JP2013011817A - 光学センサユニットおよび画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検知対象の出力値からクロストークによるノイズを低減した出力値を得ることのでき、かつ、装置のコストアップを抑えることができる光学センサユニットおよび画像形成装置を提供する。
【解決手段】シャッター部材130のセンサ部30の出入射面38と対向する対向部131を、出入射面38に対して傾斜させた平滑な傾斜面にし、この傾斜面131aに光を照射して、このときの第1受光素子32の出力電圧、第2受光素子33の出力電圧を検知することで、第1受光素子32のクロストーク電圧、第2受光素子のクロストーク電圧を検知する。
【選択図】図8

Description

本発明は、光学センサユニットおよび画像形成装置に関するものである。
従来、電源が投入された直後であるという条件や、プリントアウト枚数の累積が所定枚数に達したという条件などの所定の条件に基づいて、プロセスコントロールなどの画質調整制御を実施する画像形成装置が知られている。この画質調整制御は、例えば、まず、光学センサユニットの発光手段たる発光素子から発した光を被検知対象としての中間転写ベルト表面地肌部(トナーが付着していない部分)で反射させ、その反射光を光学センサユニットの受光手段たる受光素子で受光し反射光に応じた出力信号(電圧)を出力する。次に、予め定められた形状の基準トナー像を感光体の表面に形成し、その基準トナー像を中間転写ベルト上に転写して、発光素子から発した光を被検知対象としての基準トナー像で反射させ、その反射光を受光素子で受光し反射光に応じた出力信号を出力する。そして、中間転写ベルト表面地肌部における上記出力信号を基準値として、この基準値と基準トナー像における上記出力信号とを比較して基準トナー像の単位面積あたりにおけるトナー付着量を把握する。このようにして把握したトナー付着量に基づいてトナー付着量が所望のものとなるように、感光体の一様帯電電位、現像バイアス、感光体に対する光書込強度及び現像剤のトナー濃度の制御目標値などといった作像条件を調整する。
このような画質調整制御により、長期に渡って安定した画像濃度のプリントアウトを行うことが可能になる。
上記光学センサユニットの受光素子には、中間転写ベルトや中間転写ベルト上の基準トナー像などの被検知対象の反射光以外の光が入射する場合がある。この被検知対象の反射光以外の光による受光素子の出力信号は、クロストーク(出力信号が、電圧の場合は、クロストーク電圧)とよばれ、被検知対象の検知精度を悪化させるため、できるだけ低レベルに抑えることが望ましい。
特許文献1には、以下のようにしてクロストークを測定して、被検知対象物から反射した光を受光したときの受光手段の出力値を補正することによって、クロストークの成分が除去された出力値を得る光学センサユニットが記載されている。具体的には、光学センサユニットの光が出射する出射箇所および反射光が入射する入射箇所が設けられた出入射面を覆うシャッター部材の出入射面と対向する対向面に光吸収部材を設ける。クロストークを測定するときは、このシャッター部材に設けた光吸収部材を、出入射面に対向させた状態(シャッター部材が閉じた状態)で、光吸収部材へ光を照射する。光吸収部材に照射された光は反射せず、受光手段に反射光が入射しない。よって、このとき光を照射して得られる受光手段の出力電圧は、被検知対象の反射光以外の光による出力電圧、所謂クロストークである。これにより、光学センサユニットのクロストークを測定することできる。
しかしながら、特許文献1に記載の光学センサユニットにおいては、シャッター部材に光吸収部材を設ける必要があり、部品点数が増加し、装置のコストアップに繋がるという課題があった。
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、被検知対象の出力値からクロストークによるノイズを低減した出力値を得ることのでき、かつ、装置のコストアップを抑えることができる光学センサユニットおよび画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、発光手段と、該発光手段から照射され被検知対象物から反射した光を受光し、該光に応じた出力値を出力する受光手段と、被検知対象物に向けて発光手段の光が出射する出射箇所と被検知対象物から反射した光が入射する入射箇所とを有する出入射面を開閉可能に覆うシャッター部材とを備えた光学センサユニットにおいて、前記シャッター部材の前記出入射面と対向する対向面を、前記出入射面に対して傾斜させた傾斜面とし、前記シャッター部材の前記傾斜面に光を照射して得られた前記受光手段の出力値に基づいて、被検知対象物から反射した光を受光したときの受光手段の出力値を補正する補正手段を備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、入出射面の光が出射する箇所からシャッター部材の傾斜面に入射した光は、傾斜面によって出入射面に向かう方向以外に反射する。これにより、受光手段に傾斜面から反射した光が受光手段に入射しない。よって、シャッター部材の傾斜面に光を照射して得られた受光手段の出力値は、傾斜面からの反射光以外の成分、すなわち、光学センサのクロストーク成分である。よって、シャッター部材の傾斜面に、光を照射して得られた受光手段の出力値に基づいて、被検知対象物から反射した光を受光したときの受光手段の出力値を補正することにより、クロストークの成分が除去された出力値を得ることができる。
本発明によれば、シャッター部材の出入射面に対向する面を傾斜面にすることで、シャッター部材からの反射光が受光手段に入射しないようにしたので、シャッター部材に光吸収部材を設けて、受光手段にシャッター部材からの反射光を入射しないようにした特許文献1に記載の光学センサに比べて、部品点数を削減でき、装置を安価にすることができる。
また、クロストークによるノイズを良好に除去することができ、精度よく被検知対象物を検知することができる。
