JP2012528102A - セフトビプロールメドカリルの製造方法 - Google Patents

セフトビプロールメドカリルの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、有機化合物、特に、(6R,7R)−7−[(Z)−2−(5−アミノ−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル)−2−ヒドロキシイミノ−アセチルアミノ]−8−オキソ−3−[(E)−(R)−1’−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)−2−オキソ−[1,3’]ビピロリジニル−3−イリデンメチル]−5−チア−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム(セフトビプロールメドカリル)の製造方法、ならびに一般式(1)および一般式(2)の化合物、化合物それ自体、および本発明に記載の製造工程における中間体に関する。

Description

本発明は、有機化合物、特に、(6R,7R)−7−[(Z)−2−(5−アミノ−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル)−2−ヒドロキシイミノ−アセチルアミノ]−8−オキソ−3−[(E)−(R)−1’−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)−2−オキソ−[1,3’]ビピロリジニル−3−イリデンメチル]−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸ナトリウム(セフトビプロールメドカリル)の製造方法、ならびに一般式(1)および一般式(2)の化合物、化合物それ自体、および本発明に従う製造における中間体に関する。セフトビプロールメドカリルは、顕著な抗菌性を有する非経口用セファロスポリンである。その全体像は、例えば、Current Opinion in Pharmacology 2006年、第6巻、480−485頁に示されている。
セフトビプロールメドカリルの製造方法は、それ自体公知である。既存技術により公知である方法は、7−アミノセファロスポラン酸から出発して、十分な純度を有する一般式(1)のセフトビプロールメドカリルを得るには、多数の中間段階を単離し、精製しなければならないという共通の特色を有する。
Figure 2012528102
一般式(1)の化合物は、それ自体公知であり、例えば、WO99/65920に記載されている。細菌性感染症、特に、メチシリン耐性スタフィロコッカス・オウレウス(Staphylococcus aureus)株によって引き起こされる感染症の治療および予防に使用される。
WO99/65920は、セフトビプロールメドカリルの製造方法の最後のステップとして、メドカリルプロドラッグ単位が一般式(2)の化合物に導入される反応を記載している。
Figure 2012528102
一般式(2)の化合物は、同様にそれ自体公知であって、例えば、EP0849269A1に記載されている。EP0849269A1によれば、一般式(2)の化合物の製造は、(2R,6R,7R)−t−ブトキシカルボニルアミノ−3−ホルミル−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクト−3−エン−2−カルボン酸ベンズヒドリルエステルから出発して、(1’−アリルオキシカルボニル−2−オキソ−[1,3’]ビピロリジニル−3−イル)−トリフェニルホスフォニウムブロミドとのWittig反応により実施される。この反応により形成される△2反応生成物は、スルホオキシデーションおよび続いての還元により所望の△3異性体に異性化され、その後、ベンズヒドリルエステルからトリフルオロ酢酸で脱保護される。7位におけるアシル化は、(Z)−(5−アミノ−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル)−トリチルオキシイミノチオ酢酸S−ベンゾチアゾール−2−イルエステルとの反応により実施される。一般式(2)の化合物は、続いて保護基を除去することにより得られる。
EP1067131A1は、トルエンまたはトルエンおよび塩化メチレンの混合物中においてテトラヒドロフラン中のt−酪酸のアルカリ金属塩を添加することにより、イリドを形成させることを記載している。この方法により、塩基が溶液として添加可能である。反応温度−70℃での対応するアルデヒドとのイリドの反応が記載されている。
EP0841339A1は、セファロスポリン誘導体およびその製造方法を記載している。同様に、WO95/29182は、セファロスポリンの製造のための中間体生成物を開示している。
