JP2015229746A - 防振ゴム組成物及び防振ゴム - Google Patents

防振ゴム組成物及び防振ゴム Download PDF

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Abstract

【課題】防振ゴム組成物において、低温特性を改善することができ、強度特性(引張伸び、引張強さ)を良好に維持可能なゴム硬化物が得られる防振ゴム組成物、及び該ゴム組成物を硬化させてなる防振ゴムを提供することを課題とする。
【解決手段】天然ゴム、高トランス含量イソプレンゴム、架橋剤及び芳香族スルホンアミド類を含有することを特徴とする防振ゴム組成物。上記の高トランス含量イソプレンゴムはトランス−1,4結合含量が95%以上であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、高温及び低温環境下において好適に使用できる防振ゴム組成物及び該組成物を硬化させてなる防振ゴムに関する。
防振ゴムの基本的な特性としては、エンジン等の重量物を支える強度特性や、その振動を吸収し抑制する防振性能が要求される。更に、エンジンルーム等の高温環境下で使用される場合には、強度特性に優れ、かつ動倍率が低く防振性能に優れるのは勿論のこと、耐熱老化性に優れることが求められる。また上記に加え、自動車は高緯度の地域でも使用されるため、自動車用防振ゴムには低温特性も求められる。
このように総合的に優れた特性を与えるため、防振ゴムのゴム成分や架橋系やその他の添加剤を所定量配合する開発が盛んに行われており、数多くの特許出願がなされていており、耐熱老化性や動倍率等に優れていても低温特性等の面で劣ることが多い。
また、本出願人は、先に、架橋系の配合成分に、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを一定の割合で添加することにより、従来に比べて、耐熱老化性、動倍率に優れた防振ゴム組成物を提案している(特開2012−229323号公報)。しかしながら、上記の提案でも、防振ゴムの低温特性においては更なる改良の余地があった。
特開2012−229323号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、強度特性(硬度、引張伸び、引張強さ)の基本特性を維持しつつ、更に低温特性を改善することができる防振ゴム組成物、及び該ゴム組成物を硬化させてなる防振ゴムを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、天然ゴムと高トランス含量イソプレンゴムとの混合物を配合してなり、この混合物中の高トランス含量イソプレンゴムの配合割合を所定の範囲内に調整したゴム成分と、架橋剤と芳香族スルホンアミド類の各配合成分を添加することにより、これらの成分の併用効果により、低温特性を大幅に改善でき、強度特性(硬度、引張伸び、引張強さ)を良好に維持することを可能であることを発見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は下記の防振ゴム組成物及び防振ゴムを提供する。
[1]天然ゴム、トランス−1,4結合含量が95%以上である高トランス含量イソプレンゴム、架橋剤及び特定の構造式を有する芳香族スルホンアミド類を含有することを特徴とする防振ゴム組成物。
[2]上記の天然ゴム(NR)と高トランス含量イソプレンゴム(IR)とのゴム成分に対して、高トランス含量イソプレンゴムの配合割合が20質量%未満である請求項1記載の防振ゴム組成物。
[3]上記芳香族スルホンアミド類の配合量が、上記ゴム成分100質量部に対して0.1〜4質量部である[1]記載の防振ゴム組成物。
[4]上記[1]、[2]又は[3]記載のゴム組成物を硬化させてなる防振ゴム。
本発明の防振ゴム組成物は、引張り物性(伸び,強度)の基本特性を維持しつつ、低温特性を大幅に改善することができる。
本発明の防振ゴム組成物のゴム成分は、主成分として、天然ゴム(NR)と高トランス含量イソプレンゴム(IR)とを併用するものである。その際、天然ゴム(NR)と高トランス含量イソプレンゴム(IR)とのゴム成分に対して、高トランス含量イソプレンゴムの配合割合が20質量%未満となるように調整される。特に好ましいのは、天然ゴム(NR)と高トランス含量イソプレンゴム(IR)との配合割合は、質量比で99〜81:1〜19の範囲である。天然ゴム(NR)は分子鎖末端にある数個のトランス結合を除けば、100%のシス−1,4結合含量であり、上記高トランス含量イソプレンゴム(IR)の割合が上記範囲より少なすぎると、ゴム成分中のトランス比がシス比に比較して低すぎ、低温特性の改善度が小さくなるおそれがあり、多すぎると、ゴム成分中の適正なシス/トランス比を保てず、低温特性の改善度が小さくなるおそれがある。
