JP2013021019A - 導電性ペーストおよび多層配線基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】多層配線基板のバンプとして導電性ペーストを用いた際、導電性金属箔への印刷後に樹脂にじみの発生によるランド径周辺の汚染を抑制し、良好なバンプ貫通性を保持できるようなバンプ形状(印刷性)を与えることができる導電性ペーストを提供すること。
【解決手段】
多層基板のバンプ形成に用いられる導電性ペーストであり
(A)25℃において固形であるエポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)導電性フィラー、および(D)有機溶剤を含む導電性ペーストであって、レオメーターを使用して連続的にシェアレートを変えて繰り返し30℃で測定した粘度が、シェアレート10.0sec-1のとき100〜200Pa・sであり、かつ、シェアレート100.0sec-1のとき10〜40Pa・sであることを特徴とする導電性ペースト。
【選択図】図1
【解決手段】
多層基板のバンプ形成に用いられる導電性ペーストであり
(A)25℃において固形であるエポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)導電性フィラー、および(D)有機溶剤を含む導電性ペーストであって、レオメーターを使用して連続的にシェアレートを変えて繰り返し30℃で測定した粘度が、シェアレート10.0sec-1のとき100〜200Pa・sであり、かつ、シェアレート100.0sec-1のとき10〜40Pa・sであることを特徴とする導電性ペースト。
【選択図】図1
Description
本発明は多層配線基板のバンプを形成するために用いられる導電性ペーストに関するものである。
近年、電子機器の高機能化、小型化、軽量化が進む中で、半導体パッケ−ジには小型化、多ピン化、外部端子のファインピッチ化が求められており、またそれらを実装する配線基板の高密度化がより一層求められている。このような高密度化に対し、配線基板も銅箔等の導電性金属箔からなる配線層および熱硬化樹脂とガラスクロスなどの繊維状物からなる絶縁層を多層に積み上げていき、多層化した配線基板を使用するようになっている。通常このような多層配線基板においては各配線層の導通を取るために、スルーホールと呼ばれるドリル加工で孔開けされた貫通した孔を設け、その壁面に銅などの金属メッキを施すまたは導電性ペーストで充填することで各配線層の導通を設けてきたが、より高密度化になると機械的にドリルで孔あけ、壁面をメッキする方法では細線化に限界が生じ、そのため種々の配線方法が提案されてきた。
この中には特許文献1〜5に示されるように導電性ペーストをスクリーンやステンシル印刷などでコア基板や銅箔上印刷し、150℃から200℃で30〜120分程度加熱硬化しバンプを形成した上で、バンプをプリプレグに貫通させて、突き当て側に導電性金属箔を重ね、加圧加熱することで多層基板内の各配線層を導通させるという方法がある。
通常、このような多層配線基板に半導体パッケージや電子部品を搭載する際には半田を用いる。そのため半田を融解するためには、IRリフローなどで200℃以上に加熱されることとなり、その際各部材は熱により膨張する。このとき導電性確保のために銀などの導電性フィラーを含んだ導電性ペーストにより形成されたバンプは隣接するプリプレグに比べ(特に厚み方向の)熱膨張係数が小さいものとなっている。そのためにパンプと導電性金属箔の接点に応力が集中し、バンプ/導電性金属箔間での剥離が生じる場合がある。このバンプ/導電性金属箔間の剥離は、接点抵抗の上昇につながり、更には基板全体の抵抗率を上昇させるものとなる。その結果、多層基板と半導体パッケージなどからなるモジュールや電子機器の性能低下が生じるという問題があった。
また、従来、バンプ形成に用いられる銀などの導電性フィラーを含んだ導電性ペーストには、粘度調整のための有機溶剤が多量に配合されているため、おのずと硬化後のランド径周辺の樹脂にじみによる汚染が発生する。さらにはプリプレグにバンプを貫通させるためにも、用いられる硬化剤は分子量の高い成分を多く含んでおり、結果として導電性ペーストの粘度上昇につながり、良好なバンプ貫通性を保持できる印刷性に支障が生じるという問題があった。
従って、本発明が解決しようとする課題は、多層配線基板のバンプとして導電性ペーストを用いた際、導電性金属箔への印刷後に樹脂にじみの発生によるランド径周辺の汚染を抑制し、良好なバンプ貫通性を保持できるようなバンプ形状(印刷性)を与えることができる導電性ペーストを提供することである。
本発明の導電性ペーストは、(A)25℃において固形であるエポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)導電性フィラー、および(D)有機溶剤を含む導電性ペーストであって、レオメーターを使用して連続的にシェアレートを変えて繰り返し30℃で測定した粘度が、シェアレート10.0sec-1のとき100〜200Pa・sであり、かつ、シェアレート100.0sec-1のとき10〜40Pa・sであることを特徴とする。
本発明に係る前記(B)硬化剤の重量平均分子量が200以下である成分の割合が7.5重量%未満であり、重量平均分子量が1000以上である成分の割合が0.01重量%未満のものであるとすることができる。
本発明に係る前記(B)硬化剤の軟化点(環球法:JIS K5601−2−2)が50℃以上、100℃未満のものであるとすることができる。
本発明に係る前記(B)硬化剤はフェノール樹脂とすることができる。
