JP2012513022A - ワイヤ風速計の制御装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、壁近傍における測定用の、シングルワイヤ又は互いに平行なn(n>1)本のワイヤを備える風速計プローブに関連し、各ワイヤは、
a)各々の端部にワイヤを配置し、該ワイヤを固定するための平坦領域(43)を有し、前記ワイヤを固定する2つのピン(4、6)と、
b)前記ワイヤを配置し固定する前記平坦領域(43)上にロウ付けされるワイヤ(2)の直線部と、
を備えることを特徴とする
【選択図】図2A

Description

本発明は、壁近傍で風速測定を行うプローブの分野にする。
具体的には、熱線又式は冷線式風速計型のプローブ又は装置に関する。
また、そのようなプローブの製造方法に関する。
また、電源及びそのようなプローブの測定を制御する装置に関する。
熱線式風速測定の原理について簡単に説明する。この技術によると、通常2〜5μmの直径を有する非常に細い金属ワイヤがジュール効果によって加熱される。この金属ワイヤが、当該ワイヤの温度未満の気流中に配置されると、当該ワイヤは、強制対流によって冷却される。流体の温度における速度の変動及び/又は温度の変動は、ワイヤ温度の変動を引き起こし、結果として、その電気抵抗の変動を引き起こす。この変動は、測定に有利に使用されると言われる。
ワイヤレベルで放出されて、その後ワイヤとその周囲の環境との間で交換される電力は、電子回路によって異なる方法で提供されることができ、3タイプの風速計、
定電流型風速計、
定温度型風速計、
定電圧型風速計、
を定義することができる。
壁はその存在によって速度測定に影響を及ぼすため、壁近傍で行われる測定は、非常に特殊である。この結果、速度値の過大評価をもたらす。
この過大評価は、物理的に以下のように説明される。ワイヤが過熱されるため、該ワイヤは拡散熱スポット(diffusion hot spot)によって囲まれる。ワイヤと壁との距離がワイヤを取り囲む前記熱スポットのサイズより小さく減少すると、壁へのエネルギー伝達が発生する。ワイヤについては、壁なしで行われるキャリブレーションに比べて測定された速度の増加に等しい伝達されるエネルギーの増加をもたらす。この超過速度現象は、y+=6オーダーの壁からの無次元距離から現れる(y+は、摩擦速度に壁までの距離を掛けて、動粘性率で割ったものとして定義される)。異なる分析補正は、この壁架橋(parietal bridging)現象に影響を受ける測定値を補正するために開発されてきた。これらの補正方法は、(例外なく)期待された結果から構築されているという重大な欠点がある。その結果、それらの補正方法は、実証されていない流動状態には使用できない。
概略的には、リグラーニ(Ligrani)及びブラッドショー(bradshaw)の1987年の文献に記載され、図1に示された公知のプローブは、10%のロジウムを含むプラチナ合金で作られた金属ワイヤ200(直径0.625μmの熱線)を含む。該金属ワイヤは、その活性部600(加熱長)において電流が流され、“U”字形状を有する。
このワイヤは、アラルダイト接着剤450によって互いに固定された2つのポイント(point)400、600の端部に固定されている。この固定は、ポイント上のワイヤ220の2箇所の(錫による)溶接によって得られる。
2つのピンの端部間の距離eは、0.5mmである
図1で見ることができるように、ワイヤは、ピンが集中することにより生じるブロッキング効果を中和するように、ポイント400、600によって定義される平面に対して約15°の角度αで傾斜した平面を定義している。ブロッキング効果は、ピンの端部同士が近接しすぎることによって引き起こされる、流動の摂動である。この流動の摂動は、活性部600の位置で行われるあらゆる測定に影響を与える。
課題の1つは、そのようなプローブの性能が改善されるプローブを作ることにある。特に、図1に示すような型のプローブは、振動に対する耐性及び感度に問題がある。
予想される測定の種類の別の態様は、フィルタリング効果である。この効果は、活性領域が重大なときに発生し、スポット測定値ではなく平均測定値または積分測定値を提供する。
このフィルタリング現象を制限するための1つの解決策は、ワイヤの長さを減少させるために、ピン同士の間隔を減少させることである。しかしながら、上述したように、ピン同士を互いに近接しすぎると、Comte-Bellot et al(ASME, J.Applied Mechanics, vol.38, 767-774, 1971)の「シングル熱線プローブによって生じる空力障害(“On aerodynamic disturbances caused by single hot-wire probes”)」と題された論文に記載されているように、フローへのブロッキング効果が生じる。
Dantesc社及びTSI社によって販売されているプローブなどの商業的な既製品の装置には、上述の問題を解決することが可能なプローブはない。
したがって、商業的に既製の風速計アセンブリを含む公知のプローブ(一般的に定温度風速計に関係する通常2.5μm径のプローブ)は、主として小規模な乱気流の測定には適さず、壁の近傍で行われる測定には全く適さない。
最後に、このタイプのプローブの製造には未だほとんど解決されていない多数の技術的な問題がある。
本発明で提起される1つの課題は、優れた性能を有するプローブを得るための再現可能な製造方法を発見することである。
本発明で提起される別の課題は、ワイヤ風速計を定電流で制御して提供する装置を発見することである。
一つの具体的な動作は、いわゆる「冷線(コールドワイヤ)」動作である。これは、定電流動作モードであり、非常に小さな電流がワイヤに供給される。
コールドワイヤ式風速計(冷線式風速計)は既に公知である。
これら公知の装置において、電源は、フロー速度が変動する場合、ワイヤ内の定電流の強さIを維持するために、ワイヤに対して直列に配置された高抵抗Rを備える。ワイヤは、その抵抗値Rを正確に測定するためにホイートストンブリッジに組み込まれ、出力信号はブリッジの頂点で収集される。
定電流風速計には利点がある。加熱について自由に選択することができ、加熱は温度変動を研究するために極めて評価される。ワイヤを固定抵抗に置き換えて、その後に測定に必要な補正を行うことによって、バックグラウンドノイズもまた測定することができる。一方、出力信号は大幅に増幅される。この測定原理の通過帯域は、ワイヤの熱慣性によって設定される。
この動作タイプでは、ワイヤに電力を供給する電流は、ワイヤの加熱をできる限り小さく抑えるために、ゼロ程度に低減される。ワイヤは、(それが加熱されない限り)対流によって冷却されず、以下の関係式によるその抵抗値Rwireのバイアス値を介して周囲の環境の温度Tに対してのみ高感度となる。
Figure 2012513022


ここで、Rは基準温度でのプローブの抵抗値であり、αは温度による抵抗値の変動係数である。
この動作タイプでは温度差が小さく、ワイヤに供給される電流は非常に弱い。この動作タイプは、ワイヤ抵抗の値を決定するために、ワイヤの端子で電圧を測定するためだけに使用される。通常は、50〜200μAの電流である。このため、ジュール効果によるワイヤの加熱は無視することができ、これがこの風速計が冷線式風速計と呼ばれている理由である。
