JP2011167890A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送ドラムに付着した余剰処理液を簡単かつ確実に除去することができるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】用紙に付与した処理液を乾燥させるために渡し胴80の内部に設置されたドライヤ84の一つ(ドライヤ84A)を処理液付与ドラム31に向けて設置する。メンテナンス時、このドライヤ84Aを駆動して、処理液付与ドラム31の外周面に熱風を吹き当て、処理液付与ドラム31の外周面に付着した余剰処理液を乾燥固着させる。乾燥固着後、ブレード33Aを処理液付与ドラム31の外周面に当接させて、乾燥固着した余剰処理液を剥離除去する。
【選択図】 図4

Description

本発明はインクジェット記録装置に係り、特にインク打滴前に所定の処理液をメディアに付与するインクジェット記録装置に関する。
インクジェット専用紙ではない汎用の印刷用紙にインクジェット方式で画像を印刷すると、フェザリングやブリーディング等が発生し、高品位な印刷を行うことができない。このため、汎用の印刷用紙にインクジェット方式で画像を印刷するシステムでは、インク打滴前に用紙にインクを凝集させる機能を有する処理液を付与することが行われている。
一方、枚葉紙にインクジェット方式で高速印刷するシステムとして、用紙をドラム搬送し、ラインヘッドを用いて画像を印刷するシステムが知られている。そして、この用紙をドラム搬送するシステムでは、塗布ローラを用いて処理液をローラ塗布する方式が好適に用いられる(たとえば、特許文献1参照)。
塗布ローラを用いる方式では、周面に処理液を付与した塗布ローラを用紙の押し当てることにより、処理液を用紙側に転写させて付与する。
特開2009−285878号公報
ところで、用紙に対して縁無し印刷を行うためには、処理液も用紙の全面に付与する必要がある。この場合、用紙幅よりも広幅の塗布ローラを用いて、処理液を塗布することになる。
しかし、用紙幅よりも広幅の塗布ローラを用いて、処理液を塗布すると、搬送ドラムにも処理液が付与されてしまうという問題が発生する。そして、この搬送ドラムに付与された処理液は、印刷を続けているうちに徐々に蓄積し、やがて回転による遠心力で搬送ドラムの周面に流れ出して、用紙の裏面に付着し、印刷品位を低下させたり、グリッパに流れ落ちて、グリッパの開閉機構を固着させ、搬送不良(ジャム)を生じさせたりするという問題がある。また、処理液は、一般に強酸性であるため、長時間放置すると周辺部材を腐食させるため、早期に除去する必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、搬送ドラムに付着した余剰処理液を簡単かつ確実に除去することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、枚葉のメディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第1搬送ドラムと、前記第1搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面に所定の処理液を付与する処理液付与手段と、前記メディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第2搬送ドラムと、前記第2搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面にインクを打滴して画像を記録するインクジェットヘッドと、前記メディアの先端をグリッパで把持し、回転して前記メディアを前記第1搬送ドラムから前記第2搬送ドラムに搬送する渡し胴と、前記渡し胴によって搬送されるメディアの記録面に熱風又は熱を当てて、前記メディアに付与された処理液の溶媒成分を乾燥させる第1ドライヤと、前記第1搬送ドラムの外周面に熱風又は熱を当てて、前記第1搬送ドラムの外周面上に付着した余剰処理液を乾燥固着させる第2ドライヤと、前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を剥離除去する剥離除去手段と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
本発明では、第1搬送ドラムの外周面上に付与された余剰処理液を第2ドライヤで乾燥固着させ、これを剥離除去手段で除去する。これにより、簡単かつ確実に第1搬送ドラムから余剰処理液を除去することができる。すなわち、たとえば、液体の状態で余剰処理液を除去しようとすると、確実に除去するためには、ブレードを適切な押圧力で隙間なくドラム周面に当接させることが必要になり、高精度な押圧機構が必要になる。また、ブレードが磨耗、劣化等した場合には、十分な除去ができなくなるため、高頻度にブレードの交換が必要になる。一方、本発明のように、乾燥固着させた状態で除去する構成とすることにより、高精度な設定を行うことなく、簡単に剥離させることができ、確実に余剰処理液を除去することができる。また、高精度な設定が必要ないので、長期間安定した動作で余剰処理液を除去することができる。また、液体の状態で処理液を除去すると、周囲に処理液が飛散し、清掃等のメンテナンスが定期的に必要になるが、本発明のように、余剰処理液を乾燥させた状態で除去することにより、飛散等を生じさせずに、簡単に除去することができる。さらに、液体の状態で処理液を除去すると、除去した処理液の取り扱いが問題となるが、乾燥させた状態で除去することにより、除去後の処理液を安全かつ簡単に廃棄することができる。
請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記第2ドライヤが、前記渡し胴によって搬送されるメディアの記録面にも熱風又は熱が当たるように配置されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、第2ドライヤを用いて、メディアに付与した処理液の溶媒成分を乾燥させることができる。すなわち、メディアに付与した処理液の溶媒成分を乾燥させるドライヤを用いて、第1搬送ドラムの外周面上の余剰処理液を乾燥固着させることができる。これにより、余剰処理液を乾燥固着させるためだけに用いるドライヤを設置する必要がなくなり、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記第1ドライヤ、前記第2ドライヤ、及び、前記剥離除去手段の駆動を制御して、前記余剰処理液の除去処理を実行する制御手段を備え、該制御手段は、非記録時に前記余剰処理液の除去処理を実行し、該処理時は、前記第1ドライヤの駆動を停止し、前記第2ドライヤを駆動して、前記余剰処理液を乾燥固着させ、該余剰処理液の乾燥固着後、前記余剰処理液剥離除去手段を駆動して、前記第1搬送ドラムから前記余剰処理液を除去することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、余剰処理液の除去作業が非記録中(たとえば、インクジェットヘッドのメンテナンス中など)に行われる。この際、第2ドライヤのみが駆動され、第1ドライヤの駆動は停止される。これにより、無駄な電力消費を抑えることができる。
請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、枚葉のメディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第1搬送ドラムと、前記第1搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面に所定の処理液を付与する処理液付与手段と、前記メディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第2搬送ドラムと、前記第2搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面にインクを打滴して画像を記録するインクジェットヘッドと、前記メディアの先端をグリッパで把持し、回転して前記メディアを前記第1搬送ドラムから前記第2搬送ドラムに搬送する渡し胴と、前記渡し胴によって搬送されるメディアの記録面に向けて熱風又は熱を供給して、前記メディアに付与された処理液の溶媒成分を乾燥させる第1方向と、前記第1搬送ドラムの外周面に向けて熱風又は熱を供給して、前記第1搬送ドラムの外周面上に付着した余剰処理液を乾燥固着させる第2方向とに、加熱方向を切り替え可能なドライヤと、前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を剥離除去する剥離除去手段と、前記ドライヤによる加熱方向の切り替えを制御する制御手段であって、記録時は加熱方向を前記第1方向に向け、前記余剰処理液を乾燥固着させる場合に加熱方向を前記第2方向に切り替える制御手段と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、ドライヤによる加熱方向(熱風の吹出方向又は熱の照射方向)を2方向に切り替えることができる。ドライヤは、加熱方向を第1方向に設定すると、渡し胴によって搬送されるメディアの記録面に向けて熱風又は熱を供給し、第2方向に設定すると、第1搬送ドラムの外周面に向けて熱風又は熱を供給する。余剰処理液を除去する場合は、ドライヤによる加熱方向を第2方向に設定する。これにより、ドライヤからの熱風又は熱を第1搬送ドラムの外周面に当てることができ、第1搬送ドラムの外周面上に存在する余剰処理液を乾燥固着させることができる。剥離除去手段は、この第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を剥離除去する。ドライヤを兼用するので、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
請求項5に係る発明は、前記目的を達成するために、前記ドライヤは、前記渡し胴の内部に揺動自在に設けられ、揺動して加熱方向を前記第1方向と前記第2方向とに切り替えることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、渡し胴の内部にドライヤが揺動自在に設けられ、揺動して加熱方向(熱風の吹出方向又は熱の照射方向)が切り替えられる。これにより、簡単に吹出方向を切り替えることができる。
請求項6に係る発明は、前記目的を達成するために、枚葉のメディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第1搬送ドラムと、前記第1搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面に所定の処理液を付与する処理液付与手段と、前記メディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第2搬送ドラムと、前記第2搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面にインクを打滴して画像を記録するインクジェットヘッドと、前記メディアの先端をグリッパで把持し、回転して前記メディアを前記第1搬送ドラムから前記第2搬送ドラムに搬送する渡し胴と、熱風を送風する熱風送風手段と、前記第1搬送ドラムの外周面に向けて熱風を吹き出して、前記第1搬送ドラムの外周面上に付着した余剰処理液を乾燥固着させる第1吹出口と、前記渡し胴によって搬送されるメディアの記録面に向けて熱風を吹き出して、前記メディアに付与された処理液の溶媒成分を乾燥させる第2吹出口と、分岐して形成され、前記熱風送風手段から送風される熱風を前記第1吹出口及び前記第2吹出口に送気するダクトと、前記ダクトの分岐点に設けられ、前記熱風送風手段から送風される熱風の送風方向を前記第1吹出口又は前記第2吹出口に切り替えるダンパと、前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を剥離除去する剥離除去手段と、前記ダンパを制御して、前記熱風送風手段から送風される熱風の送風方向を制御する制御手段であって、記録時は前記第2吹出口に向けて送風し、前記余剰処理液を乾燥固着させる場合に前記第1吹出口に向けて送風する制御手段と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、ダンパによって熱風の吹出方向が切り替えられ、熱風送風手段から送風された熱風が、第1吹出口又は第2吹出口から吹き出される。余剰処理液を除去する場合は、第1吹出口から熱風を吹き出させる。これにより、第1搬送ドラムの外周面に熱風を吹き当てることができ、第1搬送ドラムの外周面上に存在する余剰処理液を乾燥固着させることができる。剥離除去手段は、この第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を剥離除去する。熱風送風手段を兼用するので、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
請求項7に係る発明は、前記目的を達成するために、前記剥離除去手段が、前記第1搬送ドラムの外周面に当接して、前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を掻き落とすブレードで構成され、前記第1搬送ドラムに対して、回転方向下流側の当接角度が鋭角になるように当接されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、剥離除去手段が、第1搬送ドラムに対して、回転方向下流側の当接角度が鋭角になるように設置されたブレード(いわゆるドクターブレード)で構成される。処理液は乾燥固着されているため、このようなブレードで掻き落とす構成とすることにより、第1搬送ドラムから簡単かつ確実に取り除くことができる。また、乾燥固着した処理液を除去するため、第1搬送ドラムの外周面に対して若干隙間をあけてブレードを設置しても、取りこぼすことなく除去することができる。これにより、ブレードの組み付けを簡単に行うことができるとともに、ブレードの寿命を延ばすことができる。