本発明に係る前記(C)導電性フィラーの重量比率は80〜90重量%とすることができる。
本発明の導電性ペーストにより配線基板に形成されたバンプはプリプレグを貫通するとともに他の配線基板と当接することにより当該配線基板間を電気的に接続する多層配線基板となることを特徴とする。
本発明によれば、多層配線基板のバンプとして用いた際、導電性金属箔への印刷後に樹脂にじみの発生によるランド径周辺の汚染を抑制し、良好なバンプ貫通性を保持できるようなバンプ形状(印刷性)を与えることができる導電性ペーストを提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の導電性ペーストは、多層配線基板を製造するためのバンプを形成するために用いることができ、(A)25℃において固形であるエポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)導電性フィラー、および(D)有機溶剤を含む導電性ペーストであって、レオメーターを使用して連続的にシェアレートを変えて繰り返し30℃で測定した粘度が、シェアレート10.0sec-1のとき100〜200Pa・sであり、かつ、シェアレート100.0sec-1のとき10〜40Pa・sであることを特徴とする。
((A)25℃において固形であるエポキシ樹脂)
本発明の導電性ペーストは、樹脂にじみを低減させ、印刷性を向上するとともにバンプとしての好適な弾性率を得るという観点から、ベースエポキシ樹脂として25℃において固形であるエポキシ樹脂を使用することが望ましい。ベースエポキシ樹脂が25℃において液状であるエポキシ樹脂だとバンプ形成後の樹脂にじみが悪化するとともに、十分なバンプ貫通性を保持できなくなり、また175℃で加圧する際に弾性率が低下して200℃以上に加熱された際に接点の接触抵抗が悪化する。なお本発明では、常温において固形であるエポキシ樹脂とは、原材料の保存温度である25℃において固形状態であることを意味する。なお、25℃以上40℃以下において固形状態であるのものが、樹脂にじみ低減の観点からより好ましい。
本発明の導電性ペーストは、樹脂にじみを低減させ、印刷性を向上するとともにバンプとしての好適な弾性率を得るという観点から、ベースエポキシ樹脂として25℃において固形であるエポキシ樹脂を使用することが望ましい。ベースエポキシ樹脂が25℃において液状であるエポキシ樹脂だとバンプ形成後の樹脂にじみが悪化するとともに、十分なバンプ貫通性を保持できなくなり、また175℃で加圧する際に弾性率が低下して200℃以上に加熱された際に接点の接触抵抗が悪化する。なお本発明では、常温において固形であるエポキシ樹脂とは、原材料の保存温度である25℃において固形状態であることを意味する。なお、25℃以上40℃以下において固形状態であるのものが、樹脂にじみ低減の観点からより好ましい。
本発明の導電性ペーストに用いられる25℃において固形であるエポキシ樹脂は1分子に少なくとも2つ以上のグリシジル基を持つ芳香族エポキシ樹脂が望ましい。上述のような弾性率を得るために硬化物の架橋密度をなるべく上げることが必要である。そのためには1分子内に2つ以上のグリシジル基を有することが好ましい。さらにエポキシ樹脂の構造としては脂肪族エポキシ樹脂よりも剛直な芳香環を有する芳香族エポキシ樹脂であることが好ましい。これにより、175℃の弾性率をより上げることができる。
このようなエポキシにはビスフェノールA、ビスフェノールF、ビフェノール等のビスフェノール化合物又はこれらの誘導体、またはトリヒドロキシフェニルメタン骨格、アミノフェノール骨格を有する3官能のもの、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等をエポキシ化したエポキシ樹脂が上げられる。また175℃の弾性率を低下させないのであれば、芳香環を持たない水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF、水素添加ビフェノール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、シジロヘキサンジエタノール等の脂環構造を有するジオール又はこれらの誘導体、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール等の脂肪族ジオール又はこれらの誘導体等をエポキシ化した2官能のものなどを添加しても構わない。
このようなエポキシにはビスフェノールA、ビスフェノールF、ビフェノール等のビスフェノール化合物又はこれらの誘導体、またはトリヒドロキシフェニルメタン骨格、アミノフェノール骨格を有する3官能のもの、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等をエポキシ化したエポキシ樹脂が上げられる。また175℃の弾性率を低下させないのであれば、芳香環を持たない水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF、水素添加ビフェノール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、シジロヘキサンジエタノール等の脂環構造を有するジオール又はこれらの誘導体、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール等の脂肪族ジオール又はこれらの誘導体等をエポキシ化した2官能のものなどを添加しても構わない。
((B)硬化剤)
