JP2013041745A - 電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便に過充電を検知可能な電池を提供する。
【解決手段】ヨウ素、硫黄又は臭素を含む電解質を備えた素電池1と、電解質からヨウ素、硫黄又は臭素が発せられたことを視覚的に検知可能な検知手段2と、を備えた電池10とする。
【選択図】図1

Description

本発明は電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、他の二次電池よりもエネルギー密度が高く、高電圧での動作が可能という特徴を有している。そのため、リチウムイオン二次電池は小型軽量化を図りやすい二次電池として携帯電話等の情報機器に使用されている。また、近年は電気自動車やハイブリッド自動車用等の大型機器の動力用としても、リチウムイオン二次電池の需要が高まっている。
リチウムイオン二次電池には、正極層及び負極層と、これらの間に配置される電解質層とが備えられている。当該電解質層に用いられる電解質としては、例えば非水系の液体状や固体状の物質が知られている。液体状の電解質(以下において、「電解液」という。)は、正極層や負極層の内部へと浸透しやすい。そのため、電解液が用いられる場合には、正極層や負極層に含有されている活物質と電解質との界面が形成され易いので、電池の性能を向上させやすい。ところが、広く用いられている電解液は可燃性であるため、安全性を確保するためのシステムを搭載する必要がある。一方、不燃性である固体状の電解質(以下において、「固体電解質」という。)を用いると、上記システムを簡素化できる。それゆえ、不燃性である固体電解質を含有する層(以下において、「固体電解質層」という。)が備えられる形態のリチウムイオン二次電池(以下において、「固体電池」という。)が提案されている。
このようなリチウムイオン二次電池は、用途に応じた電圧を得るため、複数の素電池を接続して構成することがある。このとき、一部の素電池で過充電になったとしても、どの素電池が過充電になっているのかを検知することが困難であった。そのため、過充電により電池に異常が生じた場合、該電池に備えられた一部の素電池にしか問題がない場合であったとしても、該電池を一度解体してから各素電池の電圧や劣化等を検査しなければならなかった。そこで、特許文献1のように、素電池の過充電を検知可能な電池に関する技術がこれまでに提案されている。
特開平10−214638号公報
特許文献1に開示されている技術によれば、素電池の過充電を検知可能であると考えられる。しかしながら、特許文献1に開示されている技術では、素電池の電圧や温度の検知によって過充電を検知しているため、各素電池に電圧検出線や温度検出線を設けなければならなかった。そのため、特許文献1に開示されている技術では、電池の製造費用が増大するなどの問題があった。
そこで本発明は、簡便に過充電を検知可能な電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成をとる。すなわち、
本発明は、ヨウ素、硫黄又は臭素を含む電解質を備えた素電池と、該電解質からヨウ素、硫黄又は臭素が発せられたことを視覚的に検知可能な検知手段と、を備えた電池である。
後に詳述するように、ヨウ素、硫黄又は臭素を含む電解質を備えた素電池が過充電になると該電解質からヨウ素、硫黄又は臭素が揮発する。本発明において「検知手段」とは、上記のように電解質からヨウ素、硫黄又は臭素が揮発したことを視覚的に認識可能な方法によって検知できる手段を意味する。
上記本発明の電池において、検知手段が白色部材であることが好ましい。
本発明において「白色部材」とは、表面の少なくとも一部が白色の部材を意味する。また、本発明において「白色」とは、表面色の一種であって、対象物体の表面において可視光線(360nm以上860nm以下の波長域の光)が50%以上乱反射されることによって知覚できる色を意味する。白色部材における可視光線の反射率(視覚的に認識される白さ)は、ヨウ素、硫黄又は臭素が白色部材に付着したことを認識できる程度であればよい。
