JP2012532602A - 崩解及び消化効率に優れた養魚用ペレット飼料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、崩解及び消化効率に優れた養魚用ペレット飼料及びその製造方法に関する。
より詳しくは、本発明は、ペレット飼料を押し出した後、酵素でコーティングすることにより、水では一定期間が過ぎて徐々に分散し、魚類の胃ではす早く崩解するため、消化効率に優れた養魚用ペレット飼料及びその製造方法に関する。

Description

本発明は、崩解及び消化効率に優れた養魚用ペレット飼料及びその製造方法に関する。
養魚用飼料は、大きく2つの種類、モイストペレット(moisture pellet)(MP)とエクストルーダーペレット(extruded pellet)(EP、SEP、DP)に分けられる。モイストペレットは、現在、幅広く用いられており、魚(サバ、イカナゴ、イワシ、カタクチイワシなど)に小麦粉、魚粉、大豆粕などを混合して作った粉末飼料を10%ほど添加し、それをペレット状に成形した後、成形形態が崩れないようにするために−20℃で冷凍して製造される。エクストルーダーペレットは、魚粉、小麦粉、デンプン、大豆粕、グルテンなどを混合してエクストルーダーで成形して製造される。冷凍されたモイストペレット(MP)は、水槽に投げると、魚類が食べる前に10〜15%のペレットがすぐに溶けて海水に流れて行くので、海洋汚染を引き起こしてしまい、地方政府当局では各種支援策を講じてモイストペレットの使用を抑制し、水にすぐに溶けないエクストルーダーペレット(EP、SEP、DP)を勧めているが、魚類の成長性がエクストルーダーペレットよりもモイストペレットが優秀であるため、モイストペレット(MP)はいまだに広く用いられている。
エクストルーダーペレット飼料には、魚粉、小麦粉、デンプン(α−デンプン)、大豆粕、トウモロコシ、大豆、及び小麦抽出グルテン(Gluten)などを混合して80メッシュ(Mesh)に粉砕した後、撹拌しながらビタミン、ミネラルなどを混合し、ペレット圧縮機に入れて圧縮して沈降ペレットを製造する方法と、エクストルーダー(Extruder)に上記の成分を注入した後、80〜200℃(通常120〜170℃)の温度の水蒸気を注入して押出すようにし浮上性ペレットを製造する方法の2種類の方法がある。
ペレット飼料の製造時、小麦粉(全粒粉)及びデンプンは、魚粉などの飼料原料を成形する粘結剤(結着剤)の役割と共に、水蒸気の相変化(液体が気体に変化する過程)時にエクストルーダーペレットの内部に気泡巣を作って浮上させる役割をする。詳細に説明すると、デンプンは、アミロース(amylose)とアミロペクチン(amylopectin)という2つの巨大多糖類と互いに絡まってミセル構造を形成し、水を入れて加熱すると、糊化(α−デンプン)して膨張しながら粘結力を持つだけでなく、体積が膨張する物理的性質がある。しかし、温度を常温に戻すか、糊化したデンプンを冷却すると、糊化前のβ−デンプンになり、あまり水と結合しない硬い物質になる。
このようなデンプンの物性のために、沈降ペレットや浮上ペレットを問わず、魚類の胃ではす早く崩解せず(現在市販しているエクストルーダーペレットの人工胃液での崩解時間:20〜36時間)、消化効率が著しく低下するという問題がある。
このような問題を解決するために、粘結剤としてデンプンの代わりにカルボキシルメチルセルロース(Carboxylmethylcellulose、CMC)、アルギン酸塩、グアーガム、天然ガム、カーボポール、メチルセルロース、寒天、ペクチン、カラギナンなどを用いる方法が開発されてきた。沈降ペレットの場合においては、この方法を用いることによって、上記崩壊問題はある程度解決されている。しかしながら、これらの粘結剤材料は水蒸気の相変化により押し出されないため、浮上ペレットを製造できないだけでなく、魚粉などの飼料原料との結合力が低下するため、乾燥後にペレットが崩れやすい。従って、この方法はエクストルーダーペレットの製造では用いられない。
このような問題点があるため、良好な結合力と共に押出性を有するデンプンは、ペレット飼料の製造時には必須物質である。
しかしながら、α−デンプンになって再びβ−デンプンに戻るデンプンは、魚類胃液(pH2.6〜3.8)での崩解(人工胃液での崩解時間 20〜36時間)が容易でないため、消化効率が著しく低下し、さらに、魚類の摂餌量が著しく減って、成長速度が鈍化する。養殖業者は、ペレット飼料(EP、SEP、DP)の使用を避け、モイスト飼料(MP)を好んで用いるため、海洋汚染と富栄養化がますます悪化しており、近海での魚の養殖が困難になっている。
このようにペレット飼料の製造にデンプンを配合することは必須であるため、デンプンの配合比率を減らし、他の粘結剤と並行して使用する方法も提案されてきたが、それでも効果的な方法ではない。
そして、α−デンプンが再びβ−デンプンに戻らないようにするために、グリセリン脂肪酸エステルのような乳化剤、特にモノグリセリド(Monoglyceride)を配合し、含水率を10%以下に低下させる方法などが研究されてきたが、これも崩解時間を短縮させて消化効率を上げることに対して著しい貢献を見せなかった。
