JP2012532608A - CH3ドメイン界面操作を通じた、安定でそして凝集しない抗体Fc分子の設計 - Google Patents

CH3ドメイン界面操作を通じた、安定でそして凝集しない抗体Fc分子の設計 Download PDF

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Abstract

本発明は、抗体Fc分子を含む組成物において、安定性を増加させ、そして凝集を減少させる方法に、そしてこうした分子を含む組成物に関する。CH3ドメインにおける特定のアミノ酸置換は、CH3ドメインを含むポリペプチド、例えば抗体またはFc融合タンパク質を含有する組成物の安定性増加および凝集減少を生じる。

Description

関連出願に対するクロスリファレンス
[0001]本出願は、本明細書に援用される2009年7月8日出願の米国仮出願第61/223,831号の優先権を請求する。
[0002]抗体は、療法分子を開発する者にとって魅力的ないくつかの特性を所持するため、生物製剤産業内の最適な選択様式となってきている。特定の構造または細胞をターゲットとする能力に加えて、抗体はそのターゲットを、Fc受容体細胞が仲介する食作用および殺傷に感受性にする(RaghavanおよびBjorkman 1996)。さらに、抗体がpH依存方式で新生児型Fc受容体(FcRn)と相互作用する能力によって、血清半減期が延長される(GhetieおよびWard 2000)。抗体のこのユニークな特徴のため、Fc融合分子を操作することによって、血清中の療法タンパク質またはペプチドの半減期を延長することが可能になる。
[0003]抗体は、IgG、IgA、IgE、IgM、およびIgDを含むタンパク質の免疫グロブリンクラスに属する。ヒト血清において最も豊富な免疫グロブリンクラスはIgGである(Deisenhofer 1981; Huber 1984; Roux 1999)。IgG構造は、4つの鎖、2つの軽鎖および2つの重鎖を有し;各軽鎖は2つのドメインを有し、そして各重鎖は4つのドメインを有する。抗原結合部位は、可変軽(VL)鎖および可変重(VH)鎖ドメイン、ならびに定常軽(LC)鎖および定常重(CH1)鎖ドメインを含有するFab領域(抗原結合断片)中に位置する。重鎖のCH2およびCH3ドメイン領域は、Fc(結晶化可能断片)と呼ばれる。IgG分子は、ヒンジ領域でジスルフィド結合(−S−S−)によってともに保持される2つの重鎖、および2つの軽鎖を有する、ヘテロ四量体と見なすことも可能である。ヒンジ・ジスルフィド結合の数は、免疫グロブリンサブクラス間で多様である(PapadeaおよびCheck 1989)。FcRn結合部位は、抗体のFc領域中に位置し(Martin、Westら 2001)、そしてしたがって抗体の血清半減期延長特性は、Fc断片中に保持される。Fc領域は、単独では、CH2およびCH3ドメインを含む重鎖のホモ二量体と考えられうる。
[0004]抗体および他のFc含有分子は複雑な分子であるため、こうした分子の商業的産生は、最終産物が不均質であることによって複雑なものになりうる。この不均質性は、最終産物の分解および凝集のため、安定性減少につながる可能性もあり、これが収量減少につながる。Fc含有療法薬剤産物の安定性を増加させるため、企業は、産生プロセスおよび薬剤配合を最適化するために多くの努力を行っている。これらの分子を産生するコストを考慮すると、収量における小さな変化でさえも、非常なコスト節約になる可能性もある。
RaghavanおよびBjorkman 1996 GhetieおよびWard 2000 Deisenhofer 1981 Huber 1984 Roux 1999 PapadeaおよびCheck 1989 Martin、Westら 2001
[0005]本発明は、精製IgG1およびIgG1 Fc融合分子の均質性改善を提供する。精製IgG1および/またはFc融合分子において、かなりの量の凝集があることが、しばしば注目される。例えば、SEC分析に基づいて、実施例に記載される野生型(WT)Fc分子は、最大18%の凝集を示した。本明細書に記載する本発明は、CH3ドメイン界面を改変することによって、最終精製物質における凝集レベルを減少させることが可能であることを示す。
[0006]したがって、本発明の態様には、改変されたCH3ドメインを含むFc含有ポリペプチドおよびタンパク質であって、野生型CH3ドメインを含む場合に比較した際、該改変が精製ポリペプチドまたはタンパク質の安定性を増加させる、前記ポリペプチドおよびタンパク質が含まれる。IgG CH3ドメインを含むポリペプチドまたはタンパク質において、Ser364の置換は凝集減少につながる。好ましい置換はアラニンへの置換である。Fc含有ポリペプチドには、限定されるわけではないが、抗体およびFc融合分子が含まれる。
[0007]本発明のタンパク質およびポリペプチドは、薬学的組成物において特に有用である。こうした組成物は、低レベルの凝集を含有する。例えば、本発明の薬学的組成物は、CH3ドメイン含有分子の10%未満、5%未満、2%未満、またはさらに1%未満の凝集を含むことも可能である。サイズ排除クロマトグラフィーを含む、いくつかの技術によって、凝集を測定することも可能である。
