JP2013036508A - 防振装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内部材3および筒状の外部材2と、両部材2、3を連結する弾性体部材と、弾性体部材を壁面の一部とする外部材2内の受圧液室を、内部材3の外周面3aと外部材2の内周面2aとを連結することにより複数の分割液室11に区画する弾性仕切り壁12と、を備え、内部材3および外部材2は、内部材3の外周面3aにおいて内部材3の周方向に沿った各位置から、内部材3の径方向に沿って外部材2の内周面2aに至るまで延在させた各仮想線V1、V2の長さが、互いに異なるように構成され、内部材3の軸線O1に直交する横断面視で、弾性仕切り壁12において分割液室11を画成する一対の壁表面12a、12bのうちの少なくとも一方、および弾性仕切り壁の中心線CLは、各仮想線V1、V2うちの最短仮想線V2を回避するように配設されている防振装置1を提供する。
【選択図】図2
Description
本発明に係る防振装置は、振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される内部材、および他方に連結される筒状の外部材と、これらの両部材を連結する弾性体部材と、該弾性体部材を壁面の一部とするとともに液体が封入された前記外部材内の受圧液室を、前記内部材の外周面と前記外部材の内周面とを連結することにより複数の分割液室に区画する弾性仕切り壁と、を備える防振装置であって、前記内部材および前記外部材は、前記内部材の外周面において該内部材の周方向に沿った各位置から、該内部材の径方向に沿って前記外部材の内周面に至るまで延在させた各仮想線の長さが、互いに異なるように構成され、前記内部材の軸線に直交する横断面視で、前記弾性仕切り壁において前記分割液室を画成する一対の壁表面のうちの少なくとも一方、および該弾性仕切り壁の中心線は、前記各仮想線うちの最短仮想線を回避するように配設されていることを特徴とする。
なお、前記最短仮想線に対して傾斜する壁表面が、該最短仮想線を回避している場合、前述の作用効果を確実に奏功させることができる。
以下、図面を参照し、本発明の第1実施形態に係る防振装置を説明する。
図1および図2に示すように、防振装置1は、振動発生部に連結される筒状の外部材2と、振動受部に連結される内部材3と、外部材2および内部材3を弾性的に連結する弾性体部材4と、外部材2内に配置され、外部材2内において弾性体部材4との間に位置する部分に、液体が封入された液室5を形成するダイヤフラム6と、ダイヤフラム6を外側から覆うカバー部材7と、液室5を内部材3の第1軸線O1方向に区画し、弾性体部材4を壁面の一部とする主液室(受圧液室)8と、副液室9と、を画成する区画部材10と、主液室8を、内部材3の外周面3aと外部材2の内周面2aとを連結することにより2つ(複数)の分割主液室(分割液室)11に区画する弾性仕切り壁12と、2つの分割主液室11と副液室9とを各別に連通する2つ(複数)の制限通路35と、を備えている。
当該防振装置1は、前記液体として、例えばエチレングリコール、水、シリコーンオイル等が封入されたいわゆる液体封入型である。
第1被覆筒部24は、例えばゴム材料などの弾性材料で形成されている。
また、硬質柱部23における前記他方側の端部には、図示しない連結ボルトが螺着される雌ねじ部23aが形成されている。
硬質筒部19は、内部に区画部材10が嵌合される小径部13と、小径部13の前記他方側の端縁に内周縁が連結された環状のフランジ部14と、該フランジ部14の外周縁から前記他方側に突設され、小径部13よりも大径の大径部15と、小径部13から前記一方側に連設され、前記他方側から前記一方側に向かうに従い漸次、拡径する拡径部16と、を備えている。
また弾性壁部26の中央部28は、内部材3に連結されている。本実施形態では、この中央部28には、前記第1軸線O1と同軸に配置された貫通孔29が形成されており、この貫通孔29の内周面は、前記第1軸線O1と同軸に配設され前記連結ボルトが挿通される連結リング30に加硫接着されている。そして、この連結リング30に前記他方側から挿通された前記連結ボルトが、硬質柱部23の前記雌ねじ部23aに螺着することで、弾性壁部26の中央部28が、硬質柱部23に連結される。
さらに、弾性仕切り壁12において分割主液室11を画成する一対の壁表面12a、12bは、前記第1軸線O1方向に沿って延在している。
図示の例では、前記横断面視で、一対の壁表面12a、12bは、直線状に延在するとともに、前記径方向に沿って延在しており、これらの一対の壁表面12a、12bのうちの第1壁表面12aが、前記最短仮想線V2に対して傾斜するように延在している。そしてこの第1壁表面12aが、全長にわたって前記最短仮想線V2を回避するように配設されている。一方、一対の壁表面12a、12bのうち、第1壁表面12aとは異なる第2壁表面12bは、全長にわたって前記最短仮想線V2上に配設されており、これらの一対の壁表面12a、12bは、互いに非平行となっている。
さらに前記横断面視で、該中心線CLおよび第1壁表面12aは、前記最長仮想線V1に沿って延在しかつ前記第1軸線O1に直交する基準軸Lに対して、傾斜するように延在するとともに、第2壁表面12bは、該基準軸Lに対して直交するように延在している。
周溝36は、環部材25の外周面に2つ形成されており、これらの周溝36は、互いに非連通であるとともに、各周溝36の開口は、前記内被覆筒部20の前記他方側部分により閉塞されている。
