それ以上実施しても、きれいになると考えられないため、処理が強制的に終了させる。
清掃を強制的に終了させる場合は、洗浄液の付与を停止し、ドクターブレード314とワイパーブレード316とを処理液付与ドラム31から離間させる。
ドクターブレード314とワイパーブレード316の離間後、システムコントローラ200は、ドクターブレード314とワイパーブレード316の清掃処理を実施する(ステップS23)。その後、警告を発し(ステップS24)、処理液付与ドラム31の駆動を停止して(ステップS18)、一連の清掃処理を終了する。
警告は、たとえば、表示部211に所定のメッセージ(たとえば、『ドラム清掃装置のメンテナンスを行ってください』、『ブレードを交換してください』など)を表示したり、ブザーを鳴らしたりすることにより行われる。
ユーザは、この警告を受けて、ドラム清掃装置300のメンテナンスを行ったり、ドクターブレード314、ワイパーブレード316の交換処理を行ったりする。
以上説明したように、本実施の形態のドラム清掃装置300によれば、処理液付与ドラム31の表面の汚れ状態を検出し、その検出結果に応じて清掃が行われるので、処理液付与ドラム31を適切に清掃することができる。これにより、処理液付与ドラム31の周面を常にクリーンな状態に保つことができる。
また、過度な清掃を行うことがないので、ドクターブレード314とワイパーブレード316の寿命も延ばすことができる。
また、装置にトラブルが生じている場合には、これを検出して告知するので、トラブルに対して迅速に対応することができる。
なお、本例では、清掃を開始してからの処理液付与ドラム31の回転回数Nをカウントし、規定回数以内に処理液付与ドラム31の周面が、きれいになっているか否かを判定する構成としているが、清掃を開始してからの経過時間をカウントし、規定時間以内に処理液付与ドラム31の周面が、きれいになっているか否かを判定する構成としてもよい。すなわち、回転回数と時間は同義である。
(第2の方法)
次に、本実施の形態のドラム清掃装置300による処理液付与ドラム31の第2の清掃方法について説明する。
図11、図12は、第2の方法による処理液付与ドラム31の清掃処理の手順を示すフローチャートである。
なお、上述した第1の方法と比較して、清掃回数Mが規定の清掃回数に達している場合の処理が異なるだけであるので、ここでは、清掃回数Mが規定の清掃回数に達している場合の処理についてのみ説明する。
すなわち、上記第1の方法では、清掃回数Mが規定の清掃回数に達している場合、清掃が強制的に終了されるが、本第2の方法では、一旦、清掃を終了し、ブレードの清掃を行った後、再度、清掃を行う。ブレードに汚れが付着している場合、処理液付与ドラム31の周面に筋状の汚れが残る。この場合、ブレードを清掃すれば、汚れを除去できるので、一旦、ブレードを清掃して、再度、清掃を行う。
ステップS20において、清掃回数Mが規定の清掃回数に達していると判定すると、システムコントローラ200は、ブレードによる清掃処理を一旦、終了させる(ステップS30)。そして、ドクターブレード314とワイパーブレード316の離間後、ドクターブレード314とワイパーブレード316の清掃処理を実施する(ステップS31)。
ドクターブレード314とワイパーブレード316の清掃終了後、システムコントローラ200は、処理液付与ドラム31の回転回数をクリアし(ステップS32)、ブレードによる清掃処理を再開させる(ステップS33)。
処理液付与ドラム31の清掃が再開されると、処理液付与ドラム31の回転回数Nがカウントされる(ステップS35)。
システムコントローラ200は、処理液付与ドラム31の回転回数Nが、あらかじめ設定された規定回数に達したか否かを判定する(ステップS36)。
そして、処理液付与ドラム31の回転回数Nが規定回数に達したと判定すると、処理液付与ドラム31の周面の汚れが除去されているかを判定する。すなわち、処理液付与ドラム31の周面が、きれいになっているか否かを判定する(ステップS37)。
この判定の結果、処理液付与ドラム31の周面がきれいになっていると判定すると、システムコントローラ200は、ブレードによる清掃処理を終了する(ステップS38)。そして、ドクターブレード314とワイパーブレード316とを清掃し(ステップS39)、処理液付与ドラム31の駆動を停止して(ステップS40)、処理液付与ドラム31に対する一連の清掃処理を終了する。
一方、上記ステップS37において、処理液付与ドラム31の周面がきれいになっていないと判定すると、システムコントローラ200は、清掃を強制的に終了する(ステップS41)。すなわち、ブレードを清掃しても、きれいにならない場合は、他のトラブルやブレードに寿命が生じていると考えられると考えられないため、処理が強制的に終了させる。
