JP2013035754A - 毛髪化粧料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用時に酸化剤を含有する剤と混合され、染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤として調製される毛髪化粧料組成物に関し、刺激臭を抑制するとともに、製剤の安定性及び毛髪への塗布性を向上させることができる毛髪化粧料組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、使用時に酸化剤を含有する剤と混合され、染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤として調製される毛髪化粧料組成物であって、該毛髪化粧料組成物は、(A)炭酸塩、(B)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、(C)アルキルグルコシド型界面活性剤、(D)直鎖状高級アルコール、及び(E)分岐状高級アルコールを含有し、粘度が50〜1000mPa・sである。
【選択図】なし

Description

本発明は、使用時に酸化剤を含有する剤と混合され、染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤として調製される毛髪化粧料組成物に関し、さらに詳しくは、刺激臭を抑制するとともに、製剤の安定性及び毛髪への塗布性を向上させることができる毛髪化粧料組成物に関する。
一般に、例えばアルカリ剤を含有し、使用時に酸化剤と混合され、染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤として調製される毛髪化粧料組成物が知られている。毛髪化粧料組成物は、所定の粘度を付与することにより液だれを防止して、毛髪に対する付着性を向上させるために、例えば界面活性剤、油性成分、及び高分子ポリマーを配合する場合がある。
従来より、アルカリ剤として、アルカノールアミン及び炭酸塩が刺激臭を抑制する場合、好ましく適用されてきた。例えば、特許文献1に記載される毛髪化粧料組成物が知られている。特許文献1は、アルカリ剤としてアンモニアとともに炭酸ナトリウム等を含有し、使用時に酸化剤を含有する第2剤と混合される染毛剤組成物第1剤について開示する。
特開2001−328926号公報
しかしながら、特許文献1の染毛剤組成物第1剤は、アルカリ剤として配合される炭酸塩により、製剤の安定性が低下し、使用時において毛髪への塗布性が低下したり、保存時において粘度を付与するために配合される各種成分が分離する場合があるという問題があった。特に、製剤が低粘度の乳液状の場合、分離しやすかった。また、製剤の安定性を向上させるために、炭酸塩の代わりにアンモニアの含有比率を増加させると、刺激臭が増加する傾向にあり、逆に炭酸塩の含有比率を増加させると製剤の安定性が低下する傾向にあった。したがって、単にアルカリ剤の種類及び含有量を調整するのみでは、上記課題を解決することは困難であった。
本発明は、本発明者らの鋭意研究の結果、特定の水溶性高分子化合物、非イオン性界面活性剤及び高級アルコールを使用することにより、上記課題が解決されることを見出した。
本発明の目的とするところは、使用時に酸化剤を含有する剤と混合され、染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤として調製される毛髪化粧料組成物に関し、刺激臭を抑制するとともに、製剤の安定性及び毛髪への塗布性を向上させることができる毛髪化粧料組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の毛髪化粧料組成物は、使用時に酸化剤を含有する剤と混合され、染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤として調製される毛髪化粧料組成物であって、前記毛髪化粧料組成物は、(A)炭酸塩、(B)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、(C)アルキルグルコシド型界面活性剤、(D)直鎖状高級アルコール、及び(E)分岐状高級アルコールを含有し、粘度が50〜1000mPa・sであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の毛髪化粧料組成物において、(F)HLBが13以上のノニオン性界面活性剤を含有すること特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の毛髪化粧料組成物において、使用時に泡状の剤型として調製されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物において、噴射剤を含有し、エアゾール式容器に充填されていることを特徴とする。
本発明によれば、使用時に酸化剤を含有する剤と混合され、染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤として調製される毛髪化粧料組成物に関し、刺激臭を抑制するとともに、製剤の安定性及び毛髪への塗布性を向上させることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る毛髪化粧料組成物を毛髪脱色・脱染剤の第1剤に具体化した第1実施形態について説明する。毛髪化粧料組成物は毛髪脱色・脱染剤の第2剤とともに2剤式の毛髪脱色・脱染剤として構成され、毛髪の脱色及び脱染に使用される。また、毛髪脱色・脱染剤は、3剤式の脱色・脱染剤としても使用される。
