JP2013015515A - ラマン顕微鏡、及びラマン分光測定方法 - Google Patents

ラマン顕微鏡、及びラマン分光測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い波数分解能の測定を行うことができるラマン顕微鏡、及びラマン分光測定方法を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様にかかるラマン顕微鏡は、連続光のポンプ光を出射するポンプ光源12と、試料において誘導放出を誘起する誘導放出光を出射する誘導放出光光源11と、誘導放出光とポンプ光とを試料17に照射するダイクロイックミラー14と、試料17で発生したラマン散乱光を分光する分光器32と、分光器32で分光されたラマン散乱光を検出する検出器33と、を備えるものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、ラマン顕微鏡、及びラマン分光測定方法に関し、特に詳しくは試料からのラマン散乱光を分光するラマン顕微鏡及びラマン分光測定方法に関する。
従来、ラマン分光法、特に線形な光学過程であるラマン散乱を利用するラマン分光法が利用されている。ラマン分光法においては、試料にレーザなどの単色光を照射し、散乱された光を分光器などで分光する。そして、分光された光をCCDなどの撮像機にて観察し、ラマンスペクトルを得る。レーザ光を集光し、試料とレーザースポットの相対位置を走査することで、ラマン画像を得ることも広く行われている。
特開2009−258030号公報 特開2007−71606号公報 特開2010−92002号公報
Hell, S. W. and J. Wichmann (1994)."Breaking the diffraction resolution limit by stimulated emission." Opt. Lett. 19(11): 780−782.
従来のラマン顕微鏡の光学系を、図11に示す。ポンプ光光源101からのポンプ光が、ミラー102、ダイクロイックミラー103、対物レンズ104を経て、試料105に入射する。試料105からのラマン散乱光が、対物レンズ104、ダイクロイックミラー103、ノッチフィルタ106、レンズ107を経て、空間フィルタ108に入射する。空間フィルタ108を通過したラマン散乱光が分光器109に入射する。分光器109で分光されたラマン散乱光は、検出器110で検出される。
ラマン分光法の中で、ストークスラマン散乱を測定するものは、照射する光の波長よりも長い波長域にてラマンスペクトルを観察する。図12に示すように、このような観察では、照射する光と試料の種類によっては蛍光発光を伴うことがある。蛍光発光は、照射する光の波長よりも、長い波長で発光する。このため、ストークスラマン散乱のスペクトルと蛍光のスペクトルは重なってしまうことがある。
蛍光の発光強度は、照射する光の強度、吸収断面積、量子効率の掛け合わせに比例する。ストークスラマン散乱の発光強度は、照射する光の強度、ラマン散乱断面積の掛け合わせに比例する。ここで、分子の吸収断面積の値に対してラマン散乱断面積の値は小さく、概して蛍光の発光強度はラマン散乱光強度よりも強くなってしまう。このため、蛍光発光が顕著に起こる試料に対して、ラマン観察を行うことは難しい。従来、非線形光学過程を用いたラマン分光法、コヒーレントアンチストークスラマン散乱、誘導ラマン散乱などの蛍光よりも高効率な手法を用いて蛍光の影響を相対的に小さくしてきた。
あるいは、このような問題の一部を解決するために、ラマンスペクトルから蛍光の影響を抑える方法が開示されている(特許文献1、2)。特許文献1、2においては、ラマン分光法において観察されたスペクトルから蛍光の影響を計算によって取り除き、より高い信号雑音比でラマンスペクトルの取得を行うことを実現している。
しかしながら、特許文献1の方法においては、複数回のスペクトルを取得する必要があり、従来以上の測定時間が必要となる。また、試料が照射する光により変化を起こしてしまうような場合には、複数回の測定により蛍光以外の情報が失われてしまう。特許文献2の方法においては、特許文献1と同様に波長を切り替えるため、従来以上の測定時間が必要となる。また、特許文献2の手法においてはインコヒーレントな光を使うために、照射する光の帯域が広くなってしまい、波数分解能を犠牲にしてしまう。
また、特許文献1、2の手法においては、蛍光スペクトルとラマンスペクトルは原理的に分離することはできていない。このため、蛍光スペクトルの強度がラマンスペクトルの強度に対して大きく、検出器のダイナミックレンジを超える場合には分離することができなくなる。
蛍光の発光は、励起された電子が遷移する際にそのエネルギーを放出するために起きる。また、蛍光の発光は分子の振動状態の取り方により、その発光波長域が広い。誘導放出は、励起された電子が遷移する際に、外部から入射した光と同じ位相及び周波数でエネルギーを放出する現象である。誘導放出光が入射された後の分子は、エネルギーを失っており、蛍光を発光することができない。
たとえば、誘導放出光を顕微観察に導入することで、高い空間分解能をもった共焦点顕微鏡の開発等が行われている(非特許文献1)。非特許文献1では、誘導放出光を共焦点蛍光顕微鏡に導入することで、観察する中心以外の部分の蛍光を除去し、中心部分のみの蛍光信号を取得し、共焦点蛍光顕微鏡の空間分解能を向上させている。誘導放出光を導入すると、蛍光の発光効率が低く抑えられる。
