JP2012511976A - 曲げ弾性がある金属ハウジングを有する使い捨て注射器 - Google Patents

Abstract

本発明は、機械的ばねエネルギーリザーバ（５０）、シリンダー／ピストンユニット（１００）、ピストン−作動ラム（６０）及びトリガーユニット（８０）を収容するハウジング（２００）を含む使い捨て注射器であって、ここで、ばね荷重ピストン−作動ラムは支持ロッド（２４０）又はテンションフック（２５０）を介してハウジング上に支持され、そして個々の支持ロッド又はテンションフックとピストン−作動ラムの間の各接触ゾーンは、それぞれの支持ロッド又はテンションフックを半径方向に外側に押し出す楔ギアペアリングを表す、上記使い捨て注射器に関する。注射器のハウジングは薄肉の板金部材から成る。該板金部材は、互いに平行に配置された少なくとも二つのリム（limbs）（２２０、２５０）を有する。板金部材は、少なくとも二つの圧力ロッド又は少なくとも二つのテンションフックを有し、ここでその自由端は、ピストン−作動ラム用の支持セクションを画成するための角度で曲げられる。
【選択図】図１

Description

本発明は、中に又は上に、各々の場合少なくとも幾つかの領域において、少なくとも一つの機械的ばねエネルギーリザーバ、少なくとも一時的に活性物質で充填することができる少なくとも一つのシリンダー／ピストンユニット、少なくとも一つのピストン−作動ラム、及び少なくとも一つのトリガーユニットが配置されるハウジングを有する使い捨て注射器に関し、ここで、ピストン−作動ラムは、 ばねエネルギーリザーバとシリンダー／ピストンユニットのピストンとの間に位置し、ここで、ばねエネルギーリザーバは少なくとも一つの予張力をかけられたバネエレメントを含み、ばね荷重ピストン−作動ラムは支持ロッド又はテンションフックを介してハウジング上に支持され、そしてここで、支持ロッド又はテンションフックとピストン−作動ラムの間に置かれた接触ゾーンは、それぞれの支持ロッド又はテンションフックを外側に押し出す楔ギアペアリングを表す。

特許文献１には、とりわけ、このタイプの注射器が開示されている。ばねエネルギーリザーバの機械的ばねを除いて、注射器の殆ど全ての部品は、射出成形によってプラスチックで高価に生産される。高い機械的負荷に曝される部品は、ガラス繊維を用いて追加的に強化される。

ＤＥ１０ ２００７ ０３１ ６３０Ａ１号公報

従って、本発明によって取り組まれた課題は、小さな全体サイズを有して、少数の部品のみを含む、そして取扱が容易で、かつ生産するのに安価でありながら、安全な貯蔵及び操作を確保するモジュール設計の使い捨て注射器を開発することである。

この課題は、主たる特許請求の範囲の特徴によって解決される。従って、注射器のハウジングは薄肉の板金部材でつくられる。板金部材は少なくとも二つの分岐を有する。分岐は各々、その自由端で、シリンダー／ピストンユニットのシリンダーを受ける手段としての角のある保持エレメント又は凹部を有する。板金部材は、少なくとも二つの圧力ロッド又は少なくとも二つのテンションフックを有し、ここでその自由端は各々、ピストン−作動ラム用の支持部分を形成するための角度で曲げられる。

本発明を用いると、例えば、使い捨て注射器のトリガーの際に、ピストン−作動ラムが解除される針無の使い捨て注射器が入手できる。ばねエネルギーリザーバに予張力をかけそして保持するために、ピストン−作動ラムは、ハウジングの上に配置された又はハウジング中に一体化された少なくとも一つの支持ロッド又はテンションフックを介して、ぴったり合わせて保持される。使い捨て注射器の使用前に、支持ロッド又は引張り棒は、少なくとも幾つかの領域でハウジングを囲むトリガーエレメントによって、それらのロックされた位置に保持される。注射器をトリガーするために、支持ロッド又はテンションフックは、シリンダー／ピストンユニットのシリンダー中に存在する注射液剤が、少なくとも一つのノズルを介して排出されることを確実にすべく、ピストン−作動ラムがばねエネルギーリザーバの効果の下で、使い捨て注射器の中心線に少なくとも略平行に動くことができるように、解除される。

ハウジングは、ばねエネルギーリザーバの機械的又は空気的なばねを、トリガーエレメントと協力してピストン−作動ラム及びシリンダー／ピストンユニットと一緒に支える、単純な薄肉の板金部材、或いは単に板金片である。数回曲げられた、穿穴され又は切断された板金部材は、非常に低コストで、鉄材料又は非鉄材料で生産することができる。高い弾性限界、高い引張り強さ、及び高い降伏点を有する材料が理想的である。適切な場合、これらは高品質のプラスチック及び／又は複合材料でもあり得る。殆ど如何なる材料、ガラス又はセラミックでさえも適切である。

本発明の更なる詳細は、従属特許請求の範囲から、及び図面において模式的に表された多数の説明的実施態様の以下の記述から明らかになるであろう。

二つの支持ロッドを有する使い捨て注射器を示す。 図１と同じだが９０度旋回された状態を示す。 図２の断面を示す。 板金片の縦断面を示す。 板金片の上方領域を示す。 アッセンブリーの中間段階における使い捨て注射器を示す。 アッセンブリー中のハウジングの上方領域を示す。 図７の断面を示す。 図１と同じだが、解除されそして作動された状態を示す。 ブロックの形をしたラムを含む、単純化された設計における、二つの支持ロッドを有する使い捨て注射器を示す。 図１０の断面を示す。 図１１と同じだが、解除されそして作動された状態を示す。 図１２と同じだが９０度旋回された状態を示す。 その上に一体的に形成されたハウジング蓋を有するハウジングの上方領域を示す。 二つのテンションフック及びブロックの形をしたラムを有する使い捨て注射器を示す。 図１５と同じだが９０度旋回された状態を示す。 図１６の断面を示す。 板金部材の縦断面を示す。 板金部材の上方領域を示す。 図１からの拡大された詳細を示す。 図１６からの拡大された詳細を示す。

