JP2013026564A - 段付き配線板 - Google Patents
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Abstract
【課題】 LGAで主配線板に子配線板を搭載する際に、サイドボール(はんだボール)の発生を抑制する。
【解決手段】 子プリント配線板3の搭載面に金属端子4が配設され、金属端子4がはんだ5を介してメインプリント配線板2に接合されることで、子プリント配線板3がメインプリント配線板2に配設された段付きプリント配線板1であって、子プリント配線板3の搭載面から開口し、金属端子4から流れたはんだ5を収容する収容部3aを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 子プリント配線板3の搭載面に金属端子4が配設され、金属端子4がはんだ5を介してメインプリント配線板2に接合されることで、子プリント配線板3がメインプリント配線板2に配設された段付きプリント配線板1であって、子プリント配線板3の搭載面から開口し、金属端子4から流れたはんだ5を収容する収容部3aを備える。
【選択図】 図1
Description
この発明は、主配線板に子配線板が搭載・配設された段付き配線板に関する。
プリント配線板において、外部と接続するための形状を確保したり、高さ調整をしたり、あるいは脚の役割を持たせたりするために、図5に示すように、メインプリント配線板101に子プリント配線板102を搭載したものが知られている。このような段付きプリント配線板100を汎用の製造設備を利用して製造するには、電子部品(実装部品)103と同様にして子プリント配線板102をメインプリント配線板101に表面実装し、はんだ付けすればよい。
この際、図6に示すように、子プリント配線板102の側面に実装部品と同様な金属端子102aを設け、フィレット部104を有するはんだ付けを行うことで(例えば、特許文献1参照。)、大きな子プリント配線板102でも安定、強固にメインプリント配線板101に搭載することができる。
しかしながら、このようなはんだ付けでは、フィレット部104が形成されるため、子プリント配線板102をメインプリント配線板101の周縁部(エッジ部)に搭載することが困難で、また、広い搭載スペースが必要となる(省スペース化が困難となる。)。しかも、子プリント配線板102の側面のみがはんだ付けされるため、子プリント配線板102の位置が変動しやすく(セルフアライメントが弱く)、搭載位置の精度が低い。
これに対して、図7に示すように、子プリント配線板102の搭載面(底面)に複数の金属端子102bを配設したLGA(Land Grid Array)とする。そして、図8に示すようにして、各金属端子102bをはんだ105でメインプリント配線板101に接続することで、フィレット部104をなくすことが有効である。
ところで、実際の製造においては、プリント配線板101、102の平坦度が低い・悪い場合や、メインプリント配線板101に対して子プリント配線板102が平行に搭載されない場合、あるいは子プリント配線板102が大きい、大重量の場合などがある。このような場合、上記のようなLGAでは、図9に示すように、金属端子102bとはんだ105とが均等に接触せず、はんだ105がプリント配線板101、102間を流れてしまう。その結果、子プリント配線板102の周縁からはんだ105がはみ出て(行き場をなくして)、サイドボール(はんだボール)105aが形成される場合がある。
そして、このようなサイドボール105aが生じると、段付きプリント配線板全体が適正な形状とならないばかりでなく、ショートの原因となる。
そこでこの発明は、LGAで主配線板に子配線板が搭載・配設された段付き配線板において、サイドボールの発生が抑制された段付き配線板を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、子配線板の搭載面に金属端子が配設され、前記金属端子がろう材を介して主配線板に接合されることで、前記子配線板が前記主配線板に配設された段付き配線板であって、前記子配線板および前記主配線板の少なくとも一方に設けられ、前記両配線板の接触面から開口し、前記金属端子から流れたろう材を収容する収容部を備える、ことを特徴とする。
この発明によれば、子配線板や主配線板の平坦度が低い・悪いことなどによって、金属端子とろう材とが均等に接触せず、ろう材が子配線板と主配線板との間を流れると、子配線板や主配線板に設けられた収容部に、ろう材が収容される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の段付き配線板において、前記収容部の内面に、前記ろう材の濡れ性が高い表面処理が施されている、ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ろう材が子配線板と主配線板との間を流れたとしても、ろう材が収容部に収容・吸収されるため、ろう材が子配線板の周縁まで達せず、サイドボールが発生することがない、あるいはサイドボールの発生が著しく抑制される。また、子配線板や主配線板に収容部を設けるだけでよいため、構成が簡易で、製造コストを低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、収容部の内面に、ろう材の濡れ性が高い表面処理が施されているため、ろう材が収容部内に濡れ広がりやすく、ろう材をより収容部に収容・吸収することができる。つまり、サイドボールの発生をより抑制することができる。
次に、この発明の実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
(実施の形態1)
図1は、この実施の形態に係わる段付きプリント配線板(段付き配線板)1を示す断面図である。この段付きプリント配線板1は、メインプリント配線板(主配線板)2に子プリント配線板(子配線板)3が搭載・配設された回路基板で、メインプリント配線板2は、通常のプリント配線板と同等の構成で、電子部品などの実装部品(図示せず)が搭載されている。
