JP2010070746A - ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】加硫後のゴム物性の低下、ブルーミング等の問題を生じる可能性のあるCTPのような加硫遅延剤を使用することなく、DCBSと同等以上の加硫遅延効果を有する加硫促進剤を用いて、ゴム物性の低下を防止しつつ良好な作業性を有し、より高弾性で優れた低発熱性を実現し得るゴム組成物を提供すること。
【解決手段】本発明のゴム組成物は、ゴム成分、式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤、式(II)で表されるビスマレイド誘導体および硫黄を含有してなることを特徴とする。
Figure 2010070746

【選択図】なし

Description

本発明は、特定のスルフェンアミド系加硫促進剤を含有するゴム組成物であり、より詳しくは乗用車、トラック、バス、二輪車等のタイヤのトレッド部のベースゴムやベルトゴム等に好適に使用できるゴム組成物に関する。
従来より、自動車用タイヤ、コンベアベルト、ホース等のゴム製品には、強度だけではなく、種々の高い特性を有することが望まれる。特にタイヤのベースゴムやベルトゴムに用いた際、高度な操縦安定性が付与されるよう、より高弾性化かつ低発熱性を図るべく、ゴム組成物にビスマレイド誘導体を添加する方法が用いられている。
たとえば、特許文献1には、従来のビスマレイド誘導体が有する諸問題を解消するために特定のビスマレイド誘導体を配合したゴム組成物が開示されている。これにより、該ゴム組成物には、高弾性および低発熱性が付与され得る。
一方、スチールコード等の金属補強材をゴム組成物で被覆することにより、ゴムを補強して強度および耐久性を向上させた複合材料も多く用いられている。こうしたゴムと金属とを接着するような場合、ゴムと金属との結合を同時に行う方法、すなわち、直接加硫接着法が知られているが、ゴムの加硫とゴムと金属の結合を同時に行う上で、加硫反応に遅効性を与えるスルフェンアミド系加硫促進剤を用いることが有用とされている。現在、市販されているスルフェンアミド系加硫促進剤の中で、最も加硫反応に遅効性を与える加硫促進剤としては、たとえば、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(以下、「DCBS」と略す)が知られている。さらに、遅効性を必要するような場合には、スルフェンアミド系加硫促進剤と、N−(シクロヘキシルチオ)フタルイミド(以下、「CTP」と略す)のような加硫遅延剤とを併用することも行われている。
特開2004−51796号公報
しかしながら、いずれも依然として改善すべき余地がある。たとえば、上記のようなビスマレイド誘導体を配合した場合、従来の加硫促進剤を併用すると、ムーニー粘度が必要以上に上昇して良好な混練作業を実現できない傾向にあり、好適なムーニースコーチタイムをも同時に確保するのは困難な状況にあると考えられる。また、従来の加硫促進剤と上記のような加硫遅延剤とを併用した場合には、加硫遅延剤の配合量によっては加硫ゴムの物理的物性に悪影響を及ぼし、かつ、加硫ゴムの外観の悪化および接着性に悪影響を及ぼすブルーミングの原因になるという問題が生じる。
そこで、本発明は、加硫後のゴム物性の低下、ブルーミング等の問題を生じる可能性のあるCTPのような加硫遅延剤を使用することなく、DCBSと同等以上の加硫遅延効果を有する加硫促進剤を用いて、ゴム物性の低下を防止しつつ良好な作業性を有し、より高弾性で優れた低発熱性を実現し得るゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく、特定のスルフェンアミド系加硫促進剤を採用しつつ、ゴム物性の低下を防止して、さらに良好な作業性、高弾性および低発熱性をも付与し得るゴム組成物を見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明のゴム組成物は、ゴム成分、式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤、式(II)で表されるビスマレイド誘導体および硫黄を含有してなることを特徴とする。
Figure 2010070746
(式(I)中、R1は、炭素数3〜12の分岐アルキル基を示し、R2は炭素数1〜10の直鎖アルキル基又は炭素数3〜10の分岐アルキル基を示す。R3〜R6は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、或いは炭素数3〜4の分岐アルキル基又はアルコキシ基であり、これらは互いに同一であっても異なっていてもよい。nは0又は1を示し、xは1又は2を示す。);
Figure 2010070746
(式(II)中、Aは、炭素数6〜30の二価の芳香族残基を示し、yおよびzは、それぞれ独立して0〜3の整数を示す。)。
前記ゴム成分100質量部に対し、前記スルフェンアミド系加硫促進剤を0.1〜10質量部の量で含有してなるのが望ましく、前記ビスマレイド誘導体を0.1〜30質量部の量で含有してなるのが望ましい。
さらに、前記ゴム成分100質量部に対し、前記硫黄を0.3〜10質量部の量で含有してなるのが望ましい。
また、前記式(I)中、R1及びR2がα位に分岐を有する分岐アルキル基であるのが好ましく、またR1がtert−ブチル基であり、nが0であるのが好ましく、さらにR1がtert−ブチル基であり、R2が炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基であり、R3〜R6が水素原子であるのが好ましい。また、R1がtert−ブチル基であり、R2が炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基であり、R3〜R6が水素原子であり、かつnが0であるのが好ましく、R1がtert−ブチル基であり、R2がメチル基、エチル基又はn−プロピル基であり、R3〜R6が水素原子であり、かつnが0であるのが好ましく、さらにR1がtert−ブチル基であり、R2がエチル基であり、R3〜R6が水素原子であり、かつnが0であるのが好ましい。
前記ゴム組成物は、さらにコバルト単体および/又はコバルトを含有する化合物からなるコバルト系成分を含むのが好ましく、該コバルト系成分の含有量は、コバルト量として前記ゴム成分100質量部に対し、0.03〜3質量部の量であるのが望ましい。また、前記コバルトを含有する化合物は、有機酸のコバルト塩であってもよい。
さらに、前記ゴム成分が、天然ゴムおよびポリイソプレンゴムの少なくとも一方を含んでいてもよく、前記ゴム成分100質量%中、天然ゴムを50質量%以上の量で含んでいてもよい。
本発明によれば、DCBSと同等以上の加硫遅延効果を有する加硫促進剤を用いているので、ムーニー粘度の上昇が効果的に抑制されて混練作業が容易となるとともに、適度なムーニースコーチタイムを保持することができる。また、加硫後のゴム物性の低下、ブルーミング等の問題を生じる可能性のあるCTPのような加硫遅延剤を使用する必要がなく、加硫ゴムの外観や接着性に悪影響を及ぼすおそれがない。そのため、良好な作業性を保持しつつゴム物性の低下を有効に防止して、より高弾性かつ低発熱性であるゴム組成物を得ることができる。
