JP2013003190A - 定着装置及びそれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】定着ベルトを挟んで定着ローラーと加圧ローラーとが圧接する定着装置において、用紙のカール量を抑えながら、片面印刷や両面印刷の印刷モードによらず定着ベルト及び加圧ローラーに用紙が巻き付かないようにする。
【解決手段】用紙Pの片面に画像形成する場合は、加熱ローラー13の設定温度を第1加熱温度、加圧ローラー12の設定温度を第1加圧温度、圧接力を第1圧接力とし、用紙Pの両面に画像形成する場合、用紙Pの第1面のトナー画像を定着するときは、加熱ローラー13の設定温度を第1加熱温度、加圧ローラー12の設定温度を第1加熱温度よりも低い第2加圧温度、圧接力を第1圧接力とし、用紙Pの第2面のトナー画像を定着するときは、加熱ローラー13の設定温度を第1加熱温度、加圧ローラー12の設定温度を第1加熱温度よりも低い第2加圧温度、圧接力を第1圧接力よりも低い第2圧接力とする。
【選択図】図2
【解決手段】用紙Pの片面に画像形成する場合は、加熱ローラー13の設定温度を第1加熱温度、加圧ローラー12の設定温度を第1加圧温度、圧接力を第1圧接力とし、用紙Pの両面に画像形成する場合、用紙Pの第1面のトナー画像を定着するときは、加熱ローラー13の設定温度を第1加熱温度、加圧ローラー12の設定温度を第1加熱温度よりも低い第2加圧温度、圧接力を第1圧接力とし、用紙Pの第2面のトナー画像を定着するときは、加熱ローラー13の設定温度を第1加熱温度、加圧ローラー12の設定温度を第1加熱温度よりも低い第2加圧温度、圧接力を第1圧接力よりも低い第2圧接力とする。
【選択図】図2
Description
本発明は定着装置及びそれを備えた画像形成装置に関し、より詳細には、無端状ベルトを挟んで圧接する定着ローラーと加圧ローラーとのニップ部に、未定着トナー画像が形成された被転写材を通すことによって、トナー画像を被転写材に溶融定着させる定着装置及びそれを備えた画像形成装置に関するものである。
図7に示すように、従来の、定着ローラー11の表面硬度を加圧ローラー12の表面硬度よりも低くした定着装置では、定着ローラー11に巻き付きやすい、コシの弱い薄紙などの被転写材Pを基準として、定着ローラー11からの被転写材Pの分離性を高めるために、定着ローラー11と加圧ローラー12との圧接力を高くして、ニップ部Nの用紙搬送方向下流端における定着ローラー11と被転写材Pとのなす角度α1を大きくしている。また、被転写材Pのカールを抑制するために、定着ローラー11と加圧ローラー12との温度差を小さくしている。
ところが、定着ローラー11と被転写材Pとのなす角度α1を大きくすると、反対に、加圧ローラー12と被転写材Pとのなす角度β1が小さくなり、加圧ローラー12に被転写材Pが巻き付きやすくなる。加えて、近年、環境保護意識の高まりを受けて、片面に既に画像形成されている被転写材(以下、「裏紙」と記すことがある)を用いたり、両面印刷を行うことが増えている。このような裏紙を用いる場合や両面印刷を行う場合、定着ローラー11と加圧ローラー12との温度差が小さい、すなわち加圧ローラー12の温度が高いと、被転写材Pの裏面側の既に定着されているトナー画像が再溶融して加圧ローラー12に付着し、加圧ローラーへの被転写材Pの巻き付きを助長させる。
そこで、分離爪や分離板などの分離部材を加圧ローラー12に設けて、被転写材Pの加圧ローラー12への巻き付きを防止することも行われている。しかし、分離部材を加圧ローラー12に当接させる場合には、分離部材と加圧ローラー12との摩擦を低減させるために高機能部材を用いる必要がある。また、分離部材の圧接力の調整・管理が難しいという問題がある。分離部材を加圧ローラー12に接触させない場合であっても、分離部材と加圧ローラー12との隙間の調整・管理が難しいという問題がある。