2剤式の毛髪脱色・脱染剤における、毛髪化粧料組成物としての毛髪脱色・脱染剤の第1剤は、例えばアルカリ剤として(A)炭酸塩等を含有し、毛髪脱色・脱染剤の第2剤は、酸化剤等を含有する。この第1剤と第2剤とが混合された混合物が調製された後、毛髪の脱色及び脱染に使用される。
<第1剤>
第1剤は、(A)炭酸塩の他、(B)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、(C)アルキルグルコシド型界面活性剤、(D)直鎖状高級アルコール、及び(E)分岐状高級アルコールを含有する。第1剤は、好ましくは、(F)HLBが13以上のノニオン性界面活性剤を含有する。
(A)炭酸塩は、アルカリ剤として毛髪を膨潤させるとともに、酸化剤の作用を促進することにより、毛髪の脱色性又は脱染性を向上させる。尚、本実施形態において、炭酸塩は、炭酸水素塩を含む概念である。炭酸塩の具体例としては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、及び炭酸グアニジンが挙げられる。
(A)炭酸塩の含有量は、好ましくは第1剤のpHが8〜12の範囲となる量である。第1剤のpHが8未満では、第1剤が第2剤と混合されたときに、第2剤に酸化剤の作用が十分に促進されないおそれがある。第1剤のpHが12を超えると、毛髪に損傷等が発生しやすい。より具体的には、第1剤中における炭酸塩の含有量は、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは、0.5〜3質量%である。炭酸塩の含有量が0.1質量%未満の場合、酸化剤による脱色作用が十分に促進されないおそれがある。一方、炭酸塩の含有量が10質量%を超えると、毛髪が損傷するおそれがある。また、剤型が泡状となった場合、泡が硬く潰れにくくなることで、毛髪との接触面積が小さくなり、毛髪の明度を向上させる効果が低下するおそれがある。
(B)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体は、両性ポリマーの一種であり、International Nomenclature Cosmetic Ingredient名(INCI名)がポリクオタニウム−22である。(B)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体は、他の必須成分とともに製剤の安定性を向上させるために配合する。市販品としては、例えばマーコート280、及びマーコート295(オンデオ・ナルコ社製)が挙げられる。第1剤中における塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体の含有量は、好ましくは0.01〜5質量%であり、より好ましくは0.05〜2.5質量%、さらに好ましくは0.1〜1質量%である。塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体の含有量が0.01質量%未満では、製剤の安定性を向上することができない場合がある。塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体の含有量が5質量%を超えると、乾燥後の指どおりが低下する場合がある。
(C)アルキルグルコシド型界面活性剤は、糖系非イオン性界面活性剤の一種であり、他の必須成分との相乗効果により、刺激臭を低減させるとともに、製剤の安定性を向上させるために配合する。また、毛髪の明度を向上させる。(C)アルキルグルコシド型界面活性剤の具体例としては、例えばオクチルグルコシド、ノニルグルコシド、デシルグルコシド、オクチルマルトシド、オクチルチオグルコシド、ラウリルグルコシド、ヤシ油アルキルグルコシド、アルキル(8−10)グルコシド、アルキル(12−16)グルコシドが挙げられる。なお、アルキルグルコシド型界面活性剤のアルキル基の炭素数は特に限定されないが、炭素数8〜16であることが好ましい。また、グルコシドの平均縮合度は、特に限定されないが1〜2であることが好ましい。これら糖系非イオン性界面活性剤のうち、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
第1剤中における(C)アルキルグルコシド型界面活性剤の含有量は、適宜設定されるが、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは、0.3〜5質量%である。(C)アルキルグルコシド型界面活性剤の含有量が0.01質量%未満の場合、刺激臭を低減させるとともに、製剤の安定性を向上させる効果が低下するおそれがある。一方、(C)アルキルグルコシド型界面活性剤の含有量が10質量%を超えると、かえって毛髪の明度を向上させる効果が低下するおそれがある。
(D)直鎖状高級アルコールは、他の必須成分との相乗効果により、刺激臭を低減させるとともに、製剤の安定性を向上させるために配合する。(D)直鎖状高級アルコールの具体例としては、例えばセチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、及びラノリンアルコールが挙げられる。
