JP2013023582A - 防振ゴム組成物及び防振ゴム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、低温特性、耐熱老化性、圧縮永久歪み特性、及び動倍率を同時に改善することができる防振ゴムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、ジエン系ゴムを主材とするゴム成分に対して、(A)ビスマレイミド化合物、(B)硫黄、(C)チウラム系加硫促進剤(但し、モノサルファイドの化学構造を有するものを除く。)、及び(D)N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを配合することを特徴とする防振ゴム組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、高温環境下、かつ低温環境下においても好適に使用できる防振ゴム組成物及び該組成物を硬化させてなる防振ゴムに関する。特に、自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の高温になる部位で好適に使用できる防振ゴム組成物及び防振ゴムに関する。
従来、自動車等の各種車両では、搭乗者の快適性を向上させるために、振動や騒音の発生源となる部位に様々な防振材を配置し、室内への振動や騒音の侵入を低減する試みがなされてきた。例えば、振動や騒音の主たる発生源であるエンジンに対しては、トーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の構成部材に防振ゴムを用いることでエンジン駆動時の振動を吸収し、室内への振動及び騒音の侵入や、周辺環境への騒音の拡散を低減している。
このような防振ゴムの基本的な特性としては、エンジン等の重量物を支える強度特性や、その振動を吸収し抑制する防振性能が要求される。更に、エンジンルーム等の高温環境下で使用される場合には、強度特性に優れ、かつ動倍率が低く防振性能に優れるのは勿論のこと、耐熱老化性,耐オゾン性及び圧縮永久歪み特性に優れることが求められる。特に、近年では、エンジンの高出力化や、室内空間拡大等によるエンジンルームの省スペース化に伴い、エンジンルーム内の温度は上昇する傾向にあり、自動車用防振ゴムの耐熱老化性に対する要求もより厳しいものとなっている。
また上記に加え、自動車は高緯度の地域でも使用されるため、自動車用防振ゴムには高温環境下での使用に加え、低温環境下での使用も考慮に入れる必要性がある。その為、低温環境下でのバネ特性変化の改善も求められる。
このように総合的に優れた特性を与えるためには防振ゴムのゴム成分や架橋系やその他の添加剤を所定量配合する開発が盛んに行われており、数多くの特許出願がなされている。その多数の特許出願の中で、架橋系の改良として、ビスマレイミド化合物を積極的に採用したものがある。例えば、特開平3−258840号公報には、ゴム成分に硫黄、ビスマレイミド及び特定のカーボンブラックを配合することにより、耐熱老化性や低動倍率等に優れたゴム配合の技術が提案されている。
また、特開2005−194501号公報には、ビスマレイミド化合物及びチアゾール系加硫促進剤を使用することにより、耐熱老化性、低動倍率及び耐久性に優れるゴム組成物が提案されている。
更に、本出願人は、先に、加硫剤として硫黄と、特定の硫黄化合物と、ビスマレイミド化合物とを含有することにより、低動倍率、破壊特性、耐熱老化性及び耐久性に優れたゴム組成物を提案している(特開2010−254872号公報)。
しかしながら、上記のゴム組成物では、耐熱老化性や動倍率等に優れるものの、低温環境下でのバネ特性変化(以下、低温特性と記載)の改善は考慮されていない。従来から防振ゴムに強く求められる耐熱老化性の他に、低温特性という二律背反の特性の両立を満たすゴム配合開発が求められている。
特開平3−258840号公報 特開2005−194501号公報 特開2010−254872号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、低温特性、引張り物性(伸び,強度)、耐熱老化性、圧縮永久歪み特性、及び動倍率に優れるゴム硬化物が得られる防振ゴム組成物、及び該ゴム組成物を硬化させてなる防振ゴムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、ジエン系ゴムを主材とするゴム成分に対して、(A)ビスマレイミド化合物、(B)硫黄、(C)チウラム系加硫促進剤(但し、モノサルファイドの化学構造を有するものを除く。)、(D)N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを配合することにより、低温特性、引張り物性、耐熱老化性、圧縮永久歪み特性、及び動倍率の全て向上できることを発見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は下記の防振ゴム組成物及び防振ゴムを提供する。