本実施形態に係るプリンタの構成を説明する概略構成図。 同プリンタの像形成手段の構成を説明する概略構成図。 同プリンタの中間転写ベルト近傍の構成を説明する拡大概略構成図。 光学センサユニットのセンサ部の構成を説明する概略構成図。 センサ部の構成を説明する横断面図。 センサ部とシャッター部材の一部とを示す概略構成図。 センサ部のクロストークについて説明する図。 クロストーク電圧を検知する構成を示す概略構成。 クロストーク電圧を検知する構成の第1変形例を示す概略構成図。 クロストーク電圧を検知する構成の第2変形例を示す概略構成図。 クロストーク電圧を検知する構成の第3変形例を示す概略構成図。 クロストーク電圧を検知する構成の第4変形例を示す概略構成図。 クロストーク電圧を検知する構成の第5変形例を示す概略構成図。 本プリンタの電気回路の要部を示すブロック図。 画像濃度制御フロー図。 クロストーク電圧と、発光素子に供給する供給電流Ifとの関係を示したグラフ。 プロセスコントロールの制御フロー図。 センサ部の第1受光素子の出力値とトナー付着量との関係を示したグラフ。 センサ部の第2受光素子の出力値とトナー付着量との関係を示したグラフ。 センサ部が一つの光学センサユニットと、中間転写ベルトとを示す概略構成図。
以下、本発明を画像形成装置であるフルカラープリンタ(以下、プリンタという)100に適用した場合の実施形態について説明する。図1は、このプリンタ100の構成を説明する概略構成図である。このプリンタ100は、図1に示すように、像形成手段としての各構成部材を収納する位置固定された装置本体と、転写材Sを収納する引き出し可能な給紙カセット21とを備えている。装置本体の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の各色のトナー像を形成するための画像形成ユニット1Y、1C、1M、1Kを備えている。以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示す。
図2は、プリンタの像形成手段の構成を説明する概略構成図である。図1及び図2に示すように、プリンタ100の像形成手段は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の各色の上記画像形成ユニット1Y、1C、1M、1Kが、ループ状に走行する像担持体としての中間転写ベルト7の水平な張架面に対向して、左からY、C、M、Kの順に配設されて構成されている。各色の画像形成ユニット1Y、1C、1M、1Kは4組とも同じ構成にしてある。これら画像形成ユニット1Y、1C、1M、1Kは、像担持体としてのドラム状の感光体2Y、2C、2M、2K、帯電手段としての帯電ローラ3Y、3C、3M、3K、画像書込手段(露光手段)としてのレーザー露光装置20及び現像手段としての現像装置4Y、4C、4M、4K、感光体表面の転写残トナーを除去するクリーニング装置6Y、6C、6M、6Kを少なくとも有するユニットとして構成される。
上記画像形成ユニット1Y、1C、1M、1Kの帯電ローラ3Y、3C、3M、3Kは、それぞれ所定の電位に保持されたトナーと同極性の帯電(本実施形態においてはマイナス帯電)によって感光体2Y、2C、2M、2Kに対して帯電作用を行い、感光体2Y、2C、2M、2Kに一様な電位を与える。なお、帯電手段としては帯電ローラに限るものではなく、帯電ブラシや帯電チャージャなどの種々のものを適宜使用することができる。
上記レーザー露光装置20は、帯電ローラ3Y、3C、3M、3Kに対して感光体2Y、2C、2M、2Kの回転方向下流側で現像装置4Y、4C、4M、4Kの上流側を露光する。また、レーザー露光装置20は、感光体2Y、2C、2M、2Kの回転軸と平行に主走査方向に露光走査するように配置されている。
このレーザー露光装置20は、例えば、半導体レーザ(LD)からなる光源と、コリメートレンズやシリンドリカルレンズなどからなるカップリング光学系(またはビーム整形光学系)と、回転多面鏡などからなる光偏向器と、光偏向器で偏向されたレーザー光を感光体2上に集光する結像光学系などからなり、別構成で設けた図示しない画像読み取り装置によって読み取られメモリに記録された各色の画像データ(あるいはパーソナルコンピュータなどの外部機器から入力された各色の画像データ)に従って強度変調されたレーザー光L、L、L、Lによって各色用の感光体2Y、2C、2M、2Kの感光層を像露光し、各色毎の静電潜像を形成する。なお、画像書込手段(露光手段)としては、上記のレーザー露光装置20の他に、発光ダイオードアレイ(LEDアレイ)とレンズアレイなどを組み合わせたLED書き込み装置なども用いることができる。
上記感光体2Y、2C、2M、2Kは、導電性円筒状支持体の表面に形成された下引き層上に、上記感光層として電荷発生層(下層)、電荷輸送層(上層)の順、又はこの逆の順にこれらの感光層が積層されている。また、上記電荷輸送層又は上記電荷発生層の表面にさらに公知の表面保護層、例えば熱可塑性又は熱硬化性ポリマーを主体とするオーバーコート層などが形成されていてもよい。また、本実施形態では、感光体2Y、2C、2M、2Kの導電性円筒状の支持体は接地されている。
上記現像装置4Y、4C、4M、4Kは、感光体2の周面に対し所定の間隙を保ち、感光体2の回転方向と順方向に回転する円筒状の非磁性のステンレスあるいはアルミニウム材で形成された現像スリーブ41Y、41C、41M、41Kを有し、現像装置4内部には各色毎の現像色に従いイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の一成分あるいは二成分現像剤を収容している。本実施形態においては、一例として現像装置4内部にトナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤(本実施形態においてトナーはマイナス帯電)を収容しており、この場合、現像スリーブ41内には、複数の固定磁石あるいは複数の磁極が着磁されたマグネットロールが配置される。また、各色の現像装置4Y、4C、4M、4Kには、容器内の現像剤を撹拌しながら搬送する撹拌・搬送部材42や、各色のトナーボトル22からトナーが補給される補給部43が設けられている。さらに各色の現像装置4Y、4C、4M、4Kには、必要に応じて容器内の現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度センサ44Y、44C、44M、44Kが設けられる。