さらに、デンプン分解酵素のα−アミラーゼと糖化酵素のグルコアミラーゼをペレット飼料に配合する方法を研究したが、沈降飼料の製造時にα−アミラーゼ及びグルコアミラーゼを配合して製造すると、流通中に活性化の進行によりペレットがたやすく崩れてしまう問題があり、ペレット飼料としての役割ができなくなり、エクストルーダー飼料の製造時、魚粉などの飼料原料と共にα−アミラーゼを配合すると、エクストルーダー(温度120〜170℃)を用いることにより酵素が不活性化する。
一方、魚類の胃液でペレット飼料の崩解がうまくいかなくて消化効率が低下する理由は、小麦粉に含まれているか、或いは、他の飼料原料と共に配合されたグルテン(Gluten)などの植物性蛋白質が存在するからである。このような植物性蛋白質はエクストルーダーで押し出されて繊維性網状構造のマトリックス(Matrix)を形成して気泡を捕らえ、ペレットを浮上させる。
陸上動物だけでなく、魚類の動物性蛋白質にも、水蒸気の相変化により繊維性網状構造を形成できる蛋白質はないため、グルテンなどの植物性蛋白質を飼料原料と共に配合することは必須である。沈降ペレットはグルテンがない場合でも製造できるが、浮上ペレットはグルテン(小麦粉)が欠落すると製造することができない。
また、魚類は、ごく少量の餌でさえも咀嚼による酵素の働きによって口腔内で分解することができず、膨らんだ餌は直接胃に運ばれる。さらに、魚類の胃は酵素を分泌しないか、デンプンとグルテン等の植物性蛋白質を分解できる少量の酵素を分泌するため、魚類の胃液ではβ−デンプンを分解(α−1,4glucosidic bondを分解)できない。このため、デンプンに結合されている魚粉などの飼料原料が、胃のペプシンにより容易に分解されず、腸でも消化効率が低下して摂餌飼料を全く利用できなくなるため、飼料係数が高まり、成長速度が鈍化してしまう。
米国特許第6,403,549号公報 特開2004−222734号公報 特表2005−514049号公報
本発明の発明者らは上記のような問題点を解決するために研究した結果、成形されたペレット飼料の表面に酵素をコーティングし、優れた崩壊と消化効率を有するペレット飼料(EP、SEP、DP)を開発した。本発明のペレット飼料は、魚類が食べやすくてペレットがたやすく崩れず、一定期間水(海水を含む)に浮上しており、胃です早く崩解されて消化吸収が円滑で、また、投与された飼料が栄養源として利用されず、未消化の飼料が排せつされることを最小化して、海洋汚染(富栄養化)を防止し、飼料係数が低く、成長性(魚類の体重増加)を改善することができる。
したがって、本発明は、海洋汚染の主な原因であるモイスト飼料(MP、Moisture Pellet)の代わりに、胃での崩解、消化、及び吸収効率が向上した養魚用ペレット飼料及びその製造方法を提供することにその目的がある。
本発明は、成形されたペレット(Pellet)飼料に酵素がコーティングされた養魚用ペレット飼料を提供することを目的とする。
また、本発明は、ペレット飼料を成形した後、酵素を前記成形したペレット飼料にコーティングする養魚用ペレット飼料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の製造方法により製造された養魚用ペレット飼料は、養魚場で魚類を養殖するに当たって、水(海水を含む)では徐々に分散し、胃ではす早く崩解されて消化効率を上げ、飼料係数を低下させることができる。さらに、本発明によるペレット飼料を用いると、養魚コストが低減され、成長性(魚の体重増加)を改善でき、海洋汚染の主犯といえるモイスト飼料(MP)の代わりとして効果的に使用可能である。
上方はMP(モイストペレット)飼料により畜養しているヒラメであり、下方は実施例1の酵素をコーティングしたペレット飼料により畜養しているヒラメを撮影した写真である。 実施例1の酵素をコーティングしたペレット飼料を摂餌させた後、1時間30分経過して解剖して撮影した写真である[摂餌させたペレットが崩解されて半固体の状態になったのを確認]。 実施例1の酵素をコーティングしたペレット飼料で摂餌させた後、2時間経過して解剖して撮影した写真である[摂餌させたペレットが完全に崩解されたことを確認]。 従来のペレット飼料を対照群として摂餌させた後、6時間経過して解剖して撮影した写真である。
以下に、本発明をより詳しく説明する。
本発明は、ペレット飼料を押し出した後、酵素でコーティングすることにより、水で一定時間が経過して徐々に溶け、魚類の胃です早く崩解されて、優れた崩壊と消化効率を有する養魚用ペレット飼料の製造方法に関する。
本発明の技術的特徴は、エクストルーダーペレット飼料に酵素がコーティングされた養魚用ペレット飼料、及びその製造方法にある。
より詳細に説明すると、本発明の方法によりペレット飼料を押し出した後、その表面を酵素でコーティングすると、これら酵素がペレットの表面に吸着され、魚類が摂餌する時、表面に吸着されていた酵素が魚類の胃液により活性化されて、崩解、及び消化効率が著しく改善される。