上記のNRとしては、特に制限されるものではなく公知のものを適宜選択使用すればよく、例えば、RSS(Ribbed smoked sheets)、TSR(Technically Specified Rubber)等が挙げられる。
一方、上記の高トランス含量イソプレンゴム(IR)については、具体的には、トランス−1,4結合含量を95%以上、好ましくは98%以上有するものであることが必要である。さらに好ましくは99%以上有するものである。トランス−1,4結合が少なすぎると低温特性の改善効果が小さくなる。
上記の高トランス含量イソプレンゴム(IR)としては、上記のトランス含量を満たしていれば特に制限はなく、公知のものを適宜選択使用すればよい。例えば、クラレ製「TP−301」等が挙げられる。
また、本発明では上記のようにNR及びIRを含むゴム成分を用いるが、その目的を逸脱しない範囲であれば、必要に応じて上記ゴム成分のほかに、公知の合成ゴム等の他のゴムを併用してもよい。その具体例としては、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、イソブチレン−イソプレンゴム、シリコーンゴム(Q)、アクリルゴム(ACM)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、アクリレートブタジエンゴム等の合成ゴム及びこれら合成ゴムの分子鎖末端が変性されたもの等を挙げることができ、これらの中から1種又は2種以上を適宜選択して使用すればよい。
また、本発明のゴム組成物には、上記ゴム成分に架橋剤を含有させるものであり、架橋剤については特に制限はないが、例えば、硫黄、シトラコンイミド化合物、1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)、ビスマレイミド化合物、ZA(ジアクリル酸亜鉛)、ZMA(メタクリル酸亜鉛)、ジメタクリル酸エチレングリコール、TAICなどの公知の架橋剤または共架橋剤(以下、架橋剤、共架橋剤を合わせて架橋剤と総称する)が例示され、1種類を単独で使用するほか、組合せにより2種以上の配合が可能である。
また、本発明のゴム組成物には、下記構造式で示される芳香族スルホンアミド類を含有させることが好適である。上記物質を配合することにより、従来から調整されてきた硫黄と加硫促進剤との比や、加硫促進剤の種類のみでは改善することができなかった低温特性に優れる防振ゴムをより効果的に得ることができる。
Figure 2015229746
(ここで、上記式のR1としては、−Sx−CnmClpが挙げられ、xは0以上の整数、nは1以上の整数、mは0以上の整数、pは1以上の整数であり、かつ、m+p=2n+1を満たす。Sは硫黄原子、Cは炭素原子、Hは水素原子、Clは塩素原子を示すが、Clはその他のハロゲン族元素に置換が可能である。また、上記式のR2、R3としては、水素、アミノ基や炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状、或いはその組み合わせの炭化水素基が挙げられ、本置換基の位置と数には定めはない。)
上記の芳香族スルホンアミド類として、具体的には、N−フェニル−N−(モノクロロメチルチオ)トルエンスルホンアミド、N−フェニル−N−(ジクロロメチルチオ)トルエンスルホンアミド、N−フェニル−N−(ジクロロメチルチオ)トルエンスルホンアミド、N−フェニル−N−(モノクロロメチルチオ)トルエンスルホンアミド、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミド、N−フェニル−N−(ジクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミド、N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミド、N−フェニル−N−(トリクロロエチルチオ)ベンゼンスルホンアミド、N−フェニル−N−(トリクロロプロピルチオ)ベンゼンスルホンアミドなどが挙げられる。特に、下記式で示されるN−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドを採用することが好適である。
Figure 2015229746
上記のN−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミドの具体的な商品名としては、「Vulkalent E/C」(LANXESS社製)等が挙げられる。
