JP2012164696A - バンプ形成用導電性ペースト - Google Patents

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千晶 青木
Ryuichi Murayama
竜一 村山
Naoya Kanamori
直哉 金森
Takashi Kawana
隆志 川名
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Abstract

【課題】多層配線基板のバンプとして導電性ペーストを用いた際、導電性金属箔への印刷後に樹脂にじみの発生によるランド径周辺の汚染を抑制し、良好なバンプ貫通性を保持できるようなバンプ形状(印刷性)を与えることができる導電性ペーストを提供すること。
【解決手段】
多層基板のバンプ形成に用いられる導電性ペーストであり
(A)常温において固形であるエポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)導電性フィラー、および(D)有機溶剤を含む導電性ペーストであって、前記(B)硬化剤の重量平均分子量が200以下である成分の割合が7.5重量%未満であり、重量平均分子量が1000以上である成分の割合が0.01重量%未満であることを特徴とする導電性ペースト。
【選択図】なし

Description

本発明は多層配線基板のバンプを形成するために用いられる導電性ペーストに関するものである。
近年、電子機器の高機能化、小型化、軽量化が進む中で、半導体パッケ−ジには小型化、多ピン化、外部端子のファインピッチ化が求められており、またそれらを実装する配線基板の高密度化がより一層求められている。このような高密度化に対し、配線基板も銅箔等の導電性金属箔からなる配線層および熱硬化樹脂とガラスクロスなどの繊維状物からなる絶縁層を多層に積み上げていき、多層化した配線基板を使用するようになっている。通常このような多層配線基板においては各配線層の導通を取るために、スルーホールと呼ばれるドリル加工で孔開けされた貫通した孔を設け、その壁面に銅などの金属メッキを施すまたは導電性ペーストで充填することで各配線層の導通を設けてきたが、より高密度化になると機械的にドリルで孔あけ、壁面をメッキする方法では細線化に限界が生じ、そのため種々の配線方法が提案されてきた。
この中には特許文献1〜5に示されるように導電性ペーストをスクリーンやステンシル印刷などでコア基板や銅箔上印刷し、150℃から200℃で30〜120分程度加熱硬化しバンプを形成した上で、バンプをプリプレグに貫通させて、突き当て側に導電性金属箔を重ね、加圧加熱することで多層基板内の各配線層を導通させるという方法がある。
通常、このような多層配線基板に半導体パッケージや電子部品を搭載する際には半田を用いる。そのため半田を融解するためには、IRリフローなどで200℃以上に加熱されることとなり、その際各部材は熱により膨張する。このとき導電性確保のために銀などの導電性フィラーを含んだ導電性ペーストにより形成されたバンプは隣接するプリプレグに比べ(特に厚み方向の)熱膨張係数が小さいものとなっている。そのためにパンプと導電性金属箔の接点に応力が集中し、バンプ/導電性金属箔間での剥離が生じる場合がある。このバンプ/導電性金属箔間の剥離は、接点抵抗の上昇につながり、更には基板全体の抵抗率を上昇させるものとなる。その結果、多層基板と半導体パッケージなどからなるモジュールや電子機器の性能低下が生じるという問題があった。
また、従来、バンプ形成に用いられる銀などの導電性フィラーを含んだ導電性ペーストには、粘度調整のための有機溶剤が多量に配合されているため、おのずと硬化後のランド径周辺の樹脂にじみによる汚染が発生する。さらにはプリプレグにバンプを貫通させるためにも、用いられる硬化剤は分子量の高い成分を多く含んでおり、結果として導電性ペーストの粘度上昇につながり、良好なバンプ貫通性を保持できる印刷性に支障が生じるという問題があった。
特許第3989974号 特許第4319831号 特開2004−152915号公報 特開2004−193297号公報 特開2003−320640号公報
従って、本発明が解決しようとする課題は、多層配線基板のバンプとして導電性ペーストを用いた際、導電性金属箔への印刷後に樹脂にじみの発生によるランド径周辺の汚染を抑制し、良好なバンプ貫通性を保持できるようなバンプ形状(印刷性)を与えることができる導電性ペーストを提供することである。
本発明の導電性ペーストは、(A)常温において固形であるエポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)導電性フィラー、および(D)有機溶剤を含み、前記(B)硬化剤の重量平均分子量が200以下である成分の割合が7.5重量%未満であり、重量平均分子量が1000以上である成分の割合が0.01重量%未満であることを特徴とする。
本発明に係る前記(B)硬化剤の軟化点(環球法:JIS K5601−2−2)が50℃以上、100℃未満のものであるとすることができる。
