JPH03162853A

JPH03162853A - 創傷被覆材及びその製造方法

Info

Publication number: JPH03162853A
Application number: JP1302544A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Sato; 弘佐藤; Takamitsu Kuroyanagi; 能光黒柳
Original assignee: KOOTEC KK
Current assignee: KOOTEC KK
Priority date: 1989-11-21
Filing date: 1989-11-21
Publication date: 1991-07-12

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は熱傷、褥瘉（床ずれ）その他外傷による創傷の
治療に好適な創傷被覆材及びその製造方法に関し、詳細
には弾力性を有すると共に通気性及び伸縮性を有し、か
つ抗菌効果を有する創傷被覆材及びその製造方法に関す
る。

（従来の技術）従来より熱傷、褥唐（床ずれ）その他外傷による創傷を
治療するための被覆材として、例えば比較的通気性等が
良く蒸れに防止効果のある不織布に細菌感染の防止等の
ための抗菌剤を含有する軟膏を塗布したものがあった。

ところがこの場合だと、使用するときにいちいち不織布
面に軟膏を塗布しなくてはならず面倒であった。

そこで、上記欠点に鑑み以下の及び■の創傷被覆材が提
案された。

■不織布に抗菌剤等の薬剤を予め付与したもの。

■不織布の一面に抗菌剤等を含有するフィルムを貼合し
たもの。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら、上記■の創傷被覆材においては、不織布
であるために創傷面における血液、滲出液等（以下体液
という）が浸透して被覆材表面に浸出し易いということ
と、弾力性に劣るという欠点があった。

また、上記■の創傷被覆材においては、不織布の一面に
抗菌剤等を含有するフィルムが貼合されているので、前
記体液が被覆材表面に浸出し易いという欠点は解消する
ものの通気性に劣るということと、不織布の伸縮性が阻
害され易いという欠点があった。

そこで案出したのが本発明であり、その目的とするとこ
ろは、弾力性を有すると共に通気性、及び伸縮性を有し
、かつ抗菌効果を有する創傷被覆材及びその製造方法を
提供することにある。

（課題を解決するための手段）上記の目的を達成するための本発明の構成を実施例に対
応する図面に基づいて説明する。

即ち、１）．０．１＋ｎｍ〜２０ｍｍの厚さで通気性及び伸縮
性を有する不織布（１０）の一面に、抗菌剤を含有する
軟質のシリコン系樹脂が、０．０１ｍｍ〜０．５開の厚
さで多数の通気孔を有するように浸透して樹脂層（２０
）を形成していることを特徴とする創傷被覆材、２）．界面活性剤又は増粘剤のうち少なくともいずれか
一方と、抗菌剤とを含有する軟質のシリコン系樹脂を離
型材面上に塗布し、該塗布面に０．１ｍＩＩ１〜２０ｍ
ｍの厚さで通気性及び伸縮性を有する不織布（ＩＯ）を
重ね合わせて該不慮布（１０）に浸透するように前記シ
リコン系樹脂を転写し、これを加熱により乾燥して０．
　　０１ｍｍ−０．　　５ｍｒｎの厚さで多数の通気孔
を有する樹脂層（２０）を形成することを特徴とする創
傷被覆材の製造方法を各々内容とする。

（作用）上記手段により請求項１に係る創傷被覆材（１００）に
おいては、抗菌剤を含有する軟質のシリコン系樹脂が、０．１＋＋
＋ｍ〜２０ＩＩＩｍの厚さで通気性、及び伸縮性のある
不織布（１０）の一面側から浸透して０，ＯＬｏｍ〜０
．５ｍｍの厚さで多数の通気孔を有した弾力性及び嵩高
さのある樹脂層（２０）を形成する。

そして、この創傷被覆材（１０（１）においては、樹脂
層（２０）が多数の通気孔を有し、同通気孔を通気性の
ある不織布（１０）が貫通しているので創傷被覆材（１
００）自身が優れた通気性を有し、従って創傷面に貼付
したときに蒸れない。更に、樹脂層（２０）には抗菌剤
が含有されているので抗菌剤の作用により、細菌感染及
び増殖を抑制する。

