JP2010229878A - 内燃機関の冷却システム - Google Patents

内燃機関の冷却システム Download PDF

Info

Publication number
JP2010229878A
JP2010229878A JP2009077510A JP2009077510A JP2010229878A JP 2010229878 A JP2010229878 A JP 2010229878A JP 2009077510 A JP2009077510 A JP 2009077510A JP 2009077510 A JP2009077510 A JP 2009077510A JP 2010229878 A JP2010229878 A JP 2010229878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
egr
cooling
internal combustion
combustion engine
exhaust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009077510A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Kato
雄一 加藤
Yasuyuki Irisawa
泰之 入澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009077510A priority Critical patent/JP2010229878A/ja
Publication of JP2010229878A publication Critical patent/JP2010229878A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

【課題】EGRの実行中にEGR弁が開弁状態で固着した場合に、筒内に流入するガスの温度上昇に起因するノッキングや燃費悪化、EGRクーラの劣化などを抑制できる技術を提供する。
【解決手段】V型内燃機関の右バンク1の排気を冷却する右排気冷却装置13と、左バンク51の排気を冷却する左排気冷却装置63とを備えており、EGR通路30は左バンク51からの左排気管55に接続されている。EGRの実行中にEGRバルブ32が開弁状態で固着した場合に、冷却水流量制御バルブ14の開度を絞ることで、左バンク51の左排気冷却装置63に流入する冷却水流量を増加させ左バンク51からの排気に対する冷却能力を上昇させる。これによりEGRガスの温度を効率的に低下させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の冷却システムに関する。
近年、内燃機関の燃費を向上させるとともに排気に含まれる窒素酸化物(以下、「NOx」ともいう)の量を低減する技術として、排気通路と吸気通路とをEGR通路で連通し、排気の一部を吸気系に再循環させる排気再循環(以下、「EGR」ともいう。)装置が知られており、より多くのEGRガスを再循環させる大量EGR化が促進されている。
ところで、排気再循環装置によって再循環される排気(EGRガス)の量について、EGRガスの量が少な過ぎる場合には、燃費の向上やNOx低減といった効果を充分に得る
ことが出来なくなる。一方、EGRガスの量が多過ぎる場合には、燃焼が不安定になり失火やエミッションの悪化、触媒劣化が生じたり、高温のEGRガスにより吸気温度が上昇しノッキングやEGRクーラの劣化が生じたりといった不都合が生じる虞がある。
従って、上記のEGR通路にはEGR弁が設けられ、このEGR弁の開度を調節することでEGRガスの量が適切に制御される。上記したように大量のEGRガスを吸気系に再循環するためには、EGR通路における流路面積をより大きくするとともにEGR弁の開口径も大きくする必要がある。そうすると、何らかの原因でEGR弁が開弁状態で固着した場合には、大量且つ高温のEGRガスが吸気系に過剰供給され、ノッキングの発生によるドライバビリティや燃費の悪化、内燃機関の劣化、あるいは、EGRクーラに容量以上のEGRガスが流入してEGRクーラが熱劣化するなどの不都合が生じるおそれがある。
これに関連して、EGR弁が開弁状態で故障した際に、燃料噴射量を低減させて排気温度を低下させることでEGR弁の熱劣化を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この従来技術によって燃料噴射量を低減した場合でも、EGRガスを冷却する能力には変化がないため、EGR弁の固着によりEGRガスが大量に導入される中で、気筒内に流入するEGRガスの温度が上昇し、ノッキングが発生し易くなるおそれがあった。
このようなEGR弁の故障に起因するノッキングの発生を回避するために点火の遅角制御を行うと、さらに燃焼悪化が生じ排気温度も上昇するため、上記の課題が完全に解決することはできない。また、燃料噴射量の低減によりトルクが低下し、運転者の要求出力を満たすことができない。
その他、関連する技術としては、EGR弁が開弁状態で固着した場合に、減筒運転を行い、且つ吸入空気量を増量することで一気筒あたりのEGR量を減少させて燃焼を良好に維持する技術(特許文献2参照。)や、EGR弁の異常を判定する手段と、EGR弁の異常を判定する手段の出力に基づき目標燃料噴射時期を設定する手段とを備え、EGR弁の故障時の開度に応じて燃料噴射量を設定する技術(特許文献3参照。)が提案されている。
特開平9−25852号公報 特開2005−207285号公報 特開平11−22561号公報
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、EGRの実行中にEGR弁が開弁状態で固着した場合に、筒内に流入するガスの温度上昇に起因する種々の不都合を抑制できる技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、内燃機関、該内燃機関における吸気及び排気の少なくとも一を冷却する手段を備えており、EGRの実行中にEGR弁が開弁状態で固着した場合に、冷却手段の冷却能力を上昇させ、筒内に流入するガスの温度上昇に起因する種々の不都合を抑制することを最大の特徴とする。
より詳しくは、内燃機関の排気通路と吸気通路とを連通するEGR通路及び、該EGR通路を通過する排気の量を制御するEGR弁を有するとともに、前記排気通路を通過する排気の一部をEGRガスとして前記吸気通路に再循環させるEGR手段と、
