JP2012516703A - 創傷手当用品、その製造方法および創傷治療におけるその使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、創傷手当用品、この創傷手当用品の製造方法、およびその使用に関する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、創傷手当用品、この創傷手当用品の製造方法およびそれらの使用に関する。
医療目的の創傷手当用品および/または圧迫包帯のために、フィルム材料、織布、編物、不織布、ゲル材料または発泡材料をベースとした多くの材料が知られており、実際に使用されてもいる。
以下の要件が定められており、これらは所定の量の流体分泌の傾向がある創傷を治療する創傷手当用品によって満足されなければならない:この創傷手当用品は、創傷流体に対する十分な吸収性を示さなければならないが、同時に十分な湿潤強さを示さなければならない。この創傷手当用品は、創傷への異物(たとえば細菌および不潔物)の侵入を防ぎかつこの創傷手当用品の外部の領域への創傷流体の漏洩を止めなければならない。この創傷手当用品は創傷の周囲の皮膚にほんの僅かに付着すべきであり、すなわち、それは創傷にくっつくべきでない。この創傷手当用品は、覆った組織に刺激を引き起こすべきでない。この創傷手当用品は体の輪郭部分に容易にぴたりと合うべきである。この創傷手当用品は、気体および水蒸気透過性であるべきである。加えて、この創傷手当用品は、医療品および/または創傷治癒作用物質(たとえば殺菌剤または発育因子)と併用できるべきである。
このようなシステムは、たとえば、US-A-4 373 519およびUS-A-6 566 576、ならびに米国特許US-A-5 409 472、US-A-5 782 787、US-A-3972328およびUS-A-5 395 305に記載されている。
これらの出願の基礎を成す創傷手当用品は、有利な湿潤創傷環境の形成によって創傷治癒を促進する。
治癒プロセスを促進するには、滲出物の少なくとも一部の存在が最も重要であり、それにより創傷の直近における湿潤ミクロ環境が維持できる。この創傷手当用品を通して滲出物の一部のみが創傷環境から除去される。これは、創傷の直近において所定の水分が維持され、これは、たとえば創傷の迅速な肉芽形成による好結果の創傷治癒に有益であることを意味する。
過剰な滲出物および有毒成分の除去によって、この創傷手当用品は、所定の場所における滲出物の滞留を防ぎ、この結果、これらの場所での細菌集積および皮膚の浸軟の増加の可能性を防ぐ。このようにして、創傷手当用品は細菌の二次感染のリスクを下げる。
過去において、上で説明した湿潤創傷環境の形成を促進するために、所定の吸収能力を持つ吸収材層を有する多数の創傷被覆物が開発された。通常、滲出物を吸収できる吸収剤層には親水性材料が存在する。これは、この創傷手当用品を所定の状況で数日間にわたって創傷上に載せたままにすることができ、それにより、この期間中、創傷治癒にとって最適な条件が確保されることを意味する。
接着剤層を有し、創傷の表面に接触するように配置される創傷手当用品は、従来技術から知られている。しかしながら、皮膚に対して高い結合性を有する接着剤、たとえばアクリラートの使用は、創傷に創傷手当用品がくっつくことをもたらし、これは、治癒中に形成される組織が手当用品の取り外しによって傷つくことを意味する。予め設定された弱い接着性を特徴とするソフトゲルおよびエラストマー(特に、シリコーンまたはポリウレタンをベースにしたもの)は、創傷治癒における有利な手当用品材料であることが知られている。これらの材料は、親水性でもよいし疎水性でもよく、創傷にも創傷床にもくっつかず、創傷へと穏やかに付着するように設計されうる。これは、敏感な創傷領域からの創傷手当用品の無痛の取り外しを確実にする。このようなゲルおよび/またはエラストマーは、たとえば以下の特許文献に開示されている:EP-A-0 251 810、US-A-4 921 704、US-A-6 051 747、WO-A-2007/113597、WO-A-2007/113453、WO-A-2004/060412およびUS-A-5 336 695。しかしながら、創傷が容認できかつ皮膚に優しいこれらの材料の使用は、必要とされる基材をそれらに積層する際に障害を引き起こし、これら障害は主に、それらのさほど大きくない粘着性のせいで、それらはこれら材料の適切な基材への固定に関して技術的問題がありうるという事実にある。さらなる欠点は、好適な手当用品部材の限られた選択性と、これらがまだ架橋状態にない限りにおける製造に必要とされる原材料の顕著な流動性とにある。
ここに開示する創傷手当用品は、最適化された皮膚接着性と、(創傷領域からの)残留物を残さない無痛の取り外しと、形状安定性とを持つ構造を有し、優れた流体吸収能力を有する。滲出物の吸収によって引き起こされる吸収層または吸収体の膨潤および変形を減らすことができ、特に創傷手当用品の縁部での彎曲による体に接触した層の皮膚からの脱離または分離を最小にする。この脱離は、細菌の侵入を許す創傷手当用品の漏洩をもたらしうるし、または、積層創傷手当用品の場合には、部材の剥離をもたらしうる。対照的に、ここに説明する創傷手当用品は、滲出物をかなり吸収した後であっても、前記彎曲も剥離も起こさない傾向がありうる。
また、この創傷手当用品は、創傷滲出物を、それが集められる吸収体の内部へ妨害なしに移すことを可能にする。しかしながら、吸収体と創傷との望ましくない接触は防がれる。
さらに、この創傷手当用品は、無傷の皮膚のみでなく、創傷の湿潤領域に付着する。これは、創傷からこの創傷手当用品を外傷なしに取り外すことを可能にする。皮膚に対する付着は、それが当該出願の特別な要件を満足するように行われうる。
この創傷手当用品は、容易にかつ優れた費用対効果で製造できるという利点を有し、その製造プロセスで製造される創傷手当用品は、特徴的なパラメータおよび材料の選択に関する範囲をさらに広げる。
それゆえに、この創傷手当用品は創傷治癒に著しく好適である。
ある実施形態によると、三層積層された創傷治癒システムから形成された創傷手当用品が提供される。したがって、この創傷手当用品は、開口部を有しかつ空気および水透過性キャリアに取り付けられた創傷接触層と、前記キャリアに隣接する親水性吸収層を具備する。
さらなる実施形態では、本願は、開口部34を有しかつ流体および空気透過性キャリア19に結合しているゲルまたはエラストマー層12と、前記キャリア19に隣接した吸収層14とを具備する創傷手当用品10に関する。
ある実施形態では、本願は、流体非透過性であり、ガスおよび水蒸気透過性の裏地層(すなわち、体に対して外側を向く層)を有する創傷手当用品10に関する。
さらなる実施形態では、本願は、とりわけ、ゲルまたはエラストマー層12のためのキャリア層19であって、繊維状材料から作られているキャリア層を有する創傷手当用品10に関する。
もう1つの実施形態では、本願は、繊維状キャリア層19の構成要素、たとえば繊維がゲルまたはエラストマー層12中に5ないし100μmの深さまで侵入している創傷手当用品10に関する。
さらなる実施形態では、本願は、創傷接触層12が疎水性架橋シリコーンゲルまたはシリコーンエラストマーを含む創傷手当用品10に関する。
さらなる実施形態では、本願は皮膚に付着するゲルまたはエラストマー12に関する。
もう1つの実施形態では、本願はキャリア19の繊維状材料が弾性メルトブローウェブを含んでいる創傷手当用品10に関する。
さらなる実施形態では、本願は、とりわけ、皮膚に面した面に分離可能な保護フィルム、たとえばプルオフフィルムの形態にあるものを有する創傷手当用品であって、この手当用品を使用する前に前記保護フィルムが取り外される創傷手当用品に関する。
さらなる実施形態では、本願は、とりわけ、強吸収親水性材料を持つ吸収層を有する創傷手当用品に関する。
さらなる実施形態では、本願は、とりわけ、創傷手当用品を皮膚に面する面で固定するための機構を有する創傷手当用品に関する。
さらなる実施形態では、本願は、とりわけ、吸収層の縁部の厚さが吸収層の縁部間の厚さより小さい創傷手当用品に関する。
また、本願は、創傷手当用品の製造方法であって:
a)吸収層とキャリアとを積層させる工程と;
b)開口部を有する部分的に架橋されたゲルまたはエラストマー層と積層させた前記キャリアとを積層させる工程と
を含む方法に関する。
加えて、本願は、創傷を治療する方法での使用のための創傷手当用品に関する。
さらなる実施形態は、本発明および特許請求の範囲から明らかである。
図1は、創傷に被さった創傷手当用品のある実施形態の断面を示している。 本願の創傷治癒システム10の基礎を成す少なくとも3つの平面部材12、14、19は、吸収層14と、繊維状キャリア材料19と、シリコーン系ゲルまたはエラストマーを含む創傷接触層12とからなる。それぞれの層は種々の材料の混合物から構成されうるものであり、それらは必ずしも均質である必要はない。したがって、吸収層14は、たとえば、滲出物を特によく吸収しかつ圧力がかかっても取り込んだ滲出物を本質的に放出しない粒子20を埋め込むことができる発砲ポリマー材料でありうる。このような粒子20は、たとえば、いわゆる超吸収剤で構成されうる。加えて、機械的性質、吸水性または接着性を制御するのに必要な粒子を、創傷治癒システムの皮膚に面する面に位置したゲルまたはエラストマー層中にさらに埋め込むこともできる(図1には示していない)。これら粒子は、たとえば、ポリマー性でありうる有機または無機化合物からなりうる。
図2は、ある実施形態の創傷手当用品の断面を数倍に拡大した後方反射電子線モードでのREM像を示している。図2は、開口部34が設けられたエラストマー層12を有しており、それによって前記層が吸収層14に隣接する流体および空気透過性キャリア19に接続されている本発明による創傷手当用品のREM像を示している。