第1剤中における(D)直鎖状高級アルコールの含有量は、適宜設定されるが、好ましくは0.2〜5質量%、より好ましくは、0.5〜3質量%である。(D)直鎖状高級アルコールの含有量が0.2質量%未満の場合、刺激臭を低減させるとともに、製剤の安定性を向上させる効果が低下するおそれがある。一方、(D)直鎖状高級アルコールの含有量が5質量%を超えると、粘度が高すぎて毛髪へ塗布しにくくなったり、かえって製剤の安定性を向上させる効果が低下するおそれがある。また、剤型が泡状となった場合、泡が硬く潰れにくくなることで、毛髪との接触面積が小さくなり、毛髪の明度を向上させる効果が低下するおそれがある。
(E)分岐状高級アルコールは、他の必須成分との相乗効果により、特に製剤の安定性を向上させるために配合する。(E)分岐状高級アルコールの具体例としては、例えば2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、及びデシルテトラデカノールが挙げられる。
第1剤中における(E)分岐状高級アルコールの含有量は、適宜設定されるが、好ましくは0.05〜5質量%、より好ましくは、0.1〜3質量%である。(E)分岐状高級アルコールの含有量が0.05質量%未満の場合、製剤の安定性を向上させる効果が低下するおそれがある。一方、(E)分岐状高級アルコールの含有量が5質量%を超えると、かえって製剤の安定性を向上させる効果が低下するおそれがある。
(F)HLBが13以上のノニオン性界面活性剤は、刺激臭をより低減させるとともに、製剤の安定性をより向上させるために配合する。(F)HLBが13以上のノニオン性界面活性剤の具体例としては、例えばPOE(9)ラウリルエーテル(HLB14.5)、POE(10)ラウリルエーテル(HLB14.5)、POE(21)ラウリルエーテル(HLB19)、POE(10)セチルエーテル(HLB13.5)、POE(15)セチルエーテル(HLB15.5)、POE(30)セチルエーテル(HLB19.5)、POE(40)セチルエーテル(HLB20)、POE(20)ステアリルエーテル(HLB18)、POE(10)オレイルエーテル(HLB14.5)、POE(20)オレイルエーテル(HLB17)、POE(50)オレイルエーテル(HLB18)、POE(20)ベヘニルエーテル(HLB16.5)、POE(30)ベヘニルエーテル(HLB18)、POE(20)POP(4)セチルエーテル(HLB16.5)、モノラウリン酸デカグリセリル(HLB15.5)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25E.O.)(HLB15)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(40E.O.)(HLB17.5)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(45E.O.)(HLB18)、モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン(HLB16.9)、モノラウリン酸POE(6)ソルビット(HLB15.5)、POE(40)ラノリンアルコール(HLB17)、POE(30)フィトステロール(HLB18)、POE(25)モノステアレート(HLB15)、POE(80)硬化ヒマシ油(HLB15)が挙げられる。
第1剤中における(F)HLBが13以上のノニオン性界面活性剤の含有量は、適宜設定されるが、好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは、0.1〜5質量%である。(F)HLBが13以上のノニオン性界面活性剤の含有量が0.05質量%未満の場合、製剤の安定性をより向上させる効果が低下するおそれがある。一方、(F)HLBが13以上のノニオン性界面活性剤の含有量が10質量%を超えても、それ以上の効果の向上は見込めない。
尚、HLB(hydrophile-lipophile balance)は、W.C.Griffinによって考えられ、非イオン性界面活性剤に対して与えられた数値であり、非イオン性界面活性剤の親油基(アルキル基)と親水基(酸化エチレン鎖)との強さのバランスを数字で表したものである。HLB値は、乳化法から算出した実測値が用いられる(「ハンドブック−化粧品・製剤原料−」日光ケミカルズ株式会社(昭和52年2月1日改訂版発行)参照)。実測HLB値の測定には、界面活性剤の標準物質としてモノステアリン酸ソルビタン(例えば日光ケミカルズ社製のNIKKOL SS−10、HLB値4.7)とモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(例えば日光ケミカルズ社製のNIKKOL TS−10、HLB値14.9)を組み合わせて使用する。被乳化物には流動パラフィンを使用する。尚、流動パラフィンは種類による又はロットによる変動が考えられる場合は、その都度測定する。流動パラフィンを上記2種類の界面活性剤で乳化し、最適な界面活性剤の割合を求め、流動パラフィンの所要HLB値(乳化されるHLB値)を求める。計算式は数式(1)に示される。
Figure 2013035754
通常流動パラフィンの所要HLB値は、種類及びロットにもよるが10.1〜10.3程度である。次に未知の界面活性剤のHLBの測定は、所要HLB値を求めた流動パラフィンを用いて測定する。未知の界面活性剤が親水性であればモノステアリン酸ソルビタンと組み合わせ、未知の界面活性剤が疎水性であればモノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンと組み合わせて、上記流動パラフィンを乳化し、安定性のあるところの最適割合を求め、未知の界面活性剤のHLB値をxとして上記数式(1)にあてはめて算出する。