また主液室側開口部37は、内被覆筒部20の前記一方側部分に形成された連通溝38を通して、周溝36と主液室8とを連通している。
当該防振装置1が例えば自動車に取り付けられた場合、外部材2は、振動発生部としてのエンジンに連結される一方、内部材3は、前記仲介部材17および図示しないブラケット等を介して振動受部としての車体に連結される。なお自動車では、エンジンから車体に、鉛直方向に沿う主振動、および車体の前後方向または左右方向に沿う副振動が入力され易い。そこで当該防振装置1は、例えば前記基準軸Lが、前記前後方向または前記左右方向に一致するように取り付けられ、前記軸線O1方向に主振動が入力されるとともに、前記径方向のうち、基準軸Lに沿う方向に副振動が入力される。
なお本実施形態のように、前記最短仮想線V2に対して傾斜する第1壁表面12aが、該最短仮想線V2を回避している場合、前述の作用効果を確実に奏功させることができる。
さらに前記横断面視で、外部材2が、長方形状をなすことで、前記各仮想線V1、V2の長さが互いに異なるように、内部材3および外部材2が構成されているので、当該防振装置1のレイアウトのバリエーションを増やすことができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る防振装置を説明する。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
例えば、カバー部材7はなくても良い。
また前記実施形態では、制限通路35は、区画部材10に形成されているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、区画部材10と異なる部材に形成されていても良い。
さらにまた、外部材2と内部材3とは同軸でなくてもよい。
例えば、前記長方形状の前記辺部は、直線状に限られず、曲線状などであってもよい。
また前記横断面視で、外部材2を、非真円形状である他の形状に適宜変更することも可能である。例えば図4に示す防振装置50のように、前記横断面視で、外部材2が、楕円形状をなすように形成してもよい。なおこの防振装置50では、前記最長仮想線V1は、前記楕円形状の長軸方向に沿って延在するとともに、前記最短仮想線V2は、前記楕円形状の短軸方向に沿って延在している。また図示の例では、前記横断面視で、各弾性仕切り壁12の中心線CL同士は、互いに平行に延在し、かつ互いに同一直線上から外れるように位置している。さらに例えば、前記横断面視で、外部材2が、外部材2が正方形状などであってもよい。
この場合、例えば図示の例のように、内部材3の外周面3aおよび外部材2の内周面2aがいずれも、前記横断面視で、真円形状をなすように、内部材3および外部材2を構成すること等が可能になり、当該防振装置60の構成の簡素化を図ることができる。
さらに前記実施形態では、弾性仕切り壁12が弾性体部材4と一体に形成されているものとしたが、これに限られるものではなく、例えば、弾性仕切り壁12が弾性壁部26と一体に形成されていたり、弾性体部材4および弾性壁部26それぞれと別体に形成されていたりしても良い。
また前記実施形態では、防振装置1、40、50、60として圧縮式を示したが、主液室が鉛直方向下側に位置しかつ副液室が鉛直方向上側に位置するように取り付けられる吊り下げ式の防振装置であってもよい。
2 外部材
2a 内周面
3 内部材
3a 外周面
4 弾性体部材
8 主液室(受圧液室)
11 分割主液室(分割液室)
12 仕切り壁
12a、12b、12c 壁表面
O1 軸線
V2 最短仮想線
Claims (5)
- 振動発生部および振動受部のうちのいずれか一方に連結される内部材、および他方に連結される筒状の外部材と、
これらの両部材を連結する弾性体部材と、
該弾性体部材を壁面の一部とするとともに液体が封入された前記外部材内の受圧液室を、前記内部材の外周面と前記外部材の内周面とを連結することにより複数の分割液室に区画する弾性仕切り壁と、を備える防振装置であって、
前記内部材および前記外部材は、前記内部材の外周面において該内部材の周方向に沿った各位置から、該内部材の径方向に沿って前記外部材の内周面に至るまで延在させた各仮想線の長さが、互いに異なるように構成され、
前記内部材の軸線に直交する横断面視で、前記弾性仕切り壁において前記分割液室を画成する一対の壁表面のうちの少なくとも一方、および該弾性仕切り壁の中心線は、前記各仮想線うちの最短仮想線を回避するように配設されていることを特徴とする防振装置。 - 請求項1記載の防振装置であって、
前記横断面視で、前記一対の壁表面のうちの少なくとも一方は、前記最短仮想線に対して傾斜するように延在していることを特徴とする防振装置。 - 請求項1または2に記載の防振装置であって、
前記横断面視で、前記一対の壁表面の両方が、前記最短仮想線を回避するように配設されていることを特徴とする防振装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の防振装置であって、
前記横断面視で、前記一対の壁表面は、互いに平行で、かつ直線状に延在していることを特徴とする防振装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の防振装置であって、
前記横断面視で、前記内部材および前記外部材は、前記外部材が、長方形状または楕円形状をなすことで、前記各仮想線の長さが互いに異なるように構成されていることを特徴とする防振装置。
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