加えて、創傷治癒システムおよび/または創傷手当用品は、追加の部材または層/コーティングを具備できる。たとえば、圧倒的大多数の場合において、外側(すなわち、創傷Wまたは創傷接触層12から見て外側に向いた面)が常に乾いている創傷手当用品が利用可能であることが望ましいと考えられている。また、外部から創傷手当用品への不潔物および細菌の侵入および最悪の場合の創傷への到達も防ぐべきである。この狙いは、たとえば、流体非透過性である連続保護膜16(以下、裏地フィルムまたはフィルムとも呼ぶ)を適用することによって達成でき、実際には、この裏地フィルムまたはフィルム16は水蒸気透過性である。上で述べたように、典型的に細菌を通さないものであるべきこの層は、吸収層の末端面に隣接する。有利な実施形態では、このフィルムは、フィルム16が細孔、気泡または他の中間空間に侵入しえないように、吸収層の末端面のみに結合している。手当用品を取り外す必要なしに創傷手当用品における充填もしくは水分のレベルまたは創傷の状態を評価できるように、裏地層は透明でありうる。裏地層に着色剤を含ませることができる。一般に、このフィルムは、厚さが10−500μm、典型的には15ないし45μmであり、特に30±5マイクロメートルの厚さのフィルムが使用される。
このタイプのフィルムは、従来技術から知られており、たとえば、ポリウレタン系フィルム、たとえば、Exopack Advanced Coatings (Wrexham, UK)から製品名INSPIRE(登録商標)で供給されているポリウレタンフィルム、またはエラストマーポリエステル、またはポリウレタンとポリエステルおよび/またはポリ塩化ビニルならびにポリエーテルアミドブロックコポリマーとの混合物を含む。あるいは、裏地層は、本質的に独立した気泡を有する、撥水性であり水蒸気透過性のポリウレタンフォーム、たとえば、Scapa (Greater Manchester, UK)から製品名Medifixで供給されているものでありうる。本願の目的のために、ポリウレタンを使用する。なぜならこれらのフィルムは、優れた弾性を有し、特に、形状フィッティング性および高いレベルの伸縮性を示すからである。
本来、好適なフィルムは水蒸気透過率(MVTR)が38℃で500ないし14600gm-2/24時間、典型的には1000ないし2700gm-2/24時間である。高いMVTR値は、勢いよく分泌物を出す創傷での創傷手当用品の飽和点を遅らせるのに有利でありうる。低いMVTR値は、低分泌創傷の場合、創傷の周りの湿潤ミクロ環境を確保するのに有益でありうる。
任意の既知の方法で、吸収層の末端面上に裏地層を積層できる。たとえば、熱もしくは超音波によってまたは裏地相と吸収層との間に追加の連続および不連続な接着層を配置することによって、積層を行うことができる。
使用目的に応じて、様々な厚さのフィルムを使用することまたは幾つかの層/フィルムを併用することが必要な場合がある。たとえば、特定の機械的強度を保証して、それにより裏地層のしわを防ぐために、上に説明した層16にキャリア層(図1には示していない)を設けることが有利である場合がある。一般に、層全体、すなわちフィルムと、適切な場合にはキャリアおよび追加の層との厚さは、5ないし2000マイクロメートルの範囲内、典型的には5ないし1000マイクロメートルの範囲内にあるべきである。層および/または最も外側のフィルムは、実際的な目的のために、低い摩擦係数を示すべきであり、たとえば織物もしくは衣類にからまるべきでないし、それらを擦るべきでないし、一般的な織物と負の相互作用をすべきでない。
皮膚に接する層12は、たとえば、シリコーンゲルまたはシリコーンエラストマーをベースにし(それゆえに、以下、「シリコーン層」と呼ぶ)、開口部を有する疎水性層から形成される。この有孔層は、最初は、創傷Wを吸収層14から隔てるべきである。この層は、機械的に安定なままでなければならず、滲出物との長い接触の後であっても残留物を可能限り少なくして創傷領域から取り外すことができなければならない。
創傷と接触する層は、シリコーンゲルまたはシリコーンエラストマーから作ることができる。これらは、創傷には付着しないが、創傷の周りの乾燥した皮膚への可変的な接着性を示すように設計されうる。接着力がシリコーン層にわたって均一に分散しているために乾燥した皮膚にしっかりと付着するシリコーン層を創傷手当用品が有する場合、表皮細胞の分離も創傷へのダメージも観察されない(これは、強力な接着剤、たとえば高い特異的接着を有するアクリル誘導体をベースにした接着剤の主な欠点である)。このタイプのシリコーンは、完全に固定するものであり、熱または身体滲出物によって悪影響を受けない。これらの性質により、手当用品の着用者への痛みを引き起こすことも外傷を引き起こすこともなく、創傷手当用品を創傷からおよび創傷の周囲から取り外すことが可能になる。
創傷に接触する層を形成するシリコーンゲルまたはシリコーンエラストマーは、接触した後に必要な程度まで硬くなるシリコーンの二成分初期混合物から作ることができる。このような系は従来技術から、たとえばEP-A-0 251 810、 EP-A-0 300 620またはUS-A-4 921 704から知られている。ここに説明する系は、少なくとも1種のビニル置換されたポリジメチルシロキサンと白金触媒とからなる成分Aを本質的に含む。成分Bは、水素原子が珪素原子に直接結合しているポリジメチルシロキサンを含有する。従来技術に従い、望まれるのであれば、添加剤、たとえば顔料、禁止剤または増量剤、たとえば二酸化珪素を両方の成分に含ませることができる。
これら二成分の併用は、官能性を持った他のポリメチルシロキサンの架橋反応の活性化をもたらし、これは最終的に硬化をもたらす。
所望の硬化に必要とされる期間は、種々の因子、たとえば、反応温度もしくは触媒濃度、または場合により禁止剤の存在に依存する。
上に説明した方法では、本質的に非常に類似した初期成分(抽出物)を使用できるが、完全に硬化した状態のシリコーン層の性質は、たとえば、成分AおよびBの比を変えることによって、架橋の原因となる基、たとえばビニル基および珪素−水素基の化学量論比を変更することによって、使用するポリシロキサンの分子量によって、または使用する増量剤の濃度によって、種々様々に影響を受けうる。このようにして、柔らかく、非常に接着性があり、脆くなく、皮膚に対して著しい接着性を示すシリコーンゲルを利用可能にすることができる。
他方、シリコーンエラストマーは、それらにより高いコンシステンシーを与える増量剤によって強化できる。加えて、それらは、より強固であり、粘着性がないかまたは僅かな粘着性を有した状態で硬く、皮膚に付着しない(少なくとも、皮膚への永続的な付着を確実にするのには十分でない程度)。
列挙したシリコーンゲルは、企業NuSil Technologies (Carpinteria, US)から製品名MED-6345またはMED-6340で、または企業Dow Corning GmbH (Wiesbaden, DE)から製品名Dow Corning(登録商標) 7-9800で、または企業Wacker Chemie GmbH (Munich, DE)から製品名SilGelで市販されている。
また、シリコーンエラストマーも、たとえば、製品名MED-6305で企業NuSil Technologies (Carpinteria, US)から、製品名Silbione RTV-4511で企業Bluestar Siliconesから、または製品名Silastic MDX4-4210で企業Dow Corning GmbH (Wiesbaden, DE)から市販されている。
加えて、他の数多くの架橋ポリマーおよび感圧性接着剤、たとえば、錫オクトアートの存在下で架橋するおよび/または加熱により製造されるシラノールを含有するポリオルガノシロキサンを創傷接触層として使用できる。シリコーンポリマーは望ましくは置換基を有することができ、この場合、ポリエチレングリコールまたはポリウレタンが考えられる置換基と見なされる。
また、シリコーンエラストマーまたはゲルの性質は、数種類のシリコーンエラストマーまたはシリコーンゲル、たとえばシリシンエラストマーMED 4905およびシリコーンゲルMED 6340を混合することによって制御できる。
シリコーン層は、水分(滲出物)および空気−空気/酸素の創傷から遠ざけるおよび創傷への適切な移動を可能にするように、典型的に有孔である。貫通孔34の数および幾何学的配置は、一般に創傷手当用品の使用目的によって決定され、創傷手当用品の他の部材の構造と無関係に調節できる。
シリコーンをベースにした系が好ましいが、Bayer AG (Leverkusen, DE)から得られるLEVAGELなどの、ゲルまたはエラストマー性の疎水性または親水性ポリウレタン誘導体の使用に関して利用可能な他の選択肢が存在する。加えて、親水性ポリウレタンゲル、たとえばUS-A-6 191 216、US-A-6 566 575およびEP-A-0 271 292に説明されたものを使用できる。もう1つの選択肢は、たとえばアクリラートまたは単糖類に基づく部分的にまたは完全に硬化した親水性ヒドロゲルの使用、または皮膚付着性エラストマー親水コロイド接着剤の使用にある。