また、上記本発明の電池において、素電池が検知手段とともに容器に収容されている、又は、素電池が容器に収容されるとともに該容器の内面に検知手段が備えられていることが好ましい。
ここに「容器の内面に検知手段が備えられている」とは、少なくとも容器の内面の一部、すなわち少なくとも容器の素電池が配置されている側の面の一部に検知手段が備えられていること意味する。容器全体が検知手段で構成されていてもよい。
本発明の電池では、電解質にヨウ素、硫黄又は臭素を含む素電池を備えており、該素電池が過充電となったとき、後述するように電解質からヨウ素、硫黄又は臭素が揮発する。また、本発明の電池では、電解質からヨウ素、硫黄又は臭素が発せられたことを視覚的に検知可能な検知手段を備えている。よって、本発明の電池によれば、電解質からヨウ素、硫黄又は臭素が発せられたことを検知手段で検知することによって、素電池が過充電になっていることを視覚的に検知できる。したがって、本発明によれば、簡便に過充電を検知可能な電池を提供することができる。
また、本発明の電池において、検知手段を白色部材とすることによって、電解質からヨウ素、硫黄又は臭素が発せられたことを視覚的に検知することが、より容易になる。よって、より簡便に過充電を検知可能な電池を提供することができる。
さらに、本発明の電池において、素電池が検知手段とともに容器に収容されている、又は、素電池が容器に収容されるとともに該容器の内面に検知手段が備えられている形態とすることによって、電解質から発せられたヨウ素、硫黄又は臭素を検知手段によって検知することがより容易になる。よって、より簡便に過充電を検知可能な電池を提供することができる。
電池10を説明する断面図である。 素電池1を説明する断面図である。 実施例で作製した試験用電池を説明する断面図である。 SEM−EDXによる元素分析の結果を示す図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし、以下に示す形態は本発明の例示であり、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。なお、各図面は、図示と理解のしやすさの便宜上、簡略化しており、適宜縮尺等は変更している。また、以下の本発明の説明では、本発明の電池が固体電解質層を用いたリチウムイオン二次電池(固体電池)である場合について主に説明する。
図1は、本発明の電池10を説明する断面図である。図1に示したように、電池10は、素電池1及び検知手段2と、これらを収容する容器3と、を備えている。
素電池1は、ヨウ素、硫黄又は臭素を含む電解質を備えている。当該ヨウ素、硫黄、又は臭素は、イオン状態で電解質に含まれている。素電池1が過充電となると、素電池1の電圧が高くなることによってイオン状態で電解質に含まれていたヨウ素、硫黄、又は臭素は酸化されて分子状態となり、揮発し易くなる。このようにして揮発したヨウ素、硫黄、又は臭素は、後述する検知手段2によって視覚的に検知可能なため、電池10によれば、素電池1の過充電を簡便に検知できる。
図2は、素電池1の一例を説明する断面図である。素電池1は、ヨウ素、硫黄又は臭素を含む電解質を備えている以外は、公知の固体電池に備えられる素電池と同様の構成とすることができる。図2に例示した素電池1は、正極層1bと、負極層1dと、正極層1b及び負極層1dに挟持された固体電解質層1cと、正極層1bに接続された正極集電体1aと、負極層1d接続された負極集電体1eとを備えている。正極層1bは正極集電体1aを介して正極端子1fに接続されており、負極層1dは負極集電体1eを介して負極端子1gに接続されている。また、図1には表れていないが、素電池1は、正極端子1f及び負極端子1gがそれぞれの一端を容器3の外側に露出するようにして、容器3に収容されている。