特許文献3では、誘導放出により蛍光を抑制する手法が開示されている。特許文献3の実施例においては、ラマン過程を誘起するポンプ光に、パルス幅10ピコ秒以下のパルスレーザを用いている。しかしながら、線形な光学過程であるラマン散乱観察では、ポンプ光の線幅が重要である。例えば、10ピコ秒以下のパルス幅では、不確定性原理により、スペクトル幅が広がってしまい、高い波数分解能を得ることができず、有効な測定ができない。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、高い波数分解能の分光測定を行うことができるラマン顕微鏡、及びラマン分光測定方法を提供することを目的とする。
本発明のラマン顕微鏡は、連続光のポンプ光を出射するポンプ光源と、試料において誘導放出を誘起する誘導放出光を出射する誘導放出光光源と、前記誘導放出光と前記ポンプ光とを試料に照射する光学系と、前記試料で発生したラマン散乱光を検出する検出器と、を備えたものである。ポンプ光に連続光を用いているため、ポンプ光の線幅を狭くすることができ、高い波数分解能でラマン散乱光の測定を行うことができる。
上記のラマン顕微鏡において、前記誘導放出光の波長を前記ポンプ光の波長から4000cm−1以内の長波長側とする態様も好ましく実施することができる。蛍光の発生をより一層抑えることができる場合があるためである。
上記ラマン顕微鏡において、前記試料で発生した光からラマン散乱光を分離する分光器をさらに備えることが好ましい。分光器でラマン散乱光を分離することにより、いっそう高いSN比でラマン散乱光を測定することができる。
上記のラマン顕微鏡において、前記誘導放出光を連続光としてもよい。これにより、試料において蛍光の発生を効果的に抑制することができる。
上記のラマン顕微鏡において、前記誘導放出光又は前記ポンプ光を強度変調する光変調器をさらに備え、前記検出器からの信号に含まれる蛍光成分をフィルタリングすることが好ましい。検出器からの信号に含まれる蛍光成分を効果的に除去することができる。
上記のラマン顕微鏡において、前記誘導放出光と前記ポンプ光とがシングルモードファイバを介して前記試料に照射されることが好ましい。これにより、安定した測定が可能になる。
上記のラマン顕微鏡において、前記ポンプ光が入射する第1のファイバケーブルと、前記誘導放出光が入射する第2のファイバケーブルと、前記第1のファイバケーブルと前記第2のファイバケーブルを結合するファイバコンバイナと、をさらに備えることが望ましい。このようにすることで、ラマン散乱光を効率よく測定することができる。
上記のラマン顕微鏡において、暗視野照明光学系により、前記誘導放出光が前記試料に入射していることが好ましい。これにより、誘導放出光源からの誘導放出光が分光器に入射するのを防ぐことができる。
上記のラマン顕微鏡において、前記ポンプ光を入射させる移相子、または、前記誘導放出光を入射させる移相子の少なくともいずれか一つをさらに備えることが好ましい。
本発明のラマン分光測定方法は、連続光のポンプ光を出射するステップと、試料において誘導放出を誘起する誘導放出光を出射するステップと、前記誘導放出光と前記ポンプ光とを試料に照射するステップと、前記試料で発生したラマン散乱光を検出するステップと、を備えたものである。ポンプ光に連続光を用いているため、ポンプ光の線幅を狭くすることができ、高い波数分解能でラマン散乱光の測定を行うことができる。
上記のラマン分光測定方法において、前記誘導放出光の波長を前記ポンプ光の波長から4000cm−1以内の長波長側とする態様も好ましく実施することができる。蛍光の発生をより一層抑えることができる場合があるためである。
上記のラマン分光測定方法において、前記試料で発生した光からラマン散乱光を分光するステップをさらに含むことが望ましい。ラマン散乱光を分光することにより、いっそう高いSN比でラマン散乱光を測定することができる。
上記のラマン分光測定方法において、前記誘導放出光を連続光とすることが好ましい。これにより、蛍光の発生を抑制することができる。
上記のラマン分光測定方法において、前記誘導放出光又は前記ポンプ光を強度変調し、フィルタを用いて、前記検出ステップで得られる信号に含まれる蛍光成分を除去することが好ましい。検出器からの信号に含まれる蛍光成分を効果的に除去することができる。
上記のラマン分光測定方法において、前記誘導放出光の波長を変化させて、スペクトルを検出し、前記検出したスペクトルに応じて、前記誘導放出光の波長を選択して、前記選択された波長の誘導放出光を前記試料に照射して、他の箇所のラマン散乱光を検出する態様を採り得る。これにより、ラマン散乱光の信号雑音比を向上することができる。
上記のラマン分光測定方法において、前記誘導放出光の強度を変化させて、スペクトルを検出し、前記検出したスペクトルに応じて、前記誘導放出光の強度を選択して、前記選択された強度の誘導放出光を前記試料に照射して、他の箇所のラマン散乱光を検出する態様を採り得る。これにより、ラマン散乱光の信号雑音比を向上することができる。
上記のラマン分光測定方法において、前記誘導放出光と前記ポンプ光とがシングルモードファイバを介して前記試料に照射される態様とすることが好ましい。これにより、安定した測定が可能になる。
上記のラマン分光測定方法において、前記誘導放出光の偏光方向と前記ポンプ光の偏光方向を、試料において直交させるか、若しくは平行にすることが好ましい。これにより誘導ラマン散乱光の発生を抑制することができるため、ラマン散乱光の信号雑音比を向上することができる。
本発明によれば、高い波数分解能で測定することができるラマン顕微鏡、及びラマン分光測定方法を提供することができる。