本発明に係る前記(B)硬化剤はフェノール樹脂とすることができる。
本発明に係る前記(D)有機溶剤の重量比率は6.0重量%以下とすることができる。
本発明に係る前記(C)導電性フィラーの重量比率は80〜90重量%とすることができる。
本発明の導電性ペーストにより配線基板に形成されたバンプはプリプレグを貫通するとともに他の配線基板と当接することにより当該配線基板間を電気的に接続する多層配線基板となることを特徴とする。
本発明によれば、多層配線基板のバンプとして用いた際、導電性金属箔への印刷後に樹脂にじみの発生によるランド径周辺の汚染を抑制し、良好なバンプ貫通性を保持できるようなバンプ形状(印刷性)を与えることができる導電性ペーストを提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の導電性ペーストは、多層配線基板を製造するためのバンプを形成するために用いることができ、(A)常温において固形であるエポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)導電性フィラー、および(D)有機溶剤を含み、前記(B)硬化剤の重量平均分子量が200以下である成分の割合が7.5重量%未満であり、重量平均分子量が1000以上である成分の割合が0.01重量%未満であることを特徴とする。
((A)常温において固形であるエポキシ樹脂)
本発明の導電性ペーストは、樹脂にじみを低減させ、印刷性を向上するとともにバンプとしての好適な弾性率を得るという観点から、ベースエポキシ樹脂として常温において固形であるエポキシ樹脂を使用することが望ましい。ベースエポキシ樹脂が常温において液状であるエポキシ樹脂だとバンプ形成後の樹脂にじみが悪化するとともに、十分なバンプ貫通性を保持できなくなり、また175℃で加圧する際に弾性率が低下して200℃以上に加熱された際に接点の接触抵抗が悪化する。なお本発明では、常温において固形であるエポキシ樹脂とは、原材料の保存温度である25℃において固形状態であることを意味する。なお、25℃以上40℃以下において固形状態であるのものが、樹脂にじみ低減の観点からより好ましい。
本発明の導電性ペーストに用いられる常温において固形であるエポキシ樹脂は1分子に少なくとも2つ以上のグリシジル基を持つ芳香族エポキシ樹脂が望ましい。上記のような弾性率を得るために硬化物の架橋密度をなるべく上げることが必要である。そのためには1分子内に2つ以上のグリシジル基が必要になる。さらにエポキシ樹脂の構造としては脂肪族エポキシ樹脂よりも剛直な芳香環を有する芳香族エポキシ樹脂であることで175℃の弾性率を上げることができる。 このようなエポキシにはビスフェノールA、ビスフェノールF、ビフェノール等のビスフェノール化合物又はこれらの誘導体、またはトリヒドロキシフェニルメタン骨格、アミノフェノール骨格を有する3官能のもの、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフェニルアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等をエポキシ化したエポキシ樹脂が上げられる。また175℃の弾性率を低下させないのであれば、芳香環を持たない水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF、水素添加ビフェノール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、シジロヘキサンジエタノール等の脂環構造を有するジオール又はこれらの誘導体、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール等の脂肪族ジオール又はこれらの誘導体等をエポキシ化した2官能のものなどを添加しても構わない。
((B)硬化剤)
本発明の導電性ペーストに用いられる硬化剤は、エポキシ樹脂を硬化させるものである。このような硬化剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、ジシアンジアミド、ジカルボン酸ジヒドラジド化合物、酸無水物、フェノール樹脂等が挙げられるが、上記のように通常バンプ形成には150〜200℃で硬化させることからフェノール樹脂が望ましい。フェノール樹脂は1分子内にフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物である。なお、このフェノール樹脂は、1分子内にフェノール性水酸基を1つしか有しない場合には架橋構造をとることができないため、十分な硬化物特性が得られず使用することができない。1分子内のフェノール性水酸基数が2つ以上であれば使用することができるが、好ましい1分子内のフェノール性水酸基数は2〜5である。1分子内のフェノール性水酸基数が5超である場合には分子量が大きくなりすぎ、その結果、導電性ペーストの粘度が高くなりすぎるため好ましくない。