本発明の導電性ペーストに用いられる硬化剤は、エポキシ樹脂を硬化させるものである。このような硬化剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、ジシアンジアミド、ジカルボン酸ジヒドラジド化合物、酸無水物、フェノール樹脂等が挙げられるが、上記のように通常バンプ形成には150〜200℃で硬化させることからフェノール樹脂が望ましい。本発明の(B)硬化剤として用いられるフェノール樹脂は1分子内にフェノール性水酸基を2つ以上有することが好ましい。これにより、バンプ形成に十分な硬化物特性を得ることができる。さらに、1分子内のフェノール性水酸基数は2〜5であることがより好ましい。これにより、硬化時の硬化物特性を良好なものとするとともに、ペースト時の粘度を塗布・保存に好適な範囲とすることができる。
また、本発明で用いられる(B)硬化剤は、重量平均分子量が200以下である成分の割合が(B)硬化剤中7.5重量%未満であり、重量平均分子量が1000以上である成分の割合が(B)硬化剤中0.01重量%未満であることが望ましい。この範囲とすることにより、硬化後のランド周辺への樹脂にじみを抑制し、かつ、導電性ペーストの粘度を印刷によるバンプ形成に好ましい値とすることができる。
またさらに本発明で用いられる(B)硬化剤の軟化点は50℃以上、100℃未満であることが好ましい。軟化点が前記下限値以下であると粘度が低くなりすぎ、硬化性の悪化につながる。軟化点が前記範囲上限値以上であると、導電性ペースト作製時に配合する有機溶剤の必要量が増え、その結果、樹脂にじみの悪化につながるので好ましくない。このような化合物としては、特に限定されないが、フェノール樹脂が好ましく、例えば、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラメチルビフェノール、エチリデンビスフェノール、メチルエチリデンビス(メチルフェノール)、シクロへキシリデンビスフェノール、ビフェノールといったビスフェノール類及びその誘導体、トリ(ヒドロキシフェニル)メタン、トリ(ヒドロキシフェニル)エタンといった3官能のフェノール類及びその誘導体、フェノールノボラック、クレゾールノボラックといったフェノール類とホルムアルデヒドを反応することで得られる化合物で2核体又は3核体がメインのもの及びその誘導体などが挙げられる。
本発明の導電性ペーストに用いられる硬化剤は、エポキシ樹脂を硬化させるものである。このような硬化剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、ジシアンジアミド、ジカルボン酸ジヒドラジド化合物、酸無水物、フェノール樹脂等が挙げられるが、上記のように通常バンプ形成には150〜200℃で硬化させることからフェノール樹脂が望ましい。本発明の(B)硬化剤として用いられるフェノール樹脂は1分子内にフェノール性水酸基を2つ以上有することが好ましい。これにより、バンプ形成に十分な硬化物特性を得ることができる。さらに、1分子内のフェノール性水酸基数は2〜5であることがより好ましい。これにより、硬化時の硬化物特性を良好なものとするとともに、ペースト時の粘度を塗布・保存に好適な範囲とすることができる。
また、本発明で用いられる(B)硬化剤は、重量平均分子量が200以下である成分の割合が(B)硬化剤中7.5重量%未満であり、重量平均分子量が1000以上である成分の割合が(B)硬化剤中0.01重量%未満であることが望ましい。この範囲とすることにより、硬化後のランド周辺への樹脂にじみを抑制し、かつ、導電性ペーストの粘度を印刷によるバンプ形成に好ましい値とすることができる。
またさらに本発明で用いられる(B)硬化剤の軟化点は50℃以上、100℃未満であることが好ましい。軟化点が前記下限値以下であると粘度が低くなりすぎ、硬化性の悪化につながる。軟化点が前記範囲上限値以上であると、導電性ペースト作製時に配合する有機溶剤の必要量が増え、その結果、樹脂にじみの悪化につながるので好ましくない。このような化合物としては、特に限定されないが、フェノール樹脂が好ましく、例えば、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラメチルビフェノール、エチリデンビスフェノール、メチルエチリデンビス(メチルフェノール)、シクロへキシリデンビスフェノール、ビフェノールといったビスフェノール類及びその誘導体、トリ(ヒドロキシフェニル)メタン、トリ(ヒドロキシフェニル)エタンといった3官能のフェノール類及びその誘導体、フェノールノボラック、クレゾールノボラックといったフェノール類とホルムアルデヒドを反応することで得られる化合物で2核体又は3核体がメインのもの及びその誘導体などが挙げられる。
((C)導電性フィラー)
本発明に用いられる導電性フィラーは、特に限定されないが、例えば、金、銀、銅、白金、ニッケル、パラジウム、インジウム、鉄、クロム、タンタル、錫、鉛、亜鉛、コバルト、チタン、タングステン、ビスマス、シリコン、アンチモン、アルミニウム、マグネシウムなどの金属粉がある。その中でも化学的に安定し、かつ安定した導電性を得られると言う点から銀であることが望ましい。
本発明に用いられる導電性フィラーは、特に限定されないが、例えば、金、銀、銅、白金、ニッケル、パラジウム、インジウム、鉄、クロム、タンタル、錫、鉛、亜鉛、コバルト、チタン、タングステン、ビスマス、シリコン、アンチモン、アルミニウム、マグネシウムなどの金属粉がある。その中でも化学的に安定し、かつ安定した導電性を得られると言う点から銀であることが望ましい。