図１は恒久的に装填された（charged）ばねエネルギーリザーバを有する使い捨て注射器を示す。使い捨て注射器は、トリガーエレメント（８２）及び保護キャップ（１２０）によって囲まれるハウジング（２００）、例えば、注射液剤で事前に充填されるシリンダー／ピストンユニット（１００）、ピストン−作動ラム（６０）、及びばねエネルギーリザーバとしての螺旋圧縮ばね（５０）で構成される。シリンダー／ピストンユニット（１００）は、殆どの部分が保護キャップ（１２０）中に位置する。

ハウジング（２００）は「Ｕ」の形に曲げられている板金片（２０１）である、図４を参照。例えば、１８ミリメーターの幅を有する板金片（２０１）は平らなときに約２４０ミリメーターである。適切な場合ばね鋼で生産された板金片（２０１）は、例えば、０．５ミリメーターの肉厚を有する。曲げられた板金片（２０１）は中央端板（２１０）及び後者から少なくとも略垂直に突き出ている二つの分岐（２２０）で構成される。それらの自由端で、互いに対して少なくとも略平行に向けられた分岐（２２０）は、各々内側に向かって９０度の角度で曲げられ、それぞれの保持エレメント（２２１）を形成する。保持エレメント（２２１）は、例えば、１．５〜３ミリメーターの長さであり、そして互いに向かって突き出る。それらは端板（２１０）と平行に向けられる面を形成する。

フックの形をした保持エレメント（２２１）の代わりに、各分岐（２２０）には、その中に、各々の場合、シリンダー／ピストンユニット（１００）のシリンダーがピンを用いて吊るすことができる凹部が供され得る。

図５によると、端板（２１０）と分岐（２２０）の間の移行部分で、各々の場合、二つの補強ビーズ（stiffening beads）（２１１）が押しつけられる。補強ビーズ（２１１）は端板（２１０）内に遠くまで突き出るため、それらによって螺旋圧縮ばね（５０）の最後の巻きが端板（２１０）上に追加的に中心を合わせられる。

例えば、９ミリメーターの幅を有する支持ロッド（２４０）は、各分岐（２２０）の下半分中に配置される、図４を参照。支持ロッド（２４０）は、例えば、０．２〜０．５ミリメーターの幅を有してＵ−形の隙間（２３１）から切り出すことによって形成される。各分岐（２２０）の下方領域において、つまり保持エレメント（２２１）の近くで、そこでのノッチ応力を最小化するために、隙間（２３１）は孔（２３２）中で終わる。実質的に面状の分岐（２２０）と対照的に、支持ロッド（２４０）は数回曲がっている、図２０も参照。支持ロッド（２４０）は、曲げビーム（２４８）、支持部分（２４１）及びベアリング部分（２４２）で構成される。曲げビーム（２４８）は、ばねエネルギーリザーバ（５０）の引張り力を、それを保持している（carry）分岐（２２０）内に導く。使い捨て注射器がトリガーされていない状態にあるとき、ピストン−作動ラム（６０）は支持部分（２４１）上に位置する。ベアリング部分（２４２）を用いて、支持ロッド（２４０）は大きな表面積に亘ってトリガーエレメント（８２）上に寄りかかる（rest on）。

縦方向に、約１．５〜３ミリメーターある支持部分（２４１）、図２０を参照、は、曲げビーム（２４８）で１１０〜１１５度の角度を囲む。それは垂直に対して６０度だけ傾いている。縦方向に幅が１〜２ミリメーターであるベアリング部分（２４２）は、支持部分（２４１）を用いて１４０度の角度を囲む。図１及び４によると、それは、トリガーエレメント（８２）の大きな表面領域に亘って位置する。例えば、トリガーエレメント（８２）は接触領域においてセラミックライニングを有する。

適切な場合、支持ロッド（２４０）は、その下方領域において、中心線（５）に対して少なくとも略平行に走り、そしてそれらの座屈に対する抵抗を増すために役立つ縦方向のビーズを有する。支持ロッド（２４０）は常に、トリガー作用中に長くなる螺旋圧縮ばね（５０）を緩慢にしないために、弾性曲げビーム（２４８）として弾性的に外側に向かって降伏する。

支持ロッド（２４０）はテンションフックによって置き換えられることもできる。後者は、Ｕ−形をしたスリットによってそれぞれの分岐（２２０）から同様に境界を定められる。しかしながら、この場合、孔（２３２）は端板（２１０）の近くに位置する。テンションフックのそれぞれの支持部分は、例えば、図１８からのテンションフック（２５０）の支持部分（２５１）のように設計される。

図４及び２０によると、ピストン−作動ラム（６０）は、支持ロッド（２４０）の支持部分（２４１）上に位置する。この場合、ピストン−作動ラム（６０）は、Ｕ−形に曲げられている、そして中間部分、ラム板（７３）及び二つの誘導分岐（７８）から構成される板金片である。ラム板（７３）は端板（２１０）と平行に向けられる。誘導分岐（７８）は直角に上方に突き出る。

螺旋圧縮ばね（５０）は誘導分岐（７８）の間に着座する。適切な場合、誘導分岐（７８）は補強ビーズによってラム板（７３）に対して補強される、図５からの板金片（２０１）の補強ビーズ（２１１）を参照。

図２０によると、ラム板（７３）は、その中でそれが支持ロッド（２４０）のそれぞれの支持部分（２４１）上に位置する領域において、大きな表面積に亘って接触を確保するために、例えば、２０度の斜面（７５）を有する。

図１によると、ピストン−作動ラム（６０）は、二つの分岐（２２０）間の通常の距離よりも少し小さい、例えば、約０．１〜０．３ミリメーターだけ小さい幅を有する。従って、ピストン−作動ラム（６０）は分岐（２２０）上を縦方向に誘導される。ピストン−作動ラム（６０）の誘導分岐（７８）がトリガーエレメント（８２）の内壁（８９）上を、遊びを有して誘導されることが図２において見られるであろう。

