JP2022090896A - エンジンシステム - Google Patents

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誠 隅原
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Abstract

Figure 2022090896000001
【課題】水冷式のEGRクーラを備えるエンジンにおいて、EGRクーラの損傷を抑制しつつ、EGRクーラの冷却効率が低下するのを抑制する。
【解決手段】エンジンシステム(1)は、EGR通路(15)と、冷却水循環路(30)と、EGRクーラ(20)と、EGRクーラ(20)用の冷却水流量を調整するバルブ(V2)と、排気温度を上昇させることによってEGRクーラ(20)内のデポジットを燃焼させるEGRデポジット燃焼制御を実行するECU(100)とを備える。ECU(100)は、EGRデポジット燃焼制御の実行中において、EGRデポジット燃焼制御を実行しない場合よりも冷却水流量が増加するように、冷却水流量を調整するバルブ(V2)を制御する。
【選択図】図1

Description

本開示は、排気の一部を吸気側に還流させるEGR(Exhaust Gas Recirculation)通路と、EGR通路を流れる排気を冷却するEGRクーラとを備えるエンジンの制御に関する。
特開2002-174148号公報(特許文献1)には、排気の一部を吸気側に環流させるEGR通路と、EGR通路を流れる排気を冷却するEGRクーラとを備えるエンジンが開示されている。このエンジンにおいては、EGRクーラ内にデポジットが付着することによってEGRクーラの上流側の圧力と下流側の圧力との差が設定値を超えた場合に、排気ガスを所定温度まで上昇させる制御が実行される。この制御により、EGRクーラ内に付着するデポジットを高温の排気で燃焼させることができる。そのため、EGRクーラ内にデポジットが付着することに起因する、EGRクーラの冷却性能の低下が未然に防止される。
特開2002-174148号公報
しかしながら、EGRクーラが水冷式である場合において、特許文献1に開示された制御のように、高温の排気がEGRクーラ内を流れると、排気からEGRクーラ内の冷却水に与えられる熱量が増加し、EGRクーラ内の冷却水が沸騰することが懸念される。EGRクーラ内で冷却水が沸騰すると、キャビテーションによりEGRクーラが損傷するおそれがある。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、水冷式のEGRクーラを備えるエンジンにおいて、EGRクーラの損傷を抑制しつつ、EGRクーラの冷却効率が低下するのを抑制することである。
(1) 本開示によるエンジンシステムは、吸気通路および排気通路に接続される気筒を有するエンジンを制御する。このエンジンシステムは、排気通路内の排気の一部を吸気通路に還流させるためのEGR通路と、冷却水が循環する冷却水循環路と、EGR通路を還流する排気と冷却水循環路を流れる冷却水との間で熱交換を行なうEGRクーラと、気筒から排出される排気の温度を上昇させることによってEGRクーラ内に付着したデポジットを燃焼させるデポジット燃焼制御を実行する制御装置とを備える。制御装置は、デポジット燃焼制御を実行する際、EGRクーラ内の冷却水が沸騰するのを抑制するための沸騰抑制制御を実行する。
上記構成によれば、EGRデポジット燃焼制御が実行される際に、EGRクーラ内の冷却水が沸騰するのを抑制するための沸騰抑制制御が実行される。これにより、EGRクーラ内で冷却水が沸騰するのを抑制しつつ、EGRクーラ内に付着したデポジットを除去することができる。その結果、EGRクーラのキャビテーションによる損傷を抑制しつつ、EGRクーラの冷却効率が低下するのを抑制することができる。
(2) ある態様においては、冷却水循環路には、冷却水の流量を調整する調整装置が設けられる。制御装置は、沸騰抑制制御の実行中において、デポジット燃焼制御を実行しない場合よりも冷却水の流量が増加するように調整装置を制御する。
(3) ある態様においては、EGRクーラと冷却水循環路との間に設けられ、EGRクーラと冷却水循環路との間の冷却水の流通を遮断する遮断装置と、EGRクーラに接続され、EGRクーラ内の給排水を行なう給排水装置をさらに備える。制御装置は、沸騰抑制制御の実行を開始する際、遮断装置によって冷却水流通を遮断しつつEGRクーラ内からの排水を行なうように、遮断装置および給排水装置を制御する。