上記の芳香族スルホンアミド類の配合量は、特に制限なないが、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜4質量部である。この配合量を逸脱すると、低温特性、強度特性(硬度、引張伸び、引張強さ)の面で改善が見られないおそれがある。
更に、本発明のゴム組成物については加硫促進剤を使用できる。該加硫促進剤の種類としては、特に制限されないが、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のベンゾチアゾール系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラドデシルチウラムジスルフィド、テトラオクチルチウラムジスルフィド、テトラベンジルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム系加硫促進剤;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛等のジチオカルバミン酸塩系;その他ジアルキルジチオリン酸亜鉛などが挙げられる。
上記の加硫促進剤には、スルフェンアミド系、チウラム系、チアゾール系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸塩系等の1種又は2種以上を併用でき、加硫挙動(速度)の調整等のため、加硫促進能力が比較的高いチウラム系及び/又はチアゾール系と、加硫促進能力が比較的中〜低程度のグアニジン系及び/又はスルフェンアミド系の加硫促進剤とを組み合わせることが好適に採用される。具体的には、テトラメチルチウラムジスルフィドとN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドとの組合せ、テトラブチルチウラムジスルフィドとN−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドとの組合せ、ジベンゾチアジルジスルフィドとジフェニルグアニジンとの組合せ等が挙げられる。ただし、加硫促進剤の組合せは、上記組合せに限定されない。加硫促進剤の総配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2〜10質量部である。
なお、本発明のゴム組成物は、硫黄を含有してもしなくても良いが、硫黄を含んだ方が相対的にゴム諸特性をより一層改善できる。硫黄を含有する場合、硫黄の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜1.5質量部であり、より好ましくは0.2〜1.0質量部である。配合量が1.5質量部を超えると、耐熱老化性の悪化を招くおそれがある。
本発明においては、加硫を促進する観点から、亜鉛華(ZnO)や脂肪酸等の加硫促進助剤を配合できる。脂肪酸としては飽和,不飽和あるいは直鎖状、分岐状のいずれの脂肪酸であってもよく、脂肪酸の炭素数も特に制限されないが、例えば炭素数1〜30、好ましくは15〜30の脂肪酸、より具体的にはシクロヘキサン酸(シクロヘキサンカルボン酸)、側鎖を有するアルキルシクロペンタン等のナフテン酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸(ネオデカン酸等の分岐状カルボン酸を含む)、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸(ステアリン酸)等の飽和脂肪酸、メタクリル酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和脂肪酸、ロジン、トール油酸、アビエチン酸等の樹脂酸などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。本発明においては、亜鉛華及びステアリン酸を好適に用いることができる。これらの助剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、好ましくは1〜10質量部、より好ましくは2〜7質量部である。配合量が10質量部を超えると、作業性の悪化及び動倍率の悪化等を招くおそれがあり、1質量部未満になると、加硫遅延等のおそれがある。
オイルは、公知のものを使用でき、特に制限されないが、具体的には、アロマティック油、ナフテン油、パラフィン油等のプロセスオイルや、やし油等の植物油、アルキルベンゼンオイル等の合成油、ヒマシ油等を使用できる。本発明においては、ナフテン油を好適に用いることができる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。オイルの配合量は、特に制限されないが、上記ゴム成分100質量部に対し、概ね2〜80質量部とすることができる。配合量が上記範囲を逸脱すると、混練作業性が悪化するおそれがある。なお、油展されたゴムを上記ゴム成分に用いる場合は、該ゴムに含有されるオイルと、混合時に別途添加されるオイルとの合計量が上記範囲となればよい。