本発明に適している酵素は、α−アミラーゼ、マルトジェニックアミラーゼ、β−アミラーゼ、セルラーゼ、β−グルカナーゼ、グルコアミラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、ラクターゼ、キシラナーゼ、キトサナーゼ、β−マンナーゼなどの糖分解酵素と、リパーゼなどの脂肪分解酵素と、フィターゼなどの加リン酸分解酵素と、アルカリ性プロテアーゼ、酸性プロテアーゼ、中性プロテアーゼ、植物性プロテアーゼ、ブロメラインなどの蛋白質分解酵素であるが、これに限定されず、これらの酵素を1種、または2種以上で使用することができる。
また、エクストルーダーペレット飼料に酵素を、エクストルーダーペレット飼料100重量部に対して0.001〜20重量部、または1〜200,000単位で使用してコーティングすることが好ましく、さらに好ましくは0.001〜7重量部、または1〜100,000単位が良い。酵素の量が0.001重量部よりも少ない場合は所望する効果を達成し難く、20重量部よりも多い場合は流通中に酵素作用の抑制が不可能である。
さらに、酵素を油脂類(動物性油脂類または植物性油脂類)に懸濁するか、皮膜形成剤と共に水に分散させるか、酵素水溶液を作って、エクストルーダーペレット飼料にコーティングすることが好ましい。特に、動物性油脂類または植物性油脂類は、牛脂、豚脂、魚油、羊脂、鶏脂、トウモロコシ油、大豆油、レシチン、綿実油、菜種油、食用残油(精製されたもの)、ヤシ油、ヒマワリ油、パーム油、米糠油であるが、これに限定されず、これをエクストルーダーペレット飼料100重量部に対して0.1〜15重量部使用すると、コーティングが全般的に均等になるため好ましい。
また、皮膜形成剤は、天然ガム、グアーガム、セルロース、アルギン酸塩、キトサン塩、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、HPMC、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメチルカルバミド、ゼラチン、リグニンスルホン酸塩、寒天、カラギナン、ヒドロキシエチルセルロース、及びポロキサマーの群から1または1より多く選択されたものが好ましく、エクストルーダーペレット飼料100重量部に対して0.001〜10重量部で使用され、皮膜の安全性が保証される。
このように、本発明によってペレット飼料を押し出した後にコーティングする方法は、製造過程における押出(温度120〜170℃)段階(エクストルーダー(Extruder)通過)で酵素が不活性化することを防止することができる。また、本発明は、押出工程前の粉砕段階、または混合段階で酵素を飼料原料と配合する方法とは異なっているので、酵素がペレットの内部に深く配合されるのではなく、ペレットの表面に付着されるため、長期に及ぶ流通期間中に酵素活性機序が作用することがなく、デンプンの結着力を低下することがないため、ペレットが崩れず、ペレットの成形状態が損傷なく維持される。さらに、本発明による表面が酵素でコーティングされているペレット飼料は、胃ではす早く崩解されるため、消化効率が向上し、飼料係数が低く、飼料有用性を高め、排せつされる未消化の糞を減らすため、海洋汚染も防止され、魚の成長速度も速くなった。
特に、油脂類で1次コーティングして、酵素水溶液または分散液で2次コーティングするか、酵素水溶液または分散液を油脂類、皮膜形成剤、及び乳化剤と混ぜ合わせて作られた乳剤でコーティングすると、畜養のために飼料を水に投げた時、ペレットの表面の一部が水に溶けてしまうという問題を解決することができた。
したがって、本発明は、養魚用ペレット飼料の表面に油脂類で1次コーティングして、酵素水溶液または分散液で2次コーティングするか、または酵素水溶液または分散液を油脂類、皮膜形成剤、及び乳化剤を混ぜ合わせて作られた乳剤でコーティングした養魚用ペレット飼料及びその製造方法も含む。
本発明に適している乳化剤は、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、エタノール抽出液、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エステルからなる群から1、または1より多く選択されたものが好ましいが、特に限定されない。酵素乳剤の製造時、エクストルーダーペレット飼料100重量部に対して、酵素0.001〜20重量部または1〜200,000単位、油脂類0.1〜15重量部、皮膜形成剤0.001〜5重量部、及び乳化剤0.05〜10重量部を好適に使用する。
さらに、本発明は、エクストルーダーペレット飼料に皮膜形成剤で1次コーティングし、油脂類で2次コーティングし、酵素で3次コーティングするか、エクストルーダーペレット飼料に油脂類で1次コーティングし、皮膜形成剤で2次コーティングし、酵素で3次コーティングするか、エクストルーダーペレット飼料に乳化剤で1次コーティングし、油脂類で2次コーティングし、酵素で3次コーティングするか、またはエクストルーダーペレット飼料に乳化剤で1次コーティングし、酵素で2次コーティングすることにより、養魚用ペレット飼料を製造する方法も含む。