(4) ある態様においては、制御装置は、沸騰抑制制御の実行を停止する際、遮断装置によって冷却水流通を遮断しつつEGRクーラ内への給水を行なうように、遮断装置および給排水装置を制御する。
(5) ある態様においては、EGRクーラ内の温度を検出するための温度センサをさらに備える。制御装置は、沸騰抑制制御の実行を停止する際、温度センサの出力が閾値未満であることを条件としてEGRクーラ内への給水を行なう。
(6) ある態様においては、EGRクーラ内の冷却水量を検出するための水量センサをさらに備える。
(7) ある態様においては、EGR通路に設けられる酸化触媒をさらに備える。
本開示によれば、水冷式のEGRクーラを備えるエンジンにおいて、EGRクーラの損傷を抑制しつつ、EGRクーラの冷却効率が低下するのを抑制することである。
エンジンシステムの全体構成図(その1)である。 ECUの処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。 エンジンシステムの全体構成図(その2)である。 ECUの処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。 EGRクーラ排水制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。 EGRクーラ排水制御によってEGRクーラ内の排水が行なわている状態を示す図である。 EGRクーラ給水制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。 EGRクーラ給水制御によってEGRクーラ内への給水が行なわれている状態を示す図である。 エンジンシステムの全体構成図(その3)である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態1によるエンジンシステム1の全体構成図である。エンジンシステム1は、エンジン10と、電子制御装置(以下「ECU」(Electronic Control Unit)ともいう)100とを備える。
エンジン10は、たとえばディーゼルエンジンである。エンジン10は、燃焼室を有する気筒11と、吸気通路12と、排気通路13と、インジェクタ14とを備える。吸気通路12および排気通路13は、気筒11に接続される。吸気通路12を流れる空気は、気筒11の燃焼室内に導入される。燃焼室には、インジェクタ14から燃料が噴射される。燃焼室内で空気と燃料との混合気が燃焼することにより、エンジン10は駆動力を発生する。燃焼後の混合気、すなわち排気ガスは、排気通路13を通ってエンジン10の外部に排出される。
さらに、エンジン10は、排気通路13内の排気の一部を吸気通路12に還流させるための構成として、EGR通路15と、バルブV1とを備える。
気筒11から排出された排気の一部は、EGR通路15を経由して吸気通路12に還流される。EGR通路15を流れる排気ガス(以下「EGRガス」ともいう)は、バルブV1を経由して吸気通路12に還流される。EGRガスの還流量は、バルブV1の開度により調整される。バルブV1の開度は、ECU100からの制御信号によって制御される。
さらに、エンジン10は、EGRクーラ20と、冷却水循環路30とを備える。EGRクーラ20は、EGR通路15を還流するEGRガスと冷却水との間で熱交換を行なうことによってEGRガスを冷却する。
冷却水循環路30は、EGRクーラ20とラジエータ31とを含んで構成され、EGRクーラ20内でEGRガスを冷却するための冷却水が循環するように構成される。具体的には、冷却水循環路30は、ラジエータ31と、バルブV2と、EGRクーラ20の一部とを含んで構成される。エンジン10のクランク軸にベルトを介して接続されたウォーターポンプが作動することによって、EGRクーラ20とラジエータ31との間で冷却水が循環する。冷却水循環路30を循環する冷却水は、エンジン10を冷却する冷却水を分岐させたものである。EGRクーラ20内でEGRガスの熱を吸入した冷却水は、ラジエータ31で外気に放熱することによって冷却される。冷却水の循環流量は、バルブV2の開度によって調整される。バルブV2の開度は、ECU100からの制御信号によって制御される。「バルブV2」は、本開示の「調整装置」の一例である。
なお、本実施の形態1による冷却水循環路30はエンジン10を冷却する冷却水を分岐するように構成されるが、冷却水循環路30は、EGRクーラ20専用の冷却水が循環するように構成されてもよい。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、処理プログラム等を記憶するメモリ、各種信号を入出力するための入出力ポート(図示せず)等を含み、メモリに記憶された情報、各センサからの情報などに基づいて、所定の演算処理を実行する。そして、ECU100は、演算処理の結果に基づいて、インジェクタ14、バルブV1,V2などを制御する。
