JP2013039788A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、作業の容易さ、手作業にて行う工程を少なくし作業時間短縮を可能とし、また、装置内での自動計算により作業者の計算の誤りをなくし、印字品質のよい印字になるような粒子使用率の選定が可能とするインクジェット記録装置の提供を目的とする。
【解決手段】
インクジェット記録装置において、印字対象物に印字を行う際、印字対象物に印刷する実印字の全長印字幅を操作パネル上で設定可能としたことを特徴とする。また、実印字幅は、ミリメートル単位で設定できることを特徴とする。
さらに、操作パネルの入力画面にて、賞味期限、製造ロット番号、印字文字列の段数、フォントサイズ、前記印字対象物を搬送するコンベアの搬送速度を入力し、自動演算により希望する全長実印字幅に最適な粒子使用率、文字幅設定値の調整を行い、印字対象物に希望する全長実印字幅の印刷が可能なことを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
非接触印字方式として、ドロップ・オン・デマンド式とコンティニュアス式がある。ドロップ・オン・デマンド式は印字に必要なノズルのみから瞬間的にインクが噴出される方式のことで、コンティニュアス式は常時インクを噴出し続けて、印字していないときも本体、ノズルヘッド内部をインクが循環している方式である。コンティニュアス式のインクジェット記録装置の主な用途として、賞味期限、製造ロット番号、各種印字に使用される。利点としては、製造ラインにおいて、搬送される製造物に対し高速に印字が可能なことや、使われないインクを回収して再度印字に利用可能なことが挙げられる。
107は被印字物検知回路、108はインクジェット記録装置の印字動作を制御する印字制御装置、109はインク粒子に帯電させるビデオデータを記録しておくビデオRAM、110は帯電データを印字帯電信号又は位相検出用帯電信号に変換する文字信号発生回路、114はインクを噴出するノズル、115はノズルより噴出したインクが粒子になり、そのインク粒子に電荷を加える帯電電極、116aはプラス偏向電極、116bはマイナス偏向電極、118は印字に使用しないインク粒子や位相検出用帯電信号を帯びたインク粒子を回収するガター、119はガター118より回収されたインクを再びノズルへ供給するポンプ、120は被印字物を検出するセンサ、123は被印字物を搬送するコンベア、124は印字の対象となる被印字物である。119は、インク容器113内のインク112を汲み上げ加圧して前記ノズル114に供給する供給ポンプである。
本発明は、操作パネルの画面上に目的とする実印字幅の値を入力することで、印字対象物に希望する実印字幅の印字が可能となる。
実印字幅を決定するにあたり、実印字幅に関わる印字条件は、励振周波数、文字段数、文字サイズ、文字間スペース、文字幅設定、粒子使用率、横方向の文字数、搬送速度、印字データが挙げられる。
図3のドットマトリクスにおいて、横5×縦7ドットマトリクスで、文字の段数は1段で、次の文字との文字間スペースは2ドットであることを示している。
また、文字幅をW(mm)、文字高さをH(mm)、ドットマトリクスの横方向ドットピッチをPx(mm)、ドット直径をd(mm)、文字ピッチをWp(mm)とし、印字速度をV(m/分)、ノズルの励振周波数をf(kHz)、粒子使用率をR,文字幅設定値即ち縦方向の遊びドット数をA,全体実印字幅(最短実印字幅)をWn(mm)、横方向のドット数をNx、縦方向のドット数をNy、横方向の文字間スペースドット数をNsとすると、文字ピッチWp,全体実印字幅Wn,文字幅設定値Aは、次のように表される。
また、粒子使用率Rは、ノズル114で作成されるインク粒子をすべて印字に採用する場合はR=1で、1個置きに採用する場合はR=1/2で、2個置きに採用する場合は1/3で、3個置きの場合はR=1/4となる。
実印字幅の微調整は、文字幅設定値Aによって行う。また、文字幅設定値Aは、(式3)より求め、その値より次のことが分かる。
(1)A<0(=最小数)の場合、コンベアの搬送速度が速すぎるため、実印字幅をこれ以下の値には設定できないことを意味する。
(2)A>M(=最大数:例えば、M=999)の場合、コンベアの搬送速度が遅すぎるため、実印字幅をこれ以上の値には設定できないことを意味する。
従って、実印字幅の設定は、0<=文字幅設定A<=Mの範囲で設定可能となる。
また一般に、印字品質をより高めるためには、粒子使用率Rを可能な限り低くすることは周知である。
