JP2013024083A - エンジンの冷却回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウォーターポンプの余計な駆動力を低減することで、燃費の悪化を抑制する。
【解決手段】冷却回路1は、ウォーターポンプ9よりも下流側のエンジン冷却水供給水路8に接続されたEGR冷却水路11と、EGR冷却水路11に配設され、エンジン2の排気系から吸気系に再循環させる排気ガスを冷却するEGRクーラ12と、EGR冷却水路11に配設されたEGRクーラ側遮断バルブ17と、EGRクーラ側遮断バルブ17を制御する制御手段16とを備え、制御手段16は、エンジン2の排気系から吸気系に排気ガスを再循環させる排気再循環を行うEGR領域内では、冷却水をEGRクーラ12に流すべく、EGRクーラ側遮断バルブ17を開とし、EGR領域外では、EGRクーラ12への通水を遮断するべく、EGRクーラ側遮断バルブ17を閉とする。
【選択図】図1
【解決手段】冷却回路1は、ウォーターポンプ9よりも下流側のエンジン冷却水供給水路8に接続されたEGR冷却水路11と、EGR冷却水路11に配設され、エンジン2の排気系から吸気系に再循環させる排気ガスを冷却するEGRクーラ12と、EGR冷却水路11に配設されたEGRクーラ側遮断バルブ17と、EGRクーラ側遮断バルブ17を制御する制御手段16とを備え、制御手段16は、エンジン2の排気系から吸気系に排気ガスを再循環させる排気再循環を行うEGR領域内では、冷却水をEGRクーラ12に流すべく、EGRクーラ側遮断バルブ17を開とし、EGR領域外では、EGRクーラ12への通水を遮断するべく、EGRクーラ側遮断バルブ17を閉とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、水冷式エンジンの冷却回路に関する。
一般的なエンジン(内燃機関)では、図6に示すように冷却水が流れる。
図6に示す冷却回路30では、エンジン31(シリンダヘッド33)の冷却水出口とサーモスタット34の冷却水入口とが第一エンジン冷却水戻し管35によって連通され、サーモスタット34の冷却水出口とラジエータ36の冷却水入口とが第二エンジン冷却水戻し管37によって連通されている。ラジエータ36の冷却水出口とウォーターポンプ38の吸込口とが第一エンジン冷却水供給管39で連通され、ウォーターポンプ38の吐出口とエンジン31(シリンダブロック32)の冷却水入口とが第二エンジン冷却水供給管40によって連通されている。第一エンジン冷却水戻し管35とEGRクーラ41の冷却水入口とが第一EGR冷却水管42によって連通されており、EGRクーラ41の冷却水出口と第一エンジン冷却水供給管39とが第二EGR冷却水管43によって連通されている。
また、サーモスタット34とウォーターポンプ38とはバイパス管44によって連通されており、第一エンジン冷却水戻し管35内の冷却水温度が所定温度より低い場合には、サーモスタット34は自ずと閉となり、冷却水をラジエータ36には流さずにバイパス管44を介してウォーターポンプ38へと流すようになっている。
この種のエンジンの冷却回路は、例えば特許文献1に開示されている。
一般的に、エンジン(シリンダブロック、シリンダヘッド)で最大水流量が要求される運転状況と、EGRクーラで最大水流量が要求される運転状況とは異なる。そのため、特に図6に示す冷却回路の場合、EGRクーラで最大水流量が要求されない運転状況であっても、余計に冷却水をEGRクーラに流す必要があり、燃費が悪化する虞がある。
そこで、本発明の目的は、ウォーターポンプの余計な駆動力を低減することで、燃費の悪化を抑制することができるエンジンの冷却回路を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明は、エンジンの冷却水出口とラジエータの冷却水入口とがエンジン冷却水戻し水路により接続されると共に、前記ラジエータの冷却水出口と前記エンジンの冷却水入口とがエンジン冷却水供給水路により接続され、前記エンジン冷却水供給水路にウォーターポンプが配設される冷却回路であって、前記ウォーターポンプよりも下流側の前記エンジン冷却水供給水路に接続されたEGR冷却水路と、前記EGR冷却水路に配設され、前記エンジンの排気系から吸気系に再循環させる排気ガスを冷却するEGRクーラと、前記EGR冷却水路に配設されたEGRクーラ側遮断バルブと、前記EGRクーラ側遮断バルブを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記エンジンの排気系から吸気系に排気ガスを再循環させる排気再循環を行うEGR領域内では、冷却水を前記EGRクーラに流すべく、前記EGRクーラ側遮断バルブを開とし、前記EGR領域外では、前記EGRクーラへの通水を遮断するべく、前記EGRクーラ側遮断バルブを閉とするものである。