第1剤は、本発明の効果を阻害しない範囲内において、上記(A)成分以外のアルカリ剤をさらに配合してもよい。上記(A)成分以外のアルカリ剤の具体例としては、例えばアンモニア、アルカノールアミン、有機アミン、無機アルカリ、塩基性アミノ酸、及びそれらの塩が挙げられる。アルカノールアミンの具体例としては、例えばモノエタノールアミン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。有機アミンの具体例としては、例えば2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)及び2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、及びグアニジンが挙げられる。無機アルカリの具体例としては、例えば水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが挙げられる。塩基性アミノ酸の具体例としては、例えばアルギニン、及びリジンが挙げられる。塩の具体例としては、例えばアンモニウム塩が挙げられる。これらは単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
第1剤の粘度は、塗布時における毛髪からの垂れ落ちを防止し、塗布性を向上させるとともに、第2剤との混合性を良好にするため50〜1000mPa・sの範囲、好ましくは100〜500の範囲に規定される。この粘度の値はVISCOMETER TV−10粘度計(東機産業株式会社製)を使用し、25℃、回転速度:60rpm、1号・2号・3号ローター、1分間の条件で測定した値を示す。
第1剤は、必要に応じて、前述した成分以外の成分、例えば水、上記以外の水溶性高分子化合物、上記以外の油性成分、多価アルコール、上記以外の界面活性剤、糖、防腐剤、安定剤、上記以外のpH調整剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン、香料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、及びキレート化剤を含有してもよい。
水は、第1剤を液状に構成する場合に溶媒として用いられる。水溶性高分子化合物は、粘度を調整したり粘度安定性を向上させたりする。水溶性高分子化合物としては、アニオン性高分子化合物、カチオン性高分子化合物、非イオン性高分子化合物、及び両性高分子化合物の天然又は合成高分子化合物が挙げられる。カチオン性高分子化合物の具体例は、例えば、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム液、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ポリクオタニウム−10、及びカチオン化グアーガムを含む。
油性成分は、毛髪にうるおい感を付与するとともに、粘度を調整したり粘度安定性を向上させたりする。そのため、第1剤は、本発明の効果を阻害しない範囲内において油性成分を含有する。油性成分としては、例えば油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル、及びシリコーンが挙げられる。
油脂の具体例としては、例えばラノリン、オリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカダミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、及び月見草油が挙げられる。ロウの具体例としては、例えばミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、及びラノリンが挙げられる。
炭化水素の具体例としては、例えばパラフィン、オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、及びワセリンが挙げられる。高級脂肪酸の具体例としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、及びラノリン脂肪酸が挙げられる。アルキルグリセリルエーテルの具体例としては、例えばバチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、及びイソステアリルグリセリルエーテルが挙げられる。
エステルの具体例としては、例えばアジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、10〜30の炭素数を有する脂肪酸コレステリル/ラノステリル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ジオクチル、及び2−エチルヘキサン酸セチルが挙げられる。
シリコーンの具体例としては、例えばジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、650〜10000の平均重合度を有する高重合シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン(例えば、(PEG/PPG/ブチレン/ジメチコン)コポリマー)、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、及びフッ素変性シリコーンが挙げられる。
