JP2013013944A - 板状部材の支持装置および支持方法、ならびに板状部材の搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ウェハWに対して角度を変更させた一対の第1保持手段71を直動モータ52が互いに接近させるので、ウェハWの反りが大きい場合でも、当該ウェハWに第1保持手段71を接近させることができ、搬送不良が発生するといった不都合を確実に解消することができる。また、ウェハWをフラットに矯正する際に、直動モータ52および回動モータ53を連動させて一対のアーム6の間隔を調整することで、ウェハWにおける局部応力の発生を抑制することができる。
【選択図】図1
Description
特許文献1に記載の搬送装置は、板状部材を載置して支持する一対のアームと、これらのアームの載置面に設けられた吸引孔からの吸引により板状部材を保持する保持手段とを備え、各アームは、その長手方向に沿った軸回りに回動自在に支持されるとともに、バランサによって載置面が所定の傾斜角度に付勢されるようになっている。このような従来の搬送装置は、板状部材の反りに応じて各アームの載置面を水平面に対して傾斜させ、板状部材に沿って各アームを挿入することで載置面を板状部材に面接触させ、その後に保持手段によって板状部材を吸着保持するように構成されている。
以上のことから、板状部材の破損を防止しつつ確実に板状部材を保持することができる支持装置や搬送装置の開発が望まれていた。
さらに、本発明の板状部材の支持装置では、前記一対の保持手段は、それぞれ第1保持手段と第2保持手段を有して構成され、前記第1保持手段は、前記板状部材の一方または他方の面に対向配置可能かつ当該対向した面に向かって気体を噴出することにより当該板状部材を非接触で吸引可能な吸引手段を有していることが好ましい。
この際、前記第2保持手段は、前記板状部材の外縁に当接可能かつ互いに相対接近することで当該板状部材を把持する把持手段を有して構成されていることが好ましい。
この際、本発明の板状部材の搬送装置は、前記板状部材の反り方向を検出する検出手段を備え、前記移動手段は、検出した反り方向に直交する方向から前記板状部材の一方または他方の面に沿って前記保持手段を誘導することが好ましい。
また、本発明の板状部材の支持方法は、少なくとも一対の保持手段を用いて板状部材を支持する板状部材の支持方法であって、前記板状部材に対する前記一対の保持手段の角度を変更する工程と、前記一対の保持手段を互いに離間接近方向に変位させ、当該保持手段を前記板状部材に接近させて前記板状部材を支持する工程とを有することを特徴とする。
また、反った状態の板状部材を保持手段で保持し、角度変更手段によって板状部材をフラットな状態に矯正することができるので、搬送先の機器が板状部材全面を吸着保持する構成のものの場合でも、当該搬送先の機器が板状部材を確実に吸着保持できる。
さらに、保持手段の角度を変更する際に、この角度変更に連動して一対の保持手段の間隔を変位手段によって調整することもできるので、角度変更に伴う板状部材への局部応力発生を抑制することができる。
さらに、板状部材を非接触で吸引可能な吸引手段を有した第1保持手段と、板状部材の外縁に当接して把持する把持手段を有した第2保持手段とで保持手段を構成すれば、先ず、第1保持手段で板状部材を保持して矯正してから、続いて、第2保持手段で板状部材を機械的に把持する、というような保持手順が採用できる。従って、反った板状部材をフラットな方向へ矯正する際に、非接触で保持可能な第1保持手段を用いることで、板状部材表面への傷付きを防止することができる。さらに、矯正した板状部材の外縁を第2保持手段で保持することで、板状部材の表面への傷付きを防止しつつ、搬送時などの位置ずれも確実に防止することができる。
また、搬送装置において検出手段を用いることで、板状部材の反り方向を判別し、この反り方向に対して的確に保持手段を誘導することができる。
図1、2において、本実施形態の搬送装置1は、板状部材としての半導体ウェハ(以下、単にウェハという場合がある)Wを支持し、ウェハWを吸着支持するリフターLから別の装置等にウェハWを搬送したり、リフターLから浮かせた状態のウェハWに適宜な処理を施したりするための装置である。ここで、ウェハWは、円盤状の薄板であり、図3にも示すように、リフターLに支持された状態の平面視において、その平面(水平面)に沿ってウェハWの中心を通る第1軸(短軸)Aの方向に反っているものとし、この反り方向である第1軸Aと直交する第2軸(長軸)Bには反っておらず、第1軸A方向の長さD1がウェハWの直径よりも小さく、第2軸B方向の長さD2がウェハWの直径と略同一の略楕円形として認識される。リフターLは、全体円柱状に形成されて水平面内で回転可能に設けられるとともに、その上面に図示しない複数の吸引孔を有し、ウェハWの一方の面である下面W1の中央部を吸着保持可能に構成されている。
先ず、リフターLに吸着保持されたウェハWを上方から撮像装置41で撮像し、図3に示すように、画像データPを取得したら、画像処理装置は、画像データPにおけるウェハWの外形および中心を検出し、短辺方向長さD1および長辺方向長さD2に基づいて、反り方向の第1軸Aおよび反り直交方向の第2軸Bを検知するとともに、長さD1,D2の比率からウェハWの反り曲率を演算により算出し、基準軸Xから第1軸Aまでの角度θと反り曲率とを制御手段に出力する。制御手段は、第1軸Aの角度θに基づいて移動手段3に移動指令を出力し、移動手段3は、多関節ロボット31を駆動して支持手段2を回転方向R3に向かって角度θだけ回転させてから、第2軸Bに平行に支持手段2を前進させてウェハWの下面W1に沿ってアーム6を差し込む。なお、ウェハWに対する支持手段2の進入方向への移動は、多関節ロボット31による支持手段2の回転に限らず、リフターLによってウェハWを水平面内で回転させてもよいし、支持手段2およびウェハWの両方を回転させてもよい。