したがって、本発明のゴム組成物を、乗用車、トラック、バス、二輪車等のタイヤのトレッド部のベースゴムやベルトゴム等に採用すれば、優れた操縦安定性を実現することができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分、式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤、式(II)で表されるビスマレイド誘導体および硫黄を含有してなることを特徴としている。
Figure 2010070746
Figure 2010070746
本発明に用いるゴム成分としては、タイヤや工業用ベルト等のゴム製品に用いられるゴムであれば特に限定されず、主鎖に二重結合があるゴム成分であれば硫黄架橋可能であるため、上記式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤が有効に機能するものであり、たとえば、天然ゴム又は合成ゴムが用いられる。合成ゴムとしては、具体的には、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、クロロプレンゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等が挙げられる。
上記ゴム成分は、スチールコード等の金属補強材への接着性の点から、天然ゴムおよびポリイソプレンゴムの少なくとも一方を含むことが好ましい。さらに、工業用ベルトゴムの耐久性の点から、前記ゴム成分100質量%中、天然ゴムを50質量%以上の量で含むのが望ましい。上限値については特に制限はなく、100質量%であってもよい。なお、この場合には残部が合成ゴムとなり、上記合成ゴムのうち少なくとも1種を含むのが望ましい。
本発明に用いる上記式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤は、下記式(X)で表される従来のスルフェンアミド系加硫促進剤であるDCBSと同等の加硫遅延効果を有しており、かつ、ムーニー粘度の上昇を効果的に抑制するとともに好適なムーニースコーチタイムをも確保することができる。また、スチールコード等の金属補強材との直接加硫接着における接着耐久性にも優れ、肉厚のゴム製品のコーティング用等のゴム組成物にも好適に使用することができる。
Figure 2010070746
本発明において、上記式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤中のRは、炭素数3〜12の分岐アルキル基を示す。R1が炭素数3〜12の分岐アルキル基であれば、上記スルフェンアミド系加硫促進剤の加硫促進性能が良好であるとともに、接着性能を高めることができる。
1としては、具体的には、イソプロピル基、イソブチル基、トリイソブチル基、sec−ブチル基,tert−ブチル基、イソアミル基(イソペンチル基)、ネオペンチル基、tert−アミル基(tert−ペンチル基)、イソヘキシル基、tert−ヘキシル基、イソヘプチル基、tert−ヘプチル基、イソオクチル基、tert−オクチル基、イソノニル基、tert−ノニル基、イソデシル基、tert−デシル基、イソウンデシル基、tert−ウンデシル基、イソドデシル基、tert−ドデシル基などが挙げられる。これらの中でも、好適なムーニースコーチタイムが得られるなどの効果の点から、α位に分岐を有する分岐アルキル基、すなわち炭素数3〜12のtert−アルキル基が好ましく、特に、tert−ブチル基、tert−アミル基(tert−ペンチル基)、tert−ドデシル基、トリイソブチル基が好ましく、中でもtert−ブチル基が、接着性の向上及びDCBSと同等の加硫速度をバランスよく発揮する観点から最も好ましい。
上記式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤中のnは、0又は1を示し、合成のし易さや原材料コストなどの効果の点から、0であるのが好ましい。また式(I)中のxは1又は2の整数を示す。xが3以上になると反応性が高くなり過ぎるためスルフェンアミド系加硫促進剤の安定性が低下し、作業性が悪化するおそれがある。
これらは、R1に隣接する−N−の近傍にかさ高い基が存在するほど、良好なムーニースコーチタイムを付与できる傾向にあるためと推定される。したがって、たとえば上記式(I)中のR1がtert−ブチル基であり、nが0であると、R1がシクロヘキシル基であり、nが0であるDCBSと比べて、−N−の近傍は前者の方がよりかさ高く、より好適なムーニースコーチタイムを付与し得るものと考えられる。さらに後述するR2とも相まって、−N−の近傍に位置する置換基のかさ高さを適度に制御することで、人体蓄積性に配慮しつつ、好適な加硫速度と良好な接着性をバランスよく発揮することが可能となる。
本発明において、上記式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤中のR2は、炭素数1〜10の直鎖アルキル基又は炭素数3〜10の分岐アルキル基を表す。R2が炭素数1〜10の直鎖又は炭素数3〜10の分岐アルキル基であれば、上記スルフェンアミド系加硫促進剤の加硫促進性能が良好であると共に、接着性能をも高めることができる。
2としては具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基(1−メチルプロピル基)、tert−ブチル基、n−アミル基(n−ペンチル基)、sec−アミル基(1−メチルブチル基)、イソアミル基(イソペンチル基)、ネオペンチル基、tert−アミル基(tert−ペンチル基)、1−メチルペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、n−オクチル基、イソ−オクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基などが挙げられる。これらの中でも、合成のし易さや原材料コストなどの効果並びに人体蓄積性にも配慮する観点から、R2が直鎖アルキル基の場合、炭素数1〜4であるのが好ましく、炭素数1〜3であるのがより好ましく、炭素数1〜2であるのが最も好ましい。また、R2が分岐アルキル基の場合、好適な加硫速度や良好な接着性をバランスよく発揮する観点及び適正な濃縮性を保持する観点から、α位に分岐を有する分岐アルキル基、すなわち結合する窒素原子のα位の炭素原子で分岐している炭素数3〜10、より好ましくは炭素数3〜6の分岐アルキル基であるのが好ましく、具体的にはイソプロピル基、sec−ブチル基、1−メチルペンチル基などが挙げられる。このように上記R1とともにR2を適宜選択することで、−N−の近傍に位置する置換基のかさ高さを有効に制御して、人体蓄積性に配慮しつつ、好適な加硫速度と良好な接着性能をバランスよく発揮することが可能となる。
したがって、上記式(I)中のR2がHのような従来のスルフェンアミド系加硫促進剤であると、加硫速度が速すぎるおそれがあるとともに良好な接着性が得られない傾向にある。また、R2がシクロヘキシル基のようなかさ高い基や上記範囲外の長鎖の基であるような従来のスルフェンアミド系加硫促進剤であると、逆に加硫速度が遅すぎる傾向にある。
より具体的には、特にR1がtert−ブチル基であり、nが0である場合、上記炭素数のR2のうち、最適な分岐アルキル基としては、接着性の向上及びDCBSと同等の加硫速度の保持効果をバランスよく発揮する観点から、イソプロピル基、sec−ブチル基が挙げられる。