カーボンブラックとしては、公知のものを使用でき、特に限定されるものではないが、例えば、FEF、SRF、GPF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT等のカーボンブラックを挙げることができ、本発明においては、FEFを好適に用いることができる。また、これらのカーボンブラックは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらカーボンブラックの配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、通常15〜80質量部、好ましくは20〜60質量部である。配合量が80質量部を超えると、作業性が悪化するおそれがあり、15質量部未満になると、接着性の悪化を招くおそれがある。
老化防止剤としては、公知のものを用いることができ、特に制限されないが、フェノール系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤、アミン系老化防止剤などを挙げることができる。これら老化防止剤の配合量は上記ゴム成分100質量部に対し、通常1〜10質量部、好ましくは2〜7質量部である。老化防止剤は1種又は2種以上を併用することができる。
また、上記ゴム成分に対して、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、ゴム工業で通常使用されているワックス類、酸化防止剤、充填剤、発泡剤、可塑剤、オイル、滑剤、粘着付与剤、石油系樹脂、紫外線吸収剤、分散剤、相溶化剤、均質化剤、加硫遅延剤等の添加剤を適宜配合できる。
本発明のゴム組成物を得る際、上記各成分の配合方法に特に制限はなく、全ての成分原料を一度に配合して混練しても良いし、2段階あるいは3段階に分けて各成分を配合して混練を行ってもよい。なお、混練に際してはロール、インターナルミキサー、バンバリーミキサー等の混練機を用いることができる。更に、シート状や帯状等に成形する際には、押出成形機、プレス機等の公知の成形機を用いればよい。
また、上記ゴム組成物を硬化させる際の加硫条件としては、特に限定されるものではないが、通常140〜180℃で、5〜120分間の加硫条件を採用することができる。
本発明の防振ゴムは、上述したゴム組成物を加硫して得られるものであるが、防振ゴムとしては、例えば、自動車のトーショナルダンパー、エンジンマウント、マフラーハンガー等の高温になる部位に好適に使用されるものであるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げて詳細に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜13、比較例1〜7]
下記表1、2の各表に示す配合組成で混練し加硫して、実施例1〜13及び比較例1〜7の各々の防振ゴム組成物を所定の条件で加硫硬化させ、長さ120mm×幅120mm×厚さ2mmのシート成型物を作製した。このシートを本発明の防振ゴムの評価体とした。得られたゴムシートについて、引張伸び(Eb)、引張強さ(Tb)を評価した。そして、各特性の評価については、表1では比較例1,表2では比較例を基準値としたインデックス(INDEX)表示により、表1及び表2の各表に記載した。なお、インデックス(INDEX)表示しているゴム特性については、基準とする比較例1,4のデータ値を100としたときの指数を記載する。なお、低温特性の測定用サンプル形状,評価条件は下記に記載した。
[引張伸び(Eb)]
JIS K 6251に準拠した。比較例1のデータ値を100としたときの指数を記載する。引張伸び(Eb)はこの指数値が高い程、良好であることを示す。
[引張強さ(Tb)]
JIS K 6251に準拠した。比較例1のデータ値を100としたときの指数を記載する。引張強さ(Tb)はこの指数値が高い程、良好であることを示す。
[低温特性]
直径30mm×高さ30mmの円柱状のゴムサンプルを作成し、JIS K 6385に準拠し、Kdは100Hzで測定した(これを初期Kdとする)。その後、−35℃で10日間暴露後、上記条件と同様にKdを迅速に測定した(これを低温暴露後Kdとする)。低温特性は、低温暴露後Kd/初期Kdで求め、表1では比較例1、表2では比較例4の低温特性値を100としたときの指数を記載する。低温暴露後のKdの変化が小さければ、低温特性として良好であり、本指数値は小さい程、低温特性は良好であることを示す。