コーティング用酵素水溶液は、酵素を酵素活性(単位)に応じて0.001〜20%の濃度で水に溶解して用意する。酵素が水に溶解しない場合は、酵素溶液は懸濁液の状態で製造して撹拌しながらコーティングする。それぞれの酵素の単一水溶液をコーティングしてもよく、使用する全ての酵素を合剤した水溶液をコーティングしてもよい。また、酵素水溶液または懸濁液だけでなく、油脂類(植物性油脂または動物性油脂)と酵素水溶液を単純混合して撹拌器で継続的に撹拌しながらコーティングしてもよく、親油性乳化剤を用いてO/W型の乳剤を作ってコーティングしてもよい。
養魚場にペレットを投げると、通常、約10分以内に魚類が全部摂餌するため、水(海水)に投げた時、少なくとも10〜15分の間、水(海水)でペレット飼料が溶けないことが養魚には理想的である。さらに、養魚場で飼料を過剰に投げて魚類が摂餌しないペレット飼料を回収するために、ペレット飼料は少なくとも30分間は水(海水)で溶解せずに損傷のない形状を維持しなければならない。
上述したように、本発明は、酵素水溶液または酵素粉末の懸濁液を、エクストルーダーペレット飼料にコーティングすることが好ましい。また、ペレットの表面に付着された酵素は、流通または保管期間中にペレットの内部に少しずつ浸透して活性化し、水にす早く溶ける虞がある。ペレットの表面に酵素が付着した状態を維持し、酵素がペレットに浸透しないように、エクストルーダーペレット飼料に油脂類を1次コーティングした後、酵素水溶液または懸濁液を2次コーティングすることがさらに好ましい。そのため、ペレット飼料にコーティングされた酵素は、ペレット飼料が魚類の胃液に接触するまでは活性化されない。さらに、エクストルーダーペレット飼料を、水に酵素を分散させ、油脂類、皮膜形成剤、及び乳化剤と混ぜ合わせて製造した酵素乳剤でコーティングすることが望ましい。このようなコーティングされたペレット飼料は水に容易に溶解されず、魚類の胃で素早く崩壊するため、飼料の消化及び吸収を促進し、飼料係数が低く、魚類の成長能力を改善することができる。これらの効果は、微小粒子の形状で拡散され、塗布膜の外側に付着した酵素を含有する水溶液或いは懸濁液を形成する油脂類、乳化剤、及び皮膜形成剤の作用に帰するものである。
一方、魚類は、その生理的現象によって、肉食性魚類と草食性魚類の2つのグループに分類される。大部分の魚類は肉食性魚類であり、これら肉食性魚類は炭水化物(デンプン)を分解してエネルギー源として利用できず、通常、消化されない炭水化物は体外に排せつされ、プロテアーゼも分泌しないか、植物性蛋白質(グルテン)を分解できるプロテアーゼも極微量しか分泌できない。
2009年1月、韓国の農林水産食品部国立水産科学院で発表した『高効率の配合飼料の開発及び実用化研究−I』(科学院刊行物番号TR−2009−AQ−001)58頁の飼料原料ごとの消化効率の研究では、白色魚粉(スケトウダラ)、白色魚粉(タラ)、茶色魚粉(カタクチイワシ)、茶色魚粉(雑魚)、茶色魚粉(イワシ)などに由来する蛋白質(actin、myogen、tropomyogen、actomyogen)は消化効率が90%以上であるが、穀類飼料源、大豆粕(glycinin、conglycinin)とコーン−グルテン(corn−gluten)の粗蛋白質は消化効率が70%以下であると発表した。しかし、植物性蛋白質を70%程度消化したことは、魚類がこれら蛋白質を分解できる酵素を自ら分泌したか、魚類由来の動物性蛋白質を分解できるプロテアーゼの副作用で植物性蛋白質を分解したかに関する報告はないが、畜養経験と現在までに発表された文献に基づいて、プロテアーゼの副作用による分解であると判断される。
したがって、魚類が分泌できない酵素をペレット飼料と混合することは、エクストルーダーペレットに用いられるデンプンやグルテンを分解するだけでなく、エクストルーダーペレットを溶解するのにも必須である。しかし、これら酵素の不活性化温度は110℃(酵素蛋白質の場合は70℃)が最大温度であるため、ペレット飼料の製造時の押出し段階(120〜170℃)で全部不活性化し、酵素を配合しても効果がなかった。しかし、ペレット飼料を押し出し(押出し段階を経た後)してコーティングすると、酵素の不活性化も完全に防止することができる。
噴霧式、浸漬式、吸着式を含むコーティング方式に限定さないが、ペレット飼料を均一にコーティングするには噴霧式が最もよい。
本発明は、このように製造されたペレット飼料で養殖する養魚の畜養方法も含む。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1:エクストルーダーペレット押し出し後の酵素溶液による1次コーティング
(I)エクストルーダーペレット飼料組成物
魚粉(チリ産超最高級品) 70.0重量%
小麦粉(全粒粉) 4.0重量%
α−デンプン 7.0重量%
脱皮大豆粕 2.0重量%
イカ肝粉 2.0重量%
トウモロコシ抽出グルテン 3.0重量%
サケ油 2.0重量%
総合ビタミン及び総合ミネラル 0.5重量%
水蒸気 9.5重量%
(II)混合及び粉砕