次に、請求項２に係る創傷被覆材（１００）の製造方法
については、界面活性剤により浸透性を、増粘剤により粘度をそれぞ
れ調整した抗菌剤を含有するシリコン系樹脂を、離型材
に必要な量だけ塗布する。次いで、これを厚さが０．１
ｍｍ〜２０ｍｍの不織布（１０）の一面側に転写して同
不織布（１０）に浸透させ、これを加熱により乾燥して
樹脂層（２０）の厚さを０．０１ｍｍ−０．　　５ｍｍ
にする。また粘度と浸透性の調整によって通気孔の大き
さや樹脂層の嵩高さを選択する。

即ち、前記樹脂の粘度が違うと、それに伴って不織布面
における同樹脂の流動性も違ってくる。

そしてこの流動性が高いと同樹脂の形状保持性が小さく
、逆に低いと同形状保持性は大きい。そしてこの形状保
持性が高い方が樹脂層を嵩高くし易い。つまり、この粘
度を調整することによって樹脂層の嵩高さを選択する。

さらに、前記通気孔の大きさについても、前記樹脂の粘
度の違いによる形状保持性の違いを利用し、この粘度を
調整することによって選択する。

また、前記樹脂の浸透性を調整することによって同樹脂
が不織布内に浸透する深さを選択する。

そして、これによって得られた創傷被覆材（１００）は
請求項１に係る創傷被覆材（１００）と同様に作用する
。

（実施例）以下、第ｌ図〜第５図について本発明の実施例を説明す
るが、これは最も良いと思われるものを示したものであ
り、本実施例によって本発明が限定されるものではない
。

まず、第１図〜第３図に示す如く、本発明の実施例に係
る創傷被覆材（１００）は、レーヨン繊維より戊る厚さ
３ｍｍの不織布（１０）と、この一面にスルファジアジ
ン銀より戊る抗菌剤と、自己架橋型の増粘剤と、ノニオ
ン系の界面活性剤とを含有する軟質のシリコン系樹脂が
０．２ｍｍの厚さに形或された多数の通気孔を有する樹
脂層（２０〉とによって構或してある。

ここで、不織布（ｌＯ）は通気性及び伸縮性のあるもの
であれば前記レーヨン繊維以外の繊維から或るものであ
っても良い。

また、不織布（１０）に抗菌剤を含有したものを採用す
ると、創傷被覆材（１００）の抗菌効果がより向上する
ので都合が良い。

この不織布（１０）の厚さは３ｍｍのものを使用してい
るが０．１ｍｍ〜２０ｍｍの範囲であればそれ以外の厚
さでもよい。つまり、その理由は、まず０．１ｍｍ以下
だと薄過ぎて創傷被覆材（１００）の機能が有効に発揮
できない。次に２Ｏｎｏｎ以上だと厚過ぎて通気性が阻
害されるということと、創傷面に貼付したときに嵩ぼっ
て動き難いからである。

前記増粘剤には自己架橋型以外のものを採用しても良く
、また前記界面活性剤もノニオン系以外のものであって
も良いが、その選択については創傷面における人体等へ
の影響が極力小さいものが望ましい。

前記抗菌剤については、緑膿菌、エンテロパウダー属、
クレノシェラ属、ブドウ球菌属等に対して抗菌効果のあ
るスルファジアジン銀を使用しているが、それ以外であ
っても良い。

また、樹脂層（２０）の厚さを０．２ｍｍにしてあるが
、０．　　０　１ｍｍ−０．　　５ｍｍの範囲であれば
、それ以外の厚さでも良い。つまり、その理由はまず０
．０１ｍｍ以下では、薄過ぎて本発明の目的のｌつとす
る弾力性が発揮できないということと、不織布（１０）
表面の凹凸形状をひろって樹脂層（２０）が破壊され易
いからである。次に、０．５ｍｍ以上では創傷面に貼付
したときに嵩ばつて動き難いからである。

このような観点から、上記樹脂については主として以下
の表に示すものを採用した。

（以下、余白）そして、本実施例に係る被覆材（１００）の通気量をＪ
ＩＳＬ−１０９６−６−２７ＩＡ法によりＭ１定したと
ころ３　１　．　　５　ｃｃ／ｃｍ’／ｓｅｃであった
。