このような素電池1は、例えば以下の工程を経て製造することができる。素電池1を製造する際には、まず、正極層1b及び負極層1dの間に固体電解質層1cを配置する。正極層1bは、例えば、少なくとも正極活物質及び固体電解質を溶媒に分散して作製した正極合剤を、正極集電体1aの表面に塗布する過程を経て作製することができる。負極層1dは、例えば、負極活物質及び固体電解質を溶媒に分散して作製した負極合剤を、負極集電体1eの表面に塗布する過程を経て作製することができる。また、固体電解質層1cは、例えば、固体電解質を溶媒に分散して作製した電解質層用組成物を、正極層1bの表面に塗布する過程を経て作製することができる。このようにして固体電解質層1cを作製したら、固体電解質層1cが正極層1b及び負極層1dで挟まれるようにして素電池1を作製する。例えば、正極層1bの表面に形成した固体電解質層1cの上に、負極集電体1eの表面に形成した負極層1dを積層し、積層方向の両端側から圧縮力を付与する過程を経て、素電池1を作製することができる。次に、素電池1を作製したら、端部が容器3の外側に配置された正極端子1fと正極集電体1aとが接続されるとともに、端部が容器3の外側に配置された負極端子1fと負極集電体1gとが接続されるようにしながら、素電池1を容器3内に収容する。
固体電解質層1cは、公知のリチウムイオン二次電池に備えられる固体電解質層と同様の形態とすることができる。すなわち、固体電解質層1cに含有させる固体電解質としては、例えば、LiPO等の酸化物系固体電解質のほか、LiPSや、モル比でLiS:P=50:50〜100:0となるようにLiS及びPを混合して作製した硫化物系固体電解質(例えば、モル比で、LiS:P=75:25となるようにLiS及びPを混合して作製した硫化物固体電解質)等を例示することができる。また、固体電解質層の作製時には、後述する正極層1bの作製時に使用可能な溶媒等を適宜用いることができる。
素電池1において、正極層1bに含有させる正極活物質としては、リチウムイオン二次電池の正極層に含有させることが可能な公知の正極活物質を適宜用いることができる。そのような正極活物質としては、コバルト酸リチウム(LiCoO)やニッケル酸リチウム(LiNiO)等の層状、オリビン構造、又はスピネル構造の化合物を例示することができる。また、正極層1bは、ヨウ素、硫黄又は臭素を含む電解質を備えている。そのような電解質としては、例えば、LiPSや、モル比でLiS:P=50:50〜100:0となるようにLiS及びPを混合して作製した硫化物系固体電解質(例えば、モル比で、LiS:P=75:25となるようにLiS及びPを混合して作製した硫化物固体電解質)等を例示することができる。このほか、正極層1bには、正極活物質と固体電解質とを結着させるバインダーや導電性を向上させる導電助剤が含有されていても良い。正極層1bに含有させることが可能なバインダーとしては、ブチレンゴム等を例示することができる。正極層1bに含有させることが可能な導電助剤としては、カーボンブラック等の炭素材料や、金属材料を例示することができる。また、正極層1bの作製時には、リチウムイオン二次電池の正極層作製時に用いるスラリーを調整する際に使用可能な公知の溶媒を適宜用いることができる。そのような溶媒としては、ヘプタン等を例示することができる。
負極層1dに含有させる負極活物質としては、リチウムイオン二次電池の負極層に含有させることが可能な公知の負極活物質を適宜用いることができる。そのような負極活物質としては、グラファイト等を例示することができる。また、負極層1dには、リチウムイオン二次電池の負極層に含有させることが可能な公知の固体電解質を適宜含有させることができる。そのような固体電解質としては、固体電解質層1cに含有させることが可能な上記固体電解質等を例示することができる。このほか、負極層1dには、負極活物質と固体電解質とを結着させるバインダーや導電性を向上させる導電助剤が含有されていても良い。負極層1dに含有させることが可能なバインダーや導電助剤としては、正極層1bに含有させることが可能な上記バインダーや導電助剤等を例示することができる。また、負極層1dの作製時には、正極層1bの作製時に使用可能な上記溶媒等を適宜用いることができる。
