JP2013010333A - 押出成形品、雨樋、押出成形品の製造方法、及び成形金型 - Google Patents

押出成形品、雨樋、押出成形品の製造方法、及び成形金型 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂からなる押出成形品であって、表面に凹凸があるように見えることにより押出成形品の外観を向上させ、容易に製造することができ、寸法精度よく製造することができる押出成形品、押出成形品の製造方法、及び成形金型を提供する。
【解決手段】押出成形品1は、断面形状に折曲部又は湾曲部を有する押出成形品1であって、少なくとも一方の面に、凹条12及び凸条13が交互に連続して配された樹脂からなる基材11と、該基材11の前記凹条12及び凸条13が成形された面を、少なくとも凹条12を充填するように被覆するとともに、表面が基材11より平滑であり、透明な樹脂からなる被覆層21とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、押出成形品、雨樋、押出成形品の製造方法、及び成形金型に関するものである。
一般に、住宅等の建築物に用いられる雨樋等の建材には、外観を向上させるために表面に化粧が施されている。ここで、化粧としては、建材の表面に凹凸を設けるデザインが知られている。
凹凸を設けた建材としては、樹脂からなる基材の表面に、凹凸を施した発泡層を積層して押出成形法により成形品を製造し(下記特許文献1参照)、該成形品を最終製品である建材の形状に加工することにより製造される建材がある。
また、凹凸を施した化粧材としては、凹凸を施した化粧シートの表面に透明シートを貼り合わせた積層シートが採用されている(下記特許文献2参照)。
特開2008−290396号公報 特開平6−278261号公報
しかしながら、特許文献1に記載の押出成形法による成形品を建材の形状に加工する方法において、成形品に凹凸の高さ又は間隔が10μm〜3mmと微小な凹凸を設けるには、溶融金型、及び冷却金型ともに精密な寸法の凹凸を形成しなければならない。この場合、成形金型を製造するのに、高度な加工精度を必要とするという問題点があった。
また、溶融金型から押し出された成形品の微小な凹凸面と、冷却金型に形成された微小な凹凸面を一致させるのは、非常に困難であるという問題点があった。
さらに、凹凸高さ又は間隔が500μm以下と超微小な場合には、冷却金型の断面を平滑な平滑面として成形品を製造する方法もある。この場合、溶融金型から押し出された製品の凹凸のうち凹部の溝には冷却金型の平滑面が接触しないため冷却不足となり、結果として表面性が悪くなるという問題点があった。また、冷却できている箇所と冷却できていない箇所ができて、当該箇所で冷却温度の差が生じるので、製造された製品に反りやねじれが発生するという問題点があった。また、全部の箇所を冷却させるために、溶融金型から押し出された製品の凹凸面と冷却金型の平滑面を強固に密着させるとすると、凹凸が潰れて、設計図通りの形状に製造できないという問題点があった。
また、特許文献2に記載されているように、基材を樹脂とする押出成形品を最終製品の形状に加工した後に、特許文献2の積層シートを貼り合わせる方法がある。しかし、雨樋のような複雑は形状をした製品では、押出成形法における冷却する段階までに、凹凸を設けることは困難であり、ほとんど実例がない。
本発明は、前述の従来技術における問題を解決するために、樹脂からなる押出成形品であって、表面に凹凸があるように見えることにより外観を向上させ、容易に、寸法精度よく製造できる押出成形品、押出成形品の製造方法、及び成形金型を提供する。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る押出成形品は、断面形状に折曲部又は湾曲部を有する押出成形品であって、少なくとも一方の面に、凹条及び凸条が交互に連続して配された樹脂からなる基材と、該基材の前記凹条及び凸条が成形された面を、少なくとも凹条の一部を充填するように被覆するとともに、表面が基材より平滑であり、透明な樹脂からなる被覆層とを備えることを特徴とする。