特許文献1では、定着ローラーに押圧部材によって定着ベルトを押圧し、定着ローラーと定着ベルトとのニップ域に被転写材を通過させる定着装置についてではあるが、被転写材の種類に応じてニップ域の圧力分布とニップ幅とを変化させて、安定した定着性能を得ようとする技術が提案されている
しかし、前記提案技術では、薄紙を定着する場合、接触ニップ幅を狭くしてピーク圧力を高くするので、薄紙に大きなカールが発生しやすい。また、特許文献1には、両面印刷の場合や裏紙使用の場合の定着条件が記載されていない。
本発明の目的は、被転写材のカール量を抑えることができ、しかも片面印刷や両面印刷の印刷モードによらず定着ローラー及び加圧ローラーに被転写材が巻き付くことのない定着装置を提供することにある。
本発明によれば、熱源を有し回転自在の加熱ローラーと、回転自在の定着ローラーと、少なくとも前記加熱ローラーと前記定着ローラーとの間に張架された無端状ベルトと、前記無端状ベルトを挟んで前記定着ローラーに圧接し回転自在で、熱源を有する加圧ローラーと備え、前記無端状ベルトを挟んで圧接する前記定着ローラーと前記加圧ローラーとのニップ部に、未定着トナー画像が形成された被転写材を通すことによって、前記トナー画像を被転写材に溶融定着させる定着装置において、前記定着ローラーの表面硬度を前記加圧ローラーの表面硬度よりも低くすると共に、前記定着ローラーと前記加圧ローラーとの圧接力を調整する圧力調整手段を設け、被転写材の片面に画像形成する場合は、前記加熱ローラーの設定温度を第1加熱温度、前記加圧ローラーの設定温度を第1加圧温度、前記圧接力を第1圧接力とし、被転写材の両面に画像形成する場合、被転写材の第1面のトナー画像を定着するときは、前記加熱ローラーの設定温度を第1加熱温度、前記加圧ローラーの設定温度を第1加熱温度よりも低い第2加圧温度、前記圧接力を第1圧接力とし、被転写材の第2面のトナー画像を定着するときは、前記加熱ローラーの設定温度を第1加熱温度、前記加圧ローラーの設定温度を第1加熱温度よりも低い第2加圧温度、前記圧接力を第1圧接力よりも低い第2圧接力とすることを特徴とする定着装置が提供される。
ここで、転写材の片面に画像形成する場合において、被転写材として裏面に既に画像形成されているものを用いるときは、前記加熱ローラーの設定温度を第1加熱温度よりも高い第2加熱温度、前記加圧ローラーの設定温度を第1加圧温度よりも低い第3加圧温度、前記圧接力を第1圧接力よりも低い第3圧接力とするのが好ましい。
また本発明によれば、定着装置として前記記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明の定着装置によれば、片面印刷の場合と両面印刷の場合とで、定着ローラーの設定温度、加圧ローラーの設定温度及び定着ローラーと加圧ローラーとの圧接力を変化させるので、被転写材のカール量が抑えられると共に、定着ローラー及び加圧ローラーへの被転写材の巻き付きが効果的に防止される。
本発明の画像形成装置によれば、分離部材等による画像ノイズのない高画質の画像が得られる。また、定着ローラー又は加圧ローラーに被転写材が巻き付くことによる紙詰まりが防止される。
以下、本発明に係る定着装置及び画像形成装置について図に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
図1は、本発明の画像形成装置及び定着装置の一実施形態を示す概説図である。図1の画像形成装置Dは所謂タンデム方式のカラープリンタである。もちろん、プリンタのほか、さらにスキャナを有する複写機、ファクシミリ又はそれらの機能を複合的に備えた複合機等にも本発明を適用することができる。また、画像形成方式としてはタンデム方式に限定されるものではなく、他の方式、例えば、回転軸の周囲に4つの現像装置を配置し、これらを順次静電潜像担持体に対向させてフルカラー画像を作成する所謂4サイクル方式、あるいは一つの現像装置でモノクロ画像を作成するモノクロ方式であっても構わない。