WO01/90111には、デアセチル−7−アミノセファロスポラン酸から出発して、N,N−ジメチルホルムアミド中において(Z)−(5−アミノ−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル)−トリチロキシイミノチオ酢酸S−ベンゾチアゾール−2−イルエステルでアシル化することにより、次いで、塩化メチレン中においてジフェニルジアゾメタンでin situエステル化を行って対応するベンズヒドリルエステルを得、ヘキサンを加えてこれを沈殿させ、単離する数段のステップで、セフトビプロールメドカリルを製造することがさらに記載されている。次のステップでは、この生成物は、塩化メチレン/水中においてTEMPO/NaOClで、またはテトラヒドロフラン/塩化メチレン中において二酸化マンガンで、対応するアルデヒドに酸化される。次の反応ステップは、塩化メチレン/トルエン/テトラヒドロフラン中において−78℃で、反応が実施される、3−ビニル置換誘導体を得るためのWittig反応を含む。粗生成物を撹拌してエタノールで抽出し、塩化メチレン/t−ブチルメチルエーテルから再結晶化させるかまたはクロマトグラフィーで精製する。WO01/90111に記載の方法に従い、Wittig反応は、塩化メチレン、トルエンおよびテトラヒドロフランの複雑な混合物中において−80から−70℃の低温で実施される。反応が製造スケールで行われる場合、使用する溶媒の再生が困難となるために、このことが顕著な欠点となる。
国際公開第99/65920号 欧州特許出願公開第0849269号明細書 欧州特許出願公開第1067131号明細書 欧州特許出願公開第0841339号明細書 国際公開第95/29182号 国際公開第01/90111号
Current Opinion in Pharmacology 2006年、第6巻、480−485頁
既存の技術で公知の合成法の欠点は、一般式(2)または一般式(1)の化合物が、複雑な合成ステップを含む多段の工程を経由して製造され、全体としての収率が良くないことである。さらに、保護基を含む操作が必要となる。
驚くべきことに、一般式(1)および一般式(2)の化合物が、産業用スケールであっても少ないステップで実施できる方法を経由して製造し得ることが今般発見された。
明確に記述されない限り、それぞれの場合に、本発明の文脈における以下の記述は、前記化合物それ自体およびその薬学的に許容される塩に関する。
したがって、本発明は、一般式(1)の化合物の製造方法であって、
Figure 2012528102
少なくとも以下のステップ(a)、(b)および(c):
(a)一般式(3)の化合物
Figure 2012528102
(式中、QおよびQは、互いに独立に、水素原子またはシリル基を表し、特に、QおよびQは、互いに独立に、シリル基を表し、またはQが水素原子およびQがシリル基を表す。)
を、一般式(4)の化合物
Figure 2012528102
(式中、Rは、5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル基を表す。)
と反応させて、一般式(5)の化合物
Figure 2012528102
(式中、Q、QおよびRは、上記で定義した通りである。)
を得るステップ、
(b)一般式(5)の化合物と一般式(6)の化合物
Figure 2012528102
(式中、Rは、ヒドロキシ保護基を表し、Yは、活性化官能基を表す。)
とを反応させて、Qがシリル基の場合、必要な場合には、保護基の除去の後に、一般式(7)の化合物
Figure 2012528102
(式中、R、QおよびRは、上記で定義した通りである。)
を得るステップ、ならびに、
(c)一般式(7)の化合物を一般式(1)の化合物に変換するステップ
を含む方法に関する。
驚くべきことに、Rが5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメチルカルボニル基である式(4)の化合物は、ステップ(a)に直接使用し得る。メドカリル基のエステル結合が、このステップの塩基性条件下で非常に不安定であろうことが予想され得る。
本発明に従う方法は、少なくともステップ(a)、(b)および場合により(c)を含む。さらに、本発明に従う方法は、それ以上のステップ、例えば、保護基操作をも含む。この点において、これらのそれ以上のステップが、ステップ(a)、(b)および(c)の前または後に実施されることが可能である。しかし、これらのそれ以上のステップを、ステップ(a)と(b)の間、またはステップ(b)と(c)の間で実施することも同様に可能である。