この動作タイプで生じる1つの問題点は、測定温度ドリフト(measured temperature drifts)であり、このため、平均的な温度測定を得るために、プローブは熱電対と共に使用する必要がある。
本発明は、これらの課題に対する解決策を提供する。
本発明で提起される1つの課題は、優れた性能を有するプローブを得るための再現可能な製造方法を発見することである。本発明で提起される別の課題は、ワイヤ風速計を定電流で制御して提供する装置を発見することである。
本発明は、第1に、定電流でワイヤ風速計を制御する装置に関連し、
電源供給手段及びワイヤへの電源電流及び基準抵抗を制御する手段と、
プローブのワイヤの端子での信号と基準抵抗の端子での信号との間の差を決定する手段と、
装置の一定温度を維持する手段と、を含む。
この制御装置は、以下に説明するプローブ、又は別のタイプの風速計プローブに適用されることができる。しかし、特に有用な結果は、以下に説明するプローブで得られる。
例えば、ワイヤ及び基準抵抗は、実装されたカレントミラーである。
電源電流を制御する手段は、好ましくは、制御トランジスタが実装されたダイオード及びポテンショメータを備える。
本発明はまた、コールドワイヤ式温度風速計に関連し、
例えば、上述の構造を備える風速計と、
上述したような制御装置と、を備える。
特定の一実施形態によると、本発明に係るワイヤ風速計は、
a)各々の端部にワイヤを配置し、且つ該ワイヤを適切な位置で固定するための平坦領域を有し、前記ワイヤを所定位置に固定する2つのピンと、
b)該ワイヤを配置し固定する平坦領域上にロウ付けされるワイヤの直線部と、
を有する。
ピンの端部は、少なくとも4mmの間隔で離隔されてもよい。
ワイヤは、直径dが0.35〜0.6μmである中央コアと、センシティブ領域として知られており、長さlが0.4〜0.5mmであって、ワイヤの一部において除去されたシース(sheath)と、を含む。
ワイヤは、錫−鉛タイプのロウを使用してピン上にロウ付けされてもよい。
ワイヤの活性部の破損の問題を解決するために、ワイヤは湾曲していてもよい。
ピンは、振動減衰エンベロープ(vibration dampening envelope)を備えるプローブ本体に固定することができる。
本発明はまた、流体中の温度を測定する方法に関連し、熱電対を付加的に使用することなく、上述の温度風速計を使用すること、を含む。
本発明による温度風速計手段によって、特に、温度の変動及び平均温度を測定することが可能となる。
別の態様によると、本発明は、ピンの間の重要な間隔に関連付けられた小さな直径のワイヤを備えるプローブを製造することが可能である。
本発明は、再現可能な方法で、0.35、0.5又は0.625μmの直径のワイヤを用いてプローブを製造することが可能である。
本発明は、壁近傍の測定用の、n本(nは1以上)のワイヤを有する風速計プローブに関連し、該風速計プローブは、各々のワイヤについて、
a)各々の端部にワイヤ配置し固定する平坦領域を有し、且つ該ワイヤを所定位置で固定する2つのピンと、
b)該ワイヤを配置し固定する前記平坦領域上にロウ付けされるワイヤの直線部と、
を有する。
ピンの端部は、少なくとも4mmの間隔で離隔されてもよい。
好ましくは、ワイヤは、プラチナ及びロジウムの合金からなり、直径dが0.35〜0.6μmである中央コアと、センシティブ領域として知られており、0.4〜0.5mmの長さであって、ワイヤの一部において除かれた、銀のシースと、を含む。
上述のタイプの本発明に係るプローブは、互いに平行なn個(nは2以上)のワイヤを含んでもよい。例えば、互いに平行な2個、3個又は4個のワイヤを含む。
本発明はまた、壁の近傍での測定用の、n本(nは1以上)のワイヤを有する風速計プローブの製造方法に関連し、
a)保護シース(protective sheath)によって包まれた金属コアを有するワイヤの直線部を、ワイヤを配置して固定するための平坦領域を各端部が形成する2つのピン上に配置し、
b)前記ワイヤを前記の各々のピンにロウ付けし、
c)ワイヤの活性測定領域を目立たせるために、シースの一部を除去すること、
を含む。
該工程b)は、好ましくは、ワイヤの湾曲部を形成すること、を含む。
一実施形態によると、工程b)は、
第1のピン上に第1のロウ付けを行い、
2つのピンの端部の相対的な間隔を空け、
第2のピン上に第2のロウ付けを行い、
2つのピンの端部を解放すること、
を含む。
一実施形態によると、工程c)は、活性測定領域を形成するためのワイヤのシースを剥離すること、例えば、
酸で剥離する第1工程と、
その後に電気的に剥離する第2工程と、
を含む。
ワイヤの抵抗測定は、その剥離長を決定するために行うことができる。剥離はまた、剥離液の液滴が維持されるワイヤにより形成されるループを使用して行なわれてもよい。
本発明に係るワイヤの一製造方法は、ワイヤが使用される温度よりもはるかに高い温度でのアニーリング工程を含む。
ロウ付けは、ホットエアガン又はレーザ衝撃によって行なわれてもよい。
工程a)の前に、事前のワイヤの調整工程を含んでもよい。
工程b)の前に、ワイヤを数グラム、例えば、6g又は5g又は4g以下の機械的な引っ張り力をかけた状態で配置する工程を含んでもよい。
本発明はまた、本発明に係るプローブを使用した風速変動の測定、特に壁近傍における風速変動を測定する方法に関する。
本発明によると、再現可能な方法で、0.35、0.5又は0.625μmの直径のワイヤを用いてプローブを製造することが可能である。
本発明によると、攪乱されない電源を確保し、全ての動作タイプの風速計への電磁環境両立性のある適用を確保することができる。
本発明では、平均温度の測定のために、熱電対を使用することなくコールドワイヤ式風速計を使用することができる。提案された制御回路はドリフトを補償することが可能であり、熱電対の必要性を排除することができる。
公知の熱線式プローブを示す図面である。 本発明に係るプローブの態様を示す図面である。 本発明に係るプローブの態様を示す図面である。 本発明に係るプローブの態様を示す図面である。 本発明に係るプローブの態様を示す図面である。 本発明に係るプローブの態様を示す図面である。 2つ以上のワイヤを備える、本発明に係るほかのタイプのプローブを示す図面である。 2つ以上のワイヤを備える、本発明に係るほかのタイプのプローブを示す図面である。 本発明に係るプローブを製造する工程を示す図面である。 本発明に係るプローブを製造する工程を示す図面である。 本発明に係るプローブを製造する工程を示す図面である。 本発明に係るプローブを製造する工程を示す図面である。 本発明に係るプローブを製造する工程を示す図面である。 本発明に係るプローブを製造する工程を示す図面である。 本発明に係るプローブを製造する工程を示す図面である。 本発明に係るプローブを製造する工程を示す図面である。 本発明に係るプローブを製造する工程を示す図面である。 本発明に係るプローブを製造する工程を示す図面である。 本発明の範囲内に使用可能な電源及び測定回路を示す図面である。 本発明の温度風速計についての、本発明の測定曲線を示す図面である。 本発明の温度風速計についての、本発明の測定曲線を示す図面である。