画像形成装置Dは、導電性を有する無端状の中間転写ベルト33を有する。中間転写ベルト33は、図の左右両側にそれぞれ配置された一対のローラー31,32に掛架されている。ローラー32は不図示のモータに連結されており、モータの駆動によってローラー32は反時計回りに回転し、これによって中間転写ベルト33とこれに接するローラー31は従動回転する。ローラー32に支持されているベルト部分の外側には、二次転写ローラー34が圧接している。この二次転写ローラー34と中間転写ベルト33とのニップ部(二次転写領域)において中間転写ベルト33上に形成されたトナー画像が、搬送されてきた用紙P(被転写材)に転写される。
また、ローラー31に支持されているベルト部分の外側には、中間転写ベルト33の表面をクリーニングするクリーニング部材35が設けられている。このクリーニング部材35は中間転写ベルト33を介してローラー31に圧接しており、その接触部で未転写トナーを回収する。
ローラー31とローラー32とに掛架された中間転写ベルト33の下側には、中間転写ベルト33の回転方向上流側から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの作像部2Y,2M,2C,2K(以下、「作像部2」と総称することがある)が配置されている。これらの作像部2では、各色の現像剤をそれぞれ用いて対応する色のトナー画像が作成される。
作像部2は、静電潜像担持体として円筒状の感光体20を有する。そして、感光体20の周囲には、その回転方向(時計回り方向)に沿って順に、帯電器21、現像装置23、一次転写ローラー24、および感光体クリーニング部材25が配置されている。一次転写ローラー24は中間転写ベルト33を挟んで感光体20に圧接し、ニップ部(一次転写領域)を形成している。また、作像部2の下方には露光装置22が配置されている。
この図に示す実施形態では、帯電器21としてローラー帯電方式のものを用いているが、帯電器21の種類は特に限定されるものでなく、コロナ放電方式の帯電チャージャ、ブレード状の帯電部材、ブラシ状の帯電部材等を用いてももちろん構わない。また、この実施形態では、感光体クリーニング部材25として板状ブレードを用い、その一端側を感光体20の外周面に接触させて、感光体20の表面に残留するトナーを回収除去しているが、感光体クリーニング部材25は板状ブレードに限られるものでなく、例えば、固定ブラシ、回転ブラシ、ローラー、及びそれら複数の部材を組み合わせたものを使用することもできる。なお、感光体クリーニング部材25は必ずしも設ける必要はなく、感光体20上の未転写トナーの回収を現像装置23によって行うクリーナレス方式を採用することもできる。
中間転写ベルト33の上方には、各色の現像装置23に補給するトナーを収容したホッパー4Y,4M,4C,4K(以下、「ホッパー4」と総称することがある)がそれぞれ配置されている。また、露光装置22の下部には、給紙装置として給紙カセット50が着脱可能に配置されている。給紙カセット50内に積載収容された用紙Pは、給紙カセット50の近傍に配置された給紙ローラー51の回転によって最上紙から順に1枚ずつ搬送路に送り出される。給紙カセット50から送り出された用紙Pは、レジストローラー対52に搬送され、ここで所定のタイミングで二次転写領域に送り出される。
画像形成装置Dは、1色のトナー(例えばブラック)を用いてモノクロ画像を形成するモノクロモードと、4色のトナーを用いてカラー画像を形成するカラーモードとに切り替え可能となっている。
カラーモードにおける画像形成動作例について簡単に説明すると、まず、各作像部2において、所定の周速度で回転駆動される感光体20の外周面が帯電器21により帯電される。次に、帯電された感光体20の表面に、画像情報に応じた光が露光装置22から投射されて静電潜像が形成される。続いて、この静電潜像は、現像装置23から供給される現像剤としてのトナーにより顕在化される。このようにして感光体20の表面に形成された各色のトナー画像は、感光体20の回転によって一次転写領域に達すると、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順で、感光体20から中間転写ベルト33上へ転写(一次転写)されて重ねられる。