本発明に用いられる導電性フィラーの形状には球状、フレーク状、不定形、樹脂状などの形状があるが特に限定されるものではない。ただし通常、導電性ペーストにより形成されるバンプが直径により50〜200μm、高さ100〜300μm程度であることから最大粒径は30μm程度までであることが望ましい。また印刷性を調整する目的で少量のシリカやアルミナのような非導電性フィラーを添加しても導電性を悪化しない程度なら構わない。導電性フィラーの含有量は、例えば銀を用いる場合は、導電性ペーストの全重量に対して80〜90重量%であることが望ましい。導電性フィラーの含有量を前記範囲上限値以下とすることで、好適な溶融粘度となり、スクリーン印刷によるバンプ形成が容易なものとなる。また、導電性フィラーの含有量を前記下限値以上とすることで好適な導電性を得ることができる。また導電性ペーストの硬化物の175℃における弾性率を所定の範囲とするという観点からも(C)導電性フィラーの配合量を上記範囲とすることが好ましい。
((D)有機溶剤)
有機溶剤は粘度の調整として用いられることから上記の導電性フィラーを除く成分を溶解するものが望ましい。本発明の導電性ペーストは印刷で塗布されるため沸点が180℃以上であることが望ましい。これにより、印刷中の(D)有機溶剤の揮発が抑制されるため、作業可能時間を十分に確保することができ、生産性を向上することができる。そのような有機溶剤は例えば、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ホロン、イソホロン、N−メチルピロリドンなどがあげられる。
有機溶剤は粘度の調整として用いられることから上記の導電性フィラーを除く成分を溶解するものが望ましい。本発明の導電性ペーストは印刷で塗布されるため沸点が180℃以上であることが望ましい。これにより、印刷中の(D)有機溶剤の揮発が抑制されるため、作業可能時間を十分に確保することができ、生産性を向上することができる。そのような有機溶剤は例えば、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ホロン、イソホロン、N−メチルピロリドンなどがあげられる。
有機溶剤の添加量は、導電性ペースト中10重量%以下、より好ましくは6重量%以下であることが望ましい。この範囲とすることにより、硬化中の有機溶剤の揮発により生じる気泡が少なく、硬化物を十分な弾性率のものとすることができる。また、硬化後のランド径周辺の樹脂にじみによる汚染を抑制することができる。
(その他添加剤等)
本発明の導電性ペーストには必要に応じて硬化促進剤や各種添加剤を使用することができる。
本発明の導電性ペーストには必要に応じて硬化促進剤や各種添加剤を使用することができる。
(硬化促進剤)
本発明の導電性ペーストに用いられるエポキシ樹脂の硬化促進剤としては、特に限定されないが、例えば、イミダゾール類、トリフェニルホスフィン又はテトラフェニルホスフィンの塩類、ジアザビシクロウンデセン等アミン系化合物及びその塩類等が挙げられるが、テトラフェニルホスホニウム テトラキス(1−ナフトイルオキシ)ボレート(1−)、テトラフェニルホスホニウム 4,4‘−スルホニルジフェノラート、テトラフェニルホスホニウム ビス(ナフタレン−2,3−ジオキシ)フェニルシリケート、テトラフェニルホスホニウム トリハイドロジェンビス(X,X’−メチレンジフェノラート)、テトラフェニルホスホニウム 2,3−ジヒドロキシナフタレートといったテトラフェニルホスフィンの塩類が好適に用いられる。これらのテトラフェニルホスフィンの塩類の中でも融点が180℃以上のテトラフェニルホスフィンの塩類が特に好ましい。
本発明の導電性ペーストに用いられるエポキシ樹脂の硬化促進剤としては、特に限定されないが、例えば、イミダゾール類、トリフェニルホスフィン又はテトラフェニルホスフィンの塩類、ジアザビシクロウンデセン等アミン系化合物及びその塩類等が挙げられるが、テトラフェニルホスホニウム テトラキス(1−ナフトイルオキシ)ボレート(1−)、テトラフェニルホスホニウム 4,4‘−スルホニルジフェノラート、テトラフェニルホスホニウム ビス(ナフタレン−2,3−ジオキシ)フェニルシリケート、テトラフェニルホスホニウム トリハイドロジェンビス(X,X’−メチレンジフェノラート)、テトラフェニルホスホニウム 2,3−ジヒドロキシナフタレートといったテトラフェニルホスフィンの塩類が好適に用いられる。これらのテトラフェニルホスフィンの塩類の中でも融点が180℃以上のテトラフェニルホスフィンの塩類が特に好ましい。
(添加剤)
添加剤としては、特に限定されないが、例えば、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等のシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、アルミニウム/ジルコニウムカップリング剤等のカップリング剤、カーボンブラック等の着色剤、シリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力化成分、ポリビニルフェノール等の高弾性化成分、ハイドロタルサイト等の無機イオン交換体、消泡剤、界面活性剤、各種重合禁止剤、酸化防止剤等、種々の添加剤が挙げられる。
添加剤としては、特に限定されないが、例えば、エポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン等のシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、アルミニウム/ジルコニウムカップリング剤等のカップリング剤、カーボンブラック等の着色剤、シリコーンオイル、シリコーンゴム等の低応力化成分、ポリビニルフェノール等の高弾性化成分、ハイドロタルサイト等の無機イオン交換体、消泡剤、界面活性剤、各種重合禁止剤、酸化防止剤等、種々の添加剤が挙げられる。