図１〜３及び２０によると、なかでも、ラム板（７３）は、シリンダー／ピストンユニット（１００）のピストン（１１１）の後部端を追加的に誘導するための中央孔（７６）を有する。

二本の支持ロッド（２４０）は、その予張力をかけられた位置において、そのラム板（７３）を介してピストン−作動ラム（６０）を加圧保持させられる、図１及び２０を参照。この目的のために、支持ロッド（２４０）はラム板（７３）の下方の２０度の斜面（７５）上でそれらの支持部分（２４１）に耐える（bear with）。個々の支持部分（２４１）と対応する２０度の斜面（７５）の間のそれぞれの接触表面の大きさは５〜２０ｍｍ²の範囲にある。

板金でできているハウジング（２００）は大部分が、その中でそれが座し、そして滑ることができるトリガーエレメント（８２）によって囲まれる。トリガーエレメント（８２）は、ここでは、蓋（２８５）によって後部端で完全に閉じられ、そしてトリガーユニット（８０）の部分である四角いチューブである。プラスチック、例えば、ポリアミドでできており、そして例えば、１．５〜２．５ミリメーターの肉厚を有する四角いチューブ（８２）は、その中央領域において二つの互いに反対向きの、そして例えば、矩形窓（８３）、又は開口部を有する。窓（８３）は、例えば、１０．５ミリメーターの厚みを有し、そして縦方向、つまり、中心線（５）と平行に、３．７５ミリメーターの高さを有する。注射器がトリガーされるとき、それらは各々の場合、個々の支持ロッド（２４０）のベアリング部分（２４２）及び支持部分（２４１）を、例えば、完全に受ける、図９を参照。

十分の数ミリメーターだけ内側に突き出ている三つの弾性ロックタブ（１８１〜１８３）は四角いチューブ（８２）の後部領域中に配置される、図７及び８を参照。ロックタブ（１８１〜１８３）は各々、例えば、矩形形状を有する。それらの肉厚は四角いチューブ（８２）の肉厚の略５０％に対応する。それらは四角いチューブ（８２）の壁からの、そして隙間（１８５）による最も近いロックタブからの三つの辺上に境界を定められる。隙間（１８５）は、例えば、０．５ミリメーターの幅を有する。この幅は端板（２１０）の肉厚に対応する。二つの隙間（１８５）が直角で互いに出会う場所で、ロックタブ（１８１〜１８３）は丸められる。

四角いチューブ上に一体的に形成された、偏心的に配置されたロックタブ（１８１〜１８３）は、三つの場所（１８６〜１８８）で板金片（２０１）の位置を固定する。それらはトリガーエレメント（８２）の内部へと数十分の一ミリメーター突き出す。第一場所（１８６）は前方ロックタブ（１８１）と中間ロックタブ（１８２）の間の隙間である。端板（２１０）は、更なる中間貯蔵のために、螺旋圧縮ばね（５０）がピストン−作動ラム（６０）と端板（２１０）の間に締め付けられて、板金片（２０１）が組み立てられるとき、そこの水平隙間中にロックされる、図６を参照。

第二場所（１８７）は中間ロックタブ（１８２）と後方ロックタブ（１８３）の間の隙間である。図１及び２によると、端板（２１０）はここで、完全に組み立てられているがまだトリガーされていない使い捨て注射器中に座す。この隙間における端板（２１０）のロックによって、保護キャップ（１２０）の除去後の、四角いチューブ（８２）からのハウジング（２００）の引き抜きが防がれる。第三場所（１８８）は後方ロックタブ（１８３）の上方の隙間である。板金片（２０１）は、注射器がトリガーされた後、それ自身をこの位置においてロックする、図９を参照。それは、次いで使用済みの注射器の望まれない解体をされることはない。

適切な場合、ロックタブ（１８１〜１８３）のそれぞれの上部コーナー、つまり蓋（２８５）に面しているコーナーは、板金片（２０１）が四角いチューブ（８２）内にのみ押すことができるように、鋭い端部を有する。そこで、反対方向への動きは不可能になる。

ロックタブ（１８１〜１８３）の代わりに、ロック板（１９１）の使用も可能である、図１０〜１３を参照。ロック板（１９１）は、四角いチューブ（８２）中に一体化される、薄肉で曲げ弾性を有する板である。変形されていないロック板（１９１）において、その外表面は四角いチューブ（８２）の外表面と同一平面で終わる、図１１を参照。Ｃ−形をした隙間（１９６）を有して切り出されているロック板（１９１）は内部に向かって二つのロックスタブ（locking stub）（１９２、１９３）及び中央ロックウエブ（１９４）をそのより長い内部端に沿って有する。ロックスタブ（１９２、１９３）と中央ロックウエブ（１９４）の間に、各々の場合、その幅が、ノッチベースで、板金片（２０１）の肉厚又は端板（２１０）の肉厚に対応するノッチ（１９５）がある。変形されていないロック板（１９１）、ロックスタブ（１９２、１９３）及びロックウエブ（１９４）は四角いチューブ（８２）の内部へと突き出る。ノッチ（１９５）の部位は、動きのバリアとして、板金片駐留位置の第一場所（１８６）に対応し、図７を参照、一方、後方のノッチ（１９５）の部位は第二板金片駐留位置（１８７）を表す、図１、２及び７を参照。

使い捨て注射器が完全に組み立てられているとき、窓（８３）及び隙間（１８５、１９６）は、例えば、接着剤によって又は焼ばめ（shrink-fit）によって恒久的に張り付けられ、そして例えば、内接される、場合により弾性フィルムによって、それらを埃から保護するために覆われる。