内燃機関及び該内燃機関の吸気及び排気の少なくとも一を冷却する冷却手段と、
前記EGR弁が開弁した状態で固着したことを検出する固着検出手段と、を備え、
前記固着検出手段によって前記EGR弁が開弁した状態で固着したことが検出された場合に、前記冷却手段の冷却能力を上昇させることを特徴とする。
これによれば、EGR手段のEGR弁が開弁状態で固着した場合に、気筒に流入するガスが高温となることに起因するノッキングの発生及び、ノッキングの発生にともなう点火遅角制御による燃焼の悪化を抑制でき、ドライバビリティや燃費の悪化を抑制できる。また、排気温度の上昇によるEGRクーラの溶損など排気系に配置された部材の劣化を抑制することができる。
また、本発明においては、前記冷却手段は、前記EGR通路に設置され該EGR通路を通過するEGRガスを冷却するEGRクーラを有し、
前記固着検出手段によって前記EGR弁が開弁した状態で固着したことが検出された場合に、前記冷却手段における前記内燃機関の排気を冷却する冷却能力を上昇させるとともに前記EGRクーラの冷却能力を低下させるようにしてもよい。
この場合は、冷却手段がEGR通路を通過するEGRガスを冷却するEGRクーラを有しており、EGR弁が正常動作している間には、冷却手段は、内燃機関の排気を冷却するとともに、EGRクーラによってEGRガスを冷却している。そして、EGR弁が開弁状態で固着した場合には、EGRクーラに容量以上の高温のEGRガスが流入し、さらに、内燃機関からの排気の温度が上昇しEGRガスの温度も上昇するため、結果としてEGRクーラを劣化させてしまうおそれがある。
そこで、本発明においては、EGR弁が開弁状態で固着した場合には、冷却手段の冷却能力を上昇させる。そして、冷却手段全体としての冷却能力に制限がある場合には、EGRクーラの冷却能力を低下させてでも、前記内燃機関の排気を冷却する冷却能力を上昇させることとした。これにより、EGRクーラに流入する排気の温度を低下させることができるので、EGRクーラの熱劣化を抑制することができる。
また、本発明においては、前記冷却手段は、前記内燃機関における排気マニホルドを冷却するマニホルド冷却装置を有するようにしてもよい。そうすれば、内燃機関から排出された直後の排気を直接冷却することができ、より効率的に内燃機関の排気の温度を低下させることができる。
また、本発明においては、前記冷却手段は、前記内燃機関のシリンダブロックを冷却するシリンダブロック冷却装置と、前記内燃機関のシリンダヘッドを冷却するシリンダヘッド冷却装置と、を有し、
前記固着検出手段によって前記EGR弁が開弁した状態で固着したことが検出された場合に、前記シリンダブロック冷却装置と前記シリンダヘッド冷却装置のうち、前記シリンダヘッド冷却装置の冷却能力を上昇させるようにしてもよい。
この発明は、冷却手段において、内燃機関のシリンダブロックの冷却をシリンダブロック冷却装置によって行い、シリンダヘッドの冷却をシリンダヘッド冷却装置によって行う場合についての発明である。そして、固着検出手段によってEGR弁が開弁状態で固着したことが検出された場合には、シリンダブロック冷却装置とシリンダヘッド冷却装置のうち、シリンダヘッド冷却装置の冷却能力を上昇させる。
ここで、気筒に流入するガスの温度が上昇することに起因するノッキングを抑制するには、内燃機関のうちシリンダヘッドを集中的に冷却することが望ましい。それは、シリンダブロックには鋳鉄のシリンダーライナーが含まれており冷却効率が低いのに対し、ノッキングを抑制するには、アルミ材のシリンダヘッドを冷却するのが最も効率的であることによる。また、燃焼室、吸気ポートなど、ノッキングの発生に影響を及ぼす部分をより近くから冷却できることによる。従って、本発明では、固着検出手段によってEGR弁が開弁状態で固着したことが検出された場合には、シリンダヘッド冷却装置の冷却能力を優先的に上昇させることで、より効率的にノッキングを抑制できる。また、排気ポートから排出される排気の温度も効率的に低下させることができるため、EGRクーラの劣化をより効率的に抑制することができる。
また、本発明においては、前記内燃機関は、複数のバンクを有する複数バンク内燃機関であり、
前記EGR手段は、前記複数のバンクのうちの一部のバンクに接続された排気通路を通過する排気をEGRガスとして吸気通路に再循環し、
前記固着検出手段によって前記EGR弁が開弁した状態で固着したことが検出された場合に、前記冷却手段は、前記一部のバンクおよび/または該一部のバンクの排気に対する冷却能力を上昇させるようにしてもよい。
この発明は、V型内燃機関のように複数のバンクを有する内燃機関に関する。このような場合は、通常、EGR通路は複数のバンクのうちの一部のバンクに接続された排気通路に接続されており、その一部のバンクからの排気をEGRガスとして吸気系に再循環させることが多い。例えばV型内燃機関の場合には片方のバンクからの排気をEGRガスとして再循環させる。
このような複数のバンクを有する内燃機関において、EGR弁が開弁状態で固着した場合には、冷却手段は、複数のバンクのうち、EGR通路が接続された排気通路が接続されたバンクの冷却に対する冷却能力を上昇させる。これにより、より効率的にEGRガスの温度を低下させることができ、気筒に流入するガスの温度が高温となることによるノッキングの発生や、EGRクーラの劣化を抑制することができる。
また、本発明においては、前記固着検出手段によって前記EGR弁が開弁した状態で固着したことが検出された場合に、前記内燃機関における点火時期を進角させるようにしてもよい。
そうすれば、EGR弁が開弁状態で固着した場合に、冷却手段により内燃機関やその吸
気、排気の冷却能力を上昇させたことによる排気温度の低下効果に加えて、内燃機関における点火時期の進角によっても排気温度を低下させることができ、より確実に排気の温度を低下させることができる。
また、本発明においては、前記固着検出手段によって前記EGR弁が開弁した状態で固着したことが検出された場合に、前記内燃機関における燃料噴射量を低減してもよい。
そうすれば、EGR弁が開弁状態で固着した場合に、冷却手段により内燃機関やその吸気、排気の冷却能力を上昇させたことによる排気温度の低下効果に加えて、内燃機関における燃料噴射量を低減することによっても排気温度を低下させることができ、より確実に排気の温度を低下させることができる。