このような構成では、押出成形品は基材及び被覆層ともに樹脂からなる。
また、基材には凹条及び凸条が交互に連続して配され、基材を被覆する被覆層は透明な樹脂からなるので、押出成形品を被覆層の外側から見ると、透明な被覆層を通して基材の表面に形成された凹条及び凸条を見ることができる。よって、押出成形品の表面に凹凸があるように見えることにより外観を向上させることができる。
また、本発明に係る押出成形品は、前記被覆層が前記凹条の全部を充填しない場合には、前記被覆層の表面からの前記凸条の頂点の高さが100μm以下であることを特徴とする。
この構成では、被覆層が凹条の全部を充填しない場合でも、被覆層の表面からの凸条の頂点の高さが100μm以下であるので、押出成形品を被覆層の外側から見ると、透明な被覆層を通して基材の表面に形成された凹条及び凸条を確実に見ることができる。よって、押出成形品の表面に凹凸があるように見えることにより外観を向上させることができる。
また、本発明に係る押出成形品は、前記被覆層は、前記凸条の上方を充填するように被覆することを特徴とする。
この構成では、押出成形品は、凸条の上方にも被覆層が充填されているので、表面全体が被覆層に覆われた押出成形品を成形できるとともに、押出成形品の表面に凹凸があるように見えることにより外観を向上させることができる。
また、本発明に係る押出成形品は、上記の構成からなる雨樋であることを特徴とする。
この構成では、押出成形品を雨樋の形状に加工して製品を得ることができる。
また、この構成においては、被覆層が雨樋の外面側になるように加工することにより、雨樋を外観視すると、透明な被覆層を通して基材の表面に形成された凹条及び凸条を見ることができる。よって、雨樋の表面に凹凸があるように見えることにより外観を向上させることができる。
また、本発明に係る押出成形品の製造方法は、第一溶融樹脂を成形金型に供給し、該第一溶融樹脂を板状に成形するとともに、表面に、前記第一溶融樹脂の進行方向と直交する方向に凹条及び凸条を交互に連続して成形する基材成形工程と、前記凹条及び凸条が交互に連続して成形された前記表面に、透明溶融樹脂を供給し、該透明溶融樹脂を板状に成形するとともに、表面をより平滑に成形する被覆層成形工程と、前記基材及び前記被覆層を一体として、平滑な冷却金型の内部を通過させる冷却工程とを備えることを特徴とする。
このような押出成形品の製造方法によれば、基材成形工程により第一溶融樹脂を板状に成形するとともに、表面に凹条及び凸条を交互に連続して配された基材を成形することができる。また、冷却工程により冷却金型の内部を通過させ、基材を冷却しその結果固化させるので、基材に成形された凹条及び凸条の形状を確実に維持することができる。
また、被覆層成形工程により、基材の表面に透明溶融樹脂を板状に成形するとともに、表面が平滑な被覆層を成形することができる。また、冷却工程により冷却金型の内部を通過させ、被覆層を冷却しその結果固化させるので、被覆層に成形された平滑な面の形状を確実に維持することができる。
したがって、押出成形品は樹脂からなり、基材には凹条及び凸条が交互に連続して成形され、基材を被覆する被覆層は透明な樹脂からなる。よって、被覆層の外側より押出成形品を見ると、透明な被覆層を通して基材の表面に成形された凹条及び凸条を見ることができ、表面に凹凸があるように見えることにより外観を向上させることができる押出成形品を製造することができる。
また、本発明に係る成形金型は、第一溶融樹脂を供給する第一樹脂供給部、及び透明溶融樹脂を供給する第二樹脂供給部と、対向する第一成形面及び第二成形面を有し、前記第一供給部に供給された第一溶融樹脂を一方向に導いて板状に成形するとともに、前記第一成形面、及び前記第二成形面の少なくとも一方に、前記一方向と直交する方向に凹条及び凸条が交互に連続して形成された第一成形部と、前記第一成形部の前記一方向の前方に設けられ、対向する第三成形面、及び第四成形面を有し、前記第一成形部により成形された前記第一溶融樹脂の凹条及び凸条の面に、前記第二供給部に供給された前記透明溶融樹脂を導いてその表面を平滑な面とする第二成形部とを備えることを特徴とする。