図2A乃至図2Eは、本発明に係るプローブの一例を示す。
この例によると、プローブは、好ましくはセラミックで形成された円筒形絶縁体10内に伸長された2つの金属ピン4、6のテーパ状の端部の間に張られたワイヤ2を備える。
より具体的には、プローブ本体10は、直径が例えば0.2〜0.4mmのステンレススチール針であるピン4、6が挿入されてなる、直径が、例えば、2〜4mmのセラミックシリンダーで構成される。
ワイヤ2は、薄くなっている前(破線)と後(実線)でピンの側面形状を示す図2Cからわかるように、ピンの平坦化された部分に配置される。符号43は、ワイヤ2の一端がロウ付けされるピン4の平坦化された部分を示す。他のピン6も同じ末端構造を有する。この末端構造は、調整板(rectification board)上で2つの端部を同時に細くすることによって得られる。それによって定義される2つの平坦領域は、単一の平面を形成する。この配置は、ワイヤの優れたアライメントに寄与する。各ピンは、実質的に円筒状の本体4を有し、この円筒形は、ピンが実質的に延びている方向AA´を切る平面43によって先端が切りとられている。例えば、円筒形状のピン(図2C)の場合、AA´軸はピンの回転対称軸である。
ワイヤ2も100分の1mmオーダーの非常に正確なアライメントを有する。(図1を参照して前述したような)公知のプローブの構造とは異なり、ワイヤ2の直線部はピン4、6上に位置する。湾曲は、装置の精度と再現性に悪影響を及ぼすため、図1のケースのように“U”字状にワイヤを湾曲させる必要はない。
ピン4、6上へのワイヤ2のロウ付けは、錫−鉛合金タイプのロウ付けである。
ピンが現れている長さLは約15mmのオーダーであり、2つのピンの端部を離隔する距離Dは、12m/s前後の気流速度までの境界層の流速に対してになるように、約5mm以上であってもよく、好ましくは5〜8mmである。一方、高いせん断が生じている状況、例えば、ジェット境界では、良好な動作は、ピン間の間隔が4mmを超えていないときに得られる。間隔が4mmを超えると、(以下に述べる構造である)ワイヤ2の銀シース(silver sheath)の不十分な剛性により、せん断励起(shear excitation)がワイヤの規模で大きな振幅振動を誘発し、ワイヤを破壊することがある。
操作中におけるワイヤの活性部の破壊のリスクを低減するために、プローブ本体は、活性部が非常に脆いワイヤ2に伝播する可能性がある波又は振動を吸収するエラストマーチューブ12で覆われる。
ワイヤ2は、実際には図2Dに示すように、30〜80μmの直径を有する銀シースで覆われて、プラチナ又はプラチナ−ロジウム合金で構成された中央部20を備えるワイヤである。
中央部20の直径は非常に小さく、0.635μm以下、又は0.6μmであり、例えば、0.35μm又は0.5μmである。使用するワイヤは、好ましくは、プラチナ−ロジウム(プラチナ−10%ロジウム)合金で構成される“ウォラストンタイプのワイヤ”である。リスクなしに直接この直径のワイヤを扱うことは不可能である。30〜80μm径の銀シースで前記ワイヤを囲む(図2D)ことにより、このワイヤの扱いが可能である。
そのようなワイヤは、図2Eに示すように、銀シースを局所的に剥離することによって測定領域14を定めることができるため、公知のデバイスを使用した場合よりも良好なスポット測定値を提供する。その結果、アクティブ長lは0.4mm〜0.5mmとなる。アクティブ長がこれよりも短いと、測定領域14の境界での銀シースの端部22´、22´´によるエッジ効果が大きくなりすぎるため、測定に悪影響を及ぼす。この態様は、活性部14及び銀シース22を明確に見ることができる図2Eに示されている。
この活性部の幅(0.4mm〜0.5mm)はピン4、6の端部間の開口E(少なくとも5mm)に比べて小さいため、活性部14は図2Aでは視認されない。
ワイヤのアクティブ長とその直径の比l/dは、約600〜1500(600≦l/d≦1500)である。この範囲を超えると、測定のスポット特性(spot character)は消える:そして前述したフィルタリング又は平均化された測定効果が再び現れる。l/d比が600〜1500の間であれば、2次元的な仮定、このような活性領域での非常に平坦な温度プロファイルの仮説が満足される。
ワイヤ2は、ピン4、6上に銀シース22をロウ付けすることにより、これらのピンに接続される。
本発明に係るプローブは、フィルタリング効果(測定領域14の非常に小さな幅によって実現する測定のスポット特性に起因する)無しで、また、ブロッキング効果(ピンの端部の間隔に起因する)無しで測定局在特性を示す。前記プローブはまた、振動に対して一層の耐性がある。そのため、本発明に係るプローブは、バイアス無しで壁に可能な限り近傍で物理的変数を測定することが可能であり、そのため、補償を行う必要がない。10m/s未満の速度範囲については、壁の補正なしでy+?2までに近づくすることが可能である。y+は、摩擦速度と壁までの距離の積を動粘性率で割ったものとして定義される。
本発明は、シングルワイヤプローブだけでなく、マルチワイヤプローブにも関する。
例えば、図3Aの側面図に示されるような、互いに平行な熱線2と冷線2´とを0.3mm程度の間隔を空けて組み合わせたダブルプローブは、本発明の目的の一つである(ワイヤは側面からのみ見られるため、図3A及び図3Bにおいては、各ワイヤ2、2´は1つの点に見える)。その他の符号は、図2A乃至図2Eと同一であり、同一の要素を示す。本実施形態には2対のピンが備えられ、ピン4、6のペアは既に上述したようにワイヤ2がロウ付けされており、ピン4´、6´からなる別のペア(図3Aではピン4´しか見ることができない)はワイヤ2´がロウ付けされている。
図3Bの側面図には、互いに平行な3つのワイヤ2、2´、2´´を組み合わせたトリプルプローブが示される。前述のように、符号は、図2A乃至図2Eと同一であり、同一の要素を示す。この実施形態においては、3対のピンがあり、既に上述したように、ピン4、6のペアはワイヤ2がロウ付けされており、ピン4´、6´のペア(図3Bではピン4´しか見ることができない)はワイヤ2´がロウ付けされており、ピン4´´、6´´のペア(図3Bではピン4´´しか見ることができない)はワイヤ2´´がロウ付けされている。このようなトリプルプローブは、好ましくは、中央の熱線(ワイヤ2´)と流れ方向の情報を提供する両側の2つの冷線(ワイヤ2、2´´)とで動作する。
ダブルプローブ又はさらに一般的にn本のワイヤを備えるプローブにおいて、少なくとも1つのワイヤ又はワイヤの各々は、上述の特性を有し、既に説明したように形成された平坦化された端部を有する一対のピンの上に上述した方法で固定される。
本発明の係るプローブの製造方法について説明する。それは、シングルワイヤプローブの製造に関連するが、とくに指定がない限り、任意の数のワイヤを備えるプローブの製造に適用することができる。
全ての操作は、構成要素のサイズと要求される精度を考慮し、双眼顕微鏡(binocular magnifier)下で行われる。この顕微鏡又は他の選択された可視化手段、若しくは同等なものは、100分の1mmの精度で視覚化することが可能である。
