JP2012504962A - テロメラーゼ阻害剤およびその使用方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、癌および他の増殖性障害の治療のための組成物および方法に関する。より具体的には、本発明は、テロメラーゼ阻害剤およびそこにおけるそれらの使用に関する。
本出願は、2008年10月7日に出願された米国仮特許出願第61/103,430号の35 U.S.C. §119(e)下での恩典を主張し、この内容は参照によりそれらの全体が本明細書に組み入れられる。
本発明は、国立衛生研究所(NIH)のMolecular and Cell Biology Department(MCB)によって与えられた訓練助成金番号5 T32 GM007598の下での政府支援によって成された。政府は、本発明に一定の権利を有する。
ここ数年の間で、制癌剤創薬の分野は、選択的かつ有効な薬物の探求における非常に重要な要件、および分子標的の選択のために使用される理論的根拠の理解の点で、著しく進歩した(S.L. Mooberry, Drug Discovery Handbook. Wiley-Interscience 1343-1368 (2005)(非特許文献1))。タンパク質の十分に規定された疎水性ポケット中へ収まり得る小分子ベースのリガンドは、古典的薬物選択肢と依然としてみなされており、タンパク質は、「ドラッガブル(druggable)」ゲノムと呼ばれたもののうち最も一般的な治療標的である(A.L. Hopkins, Nat. Rev. Drug Discovery 1, 727-730 (2002)(非特許文献2))。しかし、タンパク質を除いた他の分子キープレーヤーを適切に標的化し得る新規の化合物、化学およびアプローチの探求が、現在、かなり注目されており、それらの一部は、扱いにくい、非実用的な、または単に「アンドラッガブル(undruggable)」と伝統的にみなされていた。特に、RNAは、多様な細胞プロセスにおけるその多くの役割にもかかわらず(例えば、リボザイム、リボスイッチ、miRNA)、遺伝情報の単なるキャリアとして何年間も追いやられてきた。伝統的な(アンチセンス)および最近の(RNAi)アプローチを使用することによって遺伝子発現を制御する可能性を含むがこれに限定されない、治療介入についての内在的な可能性のために、RNA構造および機能についての関心が高まった。困難ではあるが、小分子でRNAを標的化することを目的とする努力は、大いに有望であり、RNAの本質的にフレキシブルかつ複雑な構造は、その機能を破壊することを目的とする新しい戦略の合理的設計の基礎として原理上は使用され得る(J.R. Thomas, Chem. Rev. 108, 1171-1224 (2008)(非特許文献3))。これは、メッセンジャーRNAを標的化することにおいてだけでなく、細胞状況において重要な役割を果たす他の十分に構造化された非コーディングRNAを標的化することにおいても、特に適切であると予想される。ショートオリゴヌクレオチドは、RNAターゲッティング分野において適切な特性を有すると以前報告された。例えば、ODMiR(Oligonucleotide Directed Misfolding of RNA)は、グループIイントロンおよび大腸菌RNase Pの阻害のための有効な方法であることがわかった(J.L. Childs, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 99, 11091-11096 (2002)(非特許文献4);J.L. Childs, RNA 9, 1437-1445 (2003)(非特許文献5))。
(図1B)RIPtideマイクロアレイ技術の概観を提供する。2’-O-メチルRIPtideおよび極性ポリエチレングリコールリンカーの構造を示す。
(図1C)RIPtideマイクロアレイ技術の概観を提供する。RIPtideアレイフォーマットを示す。この例において、各チップは、合計87,296個のRIPtide配列を含有する。1つのNマーファミリー当たりのRIPtideの数が示される(N=4、5、6、7、8)。
(図2)図2A〜2Iは、光酸発生剤(PAG)を含有する光画像形成性ポリマーフィルムを使用してのオリゴ(2’-O-Me-リボヌクレオチド)RIPtideマイクロアレイの製作を描写する(参考文献13)。図2Aは、溶融石英基板を洗浄し、好適なシランで処理し、共有結合ヒドロキシアルキル基を含有する表面層を導入する方法を示す。図2Bは、標準オリゴヌクレオチド合成プロトコルを使用して、表面ヒドロキシル部位を、DMT基によって遠位末端で保護されたPEG分子スペーサーで伸長する方法を示す。図2Cは、次いでPAGフィルムを基板へ適用し、フォトリソグラフィーマスクと共に露光し、17.5ミクロンのフィーチャー間隔でフィルム中に光生成酸のパターンを作製する方法を示す(図2D)。図2Eは、光生成酸が、画像形成領域中のヒドロキシル部位からDMT保護基を除去する方法を示す。図2Fは、PAGフィルムを除去する方法を示し、図2Gは、基板を、活性化5’-O-DMT-2’-O-Me-リボヌクレオシドホスホルアミダイトの溶液、続いて標準キャッピングおよび酸化剤試薬へ曝露する方法を示す。これは、工程dにおいて露光された基板の領域中に第1ヌクレオチドをカップリングする(例えば、2’-OMe-A)。図2H〜2Iは、図2C〜2Gに描写された工程を繰り返し、アレイの残りの配列を完成させる方法を示す(C、G、およびUについて示される3つの追加のサイクル)。全ての配列の完成後、基板を、最終の脱保護、ダイシング、および個々のアレイのパッケージングによって処理する。
(図3)図3A〜3Bは、使用したhTR構築物の配列および二次構造を含む略図を示す。図3Aは、改変hTRシュードノット構築物(PKWTおよびPKWT-1、上部;出現順に、それぞれ、SEQ ID NO: 67およびSEQ ID NO: 68)およびhTRのテンプレート/シュードノットドメインの配列(SEQ ID NO: 69、下部)を示す。大文字は、脊椎動物において≧80%保存される残基に対応する。図3Bは、RIPtideプラットフォームでスクリーニングされた種々のRNA構築物の略図を含む、31からの、hTRの二次構造モデルを描写する。
(図4A)100nM、1時間インキュベーションに対応する、PKWTおよびPKWT-1のクラスタープロファイルを示す。ヒットの数(100のうち)が、スクリーニングされたRNA構築物のヌクレオチド位置(x軸、hTR配列に対比して表される)に対して示される(y軸)。
(図4B)非標識PKWT-1で測定された、上位(より強度が高い)10個のRIPtideヒットのランクおよびKd値を示す。出現順に、それぞれ、SEQ ID NO: 28〜SEQ ID NO: 30、SEQ ID NO: 11およびSEQ ID NO: 31〜SEQ ID NO: 36を開示している。