誘導放出による励起エネルギーの誘導を表す図である。 実施の形態1に係るラマン顕微鏡の光学系を示す図である。 実施の形態2に係るラマン顕微鏡の光学系を示す図である。 実施の形態2の変形例に係るラマン顕微鏡の光学系を示す図である。 実施の形態3に係るラマン顕微鏡の光学系を示す図である。 実施の形態4に係るラマン顕微鏡の光学系を示す図である。 実施の形態5に係るラマン顕微鏡の光学系を示す図である。 実施の形態5の変形例に係るラマン分光測定装置の光学系を示す図である。 誘導ラマン散乱の発生を示すヤブロンスキー図である。 実施の形態6に係るラマン顕微鏡の光学系を示す図である。 従来のラマン顕微鏡光学系の一例を示す図である。 ラマン散乱と蛍光発光のヤブロンスキー図である。
本発明の実施形態では、ラマン分光観察を行う際に、自然ストークスラマン散乱(なお、以下の説明において、特に断りがない限り、ラマン散乱光は、線形光学過程によって照明光よりも長波長側に発生する、自然ストークスラマン散乱を指すものとする。)を誘起するポンプ光を、対物レンズを通して試料に照射する。このとき、ポンプ光と同じ光経路に誘導放出を誘起する誘導放出光を同軸に導入する。誘導放出光の導入により、ラマンスペクトルに混入する広帯域の蛍光の発光を抑えることができる。励起状態の試料は、誘導放出によって単色の光を放射して、基底状態に戻る。これにより、ラマン散乱のスペクトルと重なってしまう蛍光を発生する試料であっても、蛍光の発生を抑制することができる。よって、高い信号雑音比での測定が可能となる。さらに、連続光を用いているため、高い波数分解能で観察することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態が説明される。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、当業者であれば、以下の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能であろう。尚、各図において同一の符号を付されたものは同様の要素を示しており、適宜、説明が省略される。
[実施の形態1]
実施の形態1にかかるラマン顕微鏡及びラマン分光測定方法について、図2を用いて説明する。図2は、ラマン顕微鏡の光学系の全体構成を示す図である。誘導放出光光源11は、例えば、連続発振のレーザ光源であり、試料17において誘導放出を生じさせる光(以下、誘導放出光)を出射する。誘導放出光光源11からの誘導放出光は、ミラー13で反射して、ダイクロイックミラー14に入射する。ポンプ光源12は、連続発振のレーザ光源であり、単色のポンプ光を出射する。ポンプ光源12からのポンプ光は、ダイクロイックミラー14に入射する。ダイクロイックミラー14は、波長に応じて、光を透過又は反射する。具体的には、ダイクロイックミラー14は、誘導放出光を透過し、ポンプ光を反射する。従って、ダイクロイックミラー14によって、ポンプ光と誘導放出光とが合成された合成光が生成される。ダイクロイックミラー14で合成されたポンプ光と誘導放出光は、同軸に伝播して、ダイクロイックミラー15に入射する。ダイクロイックミラー15で反射されたポンプ光と誘導放出光との合成光は、対物レンズ16で集光されて、試料17に入射する。
試料17で発生したラマン散乱光は、対物レンズ16を介して、ダイクロイックミラー15に入射する。ダイクロイックミラー15は、ラマン散乱光を透過し、ポンプ光と誘導放出光を反射する特性を有している。従って、ダイクロイックミラー15によって、ラマン散乱光が、ポンプ光と誘導放出光から分離される。さらに、ダイクロイックミラー15の後段には、波長に応じて光の通過を制限するノッチフィルタ18、19が配置されている。ノッチフィルタ18は、誘導放出光の通過を制限し、ノッチフィルタ19は、ポンプ光の通過を制限する。ノッチフィルタ18とノッチフィルタ19によって、分光器32に入射する誘導放出光とポンプ光をより低減することができる。ダイクロイックミラー15からのラマン散乱光は、ノッチフィルタ18とノッチフィルタ19を介して、レンズ20に入射する。
レンズ20は、ラマン散乱光を空間フィルタ31上に集光する。空間フィルタ31は、スリットやピンホールなどである。空間フィルタ31を通過したラマン散乱光は、分光器32に入射する。分光器32は、回折格子(グレーティング)やプリズムなどの分光素子を備えており、空間フィルタ31から入射したラマン散乱光をその波長に応じて空間的に分散させる。空間フィルタ31がスリットを有する場合、分光器32は、スリットと垂直な方向にラマン散乱光を分散する。分光器32により分光されたラマン散乱光は、検出器33に入射する。検出器33は、受光素子がライン状に配列されたラインセンサや、受光素子がマトリクス状に配列されたエリアセンサである。具体的には、検出器33は画素がアレイ状に配置された2次元CCDカメラなどの2次元アレイ光検出器である。このようにすることで、波長分散されたラマン散乱光を検出器33の1フレームで検出することができる。
上述した特許文献3では、光検出器として光電子増倍管が使用されているが、多くの波長の光を同時に測定することができず、スペクトルの取得に時間がかかってしまう。そのため、特許文献3の手法では高速なラマン分光イメージングを行うことができない。しかしながら、本実施の形態に示すように、分光器32による波長分散方向と直交する方向に受光素子が配列された撮像器を検出器33として用いることで、1フレームの撮像で、複数の波長の光を検出することができる。これにより、測定時間を短縮することが可能となる。