各色の現像装置4Y、4C、4M、4Kの現像スリーブ41Y、41C、41M、41Kは図示しない突き当てコロなどにより、感光体2Y、2C、2M、2Kのドラム面と所定の間隙、例えば100[μm]から500[μm]の間隙を開けて非接触に保たれており、その現像スリーブ41Y、41C、41M、41Kに対して直流電圧と交流電圧とを重畳した現像バイアスを印加することにより、接触又は非接触の反転現像を行い、感光体2Y、2C、2M、2Kの表面上にトナー画像を形成する。
クリーニング装置6Y、6C、6M、6Kは、例えばクリーニングブレード61とクリーニングローラ(又はクリーニングブラシ)62を有し、クリーニングブレード61は、感光体表面のカウンタ方向に当接して設けられている。
中間転写体であり像担持体である中間転写ベルト7は、二次転写バックアップローラを兼ねる駆動ローラ8、支持ローラ9、テンションローラ10a、10b及びバックアップローラ11に内接して張架され、中間転写ベルト7の回転方向が図中の矢印で示す反時計方向になるように設けられている。また、駆動ローラ8に対向して中間転写ベルト7を介して二次転写ローラ14が設けられている。そしてベルトクリーニング装置12のクリーニングブレード12aが支持ローラ9の位置の中間転写ベルト7に、カウンタ方向に当接して設けられている。また、同様に、中間転写ベルト7を挟んで各色毎の一次転写ローラ5Y、5C、5M、5Kが感光体2Y、2C、2M、2Kに対向して設けられている。中間転写ベルト7の駆動は図示しない駆動モータによる駆動ローラ8の回転によって行われる。
一次転写ローラ5Y、5C、5M、5Kは、中間転写ベルト7を挟んで感光体2Y、2C、2M、2Kに対向して設けられ、中間転写ベルト7と感光体2Y、2C、2M、2Kとの間に転写域を形成する。一次転写ローラ5Y、5C、5M、5Kには、図示しない直流電源によりトナーと反対極性(本実施形態においてはプラス極性)の直流電圧を印加し、上記転写域に転写電界を形成することによって、感光体2Y、2C、2M、2K上に形成される各色のトナー像が中間転写ベルト7上に転写される。
転写材Sの表面に転写を行う二次転写ローラ14は、中間転写ベルト7を挟んで接地された駆動ローラ8に対向して設けられ、トナーと反対極性(本実施形態においてはプラス極性)の直流電圧が直流電源によって印加され、中間転写ベルト7上に担持される重ね合わせトナー画像を二次転写ローラ14を介して転写材Sの表面に転写する。
転写紙などの転写材Sは給紙カセット21などから給紙ローラ27により一枚ずつ搬送され、レジストローラ13を経て二次転写ローラ14と駆動ローラ8に挟まれた中間転写ベルト7に重ねられるように搬送され、二次転写部で中間転写ベルト7からトナー像の転写を受ける。トナー像が転写された転写材Sは、定着装置15に送られ、定着ローラ15aと加圧ローラ15bによる熱溶着による定着がなされて排紙部18に排紙される。
本実施形態におけるプリンタでは、上述のような画像形成モードとは別に、電源投入時、又は或る所定枚数通紙後に各色の画像濃度を適正化するための画質調整が実行される。この画質調整制御では、図3に示すように、まず帯電バイアス、現像バイアスを適当なタイミングで順次切り換えることにより中間転写ベルト7上に各色複数の階調パターンSy、Sc、Sm、Skを作像する。これらの階調パターンSy、Sc、Sm、Skを、駆動ローラ18の近傍における中間転写ベルト7の外部に配置された光学センサユニット300の各センサ部30Y、30C、30M、30Kにより検知し、その出力電圧を付着量に変換して、後述するように、現像バイアス値及びトナー濃度制御目標値を変更する制御を行っている。
図4は、光学センサユニット300のプリント基板34に設けられた4つのセンサ部30Y,30C,30M,30Kのうちのひとつを示す概略構成図であり、図5は、そのセンサ部30の構成を説明する横断面図である。各センサ部30の構成は、同じであるので、以下の説明では、色符号を省略して説明する。
本実施形態におけるセンサ部30は、図4に示すように、発光手段としての発光素子31と、反射光を受光するための受光手段としての第1受光素子32と、第2受光素子33とを有している。各素子31、32、33は、プリント基板34上に実装されている。各素子31、32、33は、上ケース35に封入されており、上ケース35には、発光素子31から照射される入射光が中間転写ベルト7又は中間転写ベルト上のトナー像(以下、被検知対象という)に至るまでの射出光路を確保するための通路402、及び被検知対象で反射した反射光が第1受光素子32及び第2の受光素子33に至るまでの入射光路を確保するための通路401、403がそれぞれ形成されている。そして、発光素子31と通路402とで構成された空間と、第1受光素子32と通路403とで構成された空間が遮光壁405で区切られており、発光素子31からの光が、直接第1受光素子32へ入射するのを抑制している。また、発光素子31と通路402とで構成された空間と、第2受光素子33と通路404とで構成された空間が遮光壁404で区切られており、発光素子31からの光が、直接第2受光素子33へ入射するのを抑制している。また、上ケース35の射出光路上に集光レンズ37bが配置されている。また、入射光路上にも、集光レンズ37a、37cが配置されている。