この構成では、第一樹脂供給部から溶融樹脂を供給し、第一成形部により板状の基材に成形する。また、第一成形部には、凹条及び凸条が交互に連続して形成されているので、基材に対応する凹条及び凸条が交互に連続して成形することができる。
また、第二樹脂供給部から透明溶融樹脂を供給し、第二成形部により板状の被覆層を成形するとともに、該被覆層を基材の表面に被覆させる。また、第二成形部は凹凸100μm以下の平滑に近い面を有するので、被覆層の表面を平滑に成形することができる。
したがって、押出成形品は樹脂からなり、基材には凹条及び凸条が交互に連続して成形され、基材を被覆する被覆層は透明な樹脂からなる。よって、被覆層の上方より押出成形品を見ると、透明な被覆層を通して基材の表面に成形された凹条及び凸条を見ることができ、表面に凹凸があるように見えることにより外観を向上させることができる押出成形品を製造することができる。
また、第一成形部で基材に成形された凹条及び凸条に、第二成形部で基材の表面に被覆層を被覆させる。また、平滑な面を有する冷却金型の内部を、凹凸100μm以下の平滑に近い面を有する被覆層を通過させる。よって、被覆層成形工程では基材に成形された凹条及び凸条に対して第二成形部の平滑面をあわせ、冷却工程では被覆層の平滑面に対して冷却金型部の平滑面をあわせるだけでいいので、容易に成形金型、及び冷却金型の位置決めができ、容易に押出成形品を製造することができる。
また、基材の凹条部分には被覆層成形工程により透明溶融樹脂が充填される。また、充填された透明溶融樹脂は平滑面を有する被覆層を成形し、平滑面を有する冷却金型の内部を通過させる。よって、平滑面の冷却金型に対して、同じく平滑面の被覆層の表面を通過させることにより、被覆層を確実に冷却することができるとともに、被覆層を介して基材の凹条及び凸条も十分に冷却させることができるので、反りやねじれが生じることはなく、寸法精度よく製造することができる。
また、表面が平滑な場合、冷却金型の平滑面が直接的に力を加えるのは被覆層の表面であり、基材の凹条及び凸面に対して直接的に力を加えることはない。よって、基材の凹条及び凸条がつぶれることはなく、寸法精度よく製造することができる。
本発明に係る押出成形品、雨樋、押出成形品の製造方法、及び成形金型によれば、樹脂からなる押出成形品であって、表面に凹凸があるように見えることにより外観を向上させ、容易に、寸法精度よく製造することができる。
本発明の第一実施形態に係る雨樋として成形された押出成形品を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る押出成形品の拡大断面図である。 本発明の第一実施形態の変形例に係る押出成形品の拡大断面図である。 本発明の第二実施形態に係る押出成形品の拡大断面図である。 本発明の第一実施形態に係る押出成形品の製造で使用される押出成形装置の概略図である。 本発明の第一実施形態に係る押出成形品の製造で使用される成形金型の(a)斜視図、(b)(a)のP−P線断面図である。 本発明の第一実施形態に係る押出成形品の製造方法のフロー図である。
以下、図面を参照し、本発明の第一実施形態について説明する。
図1は、雨樋として成形された押出成形品1を示している。
押出成形品1は、断面視すると、底壁部101と、該底壁部101の両側から立設された側壁部102と、一方の該側壁部102に設けられた補強部103と、該補強部103の端部及び他方の側壁部102の端部に設けられた折返し部104とを備える。
押出成形品1は、底壁部101、側壁部102、補強部103、及び折返し部104とに囲まれた空間105の内部を雨水が通過する構造となっている。
図2に示すように、押出成形品1は、一方の面に複数の凹条12及び凸条13が交互に連続して配され、樹脂から成形された基材11と、該基材11を被覆するとともに表面が平滑な平滑面22を有し、透明な樹脂から成形された被覆層21とを備える。
ここで、凹条12及び凸条13の配列間隔W、及び深さDは10μm以上とされている。