(図4C)標準(100 nM、1時間)インキュベーション条件を使用してのPK123およびPK159のクラスタープロファイルを示す。RIPtideが整列するhTR配列ヌクレオチドが、x軸に示される。
(図4D)hTRのテンプレート/シュードノットドメインの2’-O-メチルスクリーニングからの結果の要約を提供する。第2列において、コンセンサス同定RIPtide配列が示されており、Xは、可変長を有する領域を示す。第3列において、RIPtide 5’-3’の中間(第4)位置と一致するhTRのヌクレオチド位置が示される。n.d.=測定されず。データは、3個の独立したサンプルの平均値±s.d.を示す。出現順に、それぞれ、SEQ ID NO: 46〜SEQ ID NO: 51を開示している。
(図5)PKWT-1クラスター化プロファイルに対するRNAインキュベーション時間の効果を示す。より低い濃度のRNA標的を、より長いインキュベーション時間で使用し、蛍光飽和を回避した。PKWT-1配列ナンバリングは、合成構築物中のヌクレオチド位置(nt)に対応し、hTR配列に対応していない。クラスターII中のヒットは、クラスターI中のヒットよりも、時間とともに蓄積するより大きな傾向を示した。
(図6A)hTRのシュードノットドメインの2’-O-Me RIPtideマッピングを描写する。図6Aは、ナノモル単位で表される、選択されたRIPtideと非標識全長hTRとの間の解離定数を示す。クラスターは、灰色の濃淡に従ってコード化されている。図6Aは、クラスターI-1、I-2、II-1、II-2、II-3、III-1、III-2、IV-1、IV-21、V-2およびV-3を、それぞれ、SEQ ID NO: 37〜SEQ ID NO: 38、SEQ ID NO: 28、SEQ ID NO: 11、SEQ ID NO: 12、SEQ ID NO: 14、SEQ ID NO: 15、SEQ ID NO: 39、SEQ ID NO: 19、SEQ ID NO: 25、およびSEQ ID NO: 26として開示している。
(図6B)hTRのシュードノットドメインの2’-O-Me RIPtideマッピングを描写する。図6Bは、hTRコアの二次構造上に示される、hTRのテンプレート/シュードノットドメイン中の標的化可能な領域を示す。太字で示される塩基は、蛍光偏光研究のための突然変異部位を示す。大文字は、脊椎動物において≧80%保存される残基に対応する。データは、3個の独立したサンプルの平均値±s.d.を示し、2つの独立した実験を代表する。図6Bは、SEQ ID NO: 69を開示している。
(図6C)hTRのシュードノットドメインの2’-O-Me RIPtideマッピングを描写する。図6Cは、相対的なRIPtide−hTR結合親和性に従って色付けされた、RIPtide-hTR Kd値を含む棒グラフを示す。
(図7A)hTR−RIPtide相互作用についてのFP結合曲線を示す補償突然変異研究を示す。RIPtideを3’末端でFAM標識した。突然変異全長hTR、突然変異RIPtide、または両方の存在下で、FPアッセイによって、RIPtide結合部位を確認した。WT hTRおよびRIPtideの結合プロファイルが図7Aに示される。選択されたhTR突然変異部位は、各々の同定されたクラスターについて図6に示される。RIPtideを2つの中央の塩基で突然変異させた。全ての突然変異は、それらの相補的塩基への2つの連続塩基の置換を含んだ。全体的には、図は、結合パートナーのうちの一方に突然変異が導入された場合、偏光の増加が観察されなかったことを示している。しかし、hTRへのいくつかの突然変異RIPtideの結合は、ある場合において、hTR上の推定結合部位中への補償突然変異の導入によって、回復された。点、平均値;バー、s.d.。実験を三つ組で行った。
(図7B)hTR−RIPtide相互作用についてのFP結合曲線を示す補償突然変異研究を示す。RIPtideを3’末端でFAM標識した。突然変異全長hTR、突然変異RIPtide、または両方の存在下で、FPアッセイによって、RIPtide結合部位を確認した。突然変異hTRおよび「野生型」RIPtideの結合プロファイルが図7Bに示される。選択されたhTR突然変異部位は、各々の同定されたクラスターについて図6に示される。RIPtideを2つの中央の塩基で突然変異させた。全ての突然変異は、それらの相補的塩基への2つの連続塩基の置換を含んだ。全体的には、図は、結合パートナーのうちの一方に突然変異が導入された場合、偏光の増加が観察されなかったことを示している。しかし、hTRへのいくつかの突然変異RIPtideの結合は、ある場合において、hTR上の推定結合部位中への補償突然変異の導入によって、回復された。図に示される偏光を、WT-hTRに関して再標準化し、RIPtide状況をグラフaにおいて反映させた。点、平均値;バー、s.d.。実験を三つ組で行った。
(図7C)hTR−RIPtide相互作用についてのFP結合曲線を示す補償突然変異研究を示す。RIPtideを3’末端でFAM標識した。突然変異全長hTR、突然変異RIPtide、または両方の存在下で、FPアッセイによって、RIPtide結合部位を確認した。WT-hTRおよび「突然変異」RIPtideの結合プロファイルが図7Cに示される。選択されたhTR突然変異部位は、各々の同定されたクラスターについて図6に示される。RIPtideを2つの中央の塩基で突然変異させた。全ての突然変異は、それらの相補的塩基への2つの連続塩基の置換を含んだ。全体的には、図は、結合パートナーのうちの一方に突然変異が導入された場合、偏光の増加が観察されなかったことを示している。しかし、hTRへのいくつかの突然変異RIPtideの結合は、ある場合において、hTR上の推定結合部位中への補償突然変異の導入によって、回復された。図に示される偏光を、WT-hTRに関して再標準化し、RIPtide状況をグラフaにおいて反映させた。点、平均値;バー、s.d.。実験を三つ組で行った。
(図7D)hTR−RIPtide相互作用についてのFP結合曲線を示す補償突然変異研究を示す。RIPtideを3’末端でFAM標識した。突然変異全長hTR、突然変異RIPtide、または両方の存在下で、FPアッセイによって、RIPtide結合部位を確認した。突然変異hTRおよび突然変異RIPtideの結合プロファイルが図7Dに示される。選択されたhTR突然変異部位は、各々の同定されたクラスターについて図6に示される。RIPtideを2つの中央の塩基で突然変異させた。全ての突然変異は、それらの相補的塩基への2つの連続塩基の置換を含んだ。全体的には、図は、結合パートナーのうちの一方に突然変異が導入された場合、偏光の増加が観察されなかったことを示している。しかし、hTRへのいくつかの突然変異RIPtideの結合は、ある場合において、hTR上の推定結合部位中への補償突然変異の導入によって、回復された。図に示される偏光を、WT-hTRに関して再標準化し、RIPtide状況をグラフaにおいて反映させた。点、平均値;バー、s.d.。実験を三つ組で行った。