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
本発明にあっては、EGRの実行中にEGR弁が開弁状態で固着した場合に、より確実に内燃機関やその吸気、排気の温度上昇を抑制できる。従って、より確実にノッキングの発生によるドライバビリティや燃費の悪化を抑制できるとともに、内燃機関自体やEGRクーラの熱劣化を抑制することができる。
本発明の実施例1における内燃機関と、その吸排気系及び冷却システムの概略構成を示す図である。 本発明の実施例1におけるEGRバルブ固着対応ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施例1におけるEGRバルブの固着開度と冷却水流量制御バルブの目標開度との関係を示すグラフである。 本発明の実施例2における内燃機関と、その吸排気系及び冷却システムの概略構成を示す図である。 本発明の実施例2におけるEGRバルブの固着開度とEGRクーラ冷却水流量との関係を示すグラフである。 本発明の実施例3における内燃機関及び冷却システムの概略構成を示す図である。 本発明の実施例3におけるシリンダヘッド及びシリンダヘッド側冷却水路の概略構成を示す図である。 本発明の実施例4における内燃機関と、その吸排気系及び冷却システムの概略構成を示す図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
図1には本発明を適用する内燃機関及び吸排気系、冷却システムについての概略構成を示す。図1に示す内燃機関は、右バンク1及び左バンク51を有し、各バンク1、51に各3つずつの気筒2、52を有するV型内燃機関である。内燃機関の左右バンク1、51には、共通の吸気マニホルド3が接続されており、吸気マニホルド3の各枝管は吸気ポートを介して左右バンク1、51の各気筒2、52の燃焼室と接続されている。吸気マニホルド3は上流において共通吸気管5に接続されている。
次に内燃機関の排気系について説明する。内燃機関の右バンク1には、右排気マニホルド4が接続されており、右排気マニホルド4の各枝管は排気ポートを介して右バンク1の各気筒2の燃焼室と接続されている。また、内燃機関の左バンク51には、左排気マニホルド54が接続されており、左排気マニホルド54の各枝管は排気ポートを介して左バンク51の各気筒52の燃焼室と接続されている。また、左排気マニホルド54は下流側において左排気管55に接続されている。
また、内燃機関には、共通吸気管5と左排気管55とを連通するEGR(排気再循環)通路30が形成されている。このEGR通路30は、左排気管55を通過する排気の一部を共通吸気管5に再循環する機能を有する。EGR通路30には、同通路30内を流れるガス(EGRガス)の流れ方向(図1中において点線矢印で示す)に沿って上流から下流にかけ、EGRクーラ31とEGR弁32とが順次配設されている。
EGRクーラ31は、EGR通路30の周囲を取り巻くように設けられEGRガスを冷却する。EGR弁32は、無段階に開閉される電子制御弁(開閉弁)であり、EGRガスの流量を自在に調整することができる。ここで、EGR通路30及びEGR弁32は、本実施例においてEGR手段を構成する。
次に、本実施例の内燃機関を冷却するための冷却システムについて説明する。冷却システムは、ラジエータ21と、内燃機関に冷却水を循環させる冷却水路20とを有する。ラジエータ21には、ラジエータ流入水路20bが接続されており、内燃機関を冷却した後の比較的高温の冷却水がラジエータ21に流入するようになっている。また、ラジエータ21にはラジエータ流出水路20aが接続されており、ラジエータ21で冷却された冷却水が内燃機関側に流出していくようになっている。
ラジエータ流出水路20aにはサーモスタット22が設けられており、冷却水温度が低い場合には冷却水がラジエータ21を通過しないようになっている。また、ラジエータ流出水路20aは内燃機関の回転と連動するウォータポンプ23に接続されており、このウォータポンプ23の作動で冷却水が循環するようになっている。
ウォータポンプ23には、右バンク冷却水路12と、左バンク冷却水路62とが接続されている。右バンク冷却水路12は、右バンク1を図中左側から右側へと通過しており、右バンク冷却水路12を通過する冷却水が気筒2及び吸気ポートや排気ポートを冷却する。そして、右バンク1を通過した後の右バンク冷却水路12は、右排気冷却装置13に接続されている。この右排気冷却装置13内においては、特に排気マニホルド4の枝管近傍に冷却水が通過する構成となっており、冷却水による排気ガスの優先的な冷却が可能になっている。
右排気冷却装置13を通過した後の右バンク冷却水路12はラジエータ流出水路20aにおけるサーモスタット22とウォータポンプ23との間の部分に合流する。また、右バンク1を通過した右バンク冷却水路12と右排気冷却装置13との接続部の上流側の部分には、冷却水流量制御バルブ14が設けられている。また、右バンク冷却水路12における冷却水流量制御バルブ14の直上流には、ラジエータ流入水路20bが接続されている。従って、冷却水流量制御バルブ14が閉弁した場合には、冷却水は、右排気冷却装置13には流入せずラジエータ21に流入する。すなわち、冷却水流量制御バルブ14の開度により、右バンク冷却水路12を通過する冷却水のうち、右排気冷却装置13に流入するものと右排気冷却装置13に流入せず直接ラジエータ21に流入するものとの割合を調整することが可能となっている。
一方、左バンク冷却水路62は、左バンク51を図中左側から右側へと通過しており、左バンク冷却水路62を通過する冷却水が気筒52及び吸気ポートや排気ポートを冷却する。そして、左バンク51を通過した後の左バンク冷却水路62は、左排気冷却装置63に接続されている。この左排気冷却装置63においては、特に排気ポート54の枝管近傍に冷却水が通過する構成となっており、冷却水による排気ガスの優先的な冷却が可能になっている。
左排気冷却装置63を通過した後の左バンク冷却水路62はラジエータ流出水路20aにおけるサーモスタット22とウォータポンプ23との間の部分に合流する。また、左バンク51を通過した後の左バンク冷却水路62が左排気冷却装置63に接続される接続部の上流側には、ラジエータ流入水路20bが接続されている。