ここで示された変形例において、全てのロックエレメント（１８１〜１８３；１９２〜１９４）はトリガーエレメント（８２）上に配置される。それらは、或る場合には一時的に、そして或る場合には恒久的に、トリガーエレメント（８２）に対して端板（２１０）の位置を固定する。ロックエレメント（１８１〜１８３；１９２〜１９４）が、例えば、ハウジング（２００）上に配置されたカム状のロックエレメントによって置き換えられることも考えられる。次に、このエレメントは、匹敵するロック位置を供するために、トリガーエレメント（８２）中の対応する切り込み中に係合するであろう。

後部端で、四角いチューブ（８２）は蓋（２８５）によって完全に閉じられる。蓋（２８５）はトリガーエレメント（８２）に、例えば、接着剤による接合、溶接、ロック又は圧縮によって接続される。適切な場合、蓋もトリガーエレメント（８２）の上に一体的に形成される。

図１４は、フィルムヒンジ（２８７）を介して四角いチューブ（８２）上に一体的に形成される蓋（２８５）を示す。折り畳まれ−開く状態で、それは射出成形によって四角いチューブ（８２）と一緒に作られる。ロックフック（２８８）は蓋（２８５）から下方に突き出る。ロックフック（２８８）は板金片（２０１）を図１に示された位置に固定する。

この説明的な実施態様において、シリンダー／ピストンユニット（１００）は、注射液剤（１）又は溶媒、例えば注射用の水で充填された、そしてその中に、図１によると、ピストン（１１１）がその後部位置に座す透明シリンダー（１０１）を含む。

シリンダー（１０１）は、例えば、肉厚のポットである。シリンダーの穴は、例えば、円筒状又は裁頭円錐形状である。そのシリンダーのベースが少なくともピストン（１１１）の前端面の略外形に適合される穴の中心に、短い、円筒状で、ノズル状の孔（１０６）がある。その直径は、約０．１〜０．５ミリメーターである。この孔（１０６）はその直径の１〜５倍長い。それは、シリンダー（１０１）の底で外部端面（１０３）中の円筒状凹部（１０７）中で終わる、図９を参照。適切な場合、二つ又はそれ以上のノズル状の孔（１０６）をシリンダー（１０１）のベース中に配置することも可能である。

凹部（１０７）の周りに、接着リング（１０８）は端面（１０３）にしっかりと接着する。接着リング（１０８）は端面（１０３）の殆ど全てを覆う。

シリンダー（１０１）の空間的な外形は、説明的実施態様において、例えば、四角い形態を有する。しかしながら、それは円筒状でもあってもよい。シリンダーの中央領域において、中心線（５）に対して横断するように向けられた外形の断面は、中央孔を有する四角い表面である。その断面は、シリンダー（１０１）が四角いチューブ（８２）の内部を少しばかりの遊びを有して滑るように寸法取りされる。

四角いチューブ（８２）の方に向けられる上部１／４において、シリンダー（１０１）は、その外形において、例えば、矩形のノッチ断面を有する、例えば、円周の保持ノッチ（１０４）を有する。保持ノッチ（１０４）の上方で、シリンダー（１０１）は狭まり、分岐したピラミッド形になる。互いに反対側のピラミッド状表面によって囲まれた角度は、例えば、２０〜３０度である。適切な場合、保持ノッチ（１０４）も単純に、二つの互いに反対側の単一ノッチで構成することができる。

シリンダー（１０１）は、シリンダーの裏面の領域において、シールエレメント（１１６）を受けるための環状溝（１０５）中に終わる円筒状内壁（１０９）を有する。

その前面及び少なくともほぼ円錐状に形づくられた端面で、シリンダー（１０１）中に位置しているピストン（１１１）は、シールリング（１１４）又は恒久的に弾性であるシール化合物を受けるための軸環状溝（１１２）を有する。その中央領域において、ピストン（１１１）は胴のくびれ（waist）を有し、そしてその後部端で、ラム板（７３）の孔（７６）中に遊びをとって係合する、中央の裁頭円錐形のピン（１１８）を有する。

ピストン（１１１）及びシールエレメント（１１６）は、シリンダーの充填された内部（１１０）を、無菌状態で遮断する。

図１０によると、シリンダー（１０１）の底部端面（１０３）中の円筒状凹部（１０７）は、例えば、保護フィルム（１２８）によって遮断される。保護フィルム（１２８）は
端面（１０３）上の接着リング（１０８）に亘って接着する。それは横方向の引剥がしタブ（１２９）を有する。保護フィルム（１２８）の中央領域において、保護フィルム（１２８）にしっかりと接着しそして凹部（１０７）の中空空隙をシールするように充填する弾性ストッパーがある。

これに対する代替法として、とりわけ、図１及び２において示されるように、ポットの形をした保護キャップ（１２０）は下側からシリンダー（１０１）上へとぴったりはめられる。幾何学的にいえば、一体物の保護キャップ（１２０）は原則として５つの平面壁から構成され、そしてそれはシリンダー（１０１）を横方向に少し遊びをとって取り囲む。その上方のそして、例えば、平らな端面は、四角いチューブの形態でトリガーエレメント（８２）の前端面と接触する。保護キャップ（１２０）の外壁は、シリンダー（１０１）から引き離すことがより容易になるように輪郭を描かれ（profiled）又は構築される。説明的実施態様においては、溝プロファイル（１２２）が使用される。

保護キャップ（１２０）のベースは、シリンダー（１０１）の凹部（１０７）において密閉的に係合するストッパー（１２１）を有する。保護キャップ（１２０）は接着リング（１０８）を介してシリンダー（１０１）に接着する。後者は、シリンダー（１０１）に対して、保護キャップ（１２０）のベースに対して有するよりも実質的に大きな接着を有する。接着性における差異を更に確保するために、接着リング（１０８）との接触表面が、シリンダーの接着リング（１０８）と端面（１０３）の間の接触表面よりも小さくなるように、ベースには場合によりプロファイル又は肩が供される。