図2に示すラマン顕微鏡において、点光源であるポンプ光源12は、試料17と共役な位置に配置されている。また、空間フィルタ31は、試料17と共役な位置に配置されている。空間フィルタ31が共焦点光学系のピンホールやスリットとして利用されており、ラマン顕微鏡が共焦点顕微鏡を構成する。共焦点光学系を介して、ラマン散乱光を検出することで、空間分解能を向上することができる。空間フィルタ31をスリットとする場合、ポンプ光源12と誘導放出光光源11からの光を検出器33の撮像速度よりも高速に1次元走査するか、あるいは、ライン状の光に変換する。こうすることで、ラインコンフォーカル(スリットコンフォーカル光学系)を構成することができる。
また、ポンプ光と誘導放出光を偏向するスキャナ、あるいは、試料17を載置する可動ステージ等によって、試料17におけるポンプ光と誘導放出光の位置を相対移動させることで、試料17の任意の位置におけるラマン散乱光を分光測定することができる。試料17を走査することで、試料17の全体、あるいは所定領域のラマンスペクトルを観察する。
ポンプ光と誘導放出光のビーム径は一致させることがより望ましい。ポンプ光と誘導放出光との重なり部分が広いほど、試料のデフォーカス位置を含めた広い領域において蛍光を抑えることができるからである。ビーム径は、例えば、それぞれあるいは一方の光源の直後に適当な倍率のビームエキスパンダ(図示されない)を備えることによって調整できる。
さらに、本実施の形態では、特許文献3の手法と異なり、ポンプ光源を連続光としている。従って、以下の効果を得ることができる。
(1)連続発振のため、常に分子を励起状態にもっていくことができ、分子を励起状態に飽和させることができる。このとき、誘導放出光を導入すると、吸収されずに、全て誘導放出効果を誘起することになる。連続発振光にてラマン散乱を観察する場合、ポンプ光の強度は、パルス光の平均強度(〜10W/cm)に対して、分子が励起飽和するのに十分な強度を持つ(>10W/cm)。そのため、分子が励起飽和し、誘導放出を効果的に行うことができ、蛍光対ラマン比が減少し、信号雑音比を向上できる。
(2)同じ強度のラマン散乱光を得ようとした場合(光源の平均強度が同じ場合)、パルスレーザは高いピーク強度を持つために、試料を損傷させやすい。連続発振の場合、平均強度を上げても試料を損傷させにくいため、光源の強度を上げて、強いラマン散乱を得ることができ、信号雑音比が向上できる。
(3)パルスレーザを用いる場合、パルスレーザは高いピーク強度を持つために、高い損傷しきい値を持った光学部品を使用する必要がある。そのため、使用できる光学部品が制約される。連続発振のレーザを使用する場合、損傷しきい値による制約が小さく、より高性能な光学部品(よりラマン散乱光の透過率の高いフィルタなど)を使用できる。
(4)パルスレーザを用いると、多光子励起、高調波発生、光パラメトリック発振等の望まない非線形光学効果による発光が起こり測定の妨げとなる可能性があるが、連続光の場合にはこの心配がない。
(5)パルスレーザの場合、パルスとパルスの間に、ラマン散乱光の発生の無い時間がある。この時間には検出器において、暗電流のみが積算されることになり、信号雑音比が低下する。連続発振の場合、このようなことがない。
(6)連続発振の場合、試料によっては、三重項状態に移行した電子励起をさらに過励起状態にすることで、より蛍光の発光を抑制できる場合がある。
(7)連続発振のレーザを照射した場合には、パルスの場合よりも褪色が起こりやすく、褪色によっても蛍光強度を低減する効果がある。
(8)ポンプ光、誘導放出光がパルスの場合には、効率よく誘導放出を起こさせるために、それぞれのレーザのパルスの周期を一致させ、さらに誘導放出光が数ピコ秒程度遅れて試料に入射するように、タイミングを調整する必要がある。それぞれを連続光とすることで、この調整が不要となり、装置が簡便になる。パルスの周期のずれ(ジッター)や、タイミング調整がずれることによる性能低下の心配がない。
(9)連続発振のレーザはパルスレーザよりも狭帯域化(単色化)が可能である。より狭帯域なレーザを用いると得られるラマンスペクトルの波数分解能が向上する。
(10)狭帯域のレーザを用いると、レンズによる色収差の発生がなく、照明光学系(ダイクロイックミラー15まで)において色収差の補正が不要となる。また、色収差による空間分解能の低下がなく、高い空間分解能を実現できる。
(11)連続発振のレーザは一般的に、パルスレーザよりも、強度の安定性が高い。また、立ち上がりが早く、短いウォームアップ時間で装置を使用できる。
(12)ラマン分光に使用する波長域では、連続発振のレーザの方が安価である場合が多い。
また、ポンプ光源12は単色のレーザ光、特に線幅が1cm−1以下のレーザ光を用いることが望ましい。これによって波数分解能の高いラマンスペクトルを得ることができる。また、顕微鏡として高い空間分解能を実現するためにTEM00で発振し、M2が2以下のレーザを用いることが望ましい。このようなレーザとして、LaserQuantum社のTorusを用いることができる。