そして、上ケース35は、図5に示すように下ケース36と、プリント基板34を介して勘合することでプリント基板34上に固定される。この上ケース35と下ケース36との勘合は、次のようにして行われる。プリント基板34の実装面側からに上ケース35の位置決め突起353を貫通孔341の両端に挿入して上ケース35の位置決めをする。そして、プリント基板34の実装面の反対側から、下ケース36の突出部361、362を上ケース35に挿入する。具体的には、下ケース36の突出部361がプリント基板34の端部を超えて上ケース35の凹部へ挿入され、突出部361の先端に設けられた爪部361aが凹部に設けられたストッパに勘合する。また、下ケース36の突出部362がプリント基板34の貫通孔341を通って上ケース35の孔に挿入され、突出部362の先端に設けられた爪部362aが上ケース35の孔に設けられたストッパに勘合する。ここで、下ケース36には、貫通孔341に挿入され貫通孔341から突き出る遮光部材363が形成されており、遮光部材363はプリント基板34に進入した光を貫通孔341で遮断し、発光素子31から発する光が直接受光素子32、33に受光されないようにしている。また、下ケース36のプリント基板34に対向する面には、リブ364が設けられており、プリント基板34が下ケース36内でガタつかないようにしている。
また、光学センサユニット300は、図6に示すように、センサ部30の集光レンズ37a〜37cに埃などが付着するのを抑制するためのシャッター部材130を備えている。このシャッター部材130は、各センサ部30Y、30C、30M、30Y毎に設けてもよいし、ひとつのシャッター部材130により各センサ部30Y、30C,30M、30Kの集光レンズを覆ってもよい。センサ部30が、階調パターンSy、Sc、Sm、Skを検知するときは、図中点線の開位置にあり、それ以外のときは、図中実線に示す閉位置に位置して、集光レンズ37a〜37cが設けられた出入射面に対向して集光レンズ37a〜37cを覆っている。これによりトナーや塵が集光レンズ37a〜37cに付着することを防いでいる。
このように構成されるセンサ部30において、発光素子31からプリント基板34の面に沿って進行した射出光は、集光レンズ37bにより屈折して、被検知対象(中間転写ベルト7又はトナー像)表面に集光される。そして、被検知対象から反射された正反射光は、集光レンズ37aを通ってプリント基板34の表面に沿って移動して第1受光素子32へ入射し、トナー像から反射された拡散反射光は、集光レンズ37cを通ってプリント基板34の表面に沿って移動して第2受光素子33へ入射する。なお、集光レンズ37a〜37cは、なくてもよく、集光レンズの代わりに、防塵用の透過シートや透過フィルムなどの部材を用いてもよい。また、レンズではなく波長を選別するフィルタの場合もある。
上述のような光学センサユニット300においては、中間転写ベルト7上の基準トナー像などの被検知対象物からの反射光以外に、図7の破線で示すように、集光レンズなどからの反射光が入射してしまう。この被検知対象の反射光以外の光による受光素子の出力信号は、クロストーク(出力信号が、電圧の場合は、クロストーク電圧)とよばれ、被検知対象の検知精度を悪化させるため、できるだけ低レベルに抑えることが望ましい。光学センサユニット300の出荷検査などで上記クロストーク値を測定し、不揮発性記憶手段に測定したクロストーク値を記憶しておき、基準トナー像などの被検知対象物を検知したときの受光素子の出力値から、不揮発性記憶手段に記憶したクロストーク値を差し引くことで、クロストークによるノイズをほとんど除去することができる。しかし、温度、湿度、経時変化などによってクロストーク値が変動する場合があり、センサ部30の検知精度が悪化してしまう場合がある。
そこで、本実施形態においては、クロストーク電圧を、光学センサユニット300がプリンタ100に取り付けられた状態で検知できるようにし、温度、湿度、経時変化などによってクロストーク値が変動した場合でも、光学センサユニット300の検知精度が悪化するのを抑制できるようにしている。以下に、クロストーク電圧を検知する構成を、具体的に説明する。
図8は、本実施形態のクロストーク電圧を検知する構成を示す図である。
図に示すように、本実施形態においては、シャッター部材130のセンサ部30の出入射面38と対向する対向部131を、出入射面38に対して傾斜させて、対向部131の出入射面38と対向する面131aを傾斜面にした。この傾斜面は、平滑な面(鏡面)となっており、傾斜面に入射された光を正反射する。
クロストーク電圧を検知する場合は、シャッター部材130を閉位置に位置させ、傾斜面131aをセンサ部の出入射面38に対向させる。発光素子31からシャッター部材130の傾斜面131aへ照射された光は、傾斜面131aにより、図8に示すように、受光素子32、33へ入射する以外の方向に反射する。よって、このとき光を照射して得られる第1受光素子32の出力電圧、第2受光素子33の出力電圧は、被検知対象の反射光以外の光による出力電圧、所謂クロストーク電圧である。これにより、第1受光素子32のクロストーク電圧、第2受光素子33のクロストーク電圧を検知することができる。
図9に示すように、光学センサユニット300が、中間転写ベルト7よりも下側に配置されている場合、対向部131は、シャッター部材130が開位置(図中破線の位置)から閉位置(図中実線の位置)へ移動するときの移動方向の下流側が、上流側に比べて、出入射面38からの距離が長くなるように傾斜させるのが好ましい。このように、光学センサユニット300が、中間転写ベルト7よりも下側に配置されている場合、対向部131の中間転写ベルト7と対向する面131bにトナーや埃Tが堆積する。このため、シャッター部材130が開位置から閉位置へ移動させる方向の下流側が、上流側に比べて、出入射面38からの距離が短くなるように対向部131を傾斜させると、シャッター部材130を閉位置から開位置へ移動させるときに、対向部131の中間転写ベルト7と対向する面131bに堆積したトナーや埃Tが、この面から滑り落ちて、センサ部30の集光レンズ37に付着するおそれがある。このような事態を抑制するために、図9に示すように、対向部131の傾斜をシャッター部材130が開位置から閉位置へ移動させる方向の下流側が、上流側に比べて、出入射面38からの距離が長くなるように傾斜させることで、対向部131の中間転写ベルト7と対向する面131bを、シャッター部材130が開位置から閉位置へ移動させる方向の下流側が、上流側に比べて中間転写ベルト7までの距離が短くなるような傾斜した面にすることができる。これにより、中間転写ベルト7と対向する面に堆積したトナーや埃Tが、集光レンズ37に落下するのを抑制することができる。