[0008]やはり本明細書に提供するのは、CH3ドメインを含むポリペプチドまたはタンパク質の凝集を減少させる方法である。こうした方法には、核酸を突然変異させて、364位のセリンを別のアミノ酸で置換し、組換え宿主細胞において、該核酸を発現させて、Ser364でアミノ酸置換を有するCH3ドメインを含むポリペプチドを産生し、そして培養からポリペプチドを精製する工程が含まれる。好ましい態様において、精製ポリペプチドを、野生型CH3ドメインを含むポリペプチドまたはタンパク質の凝集の10%未満、5%未満、2%未満、またはさらに1%未満の凝集を有する薬学的組成物内に配合する。
[0009]図1AはIgG1の模式的構造である。[0010]図1Bは、Fcホモ二量体であり、S364位を明るい影で示す。この構築物を対照として用いた。[0011]図1Cは、暗い影で示したS364A突然変異体を示す。 [0012]図2は、実施例で用いる野生型ヒトIgG1 Fc配列(配列番号1)である。配列中、S364位を強調する。 [0013]図3は、Fc S364A突然変異体が単量体性であることを示すSECプロファイルである。Fc WTは、ほぼ19%の高次可溶性凝集物を有する一方、Fc S364A突然変異体は、1%未満の凝集しか持たない。 [0014]図4は、AUCを用いた、Fc WTが単量体性である確認を示す。凝集体概算は、SEC分析と一致する。この実験において、Fc WT(0.4mg/ml)に比較して、わずかにより高い濃度(0.60mg/ml)のFc S364A突然変異体を用いたが、突然変異体は1%未満しか凝集しない。また、等濃度の突然変異体およびFc WTでもこの実験を反復し、そして凝集体の概算は同じであった。 [0015]図5は、Fc WTおよび選択したFc S364突然変異体に対する示差走査熱量測定実験を示す。S364A突然変異体はFc WTよりも15%高いエンタルピーを有するとともに、DSCにおいて単一転移であることから、CH2およびCD3ドメインが協調してアンフォールティングすることが示唆される。
[0016]抗体CH3−CH3界面を構成するアミノ酸における改変は、CH3含有精製分子のより高い安定性および凝集減少につながりうる。CH3−CH3界面を構成するアミノ酸は、2009年1月6日出願のPCT/US2009/000071とともに、2008年1月7日出願の共同所有仮出願第61/019,569号および09年12月5日出願の第61/120,305号(すべてその全体が本明細書に援用される)に記載される。特に、Ser364に対応するアミノ酸に置換を含むCH3含有分子は、野生型CH3を含有するものよりも、より高い安定性およびより低い凝集を示す。
[0017]本明細書において、「Ser364」は、KabatのEU番号付けスキームに基づく、IgG抗体重鎖中の364位のアミノ酸を指す。図2において、下線のSer364に対応するアミノ酸を有する、例示的なIgG1 Fc野生型配列を示す。「野生型配列」によって、動物種、例えばヒト内で天然に存在するアミノ酸の配列を意味する。野生型配列は、集団内の個体間でわずかに多様であることも可能であり、例えば多様な免疫グロブリン鎖に関する異なるアレルが当該技術分野において知られる。
[0018]本発明の組成物および方法は、本明細書に開示する例示的なアレルには限定されないが、これには、本明細書に開示する例示的なアレルに対して、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、および少なくとも99%の同一性を有するものが含まれる。野生型ヒトCH3含有分子のものに対して、本発明のCH3含有分子の特性を比較する目的のため、野生型配列は、配列番号2〜5(それぞれ、IgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4)に示すものである。
[0019]本発明の特定の態様において、Ser364をアラニンで置換する(Ser364A)。ヒトIgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4に関する例示的なSer364A CH3ドメインを、それぞれ、配列番号6〜9に示す。他の態様において、Ser364をバリンで置換する(Ser364V)。ヒトIgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4に関する例示的なSer364V CH3ドメインを、それぞれ、配列番号10〜13に示す。
[0020]IgG Ser364変異体の安定性および凝集の利点は、IgGに限定されず、IgA、IgE、IgD、およびIgMを含む他の免疫グロブリンサブクラスにも適用可能であると意図される。
[0021]CH3ドメインを含有する、実質的にいかなる分子も、本発明のCH3ドメインを含んでもよい。特定の態様において、CH3含有ポリペプチドは、抗体、二重特異性抗体、単一特異性抗体、二重特異性マキシボディ、モノボディ、ペプチボディ、二重特異性ペプチボディ、一価ペプチボディ、およびFc融合タンパク質、例えば受容体融合タンパク質である。
[0022]本発明のSer364置換ポリペプチドは、Ser364を含む同一ポリペプチドに比較した際、凝集減少を示す。したがって、本発明の態様には、抗体またはFc融合分子を含む組成物であって、前記抗体またはFc融合分子の凝集量が、15%未満、14%未満、13%未満、12%未満、11%未満、10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、または1%未満であるものが含まれる。当該技術分野に知られる多くの技術によって、凝集を測定可能である。凝集を測定するのに好ましい方法には、サイズ排除クロマトグラフィーの使用が含まれる。