また、本発明で用いられるフェノール樹脂は、重量平均分子量が200以下である成分の割合が7.5重量%未満であり、重量平均分子量が1000以上である成分の割合が0.01重量%未満であることが望ましい。重量平均分子量が200以下である成分の割合が7.5重量%超である場合には、バンプ形成、硬化後の樹脂にじみの悪化につながり、また重量平均分子量が1000以上である成分の割合が0.01重量%超である場合にはフェノール樹脂全体としての分子量が大きくなりすぎ、その結果、導電性ペーストの粘度が高くなりすぎて印刷性を悪化させるため好ましくない。またさらに本発明で用いられるフェノール樹脂の軟化点は50℃以上、100℃未満であることが好ましい。軟化点が前記下限値以下であると粘度が低くなりすぎ、硬化性の悪化につながる。軟化点が前記範囲上限値以上であると、導電性ペースト作製時に配合する有機溶剤の必要量が増え、その結果、樹脂にじみの悪化につながるので好ましくない。このような化合物としては、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールF、ビスフェノールA、ビスフェノールS、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、テトラメチルビスフェノールS、ジヒドロキシジフェニルエーテル、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラメチルビフェノール、エチリデンビスフェノール、メチルエチリデンビス(メチルフェノール)、シクロへキシリデンビスフェノール、ビフェノールといったビスフェノール類及びその誘導体、トリ(ヒドロキシフェニル)メタン、トリ(ヒドロキシフェニル)エタンといった3官能のフェノール類及びその誘導体、フェノールノボラック、クレゾールノボラックといったフェノール類とホルムアルデヒドを反応することで得られる化合物で2核体又は3核体がメインのもの及びその誘導体、ポリビニルフェノールなどが挙げられる。
((C)導電性フィラー)
本発明に用いられる導電性フィラーは、特に限定されないが、例えば、金、銀、銅、白金、ニッケル、パラジウム、インジウム、鉄、クロム、タンタル、錫、鉛、亜鉛、コバルト、チタン、タングステン、ビスマス、シリコン、アンチモン、アルミニウム、マグネシウムなどの金属粉がある。その中でも化学的に安定し、かつ安定した導電性を得られると言う点から銀であることが望ましい。
本発明に用いられる導電性フィラーの形状には球状、フレーク状、不定形、樹脂状などの形状があるが特に限定されるものではない。ただし通常、導電性ペーストにより形成されるバンプが直径により50〜200μm、高さ100〜300μm程度であることから最大粒径は30μm程度までであることが望ましい。また印刷性を調整する目的で少量のシリカやアルミナのような非導電性フィラーを添加しても導電性を悪化しない程度なら構わない。導電性フィラーの含有量は、例えば銀を用いる場合は、導電性ペーストの全重量に対して80〜90重量%であることが望ましい。導電性フィラーの含有量が前記範囲上限値以下とすることで、好適な溶融粘度となり、スクリーン印刷によるバンプ形成が容易なものとなる。導電性フィラーの含有量を前記下限値以上とすることで好適な導電性を得ることができる。また導電性ペーストの175℃における弾性率を所定の範囲とするという観点からも充填の配合量を上記範囲とすることが好ましい。
((D)有機溶剤)
有機溶剤は粘度の調整として用いられることから上記の導電性フィラーを除く成分を溶解するものが望ましい。本発明の導電性ペーストは印刷で塗布されるため沸点が180℃以上であることが望ましい。それよりも低いと印刷作業中に溶剤が揮発し、作業可能時間が短くなり生産性を著しく低下させる。そのような有機溶剤は例えば、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2-メチルー2,4−ペンタンジオール、2-エチルー1,3−ヘキサンジオール、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノイソアミルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ホロン、イソホロン、N−メチルピロリドンなどがあげられる。
有機溶剤の添加量は、導電性ペースト中10重量%以下、より好ましくは6重量%以下であることが望ましい。それよりも多いと硬化中に溶剤が揮発することによって硬化物中に気泡が多くなり、十分な弾性率を得ることができなく、また硬化後のランド径周辺の樹脂にじみによる汚染が悪化するためである。
(導電性ペーストの製造方法)
本発明の導電性ペーストは、例えば、上述の各成分を予備混合した後、3本ロールや遊星式攪拌混合機を用いて混練し、さらに真空下脱泡することにより製造することができる。
(本発明の導電性ペーストの使用方法)
