JP2013026038A - 非水電解質二次電池とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】イオン伝導性および電子伝導性が共に良好なLTO電極により、活物質の利用率を充分に高くすることができる非水電解質二次電池とその製造方法を提供する。
【解決手段】チタン酸リチウム粒子の表面に、非晶質のニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、チタン酸リチウムから選ばれた1種または2種以上の複合酸化物を被覆する複合酸化物被覆工程と、被覆された複合酸化物に非晶質性を維持しながら酸素欠損を生じさせる酸素欠損生成工程と、得られたチタン酸リチウム粒子を活物質粒子として電極を作製する電極作製工程と、作製された電極を用いて非水電解質二次電池を製造する電池製造工程とを備えている非水電解質二次電池の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】チタン酸リチウム粒子の表面に、非晶質のニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、チタン酸リチウムから選ばれた1種または2種以上の複合酸化物を被覆する複合酸化物被覆工程と、被覆された複合酸化物に非晶質性を維持しながら酸素欠損を生じさせる酸素欠損生成工程と、得られたチタン酸リチウム粒子を活物質粒子として電極を作製する電極作製工程と、作製された電極を用いて非水電解質二次電池を製造する電池製造工程とを備えている非水電解質二次電池の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、非水電解質二次電池とその製造方法に関し、詳しくは活物質の利用率を向上させた非水電解質二次電池とその製造方法に関する。
エネルギー密度が高い二次電池として、リチウムイオン電池等の非水電解質二次電池が実用化されている。この非水電解質二次電池には、一般的にリチウムと遷移金属の複合酸化物を活物質とする電極が用いられているが、近年、安全性、サイクル寿命の観点から、上記複合酸化物の内でも、チタン酸リチウム(LTO:Li4Ti5O12)が正極や負極に好適な活物質として注目されている。しかし、LTOの電子伝導性は、充分に高いとは言えない。
そこで、LTOの電子伝導性を向上させる技術として、例えば、LTO粒子を高温に加熱しておき、アルコールや脂肪族飽和炭化水素等のカーボン源のガスを導入して接触熱分解によりカーボンを析出させ、LTO粒子の表面をカーボンコートして、電子伝導性を向上させる技術が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2)。
しかしながら、カーボンにはイオン伝導性がないため、LTO粒子の表面をカーボンで被覆(カーボンコート)した場合、電子伝導性を付与することはできるものの、イオン伝導パスを形成することができない。
具体的には、固体電解質(SE)を用いた全固体電池の場合、活物質粒子間の接触は固体−固体間の接触となるため、電子伝導性を付与することはできるが、イオン伝導パスを形成することができない。この結果、充放電に際して活物質を充分に利用することができず、活物質の利用率を充分に高くすることができない。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、イオン伝導性および電子伝導性が共に良好なLTO電極により、活物質の利用率を充分に高くすることができる非水電解質二次電池とその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、以下に記載の各発明により上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
(1)本発明に係る非水電解質二次電池の製造方法は、
チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)粒子の表面に、非晶質のニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)から選ばれた1種または2種以上の複合酸化物を被覆する複合酸化物被覆工程と、
被覆された前記複合酸化物に、非晶質性を維持しながら酸素欠損を生じさせる酸素欠損生成工程と、
前記酸素欠損生成工程により得られた前記チタン酸リチウム粒子を活物質粒子として電極を作製する電極作製工程と、
作製された前記電極を用いて非水電解質二次電池を製造する電池製造工程と
を備えていることを特徴とする。
チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)粒子の表面に、非晶質のニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)から選ばれた1種または2種以上の複合酸化物を被覆する複合酸化物被覆工程と、
被覆された前記複合酸化物に、非晶質性を維持しながら酸素欠損を生じさせる酸素欠損生成工程と、
前記酸素欠損生成工程により得られた前記チタン酸リチウム粒子を活物質粒子として電極を作製する電極作製工程と、
作製された前記電極を用いて非水電解質二次電池を製造する電池製造工程と
を備えていることを特徴とする。
本発明者は、上記課題の解決につき鋭意検討した結果、以下のことが分かった。
即ち、LTO粒子の表面に、非晶質のニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム、チタン酸リチウムから選ばれた1種または2種以上の複合酸化物を被覆することにより、良好なイオン伝導性を発現させることができる。そして、このような複合酸化物の非晶質性を維持しながら酸素欠損を生じさせることにより、前記したイオン伝導性に加えて、電子伝導性も発現させることができることが分かった。
そして、このような複合酸化物が被覆されたLTO粒子を活物質として用いて、電極を作製し、さらに、この電極を用いて非水電解質二次電池を製造することにより、活物質の利用率が充分に向上した電池特性に優れた非水電解質二次電池を提供することができる。
LTO粒子の表面に、非晶質のニオブ酸リチウムなどを被覆する方法としては、LTO粒子の表面全体を非晶質の複合酸化物で均一に被覆することができる方法であれば、特に限定されず、具体的には、静電噴霧法、sol−gel法、気相法などを採用することができる。例えば、気相法を採用した場合には、LTO粒子の粉末を揺動させながら複合酸化物を成膜させることにより、LTO粒子の全面に被覆させることができる。
また、これらの複合酸化物に酸素欠損を生じさせる方法としては、複合酸化物の非晶質性を維持しながら酸素欠損を生成させることができる方法であれば、特に限定されず、具体的には、複合酸化物の結晶化開始温度よりも低い温度で、低酸素雰囲気下でアニールする方法などを挙げることができる。
(2)そして、前記の非水電解質二次電池の製造方法は、
前記複合酸化物被覆工程が、静電噴霧法を用いて前記複合酸化物を前記チタン酸リチウム粒子の表面に被覆する工程であることを特徴とする。
前記複合酸化物被覆工程が、静電噴霧法を用いて前記複合酸化物を前記チタン酸リチウム粒子の表面に被覆する工程であることを特徴とする。
前記したように、LTO粒子の表面に、非晶質のニオブ酸リチウムなどを被覆する方法は特に限定されないが、静電噴霧法は、LTO粒子を装置内で舞い上がらせて複合酸化物を被覆させる方法であり、LTO粒子の凝集がなく、粒子表面に均一な被覆を行うことができる被覆方法であるため、効率的な被覆処理が可能となり好ましい。
(3)本発明に係る非水電解質二次電池は、
チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)粒子を活物質粒子とする電極が用いられている非水電解質二次電池であって、
前記活物質粒子の表面が、非晶質でかつ酸素欠損を有するニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)から選ばれた1種または2種以上の複合酸化物により被覆されていることを特徴とする。
チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)粒子を活物質粒子とする電極が用いられている非水電解質二次電池であって、
前記活物質粒子の表面が、非晶質でかつ酸素欠損を有するニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)から選ばれた1種または2種以上の複合酸化物により被覆されていることを特徴とする。
前記したように、非晶質でかつ酸素欠損を有する上記の複合酸化物が被覆されたLTO粒子は、充分なイオン伝導性と電子伝導性とが備えられているため、このようなLTO粒子を活物質に用いて電極を作製した場合、イオン伝導性および電子伝導性が良好な電極を提供することができる。そして、このような電極を用いることにより、活物質の利用率が充分に高い非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明によれば、イオン伝導性および電子伝導性が共に良好なLTO電極により、活物質の利用率が充分に高い非水電解質二次電池とその製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施の形態に基づき説明する。