請求項8に係る発明は、前記目的を達成するために、前記ブレードは、超音波振動することを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、ブレードを超音波振動させる。これにより、第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した処理液を効率よく剥離除去させることができる。また、乾燥固着した処理液をより軽い力で剥離させることができるため、ブレードの寿命も延ばすことができる。
請求項9に係る発明は、前記目的を達成するために、前記剥離除去手段が、前記第1搬送ドラムの外周面に当接して、前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を掻き落とすブラシ又はブラシローラで構成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、ブラシ又はブラシローラで構成される。処理液は乾燥固着されているため、このようなブラシ又はブラシローラで掻き落とす構成とすることにより、第1搬送ドラムから簡単かつ確実に取り除くことができる。また、設置に際して位置調整をラフに行うことができるため、組み付けも簡単に行うことができる。寿命も長いので、消耗品コストも抑えることができる。さらに、第1搬送ドラムにグリッパが備えられている場合には、グリッパの設置部でブラシ又はブラシローラを退避させる必要がないので、簡単な機構で構成できる。
請求項10に係る発明は、前記目的を達成するために、前記剥離除去手段は、前記第1搬送ドラムの外周面を真空吸引することにより、前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を吸引して剥離除去することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、乾燥固着した余剰処理液が吸引されて、第1搬送ドラムの外周面上から除去される。これにより、除去と同時に除去した処理液の回収も行うことができる。また、非接触で余剰処理液を除去することができ、消耗品をなくすことができる。これにより、ランニングコストを抑えることができる。
請求項11に係る発明は、前記目的を達成するために、前記剥離除去手段は、前記第1搬送ドラムの外周面に向けて高圧エアを吹き出すことにより、前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を風圧で剥離除去することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、乾燥固着した余剰処理液が風圧で剥離除去される。風圧で除去することにより、非接触で余剰処理液を除去することができ、消耗品をなくすことができる。これにより、ランニングコストを抑えることができる。
請求項12に係る発明は、前記目的を達成するために、枚葉のメディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第1搬送ドラムと、前記第1搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面に所定の処理液を付与する処理液付与手段と、前記メディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第2搬送ドラムと、前記第2搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面にインクを打滴して画像を記録するインクジェットヘッドと、前記メディアの先端をグリッパで把持し、回転して前記メディアを前記第1搬送ドラムから前記第2搬送ドラムに搬送する渡し胴と、前記渡し胴によって搬送されるメディアの記録面に熱風又は熱を当てて、前記メディアに付与された処理液の溶媒成分を乾燥させるドライヤと、前記第1搬送ドラムの外周面に加熱した高圧エアを吹き付けて、前記第1搬送ドラムの外周面上に付着した余剰処理液を乾燥固着させるとともに、風圧で剥離除去する剥離除去手段と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置を提供する。
本発明では、第1搬送ドラムの外周面に加熱した高圧エアを吹き付けて、第1搬送ドラムの外周面上に付着した余剰処理液を乾燥固着させる。そして、その乾燥固着した余剰処理液を同じ加熱した高圧エアの風圧で剥離除去する。加熱乾燥と風圧除去を兼用するため、装置のコンパクト化、低コスト化を図ることができる。また、非接触で余剰処理液を除去することができるため、消耗品をなくすことができ、ランニングコストも抑えることができる。
請求項13に係る発明は、前記目的を達成するために、前記第1搬送ドラムは、外周の表面が離型コーティングされていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、第1搬送ドラムの外周の表面が離型コーティングされる。これにより、乾燥固着させた処理液を剥離させやすくすることができ、クリーニング性をさらに向上させることができる。
請求項14に係る発明は、前記目的を達成するために、前記第1搬送ドラムは、外周面が多層構造で構成され、最外層が熱伝導率の高い素材の層で構成されるとともに、その下位層に熱伝導率の低い素材の層を含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置を提供する。
本発明によれば、第1搬送ドラムの外周面が多層構造で構成され、最外層が熱伝導率の高い素材の層で構成される。また、その下位層に熱伝導率の低い素材の層が含まれる。これにより、第1搬送ドラムの外周面を効率よく加熱でき、余剰処理液を効率よく乾燥固着させることができる。
本発明によれば、搬送ドラムに付着した余剰処理液を簡単かつ確実に除去することができる。
本発明が適用されたインクジェット印刷装置の全体構成を示す概略図 処理液付与ドラムと処理液付与装置の概略構成を示す斜視図 インクジェット印刷装置の制御系の概略構成を示すブロック図 余剰処理液の剥離除去を行う構成の第1の実施の形態の概略図 余剰処理液の剥離除去処理の実行手順を示すフローチャート 余剰処理液の剥離除去を行う構成の第2の実施の形態の概略図 余剰処理液の剥離除去を行う構成の第3の実施の形態の概略図 余剰処理液の剥離除去を行う構成の第4の実施の形態の概略図 余剰処理液の剥離除去を行う構成の第4の実施の形態の概略図 余剰処理液の剥離除去を行う構成の第5の実施の形態の概略図 余剰処理液の剥離除去を行う構成の第6の実施の形態の概略図 余剰処理液の剥離除去を行う構成の第7の実施の形態の概略図 余剰処理液の剥離除去を行う構成の第8の実施の形態の概略図 処理液付与ドラムの構造を示す概略図
以下、添付図面に従って本発明に係るインクジェット記録装置の好ましい実施の形態について詳説する。
《全体構成》
図1は、本発明が適用されたインクジェット印刷装置の全体構成を示す概略図である。
同図に示すインクジェット印刷装置10は、枚葉の用紙(メディア)Pに水性インク(水を溶媒に含むインク)を用いてインクジェット方式で印刷する印刷装置であり、用紙Pを給紙する給紙部20と、用紙Pの印刷面(記録面)に所定の処理液を付与する処理液付与部30と、用紙Pの印刷面にシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、クロ(K)の各色のインク滴をインクジェットヘッドで打滴して、カラー画像を描画する画像記録部40と、用紙Pに打滴されたインク滴を乾燥させるインク乾燥部50と、用紙Pに記録された画像を定着させる定着部60と、用紙Pを回収する回収部70を備えて構成されている。
処理液付与部30、画像記録部40、インク乾燥部50、定着部60の各部には、それぞれ用紙Pの搬送手段として、搬送ドラム31、41、51、61が備えられている。用紙Pは、この搬送ドラム31、41、51、61によって、処理液付与部30、画像記録部40、インク乾燥部50、定着部60の各部を搬送される。
各搬送ドラム31、41、51、61は、用紙幅に対応して形成されており、図示しないモータに駆動されて回転する(図1において、反時計回りに回転)。各搬送ドラム31、41、51、61の周面には、グリッパGが備えられており、用紙Pは、このグリッパGに先端部を把持されて搬送される。本例では、各搬送ドラム31、41、51、61の周面2箇所(180°間隔)にグリッパGが備えられており、1回転で2枚の用紙を搬送できるように構成されている。
また、各搬送ドラム31、41、51、61の周面には、多数の吸着穴が形成されており、用紙Pは、この吸着穴から裏面を真空吸着されて、各搬送ドラム31、41、51、61の外周面上に保持される。なお、本例では、用紙Pを真空吸着して、各搬送ドラム31、41、51、61の外周面上に吸着保持する構成としているが、用紙Pを静電吸着して、各搬送ドラム31、41、51、61の外周面上に吸着保持する構成とすることもできる。
処理液付与部30と画像記録部40の間、画像記録部40とインク乾燥部50の間、インク乾燥部50と定着部60の間には、それぞれ渡し胴80、90、100が配置されている。用紙Pは、この渡し胴80、90、100によって、各部の間を搬送される。
各渡し胴80、90、100は、枠体で構成された渡し胴本体81、91、101と、その渡し胴本体81、91、101に備えられたグリッパGとで構成されている。渡し胴本体81、91、101は、用紙幅に対応して形成されており、図示しないモータに駆動されて回転する(図1において、時計回りに回転)。これにより、グリッパGが同一円周上を回転する。用紙Pは、このグリッパGに先端部を把持されて搬送される。なお、本例では、一対のグリッパGが回転軸を挟んで対称位置に配置されており、1回転で2枚の用紙を搬送できるように構成されている。
各渡し胴80、90、100の下部には、用紙Pの搬送経路に沿って円弧状のガイド板83、93、103が配設されている。渡し胴80、90、100によって搬送される用紙Pは、このガイド板83、93、103に裏面(印刷面の反対側の面)をガイドされながら搬送される。
また、各渡し胴80、90、100の内部には、渡し胴80によって搬送される用紙Pに向けて熱風を吹き出すドライヤ84、94、104が配置されている(本例では、用紙Pの搬送経路に沿って3台配置)。各渡し胴80、90、100によって搬送される用紙Pは、その搬送過程でドライヤ84、94、104から吹き出された熱風が印刷面に吹き当てられる。
なお、ドライヤ84、94、104は、熱風を吹き出して加熱する構成に代えて、赤外線ヒータ等を放射して加熱する構成としてもよい(いわゆる輻射による加熱でもよい)。
給紙部20から給紙された用紙Pは、処理液付与部30の搬送ドラム31に受け渡され、処理液付与部30の搬送ドラム31から渡し胴80を介して画像記録部40の搬送ドラム41に受け渡される。そして、画像記録部40の搬送ドラム41から渡し胴90を介してインク乾燥部50の搬送ドラム51に受け渡され、インク乾燥部50の搬送ドラム51から渡し胴100を介して定着部60の搬送ドラム61に受け渡される。そして、定着部60の搬送ドラム61から回収部70へと受け渡される。この一連の搬送過程で用紙Pは、所要の処理が施されて、印刷面に画像が形成される。
なお、用紙Pは、搬送ドラム31、41、51、61には、印刷面が外側に向くようにして搬送され、渡し胴80、90、100には、印刷面が内側に向くようにして搬送される。
以下、本実施の形態のインクジェット印刷装置10の各部の構成について詳説する。
<給紙部>
給紙部20は、給紙装置21と、給紙トレイ22と、渡し胴23とを備えており、枚葉の用紙Pを処理液付与部30に1枚ずつ連続的に給紙する。
給紙装置21は、図示しないマガジンにスタックされた用紙Pを上側から順に1枚ずつ給紙トレイ22に給紙する。
給紙トレイ22は、給紙装置21から給紙された用紙Pを渡し胴23に向けて送り出す。
渡し胴23は、給紙トレイ22から送り出された用紙Pを受け取り、所定の搬送経路に沿って搬送して、処理液付与部30の搬送ドラム31に受け渡す。
なお、本実施の形態のインクジェット印刷装置10では、用紙(メディア)Pには、インクジェット専用紙ではない汎用の印刷用紙が用いられる。
<処理液付与部>
処理液付与部30は、用紙Pの印刷面に所定の処理液を付与する。この処理液付与部30は、用紙Pを搬送する搬送ドラム(以下、「処理液付与ドラム」という。)31と、処理液付与ドラム(第1搬送ドラム)31によって搬送される用紙Pの印刷面に所定の処理液を付与する処理液付与装置32と、処理液付与ドラム31に付着した余剰処理液を剥離除去する剥離除去装置33を備えて構成されている。
処理液付与ドラム31は、給紙部20の渡し胴23から用紙Pを受け取り(グリッパGで用紙Pの先端を把持して受け取る。)、回転して用紙Pを搬送する。
処理液付与装置32は、処理液付与ドラム31によって搬送される用紙Pの印刷面にインク中の色材を凝集させる機能を有する処理液を付与する。本実施の形態のインクジェット印刷装置10では、図2に示すように、処理液をローラ塗布する塗布装置で構成され、周面に処理液が付与された塗布ローラ32Aを用紙Pの表面に押圧当接させて、用紙Pの印刷面に処理液を付与する。
塗布ローラ32Aは、処理液付与ドラム31の幅に対応して形成されており、処理液付与ドラム31と平行に設けられている。この塗布ローラ32Aの外周面には、供給ローラ32Bが当接されている。供給ローラ32Bは、一部が図示しない処理液槽に貯留された処理液中に浸漬されており、回転することにより、その外周面に処理液が付与される。供給ローラ32Bは、塗布ローラ32Aの回転に連動して回転し、これにより、その外周面に処理液が付与される。そして、この供給ローラ32Bの外周面に付与された処理液が、塗布ローラ32Aの外周面に転写されて、塗布ローラ32Aに処理液が供給される。
処理液付与装置32は、図示しない進退移動機構によって所定の塗布位置と退避位置との間を移動自在に設けられており、塗布位置に移動することにより、処理液の塗布が行われる。すなわち、塗布位置に移動することにより、塗布ローラ32Aが処理液付与ドラム31の外周面に押圧当接され、これにより、処理液が処理液付与ドラム側に転写される(図4(a)参照)。一方、退避位置に移動することにより、塗布ローラ32Aが処理液付与ドラム31から離間し、処理液付与ドラム31への当接が解除される(図4(b)参照)。処理液付与装置32は、用紙Pの通過に合わせて移動が制御され、これにより、必要な領域にのみ処理液が付与される。