[1]ジエン系ゴムを主材とするゴム成分に対して、(A)ビスマレイミド化合物、(B)硫黄、(C)チウラム系加硫促進剤(但し、モノサルファイドの化学構造を有するものを除く。)、及び(D)N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを配合することを特徴とする防振ゴム組成物。
[2]上記(C)チウラム系加硫促進剤(但し、モノサルファイドの化学構造を有するものを除く。)の配合量が上記ゴム成分100質量部に対して0.5〜5.0質量部である[1]記載の防振ゴム組成物。
[3]上記(B)硫黄の配合量が上記ゴム成分100質量部に対して0.4〜1.0質量部である[1]又は[2]記載の防振ゴム組成物。
[4]上記[1]、[2]又は[3]記載のゴム組成物を硬化させてなる防振ゴム。
本発明の防振ゴム組成物は、低温特性に優れると共に、引張り物性、耐熱老化性、圧縮永久歪み特性、及び動倍率に優れるものである。
本発明の防振ゴム組成物のゴム成分は、ジエン系ゴムを主成分とするものである。上記ジエン系ゴムとしては、特に限定はなく、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)等が挙げられ、これらの中から1種を単独又は2種以上を混合して用いることができる。本発明においては、特に、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)を好適に用いることができる。
加硫剤の一つとしては、硫黄が用いられる。硫黄の総配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.4〜1.0質量部である。硫黄の配合量が0.4質量部未満であると、低温特性、動倍率が悪化するおそれがある。逆に、1.0質量部を超えると、耐熱老化性が悪化するおそれがある。なお、硫黄の総配合量を0.6〜1.0質量部とすると更に低温特性、動倍率が良化する。
また、架橋反応を促進させるために加硫促進剤を使用することができる。該加硫促進剤の種類としては、チウラム系加硫促進剤(但し、モノサルファイドの化学構造を有するものを除く。)を少なくとも1種以上を使用するものであり、この加硫促進剤を使用することにより、ゴム物性として、低温特性に優れると共に、引張り物性、耐熱老化性、圧縮永久歪み特性、及び動倍率に優れる。
上記チウラム系加硫促進剤としては、モノサルファイドの化学構造を有するものを除くものであれば、特に制限はないが、例えば、下記の化学構造(1)又は(2)を有するものが好適である。
Figure 2013023582
上記式中、xは2以上の正数、R1、R2、3及びR4は、互いに同種又は異種であり、具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基等の鎖状アルキル基が挙げられる。
Figure 2013023582
上記式中、yは2以上の正数であると共に、m及びnは2以上の正数である。上記式の具体例としては、m,n=5であるジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド(DPTT)を挙げることができる。
上記チウラム系加硫促進剤として具体的には、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等が挙げられ、市販品としては、例えば、商品名「ノクセラー TT−P」、「ノクセラー TET−G」、「ノクセラー TBT」及び「ノクセラー TOT−N」、「ノクセラー TRA」(いずれも大内新興化学工業(株)製)等を挙げることができる。
上記チウラム系加硫促進剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対して0.5〜5.0質量部であることが好適である。この配合量を超えると、加硫速度が速くなり過ぎ、加工性が非常に悪化し、引張り物性(伸び,強度)が悪化する場合があり、逆に、上記配合量を下回ると、加硫度が低くなり、低温特性、引張り物性(伸び,強度)、耐熱老化性、圧縮永久歪み特性、及び動倍率が悪化する場合がある。
なお、本発明の効果を妨げない範囲で、上記チウラム系加硫促進剤以外の加硫促進剤を配合することができる。加硫促進剤の総配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5〜7.0質量部程度である。
本発明においては、加硫剤の一つとして、ビスマレイミド化合物を使用する。ビスマレイミド化合物としては、公知のものを用いることができ、特に制限されるものではないが、本発明では下記構造式で表されるビスマレイミド化合物を好適に採用することができる。
Figure 2013023582
上記式中、x及びyはそれぞれ独立に0〜20のいずれかの整数を示し、より好ましくは0〜10の整数とされる。また、R1は炭素数5〜18の芳香族基、又はアルキル基を含む炭素数7〜24の芳香族基を示し、具体的には、以下の構造を有する芳香族基が例示される。なお、以下の構造においては二つの結合手が記されていないが、以下の構造中では任意に選択される二つの炭素原子からの二つの結合手により二価の基を構成する。
Figure 2013023582