1.活物質粒子の製造
はじめに、活物質粒子の製造について説明する。
(1)LTO粉末の準備
はじめに、活物質として、予めLi4Ti5O12粉末(LTO粉末)を準備する。
はじめに、活物質粒子の製造について説明する。
(1)LTO粉末の準備
はじめに、活物質として、予めLi4Ti5O12粉末(LTO粉末)を準備する。
粒径は特に限定されないが、通常、粒径5〜15μm程度のLTO粒子が好ましく用いられる。
(2)複合酸化物被覆工程
本工程は、上記において準備したLTO粉末の粒子表面に、非晶質の複合酸化物を被覆する工程である。
本工程は、上記において準備したLTO粉末の粒子表面に、非晶質の複合酸化物を被覆する工程である。
非晶質の複合酸化物としては、前記したように、イオン伝導性を発現することができる材料として、LiNbO3、LiTaO3、Li4Ti5O12を用いることができるが、これらの内でも、比較的イオン伝導度が高いという観点から、LiNbO3、LiTaO3がより好ましい。これらの複合酸化物は単独で使用することができるが、混合して使用することもできる。
被覆される複合酸化物の膜厚としては、膜厚が厚いと抵抗層になる恐れや電子伝導パスがなくなることが懸念されることから、5〜20nm程度が好ましい。
被覆方法としては、前記したように、静電噴霧法を用いることが好ましい。具体的な静電噴霧法としては、LTO粒子を装置内で舞い上がらせてLiNbO3などの複合酸化物を被覆させるなどの方法を挙げることができる。
(3)酸素欠損生成工程
本工程は、LTO粒子の表面に被覆された非晶質の複合酸化物に対して、所定の条件で処理を施すことにより、酸素欠損を生成させる工程である。
本工程は、LTO粒子の表面に被覆された非晶質の複合酸化物に対して、所定の条件で処理を施すことにより、酸素欠損を生成させる工程である。
酸素欠損を生成させる方法としては、前記したように、複合酸化物の非晶質性を維持しながら酸素欠損を生成させることができる方法であれば限定されない。具体的な方法の一例としては、400℃程度以下の複合酸化物の結晶化開始温度よりも低い温度で、0.01Pa以下の低酸素雰囲気下に60分程度以下保持してアニールする方法を挙げることができる。
400℃程度以下の温度に保持することにより、非晶質の複合酸化物が結晶化せず、非晶質性を維持することができる。また、0.01Pa以下の実質的に酸素を含まない低酸素雰囲気下に保持することにより、複合酸化物に酸素欠損を生成させることができる。この結果、表面に非晶質でかつ酸素欠損を有する複合酸化物が被覆されたLTO粒子を得ることができる。
2.電極作製工程
本工程は、上記において得られた非晶質でかつ酸素欠損を有する複合酸化物により表面が被覆されたLTO粒子を活物質粒子に用いて電極を作製する工程である。
本工程は、上記において得られた非晶質でかつ酸素欠損を有する複合酸化物により表面が被覆されたLTO粒子を活物質粒子に用いて電極を作製する工程である。
具体的な作製方法としては、例えば、活物質粒子に所定の比率でバインダを混合してスラリーとし基板(集電体)に塗布する塗布法や、活物質粒子を加圧成形する粉末成形法が用いられる。なお、必要に応じてアセチレンブラックなどの導電助剤や硫化物系などのLi+伝導性SE粉末を適宜添加してもよい。
3.電池製造工程
本工程は、上記において得られた電極を用いて非水電解質二次電池を製造する工程である。
本工程は、上記において得られた電極を用いて非水電解質二次電池を製造する工程である。
具体的な製造方法としては、例えば、上記の電極を負極(または正極)とし、別途作製された正極(または負極)およびSE層を用いて、SE層を挟んで正負の各電極を積層することにより製造することができる。
以下に実施例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。
本実施例は、LTO電極を負極に用いて全固体型の非水電解質二次電池を作製し、活物質の利用率を評価した例である。
1.活物質粒子の作製
(実施例1〜3)
非晶質の複合酸化物としては、LiNbO3(実施例1)、LiTaO3(実施例2)、Li4Ti5O12(実施例3)を用いた。
(実施例1〜3)
非晶質の複合酸化物としては、LiNbO3(実施例1)、LiTaO3(実施例2)、Li4Ti5O12(実施例3)を用いた。