中間転写ベルト33に転写されることなく感光体20上に残留した未転写トナーは、感光体クリーニング部材25で掻き取られ、感光体20の外周面から除去される。
重ね合わされた4色のトナー画像は、中間転写ベルト33によって二次転写領域に搬送される。一方、そのタイミングに合わせて、レジストローラー対52から二次転写領域に用紙Pが搬送される。そして、4色のトナー画像が、二次転写領域において中間転写ベルト33から用紙Pに転写(二次転写)される。4色のトナー画像が転写された用紙Pは、定着装置1へ搬送される。定着装置1において用紙Pは、定着ローラー11と加圧ローラー12とのニップ部を通過する。この間に用紙Pは加熱・加圧され、用紙P上のトナー画像は用紙Pに溶融定着する。なお、定着装置1の具体的な構成については後述する。トナー画像が定着した用紙Pは排出ローラー対53によって排紙トレイ54に排出される。
また、用紙Pの両面に画像形成を行う場合は、定着ローラー11と加圧ローラー12とのニップ部を通過した用紙Pは、排出ローラー対53でスイッチバックされて用紙循環路5に送られ、レジストローラー対52に再び搬送される。そして、前記と同様にして、用紙Pのもう一方面側にトナー画像が転写された後、定着装置1で用紙P上のトナー画像が用紙Pに溶融定着させれ排出ローラー対53によって排紙トレイ54に排出される。
一方、二次転写領域を通過した中間転写ベルト33は、クリーニングブレード35で清掃される。その後、各感光体20及び中間転写ベルト33の回転駆動が停止される。
図2に、図1の画像形成装置Dに搭載されている定着装置1の概略構成図を示す。この定着装置1では、加熱ローラー13と定着ローラー11との間に定着ベルト14が掛架されており、加圧ローラー12が定着ベルト14を挟んで定着ローラー11に圧接している。ここで、定着ローラー11の表面硬度が加圧ローラー12の表面硬度よりも低くしているので、加圧ローラー12が定着ローラー11に押し入る形で両ローラーは圧接する。加圧ローラー12は、不図示の回転駆動手段によって時計回りに回転し、これによって定着ベルト14及び定着ローラー11、加熱ローラー13はそれぞれ従動して回転する。なお、回転駆動手段を加圧ローラー12ではなく、定着ローラー11又は加熱ローラー13に設けて駆動回転させ、他のローラーを従動回転させるようにしてもよい。
加熱ローラー13には、加熱ローラー13を加熱する加熱ヒーター(熱源)15aが内蔵されている。また加熱ローラー13の外周部には、表面温度を検知するセンサーS1が設置され、センサーS1の検知温度によって加熱ヒータ15aが入切制御され、加熱ローラー13の表面は所定温度に維持される。また、加圧ローラー12にも、加圧ローラー12を加熱する加熱ヒーター(熱源)15bが内蔵されており、加圧ローラー12の外周部に設置された、表面温度を検知するセンサーS2の検知温度によって加熱ヒーター15bが入切制御され、加圧ローラー12の表面は所定温度に維持される。
定着ベルト14を挟んで圧接する定着ローラー11と加圧ローラー12との圧接力は可変とされている。図3及び図4に、圧接力を調整する圧力調整手段の一例を示す。加圧ローラー12は軸方向両側を一対の支持板61で回転自在に支持されており、一対の支持板61は軸62を中心として揺動自在とされている。また支持板61には、後端が引張りコイルばね63に連結され、先端にはピン65が形成されたロッド64が設けられている。一方、定着ローラー11及び加熱ローラー13も軸方向両側を不図示の一対の支持板で回転自在に支持されている。そして、不図示の一対の支持板には、不図示のモーターによって回動するギア8と、軸71を中心に揺動するレバー7とが設けられている。レバー7の一方端部には歯72が形成され、ギア8に歯合している。また、レバー7のもう一方端部には係合孔73が形成されている。この係合孔73に、支持板61に取り付けられたロッド64のピン65が係合している。