なお、処理液は、用紙Pの印刷領域に対応して付与され、少なくとも印刷領域以上の領域に付与される。したがって、縁無し印刷する場合は、用紙幅以上の幅で付与される。
ここで、処理液の付与幅は、供給ローラ32Bから塗布ローラ32Aに供給する処理液の供給幅を調整することにより行われる。このため、供給ローラ32Bには、塗布ローラ32Aとの当接部の上流側に供給幅を調整する機構(たとえば、供給幅に応じて両サイドの余剰分を掻き落とす機構)が設けられる。
このような処理液を事前に付与してインクを打滴することにより、フェザリングやブリーディング等を抑止でき、高品位な印刷を行うことができる。
剥離除去装置33は、処理液付与装置32で用紙Pに処理液を付与する際に処理液付与ドラム31に付着した余剰処理液を処理液付与ドラム31から剥離除去する。すなわち、上記のように、縁無し印刷する場合は、用紙幅以上の付与幅で処理液を付与するため、処理液付与ドラム側にも処理液が付着してしまう。そこで、この処理液付与ドラム31の外周面上に存在する余剰処理液を剥離除去装置33で除去する。本実施の形態のインクジェット印刷装置10では、処理液付与ドラム31の外周面に長尺状に形成されたブレード33Aを当接させることにより、処理液付与ドラム31の外周面上に存在する余剰処理液を掻き落として除去する。この際、本実施の形態のインクジェット印刷装置10では、処理液付与ドラム31の外周面上に存在する余剰処理液を乾燥固着させて剥離除去する。この点については、のちに詳述する。
以上のように構成された処理液付与部30によれば、用紙Pは処理液付与ドラム31によって所定の搬送経路を搬送される。そして、その搬送過程で処理液付与装置32から印刷面に処理液が付与される。印刷面に処理液が付与された用紙Pは、その後、所定位置で処理液付与ドラム31から渡し胴80に受け渡される。そして、渡し胴80によって所定の搬送経路を搬送されて、画像記録部40の搬送ドラム41に受け渡される。
ここで、上記のように、渡し胴80には、その内部にドライヤ84が設置されており、ガイド板83に向けて熱風が吹き出されている。用紙Pは、この渡し胴80によって処理液付与部30から画像記録部40に搬送される過程で印刷面に熱風が吹き当てられて、印刷面に付与された処理液が乾燥される(処理液中の溶媒成分が蒸発除去される。)。
なお、処理液付与ドラム31の外周面に付着した余剰処理液の剥離除去作業は、印刷中には行われず、たとえば、メンテナンス中に行われる。この点については、のちに詳述する。
<画像記録部>
画像記録部40は、用紙Pの印刷面にC、M、Y、Kの各色のインク滴を打滴して、用紙Pの印刷面にカラー画像を描画する。この画像記録部40は、用紙Pを搬送する搬送ドラム(以下、「画像記録ドラム」という。)41と、画像記録ドラム(第2搬送ドラム)41によって搬送される用紙Pの印刷面を押圧して、用紙Pの裏面を画像記録ドラム41の周面に密着させる用紙押さえローラ42と、用紙押さえローラ42を通過した用紙Pの浮きを検出する用紙浮き検出センサ43と、用紙PにC、M、Y、Kの各色のインク滴を吐出するインクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kとを備えて構成されている。
画像記録ドラム41は、渡し胴80から用紙Pを受け取り、回転して用紙Pを搬送する。
用紙押さえローラ42は、画像記録ドラム41の用紙受取位置(渡し胴80から用紙Pを受け取る位置)の近傍に設置されており、図示しない押圧機構によって押圧力が付与されて、画像記録ドラム41の周面に押圧当接されている。渡し胴80から画像記録ドラム41に受け渡された用紙Pは、この用紙押さえローラ42を通過することによりニップされ、裏面が画像記録ドラム41の外周面に密着される。
用紙浮き検出センサ43は、用紙押さえローラ42を通過した用紙Pの浮き(画像記録ドラム41の外周面からの一定以上の浮き)を検出する。この用紙浮き検出センサ43は、たとえば、レーザ投光器とレーザ受光器とで構成される。レーザ投光器は、画像記録ドラム41の一端から他端に向けて画像記録ドラム41の軸と平行なレーザ光を画像記録ドラム41の外周面から所定高さの位置に投光する。レーザ受光器は、画像記録ドラム41を挟んでレーザ投光器と対向して配置され、レーザ投光器から投光されたレーザ光を受光する。用紙押さえローラ42を通過した用紙Pに一定以上の浮きが生じていると、レーザ投光器から投光されたレーザ光が用紙Pに遮られ、レーザ受光器で受光されなくなる。用紙浮き検出センサ43は、このレーザ受光器でのレーザ光の受光の有無を検出して、用紙Pの浮きを検出する。
4台のインクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kは、用紙浮き検出センサ43の後段に配されており、用紙Pの搬送経路に沿って一定の間隔で配置されている。このインクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kは、用紙幅に対応したラインヘッドで構成されており、そのノズル面に形成されたノズル列から、画像記録ドラム41に向けて対応する色のインク滴を吐出する。
以上のように構成された画像記録部40によれば、用紙Pは画像記録ドラム41によって所定の搬送経路を搬送される。渡し胴80から画像記録ドラム41に受け渡された用紙Pは、まず、用紙押さえローラ42でニップされて、画像記録ドラム41の外周面に密着される。次いで、用紙浮き検出センサ43によって、浮きの有無が検出され、その後、各インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44KからC、M、Y、Kの各色のインク滴が印刷面に打滴されて、印刷面にカラー画像が描画される。
ここで、本例のインクジェット印刷装置10では、各色ともにインク中に熱可塑性樹脂が分散された水性インクが使用される。このような水性インクを用いた場合であっても、上記のように、用紙Pには所定の処理液が付与されているので、フェザリングやブリーディング等を起こすことなく、高品位な印刷を行うことができる。
画像が描画された用紙Pは、渡し胴90に受け渡され、渡し胴90によって所定の搬送経路を搬送されて、インク乾燥部50の搬送ドラム51に受け渡される。なお、上記のように、渡し胴90には、その内部にドライヤ94が設置されており、ガイド板93に向けて熱風が吹き出されている。インクの乾燥処理は、後段のインク乾燥部50で行われるが、用紙Pは、この渡し胴90による搬送時にも乾燥処理が施される。
なお、図示されていないが、この画像記録部40には、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kのメンテナンスを行うメンテナンス部が備えられており、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kは、必要に応じてメンテナンス部に移動して、所要のメンテナンスを受けることができるように構成されている。
<インク乾燥部>
インク乾燥部50は、画像記録後の用紙Pに残存する液体成分を乾燥させる。このインク乾燥部50は、用紙Pを搬送する搬送ドラム(以下、「インク乾燥ドラム」という。)51と、インク乾燥ドラム51によって搬送される用紙Pに対して乾燥処理を施すインク乾燥装置52とを備えて構成されている。
インク乾燥ドラム51は、渡し胴90から用紙Pを受け取り、回転して用紙Pを搬送する。
インク乾燥装置52は、たとえば、ドライヤで構成され(本例では用紙Pの搬送経路に沿って配設された3台のドライヤで構成)、インク乾燥ドラム51によって搬送される用紙Pに向けて熱風(たとえば、80℃)を吹き付けることにより、インクを乾燥させる(用紙上に存在する液体成分を蒸発させる。)。
以上のように構成されたインク乾燥部50によれば、用紙Pはインク乾燥ドラム51によって搬送される。そして、その搬送過程で印刷面にインク乾燥装置52から熱風が吹き付けられて、印刷面に付与されたインクが乾燥される。
インク乾燥装置52を通過した用紙Pは、その後、所定位置でインク乾燥ドラム51から渡し胴100に受け渡される。そして、渡し胴100によって所定の搬送経路を搬送されて、定着部60の搬送ドラム61に受け渡される。
なお、上記のように、渡し胴100には、その内部にドライヤ104が設置されており、ガイド板103に向けて熱風が吹き出されている。したがって、用紙Pは、この渡し胴100での搬送時にも乾燥処理が施される。
<定着部>
定着部60は、用紙Pを加熱加圧して、印刷面に画像記録された画像を定着させる。この定着部60は、用紙Pを搬送する搬送ドラム(以下、「定着ドラム」という。)61と、定着ドラム61によって搬送される用紙Pに加熱加圧処理を施すヒートローラ62、63と、印刷後の用紙Pの温度、湿度等を検出するとともに、印刷された画像を撮像するインラインセンサ64とを備えて構成されている。
定着ドラム61は、渡し胴100から用紙Pを受け取り、回転して用紙Pを搬送する。
ヒートローラ62、63は、用紙Pの印刷面に付与されたインクを加熱加圧することにより、インク中に分散された熱可塑性樹脂を溶着して、インクを皮膜化させる。また、これと同時に用紙Pに生じたコックリング、カール等の変形を矯正する。各ヒートローラ62、63は、定着ドラム61とほぼ同じ幅で形成されており、内蔵するヒータによって所定温度に加熱される。また、各ヒートローラ62、63は、図示しない加圧手段によって、定着ドラム61の周面に所定の押圧力で押圧当接される。用紙Pは、このヒートローラ62、63を通過することにより、ヒートローラ62、63によって加熱加圧される。
インラインセンサ64は、温度計、湿度計、CCDラインセンサ等を備え、定着ドラム61によって搬送される用紙Pの温度、湿度等を検出するとともに、用紙Pに印刷された画像を撮像する。このインラインセンサ64の検出結果に基づいて、装置の異常やヘッドの吐出不良等がチェックされる。
以上のように構成された定着部60によれば、用紙Pは定着ドラム61によって搬送され、その搬送過程で印刷面にヒートローラ62、63が押圧当接されて、加熱加圧される。これにより、インク中に分散された熱可塑性樹脂が溶着されて、インクが皮膜化される。また、これと同時に用紙Pに生じた変形が矯正される。
定着処理が施された用紙Pは、この後、所定位置で定着ドラム61から回収部70へと受け渡される。
<回収部>
回収部70は、一連の印刷処理が行われた用紙Pをスタッカ71に積み重ねて回収する。この回収部70は、用紙Pを回収するスタッカ71と、定着部60で定着処理された用紙Pを定着ドラム61から受け取り、所定の搬送経路を搬送して、スタッカ71に排紙する排紙コンベア72とを備えて構成されている。
定着部60で定着処理された用紙Pは、定着ドラム61から排紙コンベア72に受け渡され、その排紙コンベア72によってスタッカ71まで搬送されて、スタッカ71内に回収される。
《制御系》
図3は、本実施の形態のインクジェット印刷装置10の制御系の概略構成を示すブロック図である。
同図に示すように、インクジェット印刷装置10は、システムコントローラ200、通信部201、画像メモリ202、搬送制御部203、給紙制御部204、処理液付与制御部205、画像記録制御部206、インク乾燥制御部207、定着制御部208、回収制御部209、操作部210、表示部211等を備えている。
システムコントローラ200は、インクジェット印刷装置10の各部を統括制御する制御手段として機能するとともに、各種演算処理を行う演算手段として機能する。このシステムコントローラ200は、CPU、ROM、RAM等を備えており、所定の制御プログラムに従って動作する。ROMには、このシステムコントローラ200が、実行する制御プログラムや制御に必要な各種データが格納されている。
通信部201は、所要の通信インターフェースを備え、その通信インターフェースと接続されたホストコンピュータとの間でデータの送受信を行う。
画像メモリ202は、画像データを含む各種データの一時記憶手段として機能し、システムコントローラ200を通じてデータの読み書きが行われる。通信部201を介してホストコンピュータから取り込まれた画像データは、この画像メモリ202に格納される。
搬送制御部203は、処理液付与部30、画像記録部40、インク乾燥部50、定着部60の各部における用紙Pの搬送手段である搬送ドラム31、41、51、61と、渡し胴80、90、100の駆動を制御する。
すなわち、各搬送ドラム31、41、51、61を駆動するモータの駆動を制御するとともに、各搬送ドラム31、41、51、61に備えられた、グリッパGの開閉を制御する。
同様に各渡し胴80、90、100を駆動するモータの駆動を制御するとともに、各渡し胴80、90、100に備えられた、グリッパGの開閉を制御する。
また、各搬送ドラム31、41、51、61には、用紙Pを周面に吸着保持する機構が備えられているので、その吸着保持機構の駆動を制御する(本実施の形態では、用紙Pを真空吸着するので、負圧発生手段としての真空ポンプの駆動を制御する。)。
また、各渡し胴80、90、100には、ドライヤ84、94、104が備えられているので、その駆動(加熱量と送風量)を制御する。
この搬送ドラム31、41、51、61と、渡し胴80、90、100の駆動は、システムコントローラ200からの指令に応じて制御される。
給紙制御部204は、システムコントローラ200からの指令に応じて給紙部20を構成する各部(給紙装置21、渡し胴23等)の駆動を制御する。
処理液付与制御部205は、システムコントローラ200からの指令に応じて処理液付与部30を構成する各部(処理液付与装置32、剥離除去装置33等)の駆動を制御する。
画像記録制御部206は、システムコントローラ200からの指令に応じて画像記録部40を構成する各部(用紙押さえローラ42、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44K等)の駆動を制御する。
インク乾燥制御部207は、システムコントローラ200からの指令に応じてインク乾燥部50を構成する各部(インク乾燥装置52等)の駆動を制御する。
定着制御部208は、システムコントローラ200からの指令に応じて定着部60を構成する各部(ヒートローラ62、63、インラインセンサ64等)の駆動を制御する。
回収制御部209は、システムコントローラ200からの指令に応じて回収部70を構成する各部(排紙コンベア72等)の駆動を制御する。