そして、静電噴霧法を用いて、粒径7μm(d50)のLTO粒子の表面に、膜厚10nmの各複合酸化物を被覆した。その後、0.001PaのN2ガス雰囲気下、400℃で30分間保持してアニール処理を行い、各実施例の活物質粒子を作製した。
(比較例1)
複合酸化物としてLiNbO3を用い、大気雰囲気下でアニール処理を行ったこと以外は実施例と同様にして、比較例1の活物質粒子を作製した。
複合酸化物としてLiNbO3を用い、大気雰囲気下でアニール処理を行ったこと以外は実施例と同様にして、比較例1の活物質粒子を作製した。
(比較例2)
複合酸化物としてLiNbO3を用い、1000℃で30分間アニール処理を行ったこと以外は実施例と同様にして、比較例2の活物質粒子を作製した。
複合酸化物としてLiNbO3を用い、1000℃で30分間アニール処理を行ったこと以外は実施例と同様にして、比較例2の活物質粒子を作製した。
(比較例3)
LTO粒子を焼成炉の反応容器に入れ、N2ガス雰囲気下、600℃で30分間保持した。その後、60℃で水浴加熱したエタノールをN2ガスでバブリングすることによって、反応容器中へ流速5L/分で1時間供給した後、焼成炉を冷却した。これにより、LTO粒子表面に厚さ10nmのカーボンコートが施された比較例3の活物質粒子を作製した。
LTO粒子を焼成炉の反応容器に入れ、N2ガス雰囲気下、600℃で30分間保持した。その後、60℃で水浴加熱したエタノールをN2ガスでバブリングすることによって、反応容器中へ流速5L/分で1時間供給した後、焼成炉を冷却した。これにより、LTO粒子表面に厚さ10nmのカーボンコートが施された比較例3の活物質粒子を作製した。
2.非水電解質二次電池の作製
次に、実施例1〜3、比較例1〜3で作製された各活物質粒子を用い、以下の手順に従い、全固体型の非水電解質二次電池を作製した。
次に、実施例1〜3、比較例1〜3で作製された各活物質粒子を用い、以下の手順に従い、全固体型の非水電解質二次電池を作製した。
(1)SE層の形成
Li2S−P2S5系硫化物SE粉末を80mg秤量し、φ10mmのポリカーボネート製容器に入れ、上下を軽くピストンでプレスしてSE層を形成した。
Li2S−P2S5系硫化物SE粉末を80mg秤量し、φ10mmのポリカーボネート製容器に入れ、上下を軽くピストンでプレスしてSE層を形成した。
(2)正極の形成
次に、静電噴霧法を用いて厚み7nmのLiNbO3を表面に被覆させ、さらに大気中、400℃で30分のアニール処理を施したLiCoO2粉末、Li2S−P2S5系硫化物SE粉末、アセチレンブラック(導電助剤)を重量比70:30:2で混合した。その後、LiCoO2の容量密度140mAh/gで仕込み容量を計算し、2.8mAh/cm2となるように仕込み重量を求め、その結果、15mgを秤量して、前記SE層の一方の側に入れた。
次に、静電噴霧法を用いて厚み7nmのLiNbO3を表面に被覆させ、さらに大気中、400℃で30分のアニール処理を施したLiCoO2粉末、Li2S−P2S5系硫化物SE粉末、アセチレンブラック(導電助剤)を重量比70:30:2で混合した。その後、LiCoO2の容量密度140mAh/gで仕込み容量を計算し、2.8mAh/cm2となるように仕込み重量を求め、その結果、15mgを秤量して、前記SE層の一方の側に入れた。
(3)負極の形成
次に、上記各実施例および比較例において作製された各活物質粒子、Li2S−P2S5系硫化物SE粉末、アセチレンブラックを重量比40:60:4で混合した。その後、LTOの容量密度175mAh/gで仕込み容量を計算し、2.7mAh/cm2となるように仕込み重量を求め(負極で電池容量を決定するため、正極の仕込み容量をやや過剰にしている)、その結果、32mgを秤量して、前記SE層の前記負極層を入れた側とは逆の側に入れた。
次に、上記各実施例および比較例において作製された各活物質粒子、Li2S−P2S5系硫化物SE粉末、アセチレンブラックを重量比40:60:4で混合した。その後、LTOの容量密度175mAh/gで仕込み容量を計算し、2.7mAh/cm2となるように仕込み重量を求め(負極で電池容量を決定するため、正極の仕込み容量をやや過剰にしている)、その結果、32mgを秤量して、前記SE層の前記負極層を入れた側とは逆の側に入れた。
(4)ペレット化
その後、上記SE層、正極、負極が入れられたポリカーボネート製容器内を、360MPaで加圧して全体をペレット化した後抜き出して、正極、SE、負極の順に積層されたペレットを得た。
その後、上記SE層、正極、負極が入れられたポリカーボネート製容器内を、360MPaで加圧して全体をペレット化した後抜き出して、正極、SE、負極の順に積層されたペレットを得た。