定着ローラー11と加圧ローラー12との圧接力を変える場合には、不図示のモーターを回転させてギア8を回転させる。すると、レバー7が軸71を中心として揺動し、レバー7に係合しているロッド64が移動する。これによって、引張りコイルばね63の長さが変化して付勢力が変わり、定着ローラー11と加圧ローラー12との圧接力が変わる。例えば、図3に示す状態から、ギア8が時計回りに回転し、レバー7が軸71を中心として反時計回りに回転すると、ロッド64が定着ローラー側に引き出されて引張りコイルばね63は長く伸ばされ付勢力が大きくなる。これにより、定着ローラー11と加圧ローラー12との圧接力は大きくなる。また、図4に示すように、加圧ローラー12の定着ローラー11への押し込み量は大きくなる。
圧接力の調整は、例えば、不図示の一対の支持板のそれぞれに設けられているレバー7の、異なる位置に遮光片74を設けておき、これらの遮光片74の位置をフォトセンサー等で検知することによって、レバー7の位置を検知してモーターの回転制御を行い圧接力を調整すればよい。あるいは、モーターのパルス数によってレバー7の移動量を算出して圧接力を調整してもよい。
本発明者は、このような構造の定着装置を用いて、加熱ローラー13の設定温度、加圧ローラー12の設定温度、定着ローラー11と加圧ローラー12との圧接力を変えて、薄紙20枚の定着を行い、用紙Pの四隅のカール量を測定した。具体的実験条件は次の通りである。
実験例1 実験例2 実験例3
加熱ローラー:160℃ 170℃ 170℃
加圧ローラー:130℃ 100℃ 100℃
圧接力 :500N 450N 500N
加熱ローラー:外径25mm,アルミニウム芯金0.5mm,PTFEコート
定着ローラー:外径30mm,鉄芯金18mm,シリコーンゴム弾性層4mm,シリコ ーンスポンジ2mm,表面硬度30°
加圧ローラー:外径30mm,鉄芯金2.5mm,シリコーンゴム弾性層1.0mm, PFAチューブ30μm,表面硬度80°
定着ベルト :外径50mm,ニッケル35μm,シリコーンゴム弾性層200μm, PFAチューブ表層20μm
加熱ローラー:160℃ 170℃ 170℃
加圧ローラー:130℃ 100℃ 100℃
圧接力 :500N 450N 500N
加熱ローラー:外径25mm,アルミニウム芯金0.5mm,PTFEコート
定着ローラー:外径30mm,鉄芯金18mm,シリコーンゴム弾性層4mm,シリコ ーンスポンジ2mm,表面硬度30°
加圧ローラー:外径30mm,鉄芯金2.5mm,シリコーンゴム弾性層1.0mm, PFAチューブ30μm,表面硬度80°
定着ベルト :外径50mm,ニッケル35μm,シリコーンゴム弾性層200μm, PFAチューブ表層20μm
図5に実験結果を示す。実験例1と実験例3とは、圧接力が同じ500Nで、加熱ローラーと加圧ローラーの温度差が30℃,70℃と異なる実験例であって、加熱ローラーと加圧ローラーの温度差が大きくなると、用紙のカール量が大きくなることがわかる。また、実験例2と実験例3とは、加熱ローラーと加圧ローラーの温度差が同じで、圧接力が450N,500Nと異なる実験例であって、圧接力が大きくなると用紙のカール量が大きくなることがわかる。
また図6に、ニップ部における圧力分布を示す。この図は、縦軸を圧力とし、横軸を用紙搬送方向の位置として、圧接力を450Nと500Nとしたときの、ニップ部の用紙搬送方向の各位置における圧力を示したものである。この図から理解されるように、圧接力を450Nと500Nとしたときでは、ニップ幅にほとんど差はなく、またピーク圧力にも差は見られない。したがって、圧接力を450Nと500Nとしたときとでトナー画像の定着性に大きな変化はないことがわかる。
そこで、本発明の定着装置では、裏面に画像形成されている用紙を定着する場合には、加圧ローラー12の設定温度を低くすることによって、用紙裏面のトナー画像が再溶融するのを防止して加圧ローラー12に用紙Pが巻き付くのを防止する一方、加圧ローラー12の設定温度を低くすることによって定着ローラー11と加圧ローラー12との温度差が大きくなって用紙Pのカール量が大きくなるのを抑制するために圧接力を低くすることとした。また、この圧接力を低くすることによっては、ニップ部Nの用紙搬送方向下流端における加圧ローラー12と用紙Pとのなす角度β1(図7に図示)が大きくなって、加圧ローラー12から用紙Pが分離しやすくなる効果も得られる。以下、本発明の定着装置の制御について詳述する。