操作部210は、所要の操作手段(たとえば、操作ボタンやキーボード、タッチパネル等)を備えており、その操作手段から入力された操作情報をシステムコントローラ200に出力する。システムコントローラ200は、この操作部210から入力された操作情報に応じて各種処理を実行する。
表示部211は、所要の表示装置(たとえば、LCDパネル等)を備えており、システムコントローラ200からの指令に応じて所要の情報を表示装置に表示させる。
上記のように、用紙に記録する画像データは、ホストコンピュータから通信部201を介してインクジェット印刷装置10に取り込まれ、画像メモリ202に格納される。システムコントローラ200は、この画像メモリ202に格納された画像データに所要の信号処理を施してドットデータを生成し、生成したドットデータに従って画像記録部40の各インクジェットヘッドの駆動を制御することにより、その画像データが表す画像を用紙に記録する。
ドットデータは、一般に画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って生成される。色変換処理は、sRGBなどで表現された画像データ(たとえば、RGB8ビットの画像データ)をインクジェット印刷装置10で使用するインクの各色のインク量データに変換する処理である(本例では、C、M、Y、Kの各色のインク量データに変換する。)。ハーフトーン処理は、色変換処理により生成された各色のインク量データに対して誤差拡散等の処理で各色のドットデータに変換する処理である。
システムコントローラ200は、画像データに対して色変換処理、ハーフトーン処理を行って各色のドットデータを生成する。そして、生成した各色のドットデータに従って、対応するインクジェットヘッドの駆動を制御することにより、画像データが表す画像を用紙に記録する。
《印刷動作》
次に、上記のインクジェット印刷装置10による印刷動作について説明する。
システムコントローラ200から給紙装置21に給紙指令が出力されると、給紙装置21から給紙トレイ22に用紙Pが給紙される。給紙トレイ22に給紙された用紙Pは、渡し胴23を介して処理液付与部30の処理液付与ドラム31に受け渡される。
処理液付与ドラム31に受け渡された用紙Pは、処理液付与ドラム31によって所定の搬送経路を搬送され、その搬送過程で処理液付与装置32を通過して、印刷面に処理液が付与される。
処理液が付与された用紙Pは、処理液付与ドラム31から渡し胴80に受け渡され、渡し胴80によって所定の搬送経路を搬送されて、画像記録部40の画像記録ドラム41に受け渡される。そして、その渡し胴80による搬送過程で渡し胴80の内部に設置されたドライヤ84から印刷面に熱気が吹き付けられ、印刷面に付与された処理液が乾燥される。
渡し胴80から画像記録ドラム41に受け渡された用紙Pは、まず、用紙押さえローラ42を通過することにより、用紙押さえローラ42にニップされて、画像記録ドラム41の外周面に密着される。その後、各インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kを通過して、各インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44KからCMYKの各色のインク滴が打滴され、印刷面にカラー画像が描画される。画像が描画された用紙Pは、その後、画像記録ドラム41から渡し胴90に受け渡される。
渡し胴90に受け渡された用紙Pは、その渡し胴90によって所定の搬送経路を搬送されて、インク乾燥部50のインク乾燥ドラム51に受け渡される。そして、その搬送過程で渡し胴90の内部に設置されたドライヤ94から印刷面に熱気が吹き付けられて、印刷面に付与されたインクが乾燥される。
インク乾燥ドラム51に受け渡された用紙Pは、インク乾燥ドラム51によって所定の搬送経路を搬送され、その搬送過程でインク乾燥装置52から熱風が印刷面に吹き付けられて、印刷面に残存する液体成分が乾燥される。
乾燥処理された用紙Pは、インク乾燥ドラム51から渡し胴100に受け渡され、所定の搬送経路を搬送されて、定着部60の定着ドラム61に受け渡される。そして、その渡し胴100による搬送過程で渡し胴100の内部に設置されたドライヤ104から印刷面に熱気が吹き付けられ、印刷面に付与されたインクが、さらに乾燥される。
定着ドラム61に受け渡された用紙Pは、定着ドラム61によって所定の搬送経路を搬送され、その搬送過程でヒートローラ62、63に加熱加圧されて、印刷面に画像記録された画像が定着される。その後、用紙Pは、定着ドラム61から回収部70の排紙コンベア72に受け渡され、排紙コンベア72によってスタッカ71まで搬送されて、スタッカ71内に排紙される。
以上のように、本実施の形態のインクジェット印刷装置10では、用紙Pをドラム搬送し、その搬送過程で用紙Pに対し、処理液の付与、処理液の乾燥、インク滴の打滴、乾燥、定着の各処理を施して、用紙Pに所定の画像を記録する。
《余剰処理液の剥離除去方法》
<第1の実施の形態>
[構成]
上記のように、縁無し印刷する場合、用紙幅以上の処理液を塗布ローラ32Aに付与して処理液の塗布を行うため、余剰分が処理液付与ドラム31の外周面に付着する。この処理液は、印刷を続けているうちに徐々に蓄積し、やがて回転による遠心力で処理液付与ドラム31の周面に流れを出して、用紙Pの裏面に付着し、印刷品位を低下させたり、グリッパGに流れ落ちて、搬送不良を生じさせたりするという問題がある。また、処理液は、一般に強酸性であるため、長時間放置すると周辺部材を腐食させるという問題もある。したがって、早期に除去する必要がある。
そこで、本実施の形態のインクジェット印刷装置10では、処理液付与部30に剥離除去装置33を設け、余剰処理液を剥離除去できるようにしている。
図4は、余剰処理液の剥離除去を行う構成の第1の実施の形態の概略図である。なお、同図(a)は非動作中、同図(b)は動作中の状態を示している。
上記のように、剥離除去装置33は、長尺状に形成されたブレード33Aを処理液付与ドラム31の外周面に押圧当接させることにより、処理液付与ドラム31の外周面上に存在する余剰処理液を除去する。この際、本実施の形態のインクジェット印刷装置10では、余剰処理液を乾燥固着させてからブレード33Aを処理液付与ドラム31の外周面に押圧当接させて、処理液付与ドラム31の外周面上に存在する余剰処理液を除去する。すなわち、固形状態としたものをブレード33Aで掻き落とす構成とされている。
ブレード33Aは、処理液付与ドラム31とほぼ同じ幅で形成されており、処理液付与ドラム31の軸と平行に配設されている。このブレード33Aは、図示しない付勢手段(バネ等)を介して、図示しない進退移動装置(たとえば、シリンダ等)に取り付けられており、この進退移動装置によって、剥離除去位置と退避位置との間を移動自在に設けられている。そして、剥離除去位置に移動することにより、処理液付与ドラム31の外周面に押圧当接され、(図4(b)参照)、退避位置に移動することにより、処理液付与ドラム31から離間する(図4(a)参照)。
また、ブレード33Aは、処理液付与ドラム31への当接時、処理液付与ドラム31の回転方向下流側の当接角度α(当接部での接線とブレードがなす角度)が鋭角になるように、角度が調整されて設置されている(いわゆるドクターブレード)。
なお、ブレード33Aは、用紙Pが通過しない領域に当接されるように設置される。本実施の形態では、処理液付与ドラム31は、反時計回りに回転して、用紙Pを図中右方向から左方向に搬送することから、ブレード33Aは処理液付与ドラム31のほぼ真下に配置され、ほぼ垂直に上下動して、剥離除去位置と退避位置との間を移動するように構成される。
ブレード33Aの下部には、回収皿33Bが配置される。ブレード33Aによって剥離除去された余剰処理液は、この回収皿33Bに自重で落下して回収される。
システムコントローラ200は、ブレード33Aの移動を制御して、余剰処理液の剥離除去動作を制御する。
なお、本実施の形態の処理液付与ドラム31には、グリッパGが設けられているので、このグリッパGとブレード33Aとの接触を回避する必要がある。このため、本実施の形態の処理液付与ドラム31には、グリッパGの設置部の両端に図示しないカムが設けられている。一方、ブレード33Aの両端部には、図示しないカムフォロワが設けられている。この構成により、ブレード33Aを処理液付与ドラム31の外周面に押圧当接させた場合であっても、ブレード33Aが、グリッパGの設置部に到達すると、ブレード33Aに設けられたカムフォロアが、処理液付与ドラム31に設けられたカムによって押し下げられ、ブレード33Aが処理液付与ドラム31の外周面から物理的に退避する。これにより、ブレード33AとグリッパGとの接触が回避される。
さて、上記のように、本実施の形態のインクジェット印刷装置10では、余剰処理液を処理液付与ドラム31の外周面上で乾燥固着させ、その乾燥固着した余剰処理液をブレード33Aで剥離除去する構成とされている。この場合、余剰処理液を処理液付与ドラム31の外周面上で乾燥固着させる手段が必要になる。
本実施の形態のインクジェット印刷装置10では、渡し胴80に設置されたドライヤ84を利用して、余剰処理液を乾燥固着させる。すなわち、ドライヤ84の熱風を処理液付与ドラム31の外周面に当てて、処理液付与ドラム31の外周面上に存在する余剰処理液を乾燥固着させる。
渡し胴80の内部には3台のドライヤ84A、84B、84Cが設置されている。図4に示すように、3台のドライヤ84A、84B、84Cは、用紙Pの搬送経路に沿って等間隔に配置されている。このうち図中右側に位置するドライヤ(以下、他のドライヤと区別する場合は「右ドライヤ」という。)84Aは、渡し胴80が処理液付与ドラム31から用紙Pを受け取る位置(用紙受取位置)に向けて熱風を吹き出すように配置されている(吹出口が、用紙受取位置に向くように配置されている。)。また、図中中央に位置するドライヤ(以下、他のドライヤと区別する場合は「中央ドライヤ」という)84Bは、真下に向けて熱風を吹き出すように配置されている(吹出口が真下に向くように配置されている。)。また、図中左側に位置するドライヤ(以下、他のドライヤと区別する場合は「左ドライヤ」という。)は、渡し胴80が画像記録ドラム41に用紙Pを受け渡す位置(用紙受渡し位置)に向けて熱風を吹き出すように配置されている(吹出口が用紙受渡し位置に向くように配置されている。)。
このように配置されたドライヤ84A、84B、84Cは、吹出口から熱風を吹き出すと、その吹き出した熱風が、渡し胴80によって搬送される用紙Pの印刷面に吹き当てられる。
また、右ドライヤ84Aについては、用紙Pが搬送されていない場合は、吹出口から熱風を吹き出すと、その吹き出した熱風が、渡し胴80を透過して、処理液付与ドラム31の外周面に吹き当てられる。したがって、用紙Pを搬送しない状態で右ドライヤ84Aを駆動することにより、処理液付与ドラム31の外周面に熱風を吹き当てることができる。すなわち、右ドライヤ84Aは、用紙Pに付与した処理液の乾燥と、処理液付与ドラム31に付着した余剰処理液の乾燥の双方の機能を兼ねている(第2ドライヤを構成)。これにより、右ドライヤ84Aによって処理液付与ドラム31の外周面上に存在する処理液を乾燥固着させることができる。なお、中央ドライヤ84Bと左ドライヤ84Cは、用紙Pに付与した処理液の乾燥にのみ使用される(第1ドライヤを構成)。
なお、各ドライヤ84A、84B、84Cは、ファンとヒータ(たとえば、赤外線ヒータ)とで構成され、ヒータで加熱した環境空気をファンで送風して、吹出口から熱風を吹き出す構成とされている。システムコントローラ200は、各ドライヤ84A、84B、84Cの駆動(ON/OFF、送風温度、送風量等)を個別に制御する。
[余剰処理液の剥離除去動作]
次に、上記構成による余剰処理液の剥離除去動作について説明する。
システムコントローラ200は、ドライヤ84A、84B、84Cの駆動を制御するとともに、剥離除去装置33の駆動を制御して、余剰処理液の剥離除去処理を実行する。余剰処理液の剥離除去処理は、印刷中には行わず、メンテナンス中又は印刷終了後に行われる。
図5は、余剰処理液の剥離除去処理の実行手順を示すフローチャートである。
装置が稼動されると、まず、スタンバイ運転が実行され(ステップS10)、各部で温調制御等が行われて、印刷可能な状態にされる。
スタンバイ運転が完了し、印刷可能な状態になると、印刷が開始される(ステップS11)。このとき、すべてのドライヤ84A、84B、84CはONとされ、一定温度・一定風量で熱風を送風する(ステップS12)。
印刷中に何らかの異常が検出されると、あるいは、所定枚数の印刷が行われると、印刷を中断し(ステップS13)、メンテナンス処理が行われる(Job中メンテ)。上記のように、余剰処理液の剥離除去処理は、このメンテナンス中に行われる。
Job中メンテを開始すると(ステップS14)、まず、システムコントローラ200は、中央ドライヤ84Bと左ドライヤ84Cの駆動を停止する(ステップS15)。すなわち、処理液付与ドラム31の方向に向いていないドライヤの駆動を停止する。
次いで、システムコントローラ200は、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kをメンテナンス部に退避させ、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kに対して所要のメンテナンス処理を実行する(ステップS16)。
インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kの退避後、システムコントローラ200は、右ドライヤ84Aの風量・温度をアップする(ステップS17)。これにより、処理液付与ドラム31の外周面に熱風が吹き当てられる。なお、右ドライヤ84Aの風量・温度をアップさせているが、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kは、メンテナンス部に退避しているので、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kが熱による損傷を受けることはない。