上記構造式で表されるビスマレイミド化合物の具体例としては、N,N’−o−フェニレンビスマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、2,2−ビス−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン等を例示することができる。本発明ではN,N’−m−フェニレンビスマレイミド及びN,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミドを好適に用いることができる。
なお、上記のビスマレイミド化合物は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その配合量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して0.2〜5.0質量部とすることが好ましい。ビスマレイミド化合物の配合量が0.2質量部未満であると耐熱老化性、圧縮永久歪み特性等が悪化するおそれがあり、一方5.0質量部を超えると引張り物性(伸び,強度)、耐久性等が悪化するおそれがある。
また、本発明のゴム組成物には、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを含むものであり、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドは下記の化学構造を有する。本発明では、上記物質を配合することにより、従来から調整されてきた硫黄と加硫促進剤との比や、加硫促進剤の種類のみでは改善することができなかった、耐熱老化性,圧縮永久歪み特性,動倍率,低温特性及び加工性(耐スコーチ性)の全ての面に優れる防振ゴムを得ることができる。
Figure 2013023582
N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドの配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2〜4質量部である。この配合量を逸脱すると、耐熱老化性,圧縮永久歪み特性,動倍率,低温特性及び加工性(耐スコーチ性)の面で改善が見られないおそれがある。
N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドの具体的な商品名としては、「Vulkalent E/C」(LANXESS社製)等が挙げられる。
なお、本発明においては、上記チウラム系加硫促進剤の他に、亜鉛華(ZnO)や脂肪酸等の他の加硫促進助剤を併用し配合することができる。脂肪酸としては飽和,不飽和あるいは直鎖状,分岐状のいずれの脂肪酸であってもよく、脂肪酸の炭素数としても特に制限されるものではないが、例えば炭素数1〜30、好ましくは15〜30の脂肪酸、より具体的にはシクロヘキサン酸(シクロヘキサンカルボン酸)、側鎖を有するアルキルシクロペンタン等のナフテン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸(ネオデカン酸等の分岐状カルボン酸を含む)、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)等の飽和脂肪酸、メタクリル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸、ロジン、トール油酸、アビエチン酸等の樹脂酸などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本発明においては、亜鉛華及びステアリン酸を好適に用いることができる。上記の加硫促進助剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、好ましくは1〜10質量部、より好ましくは2〜7質量部である。配合量が10質量部を超えると、作業性の悪化及び動倍率の悪化等を招くおそれがあり、1質量部未満になると、加硫遅延等のおそれがある。
本発明のゴム組成物には、上記の必須成分の他に、オイル,カーボンブラック及び老化防止剤等を添加することができる。
オイルとしては、公知のものを使用することができ、特に制限されないが、具体的には、アロマティック油、ナフテニック油、パラフィン油等のプロセスオイルや、やし油等の植物油、アルキルベンゼンオイル等の合成油、ヒマシ油等を使用することができる。本発明においては、パラフィン油を好適に用いることができる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらオイルの配合量は、特に制限されるものではないが、上記ゴム成分100質量部に対し、概ね15〜70質量部とすることができる。配合量が上記範囲を逸脱すると、混練作業性が悪化するおそれがある。なお、油展されたゴムを上記ゴム成分に用いる場合は、該ゴムに含有されるオイルと、混合時に別途添加されるオイルとの合計量が上記範囲となるように調整すればよい。