本発明に従う方法は、一般式(1)の化合物の製造を、簡単な方法で、高純度で行うことを可能とする。
本発明に従う方法は、ステップ(a)、すなわち、一般式(3)の化合物
Figure 2012528102
(式中、QおよびQは、互いに独立に、水素原子またはシリル基を表し、特に、QおよびQは、互いに独立に、シリル基を表し、またはQが水素原子およびQがシリル基を表す。)
と一般式(4)の化合物
Figure 2012528102
(式中、Rは、5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメチルカルボニル基(DMDO)を表す。)
とで一般式(5)の化合物
Figure 2012528102
(式中、Q、QおよびRは、上記で定義した通りである。)
を得る反応を含む。
本発明によれば、ステップ(a)に従う反応は、当業界に公知の方法で実施し得る。この反応では、一般式(3)の化合物を、一般式(4)のホスフォニウム塩と反応させる。反応は、塩基の存在下で本発明に従って実施され、一般式(5)の化合物を形成する。
適切な反応条件および溶媒系は、例えば、WO95/29182の26頁、第2段落から、27頁の最後の1段落まで、およびWO95/29182の42頁の実施例31に記載されている。
ステップ(a)に従う反応は、本発明に従い、例えば、シリル化剤および/またはエポキシドの存在下、特に、BSAおよび/またはプロピレンオキシドの存在下で実施され得る。
したがって、本発明は、ステップ(a)がシリル化剤およびエポキシドの存在下で実施される、一般式(1)の化合物の製造方法に関する。
好ましい実施形態によれば、本発明はまた、上述したように、シリル化剤がBSAでありまたはエポキシドがプロピレンオキシドである、一般式(1)の化合物の製造方法に関する。
さらに、本発明に従う方法は、ステップ(b)、すなわち、一般式(5)の化合物と一般式(6)の化合物
Figure 2012528102
(式中、Rは、ヒドロキシ保護基であり、Yは、活性化官能基を表す。)
とを反応させて、必要な場合には、Qがシリル基を表す場合、保護基を除去した後、一般式(7)の化合物
Figure 2012528102
(式中、R、QおよびRは、上記で定義した通りである。)
を得る反応を含む。
本発明に従う方法のステップ(b)によれば、一般式(5)の化合物は、一般式(6)の化合物でアシル化される。
本発明によれば、Yは、例えば、ハロゲン化物、適切なハロゲン化物は、例えば、J.Antibiotics、第37巻、557−571頁、1984年に開示されており、混合酸無水物、適切な混合酸無水物は、例えば、薬学雑誌、第110巻(9)、658−664頁、1990年に開示されており、または基(s)、(t)および(u)から選択される基などの活性化官能基である。
Figure 2012528102
この文脈では、本発明に従う方法のステップ(b)に従う反応は、原則的には、当業界に公知の方法により実施し得る。
適切な反応条件および溶媒系は、例えば、EP37380A2の8頁の16行から9頁の5行までに記載されている。
本発明に従えば、ステップ(b)に従う反応のためには、一般式(5)の化合物をシリル化または塩形成により溶解することおよび一般式(6)の化合物でのアシル化の後に、保護基を一段のステップで除去することが好ましい。
この場合、本発明の文脈では、ステップ(b)は、中間的な単離操作なしでまたはワンポットの工程として実施され得る。
好ましい実施形態に従えば、本発明はまた、したがって、上述したように、ステップ(b)に従う反応のために、一般式(5)の化合物をシリル化または塩形成により溶解し、一般式(6)の化合物でのアシル化が実施された後に、保護基を一段のステップで除去する、一般式(1)の化合物の製造方法に関する。
さらなる実施形態に従えば、本発明はまた、したがって、上述したように、ステップ(b)が、中間的な単離操作なしでまたはワンポットの工程として実施される、一般式(1)の化合物の製造方法に関する。
本発明に従う方法はまた、ステップ(a)および(b)に加えて追加でステップ(c)を含み得る。ステップ(c)に従えば、適切な場合には、Qがシリル基を表す場合、保護基の除去後に、一般式(1)の化合物への一般式(7)の変換が実施される。
驚くべきことに、本発明に従うこの方法により、一般式(1)の化合物、特に、セフトビプロールメドカリルの製造において、別々の中間段階の数を減らすことが可能であり、このことは、最終的には、全体の収率を高め、結果としてより好ましい製造コストをもたらすことが見出された。
本発明に従う方法により得られる化合物は、とりわけ、その純度が高いことにおいて際立っている。
さらなる態様に従えば、本発明はまた、上述した方法により得られる、一般式(1)の化合物に関する。