正極集電体1a及び負極集電体1e、並びに、正極端子1f及び負極端子1gは、リチウムイオン二次電池の正極集電体及び負極集電体、並びに、正極端子及び負極端子として使用可能な公知の導電性材料によって構成することができる。そのような導電性材料としては、Cu、Ni、Al、V、Au、Pt、Mg、Fe、Ti、Co、Cr、Zn、Ge、Inからなる群から選択される一又は二以上の元素を含む金属材料を例示することができる。
次に、検知手段2について説明する。検知可能2は、素電池1に備えられた電解質からヨウ素、硫黄又は臭素が上述したようにして揮発したことを視覚的に検知可能な手段である。検知可能2は、素電池1に備えられた電解質から揮発したヨウ素、硫黄、又は臭素を検知し得る形態であればよく、形状及び配置位置等は特に限定されない。
検知手段2は、例えば、表面の少なくとも一部が白色である部材(以下、「白色部材」という。)とすることができる。本発明において「白色」とは、表面色の一種であって、対象物体の表面において可視光線(360nm以上860nm以下の波長域の光)が50%以上乱反射されることによって知覚できる色を意味する。このような白色部材によって検知手段2を構成すれば、ヨウ素、硫黄、又は臭素が白色部材に付着したときに該付着部が変色したことを容易に認識できるため、素電池1に備えられた電解質からヨウ素、硫黄、又は臭素が揮発したことを視覚的に容易に検知できる。白色部材における可視光線の反射率(視覚的に認識される白さ)は、上述したようにして電解質から揮発したヨウ素、硫黄又は臭素が白色部材に付着した際に、ヨウ素、硫黄又は臭素が白色部材に付着したことを視覚的に認識できる程度であればよい。このような白色部材の具体例としては、例えば、マコール(登録商標)を挙げることができる。マコール(登録商標)は加工性に優れるため、本発明に好適に用いることができる。
容器3は、電池10の作動時の環境に耐え得る材料によって構成されていれば、その形態は特に限定されない。容器3は、例えば、アルミニウムやステンレス鋼等の金属製とすることができる。
本発明に関するこれまでの説明では、素電池を収容した容器内に検知手段が備えられた電池を例示したが、本発明の電池は当該形態に限定されない。本発明において検知手段は電解質から揮発したヨウ素、硫黄、又は臭素が付着し得る位置に備えられていればよい。したがって、検知手段は、素電池を収容した容器の内面に備えられていてもよく、素電池を収容した容器全体が検知手段で構成されていてもよい。また、検知手段は素電池とともにラミネートフィルムに封入されていてもよい。このようなラミネートフィルムとしては、リチウムイオン二次電池に使用される公知のものを特に限定することなく用いることができる。すなわち、リチウムイオン二次電池の使用時の環境に耐えることができ、気体や液体を透過させない性質を有し、且つ、密封することができるフィルムを、特に限定されることなく用いることができる。そのようなフィルムの構成材料としては、ポリエチレン、ポリフッ化ビニルやポリ塩化ビニリデン等の樹脂フィルムのほか、これらの表面にアルミニウム等の金属を蒸着させた金属蒸着フィルム等を例示することができる。
なお、検知手段は、ヨウ素、硫黄、又は臭素が付着したときにその状態を電池の外側から観察できる形態で備えられていることが好ましい。素電池が過充電となったことを、電池を分解しなくても検知可能となるからである。ヨウ素、硫黄、又は臭素が検知手段に付着した状態を電池の外側から観察できる形態とは、例えば、検知手段を収容した上記容器やラミネートフィルムに透明な部分を設けた形態を挙げることができる。ただし、本発明は当該形態に限定されず、ヨウ素、硫黄、又は臭素が検知手段に付着した状態を電池の外側から観察できない形態であってもよい。この場合、電池の使用時には素電池が過充電となっていることを検知し難くなるが、電池のリサイクル時等において、容器やラミネートフィルムを外した際に素電池が過充電となっていたか否かを判別可能となるため、劣化していない若しくは劣化の少ない素電池を選別することが容易になる。
また、本発明に関するこれまでの説明では、検知手段として白色部材を例示したが、本発明の電池は当該形態に限定されない。本発明において検知手段はヨウ素、硫黄、又は臭素が付着したことを視覚的に認識できる色であれば特に限定されない。