また、図10に示すように、中間転写ベルト7よりも光学センサユニット300が上側に配置されている場合は、図9とは逆に、対向部131のシャッター部材130の開位置から閉位置への移動方向下流側が、上流側に比べて出入射面38からの距離が短くなるように、対向部131を傾斜させるのがこのましい。図10に示すように、光学センサユニット300が、中間転写ベルト7よりも上側に配置されている場合は、対向部131の中間転写ベルト7との対向面131bにトナーや埃が堆積することがない。よって、図10に示すように、対向部131を傾斜させても、対向部131の中間転写ベルト7との対向面131bに堆積したトナーや埃がシャッター部材130を閉位置から開位置へ移動させるときに、集光レンズ37に落下することはない。よって、この場合は、図10に示すように、対向部131のシャッター部材が開位置から閉位置へ移動するときにおける下流側を上流側に比べて短くすることにより、シャッター部材130の先端と出入射面38との間の隙間から装置内を浮遊しているトナーや埃T1などが侵入するのを抑制することができる。
図9、図10に示すように、シャッター部材130の対向部131を傾斜させて、対向部131の出入射面38と対向する面131aを傾斜させることで、簡単な構成で対向部131の出入射面38と対向する面131aを傾斜させることができる。
また、図11に示すように、シャッター部材130の対向部131の先端側を肉厚にして、対向部131の出入射面38と対向する面131aのシャッター部材の開位置から閉位置への移動方向下流側が、上流側に比べて出入射面38からの距離が短くなるように対向部131の出入射面38と対向する面131aを傾斜させ、対向部131の中間転写ベルト7と対向する面131b(被検知対象物側面)のシャッター部材の開位置から閉位置へ移動するときの移動方向の下流側が、上流側に比べて、出入射面からの距離が長くなるように対向部131の中間転写ベルト7と対向する面131bを傾斜させてもよい。このように、シャッター部材130を構成することにより、シャッター部材130の先端と出入射面38との間の隙間から装置内を浮遊しているトナーを埃などが侵入するのを抑制し、かつ、中間転写ベルト7と対向する面131bに堆積したトナーや埃が、集光レンズ37に落下するのを抑制することができる。
また、図12に示すように、シャッター部材130の対向部131の出入射面38と対向する面を同一方向に傾斜する複数の傾斜面133を有する構造としてもよい。対向部131の出入射面38と対向する面131aからの反射光が、受光素子32、33へ入射しないようにするには、出入射面38と対向する面131aの傾斜角度をある程度大きくする必要がある。このため、出入射面38と対向する面131a全体を傾斜させた構成の場合、どうしても光軸方向に対向部が大きくなってしまう。一方、図12に示すように、シャッター部材130の対向部131の出入射面38と対向する面を同一方向に傾斜する複数の傾斜面133を有する構造とすることにより、各傾斜面の傾斜角度を大きくとれ、かつ、対向部の光軸方向の大きさを短くすることができる。これにより、出入射面38から中間転写ベルト7までの隙間を狭めることができ、シャッター部材130の対向部131と出入射面38との間の隙間からトナーや埃が侵入するのをより一層抑制抑制することができる。
さらに、図13に示すように、対向部131の出入射面38と対向する傾斜面131aに植毛シートなどの光吸収部材132を貼り付けてもよい。光吸収部材132を傾斜面131aに貼り付けることで、傾斜面131aから反射する光を少なくなくすることができる。これにより、さらに、受光素子32,33に入射する光量を抑制することができ、クロストーク電圧を精度よく測定することができる。また、光吸収部材132として、植毛シートを用いることで、シャッター部材130の対向部131と出入射面38との間に侵入したトナーや埃が、植毛シート132に付着することで、防塵効果を高めることができる。図13に示す構成では、光吸収部材132を傾斜面131aに貼り付けた構成であるが、傾斜面131aに光を吸収する塗料を塗ってもよい。塗料を塗布することで、光吸収部材132を貼り付ける場合に比べて低コスト化を図ることができる。
次に、クロストーク電圧の検知について説明する。
本実施形態においては、クロストーク電圧の検知は、画像調整制御(以下、プロセスコントロールという)の前処理として行われる。
図14は、本プリンタの画質調整制御のための電気回路の要部構成を示すブロック図である。図14に示すように、本プリンタの制御部200は、後述するようにセンサ部30の検出結果に基づいて画質調整を行う画質調整制御手段としての機能、クロストーク電圧に基づいて受光素子の出力値を補正する補正手段としての機能も有している。すなわち、本実施形態の光学センサユニット300は、センサ部30、シャッター部材130、制御部200とで構成されている。
制御部200は、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、ROM(Read Only Memory)203などを有し、画像形成ユニット1Y、M、C、K、露光装置20、光学センサユニット300などが電気的に接続されている。また、制御部200の不揮発性記憶手段204には、第1受光素子32のクロストーク電圧値、第2受光素子33のクロストーク電圧値が記憶されている。クロストーク電圧は、光学センサユニットの各センサ部30Y、30M、30C、30K毎に記憶している。
図15は、画像濃度制御フロー図である。