また、左バンク冷却水路62から分岐したラジエータ流入水路20bからは、EGR冷却水路33がさらに分岐している。このEGR冷却水路33は、EGRクーラ31内を通過しており、EGRクーラ31においてEGRガスを冷却した後、左排気冷却装置63から出た左バンク冷却水路62と合流し、さらにラジエータ流出水路20aと合流する。
内燃機関には、電子制御ユニット(Electronic Control Unit:ECU)25が併設されている。ECU25は、中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及びバックアップRAM等からなる論理演算回路を備え、各種センサの信号に基づいて内燃機関の各種構成要素を統括制御する。ECU25には冷却水流量制御バルブ14及びEGRバルブ32が電気的に接続されており、ECU25からの指令により冷却水流量制御バルブ14及びEGRバルブ32の開度の制御が可能となっている。
ここで、EGRバルブ32が故障し、目標値より大きい開度で固着した場合について考える。この場合には、EGRガスの量は増加する一方、EGRクーラ31を通過する冷却水量は変化しないため、EGRクーラ31を通過した後のEGRガスの温度が上昇する。そうすると、右バンク1の気筒2及び、左バンク51の気筒52に導入されるガス(吸気)の温度が上昇する。このため圧縮時の混合気温度が上昇しノッキングが発生し易い状態となる。
これに対してノッキング抑制のためにKSC制御によって点火時期の遅角制御を行うと、このことにより燃焼が悪化するので燃費が悪化する。また、KSC制御の許容範囲外の点火遅角が要求された場合には逆に重大なノッキングが発生して内燃機関自体が劣化するおそれもある。
さらに、気筒2、52には設定された量よりも多量のEGRガスが流入しEGR率が過大となるので、このことによっても燃焼が悪化する。そして、失火が発生しエミッションの悪化を招来するおそれもある。その他に、EGRバルブ32がEGRバルブ開度の目標値より小さい開度で固着した場合には、EGRガス量が設定値よりも少なくなるのに対し、点火時期は設定EGR量で決められた値であるので、過進角の状態となり結果としてノッキングが発生し易くなる。
このような不都合に対し、本実施例の内燃機関においては、EGRバルブ32の開弁状態での固着(以下、開固着ともいう)が検出された場合には、左排気冷却装置63の冷却能力を高めて排気ガスの温度を低下させ、EGRバルブ32が開固着したとしても、EGRガスの温度を低下させて燃焼や内燃機関自体への影響を抑制することとした。
具体的には、図1において、EGRバルブ32が開弁状態で固着したことが検出された
場合には、冷却水流量制御バルブ14の開度を小さくする。このことで、右排気冷却装置13における冷却水の流量を減少させ、左排気冷却装置63に流入する冷却水の流量を増加させる。これにより、左バンク51からの排気の温度を低下させることができ、EGR通路30を通過するEGRガスの温度を低下させることが可能となる。
また、その際、右バンク1から出てラジエータ流入水路20bからラジエータ21に直接戻る冷却水の流量も増加するので、冷却水の温度をより効率的に低下させることが可能である。また、同時に、EGRクーラ31に流入する冷却水の流量をも増加させることができ、EGRクーラ31におけるEGRガスの冷却効率も向上させることができる。
このことにより、EGRバルブ32が開弁状態で固着した場合にも、高温のEGRガスの量が増加することによるノッキングの発生を抑制でき、ドライバビリティや燃費の悪化、内燃機関自体の劣化を抑制することができる。
図2には、本実施例におけるEGRバルブ固着対応ルーチンの処理についてのフローチャートを示す。本ルーチンは、ECU25のROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関の稼動中は所定時間毎に実行される。
本ルーチンが実行されると、先ずS101においてEGRバルブ32の開度が検出される。具体的には、EGRバルブ32に設けられた開度センサー(図示せず)の出力により検出される。なお、開度センサー(不図示)が備えられていない場合には、EGRガスの量と相関の高い吸気の温度や、吸気管負圧を検知し、それらの値とEGRバルブ32の開度との関係が格納されたマップから、EGRバルブ32の開度を導出してもよい。S101の処理が終了するとS102に進む。
S102においては、EGRバルブ32が開固着しているか否かを判定する。具体的には、EGRバルブ32の開度は内燃機関の運転状態に応じた目標値に制御されているところ、S101において検出された実際のEGRバルブ32の開度が運転状態に応じた目標値から所定量以上ずれており、且つ開度が零でないか否かで判定する。ここで所定量は予め実験などによって求めた閾値としての開度ずれ量である。S102においてEGRバルブ32が開固着していると判定された場合にはS103に進む。一方、EGRバルブ32が開固着していないと判定された場合にはS105に進む。
S103においては、S101で検出されたEGRバルブ32の実際の固着開度より、目標とすべき冷却水流量制御バルブ14の開度を導出する。これは、開固着時のEGRバルブ32の開度が小さければEGRクーラ31に流入するEGRガス量が少なくなり、排気ガスの温度低下要求は小さくなり、左排気冷却装置63に流入する冷却水の量は少なくてもよくなるので、EGRバルブ32の固着開度に応じて冷却水流量制御バルブ14の開度を制御するものである。
具体的には、EGRバルブ32の固着開度と、冷却水流量制御バルブ14の目標開度との関係を予め実験などにより求めてマップ化しておき、S101において得られたEGRバルブ32の固着開度に応じた冷却水流量制御バルブ14の開度の値をマップから読み出して導出する。図3には、このマップの基礎となる、EGRバルブ32の固着開度と、冷却水流量制御バルブ14の目標開度との関係のグラフの例を示す。S103の処理が終了するとS104に進む。
S104においては、冷却水流量制御バルブ14の開度を、S103で得られた目標開度に調整する。これにより、右排気冷却装置13に流入する冷却水流量が減少し、代わりに左排気冷却装置63に流入する冷却水流量が増加する。その結果、左バンク51から排
出される排気の温度は低下するので、EGRガスの温度も低下する。S103の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