(EGRデポジット燃焼制御)
上述のエンジン10において、EGRガス中の炭化水素HC等がデポジットとしてEGRクーラ20の熱交換部に付着すると、EGRクーラ20の冷却効率が低下する。EGRクーラ20の冷却効率が低下すると、吸気通路に還流されるEGRガスの温度が高くなり気筒11内での燃焼不良が生じることが懸念される。
本実施の形態1によるECU100は、EGRクーラ20の冷却効率の低下を抑制するために、予め定められた開始条件が成立した場合に、バルブV1を開いた状態でインジェクタ14から燃料のポスト噴射を行なって排気温度を上昇させることによって、EGRクーラ20内に付着したデポジットを高温の排気で燃焼させて除去する「EGRデポジット燃焼制御」を実行する。
ECU100には、たとえば、エンジン10の運転状態とEGRクーラ20における炭化水素HCの堆積量との対応関係を示すHC量マップが予め記憶されている。そして、ECU100は、現在のエンジン10の運転状態に対応するHC量をHC量マップを参照して算出し、算出されたHC量の積算値が予め定められた閾値を超えた場合に、開始条件が成立したと判定して「EGRデポジット燃焼制御」の実行を開始する。
ECU100は、EGRデポジット燃焼制御を所定時間実行した後、EGRデポジット燃焼制御の実行を停止する。
(EGR冷却水流量増加制御)
上述のEGRデポジット燃焼制御においては、EGRクーラ20内に付着したデポジットを高温の排気で燃焼させて除去する。この際、排気からEGRクーラ20内の冷却水に与えられる熱量が増加し、EGRクーラ20内の冷却水が沸騰することが懸念される。EGRクーラ20内で冷却水が沸騰すると、キャビテーションによりEGRクーラ20が損傷するおそれがある。
そこで、本実施の形態1によるECU100は、EGRデポジット燃焼制御を実行する場合には、EGRデポジット燃焼制御を実行しない場合よりもバルブV2の開度を増加させることによって冷却水流量を増加させる「EGR冷却水流量増加制御」を実行する。これにより、EGRクーラ20内で冷却水が沸騰することが抑制される。本実施の形態において、EGR冷却水流量増加制御は、本開示の「沸騰抑制制御」の一例である。
図2は、ECU100がEGRデポジット燃焼制御およびEGR冷却水流量増加制御を実行する際に行なう処理手順の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、エンジン10の作動中において繰り返し実行される。
ECU100は、EGRデポジット燃焼制御の開始条件が成立したか否かを判定する(ステップS10)。たとえば、ECU100は、上述したように、HC量マップを参照して算出されるHC量の積算値が予め定められた閾値を超えた場合に、EGRデポジット燃焼制御の開始条件が成立したと判定する。
EGRデポジット燃焼制御の開始条件が成立していない場合(ステップS10においてNO)、ECU100は、以降の処理をスキップしてリターンへと処理を移す。
EGRデポジット燃焼制御の開始条件が成立した場合(ステップS10においてYES)、ECU100は、EGR冷却水流量増加制御を実行する(ステップS20)。具体的には、ECU100は、上述のように、バルブV2の開度を通常時の開度よりも増加させることによって冷却水流量を増加させる。
次いで、ECU100は、EGRデポジット燃焼制御を実行する(ステップS30)。具体的には、ECU100は、上述のように、バルブV1を開いた状態でポスト噴射を行なって排気温度を上昇させる。これにより、EGRクーラ20内に付着したデポジットが高温の排気で燃焼されて除去される。この際、EGR冷却水流量増加制御によって冷却水流量が増加されているため、EGRクーラ20内で冷却水が沸騰することが抑制される。
次いで、ECU100は、EGRデポジット燃焼制御の実行を開始してから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS40)。所定時間が経過していない場合(ステップS40においてNO)、ECU100は、処理をステップS20に戻し、EGR冷却水流量増加制御およびEGRデポジット燃焼制御の実行を継続する。
所定時間が経過した場合(ステップS40においてYES)、ECU100は、ポスト噴射を停止してEGRデポジット燃焼制御の実行を停止する(ステップS50)とともに、バルブV2の開度を通常時の開度に戻すことによってEGR冷却水流量増加制御の実行を停止する(ステップS60)。