定義
[0023]本明細書において、別に定義しない限り、本発明と関連して用いられる科学的および技術的用語は、一般の当業者に一般的に理解される意味を有するものとする。さらに、文脈によって別に必要とされない限り、単数形の用語は複数のものを含み、そして複数形の用語は単数形を含むものとする。一般的に、本明細書に記載する、細胞および組織培養、分子生物学、免疫学、微生物学、遺伝学、ならびにタンパク質および核酸化学およびハイブリダイゼーションと関連して用いられる術語、ならびにそれらの技術は、当該技術分野に周知であり、そして一般的に用いられるものである。本発明の方法および技術は、別に示さない限り、一般的に、当該技術分野に周知の慣用法にしたがって、そして本明細書全体で引用され、そして論じられる、多様な一般的な参考文献およびより特異的な参考文献に記載されるように、行われる。例えば、本明細書に援用される、Sambrookら Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 第2版, Cold Spring Harbor Laboratory Press, ニューヨーク州コールドスプリングハーバー(1989)、ならびにAusubelら, Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publishing Associates(1992)、ならびにHarlowおよびLane Antibodies: A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Laboratory Press, ニューヨーク州コールドスプリングハーバー(1990)を参照されたい。酵素反応および精製技術は、当該技術分野において一般的に達成されるように、または本明細書に記載するように、製造者の指定にしたがって行われる。本明細書記載の分析化学、合成有機化学、ならびに医学的および薬学的化学と関連して用いられる専門用語、ならびにこうした化学の実験法および技術は、当該技術分野に周知であり、そして一般的に知られるものである。化学合成、化学分析、薬学的調製、配合、および送達、ならびに患者の治療には、標準的技術を用いてもよい。
[0024]以下の用語は、別に示さない限り、以下の意味を有すると理解されるべきである:用語「単離分子」は(分子が、例えばポリペプチド、ポリヌクレオチド、または抗体である場合)、その起源または派生供給源によって、(1)天然状態で該分子に付随する、天然に関連する構成要素と関連していないか、(2)同じ種由来の他の分子を実質的に含まないか、(3)異なる種由来の細胞によって発現されるか、または(4)天然には存在しない分子である。したがって、化学的に合成されたか、または天然に由来する細胞とは異なる細胞系において発現される分子は、天然に関連する構成要素から「単離されている」であろう。分子はまた、当該技術分野に周知の精製技術を用いた単離によって、天然に関連する構成要素を実質的に含まないようにされてもよい。当該技術分野に周知のいくつかの手段によって、分子純度または均質性をアッセイしてもよい。例えば、当該技術分野に周知の技術を用いて、ポリアクリルアミドゲル電気泳動を用い、そしてゲルを染色してポリペプチドを視覚化して、ポリペプチド試料の純度をアッセイしてもよい。特定の目的のため、HPLCまたは当該技術分野に周知の精製のための他の手段を用いることによって、より高い解像度を提供してもよい。
[0025]ポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列は、標準的な1文字または3文字略記を用いて示される。別に示さない限り、ポリペプチド配列は、アミノ末端を左側に、そしてカルボキシ末端を右側に有し、そして一本鎖核酸配列、および二本鎖核酸配列の上部鎖は、5’端を左に、そして3’端を右に有する。特定のポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列はまた、参照配列とどのように異なるかを説明することによって記載されうる。
[0026]用語「ペプチド」、「ポリペプチド」および「タンパク質」は、各々、ペプチド結合によって互いに連結された2またはそれより多いアミノ酸残基を含む分子を指す。これらの用語は、例えば天然および人工的タンパク質、タンパク質断片、およびタンパク質配列のポリペプチド類似体(突然変異タンパク質(mutein)、変異体、および融合タンパク質など)、ならびに翻訳後、あるいは別の共有的または非共有的修飾タンパク質を含む。ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質は、単量体性または多量体性であってもよい。
[0027]用語「ポリペプチド断片」は、本明細書において、対応する全長タンパク質に比較した際、アミノ末端および/またはカルボキシ末端に欠失を有するポリペプチドを指す。断片は、例えば、少なくとも長さ5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、50、70、80、90、100、150、200、250、300、350、または400アミノ酸であってもよい。断片はまた、例えば、最大で、長さ1,000、750、500、250、200、175、150、125、100、90、80、70、60、50、40、30、20、15、14、13、12、11、または10アミノ酸であってもよい。断片は、さらに、どちらかまたは両方の端に、1またはそれより多いさらなるアミノ酸、例えば異なる天然存在タンパク質または人工的アミノ酸配列由来のアミノ酸配列を含んでもよい。