ブレードによる処理液付与ドラム31の清掃終了後、システムコントローラ200は、ドクターブレード314とワイパーブレード316の清掃処理を実施する(ステップS42)。その後、警告を発し(ステップS44)、処理液付与ドラム31の駆動を停止して(ステップS40)、一連の清掃処理を終了する。
以上説明したように、本方法によれば、ブレードに付着した汚れが原因でクリーニング性能が低下している場合には、これを自動的に解消することができる。これにより、より効率よく処理液付与ドラム31を清掃することができる。
[第2の実施の形態]
<構成>
図13、図14は、それぞれドラム清掃装置の第2の実施の形態の構成を示す側面部分断面図、平面図である。
本実施の形態のドラム清掃装置300Aは、ブレードを長手方向(処理液付与ドラム31の軸方向)に移動させる機構を有する点で上述した第1の実施の形態のドラム清掃装置300と相違する。したがって、ここではブレードを長手方向に移動させる機構についてのみ説明する。
ドクターブレード314とワイパーブレード316とは、それぞれドクターブレード移動機構510とワイパーブレード移動機構530とによって長手方向に移動可能に設けられる。
ドクターブレード移動機構510は、主として、ドクターブレード移動用ステージ512と、そのドクターブレード移動用ステージ512をドクターブレード314の長手方向に沿って移動させるドクターブレード移動用ステージ駆動機構514とで構成される。
ドクターブレード移動用ステージ512は、ドクターブレード314及びドクターブレード洗浄液槽360を取り付けるためのステージであり、平板状に形成される。ドクターブレード回転軸336を支持するための軸受338やドクターブレード洗浄液槽360は、このドクターブレード移動用ステージ512の上に設置される。
揺動ステージ312の上には、処理液付与ドラム31の軸と平行にドクターブレード用ガイドレール516が敷設される。このドクターブレード用ガイドレール516には、ドクターブレード移動用スライダ518がスライド自在に設けられる。ドクターブレード移動用ステージ512は、このドクターブレード移動用スライダ518に取り付けられる。
これにより、ドクターブレード移動用ステージ512が、処理液付与ドラム31の軸方向に移動自在に設けられる。そして、このドクターブレード移動用ステージ512が、処理液付与ドラム31の軸方向に移動自在に設けられることにより、その上に設置されたドクターブレード314及びドクターブレード洗浄液槽360が、処理液付与ドラム31の軸方向に移動自在に設けられる。
ドクターブレード移動用ステージ駆動機構514は、主として、ドクターブレード移動用ステージ512を一方向に付勢するドクターブレード移動用バネ520と、ドクターブレード移動用ステージ512をドクターブレード移動用バネ520の付勢力に抗して移動させるドクターブレード移動用カム522と、ドクターブレード移動用カム522を回転させるドクターブレード移動用モータ524とで構成される。
ドクターブレード移動用バネ520は、一端がドクターブレード移動用ステージ512の幅方向の一端(図14において右端)に固定され、他端が揺動ステージ312に設けられたドクターブレード移動用バネ固定部526に固定される。
ドクターブレード移動用カム522は、円盤状に形成され、その周面がドクターブレード移動用ステージ512の幅方向の端面(ドクターブレード移動用バネ520が固定された端面とは逆側の端面(図14において左側の端面))に当接される。ドクターブレード移動用バネ520に付勢されるドクターブレード移動用ステージ512は、その端面がドクターブレード移動用カム522に当接することにより、移動が規制される。
ドクターブレード移動用カム522は、偏芯した回転軸522Aを有しており、この回転軸522Aを中心に偏芯して回転する。この回転軸522Aは、ドクターブレード移動用モータ524の出力軸に連結される。
ドクターブレード移動用モータ524は、揺動ステージ312の上に設置される。ドクターブレード移動用カム522は、その回転軸522Aが、ドクターブレード移動用モータ524の出力軸に連結されることにより、所定位置に配置される(その周面がドクターブレード移動用ステージ512の幅方向の端面に当接する位置に配置される。)。
ドクターブレード移動用モータ524を駆動すると、ドクターブレード移動用カム522が偏芯回転する。この結果、ドクターブレード移動用ステージ512がドクターブレード移動用カム522に押されて、処理液付与ドラム31の軸方向に移動する。そして、このドクターブレード移動用ステージ512が移動することにより、その上に設置されたドクターブレード314及びドクターブレード洗浄液槽360が、処理液付与ドラム31の軸方向に移動する。