上記の配合についての詳細は下記の通りである。
ゴム成分
・天然ゴム(NR):「RSS#4」
・高トランス含量イソプレンゴム(IR):クラレ製「TP−301」(トランス−1,4結合含量99%)
・イソプレンゴム(IR):Kraton製「Cariflex IR0307」シス−1,4結合含量:90%以上
カーボンブラック
FEF級カーボンブラックを使用。東海カーボン製「シースト F」
ステアリン酸
新日本理化製「ステアリン酸50S」
亜鉛華
商品名「3号亜鉛華」(ハクスイテック社製)
老化防止剤:RD
2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、大内新興化学工業(株)製「ノクラック224」
老化防止剤:6C
N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業(株)製「ノクラック 6C」
MICROCRYSTALLINE WAX
精工化学製「サンタイト S」
ナフテンオイル
SUN REFINING AND MARKETING COMPANY「Sunthene4240」
硫黄
商品名「粉末硫黄」(鶴見化学社製)
N,N’−m−フェニレンビスマレイミド
大内新興化学社製品の「バルノックPM」
チウラム系加硫促進剤:TT
商品名「アクセル TMT−PO」(川口化学工業製)
スルフェンアミド系加硫促進剤:CZ
商品名「ノクセラー CZ−G」(大内新興化学工業(株)製)
N−フェニル−N−(トリクロロメチルチオ)ベンゼンスルホンアミド
商品名「Vulkalent E/C」(LANXESS社製)
Figure 2015229746
〈基準値対比の変化率の判定〉
各実施例及び比較例のゴム特性について、各表の基準値(比較例1、比較例4,比較例8)対比の変化率を下記の基準に基づいて判定し、各表に併記した。
◎ 20%以上の改良
○ 10%以上20%未満の改良
− 変化なし(10%未満の変化)
△ 10%以上20%未満の悪化
× 20%以上の悪化
表1の結果より以下のことが分かる。
実施例1〜8は、比較例1対比で低温特性を改善でき、強度特性(硬度、引張伸び、引張強さ)を良好に維持できていることを示す。特に、実施例1〜8は、いずれも、低温特性において、インデックス表示で10ポイント以上の改善が見られる。
一方、比較例2は、低温特性がインデックス表示で10ポイント以上の悪化が見られる。比較例3は、比較例1対比で、引張強さ(Tb)の悪化が見られる。
Figure 2015229746
表2の結果より以下のことが分かる。
実施例9〜13は、比較例4対比で、低温特性を改善でき、引張伸び・引張強さを良好に維持できていることを示す。特に、実施例9〜13は、低温特性において、インデックス表示で10ポイント以上の改善が見られ、実施例11は、引張り強さ(Tb)がインデックス表示で10ポイント以上の改善が見られる。一方、比較例5は、比較例4対比で、引張り伸び(Eb)がインデックス表示で10ポイント以上の悪化が見られ、比較例6は、比較例4対比で、引張り伸び(Eb)及び引張強さ(Tb)を改善できていない。比較例7は、比較例4対比で、引張強さ(Tb)がインデックス表示で10ポイント以上の悪化が見られる。

Claims (4)

  1. 天然ゴム、トランス−1,4結合含量が95%以上である高トランス含量イソプレンゴム、架橋剤及び下記構造式を有する芳香族スルホンアミド類を含有することを特徴とする防振ゴム組成物。
    Figure 2015229746
    (ここで、上記式のR1としては、−Sx−CnmClpが挙げられ、xは0以上の整数、nは1以上の整数、mは0以上の整数、pは1以上の整数であり、かつ、m+p=2n+1を満たす。Sは硫黄原子、Cは炭素原子、Hは水素原子、Clは塩素原子を示すが、Clはその他のハロゲン族元素に置換が可能である。また、上記式のR2、R3としては、水素、アミノ基や炭素数1〜8の直鎖状、分岐状又は環状、或いはその組み合わせの炭化水素基が挙げられ、本置換基の位置と数には定めはない。)
  2. 上記の天然ゴム(NR)と高トランス含量イソプレンゴム(IR)とのゴム成分に対して、高トランス含量イソプレンゴムの配合割合が20質量%未満である請求項1記載の防振ゴム組成物。
  3. 上記芳香族スルホンアミド類の配合量が、上記ゴム成分100質量部に対して0.1〜4質量部である請求項1記載の防振ゴム組成物。
  4. 請求項1、2又は3記載のゴム組成物を硬化させてなる防振ゴム。
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