さらに、特にR1がtert−ブチル基であり、nが0である場合、上記炭素数のR2は分岐アルキル基よりも直鎖アルキル基がより好ましく、最適な直鎖アルキル基としては、接着性の向上及びDCBSと同等の加硫速度の保持をバランスよく発揮する観点並びに人体蓄積性に配慮する観点から、メチル基、エチル基が挙げられる。R1、R2がどちらも分岐アルキル基である場合、製造後の安定性が劣る傾向にあり、R1、R2がともにtert−ブチル基である場合、合成できない。
なお、上記式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤中のR1が炭素数3〜12の分岐アルキル基以外の各官能基(例えば、n−オクタデシル基等)や炭素数が12を超える分岐アルキル基である場合、また、R2が炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基以外の各官能基(例えば、n−オクタデシル基等)や炭素数10を超える直鎖又は分岐アルキル基である場合、さらにnが2以上の場合には、本発明の目的の効果を充分に発揮し得ず、ムーニースコーチタイムが好適な範囲を超えて遅くなり加硫時間が必要以上に長くなることによって、生産性や接着性が低下したり、又は促進剤としての加硫性能やゴム性能が低下したりするおそれがある。
上記式(I)中のR3〜R6は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、或いは炭素数3〜4の分岐アルキル基又はアルコキシ基であり、これらは互いに同一であっても異なっていてもよく、なかでも、R3とR5とが、炭素数1〜4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、或いは炭素数3〜4の分岐アルキル基又はアルコキシ基であるのが好ましい。また、R3〜R6が、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基の場合、炭素数1であるのが好ましく、R3〜R6のすべてがHであるのが好ましい。好ましいいずれの場合も、化合物の合成のし易さ及び加硫速度が遅くならない点で望ましい。上記式(I)中のR3〜R6の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が挙げられる。
また、上記スルフェンアミド系加硫促進剤のlog Pow値(1−オクタノール/水分配係数)は適正な濃縮性を保持する観点から小さいほど好ましく、具体的には、上記式(I)中のR1及びR2の炭素数が少ないほど、log Pow値が小さくなる傾向にある。たとえば、本発明で用いる式(I)中のR1がt−ブチル基であり、かつnが0である場合、従来のスルフェンアミド系加硫促進剤であるDCBSと同等の加硫速度を保持しつつ良好な接着性能を発揮し、かつ人体蓄積性に配慮する観点からすれば、式(I)中のR2は炭素数1〜4、より好ましくは1〜3、最も好ましくは1〜2の直鎖アルキル基であるのが望ましい。
なお、log Pow値(1−オクタノール/水分配係数)は、一般に化学物質の濃縮性を評価する簡易測定法の一つにより得られる値であり、1−オクタノールと水の2つの溶媒相中に化学物質を加えて平行状態となったときの、その2相における化学物質の濃度比Powから得られる値を意味する。Powは下記式で表され、Powの対数値がlog Pow値である。
Pow=Co/Cw
Co:1−オクタノール層中の被験物質濃度
Cw:水層中の被験物質濃度
log Pow値は、JIS Z7260−117(2006)に準拠し、高速液体クロマトグラフィーを使用してPowを測定することにより求めることができる。
本発明において、上記式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤の代表例としては、N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(BMBS)、N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(BEBS)、N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−イソプロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−n−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(BBBS)、N−イソブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−メチル−N−イソアミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−エチル−N−イソアミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−n−プロピル−N−イソアミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−イソプロピル−N−イソアミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−n−ブチル−N−イソアミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−イソブチル−N−イソアミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−イソアミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−メチル−N−tert−アミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−エチル−N−tert−アミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−n−プロピル−N−tert−アミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−イソプロピル−N−tert−アミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−n−ブチル−N−tert−アミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−イソブチル−N−tert−アミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−tert−アミルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−メチル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−エチル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−n−プロピル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−イソプロピル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−n−ブチル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−イソブチル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−tert−ヘプチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド;