ワイパーブレード移動機構530は、主として、ワイパーブレード移動用ステージ532と、そのワイパーブレード移動用ステージ532をワイパーブレード316の長手方向に沿って移動させるワイパーブレード移動用ステージ駆動機構534とで構成される。
ワイパーブレード移動用ステージ532は、ワイパーブレード316及びワイパーブレード洗浄液槽364を取り付けるためのステージであり、平板状に形成される。ワイパーブレード回転軸340を支持するための軸受342やワイパーブレード洗浄液槽364は、このワイパーブレード移動用ステージ532の上に設置される。
揺動ステージ312の上には、処理液付与ドラム31の軸と平行にワイパーブレード用ガイドレール536が敷設される。このワイパーブレード用ガイドレール536には、ワイパーブレード移動用スライダ538がスライド自在に設けられる。ワイパーブレード移動用ステージ532は、このワイパーブレード移動用スライダ538に取り付けられる。
これにより、ワイパーブレード移動用ステージ532が、処理液付与ドラム31の軸方向に移動自在に設けられる。そして、このワイパーブレード移動用ステージ532が、処理液付与ドラム31の軸方向に移動自在に設けられることにより、その上に設置されたワイパーブレード316及びワイパーブレード洗浄液槽364が、処理液付与ドラム31の軸方向に移動自在に設けられる。
ワイパーブレード移動用ステージ駆動機構534は、主として、ワイパーブレード移動用ステージ532を一方向に付勢するワイパーブレード移動用バネ540と、ワイパーブレード移動用ステージ532をワイパーブレード移動用バネ540の付勢力に抗して移動させるワイパーブレード移動用カム542と、ワイパーブレード移動用カム542を回転させるワイパーブレード移動用モータ544とで構成される。
ワイパーブレード移動用バネ540は、一端がワイパーブレード移動用ステージ532の幅方向の一端(図14において右端)に固定され、他端が揺動ステージ312に設けられたワイパーブレード移動用バネ固定部546に固定される。
ワイパーブレード移動用カム542は、円盤状に形成され、その周面がワイパーブレード移動用ステージ532の幅方向の端面(ワイパーブレード移動用バネ540が固定された端面とは逆側の端面(図14において左側の端面))に当接される。ワイパーブレード移動用バネ540に付勢されるワイパーブレード移動用ステージ532は、その端面がワイパーブレード移動用カム542に当接することにより、移動が規制される。
ワイパーブレード移動用カム542は、偏芯した回転軸542Aを有しており、この回転軸542Aを中心に偏芯して回転する。この回転軸542Aは、ワイパーブレード移動用モータ544の出力軸に連結される。
ワイパーブレード移動用モータ544は、揺動ステージ312の上に設置される。ワイパーブレード移動用カム542は、その回転軸542Aが、ワイパーブレード移動用モータ544の出力軸に連結されることにより、所定位置に配置される(その周面がワイパーブレード移動用ステージ532の幅方向の端面に当接する位置に配置される。)。
ワイパーブレード移動用モータ544を駆動すると、ワイパーブレード移動用カム542が偏芯回転する。この結果、ワイパーブレード移動用ステージ532がワイパーブレード移動用カム542に押されて、処理液付与ドラム31の軸方向に移動する。そして、このワイパーブレード移動用ステージ532が移動することにより、その上に設置されたワイパーブレード316及びワイパーブレード洗浄液槽364が、処理液付与ドラム31の軸方向に移動する。
ここで、ドクターブレード移動用モータ524とワイパーブレード移動用モータ544は、それぞれステッピングモータで構成され、処理液付与制御部205を介してシステムコントローラ200から出力される駆動信号に応じて、一定の回転角度で段階的に回転する。この結果、ドクターブレード314とワイパーブレード316は、1回の駆動指令に対して一定量移動する。すなわち、ドクターブレード314とワイパーブレード316とは、段階的に移動する。
また、このようにドクターブレード314とワイパーブレード316とは、長手方向に移動可能に形成されることから、処理液付与ドラム31の幅よりも長く形成される。ドクターブレード洗浄液槽360及びワイパーブレード洗浄液槽364についても同様である。
なお、ドクターブレード314とワイパーブレード316とは、初期状態において、可動範囲の一端(一方のストロークエンド)に配置される。この位置をドクターブレード314とワイパーブレード316の初期位置とする。
<清掃方法>
次に、以上のように構成される本実施の形態のドラム清掃装置300Aによる処理液付与ドラム31の清掃方法について説明する。