また、本発明に関するこれまでの説明では、正極層がヨウ素、硫黄又は臭素を含む電解質を備えた電池を例示したが、本発明の電池は当該形態に限定されない。ヨウ素、硫黄又は臭素を含む電解質は、当該電解質を備えた素電池が過充電となったときに当該電解質に含まれるヨウ素、硫黄又は臭素が揮発し得る場所に備えられていればよい。すなわち、ヨウ素、硫黄又は臭素を含む電解質が正極層には備えられておらず、固体電解質層に備えられていてもよい。また、正極層と固体電解質層の両方に、ヨウ素、硫黄又は臭素を含む電解質が備えられていてもよい。ただし、素電池が過充電となったときに該素電池に備えられた電解質に含まれるヨウ素、硫黄又は臭素がより揮発し易くなるという観点からは、ヨウ素、硫黄又は臭素を含む電解質が正極層に備えられていることが好ましい。
また、本発明に関するこれまでの説明では、1つの素電池が備えられる電池を例示したが、本発明の電池は当該形態に限定されない。本発明の電池において、備えられる素電池の数は特に限定されない。本発明の電池に複数の素電池が備えられる場合、各素電池に対応させて検知手段を設けることが好ましい。各素電池に対応させて検知手段を設けることによって、どの素電池が過充電となったかを容易に検知することができる。したがって、複数の素電池を備える場合において、過充電となった素電池のみを交換することが容易となり、電池の再生が容易になる。なお、「各素電池に対応させて検知手段を設ける」とは、例えば、素電池と検知手段とが1つの容器に収容された構成単位を複数備えた電池とすることや、少なくとも内面に検知手段を備えた容器に素電池が収容された構成単位を複数備えた電池とすることが考えられる。
また、本発明に関するこれまでの説明では、巻回されていない素電池を備えた電池を例示したが、本発明の電池は当該形態に限定されない。本発明の電池には、正極層と負極層との間に固体電解質層が配設されるように、正極層と固体電解質層と負極層とを積層した後、これを巻回する過程を経て作製した素電池が備えられていても良い。
また、本発明に関するこれまでの説明では、リチウムイオン二次電池に本発明が適用される場合を例示したが、本発明は当該形態に限定されない。本発明の電池は、正極層と負極層との間を、リチウムイオン以外のイオンが移動する形態とすることも可能である。そのようなイオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン等を例示することができる。リチウムイオン以外のイオンが移動する形態とする場合、正極活物質、固体電解質、及び、負極活物質は、移動するイオンに応じて適宜選択すれば良い。
また、本発明に関するこれまでの説明では、固体電解質層を有する固体電池に本発明が適用される場合を例示したが、本発明は当該形態に限定されない。本発明の電池は、電解液を用いた電解質層を有する電池であっても良い。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。ただし本発明は実施例に限定されるものではない。
<固体電解質の合成>
LiS(日本化学工業社製)を0.421gと、P(シグマ アルドリッチ ジャパン社製)を0.679gと、LiI(シグマ アルドリッチ ジャパン社製)を1.34g秤量し、メノウ乳鉢で5分間混合した。その後、ヘプタンを4g加え、遊星型ボールミルを用いて40時間メカニカルミリングすることで固体電解質を得た。
<正極合剤の作製>
昭和電工社製のVGCF(登録商標)を0.51mgと、上記固体電解質を5.03mg秤量し、これらを乳鉢で10分間混合した後、正極活物質としてLiNi1/3Co1/3Mn1/3(日亜化学社製)を12.03mg加えてさらに混合したものを正極合剤とした。
<負極合剤の作製>
負極活物質としてグラファイト(三菱化学社製)を9.06mgと、上記固体電解質を8.24mg秤量し、これらを混合したものを負極合剤とした。
<試験用電池の作製>