S105においては、冷却水流量制御バルブ14を予め定められた基本開度に調整する。本実施例においてはこの基本開度は、全開状態を意味する。S105の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したとおり、本実施例によれば、EGRバルブ32の開固着が発生した場合にも、EGRガスの温度及び、EGRガスを含んだ吸気温度を適正化することができ、ノッキングの発生に起因するドライバビリティや燃費の悪化、内燃機関自体の劣化を抑制することができる。
なお、本実施例において右バンク冷却水路12、左バンク冷却水路62、右排気冷却装置13、左排気冷却装置63、EGRクーラ31は冷却手段を構成する。特に右排気冷却装置13と左排気冷却装置63とは、マニホルド冷却装置に相当する。また、本発明における固着検出手段は、図2においてS101及びS102の処理を行うECU25を含んで構成される。
また、本実施例においては、EGRバルブ32の固着開度と、冷却水流量制御バルブ14の目標開度との間との関係は、図3に示すようなリニアな関係であってもよいし、EGRバルブ32の固着開度が大きくなるにつれて冷却水流量制御バルブ14の目標開度が多段階あるいは2段階に増加するような関係であってもよい。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例では、内燃機関及び排気の冷却装置と、EGRガスの冷却装置とを独立に有しており、EGRバルブ32の開固着が検出された場合には、EGRガスの冷却装置の冷却能力を高める例について説明する。
ここで、何らかの原因でEGRバルブ32が全開状態で固着した場合について考える。このような場合には、EGRクーラ31に流入するEGRガスの量がEGRクーラ31の容量を超えるおそれがある。これは、もともとEGRバルブ32が、経年変化やデポジットの付着によるバルブ開度の実質的な減少を考慮して設計されているため、機械的にEGRバルブ32を全開にすると、通常の制御で想定している範囲を超えた量のEGRガスが流入し、EGRクーラ31など他の構成要素の容量を超えてしまうことによる。このような場合には、高温で且つ大量のEGRガスがEGRクーラ31に流入するので、EGRクーラ31が熱劣化を起こす場合がある。
これに対し、本実施例においては、EGRバルブ32の開固着が検出された場合には、EGRガスの冷却装置の冷却能力を高め、EGRガスの温度を低下させるとともに、EGRクーラ31の熱劣化を抑制している。
図4には、本実施例に係る内燃機関と吸排気系、冷却システムについて示す。図4において図1と同等の構成には同じ符号をつけて説明は省略する。本実施例に示す冷却システムと、図1に示した冷却システムとを比較した場合には、本実施例においては右排気冷却装置13、左排気冷却装置63を備えていない点が異なる。また、EGRクーラ31に冷却水を流入させるためのEGR冷却水路34とEGR冷却水路34を通過する冷却水の流量を制御する電動ウォータポンプ35、EGR冷却用ラジエータ36を備えており、さらに、EGR冷却用ラジエータ36には、これを空冷するための電動ファン37が隣接されている点が異なる。
本実施例において、EGRバルブ32が開固着した場合には、電動ウォータポンプ35の回転数を増加させEGRクーラ31を通過する冷却水の流量を増加させて、EGRガス温度の低下を図る。この際、EGRバルブ32が固着した開度に応じて、電動ウォータポンプ35の回転数を制御し、消費電力の低減を図る。具体的には、図5に示すように、EGRバルブ32の固着開度が大きいほど、電動ウォータポンプ35の回転数を増加させる。
さらに、本実施例においては、EGR冷却用ラジエータ36を空気冷却してEGRクーラ31の冷却水温をさらに低下させる電動ファン37を備えている。そして、EGRバルブ32の固着開度に応じて、固着開度が大きい程、電動ウォータポンプ35の回転数を上昇させるとともに電動ファン37の回転数を上昇させ、EGRクーラ31の冷却水温をより低下させる。
以上、説明したように、本実施例においては、EGRクーラ31に流入する冷却水の水路であるEGR冷却水路34と、電動ウォータポンプ35、EGR冷却用ラジエータ36及び電動ファン37を有している。そして、このEGR冷却水路34を通過する冷却水の流量を制御するとともに、この冷却水を空冷するEGR冷却用ラジエータ36を電動ファン37によって冷却することとした。これにより、電動ウォータポンプ35と電動ファン37の回転数を適宜制御することで、冷却水の温度をより確実に、またはより正確に制御することが可能となる。
これによれば、より確実に、EGRバルブ32の開固着に起因するノッキングの発生を抑制することができる。その結果、より確実にドライバビリティや燃費の悪化、内燃機関自体やEGRクーラの劣化を抑制することができる。
なお、本実施例においては、EGRバルブ32の固着開度と、EGRクーラ冷却水流量(電動ウォータポンプ35の回転数)との間との関係は、図5に示すようなリニアな関係であってもよいし、EGRバルブ32の固着開度が大きくなるにつれてEGRクーラ冷却水流量(電動ウォータポンプ35の回転数)が多段階あるいは2段階に増加するような関係であってもよい。また、EGRバルブ32の固着開度と、電動ファン37の回転数との関係は、リニアな関係であってもよいし、EGRバルブ32の固着開度が大きくなるにつれて電動ファン37の回転数が多段階あるいは2段階に増加するような関係であってもよい。さらに、本実施例においては必ずしも電動ファン37は必要なく、電動ウォータポンプ35の回転数だけでEGRクーラ31における冷却能力を制御しても構わない。
次に、本発明の実施例3について説明する。本実施例においては、内燃機関の冷却システムの冷却水路がシリンダブロック側とシリンダヘッド側とを独立して設けられている例であり、EGRバルブの開固着時には、シリンダヘッド側を通過する冷却水路における冷却水流量を増加させる例について説明する。図1と同等の構成には同じ符号をつけて説明は省略する。
図6には、本実施例における冷却システムの概略を示す。本実施例においては、ラジエータ流出水路20aは、ウォータポンプ23を通過した後、シリンダヘッド側冷却水路12aと、シリンダブロック側冷却水路12bとに分岐する。シリンダヘッド1aを通過した後のシリンダヘッド側冷却水路12aは(シリンダブロック側冷却水路12bと合流した後)サーモスタット22に接続されている。サーモスタット22はラジエータ流入水路20bに接続されているとともに、ラジエータ流出水路20aにも接続されており、サーモスタット22が開弁した場合には、シリンダヘッド側冷却水路12aを通過する冷却水の一部はラジエータ21に流入するとともに、他の一部はラジエータ流出水路20aに流