誘導放出光光源11には、ポンプ光と同程度か、またはより大きな強度を持ったものを用いることが望ましい。また、誘導放出光の中心波長は、ポンプ光の中心波長よりも長い波長の光を用いる。より望ましくは、誘導放出光の中心波長はポンプ光の中心よりも4000cm−1以上長波長とする。ラマン散乱光が一般的に測定される0cm−1から4000cm−1の領域と誘導放出光が重ならないようにするためである。例えば、488nmのポンプ光が用いられる場合、0cm−1から4000cm−1の領域は488nmから606nmであるため、誘導放出光の中心波長を606nm以上に設定することで、ラマン散乱光と誘導放出光が重ならないようにできる。このような光源として、671nmで発振するLaserQuantum社のIgnisを用いることができる。
発明者らは、逆に、ポンプ光から4000cm−1以内の波長の光を誘導放出光に用いることも有用であることを見出した。特に4000cm−1以内の波長の誘導放出光によって蛍光が効率良く抑制される場合には、4000cm−1以内の波長の誘導放出光を積極的に使用するのが好ましい。この場合には、誘導放出光の近傍の波長領域では、誘導放出光に阻害されるために、ラマン散乱光の測定が困難であるが、一部の波長領域のラマン散乱光のみに興味が有る場合には、この興味がある領域外の波長の誘導放出光を使用することができる。測定が阻害される波長領域を狭くするためには、線幅が100cm−1以下の狭帯域の誘導放出光を使用することが望ましい。蛍光の抑制が効率よく起こる波長は、蛍光が強く発生する波長であるため、ポンプ光から4000cm−1以内の領域において強い蛍光が発生し、ラマン散乱光の測定を阻害している状況においては、4000cm−1以内の波長の誘導放出光を使用することが特に有効である。その他、誘導放出光の波長をポンプ光よりも3000cm−1以内、或いは、2000cm−1以内とすることができる。
誘導放出光光源11は、発振波長が可変の光源とし、中心波長を蛍光の抑制が最も効率よく起こる波長に最適化できる構成とすることが望ましい。このような誘導放出光光源11として、例えば波長可変で連続発振のチタンサファイアレーザーを用いることができる。あるいは、波長帯域幅の広い光源の一部の波長をバンドパスフィルタで選択しても良い。また、連続発振の誘導放出光光源11を用いることで、蛍光の発生をより抑制することができる。
誘導放出光の波長の最適化は次の手順で行うことができる。
1.誘導放出光の波長を徐々に変えながらポンプ光の波長と誘導放出光の波長の間の、スペクトルを測定する。
2.1で測定したスペクトルにおいて、ラマン散乱スペクトルのピーク強度と蛍光のバックグラウンド強度の比が最も高くなる時の誘導放出光の波長を、最適波長とする。
このように、試料17の1箇所あるいは数か所において、誘導放出光の波長を最適化する。そして、選択された最適波長の誘導放出光を用いて、試料17の全体あるいは、所定領域を観察する。これにより、高い信号雑音比で観察することができる。
同様に、誘導放出光の強度も最適化することが望ましい。誘導放出光の強度を徐々に変えながら、ラマン散乱スペクトルのピーク強度と蛍光のバックグラウンド強度の比が最も高くなる時の誘導放出光の強度を、最適強度とする。試料17の1箇所あるいは数か所において、誘導放出光の強度を最適化する。そして、誘導放出光を最適強度にして、試料17の全体あるいは所定領域を観察する。これにより、高い信号雑音比で観察することができる。さらに、誘導放出の効果を最大に得るために、波長と開口数の比が等しくなるように、対物レンズに入射するポンプ光と誘導放出光のビーム径を最適化することが望ましい。
誘導放出光光源は観察するラマン散乱光域と重複しなければ帯域幅は広くても(単色でなくても)よく、レーザ光源以外の光源を用いることもできる。
二つの光を同時に反射するダイクロイックミラー15は両面にコーティングされたミラーで、片面でポンプ光の反射、もう片面で誘導放出光の反射を行うように構成してもよい。このようなダイクロイックミラーとすることで、コーティングの設計が容易になる。
ラマン散乱光を検出するためには必ずしも分光器を使用する必要はなく、特定の波長のラマン散乱光を透過する光学フィルタを代わりに使用しても良い。
[実施の形態2]
実施の形態2にかかるラマン顕微鏡、及びラマン分光測定方法について、図3を用いて説明する。図3は、ラマン顕微鏡の全体構成を示す図である。本実施の形態では、誘導放出光光源11からミラー13までの間に、光変調器41が配置されている。光変調器41が、誘導放出光を時間的に強度変調する。また、検出器33としては、CCD等よりも高速なフォトマルチプライアやアバランシェフォトダイオードなどが1列に配列されたライン検出器を用いている。なお、光変調器41と検出器33以外の構成については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
誘導放出光光源11からの誘導放出光は、光変調器41で放出されてミラー13に入射する。光変調器41は、例えば、誘導放出光の光強度が(1+cosωt)に比例するように強度変調する。ミラー13で反射された誘導放出光は、ダイクロイックミラー14に入射する。また、ポンプ光源12からのポンプ光もダイクロイックミラー14に入射する。そして、実施の形態1と同様に、ダイクロイックミラー14で合成されたポンプ光と誘導放出光が試料17に入射する。試料17で発生したラマン散乱光が、実施の形態1と同様に、検出器33で検出される。
検出器33からの信号に対して、変調周波数よりも低い周波数の信号を透過させる周波数ローパスフィルタをかけることで、蛍光を低減させた信号を得ることができる。すなわち、光変調器の変調周波数よりも低い周波数の信号を通過させる周波数ローパスフィルタを用いることで、蛍光成分を除去し、ラマン散乱の信号を得ることができる。もしくは、誘導放出光の強度による差分をとることで、蛍光信号のみを得ることができ、得られたスペクトルから蛍光信号を差し引くことができる。このように、誘導放出光を強度変調し、検出器33からの信号に対して、電気的に高周波数の成分を除去する。こうすることで、蛍光成分を効果的に除去することができ、高い信号雑音比での分光測定が可能となる。