第1に、ピン4、6をプローブ本体10、12と組み合わせる。順序よくプローブ本体に穴をあけるか、溝を形成して、そのままこれらのピンが配置される。必要であれば、ピンは、それらが同じ長さでプローブ本体から突出するように、型板を使用してプローブ本体に挿入されてもよい。
電源供給ケーブル19、19´(図2A)(ワイヤ2を通じて流れる電流が通る接続手段である)とピン4、6との溶接接続は、本体10の溝又は穴に位置してもよく、外側に位置してもよい。この溶接接続は、この準備工程の間に実行される。
支持体へのピンの封入は、設置がセラミックと適合性の良いコンクリートを拡げてコーティングすることによって確実にすることができる。テストでは、接着剤、例えば、アラルダイト接着剤が、振動の吸収及びプローブの保護に非常に有用な弾力性を維持しながら、このシール機能を保証できることを示す。
ピン4、6を一旦取り付けたプローブ本体10は、ワイヤ20の非常に薄い活性部を破損する可能性のある振動を制限するために、エラストマー減衰スリーブ(elastomer dampening sleeve)12に挿入される。
ワイヤ2のロウ付けの操作を見越して、ピン4、6の端部は、良好な接触面が得られことを保証するように作製される。これを可能にするため、図2Cのピン4に示されるように、その端部に平坦部43を形成するために、調整板上に配置できる細かい紙やすりなどの手段によってピンの端部を僅かに研磨する。ピンは、このように端部において、ワイヤの正確な配置及び溶融の際にこの表面上にロウ付けの制限された膨張を可能にする平坦面(平坦化されたピンの先端部43)上に、接触シリンダ(ワイヤ)を有する。各ピンの端部にこの平坦面43がなければ、ワイヤを構成するシリンダとコーン(各針4、6の尖った先端部)との接触は、ワイヤ2の配置を脆弱で、極めて正確ではないものとなり、ピンの下部にロウがたるむリスクが生じる。
前記研磨の後、プローブは、製造支持体(manufacturing support)に配置される。
ワイヤのロウ付けを可能にするために、ピン4、6は、最適な濡れ性を保証するために、洗浄される。図4に示されるように、別の酸化物を除去し、ロウを支持する支持物(support)を作成するために、半田ごて3を使用してステンレススチールシート上に蒸着されたロウペースト29(Castolin 157Aを参照)を使用してピンの端部は錫めっきされる。その後、ピンはアセトンで洗浄される。
図5は、プローブのワイヤ2を受ける準備ができたピン4、6を備えるプローブ本体10、12を示す。プローブ本体は、およそ100分の1ミリメートル近傍の移動が2次元又は3次元に沿って正確に行えるように、図示されないマイクロメータテーブル(micrometric tables)の装置に配置される。
ワイヤは、シース22が設けられ、数センチの直径のリール形状で一般的に使用される。コイル状に調整されたこのタイプは、ワイヤ形状を生じ、ワイヤの直径が小さな場合、より重要であり永続的である。成形では、リール形状を残している金属のメモリ効果から生じる湾曲を最小化するため、平坦な支持体上でワイヤを手動で回転させることが好ましい。
図6A及び図6Bに示されるように、ワイヤをピン4、6上にロウ付けすることを可能にする支持体は、固定垂直アーム49及び、当該アームと実質的に同じ大きさであり、ピボット軸受(pivot link)53に取り付けられた第2アーム51を含み、ピボット軸受は、第2アームをピボットの軸に対して直交する垂直面内で傾けることを可能にする。この支持体は、各アームの位置、ワイヤ2のアライメント及びその電圧を制御することを可能にする2つのマイクロメータテーブル69、71を備える。各テーブルは、1次元、2次元又は3次元における約100分の1ミリメートルの極めて正確な移動を実行することを可能にする。
アーム49、51の端部は、ワイヤ2をロウ付けすることができるように事前に錫メッキされる。2つのアーム49、51は、その後20ミリメートル程度前記支持体から離されている。ワイヤは、垂直移動アームを確実に残すように、従来のロウ付けの錫により、2つのアーム上にロウ付けされる。
ワイヤ2の張力を制御するために、移動アーム51は、通常状態で45°となる角度βをなすように配置される。アーム51の重量は、この配置において、ワイヤの張力が4g程度になるように調整される。この値は、ワイヤ2を得るために意図された多数の再現可能な方法でのテストの後に選択されている。アーム49は、2つのアームが同じ高さで、且つワイヤができるだけ水平になるように、垂直マイクロメータテーブル69を用いて低下される。
ワイヤが準備されたこの支持体を手動で接近させた後、図7に示すように、マイクロメータテーブルを用いて、ピン4、6と接触させる。
一旦この操作が実行されると、ワイヤ2及び第1のピン(例えば、ピン4)はアセトンで脱脂洗浄される。ワイヤ2と第1のピンとの接合部に、ロウの非常に小さな領域が針の先端を使って堆積される。このロウは、低融点を得るために、後に述べるように鉛をベースにして、異なる元素(錫62%:鉛36%:銀2%)で作られた15μm径のマイクロビーズで構成される。
例えばホットエアペンシル81(図8)などを使用して、ロウを溶融する。この工程で、ワイヤ2はピン4と組み合わされ、その後、第2のピン6上へのロウ付けを行う。
しかしながら、ピン4、6の間に張られたワイヤ2は、極めて小さな振動に対しても非常に敏感であり、容易に破損する。そして、使用されるワイヤ2の径が小さいことを考慮すれば、なおさらである。多くの試みは、アセンブリに極めて厳格な事前対策がとられても、プローブが破損する可能性があることを示してきた。
プローブの機会的な強度を強めるために、製造工程時においてワイヤ2に僅かな屈曲または湾曲が付けられる。
このために、先端が曲がっている金属ロッド91をワイヤ2とまだ結合されていないピン6に近づける(図9)。前記ロッドをピン6に接触させて、このピンの端部を、ロッド91が実装されたマイクロメータテーブルを使用して、ワイヤ2に実質的に平行な方向に所定距離、例えば、20μm程度動かす。第1のピンと同様にワイヤ2のロウ付けも実行することができる。
ロウ付けが終了すると、ロッド91は取り除かれて、ピン6は他のピン4に対して初期の位置に戻る。ワイヤ2は、その後、プローブ本体10の軸に実質的に垂直な面において、数百分の1mm、例えば、100分の2mm以下、又は100分の4mm以下のオーダーで、わずかな湾曲、または撓みを帯びる。この湾曲は、後に行われる風速計の測定値に影響はなく、ワイヤに機械的な応力や振動を吸収できる柔軟性を付与する。湾曲の曲げは非常に僅かであるため、得られる湾曲は、既に前述したアライメント状態に影響を与えない。
図9Bは、(この図には示さない)ツール91によって互いに離隔された位置に配置された2つのピン4、6の2つの端部を示す。ワイヤは、2つのピンの上にあり、既にピン6にロウ付けされてはいるが、まだピン4にはロウ付けされていない。