螺旋圧縮ばね（５０）は、板金片（２０１）のラム板（７３）と端板（２１０）の間に、予張力をかけられて着座する。ばねの力はラム板（７３）を介して支持ロッド（２４０）に伝えられる。ラム板（７３）の斜面（７５）が傾斜している故に、支持ロッド（２４０）は、楔ギアのように半径方向に外側に無理やり動かされる、図２０を参照。斜面（７５）は支持ロッド（２４０）の傾いた支持部分（２４１）と接触する。ベアリング部分（２４２）は四角いチューブ（８２）の内壁上に少なくとも実質的に平らに位置する。このようにして、四角いチューブ（８２）は、楔ギアによって生じる半径方向の力を恒久的に支持する。

図１及び２によると、四角いチューブの形をしたトリガーエレメント（８２）及び保護キャップ（１２０）はそれらの端面で接触する。開封明示シールとして、この領域は、安全エレメントとしてのバンデロール（９０）によって追加的に囲まれる。ちぎり取られ又は分離することができるバンデロール（９０）は、例えば、接着剤を用いて一方の側上に被覆される紙片又はフィルム片である。フィルム片は、例えば、単一層で、トリガーエレメント（８２）と保護キャップ（１２０）の組合せを一度取り囲む。それは部分（８２）及び（１２０）を一時的に貼り付ける。注射器の使用準備において、注射器をプライミングするために、又は保護キャップ（１２０）を除くために、バンデロール（９０）は、トリガーエレメント（８２）と保護キャップ（１２０）の間の接着接合が元に戻されるように引き剥がされ又は分離される。この目的のために、説明された実施態様において、トリガーエレメント（８２）の領域に位置している引裂きタブ（９６）は掴まれ、そしてそのようにしてバンデロール（９０）は、例えば、数セクションで巻き解かれる。そうすることによって、バンデロール（９０）は、端面の領域中に正確に位置する、画成された、例えば、直線の所定の破壊点（９３）で引き裂かれる。従って、プライミング中に、トリガーエレメント（８２）を圧迫しているバンデロール（９０）のその部分（９１）のみが除かれる。

図６及び７はアッセンブリーの中間段階における注射器を示す。アッセンブリー手順は、最初に螺旋圧縮ばね（５０）のピストン−作動ラム（６０）及び板金片（２０１）への接合を必要とする。そうすることにより、螺旋圧縮ばね（５０）は、ばねの一端が端板（２１０）上をのしかかるように、既に形付けられた板金片（２０１）内にピッタリとはめ込まれる。鐙状のピストン−作動ラム（６０）はばねの他端上へと押される。次いで、螺旋圧縮ばね（５０）を外側上又は内側上に誘導するアッセンブリー器具の助けを借りて、板金片（２０１）は端板（２１０）とピストン−作動ラム（６０）の間で、ばねの作用に逆らって、端面（７４）の斜面（７５）が支持部分（２４１）の後方に位置する程度に一緒に押される。そうすることで、ピストン−作動ラム（６０）に横方向にある（rest on）ベアリング部分（２４２）がアッセンブリー手順を容易にする。

アッセンブリー器具中でまだ張力がかけられている、板金片（２０１）の及びピストン−作動ラム（６０）の張力をかけられたばね（５０）の組合せが、ここで四角いチューブ（８２）内に下方から挿入される。端板（２１０）が、ロックタブ（１８１）と（１８２）の間に置かれた隙間（１８５）中にロックするときに挿入手順は完了する。この位置（１８６）、図６を参照、において、分岐（２２０）の自由端は四角いチューブ（８２）から下方に突き出る。

更なるアッセンブリー段階において、一方で、ガイドピン（１１８）がピストン−作動ラム（６０）の孔（７６）中に係合し、そして他方で、分岐（２２０）の保持エレメント（２２１）がシリンダー（１０１）の保持ノッチ（１０４）中に係合するように、充填されたシリンダー／ピストンユニット（１００）は、ピストン（１１１）のガイドピン（１１８）を前方に有して、四角いチューブ（８２）内に挿入される。この位置から出発して、四角いチューブ（８２）は、端板（２１０）がロックタブ（１８２）と（１８３）の間に置かれた隙間（１８５）中にロックするまで、板金片（２０１）に亘って更に押される。このプロセスにおいて、保持エレメント（２２１）は保持ノッチ（１０４）中にしっかりと係合し、そのようにしてシリンダー／ピストンユニット（１００）を四角いチューブ（８２）中に固定する。図１において示されたアッセンブリー段階と比べて、なされるべき残された事項の全ては、内接フィルムを用いて、開封明示シール（９０）を適用し、そして窓（８３）及び隙間（１８５、１９６）を覆うことである。

図１０〜１３は図１〜９と比べて単純化された変形例を示す。それはなかでも七つの点で異なる。第一は、支持ロッド（２４０）が分離したベアリング部分を有しない、図２０と比較して図１０及び１２を参照。第二は、ピストン−作動ラム（６０）が穴を持たず、そしてその下部端面（７４）上に２つ又は４つの斜面（７５）を有する丁度平らな板であること。適切な場合、ここで破線で指示されたガイドピン（６２）が四角い板の上方端面上に固定され又は一体的に形成されること。第三は、ピストン（１１１）がその後端面上にガイドピンを持たないこと。第四は、トリガーエレメント（８２）がロックタブ（１８１〜１８３）の代わりにロック板１９１を有すること、図７を参照。第五は、保護キャップ（１２０）、図１を参照、の代わりに、シリンダー（１０１）が保護フィルム（１２８）のみを有すること、図１０及び１１を参照。第六は、バンデロール（９０）がシリンダー（１０１）の周りにのみ巻かれること。しかしながら、バンデロール（９０）のフィルムは、トリガー（６）の方向へのトリガーエレメント（８２）の動きをそれがしっかりとブロックすることを確保するのに十分な肉厚を有すること。第七は、トリガーエレメント（８２）が、例えば、図１４に従って一体的に形成された蓋（２８５）を有すること。