よって、インクジェット記録装置の印字方法では、粒子使用率Rを決定したあと、文字幅設定値Aを求め、文字幅の細かい調整を行い、目標とする実印字幅となる仕組みを構築するものである。
具体的には、ある粒子使用率(例えば、R=1/4)を決めて、希望する実印字幅Wn(例えば、10mm)を入力する。このように、設定した粒子使用率と自動演算による文字幅設定で、所望の実印字幅の印字が可能となる。
希望する実印字幅(例えば、10mm)を入力し、コンベアの搬送速度が高速の場合、自動演算により希望する実印字幅に設定が可能である場合、希望する実印字幅の印字が可能となる。
希望する実印字幅に対して、粒子使用率を最大の1/1にしても、実印字幅に設定不可能な場合、現設定での印字可能な最短実印字幅(例えば、30mm)、最大横文字数(=希望する実印字幅10mmで印字できる最大横文字数:例えば五文字)のガイダンスを表示する。
図4は、実印字幅調整機能の手順のフローチャートを示す。
図4のフローチャートにおいて、先ず、開始後、印字条件を設定するスキップ300にて、印字速度、横方向ドットピッチ、ノズル励振周波数、文字ピッチ、ドット直径、横方向のドット数、横方向のドット数、横方向の文字間スペースドット数のデータを入力する。そして、実印字幅調整機能の選択の有無の判断を行う(ステップ301)。
次に、希望する実印字幅の値を入力する(ステップ303)。そして、入力した実印字幅の値を用いて、自動演算を行い、判定する(ステップ304)。
判定がOKであれば、実印字幅調整機能の処理を終了し、印字モードに入り、印字する。
実印字幅の値の判定がNOであれば、最短実印字幅Wn、最大横文字数を算出して(ステップ305)、画面上に判定結果の「NG」、最短実印字幅Wn、最大横文字数Nの値を表示(ガイダンス表示)する(ステップ306)。そして、
画面上に判定結果の「NG」、最短実印字幅Wn、最大横文字数Nの値をガイダンス表示したあと、実印字幅入力のみの変更かどうかの判断を行い(ステップ307)、Yesであれば、実印字幅入力のステップ303に戻り、実印字幅の入力の値を変更して入力し、判定処理を繰り返す。Noであれば、印字条件を設定するステップ300に戻り、処理する。
ステップ302において、粒子使用率の固定を「なし」とすると、希望する実印字幅が優先となるため、希望する実印字幅を実現できる可能な限り低い使用率、文字幅設定となる。
図5において、実印字幅設定は有無のどちらかをカーソルにより選択できるようにする。また、同様に、粒子使用率の設定した値を固定にするかについても、固定か否かをカーソルにより選択できるようにする。
「実印字幅設定有無」及び「粒子使用率固定」の下段には、「実印字幅入力」を配置し、数値(単位mm)を入力できるようにする。そして、その下段には、実印字幅の値を入力して、自動演算した結果を判定し、「判定」の箇所に結果を表示する。また、画面の右下には、「実行」及び「戻る」のキーを配置する。
図5は、「実印字幅有無」で「あり」を選択し、「粒子使用率固定」で「あり」を選択した場合を示す。この状態で、「実行」を選択すると、図6に示すように、「実印字幅入力」に‥キーが表示され、希望する実印字幅の値を入力することができる。
また、このテンキーの部分には、数字キーのほかに入力した数値を取り消す取消す取消キー、入力した数値をクリアにするクリアキー、入力した数値を増加する増加キー、数値を減少する減少キー、などを備えている。
図6においては、実印字幅として、50mmを入力することを示す。
「判定」の結果が、印字不可能となると「判定」に「NG」を表示され、図8に示す画面表示となる。
また、「判定」が「NG」のとき、本発明は、全体実印字幅すなわち最短実印字幅Wnの値と、最大横文字数すなわち最短横文字数Nを演算により求め、表示する。
図8において、最短実印字幅は30mm、最短横文字数は5文字を表示し、これを参考に次のステップへ進む。
また、実印字幅設定画面において、「実印字幅設定エラー」を表示し、そのエラーの「内容」、「原因」及び「対処」についてコメントを表示する。
また、この「実印字幅設定エラー」には、「リセット」キーや、メッセージ消去」キーを設け、このエラー表示をリセットしたり、メッセージを消去したりできる。
図9は、「実印字幅設定有無」で「あり」を選択し、「粒子使用率固定」で「なし」を選択したときの実印字幅設定の画面を示す。
ここで、粒子使用率の固定を「なし」に選択すると、希望する実印字幅が優先となるため、希望する実印字幅を実現する可能な限り低い粒子使用率、文字幅設定となる。図9の設定画面を「実行」すると、図10に示すように、「実印字幅入力」で、実印字幅の値を入力できるようにテンキーが表示される。