有孔ゲルまたはエラストマー12は、次の工程において、キャリア19に塗布される。キャリア19は、空気および流体透過性であり、それ自体は注目すべき流体吸収能力を持たない。必要であれば、キャリア19も有孔とすることができ、その場合、キャリア層上とゲルまたはエラストマー層上との貫通孔は一致してもよいし一致しなくてもよい。キャリア層における貫通孔は、追加の処理段階で作ることができる。あるいは、キャリア層の貫通孔は、ゲルまたはエラストマー層の貫通孔と同時に作ることができる。本願によると、キャリアおよび/またはキャリア層19は、小さな繊維から形成された不規則な構造を有する不織布またはメルトブロー材料からなる。これに特に好適なのは、これらの要件を満足する可塑性または熱可塑性のメルトブローウェブまたは不織布である。通常の繊維材料の使用は一般に織布または編物の製造よりも費用対効果が高い。不織布は、いろいろな方法、たとえば乾式法、スパンボンド法または湿式法によって製造できる。必要とされる場合は、一連の精製段階をこれらの方法に続けて行うことができる。創傷手当用品および圧迫包帯での医療用途のための不織布の強化をたとえば熱的または機械的に行って、完成した不織布が製造中に処理薬品または補助薬品にさらに接触しないようにする。その結果、これらの方法を使用して製造された材料は、医療品での使用、たとえば創傷手当用品10での使用に特に好適である。
繊維状キャリア層の厚さは、5ないし250μmの範囲内、典型的に5ないし150μmの範囲内、特に典型的に50ないし150μmの範囲内にある。しかしながら、使用目的に応じて、10ないし30μmというより狭い範囲が考えられうる。好適なキャリアは、エラストマー性を有し、変形して着用者の体の輪郭とさらには吸収層の膨潤体との両方にぴたりと合うことができる。これは、創傷手当用品の彎曲を防ぐことができ、それにより創傷からの分離のリスクを減らすことができる。
使用できるキャリアは、たとえばUS-A-5 230 701に開示されている。典型的には、ポリウレタンから作られた不織の熱可塑性エラストマーウェブが使用され、これはたとえば企業Freudenberg Vliesstoffe KG (Weinheim, DE)から商品名Vilene(登録商標)のシリーズ名XOで市販されている。加えて、セルロース、ポリオレフィン、ポリエステルまたはポリアミドから作られた他の不織布を使用できる。
使用する材料に応じて、エラストマーまたはゲル層とキャリア層との積層ならびにキャリアと吸収層との積層は、キャリア層およびエラストマーまたはゲル層が積層後にも滲出物および空気について十分な透過性を示すように、種々の方法で行うことができる。有利には、積層中、キャリア19の繊維は、部分的にエラストマーまたはゲル中に(5ないし100μm)侵入し、これは結合の強度に良い影響をさらに与えうる。キャリア層との積層中のゲルまたはエラストマーの硬化の程度は、部分的に架橋されたゲルまたはエラストマー層が繊維間の微視的な空隙に流れ込むことができるように設定されうる。このようにして、追加の接着剤または下塗りを使用する必要なしにキャリアへのエラストマーまたはゲルの非常に優れた固定を示す積層体を製造できる。
本発明による創傷手当用品10は、少なくとも1種の親水性材料を含む吸収層14を有する。
吸収層14は、とりわけ、連続細孔および気泡を有する発泡材料(発泡体)からなりうる。孔径は他の層にとって重要ではなく;好適な孔径は30ないし700μmの範囲内にある。吸収層の発泡材料は、気泡の大きさに関する勾配を吸収層の厚さに沿ってさらに示しうる。このような吸収性発泡材料は、種々の発泡可能材料、たとえば、ポリウレタン、カルボキシル化セルロース、ブタジエン−スチレンコポリマー、カルボキシル化ブタジエン−スチレンゴム、発泡ポリエステル、発泡親水性エポキシドもしくはポリアクリラート、親水性化シリコーンまたはエチレン酢酸ビニル(EVA)をベースにした発泡体から製造できる。
吸収が可能な織布または不織布、たとえばセルロース繊維の織布、セルロースフレーク、またはたとえばアルギナートもしくはキトサンなどのポリマー小繊維に基づくマトリックスも好適である。
典型的な実施形態では、吸収層14は、親水性ポリウレタンフォーム、たとえば、製品名L00562-Bで企業Rynel Inc. (Wiscasset, US)からまたは製品名VIVO MCF.05で企業Corpura (Etten-Leur, Netherlands)から市販されているポリウレタンフォームによって作られる。
さらなる処理によって、所望されるまたは必要な場合に使用される発泡材料の吸水性を引き続いて高めることができる。この方法によって、滲出物が発泡材料に浸入する傾向を高めることができる。しかしながら、当該発泡材料の吸水性が、滲出物がこの発泡材料中に残り、この発泡材料中に配置されうるまたは存在しうる吸収剤粒子へ移動するほど、当該発泡材料の吸水性が大きくならないことを確実にすべきである。実際、表面張力を最小にして、発泡体の全ての気泡への流体の単純な通過を可能にするように、発泡材料の吸水性を添加物により調節でき、それにより、創傷上の十分な水分を維持できる。
しかしながら、吸収層14は、発泡材料の小さな部品に必ずしも基づかなければならないというわけではない。したがって、さらなる実施形態では、吸収層14は、多孔質の織布または不織布を含むことができる。たとえば、吸収層14は、セルロースフレーク、キトサンフレークまたはポリマー繊維マトリックスのクッションと共にランダムシーケンスまたは非ランダムシーケンスで配置された複数の非常に短いセルロース繊維からなる、容積の大きな、目を粗くして形成されたウェブでありうる。
吸収層の厚さは、一般に、0.5ミリメートルないし20ミリメートルの範囲内にあり、典型的には3ミリメートルないし5ミリメートルである。使用のタイプおよび吸収能力の要件に応じて、他の厚さの範囲が有利であることもある。
吸収層14は、典型的には、顆粒、フレークまたは粉末の形態にある、1種以上の超吸収剤を含有することができる。用語超吸収剤(時折「スーパースルーパー」とも呼ばれる)によって示されるものは、それらの極端な吸収性、すなわちそれらの質量の数倍(たとえば、30倍ないし800倍まで)の水を吸収する能力を特徴とするポリマーである。超吸収剤に中程度の圧力がかかっても、この水は放出されない。水を吸収するこの能力は、水分子と超吸収剤の親水性基、より詳細には水素架橋結合が可能なイオン性の基との強力な相互作用に基づいている。数多くのこれら超吸収剤が知られているが、それらの構造の観点で一般に3つのカテゴリーに分けることができる:澱粉グラフトコポリマー、架橋カルボキシメチルセルロース誘導体および改質親水性ポリアクリラート。このような吸収性ポリマーの例は、加水分解澱粉アクリロニトリルグラフトコポリマー、中和澱粉アクリル酸グラフトコポリマー、けん化酸性酢酸ビニル−アクリル酸エステルコポリマー、加水分解アクリロニトリルコポリマーもしくはアクリルアミドコポリマー、改質架橋ポリビニルアルコール、中和自己架橋ポリアクリル酸、架橋ポリアクリラート塩、カルボキシル化セルロースおよび架橋イソブチレン無水マレイン酸コポリマーである。
超吸収剤の性質を持つ粒子の形態にある親水性ポリマーは、たとえば、US-A-4 102 340に記載されている。特に、架橋ポリアクリルアミドなどの吸収材料がこのために使用される。好適な吸収性超吸収性粒子は、架橋され、部分的に中和されたポリアクリル酸からなり、ここに説明する実施形態のうちの幾つかで使用される。
超吸収性粒子20は、たとえば澱粉ポリアクリラートグラフトコポリマーヒドロゲルから製造され、これはHoechst-Celanese (Portsmouth, US)から粉末の形態で入手できる。超吸収性を有する他の粒子は、商標SANWET(Sanyo Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha, JPから入手できる)とDEM SUMIKA GEL(Sumitomo Kagaku Kabushiki Kaisha, JPから入手できる)(これはエマルションの形態で得られ、重合のあと、球状の粒子の形態で存在する)とが市販されており、さらに超吸収剤が名称FAVORで市販されている(たとえば、Evonik Industries AG, Essen, DE)。
超吸収剤粒子は、たとえば、大きな親水コロイド表面積を提供することができるように、グレインまたはフレークの形態で使用される。乾燥状態では、超吸収剤粒子20の大きさは通常1ないし1000マイクロメートルの範囲内にあり、典型的には100ないし900マイクロメートルの範囲内にある。創傷手当用品の下に広がっている条件で可溶でない粒子は、乾燥粒子1グラム当たり0.5を超える吸水能力を示す。
さらなる実施形態によると、吸収剤材料は、水と接触した後に膨潤する親水性ゲルでありうる。親水性ゲルは多孔質のまたは中身のない(中空の)内部構造に一般に欠如している。このようなゲルは通常固体または半固体の状態で存在する。本願の意味での親水性ゲルは、生理学的に容認できる限りにおいて、親水性コロイド、ヒドロゲルおよびこれらの組み合わせと理解される。好適な親水性ゲルは、米国特許出願明細書US-A-6 566 575に開示されており、市販もされている。
超吸収剤粒子は、吸収層内に均質に分散できるし、またはそれらをポリマーフォームの気泡の中に配置できる。これらの構造を作るため、粒子は、発泡させる前に、フォームを製造するための初期材料と混合できるし、またはそれらは発泡に続くある製造段階においてそれらを保持するために提供される気泡内に設置される。
創傷手当用品のさらなる実施形態によると、吸収層(たとえば発泡材料)は、たとえば超吸収剤粒子が中に入る保持コンテナ18を有することができる。たとえば吸収材料の窪みによって形成されるこの保持コンテナ18は、任意の幾何形体のものでよく、たとえば立方体、円錐形または円筒形である。
このような保持コンテナ18は、形状および大きさが均一であって予め定められたものとすることができ、典型的には14の末端領域を覆って広がることができ、この場合、これら保持コンテナ18を任意の形態に、たとえば格子状の構造で配置することができる。幾何学的な寸法および特に各保持コンテナの容積は、関連する要件によって、たとえば保持しようとする超吸収剤またはゲルの量および大きさに応じて決定される。このようなシステムの例は、WO-A-2004/060412に開示されている。