(図8A)図8Aは、抗テロメラーゼ活性を有する選択されたRIPtideを示す。PD=ホスホジエステル骨格、PS=ホスホロチオアート骨格、2’-OMe=2’-O-メチル。小文字フォントは、ホスホロチオアート連結の存在を示す。IC50およびKd値はnMで報告される。60μM RIPtideを、PCR後、PCR阻害についてのコントロールへ添加した。配列から誘導されたがミスマッチを含有する2’-O-Me RIPtideを使用し、配列特異性効果を評価した。ミスマッチはイタリック体で示される:
図8Aは、IV-3、IV-4およびIV-5をSEQ ID NO: 20として開示している。
(図8B)RIPtide IV-3によるテロメラーゼの用量応答阻害を示す。
(図8C)HeLa細胞抽出物中においてのRIPtide IV-3によるテロメラーゼ活性の阻害を示すTRAPゲル(単回実験)を示す。レーン1:60μM、レーン2:6μM、レーン3:600 nM、レーン4:60 nM、レーン5:6 nM、レーン7:600 pM、レーン8:60 pM、レーン9:6 pM、レーン10:0.6 pM。
(図8D)DU145細胞中における選択されたRIPtide IV-3およびIV-5によるテロメラーゼ阻害を含む棒グラフを描写する。細胞を、三つ組で、24時間、165 nMのRIPtideで処理した。Lipofectamine(商標)2000をトランスフェクション剤として使用した。処理後、細胞を溶解し、TRAPアッセイへ供した。テロメラーゼ活性を、ネガティブコントロールとして使用した偽トランスフェクション(RIPtide無し)に対して標準化した。テンプレート領域に相補的な2’-O-メチルオリゴヌクレオチド(13マー)を、ポジティブコントロール(TC)として使用した。
n.d.=測定されず。エラーバーは三つ組のs.d.である。実験を少なくとも2回行い、同様の結果が得られた。
(図9A)ヒトテロメラーゼの様々な構造成分を描写する。図9Aは、ヒトテロメラーゼのCR4-CR5およびシュードノット/テンプレートドメインを示す。図9Aは、SEQ ID NO: 70として「CAAUCCCAAUC」を開示している。
(図9B)ヒトテロメラーゼの様々な構造成分を描写する。図9Bは、J5/6ループを含む、CR4-CR5ドメインを示す。
(図9C)ヒトテロメラーゼの様々な構造成分を描写する。図9Cは、CR4-CR5ドメインに結合するための可能性のある標的部分(白色)を示している。
(図9D)ヒトテロメラーゼの様々な構造成分を描写する。図9Dは、CR4-CR5ドメインのJ5/6ループ上のSEQ ID NO: 1結合標的部位の位置を描写する。図9Dは、SEQ ID NO: 1として「GCCUCCAG」を開示している。
テロメラーゼの不適切な発現は、多くの腫瘍型に関連する。ヒトテロメラーゼのRNA成分(hTR)は、テロメラーゼホロ酵素の活性に必要である。ヒトテロメラーゼのRNA成分へ結合し、酵素活性または調節におけるhTRの役割を妨げる薬剤は、テロメラーゼ活性の阻害剤を提供し得る。
テロメラーゼは、2つの必須成分、逆転写酵素タンパク質サブユニット(hTERT)およびRNA成分(hTR)(SEQ ID NO: 71)(J. Feng, Science 269, 1236-1241 (1995);T.M. Nakamura, Science 277, 911-912 (1997))、ならびにいくつかの関連タンパク質から構成される特殊なリボ核タンパク質である。それは、テンプレートとしてRNA成分内の短配列を使用して、染色体末端でテロメア反復配列(5’-TTAGGG-3’)の合成を指示する。テロメラーゼは、ヒト癌についてほぼ普遍的なマーカーであると考えられており、テロメア長に対するその効果は、複製老化を回避することにおいて重要な役割を果たす。本明細書において定義される場合、「ヒトテロメラーゼ」は、大抵の真核生物において各染色体の3′末端でGリッチDNAの合成の間にそのRNAサブユニットの一部を逆転写し、従って、正常なDNA複製機構が染色体末端を完全に複製することができないことを補償する、リボ核タンパク質複合体を指す。ヒトテロメラーゼホロ酵素は、2つの必須成分、逆転写酵素タンパク質サブユニット(hTERT)、および本明細書において「hTR」と呼ばれる「ヒトテロメラーゼのRNA成分」を最小限含む。多様な種に由来するテロメラーゼのRNA成分は、それらのサイズが大きく異なり、少ししか配列相同性を共有しないが、共通の二次構造を共有するようであり、重要な共通の特徴には、テンプレート、5′テンプレート境界エレメント、「シュードノット/テンプレート領域」と本明細書において呼ばれるテンプレートおよび推定シュードノットを含む大きなループ、ならびにループクロージングヘリックスが含まれる。ヒトテロメラーゼ活性は、インビトロでhTERTへhTR(SEQ ID NO: 71)のシュードノット/テンプレート(nt 33〜192)およびCR4/CR5(nt 243〜326)ドメインの両方を添加することによって再構成され得、従って、hTRドメインのみが触媒活性のために必要とされる(V.M. Tesmer Mol Cell Biol. 19(9):6207-160 (1999))。
本発明は、ヒトテロメラーゼの阻害における使用のためのhTR(SEQ ID NO: 71)へ結合する核酸およびそのアナログ、ならびにこのような阻害剤の使用およびスクリーニング方法を、一部分において、提供する。
ヒトテロメラーゼのRNA成分のCR4-CR5およびシュードノット/テンプレートドメインへ結合する阻害剤を含む、ヒトテロメラーゼのRNA成分へ結合する阻害剤を提供することによって、ヒトテロメラーゼを阻害するための組成物および方法が、本明細書に記載される。
ある特定の局面において、本発明は、種々の障害の治療のための方法および組成物を提供する。方法は、治療有効量の本明細書に記載の1つまたは複数のテロメラーゼ阻害剤をその必要がある被験体へ投与する工程を含む。
テロメラーゼ活性を阻害するための核酸またはそのアナログを含む薬学的組成物、およびそれについての投与様式もまた、本明細書に記載される。
ここ数年の間で、制癌剤創薬の分野は、選択的かつ有効な薬物の探求における非常に重要な要件、および分子標的の選択のために使用される理論的根拠の理解の点で、著しく進歩した(S.L. Mooberry, Drug Discovery Handbook,1343-1368 (2005))。タンパク質の十分に規定された疎水性ポケット中へ収まり得る小分子ベースのリガンドは、古典的薬物選択肢と依然としてみなされており、タンパク質は、「ドラッガブル」ゲノムのうち最も一般的な治療標的である(A.L. Hopkins, Nat. Rev. Drug Discovery 1, 727-730 (2002))。