(5)全固体電池の作製
次に、得られた各実施例および比較例のペレットを、コイン型セル用の容器内に入れて密閉し、実施例1〜3および比較例1〜3の全固体電池を作製した。
次に、得られた各実施例および比較例のペレットを、コイン型セル用の容器内に入れて密閉し、実施例1〜3および比較例1〜3の全固体電池を作製した。
3.特性評価
(1)評価方法
実施例1〜3、比較例1〜3の全固体電池をカットオフ電圧:3.5−1V、電流密度:50μA/cm2で充放電して電池動作させ、1サイクル目における充電容量および放電容量を測定した。そして、上記負極の仕込み容量(2.7mAh/cm2)に対する放電容量の比率(放電容量/負極の仕込容量×100%)を求め利用率とした。
(1)評価方法
実施例1〜3、比較例1〜3の全固体電池をカットオフ電圧:3.5−1V、電流密度:50μA/cm2で充放電して電池動作させ、1サイクル目における充電容量および放電容量を測定した。そして、上記負極の仕込み容量(2.7mAh/cm2)に対する放電容量の比率(放電容量/負極の仕込容量×100%)を求め利用率とした。
(2)評価結果
実施例1〜3、比較例1〜3の評価結果をまとめて表1に示す。なお、表1において、「被覆材」、「アニール処理」の欄は、負極作製時の条件を示している。
実施例1〜3、比較例1〜3の評価結果をまとめて表1に示す。なお、表1において、「被覆材」、「アニール処理」の欄は、負極作製時の条件を示している。
表1より、比較例1の場合には、大気中でアニール処理を行ったため、複合酸化物の表面に酸素欠損が充分に生成されず、比較例3に示す従来のカーボンコートの場合よりも低い利用率に留まっていることが分かる。同様に、比較例2の場合には、1000℃という高い温度でアニール処理を行ったため、複合酸化物の結晶化が起こり、やはり、比較例3の場合よりも低い利用率に留まっていることが分かる。
これに対して、実施例1〜3の場合には、適切な条件でアニール処理を行ったため、活物質粒子(LTO粒子)の表面には非晶質でかつ酸素欠損を有する複合酸化物が被覆され、このような活物質粒子を用いることにより、負極に良好なイオン伝導パスと電子伝導パスが同時に形成されて、利用率が向上していることが分かる。
なお、実施例1〜3は比較例1〜3に比べて、充放電効率(放電容量/充電容量×100%)が高いことも分かる。
上記の実施例は、非晶質でかつ酸素欠損を有する複合酸化物が表面に被覆された活物質粒子(LTO粒子)を用いて負極を作製した場合の例であるが、本発明者は、正極を作製した場合にも、利用率の向上が図れることを確認している。また、2種以上の複合酸化物を併用した場合にも同様の効果が得られることを確認している。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、上記の実施の形態に対して種々の変更を加えることができる。
Claims (3)
- チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)粒子の表面に、非晶質のニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)から選ばれた1種または2種以上の複合酸化物を被覆する複合酸化物被覆工程と、
被覆された前記複合酸化物に、非晶質性を維持しながら酸素欠損を生じさせる酸素欠損生成工程と、
前記酸素欠損形成工程により得られた前記チタン酸リチウム粒子を活物質粒子として電極を作製する電極作製工程と、
作製された前記電極を用いて非水電解質二次電池を製造する電池製造工程と
を備えていることを特徴とする非水電解質二次電池の製造方法。 - 前記複合酸化物被覆工程が、静電噴霧法を用いて前記複合酸化物を前記チタン酸リチウム粒子の表面に被覆する工程であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池の製造方法。
- チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)粒子を活物質粒子とする電極が用いられている非水電解質二次電池であって、
前記活物質粒子の表面が、非晶質でかつ酸素欠損を有するニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)から選ばれた1種または2種以上の複合酸化物により被覆されていることを特徴とする非水電解質二次電池。
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