N−メチル−N−t−ブチル−4−メチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−メチル−N−t−ブチル−4,6−ジメトキシベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−エチル−N−t−ブチル−4−メチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−エチル−N−t−ブチル−4,6−ジメトキシベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−n−プロピル−N−t−ブチル−4−メチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−n−プロピル−N−t−ブチル−4,6−ジメトキシベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−イソプロピル−N−t−ブチル−4−メチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−イソプロピル−N−t−ブチル−4,6−ジメトキシベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−n−ブチル−N−t−ブチル−4−メチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−n−ブチル−N−t−ブチル−4,6−ジメトキシベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−イソブチル−N−t−ブチル−4−メチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−イソブチル−N−t−ブチル−4,6−ジメトキシベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−t−ブチル−4−メチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−t−ブチル−4,6−ジメトキシベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
これらのなかでも、接着性能向上の点から、N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(BMBS)、N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(BEBS)、N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−イソプロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−イソブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミドが好ましく、N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(BMBS)、N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(BEBS)、N−イソプロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N−sec−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミドが最も好ましい。
特に、最も長いムーニースコーチタイムと優れた接着性能を有する点で、N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(BMBS)、N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(BEBS)が最適である。
これらスルフェンアミド系加硫促進剤は、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)、ジベンゾチアゾリルジスルフィド(MBTS)などの汎用の加硫促進剤と組み合わせて使用することも可能である。
上記スルフェンアミド系加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜10質量部、好ましくは0.3〜5.0質量部、さらに好ましくは0.5〜2.5質量部の量である。この加硫促進剤の含有量が0.1質量部未満であると、充分に加硫しなくなるおそれがあり、一方、10質量部を超えると、ブルームが問題となり好ましくない。
上記スルフェンアミド系加硫促進剤の製造方法としては、下記方法を好ましく挙げることができる。
すなわち、対応するアミンと次亜塩素酸ソーダの反応によりあらかじめ調製したN−クロロアミンとビス(ベンゾチアゾール−2−イル)ジスルフィドを、アミンおよび塩基存在下、適切な溶媒中で反応させる。塩基としてアミンを用いた場合は、中和を行い、遊離のアミンに戻した後、得られた反応混合物の性状に従って、ろ過、水洗、濃縮、再結晶など適切な後処理をおこなうと、目的とするスルフェンアミドが得られる。
本製造方法に用いる塩基としては,過剰量用いた原料アミン、トリエチルアミンなどの3級アミン、水酸化アルカリ,炭酸アルカリ、重炭酸アルカリ、ナトリウムアルコキシドなどが挙げられる。特に、過剰の原料アミンを塩基として用いたり、3級アミンであるトリエチルアミンを用いて反応を行い、水酸化ナトリウムで生成した塩酸塩を中和し、目的物を取り出した後、ろ液からアミンを再利用する方法が望ましい。
本製造方法に用いる溶媒としては、アルコールが望ましく、特にメタノールが望ましい。
例えば、N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(BEBS)では、N−t−ブチルエチルアミンに次亜塩素酸ナトリウム水溶液を0℃以下で滴下し、2時間攪拌後油層を分取した。ビス(ベンゾチアゾール−2−イル)ジスルフィド、N−t−ブチルエチルアミンおよび前述の油層を、メタノ−ルに懸濁させ、還流下2時間攪拌した。冷却後、水酸化ナトリウムで中和し、ろ過、水洗、減圧濃縮した後、再結晶することで目的とするBEBS(白色固体)を得ることができる。
本発明に用いる上記式(II)で表されるビスマレイド誘導体は、熱が加えられるとビスマレイド誘導体同士が反応したり、又はポリマーの二重結合を介して網目構造が形成されたりして、ポリマー全体が高分子量化し、得られるゴム組成物の弾性率をより向上させることができる。
上記式(II)中、Aは、炭素数6〜30の二価の芳香族残基を示す。このようなAとしては、具体的には、下記式で表される基などを挙げることができる。
Figure 2010070746
なお、これらの二価の芳香族残基においては、各芳香環上に、炭素数1〜5程度の低級アルキル基などの置換基が1個以上導入されていてもよい。
yおよびzは、それぞれ独立して0〜3の整数を示す。