Figure 2012528102
本発明はまた、新規な合成中間体に関する。さらなる態様によれば、本発明は、それゆえ、一般式(5)の化合物
Figure 2012528102
(式中、QおよびQは、互いに独立に、水素原子またはシリル基を表し、ならびにRは、5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメチルカルボニル基を表し、特に、QおよびQは、互いに独立に、シリル基を表し、またはQが水素原子およびQがシリル基を表す。)
およびその塩、特に、例えば、実施例3からのジシクロヘキシルアミン塩などの有機アミン塩、または特に、トリフルオロ酢酸塩、またはトシレートもしくはメシラートなどの有機の強酸との塩に関する。
本発明に従えば、Rは、5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメチルカルボニル基を表し得る。さらなる実施形態に従えば、それゆえ、本発明は、上述したように、Qが、トリメチルシリル基または水素原子を表し、Qが、トリメチルシリル基を表し、Rが、5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメチルカルボニル基を表す、一般式(5)の化合物に関する。
本発明はまた、上述したステップ(a)または(b)のうちの1つに従う反応により得られる、一般式(5)または一般式(7)の化合物に関する。
一般式(5)の化合物は、本発明に従う方法の必須の中間段階であり、本発明に従う方法の単純な合成シークエンスを可能とするものである。
それゆえ、本発明はまた、上述したように、一般式(1)の化合物の製造のための、一般式(5)の化合物の使用に関する。その上、本発明はまた、一般式(1)の化合物の製造のための、一般式(5)の化合物の使用に関する。
本発明を、実施例の助けを借りて以下に詳細に説明する。
(実施例)
(6R,7R)−7−アミノ−3[E−(R)−1’−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)−2−オキソ−[1,3’]ビピロリジニル−3−イリデンメチル]−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸
Figure 2012528102
1.95gの7−アミノ−3−ホルミル−セファ−3−エム−4−カルボキシレートを13.0mlのビス(トリメチルシリル)アセトアミドおよび23mlのプロピレンオキシド中に溶解した。6.8gの(1R/S,3’R)−(1’−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)−2−オキソ−[1,3’]ビピロリジニル−3−イル)−トリフェニルホスフォニウムブロミドを、1℃で、小分けして徐々に加えた。次いで、混合物を出発物質が反応するまで1℃で撹拌した。その後、反応混合物を80mlのイソプロパノール中へ撹拌して注いだ。沈殿をろ過しイソプロパノールおよびメタノールで洗浄した。真空乾燥した後、所望の生成物を粉末形態で得た。
重量:3.30g
H−nmr(DMSO−d) δ 2.03(m,2H)、2.14(s,3H)、2.8−3.2(m,2H)、3.2−3.6(m,6H)、3,82(ABq,J=17.4Hz,2H)、4.60(m,1H)、4.80(d,1H,J=5.0Hz)、4.90(s,2H)、5.00(d,1H,J=5.0Hz)、7.22(s,1H)
MS−ESI負イオンモード:519.0(M−H,70%)
IR(ゴールデンゲート、cm−1):1815、1782、1701、1674、1411、1365
(6R,7R)−7−アンモニウム−3−[E−(R)−1’−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)−2−オキソ−[1,3’]ビピロリジニル−3−イリデンメチル]−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸p−トルエンスルホネート
Figure 2012528102
200mgの(6R,7R)−7−アミノ−3[E−(R)−1’−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)−2−オキソ−[1,3’]ビピロリジニル−3−イリデンメチル]−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸を3mlのメタノール中に溶解し、95mgのp−トルエンスルホン酸1水和物を加え、12mlのイソプロパノールを添加して沈殿させた。沈殿をろ過し、イソプロパノールで洗浄した。