尚、創傷被覆材（１００）を製造する場合においては、
第４図に示す如くシリコン系樹脂の貯留槽（３０）から
塗布機（５０）に同樹脂を給送し、ここで離型材用退出
機（４０）より供給した離型材に塗布し、この塗布面を
図には表れない公知のドクターナイフでその面を整える
。

こうして樹脂が塗布された離型材を転写機（７０）に給
送し、不織布用送出機（６０）より供給された不織布の
一面に転写すると共に前記樹脂を適度に浸透させる。次
いで、この樹脂が転写された不織布を乾燥機（８０）に
給送し、ここで１００℃〜１５０℃にて乾燥させて樹脂
層の厚さが０．０１ｍｍ〜０．５ｍｍの創傷被覆材を製
造する。次いでこの創傷被覆材を巻取機（９０）にて巻
取る。

また第５図に示す如く、転写機（７０）に加熱による乾
燥装置を備えたちのを採用すれば別に乾燥機（８０）を
設けなくて済み、従って、その設置場所の占有部分だけ
別途有効利用できる。

（発明の効果）以上説明した通り、本発明によると以下の効果を奏する
。

つまり、請求項１に係る創傷被覆材については、■通気
性のある不織布の一面に多数の通気孔を有する樹脂層を
形成しているので通気性が良く、創傷面における蒸れが
防止できる。

■不織布の伸縮性を阻害しない弾力性のある樹脂層を形
成しているので創傷面に貼付したときに動き易い。

■抗菌剤を含有している樹脂層を有するので、創傷面に
貼付して使用すると細菌の感染及び増殖を抑制する。

次に、請求項２に係る創傷被覆材の製造方法については
、請求項１における効果に加え、離型材而に塗布する樹
脂の粘度や浸透性を調整することによって不織布に転写
されて形成される樹脂層の通気孔の太きさや嵩高さを選
択することができる。

即ち、前記樹脂の粘度が違うと、それに伴って不織布面
における同樹脂の流動性も違ってくる。そして、この流
動性が高いと同樹脂の形状保持性が小さく、逆に低いと
同形状保持性は大きい。また、この形状保持性が高い方
が樹脂層を嵩高くし易い。

従って、この粘度を調整することによって樹脂層の嵩高
さを選択することができる。さらに、前記通気孔の大き
さについても前記樹脂の粘度の違いによる形状保持性の
違いを利用することによって選択することができる。ま
た同樹脂の浸透性を調整することによって、主に同樹脂
が不織布内に浸透する深さを選択することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係る創傷被覆材の斜視図、第
２図は同創傷被覆材正面の繊維の形状を示す電子顕微鏡
写真、第３図は同側面の繊維の形状を示す電子顕微鏡写
真、第４図は本発明に係る創傷被覆材の製造方法を使用
した工程の一実施例を示すブロック図、第５図は別の実
施例を示すブロック図である。符　　号　　の　　説　　明ｌＯ・・・不織布、２０・・・樹脂層、１００・・・本
発明に係る創傷被覆材。以　　上

Claims

【特許請求の範囲】１）．０．１ｍｍ〜２０ｍｍの厚さで通気性及び伸縮性
を有する不織布の一面に、抗菌剤を含有する軟質のシリ
コン系樹脂が、０．０１ｍｍ〜０．５ｍｍの厚さで多数
の通気孔を有するように浸透して樹脂層を形成している
ことを特徴とする創傷被覆材。２）．界面活性剤又は増粘剤のうち少なくともいずれか
一方と、抗菌剤とを含有する軟質のシリコン系樹脂を離
型材面上に塗布し、該塗布面に０．１ｍｍ〜２０ｍｍの
厚さで通気性及び伸縮性を有する不織布を重ね合わせて
該不織布に浸透するように前記シリコン系樹脂を転写し
、これを加熱により乾燥して０．０１ｍｍ〜０．５ｍｍ
の厚さで多数の通気孔を有する樹脂層を形成することを
特徴とする創傷被覆材の製造方法。