上記式(II)で表されるビスマレイミド誘導体の具体例としては、N,N’−1,2−フェニレンビスマレイミド、N,N’−1,3−フェニレンビスマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンビスマレイミド、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N’−(4,4’−ジフェニルエーテル)ビスマレイミド、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタンなどが挙げられる。これらのビスマレイミド誘導体は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらのなかでも、特にN,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミドが好適である。
上記ビスマレイミド誘導体の含有量は、上記ゴム成分100質量部に対し、0.1〜30質量部、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.5〜5質量部の量である。このビスマレイド誘導体の含有量が0.1質量部未満であると、ビスマレイミド誘導体の配合効果が充分に発揮されないおそれがあり、一方、30質量部を超えると破壊特性などのゴム物性が低下する原因となる可能性がある。
本発明に用いる硫黄は、加硫剤として作用するものであり、その含有量は、ゴム成分100質量部に対し、0.3〜10質量部、好ましくは1.0〜7.0質量部、より好ましくは3.0〜7.0質量部の量である。硫黄の含有量が0.3質量部未満であると、充分に加硫しなくなるおそれがあり、一方、10質量部を超えると、ゴムの老化性能が低下するおそれがあり好ましくない。
さらに、上記ゴム組成物には、初期接着性能の向上の点から、コバルト単体および/又はコバルトを含有する化合物からなるコバルト系成分を含有せしめることが好ましい。上記コバルト系成分としては、コバルト単体が挙げられるほか、コバルトを含有する化合物として、有機酸のコバルト塩、無機酸のコバルト塩である塩化コバルト、硫酸コバルト、硝酸コバルト、リン酸コバルト、クロム酸コバルトの少なくとも1種が挙げられる。なかでも、さらなる初期接着性能の向上の点から、有機酸のコバルト塩の使用が望ましい。これらコバルト単体およびコバルトを含有する化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
上記有機酸のコバルト塩としては、より具体的には、例えば、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ネオデカン酸コバルト、ロジン酸コバルト、バーサチック酸コバルト、トール油酸コバルト等の少なくとも1種を挙げることができ、また、有機酸コバルトは有機酸の一部をホウ酸で置き換えた複合塩でもよく、具体的には、市販のOMG社製の商品名「マノボンド」等も用いることができる。
上記コバルト系成分の(合計)含有量は、コバルト量として、ゴム成分(A)100質量部に対し、好ましくは0.03〜3質量部、より好ましくは0.03〜1質量部の量である。
これらのコバルト量の含有量が0.03質量部未満では、さらなる接着性を発揮することができず、一方、3質量部を越えると、老化物性が大きく低下し、好ましくない。
本発明のゴム組成物には、上記ゴム成分、加硫促進剤、フェノール系熱可塑性樹脂、メチレン供与体、硫黄、コバルト系成分の他に、タイヤやコンベアベルト等のゴム製品で通常使用される配合剤を本発明の効果を阻害しない範囲で用いることができる。
たとえば、補強性充填剤を用いると、耐破壊性や耐摩耗性などをより向上させることができる。具体的には、カーボンブラック又は白色無機充填材が挙げられる。
カーボンブラックとしては、製造方法によりチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック及びサーマルブラックなどがあるが、いずれを用いてもよく、たとえばSRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF等を挙げることができるが、ヨウ素吸着量(IA)が60mg/g以上、かつジブチルフタレート吸油量(DBP)が80ml/100g以上のカーボンブラックが好ましい。
一方、白色無機充填材としては、シリカ、および下記一般式(Y)で表されるものが好ましい。
mM1・xSiOy・zH2O ・・・(Y)
(式(Y)中、M1 は、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、およびそれらの水和物から選ばれる少なくとも一種であり、m、x、yおよびzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、および0〜10の整数である)。さらに、カリウム、ナトリウム、鉄、マグネシウムなどの金属や、フッ素などの元素、およびNH4−などの基を含有していてもよい。
具体的には、アルミナ一水和物(Al23・H2O)、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al23)、クレー(Al23・2SiO2)、カオリン(Al23・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al23・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al23・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al23・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、各種ゼオライト、長石、マイカ、モンモリロナイト等が例示でき、M1がアルミニウムであることが好ましく、アルミナ類、クレー類であることが特に好ましい。
アルミナ類とは上記一般式(Y)で表されるもののうち、下記一般式(Z)で表されるものである。
Al23・nH2O(但し、式中nは0〜3である。) ・・・(Z)
クレー類では、クレー(Al23・2SiO2)、カオリン(Al23・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al23・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al23・4SiO2・2H2O)、モンモリロナイト等が挙げられる。
これらの白色無機充填材の中で、シリカ及び水酸化アルミニウムが好ましく、特にシリカが好ましい。ここで、シリカとしては、従来ゴム補強用として慣用されているもの、例えば湿式法シリカ(含水ケイ酸)、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、各種ケイ酸塩などの中から適宜選択して用いることができるが、中でも沈降法による合成シリカ(湿式法シリカ)が好適である。
これら補強性充填剤は、上記ゴム成分100質量部に対し、10〜120質量部、好ましくは20〜100質量部の割合で配合することができる。
さらに、上記補強性充填剤としてシリカなどの白色無機充填材を用いる場合には、所望により、カップリング剤を配合してもよい。このカップリング剤としては特に制限はなく、従来公知の様々なカップリング剤の中から任意のものを選択して用いることができるが、これらの中で特にシラン系カップリング剤が好ましい。このシラン系カップリング剤の例としては、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N、N−ジメチルカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリロイルモノスルフィドなどが挙げられる。
上記カップリング剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その配合量は、配合効果及び経済性などを考慮すると、前記白色無機充填材に対して、1〜20質量%、好ましくは5〜20質量%の量である。
また、上記以外の他の配合剤としては、たとえば、軟化剤、老化防止剤などが挙げられ、これらを用途に応じて適宜配合することができる。
本発明のゴム組成物は、上記各成分を、たとえば、バンバリーミキサー、ニーダー等により混練りすることにより製造することができる。また、本発明のゴム組成物を用いて乗用車、トラック、バス、二輪車用等のタイヤを製造する場合には、たとえば押し出し機やカレンダー等によりビードフィラー部材、又はランフラットタイヤ用サイド補強ゴムを作製してもよく、これらを成型ドラム上で他の部材と張り合わせること等でグリーンタイヤを作製し、このグリーンタイヤをタイヤモールドに収め、内側から圧を加えながら加硫する方法などにより行うことができる。なお、タイヤ内部には、空気のほか、窒素や不活性ガスを充填してもよい。さらに、本発明のゴム組成物は、タイヤのトレッド、ホース、ベルトコンベアなどの肉厚のゴム製品、ゴムと金属との直接加硫接着するゴム製品などにも好適に使用でき、特にタイヤのトレッド部のベースゴムやベルトゴム等に最適である。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、各スルフェンアミド系加硫促進剤のlog Pow値は、上述したように、JIS Z7260−117(2006)に準拠し、高速液体クロマトグラフィーを使用してPowを測定することにより求めた。
〔製造例1:N−メチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(加硫促進剤1)の合成〕
N−t−ブチルメチルアミン14.1g(0.162mol)に12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液148gを0℃以下で滴下し、2時間攪拌後油層を分取した。ビス(ベンゾチアゾール−2−イル)ジスルフィド39.8g(0.120mol)、N−t−ブチルメチルアミン24.3g(0.240mmol)および前述の油層を、メタノ−ル120mlに懸濁させ、還流下2時間攪拌した。冷却後、水酸化ナトリウム6.6g(0.166mol)で中和し、ろ過、水洗、減圧濃縮した後、再結晶することで目的とするBMBSを46.8g(収率82%)の白色固体(融点56〜58℃、log Pow値4.5)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=1.32(9H,s,CH3(t−ブチル))、3.02(3H,s,CH3(メチル))、7.24(1H,m)、7.38(1H,m)、7.77(1H,m)、7.79(1H,m).
13C−NMR(100MHz,CDCl)δ=27.3、41.9、59.2、120.9、121.4、123.3、125.7、135.0、155.5、180.8.
質量分析(EI,70eV)m/z;252(M+)、237(M+−CH3)、223(M+−C26)、195(M+−C49)、167(M+−C512N)、86(M+−C74NS2)。
〔製造例2:N−エチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(BEBS、加硫促進剤2)の合成〕
N−t−ブチルメチルアミンの代わりにN−t−ブチルエチルアミン16.4g(0.162mol)を用いて製造例1と同様に行い、BEBSを41.9g(収率66%)の白色固体(融点60〜61℃、log Pow値4.9)として得た。
得られたBEBSのスペクトルデータを以下に示す。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=1.29(t,3H,J=7.1Hz,CH3(エチル))、1.34(s,9H,CH3(t−ブチル))、2.9−3.4(br−d,CH2)、7.23(1H,m)、7.37(1H,m)、7.75(1H,m)、7.78(1H,m).
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=15.12、28.06、47.08、60.41、120.70、121.26、123.23、125.64、134.75、154.93、182.63.
質量分析(EI、70eV):m/z;251(M+−CH4)、167(M+−C614N)、100(M+−C75NS2):IR(KBr,cm-1):3061,2975,2932,2868,1461,1429,1393,1366,1352,1309,1273,1238,1198,1103,1022,1011,936,895,756,727。
〔製造例3:N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(加硫促進剤3)の合成〕
N−t−ブチルメチルアミンの代わりにN−n−プロピル−t−ブチルアミン18.7g(0.162mol)を用いて製造例1と同様に行い、N−n−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミドを白色固体(融点50〜52℃、log Pow値5.3)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=0.92(t,J=7.3Hz,3H),1.34(s,9H),1.75(br,2H),3.03(brd,2H),7.24(t,J=7.0Hz,1H),7.38(t,J=7.0Hz,1H),7.77(d,J=7.5Hz,1H),7.79(d,J=7.5Hz,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=11.7,23.0,28.1,55.3,60.4,120.7,121.3,123.3,125.7,134.7,154.8,181.3.
〔製造例4:N−i−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(加硫促進剤4)の合成〕
N−t−ブチルメチルアミンの代わりにN−i−プロピル−t−ブチルアミン18.7g(0.162mol)を用いて製造例1と同様に行い、N−i−プロピル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミドを白色固体(融点68〜70℃、log Pow値5.1)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=1.20−1.25(dd,(1.22ppm:J=6.4Hz,1.23ppm:J=6.4Hz)6H),1.37(s,9H),3.78(m,J=6.3Hz,1H),7.23(t,J=7.0Hz,1H),7.38(t,J=7.0Hz,1H),7.77(d,J=7.5Hz,1H),7.79(d,J=7.5Hz,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=22.3,23.9,29.1,50.6,61.4,120.6,121.2,123.2,125.6,134.5,154.5,183.3.