使い捨て注射器の三番目の変形例が図１５〜１９において示される。この注射器は、そのハウジングとして板金片（２０１）を有しないが、その代わりに、板金十字継ぎ手（２０２）を有する、図１８及び１９を参照。図１９は既に形付けられた板金十字継ぎ手（２０２）の上部領域を示す。ここで板金十字継ぎ手（２０２）は、その上に二つの広くそして長い分岐（２２０）、及び中心線（５）の周りに９０度の角度だけ相殺されて二つの狭く手短い分岐（２５０）が配置される、既に知られている端板（２１０）を有する。述べられたサイズ関係は、単に例として与えられるものである。

長くて広幅の分岐（２２０）は、保持エレメント（２２１）を介してシリンダー（１０１）を保持する役割を有する、図１及び２も参照。しかしながら、図１５〜１９において、これらの分岐（２２０）は支持ロッドを有しない。

短く狭幅の分岐（２５０）はテンションフックとして役立ち、そして支持ロッドを代替する。それらの自由端で、図１８によると、下方端でここに示されたテンションフック（２５０）は、引張り棒の端部を、例えば、６０度の角度だけ内側に単純に曲げることによって得られる支持部分（２５１）を各々有する。ばねエネルギーリザーバ（５０）に張力をかけて、ここで板の形にされたピストン−作動ラム（６０）は、支持部分（２５１）上にその斜面（７５）を有して位置する。

図１５、１６及び２１によると、ピストン−作動ラム（６０）は、例えば、四角又は矩形の端面を有する平板である、図１７を参照。

ばねエネルギーリザーバ（５０）に張力をかけると、テンションフック（２５０）は、縦溝（８８）に属している端部（８５）の下方のトリガーエレメント（８２）の内壁を圧迫する。ここでまた、支持部分（２５１）及び斜面（７５）は、テンションフック（２５０）を外側に押し出す楔ギアを形成する。取り除かれた状態において、弾性的なテンションフック（２５０）は丁度外側に動く。このようにして、それらは注射器がトリガーされた後、そして楔ギアの作用とは独立して、螺旋圧縮ばね（５０）をその長さの変化において妨害しないように、外側に向かって降伏する。

注射器がトリガーされるとき、テンションフック（２５０）が外側に無理やり動かされることを可能にするため、この場合再び、例えば、再び四角いチューブの形において、トリガーエレメント（８２）は内壁（８９）上に二つの前述の、そして互いに面する縦溝（８８）を必要とする、図１６及び１７を参照。各縦溝（８８）は、トリガーエレメント（８２）の中央領域において、戻り側面（８４）中で終わる、図２１を参照。トリガーされたときの、トリガーエレメント（８２）の動きの結果として、端部（８５）はテンションフック（２５０）の支持部分（２５１）の下方に達し、その結果としてこれらは縦溝（８８）内に後退する。

四角いチューブ（８２）中の縦方向の溝（８８）の配置のために、それを介して板金十字継ぎ手（cross）（２０２）が種々の位置においてロックされるロックタブ（１８１〜１８３）は、次のコーナーの内部端の方向に移行される。

上述のハウジング状の板金十字継ぎ手（２０２）の代わりに、６、８又はそれ以上の分岐を有する板金星型の使用も可能である。例えば、板金星型は、そこから保持エレメント（２２１）を有する４つの分岐、及び支持部分（２５１）を有する四つの他の分岐が、少なくともほぼ垂直に配置される、八角形の端板（２１０）を有する。保持エレメント（２２１）及び支持部分（２５１）は互いに交互に起こる。次いで、シリンダー／ピストンユニット（１００）及びトリガーエレメント（８２）も、例えば、八面体の断面を有する。板金十字継ぎ手又は板金星型も、板金片が端板（２１０）の領域において、例えば、溶接又はリベット打ちによって互いに接続されながら、個々の板金片から構成され得る。

図１〜９において示された使い捨て注射器を使用する準備のために、それは引裂きタブ（９６）及び後部バンデロールセクション（９１）を外すことによって最初にプライミングされる。次いで、保護キャップ（１２０）がシリンダー／ピストンユニット（１００）から引き出される。次いで、接着リング（１０８）を前方に向けて、注射器が注射部位上に位置付けられる。これを行いながら、使い捨て注射器は四角いチューブ（８２）を用いて拳に保持される。注射器を保持している手の親指は、例えば、ペンを持つときのように、例えば、蓋（２８５）上に載っている。

ここで、四角いチューブ（８２）はシリンダー／ピストンユニット（１００）の方向に動かされる。このプロセスにおいて、トリガーエレメント（８２）は板金片（２０１）の下方に、つまり、注射部位の方向に直線的に滑る。支持ロッド（２４０）のベアリング部分（２４２）は端部（８５）に亘って滑り、そしてばねエレメント（５０）の力の下で、窓（８３）内で半径方向に外側へと跳ねる。支持部分（２４１）はピストン−作動ラム（６０）を解除する。後者は妨げられないで下方に放たれる（shoot downwards）。そうすることで、ラム板（７３）の端面（７４）は、その前に十分の数ミリメーター又は数ミリメーター離れて置かれていたピストン（１１１）の端面を打つ。ピストン（１１１）は、注射液剤又は薬剤（１）を、ノズル（１０６）を通して、例えば、初期に３００×１０⁵Ｐａで、シリンダー（１０１）が空になるまで無理に排出する、図９を参照。注射手順は注射液剤（１）の排出をもって完了される。

説明的実施態様は、その中でハウジングの分岐（２２０、２５０）が、それぞれの対において、互いに対して少なくとも略平行に向けられる（±２度の角度偏差が許容できる）注射器を示す。分岐（２２０、２５０）は平行面中に位置し、ここでこれらの面は、注射器の断面で見たとき、矩形の相互に反対の辺を形成する。注射器の断面の面は中心線（５）に直角に位置する。これらの辺も、菱形、平行四辺形、台形又は斜め四辺形に属してよい。