折り畳まれたRNA標的へ高親和性で結合するRIPtideについての、構造的に客観的なマイクロアレイベースのスクリーンを提供する、新規のマイクロアレイプラットフォームの開発(図1)、および細胞においてテロメラーゼ活性を調節するためのこのように同定されたRIPtideの使用が、本明細書に記載される。効率的な、高親和性の、オリゴヌクレオチドベースのRNAバインダーについてのスクリーニングを可能にした新規のマイクロアレイプラットフォームの開発を追求した。この目的のために使用したオリゴヌクレオチドまたはRIPtideは、標準的な未修飾DNAオリゴヌクレオチドと比較して、安定性、ヌクレアーゼ耐性、および結合親和性の改善を示さなければならなかった。オリゴヌクレオチドの細胞透過性は、鎖長の関数として減少することは十分に確立されており(Loke, S.L., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86, 3474-3478 (1989);Chen, Z., et al., J. Med. Chem. 45, 5423-5425 (2002))、従って、8個以下のヌクレオチドを有するRIPtideを同定することが焦点となった。第1のアプローチは、マイクロアレイ表面へ結合されるRIPtideプローブとして、2’-O-Meオリゴヌクレオチドを使用した。2’-O-アルキル置換は、未修飾RNAオリゴヌクレオチドと比較してヌクレアーゼ耐性を増加させ、糖の2位での置換は、C3’-エンド(A-RNA様またはノース)コンフォメーションに有利であり、これは、RNA結合親和性を顕著に増加させる。さらに、本研究において使用されるRNA標的との関連において、hTRのテンプレート領域に標的化された2’-O-メチルオリゴヌクレオチドは、有効なテロメラーゼ阻害剤であることが証明されている(A.E. Pitts, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95, 11549-111554 (1998));B-S Herbert, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 96, 14276-14281 (1999))。従って、この有利な修飾を、マイクロアレイ上に提示されるRIPtideの全てへ組み入れた。
ヒトテロメラーゼRNA(hTR)のテンプレート/シュードノットドメインをRNA標的として使用したが、本明細書に記載の方法は、任意のRNA標的に対して使用され得ると考えられる。hTRのテンプレート/シュードノットドメインは、脊椎動物にわたって高度の構造的保存を有し(J.L. Chen, Cell 100, 503-514 (2000))、そのコア構造はテロメラーゼ機能に必須である(J.R. Mitchell, Mol. Cell 6, 361-371 (2001))。このこと一致して、このドメインにおける突然変異は、先天性角化不全症およびある形態の再生不良性貧血を含む、テロメラーゼ欠乏性疾患をヒトにおいて生じさせる。テンプレート領域の外側においてでさえ、それに結合するRIPtideは、機能的効果を発揮し得る。
マイクロアレイ実験について、チェッカーボードを染色するための第一工程が、適切なグリッドアライメントについての基礎を与えるために必要とされた。これは、Affymetrix Genechipアレイで一般的に使用されている標準ハイブリダイゼーションプロトコルを改変することによって達成された。簡潔には、250 pMの濃度でのオリゴヌクレオチドB2を、バッファーおよびBSAのみを含有するハイブリダイゼーションカクテルを使用して45℃で16時間ハイブリダイズさせた。その後、ストレプトアビジン-フィコエリトリンを使用する染色プロトコルを行い、チップをスキャンした。典型的に、2ラウンドのハイブリダイゼーション−染色が、最適な蛍光コントラストを得るために必要であったが、ある場合においては、1ラウンドで十分であるとわかった。
溶液中の標的RNAに結合するマイクロアレイスクリーニングからのRIPtideヒットの能力を評価および定量化するために、各クラスター内の上位のヒットのコンセンサス配列に対して変化を示す一団のRIPtideを選択した。これらのRIPtideは、マイクロアレイの表面へ結合されたものと同一の、3’末端へ結合された3-カルボキシフルオレセイン(FAM)標識を用いて合成された。次いで、蛍光偏光(FP)を使用し、マイクロアレイスクリーンにおいて使用したものと同一の折り畳まれた標的RNAおよび緩衝系を使用して、FAM標識RIPtideの平衡解離定数(Kd)値を定量的に測定した。
テロメラーゼのネイキッドRNA成分上の4つの異なる領域に結合する一団のRIPtideを発見した後、これらの分子がインビトロ設定においてテロメラーゼリボ核タンパク質複合体の活性を阻害することができるかどうかを次に測定した。従って、テロメア反復配列増幅プロトコル(Telomeric Repeat Amplification Protocol)(TRAP)アッセイ(Kim, N.W. et al., Science 266, 2011-2015 (1994))を使用した。TRAPアッセイは、ヒト細胞抽出物中におけるテロメラーゼ活性を測定することにおいて、およびまたテロメラーゼ阻害剤のインビトロ効力を評価することにおいて広範囲の用途が見出されたPCRベースのプロトコルである。蛍光検出を利用するTRAPアッセイのあるバージョン(Cy5-TRAP)(Herbert, B.-S.et al., Nat. Protocols 1, 1583-1590 (2006))を使用。2つのヒト腫瘍細胞株(HeLaおよびDU145)および不死化胚細胞株(HEK293)由来の細胞抽出物を使用して、いくつかのRIPtideについてのIC50値を測定した。最初に、マイクロアレイスクリーンにおいて同定されたいくつかのクラスターを示すRIPtideの小さなライブラリーを、HeLa細胞抽出物中に存在するテロメラーゼ活性を使用して、hTR上でのFP実験によって、スクリーニングし、確認した。これらの大部分は、8マーであったが、いくつかの7マーおよび6マーもまたテストし;全てが、300 nM未満のhTRについてのKdで、標的hTR配列に対して完全に相補的であった。RIPtideの2つの末端位置またはあらゆる位置のいずれかにホスホロチオアート連結を組み入れる、最初のライブラリーのいくつかのホスホロチオアート変形物をさらにテストした。
別の局面は、インビトロでの活性に必要とされる2つのドメインのうちの1つである、図9において見られるような、hTRのCR4-CR5ドメインに向けられたヌクレオチド配列に焦点を置いた(F. Bachand, Mol. Cell Biol., 21, 1888-1897 (2001))。