(導電性ペーストの製造方法)
本発明の導電性ペーストは、例えば、上述の各成分を予備混合した後、3本ロールや遊星式攪拌混合機を用いて混練し、さらに真空下脱泡することにより製造することができる。
本発明の導電性ペーストは、例えば、上述の各成分を予備混合した後、3本ロールや遊星式攪拌混合機を用いて混練し、さらに真空下脱泡することにより製造することができる。
(導電性ペーストのレオメーターによる粘度測定方法)
本発明の導電性ペーストの粘度をレオメーターにより測定する方法としては、例えば、EKO製粘度・粘弾性測定装置「HAAKE MARS」を用いて測定することができる。具体的には、測定温度30℃設定の下、適量の導電性ペーストを測定部にセットし、数分間一定の低シェアレートをかけて粘度変化(ペーストの状態)を安定させる。その後、低シェアレートから高シェアレートまで変化させ、また低シェアレートまで戻す操作を測定1回として、繰返し測定を計3回行う。変化させるシェアレートの範囲としては、実際の印刷時にかかるシェアレートを想定し、0.1sec-1から200.0sec-1の範囲が好ましい。
本発明の導電性ペーストの粘度をレオメーターにより測定する方法としては、例えば、EKO製粘度・粘弾性測定装置「HAAKE MARS」を用いて測定することができる。具体的には、測定温度30℃設定の下、適量の導電性ペーストを測定部にセットし、数分間一定の低シェアレートをかけて粘度変化(ペーストの状態)を安定させる。その後、低シェアレートから高シェアレートまで変化させ、また低シェアレートまで戻す操作を測定1回として、繰返し測定を計3回行う。変化させるシェアレートの範囲としては、実際の印刷時にかかるシェアレートを想定し、0.1sec-1から200.0sec-1の範囲が好ましい。
前記レオメーターによる粘度測定を行った際、低シェアレート(10sec-1)における粘度は100〜200Pa・sの範囲が好ましく、また高シェアレート(100.0sec-1)における粘度は10〜40Pa・sの範囲が好ましい。低シェアレートにおける粘度範囲を上記範囲とすることにより、印刷後のバンプの形状に尖りや角立ちが発生、および、印刷後にバンプのダレや高さ不足を抑制し、バンプの高さを好適なものとすることができる。また、高シェアレートの粘度範囲を上記範囲とすることにより、印刷時のペースト抜けが良く、版裏へのペーストの回り込みの発生を抑制し、バンプ形状を好適なものとすることができる。
(多層配線基板)
本発明の多層配線基板の製造方法は、図1に示す第1の配線部1上に導電性ペーストを印刷することによりバンプ3を形成する工程を有する。本工程においては導電性ペーストが、第一の配線部1上に印刷され、直径50〜200μm、高さ100〜300μm程度の略円錐状に形成される。なお本発明において配線部とは、導電性金属箔または表面に回路が形成された配線基板(以下配線基板等)のことをいう。
本発明の多層配線基板の製造方法は、図1に示す第1の配線部1上に導電性ペーストを印刷することによりバンプ3を形成する工程を有する。本工程においては導電性ペーストが、第一の配線部1上に印刷され、直径50〜200μm、高さ100〜300μm程度の略円錐状に形成される。なお本発明において配線部とは、導電性金属箔または表面に回路が形成された配線基板(以下配線基板等)のことをいう。
本発明の多層配線基板の製造方法は、前記バンプを介して、第1の配線部1と、前記バンプ3上に設けられた第2の配線部2とを電気的に接続する工程を有する。本工程においては、第1の配線部1上に形成された前記バンプ3を150〜200℃で硬化した後、ガラスクロスに熱硬化樹脂を含浸させて得られるプリプレグ4を貫通させた上で、バンプ3がプリプレグ4より突出した部分に第2の配線部2を重ね合わせ、175℃程度の温度下で加圧させることにより第1の配線部1と第2の配線部2との間に導通を得る。160〜180℃程度の温度で加圧することにより、他の配線基板等と導電性ペーストとの密着性と、配線基板等の室温での変形の抑制とを両立し、かつ、加圧時間を短くすることが出来る。
本発明の導電性ペーストは、硬化物のTgが175℃以上であり、前記加圧時にバンプ3の形状を保持できるため、確実にバンプ3をプリプレグ4に貫通させ、また、バンプ内の導電性を良好に保つことができる。
硬化物のTgが175℃よりも低いと加圧する際にバンプ3の形状が崩れるために力がうまく伝わらず、配線部2とバンプ3の先端にかかる力が低下し、配線部2とバンプの接点の密着強度が低下する。接点の密着強度が低下すると接触抵抗が高くなるという不具合が生じる。またバンプが崩れることでバンプ内の導電性が低下する。
硬化物のTgが175℃よりも低いと加圧する際にバンプ3の形状が崩れるために力がうまく伝わらず、配線部2とバンプ3の先端にかかる力が低下し、配線部2とバンプの接点の密着強度が低下する。接点の密着強度が低下すると接触抵抗が高くなるという不具合が生じる。またバンプが崩れることでバンプ内の導電性が低下する。
また、多層配線基板10は半導体パッケージを搭載するために200℃以上の温度環境下で加工工程を経ることがあるが、このような加工工程ではプリプレグ4とバンプ3の熱膨張差によりバンプ3の先端と第2の配線部2の接点に応力が加わるため、接点でバンプと配線基板等との密着強度が充分でなければ、接点に剥離が生じ多層配線基板全体としての電気抵抗値が高くなる。
接点の剥離防止のために接点の強度を十分に得るには、バンプ3と配線基板等とが接した状態で硬化をさせるという方法がある。しかし上記のような製造工程においてバンプ形成時の硬化が充分でない場合プリプレグを貫通させることができない場合がある。そのため、本発明の導電性ペーストを硬化したバンプのTgを所定の範囲とすることが上記課題の解決に不可欠なものとなる。