すなわち、ウェハWに対して角度を変更させた一対の第1保持手段71を直動モータ52が互いに接近させるので、ウェハWの反りが大きい場合でも、当該ウェハWに第1保持手段71を接近させることができ、搬送不良が発生するといった不都合を確実に解消することができる。また、フラットに矯正したウェハWを搬送して受け渡すことで、搬送先の装置等で確実にウェハWを支持することができる。また、ウェハWをフラットに矯正する際に、直動モータ52および回動モータ53を連動させて一対のアーム6の間隔を調整することで、ウェハWにおける局部応力の発生を抑制することができる。さらに、第1保持手段71によって非接触で保持したウェハWを矯正することで、第1保持手段71がウェハWに摺接することがなく、ウェハW表面への傷付きを防止することができる。
また、前記実施形態では、保持手段7として、第1保持手段71と第2保持手段72とを備えて構成されていたが、いずれか一方だけで保持手段が構成されてもよいし、第3保持手段などを追加で備えていてもよい。
さらに、第1保持手段71としては、ウェハWに向かって気体を噴出することにより非接触で吸引可能なものを例示したが、これに限らず、ウェハW表面に接触して吸着保持可能な吸着手段を用いてもよく、この場合には、ウェハW表面との接触部分に弾性体を設けるなどしてウェハW表面への傷付き防止を図ることが好ましい。
また、第2保持手段72としては、一対のチャック75,76によって、ウェハWの外縁W3を把持するものに限らず、第1保持手段71と同様に気体を噴出することでウェハWを非接触で吸引可能なものでもよいし、ウェハW表面に接触して吸着保持可能なものでもよい。
また、検出手段としては、前記実施形態のように撮像装置41を備えたものに限らず、板状部材の外縁などに接触して形状を認識可能な接触センサでもよいし、赤外線等の光線の反射や透過によって板状部材の形状を認識可能な光センサでもよい。また、撮像データを用いて板状部材の反り方向を検出する方法としては、画像処理に限らず、その他の適宜な自動処理でもよいし、作業者の手動処理でもよい。
さらに、反った状態でないウェハWを支持や搬送の対象としてもよいし、反った状態のウェハWをフラットにすることなく支持したり搬送したりしてもよい。
また、前記実施形態では、ウェハWの両側方がZ軸方向(図4中上方)に反った場合を説明したが、ウェハWの中央がZ軸方向(図4中上方)に反った場合にでも対応が可能である。
さらに、前記実施形態では、保持手段7を左右対象に動作させる例を示したが、ウェハWの形状や反りの状態によっては、一方の保持手段7を移動または回動させないようにしたり、一方の保持手段7の移動または回動量を他方の保持手段7よりも増減させたりして、左右対象に動作させることなく対応させることができる。
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダ及びロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
2 支持手段(支持装置)
3 移動手段
4 検出手段
6 アーム(支持部材)
7 保持手段
52 直動モータ(変位手段)
53 回動モータ(角度変更手段)
71 第1保持手段
72 第2保持手段
73 気体噴出部(吸引手段)
75 主動チャック(把持手段)
76 従動チャック(把持手段)
W ウェハ(板状部材)
W1 下面(一方の面)
W2 上面(他方の面)
W3 外縁
Claims (7)
- 板状部材を保持する少なくとも一対の保持手段と、
前記板状部材に対する前記一対の保持手段の角度を変更する角度変更手段と、
前記一対の保持手段を互いに離間接近方向に変位させる変位手段とを備えていることを特徴とする板状部材の支持装置。 - 前記一対の保持手段は、それぞれ前記板状部材の一方または他方の面に対向配置可能な一対の支持部材に設けられ、
前記角度変更手段は、前記一対の支持部材の各々を回動させることで前記保持手段の角度を変更し、前記変位手段は、前記一対の支持部材の各々を移動させることで前記保持手段の間隔を調整することを特徴とする請求項1に記載の板状部材の支持装置。 - 前記一対の保持手段は、それぞれ第1保持手段と第2保持手段を有して構成され、
前記第1保持手段は、前記板状部材の一方または他方の面に対向配置可能かつ当該対向した面に向かって気体を噴出することにより当該板状部材を非接触で吸引可能な吸引手段を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の板状部材の支持装置。 - 前記第2保持手段は、前記板状部材の外縁に当接可能かつ互いに相対接近することで当該板状部材を把持する把持手段を有して構成されていることを特徴とする請求項3に記載の板状部材の支持装置。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載の支持装置と、この支持装置を移動させる移動手段とを備えたことを特徴とする板状部材の搬送装置。
- 前記板状部材の反り方向を検出する検出手段を備え、
前記移動手段は、検出した反り方向に直交する方向から前記板状部材の一方または他方の面に沿って前記保持手段を誘導することを特徴とする請求項5に記載の板状部材の搬送装置。 - 少なくとも一対の保持手段を用いて板状部材を支持する板状部材の支持方法であって、
前記板状部材に対する前記一対の保持手段の角度を変更する工程と、
前記一対の保持手段を互いに離間接近方向に変位させ、当該保持手段を前記板状部材に接近させて前記板状部材を支持する工程とを有することを特徴とする板状部材の支持方法。
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