考えられる1つの実施形態によると、超吸収剤粒子のための保持コンテナは、吸収層の厚さ全体にわたって分布しており、超吸収剤粒子で充填されたチャネルを形成する。キャリア層は、超吸収剤粒子を吸収層14内に隠してそれによりそれらが創傷に到達するのを防ぐバリア層を形成する。
創傷手当用品のさらなる実施形態では、吸収層14は、吸収剤材料の幾つかの分離したセクションを含む。吸収剤材料は、複数のコンパートメント内に配置することができる。このようなコンパートメントは、顆粒の形態で存在する超吸収性ポリマーまたはフレークもしくは粉末の形態で存在する対応するポリマーを収容することができる。しかしながら、個々の粒子は吸収層内を自由に動くこともでき、それにより、それらは好ましくは末端面に向けて移動する。
超吸収剤または吸収性ゲルは、吸収層の末端面上にさらなる層としても塗布されうる。
説明した実施形態の利点は、一般には、創傷と接触できる流体の量自体を創傷から見て外側を向いた吸収性層の一部での吸収によって最小化および増加できるという事実にある。このようにして、創傷手当用品が患者の体に残る時間が延びるおよび/または創傷の周りの皮膚の解離のリスクが低減される。
本発明による創傷手当用品は、それらが既知の標準的な方法によって容易に製造できるというさらなる利点を有する。
本発明による創傷手当用品は、たとえば、以下のように製造できる:
第1の工程では、キャリア層を、親水性および/または連続気泡もしくは準連続気泡吸収層と積層させる。使用する材料に応じて、様々な方法、たとえば輻射熱の使用によって、たとえばUV照射または超音波によって、この積層を行うことができる。しかしながら、積層方法を選択する際、2つの層のどちらも、吸収、滲出物透過性および空気透過性に関するそれらの所望される性質を失わないことを確実にしなければならない。ポリウレタンを使用する場合には、熱ラミネート法が最も特に使用される。吸収層を製造するのに必要とされる初期材料をキャリア層に直接コーティングすること、および発泡プロセスを後段で行って、2つの層の互いへのフィルム固定を達成することも可能である。
第2の工程では、シリコーン層を製造するために、貫通孔を作るための機構、たとえばシリコーン層全体に広がった、とがっていないニードルなどを有するキャリアバンドに、硬化可能なシリコーン混合物を塗布する。好適な手段、たとえば加熱によって、シリコーン混合物を部分的に硬化させ、目的の開口部を有するシリコーン層を得る。便宜上、シリコーン層は厚さが10ないし250マイクロメートルであり、好ましくは60ないし150μmである。
その後、第3の工程において、第1の工程で得られた積層体のキャリアの基部面を、加圧して、部分的に硬化されたシリコーン層に、好ましくは部分的に硬化されたシリコーン層が入る移動帯上にもさらに接触させ、次に、シリコーン層を第1工程で製造した積層体に付着させた状態でさらなる硬化工程を行い、それにより両方の層の非常に優れた固定が得られる。繊維状キャリア層の開放構造は、キャリア層と吸収層との接触を成すのに利用可能な非常に大きな接触表面積に関連する。接触および/または固定を作る条件は、キャリア材料の繊維がシリコーン層に侵入し、追加の接着剤も下塗りを使用する必要なく、両方の層の有効な接続をもたらすように選択されうる。
さらなる処理工程、たとえば、滅菌または無菌保管容器への梱包などの後、創傷手当用品の完成品が製造される。
望ましい場合には、創傷手当用品10は、たとえば創傷を滅菌するまたは治癒を促進する医薬作用物質、たとえば抗菌性および/または抗真菌の作用物質および/または成長因子をさらに含有できる。加えて、止血および抗炎症性の作用物質を創傷手当用品に含めることができる。加えて、石鹸および場合により脱臭剤たとえば活性炭などを使用できる。検討されうる全ての作用物質は、従来技術から十分に周知されており、エラストマーまたはゲル層12および/または吸収層に実際的な方法で組み込むことができる。望ましい場合にはまたは他の理由で好都合であるように思えたら、これらは追加の別の層に含めることができる。
創傷手当用品10は、この創傷手当用品を創傷領域または体に固定するための機構を有してもよい(図1には示していない)。この機構は、1つ以上の領域(周縁部分でエラストマーまたはゲル層を組み込む)または皮膚へ付着させるための接着剤を有する周縁部から形成できる。
典型的な実施形態の例はWO-A-2005/034797およびWO-A-2006/127292から集めることができる。皮膚に隣接する領域中の接着剤は、医学的に許容可能な任意の接着剤、たとえばアクリラート、ゴム、ポリウレタンまたはシリコーンをベースにしたものによって作られうる。
好ましくは、この接着剤は、感圧シリコーン、たとえば、NuSil Technology (Carpenteria, US)から製品名MED-1356で市販されている接着シリコーン、またはNuSil Technology (Carpenteria, US)から製品名MED-6345で市販されている粘着性シリコーンである。
たとえば、上に例として説明した方法は、導入部分で述べた利点を示す積層創傷手当用品をもたらす。

積層創傷手当用品は以下のように作られる。
5mmの厚さと、16g/g発泡(DIN 13726-1:2002)の自由膨潤を可能にする吸収能力と、96kg/m3の密度とを有する疎水性発泡層の片面に、0.15mmの厚さと、100Paで520l/m2の空気透過性と40g/m2の重量とを有する繊維状ポリウレタン不織布を積層させる。積層は、企業Herbert Meyer GmbH in Roetz, Germanyから通常販売されている工業的バンドラミネーターを用いて、175℃の温度設定で行う。曝露時間は約6秒間であり、隙間の設定を3ミリメートルとする。このようにして積層体をしっかりと結合させることによって、PU不織布の繊維構造ならびに空気および水の透過性が維持される。
別の工程において、市販の二成分添加架橋性シリコーンゲルから、3mmの侵入値(140℃で30分間の硬化後、GCA Precision Penetrometerで、19.5gのコーン、635mmの基部径、15秒で測定したもの)を有する非架橋混合物を調製する。このシリコーン混合物を、トリマービームを用いて、針を有する金属バンドに均一に塗布し、ここで針の高さはシリコーン層の層の厚さよりも大きい。次に、シリコーン層を支えた金属バンドを120−180℃の温度まで加熱し、シリコーンの架橋を促進させる。この間、圧着ロールを用いて、発泡体−不織布の積層体のウレタン−不織布面を部分的に架橋したシリコーン混合物に押し付ける。このようにして得られた三層の積層体のシリコーン層を金属バンド上で加熱し続け、架橋を完了させる。
架橋が完了したら、三層の積層体を金属バンドから取り外す。金属バンドのニードルパターンによって、対応する隙間/開口部がシリコーン層に設けられている。
三層の積層体は柔軟であり容易に調節可能である。シリコーン層は、繊維状不織材料にしっかりと固定されている。妨害なしに水溶液をシリコーン層およびポリウレタン不織層に通すことができ、そのため、水溶液(水溶液A、DIN 13726-1:2002)の入ったビーカーを積層体のシリコーン側に逆さにして置いたとき、発泡体がこれを吸収する。
本発明は、創傷手当用品、この創傷手当用品の製造方法およびそれらの使用に関する。
医療目的の創傷手当用品および/または圧迫包帯のために、フィルム材料、織布、編物、不織布、ゲル材料または発泡材料をベースとした多くの材料が知られており、実際に使用されてもいる。
以下の要件が定められており、これらは所定の量の流体分泌の傾向がある創傷を治療する創傷手当用品によって満足されなければならない:この創傷手当用品は、創傷流体に対する十分な吸収性を示さなければならないが、同時に十分な湿潤強さを示さなければならない。この創傷手当用品は、創傷への異物(たとえば細菌および不潔物)の侵入を防ぎかつこの創傷手当用品の外部の領域への創傷流体の漏洩を止めなければならない。この創傷手当用品は創傷の周囲の皮膚にほんの僅かに付着すべきであり、すなわち、それは創傷にくっつくべきでない。この創傷手当用品は、覆った組織に刺激を引き起こすべきでない。この創傷手当用品は体の輪郭部分に容易にぴたりと合うべきである。この創傷手当用品は、気体および水蒸気透過性であるべきである。加えて、この創傷手当用品は、医療品および/または創傷治癒作用物質(たとえば殺菌剤または発育因子)と併用できるべきである。
このようなシステムは、たとえば、US-A-4 373 519およびUS-A-6 566 576、ならびに米国特許US-A-5 409 472、US-A-5 782 787、US-A-3972328およびUS-A-5 395 305に記載されている。
これらの出願の基礎を成す創傷手当用品は、有利な湿潤創傷環境の形成によって創傷治癒を促進する。
治癒プロセスを促進するには、滲出物の少なくとも一部の存在が最も重要であり、それにより創傷の直近における湿潤ミクロ環境が維持できる。この創傷手当用品を通して滲出物の一部のみが創傷環境から除去される。これは、創傷の直近において所定の水分が維持され、これは、たとえば創傷の迅速な肉芽形成による好結果の創傷治癒に有益であることを意味する。
過剰な滲出物および有毒成分の除去によって、この創傷手当用品は、所定の場所における滲出物の滞留を防ぎ、この結果、これらの場所での細菌集積および皮膚の浸軟の増加の可能性を防ぐ。このようにして、創傷手当用品は細菌の二次感染のリスクを下げる。
過去において、上で説明した湿潤創傷環境の形成を促進するために、所定の吸収能力を持つ吸収材層を有する多数の創傷被覆物が開発された。通常、滲出物を吸収できる吸収剤層には親水性材料が存在する。これは、この創傷手当用品を所定の状況で数日間にわたって創傷上に載せたままにすることができ、それにより、この期間中、創傷治癒にとって最適な条件が確保されることを意味する。