また、分岐（２２０、２５０）及び圧力ロッド（２４０）はそれぞれの対において各々同じ長さである。これは絶対的に必要ではない。例えば、もし、ピストン−作動ラム（６０）のベアリング表面及び窓（８３）が対応して相殺されるならば、圧力ロッド（２４０）は異なる長さであってよい。

１ 注射液剤；薬剤
５ 注射器の中心線、縦方向
６ （８２）のトリガー運動の方向、矢印の方向への下方運動

５０ ばねエレメント、螺旋圧縮ばね、ばねエネルギーリザーバ

６０ ピストン−作動ラム
６２ ガイドピン

７３ ラム板
７４ 端面、下方
７５ 斜面、２０度の斜面
７６ 孔
７８ ガイドアーム

８０ トリガーユニット
８２ トリガーエレメント、四角いチューブ
８３ 窓、開口部
８４ 戻り側面
８５ 端部、鋭い端部を有する
８８ 縦溝
８９ 内壁

９０ 開封明示シール、バンデロール、安全エレメント
９１ 後部バンデロールセクション、（８２）上；部分
９２ 前部バンデロールセクション、（１２０）上
９３ 所定の裂け目、ミシン目
９６ 引裂きタブ

１００ シリンダー／ピストンユニット
１０１ シリンダー
１０３ 端面
１０４ 保持ノッチ
１０５ 環状溝
１０６ 孔、ノズル
１０７ 端面の凹部
１０８ 接着リング
１０９ シリンダーの内壁
１１０ シリンダーの内部
１１１ ピストン
１１２ 環状溝
１１４ シールリング、シール
１１６ （１０５）中のシールエレメント
１１８ ガイドピン

１２０ 保護キャップ
１２１ ストッパー
１２２ 溝プロファイル
１２８ 保護フィルム、接着シール
１２９ 引き剥がしタブ

１８１ ロックタブ、前方；ロックエレメント
１８２ ロックタブ、中間；ロックエレメント
１８３ ロックタブ、後方；ロックエレメント

１８５ 隙間
１８６ 第一の場所
１８７ 第二の場所
１８８ 第三の場所

１９１ ロック板
１９２、１９３ ロックスタブ；ロックエレメント
１９４ ロックウエブ；ロックエレメント
１９５ ノッチ
１９６ 隙間、Ｃ−形をした

２００ ハウジング；板金部材、薄肉の
２０１ 板金片；板金部材
２０２ 板金クロス；板金部材

２１０ 端板
２１１ ビーズ、補強ビーズ

２２０ 分岐、長くかつ広い
２２１ 保持エレメント

２３１ 隙間、Ｕ−形をした
２３２ 孔

２４０ 支持ロッド、圧力ロッド
２４１ 支持部分
２４２ ベアリング部分
２４８ 曲げビーム

２５０ テンションフック；分岐、短くかつ狭い
２５１ 支持部分

２８５ 蓋
２８６ フィルムヒンジを有する蓋
２８７ フィルムヒンジ
２８８ ロックフック

本発明は、中に又は上に、各々の場合少なくとも幾つかの領域において、少なくとも一つの機械的ばねエネルギーリザーバ、少なくとも一時的に活性物質で充填することができる少なくとも一つのシリンダー／ピストンユニット、少なくとも一つのピストン−作動ラム、及び少なくとも一つのトリガーユニットが配置されるハウジングを有する針無の使い捨て注射器に関し、ここで、ピストン−作動ラムは、 ばねエネルギーリザーバとシリンダー／ピストンユニットのピストンとの間に位置し、ここで、ばねエネルギーリザーバは少なくとも一つの予張力をかけられたバネエレメントを含み、ばね荷重ピストン−作動ラムは支持ロッド又はテンションフックを介してハウジング上に支持され、そしてここで、支持ロッド又はテンションフックとピストン−作動ラムの間に置かれた接触ゾーンは、それぞれの支持ロッド又はテンションフックを外側に押し出す楔ギアペアリングを表す。

特許文献１には、とりわけ、このタイプの注射器が開示されている。ばねエネルギーリザーバの機械的ばねを除いて、注射器の殆ど全ての部品は、射出成形によってプラスチックで高価に生産される。高い機械的負荷に曝される部品は、ガラス繊維を用いて追加的に強化される。
特許文献２には、その中に又はその上に、各々の場合少なくとも幾つかの領域において、機械的ばねエネルギーリザーバ、少なくとも一時的に活性物質で充填することができる少なくとも一つのシリンダー／ピストンユニット、少なくとも一つのピストン−作動ラム、及び少なくとも一つのトリガーユニットが配置されるハウジングを有する使い捨て注射器が開示されており、ここで、ばねエネルギーリザーバは少なくとも一つの予張力をかけられたバネエレメントを含み、そしてピストン−作動ラムの少なくとも部分がばねエネルギーリザーバとシリンダー／ピストンユニットのピストンの間に位置付けられる。ばねが搭載されたピストン−作動ラムは、その後端の領域において、少なくとも一つの支持表面を有する、少なくとも一つの引張り棒を有する。ハウジング上に支持されたブロックエレメントは一つ又は複数の支持表面を圧迫し、ブロックエレメントのブロック位置は、ブロック位置に位置付けられたトリガーエレメントによって固定され、そしてトリガーエレメントは、ブロックエレメントの解除をもたらす解除位置を有する。
特許文献３には、注射できる製品を投与するためのデバイスが開示されており、ここで該デバイスは、ハウジング、ハウジングによって受けられる製品容器、推進方向にピストンに作用するピストン棒、及び推進方向にピストン棒に作用するばねを含む。製品容器は動くことができるように搭載され、そして製品を投与するために、推進方向に動くことができるように受けられるピストンを有する。ピストン棒は、保持位置におけるばねの力に対抗して保持係合された状態で解除可能なように留められる。ばねは保持位置において容器内に突き出る。