配線基板間の導通を得るためには、本発明の導電性ペーストを用いて、導電性金属箔もしくは導電性金属箔を表面に有した配線基板(以下配線基板等)上に、印刷により直径50〜200μm、高さ100〜300μm程度の円錐状のバンプを形成する。
前記バンプを150〜200℃で硬化した後、ガラスクロスに熱硬化樹脂を含浸させて得られるプリプレグに貫通させた上で、他の配線基板等と重ね合わせて175℃程度の温度で加圧させることにより配線基板等の間の導通を得る。
175℃で加圧する際のバンプの弾性率は4000MPa以上であることが望ましい。4000MPa以下であるとバンプが加圧による力を吸収し、配線基板等とバンプの先端にかかる力が低下してしまい結果、配線基板等とバンプの接点の密着強度が低下するからである。接点の密着強度が低下すると接触抵抗が高くなるという不具合が生じる。
またさらに多層配線基板は半導体パッケージを搭載するために200℃以上の温度環境下で加工工程を経ることがあるが、このような加工工程ではプリプレグとバンプの熱膨張差によりバンプ先端と導電性金属箔の接点に応力が加わるため、接点でバンプと配線基板等との密着強度が充分でなければ、接点に剥離が生じ多層配線基板全体としての電気抵抗値が高くなる。
接点の剥離防止のために接点の強度を十分に得るためにはバンプと配線基板等とが接した状態で硬化をさせるという方法がある。しかし上記のような製造工程においてバンプ形成時の硬化が充分でない場合プリプレグを貫通させることができない場合がある。そのため本発明の導電性ペーストを硬化した後のバンプの弾性率を4000MPa以上とすることが好ましい。
またさらに前記バンプを150〜200℃で硬化した際に導電性金属箔もしくは配線基板等上にできるランド径周辺の樹脂にじみは50μm未満であることが望ましい。50μm以上であると配線基板等とプリプレグとの間で界面剥離が起こってしまい結果、接続信頼性が低下するという不具合が生じる。またさらにランド径以上の樹脂にじみというのはバンプの位置精度や形状の寸法精度を悪くし、隣接するバンプ同士の間隔を小さくすることができなく、多層配線基板全体としての製品性能を落とすこととなるからである。
以下本発明の導電性ペーストについて、実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(燐系化合物C1の合成)
市販のテトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート(北興化学工業(株)製、TPP−K)32.9g(0.05モル)、1−ナフトエ酸34.4g(0.20モル)を温度計、共沸分液漏斗、冷却管及び撹拌機を付けたフラスコに仕込み、窒素雰囲気下、260℃で5時間反応した。その際、副生成物であるベンゼンを系外に除去した。反応終了後冷却し、メタノールで洗浄乾燥し、白色結晶の燐系化合物C1を得た。この合成の収率は93%であった。
(燐系化合物C2の合成)
撹拌装置付きの1リットルのセパラブルフラスコにビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン50.1g(0.2モル)、メタノール100mlを仕込み、常温で撹拌溶解し、さらに攪拌しながら水酸化ナトリウム4.0g(0.1モル)を予め、50mlのメタノールで溶解した溶液を添加した。次いで、予めテトラフェニルホスホニウムブロマイド41.9g(0.1モル)を150mlのメタノールに溶解した溶液を加えた。しばらく攪拌を継続し、300mlのメタノールを追加した後、フラスコ内の溶液を大量の水に撹拌しながら滴下し、白色沈殿を得た。沈殿を濾過、乾燥し、白色結晶の燐系化合物C2を得た。この合成の収率は97.4%であった。
(実施例1)
常温において固形であるエポキシ樹脂としてエポキシ樹脂A(o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、新日鉄化(株)製、YDCN−800−70)、硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂(群栄化学(株)製、LV−70S、以下硬化剤B1)、前記燐系化合物C1、前記燐系化合物C2、導電性フィラーとして平均粒径が2.5μmのフレーク銀粉、および溶剤(ブチルカルビトールアセテート)を表1に示す重量部で配合した上で3本ロールを用いて混練、脱泡して導電性ペーストを得た。
(1)樹脂にじみ量評価
導電性ペーストを印刷した際のランド径周辺の汚染量の指標として、導電性ペーストを印刷・硬化後の樹脂にじみ量を測定した。導電性ペーストを銅箔上に開口径100μmのステンシル印刷用版により印刷し、175℃、30分加熱硬化し、硬化後の樹脂にじみ量(印刷最外径よりにじみ出した長さ)を顕微鏡にて測定した。得られた結果を表1に示す。
○:樹脂にじみ量が50μm未満。
×:樹脂にじみ量が50μm以上。
(2)印刷性評価
良好なバンプ貫通性の指標として導電性ペーストの印刷性を評価した。導電性ペーストを銅箔上に開口径100μmのステンシル印刷用版により印刷し、175℃、30分加熱硬化後の印刷形状をデジタルマイクロスコープにて観察した。陥没、先端尖り・曲がりが無く、円錐状を保持できている場合を合格とした。得られた結果を表1に示す。