以下本発明の導電性ペーストについて、実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(燐系化合物E1の合成)
市販のテトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート(北興化学工業(株)製、TPP−K)32.9g(0.05モル)、1−ナフトエ酸34.4g(0.20モル)を温度計、共沸分液漏斗、冷却管及び撹拌機を付けたフラスコに仕込み、窒素雰囲気下、260℃で5時間反応した。その際、副生成物であるベンゼンを系外に除去した。反応終了後冷却し、メタノールで洗浄乾燥し、白色結晶の燐系化合物E1を得た。この合成の収率は93%であった。
市販のテトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート(北興化学工業(株)製、TPP−K)32.9g(0.05モル)、1−ナフトエ酸34.4g(0.20モル)を温度計、共沸分液漏斗、冷却管及び撹拌機を付けたフラスコに仕込み、窒素雰囲気下、260℃で5時間反応した。その際、副生成物であるベンゼンを系外に除去した。反応終了後冷却し、メタノールで洗浄乾燥し、白色結晶の燐系化合物E1を得た。この合成の収率は93%であった。
(燐系化合物E2の合成)
撹拌装置付きの1リットルのセパラブルフラスコにビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン50.1g(0.2モル)、メタノール100mlを仕込み、常温で撹拌溶解し、さらに攪拌しながら水酸化ナトリウム4.0g(0.1モル)を予め、50mlのメタノールで溶解した溶液を添加した。次いで、予めテトラフェニルホスホニウムブロマイド41.9g(0.1モル)を150mlのメタノールに溶解した溶液を加えた。しばらく攪拌を継続し、300mlのメタノールを追加した後、フラスコ内の溶液を大量の水に撹拌しながら滴下し、白色沈殿を得た。沈殿を濾過、乾燥し、白色結晶の燐系化合物E2を得た。この合成の収率は97.4%であった。
撹拌装置付きの1リットルのセパラブルフラスコにビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン50.1g(0.2モル)、メタノール100mlを仕込み、常温で撹拌溶解し、さらに攪拌しながら水酸化ナトリウム4.0g(0.1モル)を予め、50mlのメタノールで溶解した溶液を添加した。次いで、予めテトラフェニルホスホニウムブロマイド41.9g(0.1モル)を150mlのメタノールに溶解した溶液を加えた。しばらく攪拌を継続し、300mlのメタノールを追加した後、フラスコ内の溶液を大量の水に撹拌しながら滴下し、白色沈殿を得た。沈殿を濾過、乾燥し、白色結晶の燐系化合物E2を得た。この合成の収率は97.4%であった。
(実施例1)
常温において固形であるエポキシ樹脂としてエポキシ樹脂A(o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、新日鉄化(株)製、YDCN−800−70)、硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂(群栄化学(株)製、LV−70S、重量平均分子量が200以下である成分の割合:7.4重量%、重量平均分子量が1000以上である成分の割合:0.0重量%、軟化点68℃、以下硬化剤B1)、前記燐系化合物E1、前記燐系化合物E2、導電性フィラーとして平均粒径が2.5μmのフレーク銀粉、および有機溶剤D(ブチルカルビトールアセテート)を表1に示す重量部で配合した上で3本ロールを用いて混練、脱泡して導電性ペーストを得た。
常温において固形であるエポキシ樹脂としてエポキシ樹脂A(o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、新日鉄化(株)製、YDCN−800−70)、硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂(群栄化学(株)製、LV−70S、重量平均分子量が200以下である成分の割合:7.4重量%、重量平均分子量が1000以上である成分の割合:0.0重量%、軟化点68℃、以下硬化剤B1)、前記燐系化合物E1、前記燐系化合物E2、導電性フィラーとして平均粒径が2.5μmのフレーク銀粉、および有機溶剤D(ブチルカルビトールアセテート)を表1に示す重量部で配合した上で3本ロールを用いて混練、脱泡して導電性ペーストを得た。
(1)レオメーターによる粘度測定
良好なバンプ貫通性の指標として導電性ペーストのレオメーターによる粘度を評価した。測定にはEKO製粘度・粘弾性装置「HAAKE MARS」を用い、測定温度30℃設定の下、適量の導電性ペーストを測定部にセットして、シェアレートを0.1sec-1から200.0sec-1の範囲で連続的に変化させて繰返し測定を3回行った。得られた結果を表1に示す。
○:10sec-1の粘度が100〜200Pa・s、または100.0sec-1の粘度が10〜40Pa・s。
×:10sec-1の粘度が100Pa・s未満または200Pa・s以上、または100.0sec-1の粘度が10Pa・s未満または40Pa・s以上。