カーボンブラックとしては、公知のものを使用することができ、特に限定されるものではないが、例えば、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT等のカーボンブラックを挙げることができ、本発明においては、FEFを好適に用いることができる。また、これらのカーボンブラックは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらカーボンブラックの配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、通常15〜100質量部、好ましくは20〜80質量部である。配合量が80質量部を超えると、作業性が悪化するおそれがあり、15質量部未満になると、接着性の悪化を招くおそれがある。
老化防止剤としては、公知のものを用いることができ、特に制限されないが、フェノール系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤、アミン系老化防止剤等を挙げることができる。これら老化防止剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、通常2〜10質量部、好ましくは3〜7質量部である。
また、上記ゴム成分に対して、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、ゴム工業で通常使用されているワックス類、酸化防止剤、充填剤、発泡剤、可塑剤、オイル、滑剤、粘着付与剤、石油系樹脂、紫外線吸収剤、分散剤、相溶化剤、均質化剤、加硫遅延剤等の添加剤を適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物を得る際、上記各成分の配合方法に特に制限はなく、全ての成分原料を一度に配合して混練してもよいし、2段階あるいは3段階に分けて各成分を配合して混練を行ってもよい。なお、混練に際してはロール、インターナルミキサー、バンバリーローター等の混練機を用いることができる。更に、シート状や帯状等に成形する際には、押出成形機、プレス機等の公知の成形機を用いればよい。
また、上記ゴム組成物を硬化させる際の加硫条件としては、特に限定されるものはないが、通常140〜180℃で、5〜120分間の加硫条件を採用することができる。
本発明の防振ゴムは、上述したゴム組成物を加硫して得られるものであるが、防振ゴムとしては、例えば、自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の高温になる部位に好適に使用されるものであるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げて詳細に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜12、比較例1〜7]
下記表1及び表2に示す各例のゴム配合組成で混練し所定の条件により加硫することにより、実施例1〜12及び比較例1〜7の各々の防振ゴム組成物を所定の条件で加硫硬化させ、長さ120mm×幅120mm×厚さ2mmのシート成型物を作製した。このシートを本発明の防振ゴムの評価体とした。得られたゴムシートについて、硬度(Hd)、引張伸び(Eb)、引張強さ(Tb)、耐熱老化性、圧縮永久歪み特性(CS)、動倍率(Kd/Ks)及び低温特性を下記JIS規格に準拠して測定を行い評価した。その結果を表1及び表2に併記する。
[低温特性]
直径30mm×高さ30mmの円柱状のゴムサンプルを作成し、JIS K 6385に準拠し、Kdは40Hzで測定した(これを初期Kdとする)。その後、−35℃で10日間暴露後、上記条件と同様にKdを迅速に測定した(これを低温暴露後Kdとする)。低温暴露後Kd/初期Kdを低温特性の基準とし、各表中においては、低温暴露後Kd/初期Kd≦5を目標値とした。
[硬度(Hd)]
JIS K 6253(タイプA)に準拠した。
[引張伸び(Eb)]
JIS K 6251に準拠した。Ebが500%以上であることを目標値とした。
[引張強さ(Tb)]
JIS K 6251に準拠した。Tbが20MPa以上であることを目標値とした。
[耐熱老化性(熱老化試験)]
JIS K 6257に準拠し、100℃,96時間の熱老化条件下で行い、それぞれ試験片を放置した後、上記硬度(Hd)、上記引張伸び(Eb)及び引張強さ(Tb)をそれぞれ測定した。硬度(Hd)については変化値(度)を、引張伸び(Eb)及び引張強さ(Tb)については変化率(%)を示した。Hdの変化値が±4以内、Ebが80%以上、Tbが80%以上であることを目標値とした。
[圧縮永久歪み特性]
100℃,72時間の加熱温度条件の下、圧縮永久歪み試験をJIS K 6262に準拠して実施した。圧縮永久歪み特性が25%以内であることを目標値とした。
[静バネ定数(Ks)及び動倍率(Kd/Ks)]
JIS K 6385に準拠し、Kdは100Hzで測定した。動倍率が1.5以内を目標値とした。
上記の配合についての詳細は下記の通りである。
ゴム成分
・天然ゴム(NR):「RSS#4」
ブタジエンゴム(BR):JSR社製「T700」
カーボンブラック
・FEF級のカーボンブラックを使用した。旭カーボン(株)製「旭 #65」
ステアリン酸
新日本理化製「ステアリン酸50S」
亜鉛華
商品名「3号亜鉛華」(ハクスイテック社製)
ワックス(WAX)
商品名「サンタイト S」(精工化学社製)
老化防止剤:RD