また、被覆層21は凸条13を完全に被覆する必要はないが、凸条13の先端から10μm以上で被覆するのが相応しい。
このような押出成形品1は、基材11及び被覆層21ともに樹脂で構成されている。よって、金属等を含む複合品と比較すると製品自体を軽量化とすることができ、また使用後の廃棄の際には環境負荷を低減させることができる。
また、基材11の表面には凹条12及び凸条13が交互に連続して配され、基材11の凹条12及び凸条13を被覆する被覆層21は透明樹脂からなる。よって、押出成形品1を被覆層21の外側から見ると、透明な被覆層21を通して基材11の凹条12と凸条13が交互に連続して配されている構成を見ることができる。よって、表面に凹凸があるように見えるので、外観を向上させることができる。
さらに、押出成形品1の表面は被覆層21の平滑面22で被覆されるので、該表面に塵や埃がたまらずに美観を維持することができる。
また、被覆層21の厚さが非常に薄いので、押出成形品1を被覆層21の外側より見ると、凹条12と凸条13が交互に連続して配されている構成を確実に見ることができる。
なお、上記寸法は一例であり、押出成形品1の表面に凹凸があるように見えれば、適宜設定可能である。
図1に示すように、本実施形態の押出成形品1は、被覆層21を外側、及び基材11を内側に配して構成されている。この場合、雨樋を外観視すると、透明な被覆層21を通して基材11の表面に成形された凹条12及び凸条13が交互に連続して配されている構成を見ることができる。よって、雨樋の表面に凹凸があるように見えることにより、雨樋の外観を向上させることができる。
次に、図3を用いて、本発明の第一実施形態の変形例に係る押出成形品1Wについて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
押出成形品1Wは、一方の面に複数の凹条12W及び凸条13Wが交互に連続して配され、樹脂から成形された基材11Wと、凹条12Wの全部は被覆しないものの溝部分を被覆する透明な樹脂から成形された被覆層21Wとを備える。
ここで、被覆層21Wの表面からの凸条13Wの頂点の高さHが100μm以下である。
このような押出成形品1Wは、被覆層21Wが凹条12Wの全部を充填しない場合でも、被覆層21Wの表面からの凸条13Wの頂点の高さHが100μm以下であるので、押出成形品1Wを被覆層21Wの外側から見ると、透明な被覆層21Wを通して基材11Wの表面に形成された凹条12W及び凸条13Wを確実に見ることができる。よって、押出成形品1Wの表面に凹凸があるように見えることにより外観を向上させることができる。
また、凹条12Wの全部を充填しない場合、すなわち被覆層21Wを多く使用しない場合でも押出成形品1Wの表面に凹凸があるように見えることが可能となる。よって、被覆層21Wの材料及びコストを抑えることができる。
次に、図4を用いて、本発明の第二実施形態に係る押出成形品1Xについて説明する。
この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態の適用対象は、雨樋の他、フェンス等である。
押出成形品1Xは、両方の面に複数の凹条12X及び凸条13Xが交互に連続して配され、樹脂から成形された基材11Xと、該基材11Xの両側の面を被覆するとともに表面がより平滑な平滑面22Xを有し、透明な樹脂から成形された被覆層21Xとを備える。
このような押出成形品1Xは、基材11X及び被覆層21Xともに樹脂で構成されている。
また、基材11Xの表面及び裏面には凹条12X及び凸条13Xが交互に連続して配され、基材11Xの凹条12X及び凸条13Xを被覆する被覆層21は透明樹脂からなる。よって、押出成形品1Xを両側の被覆層21Xの外側から見ると、凹条12Xと凸条13Xが交互に連続して配されている構成を見ることができる。よって、表面及び裏面に凹凸があるように見えるので、外観を向上させることができる。