(変形例)
実施の形態2の変形例では、誘導放出光ではなく、ポンプ光を変調する。従って、図4に示すように、ポンプ光光源12とダイクロイックミラー14との間に、光変調器41を配置している。光変調器41で変調されたポンプ光はダイクロイックミラー14で誘導放出光と合成される。ポンプ光を光変調し、検出器33にて周波数ハイパスフィルタを用いている。蛍光の応答速度(数ナノ秒)に追いつかない周波数で光変調器41がポンプ光を変調すれば、蛍光の応答が追従することができないが、ラマン散乱の応答(数ピコ秒)は追従する。このため、変調周波数でロックイン検出を行うことで、ラマン散乱の信号を得ることができる。こうすることで、蛍光成分を効果的に除去することができ、高い信号雑音比での分光測定が可能となる。
このように、図3、図4では、光変調器41を配置するとともに、フィルタを用いることで、検出器33の信号に含まれる蛍光成分を除去することができる。これにより、より高い信号雑音比でラマン散乱光のスペクトルを測定することができる。なお、ここでいうフィルタとは、電気的なフィルタに限らず、デジタルの検出データに対して演算処理を行ってフィルタリングしても良い。すなわち、検出器33の信号に含まれる蛍光成分をフィルタリングできる手法であれば、電気的なフィルタに限らず、ソフトウェア的なフィルタを用いても良い。この場合、検出器33の信号をデジタルデータに変換して、PC(Personal Computer)等の演算処理装置に取り込む。そして、演算処理装置で、所定のプログラムを実行することで、フィルタリングを実行することができる。
[実施の形態3]
実施の形態3では、誘導放出光とポンプ光とを合成する位置が、実施の形態1、2と異なっている。それ以外の基本的な構成については、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。実施の形態3にかかるラマン顕微鏡の構成について、図5を用いて説明する。本実施の形態では、ダイクロイックミラー14の代わりに、ダイクロイックミラー44を用いて、ポンプ光と誘導放出光を合成している。すなわち、図1で示した構成からダイクロイックミラー14が取り除かれ、ダイクロイックミラー44がダイクロイックミラー15と対物レンズ16の間に配置されている。誘導放出光光源11からの誘導放出光は、ダイクロイックミラー44に直接入射する。ポンプ光源12からのポンプ光はミラー43を介して、ダイクロイックミラー15に入射する。
ダイクロイックミラー15で反射したポンプ光は、ノッチフィルタ18を介して、ダイクロイックミラー44に入射する。ダイクロイックミラー44は、誘導放出光を反射し、ポンプ光を透過する。よって、ダイクロイックミラー44がポンプ光と誘導放出光を合成した合成光を生成する。これにより、実施の形態1と同様に、誘導放出光とポンプ光が同軸に伝播して、対物レンズ16に入射する。なお、図5に示す構成の場合、誘導放出光を取り除くノッチフィルタ18をダイクロイックミラー15とダイクロイックミラー44の間に配置しているが、ノッチフィルタ18の位置は、ダイクロイックミラー44と空間フィルタ31の間であれば、特に限定されるものではない。
このように、誘導放出光とポンプ光との重ね合わせは、試料17に照射する前の経路であれば、どこでもよい。この光学系においては、誘導放出光が、ダイクロイックミラー44以降の光学系に関わらず、信号雑音比を向上することができる。
[実施の形態4]
実施の形態4では、図6に示すように、暗視野照明光学系によって、誘導放出光を試料17に照射している。それ以外の基本的構成は、実施の形態1、3と同様であるため、説明を省略する。本実施の形態では、ダイクロイックミラー44における誘導放出光の入射位置が、ポンプ光の光軸からずれている。従って、対物レンズ16と試料17の間で、ポンプ光の伝播方向(光軸)から、誘導放出光の伝播方向(光軸)がわずかに傾斜しており、誘導放出光が試料17に対して斜め入射する。対物レンズ16によって屈折されたポンプ光と誘導放出光とが試料17上において、空間的に重なり合う。空間的に重なり合ったポンプ光と誘導放出光とを試料17に照射することができる。そして、試料17で反射した誘導放出光は、対物レンズ16とダイクロイックミラー44との間に配置されたライトストッパ45によって、遮光される。このように、本実施形態では、暗視野照明によって誘導放出光を試料17に照射しているため、誘導放出光が分光器32に入射するのを防ぐことができる。よって、より高い信号雑音比での観察が可能になる。
[実施の形態5]
実施の形態1において、ポンプ光と誘導放出光の導入には、シングルモードのファイバを用いることが望ましい。そのため、本実施の形態では、図7に示すように、試料17に向かう途中の光路に、シングルモードのファイバケーブル52とファイバカプラ51とファイバカプラ53とを配置している。なお、ラマン顕微鏡の基本的構成については、実施の形態1と同様であるため説明を省略する。図7では、ダイクロイックミラー15から試料17までの構成と、ダイクロイックミラー15から検出器33まで構成については、省略して図示している。