図10は、実印字幅の値を50mmとして入力している図を示し、右下の実行キーを選択して自動演算を実施する。演算した結果、印字可能と判定されたら、図11のように「判定」に「OK」と表示する。また、実印字幅の値を例えば10mmと入力し、自動演算し、その結果が「NG」の場合は、図12に示したように、「判定」に「NG」と表示され、「最短実印字幅」を演算により求めた数値「30mm」を表示し、さらに「最短横見字数」の値「5文字」を表示する。さらに、「実印字幅設定エラー」について、「内容」、「原因」及び「対処」のコメントを表示する。これは、図8と同じであるため説明を割愛する。
「W設定」÷文字ピッチWp=最大横文字数N ‥(式4)
となる。
また、コンベアの搬送速度が高速で、Wn>W設定 となる場合、「判定」は「NG}となる。
図13(a)は、一例として、フォントが5×7ドットマトリクス、粒子使用率が1/4、コンベアの速度が100m/分の印字条件で、実印字幅設定画面で、実印字幅の値を9.0mmと入力し、設定したとき、最短実印字幅Wnは9.3mmと演算結果より求まる。
また、図13(b)は、最短実印字幅Wnが9.3mmのとき、最短横文字数Nは(式4)より求まる。すなわち、文字ピッチWpは(式1)よりWp=3.1mmとなり、N=W設定÷Wp=2.9 となる。従って、Nは整数のためN=2となる。これを実印字幅設定画面に表したのが図13(c)である。
図13(c)の説明は、図12と同じである。
101 … MPU(マイクロプロセッシングユニット)
102 … RAM(ランダムアクセスメモリ)
103 … ROM(リードオンリーメモリ)
104 … 表示装置 105 … パネルインターフェース
106 … 操作パネル 107 … 印字対象物検出回路
108 … 印字制御回路 109 … ビデオRAM
110 … 帯電電圧発生回路 111 … バスライン
112 … インク 112a… インク(インク柱)
112b… 帯電したインク粒子 113 … インク容器
114 … ノズル 115 … 帯電電極
116a … プラス偏向電極 116b … マイナス偏向電極
117 … 偏向電源 118 … ガター
119 … 供給ポンプ 120 … 被印字物検出センサ
121 … 下段部の印字ドット 122 … 上段部の印字ドット
123 … コンベア 124 … 印字対象物
201 … 噴出孔 202 … インク供給路
203 … 電歪素子 204 … インク回収路
Claims (4)
- インクを印字対象物の搬送軌道に向けて噴出するノズルと、
該ノズルから噴出した前記インクが分離してインク粒子になる領域に帯電電界を発生して、該インク粒子が帯電するように設置した帯電電極と、
前記インク粒子の飛行通路に偏向電界を発生して帯電した該インク粒子を偏向する偏向電極と、
該偏向電極に偏向電圧を印加する偏向電源と、
印字に使用しなかったインク粒子を回収するガターと、
ノズルから噴射されるインク粒子の噴出方向が前記ガターに向かうように前記噴射ノズルの姿勢を調整可能なノズル調整機構と、
印字条件を設定、入力可能な操作パネルと、
より構成されているインクジェット記録装置において、
印字対象物に印字を行う際、印字対象物に印刷する実印字の全長印字幅を前記操作パネル上で設定可能としたことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記実印字幅は、ミリメートル単位で設定できることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項1記載のインクジェット記録装置において、
前記操作パネルの入力画面にて、賞味期限、製造ロット番号、印字文字列の段数、フォントサイズ、前記印字対象物を搬送するコンベアの搬送速度を入力し、自動演算により希望する全長実印字幅に最適な粒子使用率、文字幅設定値の調整を行い、印字対象物に希望する全長実印字幅の印刷が可能なことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 請求項1乃至3記載のいずれか1記載のインクジェット記録装置において、
前記希望する全長実印字幅に対して、印字品質優先の設定、または実印字幅優先の設定を行うことができることを特徴とするインクジェット記録装置。
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