処理液付与ドラム31の清掃は、清掃要求が発せられると実行される。したがって、通常(非清掃時)、ドクターブレード314とワイパーブレード316とは、処理液付与ドラム31から離間されている。
図15、図16は、本実施の形態のドラム清掃装置300Aによる処理液付与ドラム31の清掃処理の手順を示すフローチャートである。
清掃要求が発せられると、まず、処理液付与ドラム31を一定の回転速度(回転数)で回転駆動される(ステップS50)。
処理液付与ドラム31の回転が安定したところで、次に、清掃が開始される(ステップS51)。すなわち、ドクターブレード314とワイパーブレード316とが、処理液付与ドラム31の周面に当接されるとともに、処理液付与ドラム31の周面に洗浄液ノズル318から洗浄液が付与される。
処理液付与ドラム31の清掃が開始されると、同時に処理液付与ドラム31の表面の汚れ状態の検出が行われる(ステップS52)。
また、処理液付与ドラム31の清掃が開始されると、処理液付与ドラム31の回転回数Nがカウントされる(ステップS53)。
システムコントローラ200は、処理液付与ドラム31の回転回数Nが、あらかじめ設定された規定回数に達したか否かを判定する(ステップS54)。
そして、清掃を開始してからの処理液付与ドラム31の回転回数Nが規定回数に達したと判定すると、処理液付与ドラム31の周面の汚れが除去されているかを判定する。すなわち、処理液付与ドラム31の周面が、きれいになっているか否かを判定する(ステップS55)。
この判定の結果、処理液付与ドラム31の周面がきれいになっていると判定すると、システムコントローラ200は、ブレードによる処理液付与ドラム31の清掃処理を終了する(ステップS56)。すなわち、洗浄液の付与を停止し、ドクターブレード314とワイパーブレード316とを処理液付与ドラム31から離間させる。
そして、ドクターブレード314とワイパーブレード316の離間後、ドクターブレード314とワイパーブレード316とを清掃する(ステップS57)。その後、処理液付与ドラム31の回転を停止し(ステップS58)、処理液付与ドラム31に対する一連の清掃処理を終了する。
一方、上記ステップS35において、処理液付与ドラム31の周面がきれいになっていないと判定すると、次の処理が行われる。
まず、清掃回数Mがカウントアップされる(ステップS59)。次に、システムコントローラ200は、その清掃回数Mが規定の清掃回数に達したか否かを判定する(ステップS60)。
この判定の結果、清掃回数Mが規定の清掃回数に達していないと判定すると、清掃が継続して行われる。この場合、一度、処理液付与ドラム31の回転回数がクリアされる(ステップS61)。そして、再度、処理液付与ドラム31の回転回数Nが1からカウントされて、清掃が行われる。
一方、ステップS39の判定において、清掃回数Mが規定の清掃回数(たとえば、5回)に達していると判定すると、システムコントローラ200は、一旦、清掃を終了する(ステップS70)。すなわち、清掃を繰り返し実施しても、きれいにならない場合は、何らかのトラブルが生じていると考えられるため、一旦、清掃を終了させ、次の処理を実行する。
まず、ドクターブレード314とワイパーブレード316とを清掃する(ステップS71)。
次に、ドクターブレード314とワイパーブレード316の位置を確認する。なお、ドクターブレード314とワイパーブレード316の位置は、たとえば、ドクターブレード移動用モータ524及びワイパーブレード移動用モータ544への移動指令の回数から求めることができる。
そして、ドクターブレード314とワイパーブレード316の位置が、可動範囲の限界位置か否かを判定する(ステップS72)。すなわち、ドクターブレード314とワイパーブレード316とが、可動範囲の最大位置まで移動しているか否かを判定する。
この判定の結果、ドクターブレード314とワイパーブレード316が、可動範囲の最大位置まで移動していないと判定すると、システムコントローラ200は、ドクターブレード314とワイパーブレード316の位置を1段移動させる(ステップS73)。
この後、システムコントローラ200は、処理液付与ドラム31の回転回数Nをクリアするとともに(ステップS74)、清掃回数Mをクリアする(ステップS75)。そして、清掃を再開する(ステップS76)。
処理液付与ドラム31の清掃が開始されると、同時に処理液付与ドラム31の表面の汚れ状態の検出が行われる(ステップS77)。また、処理液付与ドラム31の回転回数Nがカウントされる(ステップS78)。
システムコントローラ200は、処理液付与ドラム31の回転回数Nが、あらかじめ設定された規定回数に達したか否かを判定する(ステップS79)。
そして、清掃を開始してからの処理液付与ドラム31の回転回数Nが規定回数に達したと判定すると、処理液付与ドラム31の周面が、きれいになっているか否かを判定する(ステップS80)。