ＤＥ１０、２００７、０３１、６３０Ａ１号公報 ＤＥ１０、２００７、００８、３６９Ａ１号公報 ＷＯ２００５／０４４、３４４Ａ１号公報

この課題は、主たる特許請求の範囲の特徴によって解決される。従って、注射器のハウジングは薄肉の板金部材でつくられる。板金部材は少なくとも二つの分岐を有する。分岐は各々、その自由端で、シリンダー／ピストンユニットのシリンダーを受ける手段としての角のある保持エレメント又は凹部を有する。板金部材は、少なくとも二つの圧力ロッド又は少なくとも二つのテンションフックを有し、ここでその自由端は各々、ピストン−作動ラムのために支持部分を形成するための角度で曲げられる。トリガーユニットは、ハウジングに摺動自在に配置された少なくとも１つのトリガーエレメントを有し、該トリガーエレメントは、使い捨て注射器がトリガーされた後、支持ロッドの支持部分又はテンションフックの支持部分を受ける窓又は縦溝で設計されている。

ハウジングは、ばねエネルギーリザーバの機械的又は空気的なばねを、トリガーエレメントと協力してピストン−作動ラム及びシリンダー／ピストンユニットと一緒に支える、単純な薄肉の板金部材、或いは単に板金片である。数回曲げられた、穿穴され又は切断された板金部材は、非常に低コストで、鉄材料又は非鉄材料で生産することができる。高い弾性限界、高い引張り強さ、及び高い降伏点を有する材料が理想的である。

Claims (11)

1. 中に又は上に、各々の場合少なくとも幾つかの領域において、少なくとも一つの機械的ばねエネルギーリザーバ（５０）、少なくとも一時的に活性物質で充填することができる少なくとも一つのシリンダー／ピストンユニット（１００）、少なくとも一つのピストン−作動ラム（６０）、及び少なくとも一つのトリガーユニット（８０）が配置されるハウジング（２００）を有する針無し使い捨て注射器であって：
   −ここで、ピストン−作動ラム（６０）が、 ばねエネルギーリザーバ（５０）とシリンダー／ピストンユニット（１００）のピストン（１１１）との間に位置し；
   −ここで、ばねエネルギーリザーバが少なくとも一つの予張力をかけられたバネエレメント（５０）を含み；そして
   −ここで、ばね荷重ピストン−作動ラム（６０）が支持ロッド（２４０）又はテンションフック（２５０）を介してハウジング（２００）上に支持され、そしてここで、個々の支持ロッド（２４０）又はテンションフック（２５０）とピストン−作動ラム（６０）の間に置かれた接触ゾーンが、各々の支持ロッド（２４０）又はテンションフック（２５０）を外側に押し出す楔ギアペアリングを表し、
   そして
   −ハウジング（２００）が薄肉の板金部材（２０１、２０２）でつくられ、
   −板金部材（２０１、２０２）が少なくとも二つの分岐（２２０、２５０）を有し、
   −分岐（２２０）が各々、その自由端で、シリンダー／ピストンユニット（１００）のシリンダー（１０１）を受ける手段としての角のある保持エレメント（２２１）又は凹部を有し、
   −板金部材（２０１、２０２）が、少なくとも二つの圧力ロッド（２４０）又は少なくとも二つのテンションフック（２５０）を有し、ここでその自由端が各々、ピストン−作動ラム（６０）用の支持部分（２４１、２５１）を形成するための角度で曲げられること、
   を特徴とする、上記針無し使い捨て注射器。
2. 請求項１に記載の使い捨て注射器であって：
   −ハウジング（２００）が板金片（２０１）でつくられ、
   −板金片（２０１）が、二つの分岐（２２０）を形成するためにＵ−形に曲げられ、
   −板金片（２０１）が、両方の自由端で、ピストン−作動ラム（６０）のベアリングとして内側に角のある保持エレメント（２２１）を有し、
   −支持ロッド（２４０）又はテンションフック（２５０）が少なくとも一つの分岐（２２０）に組み入れられ、そして、その自由端で、ピストン−作動ラム（６０）用の支持部分（２４１、２５１）を形成するための角度で曲げられること、
   を特徴とする、上記使い捨て注射器。
3. 板金部材（２０１、２０２）がばね鋼でつくられることを特徴とする、請求項１に記載の使い捨て注射器。
4. トリガーエレメント（８２）が、板金部材（２０１、２０２）を囲んでいる四角いチューブであることを特徴とする、請求項１に記載の使い捨て注射器。
5. トリガーエレメント（８２）が、少なくとも二つの場所（１８６、１８７）で、板金部材（２０１、２０２）の位置を一時的に固定するためのロックノッチを有することを特徴とする、請求項４に記載の使い捨て注射器。
6. ピストン−作動ラム（６０）が矩形の表面領域を有する平板（７３）であること、又はＵ−形に曲げられた板金片（７３、７８）で作られることを特徴とする、請求項１に記載の使い捨て注射器。
7. 板（７３）又は板金片（７３、７８）が、注射器の中心線（５）に対して横に置かれたその領域中に中央孔（７６）を有することを特徴とする、請求項１に記載の使い捨て注射器。
8. シリンダー／ピストンユニット（１００）のピストン（１１１）が、その後面にガイドピン（１１８）を有することを特徴とする、請求項１に記載の使い捨て注射器。
9. ピストン−作動ラム（６０）が、各個々の支持ロッド（２４０）と一緒になって、軸方向のばね力方向が半径方向の支持力方向に変換されるスプライン歯車を形成すること特徴とする、請求項１に記載の使い捨て注射器。
10. 個々の支持ロッド（２４０）が、各々の場合、ハウジング（２００）上に一体的に形成され、そして弾性曲げビーム（２４８）を表すことを特徴とする、請求項１に記載の使い捨て注射器。
11. トリガーエレメント（８２）が、ハウジング（２００）及びその上に固定された引裂きバンデロール（９０）と組み合わせて、トリガーユニット（８０）を形成することを特徴とする、請求項１に記載の使い捨て注射器。

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