前記EGR冷却水路に設けられ、EGRクーラ出口水温を検出するEGRクーラ出口水温検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記EGR領域外であっても、前記EGRクーラ出口水温検出手段により検出したEGRクーラ出口水温が所定温度以上のときには、前記EGRクーラ側遮断バルブを開とするものであっても良い。
本発明によれば、ウォーターポンプの余計な駆動力を低減することで、燃費の悪化を抑制することができるエンジンの冷却回路を提供することができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に示す本実施形態に係る冷却回路1においては、エンジン2は、シリンダブロック3とシリンダヘッド4とを有している。
エンジン2(シリンダヘッド4)の冷却水出口とラジエータ5の冷却水入口とはエンジン冷却水戻し水路6により接続されており、エンジン冷却水戻し水路6には、サーモスタット7が配設されている。エンジン冷却水戻し水路6は、エンジン2の冷却水出口とサーモスタット7の冷却水入口とを連通する第一エンジン冷却水戻し管6aと、サーモスタット7の冷却水出口とラジエータ5の冷却水入口とを連通する第二エンジン冷却水戻し管6bとから構成されている。
ラジエータ5の冷却水出口とエンジン2(シリンダブロック3)の冷却水入口とはエンジン冷却水供給水路8により接続されており、エンジン冷却水供給水路8には、ウォーターポンプ9が配設されている。エンジン冷却水供給水路8は、ラジエータ5の冷却水出口とウォーターポンプ9の吸込口とを連通する第一エンジン冷却水供給管8aと、ウォーターポンプ9の吐出口とエンジン2の冷却水入口とを連通する第二エンジン冷却水供給管8bとから構成されている。
ウォーターポンプ9は、エンジン2のクランクシャフト等に連結され、クランクシャフト等の回転で駆動される機械式のものである。
サーモスタット7とウォーターポンプ9とはバイパス管(バイパス水路)10によって接続されており、第一エンジン冷却水戻し管6a内の冷却水温度が所定温度(例えば、86℃)よりも低い場合には、サーモスタット7は自ずと閉となり、冷却水をラジエータ5には流さずにバイパス管10を介してウォーターポンプ9へと流すようになっている。
第二エンジン冷却水供給管8b(つまり、ウォーターポンプ9よりも下流側のエンジン冷却水供給水路8)にEGR冷却水路11が接続されており、EGR冷却水路11には、エンジン2の排気系から吸気系に再循環させる排気ガスを冷却するEGRクーラ12が配設されている。EGR冷却水路11の戻し部は、第二エンジン冷却水戻し管6b(つまり、サーモスタット7よりも下流側のエンジン冷却水戻し水路6)に接続されている。EGR冷却水路11は、第二エンジン冷却水供給管8bとEGRクーラ12の冷却水入口とを繋ぐ第一EGR冷却水管11aと、EGRクーラ12の冷却水出口と第二エンジン冷却水戻し管6bとを繋ぐ第二EGR冷却水管11bとから構成されている。
第一EGR冷却水管11a(つまり、EGRクーラ12よりも上流側のEGR冷却水路11)には、EGRクーラ12への水流量を制限する絞り部(絞り)13が設けられている。
本実施形態では、第一EGR冷却水管11a(EGR冷却水路11)の接続部よりも下流側の第二エンジン冷却水供給管8b(エンジン冷却水供給水路8)に、エンジン側遮断バルブ(以下、第一遮断バルブという)14が配設されており、第一エンジン冷却水戻し管6a(つまり、サーモスタット7よりも上流側のエンジン冷却水戻し水路6)には、エンジン出口水温を検出するエンジン出口水温センサ(エンジン出口水温検出手段)15が配設されている。第一遮断バルブ14は、制御手段としてのECU(電子制御ユニット)16により開閉制御されるものである。