[0028]本発明のポリペプチドには、例えば:(1)タンパク質分解に対する感受性を減少させ、(2)酸化に対する感受性を減少させ、(3)タンパク質複合体を形成するための結合アフィニティを改変し、(4)結合アフィニティを改変し、そして(4)他の物理化学特性または機能特性を与えるかまたはこうした特性を修正するように、いずれかの方式で、そしていずれかの理由のために修飾されているポリペプチドが含まれる。類似体には、ポリペプチドの突然変異タンパク質が含まれる。例えば、単数または複数のアミノ酸置換(例えば、保存的アミノ酸置換)を天然存在配列において(例えば、分子間接触を形成するドメイン(単数または複数)外のポリペプチドの部分において)行うことも可能である。「保存的アミノ酸置換」は、親配列の構造特徴を実質的に変化させないものである(例えば置換アミノ酸は、親配列に存在するらせんを中断させるか、あるいは親配列を特徴付けるかまたはその機能に必要な他のタイプの二次構造を破壊する傾向があってはならない)。当該技術分野に認識されるポリペプチド二次構造および三次構造の例が、Proteins, Structures and Molecular Principles(Creighton監修, W.H. Freeman and Company, ニューヨーク(1984)); Introduction to Protein Structure(C. BrandenおよびJ. Tooze監修, Garland Publishing, ニューヨーク州ニューヨーク(1991));およびThorntonら Nature 354:105(1991)に記載され、これらは各々、本明細書に援用される。
[0029]ポリペプチドの「変異体」は、別のポリペプチド配列に比較して、1またはそれより多いアミノ酸残基がアミノ酸配列内で挿入され、欠失され、そして/または置換された、アミノ酸配列を含む。本発明の変異体には、変異体CH2またはCH3ドメインを含むものが含まれる。特定の態様において、Ser364での置換に加えて、変異体は、Fc分子中に存在した際、1またはそれより多いFcγRに対するポリペプチドのアフィニティを増加させる1またはそれより多い突然変異を含む。こうした変異体は、抗体依存性細胞仲介性細胞傷害性の増加を示す。こうしたものを提供する変異体の例は、米国特許第7,317,091号に記載される。
[0030]他の変異体には、CH3ドメイン含有ポリペプチドがホモ二量体形成する能力を減少させる一方、ヘテロ二量体形成する能力を増加させるものが含まれる。こうしたFc変異体の例が、米国特許第5,731,168号および第7,183,076号に記載される。さらなる例が、08年1月7日出願の共同所有米国仮出願第61/019,569号および08年12月5日出願の第61/120,305号(どちらもその全体が本明細書に援用される)に記載される。
[0031]ポリペプチドの「誘導体」は、例えば別の化学部分、例えばポリエチレングリコール、細胞傷害剤、アルブミン(例えばヒト血清アルブミン)などへのコンジュゲート化、リン酸化、およびグリコシル化を介して、化学的に修飾されているポリペプチド(例えば抗体)である。別に示さない限り、用語「抗体」には、2つの全長重鎖および2つの全長軽鎖を含む抗体に加えて、その誘導体、変異体、断片、および突然変異タンパク質が含まれ、それらの例を以下に記載する。
[0032]CH3ドメイン含有ポリペプチドは、例えば、天然存在免疫グロブリンの構造を有することも可能である。「免疫グロブリン」は、四量体分子である。天然存在免疫グロブリンにおいて、各四量体は、2つの同一ポリペプチド鎖の対で構成され、各対は、1つの「軽」鎖(約25kDa)および1つの「重」鎖(約50〜70kDa)を有する。各鎖のアミノ末端部分には、主に抗原認識に関与する、約100〜110またはそれより多いアミノ酸の可変領域が含まれる。各鎖のカルボキシ末端部分は、主にエフェクター機能に関与する、定常領域を明示する。ヒト軽鎖は、カッパおよびラムダ軽鎖と分類される。重鎖は、ミュー、デルタ、ガンマ、アルファ、またはイプシロンと分類され、そしてそれぞれ、IgM、IgD、IgG、IgA、およびIgEとして、抗体のアイソタイプを定義する。軽鎖および重鎖内で、可変領域および定常領域は、約12またはそれより多いアミノ酸の「J」領域によって連結され、重鎖はまた、約10またはそれより多いアミノ酸の「D」領域も含む。一般的に、Fundamental Immunology 第7章(Paul, W.監修, 第2版 Raven Press, ニューヨーク(1989))(あらゆる目的のため、その全体が本明細書に援用される)を参照されたい。各軽鎖/重鎖対の可変領域は、損なわれていない(intact)免疫グロブリンが2つの結合部位を有するように、抗体結合部位を形成する。