重量:218mg
H−nmr(DMSO−d) δ 2.03(m,2H)、2.14(s,3H)、2.27(s,3H)、2.75−3.2(m,2H)、3.2−3.6(m,6H)、3.96(ABq,J=17.4Hz,2H)、4.60(m,1H)、4.91(s,2H)、5.20(d,1H,J=5.0Hz)、5.24(d,1H,J=5,0Hz)、7.10および7.46(AA’BB’m,4H)、7.28(s,1H)
MS−ESI負イオンモード:519.0(M−H,100%)
IR(ゴールデンゲート、cm−1):1785、1684、1629、1429、1369
生成物はまた、p−トルエン酸の存在下でイソプロパノールを用いて脱シリル化して反応混合物から直接調製し得る。
(6R,7R)−7−アミノ−3[E−(R)−1’−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)−2−オキソ−[1,3’]ビピロリジニル−3−イリデンメチル]−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸ジシクロヘキシルアンモニウム
Figure 2012528102
200mgの(6R,7R)−7−アミノ−3[E−(R)−1’−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)−2−オキソ−[1,3’]ビピロリジニル−3−イリデンメチル]−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸を3mlのメタノール中に溶解し、95mgのp−トルエンスルホン酸1水和物を加え、12mlのイソプロパノールを添加して沈殿させた。
H−nmr(DMSO−d) δ 1.0−1.4(m,10H)、1.4−1.8(m,6H)、1.8−2.1(m,6H)、2.14(s,3H)、2.7−3.15(m,4H)、3.15−3.68(m,6H)、3.68(ABq,J=16.8Hz,2H)、4.59(m,2H)、4.89(m,3H)、7.33(s,1H)
MS−ESI負イオンモード:519.0(M−H,50%)
IR(ゴールデンゲート、cm−1):2934、2859、1819、1756、1704、1674、1631、1575
(6R,7R)−7−[(Z)−2−(5−アミノ−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル)−2−トリフェニルメチルオキシイミノアセチルアミノ]−8−オキソ−3−[(E)−(R)−2−オキソ−1’−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)[1,3’]ビピロリジニル−3−イリデンメチル]−5−チア−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸
Figure 2012528102
0.5gの(6R,7R)−7−アミノ−3−[(E)−(R)−1’−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)−2−オキソ−[1,3’]ビピロリジニル−3−イリデンメチル]−8−オキソ−5−チア−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸を0℃で、20mlのジクロロメタン中に溶解した。次いで、0.7mlのビス(トリメチルシリル)アセトアミドを加え、0.46gの2−トリチルオキシイミノ−2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール−3−イル)−酢酸クロリド塩酸塩(J.Antibiotics、第37巻、557−571頁、1984年)を小分けして添加した。混合物を15mlの水/15mlのMeOHの上に注ぎ相分離させた。水相を15mlのジクロロメタンでもう一度洗浄し、有機層を合わせて硫酸ナトリウム上で脱水し減圧下で濃縮した。
重量:0.93g
H−nmr(DMSO−d) δ 1.9−2.05(m,2H)、2.10(s,3H)、2.8−3.1(m,2H)、3.2−3.5(m,6H)、3.84(ABq,2H,J=17.8Hz)、4.55(m,1H)、4.86(s,2H)、5.22(d,1H,J=5.1Hz)、6.02(dd,1H,J1=5.1Hz,J2−8.8Hz)、7.1−7.3(m,16H)、8.08(br s,2H)、9.90(d,1H,J=8.8Hz)
IR(ゴールデンゲート、cm−1):1814、1781、1663、1619、1526
セフトビプロールメドカリル
Figure 2012528102