〔製造例5:N,N−ジ−i−プロピルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(加硫促進剤5)の合成〕
N−t−ブチルメチルアミンの代わりにN−ジ−i−プロピルアミン16.4g(0.162mol)を用いて製造例1と同様に行い、N,N−ジ−i−プロピルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミドを白色固体(融点57〜59℃)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl)δ=1.26(d,J=6.5Hz,12H),3.49(dq,J=6.5Hz,2H),7.24(t,J=7.0Hz,1H),7.37(t,J=7.0Hz,1H),7.75(d,J=8.6Hz,1H),7.79(d,J=8.6Hz,1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=21.7,22.5,55.7,120.8,121.3,123.4,125.7,134.7,155.1,182.2.
質量分析(EI,70eV),m/z266(M+),251(M+−15),218(M+−48),209(M+−57),182(M+−84),167(M+−99),148(M+−118),100(M+−166:base).
〔製造例6:N−n−ブチル−N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(加硫促進剤6)の合成〕
N−t−ブチルメチルアミンの代わりにN−t−ブチル−n−ブチルアミン20.9g(0.162mol)を用いて製造例1と同様に行い、BBBSを42.4g(収率60%)の白色固体(融点55〜56℃、log Pow値5.8)として得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3)δ=0.89(3H,t,J=7.32Hz,CH3(n−Bu))、1.2−1.4(s+m,11H,CH3(t−ブチル)+CH2(n−ブチル))、1.70(br.s,2H,CH2)、2.9−3.2(br.d,2H,N−CH2)、7.23(1H,m)、7.37(1H,m)、7.75(1H,m)、7.78(1H,m).
13C−NMR(100MHz,CDCl3)δ=14.0、20.4、27.9、31.8、53.0、60.3、120.6、121.1、123.1、125.5、134.6、154.8、181.2.
質量分析(EI,70eV)、m/z294(M+)、279(M+−CH3)、237(M+−C49)、167(M+−C818N)、128(M+−C74NS2):IR(neat):1707cm-1,3302cm-1
[実施例1〜6]
2200mlのバンバリーミキサーを使用して、ゴム成分、上記製造例で得た加硫促進剤、ビスマレイド誘導体、硫黄、その他の配合剤を表1に示す配合処方で混練り混合して、未加硫のゴム組成物を調製し、以下の方法で、ムーニー粘度、ムーニースコーチタイムを測定し、動的粘弾性試験を以下に示す方法にしたがって行い、評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
加硫促進剤として、従来のもの(DCBS)を用い、ビスマレイド誘導体を配合しなかった以外、実施例1にしたがってゴム組成物を調製し、評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
加硫促進剤として、従来のもの(DCBS)を用いた以外、実施例1にしたがってゴム組成物を調製し、評価した。結果を表1に示す。
[実施例7〜10、比較例3〜4]
ゴム成分として、天然ゴム、BR(ブタジエンゴム)又はSBR(スチレンブタジエンゴム)を適宜配合し、表2に示す処方にしたがってゴム組成物を調製し、評価した。結果を表2に示す。
[実施例11〜14、比較例5〜6]
ゴム成分として、天然ゴム、BR(ブタジエンゴム)又はSBR(スチレンブタジエンゴム)を適宜配合し、さらにコバルト系成分を配合して、表3に示す処方にしたがってゴム組成物を調製し、評価した。結果を表3に示す。
《ムーニー粘度、ムーニースコーチタイムの評価方法》
JIS K 6300−1:2001に準拠して行った。
なお、評価は、比較例1の値を100として指数表示した。ムーニー粘度は、値が小さいほど混練時の作業性が良好であることを示し、ムーニースコーチタイムは、値が大きいほど混練後の作業性が良好であることを示す。
《動的粘弾性試験の評価方法》
得られたゴム組成物を、東洋精機(株)製スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数52Hz、測定温度30℃、歪1%でE’(動的貯蔵弾性率)およびtanδ(損失係数)を測定し、それぞれ比較例1のゴム組成物の各値を100として指数表示した。E’は、数値が大きいほど高弾性率で良好であることを示し、tanδは、数値が小さいほど低ロス(低発熱性)で良好であることを示す。
《引張り試験の評価方法》
得られたゴム組成物からなるJISダンベル状3号形サンプルを作製し、JIS K 6251:2004に準拠して25℃にて引っ張り試験を行い、破断時伸び(Eb)、破断時引っ張り強さ(Tb)、50%伸長時の引張応力(M50)を測定し、それぞれ比較例1のゴム組成物の各値を100として指数表示した。指数値が大きいほど、耐破壊性に優れることを示す。
《耐熱接着性》
黄銅めっき(Cu:63質量%、Zu:37質量%)したスチールコード(外径0.5mm×長さ300mm)3本を10mm間隔で平行に並べ、このスチールコードを上下両側から各ゴム組成物でコーティングして、これを160℃、20分間の条件で加硫し、サンプルを作製した。
得られた各サンプルの各耐熱接着性について、ASTM−D−2229に準拠して、各サンプルを100℃のギヤオーブンに15日、30日間放置した後にスチールコードを引き抜き、ゴムの被覆状態を目視で観察し、0〜100%で表示して各耐熱接着性の指標とした。数値が大きいほど、耐熱接着性に優れることを示す。
Figure 2010070746
Figure 2010070746
Figure 2010070746
※1:製品名:シースト300、東海カーボン(株)製、窒素吸着比表面積84m2/g、DBP吸油量75ml/100g)
※2:N−フェニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミン(ノクラック6C、大内新興化学工業(株)製)