システムコントローラ200は、処理液付与ドラム31を所定の回転速度で回転させ、全周に熱風を吹き当てさせる。これにより、処理液付与ドラム31の外周面に付着した余剰処理液が乾燥し、処理液付与ドラム31の外周面上に固着する。システムコントローラ200は、この運転(回転する処理液付与ドラム31に右ドライヤ84Aからの熱風を吹き当てる運転:処理液乾燥待ち運転)を所定時間継続して実施し(実施時間は、処理液付与ドラム上の余剰処理液が十分乾燥可能な時間に設定)、処理液付与ドラム31の外周面上に存在する余剰処理液を乾燥させる(ステップS18)。
処理液乾燥待ち運転の開始から所定時間が経過すると、システムコントローラ200は、剥離除去装置33を駆動し、ブレード33Aを剥離除去位置に移動させて、ブレード33Aを処理液付与ドラム31の外周面上に押圧当接(接地)させる(ステップS19)。これにより、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着した余剰処理液がブレード33Aにより剥離され、処理液付与ドラム31から余剰処理液が除去される。この際、余剰処理液は、乾燥して固形物の状態になっているため、取りこぼすことなくブレード33Aで容易に除去することができる。
ブレード33Aによって剥離除去された固形状態の余剰処理液は、自重で落下して回収皿33Bに回収される。
システムコントローラ200は、この余剰処理液を剥離除去する運転(回転する処理液付与ドラム31にブレード33Aを当接させて、余剰処理液を剥離除去する運転:クリーニング運転)を所定時間継続して実施する(ステップS20)。なお、この際、システムコントローラ200は、ブレード33AがグリッパGに接触しないように、ブレード33Aの移動を制御しながら、クリーニング運転を実施する(グリッパGの設置位置でブレード33Aが退避するように制御しながらクリーニング運転を実施する。)。
クリーニング運転の開始から所定時間(処理液付与ドラム上の余剰処理液を十分除去可能な時間に設定)が経過すると、システムコントローラ200は、ブレード33Aを退避させる(ステップS21)。これにより、余剰処理液の剥離除去処理が完了する。
この後、システムコントローラ200は、右ドライヤ84Aの風量・温度を印刷中の風量・温度までダウンさせるとともに(ステップS22)、中央ドライヤ84Bと左ドライヤ84CをONし(ステップS23)、印刷再開の準備を行う。そして、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kのメンテナンス完了を待ち、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kの復帰後(ステップS24)、Job中メンテを終了して(ステップS25)、印刷を再開する(ステップS26)。
このように、余剰処理液の剥離除去処理は、メンテナンス中に実施される。また、印刷終了時にも実施され、印刷が終了すると(ステップS27)、システムコントローラ200は、まず、中央ドライヤ84Bと左ドライヤ84CをOFFし(ステップS28)、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kをメンテナンス部に退避させる(ステップS29)。
インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kの退避後、システムコントローラ200は、右ドライヤ84Aの風量・温度をアップする(ステップS30)。これにより、処理液付与ドラム31の外周面に熱風が吹き当てられる。
システムコントローラ200は、処理液付与ドラム31を所定の回転速度で回転させ、全周に熱風を吹き当てさせる。システムコントローラ200は、この運転(処理液乾燥待ち運転)を所定時間継続して実施し、処理液付与ドラム31の外周面上に存在する余剰処理液を乾燥させる(ステップS31)。
処理液乾燥待ち運転の開始から所定時間が経過すると、システムコントローラ200は、剥離除去装置33を駆動し、ブレード33Aを剥離除去位置に移動させて、ブレード33Aを処理液付与ドラム31の外周面上に当接(接地)させる(ステップS32)。これにより、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着した余剰処理液がブレード33Aにより剥離され、処理液付与ドラム31から余剰処理液が除去される。
システムコントローラ200は、この余剰処理液を剥離除去する運転(クリーニング運転)を所定時間継続して実施する(ステップS33)。そして、クリーニング運転の開始から所定時間が経過すると、システムコントローラ200は、ブレード33Aを退避させて(ステップS21)、余剰処理液の剥離除去処理を終了する。そして、右ドライヤ84AをOFFし、装置の運転を停止する。
再度、印刷を開始する場合は、スタンバイ運転を開始し(ステップS10)、上記の手順で印刷処理を実行する。
以上説明したように、本実施の形態のインクジェット印刷装置10では、処理液付与ドラム31の外周面上に付着した余剰処理液を乾燥させ、固形状態にして剥離除去する。これにより、簡単な構成で確実に余剰処理液を除去することができる。すなわち、たとえば、液体の状態で余剰処理液を完全に除去しようとすると、ブレードを完全に隙間なく処理液付与ドラム31の外周面に押圧当接させることが必要になるが、固化させることにより、完全に隙間なくブレードを当接させなくても、余剰処理液を取り除くことができるようになり、ブレードの設定をラフにすることができる。これにより、高精度な押圧機構が不要になり、構成の簡略化を図ることができる。
また、上記のように、液体の場合、ブレードの磨耗・劣化にセンシティブであり(多少の磨耗・劣化で急激に除去能力が低下する)、ブレードを高頻度で交換しなくてはならないが、固化して除去することにより、若干の隙間は許容できるため、ブレードの実質的な寿命も延ばすことができる。これにより、ブレードのメンテナンス回数を低減させることができるとともに、消耗品コストも低減させることができる。
さらに、液体の場合、周囲への処理液の飛散を完全には防げないため、定期的なメンテナンス(人手による清掃等)が必要となるが、固化させることにより、周囲への処理液の飛散も防止することができる。これにより、メンテナンスの手間も省くことができる。
また、液体の場合、除去した余剰処理液の回収システムが別途必要になるが、固化して除去する場合は、本実施の形態のように、回収皿33Bを設けるだけで簡単に回収することができる。また、回収した余剰処理液も水分を含まないため軽く、容積も小さいため、ユーザによる廃棄作業も楽に行うことができる。また、液体に比べ飛散などの危険が少なく、安全に処理することができる。
また、本実施の形態のインクジェット印刷装置10では、余剰処理液を乾燥固着させる際、専用のドライヤを設けずに、処理液乾燥用のドライヤ(右ドライヤ84A)を用いて余剰処理液を乾燥固着させる構成としている。これにより、装置構成も簡素化することができる。また、処理液乾燥用のドライヤは、印刷中に常時ON状態にあるため、余剰処理液乾燥の際、その余熱を利用でき、余剰処理液乾燥用のドライヤを別途設ける場合に比べて、電力消費も抑えることができる。
なお、本実施の形態では、主として装置構成を簡素化する目的で処理液乾燥用のドライヤと余剰処理液乾燥用のドライヤを兼用しているが、処理液乾燥用のドライヤとは兼用させずに、別に余剰処理液乾燥用のドライヤを設けてもよい。すなわち、処理液付与ドラム31の外周面に熱風を吹き当てて、余剰処理液を乾燥させるための専用のドライヤを別に設ける構成としてもよい。
また、本実施の形態では、熱風を吹き当てて、余剰処理液を乾燥固着させる構成としているが、輻射により余剰処理液を乾燥固着させる構成としてもよい。すなわち、たとえば、熱風を吹き出すドライヤに代えて、熱を放射するドライヤ(たとえば、赤外線ヒータを備えたドライヤ)を設置し、熱(赤外線等)を当てて、余剰処理液を乾燥固着させる構成としてもよい。
また、本実施の形態では、非印刷時に余剰処理液の除去処理を実施しているので、確実に余剰処理液を除去することができる。すなわち、印刷中に除去処理を実施すると、1回で完全に除去しないと、用紙Pに汚れが生じてしまうが、非印刷時に行うことにより、繰り返しクリーニングを行うことができ、確実に余剰処理液を除去することができる。
また、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kをメンテナンス部に退避させた状態で余剰処理液の除去処理を実施しているので、熱によるインクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kの損傷も防ぐことができる。
また、非印刷時のみドライヤの出力を上げればよいので、印刷中、除去処理を常時行う場合に比べ、電力消費も抑えることができる。
さらに、除去処理を常時行う場合に比べ、ブレード33Aの接触時間を減らせるため、ブレードの寿命も延ばすこともできる。
<第2の実施の形態>
[構成]
図6は、余剰処理液の剥離除去を行う構成の第2の実施の形態の概略図である。
上記第1の実施の形態では、渡し胴80の内部に設置された3台のドライヤ84A、84B、84Cのうち1台(右ドライヤ84A)を処理液付与ドラム31に向けて設置することにより、処理液乾燥用のドライヤを用いて、処理液付与ドラム31を加熱できるようにしていた。
本実施の形態では、渡し胴80の内部に設置された3台のドライヤ84A、84B、84Cの吹出口の向きを変えられるようにすることにより、処理液乾燥用のドライヤを用いて、処理液付与ドラム31を加熱できるようにしている。
図6に示すように、渡し胴80の内部に設置された3台のドライヤ84A、84B、84Cは、揺動フレーム85に取り付けられている。この揺動フレーム85は、渡し胴80の回転軸と平行な揺動軸85Aを有しており、この揺動軸85Aを中心に揺動自在に設けられている。
揺動軸85Aは、渡し胴80の回転軸と同軸上に配置されている。ここで、渡し胴80の回転軸は、中空状に形成されており、揺動軸85Aは、渡し胴80の回転軸の内部を通して、渡し胴80の外部に設置された図示しない軸受に軸支されている。これにより、揺動軸85Aを揺動(正転・逆転)させると、揺動フレーム85が渡し胴80の回転軸を中心に揺動する(いわゆる首振り)。そして、この揺動フレーム85が揺動することにより、渡し胴80の内部に設置された3台のドライヤ84A、84B、84Cが揺動し、その吹出口の向きが可変する。
なお、揺動軸85Aの駆動は、図示しないアクチュエータで行われる。システムコントローラ200は、このアクチュエータの駆動を制御して、揺動フレーム85の揺動を制御し、ドライヤ84A、84B、84Cの吹出口の向きを制御する。すなわち、ドライヤ84A、84B、84Cによる熱風の吹出方向を制御する。
[余剰処理液の剥離除去動作]
次に、上記構成による余剰処理液の剥離除去動作について説明する。
余剰処理液の剥離除去処理は、印刷中には行わず、メンテナンス中又は印刷終了後に行う点については、上記実施の形態と同じである。したがって、ここでは、余剰処理液の剥離除去時の動作についてのみ説明する。
定常状態(たとえば、印刷中)において、3台のドライヤ84A、84B、84Cは、渡し胴80によって搬送される用紙Pに向けて熱風を吹き出すように、その吹出口の向きが設定される。具体的には、図6(a)に示すように、各ドライヤ84A、84B、84Cが、ガイド板83に向けて熱風を吹き出すように設定される(第1方向)。
Job中メンテが開始されると、あるいは、印刷が終了すると(インクジェットヘッド退避)、システムコントローラ200は、アクチュエータを駆動し、揺動フレーム85を揺動(図6において反時計回りに回転)させて、ドライヤ84A、84B、84Cの吹出口の向きを図6(b)に示すように処理液付与ドラム31の方向(第2方向)に向ける。これにより、ドライヤ84A、84B、84Cから吹き出された熱風が処理液付与ドラム31の外周面に吹き当てられる。この際、各ドライヤ84A、84B、84Cの風量・温度をアップさせてもよい。また、特定のドライヤのみを駆動してもよいし、また、特定のドライヤのみ風量・温度をアップさせてもよい。すなわち、たとえば、吹き出した熱風が処理液付与ドラム31の外周面に当たるドライヤのみを駆動させるようにしてもよい。これにより、無駄な電力消費を抑えて、効率よく処理液付与ドラム31を加熱することができる。
システムコントローラ200は、処理液付与ドラム31を所定の回転速度で回転させ、全周に熱風を吹き当てさせる。これにより、処理液付与ドラム31の外周面に付着した余剰処理液が乾燥し、処理液付与ドラム31の外周面上に固着する。システムコントローラ200は、この運転(処理液乾燥待ち運転)を所定時間継続して実施し(実施時間は、処理液付与ドラム上の余剰処理液が十分乾燥可能な時間に設定)、処理液付与ドラム31の外周面上に存在する余剰処理液を乾燥させる。
処理液乾燥待ち運転の開始から所定時間が経過すると、システムコントローラ200は、剥離除去装置33を駆動し、ブレード33Aを剥離除去位置に移動させて、ブレード33Aを処理液付与ドラム31の外周面上に押圧当接させる。これにより、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着した余剰処理液がブレード33Aにより剥離され、処理液付与ドラム31から余剰処理液が除去される。この際、余剰処理液は、乾燥して固形物の状態になっているため、取りこぼすことなくブレード33Aで容易に除去することができる。ブレード33Aによって剥離除去された固形状態の余剰処理液は、自重で落下して回収皿33Bに回収される。
システムコントローラ200は、この余剰処理液を剥離除去する運転(クリーニング運転)を所定時間継続して実施する。そして、クリーニング運転の開始から所定時間(処理液付与ドラム上の余剰処理液を十分除去可能な時間に設定)が経過すると、ブレード33Aを退避させ、余剰処理液の剥離除去処理を終了する。
この後、システムコントローラ200は、アクチュエータを駆動し、揺動フレーム85を揺動(図6において時計回りに回転)させて、ドライヤ84A、84B、84Cの吹出口の向きを元の方向に向ける。すなわち、図6(a)に示すように、渡し胴80によって搬送される用紙Pに向けて熱風を吹き出されるようにする。
このように、本実施の形態の構成においても、処理液乾燥用のドライヤ84A、84B、84Cを用いて、処理液付与ドラム31を加熱することができる。これにより、余剰処理液を乾燥固着させるためだけに用いるドライヤを設置する必要がなくなり、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