多価アルコールの具体例としては、例えばグリコール及びグリセリンが挙げられる。グリコールの具体例としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、及び1,3−ブチレングリコールが挙げられる。グリセリンの具体例としては、例えばグリセリン、ジグリセリン、及びポリグリセリンが挙げられる。
界面活性剤は、乳化剤又は各成分の可溶化剤として毛髪脱色・脱染剤を使用時に乳化又は可溶化し、粘度を調整したり粘度安定性を向上させたりする。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びHLBが13未満の非イオン性界面活性剤が挙げられる。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、例えばアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステル、及びそれらの誘導体が挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンの具体例としては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。より具体的には、アルキルエーテル硫酸エステル塩の具体例としては、例えばポリオキシエチレン(以下、「POE」という)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムが挙げられる。アルキル硫酸塩の具体例として、例えばラウリル硫酸ナトリウム、及びセチル硫酸ナトリウムが挙げられる。アルキル硫酸塩の誘導体の具体例として、例えばPOEラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。スルホコハク酸エステルの具体例として、例えばスルホコハク酸ラウリル二ナトリウムが挙げられる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、例えば塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、及びメチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムが挙げられる。
両性界面活性剤の具体例としては、例えばココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、及びラウリルベタイン(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)が挙げられる。
HLBが13未満の非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばHLBが13未満であるエーテル型非イオン性界面活性剤及びエステル型非イオン性界面活性剤が挙げられる。エーテル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばHLBが13未満であるPOEセチルエーテル(セテス)、POEステアリルエーテル(ステアレス)、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル(オレス)、POEラウリルエーテル(ラウレス)、POEオクチルドデシルエーテル、POEヘキシルデシルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、及びPOEオクチルフェニルエーテルが挙げられる。
エステル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばHLBが13未満であるモノオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウ、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、及びモノパルミチン酸ソルビタンが挙げられる。これらの界面活性剤の具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
糖の具体例としては、例えばソルビトール、及びマルトースが挙げられる。防腐剤の具体例としては、例えばパラベンが挙げられる。安定剤の具体例としては、例えばフェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、及びタンニン酸が挙げられる。pH調整剤の具体例としては、例えばクエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、ピロリン酸、グルコン酸、グルクロン酸、及び安息香酸が挙げられる。酸化防止剤の具体例としては、例えばアスコルビン酸及び亜硫酸塩が挙げられる。キレート化剤の具体例としては、例えばエデト酸(エチレンジアミン四酢酸(EDTA))、エデト酸二ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸及びその塩類、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸及びその塩類、並びにヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)及びその塩類が挙げられる。