良好なバンプ貫通性の指標として導電性ペーストのレオメーターによる粘度を評価した。測定にはEKO製粘度・粘弾性装置「HAAKE MARS」を用い、測定温度30℃設定の下、適量の導電性ペーストを測定部にセットして、シェアレートを0.1sec-1から200.0sec-1の範囲で連続的に変化させて繰返し測定を3回行った。得られた結果を表1に示す。
○:10sec-1の粘度が100〜200Pa・s、または100.0sec-1の粘度が10〜40Pa・s。
×:10sec-1の粘度が100Pa・s未満または200Pa・s以上、または100.0sec-1の粘度が10Pa・s未満または40Pa・s以上。
(2)樹脂にじみ量評価
導電性ペーストを印刷した際のランド径周辺の汚染量の指標として、導電性ペーストを印刷・硬化後の樹脂にじみ量を測定した。導電性ペーストを銅箔上に開口径100μmのステンシル印刷用版により印刷し、175℃、30分加熱硬化し、硬化後の樹脂にじみ量(印刷最外径よりにじみ出した長さ)を顕微鏡にて測定した。得られた結果を表1に示す。
○:樹脂にじみ量が50μm未満。
×:樹脂にじみ量が50μm以上。
導電性ペーストを印刷した際のランド径周辺の汚染量の指標として、導電性ペーストを印刷・硬化後の樹脂にじみ量を測定した。導電性ペーストを銅箔上に開口径100μmのステンシル印刷用版により印刷し、175℃、30分加熱硬化し、硬化後の樹脂にじみ量(印刷最外径よりにじみ出した長さ)を顕微鏡にて測定した。得られた結果を表1に示す。
○:樹脂にじみ量が50μm未満。
×:樹脂にじみ量が50μm以上。
(3)印刷性評価
良好なバンプ貫通性の指標として導電性ペーストの印刷性を評価した。導電性ペーストを銅箔上に開口径100μmのステンシル印刷用版により印刷し、175℃、30分加熱硬化後の印刷形状をデジタルマイクロスコープにて観察した。陥没、先端尖り・曲がりが無く、円錐状を保持できている場合を合格とした。得られた結果を表1に示す。
良好なバンプ貫通性の指標として導電性ペーストの印刷性を評価した。導電性ペーストを銅箔上に開口径100μmのステンシル印刷用版により印刷し、175℃、30分加熱硬化後の印刷形状をデジタルマイクロスコープにて観察した。陥没、先端尖り・曲がりが無く、円錐状を保持できている場合を合格とした。得られた結果を表1に示す。
(4)硬化物の導電性評価
硬化物の導電性の指標として硬化後の硬化物を用いて体積抵抗率を測定した。導電性ペーストをガラス板上に幅4mm、長さ約50mm、厚み0.04mmとなるよう印刷し、175℃、30分加熱硬化した。硬化後長さ方向40mmの抵抗値を測定し体積抵抗率を算出した。体積抵抗率が1×10-4Ω・cm以下である場合を合格とした。得られた結果を表1に示す。
硬化物の導電性の指標として硬化後の硬化物を用いて体積抵抗率を測定した。導電性ペーストをガラス板上に幅4mm、長さ約50mm、厚み0.04mmとなるよう印刷し、175℃、30分加熱硬化した。硬化後長さ方向40mmの抵抗値を測定し体積抵抗率を算出した。体積抵抗率が1×10-4Ω・cm以下である場合を合格とした。得られた結果を表1に示す。
(5)硬化物の弾性率評価
バンプ形成後の配線基板との接点の密着強度および接触抵抗の指標として硬化後の硬化物を用いて175℃における弾性率を測定した。導電性ペーストをガラス板上に幅4mm、長さ25mm、厚み100μmとなるよう印刷し、165℃、30分加熱硬化してフィルム状硬化物の試験用サンプルを得た。得られた試験用サンプルをさらに175℃2時間で加熱した後、下記条件により175℃における弾性率を測定した。弾性率が4000MPa以上である場合を合格とした。得られた結果を表1に示す。
(弾性率測定条件)
測定方法:JIS K7244
引張りモード、
チャック間距離:20mm
昇温速度:30〜300℃の温度範囲で10℃/分
測定周波数:10Hz
測定装置:セイコー・インスツルメンツ社製 動的粘弾性測定装置 EXSTAR−6000
バンプ形成後の配線基板との接点の密着強度および接触抵抗の指標として硬化後の硬化物を用いて175℃における弾性率を測定した。導電性ペーストをガラス板上に幅4mm、長さ25mm、厚み100μmとなるよう印刷し、165℃、30分加熱硬化してフィルム状硬化物の試験用サンプルを得た。得られた試験用サンプルをさらに175℃2時間で加熱した後、下記条件により175℃における弾性率を測定した。弾性率が4000MPa以上である場合を合格とした。得られた結果を表1に示す。
(弾性率測定条件)
測定方法:JIS K7244
引張りモード、
チャック間距離:20mm
昇温速度:30〜300℃の温度範囲で10℃/分
測定周波数:10Hz
測定装置:セイコー・インスツルメンツ社製 動的粘弾性測定装置 EXSTAR−6000
(6)銅箔へのぬれ性評価
良好なバンプ貫通性の指標として導電性ペーストの銅箔に対するぬれ性を評価した。導電性ペーストを銅箔上に1.5μl滴下し、銅箔面と導電性ペーストとのなす角度(接触角)を固液界面解析装置(Drop Master 協和界面科学(株)製)にて測定した。接触角が40°以上である場合を合格とした。得られた結果を表1に示す。
良好なバンプ貫通性の指標として導電性ペーストの銅箔に対するぬれ性を評価した。導電性ペーストを銅箔上に1.5μl滴下し、銅箔面と導電性ペーストとのなす角度(接触角)を固液界面解析装置(Drop Master 協和界面科学(株)製)にて測定した。接触角が40°以上である場合を合格とした。得られた結果を表1に示す。
実施例2〜6、ならびに比較例1〜6
実施例1と同様に導電性ペーストを作製し評価した。評価結果を表1に示す。