図3は、実施例で作製した試験用電池を説明する断面図である。図3を参照しつつ試験用電池の作製方法について説明する。まず、上記固体電解質を18mg秤量して、マコール(登録商標)製の絶縁リング12の中空部に投入し、一対のピストン20、20で押圧して固体電解質層11cを作製した。このとき固体電解質に加えた圧力は1ton/cmであった。また、絶縁リング12の中空部の軸心(ピストン20、20でプレスされる方向)に垂直な方向の断面積は1cmであった。次に、固体電解質層11cの一方の面側に上記正極合剤を17.57mgのせてピストン20、20で押圧し、固体電解質層11cの一方の面側に正極層11bを形成した。このときピストン20、20によって加えた圧力は1ton/cmであった。次に、固体電解質層11cの他方の面側に上記負極合剤を17.3mgのせてピストン20、20で押圧し、固体電解質層11cの他方の面側に負極層11dを形成した。このときピストン20、20によって加えた圧力は4ton/cmであった。このようにして形成された、正極層11b、固体電解質層11c、及び負極層11dを有する積層体の正極層11bに正極集電体(不図示)を接続し、負極層11dに負極集電体(不図示)を接続して、試験用電池を作製した。
<評価>
上記のようにして作製した試験用電池を以下に説明する方法で評価した。
(実験例1)
上記のようにして作製した試験用電池について、0.3mAで4.2Vまで定電流充電した後、2.5Vまで0.3mAで放電を行った。その後、4.1Vまで充電して電圧を調整し、Solartron社製の電気化学測定システムでインピーダンス解析を行い、反応抵抗を求めた。その後、電池を4.55Vまで充電し、60℃の恒温槽で30日間放置した。その後、電池を25℃に戻し、上記と同様にして反応抵抗を測定した。また、試験用電池を作製した直後(初期)及び放置後の絶縁リング12の色を、125色のRGBカラーチャートを用いて評価した。その結果を表1に示した。また、放置後の絶縁リング12についてSEM−EDXを用いて元素分析を行った。その結果を図4に示した。
(実験例2)
放置前の充電電圧を4.1Vとした以外は実験例1と同様にして反応抵抗を測定し、125色のRGBカラーチャートを用いて評価した。その結果を表1に示した。
(実験例3)
放置前の充電電圧を3.72Vとした以外は実験例1と同様にして反応抵抗を測定し、125色のRGBカラーチャートを用いて評価した。その結果を表1に示した。
図3からは、電池が過充電となった実験例1では硫黄及びヨウ素が絶縁リング12に付着していたことがわかる。また、表1に示した結果より、過充電となった場合は絶縁リング12が変色したことがわかる。これらのことから、本発明の電池によれば、過充電となったことを白色部材(絶縁リング)の色の変化によって簡便に検知できることがわかる。
1 素極体
1a 正極集電体
1b、11b 正極層
1c、11c 固体電解質層
1d、11d 負極層
1e 負極集電体
2、12 白色部材
3 容器
10 電池
20 ピストン

Claims (3)

  1. ヨウ素、硫黄又は臭素を含む電解質を備えた素電池と、前記電解質から前記ヨウ素、前記硫黄又は前記臭素が発せられたことを視覚的に検知可能な検知手段と、を備えた電池。
  2. 前記検知手段が白色部材である、請求項1に記載の電池。
  3. 前記素電池が前記検知手段とともに容器に収容されている、又は、前記素電池が容器に収容されるとともに該容器の内面に前記検知手段が備えられている、請求項1または2に記載の電池。
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JPH08185887A (ja) * 1994-12-28 1996-07-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd 全固体リチウム電池
WO2011055429A1 (ja) * 2009-11-04 2011-05-12 トヨタ自動車株式会社 電池及び電池システム

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