接着剤層を有し、創傷の表面に接触するように配置される創傷手当用品は、従来技術から知られている。しかしながら、皮膚に対して高い結合性を有する接着剤、たとえばアクリラートの使用は、創傷に創傷手当用品がくっつくことをもたらし、これは、治癒中に形成される組織が手当用品の取り外しによって傷つくことを意味する。予め設定された弱い接着性を特徴とするソフトゲルおよびエラストマー(特に、シリコーンまたはポリウレタンをベースにしたもの)は、創傷治癒における有利な手当用品材料であることが知られている。これらの材料は、親水性でもよいし疎水性でもよく、創傷にも創傷床にもくっつかず、創傷へと穏やかに付着するように設計されうる。これは、敏感な創傷領域からの創傷手当用品の無痛の取り外しを確実にする。このようなゲルおよび/またはエラストマーは、たとえば以下の特許文献に開示されている:EP-A-0 251 810、US-A-4 921 704、US-A-6 051 747、WO-A-2007/113597、WO-A-2007/113453、WO-A-2004/060412およびUS-A-5 336 695。しかしながら、創傷が容認できかつ皮膚に優しいこれらの材料の使用は、必要とされる基材をそれらに積層する際に障害を引き起こし、これら障害は主に、それらのさほど大きくない粘着性のせいで、それらはこれら材料の適切な基材への固定に関して技術的問題がありうるという事実にある。さらなる欠点は、好適な手当用品部材の限られた選択性と、これらがまだ架橋状態にない限りにおける製造に必要とされる原材料の顕著な流動性とにある。
ここに開示する創傷手当用品は、最適化された皮膚接着性と、(創傷領域からの)残留物を残さない無痛の取り外しと、形状安定性とを持つ構造を有し、優れた流体吸収能力を有する。滲出物の吸収によって引き起こされる吸収層または吸収体の膨潤および変形を減らすことができ、特に創傷手当用品の縁部での彎曲による体に接触した層の皮膚からの脱離または分離を最小にする。この脱離は、細菌の侵入を許す創傷手当用品の漏洩をもたらしうるし、または、積層創傷手当用品の場合には、部材の剥離をもたらしうる。対照的に、ここに説明する創傷手当用品は、滲出物をかなり吸収した後であっても、前記彎曲も剥離も起こさない傾向がありうる。
また、この創傷手当用品は、創傷滲出物を、それが集められる吸収体の内部へ妨害なしに移すことを可能にする。しかしながら、吸収体と創傷との望ましくない接触は防がれる。
さらに、この創傷手当用品は、無傷の皮膚のみでなく、創傷の湿潤領域に付着する。これは、創傷からこの創傷手当用品を外傷なしに取り外すことを可能にする。皮膚に対する付着は、それが当該出願の特別な要件を満足するように行われうる。
この創傷手当用品は、容易にかつ優れた費用対効果で製造できるという利点を有し、その製造プロセスで製造される創傷手当用品は、特徴的なパラメータおよび材料の選択に関する範囲をさらに広げる。
それゆえに、この創傷手当用品は創傷治癒に著しく好適である。
ある実施形態によると、三層積層された創傷治癒システムから形成された創傷手当用品が提供される。したがって、この創傷手当用品は、開口部を有しかつ空気および水透過性キャリアに取り付けられた創傷接触層と、前記キャリアに隣接する親水性吸収層を具備する。
さらなる実施形態では、本願は、開口部34を有しかつ流体および空気透過性キャリア19に結合しているゲルまたはエラストマー層12と、前記キャリア19に隣接した吸収層14とを具備する創傷手当用品10に関する。
ある実施形態では、本願は、流体非透過性であり、ガスおよび水蒸気透過性の裏地層(すなわち、体に対して外側を向く層)を有する創傷手当用品10に関する。
さらなる実施形態では、本願は、とりわけ、ゲルまたはエラストマー層12のためのキャリア層19であって、繊維状材料から作られているキャリア層を有する創傷手当用品10に関する。
もう1つの実施形態では、本願は、繊維状キャリア層19の構成要素、たとえば繊維がゲルまたはエラストマー層12中に5ないし100μmの深さまで侵入している創傷手当用品10に関する。
さらなる実施形態では、本願は、創傷接触層12が疎水性架橋シリコーンゲルまたはシリコーンエラストマーを含む創傷手当用品10に関する。
さらなる実施形態では、本願は皮膚に付着するゲルまたはエラストマー12に関する。
もう1つの実施形態では、本願はキャリア19の繊維状材料が弾性メルトブローウェブを含んでいる創傷手当用品10に関する。
さらなる実施形態では、本願は、とりわけ、皮膚に面した面に分離可能な保護フィルム、たとえばプルオフフィルムの形態にあるものを有する創傷手当用品であって、この手当用品を使用する前に前記保護フィルムが取り外される創傷手当用品に関する。
さらなる実施形態では、本願は、とりわけ、強吸収親水性材料を持つ吸収層を有する創傷手当用品に関する。
さらなる実施形態では、本願は、とりわけ、創傷手当用品を皮膚に面する面で固定するための機構を有する創傷手当用品に関する。
さらなる実施形態では、本願は、とりわけ、吸収層の縁部の厚さが吸収層の縁部間の厚さより小さい創傷手当用品に関する。
また、本願は、創傷手当用品の製造方法であって:
a)吸収層とキャリアとを積層させる工程と;
b)開口部を有する部分的に架橋されたゲルまたはエラストマー層と積層させた前記キャリアとを積層させる工程と
を含む方法に関する。
加えて、本願は、創傷を治療する方法での使用のための創傷手当用品に関する。
さらなる実施形態は、本発明および特許請求の範囲から明らかである。
図1は、創傷に被さった創傷手当用品のある実施形態の断面を示している。 図2は、ある実施形態の創傷手当用品の断面を数倍に拡大した後方反射電子線モードでのREM像を示している。
本願の創傷治癒システム10の基礎を成す少なくとも3つの平面部材12、14、19は、吸収層14と、繊維状キャリア材料19と、シリコーン系ゲルまたはエラストマーを含む創傷接触層12とからなる。それぞれの層は種々の材料の混合物から構成されうるものであり、それらは必ずしも均質である必要はない。したがって、吸収層14は、たとえば、滲出物を特によく吸収しかつ圧力がかかっても取り込んだ滲出物を本質的に放出しない粒子20を埋め込むことができる発砲ポリマー材料でありうる。このような粒子20は、たとえば、いわゆる超吸収剤で構成されうる。加えて、機械的性質、吸水性または接着性を制御するのに必要な粒子を、創傷治癒システムの皮膚に面する面に位置したゲルまたはエラストマー層中にさらに埋め込むこともできる(図1には示していない)。これら粒子は、たとえば、ポリマー性でありうる有機または無機化合物からなりうる。
図2は、ある実施形態の創傷手当用品の断面を数倍に拡大した後方反射電子線モードでのREM像を示している。図2は、開口部34が設けられたエラストマー層12を有しており、それによって前記層が吸収層14に隣接する流体および空気透過性キャリア19に接続されている本発明による創傷手当用品のREM像を示している。
加えて、創傷治癒システムおよび/または創傷手当用品は、追加の部材または層/コーティングを具備できる。たとえば、圧倒的大多数の場合において、外側(すなわち、創傷Wまたは創傷接触層12から見て外側に向いた面)が常に乾いている創傷手当用品が利用可能であることが望ましいと考えられている。また、外部から創傷手当用品への不潔物および細菌の侵入および最悪の場合の創傷への到達も防ぐべきである。この狙いは、たとえば、流体非透過性である連続保護膜16(以下、裏地フィルムまたはフィルムとも呼ぶ)を適用することによって達成でき、実際には、この裏地フィルムまたはフィルム16は水蒸気透過性である。上で述べたように、典型的に細菌を通さないものであるべきこの層は、吸収層の末端面に隣接する。有利な実施形態では、このフィルムは、フィルム16が細孔、気泡または他の中間空間に侵入しえないように、吸収層の末端面のみに結合している。手当用品を取り外す必要なしに創傷手当用品における充填もしくは水分のレベルまたは創傷の状態を評価できるように、裏地層は透明でありうる。裏地層に着色剤を含ませることができる。一般に、このフィルムは、厚さが10−500μm、典型的には15ないし45μmであり、特に30±5マイクロメートルの厚さのフィルムが使用される。
このタイプのフィルムは、従来技術から知られており、たとえば、ポリウレタン系フィルム、たとえば、Exopack Advanced Coatings (Wrexham, UK)から製品名INSPIRE(登録商標)で供給されているポリウレタンフィルム、またはエラストマーポリエステル、またはポリウレタンとポリエステルおよび/またはポリ塩化ビニルならびにポリエーテルアミドブロックコポリマーとの混合物を含む。あるいは、裏地層は、本質的に独立した気泡を有する、撥水性であり水蒸気透過性のポリウレタンフォーム、たとえば、Scapa (Greater Manchester, UK)から製品名Medifixで供給されているものでありうる。本願の目的のために、ポリウレタンを使用する。なぜならこれらのフィルムは、優れた弾性を有し、特に、形状フィッティング性および高いレベルの伸縮性を示すからである。
本来、好適なフィルムは水蒸気透過率(MVTR)が38℃で500ないし14600gm-2/24時間、典型的には1000ないし2700gm-2/24時間である。高いMVTR値は、勢いよく分泌物を出す創傷での創傷手当用品の飽和点を遅らせるのに有利でありうる。低いMVTR値は、低分泌創傷の場合、創傷の周りの湿潤ミクロ環境を確保するのに有益でありうる。
任意の既知の方法で、吸収層の末端面上に裏地層を積層できる。たとえば、熱もしくは超音波によってまたは裏地相と吸収層との間に追加の連続および不連続な接着層を配置することによって、積層を行うことができる。