90mgの(6R,7R)−7−[(Z)−2−(5−アミノ−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル)−2−トリフェニルメチルオキシイミノアセチルアミノ]−8−オキソ−3−[(E)−(R)−2−オキソ−1’−(5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル)−[1,3’]ビピロリジニル−3−イリデンメチル]−5−チア−1−アザ−ビシクロ[4.2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸を10mlのジクロロメタン、0.5mlのトリエチルシランおよび2mlのトリフルオロ酢酸に溶解し、室温で撹拌した。30分後、混合物を150mlのジエチルエーテル中に滴加した。沈殿をろ過し、ジエチルエーテルで洗浄し、減圧下で乾燥した。
重量:60mg
H−nmr(DMSO−d) δ 1.9−2.1(m,2H)、2.14(s,3H)、2.8−3.2(m,2H)、3.2−3.6(m,6H)、3.84(ABq,2H,J=18.9Hz)、4.60(m,1H)、4.90(s,2H)、5.16(d,1H,J=4.8Hz)、5.85(dd,1H,J1=4.8Hz,J2=8.5Hz)、7.22(s,1H)、8.05(br s,2H)、9.47(d,1H,J=8.5Hz)、11.91(s,1H)
IR(ゴールデンゲート、cm−1):1780、1664、1624、1527、1428、1366

Claims (12)

  1. 一般式(1)の化合物の製造方法であって、
    Figure 2012528102
    少なくとも以下のステップ(a)および(b):
    (a)一般式(3)の化合物
    Figure 2012528102
    (式中、QおよびQは、互いに独立に、水素原子またはシリル基を表す。)
    を、一般式(4)の化合物
    Figure 2012528102
    (式中、Rは、5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル基を表す。)
    と反応させて、一般式(5)の化合物
    Figure 2012528102
    (式中、Q、QおよびRは、上記で定義した通りである。)
    を得るステップ、
    (b)一般式(5)の化合物と一般式(6)の化合物
    Figure 2012528102
    (式中、Rは、ヒドロキシ保護基を表し、Yは、活性化官能基を表す。)
    とを反応させて、必要な場合には、Qがシリル基の場合、保護基の除去の後に、一般式(7)の化合物
    Figure 2012528102
    (式中、R、QおよびRは、上記で定義した通りである。)
    を得るステップ、ならびに、場合により、
    (c)一般式(7)の化合物を一般式(1)の化合物に変換するステップ
    を含む方法。
  2. ステップ(a)が、シリル化剤およびエポキシドの存在下で実施される、請求項1に記載の方法。
  3. シリル化剤が、BSAである、請求項2に記載の方法。
  4. エポキシドが、プロピレンオキシドである、請求項3に記載の方法。
  5. ステップ(b)に従う反応のために、一般式(5)の化合物が、シリル化または塩形成により溶解され、一般式(6)の化合物でのアシル化が実施される場合に、保護基が一段階で除去される、請求項1から4の一項に記載の方法。
  6. 一般式(1)の化合物が得られる、請求項1から5の一項に記載の方法。
  7. 請求項1から6の一項に記載の方法により得られる、一般式(1)の化合物。
    Figure 2012528102
  8. 一般式(5)の化合物
    Figure 2012528102
    (式中、QおよびQは、互いに独立に、水素原子またはシリル基を表し、Rは、5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル基を表す。)。
  9. がトリメチルシリル基を表し、Rが5−メチル−2−オキソ−[1,3]−ジオキソール−4−イルメトキシカルボニル基を表す、請求項8に記載の化合物。
  10. 有機アミンとの塩としてまたは酸付加塩として存在する、請求項8または9に記載の化合物。
  11. 請求項1から6の一項に記載のステップ(a)または(b)のうちの1つのステップに記載の反応により得られる、一般式(5)または(7)の化合物。
  12. 一般式(1)の化合物の製造のための、請求項8、9または10に記載の化合物の使用。
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