<第3の実施の形態>
[構成]
図7は、余剰処理液の剥離除去を行う構成の第3の実施の形態の概略図である。
同図に示すように、本実施の形態では、1つの熱風源250から送気される熱風の送気先を切り替えることにより、用紙Pに付与した処理液の乾燥と、処理液付与ドラム31に付着した余剰処理液の乾燥固着を行うことができるように構成している。
処理液付与ドラム31の外周部には、処理液付与ドラム31の外周面に面して円弧状の第1エアチャンバ260が設置されている。この第1エアチャンバ260は、処理液付与ドラム31の幅に対応して形成されており、処理液付与ドラム31の外周面と対向する面に送風面が形成されている。送風面には、処理液付与ドラム31の外周面に沿って円弧状に形成されており、複数の第1吹出口262が形成されている。第1エアチャンバ260に送気されたエアは、この第1吹出口262から処理液付与ドラム31の外周面に向けてエアを吹き出すことができるようにされている。
一方、渡し胴80の内部には、ドライヤ84に代えて、第2エアチャンバ270が設置されている。この第2エアチャンバ270は、渡し胴80の幅に対応して形成されており、ガイド板83と対向する面(下面部)に送風面が形成されている。この送風面は、ガイド板83に沿って円弧状に形成されており、複数の第2吹出口272が形成されている。第2エアチャンバ270に送気されたエアは、この第2吹出口272からガイド板83に向けて吹き出され、渡し胴80によって搬送される用紙Pの印刷面に吹き当てられる。
熱風源250は、たとえば、エアコンで構成されており、所定温度に空調されたエアを所定の風量で送気する。システムコントローラ200は、この熱風源から送気するエア(熱風)の温度、風量を制御する。
熱風源250の送風口には、送気ダクト280が接続されている。この送気ダクト280は、途中で2つに分岐して形成されており、一方(第1分岐ダクト280A)が、第1エアチャンバ260の給気口に接続され、他方(第2分岐ダクト280B)が、第2エアチャンバ270の給気口に接続されている。
送気ダクト280の分岐点には、ダンパ282が設置されており、熱風源250から送気されたエア(熱風)を第1分岐ダクト280A又は第2分岐ダクト280Bのいずれか一方に送気できるようにされている。システムコントローラ200は、このダンパ282の駆動を制御して、熱風源250からのエアの送気方向を制御する。
[余剰処理液の剥離除去動作]
次に、上記構成による余剰処理液の剥離除去動作について説明する。
余剰処理液の剥離除去処理は、印刷中には行わず、メンテナンス中又は印刷終了後に行う点については、上記実施の形態と同じである。したがって、ここでは、余剰処理液の剥離除去時の動作についてのみ説明する。
定常状態(たとえば、印刷中)において、ダンパ282は、図7(a)に示すように、熱風源250から送気されるエア(熱風)が、第2分岐ダクト280B側に送気されるように設定される。これにより、熱風源250から送気された熱風が、第2エアチャンバ270に送気され、第2エアチャンバ270に形成された第2吹出口272からガイド板83に向けて熱風が吹き出される。印刷中は、この第2吹出口272から吹き出された熱風が用紙Pの印刷面に当たり、用紙Pに付与された処理液が乾燥させられる。
Job中メンテが開始されると、あるいは、印刷が終了すると(インクジェットヘッド退避)、システムコントローラ200は、ダンパ282を駆動し、図7(b)に示すように、熱風源250から送気されるエア(熱風)が、第1分岐ダクト280A側に送気されるように設定される。これにより、熱風源250から送気された熱風が、第1エアチャンバ260に送気され、第1エアチャンバ260に形成された第1吹出口262から処理液付与ドラム31の外周面に向けて熱風が吹き出される。
なお、これに連動して、システムコントローラ200は、熱風源250から送気する熱風の風量・温度をアップさせてもよい。これにより、効率よく処理液付与ドラム31を加熱することができる。
システムコントローラ200は、処理液付与ドラム31を所定の回転速度で回転させ、全周に熱風を吹き当てさせる。これにより、処理液付与ドラム31の外周面に付着した余剰処理液が乾燥し、処理液付与ドラム31の外周面上に固着する。システムコントローラ200は、この運転(処理液乾燥待ち運転)を所定時間継続して実施し(実施時間は、処理液付与ドラム上の余剰処理液が十分乾燥可能な時間に設定)、処理液付与ドラム31の外周面上に存在する余剰処理液を乾燥させる。
処理液乾燥待ち運転の開始から所定時間が経過すると、システムコントローラ200は、剥離除去装置33を駆動し、ブレード33Aを剥離除去位置に移動させて、ブレード33Aを処理液付与ドラム31の外周面上に押圧当接させる。これにより、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着した余剰処理液がブレード33Aにより剥離され、処理液付与ドラム31から余剰処理液が除去される。この際、余剰処理液は、乾燥して固形物の状態になっているため、取りこぼすことなくブレード33Aで容易に除去することができる。ブレード33Aによって剥離除去された固形状態の余剰処理液は、自重で落下して回収皿33Bに回収される。
システムコントローラ200は、この余剰処理液を剥離除去する運転(クリーニング運転)を所定時間継続して実施する。そして、クリーニング運転の開始から所定時間(処理液付与ドラム上の余剰処理液を十分除去可能な時間に設定)が経過すると、ブレード33Aを退避させ、余剰処理液の剥離除去処理を終了する。
この後、システムコントローラ200は、ダンパ282を駆動し、図7(a)(2)示すように、熱風源250から送気される熱風が第2分岐ダクト280B側に送気させるように設定する。
このように、本実施の形態の構成においても、同じ熱風源250を用いて用紙Pに付与した処理液の乾燥と、処理液付与ドラム31に付着した余剰処理液の乾燥固着を行うことができる。これにより、余剰処理液を乾燥固着させるためだけに用いるドライヤを設置する必要がなくなり、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
<第4の実施の形態>
[構成]
図8は、余剰処理液の剥離除去を行う構成の第4の実施の形態の概略図である。
剥離除去装置33の構成が、上述した第1の実施の形態の構成と相違している。上記第1の実施の形態では、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着させた余剰処理液をブレードで掻き落とす構成としていた。本実施の形態では、図8に示すように、ブラシ300で掻き落とす構成とされている。
なお、剥離除去装置33の構成以外は、上記第1の実施の形態と同じなので、ここでは剥離除去装置33の構成についてのみ説明する。
ブラシ300は、処理液付与ドラム31の幅に対応して形成されており、処理液付与ドラム31の軸と平行に設けられている。そして、図示しない昇降機構によって、剥離除去位置(図8(a))と退避位置(図8(b))との間を昇降自在に設けられている。
ブラシ300は、剥離除去位置に移動することにより、図8(a)に示すように、処理液付与ドラム31の外周面に当接し、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着した処理液を掻き落とす。
一方、待機位置に移動することにより、図8(b)に示すように、処理液付与ドラム31から退避し、処理液付与ドラム31の外周面への当接が解除される。
[余剰処理液の剥離除去動作]
次に、上記構成による余剰処理液の剥離除去動作について説明する。
なお、余剰処理液を乾燥固着させるまでの動作については、上記第1の実施の形態の構成と同じなので、ここでは、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着した余剰処理液をブラシ300で除去する動作についてのみ説明する。
処理液乾燥待ち運転の開始から所定時間が経過し、余剰処理液が処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着すると、システムコントローラ200は、剥離除去装置33を駆動し、ブラシ300を剥離除去位置に移動させて、ブラシ300を処理液付与ドラム31の外周面上に押圧当接(接地)させる。これにより、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着した余剰処理液がブラシ300により剥離され、処理液付与ドラム31から余剰処理液が除去される。この際、余剰処理液は、乾燥して固形物の状態になっているため、ブラシ300が接触することにより、容易に剥離除去することができる。
ブラシ300によって剥離除去された固形状態の余剰処理液は、自重で落下して回収皿33Bに回収される。
システムコントローラ200は、この余剰処理液を剥離除去する運転(回転する処理液付与ドラム31にブラシ300を当接させて、余剰処理液を剥離除去する運転:クリーニング運転)を所定時間継続して実施する。
クリーニング運転の開始から所定時間(処理液付与ドラム上の余剰処理液を十分除去可能な時間に設定)が経過すると、システムコントローラ200は、ブラシ300を退避位置に移動させ(図7(a)参照)、処理液付与ドラム31への接触を解除する。これにより、余剰処理液の剥離除去処理が完了する。
このように処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着させた余剰処理液の剥離除去は、ブラシ300によっても行うことができる。
なお、ブラシ300は、ブレードを圧接させる場合に比べて寿命が長いので、消耗品コストを下げることができる。また、ブレードを圧接させる場合に比べて、取付精度をラフにすることができるので、交換作業を楽に行うことができるとともに、精度の高い部品がいらなくなるので、装置コストも抑えることができる。
また、ブラシ300で剥離除去する場合、グリッパGの設置部でブラシ300を退避させる必要がないので、構成及び動作制御を簡単にすることができる。
なお、上記の例では、固定したブラシ300を用いているが、図9に示すように、回転ブラシ310を用いてもよい。この回転ブラシ310は、処理液付与ドラム31の幅に対応して形成されて、図示しないモータによって、処理液付与ドラム31と反対方向に回転駆動される。
また、上記の例では、処理液付与ドラム側に向けて設置した右ドライヤ84Aで処理液付与ドラム31の外周面に熱風を吹き当てて、余剰処理液を乾燥固着させる構成としているが(いわゆる第1の実施の形態の構成)、余剰処理液を乾燥固着させる構成は、これに限定されるものではなく、上述した第2又は第3の実施の形態の構成で、乾燥固着させることもできる。
<第5の実施の形態>
図10は、余剰処理液の剥離除去を行う構成の第5の実施の形態の概略図である。
剥離除去装置33の構成が、上述した第1の実施の形態の構成と相違している。上記第1の実施の形態では、単にブレード33Aを処理液付与ドラム31の外周面上に押圧当接(接地)させて、乾燥固着した余剰処理液をブレード33Aで掻き落とす構成としていた。本実施の形態では、ブレード33Aに超音波振動を与えながら処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着した余剰処理液を掻き落とす構成とされている。
このため、図10に示すように、本実施の形態の構成では、ブレード33Aに超音波振動を与える超音波振動子320が備えられている。システムコントローラ200は、余剰処理液の剥離除去時、この超音波振動子320を駆動し、ブレード33Aを超音波振動させながら、処理液付与ドラム31の外周面に接地させる。
このように、ブレード33Aを超音波振動させることにより、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着した余剰処理液を剥離しやすくなり、クリーニング性能を向上させることができる。また、より弱い力で乾燥固着した余剰処理液を剥離除去できるため、ブレード33Aの寿命も延ばすことができ、消耗品コストも抑えることができる。
なお、上記の例では、処理液付与ドラム側に向けて設置した右ドライヤ84Aで処理液付与ドラム31の外周面に熱風を吹き当てて、余剰処理液を乾燥固着させる構成としているが(いわゆる第1の実施の形態の構成)、余剰処理液を乾燥固着させる構成は、これに限定されるものではなく、上述した第2又は第3の実施の形態の構成で、乾燥固着させることもできる。
<第6の実施の形態>
[構成]
図11は、余剰処理液の剥離除去を行う構成の第6の実施の形態の概略図である。
剥離除去装置33の構成が、上述した第1の実施の形態の構成と相違している。上記第1の実施の形態では、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着させた余剰処理液をブレードで掻き落とす構成としていた。本実施の形態では、処理液付与ドラム31の外周面を真空吸引することにより、余剰処理液を剥離除去する。
なお、剥離除去装置33の構成以外は、上記第1の実施の形態と同じなので、ここでは剥離除去装置33の構成についてのみ説明する。
図11に示すように、処理液付与ドラム31には、その外周面に近接して吸引ノズル330が設置されている。吸引ノズル330は、処理液付与ドラム31の幅に対応した吸引口を有しており、この吸引口が処理液付与ドラム31の外周面に面して設置されている(設置位置は、用紙Pが通過しない領域(本例では、ほぼ真下に設置))。
吸引ノズル330には、吸引ダクト332を介して、真空吸引装置(たとえば、真空ポンプ)334が接続されており、この真空吸引装置334を駆動することにより、吸引ノズル330からエアが吸引される。
吸引ダクト332の途中には、フィルタユニット336が設置されており、吸引ノズル330から吸引された固形状の余剰処理液は、このフィルタユニット336に設置されたフィルタ336Aで捕捉される。
システムコントローラ200は、真空吸引装置334の駆動を制御して、乾燥固着した余剰処理液の剥離除去を制御する。
[余剰処理液の剥離除去動作]
次に、上記構成による余剰処理液の剥離除去動作について説明する。