まず、制御部200は、各センサ部30Y、30M、30C、30Kの校正を行う(S1)。センサ部30の校正は、まず、シャッター部材130を閉位置から開位置へ移動させた後、中間転写ベルト7に光を照射して正反射光を第1受光素子32で受光する。そして、第1受光素子32の出力電圧が予め決められた所定の範囲か否かを調べる。所定範囲以外のときは、第1受光素子32の出力電圧が予め決められた所定の範囲に入るように、センサ部30の発光素子31に供給する供給電流Ifを調整して発光素子31の発光強度を調整する。このような校正動作を行うことで、発光素子31の発光効率個体差、温度変動や経時変動などの発光強度の変動による、受光素子32、33の出力電圧のばらつきを抑制することができ、精度良くトナー像濃度を計測することができる。一方、第1受光素子32の出力電圧が予め決められた所定の範囲である場合は、そのままセンサ部30の校正処理を終了する。このように、制御部200は、第1受光素子32からの出力電圧を参照しつつ発光素子31に供給する電流の値を変化させ、発光素子31の発光光量を調整する発光光量調整手段としての機能を有している。
図16は、クロストーク電圧と、発光素子31に供給する供給電流Ifとの関係を示したグラフである。発光素子31への供給電流Ifが多くなると、発光素子31の発光強度が強くなるため、クロストーク電圧も増加する。このため、上記センサ部30の校正処理において、供給電流Ifを変更した場合(S2のYES)、第1受光素子32、第2受光素子33のクロストーク電圧の検知を行う(S3)。クロストーク電圧検知は、シャッター部材130を、開位置から閉位置へ移動させる。そして、シャッター部材130の対向部131の傾斜面131aに光を照射し、そのときの受光素子32,33の出力電圧を測定することで、クロストーク電圧が検知される。検知されたクロストーク電圧が通常考えられる値から大きく外れる場合は、そもそもセンサ部30に異常があるので、検知されたクロストーク電圧が所定値以上の場合(S4のYES)は、光学センサユニット300に異常がある旨を表示部112に表示するとともに、スピーカ111で警告音を鳴らして、報知(S6)し、使用者に光学センサユニット300の交換を促し、プロセスコントロールを実施せずに終了する。
一方、検知したクロストーク電圧が所定値以下の場合(S4のNO)は、不揮発性記憶手段204に記憶されているクロストーク電圧を、検知したクロストーク電圧に更新する(S5)。
各センサ部30Y、30M、30C、30Kの校正やクロストーク電圧検知などの前処理が終了したら、制御部200は、プロセスコントロールを実行する(S7)。
図17は、プロセスコントロールの手順を示す制御フロー図である。まず、制御部200は、各色の階調パターンSy、Sc、Sm、Skを中間転写ベルト7上における各センサ部30Y、M、C、Kに対向する位置に自動形成する(S11)。具体的には、感光体2Y、M、C、Kを回転させながら一様帯電せしめる。このときの帯電電位については、プリントプロセスにおける一様なドラム帯電電位とは異なり、値を徐々に大きくする。そして、レーザー光の走査によって階調パターンSy、Sc、Sm、Skを形成するための複数のパッチ静電潜像を感光体2Y、M、C、Kにそれぞれ形成せしめながら、それらをY、M、C、K用の現像装置によって現像する。この現像の際、制御部200は、Y、M、C、K用の現像スリーブ41に印加される現像バイアスの値を徐々に大きくしていく。このような現像により、感光体2Y、M、C、K上にはY、M、C、K階調パターンSy、Sc、Sm、Skが形成される。これらは、中間転写ベルト7の主走査方向に所定の間隔で並ぶように一次転写される。
中間転写ベルト7に形成され各階調パターンSy、Sc、Sm、Skは、中間転写ベルト7の無端移動に伴って、各センサ部30Y,30C,30M,30Kとの対向位置を通過する。この際、各センサ部30Y,30C,30M,30Kは、各階調パターンSy、Sc、Sm、Skのトナーパッチに対する単位面積あたりのトナー付着量に応じた量の光を受光する(S12)。K色トナーの場合は照射した光は、トナー表面で吸収されてしまうため、拡散反射光成分がほとんど含まれず、無視できる。よって、K色のセンサ部30Kは、正反射光を受光する第1受光素子32の出力電圧を用いて付着量の検知を行う。一方、Y、M、C色のカラートナーの場合、トナー表面に照射した光が拡散反射するため、センサ部30Y,30C,30Mの第1受光素子32には、正反射光以外に多くの拡散反射光が含まれる。よって、センサ部30Y、30M、30Cは、拡散反射光を受光する第2受光素子33の出力電圧を用いて付着量の検知を行う。しかし、各階調パターンのトナーパッチを検知して得られた各センサ部30Y、30M、30C、30Kの出力電圧には、クロストーク電圧が含まれているため、精度の高い検出値とは言えない。そこで、制御部200は、各階調パターンSy、Sc、Sm、Skのトナーパッチを検知して得られたセンサ部30の出力電圧に対して、クロストーク電圧成分を除去する出力値補正処理を実行する(S13)。
出力値補正処理は、まず、制御部200の不揮発性記憶手段204に記憶されているクロストーク電圧を読み出す。K色の階調パターンSkのトナーパッチを検知したセンサ部30Kの場合は、不揮発性記憶手段204に保存されている第1受光素子32のクロストーク電圧を読み出す。そして、各トナーパッチを検知したときの第1受光素子32の出力電圧から読み出した第1受光素子32のクロストーク電圧を差し引く。これにより、クロストーク電圧が除去された第1受光素子32の出力電圧を得ることができる。一方、Y、M、C色のカラーの階調パターンSy、Sc、Smのトナーパッチを検知したセンサ部30Y、M、Cの場合は、不揮発性記憶手段204に保存されている第2受光素子33のクロストーク電圧を読み出す。そして、各トナーパッチを検知したときの第2受光素子33の出力電圧から読み出した第2受光素子33のクロストーク電圧を差し引く。これにより、クロストーク電圧が除去された出力電圧を得ることができる。