作業仮説は、SEQ ID NO: 1はCR4-CR5上のJ5/6ループへ結合すること、およびこの結合事象は、TRAPによって観察されたように、テロメラーゼ活性を阻害することであった。これが真実であれば、SEQ ID NO: 1の発見は、テロメラーゼ活性についての必要性と以前は関連しなかったhTR上の領域である、J5/6ループの重要性について疑問を提起する(J.R. Mitchell, Mol. Cell, 6, 361-371 (2000))。従って、図9Dに示されるような、補償突然変異実験を行なうことによって、これらの仮定についての裏付けとなる証拠を集めることが非常に重要である。
これらの分析の結果として生じる主な疑問は、発見されたオリゴヌクレオチドで処理された細胞が、低下したテロメラーゼ活性を示すかどうか、および長期間の処理が、テロメア短縮および細胞周期停止をもたらすかどうかに向けられる。これらの疑問において内在するのは、オリゴヌクレオチド治療学に普遍的な問題:ヌクレアーゼ安定性および細胞膜を横切っての送達である(I. Lebedeva, Ann. Rev. Pharmacol. Toxicol., 4, 403-419 (2001))。いくつかの多様な骨格修飾が、エキソヌクレアーゼに対する安定性を増加させることが示され、核酸合成用の修飾モノマーが市販されている。
5’末端に色素標識(Cy3またはDY-547)を有するヒトテロメラーゼシュードノット構築物PKWTおよびPKWT1を、Dharmaconから購入した。50 ntより長い全てのRNAフラグメントを、適切なプライマーを使用しての、アミノアリル-UTPの存在下での、hTR48を含有するpRc/CMVベクターからPCRによって作製されたdsDNAテンプレートからのランオフ(run-off)インビトロ転写によって得た。4 mM NTP、1 U/mL酵母無機ピロホスファターゼ、RNase阻害剤、および10X転写バッファー(400 mM Tris, pH 8、100 mM MgCl2、50 mM DTT、10 mMスペルミジンおよび0.1 % Triton X-100)の存在下で、精製His6標識(SEQ ID NO: 55)T7-RNAポリメラーゼを使用して、インビトロ転写を37℃で一晩行った。DNase I処理(15〜30分、37℃)、エタノール沈殿、および変性ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)による精製の後、標的RNAをCy3-NHSエステル(Amersham、0.1M Na2CO3, pH 8.5、50% DMSO/H2O、1時間)で標識した。過剰な色素をエタノール沈殿によって除去し、標識RNAを1X TBE(90 mM Tris-ボラート、2 mM EDTA)バッファー中での変性PAGEおよび続いての脱塩によって精製した。RNA純度、収率、および1個のRNA分子当たりの組み入れられた色素の割合を、波長260、280および550 nmでの光学(OD)測定によって、ならびに臭化エチジウム染色を伴うアガロースゲル電気泳動によって測定した。
分析を容易にするために、RIPtideチップは、2’-O-メチルアレイの境界を定める4つの領域を含み、これは、特異的プローブ(オリゴB2、Affymetrix)で染色されると、グリッドアライメントガイドとして目に見える「チェッカーボード」を表示する。これは、Affymetrix Genechipアレイで一般的に使用される標準ハイブリダイゼーションプロトコルを改変することによって達成された。簡潔には、バッファーおよびBSAのハイブリダイゼーションカクテルを使用して、45℃で16時間、250 pMオリゴヌクレオチドB2をチェッカーボードへハイブリダイズさせた。その後、ストレプトアビジン-フィコエリトリンを使用してプローブを染色し、チップをスキャンした。典型的に、2ラウンドのハイブリダイゼーション−染色が、最適な蛍光コントラストを得るために必要であったが、時折、1ラウンドで十分であるとわかった。
FAM(6-カルボキシフルオレセイン)標識オリゴヌクレオチドを、MerMade 12(BioAutomation)DNA合成機を使用して3’-(6-フルオレセイン)CPG支持体(Glen Research)上に合成し、Poly Pak-II(Glen Research)カートリッジで精製し、MALDI-TOF MSによって組成的に確認した。非標識全長hTRを、RIPtideスクリーニングについて前述した条件下で、但しアミノアリル-UTPを添加せずに、T7 RNAポリメラーゼの存在下で、インビトロ転写によって作製した。DNase I処理およびエタノール沈殿後、RNeasy Midiキット(Qiagen)を使用してhTRを精製した。非標識PKWTおよびPKWT-1をDharmaconから購入し、PAGE精製し、脱塩した。漸増濃度の折り畳まれたRNA(典型的に、300 pM〜3μM)で、FAM標識RIPtide(5 nM)を滴定した。RIPtide およびRNAを含有する溶液を、37℃で2時間インキュベートし、その後、SpectraMax M5(Molecular Devices)プレートリーダーを使用して室温で蛍光偏光を記録した。偏光(ミリ偏光単位で表される)を、525 nm(カットオフ515 nm)の励起で485 nmにてモニタリングした。アッセイにおいて使用したネガティブコントロールは、全ての2’-O-Me 8マーA、C、GおよびUホモポリマー、核酸が結合されていないFAMリンカー、および本明細書に記載されるようなミスマッチ含有RIPtideを含んだ。Kaleidagraph 3.5(Synergy Software)を使用して、解離定数を測定した。三つ組の実験を以下の等式へ当てはめた:(m1+(m2-m1)/(1+10^(log(m3)-x));m1=100;m2=.1;m3=.0000003。
RIPtideを合成し、PolyPak-II C18逆相カートリッジで精製し、MALDI-TOF MSによって構成的に確認した。テロメラーゼ陽性細胞は、ATCCから購入したか(DU145およびHEK293)、またはChemicon TRAPキットにおいて提供された(HeLa)。1X CHAPS溶解バッファー(Chemicon)を用いての界面活性剤溶解によって、細胞ペレットから細胞抽出物を調製した。RIPtideを、TRAPアッセイ前に、37℃で1時間、細胞抽出物と共にインキュベートした。Herbertら(Nat. Protocols 1, 1583-1590 (2006))によって以前記載されたように、定量システムとして蛍光を使用するプロトコルに従って、アッセイを行った。簡潔には、テロメラーゼによる蛍光性人工基質の伸長を30℃で30分間行い、続いて30回のPCRサイクル(34℃30秒、59℃30秒、72℃1分)で増幅させた。テロメラーゼ伸長産物を10%ネイティブPAGEゲル上で分離し、バンドを蛍光イメージングによって視覚化し、ImageQuant(商標)(GE Healthcare)を使用して定量化した。0.6 nM〜60μMの範囲のRIPtideの濃度、および最初のスクリーニングについて、HeLa細胞抽出物を使用して、実験を二重で行なった。活性RIPtideについて、DU145(前立腺癌)およびHEK293細胞抽出物を使用して、実験を繰り返した。いくつかのコントロールを実験設計に含めた:ポジティブコントロール(未処理細胞溶解物)、ネガティブコントロール(バッファーのみ、熱不活性化およびRNase処理細胞抽出物)、およびPCR増幅コントロール(テロメラーゼ伸長の後かつPCR工程の前に60μMのRIPtideを添加)。細胞ベースのTRAPアッセイについて、DU145細胞に、0.2%Lipofectamine(商標)2000(Invitrogen)および165 nM RIPtideを24時間の間、トランスフェクションした。細胞を採取し、カウントし、1X CHAPS溶解バッファーで溶解し、Bradfordアッセイによって測定されるように総タンパク質濃度によって標準化した。アッセイを上述のように三つ組で行った。