(I)のペレット飼料組成物を混合器に入れて20分間均一に混和した後、粉砕機に移して30分間稼動して80メッシュになるように粉砕した。
(III)エクストルーダー(Extruder)及び冷却
(II)で得られた粉砕された組成物をエクストルーダーに入れて水蒸気を注入して押し出し、直径9〜10mmのペレットを押し出し、エクストルーダーペレットをエアークーラーで冷却した。
(IV)酵素溶液及び酵素溶液による1次コーティング
(1)酵素溶液の製造
a.水溶液の製造
押し出されたペレット飼料2500gに対して、α−アミラーゼ0.2gと酸性プロテアーゼ0.4gを配合し、適量の水を加えて100gにした。
b.油脂類に酵素溶液を乳化する方法
エクストルーダーペレット飼料2500gに対して、α−アミラーゼ0.2gと酸性プロテアーゼ0.4g、サケ油100gを調合し、撹拌器が備えられた加温できる容器に入れた後、撹拌しながら40〜60℃に加温した。
c.O/W型乳剤を製造する方法
エクストルーダーペレット飼料2500gに対して、α−アミラーゼ0.2g、酸性プロテアーゼ0.4g、水60gを混合して70℃に加温した。これとは別に、魚油20g、グリセリン脂肪酸エステル2.4g、ソルビタン脂肪酸エステル1.6gを入れて70℃に加温した後、これら2つの溶液をホモミキサーで乳化してO/W型乳剤を製造した。
(2)コーティング方法
a.噴霧式(スプレー(Spray)式)コーティング方法:(1)で製造した酵素溶液を(III)のエクストルーダーペレット1000gに対して、20〜30gを噴射式(スプレー式)によりコーティングした。
b.吸着式コーティング方法:撹拌が可能なコーティングパン(医薬品製造用)に(III)のエクストルーダーペレット1000gを入れて、コーティングパンを回しながら(1)の工程aで製造した酵素水溶液20gを少量ずつ噴霧してコーティングした。
c.浸漬式コーティング方法:(1)の工程aで製造した酵素溶液に(III)のエクストルーダーペレットを入れて1秒後に取り出した。酵素溶液をペレット1000gに対して、20〜30gだけコーティングされるように浸漬速度を1秒以下に調節することが重要である。
(V)崩解度試験
人工胃液の製造:水に10%塩酸を加えてpHが3.0(魚類の胃液:pH2.6〜3.8)になるように製造した。
崩解度試験機:試験用ペレットを100mlの三角フラスコに入れ、水(海水)または人工胃液を80ml加えた後、150回/分の速度で左右運動するシェーカー(shaker)に載置して実験した。
(VI)崩解度試験結果
コーティング処理されていないペレットは、水に曝してから23時間後に溶け始め、人工胃液では27時間経過した後に完全に崩解されたが、コーティング処理したペレットは、水(海水)に曝してから5分以内に表面から溶け始めてペレットが粉々になり、人工胃液では1時間10分が経過した後に完全に崩解された[表1]。
酵素を水溶液として製造したり、油脂類に懸濁したり、O/W型の乳濁液として製造したりし、コーティング方式を噴霧式、吸着式、浸漬式にして崩解度試験をした結果、何れも特に差はなかった[表1]。
Figure 2012532602
(VII)畜養試験
飼育中のヒラメを(試験前に胃の中を空っぽに維持するために)24時間絶食させた後、コーティングしなかったエクストルーダーペレットと酵素コーティングをしたエクストルーダーペレットを飼育中のヒラメに別に別に摂餌させた[図1]。1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、及び12時間経過した後に、それぞれ解剖した。酵素コーティングをしたペレットを食べたヒラメの胃では、ペレットは1時間以内に崩解し始め、1時間30分後には摂餌したものがかなり崩解されて、半固体の状態になり[図2]、2時間後にはコーティングしたペレットは完全に崩解されたが[図3]、コーティング処理しなかったペレットは6時間が過ぎても崩解されず、形をそのまま維持しながら、摂餌させた時の大きさよりも1.7倍膨らんでおり、スポンジのような弾性があった[図4]。12時間後にコーティング処置しなかったペレットは、崩解し始め、ペレットの原型が溶けて半固体の状態になった。
一方、図1の上欄はMP飼料(モイストペレット)で畜養したヒラメであり、下欄は実施例1の酵素でコーティングしたエクストルーダーペレット飼料で畜養したヒラメの写真である。本発明によるペレット飼料で畜養したヒラメは、MPで畜養されたヒラメよりも、色も良く、つやがあり、いきがよいことが確認できる。
実施例2:エクストルーダーペレット成形後の1、2次コーティング
(I)エクストルーダーペレット飼料の組成物と成形方法は実施例1と同様である。
(II)酵素溶液の製造
エクストルーダーペレット飼料2500gに対して、α−アミラーゼ0.4g、酸性プロテアーゼ0.5g、リパーゼ0.1gを混合して水を加えて100gにした。
(II)コーティング方法
エクストルーダーペレット飼料100重量部に対して、2〜3重量部に増量されるようにエクストルーダーペレット飼料に魚油(サケ油)を噴射して、1次コーティングされたエクストルーダーペレットを形成し、再び前記酵素溶液をエクストルーダーペレット飼料100重量部に対して、2〜3重量部に増量されるように2次コーティングした。