以上のように、本実施の形態1によるエンジンシステム1は、EGR通路15と、冷却水が循環する冷却水循環路30と、EGR通路15を還流するEGRガスと冷却水との間で熱交換を行なうEGRクーラ20と、EGRクーラ20用の冷却水流量を調整するバルブV2と、排気温度を上昇させることによってEGRクーラ20内のデポジットを燃焼させるEGRデポジット燃焼制御を実行するECU100とを備える。ECU100は、EGRデポジット燃焼制御の実行中において、EGRデポジット燃焼制御を実行しない場合よりも冷却水流量が増加するようにバルブV2を制御するEGR冷却水流量増加制御を実行する。これにより、EGRクーラ20内で冷却水が沸騰するが抑制される。その結果、EGRクーラ20の損傷を抑制しつつ、EGRクーラ20の冷却効率が低下するのを抑制することができる。
[実施の形態2]
上述の実施の形態1においては、EGRクーラ20に供給される冷却水流量を調整するバルブV2(調整装置)を設け、EGRデポジット燃焼制御を実行する場合に冷却水流量を増加させる「EGR冷却水流量増加制御」を実行することによって、EGRクーラ20内で冷却水が沸騰するのを抑制する例について説明した。
これに対し、本実施の形態2においては、EGRクーラ20内の給排水を行なう装置(後述の給排水装置40)を設け、EGRデポジット燃焼制御を実行するときにEGRクーラ20内の冷却水を外部に排出する制御(後述のEGRクーラ排水制御)を実行することによって、EGRクーラ20内で冷却水が沸騰するのを抑制する。
図3は、本実施の形態2によるエンジンシステム1Aの全体構成図である。エンジンシステム1Aは、エンジン10Aと、ECU100とを備える。
エンジン10Aは、上述のエンジン10に対して、冷却水循環路30を冷却水循環路30Aに変更し、さらに給排水装置40、水量センサ25,26および温度センサ27を追加したものである。エンジン10Aのその他の構成は、上述のエンジン10と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
冷却水循環路30Aは、上述の冷却水循環路30に対して、バルブV3を追加したものである。バルブV2,V3を閉じることによって、EGRクーラ20と冷却水循環路30Aとの間の冷却水の流通を遮断することができる。本実施の形態2におけるバルブV2,V3は、本開示の「遮断装置」の一例である。
給排水装置40は、EGRクーラ20に接続され、EGRクーラ20内の給排水を行なう。具体的には、給排水装置40は、EGRクーラ20の冷却水路に接続される配管41と、ポンプ42と、バルブV4,V5とを備える。バルブV4,V5を開くことによって、EGRクーラ20内の冷却水路と配管41とが連通される。
バルブV4,V5を開いた状態でポンプ42を排水方向に動作させる制御(以下「EGRクーラ排水制御」ともいう)が実行されることによって、EGRクーラ20内の冷却水が配管41内に排出される。また、バルブV4,V5を開いた状態でポンプ42を給水方向に動作させる制御(以下「EGRクーラ給水制御」ともいう)が実行されることによって、EGRクーラ20内から排出された配管41内の冷却水がEGRクーラ20内に戻される。
水量センサ25,26は、EGRクーラ20内の冷却水量を検出する。具体的には、水量センサ25は、EGRクーラ20内の冷却水量が下限値未満であることを検出する。水量センサ26は、EGRクーラ20内の冷却水量が上限値に達していることを検出する。水量センサ25,26は、検出結果はECU100に送信する。温度センサ27は、EGRクーラ20の温度を検出し、検出結果をECU100に送信する。
図4は、本実施の形態2によるECU100がEGRデポジット燃焼制御、EGRクーラ排水制御およびEGRクーラ給水制御を実行する際に行なう処理手順の一例を示すフローチャートである。
図4に示すフローチャートは、上述の図2に示すフローチャートのステップS20,S60をそれぞれS20A,S60Aに変更したものである。図4のその他のステップ(図2に示したステップと同じ番号を付しているステップ)については、既に説明したため詳細な説明はここでは繰り返さない。
EGRデポジット燃焼制御の開始条件が成立した場合(ステップS10においてYES)、ECU100は、EGRクーラ排水制御を実行する(ステップS20A)。
図5は、EGRクーラ排水制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、ECU100は、バルブV1を閉じてEGR通路15内にEGRガスが流れるのを停止する(ステップS21)。