さらに、第一実施形態の押出成形品1では基材11の駄肉部にヒケが生じる場合があるが、第二実施形態の押出成形品1Xでは基材11Xの表面及び裏面が被覆層21Xに被覆されているので、また、基材11Xの肉厚の変化が小さいので、ヒケを被覆層21Xの内部におさめることができ改善することができる。
また、本実施形態の押出成形品1Xのフェンス等は、表面及び裏面の両面を外観視することが出来る部材であり、両側に成形された透明な被覆層21Xを通して基材11Xの表面及び裏面に成形された凹条12X及び凸条13Xが交互に連続して配されている構成を見ることができる。よって、フェンス等の表面及び裏面に凹凸があるように見えることにより、フェンス等の外観を向上させることができる。
次に、図5及び図6を参照して、上述した押出成形品1を製造するための押出成形装置5について説明する。
図5に示すように、押出成形装置5は、押出機4と、押出成形品1の断面形状に対応した断面を有する成形金型6と、成形金型6の押し出される方向に設けられた冷却金型7とを備える。
次に、成形金型6の構成について説明する。
図6(a)において、紙面左奥から右手前に沿う方向を押出成形品1の押出し前後方向とし、紙面右奥から左手前に沿う方向を左右方向とし、紙面上方から下方に沿う方向を上下方向とする(以下、同じ)。
成形金型6は、押出機4からの第一溶融樹脂R1を供給する第一樹脂供給部31、及び図示しない押出機からの透明溶融樹脂R2を供給する第二樹脂供給部41と、基材11を成形する第一成形部51と、被覆層21を成形する第二成形部61とを備える。
第一樹脂供給部31は、溶融された第一溶融樹脂R1を、成形金型6の前方に導く樹脂流路である。
第二樹脂供給部41は、第一樹脂供給部31の前方に設けられて、溶融された透明溶融樹脂R2を、成形金型6の内部の下方に導く樹脂流路である。
第一成形部51は、図6(a)、(b)に示すように、第一樹脂供給部31の前方であって、押し出されている状態にある第一溶融樹脂R1の上方に設けられた第一成形面52と、第一溶融樹脂R1の下方に設けられた第二成形面53とを備える。
また、第一成形面52は、左右方向に延設されるとともに、左右方向に沿って凹条54及び凸条55が交互に連続して形成されている。また、第二成形面53は、左右方向に延設されるとともに、平滑に形成されている。
第二成形部は61、第二樹脂供給部41の前方であって、押し出されている状態にある透明溶融樹脂R2の上方に設けられた第三成形面62と、第一溶融樹脂R1の下方に設けられた第四成形面63とを備える。
また、第三成形面62及び第四成形面63は、左右方向に延設されるとともに、平滑面に形成されている。
次に、押出成形装置5を用いて第一実施形態の押出成形品1を製造する方法について説明する。
図7に示すように、該製造方法は、基材成形工程S01と、被覆層成形工程S02と、冷却工程S03とを備える。
まずは、基材成形工程S01を実施する。
すなわち、図6に示すように、第一樹脂供給部31により、第一溶融樹脂R1を、成形金型6の内部に供給する。本実施形態では、第一溶融樹脂R1としてPVC(ポリ塩化ビニル)樹脂が採用されている。
次に、第一成形部51により、第一溶融樹脂R1を板状の基材11として成形するとともに、図2に示すように、基材11の上側の表面に左右方向に凹条12及び凸条13を交互に連続して成形し、基材11の下側の表面を平滑に成形する。
次に、被覆層成形工程S03を実施する。
すなわち、第二樹脂供給部41により、透明溶融樹脂R2を、成形金型6の内部に供給する。本実施形態では、透明溶融樹脂R2として、例えば、AES(アクリロニトリル―エチレンプロピレンゴム―スチレン共重合体)樹脂、ASA(アクリロニトリル―スチレン―アクリレート共重合体)樹脂、ABS(アクリロニトリル―ブタジエン―スチレン共重合体)樹脂、又はPMMA(ポリメタクリル酸メチル)樹脂等が採用されている。
なお、第一溶融樹脂R1と透明溶融樹脂R2の組み合わせとしては、上記に示す組み合わせ望ましいが、透明溶融樹脂R2として、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂又はPP(ポリプロピレン)樹脂等のポリエステル又はポリオレフィンの樹脂であってもよい。