(3)硬化物の導電性評価
硬化物の導電性の指標として硬化後の硬化物を用いて体積抵抗率を測定した。導電性ペーストをガラス板上に幅4mm、長さ約50mm、厚み0.04mmとなるよう印刷し、175℃、30分加熱硬化した。硬化後長さ方向40mmの抵抗値を測定し体積抵抗率を算出した。体積抵抗率が1×10−4Ω・cm以下である場合を合格とした。得られた結果を表1に示す。
(4)硬化物の弾性率評価
バンプ形成後の配線基板との接点の密着強度および接触抵抗の指標として硬化後の硬化物を用いて175℃における弾性率を測定した。導電性ペーストをガラス板上に幅4mm、長さ25mm、厚み100μmとなるよう印刷し、165℃、30分加熱硬化してフィルム状硬化物の試験用サンプルを得た。得られた試験用サンプルをさらに175℃2時間で加熱した後、下記条件により175℃における弾性率を測定した。弾性率が4000MPa以上である場合を合格とした。得られた結果を表1に示す。
(弾性率測定条件)
測定方法:JIS K7244
引張りモード、
チャック間距離:20mm
昇温速度:30〜300℃の温度範囲で10℃/分
測定周波数:10Hz
測定装置:セイコー・インスツルメンツ社製 動的粘弾性測定装置 EXSTAR−6000
(5)銅箔へのぬれ性評価
良好なバンプ貫通性の指標として導電性ペーストの銅箔に対するぬれ性を評価した。導電性ペーストを銅箔上に1.5μl滴下し、銅箔面と導電性ペーストとのなす角度(接触角)を固液界面解析装置(Drop Master 協和界面科学(株)製)にて測定した。接触角が40°以上である場合を合格とした。得られた結果を表1に示す。
実施例2〜4、ならびに比較例1〜6
実施例1と同様に導電性ペーストを作製し評価した。評価結果を表1に示す。
なお実施例2では実施例1に対して硬化剤としてさらにポリビニルフェノール(日本曹達(株)製、VP−2500、以下硬化剤B5)を、実施例3では硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト(株)製、PR−53647、以下硬化剤B2)を、実施例4では実施例3に対して硬化剤としてさらに硬化剤B5を、比較例1では硬化剤としてノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト(株)製、PR−51470、以下硬化剤B3)を、比較例2では比較例1に対して溶剤の重量%を1.2倍に増やし、比較例3では比較例2に対して硬化剤としてさらに硬化剤B5を、比較例4では硬化剤としてトリスフェニルメタン型フェノール樹脂(明和化成(株)製、MEH−7500、以下硬化剤B4)を、比較例5では比較例4に対して溶剤の重量%を1.2倍に増やし、比較例6では比較例5に対して硬化剤としてさらに硬化剤B5を表1に示す配合で加えた。
Figure 2012164696
本発明の導電性ペーストは、導電性金属箔へ印刷の際、樹脂にじみの発生によるランド径周辺の汚染が極めて少なく、さらに良好なバンプ貫通性を保持できるようなバンプ形状(印刷性)を与えることができるため、例えば多層配線基板の導電接続バンプの形成用途に利用可能である。















Claims (6)

  1. 多層基板のバンプ形成に用いられる導電性ペーストであり
    (A)常温において固形であるエポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)導電性フィラー、および(D)有機溶剤を含む導電性ペーストであって、前記(B)硬化剤の重量平均分子量が200以下である成分の割合が7.5重量%未満であり、重量平均分子量が1000以上である成分の割合が0.01重量%未満であることを特徴とする導電性ペースト。
  2. 前記(B)硬化剤の軟化点(環球法:JIS K5601−2−2)が50℃以上、100℃未満である請求項1記載の導電性ペースト。
  3. 前記(B)硬化剤がフェノール樹脂である請求項1または2記載の導電性ペースト。
  4. 導電性ペースト中の前記(D)有機溶剤の重量比率が6.0重量%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
  5. 導電性ペースト中の前記(C)導電性フィラーの重量比率が80〜90重量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性ペースト。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性ペーストにより配線基板に形成されたバンプがプリプレグを貫通するとともに他の配線基板と当接することにより当該配線基板間を電気的に接続する多層配線基板。
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