図9Cは、第2のロウ付けが行われて、ツール91が取り除かれた後の2つのピン4、6の端部とワイヤ2を示す。2つのピン4、6の2つの端部は、つり合った位置に戻っている。ワイヤはロウ付けされるが、図9Cに誇張して示されるような僅かに湾曲される。この図におけるワイヤの2つの位置2、2は、図の上の方向への湾曲及び下の方向への湾曲をそれぞれ示す。
ワイヤ2はかみそりの刃を使用してピンの位置で切断されて、ワイヤホルダアセンブリを取り外すことができ、ワイヤホルダアセンブリ上の残ったワイヤ端のロウを取り除くことができる。ワイヤアームのロウ除去操作は、ワイヤの切断後に実行される。実際に、後者は、顕著な熱伝導であり、ホットエアペンシル(iron)が、ワイヤを支持するアーム49、51の一つに向けられる場合、前記伝導は、数mmでワイヤ2のロウ付けが位置するピン4、6とワイヤ2とのロウ付けを柔らかくして、張力及び上述したようなワイヤの屈曲又は湾曲を吸収してしまう可能性があり、プローブの製造の生産性に深刻な影響を与える。
ワイヤは、ピンの間に取り付けられ、測定に寄与する活性部分が露出される。
この後にワイヤの活性部14(図2E)の剥離を行う。この剥離は、化学的又は電気化学なアタックによる銀シース22の局所溶解によって行われる。
この目的を達成するため、このシースは、硝酸で溶解される。これは、2つの技術、即ち、噴霧技法及び滴下技法(jet and drop techniques)を用いて行うことができる。第1の技法の場合では、ミリメータ酸噴霧(millimetric acid jet)がワイヤに行われるのに対して、第2の技法の場合では、酸の液滴を形成して、徐々にワイヤに接触させる。ワイヤを損傷させるため、噴霧技法は断念されており、小径ワイヤの場合、液滴との静的な接触が、小径ワイヤのその低い機械的強度に一層適している。
ホットワイヤ使用時に、当該ワイヤにできる限り均一な温度プロファイルを確実にすることが望ましい場合、250より大きいl/d比によって、活性領域の(特定の材質及びそのような特定のコールド長さに関して)の末端部における伝導度の測定の影響を制限することが分かっているので、剥離される長さlは、ワイヤの直径dの関数として決められる。ワイヤの抵抗を測定することにより、以下の関係式を用いて剥離長の目安を得ることができる。
Figure 2012513022

ここで、ρは材料の電気抵抗率であって、ここではプラチナ−ロジウムの場合の電気抵抗率(ρ=1.9×10−7Ω・m)である。この抵抗は、剥離の間に測定される。
径が0.35μm及び0.5μmのワイヤで、剥離長lが0.4mm〜0.5mmであるものに対して、
0.35μm径については:1150<l/d<1400
0.5μm径については:800<l/d<1000
である。
ここで使用されるシステムは、数百ミリのステンレススチールワイヤ101(図10)を備える。このワイヤは、液滴(drop)102を保持することができるループを端部に形成する。純硝酸で構成されるこの液滴は、シリンジを使用してループ上に付着される。液滴を剥離されるワイヤ2と接触させるために、ループ及び液滴をマイクロマニピュレータを使用して引き寄せる。
銀シース22を溶解させるために、マイクロ移動テーブルを使用して、前後に移動を行う。液滴が銀で一旦飽和すると、該液滴はワイヤから除去されて、別の硝酸の液滴に置き換えられる。この手順は、プラチナ−ロジウムワイヤ21が露出し、このワイヤの抵抗が変化を開始するまで継続される。剥離長さは、プローブの抵抗の関数として調整される。一般的に、剥離された部分は、ワイヤの抵抗が、0.5μm径で500Ω、0.35μm径で1kΩであり、これらは、l/d比がそれぞれ1100及び1600に対応する50〜60分の1mmの剥離長に対応する。
純粋な酸を用いた剥離が一旦行われると、わずかに残渣銀のある露出されたワイヤを浄化する電気化学的な第2の剥離が行われる。ワイヤ上に銀が残っていると、その残留した銀はプラチナ−ロジウムの粒界に移動して、前ワイヤの抵抗値を変化させる。それは、元のキャリブレーションへの再調整を不可能にし、正確な測定を行うことができない。
バッテリ、ポテンショメータ及びスイッチを備える単純な電子回路は、一方が液滴を保持する金属ループに接続され、他方が2つのピン4、6の接続された2つの接続ワイヤ19、19´(図2A)に接続される(液滴のあらゆる非対称なふるまいを防ぐためである)。事前に剥離のための液滴102を形成するが、ここでは5%の希硝酸で構成する。液滴は、前述の液滴と同じようにワイヤが液滴内で湿るようにワイヤに近づけられる。ワイヤの規模で脱気が極めて急速且つ強力に行われるため、スイッチは一時的に作動する。この工程の後、ワイヤ上に残留する酸を除去するために、ワイヤは蒸留水を滴下して洗浄される。
前の方法は、ループの大きさと表面張力の強さに応じた大きさの液滴が形成される。
次に、プローブのアニーリングが行われる。ワイヤ2には、プローブの抵抗の関数として計算された電流を流される。このため、ワイヤは、該ワイヤが動作する温度よりもはるかに高い温度に加熱される。ワイヤと周囲の空気との温度差は、以下の関係式によって与えられる。
Figure 2012513022


ここで、Rは周囲の空気の温度でのプローブの抵抗値であり、αは温度に対する抵抗値の変動係数(プラチナ−10%ロジウムに対して1.6×10−3K)であり、Rwireはオームの法則によって与えられ、温度T+△Tまで加熱されるワイヤの抵抗値である。
この工程は、プラチナ−ロジウムワイヤの結晶構造におけるいかなる銀の最終的な残留も最終的に拡散させることを可能にする。剥離が正確に行われれば、残留銀の量は極めて少なくなり、1日後に安定化し、ワイヤの抵抗値はもはや変化しない。
本発明に係るセンサの活性部14は、主に、数十μmの非常に小さな径を有するワイヤ2からなる(図2E)。このワイヤは、機械的強度を全く又はほとんど示さない。
アライメント不良が剥離されたワイヤの破損を引き起こす可能があり、機械的強度は、ワイヤ2の端部に位置されているシース22の2つのセクションの間における非常に厳しいアライメント条件を達成するために要求される。アライメント不良は、ワイヤに与えられる湾曲又は屈曲よりも小さい。湾曲又は屈曲については100分の2mmから100分の3mmであるが、アライメント不良は、屈曲の形状が減衰機能(dampening function)を維持するように数百分の1mmオーダーでなければならない。
そのようなアライメントは以下の方法により得られる。
第1に、使用されるワイヤが正確であるかを確認する。該ワイヤは、通常、数cm径のリールに巻かれたコイル状の状態である。数グラム、例えば、巻かれていないワイヤの約4gの引っ張り力がワイヤが巻かれた状態の形状記憶を取り除くのに十分であることが判明している。この値は、活性部14の直径が0.625μmであるワイヤ2が利用されたプローブを形成することができる。一方、小さな直径(0.5μm及び0.35μm)については、前記引っ張り力は、ワイヤの剥離の後にワイヤが破損しないということを確実にするアライメント条件を得るには不十分であることが判明している。0.625μm径のワイヤは、0.5μm及び0.35μm径のワイヤでは耐えられない所定のアライメントずれを許容できる機械的強度を有する。結果的に、本発明に係るプローブの製造のためには、第一に、引っ張り力は、7gの値にまで増大される。ワイヤ2がピン4,6とワイヤ2自身との間におけるアライメント不良が起こる可能性のある場所に置かれるにもかかわらず、この解決法は、ワイヤ2における過度の引張り力がその存在を隠す限りにおいて所定の満足できる結果を与えなかった。剥離の間、この不良は活性部14の破損を引き起こす可能性があり、後でしか検出できない。アライメント不良が起こり得るマスキング現象の対策として、引っ張り力を7g以下、考慮する場合においては約4gに戻す必要があった。引っ張り力の不足を補うために、ワイヤを伸長する操作を事前に行う、例えば、表面が研磨されている金属ブロック(ゲージブロック)とガラス板との間でワイヤを圧延する。この解決法は良好な結果をもたらす。