次に、基材11の凹条12、及び凸条13が交互に連続して成形された面に、透明溶融樹脂R2を板状に成形するとともに、平滑面22を有する被覆層21を成形する。
次に、冷却工程S03を実施する。
すなわち、基材11及び被覆層21を一体として、平滑な面を有する冷却金型7の内部に通過させ、冷却固化させる。
上記の押出成形品1の製造方法によれば、基材成形工程S01において、第一樹脂供給部31により、第一溶融樹脂R1を成形金型6の内部に供給する。また、第一成形部51の第一成形面52は、左右方向に沿って凹条54及び凸条55が交互に連続して形成されている。よって、第一成形部51により、板状に成形されるとともに、上側の表面に凹条12及び凸条13が交互に連続して配された基材11を成形する。また、冷却工程S03において、冷却金型7で基材11を冷却しその結果固化させるので、基材11に成形された凹条12及び凸条13の形状を確実に維持することができる。
また、被覆層成形工程S02において、第二樹脂供給部41により、透明溶融樹脂R2を成形金型6の内部に供給する。また、第二成形部61の第三成形面62及び第四成形面63は平滑な面で形成されている。よって、第二成形部61により、板状に成形されるとともに、表面がより平滑な被覆層21を成形する。また、冷却工程S03において、冷却金型7で被覆層21を冷却しその結果固化させるので、被覆層21に成形された平滑な面22の形状を確実に維持することができる。
よって、押出成形品1は基材11及び被覆層21ともに樹脂からなり、基材11には凹条12及び凸条13が交互に連続して配され、基材11を被覆する被覆層21は透明な樹脂からなる。したがって、被覆層21の外側より押出成形品1を見ると、透明な被覆層21を通して基材11の表面に成形された凹条12及び凸条13を見ることができるので、表面に凹凸があるように見えることにより外観を向上させることができる押出成形品1を製造することができる。
また、基材成形工程S01において基材11に成形された凹条12及び凸条13に対して、被覆層成形工程S02において被覆層21を成形させる第二成形部61の第三成形面62及び第四成形面63は平滑である。また、冷却工程S03において、基材11及び被覆層21が通過する冷却金型7の面も平滑である。よって、基材11に成形された凹条12及び凸条13に対して第二成形部61の平滑な面をあわせ、さらに被覆層21の平滑面22に対して冷却金型7の平滑な面をあわせるだけでいいので、容易に金型の位置決めができ、容易に押出成形品1を製造することができる。
また、基材11に交互に配された凹条12及び凸条13により形成される溝部分には、被覆層成形工程S02により透明溶融樹脂R2が充填される。また、充填された透明溶融樹脂R2は第二成形部61により、平滑面22を有する被覆層21として成形され、該平滑面22に対して、平滑な面を有する冷却金型7で被覆層21を冷却する。よって、被覆層21の平滑面22に対して同じく平滑な冷却金型7をあわせることにより、被覆層21を確実に冷却することができるとともに、被覆層21を介して基材11の凹条12及び凸条13も十分に冷却させることができるので、反りやねじれが生じることはなく、寸法精度よく製造することができる。
また、冷却金型7の平滑な面が直接的に力を加えるのは被覆層21の平滑面22であり、基材11の凹条12及び凸条13に対して直接的に力を加えることはない。よって、基材11の凹条12及び凸条13がつぶれることはなく、寸法精度よく製造することができる。
また、第一溶融樹脂R1を硬質PVC(ポリ塩化ビニル)樹脂とすれば、透明溶融樹脂R2のAES(アクリロニトリル―エチレンプロピレンゴム―スチレン共重合体)樹脂と比べて粘度が高くなるので、成形金型6及び冷却金型7の内部で、AES(アクリロニトリル―エチレンプロピレンゴム―スチレン共重合体)樹脂の圧力によりPVC(ポリ塩化ビニル)樹脂の凹条12及び凸条13がつぶれることはない。
また、成形金型6としては、第一溶融樹脂R1と透明溶融樹脂R2を一の金型で押し出す共押出が望ましいが、基材11と被覆層21の成形工程を別々の金型で実施することとしても構わない。