この判定の結果、処理液付与ドラム31の周面がきれいになっていると判定すると、システムコントローラ200は、ブレードによる処理液付与ドラム31の清掃処理を終了する(ステップS81)。そして、ドクターブレード314とワイパーブレード316を清掃したのち(ステップS82)、ドクターブレード314とワイパーブレード316を初期位置に戻す(ステップS83)。この後、処理液付与ドラム31の回転を停止して(ステップS84)、処理液付与ドラム31に対する一連の清掃処理を終了する。
一方、上記ステップS80において、処理液付与ドラム31の周面がきれいになっていないと判定すると、次の処理が行われる。
まず、清掃回数Mがカウントアップされる(ステップS85)。次に、システムコントローラ200は、その清掃回数Mが規定の清掃回数に達したか否かを判定する(ステップS86)。
この判定の結果、清掃回数Mが規定の清掃回数に達していないと判定すると、一度、処理液付与ドラム31の回転回数がクリアされる(ステップS87)。そして、再度、処理液付与ドラム31の回転回数Nが1からカウントされて、清掃が行われる。
一方、ステップS86の判定において、清掃回数Mが規定の清掃回数(たとえば、5回)に達していると判定すると、システムコントローラ200は、ステップS70以下の処理を再度実行する。すなわち、一旦、清掃を終了し(ステップS70)、ドクターブレード314とワイパーブレード316の清掃を行った後(ステップS71)、ドクターブレード314とワイパーブレード316の位置を確認して、ドクターブレード314とワイパーブレード316の位置が、可動範囲の最大位置まで移動しているか否かを判定する(ステップS72)。この判定の結果、ドクターブレード314とワイパーブレード316が、可動範囲の最大位置まで移動していないと判定すると、システムコントローラ200は、ドクターブレード314とワイパーブレード316の位置を1段移動させ(ステップS73)、清掃を再開する。
このように、本実施の形態のドラム清掃装置300Aでは、処理液付与ドラム31が、きれいにならない場合、ブレードを段階的に移動させて、清掃を繰り返し実行する。すなわち、ブレードの位置を変えて、繰り返し清掃を実施する。
このようにブレードを移動させるのは、ブレードに汚れが付着していたり、ブレードがダメージを受けていたりすると、その汚れが付着した部分やダメージを受けた部分に筋状の汚れが残るからである。この筋状の汚れを取り除くため、ブレードを移動させる。ブレードを移動させることにより、筋状の汚れが残った部分に、正常に機能するブレードの部分が当たり、処理液付与ドラム31の表面に残った筋状の汚れを取り除くことができる。
なお、ブレードの可動範囲は限定されているので、可動限界に達した場合は、清掃を強制的に終了する。すなわち、限界まで移動させても、汚れが除去できない場合、ブレードの寿命などが考えられるので、清掃を強制的に終了する。
上記ステップS72において、ドクターブレード314とワイパーブレード316とが、可動範囲の最大位置まで移動していると判定されると、清掃が強制的に終了される(ステップS88)。
清掃を強制的に終了させる場合は、洗浄液の付与を停止し、ドクターブレード314とワイパーブレード316とを処理液付与ドラム31から離間させる。
ドクターブレード314とワイパーブレード316の離間後、システムコントローラ200は、ドクターブレード314とワイパーブレード316の清掃処理を実施する(ステップS89)。その後、警告を発し(ステップS90)、処理液付与ドラム31の駆動を停止して(ステップS91)、一連の清掃処理を終了する。
警告は、たとえば、表示部211に所定のメッセージ(たとえば、『ドラム清掃装置のメンテナンスを行ってください』、『ブレードを交換してください』など)を表示したり、ブザーを鳴らしたりすることにより行われる。ユーザは、この警告(告知)を受けて、ドラム清掃装置300Aのメンテナンスを行ったり、ドクターブレード314、ワイパーブレード316の交換処理を行ったりする。
以上説明したように、本実施の形態のドラム清掃装置300Aによれば、処理液付与ドラム31の表面の汚れ状態を検出し、きれいになっていない場合は、ブレードの位置を変えて清掃が行われる。これにより、拭き残しの発生を効果的に防止できる。
また、装置にトラブルが生じている場合には、これを検出して告知するので、トラブルに対して迅速に対応することができる。
ブレードも適切なタイミングで交換することができるので、コストも削減することができる。
なお、本実施の形態では、いわゆるカム機構によってドクターブレード314とワイパーブレード316とを移動させる構成としているが、ドクターブレード314とワイパーブレード316とを移動させる機構は、これに限定されるものではない。この他、たとえば、送りネジ機構やリニアモータなどを利用して、移動させる機構とすることもできる。