また、ピン4、6の錐面上のワイヤ2とワイヤ自身との接触からなる2つの発生素子を含む平面43の非常に良好な並列性を得ることを目的としている。この並行性を考慮しない場合、その結果、アライメントずれは、ピン上におけるロウ付けの後に、機械的な引っ張り力を生じさせ、そして、この機械的な引っ張り力は剥離の後にワイヤの活性部を破壊する。
経験(experience)は、許容されるアライメント不良が、ピン間の距離8mmに対して百分の1ミリオーダーであることを示している。この条件が適切に満たされるためには、テストされたワイヤ上に機械的な引っ張り力は、数グラム、約4g以下であることが好ましい。
ロウ付けの特性に関しては、テストは、0.625μmより大きな直径のワイヤに適した錫−銅のロウを用いて行われた。
一方、直径が0.625μmよりも小さい場合、センサの製造の質が悪くなることが判明している。製造条件の微細な分析と問題点との照合後、錫−銅合金の機械的な強度が十分では無く、特に、ワイヤの切断の間、組み立てられたときの機械的な観点から通常考慮されるべき場所においてピンの位置でワイヤの回転を防ぐには十分ではないことが判明した。結果として、ピン上のワイヤのこの相対的なずれは、ワイヤの2つのスリーブ部分(sleeved part)のアライメント不良を生じる。このアライメントずれは、剥離の後で、ワイヤの破損を生じさせる可能性がある。
ピンの位置でかみそりの刃を用いてワイヤを切断することにより労力の原因であるクリープを回避するために、ロウ付け際にせん断応力がほぼゼロとなるように他の切断手段、例えば、高速で回転するディスクを用いることができる。この切断方法は、シングルワイヤプローブに関しては良好であるが、マルチワイヤプローブに関しては操作が不能である。実際、回転ディスクによる切断工程は、液体(製造工程において、銀シース22とプラチナ−ロジウムコア20との間の歪み硬化が正常に生じることを可能にするような潤滑液が考えられる)の存在が注目される。この液体は、ピンの周囲を汚染するため、ロウ付けを不可能にする。
錫−鉛合金に基づくロウの使用は、この問題を解決することを可能にした。そのようなロウは、より良好な機械的強度を有し、かみそりの刃を用いた手動のワイヤ切断を可能にし、特に、マルチワイヤプローブの場合、実施が容易である。
この新しいロウで、ピンの間に位置するワイヤ部分は、この操作に関連するいかなる応力にもよっても損害を受けない。
構成要素の特徴的な寸法(ワイヤの直径は50μm、ピンの端部は20μm)に関して、ロウ付けは、ロウペーストを溶融するために必要なエネルギーを運ぶ空気ジェットによって接触なしに離間した状態でロウ付けを行うことを可能にするホットエアガン81を用いて行われる(図8)。それにもかかわらず、空気ジェットがスポットの大きさではない可能性があるという事実に関係する問題が生じる。
時系列では、非常に小さな径のワイヤを備えるプローブの製造に関する活動は0.625μmのワイヤから始まった。第1のプローブについては、我々が2.5μmのワイヤを備えたプローブ用に開発した製造方法を厳密に続けた。体系的方法において、剥離工程の際、0.625μmワイヤの破損があった。分析作業は、前記破損が発生する場合、ワイヤの破損の二つの大きな原因に光を当てることを可能にした。
第一は、ウォラストンワイヤにおける機械的な引っ張り力の残留の存在に関連し、これは事前の伸長無しでワイヤを取り付けると、調整リールにおけるワイヤの巻回について残った記憶を十分に打ち消すことができていないという事実によるものである。既に述べたように、調整工程及び数グラム(4g前後)のワイヤの機械的歪みの工程は、この問題を解決することが可能である。
第二の原因は、熱膨張現象が関連し、この現象は、ワイヤが機械的な歪みを有した状態で作製されたときにしか体系的方法で注目され得なかった。剥離工程の間、ワイヤの活性部分14は、おおよそ常にシース22の2つの領域に配置されたが、破損されたワイヤの2つの部分の間において破損の位置でギャップが生じた。このギャップは、熱膨張現象の存在の証である。
定性的に、ワイヤにおける熱機械的張力のこのプロセスは、ロウの凝固定数がワイヤの冷却定数よりも小さいという理由でのみ存在する。これに銀の高い拡散率値が加わると、ロウの液化時において、加熱長が数ミリメートルに達する可能性があることを意味する。ワイヤの加熱長、ワイヤが受ける温度差及び熱源にさらされる時間からなる簡易化されたモデリングに基づくと、ロウの凝固後のワイヤの収縮の推定は、10μmオーダーである。間違いなくワイヤの活性部14の破損を示すこの熱機械的張力現象を相殺するために、第一に、この解決法がワイヤの加熱の低減に寄与することを仮定し、ホットエアアイロン81のノズルを小さくする。残念なことに、この選択は、満足な結果を与えていない。他方で、ノズルの排気口での熱風の速度が増大することに関連して、ピンの下でロウ付けを実施するという問題が発生する。これは、特に後者の値が小さすぎるため、ノズルの直径を無制限に小さくすることを不可能であり、ロウ付けのためのエネルギーは、もはやさらにその融点を確保するのに十分ではない。
ワイヤの熱膨張の不可避の影響を考慮する一つの解決策は、ロウ付けの前にピン4、6の1つを僅かに曲げて、次いで、残留している応力がない状態にワイヤを戻すためにそれを解放する。
しかしながら、平行なワイヤを備えるダブルプローブの製造では、このロウ付け技術を実行することは困難であることが判っている。第2のワイヤのロウ付けの際に、ロウ付けされた第1のワイヤとホットエアアイロン81の噴射との相互作用が無いほど2つのワイヤ間の間隔は、十分ではない。この問題に対する一つの解決法は、第1のワイヤを保護するために、2対のピンの間の空間に熱スクリーンを設置することである。
別の技術は、周囲環境を熱汚染しないという利点がある、レーザビームによる非常に局所的な出力を使用する。使用するレーザは、パルスモードで最大出力30WのYAGタイプのものである。パルス周波数及び継続期間は調整可能である。レーザに取り付けられたカメラを使用して、ピンの端部にあるロウ付けポイントにビームの焦点を合わせ、レーザは、ロウを溶かしてワイヤをピンに固定するために照射される。
この技術では、プローブの小型化の度合い及びそれに含まれるワイヤの数にかかわらず、ロウ付け工程を行うことができる。