次に、出力値補正処理によってクロストーク電圧が除去された各センサ部30Y,30C,30M,30Kの出力電圧に基づいて、各トナーパッチの付着量を算出する(S14)。上記制御部200には、各センサ部30Y,30C,30M,30Yからの出力電圧値と、それに対応するトナー付着量との関係を示す付着量換算アルゴリズムが格納されている。センサ部30Y,30C,30M,30Kの正反射光出力値(正反射光を受光する第1受光素子32の出力電圧)とトナー付着量とは、図18のような関係(正反射光アルゴリズム)があり、正反射光出力値はトナー付着量が多くなると小さくなる。中間転写ベルト7の地肌部からの正反射光が減るためである。また、センサ部30Y,30C,30M,30Kの拡散反射光出力値(第2受光素子33の出力値)とトナー付着量とは、図19のような関係(拡散反射光アルゴリズム)があり、拡散反射光出力値はトナー付着量が多くなると大きくなる。カラートナーからの拡散反射光が増えるためである。そして、K色トナーパッチを検知したときの第1受光素子32のクロストーク電圧が除去された出力電圧と、上述の正反射光アルゴリズムとから、K色の階調パターンSkの各トナーパッチにおける付着量を算出する。また、Y、M、C色のカラートナーパッチを検知したときの第2受光素子33のクロストーク電圧が除去された出力電圧と、上述の拡散反射光アルゴリズムとから、Y、M、C色の階調パターンSy、Sc、Smの各トナーパッチにおける付着量を算出する。このように、本実施形態においては、クロストーク電圧が除去された出力電圧からトナー付着量を算出するので、精度の高い付着量の算出を行うことができる。
各色の階調パターンSy、Sc、Sm、Skにおける各トナーパッチについて付着量を算出したら、各色の階調パターンSy、Sc、Sm、Skにおける各トナーパッチに基づいて、作像条件を調整する(S15)。Y、M、C、Kの各色において、それぞれ階調パターンSy、Sc、Sm、Sk内の複数のトナーパッチは、それぞれ異なるドラム帯電電位及び現像バイアスの組合せで現像されたものであり、単位面積あたりのトナー付着量(画像濃度)が徐々に多くなっている。このトナー付着量は、ドラム帯電電位と現像バイアスとの差である現像ポテンシャルと相関関係にあるため、両者の関係は2次元座標上でほぼ直線グラフとなる。制御部200は、各トナーパッチにおけるトナー付着量を検知した結果と、各トナーパッチを作像したときの現像ポテンシャルとに基づいてその直線グラフを示す関数(y=ax+b)を回帰分析によって計算する。そして、この関数に画像濃度の目標値を代入することで適切な現像バイアス値を演算し、Y、M、C、K用の補正現像バイアス値として記憶する。
制御部200内には、数十通りの現像バイアス値と、それぞれに個別に対応する適切なドラム帯電電位とが予め関連付けられている作像条件データテーブルが格納されている。制御部200は、画像形成ユニット1Y、M、C、Kについて、それぞれこの作像条件テーブルの中から、上記補正現像バイアス値に最も近い現像バイアス値を選び出し、これに関連付けられたドラム帯電電位を特定する。特定したドラム帯電電位については、Y、M、C、K用の補正ドラム帯電電位として格納する。そして、全ての補正現像バイアス値及び補正ドラム帯電電位を格納し終えると、Y、M、C、K用現像バイアス値のデータを、それぞれ対応する補正現像バイアス値と同等の値に補正して格納し直す。また、Y、M、C、K用ドラム帯電電位についても、それぞれ対応する補正ドラム帯電電位と同等の値に補正して格納し直す。このような補正により、画像を形成するための作像条件が、それぞれ所望の画像濃度のトナー像を形成し得る条件に補正される。
上記では、供給電流Ifが変更になった際に、クロストーク電圧を検知しているが、画質調整制御実施のつど、クロストーク電圧を検知してもよい。また、光学センサユニット300のセンサ部30が交換された場合は、初期動作としてクロストーク電圧を検知し、検知したクロストーク電圧を不揮発性記憶手段に記憶する。
また、本実施形態においては、光学センサユニット300は、複数のセンサ部30を有しているが、図20に示すように、センサ部は、一つでもよい。この場合、センサ部が一つであるので、装置を安価にすることができるというメリットがある。しかし、ひとつのセンサ部でY,C,M,Kの階調パターンを検知することになるため、プロセスコントロールの動作時間が長くなり、装置のダウンタイムが長くなるという欠点がある。
また、本実施形態においては、中間転写ベルト7と対向して光学センサユニット300を設けているが、感光体表面と対向して、光学センサユニット300を設けてもよい。この場合、センサ部30が一つの光学センサユニット300を用いる。また、転写紙と対向して、センサ部30を設けてもよい。
また、上述したセンサ部30は、反射された光を正反射光、拡散反射光とを受光しているが、どちらか一方を受光するセンサ部、2個以上受光素子を備えたセンサ部を有する光学センサユニット300にも本発明を適用できる。また、いわゆるP波/S波といった分光特性を利用したセンサ部など、光の様々な特性を反射光により得るセンサ部を備えた光学センサユニットにも本発明を適用できる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(1)
発光素子などの発光手段と、発光手段から照射され被検知対象物(本実施形態では、中間転写ベルト、中間転写ベルト上に形成されたトナー像)から反射した光を受光し、光に応じた出力値を出力する受光素子などの受光手段と、被検知対象物に向けて発光手段の光が出射する出射箇所と被検知対象物から反射した光が入射する入射箇所を有する出入射面を開閉可能に覆うシャッター部材とを備えた光学センサユニットにおいて、シャッター部材の出入射面と対向する対向面を、出入射面に対して傾斜させた傾斜面とし、シャッター部材の傾斜面に光を照射して得られた受光手段の出力値に基づいて、被検知対象物から反射した光を受光したときの受光手段の出力値を補正する補正手段を備えた。なお、本実施形態においては、補正手段を、制御部200で構成した。
かかる構成を備えることにより、上述したように、クロストーク電圧を精度よく測定することができ、この測定された出力値により被検知対象物から反射した光を受光したときの受光素子の出力値を補正することにより、精度よく被検知対象物を検知することができる。
(2)
上記(1)に記載の態様の光学センサユニットにおいて、シャッター部材を開位置から閉位置へ移動させるときにおける移動方向下流側が、移動方向上流側に比べて、入射面からの距離が短くなるよう対向面を傾斜させた。