本発明によれば、このようにペレット飼料を油脂類で1次コーティングすることにより、ペレット飼料の表面に油脂類の薄膜が形成されて、α−アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼなどがペレットの内部に浸透できなくなり、水(海水)ではゆっくり溶け、人工胃液ではす早く溶けるという効果を保証することができる。
(III)崩解度試験
崩壊度試験は実施例1と同じ方法で実施した。
(VI)崩解度試験結果
対照群である1、2次コーティングをしなかったペレット飼料は、23時間後に水に溶け始め、人工胃液では27時間後に完全に崩解された。一方、1、2次コーティングを実施したペレット飼料は、水(海水)では15分後からペレットの表面がでこぼこになって粉々になった。人工胃液では、コーティングされたペレット飼料は1時間40分後に完全に崩解され、ペレットが押し出される前の元の飼料の粉末サイズ(80メッシュ)になって水に分散された。また、魚油の代わりに大豆油、トウモロコシ油などの植物性油脂類をペレット飼料に1次コーティングしても、崩解時間は魚油で1次コーティングしたペレット飼料と同一であった。
(V)畜養試験
実施例1と同様に、24時間絶食させたヒラメに1、2次コーティングをしたペレット飼料を食べさせた後、毎時間ごとに一匹ずつ解剖した。コーティングされたペレット飼料は、1時間後に崩解が始まり、2時間後には完全に崩解されて半固体の状態になり、4時間後には半固体の状態のペレット飼料は胃には残っておらず、腸に移った。
実施例3:エクストルーダーペレット成形後の酵素乳剤コーティング
(I)エクストルーダーペレット飼料の組成物とその製造方法は実施例1と同様である。
(II)酵素乳剤の製造
エクストルーダーペレット飼料2500gに対して、α−アミラーゼ0.2g、酸性プロテアーゼ0.5g、リパーゼ0.1g、魚油20g、ソルビタン脂肪酸エステル60gを混合して水を加えて100gにした。
水を加える前に、水にHPMC、キトサン塩、アルギン酸塩などの皮膜形成剤を、エクストルーダーペレット飼料2500gに対して、それぞれ0.1〜2gずつ入れて溶解させて、酵素乳剤の製造に用いた。
(III)コーティング方法
エクストルーダーペレット2500gをコーティング機に入れて、パンを回しながら(II)の酵素乳剤100gを15分間噴射して、コーティングされたペレット飼料を得た。
(IV)崩解度試験結果
コーティング処理しなかったペレット飼料は、水では23時間後に溶け始め、人工胃液では27時間後に完全に崩解された。一方、酵素乳剤をコーティングしたペレット飼料は水では25分間崩解されることがなく、人工胃液では1時間50分後に完全に崩解された。
さまざまな要因のいくつかの組合せ(皮膜形成剤の種類、油脂の種類、及び乳化剤の種類を異なるようにする)を実験した結果、崩解時間の遅延差は、水(海水)では1〜30分であり、人工胃液では1時間50分であった。
(V)畜養試験
実施例1と同様に、24時間絶食させたヒラメに酵素乳剤でコーティングしたペレット飼料を食べさせた後、毎時間ごとに一匹ずつ解剖した。コーティングされたペレット飼料は、1時間後に崩解が始まり、2時間後には完全に崩解されて半固体の状態になり、4時間後には半固体の状態のペレット飼料は胃にはほとんど残っておらず、大部分は腸に移った。
また、実質的な成長性畜養試験を行うために、実施例3のエクストルーダーペレットを大量製造して、8月1日から12月30日まで5ケ月間済州道の養殖場での成長性(魚の体重増加)に対する畜養試験で用い、その際、モイスト飼料(MP)を対照群として用いた。
ヒラメは22〜26℃(8〜12月)で摂餌活動が活発であり、その時期に飼料の種類に応じて成長速度が大きく異なり、20℃以下の水温ではモイスト飼料(MP)とエクストルーダーペレット飼料とでは成長性の差がないという、国立水産科学院が2009年1月科学院刊行物(TR−2009−AQ−001)に掲載した報告により、最適水温で畜養試験を実施した。
魚の体重300〜400gのヒラメを2つの水槽に入れ、(乾燥重量に基づいて)同一重量の実施例3(SEP)のペレット飼料とモイスト飼料(MP)を1日2回それぞれの水槽のヒラメに摂餌した。成長性(魚の体重の増加)は、1ケ月間隔で毎日ヒラメの体重を測定し、測定値から平均を算出することによって評価された。
5ヶ月後の魚の体重の増加に関しては、両飼料(MPとSEP)において差はほとんどなかったが、実施例3のペレット飼料を摂餌させたヒラメは色もよく、つやがあり、いきがよかった。
実施例4:エクストルーダーペレット成形後の1、2、3次コーティング
(I)エクストルーダーペレット飼料の組成物と成形方法は実施例1と同様である。
(II)酵素溶液の製造
エクストルーダーペレット飼料2500gに対して、α−アミラーゼ0.4gと酸性プロテアーゼ0.1gを混合して水を加えて100gにした。
(III)皮膜形成剤の製造