[0033]天然存在免疫グロブリン鎖は、相補性決定領域またはCDRとも呼ばれる、3つの超可変領域によって連結される、比較的保存されるフレームワーク領域(FR)の、同じ一般構造を示す。軽鎖および重鎖はどちらも、N末端からC末端に、ドメインFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3およびFR4を含む。各ドメインへのアミノ酸の割り当ては、KabatらのSequences of Proteins of Immunological Interest, 第5版, 米国保健社会福祉省, PHS, NIH, NIH刊行物第91−3242号, 1991の定義にしたがう。損なわれていない抗体には、全長重鎖および軽鎖を有する、ポリクローナル、モノクローナル、キメラ、ヒト化または完全ヒト抗体が含まれる。
[0034]抗体は、1またはそれより多い結合部位を有してもよい。1より多い結合部位がある場合、結合部位は、互いに同一であっても、また異なってもよい。例えば、天然存在ヒト免疫グロブリンは、典型的には2つの同一の結合部位を有し、一方、「二重特異性」または「二官能性」抗体は、2つの異なる結合部位を有する。
[0035]用語「ヒト抗体」には、ヒト免疫グロブリン配列に由来する1またはそれより多い可変領域および定常領域を有する抗体すべてが含まれる。1つの態様において、可変ドメインおよび定常ドメインのすべてがヒト免疫グロブリン配列に由来する(完全ヒト抗体)。これらの抗体は、多様な方法で調製可能であり、その例を以下に記載し、これらには、ヒト重鎖および/または軽鎖をコードする遺伝子に由来する抗体を発現するように遺伝子修飾されたマウスの、関心対象の抗原での免疫を通じたものが含まれる。ヒト重鎖をコードする1またはそれより多い遺伝子を改変して、Ser362突然変異を含有するようにしてもよい。こうしたマウスを抗原で免疫すると、マウスは、Ser364突然変異を有するヒト抗体を産生するであろう。
[0036]ヒト化抗体は、ヒト被験体に投与された際、非ヒト種抗体に比較すると、免疫応答を誘導する可能性がより低く、そして/またはより重度でない免疫応答を誘導するように、1またはそれより多いアミノ酸置換、欠失、および/または付加によって、非ヒト種に由来する抗体の配列と異なる配列を有する。1つの態様において、非ヒト種抗体の重鎖および/または軽鎖のフレームワークおよび定常ドメイン中の特定のアミノ酸を突然変異させて、ヒト化抗体を産生する。別の態様において、ヒト抗体由来の定常ドメイン(単数または複数)を、非ヒト種の可変ドメイン(単数または複数)に融合させる。ヒト化抗体をどのように作製するかの例を、米国特許第6,054,297号、第5,886,152号、および第5,877,293号に見出すことも可能である。
[0037]用語「キメラ抗体」は、1つの抗体由来の1またはそれより多い領域、および1またはそれより多い他の抗体由来の1またはそれより多い他の領域を含有する抗体を指す。キメラ抗体の1つの例において、重鎖および/または軽鎖の部分は、特定の種由来であるか、あるいは特定の抗体クラスまたはサブクラスに属する抗体と同一であるか、該抗体に相同であるか、または該抗体に由来する一方、鎖(単数または複数)の残りは、別の種由来であるか、あるいは別の抗体クラスまたはサブクラスに属する抗体(単数または複数)と同一であるか、該抗体に相同であるか、または該抗体に由来する。やはり含まれるのは、所望の生物学的活性を示す、こうした抗体の断片である。
[0038]抗体の断片または類似体は、本明細書の解説にしたがって、そして当該技術分野に周知の技術を用いて、一般の当業者によって、容易に調製可能である。断片または類似体の好ましいアミノ末端およびカルボキシ末端は、機能ドメインの境界近傍に存在する。公共のまたは私有の(proprietary)配列データベースに、ヌクレオチドおよび/またはアミノ酸配列データを比較することによって、構造ドメインおよび機能ドメインを同定することも可能である。コンピュータ比較法を用いて、既知の構造および/または機能を持つ他のタンパク質に存在する配列モチーフまたは予測されるタンパク質コンホメーションドメインを同定してもよい。既知の三次元構造にフォールディングするタンパク質配列を同定する方法が知られる。例えばBowieら, 1991, Science 253:164を参照されたい。
[0039]「CDR移植抗体」は、特定の種またはアイソタイプの抗体由来の1またはそれより多いCDR、および同じまたは異なる種またはアイソタイプの別の抗体のフレームワークを含む抗体である。
[0040]「多重特異性抗体」は、1またはそれより多い抗原上の1より多いエピトープを認識する抗体である。このタイプの抗体のサブクラスは、「二重特異性抗体」である。
[0041]2つのポリヌクレオチドまたは2つのポリペプチド配列の「同一性パーセント」は、デフォルト・パラメータを用い、GAPコンピュータ・プログラム(GCGウィスコンシン・パッケージ、バージョン10.3(Accelrys、カリフォルニア州サンディエゴ)の一部)を用いて、配列を比較することによって決定される。
[0042]用語「ポリヌクレオチド」、「オリゴヌクレオチド」および「核酸」は、本明細書全体を通じて交換可能に用いられ、そしてDNA分子(例えばcDNAまたはゲノムDNA)、RNA分子(例えばmRNA)、ヌクレオチド類似体(例えばペプチド核酸および非天然存在ヌクレオチド類似体)を用いて生成されるDNAまたはRNAの類似体、およびそれらのハイブリッドを含む。核酸分子は、一本鎖または二本鎖であることも可能である。1つの態様において、本発明の核酸分子は、抗体またはFc融合体、およびその誘導体、突然変異タンパク質、または変異体をコードする、隣接オープンリーディングフレームを含む。