入して再度内燃機関の冷却に用いられる。
一方、シリンダブロック1bを通過した後のシリンダブロック側冷却水路12bには、水温センサ41が設けられており、シリンダブロック1bを冷却した後の冷却水の温度を検出することが可能となっている。また、シリンダブロック側冷却水路12bにおける、水温センサ41の下流には、ブロック側冷却水流量制御バルブ42が設けられており、シリンダブロック側冷却水路12bを通過する冷却水の流量を制御可能となっている。
ここで、EGRバルブ32の開固着が検出された場合には、ブロック側冷却水流量制御バルブ42を閉弁側に制御して、シリンダヘッド側冷却水路12aを通過する冷却水流量を増加させることとした。これにより、高温のEGRガスの量が増加することに起因してノッキングが発生するおそれのあるシリンダヘッド1a内に集中して冷却水を通過させることができ、より効率よくノッキングを抑制することが可能となる。
より具体的には、本実施例においては、サーモスタット22は冷却水温が70℃以上において開弁するように設定されている。また、EGRバルブ32が開固着していない正常時においては、ブロック側冷却水流量制御バルブ42は冷却水温が90℃以上となった場合に開弁するように制御される。これにより、正常時には、シリンダヘッド1aには比較的低温の冷却水が流入し(流路f1)ノッキングを効率的に防止するとともに、シリンダブロック1bには90℃以上の比較的高温の冷却水が流入し(流路f2)暖機性を向上させフリクションが低減されるようになっている。
そして、本実施例においては、冷却水温が90℃以上であっても、EGRバルブ32の開固着が検出された場合には、ブロック側冷却水流量制御バルブ42を閉弁側に調節する。これにより、シリンダブロック1bを通過する冷却水流量を低減するとともにシリンダヘッド1aを通過する冷却水流量を増加して、シリンダヘッド1aを集中的に冷却することとした。その結果、EGRバルブ32の開固着時におけるノッキング抑制効果をより大きくすることができる。
なお、本実施例において、シリンダヘッド側冷却水路12aはシリンダヘッド冷却装置を構成する。また、シリンダブロック側冷却水路12bはシリンダブロック冷却装置を構成する。
また、本実施例においては、EGRバルブ32の開固着が検出された場合に調節されるべき、ブロック側冷却水流量制御バルブ42の目標開度は、予め実験などによって定められた一定値であってもよい。あるいは、ブロック側冷却水流量制御バルブ42の目標開度は、EGRバルブ32の固着開度が大きい程、小さくなるように調節してもよい。
その際の、EGRバルブ32の固着開度と、ブロック側冷却水流量制御バルブ42の目標開度との関係は、リニアな関係であってもよいし、EGRバルブ32の固着開度が大きくなるにつれて多段階あるいは2段階に増加するような関係であってもよい。
ところで、本実施例においては、EGRバルブ32の開固着に起因して生じると考えられる不都合に応じて、シリンダブロック1aにおいてさらに集中的に冷却する部分を変更してもよい。図7には、その場合のシリンダブロック1a及び、シリンダブロック側冷却水路12aの平面図を示す。本実施例においてラジエータ流出冷却水路20aは、ウォータポンプ23を通過した後、シリンダヘッド側冷却水路12aに接続される。
シリンダヘッド側冷却水路12aは、吸気ポート冷却水路120a、気筒冷却水路121a、排気ポート冷却水路122aに分岐する。吸気ポート冷却水路120aには、吸気
冷却水流量制御バルブ43が備えられ、排気ポート冷却水路122aには、排気冷却水流量制御バルブ44が備えられ、各々に流入する冷却水の流量を制御可能となっている。
そして、前述のように、EGRバルブ32が開固着した場合にはシリンダヘッド側冷却水路12aに流入する冷却水流量を増加させる。そして、例えば運転状態との関係でノッキングが発生する可能性が大きいと判断された場合には、排気冷却水流量制御バルブ44を閉弁側に制御するとともに吸気冷却水流量制御バルブ43を開弁側に制御し、吸気ポート冷却水路120a及び気筒冷却水路121aに流入する冷却水量を増加させて吸気ポートを重点的に冷却する。一方、EGRクーラ31の劣化が生じる可能性が高いと判断された場合には、吸気冷却水流量制御バルブ43を閉弁側に制御するとともに排気冷却水流量制御バルブ44を開弁側に制御し、排気ポート冷却水路122a及び気筒冷却水路121aに流入する冷却水流量を増加させて排気ポートを重点的に冷却する。
このような制御により、EGRバルブ32の開固着時に生じうる不都合に応じて、吸気ポートまたは排気ポートのいずれかを集中的に冷却することが可能となり、ノッキングの発生、燃費の悪化や、EGRクーラの劣化をより確実に抑制することが可能となる。
次に、本発明の実施例4について説明する。本実施例においては、EGRバルブが開固着した場合に、内燃機関の排気を冷却する冷却能力を上昇させるとともに、EGRクーラの冷却能力を低下させる例について説明する。
図8には、本実施例における内燃機関と吸排気系、冷却システムについての概略構成を示す。以下、本実施例と実施例1との相違点についてのみ説明する。本実施例と図1に示した構成との相違点は、本実施例においては、EGR冷却水路33にEGR冷却水流量制御バルブ38を備えた点である。そして、本実施例においては、EGRバルブ32の開固着が検出された場合には、冷却水流量制御バルブ14を閉弁側に制御するとともに、EGR冷却水流量制御バルブ38を閉弁側に制御する。
そうすると、右排気冷却装置13及び、EGRクーラ31に流入する冷却水の流量を低減させ、左排気冷却装置63に流入する冷却水の流量を大幅に増加させることができる。これにより、EGRバルブ32の開固着時には、EGRクーラ31の冷却能力を低下させてでも、左排気冷却装置63における排気の冷却能力を上昇させることができる。
従って、少なくともEGRクーラ31に流入するEGRガスの温度を可及的に低くすることができ、EGRクーラ31に容量を超えるEGRガスが流入することによるEGRクーラ31の過昇温及び熱劣化を抑制することができる。