使用目的に応じて、様々な厚さのフィルムを使用することまたは幾つかの層/フィルムを併用することが必要な場合がある。たとえば、特定の機械的強度を保証して、それにより裏地層のしわを防ぐために、上に説明した層16にキャリア層(図1には示していない)を設けることが有利である場合がある。一般に、層全体、すなわちフィルムと、適切な場合にはキャリアおよび追加の層との厚さは、5ないし2000マイクロメートルの範囲内、典型的には5ないし1000マイクロメートルの範囲内にあるべきである。層および/または最も外側のフィルムは、実際的な目的のために、低い摩擦係数を示すべきであり、たとえば織物もしくは衣類にからまるべきでないし、それらを擦るべきでないし、一般的な織物と負の相互作用をすべきでない。
皮膚に接する層12は、たとえば、シリコーンゲルまたはシリコーンエラストマーをベースにし(それゆえに、以下、「シリコーン層」と呼ぶ)、開口部を有する疎水性層から形成される。この有孔層は、最初は、創傷Wを吸収層14から隔てるべきである。この層は、機械的に安定なままでなければならず、滲出物との長い接触の後であっても残留物を可能限り少なくして創傷領域から取り外すことができなければならない。
創傷と接触する層は、シリコーンゲルまたはシリコーンエラストマーから作ることができる。これらは、創傷には付着しないが、創傷の周りの乾燥した皮膚への可変的な接着性を示すように設計されうる。接着力がシリコーン層にわたって均一に分散しているために乾燥した皮膚にしっかりと付着するシリコーン層を創傷手当用品が有する場合、表皮細胞の分離も創傷へのダメージも観察されない(これは、強力な接着剤、たとえば高い特異的接着を有するアクリル誘導体をベースにした接着剤の主な欠点である)。このタイプのシリコーンは、完全に固定するものであり、熱または身体滲出物によって悪影響を受けない。これらの性質により、手当用品の着用者への痛みを引き起こすことも外傷を引き起こすこともなく、創傷手当用品を創傷からおよび創傷の周囲から取り外すことが可能になる。
創傷に接触する層を形成するシリコーンゲルまたはシリコーンエラストマーは、接触した後に必要な程度まで硬くなるシリコーンの二成分初期混合物から作ることができる。このような系は従来技術から、たとえばEP-A-0 251 810、 EP-A-0 300 620またはUS-A-4 921 704から知られている。ここに説明する系は、少なくとも1種のビニル置換されたポリジメチルシロキサンと白金触媒とからなる成分Aを本質的に含む。成分Bは、水素原子が珪素原子に直接結合しているポリジメチルシロキサンを含有する。従来技術に従い、望まれるのであれば、添加剤、たとえば顔料、禁止剤または増量剤、たとえば二酸化珪素を両方の成分に含ませることができる。
これら二成分の併用は、官能性を持った他のポリメチルシロキサンの架橋反応の活性化をもたらし、これは最終的に硬化をもたらす。
所望の硬化に必要とされる期間は、種々の因子、たとえば、反応温度もしくは触媒濃度、または場合により禁止剤の存在に依存する。
上に説明した方法では、本質的に非常に類似した初期成分(抽出物)を使用できるが、完全に硬化した状態のシリコーン層の性質は、たとえば、成分AおよびBの比を変えることによって、架橋の原因となる基、たとえばビニル基および珪素−水素基の化学量論比を変更することによって、使用するポリシロキサンの分子量によって、または使用する増量剤の濃度によって、種々様々に影響を受けうる。このようにして、柔らかく、非常に接着性があり、脆くなく、皮膚に対して著しい接着性を示すシリコーンゲルを利用可能にすることができる。
他方、シリコーンエラストマーは、それらにより高いコンシステンシーを与える増量剤によって強化できる。加えて、それらは、より強固であり、粘着性がないかまたは僅かな粘着性を有した状態で硬く、皮膚に付着しない(少なくとも、皮膚への永続的な付着を確実にするのには十分でない程度)。
列挙したシリコーンゲルは、企業NuSil Technologies (Carpinteria, US)から製品名MED-6345またはMED-6340で、または企業Dow Corning GmbH (Wiesbaden, DE)から製品名Dow Corning(登録商標) 7-9800で、または企業Wacker Chemie GmbH (Munich, DE)から製品名SilGelで市販されている。
また、シリコーンエラストマーも、たとえば、製品名MED-6305で企業NuSil Technologies (Carpinteria, US)から、製品名Silbione RTV-4511で企業Bluestar Siliconesから、または製品名Silastic MDX4-4210で企業Dow Corning GmbH (Wiesbaden, DE)から市販されている。
加えて、他の数多くの架橋ポリマーおよび感圧性接着剤、たとえば、錫オクトアートの存在下で架橋するおよび/または加熱により製造されるシラノールを含有するポリオルガノシロキサンを創傷接触層として使用できる。シリコーンポリマーは望ましくは置換基を有することができ、この場合、ポリエチレングリコールまたはポリウレタンが考えられる置換基と見なされる。
また、シリコーンエラストマーまたはゲルの性質は、数種類のシリコーンエラストマーまたはシリコーンゲル、たとえばシリシンエラストマーMED 4905およびシリコーンゲルMED 6340を混合することによって制御できる。
シリコーン層は、水分(滲出物)および空気−空気/酸素の創傷から遠ざけるおよび創傷への適切な移動を可能にするように、典型的に有孔である。貫通孔34の数および幾何学的配置は、一般に創傷手当用品の使用目的によって決定され、創傷手当用品の他の部材の構造と無関係に調節できる。
シリコーンをベースにした系が好ましいが、Bayer AG (Leverkusen, DE)から得られるLEVAGELなどの、ゲルまたはエラストマー性の疎水性または親水性ポリウレタン誘導体の使用に関して利用可能な他の選択肢が存在する。加えて、親水性ポリウレタンゲル、たとえばUS-A-6 191 216、US-A-6 566 575およびEP-A-0 271 292に説明されたものを使用できる。もう1つの選択肢は、たとえばアクリラートまたは単糖類に基づく部分的にまたは完全に硬化した親水性ヒドロゲルの使用、または皮膚付着性エラストマー親水コロイド接着剤の使用にある。
有孔ゲルまたはエラストマー12は、次の工程において、キャリア19に塗布される。キャリア19は、空気および流体透過性であり、それ自体は注目すべき流体吸収能力を持たない。必要であれば、キャリア19も有孔とすることができ、その場合、キャリア層上とゲルまたはエラストマー層上との貫通孔は一致してもよいし一致しなくてもよい。キャリア層における貫通孔は、追加の処理段階で作ることができる。あるいは、キャリア層の貫通孔は、ゲルまたはエラストマー層の貫通孔と同時に作ることができる。本願によると、キャリアおよび/またはキャリア層19は、小さな繊維から形成された不規則な構造を有する不織布またはメルトブロー材料からなる。これに特に好適なのは、これらの要件を満足する可塑性または熱可塑性のメルトブローウェブまたは不織布である。通常の繊維材料の使用は一般に織布または編物の製造よりも費用対効果が高い。不織布は、いろいろな方法、たとえば乾式法、スパンボンド法または湿式法によって製造できる。必要とされる場合は、一連の精製段階をこれらの方法に続けて行うことができる。創傷手当用品および圧迫包帯での医療用途のための不織布の強化をたとえば熱的または機械的に行って、完成した不織布が製造中に処理薬品または補助薬品にさらに接触しないようにする。その結果、これらの方法を使用して製造された材料は、医療品での使用、たとえば創傷手当用品10での使用に特に好適である。
繊維状キャリア層の厚さは、5ないし250μmの範囲内、典型的に5ないし150μmの範囲内、特に典型的に50ないし150μmの範囲内にある。しかしながら、使用目的に応じて、10ないし30μmというより狭い範囲が考えられうる。好適なキャリアは、エラストマー性を有し、変形して着用者の体の輪郭とさらには吸収層の膨潤体との両方にぴたりと合うことができる。これは、創傷手当用品の彎曲を防ぐことができ、それにより創傷からの分離のリスクを減らすことができる。
使用できるキャリアは、たとえばUS-A-5 230 701に開示されている。典型的には、ポリウレタンから作られた不織の熱可塑性エラストマーウェブが使用され、これはたとえば企業Freudenberg Vliesstoffe KG (Weinheim, DE)から商品名Vilene(登録商標)のシリーズ名XOで市販されている。加えて、セルロース、ポリオレフィン、ポリエステルまたはポリアミドから作られた他の不織布を使用できる。
使用する材料に応じて、エラストマーまたはゲル層とキャリア層との積層ならびにキャリアと吸収層との積層は、キャリア層およびエラストマーまたはゲル層が積層後にも滲出物および空気について十分な透過性を示すように、種々の方法で行うことができる。有利には、積層中、キャリア19の繊維は、部分的にエラストマーまたはゲル中に(5ないし100μm)侵入し、これは結合の強度に良い影響をさらに与えうる。キャリア層との積層中のゲルまたはエラストマーの硬化の程度は、部分的に架橋されたゲルまたはエラストマー層が繊維間の微視的な空隙に流れ込むことができるように設定されうる。このようにして、追加の接着剤または下塗りを使用する必要なしにキャリアへのエラストマーまたはゲルの非常に優れた固定を示す積層体を製造できる。
本発明による創傷手当用品10は、少なくとも1種の親水性材料を含む吸収層14を有する。
吸収層14は、とりわけ、連続細孔および気泡を有する発泡材料(発泡体)からなりうる。孔径は他の層にとって重要ではなく;好適な孔径は30ないし700μmの範囲内にある。吸収層の発泡材料は、気泡の大きさに関する勾配を吸収層の厚さに沿ってさらに示しうる。このような吸収性発泡材料は、種々の発泡可能材料、たとえば、ポリウレタン、カルボキシル化セルロース、ブタジエン−スチレンコポリマー、カルボキシル化ブタジエン−スチレンゴム、発泡ポリエステル、発泡親水性エポキシドもしくはポリアクリラート、親水性化シリコーンまたはエチレン酢酸ビニル(EVA)をベースにした発泡体から製造できる。