第1剤の剤型は特に限定されず、具体例として、例えば液状、ゲル状、フォーム状(泡状)、及びクリーム状が挙げられる。液状としては、例えば水溶液、分散液、及び乳化液が挙げられる。第1剤の使用時の剤型をフォーム状に調製する場合、例えば第1剤を噴射剤及び発泡剤とともに、公知のエアゾール缶に充填する方法、第1剤を公知のプッシュタイプの泡吐出用手動式ディスペンサに充填する方法、及び第1剤を容器内で振とうする方法が挙げられる。噴射剤及び発泡剤の具体例としては、例えば液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、窒素ガス、及び炭酸ガスが挙げられる。第1剤の使用時の剤型をフォーム状に調製する場合、使用容易性から公知のエアゾール缶に充填する方法が好ましい。
<第2剤>
第2剤は、酸化剤を含有する。酸化剤は、毛髪に含まれるメラニンを脱色する。酸化剤の具体例としては、例えば過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、及びピロリン酸塩の過酸化水素付加物が挙げられる。第2剤中における酸化剤の含有量は、好ましくは0.1〜15.0質量%であり、より好ましくは2.0〜9.0質量%であり、最も好ましくは3.0〜6.0質量%である。酸化剤の含有量が0.1質量%未満では、メラニンを十分に脱色することができない場合がある。酸化剤の含有量が15.0質量%を超えると、毛髪に損傷等が発生するおそれがある。
酸化剤として過酸化水素を第2剤に配合する場合、過酸化水素の安定性を向上させるために、好ましくは、第2剤は、安定化剤の具体例、例えばエチレングリコールフェニルエーテル(フェノキシエタノール)、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩を含有する。ヒドロキシエタンジホスホン酸塩の具体例としては、例えばヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム、及びヒドロキシエタンジホスホン酸二ナトリウムが挙げられる。第2剤は、毛髪脱色・脱染剤に一般的に含有され、且つ前述した各成分の作用を阻害しない各成分を含有してもよい。例えば、前述した第1剤に含有される、アルカリ剤以外の成分を適宜含有してもよい。
第2剤の剤型は特に限定されず、具体例として、例えば液状、ゲル状、フォーム状、及びクリーム状が挙げられる。液状としては、例えば乳化液が挙げられる。第2剤の使用時の剤型をフォーム状に調製する場合、第1剤の使用時の剤型をフォーム状に調製する方法と同様の方法を適用することができる。
毛髪脱色・脱染剤の使用時には、第1剤及び第2剤を混合することにより混合物が調製される。混合物の剤型は、特に限定されず、例えばゲル状、フォーム状、クリーム状が挙げられる。これらの中で、液だれの心配が少なく、毛髪への塗布性及び使用感が良好であるフォーム状が好ましい。泡状混合物を毛髪に塗布する場合、コーム(櫛)又は刷毛、手に付着されて毛髪に塗布することができる。尚、第1剤及び第2剤は、それぞれコーム(櫛)、刷毛又はブラシ、手に付着されて、毛髪上で塗布しながら混合されてもよい。また、まず第1剤及び第2剤を保存時の剤型で混合して、次に該混合物をフォーム状に調製した後、それをコーム(櫛)、刷毛又はブラシ、手に付着されて毛髪に塗布してもよい。
<3剤式の毛髪脱色・脱染剤>
3剤式の毛髪脱色・脱染剤は、例えば、上記(A)成分以外のアルカリ剤を含有する第1剤、2剤式の毛髪脱色・脱染剤に係る第2剤と同じ第2剤、並びに2剤式の毛髪脱色・脱染剤に係る第1剤のうち、上記(A)成分以外のアルカリ剤を含有しない第3剤から構成される。3剤式の毛髪脱色・脱染剤の第3剤が、毛髪化粧料組成物として構成される。この第1剤〜第3剤は、全て混合された後、毛髪の脱色又は脱染に使用される。3剤式の毛髪脱色・脱染剤と構成することにより、配合成分の保存安定性をより向上させることができる。
本実施形態に係る毛髪脱色・脱染剤の第1剤は以下の利点を有する。
(1)本実施形態に係る毛髪脱色・脱染剤の第1剤は、(A)炭酸塩、(B)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、(C)アルキルグルコシド型界面活性剤、(D)直鎖状高級アルコール、及び(E)分岐状高級アルコールを含有し、粘度が50〜1000mPa・sである。したがって、刺激臭を抑制するとともに、製剤の安定性及び毛髪への塗布性を向上させることができる。また、脱色又は脱染処理後の毛髪の明度を向上させることができる。また、毛髪脱色・脱染剤の第1剤が低粘度の乳液状の製剤であっても、安定性を向上させることができる。
(2)好ましくは、毛髪脱色・脱染剤の第1剤は、(F)HLBが13以上のノニオン性界面活性剤を含有する。したがって、刺激臭をより抑制するとともに、製剤の安定性をより向上させることができる。
(第2実施形態)
以下、本発明に係る毛髪化粧料組成物を染毛剤の第1剤に具体化した第2実施形態について説明する。本実施形態に係る染毛剤の第1剤は、染毛剤の第2剤とともに2剤式の染毛剤として構成され、毛髪の染色し使用される。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
本実施形態に係る染毛剤の第1剤は、例えばアルカリ剤として(A)炭酸塩及び酸化染料等を含有し、染毛剤の第2剤は、例えば酸化剤等を含有する。この第1剤と第2剤とが混合された混合物が調製された後、染毛剤として毛髪に適用される。
第1剤は、(A)炭酸塩の他、(B)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、(C)アルキルグルコシド型界面活性剤、(D)直鎖状高級アルコール、及び(E)分岐状高級アルコールを含有する。第1剤は、好ましくは、(F)HLBが13以上のノニオン性界面活性剤を含有する。酸化染料は、酸化剤による酸化重合に起因して発色可能な化合物であり、染料中間体及びカプラーに分類される。酸化染料は少なくとも染料中間体を含んでいる。