[0043]2つの一本鎖ポリヌクレオチドは、ギャップを導入することなく、そしていずれの配列の5’端または3’端にも、対形成しないヌクレオチドを伴わずに、一方のポリヌクレオチド中のすべてのヌクレオチドが、他方のポリヌクレオチド中の相補的ヌクレオチドと反対であるように、逆平行配向で整列可能であるならば、互いに「相補体」である。ポリヌクレオチドは、中程度にストリンジェントな条件下で、2つのポリヌクレオチドが互いにハイブリダイズ可能であるならば、別のポリヌクレオチドに「相補的」である。したがって、ポリヌクレオチドは、別のポリヌクレオチドの相補体であることなく、該ポリヌクレオチドに相補的であることも可能である。
[0044]「ベクター」は、連結された別の核酸を、細胞内に導入するために使用可能な核酸である。ベクターの1つのタイプは「プラスミド」であり、その内部にさらなる核酸セグメントを連結可能な、直鎖または環状二重鎖DNA分子を指す。別のタイプのベクターはウイルスベクター(例えば複製不全レトロウイルス、アデノウイルス、およびアデノ随伴ウイルス)であり、ここで、さらなるDNAセグメントをウイルスゲノム内に導入可能である。特定のベクターは、導入された宿主細胞において、自律的に複製可能である(例えば細菌複製起点を含む細菌ベクターおよびエピソーム哺乳動物ベクター)。宿主細胞内への導入に際して、宿主細胞のゲノム内に他のベクター(例えば非エピソーム哺乳動物ベクター)を組み込んで、そしてそれによって宿主ゲノムと一緒に複製させる。「発現ベクター」は、選択したポリヌクレオチドの発現を指示することも可能なベクターのタイプである。
[0045]ヌクレオチド配列は、制御配列が該ヌクレオチド配列の発現(例えば発現のレベル、時期、または位置)に影響を及ぼすならば、該制御配列に「機能可能であるように連結されて」いる。「制御配列」は、機能可能であるように連結されている核酸の発現(例えば発現のレベル、時期、または位置)に影響を及ぼす核酸である。制御配列は、例えば、制御される核酸に対して直接、あるいは1またはそれより多い他の分子(例えば制御配列および/または核酸に結合するポリペプチド)の作用を通じて、その効果を発揮しうる。制御配列の例には、プロモーター、エンハンサーおよび他の発現調節要素(例えばポリアデニル化シグナル)が含まれる。制御配列のさらなる例は、例えば、Goeddel, 1990, Gene Expression Technology: Methods in Enzymology 185, Academic Press, カリフォルニア州サンディエゴ、およびBaronら, 1995, Nucleic Acids Res. 23:3605−06に記載される。
[0046]「宿主細胞」は、核酸、例えば本発明の核酸を発現するために使用可能な細胞である。宿主細胞は、原核生物、例えば大腸菌(E.coli)であってもよいし、または真核生物、例えば単細胞真核生物(例えば酵母(yeast)または他の真菌)、植物細胞(例えばタバコ(tobacco)またはトマト(tomato)植物細胞)、動物細胞(例えばヒト細胞、サル細胞、ハムスター細胞、ラット細胞、マウス細胞、または昆虫細胞)またはハイブリドーマであってもよい。例示的な宿主細胞には、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株、またはDHFRが欠損しているCHO株DXB−11(Urlaubら, 1980, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:4216−20を参照されたい)、血清不含培地中で増殖するCHO細胞株(Rasmussenら, 1998, Cytotechnology 28:31を参照されたい)、DXB−11 CHO細胞の誘導体であるCS−9細胞、およびAM−1/D細胞(米国特許第6,210,924号に記載される)を含むその誘導体が含まれる。他のCHO細胞株には、CHO−K1(ATCC#CCL−61)、EM9(ATCC#CRL−1861)、およびUV20(ATCC#CRL−1862)が含まれる。他の宿主細胞の例には、サル腎臓細胞のCOS−7株(ATCC CRL 1651)(Gluzmanら, 1981, Cell 23:175を参照されたい)、L細胞、C127細胞、3T3細胞(ATCC CCL 163)、HeLa細胞、BHK(ATCC CRL 10)細胞株、アフリカミドリザル(African green monkey)腎臓細胞株CV1(ATCC CCL 70)由来のCV1/EBNA細胞株(McMahanら, 1991, EMBO J. 10:2821を参照されたい)、ヒト胚性腎細胞、例えば293、293 EBNAまたはMSR 293、ヒト上皮A431細胞、ヒトColo205細胞、他の形質転換霊長類細胞株、正常二倍体細胞、初代組織のin vitro培養由来の細胞株、初代外植片、HL−60、U937、HaKまたはJurkat細胞が含まれる。典型的には、宿主細胞は、その後、宿主細胞で発現可能なポリペプチドをコードする核酸で形質転換またはトランスフェクションされることが可能な培養細胞である。