ダイクロイックミラー14で合成されたポンプ光と誘導放出光は、ファイバカプラ51に入射する。ファイバカプラ51は、ファイバケーブル52の一端に接続されている。ファイバケーブル52の他端は、ファイバカプラ53に接続されている。ファイバカプラ51に入射したポンプ光と誘導放出光は、シングルモードのファイバケーブル52内を伝播して、ファイバカプラ53から出射する。ファイバカプラ53から出射したポンプ光と誘導放出光は、ミラー54を介して、ダイクロイックミラー15に入射する。
このような構成とすることで、確実にポンプ光と誘導放出光を同軸に光学系に導入することができる。また、装置の主要な発熱源であるポンプ光源および誘導放出光光源を、装置の他の部分と分離して設置することが可能となり、光源の発熱が原因の光学系のずれを防ぐことができ、結果、光学系を調整後、長期間に渡って2つの光源からの光を同軸に保つことができる。
また、シングルモードファイバを使用することで、ポンプ光と誘導放出光のビーム径を、ビームエキスパンダー等の調節手段を用いずとも揃えることができる。ポンプ光と誘導放出光のビーム径が揃っていれば、ポンプ光と誘導放出光との重なり部分が増えるため、試料のデフォーカス位置を含めた広い領域において、蛍光を抑えることができる。
(変形例)
さらに、図8に示すとおり、ポンプ光と誘導放出光をファイバコンバイナ65によって、重ね合わせることが望ましい。この場合、ミラー13とダイクロイックミラー14が不要となる。ファイバコンバイナ65は、複数の光ファイバを熱で溶融しながら、延伸接合させた構造であり、コアからしみだした光が光ファイバ間で分離結合される。
図8に示すように、誘導放出光光源11からの誘導放出光は、ファイバカプラ61に入射し、ポンプ光源12からのポンプ光はファイバカプラ63に入射する。ファイバカプラ61に入射した誘導放出光は、ファイバケーブル62内を伝播して、ファイバコンバイナ65に入射する。ファイバカプラ63に入射したポンプ光は、ファイバケーブル64内を伝播して、ファイバコンバイナ65に入射する。ファイバコンバイナ65は、ファイバケーブル64とファイバケーブル62とを結合しているため、ポンプ光と誘導放出光がファイバコンバイナ65で合成される。ファイバコンバイナ65で合成されたポンプ光と誘導放出光は、ファイバケーブル66内を伝播して、ファイバカプラ67から出射する。ファイバカプラ67から出射した合成光は、ミラー54で反射されたダイクロイックミラー15に入射する。
このような構成とすることで、ミラーの角度の経時的な変化によって、ファイバへのカップリングの効率が低下することを防ぐことができる。さらに、シングルモードファイバを用いているため、図7と同様の効果を得ることができる。
[実施の形態6]
測定対象となる試料の種類によっては、図9のヤブロンスキー図に示すように、誘導放出光の照射によって、誘導ラマン散乱が起こり、その分ラマン散乱光が減少してしまう場合がある。誘導ラマン散乱の発生効率は、誘導放出光の波長に依存するため、誘導ラマン散乱の効率も考慮して誘導放出光の波長を適切に選ぶことで、ラマンスペクトルのSN比を向上させることができる。したがって、誘導ラマン散乱が起こる試料を用いる場合は、実施の形態1から5において説明したのとは異なり、誘導放出光の中心波長として蛍光の抑制が最も効率よく起こる波長を選択することは、ラマンスペクトルを高いSN比で測定するために最適な波長を選択していることにはならない。
誘導ラマン散乱の発生は、試料に入射するポンプ光および誘導放出光の偏光方向を適切に設定することで、低減させることができる。誘導ラマン散乱が低減する偏光方向は試料の種類と、ポンプ光および誘導放出光の波長とに依存する。
多くの場合、試料中においてポンプ光の偏光方向と誘導放出光の偏光方向を直交させるか、あるいは平行にすることで、誘導ラマン散乱の発生効率を低下させることができる。なお、試料中における光の偏光方向を直接的に確認することはできないが、通常、対物レンズに入射する光の偏光方向を確認することで足りる。
図10は、実施の形態6に係るラマン顕微鏡の光学系を示すものである。実施の形態6に係るラマン顕微鏡の光学系は、基本的には実施の形態1に係るラマン顕微鏡の光学系と同様であるが、ポンプ光源12或いは誘導放出光光源11か放射される光の偏光状態を調整し得る構成となっている点で実施の形態1とは異なるものである。
図10において、直線偏光を放射するポンプ光源12とダイクロイックミラー14との間には、λ/2板72とλ/4板71が配置されている。また、直線偏光を放射する誘導放出光光源11とミラー13との間にも、λ/2板74とλ/4板73が配置されている。このλ/2板72,74と、λ/4板71,73の角度を調整することで、試料におけるポンプ光および誘導放出光の偏光状態を設定することができる。これらの4枚の波長板を使用することで、光源から試料まで間の光学部品による影響を補正して、試料においてポンプ光および誘導放出光を直線偏光にできる。
光源から試料まで間の光学部品による影響が小さい場合には、λ/2板のみを使用して、偏光状態を設定できる。あるいは、試料に対する、ポンプ光および誘導放出光の波長、偏光状態がすでに最適化されており、光源から試料まで間の光学部品による影響が小さい場合には、光源自体の偏光状態を選ぶことで、λ/2板およびλ/4板を省略できる。
実施の形態1に係るラマン顕微鏡ばかりではなく、実施の形態2〜4に係るラマン顕微鏡の光学系においても、光源からポンプ光と誘導放出光が重ね合わされるまでの間にλ/2板とλ/4板を設置することで、試料における偏光状態を設定できる。
その他、実施の形態5に係るラマン顕微鏡の光学系においては、λ/2板とλ/4板を設置し、さらにシングルモードファイバとして偏波保持ファイバ(入射光の偏光方向が、射出光において保持されるシングルモードファイバ)を使用することで、試料における偏光状態を設定できる。