染料中間体の具体例としては、例えばp−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン(パラトルイレンジアミン)、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルアミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、2−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン、o−クロル−p−フェニレンジアミン、4−アミノ−m−クレゾール、2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール、2,4−ジアミノフェノール、及びそれらの塩が挙げられる。これらの具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
カプラーは、染料中間体と結合することにより発色する。カプラーの具体例としては、例えばレゾルシン、5−アミノ−o−クレゾール、m−アミノフェノール、α−ナフトール、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、トルエン−3,4−ジアミン、2,6−ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、N,N−ジエチル−m−アミノフェノール、フェニルメチルピラゾロン、及びそれらの塩が挙げられる。これらの具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。酸化染料は、毛髪の色調を様々に変化させることができることから、好ましくは、染料中間体の前記具体例の中から選ばれる少なくとも一種と、カプラーの前記具体例の中から選ばれる少なくとも一種とから構成される。第1剤は、前記酸化染料以外の染料として、例えば「医薬部外品原料規格」(2006年6月発行、薬事日報社)に収載された酸化染料、及び直接染料から選ばれる少なくとも一種を適宜含有してもよい。また、第1剤に含有される、前述した成分以外の成分としては、第1実施形態に係る第1剤に含有される成分が挙げられる。
染毛剤における第2剤は、第1剤と混合された後、毛髪の染色に使用される。第2剤の具体的な構成は、第1実施形態に係る第2剤と同じである。
第1剤及び第2剤の剤型は、第1実施形態と同様に、特に限定されず、具体例として、例えば液状、ゲル状、フォーム状(泡状)、及びクリーム状が挙げられる。染毛剤の使用時には、第1実施形態と同様に、第1剤と第2剤が混合された混合物が調製された後、次いで、必要量の混合物が薄手の手袋をした手、コーム(櫛)又は刷毛に付着されて毛髪に塗布される。尚、第1剤及び第2剤は、それぞれコーム(櫛)、刷毛又はブラシ、手に付着されて、毛髪上で塗布しながら混合されてもよい。また、まず第1剤及び第2剤を保存時の剤型で混合して、次に該混合物をフォーム状に調製した後、それをコーム(櫛)、刷毛又はブラシ、手に付着されて毛髪に塗布してもよい。
本実施形態に係る染毛剤の第1剤は、第1実施形態の効果に加えて以下の利点を有する。
(3)本実施形態に係る染毛剤の第1剤は、(A)炭酸塩、(B)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、(C)アルキルグルコシド型界面活性剤、(D)直鎖状高級アルコール、及び(E)分岐状高級アルコールを含有し、粘度が50〜1000mPa・sである。したがって、刺激臭を抑制するとともに、製剤の安定性及び毛髪への塗布性を向上させることができる。また、染毛処理後の毛髪の明度及び染毛力を向上させることができる。
前記実施形態は以下のように変更されてもよい。
・前記実施形態の染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤は、本発明の効果を損なわない範囲内において、剤を構成する各成分を分離することにより、3剤式以上に構成してもよい。
・前記振とうによる発泡操作を次のように変更することができる。すなわち、毛髪化粧料組成物又はそれを含有する混合液に振動を加えることで、毛髪化粧料組成物又はそれを含有する混合液に空気を混入させる発泡操作、又は毛髪化粧料組成物又はそれを含有する混合液に回転を加えることで、毛髪化粧料組成物又はそれを含有する混合液に空気を混入させる発泡操作に変更することもできる。発泡用具としては、例えば加振機、手動式泡立て器、撹拌棒、撹拌子、及び電動式泡立て器を用いてもよい。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。