なお、余剰処理液を乾燥固着させるまでの動作については、上記第1の実施の形態の構成と同じなので、ここでは、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着した余剰処理液を吸引ノズル330で剥離除去する動作についてのみ説明する。
処理液乾燥待ち運転の開始から所定時間が経過し、余剰処理液が処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着すると、システムコントローラ200は、真空吸引装置334を駆動し、吸引ノズル330からエアを吸引する。これにより、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着した余剰処理液が吸引ノズル330に真空吸引され、処理液付与ドラム31から余剰処理液が除去される。吸引ノズル330に吸引された固形状態の余剰処理液は、フィルタユニット336を通過する際、そのフィルタユニット336に設置されたフィルタ336Aで捕捉されて回収される。
システムコントローラ200は、この余剰処理液を剥離除去する運転(処理液付与ドラム31を回転させながら、吸引ノズル330から真空吸引する運転:クリーニング運転)を所定時間継続して実施する。
クリーニング運転の開始から所定時間(処理液付与ドラム上の余剰処理液を十分除去可能な時間に設定)が経過すると、システムコントローラ200は、真空吸引装置334の駆動を停止する。これにより、余剰処理液の剥離除去処理が完了する。
このように処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着させた余剰処理液の剥離除去は、処理液付与ドラム31の外周面を吸引ノズル330で真空吸引することによっても行うことができる。
なお、本実施の形態のように、乾燥固着させた余剰処理液を吸引する構成とすることにより、非接触で余剰処理液を除去できる。これにより、消耗品をなくすことができ、ランニングコストを削減することができる。
また、剥離させた余剰処理液の回収も同時に行うことができるので、メンテナンスも容易に行うことができる。
なお、上記の例では、余剰処理液を真空吸引して剥離除去する構成としているが、ブレードで剥離除去しつつ、真空吸引する構成としてもよい。
また、上記の例では、処理液付与ドラム側に向けて設置した右ドライヤ84Aで処理液付与ドラム31の外周面に熱風を吹き当てて、余剰処理液を乾燥固着させる構成としているが(いわゆる第1の実施の形態の構成)、余剰処理液を乾燥固着させる構成は、これに限定されるものではなく、上述した第2又は第3の実施の形態の構成で、乾燥固着させることもできる。
<第7の実施の形態>
[構成]
図12は、余剰処理液の剥離除去を行う構成の第7の実施の形態の概略図である。
剥離除去装置33の構成が、上述した第1の実施の形態の構成と相違している。上記第1の実施の形態では、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着させた余剰処理液をブレードで掻き落とす構成としていた。本実施の形態では、処理液付与ドラム31の外周面に高圧エアを吹き付けて、その風圧で剥離除去する構成とされている。
なお、剥離除去装置33の構成以外は、上記第1の実施の形態と同じなので、ここでは剥離除去装置33の構成についてのみ説明する。
図12に示すように、処理液付与ドラム31には、その外周面に近接してエアノズル340が設置されている。エアノズル340は、処理液付与ドラム31の幅に対応した吹出口を有しており、この吹出口が処理液付与ドラム31の外周面に面して設置されている(設置位置は、用紙Pが通過しない領域(本例では、ほぼ真下に設置))。また、処理液付与ドラム31の外周面に対して所定の角度をもって設置されている(回転方向下流側の外周面とのなす角度が鋭角になるように設置されている。)。
エアノズル340には、配管342を介して、高圧エア供給装置(たとえば、エアコンプレッサ)344が接続されており、この高圧エア供給装置344を駆動することにより、エアノズル340から高圧の高圧エアが噴射される。システムコントローラ200は、この高圧エア供給装置344の駆動を制御して、乾燥固着した余剰処理液の剥離除去を制御する。
[余剰処理液の剥離除去動作]
次に、上記構成による余剰処理液の剥離除去動作について説明する。
なお、余剰処理液を乾燥固着させるまでの動作については、上記第1の実施の形態の構成と同じなので、ここでは、処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着した余剰処理液をエアノズル340で剥離除去する動作についてのみ説明する。
処理液乾燥待ち運転の開始から所定時間が経過し、余剰処理液が処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着すると、システムコントローラ200は、高圧エア供給装置344を駆動し、エアノズル340から処理液付与ドラム31の外周面に向けて高圧エアを噴射させる。これにより、乾燥固着した余剰処理液が、高圧エアの風圧で処理液付与ドラム31の外周面から隔離除去される。剥離除去された固形状態の余剰処理液は、自重で落下して、回収皿33Bに回収される。
システムコントローラ200は、この余剰処理液を剥離除去する運転(処理液付与ドラム31を回転させながら、エアノズル340から高圧エアを噴射する運転:クリーニング運転)を所定時間継続して実施する。
クリーニング運転の開始から所定時間(処理液付与ドラム上の余剰処理液を十分除去可能な時間に設定)が経過すると、システムコントローラ200は、高圧エア供給装置344の駆動を停止する。これにより、余剰処理液の剥離除去処理が完了する。
このように処理液付与ドラム31の外周面上に乾燥固着させた余剰処理液の剥離除去は、処理液付与ドラム31の外周面に高圧エアを吹き付けることによっても行うことができる。
なお、本実施の形態のように、乾燥固着させた余剰処理液を風圧で除去する構成とすることにより、非接触で余剰処理液を除去できる。これにより、消耗品をなくすことができ、ランニングコストを削減することができる。
なお、上記の例では、余剰処理液を真空吸引して剥離除去する構成としているが、ブレードで剥離除去しつつ、真空吸引する構成としてもよい。
また、上記の例では、処理液付与ドラム側に向けて設置した右ドライヤ84Aで処理液付与ドラム31の外周面に熱風を吹き当てて、余剰処理液を乾燥固着させる構成としているが(いわゆる第1の実施の形態の構成)、余剰処理液を乾燥固着させる構成は、これに限定されるものではなく、上述した第2又は第3の実施の形態の構成で、乾燥固着させることもできる。
<第8の実施の形態>
[構成]
図13は、余剰処理液の剥離除去を行う構成の第8の実施の形態の概略図である。
上記第1の実施の形態では、右ドライヤ84Aを処理液付与ドラム31に向けて設置し、この右ドライヤ84Aの風量・温度をUPさせることにより、処理液付与ドラム31の外周面に付着した余剰処理液を乾燥固着させる構成としていた。また、乾燥固着させた余剰処理液は、ブレード33Aで剥離除去する構成としていた。
本実施の形態では、右ドライヤ84Aに代えて、高圧の熱風を噴射する熱風噴射ノズル350が設置され、この熱風噴射ノズル350から噴射する熱風で余剰処理液を乾燥固着させるとともに、その風圧で余剰処理液を除去する。
熱風噴射ノズル350は、渡し胴80の幅に対応した吹出口を有しており、用紙受取位置に向けて熱風を吹き出すように配置されている(吹出口が、用紙受取位置に向くように配置されている。)。このように設置された熱風噴射ノズル350は、その吹出口から熱風を吹き出すと、渡し胴80によって搬送される用紙Pの印刷面に熱風を吹き当てることができる。また、用紙Pが搬送されていない場合は、吹出口から熱風を処理液付与ドラム31の外周面に吹き当てることができる。
熱風噴射ノズル350には、配管352を介して、高圧エア供給装置(たとえば、エアコンプレッサ)354が接続されており、この高圧エア供給装置354を駆動することにより、熱風噴射ノズル350から高圧の高圧エアが噴射される。
熱風噴射ノズル350の内部には、ヒータ350Aが設置されており、高圧エア供給装置354から供給された高圧エアは、このヒータ350Aで加熱されて、吹出口から吹き出される。
システムコントローラ200は、このヒータ350Aと高圧エア供給装置354の駆動を制御して、乾燥固着した余剰処理液の剥離除去を制御する。
熱風噴射ノズル350から吹き出された熱風が処理液付与ドラム31の外周面に当たる位置の下には、回収皿358が設置され、処理液付与ドラム31の外周面から剥離除去された余剰処理液は、この回収皿358に回収される。
[余剰処理液の剥離除去動作]
次に、上記構成による余剰処理液の剥離除去動作について説明する。
システムコントローラ200は、ドライヤ84B、84Cの駆動を制御するとともに、ヒータ350A及び高圧エア供給装置354の駆動を制御して、余剰処理液の剥離除去処理を実行する。余剰処理液の剥離除去処理は、印刷中には行わず、メンテナンス中又は印刷終了後に行われる点にはついては、上記第1の実施の形態の場合と同じである。
印刷中、ドライヤ84B、84Cは一定温度・一定風量で熱風を送風する。熱風噴射ノズル350もほぼ同じ温度、風量で熱風を噴射するように、ヒータ350A及び高圧エア供給装置354が制御される。これにより、熱風噴射ノズル350から噴射する熱風で用紙Pに付与された処理液を乾燥させることができる。
印刷中に何らかの異常が検出されると、あるいは、所定枚数の印刷が行われると、印刷を中断し、メンテナンス処理が行われる。
Job中メンテを開始すると、まず、システムコントローラ200は、中央ドライヤ84Bと左ドライヤ84Cの駆動を停止する。
次いで、システムコントローラ200は、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kをメンテナンス部に退避させ、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kに対して所要のメンテナンス処理を実行する。
インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kの退避後、システムコントローラ200は、熱風噴射ノズル350から噴射する熱風の風量(エア圧)・温度をアップする。これにより、処理液付与ドラム31の外周面に高圧の熱風が吹き当てられる。
システムコントローラ200は、処理液付与ドラム31を所定の回転速度で回転させ、全周に高圧の熱風を吹き当てさせる。これにより、処理液付与ドラム31の外周面に付着した余剰処理液が乾燥し、処理液付与ドラム31の外周面上に固着する。
乾燥固着した余剰処理液は、やがて熱風噴射ノズル350から噴射される熱風の風圧で外周面上から剥離除去される。剥離除去された固形状態の余剰処理液は、自重で落下して回収皿358に回収される。
システムコントローラ200は、この余剰処理液を剥離除去する運転(高圧の熱風を吹き当てながら処理液付与ドラム31を回転させる運転:クリーニング運転)を所定時間継続して実施する。
クリーニング運転の開始から所定時間(処理液付与ドラム上の余剰処理液を十分除去可能な時間に設定)が経過すると、システムコントローラ200は、熱風噴射ノズル350から噴射させる熱風の温度・風量を印刷中の風量・温度までダウンさせる。これにより、余剰処理液の剥離除去処理が完了する。
この後、システムコントローラ200は、中央ドライヤ84Bと左ドライヤ84CをONし、印刷再開の準備を行う。そして、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kのメンテナンス完了を待ち、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kの復帰後、Job中メンテを終了して、印刷を再開する。
このように、余剰処理液の剥離除去処理は、メンテナンス中に実施される。また、印刷終了時にも実施され、印刷が終了すると、システムコントローラ200は、まず、中央ドライヤ84Bと左ドライヤ84CをOFFし、インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kをメンテナンス部に退避させる。
インクジェットヘッド44C、44M、44Y、44Kの退避後、システムコントローラ200は、熱風噴射ノズル350から噴射させる熱風の風量(風圧)・温度をアップする。これにより、処理液付与ドラム31の外周面に高圧の熱風が吹き当てられる。
システムコントローラ200は、処理液付与ドラム31を所定の回転速度で回転させ、全周に熱風を吹き当てさせる。これにより、処理液付与ドラム31の外周面に付着した余剰処理液が乾燥し、処理液付与ドラム31の外周面上に固着する。
外周面上に乾燥固着した余剰処理液は、やがて熱風噴射ノズル350から噴射される熱風の風圧で外周面上から剥離除去される。剥離除去された固形状態の余剰処理液は、自重で落下して回収皿358に回収される。
システムコントローラ200は、この余剰処理液を剥離除去する運転(クリーニング運転)を所定時間継続して実施する。
クリーニング運転の開始から所定時間(処理液付与ドラム上の余剰処理液を十分除去可能な時間に設定)が経過すると、システムコントローラ200は、熱風噴射ノズル350からの熱風の噴射をOFFし、装置の運転を停止する。
このように、本実施の形態では、処理液付与ドラム31に向けて高圧の熱風を吹き当てて、余剰処理液を剥離除去する。これにより、余剰処理液の乾燥固着と剥離除去とを同時に行うことできる。
また、非接触で余剰処理液を除去できるので、消耗品をなくすことができ、ランニングコストを削減することができる。
また、本実施の形態では、用紙Pに付与した処理液の乾燥にも使用することができるので、装置構成を簡素化することができる。
なお、本実施の形態では、熱風噴射ノズル350から噴射させる熱風を用紙Pに付与した処理液の乾燥にも使用するようにしているが、余剰処理液の乾燥・除去にのみ使用するようにしてもよい。この場合、熱風噴射ノズル350の設置場所は、渡し胴80の内部に限定されない。
また、本実施の形態では、高圧エア供給装置354から供給した高圧エアを熱風噴射ノズル350の内部に設置されたヒータ350Aで加熱する構成としているが、高圧エア供給装置354に供給エアの加熱機能を持たせるようにしてもよい。