[0047]句「組換え宿主細胞」を用いて、発現しようとする核酸で形質転換されているかまたはトランスフェクションされている宿主細胞を示すことも可能である。宿主細胞はまた、核酸を含むが、機能可能であるように核酸と連結されるように制御配列が宿主細胞内に導入されない限り、所望のレベルで該核酸を発現しない細胞であってもよい。用語、宿主細胞は、特定の対象の細胞だけでなく、こうした細胞の子孫または潜在的な子孫も指すことが理解される。例えば、突然変異または環境的影響によって、続く世代で特定の修飾が起こりうるため、こうした子孫は、実際、親細胞と同一でない可能性もあるが、なお、本明細書において、この用語の範囲内に含まれる。
薬学的組成物
[0048]本発明のポリペプチドは、安定性が改善され、そして凝集が減少した性質を持つため、これらは、薬学的組成物内に配合するのに特に有用である。こうした組成物は、生理学的に許容されうるキャリアー、賦形剤または希釈剤などの1またはそれより多いさらなる構成要素を含む。場合によって、組成物は、例えば以下に記載するような、1またはそれより多い生理学的活性剤をさらに含む。多様な特定の態様において、組成物は、1またはそれより多い本発明の抗体および/またはFc融合タンパク質に加えて、1、2、3、4、5、または6の生理学的活性剤を含む。
[0049]1つの態様において、薬学的組成物は、本発明の抗体および/またはFc融合タンパク質を、緩衝剤、アスコルビン酸などの酸化防止剤、低分子量ポリペプチド(10アミノ酸未満を有するものなど)、タンパク質、アミノ酸、グルコース、スクロースまたはデキストリンなどの炭水化物、EDTAなどのキレート剤、グルタチオン、安定化剤、ならびに賦形剤からなる群より選択される1またはそれより多い物質とともに、含む。中性緩衝生理食塩水または同種血清アルブミンと混合された生理食塩水が、適切な希釈剤の例である。適切な産業標準にしたがって、ベンジルアルコールなどの保存剤もまた添加してもよい。組成物は、適切な賦形剤溶液(例えばスクロース)を希釈剤として用いた凍結乾燥物として配合されてもよい。適切な構成要素は、使用する投薬量および濃度で、レシピエントに非毒性である。薬学的配合物において使用可能な構成要素のさらなる例が、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 第16版(1980)および第20版(2000), Mack Publishing Company, ペンシルバニア州イーストンに提示される。
[0050]開業医に使用されるためのキットには、本明細書に論じる任意の状態を治療する際に使用するための、1またはそれより多い本発明の抗体および/またはFc融合タンパク質、およびラベルまたは他の使用説明書が含まれる。1つの態様において、キットには、1またはそれより多い抗体および/またはFc融合タンパク質の無菌調製物が含まれ、該調製物は、上に開示するような組成物の形であってもよく、そして1またはそれより多いバイアル中にあってもよい。
[0051]投薬量および投与頻度は、投与経路、使用する特定の抗体および/またはFc融合タンパク質、治療しようとする疾患の性質および重症度、状態が急性または慢性であるか、ならびに被験体のサイズおよび全身状態などの要因に応じて、多様でありうる。関連技術において知られる方法によって、例えば用量の段階的増大研究を伴いうる臨床試験において、適切な投薬量を決定してもよい。
[0052]本発明の抗体および/またはFc融合タンパク質を、例えば1回または1回より多く、例えばある期間に渡って定期的な間隔で、投与してもよい。特定の態様において、抗体および/またはFc融合タンパク質を、少なくとも1ヶ月に1回またはそれより多く、例えば1ヶ月、2ヶ月、または3ヶ月、あるいはさらに無期限に渡って、投与する。慢性状態を治療するためには、一般的に、長期治療が最も有効である。しかし、急性状態を治療するため、より短い期間、例えば1〜6週間の投与で十分である可能性もある。一般的に、患者が、選択した単数または複数の指標に関して、ベースラインを超えた、医学的に適切な度合いの改善を示すまで、抗体および/またはFc融合タンパク質を投与する。
[0053]関連分野で理解されるように、本発明の抗体および/またはFc融合タンパク質を含む薬学的組成物を、適応症に適した方式で、被験体に投与する。限定されるわけではないが、非経口、局所、または吸入によるものを含む、任意の適切な技術によって、薬学的組成物を投与してもよい。注射する場合、薬学的組成物を、例えば、動脈内、静脈内、筋内、病巣内、腹腔内または皮下経路を介して、ボーラス注射によって、あるいは連続注入によって、投与してもよい。局在化投与、例えば疾患部位または傷害部位での投与が意図され、経皮送達および移植物からの持続放出も同様である。吸入による送達には、例えば、鼻または経口吸入、ネブライザーの使用、エアロゾル型での抗体および/またはFc融合タンパク質の吸入等が含まれる。他の代替物には、丸剤、シロップ、またはロゼンジを含む経口調製物が含まれる。
[0054]CH3ドメインは、24のドメイン界面残基を含有する。各界面残基のアラニン突然変異による自由エネルギー変化を決定した(表1)。大部分の突然変異体は、WTに比較した際、自由エネルギーにおいて、概算される正の変化を生じ、そしてしたがって、不安定化効果を有すると予測された。いくつかの残基の突然変異は、WTに比較した際、自由エネルギーにおいて、概算される負の変化を生じた。これらのうち、S364Aは、エネルギーにおいて最大の概算される変化を有した(>1kcal/mol)。