実験は、ワイヤ径が0.625μmを下回ると、プローブの扱いがすぐに非常に難しくなることを示す。具体的には、本発明に係るプローブが風洞に置かれる場合、振動が生じ、それらはピンを通してワイヤまで伝播する波を生成するのに十分であるため、センサの抵抗値に対して重要な要素である。ワイヤの機械的強度が低いため、活性部における湾曲の存在は、ワイヤの破損を引き起こす可能性があるこれら振動を減衰させるのにもはや十分でない。例えば、それがネジでその支持体上に遮断されている場合、ピンの端部にほとんどの振動が伝播されるのは、プローブ本体を介してであると知られていた。
ワイヤを保護するための最善の解決法は、ピンが一旦備えられたセラミックプローブ本体を非常に柔らかい減衰スリーブ(dampening sleeve)12(約25ショアA)に挿入すること、を含む。
本発明に係るプローブは、電源手段、及びワイヤの電気抵抗値の変化を測定する手段と共に使用される。これらの変動は、プローブが浸漬された流れで運ばれる流体の速度の変動及び/又は温度変動を反映する。
一般に、正確で再現性のある測定を行うために、バッテリ電力供給を使用することが好ましい。したがって、システムは、(例えば、近傍の装置の始動又は停止によって)電位が変動する可能性がある電気的ネットワークから切り離される。さらに、センサレベルで干渉する電流及び/又は電圧は非常に弱く、このようなネットワークの変動によって容易に攪乱され得るので、それらは極めて小さい。
さらに、風洞のような据え付けられた装置では、全ての異なる接地点を正確に同じ電位にすることは困難である。その結果、ネットワークの電圧の変動によって生じるこれらの異なる接地点の間にループ電流が流れ、これらの電流も測定を大きく阻害し得る。
これの解決法では、更にそれら回路が電子回路用の電圧レギュレータに接続されている場合、もはや変動しない一定の接地電位を有する全ての回路を供給することを可能にする。
回路は、電磁環境両立性(EMC)を達成するために、バッテリのグランドに接続されたグランドプレーンを形成する筺体、例えば、銅の筐体内に配置されることが好ましい。プローブ接続ワイヤを囲むブレード(braid)もこのグランドプレーンに接続される。このように、電磁界に対する全てのそのような保護材料は、固定電位に接続される。
上述した解決法は、一方は、攪乱されない電源を確保し、他方は、全ての動作タイプの風速計への電磁環境両立性のある適用を確保する。
一つの具体的な動作は、いわゆる「コールドワイヤ(冷線)」として知られている動作である。これは、定電流動作モードであり、非常に小さな電流がワイヤに入力される。
コールドワイヤ式風速計は既に公知である。
これらの既知のデバイスに直面する電源の問題は、本明細書の導入部で述べた。
この動作タイプでは温度差が小さく、ワイヤに供給される電流は非常に小さいことは、ここで簡単に思い起こすことができる。それは、ワイヤの抵抗の値を上げるために、ワイヤの端子での電圧の測定を可能にするのに役立つにすぎない。通常は、ほぼ50〜200μA程度である。このため、ジュール効果によるワイヤの加熱は無視することができ、これがこの風速計がコールドワイヤ式風速計と呼ばれている理由である。
この動作タイプでは、測定温度ドリフト(measured temperature drifts)があり、このため、平均的な温度測定を得るために、プローブは熱電対と共に使用する必要がある。
図11は、定電流風速計と結合した電気的手段を示し、ワイヤは符号2として示される。この回路は、
前述したように好ましくはバッテリである電源手段110と、
基準抵抗と112と、
電流を調整するためのポテンショメータ114と、を備える。
より正確には、バッテリ110によって表される回路電源Veは、電圧レギュレータ(MAX6325)を介して供給される。2つの抵抗2、112は、組み込まれたカレントミラーである。これら2つの抵抗のうちの1つを含む前記の各ブランチを流れる電流は、ポテンショメータ114を介してダイオードとして実装される制御トランジスタ116の電圧Vbeによって調整される。プローブ2と基準抵抗112との間の電位差は、計装用オペアンプ120に印加される。振幅利得からの出力は、ワイヤ2の抵抗値の変動を反映した測定信号を提供する。
低振幅の情報を利用するために、信号はプローブ2の端子で増幅される。データの収集カード(acquisition cards)の電圧制限を考慮すると、前記の増幅はあまり重要ではない(データ収集カードの電圧分解能を考慮することが試みられている)。風速計プローブ2は高抵抗を有しており、増幅後、風速計の出力変動は前記収集カードの使用範囲を超える可能性がある。これは、温度計の出力信号をゼロ近傍に集中させることが選択される理由であり、これによって測定範囲を最大限に活用することができ、したがって、増幅率を適宜調整することが可能である。これは、基準抵抗112の端子における信号とプローブ2の端子における信号との間で引き算を行うことによって行われる。
カレントミラー回路は、基準抵抗を流れる安定的な信号と、プローブ2を流れる安定的な電流を供給する。
そのような装置は、風洞での一連の試験の範囲において使用され、プローブはコールドワイヤ用のワイヤを有するワイヤプローブである。
次に、平均温度測定において、測定条件及び装置に使用されたプラチナの基準プローブ112によれば、異常なドリフトが観察された。このドリフトは、電子回路にのみ由来することがわかった。構成要素は周囲の環境の温度に敏感であり、校正室と風洞内との環境温度の差は、観察された差異を完全にに説明することができる。
最初に、基準抵抗112が、温度に対する変動係数が非常に小さく(0.6ppm/℃)無視できるほどの金属抵抗に置き換えられた。
異なる電圧の記録は、電子回路を温度を監視できる乾燥器に入れることによって行われた。このように、電子電圧レギュレータがそれが伝達する電圧値が温度に対して変動する(5μV℃−1ドリフト)ことを示さないことを検証することが可能である。基準抵抗の両端及びプローブをシミュレートするために設計された第2の抵抗の両端での2つの電圧はドリフトを示しており、250μV℃−1のオーダーで完全に連動していた(670Ωの抵抗について)。これは、カレントミラーの2つのブランチにおいて、電流が同時に全く同じように変動したことを示す。
関心は、この電流を固定する電圧Vbeの値に向けられた。同一の条件でなされた記録は、2.4mV℃−1のこの電圧のドリフトを示す。このドリフトは、この電圧に影響されるトランジスタ116が実装されたダイオードであるという事実に起因するものであり、ダイオードの両端で通常観察される電圧ドリフトは約2.5mV℃−1であり、これは我々の記録と完全に一致する。
温度計の構成要素(プローブ、電源及び測定手段)は、このドリフトを補償するために、一定温度に保たれている。プローブの温度だけでなく、基準プローブ112及びプローブのワイヤの端子の信号と基準抵抗の端子の信号との差分を出力する手段120もこの一定温度に保たれる
例えば、風速計筐体に配置された加熱マットの電源は、電子的に制御されている。
したがって、温度計の電気回路は、それが配置される室温よりも高い温度に保たれている。回路が保存されている温度は、プラスマイナス10分の1℃で制御されている。したがって、風速計を構成する構成要素がドリフトしないだけではなく、再現性のある状態で動作する。