<第9の実施の形態>
上記のように、本発明では処理液付与ドラム31の外周面上に余剰処理液を乾燥固着させて除去する構成としている。
したがって、処理液付与ドラム31は、乾燥固着した余剰処理液が剥離しやすい構造であることが好ましい。
また、熱風を吹き付けて余剰処理液を乾燥させる際に乾燥しやすい構造、すなわち、表面の温度が上がりやすい構造であることが好ましい。
そこで、本実施の形態では、処理液付与ドラム31の構造を最適化している。
図14は、本実施の形態の処理液付与ドラムの構造を示す概略図である。
同図に示すように、処理液付与ドラム31は、外周面が多層構造で構成されており、最外層に熱伝導率の高い素材の層(高熱伝導率素材層)L1が配置されている。そして、その下部に熱伝導率の低い素材の層(断熱材層)L2が配置されている。これにより、表面を効率よく加熱でき、表面に付着した余剰処理液を効率よく乾燥させることができる。
また、処理液付与ドラム31は、外周の表面に離型コーティングL0が施されている。これにより、外表面に乾燥固着した余剰処理液を剥離しやすくでき、クリーニング性能を向上させることができる。また、これにより、より弱い力で余剰処理液を剥離除去できるようになり、ブレード等の寿命を延ばすことができる。
なお、一般に処理液付与ドラム31は、ドラム本体の外周にジャケットを巻く構成とされているので、ジャケットの下部に断熱材層を配置する構成とすれば、上記の多層構造とすることができる。すなわち、ジャケット自体は、ステンレス等の金属で構成され、高い熱伝導率を有しているので、その下部に断熱材の層を配置すれば、上記の作用を奏する多層構造とすることができる。具体的には、ドラム本体の外周面に断熱処理を施したのち、その上にジャケットを巻き付ける構成とする。
また、離型コーティングとしては、たとえば、フッ素樹脂コーティング等の公知の離型コーティング処理を用いることができる。
なお、本構成の処理液付与ドラム31は、上述したすべての実施の形態の構成にも用いることができる。
<その他の実施の形態>
上記一連の実施の形態では、本発明を汎用の印刷用紙に水性インクを用いて印刷する印刷装置に適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。汎用の印刷用紙以外のメディアにインクジェット方式で記録する装置にも同様に適用することができる。また、水性インク以外のインクを用いて記録する装置にも同様に適用することができる。
P…用紙(メディア)、10…インクジェット印刷装置、20…給紙部、21…給紙装置、22…給紙トレイ、23…渡し胴、30…処理液付与部、31…搬送ドラム(処理液付与ドラム)、32…処理液付与装置、32A…塗布ローラ、32B…供給ローラ、33…剥離除去装置、33A…ブレード、33B…回収皿、40…画像記録部、41…搬送ドラム(画像記録ドラム)、42…用紙押さえローラ、43…用紙浮き検出センサ、44C、44M、44Y、44K…インクジェットヘッド、50…インク乾燥部、51…搬送ドラム(インク乾燥ドラム)、52…インク乾燥装置、60…定着部、61…搬送ドラム(定着ドラム)、62、63…ヒートローラ、64…インラインセンサ、70…回収部、71…スタッカ、72…排紙コンベア、80…渡し胴、81…渡し胴本体、83…ガイド板、84…ドライヤ、84A…右ドライヤ、84B…中央ドライヤ、84C…左ドライヤ、85…揺動フレーム、85A…揺動軸、90…渡し胴、91…渡し胴本体、93…ガイド板、94…ドライヤ、100…渡し胴、101…渡し胴本体、103…ガイド板、104…ドライヤ、200…システムコントローラ、201…通信部、202…画像メモリ、203…搬送制御部、204…給紙制御部、205…処理液付与制御部、206…画像記録制御部、207…インク乾燥制御部、208…定着制御部、209…回収制御部、210…操作部、211…表示部、250…熱風源、260…第1エアチャンバ、262…第1吹出口、270…第2エアチャンバ、272…第2吹出口、280…送気ダクト、280A…第1分岐ダクト、280B…第2分岐ダクト、282…ダンパ、300…ブラシ、310…回転ブラシ、320…超音波振動子、330…吸引ノズル、332…吸引ダクト、334…真空吸引装置、336…フィルタユニット、336A…フィルタ、340…エアノズル、342…配管、344…高圧エア供給装置、350…熱風噴射ノズル、350A…ヒータ、352…配管、354…高圧エア供給装置、358…回収皿、L0…離型コーティング、L1…高熱伝導率素材層、L2…断熱材層、G…グリッパ

Claims (14)

  1. 枚葉のメディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第1搬送ドラムと、
    前記第1搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面に所定の処理液を付与する処理液付与手段と、
    前記メディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第2搬送ドラムと、
    前記第2搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面にインクを打滴して画像を記録するインクジェットヘッドと、
    前記メディアの先端をグリッパで把持し、回転して前記メディアを前記第1搬送ドラムから前記第2搬送ドラムに搬送する渡し胴と、
    前記渡し胴によって搬送されるメディアの記録面に熱風又は熱を当てて、前記メディアに付与された処理液の溶媒成分を乾燥させる第1ドライヤと、
    前記第1搬送ドラムの外周面に熱風又は熱を当てて、前記第1搬送ドラムの外周面上に付着した余剰処理液を乾燥固着させる第2ドライヤと、
    前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を剥離除去する剥離除去手段と、
    を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第2ドライヤが、前記渡し胴によって搬送されるメディアの記録面にも熱風又は熱が当たるように配置されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記第1ドライヤ、前記第2ドライヤ、及び、前記剥離除去手段の駆動を制御して、前記余剰処理液の除去処理を実行する制御手段を備え、該制御手段は、非記録時に前記余剰処理液の除去処理を実行し、該処理時は、前記第1ドライヤの駆動を停止し、前記第2ドライヤを駆動して、前記余剰処理液を乾燥固着させ、該余剰処理液の乾燥固着後、前記余剰処理液剥離除去手段を駆動して、前記第1搬送ドラムから前記余剰処理液を除去することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 枚葉のメディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第1搬送ドラムと、
    前記第1搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面に所定の処理液を付与する処理液付与手段と、
    前記メディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第2搬送ドラムと、
    前記第2搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面にインクを打滴して画像を記録するインクジェットヘッドと、
    前記メディアの先端をグリッパで把持し、回転して前記メディアを前記第1搬送ドラムから前記第2搬送ドラムに搬送する渡し胴と、
    前記渡し胴によって搬送されるメディアの記録面に向けて熱風又は熱を供給して、前記メディアに付与された処理液の溶媒成分を乾燥させる第1方向と、前記第1搬送ドラムの外周面に向けて熱風又は熱を供給して、前記第1搬送ドラムの外周面上に付着した余剰処理液を乾燥固着させる第2方向とに、加熱方向を切り替え可能なドライヤと、
    前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を剥離除去する剥離除去手段と、
    前記ドライヤによる加熱方向の切り替えを制御する制御手段であって、記録時は加熱方向を前記第1方向に向け、前記余剰処理液を乾燥固着させる場合に加熱方向を前記第2方向に切り替える制御手段と、
    を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 前記ドライヤは、前記渡し胴の内部に揺動自在に設けられ、揺動して加熱方向を前記第1方向と前記第2方向とに切り替えることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 枚葉のメディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第1搬送ドラムと、
    前記第1搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面に所定の処理液を付与する処理液付与手段と、
    前記メディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第2搬送ドラムと、
    前記第2搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面にインクを打滴して画像を記録するインクジェットヘッドと、
    前記メディアの先端をグリッパで把持し、回転して前記メディアを前記第1搬送ドラムから前記第2搬送ドラムに搬送する渡し胴と、
    熱風を送風する熱風送風手段と、
    前記第1搬送ドラムの外周面に向けて熱風を吹き出して、前記第1搬送ドラムの外周面上に付着した余剰処理液を乾燥固着させる第1吹出口と、
    前記渡し胴によって搬送されるメディアの記録面に向けて熱風を吹き出して、前記メディアに付与された処理液の溶媒成分を乾燥させる第2吹出口と、
    分岐して形成され、前記熱風送風手段から送風される熱風を前記第1吹出口及び前記第2吹出口に送気するダクトと、
    前記ダクトの分岐点に設けられ、前記熱風送風手段から送風される熱風の送風方向を前記第1吹出口又は前記第2吹出口に切り替えるダンパと、
    前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を剥離除去する剥離除去手段と、
    前記ダンパを制御して、前記熱風送風手段から送風される熱風の送風方向を制御する制御手段であって、記録時は前記第2吹出口に向けて送風し、前記余剰処理液を乾燥固着させる場合に前記第1吹出口に向けて送風する制御手段と、
    を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 前記剥離除去手段が、前記第1搬送ドラムの外周面に当接して、前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を掻き落とすブレードで構成され、前記第1搬送ドラムに対して、回転方向下流側の当接角度が鋭角になるように当接されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記ブレードは、超音波振動することを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記剥離除去手段が、前記第1搬送ドラムの外周面に当接して、前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を掻き落とすブラシ又はブラシローラで構成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記剥離除去手段は、前記第1搬送ドラムの外周面を真空吸引することにより、前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を吸引して剥離除去することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記剥離除去手段は、前記第1搬送ドラムの外周面に向けて高圧エアを吹き出すことにより、前記第1搬送ドラムの外周面上に乾燥固着した余剰処理液を風圧で剥離除去することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  12. 枚葉のメディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第1搬送ドラムと、
    前記第1搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面に所定の処理液を付与する処理液付与手段と、
    前記メディアを外周面上に保持し、回転して前記メディアを搬送する第2搬送ドラムと、
    前記第2搬送ドラムによって搬送されるメディアの記録面にインクを打滴して画像を記録するインクジェットヘッドと、
    前記メディアの先端をグリッパで把持し、回転して前記メディアを前記第1搬送ドラムから前記第2搬送ドラムに搬送する渡し胴と、
    前記渡し胴によって搬送されるメディアの記録面に熱風又は熱を当てて、前記メディアに付与された処理液の溶媒成分を乾燥させるドライヤと、
    前記第1搬送ドラムの外周面に加熱した高圧エアを吹き付けて、前記第1搬送ドラムの外周面上に付着した余剰処理液を乾燥固着させるとともに、風圧で剥離除去する剥離除去手段と、
    を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  13. 前記第1搬送ドラムは、外周の表面が離型コーティングされていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記第1搬送ドラムは、外周面が多層構造で構成され、最外層が熱伝導率の高い素材の層で構成されるとともに、その下位層に熱伝導率の低い素材の層を含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
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