吸収が可能な織布または不織布、たとえばセルロース繊維の織布、セルロースフレーク、またはたとえばアルギナートもしくはキトサンなどのポリマー小繊維に基づくマトリックスも好適である。
典型的な実施形態では、吸収層14は、親水性ポリウレタンフォーム、たとえば、製品名L00562-Bで企業Rynel Inc. (Wiscasset, US)からまたは製品名VIVO MCF.05で企業Corpura (Etten-Leur, Netherlands)から市販されているポリウレタンフォームによって作られる。
さらなる処理によって、所望されるまたは必要な場合に使用される発泡材料の吸水性を引き続いて高めることができる。この方法によって、滲出物が発泡材料に浸入する傾向を高めることができる。しかしながら、当該発泡材料の吸水性が、滲出物がこの発泡材料中に残り、この発泡材料中に配置されうるまたは存在しうる吸収剤粒子へ移動するほど、当該発泡材料の吸水性が大きくならないことを確実にすべきである。実際、表面張力を最小にして、発泡体の全ての気泡への流体の単純な通過を可能にするように、発泡材料の吸水性を添加物により調節でき、それにより、創傷上の十分な水分を維持できる。
しかしながら、吸収層14は、発泡材料の小さな部品に必ずしも基づかなければならないというわけではない。したがって、さらなる実施形態では、吸収層14は、多孔質の織布または不織布を含むことができる。たとえば、吸収層14は、セルロースフレーク、キトサンフレークまたはポリマー繊維マトリックスのクッションと共にランダムシーケンスまたは非ランダムシーケンスで配置された複数の非常に短いセルロース繊維からなる、容積の大きな、目を粗くして形成されたウェブでありうる。
吸収層の厚さは、一般に、0.5ミリメートルないし20ミリメートルの範囲内にあり、典型的には3ミリメートルないし5ミリメートルである。使用のタイプおよび吸収能力の要件に応じて、他の厚さの範囲が有利であることもある。
吸収層14は、典型的には、顆粒、フレークまたは粉末の形態にある、1種以上の超吸収剤を含有することができる。用語超吸収剤(時折「スーパースルーパー」とも呼ばれる)によって示されるものは、それらの極端な吸収性、すなわちそれらの質量の数倍(たとえば、30倍ないし800倍まで)の水を吸収する能力を特徴とするポリマーである。超吸収剤に中程度の圧力がかかっても、この水は放出されない。水を吸収するこの能力は、水分子と超吸収剤の親水性基、より詳細には水素架橋結合が可能なイオン性の基との強力な相互作用に基づいている。数多くのこれら超吸収剤が知られているが、それらの構造の観点で一般に3つのカテゴリーに分けることができる:澱粉グラフトコポリマー、架橋カルボキシメチルセルロース誘導体および改質親水性ポリアクリラート。このような吸収性ポリマーの例は、加水分解澱粉アクリロニトリルグラフトコポリマー、中和澱粉アクリル酸グラフトコポリマー、けん化酸性酢酸ビニル−アクリル酸エステルコポリマー、加水分解アクリロニトリルコポリマーもしくはアクリルアミドコポリマー、改質架橋ポリビニルアルコール、中和自己架橋ポリアクリル酸、架橋ポリアクリラート塩、カルボキシル化セルロースおよび架橋イソブチレン無水マレイン酸コポリマーである。
超吸収剤の性質を持つ粒子の形態にある親水性ポリマーは、たとえば、US-A-4 102 340に記載されている。特に、架橋ポリアクリルアミドなどの吸収材料がこのために使用される。好適な吸収性超吸収性粒子は、架橋され、部分的に中和されたポリアクリル酸からなり、ここに説明する実施形態のうちの幾つかで使用される。
超吸収性粒子20は、たとえば澱粉ポリアクリラートグラフトコポリマーヒドロゲルから製造され、これはHoechst-Celanese (Portsmouth, US)から粉末の形態で入手できる。超吸収性を有する他の粒子は、商標SANWET(Sanyo Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha, JPから入手できる)とDEM SUMIKA GEL(Sumitomo Kagaku Kabushiki Kaisha, JPから入手できる)(これはエマルションの形態で得られ、重合のあと、球状の粒子の形態で存在する)とが市販されており、さらに超吸収剤が名称FAVORで市販されている(たとえば、Evonik Industries AG, Essen, DE)。
超吸収剤粒子は、たとえば、大きな親水コロイド表面積を提供することができるように、グレインまたはフレークの形態で使用される。乾燥状態では、超吸収剤粒子20の大きさは通常1ないし1000マイクロメートルの範囲内にあり、典型的には100ないし900マイクロメートルの範囲内にある。創傷手当用品の下に広がっている条件で可溶でない粒子は、乾燥粒子1グラム当たり0.5を超える吸水能力を示す。
さらなる実施形態によると、吸収剤材料は、水と接触した後に膨潤する親水性ゲルでありうる。親水性ゲルは多孔質のまたは中身のない(中空の)内部構造に一般に欠如している。このようなゲルは通常固体または半固体の状態で存在する。本願の意味での親水性ゲルは、生理学的に容認できる限りにおいて、親水性コロイド、ヒドロゲルおよびこれらの組み合わせと理解される。好適な親水性ゲルは、米国特許出願明細書US-A-6 566 575に開示されており、市販もされている。
超吸収剤粒子は、吸収層内に均質に分散できるし、またはそれらをポリマーフォームの気泡の中に配置できる。これらの構造を作るため、粒子は、発泡させる前に、フォームを製造するための初期材料と混合できるし、またはそれらは発泡に続くある製造段階においてそれらを保持するために提供される気泡内に設置される。
創傷手当用品のさらなる実施形態によると、吸収層(たとえば発泡材料)は、たとえば超吸収剤粒子が中に入る保持コンテナ18を有することができる。たとえば吸収材料の窪みによって形成されるこの保持コンテナ18は、任意の幾何形体のものでよく、たとえば立方体、円錐形または円筒形である。
このような保持コンテナ18は、形状および大きさが均一であって予め定められたものとすることができ、典型的には14の末端領域を覆って広がることができ、この場合、これら保持コンテナ18を任意の形態に、たとえば格子状の構造で配置することができる。幾何学的な寸法および特に各保持コンテナの容積は、関連する要件によって、たとえば保持しようとする超吸収剤またはゲルの量および大きさに応じて決定される。このようなシステムの例は、WO-A-2004/060412に開示されている。
考えられる1つの実施形態によると、超吸収剤粒子のための保持コンテナは、吸収層の厚さ全体にわたって分布しており、超吸収剤粒子で充填されたチャネルを形成する。キャリア層は、超吸収剤粒子を吸収層14内に隠してそれによりそれらが創傷に到達するのを防ぐバリア層を形成する。
創傷手当用品のさらなる実施形態では、吸収層14は、吸収剤材料の幾つかの分離したセクションを含む。吸収剤材料は、複数のコンパートメント内に配置することができる。このようなコンパートメントは、顆粒の形態で存在する超吸収性ポリマーまたはフレークもしくは粉末の形態で存在する対応するポリマーを収容することができる。しかしながら、個々の粒子は吸収層内を自由に動くこともでき、それにより、それらは好ましくは末端面に向けて移動する。
超吸収剤または吸収性ゲルは、吸収層の末端面上にさらなる層としても塗布されうる。
説明した実施形態の利点は、一般には、創傷と接触できる流体の量自体を創傷から見て外側を向いた吸収性層の一部での吸収によって最小化および増加できるという事実にある。このようにして、創傷手当用品が患者の体に残る時間が延びるおよび/または創傷の周りの皮膚の解離のリスクが低減される。
本発明による創傷手当用品は、それらが既知の標準的な方法によって容易に製造できるというさらなる利点を有する。
本発明による創傷手当用品は、たとえば、以下のように製造できる:
第1の工程では、キャリア層を、親水性および/または連続気泡もしくは準連続気泡吸収層と積層させる。使用する材料に応じて、様々な方法、たとえば輻射熱の使用によって、たとえばUV照射または超音波によって、この積層を行うことができる。しかしながら、積層方法を選択する際、2つの層のどちらも、吸収、滲出物透過性および空気透過性に関するそれらの所望される性質を失わないことを確実にしなければならない。ポリウレタンを使用する場合には、熱ラミネート法が最も特に使用される。吸収層を製造するのに必要とされる初期材料をキャリア層に直接コーティングすること、および発泡プロセスを後段で行って、2つの層の互いへのフィルム固定を達成することも可能である。
第2の工程では、シリコーン層を製造するために、貫通孔を作るための機構、たとえばシリコーン層全体に広がった、とがっていないニードルなどを有するキャリアバンドに、硬化可能なシリコーン混合物を塗布する。好適な手段、たとえば加熱によって、シリコーン混合物を部分的に硬化させ、目的の開口部を有するシリコーン層を得る。便宜上、シリコーン層は厚さが10ないし250マイクロメートルであり、好ましくは60ないし150μmである。
その後、第3の工程において、第1の工程で得られた積層体のキャリアの基部面を、加圧して、部分的に硬化されたシリコーン層に、好ましくは部分的に硬化されたシリコーン層が入る移動帯上にもさらに接触させ、次に、シリコーン層を第1工程で製造した積層体に付着させた状態でさらなる硬化工程を行い、それにより両方の層の非常に優れた固定が得られる。繊維状キャリア層の開放構造は、キャリア層と吸収層との接触を成すのに利用可能な非常に大きな接触表面積に関連する。接触および/または固定を作る条件は、キャリア材料の繊維がシリコーン層に侵入し、追加の接着剤も下塗りを使用する必要なく、両方の層の有効な接続をもたらすように選択されうる。