風速計システム全体の単一の校正が一旦行われると、この装置は、フローにおける温度変動の測定だけでなく、本来の結果であるフローの平均値の測定を可能にする。度量衡と測定において特別な注意が払われる公知の装置の場合(これは、特に、でアンドレオポーラス(Andreopoulos)によって報告された「直交流における噴射の実験報告」(流体力学ジャーナル1983)における噴射からの出力部における温度測定の事例である)であっても、平均値がサーミスタ又は熱電対のような別の手段で提供される一方、温度変動はコールドワイヤによって測定される。
このパートで説明された回路は、複数のワイヤを備えるプローブに適用可能である。多くの回路が必要に応じて作られる。
校正と使用の一例について説明する。
校正は、風洞で行われる。空気は連続して加熱ボックスに入り、水交換器を通過し、この電源及び速度は、室温と約150℃の間の所望の温度レベルを得るために、独立的に制御される。
コールドワイヤ式プローブ2は、空気噴射ノズルからの出力の中央で(熱保護リングで覆われた)校正空気流に配置される。筐体温度は、電子測定ボックス(SFERE社のDGN75T)に組み込まれたプラチナ100%の基準プローブによって10分の1℃の精度で提供される。
加熱ボックス及び交換器の動作ポイントは、各校正ポイントに対して選択される。次に、空気と風洞壁との間に熱平衡が確立された状態にされることであるが、この操作には数時間(通常は4時間)かかる。次に、測定の収束を得るために極めて十分である30秒程度の間、温度計からの出力電圧の読み出しが行われる。
操作は、温度計の出力電圧の線形依存性の校正係数(calibration coefficient)を流体温度の関数として得るために5回繰り返される。
Figure 2012513022
図12は、典型的な校正の一例を示す。この図においては、線形的な統計回帰が優れた結果を与えることが観察される。
図13には、風洞における温度変動の測定から得られるエネルギースペクトル密度(曲線I)が描かれている。この測定は、外部エンベロープ(混合層)の下流方向のジェットの3つの水力直径で10秒間、50kHzにて、ワイヤ20の直径が0.5μmであるプローブ2を使用して行われた。フロー条件は、Re=55000とRejet=60000(パイプの水力直径に基く)であった。フロー間の温度差は13℃であった。
曲線IIは、ワイヤプローブの代わりに接続された抵抗を備えた温度計の出力における電圧信号のエネルギースペクトル密度を表している。したがって、この密度は温度計のノイズを表す。
温度計によって取得された最大スケールと温度計ノイズとの間では、この線上において70の相違を観察することができる、即ち、この場合、最大の検出可能な目盛りと最小の検出可能な目盛りとの間の比は3000程度である。言い換えると、この場合の温度計の分解能は約5×10−3℃である。
この分解能及び大スケール及び小スケール間に大きな振幅のあるスペクトルエネルギー密度は、今までにない性能である。
不安定な状況(壁上の加熱されたジェットの影響)における測定では、本発明に係るプローブは、補正なしに測定を行うことが可能である。
さらに、本発明は、温度計を安定に保ち、大幅に感度を向上させるための温度計への改良を提供する。それが本発明に係る小径のワイヤを備えるプローブと関連付けられている場合、これは、実証された数千の信号対雑音比(温度計で3500、低電圧風速計で10000)を有する温度風速計を提供する。
本発明では、平均温度の測定のために、熱電対を使用することなくコールドワイヤ式風速計を使用することができる。提案された制御回路はドリフトを補償することが可能であり、熱電対の必要性を排除することができる。
ここで提案された制御回路は、図2A乃至図10を参照して説明したような本発明に係るプローブ又は別のタイプの風速計プローブに適用することができる。

Claims (13)

  1. 定電流でワイヤ風速計を制御する装置であって
    電源供給手段(110)とワイヤへの供給電流及び基準抵抗(112)を制御する手段(114)と、
    プローブの前記ワイヤの端子での信号と前記基準抵抗の端子での信号との差を決定する手段(120)と、
    前記装置の一定温度を維持する手段と、
    を備える装置。
  2. 前記ワイヤ及び前記基準抵抗は、実装されたカレントミラーであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 供給電流を制御する前記手段(114、116)は、制御トランジスタ(116)が実装されたダイオード及びポテンショメータ(114)を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の装置。
  4. コールドワイヤを備える温度風速計であって、
    ワイヤ風速計(2)と、
    請求項1乃至請求項3のいずれか一項による制御装置と、
    を備えるコールドワイヤを備える温度風速計。
  5. 前記ワイヤ風速計(2)は、
    a)各々の端部にワイヤを配置し、且つ前記ワイヤを固定するための平坦領域(43)を有し、前記ワイヤを所定位置に固定する2つのピン(4、6)と、
    b)前記ワイヤを配置し固定する前記平坦領域(43)上にロウ付けされるワイヤ(2)の直線部と、
    を備えることを特徴とする請求項4に記載のコールドワイヤを備える温度風速計。
  6. 前記2つのピンの端部は、少なくとも4mmの間隔で離隔されることを特徴とする請求項5に記載の温度風速計。
  7. 前記ワイヤは、直径dが0.35〜0.6μmである中央コア(20)と、センシティブ領域として知られており、長さが0.4〜0.5mmであって、前記ワイヤの一部において除去されたシース(22)と、を含むことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の温度風速計。
  8. 前記ワイヤ(2)は、鉛又は錫−鉛合金を基にしたロウによって前記ピン(4、6)上にロウ付けされることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の温度風速計。
  9. 前記ワイヤは、湾曲を有していることを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれか一項に記載の温度風速計。
  10. 前記ピンは、振動減衰エンベロープ(12)を備えるプローブ本体(10)に固定されることを特徴とする請求項5乃至請求項9のいずれか一項に記載の温度風速計。
  11. 請求項5乃至請求項10のいずれか一項に記載の温度風速計を使用して、流体中の温度を測定する方法であって、前記温度風速計は一定温度に維持されることを特徴とする、温度の測定方法。
  12. サーミスタ又は熱電対の付加的な手段無しで前記測定が実行されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 温度の変動及び平均温度が前記温度風速計によって測定されることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の方法。
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