また、複数の樹脂供給部を設けて、3層以上として積層品の最表面部に透明溶融樹脂R2を被覆してもよい。
また、一の押出成形装置5で、成形金型6と、冷却金型7とを備えることにより、製造工程の短縮が可能となり、設備費用のコストダウン、さらには省スペース化を図ることができる。
以上、押出成形品1の製造方法について説明したが、図6(a)、(b)に示す成形金型6の構成を変更して、基材11の上下両面に凹条12及び凸条13を成形し、この基材11の上下面に透明な樹脂を供給して被覆層21を成形するようにすれば、図4に示す押出成形品1Xの製造も可能である。
なお、上記の実施の形態においては、押出成形品1、1Xとして、雨樋、フェンス等を製造する場合について説明したが、本発明はこれらの製品に限られず、断面形状に折曲部又は湾曲部を有する各種の押出成形品1、1Xに適用できるものである。
また、上述した実施の形態において示した製造手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
1、1W、1X…押出成形品
3…雨樋
6…成形金型
7…冷却金型
11、11W、11X…基材
12、12W、12X…凹条
13、13W、13X…凸条
21、21W、21X…被覆層
22…平滑面
31…第一樹脂供給部
41…第二樹脂供給部
51…第一成形部
52…第一成形面
53…第二成形面
54…凹条
55…凸条
61…第二成形部
62…第三成形面
63…第四成形面
R1…第一溶融樹脂
R2…透明溶融樹脂
S01…基材成形工程
S02…被覆層成形工程
S03…冷却工程

Claims (6)

  1. 断面形状に折曲部又は湾曲部を有する押出成形品であって、
    少なくとも一方の面に、凹条及び凸条が交互に連続して配された樹脂からなる基材と、
    該基材の前記凹条及び凸条が成形された面を、少なくとも凹条の一部を充填するように被覆するとともに、表面が基材より平滑であり、透明な樹脂からなる被覆層とを備えることを特徴とする押出成形品。
  2. 請求項1に記載の押出成形品であって、
    前記被覆層が前記凹条の全部を充填しない場合には、前記被覆層の表面からの前記凸条の頂点の高さが100μm以下であることを特徴とする押出成形品。
  3. 請求項1に記載の押出成形品であって、
    前記被覆層は、前記凸条の上方を充填するように被覆することを特徴とする押出成形品。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の押出成形品からなることを特徴とする雨樋。
  5. 第一溶融樹脂を成形金型に供給し、該第一溶融樹脂を板状に成形するとともに、表面に、前記第一溶融樹脂の進行方向と直交する方向に凹条及び凸条を交互に連続して成形する基材成形工程と、
    前記凹条及び凸条が交互に連続して成形された前記表面に、透明溶融樹脂を供給し、該透明溶融樹脂を板状に成形するとともに、表面を平滑に近づけて成形する被覆層成形工程と、
    前記基材及び前記被覆層を一体として、平滑な冷却金型の内部を通過させる冷却工程とを備えることを特徴とする押出成形品の製造方法。
  6. 第一溶融樹脂を供給する第一樹脂供給部、及び透明溶融樹脂を供給する第二樹脂供給部と、
    対向する第一成形面及び第二成形面を有し、前記第一供給部に供給された第一溶融樹脂を一方向に導いて板状に成形するとともに、前記第一成形面、及び前記第二成形面の少なくとも一方に、前記一方向と直交する方向に凹条及び凸条が交互に連続して形成された第一成形部と、
    前記第一成形部の前記一方向の前方に設けられ、対向する第三成形面、及び第四成形面を有し、前記第一成形部により成形された前記第一溶融樹脂の凹条及び凸条の面に、前記第二供給部に供給された前記透明溶融樹脂を導いてその表面を平滑な面とする第二成形部とを備えることを特徴とする成形金型。
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