EUC16は、エンジン2の暖機中は、エンジン2への通水を遮断する一方で冷却水をEGRクーラ12のみに流すべく、第一遮断バルブ14を閉とし、一方、エンジン2の暖機中を除く通常運転時(暖機完了)は、冷却水をエンジン2及びEGRクーラ12に流すべく、第一遮断バルブ14を開とするようになっている。
本実施形態では、ECU16は、エンジン出口水温センサ15により検出されるエンジン出口水温が所定温度(例えば、80℃)未満のときにエンジン2が暖機中と判断し、一方、エンジン出口水温センサ15により検出されるエンジン出口水温が前述の所定温度以上のときにエンジン2の通常運転時と判断するようになっている。
ECU16による第一遮断バルブ14の制御フローを図3により説明する。
先ず、ECU16は、ステップS11において、エンジン2が暖機中であるか否かを判定する。次いで、ステップS11においてエンジン2が暖機中である(YES)と判断した場合、ECU16は、ステップS12において第一遮断バルブ14を閉とし、本制御をリターンする。一方、ステップS11においてエンジン2が暖機中でない(NO;通常運転時)と判断した場合、ECU16は、ステップS13において第一遮断バルブ14を開とし、本制御をリターンする。
また、本実施形態では、絞り部13よりも上流側の第一EGR冷却水管11a(つまり、絞り部13及びEGRクーラ12よりも上流側のEGR冷却水路11)に、EGRクーラ側遮断バルブ(以下、第二遮断バルブという)17が配設されており、第二EGR冷却水管11b(つまり、EGRクーラ12よりも下流側のEGR冷却水路11)には、EGRクーラ出口水温を検出するEGRクーラ出口水温センサ(EGRクーラ出口水温検出手段)18が配設されている。第二遮断バルブ17は、ECU16により開閉制御されるものである。
EUC16は、エンジン2の排気系から吸気系に排気ガスを再循環させるEGR(排気再循環)を行うEGR領域内(図2参照)では、冷却水をEGRクーラ12に流すべく、第二遮断バルブ17を開とし、一方、EGR領域外では、EGRクーラ12への通水を遮断するべく、第二遮断バルブ17を閉とするようになっている。前述のEGR領域は、例えば、エンジン負荷が低い低負荷領域に設定される(図2参照)。
本実施形態では、ECU16は、図示しないEGR通路にEGRクーラ12と直列に配設されるEGRバルブが開のときにEGR領域内と判断し、一方、前述のEGRバルブが閉のときにEGR領域外と判断するようになっている。EGRバルブが開のときは、EGRを行っていると判断でき、一方、EGRバルブが閉のときは、EGRを行っていないと判断できるためである。
また、ECU16は、EGR領域外であっても、EGRクーラ出口水温センサ18により検出したEGRクーラ出口水温が所定温度(例えば、95℃)以上のときには、第二遮断バルブ17を開とするようになっている。このような条件で第二遮断バルブ17を開とするのは、EGRクーラ12内の冷却水の沸騰を防止するためである。係る所定温度は、冷却水が沸騰する温度(沸点)よりも低く設定される。
ECU16による第二遮断バルブ17の制御フローを図4により説明する。
先ず、ECU16は、ステップS21において、EGR領域外であるか否かを判定する。ステップS21においてEGR領域外である(YES)と判断した場合、ECU16は、ステップS22において第二遮断バルブ17を閉とし、ステップS24に進む。一方、ステップS21においてEGR領域外でない(NO;EGR領域内)と判断した場合、ECU16は、ステップS23において第二遮断バルブ17を開とし、本制御をリターンする。
次いで、ECU16は、ステップS24において、EGRクーラ出口水温センサ18により検出したEGRクーラ出口水温が所定温度以上であるか否かを判定する。ステップS24においてEGRクーラ出口水温が所定温度以上である(YES)と判断した場合、ECU16は、ステップS25において第二遮断バルブ17を開とし、本制御をリターンする。一方、ステップS24においてEGRクーラ出口水温が所定温度未満である(NO)と判断した場合、ECU16は、第二遮断バルブ17を閉とした状態を維持し、本制御をリターンする。
次に、本実施形態の作用を説明する。