※3:N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(ノクセラーDZ、大内新興化学工業(株)製)
※4:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド(ノクセラーCZ、大内新興化学工業(株)製)
※5:N−t−ブチルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド(ノクセラーNS、大内新興化学工業(株)製)
※6:製品名:マノボンドC22.5、OMG社製、コバルト含有量:22.5質量%
※7:BR01
※8:SBR#1778
※9:N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイド(BMI−S、三井化学(株)社製)
上記表1の結果から明らかなように、上記特定の加硫促進剤、ビスマレイド誘導体および硫黄を含有する実施例1〜6は、従来の加硫促進剤(DCBS)と硫黄を含有する一方でビスマレイド誘導体を一切含有しない比較例1に比して、良好な作業性を保持しつつ、高弾性率および低発熱性を実現することがわかる。
また、実施例1〜6および比較例2は、各々同一のビスマレイド誘導体を同量づつ含有するものであるが、実施例1〜6は従来の加硫促進剤(DCBS)を用いた比較例2に比して、ムーニー粘度の上昇を効果的に抑制しつつ、好適なムーニースコーチタイムを示すことがわかる。また、高弾性化および低発熱性に関しては、比較例2とほぼ同等もしくはそれ以上の効果を奏することがわかる。
さらに、上記表2〜表3の結果から明らかなように、実施例7〜14は耐破壊性の低下をも有効に防止し、なかでもコバルト系成分を配合した実施例11〜14は、実施例7〜10に比して、上記良好な特性を保持しつつ耐熱接着性にも優れることがわかる。
したがって、本発明のゴム組成物は、DCBSと同等以上の加硫遅延効果を有する特定の加硫促進剤に、さらにビスマレイド誘導体および硫黄を含有することにより、作業性に優れるだけでなく、高弾性であるとともに良好な低発熱性を実現することができるものである。また、さらにコバルト系成分を配合することにより、接着性能を一層向上させることも可能である。

Claims (15)

  1. ゴム成分、式(I)で表されるスルフェンアミド系加硫促進剤、式(II)で表されるビスマレイド誘導体および硫黄を含有してなることを特徴とするゴム組成物;
    Figure 2010070746
    (式(I)中、R1は、炭素数3〜12の分岐アルキル基を示し、R2は炭素数1〜10の直鎖アルキル基又は炭素数3〜10の分岐アルキル基を示す。R3〜R6は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖アルキル基又はアルコキシ基、或いは炭素数3〜4の分岐アルキル基又はアルコキシ基であり、これらは互いに同一であっても異なっていてもよい。nは0又は1を示し、xは1又は2を示す。);
    Figure 2010070746
    (式(II)中、Aは、炭素数6〜30の二価の芳香族残基を示し、yおよびzは、それぞれ独立して0〜3の整数を示す。)。
  2. 前記ゴム成分100質量部に対し、前記スルフェンアミド系加硫促進剤を0.1〜10質量部の量で含有してなる請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記ゴム成分100質量部に対し、前記ビスマレイド誘導体を0.1〜30質量部の量で含有してなる請求項1又は2に記載のゴム組成物。
  4. 前記ゴム成分100質量部に対し、前記硫黄を0.3〜10質量部の量で含有してなる請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 前記式(I)中、R1及びR2がα位に分岐を有する分岐アルキル基である請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 前記式(I)中、R1がtert−ブチル基であり、nが0である請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。
  7. 前記式(I)中、R1がtert−ブチル基であり、R2が炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基であり、R3〜R6が水素原子である請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物。
  8. 前記式(I)中、R1がtert−ブチル基であり、R2が炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は炭素数3〜6の分岐アルキル基であり、R3〜R6が水素原子であり、かつnが0である請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物。
  9. 前記式(I)中、R1がtert−ブチル基であり、R2がメチル基、エチル基又はn−プロピル基であり、R3〜R6が水素原子であり、かつnが0である請求項1〜8のいずれかに記載のゴム組成物。
  10. 前記式(I)中、R1がtert−ブチル基であり、R2がエチル基であり、R3〜R6が水素原子であり、かつnが0である請求項1〜9のいずれかに記載のゴム組成物。
  11. 前記ゴム組成物が、さらにコバルト単体および/又はコバルトを含有する化合物からなるコバルト系成分を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のゴム組成物。
  12. 前記コバルト系成分の含有量が、コバルト量として前記ゴム成分100質量部に対し、0.03〜3質量部の量であることを特徴とする請求項11に記載のゴム組成物。
  13. 前記コバルトを含有する化合物が、有機酸のコバルト塩であることを特徴とする請求項11又は12に記載のゴム組成物。
  14. 前記ゴム成分が、天然ゴムおよびポリイソプレンゴムの少なくとも一方を含む請求項1〜13のいずれかに記載のゴム組成物。
  15. 前記ゴム成分100質量%中、天然ゴムを50質量%以上の量で含む請求項14に記載のゴム組成物。
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