前記説明した構造の定着装置において、用紙Pの片面に画像形成する場合は、加熱ローラー13の設定温度を第1加熱温度、加圧ローラー12の設定温度を第1加圧温度、圧接力を第1圧接力に設定するとすると、用紙Pの両面に画像形成する場合は、用紙Pの第1面のトナー画像を定着するときは、加熱ローラー13の設定温度を第1加熱温度、加圧ローラー12の設定温度を第1加熱温度よりも低い第2加圧温度、圧接力を第1圧接力とする。すなわち、加圧ローラー12の設定温度だけを低くする。これにより、定着ローラー11と加圧ローラー12との温度差が大きくなって、定着ローラー11側に凸のカールが用紙Pに生じやすくなり、定着ローラー11から用紙Pが分離しやすくなる。
そして、用紙Pの第2面のトナー画像を定着するときは、加熱ローラー13の設定温度を第1加熱温度、加圧ローラー12の設定温度を第1加熱温度よりも低い第2加圧温度、圧接力を第1圧接力よりも低い第2圧接力とする。加圧ローラー12の設定温度を低くすることによって、用紙Pの第1面に形成され既に定着されているトナー画像の再溶融が防止できる。また同時に、定着ローラー11側に凸のカールが用紙Pに生じやすくなり、定着ローラー11と用紙Pとが分離しやすくなる。一方、圧接力を低くすることによって、ニップ部の用紙搬送方向下流端における加圧ローラー12と用紙Pとのなす角度β1(図7に図示)が大きくなって、加圧ローラー12から用紙Pが分離しやすくなる。また同時に、圧接力を低くすることによって、用紙Pの変形量が抑えられ、定着ローラー11と加圧ローラー12との温度差を大きくしたことによる用紙Pのカール量が抑制される。なお、加圧ローラー12の設定温度および圧接力の切り換えは、排出ローラー対53(図1に図示)によるスイッチバックの信号等を利用して行えばよい。
次に、用紙Pの片面に画像形成する場合であって、用紙Pとして、裏面に既に画像形成されている、いわゆる裏紙を用いる場合について説明する。この場合には、前述の、用紙Pの片面に画像形成する場合の定着条件にすればよいが、用紙Pの裏面の既に定着されているトナー画像の再溶融を一層確実に防止する観点からは、加圧ローラー12の設定温度を第1加圧温度よりも低い第3加圧温度にするのが好ましい。また、定着処理を確実に行う観点からは加熱ローラー13の設定温度を第1加熱温度よりも高い第2加熱温度とするのが好ましい。一方、加圧ローラー12の設定温度を第3加圧温度とし、加熱ローラー13の設定温度を第2加熱温度とすると、加熱ローラー13と加圧ローラー12との温度差が大きくなって、定着ローラー11側に凸のカールが用紙Pに生じやすくなる。そこで、圧接力を、第1圧接力よりも低い第3圧接力とする。圧接力を低くすることによって前記カール量が抑制され、ニップ部の用紙搬送方向下流端における加圧ローラー12と用紙Pとのなす角度が確保されて、加圧ローラー12から用紙Pが分離しやすくなる。なお、用紙Pが裏紙かどうかは、例えば、利用者が設定入力画面から設定入力してもよいし、あるいは、定着装置1よりも用紙搬送方向上流側の搬送経路にセンサーを設けておき、用紙Pの裏面に画像形成が有るかどうかを検知するようにしてもよい。
以上説明した用紙の片面に画像形成する場合、用紙の両面に画像形成する場合、裏紙に画像形成する場合のそれぞれの設定温度及び圧接力の一例を下記表1に示す。
本発明の定着装置は、片面印刷の場合と両面印刷の場合とで、定着ローラー11の設定温度、加圧ローラー12の設定温度及び定着ローラー11と加圧ローラー12との圧接力を変化させて、被転写材Pのカール量を抑えると共に、定着ローラー11及び加圧ローラー12への被転写材Pの巻き付きを防止し有用である。
1 定着装置
N ニップ部
P 用紙(被転写材)
t トナー画像
11 定着ローラー