さらなる処理工程、たとえば、滅菌または無菌保管容器への梱包などの後、創傷手当用品の完成品が製造される。
望ましい場合には、創傷手当用品10は、たとえば創傷を滅菌するまたは治癒を促進する医薬作用物質、たとえば抗菌性および/または抗真菌の作用物質および/または成長因子をさらに含有できる。加えて、止血および抗炎症性の作用物質を創傷手当用品に含めることができる。加えて、石鹸および場合により脱臭剤たとえば活性炭などを使用できる。検討されうる全ての作用物質は、従来技術から十分に周知されており、エラストマーまたはゲル層12および/または吸収層に実際的な方法で組み込むことができる。望ましい場合にはまたは他の理由で好都合であるように思えたら、これらは追加の別の層に含めることができる。
創傷手当用品10は、この創傷手当用品を創傷領域または体に固定するための機構を有してもよい(図1には示していない)。この機構は、1つ以上の領域(周縁部分でエラストマーまたはゲル層を組み込む)または皮膚へ付着させるための接着剤を有する周縁部から形成できる。
典型的な実施形態の例はWO-A-2005/034797およびWO-A-2006/127292から集めることができる。皮膚に隣接する領域中の接着剤は、医学的に許容可能な任意の接着剤、たとえばアクリラート、ゴム、ポリウレタンまたはシリコーンをベースにしたものによって作られうる。
好ましくは、この接着剤は、感圧シリコーン、たとえば、NuSil Technology (Carpenteria, US)から製品名MED-1356で市販されている接着シリコーン、またはNuSil Technology (Carpenteria, US)から製品名MED-6345で市販されている粘着性シリコーンである。
たとえば、上に例として説明した方法は、導入部分で述べた利点を示す積層創傷手当用品をもたらす。

積層創傷手当用品は以下のように作られる。
5mmの厚さと、16g/g発泡(DIN 13726-1:2002)の自由膨潤を可能にする吸収能力と、96kg/m3の密度とを有する疎水性発泡層の片面に、0.15mmの厚さと、100Paで520l/m2の空気透過性と40g/m2の重量とを有する繊維状ポリウレタン不織布を積層させる。積層は、企業Herbert Meyer GmbH in Roetz, Germanyから通常販売されている工業的バンドラミネーターを用いて、175℃の温度設定で行う。曝露時間は約6秒間であり、隙間の設定を3ミリメートルとする。このようにして積層体をしっかりと結合させることによって、PU不織布の繊維構造ならびに空気および水の透過性が維持される。
別の工程において、市販の二成分添加架橋性シリコーンゲルから、3mmの侵入値(140℃で30分間の硬化後、GCA Precision Penetrometerで、19.5gのコーン、635mmの基部径、15秒で測定したもの)を有する非架橋混合物を調製する。このシリコーン混合物を、トリマービームを用いて、針を有する金属バンドに均一に塗布し、ここで針の高さはシリコーン層の層の厚さよりも大きい。次に、シリコーン層を支えた金属バンドを120−180℃の温度まで加熱し、シリコーンの架橋を促進させる。この間、圧着ロールを用いて、発泡体−不織布の積層体のウレタン−不織布面を部分的に架橋したシリコーン混合物に押し付ける。このようにして得られた三層の積層体のシリコーン層を金属バンド上で加熱し続け、架橋を完了させる。
架橋が完了したら、三層の積層体を金属バンドから取り外す。金属バンドのニードルパターンによって、対応する隙間/開口部がシリコーン層に設けられている。
三層の積層体は柔軟であり容易に調節可能である。シリコーン層は、繊維状不織材料にしっかりと固定されている。妨害なしに水溶液をシリコーン層およびポリウレタン不織層に通すことができ、そのため、水溶液(水溶液A、DIN 13726-1:2002)の入ったビーカーを積層体のシリコーン側に逆さにして置いたとき、発泡体がこれを吸収する。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]創傷手当用品(10)であって:開口部(34)を有し、流体および空気透過性キャリアに結合しているゲルまたはエラストマー層(12)と、前記キャリア(19)に隣接した吸収層(14)とを具備する創傷手当用品(10)。
[2]前記ゲルまたはエラストマー層(12)は疎水性架橋シリコーンであることを特徴とする[1]に記載の創傷手当用品(10)。
[3]前記ゲルまたはエラストマー層(12)は皮膚に付着することを特徴とする[1]または[2]に記載の創傷手当用品(10)。
[4]前記キャリア(19)は繊維状材料から構成されていることを特徴とする[1]ないし[3]の何れか1つに記載の創傷手当用品(10)。
[5]前記キャリア(19)は有孔であることを特徴とする[1]ないし[4]の何れか1つに記載の創傷手当用品(10)。
[6]前記繊維状材料は弾性メルトブローウェブであることを特徴とする[1]ないし[5]の何れか1つに記載の創傷手当用品(10)。
[7]前記キャリア層の構成要素は前記ゲルまたはエラストマー層に5ないし100μm侵入していることを特徴とする[1]ないし[6]の何れか1つに記載の創傷手当用品(10)。
[8]水分不透過性裏地層(16)を具備することを特徴とする[1]ないし[7]の何れか1つに記載の創傷手当用品(10)。
[9]前記吸収層(14)は少なくとも1種の親水性材料を含むことを特徴とする[1]ないし[8]の何れか1つに記載の創傷手当用品(10)。
[10]前記吸収層(14)はポリウレタンフォームを含むことを特徴とする[1]ないし[9]の何れか1つに記載の創傷手当用品(10)。
[11]前記創傷手当用品(10)を皮膚に面する面で固定するための機構を有することを特徴とする[1]ないし[10]の何れか1つに記載の創傷手当用品(10)。
[12][1]ないし[11]の何れか1つに記載の創傷手当用品(10)を製造する方法であって:a.前記吸収層(14)を前記水分および空気透過性キャリア(19)に積層させることと、b.前記ゲルまたはエラストマー層(12)を積層させた前記キャリア(19)に積層させることとを含む創傷手当用品(10)の製造方法。
[13]積層中、前記ゲルまたはエラストマー層(12)を前記キャリア上で少なくとも部分的に架橋させ、次の追加工程において架橋を完了させることを特徴とする[12]に記載の創傷手当用品(10)の製造方法。
[14]創傷を治療する方法での使用のための、[1]ないし[11]の何れか1つに記載の創傷手当用品(10)。

Claims (14)

  1. 創傷手当用品(10)であって:
    開口部(34)を有し、流体および空気透過性キャリアに結合しているゲルまたはエラストマー層(12)と、
    前記キャリア(19)に隣接した吸収層(14)と
    を具備する創傷手当用品(10)。
  2. 前記ゲルまたはエラストマー層(12)は疎水性架橋シリコーンであることを特徴とする請求項1に記載の創傷手当用品(10)。
  3. 前記ゲルまたはエラストマー層(12)は皮膚に付着することを特徴とする請求項1または2に記載の創傷手当用品(10)。
  4. 前記キャリア(19)は繊維状材料から構成されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の創傷手当用品(10)。
  5. 前記キャリア(19)は有孔であることを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の創傷手当用品(10)。
  6. 前記繊維状材料は弾性メルトブローウェブであることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の創傷手当用品(10)。
  7. 前記キャリア層の構成要素は前記ゲルまたはエラストマー層に5ないし100μm侵入していることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1項に記載の創傷手当用品(10)。
  8. 水分不透過性裏地層(16)を具備することを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載の創傷手当用品(10)。
  9. 前記吸収層(14)は少なくとも1種の親水性材料を含むことを特徴とする請求項1ないし8の何れか1項に記載の創傷手当用品(10)。
  10. 前記吸収層(14)はポリウレタンフォームを含むことを特徴とする請求項1ないし9の何れか1項に記載の創傷手当用品(10)。
  11. 前記創傷手当用品(10)を皮膚に面する面で固定するための機構を有することを特徴とする請求項1ないし10の何れか1項に記載の創傷手当用品(10)。
  12. 請求項1ないし11の何れか1項に記載の創傷手当用品(10)を製造する方法であって:
    a.前記吸収層(14)を前記水分および空気透過性キャリア(19)に積層させることと、
    b.前記ゲルまたはエラストマー層(12)を積層させた前記キャリア(19)に積層させることと
    を含む創傷手当用品(10)の製造方法。
  13. 積層中、前記ゲルまたはエラストマー層(12)を前記キャリア上で少なくとも部分的に架橋させ、次の追加工程において架橋を完了させることを特徴とする請求項12に記載の創傷手当用品(10)の製造方法。
  14. 創傷を治療する方法での使用のための、請求項1ないし11の何れか1項に記載の創傷手当用品(10)。
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