2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、大内新興化学工業(株)製「ノクラック224」
老化防止剤:6C
N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業(株)製「ノクラック NS−6」
老化防止剤:MB
2−メルカプトベンゾイミダゾール、大内新興化学工業(株)製「ノクラック MB」
オイル
商品名「Sunthene4240」SUN REFINING AND MARKETING 社製のナフテンオイル
硫黄
鶴見化学社製「粉末硫黄」
N,N−m−フェニレンジマレイミド
商品名「バルノックPM」、大内新興化学工業(株)製
加硫促進剤:TS
商品名「ノクセラー TS」(大内新興化学工業(株)製)、テトラメチルチウラムモノスルフィド
加硫促進剤:TT
商品名「ノクセラー TT−P」(大内新興化学工業(株)製)、テトラメチルチウラムジスルフィド
加硫促進剤:CZ
商品名「ノクセラー CZ−G」(大内新興化学工業(株)製)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
加硫促進剤:TRA
商品名「ノクセラー TRA」(大内新興化学工業(株)製)、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド
加硫促進剤:TBT
商品名「ノクセラー TBT」(大内新興化学工業(株)製)、テトラブチルチウラムジスルフィド
加硫促進剤:TET
商品名「ノクセラー TET−G」(大内新興化学工業(株)製)、テトラエチルチウラムジスルフィド
加硫促進剤:TOT
商品名「ノクセラー TOT−N」(大内新興化学工業(株)製)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド
N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミド
商品名「Vulkalent E/C」(LANXESS社製)、(別名)N−フェニル−N−トリクロロメチル−スルフェニル−ベンゼン−スルホンアミド
Figure 2013023582
Figure 2013023582
上記表1及び表2のゴム特性から分かるように、本発明にかかる実施例1〜12のゴム組成物については、低温特性、硬度、伸び及び強度等の引張物性、耐熱老化性、圧縮永久歪み特性、動特性の全てにおいて目標値をクリアーし、いずれも良好な特性を有することが分かった。
これに対して、比較例1は、加硫剤としてN−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを使用せず、かつ加硫促進剤として所定のチウラム系加硫促進剤を使用していない例であり、その結果、低温特性が悪く、かつ動特性が悪かった。
比較例2は、加硫剤としてN−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを使用せず、加硫促進剤として所定のチウラム系加硫促進剤を使用しておらず、かつ硫黄の配合量を少し多くした例であり、その結果、低温特性及び耐熱老化性が悪くなり、かつ圧縮永久歪み特性が悪かった。
比較例3は、加硫促進剤として所定のチウラム系加硫促進剤を使用していない例であり、その結果、低温特性が悪かった。
比較例4は、加硫剤としてN−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを使用していない例であり、その結果、低温特性が悪かった。
比較例5は、硫黄の配合量が少ない例であり、その結果、低温特性が悪かった。
比較例6は、加硫促進剤として所定のチウラム系加硫促進剤を使用していない例であり、その結果、低温特性が悪く、かつ圧縮永久歪み特性及び動特性が悪かった。
比較例7は、加硫剤としてN−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを使用せず、かつ加硫促進剤として所定のチウラム系加硫促進剤を使用していない例であり、その結果、低温特性が悪く、伸び及び強度等の引張物性が悪かった。(なお、比較例1とのゴム配合の違いは、NRの一部をBRに置換した点にある。)

Claims (4)

  1. ジエン系ゴムを主材とするゴム成分に対して、(A)ビスマレイミド化合物、(B)硫黄、(C)チウラム系加硫促進剤(但し、モノサルファイドの化学構造を有するものを除く。)、及び(D)N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを配合することを特徴とする防振ゴム組成物。
  2. 上記(C)チウラム系加硫促進剤(但し、モノサルファイドの化学構造を有するものを除く。)の配合量が上記ゴム成分100質量部に対して0.5〜5.0質量部である請求項1記載の防振ゴム組成物。
  3. 上記(B)硫黄の配合量が上記ゴム成分100質量部に対して0.4〜1.0質量部である請求項1又は2記載の防振ゴム組成物。
  4. 請求項1、2又は3記載のゴム組成物を硬化させてなる防振ゴム。
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