誘導放出光光源11に波長可変のものを使用する場合には、λ/4板73,λ/2板74に広帯域の波長板を使用するか、あるいは、ベレック補償板またはバビネ・ソレイユ補償板を使用することで、部品を交換せずに試料における偏光状態を設定できる。なお、本発明において移相子は、波長板、或いは補償板を含む意味で用いている。
以上説明したように、実施の形態1から6のラマン顕微鏡によって、高い信号雑音比かつ高い波数分解能での共焦点ラマンイメージングを実現することができる。また、共焦点光学系ではない非共焦点光学系によって、ラマンスペクトルを測定しても良い。なお、上記の実施の形態1〜6は、適宜組み合わせて用いられても良い。
11 誘導放出光光源
12 ポンプ光源
13 ミラー
14 ダイクロイックミラー
15 ダイクロイックミラー
16 対物レンズ
17 試料
18 ノッチフィルタ
19 ノッチフィルタ
20 レンズ
31 空間フィルタ
32 分光器
33 検出器
41 光変調器
43 ミラー
44 ダイクロイックミラー
51 ファイバカプラ
52 ファイバケーブル
53 ファイバカプラ
61 ファイバカプラ
62 ファイバケーブル
63 ファイバカプラ
64 ファイバケーブル
65 ファイバコンバイナ
66 ファイバケーブル
67 ファイバカプラ
71 λ/4板
72 λ/2板
73 λ/4板
74 λ/2板

Claims (18)

  1. 連続光のポンプ光を出射するポンプ光源と、
    試料において誘導放出を誘起する誘導放出光を出射する誘導放出光光源と、
    前記誘導放出光と前記ポンプ光とを試料に照射する光学系と、
    前記試料で発生したラマン散乱光を検出する検出器と、を備えたラマン顕微鏡。
  2. 前記誘導放出光の波長が前記ポンプ光の波長から4000cm−1以内の長波長側である請求項1に記載のラマン顕微鏡。
  3. 前記試料で発生した光からラマン散乱光を分離する分光器をさらに備えた請求項1または2に記載のラマン顕微鏡。
  4. 前記誘導放出光が連続光であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のラマン顕微鏡。
  5. 前記誘導放出光又は前記ポンプ光を強度変調する光変調器をさらに備え、
    前記検出器からの信号に含まれる蛍光成分をフィルタリングする請求項1〜4のいずれか1項に記載のラマン顕微鏡。
  6. 前記誘導放出光と前記ポンプ光とがシングルモードファイバを介して前記試料に照射されている請求項1〜5のいずれか1項に記載のラマン顕微鏡。
  7. 前記ポンプ光が入射する第1のファイバケーブルと、
    前記誘導放出光が入射する第2のファイバケーブルと、
    前記第1のファイバケーブルと前記第2のファイバケーブルを結合するファイバコンバイナと、をさらに備える請求項6に記載のラマン顕微鏡。
  8. 暗視野照明光学系により、前記誘導放出光が前記試料に入射している請求項1〜7のいずれか1項に記載のラマン顕微鏡。
  9. 前記ポンプ光を入射させる移相子、または、前記誘導放出光を入射させる移相子の少なくともいずれか一つをさらに備えた請求項1〜8のいずれか1項に記載のラマン顕微鏡。
  10. 連続光のポンプ光を出射するステップと、
    試料において誘導放出を誘起する誘導放出光を出射するステップと、
    前記誘導放出光と前記ポンプ光とを試料に照射するステップと、
    前記試料で発生したラマン散乱光を検出するステップと、を備えたラマン分光測定方法。
  11. 前記誘導放出光の波長を前記ポンプ光の波長から4000cm−1以内の長波長側とする請求項10に記載のラマン分光測定方法。
  12. 前記試料で発生した光からラマン散乱光を分光するステップと、をさらに含む請求項10または11に記載のラマン分光測定方法。
  13. 前記誘導放出光が連続光であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載のラマン分光測定方法。
  14. 前記誘導放出光又は前記ポンプ光を強度変調し、
    フィルタを用いて、前記検出ステップで得られる信号に含まれる蛍光成分を除去する請求項10〜13のいずれか1項に記載のラマン分光測定方法。
  15. 前記誘導放出光の波長を変化させて、スペクトルを検出し、
    前記検出したスペクトルに応じて、前記誘導放出光の波長を選択して、
    前記選択された波長の誘導放出光を前記試料に照射して、他の箇所のラマン散乱光を検出する請求項10〜14のいずれか1項に記載のラマン分光測定方法。
  16. 前記誘導放出光の強度を変化させて、スペクトルを検出し、
    前記検出したスペクトルに応じて、前記誘導放出光の強度を選択して、
    前記選択された強度の誘導放出光を前記試料に照射して、他の箇所のラマン散乱光を検出する請求項10〜14のいずれか1項に記載のラマン分光測定方法。
  17. 前記誘導放出光と前記ポンプ光とがシングルモードファイバを介して前記試料に照射されている請求項10〜16のいずれか1項に記載のラマン分光測定方法。
  18. 前記誘導放出光の偏光方向と前記ポンプ光の偏光方向を、試料において直交させるか、若しくは平行にする請求項10〜17のいずれか1項に記載のラマン分光測定方法。
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