なお実施例2および実施例3では実施例1に対して添加剤としてさらにポリビニルフェノール(日本曹達(株)製、VP−2500、以下添加剤F)を、実施例4では硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト(株)製、PR−53647、重量平均分子量が200以下である成分の割合:1.0重量%、重量平均分子量が1000以上である成分の割合:0.0重量%、軟化点95℃、以下硬化剤B2)を、実施例5および実施例6では実施例4に対して添加剤としてさらに添加剤Fを、比較例1では硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト(株)製、PR−51470、重量平均分子量が200以下である成分の割合:9.0重量%、重量平均分子量が1000以上である成分の割合:58重量%、軟化点110℃、以下硬化剤B3)を、比較例2では比較例1に対して溶剤の重量%を1.2倍に増やし、比較例3では比較例2に対して添加剤としてさらに添加剤Fを、比較例4では硬化剤としてトリスフェニルメタン型フェノール樹脂(明和化成(株)製、MEH−7500、重量平均分子量が200以下である成分の割合:0.93重量%、重量平均分子量が1000以上である成分の割合:0.16重量%、軟化点110℃、以下硬化剤B4)を、比較例5では比較例4に対して溶剤の重量%を1.2倍に増やし、比較例6では比較例5に対して添加剤としてさらに添加剤Fを表1に示す配合で加えた。
実施例1と同様に導電性ペーストを作製し評価した。評価結果を表1に示す。
なお実施例2および実施例3では実施例1に対して添加剤としてさらにポリビニルフェノール(日本曹達(株)製、VP−2500、以下添加剤F)を、実施例4では硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト(株)製、PR−53647、重量平均分子量が200以下である成分の割合:1.0重量%、重量平均分子量が1000以上である成分の割合:0.0重量%、軟化点95℃、以下硬化剤B2)を、実施例5および実施例6では実施例4に対して添加剤としてさらに添加剤Fを、比較例1では硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト(株)製、PR−51470、重量平均分子量が200以下である成分の割合:9.0重量%、重量平均分子量が1000以上である成分の割合:58重量%、軟化点110℃、以下硬化剤B3)を、比較例2では比較例1に対して溶剤の重量%を1.2倍に増やし、比較例3では比較例2に対して添加剤としてさらに添加剤Fを、比較例4では硬化剤としてトリスフェニルメタン型フェノール樹脂(明和化成(株)製、MEH−7500、重量平均分子量が200以下である成分の割合:0.93重量%、重量平均分子量が1000以上である成分の割合:0.16重量%、軟化点110℃、以下硬化剤B4)を、比較例5では比較例4に対して溶剤の重量%を1.2倍に増やし、比較例6では比較例5に対して添加剤としてさらに添加剤Fを表1に示す配合で加えた。
表1の結果の通り、シェアレート10.0sec-1のとき100〜200Pa・sであり、かつ、シェアレート100.0sec-1のとき10〜40Pa・sである実施例1〜6は樹脂にじみが小さく、体積抵抗率が低く、印刷性に優れ、175℃における硬化物の弾性が高く、銅箔への濡れ性が良好であり、バンプ形成に好適に用いられることが確認された。
本発明の導電性ペーストは、導電性金属箔へ印刷の際、樹脂にじみの発生によるランド径周辺の汚染が極めて少なく、さらに良好なバンプ貫通性を保持できるようなバンプ形状(印刷性)を与えることができるため、例えば多層配線基板の導電接続バンプの形成用途に利用可能である。
1 第1の配線部
2 第2の配線部
3 バンプ
4 プリプレグ
10 多層配線基板
2 第2の配線部
3 バンプ
4 プリプレグ
10 多層配線基板
Claims (6)
- 多層基板のバンプ形成に用いられる導電性ペーストであり
(A)25℃において固形であるエポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)導電性フィラー、および(D)有機溶剤を含む導電性ペーストであって、レオメーターを使用して連続的にシェアレートを変えて繰り返し30℃で測定した粘度が、シェアレート10.0sec-1のとき100〜200Pa・sであり、かつ、シェアレート100.0sec-1のとき10〜40Pa・sであることを特徴とする導電性ペースト。 - 前記(B)硬化剤の重量平均分子量が200以下である成分の割合が7.5重量%未満であり、重量平均分子量が1000以上である成分の割合が0.01重量%未満である請求項1記載の導電性ペースト。
- 前記(B)硬化剤の軟化点(環球法:JIS K5601−2−2)が50℃以上、100℃未満である請求項1または2記載の導電性ペースト。
- 前記(B)硬化剤がフェノール樹脂である請求項1〜3いずれか1項に記載の導電性ペースト。
- 導電性ペースト中の前記(C)導電性フィラーの重量比率が80〜90重量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性ペーストにより配線基板に形成されたバンプがプリプレグを貫通するとともに他の配線基板と接触することにより当該配線基板間を電気的に接続することを特徴とする多層配線基板。
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- 2011-07-07 JP JP2011151025A patent/JP2013021019A/ja active Pending
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