EGR領域内では、ECU16によって第二遮断バルブ17が開とされ、EGRクーラ12に冷却水が流れるようになる。この際、絞り部13によりEGRクーラ12への水流量は制限される。EGRクーラ12で要求される水流量がエンジン2で要求される水流量と比較して少ないためである。
一方、EGR領域外では、ECU16によって第二遮断バルブ17が閉とされ、EGRクーラ12への通水が遮断される。EGR領域外においては、前述のEGRバルブが閉とされ、EGRクーラ12への排気ガスの供給が止められるため、EGRクーラ12への通水を一時的に遮断しても影響はない。なお、第二遮断バルブ17が閉とされても、エンジン2(シリンダブロック3、シリンダヘッド4)への水流量は変化しない。
本実施形態によれば、EGR領域外ではEGRクーラ12の回路(EGR冷却水路11)が閉じられるため、ウォーターポンプ9の吐出流量が下がり、結果としてウォーターポンプ9の駆動力が低減する。よって、燃費が向上する。
つまり、EGR領域外ではEGRクーラ12に無駄に冷却水を流さないので、ウォーターポンプ9の余計な駆動力を低減することができる。その結果、燃費が向上する。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態には限定されず他の様々な実施形態を採ることが可能である。
例えば、第二EGR冷却水管11b(つまり、EGRクーラ12よりも下流側のEGR冷却水路11)に絞り部13を配設しても良い。このようにしても、EGRクーラ12への水流量を制限することが可能である。
また、図5に示すように、第二EGR冷却水管11b(つまり、EGRクーラ12よりも下流側のEGR冷却水路11)に、第二遮断バルブ17を配設しても良い。このようにしても、第二遮断バルブ17を閉とすることで、EGRクーラ12への通水を遮断することが可能である。
さらに、本発明は、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン等の各種エンジンの冷却回路に適用することができる。
1 冷却回路
2 エンジン
5 ラジエータ
6 エンジン冷却水戻し水路
8 エンジン冷却水供給水路
9 ウォーターポンプ
11 EGR冷却水路
12 EGRクーラ
16 ECU(制御手段)
17 EGRクーラ側遮断バルブ(第二遮断バルブ)
18 EGRクーラ出口水温センサ(EGRクーラ出口水温検出手段)
2 エンジン
5 ラジエータ
6 エンジン冷却水戻し水路
8 エンジン冷却水供給水路
9 ウォーターポンプ
11 EGR冷却水路
12 EGRクーラ
16 ECU(制御手段)
17 EGRクーラ側遮断バルブ(第二遮断バルブ)
18 EGRクーラ出口水温センサ(EGRクーラ出口水温検出手段)
Claims (2)
- エンジンの冷却水出口とラジエータの冷却水入口とがエンジン冷却水戻し水路により接続されると共に、前記ラジエータの冷却水出口と前記エンジンの冷却水入口とがエンジン冷却水供給水路により接続され、前記エンジン冷却水供給水路にウォーターポンプが配設される冷却回路であって、
前記ウォーターポンプよりも下流側の前記エンジン冷却水供給水路に接続されたEGR冷却水路と、前記EGR冷却水路に配設され、前記エンジンの排気系から吸気系に再循環させる排気ガスを冷却するEGRクーラと、前記EGR冷却水路に配設されたEGRクーラ側遮断バルブと、前記EGRクーラ側遮断バルブを制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、
前記エンジンの排気系から吸気系に排気ガスを再循環させる排気再循環を行うEGR領域内では、冷却水を前記EGRクーラに流すべく、前記EGRクーラ側遮断バルブを開とし、
前記EGR領域外では、前記EGRクーラへの通水を遮断するべく、前記EGRクーラ側遮断バルブを閉とする
ことを特徴とするエンジンの冷却回路。 - 前記EGR冷却水路に設けられ、EGRクーラ出口水温を検出するEGRクーラ出口水温検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記EGR領域外であっても、前記EGRクーラ出口水温検出手段により検出したEGRクーラ出口水温が所定温度以上のときには、前記EGRクーラ側遮断バルブを開とする
請求項1に記載のエンジンの冷却回路。
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