次いで、ECU100は、バルブV2,V3を閉じてEGRクーラ20と冷却水循環路30Aとの間の冷却水の流通を遮断する(ステップS22)。
次いで、ECU100は、EGRクーラ20内の排水を行なう(ステップS23)。具体的には、上述したように、ECU100は、バルブV4,V5を開いた状態でポンプ42を排水方向に動作させる。
図6は、EGRクーラ排水制御によってEGRクーラ20内の排水が行なわている状態を示す。EGRクーラ排水制御では、バルブV2,V3を閉じてEGRクーラ20と冷却水循環路30Aとの間の冷却水の流通を遮断した状態で、バルブV4,V5を開いてポンプ42内のピストンを排水方向(図6では白矢印が示す上方向)に動作させる。これにより、EGRクーラ20内の冷却水が配管41に排出される。
図5に戻って、ECU100は、水量センサ25の出力に基づいて、EGRクーラ20内の排水が完了したか否かを判定する(ステップS24)。EGRクーラ20内の排水が完了していない場合(ステップS24においてNO)、ECU100は、処理をステップS23に戻し、EGRクーラ20内の排水を継続する。
EGRクーラ20内の排水が完了した場合(ステップS24においてYES)、ECU100は、ポンプ42の作動を停止してEGRクーラ20内の排水を停止する(ステップS25)。そして、バルブV1を開いてEGR通路15内にEGRガスを供給する(ステップS26)。
図4に戻って、ステップS20AでのEGRクーラ排水制御を実行した後、ECU100は、EGRデポジット燃焼制御を実行する(ステップS30)。したがって、EGRデポジット燃焼制御の実行中においては、EGRクーラ排水制御によってEGRクーラ20内に冷却水が存在しない状態であるため、EGRクーラ20内で冷却水が沸騰するのが抑制される。本実施の形態2によるEGRクーラ排水制御は、本開示の「沸騰抑制制御」の他の一例である。
次いで、ECU100は、EGRデポジット燃焼制御の実行を開始してから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS40)。所定時間が経過していない場合(ステップS40においてNO)、ECU100は、処理をステップS30に戻し、EGRデポジット燃焼制御の実行を継続する。
所定時間が経過した場合(ステップS40においてYES)、ECU100は、EGRデポジット燃焼制御の実行を停止し(ステップS50)、EGRクーラ給水制御を実行する(ステップS60A)。
図7は、EGRクーラ給水制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、ECU100は、温度センサ27によって検出されたEGRクーラ20の温度が閾値未満であるか否かを判定する(ステップS61)。この判定は、EGRデポジット燃焼制御によってEGRクーラ20の温度が上昇していることに鑑み、EGRクーラ20内に冷却水を戻した場合に冷却水が沸騰する可能性があるか否かを判定するために行なわれる。そのため、閾値は、たとえば冷却水の沸点あるいはそれに近い値に設定することができる。
EGRクーラ20の温度が閾値未満でない場合(ステップS61においてNO)、ECU100は、EGRクーラ20の温度が閾値未満になるまで待つ。
EGRクーラ20の温度が閾値未満である場合(ステップS61においてYES)、ECU100は、EGRクーラ20への給水を行なう(ステップS62)。具体的には、ECU100は、上述したように、バルブV4,V5を開いた状態でポンプ42を給水方向に動作させる。
図8は、EGRクーラ20内から排出された配管41内の冷却水がEGRクーラ給水制御によってEGRクーラ20内に戻されている状態を示す。EGRクーラ給水制御では、バルブV2,V3を閉じてEGRクーラ20と冷却水循環路30Aとの間の冷却水の流通を遮断した状態で、バルブV4,V5を開いてポンプ42内のピストンを給水方向(図8では白矢印が示す下方向)に動作させる。これにより、配管41内の冷却水がEGRクーラ20内に戻される。
図7に戻って、ECU100は、水量センサ26の出力に基づいて、EGRクーラ20への給水が完了したか否かを判定する(ステップS63)。EGRクーラ20への給水が完了していない場合(ステップS63においてNO)、ECU100は、給水が完了するまで、EGRクーラ20給水を継続する。
EGRクーラ20への給水が完了した場合(ステップS63においてYES)、ECU100は、EGRクーラへの給水を停止する(ステップS64)。具体的には、ECU100は、ポンプ42の動作を停止してバルブV4,V5を閉じる。