2’-O-メチルオリゴヌクレオチドベースの高密度マイクロアレイの作製のために、I線(365 nm)投影リソグラフィーに基づくフォトレジスト技術を利用した13。この方法は、Affymetrix Genechipマイクロアレイの製造において使用される方法と相違し、これは、光脱保護可能な5’保護基を有する2’-デオキシヌクレオシドホスホルアミダイトを使用する。5’-DMT-2’-O-メチルホスホルアミダイトを、RIPtideマイクロアレイのオンチップ合成についてモノマーとして使用し、光生成酸を、鎖伸長の間5’-DMT基を除去するために使用した。アレイ用のシリカ基板を先ずシラン処理し、次いで、最初の核酸カップリング行程の前に、ヘキサエチレングリコール誘導体(オリゴヌクレオチドとアレイ表面との間のスペーサーとして使用される)と反応させた。次いで、光酸発生剤を含有するフィルムを基板上へコーティングし、調整し、ステッパーにおいて第1マスクへ露光し、光生成酸が生じ、これによって第1脱トリチルを行った。次いで、フィルムを除去し、基板を、第1 DMT保護ホスホルアミダイトモノマーが添加されたセルフロー中において処理した。キャッピング、酸化および洗浄の続いての工程を行い、次のマスクおよびオリゴヌクレオチドを順に使用して、プロセスを繰り返した(図2)。合成が完了した後、基板を有機塩基の溶液で処理し、RIPtideから保護基を除去した。ウエハーをリンスし、窒素下でスピンドライし、個々のチップへダイシングした。これらのマイクロアレイ上の全長RIPtideの最終密度は、約30〜50 pmol/cm2であり、17.5μmのフィーチャーサイズを有した。チップはまた、13マー2’-O-Me配列5’-ACGGTAGCATCTT-3’(SEQ ID NO: 56)からなるグリッドアライメント用のチェッカーボードを含み、これは、市販のAffymetrix Oligo B2
とのハイブリダイゼーションを可能にする。
RNAドメイン転写のためのフォワードおよびリバースプライマー:全長hTR、1〜451 nt
シュードノット/テンプレート、1〜211 nt(全長と同一のフォワード、
)、PK123、63〜185 nt
PK159、33〜191 nt
PK175、26〜100 nt
バッファーおよび試薬:2Xハイブリダイゼーションバッファー(100 mM MES、1M [Na+]、20 mM EDTA、0.01% Tween 20);2X染色バッファー(100 mM MES、1M [Na+]、0.05% Tween 20);洗浄A(6X SSPE、0.01 % Tween 20、0.005% 消泡剤);洗浄B(100 mM MES、0.1M [Na+]、0.01% Tween 20);20X SSPE(3M NaCl、0.2 M NaH2PO4、0.02 M EDTA);SSPE、食塩水-リン酸ナトリウム-EDTA;MES、2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸;BSA、ウシ血清アルブミン;SAPE、ストレプトアビジンフィコエリトリン。
6分のカップリング時間および50秒の酸化工程を使用して、0.2または1μmol規模で、MerMade 12(BioAutomation)DNA合成機を使用して、2’-OMe RIPtideを作製した。続いてのPoly Pak-II(Glen Research)精製のためにDMTオンで(DMT-on)合成を行った。選択したRIPtideを、活性アッセイにおける使用のために、C18-逆相HPLCによってさらに精製した。ホスホロチオアートおよびLNA合成について、同一のパラメータを使用し、いずれもGlen Research製の、硫化試薬II(DDTT)およびLNAホスホルアミダイトモノマーを使用した。
RIPtideの阻害ポテンシャルを、600 pM〜60μM濃度範囲を使用して、二重の実験で、HeLa細胞抽出物において最初に評価した。選択したRIPtideを用いての実験を、0.6 pM〜60μMの濃度範囲について繰り返した。オール-LNA配列として同様に合成およびアッセイした配列IV-3を除いて、ここで報告される全てのRIPtideは、2’-O-メチル誘導体であった(ホスホジエステルまたはホスホロチオアート骨格を有する)。RIPtide長は、6ヌクレオチドから8ヌクレオチドまで異なり(RIPtideマイクロアレイスクリーンからのヒット)、さらに、一連の12マーおよび14マーを関心対象の各クラスターについて研究し、テロメラーゼ阻害剤としてのそれらの効力に対するRIPtide長の効果を測定した。
形質転換胚性腎臓細胞株HEK293および前立腺癌細胞株DU145を、5%CO2中において37℃で、10%ウシ胎仔血清が補われたDMEM中に維持した。TRAPアッセイのための可溶性細胞抽出物を、製造業者の使用説明書に記載される通りに、200 μL 1X CHAPS溶解バッファー(Chemicon)を用いての106個の細胞の界面活性剤溶解によって、調製した。
RNA相互作用ポリヌクレオチド(RNA-Interacting Polynucleotide)について、本明細書においてRIPtideと呼ばれる、折り畳まれたRNA分子を標的化する短いポリヌクレオチドの同定のための新規の構造的に客観的なマイクロアレイベースの方法が、本明細書に記載される。プラットフォームの重要な成分は、4〜8ヌクレオチド長(N=4、5、6、7、および8)を有しかつ4個の標準RNA塩基(A、C、G、およびU)を有する2’-O-メチル化RNAの全ての可能な配列を提示するNマーマイクロアレイである。本報告は、核酸アナログの大きな高密度マイクロアレイの初めての使用を示す。
1.ヒトテロメラーゼのRNA成分のCR4-CR5ドメインへ結合する核酸またはそのアナログを含む、テロメラーゼ阻害剤。
2.前記核酸がリボ核酸である、項1記載のテロメラーゼ阻害剤。
3.前記核酸が核酸アナログである、項1記載のテロメラーゼ阻害剤。
4.前記核酸アナログがリボ核酸アナログである、項3記載の核酸アナログ。
5.前記CR4-CR5ドメインのJ5/J6ループへ結合する、項1記載のテロメラーゼ阻害剤。