上記の実施例1〜4においては、内燃機関が2つのバンクを有するV型内燃機関であることを前提とした説明を行った。しかしながら、本発明が適用される内燃機関はV型内燃機関に限られない。3つ以上のバンクを有する内燃機関または、単独のバンクを有する内燃機関にも、本発明を、その趣旨を逸脱しない範囲で適用することが可能である。
また、上記の実施例1〜4においては、EGRバルブ32の開固着時に、内燃機関、吸気及び排気(EGRガスを含む)のうち少なくとも一以上を冷却することにより、ノッキングの発生を抑制した。本発明においては、上記の実施例で説明した制御に加え、EGRバルブ32の開固着時に、内燃機関における点火時期の進角制御を行ってもよい。
また、その際、EGRバルブ32の固着開度に応じて内燃機関における点火時期の進角制御を行ってもよい。より具体的には、EGRバルブ32の固着開度がより大きい場合に
、点火時期をより進角させる制御を行う。そうすれば、EGRバルブ32の固着開度がより大きい場合に、実際の燃焼から燃焼ガスの排出までの時間をより長くすることができ、より確実に内燃機関から排出される排気の温度を低下させることが可能である。
また、本発明では、上記の実施例で説明した制御に加え、燃料噴射量の低減制御を行ってもよい。これによっても、より確実に内燃機関から排出される排気の温度を低下させることが可能である。
また、その際、EGRバルブ32の固着開度に応じて内燃機関における燃料噴射量の低減制御を行ってもよい。より具体的には、EGRバルブ32の固着開度がより大きい場合に、内燃機関の燃料噴射量を運転状態からの要求値に対してより少なくする制御を行う。そうすれば、EGRバルブ32の固着開度がより大きい場合に、燃料の燃焼による燃焼ガスの温度上昇をより低下させることができ、より確実に内燃機関から排出される排気の温度を低下させることが可能である。
1・・・右バンク
1a・・・シリンダヘッド
1b・・・シリンダブロック
2・・・気筒
3・・・吸気マニホルド
4・・・右排気マニホルド
5・・・共通吸気管
12・・・右バンク冷却水路
12a・・・シリンダヘッド側冷却水路
12b・・・シリンダブロック側冷却水路
13・・・右排気冷却装置
14・・・冷却水流量制御バルブ
20・・・冷却水路
20a・・・ラジエータ流出水路
20b・・・ラジエータ流入水路
21・・・ラジエータ
25・・・ECU
30・・・EGR通路
31・・・EGRクーラ
32・・・EGRバルブ
33・・・EGR冷却水路
34・・・EGR冷却水路
35・・・電動ウォータポンプ
36・・・EGR冷却用ラジエータ
37・・・電動ファン
38・・・EGR冷却水流量制御バルブ
42・・・ブロック側冷却水流量制御バルブ
51・・・左バンク
52・・・気筒
54・・・左排気マニホルド
55・・・左排気管
62・・・左バンク冷却水路
63・・・左排気冷却装置
120a・・・吸気ポート冷却水路
121a・・・気筒冷却水路
122a・・・排気ポート冷却水路

Claims (7)

  1. 内燃機関の排気通路と吸気通路とを連通するEGR通路及び、該EGR通路を通過する排気の量を制御するEGR弁を有するとともに、前記排気通路を通過する排気の一部をEGRガスとして前記吸気通路に再循環させるEGR手段と、
    内燃機関及び該内燃機関の吸気及び排気の少なくとも一を冷却する冷却手段と、
    前記EGR弁が開弁した状態で固着したことを検出する固着検出手段と、を備え、
    前記固着検出手段によって前記EGR弁が開弁した状態で固着したことが検出された場合に、前記冷却手段の冷却能力を上昇させることを特徴とする内燃機関の冷却システム。
  2. 前記冷却手段は、前記EGR通路に設置され該EGR通路を通過するEGRガスを冷却するEGRクーラを有し、
    前記固着検出手段によって前記EGR弁が開弁した状態で固着したことが検出された場合に、前記冷却手段における前記内燃機関の排気を冷却する冷却能力を上昇させるとともに前記EGRクーラの冷却能力を低下させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の冷却システム。
  3. 前記冷却手段は、前記内燃機関における排気マニホルドを冷却するマニホルド冷却装置を有することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の冷却システム。
  4. 前記冷却手段は、前記内燃機関のシリンダブロックを冷却するシリンダブロック冷却装置と、前記内燃機関のシリンダヘッドを冷却するシリンダヘッド冷却装置と、を有し、
    前記固着検出手段によって前記EGR弁が開弁した状態で固着したことが検出された場合に、前記シリンダブロック冷却装置と前記シリンダヘッド冷却装置のうち、前記シリンダヘッド冷却装置の冷却能力を上昇させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却システム。
  5. 前記内燃機関は、複数のバンクを有する複数バンク内燃機関であり、
    前記EGR手段は、前記複数のバンクのうちの一部のバンクに接続された排気通路を通過する排気をEGRガスとして吸気通路に再循環し、
    前記固着検出手段によって前記EGR弁が開弁した状態で固着したことが検出された場合に、前記冷却手段は、前記一部のバンクおよび/または該一部のバンクの排気に対する冷却能力を上昇させることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却システム。
  6. 前記固着検出手段によって前記EGR弁が開弁した状態で固着したことが検出された場合に、前記内燃機関における点火時期を進角させることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却システム。
  7. 前記固着検出手段によって前記EGR弁が開弁した状態で固着したことが検出された場合に、前記内燃機関における燃料噴射量を低減することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却システム。