12 加圧ローラー
13 加熱ローラー
14 定着ベルト(無端状ベルト)
15a,15b 加熱ヒーター(熱源)
N ニップ部
P 用紙(被転写材)
t トナー画像
11 定着ローラー
12 加圧ローラー
13 加熱ローラー
14 定着ベルト(無端状ベルト)
15a,15b 加熱ヒーター(熱源)
Claims (3)
- 熱源を有し回転自在の加熱ローラーと、回転自在の定着ローラーと、少なくとも前記加熱ローラーと前記定着ローラーとの間に張架された無端状ベルトと、前記無端状ベルトを挟んで前記定着ローラーに圧接し回転自在で、熱源を有する加圧ローラーと備え、前記無端状ベルトを挟んで圧接する前記定着ローラーと前記加圧ローラーとのニップ部に、未定着トナー画像が形成された被転写材を通すことによって、前記トナー画像を被転写材に溶融定着させる定着装置において、
前記定着ローラーの表面硬度を前記加圧ローラーの表面硬度よりも低くすると共に、前記定着ローラーと前記加圧ローラーとの圧接力を調整する圧力調整手段を設け、
被転写材の片面に画像形成する場合は、前記加熱ローラーの設定温度を第1加熱温度、前記加圧ローラーの設定温度を第1加圧温度、前記圧接力を第1圧接力とし、
被転写材の両面に画像形成する場合、被転写材の第1面のトナー画像を定着するときは、前記加熱ローラーの設定温度を第1加熱温度、前記加圧ローラーの設定温度を第1加熱温度よりも低い第2加圧温度、前記圧接力を第1圧接力とし、被転写材の第2面のトナー画像を定着するときは、前記加熱ローラーの設定温度を第1加熱温度、前記加圧ローラーの設定温度を第1加熱温度よりも低い第2加圧温度、前記圧接力を第1圧接力よりも低い第2圧接力とすることを特徴とする定着装置。 - 被転写材の片面に画像形成する場合において、被転写材として裏面に既に画像形成されているものを用いるときは、前記加熱ローラーの設定温度を第1加熱温度よりも高い第2加熱温度、前記加圧ローラーの設定温度を第1加圧温度よりも低い第3加圧温度、前記圧接力を第1圧接力よりも低い第3圧接力とする請求項1記載の定着装置。
- 定着装置として前記請求項1又は2記載の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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JP2011131048A Withdrawn JP2013003190A (ja) | 2011-06-13 | 2011-06-13 | 定着装置及びそれを備えた画像形成装置 |
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JP (1) | JP2013003190A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9581946B2 (en) | 2015-01-05 | 2017-02-28 | Konica Minolta, Inc. | Fixing device having heating section support with hole for releasing heat |
JP2020016769A (ja) * | 2018-07-26 | 2020-01-30 | 株式会社リコー | 定着装置及び画像形成装置 |
-
2011
- 2011-06-13 JP JP2011131048A patent/JP2013003190A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9581946B2 (en) | 2015-01-05 | 2017-02-28 | Konica Minolta, Inc. | Fixing device having heating section support with hole for releasing heat |
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