≪その他の実施の形態≫
上記実施の形態では、ドクターブレード314とワイパーブレード316の2つのブレードを用いて清掃する場合を例に説明したが、いずれか一方のブレードのみを用いて清掃する構成とすることもできる。
また、上記実施の形態では、いわゆるカム機構を利用して、ブレードを処理液付与ドラム31の周面に当接、離間させる構成としているが、ブレードを処理液付与ドラム31の周面に当接、離間させる機構は、これに限定されるものではない。処理液付与ドラム31の周面に対してブレードを進退移動させることができる構成であればよい。
また、上記実施の形態では、ラインスキャナを用いて処理液付与ドラム31の周面をスキャンして、処理液付与ドラム31の汚れ状態を検出する構成としているが、処理液付与ドラム31の汚れ状態を検出する手段は、これに限定されるものではない。
また、上記実施の形態では、ブレードによる清掃に際して、同時に洗浄液を付与する構成としているが、洗浄液の付与は、必ずしも必要ではない。ただし、洗浄液を付与しながら清掃することにより、効率よく清掃することができる。なお、洗浄液として使用する液体は、特に限定されない。所定の洗浄成分を含む液体であってもよいし、純水を使用してもよい。また、使用する洗浄液を切り換えられるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、本発明を汎用の印刷用紙に水性インクを用いて印刷する記録装置に適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。汎用の印刷用紙以外のメディアにインクジェット方式で記録する装置にも同様に適用することができる。また、水性インク以外のインクを用いて記録する装置にも同様に適用することができる。
また、上記実施の形態では、処理液付与装置が処理液をローラ塗布する例で説明したが、本発明は、他の方法で処理液を塗布する場合にも適用することができる。たとえば、画像記録部と同様にインクジェットヘッドを用いて処理液を塗布する場合や、スプレーで塗布する場合などにも同様に適用することができる。
10…インクジェット印刷装置、20…給紙部、21…給紙装置、22…給紙トレイ、23…渡し胴、30…処理液付与部、31…処理液付与ドラム、32…処理液付与装置、32A…塗布ローラ、32B…供給ローラ、40…画像記録部、41…画像記録ドラム、42…用紙押さえローラ、43…用紙浮き検出センサ、44C、44M、44Y、44K…インクジェットヘッド、50…インク乾燥部、51…インク乾燥ドラム、52…インク乾燥装置、60…定着部、61…定着ドラム、62…UVランプ、64…インラインセンサ、70…回収部、71…スタッカ、72…排紙コンベア、73…パウダー噴射装置、80…渡し胴、81…渡し胴本体、83…ガイド板、84…ドライヤ、90…渡し胴、91…渡し胴本体、93…ガイド板、94…ドライヤ、100…渡し胴、101…渡し胴本体、103…ガイド板、104…ドライヤ、200…システムコントローラ、201…通信部、202…画像メモリ、203…搬送制御部、204…給紙制御部、205…処理液付与制御部、206…画像記録制御部、207…インク乾燥制御部、208…定着制御部、209…回収制御部、210…操作部、211…表示部、300…ドラム清掃装置、300A…ドラム清掃装置、310…本体ケース、312…揺動ステージ、312A…揺動ステージの本体部、312B…揺動ステージの押下部、314…ドクターブレード、316…ワイパーブレード、318…洗浄液ノズル、320…退避機構、322…強制退避機構、324…ドクターブレード清掃機構、326…ワイパーブレード清掃機構、330…表面状態観察装置、332…揺動軸、334…軸受、336…ドクターブレード回転軸、338…軸受、340…ワイパーブレード回転軸、342…軸受、346…揺動ステージ付勢バネ、348…退避用カム、348A…退避用カムの凸部、350…退避用カムフォロア、352…退避用カムフォロア支持部、354…強制退避用カム、356…強制退避用カム回転軸、357…軸受、358…強制退避用モータ、360…ドクターブレード洗浄液槽、360A…ドクターブレード洗浄部、362…ドクターブレード回転用モータ、364…ワイパーブレード洗浄液槽、364A…ワイパーブレード洗浄部、366…ワイパーブレード回転用モータ、400…洗浄液の供給・回収システム、402…洗浄液タンク、404…洗浄液ノズル用供給配管、406…ドクターブレード洗浄液槽用供給配管、408…ワイパーブレード洗浄液槽用供給配管、410…洗浄液ノズル用ポンプ、412…洗浄液ノズル用供給バルブ、414…ドクターブレード洗浄液槽用ポンプ、416