JP2009077510A 2009-03-26 2009-03-26 内燃機関の冷却システム Withdrawn JP2010229878A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009077510A JP2010229878A (ja) 2009-03-26 2009-03-26 内燃機関の冷却システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009077510A JP2010229878A (ja) 2009-03-26 2009-03-26 内燃機関の冷却システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010229878A true JP2010229878A (ja) 2010-10-14

Family

ID=43045934

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009077510A Withdrawn JP2010229878A (ja) 2009-03-26 2009-03-26 内燃機関の冷却システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010229878A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011054517A3 (de) * 2009-11-06 2011-06-30 Mtu Friedrichshafen Gmbh Kühlsystem einer brennkraftmaschine
JP2013231411A (ja) * 2012-05-01 2013-11-14 Hino Motors Ltd 熱回収システム
CN105240101A (zh) * 2015-11-24 2016-01-13 安徽江淮汽车股份有限公司 一种发动机冷却系统
US10626828B2 (en) 2018-05-04 2020-04-21 Hyundai Motor Company Exhaust gas control valve of engine
CN114263523A (zh) * 2020-09-16 2022-04-01 比亚迪股份有限公司 发动机水套、冷却系统及车辆
CN114961965A (zh) * 2022-06-06 2022-08-30 一汽解放汽车有限公司 一种车辆内燃机热管理系统及方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011054517A3 (de) * 2009-11-06 2011-06-30 Mtu Friedrichshafen Gmbh Kühlsystem einer brennkraftmaschine
US9803535B2 (en) 2009-11-06 2017-10-31 Mtu Friedrichshafen Gmbh Cooling system of an internal combustion engine
JP2013231411A (ja) * 2012-05-01 2013-11-14 Hino Motors Ltd 熱回収システム
CN105240101A (zh) * 2015-11-24 2016-01-13 安徽江淮汽车股份有限公司 一种发动机冷却系统
US10626828B2 (en) 2018-05-04 2020-04-21 Hyundai Motor Company Exhaust gas control valve of engine
CN114263523A (zh) * 2020-09-16 2022-04-01 比亚迪股份有限公司 发动机水套、冷却系统及车辆
CN114263523B (zh) * 2020-09-16 2023-10-13 比亚迪股份有限公司 发动机水套、冷却系统及车辆
CN114961965A (zh) * 2022-06-06 2022-08-30 一汽解放汽车有限公司 一种车辆内燃机热管理系统及方法
CN114961965B (zh) * 2022-06-06 2023-07-25 一汽解放汽车有限公司 一种车辆内燃机热管理系统及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10473063B2 (en) EGR system for internal-combustion engine
WO2016178302A1 (ja) 内燃機関の低水温冷却装置
US10036307B2 (en) Internal combustion engine
US7912599B2 (en) Internal combustion engine control apparatus and method
JP5288046B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2010229878A (ja) 内燃機関の冷却システム
JP2011047305A (ja) 内燃機関
US9759120B2 (en) Cooling device for internal combustion engine
JP2018087577A (ja) 内燃機関のegrシステム
JPWO2012081081A1 (ja) エンジンの冷却装置
JP2014001703A (ja) 内燃機関の冷却システム
WO2013011768A1 (ja) エンジンの冷却回路
JPH11351073A (ja) Egrクーラ装置
US10066557B2 (en) Control device for internal combustion engine
US10072605B2 (en) Internal combustion engine
US20160341099A1 (en) Internal combustion engine
JP5994450B2 (ja) 可変流量型ポンプの制御装置
JP2016217239A (ja) 内燃機関
JP6648536B2 (ja) 内燃機関の暖機促進システム
JP7135402B2 (ja) 冷却システム
WO2014080778A1 (ja) 内燃機関の冷却装置及びその制御方法
JP2020090903A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2020125697A (ja) 内燃機関の冷却装置
JP2017133383A (ja) 内燃機関の排気還流システム
JP2019039339A (ja) 内燃機関冷却制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20120605