表1〜3に示す各成分を含有する、染毛剤の第1剤及び第2剤をそれぞれ調製した。表1〜3における各成分を示す欄中の数値は当該欄の成分の含有量を示し、その単位は質量%である。表1〜3に示す染毛剤の第1剤及び第2剤は、それぞれ噴射剤としてLPGを所定の質量比(表中“原液:LPGの質量比”欄)で混合したエアゾールタイプとしてエアゾール缶に充填することにより調製した。表1,2に示す第1剤と表3に示す第2剤は、それぞれ泡状組成物として吐出させ、第1剤と第2剤を1:1の質量比で混合して泡状の染毛剤を調製した。次に、得られた各染毛剤を、黒毛の人毛からなる毛束(以下、単に毛束という)に手で塗布し、室温(25℃)にて30分間放置した。次に、毛束に付着した染毛剤を水で洗い流した後、毛束にシャンプーを2回、及びリンスを1回施した。続いて、毛束を温風で乾燥した後、1日間放置することにより、染毛処理された毛束を得た。染毛処理された毛束について、染毛力及び明度を下記に示す方法に従い評価した。また、実施例及び比較例の各染毛剤を毛束に塗布する際の刺激臭について、下記に示す方法に従い評価を行なった。また、実施例及び比較例の各染毛剤の第1剤の安定性について、下記に示す方法に従い評価を行なった。各評価結果を表1に示す。尚、表中「成分」欄における「A〜F」の表記は、本願請求項記載の各成分に対応する化合物を示す。染毛剤の第1剤の粘度は、VISCOMETER TV−10粘度計(東機産業株式会社製)を使用し、25℃、回転速度:60rpm、1号・2号・3号ローター、1分間の条件で測定した値を示す。
<使用時の刺激臭>
各例の染毛剤を用いて染毛処理する際の毛束について、臭いの評価を専門とする20名のパネラーが官能評価した。アンモニアの臭いがほとんど感じられないとしたパネラーの人数に基づき、使用時の刺激臭の評価とした。20名のパネラーのうち、臭いがほとんど感じられないパネラーが16人以上の場合を評価4とし、11〜15人の場合を評価3とし、6〜10人の場合を評価2とし、5人以下の場合を評価1とした。
<染毛力>
各例の染毛処理を施した毛束について、パネラー20名が標準光源下で目視にて発色度合いを評価することにより、発色が良いか否かについて判断した。パネラー20人中「良い」と答えた人が16人以上を評価4、パネラー20人中「良い」と答えた人が11〜15人を評価3、パネラー20人中「良い」と答えた人が6〜10人を評価2、パネラー20人中「良い」と答えた人が5人以下を評価1とした。
<明度>
各例の染毛処理を施した毛束について、パネラー20名が標準光源下で目視にて明度が良いか否かについて判断した。パネラー20人中「良い」と答えた人が16人以上を評価4、パネラー20人中「良い」と答えた人が11〜15人を評価3、パネラー20人中「良い」と答えた人が6〜10人を評価2、パネラー20人中「良い」と答えた人が5人以下を評価1とした。
<製剤の安定性>
各例の染毛剤の第1剤について、ガラス瓶に入れ、50℃の恒温漕中で1ヶ月間保存した後、乳液状の第1剤の分離状態を目視にて評価した。分離がほとんど認められないものを評価4、分離が僅かに認められるものを評価3、分離がやや認められるもの評価2、分離がかなり認められるものを評価1とした。
Figure 2013035754
Figure 2013035754
Figure 2013035754
表1,2に示すように、各実施例は、各項目において良い評価が得られた。
一方、(C)成分を含有しない比較例1は、各実施例に対して、各項目の評価が低いことが分かった。第1剤の粘度が10mPa・sである比較例2は、特に保存時の安定性の評価が低いことが分かった。また、(B)成分を含有しない比較例3は、各実施例に対して、特に安定性の評価が低いことが分かった。また、(A)炭酸塩を含有しない比較例4は、各実施例に対して、刺激臭、染毛力、及び明度の評価が低いことが分かった。第1剤の粘度が2000mPa・sである比較例5は、特に保存時の安定性の評価が低いことが分かった。また、粘度が各実施例に比べ高いため、毛髪へ塗布性が低下するものと思われる。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。(イ)使用時に酸化剤を含有する剤と混合され、染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤として調製される毛髪化粧料組成物に(A)炭酸塩、(B)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、(C)アルキルグルコシド型界面活性剤、(D)直鎖状高級アルコール、及び(E)分岐状高級アルコールを、毛髪化粧料組成物に配合することを特徴とする毛髪化粧料組成物の製剤安定化方法。(ロ)毛髪化粧料組成物の剤型は乳液状であることを特徴とする前記毛髪化粧料組成物。

Claims (4)

  1. 使用時に酸化剤を含有する剤と混合され、染毛剤又は毛髪脱色・脱染剤として調製される毛髪化粧料組成物であって、
    該毛髪化粧料組成物は、(A)炭酸塩、(B)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、(C)アルキルグルコシド型界面活性剤、(D)直鎖状高級アルコール、及び(E)分岐状高級アルコールを含有し、粘度が50〜1000mPa・sであることを特徴とする毛髪化粧料組成物。
  2. 前記毛髪化粧料組成物は、(F)HLBが13以上のノニオン性界面活性剤を含有すること特徴とする請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
  3. 前記毛髪化粧料組成物は、使用時に泡状の剤型として調製されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の毛髪化粧料組成物。
  4. 前記毛髪化粧料組成物は、噴射剤を含有し、エアゾール式容器に充填されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物。
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