エクストルーダーペレット飼料2500gに対して、HPMC2gを測り、適当な容器に入れて水を加えて100gにした後、ゆっくり撹拌させて完全に透明な溶液を作った。
(IV)油脂の製造
サケ油をそのまま使用した。
(V)乳化剤の製造
HLB値が4.3であるソルビタン脂肪酸エステルを使用した。
(VI)コーティング方法
a.皮膜形成剤による1次コーティング、油脂類による2次コーティング、酵素溶液による3次コーティング
エクストルーダーペレット2500gをコーティングパンに入れて、コーティングパンを回しながら(III)の皮膜形成剤25gを10分間徐々にペレットに噴射して熱風(80℃)を用いて乾燥した後、(IV)のサケ油50gを皮膜形成剤でコーティングされたペレットに噴射し、(II)の酵素溶液50gをスプレーしてコーティングした。
b.油脂類による1次コーティング、皮膜形成剤による2次コーティング、酵素溶液による3次コーティング
1次コーティング剤としてサケ油を、2次コーティング剤として皮膜形成剤を、3次コーティング剤として酵素溶液を用いたことを除いては、前記aと同じ方法でコーティングを行った。
c.乳化剤による1次コーティング、油脂類による2次コーティング、酵素溶液による3次コーティング
エクストルーダーペレット2500gをコーティングパンに入れてコーティングパンを回しながら(V)の乳化剤20gを圧力スプレーでペレットにゆっくり噴射した後、サケ油50gを同じ方法で噴射し、前記(II)の酵素溶液50gを乳化剤とサケ油でコーティングされたペレットに噴射した。
d.乳化剤による1次コーティング、酵素溶液による2次コーティング
エクストルーダーペレット2500gをコーティングパンに入れてコーティングパンを回しながら(V)の乳化剤50gを10分間徐々に圧力スプレーでペレットに噴射した後、(II)の酵素溶液50gを噴射した。
(VII)崩解度試験結果
コーティング方法a、bによるペレット飼料は、水では暴露してから15分後に溶け始め、人工胃液では暴露してから1時間15分後に完全に崩解され、コーティング方法cによるペレット飼料は、水では暴露してから17分後に溶け始め、人工胃液では暴露してから1時間12分後に完全に崩解され、コーティング方法dによるペレット飼料は水では暴露してから5分後に溶け始め、人工胃液では暴露してから56分後に完全に崩解された。
(VIII)畜養試験
実施例1と同じ方法で24時間絶食させたヒラメに酵素乳剤でコーティングしたペレット飼料を食べさせた後、毎時間ごとに一匹ずつ解剖した。コーティングされたペレット飼料は、1時間後には崩解が始まり、2時間後には完全に崩解されて半固体の状態になり、6時間後には胃には半固体の状態のペレット飼料がほとんど残っておらず、ほとんどが腸に移った。
本発明により製造したペレット飼料をモイスト飼料(MP)の代わりに用いて畜養すると、魚類の成長速度はモイスト飼料(MP)と同一であるため、畜養コストが低減され、摂餌した後、崩れた飼料排出物と飼料を消化しなかった魚類の排せつ物による海洋汚染を効果的に防止し、水系の疾病発生率が顕著に低下するため、養殖環境が改善される。
III)コーティング方法
エクストルーダーペレット飼料100重量部に対して、2〜3重量部に増量されるようにエクストルーダーペレット飼料に魚油(サケ油)を噴射して、1次コーティングされたエクストルーダーペレットを形成し、再び前記酵素溶液をエクストルーダーペレット飼料100重量部に対して、2〜3重量部に増量されるように2次コーティングした。
本発明によれば、このようにペレット飼料を油脂類で1次コーティングすることにより、ペレット飼料の表面に油脂類の薄膜が形成されて、α−アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼなどがペレットの内部に浸透できなくなり、水(海水)ではゆっくり溶け、人工胃液ではす早く溶けるという効果を保証することができる。
IV)崩解度試験
崩壊度試験は実施例1と同じ方法で実施した。
)崩解度試験結果
対照群である1、2次コーティングをしなかったペレット飼料は、23時間後に水に溶け始め、人工胃液では27時間後に完全に崩解された。一方、1、2次コーティングを実施したペレット飼料は、水(海水)では15分後からペレットの表面がでこぼこになって粉々になった。人工胃液では、コーティングされたペレット飼料は1時間40分後に完全に崩解され、ペレットが押し出される前の元の飼料の粉末サイズ(80メッシュ)になって水に分散された。また、魚油の代わりに大豆油、トウモロコシ油などの植物性油脂類をペレット飼料に1次コーティングしても、崩解時間は魚油で1次コーティングしたペレット飼料と同一であった。
VI)畜養試験
実施例1と同様に、24時間絶食させたヒラメに1、2次コーティングをしたペレット飼料を食べさせた後、毎時間ごとに一匹ずつ解剖した。コーティングされたペレット飼料は、1時間後に崩解が始まり、2時間後には完全に崩解されて半固体の状態になり、4時間後には半固体の状態のペレット飼料は胃には残っておらず、腸に移った。

Claims (19)