かかる構成を有することで、シャッター部材の先端と入出射面との隙間からトナーや埃が侵入するのを抑制することができ、入出射面にトナーや埃が付着するのを抑制することができる。
(3)
また、上記(1)または(2)に記載の態様の光学センサユニットにおいて、傾斜面と反対側の面であって、被検知対象物と対向する被検知対象物側面を、シャッター部材を開位置から閉位置へ移動させるときにおける移動方向下流側が、移動方向上流側に比べて、被検知対象物からの距離が短くなるような傾斜面とした。
かかる構成とすることで、シャッター部材の被検知対象物側面に堆積したトナーや埃が、シャッター部材の移動に伴い、シャッター部材の先端から入出射面へ滑り落ちるのを防止することができる。これにより、出入射面にトナーや埃が付着するのを抑制することができる。特に、被検知対象物が光学センサユニットのセンサ部よりも上方にある場合、上記(3)に記載の態様を採用するのが効果的である。
(4)
また、上記(1)乃至(3)いずれかに記載の態様の光学センサユニットにおいて、対向面に複数の傾斜面を設けたので、対向面全体を傾斜面にした場合に比べて、各傾斜面の傾斜角度を大きくしつつ、対向面と出入射面との間の距離を全体的に短くすることができる。これにより、対向面と出入射面との間からトナーや埃が侵入するのを抑制することができる。
(5)
また、上記(1)乃至(4)いずれかに記載の態様の光学センサユニットにおいて、傾斜面に光吸収部材を設けることで、傾斜面から反射する光量を削減することができ、傾斜面からの反射光が受光手段に入射するのをより一層抑制することができる。
(6)
また、上記(5)に記載の態様の光学センサユニットにおいて、光吸収部材として、植毛シートを用いることにより、植毛シートにより、シャッター部材と出入射面との間に侵入したトナーや埃を植毛シートに付着させることができ、出入射面が汚れるのを抑制することができる。
(7)
また、上記(1)乃至(4)いずれかに記載の態様の光学センサユニットにおいて、傾斜面に光を吸収する塗料を塗布することでも、傾斜面から反射する光量を削減することができ、傾斜面からの反射光が受光手段に入射するのをより一層抑制することができる。
(8)
表面にトナー像を担持する中間転写ベルトなどの像担持体と、トナー像からの反射光を検出する光学センサユニットと、像担持体表面に画質調整用トナー像を形成し、光学センサユニットの画質調整用トナー像からの反射光を受光したときの出力値に基づいて、画質調整制御を実行する画質調整制御手段とを備える画像形成装置において、上記光学センサユニットとして、上記(1)乃至(6)いずれかに記載の態様の光学センサユニットを用いた。なお、本実施形態においては、画質調整制御手段を制御部で構成した。
かかる構成を有することで、トナー付着量を精度良く検知することができ、精度の高い画質調整制御が可能となる。
7:中間転写ベルト
30:センサ部
31:発光素子
32,33:受光素子
34:プリント基板
35:上ケース
36:下ケース
37:集光レンズ
38:出入射面
111:スピーカ
112:表示部
130:シャッター部材
131:対向部
131a,133:傾斜面
131b:中間転写ベルト7と対向する面
132:光吸収部材
200 制御部
300:光学センサユニット
特開2001−48185号公報

Claims (8)

  1. 発光手段と、
    該発光手段から照射され被検知対象物から反射した光を受光し、該光に応じた出力値を出力する受光手段と、
    被検知対象物に向けて発光手段の光が出射する出射箇所と被検知対象物から反射した光が入射する入射箇所とを有する出入射面を開閉可能に覆うシャッター部材とを備えた光学センサユニットにおいて、
    前記シャッター部材の前記出入射面と対向する対向面を、前記出入射面に対して傾斜させた傾斜面とし、
    前記シャッター部材の前記傾斜面に光を照射して得られた前記受光手段の出力値に基づいて、被検知対象物から反射した光を受光したときの受光手段の出力値を補正する補正手段を備えたことを特徴とする光学センサユニット。
  2. 請求項1の光学センサユニットにおいて、
    前記シャッター部材を開位置から閉位置へ移動させるときにおける移動方向下流側が、移動方向上流側に比べて、入射面からの距離が短くなるよう前記対向面を傾斜させたことを特徴とする光学センサユニット。
  3. 請求項1または2の光学センサユニットにおいて、
    前記対向面と反対側の面であって、被検知対象物と対向する被検知対象物側面を、前記シャッター部材を開位置から閉位置へ移動させるときにおける移動方向下流側が、移動方向上流側に比べて、被検知対象物からの距離が短くなるよう傾斜させたことを特徴とする光学センサユニット。
  4. 請求項1乃至3いずれかの光学センサユニットにおいて、
    前記対向面に複数の傾斜面を設けたことを特徴とする光学センサユニット。
  5. 請求項1乃至4いずれかの光学センサユニットにおいて、
    前記傾斜面に光吸収部材を設けたことを特徴とする光学センサユニット。
  6. 請求項5の光学センサユニットにおいて、
    前記光吸収部材として、植毛シートを用いたことを特徴とする光学センサユニット。
  7. 請求項1乃至4いずれかの光学センサユニットにおいて、
    前記傾斜面に光を吸収する塗料を塗布したことを特徴とする光学センサユニット。
  8. 表面にトナー像を担持する像担持体と、
    上記トナー像からの反射光を検出する光学センサユニットと、
    上記像担持体表面に画質調整用トナー像を形成し、
    上記光学センサユニットの前記画質調整用トナー像からの反射光を受光したときの出力値に基づいて、画質調整制御を実行する画質調整制御手段とを備える画像形成装置において、
    上記光学センサユニットとして、請求項1乃至6いずれかの光学センサユニットを用いたことを特徴とする画像形成装置。
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