…ドクターブレード洗浄液槽用供給バルブ、418…ワイパーブレード洗浄液槽用ポンプ、420…ワイパーブレード洗浄液槽用供給バルブ、422…廃液タンク、426…ドクターブレード洗浄液槽用回収配管、428…ワイパーブレード洗浄液槽用回収配管、432…ドクターブレード洗浄液槽用回収バルブ、434…ワイパーブレード洗浄液槽用回収バルブ、510…ドクターブレード移動機構、512…ドクターブレード移動用ステージ、514…ドクターブレード移動用ステージ駆動機構、516…ドクターブレード用ガイドレール、518…ドクターブレード移動用スライダ、520…ドクターブレード移動用バネ、522…ドクターブレード移動用カム、522A…回転軸、524…ドクターブレード移動用モータ、526…ドクターブレード移動用バネ固定部、530…ワイパーブレード移動機構、532…ワイパーブレード移動用ステージ、534…ワイパーブレード移動用ステージ駆動機構、536…ワイパーブレード用ガイドレール、538…ワイパーブレード移動用スライダ、540…ワイパーブレード移動用バネ、542…ワイパーブレード移動用カム、542A…回転軸、544…ワイパーブレード移動用モータ、546…ワイパーブレード移動用バネ固定部、P…用紙

Claims (19)

  1. 周面上にメディアを保持して、回転することにより前記メディアを搬送するドラムの周面を清掃するドラム清掃装置において、
    前記ドラムの周面を清掃するドラム清掃手段と、
    前記ドラムの周面の汚れ状態を検出する汚れ状態検出手段と、
    前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて前記ドラム清掃手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とするドラム清掃装置。
  2. 前記ドラム清掃手段は、
    前記ドラムの周面に当接されるブレードと、
    前記ドラムの周面に洗浄液を付与する洗浄液付与手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のドラム清掃装置。
  3. 前記ブレードは、
    前記ドラムとの当接角度が前記ドラムの回転方向上流側において鈍角になるように設定される第1のブレードと、
    前記ドラムの回転方向に対して前記第1のブレードの下流側に配置され、前記ドラムとの当接角度が前記ドラムの回転方向上流側において鋭角になるように設定される第2のブレードと、
    からなることを特徴とする請求項2に記載のドラム清掃装置。
  4. 前記洗浄液付与手段は、前記第1のブレードと前記第2のブレードとの間に配置されることを特徴とする請求項3に記載のドラム清掃装置。
  5. 前記ドラム清掃手段は、前記ブレードを清掃するブレード清掃手段を更に備えることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載のドラム清掃装置。
  6. 前記ブレード清掃手段は、
    ブレード洗浄液が貯留されるブレード洗浄液槽と、
    前記ブレードを回転させて、前記ブレード洗浄液槽に貯留された前記ブレード洗浄液中に前記ブレードの先端を浸漬させるブレード回転手段と、
    を備えることを特徴とする請求項5に記載のドラム清掃装置。
  7. 前記ブレード洗浄液槽は、前記ブレードが回転したときに、前記ブレードの先端が接触して、前記ブレードから汚れを刮ぎ落す洗浄部を槽内に備えることを特徴とする請求項6に記載のドラム清掃装置。
  8. 前記ドラム清掃手段は、前記ブレードを前記ドラムの軸方向に移動させるブレード移動手段を更に備えることを特徴とする請求項2から7のいずれか1項に記載のドラム清掃装置。
  9. 前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて前記ドラム清掃手段のメンテナンスの要否を判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に基づいて警告を発する警告手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のドラム清掃装置。
  10. 前記制御手段は、前記ドラムの周面の清掃を開始後、前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて、前記ドラムの周面の汚れが除去されたか否かを判定し、前記ドラムの周面の汚れが除去されたと判定すると、前記ドラムの周面の清掃を終了させることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のドラム清掃装置。