図1は、この実施の形態に係わる段付きプリント配線板(段付き配線板)1を示す断面図である。この段付きプリント配線板1は、メインプリント配線板(主配線板)2に子プリント配線板(子配線板)3が搭載・配設された回路基板で、メインプリント配線板2は、通常のプリント配線板と同等の構成で、電子部品などの実装部品(図示せず)が搭載されている。
子プリント配線板3は、外部と接続するための形状を確保したり、高さ調整をしたり、あるいは脚の役割を持たせたりするために配設され、目的に応じて形状、大きさ(面積)や厚みが設定されている。この子プリント配線板3の搭載面(底面)の中央部には、図2(a)に示すように、金属端子4が複数配設されてLGAとされ、この金属端子4群の外周側に、複数の収容部3aが形成されている。
この収容部3aは、メインプリント配線板2との接触面、つまり搭載面から開口し、この実施の形態では、図2(b)に示すように、子プリント配線板3の板厚方向に貫通するスリット状・長孔状の貫通孔となっている。また、金属端子4側から流れたはんだ5を収容できるように、その位置、大きさが設定され、この実施の形態では、子プリント配線板3の外周縁に沿うように形成されている。ここで、金属端子4側から流れるはんだ5の量や、子プリント配線板3の強度、取扱性などに応じて、図2(c)に示すように、凹状・ザグリ状の収容部3aとしてもよい。
このような子プリント配線板3の金属端子4が、はんだ5を介してメインプリント配線板2に接合されることで、子プリント配線板3がメインプリント配線板2に配設されている。すなわち、メインプリント配線板2の被搭載面(上面)の所定位置に、複数のボール状のはんだ5が配置され、子プリント配線板3がメインプリント配線板2側に押圧されることで、はんだ5を介して子プリント配線板3がメインプリント配線板2に接合されている。
このような段付きプリント配線板1によれば、プリント配線板2、3の平坦度が低い・悪いことや、メインプリント配線板2に対して子プリント配線板3が平行に搭載されないことなどにより、はんだ5がプリント配線板2、3間を流れたとしても、図1に示すように、はんだ5が収容部3aに収容・吸収される。このため、はんだ5が子プリント配線板3の周縁まで達せず、サイドボールが発生することがない、あるいはサイドボールの発生が著しく抑制されるものである。
また、子プリント配線板3にスリット状の収容部3aを形成するだけでよいため、構成が簡易で、低コストで製造することができる。
(実施の形態2)
図3は、この実施の形態に係わる子プリント配線板3を示す底面図(a)と断面図(b)、(c)であり、実施の形態1と同等の構成については、同一符号を付することで、その説明を省略する。
図3は、この実施の形態に係わる子プリント配線板3を示す底面図(a)と断面図(b)、(c)であり、実施の形態1と同等の構成については、同一符号を付することで、その説明を省略する。
この実施の形態では、子プリント配線板3の搭載面の収容部3a周辺および収容部3aの内面に、はんだ5の濡れ性(接合性)が高い表面処理が施されている点で、実施の形態1と構成が異なる。すなわち、子プリント配線板3の搭載面の外周側で収容部3aを包囲する領域と、収容部3aの内面とに、銅メッキ31が施され、収容部3aがスルーホールとなっている。ここで、はんだ5の濡れ性が高い表面処理として、銅メッキ以外に金メッキなどを施してもよい。
このような構成によれば、搭載面の収容部3a周辺および収容部3aの内面に銅メッキ31が施されているため、はんだ5が収容部3a側に流れて収容部3a内に濡れ広がりやすくなり、はんだ5をより収容部3aに収容・吸収することができる。つまり、サイドボールの発生をより抑制することができるものである。
(実施の形態3)
図4は、この実施の形態に係わる子プリント配線板3を示す底面図(a)と断面図(b)、(c)であり、実施の形態1、2と同等の構成については、同一符号を付することで、その説明を省略する。
図4は、この実施の形態に係わる子プリント配線板3を示す底面図(a)と断面図(b)、(c)であり、実施の形態1、2と同等の構成については、同一符号を付することで、その説明を省略する。
この実施の形態では、収容部3bの平面形状が円形である点で、実施の形態2と構成が異なる。すなわち、収容部3bが小円形のピンホール(図4(b))、または円形の窪み(図4(c))となっており、このような収容部3bが密接して複数形成されている。なお、図4(b)、(c)では、わかりやすくするために、図4(a)よりも収容部3bの数を少なく図示している。
このような構成によれば、収容部3bの平面形状が円形なため、スリット状の収容部3aに比べて加工が容易となり、さらに低コストで、かつ安定して製造することができる。また、収容部3bが小径のピンホール状であるため、毛細管現象によってはんだ5を良好に収容・吸収することができる。
以上、この発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、子プリント配線板3のみに収容部3aを形成しているが、メインプリント配線板2に形成スペースがある場合などには、メインプリント配線板2のみ設けたり、あるいは双方に設けたりしてもよい。ここで、メインプリント配線板2に収容部を形成する場合には、子プリント配線板3と接触する面内に形成することで、はんだ5が子プリント配線板3の周縁まで達しない。
1 段付きプリント配線板(段付き配線板)
2 メインプリント配線板(主配線板)
3 子プリント配線板(子配線板)
3a、3b 収容部
31 銅メッキ(表面処理)
4 金属端子
5 はんだ(ろう材)
2 メインプリント配線板(主配線板)
3 子プリント配線板(子配線板)
3a、3b 収容部
31 銅メッキ(表面処理)
4 金属端子
5 はんだ(ろう材)
Claims (2)
- 子配線板の搭載面に金属端子が配設され、前記金属端子がろう材を介して主配線板に接合されることで、前記子配線板が前記主配線板に配設された段付き配線板であって、
前記子配線板および前記主配線板の少なくとも一方に設けられ、前記両配線板の接触面から開口し、前記金属端子から流れたろう材を収容する収容部を備える、ことを特徴とする段付き配線板。 - 前記収容部の内面に、前記ろう材の濡れ性が高い表面処理が施されている、ことを特徴とする請求項1に記載の段付き配線板。
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