  1. 魚粉、小麦粉、及びデンプンを含む、エクストルーダーペレット(Pellet)飼料に酵素がコーティングされることを特徴とする養魚用ペレット飼料。
  2. 前記酵素は、α−アミラーゼ、マルトジェニックアミラーゼ、β−アミラーゼ、セルラーゼ、β−グルカナーゼ、グルコアミラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、ラクターゼ、キシラナーゼ、キトサナーゼ、β−マンナーゼ、リパーゼ、フィターゼ、アルカリ性プロテアーゼ、酸性プロテアーゼ、中性プロテアーゼ、植物性プロテアーゼ、及びブロメラインからなる群から1または1より多く選択されたことを特徴とする請求項1に記載の養魚用ペレット飼料。
  3. エクストルーダーペレット飼料100重量部に対して0.001〜20重量部、または1〜200,000単位の酵素がエクストルーダーペレット飼料にコーティングされることを特徴とする請求項1に記載の養魚用ペレット飼料。
  4. エクストルーダーペレット飼料が、油脂類により1次コーティングされ、酵素により2次コーティングされることを特徴とする請求項1に記載の養魚用ペレット飼料。
  5. エクストルーダーペレット飼料が、酵素、油脂類、皮膜形成剤、及び乳化剤で製造された乳剤によりコーティングされることを特徴とする請求項1に記載の養魚用ペレット飼料。
  6. 前記油脂類は、牛脂、豚脂、魚油、羊脂、鶏油、トウモロコシ油、大豆油、レシチン、綿実油、菜種油、ヤシ油、ヒマワリ油、パーム油、及び米糠油からなる群から1または1より多く選択されたことを特徴とする請求項5に記載の養魚用ペレット飼料。
  7. 前記皮膜形成剤は、天然ガム、グアーガム、セルロース、アルギン酸塩、キトサン塩、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、HPMC、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメチルカルバミド、ゼラチン、リグニンスルホン酸塩、寒天、カラギナン、ヒドロキシエチルセルロース、及びポロキサマーからなる群から1または1より多く選択されたことを特徴とする請求項5に記載の養魚用ペレット飼料。
  8. 前記乳化剤は、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、エタノール抽出物、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エステルからなる群から1または1より多く選択されたことを特徴とする請求項5に記載の養魚用ペレット飼料。
  9. 前記ペレット飼料が、皮膜形成剤により1次コーティングされ、油脂類により2次コーティングされ、酵素により3次コーティングされることを特徴とする請求項1に記載の養魚用ペレット飼料。
  10. 前記ペレット飼料が、油脂類により1次コーティングされ、皮膜形成剤により2次コーティングされ、酵素により3次コーティングされることを特徴とする請求項1に記載の養魚用ペレット飼料。
  11. 前記ペレット飼料が、乳化剤により1次コーティングされ、油脂類により2次コーティングされ、酵素により3次コーティングされることを特徴とする請求項1に記載の養魚用ペレット飼料。
  12. 前記ペレット飼料が、乳化剤により1次コーティングされ、酵素により2次コーティングされることを特徴とする請求項1に記載の養魚用ペレット飼料。
  13. 魚粉、小麦粉、及びデンプンを含むペレット(Pellet)飼料を押し出した後、酵素を前記エクストルーダーペレット飼料にコーティングすることを特徴とする養魚用ペレット飼料の製造方法。
  14. エクストルーダーペレット飼料を油脂類により1次コーティングし、酵素により2次コーティングすることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記酵素を動物性油脂類または植物性油脂類に乳化させて前記ペレットをコーティングすることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  16. 前記酵素を皮膜形成剤と共に水に分散させるか、水溶液を作って前記ペレット飼料をコーティングすることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  17. 前記酵素は、油脂類、皮膜形成剤、及び乳化剤を用いて乳剤を製造して前記ペレット飼料をコーティングすることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  18. エクストルーダーペレットを乳化剤により1次コーティングし、酵素により2次コーティングすることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  19. 魚の畜養方法において、
    請求項1から12のうち何れか1項に記載の前記ペレット飼料で養殖することを特徴とする魚の畜養方法。
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