6.前記核酸またはそのアナログが、4〜20ヌクレオチド長の結合配列を含む、項1記載のテロメラーゼ阻害剤。
7.SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 10からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項1記載のテロメラーゼ阻害剤。
8.SEQ ID NO: 1およびSEQ ID NO: 2からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項1記載のテロメラーゼ阻害剤。
9.テロメラーゼ活性を阻害する方法であって、テロメラーゼと、ヒトテロメラーゼのRNA成分のCR4-CR5ドメインへ結合する核酸またはそのアナログとを接触させる工程を含む、方法。
10.前記核酸がリボ核酸である、項9記載の方法。
11.前記核酸が核酸アナログである、項9記載の方法。
12.前記核酸アナログがリボ核酸アナログである、項11記載の核酸アナログ。
13.前記テロメラーゼ阻害剤が、前記CR4-CR5ドメインのJ5/J6ループへ結合する、項9記載の方法。
14.前記核酸またはそのアナログが、4〜20ヌクレオチド長の結合配列を含む、項9記載の方法。
15.前記核酸またはそのアナログが、SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 10からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項9記載の方法。
16.前記核酸またはそのアナログが、SEQ ID NO: 1およびSEQ ID NO: 2からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項9記載の方法。
17.細胞中におけるテロメラーゼ活性を阻害する方法であって、細胞と、ヒトテロメラーゼのRNA成分のCR4-CR5ドメインへ結合する核酸またはそのアナログとを接触させる工程を含む、方法。
18.前記細胞をインビトロで接触させる、項17記載の方法。
19.前記核酸がリボ核酸である、項17記載の方法。
20.前記核酸が核酸アナログである、項17記載の方法。
21.前記核酸アナログがリボ核酸アナログである、項20記載の核酸アナログ。
22.前記テロメラーゼ阻害剤が、前記CR4-CR5ドメインのJ5/J6ループへ結合する、項17記載の方法。
23.前記核酸またはそのアナログが、4〜20ヌクレオチド長の結合配列を含む、項17記載の方法。
24.前記核酸またはそのアナログが、SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 10からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項17記載の方法。
25.前記核酸またはそのアナログが、SEQ ID NO: 1およびSEQ ID NO: 2からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項17記載の方法。
26.有効量のテロメラーゼ阻害剤を被験体へ投与する工程を含む、その必要がある被験体における増殖性障害を治療する方法であって、該テロメラーゼ阻害剤が、ヒトテロメラーゼのRNA成分のCR4-CR5ドメインへ結合する核酸またはそのアナログを含む、方法。
27.前記核酸がリボ核酸である、項26記載の方法。
28.前記核酸が核酸アナログである、項26記載の方法。
29.前記核酸アナログがリボ核酸アナログである、項28記載の核酸アナログ。
30.前記テロメラーゼ阻害剤が、前記CR4-CR5ドメインのJ5/J6ループへ結合する、項26記載の方法。
31.前記核酸またはそのアナログが、4〜20ヌクレオチド長の結合配列を含む、項26記載の方法。
32.前記テロメラーゼ阻害剤が、SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 10からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項26記載の方法。
33.前記テロメラーゼ阻害剤が、SEQ ID NO: 1およびSEQ ID NO: 2からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項26記載の方法。
34.前記増殖性障害が癌である、項26記載の方法。
35.テロメラーゼ阻害剤および薬学的に許容される担体を含む治療組成物であって、該テロメラーゼ阻害剤が、ヒトテロメラーゼのRNA成分のCR4-CR5ドメインへ結合する核酸またはそのアナログを含む、治療組成物。
36.前記核酸がリボ核酸である、項35記載の治療組成物。
37.前記核酸が核酸アナログである、項35記載の治療組成物。
38.前記核酸アナログがリボ核酸アナログである、項37記載の核酸アナログ。
39.前記テロメラーゼ阻害剤が、前記CR4-CR5ドメインのJ5/J6ループへ結合する、項35記載の治療組成物。
40.前記核酸またはそのアナログが、4〜20ヌクレオチド長の結合配列を含む、項35記載の治療組成物。
41.前記テロメラーゼ阻害剤が、SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 10からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項35記載の治療組成物。
42.前記テロメラーゼ阻害剤が、SEQ ID NO: 1およびSEQ ID NO: 2からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項35記載の治療組成物。
43.ヒトテロメラーゼのRNA成分のシュードノット/テンプレートドメインへ結合する核酸分子またはそのアナログを含むテロメラーゼ阻害剤であって、該核酸分子またはそのアナログが、SEQ ID NO: 11〜SEQ ID NO: 45からなる群より選択される結合配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、テロメラーゼ阻害剤。
44.前記結合配列が、SEQ ID NO: 19〜SEQ ID NO: 24;SEQ ID NO: 39;SEQ ID NO: 44;およびSEQ ID NO: 45からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項43記載のテロメラーゼ阻害剤。
45.前記結合配列がSEQ ID NO: 20を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項43記載のテロメラーゼ阻害剤。
46.細胞と、ヒトテロメラーゼのRNA成分のシュードノット/テンプレートドメインへ結合するリボ核酸分子またはそのアナログとを接触させる工程を含む、細胞中におけるテロメラーゼ活性を阻害する方法であって、該リボ核酸分子またはそのアナログが、SEQ ID NO: 11〜SEQ ID NO: 45からなる群より選択される結合配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、方法。