[0055]QuikChange部位特異的突然変異誘発(Strategene)を用いて、IgG1 FcにおけるSer364のコドンを18の他のアミノ酸(SerおよびCysを除く)のものに突然変異させることによって、IgG1 Fc変異体を生成した。DNA配列決定によって、予期された突然変異であることを確認した。pTT5一過性哺乳動物発現ベクター(Durocher Y., Perret S.,およびKamen A., Nucleic Acid Research 30(2):E9)を用いて、野生型および突然変異体Fcタンパク質を293E細胞で発現させた。標準的プロテインAクロマトグラフィー(5mlカラム、Pierce)を用いて、Fcタンパク質を精製した。
表1:24のCH3ドメイン界面残基に関する、アラニン突然変異による自由エネルギー変化の概算
Figure 2012532608
[0056]サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)、示差走査熱量測定(DSC)実験、および分析性超遠心(AUC)を通じて、突然変異体を分析した。Ser364A突然変異体は、より高いエンタルピー、ならびに高次凝集体を伴わない完全単量体性Fc SEC/AUCプロファイルを有した。図3〜5を参照されたい。
[0057]TOSO46mm SW3000カラム(TOSO Biosciences LLC、PA)を用いて、Fcタンパク質均質性分析(SEC)を行った。

Claims (33)

  1. IgG CH3ドメインを含むポリペプチドであって、前記CH3ドメインがSer364でアミノ酸置換を含む、前記ポリペプチド。
  2. 前記CH3ドメインがSer364でアラニンへの置換を含む、請求項1のポリペプチド。
  3. IgG CH2およびCH3ドメインを含む、請求項1または請求項2のポリペプチド。
  4. IgG重鎖を含む、請求項3のポリペプチド。
  5. 請求項1〜4のいずれかのポリペプチドを含む、抗体。
  6. 請求項1〜4のいずれかのポリペプチドを含む、Fc融合タンパク質。
  7. 請求項1〜4のいずれかのポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、単離核酸。
  8. プロモーターに機能可能であるように連結された、請求項1〜4のいずれかのポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む、発現ベクター。
  9. 請求項8の発現ベクターを含む、宿主細胞。
  10. 原核生物である、請求項9の宿主細胞。
  11. 原核生物が大腸菌(E. coli)である、請求項10の宿主細胞。
  12. 哺乳動物細胞株である、請求項9の宿主細胞。
  13. 哺乳動物細胞株がチャイニーズハムスター卵巣細胞株である、請求項12の宿主細胞。
  14. 請求項1〜4のいずれかのポリペプチドを含む、薬学的組成物。
  15. サイズ排除クロマトグラフィーによって決定した際、ポリペプチドの凝集が10パーセント未満である、請求項14の薬学的組成物。
  16. ポリペプチドの凝集が5%未満である、請求項15の薬学的組成物。
  17. ポリペプチドの凝集が3%未満である、請求項16の薬学的組成物。
  18. ポリペプチドの凝集が2%未満である、請求項17の薬学的組成物。
  19. ポリペプチドの凝集が1%未満である、請求項18の薬学的組成物。
  20. 請求項5の抗体を含む、薬学的組成物。
  21. サイズ排除クロマトグラフィーによって決定した際、抗体の凝集が10パーセント未満である、請求項20の薬学的組成物。
  22. 抗体の凝集が5%未満である、請求項21の薬学的組成物。
  23. 抗体の凝集が3%未満である、請求項22の薬学的組成物。
  24. 抗体の凝集が2%未満である、請求項23の薬学的組成物。
  25. 抗体の凝集が1%未満である、請求項24の薬学的組成物。
  26. 請求項6のFc融合タンパク質を含む、薬学的組成物。
  27. サイズ排除クロマトグラフィーによって決定した際、Fc融合タンパク質の凝集が10パーセント未満である、請求項26の薬学的組成物。
  28. Fc融合タンパク質の凝集が5%未満である、請求項27の薬学的組成物。
  29. Fc融合タンパク質の凝集が3%未満である、請求項28の薬学的組成物。
  30. Fc融合タンパク質の凝集が2%未満である、請求項29の薬学的組成物。
  31. Fc融合タンパク質の凝集が1%未満である、請求項30の薬学的組成物。
  32. 364位でセリンを有するCH3ドメインを含むポリペプチドの凝集を減少させる方法であって:
    a)364位のセリンが別のアミノ酸で置換されるように、ポリペプチドをコードする核酸を突然変異させ;
    b)組換え宿主細胞培養において、a)の核酸を発現させて、Ser364でアミノ酸置換を有するCH3ドメインを含むポリペプチドを産生し;
    c)培養からポリペプチドを精製する、ここで精製ポリペプチドの凝集が10%未満である
    工程を含む、前記方法。
  33. 薬学的組成物内に精製ポリペプチドを配合する工程をさらに含む、請求項32の方法。
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