  11. 前記制御手段は、前記ドラムの周面の清掃を開始後、前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて、前記ドラムの周面の汚れが除去されたか否かを判定し、前記ドラムの周面の汚れが除去されたと判定すると、前記ドラムの周面の清掃を終了させて、前記ブレード清掃手段に前記ブレードの清掃をさせることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載のドラム清掃装置。
  12. 前記制御手段は、前記ドラムの周面の清掃を開始後、前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて、前記ドラムの周面の汚れが規定時間内に除去されたか否かを判定し、前記規定時間内に前記ドラムの周面の汚れが除去されたと判定すると、前記ドラムの周面の清掃を終了させる一方、前記規定時間内に前記ドラムの周面の汚れが除去されていないと判定すると、前記ドラムの周面の清掃を一旦終了させ、前記ブレードを前記ドラムの軸方向に所定量移動させた後、前記ドラムの周面の清掃を再開させることを特徴とする請求項8に記載のドラム清掃装置。
  13. 周面上にメディアを保持して、回転することにより前記メディアを搬送するドラムと、
    前記ドラムの周面に当接されるブレードと、前記ドラムの周面に洗浄液を付与する洗浄液付与手段と、前記ブレードを清掃するブレード清掃手段と、前記ブレードを前記ドラムの軸方向に移動させるブレード移動手段とを備え、前記ドラムの周面を清掃するドラム清掃手段と、
    前記ドラムの周面の汚れ状態を検出する汚れ状態検出手段と、
    前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて前記ドラム清掃手段を制御する制御手段と、
    を備え、前記制御手段は、前記ドラムの周面の清掃を開始後、前記汚れ状態検出手段の検出結果に基づいて、前記ドラムの周面の汚れが規定時間内に除去されたか否かを判定し、前記規定時間内に前記ドラムの周面の汚れが除去されたと判定すると、前記ドラムの周面の清掃を終了させて、前記ブレード清掃手段に前記ブレードの清掃をさせる一方、前記規定時間内に前記ドラムの周面の汚れが除去されていないと判定すると、前記ドラムの周面の清掃を一旦終了させて、前記ブレード清掃手段に前記ブレードの清掃をさせた後、前記ブレードを前記ドラムの軸方向に所定量移動させて、前記ドラムの周面の清掃を再開させることを特徴とするドラム清掃装置。
  14. 前記制御手段は、前記ブレードが可動範囲の限界に達すると、前記ドラムの周面の清掃を強制的に終了させることを特徴とする請求項13に記載のドラム清掃装置。
  15. 前記ブレードが可動範囲の限界に達すると、前記ブレードの交換を告知する告知手段を更に備えることを特徴とする請求項14に記載のドラム清掃装置。
  16. 周面上にメディアを保持して、回転することにより前記メディアを搬送するドラムと、
    前記ドラムによって搬送される前記メディアに所定の液体を塗布する塗布手段と、
    前記ドラムの周面を清掃する請求項1から15のいずれか1項に記載のドラム清掃装置と、
    を備えることを特徴とする塗布装置。
  17. 前記塗布手段は、前記メディアに前記液体をローラ塗布することを特徴とする請求項16に記載の塗布装置。
  18. 請求項16又は17に記載の塗布装置によって前記液体が塗布された前記メディアを前記ドラムから受け取り、所定の搬送経路に沿って搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送される前記メディアにインクジェットヘッドからインク滴を吐出させて、画像を記録する画像記録手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  19. 画像が記録された前記メディアを順次積層させて回収する回収部と、
    前記回収部に積層されて回収される前記メディア間にパウダーを付与するパウダー付与手段と、
    を更に備えることを特徴とする請求項18に記載のインクジェット記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2018016159A1 (ja) * 2016-07-21 2019-05-09 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録装置及びインクジェット記録装置の制御方法
CN111452504A (zh) * 2019-01-21 2020-07-28 精工爱普生株式会社 喷墨打印机

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