その後、ECU100は、バルブV2,V3を開いてEGRクーラ20と冷却水循環路30Aとを連通させることによってEGRクーラ20への冷却水の循環を再開させる(ステップS65)。
以上のように、本実施の形態2においては、EGRクーラ20内の給排水を行なう給排水装置40を設け、EGRデポジット燃焼制御を実行するときにEGRクーラ20内の冷却水を外部に排出する。これにより、EGRクーラ20内で冷却水が沸騰するのを抑制しつつ、EGRクーラ20の冷却効率が低下するのを抑制することができる。
[変形例]
上述の実施の形態1によるエンジン10、あるいは実施の形態2によるエンジン10AのEGR通路15に、酸化触媒(DOC(Diesel Oxidation Catalyst)を追加してもよい。
図9は、本変形例によるエンジンシステム1Bの全体構成図である。エンジンシステム1Bは、エンジン10Bと、ECU100とを備える。
エンジン10Bは、上述の実施の形態1によるエンジン10に対して、EGR通路15における排気通路13とEGRクーラ20との間の部分に、酸化触媒110を追加したものである。エンジン10Bのその他の構成は、上述のエンジン10と同じである。
このような酸化触媒110を追加することにより、EGRクーラ20に流入する炭化水素HCを軽減する効果が期待できる。さらに、EGRデポジット燃焼制御によってポスト噴射された燃料が酸化触媒110で反応して発生する熱によって、EGRクーラ20に流入するEGRガスの温度を上昇させる効果も期待できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A,1B エンジンシステム、10,10A,10B エンジン、11 気筒、12 吸気通路、13 排気通路、14 インジェクタ、15 EGR通路、20 EGRクーラ、25,26 水量センサ、27 温度センサ、30,30A 冷却水循環路、31 ラジエータ、40 給排水装置、41 配管、42 ポンプ、110 酸化触媒、V1~V5 バルブ。

Claims (7)

  1. 吸気通路および排気通路に接続される気筒を有するエンジンを制御するためのエンジンシステムであって、
    前記排気通路内の排気の一部を前記吸気通路に還流させるためのEGR通路と、
    冷却水が循環する冷却水循環路と、
    前記EGR通路を還流する排気と前記冷却水循環路を流れる冷却水との間で熱交換を行なうEGRクーラと、
    前記気筒から排出される排気の温度を上昇させることによって前記EGRクーラ内に付着したデポジットを燃焼させるデポジット燃焼制御を実行する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記デポジット燃焼制御を実行する際、前記EGRクーラ内の冷却水が沸騰するのを抑制するための沸騰抑制制御を実行する、エンジンシステム。
  2. 前記冷却水循環路には、前記冷却水の流量を調整する調整装置が設けられ、
    前記制御装置は、前記沸騰抑制制御の実行中において、前記デポジット燃焼制御を実行しない場合よりも前記冷却水の流量が増加するように前記調整装置を制御する、請求項1に記載のエンジンシステム。
  3. 前記EGRクーラと前記冷却水循環路との間に設けられ、前記EGRクーラと前記冷却水循環路との間の冷却水の流通を遮断する遮断装置と、
    前記EGRクーラに接続され、前記EGRクーラ内の給排水を行なう給排水装置をさらに備え、
    前記制御装置は、前記沸騰抑制制御の実行を開始する際、前記遮断装置によって前記冷却水流通を遮断しつつ前記EGRクーラ内からの排水を行なうように、前記遮断装置および前記給排水装置を制御する、請求項1に記載のエンジンシステム。
  4. 前記制御装置は、前記沸騰抑制制御の実行を停止する際、前記遮断装置によって前記冷却水流通を遮断しつつ前記EGRクーラ内への給水を行なうように、前記遮断装置および前記給排水装置を制御する、請求項3に記載のエンジンシステム。
  5. 前記EGRクーラ内の温度を検出するための温度センサをさらに備え、
    前記制御装置は、前記沸騰抑制制御の実行を停止する際、前記温度センサの出力が閾値未満であることを条件として前記EGRクーラ内への給水を行なう、請求項4に記載のエンジンシステム。
  6. 前記EGRクーラ内の冷却水量を検出するための水量センサをさらに備える、請求項3~5のいずれかに記載のエンジンシステム。
  7. 前記EGR通路に設けられる酸化触媒をさらに備える、請求項1~6のいずれかに記載のエンジンシステム。
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