47.前記結合配列が、SEQ ID NO: 19〜SEQ ID NO: 24;SEQ ID NO: 39;SEQ ID NO: 44;およびSEQ ID NO: 45からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項46記載の方法。
48.前記結合配列がSEQ ID NO: 20を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項46記載の方法。
49.有効量のテロメラーゼ阻害剤を被験体へ投与する工程を含む、その必要がある被験体における増殖性障害を治療する方法であって、該テロメラーゼ阻害剤が、ヒトテロメラーゼのRNA成分のシュードノット/テンプレートドメインへ結合するリボ核酸分子またはそのアナログを含み、ここで、該リボ核酸分子またはそのアナログが、SEQ ID NO: 11〜SEQ ID NO: 45からなる群より選択される結合配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、方法。
50.前記結合配列が、SEQ ID NO: 19〜SEQ ID NO: 24;SEQ ID NO: 39;SEQ ID NO: 44;およびSEQ ID NO: 45からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項49記載の方法。
51.前記結合配列がSEQ ID NO: 20を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項49記載の方法。
52.前記増殖性障害が癌である、項49記載の方法。
53.テロメラーゼ阻害剤および薬学的に許容される担体を含む治療組成物であって、ここで、該テロメラーゼ阻害剤が、ヒトテロメラーゼのRNA成分のシュードノット/テンプレートドメインへ結合する核酸またはそのアナログを含み、ここで、リボ核酸分子またはそのアナログが、SEQ ID NO: 11〜SEQ ID NO: 45からなる群より選択される結合配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、治療組成物。
54.前記結合配列が、SEQ ID NO: 19〜SEQ ID NO: 24;SEQ ID NO: 39;SEQ ID NO: 44;およびSEQ ID NO: 45からなる群より選択される配列を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項49記載の治療組成物。
55.前記結合配列が、SEQ ID NO: 20を含むか、またはそれらから本質的になるか、あるいはまた、それらからなる、項49記載の治療組成物。
Claims (55)
- ヒトテロメラーゼのRNA成分のCR4-CR5ドメインへ結合する核酸またはそのアナログを含む、テロメラーゼ阻害剤。
- 前記核酸がリボ核酸である、請求項1記載のテロメラーゼ阻害剤。
- 前記核酸が核酸アナログである、請求項1記載のテロメラーゼ阻害剤。
- 前記核酸アナログがリボ核酸アナログである、請求項3記載の核酸アナログ。
- 前記CR4-CR5ドメインのJ5/J6ループへ結合する、請求項1記載のテロメラーゼ阻害剤。
- 前記核酸またはそのアナログが、4〜20ヌクレオチド長の結合配列を含む、請求項1記載のテロメラーゼ阻害剤。
- SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 10からなる群より選択される配列を含む、請求項1記載のテロメラーゼ阻害剤。
- SEQ ID NO: 1およびSEQ ID NO: 2からなる群より選択される配列を含む、請求項1記載のテロメラーゼ阻害剤。
- テロメラーゼ活性を阻害する方法であって、テロメラーゼと、ヒトテロメラーゼのRNA成分のCR4-CR5ドメインへ結合する核酸またはそのアナログとを接触させる工程を含む、方法。
- 前記核酸がリボ核酸である、請求項9記載の方法。
- 前記核酸が核酸アナログである、請求項9記載の方法。
- 前記核酸アナログがリボ核酸アナログである、請求項11記載の核酸アナログ。
- 前記テロメラーゼ阻害剤が、前記CR4-CR5ドメインのJ5/J6ループへ結合する、請求項9記載の方法。
- 前記核酸またはそのアナログが、4〜20ヌクレオチド長の結合配列を含む、請求項9記載の方法。
- 前記核酸またはそのアナログが、SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 10からなる群より選択される配列を含む、請求項9記載の方法。
- 前記核酸またはそのアナログが、SEQ ID NO: 1およびSEQ ID NO: 2からなる群より選択される配列を含む、請求項9記載の方法。
- 細胞中におけるテロメラーゼ活性を阻害する方法であって、細胞と、ヒトテロメラーゼのRNA成分のCR4-CR5ドメインへ結合する核酸またはそのアナログとを接触させる工程を含む、方法。
- 前記細胞をインビトロで接触させる、請求項17記載の方法。
- 前記核酸がリボ核酸である、請求項17記載の方法。
- 前記核酸が核酸アナログである、請求項17記載の方法。
- 前記核酸アナログがリボ核酸アナログである、請求項20記載の核酸アナログ。
- 前記テロメラーゼ阻害剤が、前記CR4-CR5ドメインのJ5/J6ループへ結合する、請求項17記載の方法。
- 前記核酸またはそのアナログが、4〜20ヌクレオチド長の結合配列を含む、請求項17記載の方法。
- 前記核酸またはそのアナログが、SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 10からなる群より選択される配列を含む、請求項17記載の方法。
- 前記核酸またはそのアナログが、SEQ ID NO: 1およびSEQ ID NO: 2からなる群より選択される配列を含む、請求項17記載の方法。
- 有効量のテロメラーゼ阻害剤を被験体へ投与する工程を含む、その必要がある被験体における増殖性障害を治療する方法であって、該テロメラーゼ阻害剤が、ヒトテロメラーゼのRNA成分のCR4-CR5ドメインへ結合する核酸またはそのアナログを含む、方法。
- 前記核酸がリボ核酸である、請求項26記載の方法。
- 前記核酸が核酸アナログである、請求項26記載の方法。
- 前記核酸アナログがリボ核酸アナログである、請求項28記載の核酸アナログ。
- 前記テロメラーゼ阻害剤が、前記CR4-CR5ドメインのJ5/J6ループへ結合する、請求項26記載の方法。
- 前記核酸またはそのアナログが、4〜20ヌクレオチド長の結合配列を含む、請求項26記載の方法。
- 前記テロメラーゼ阻害剤が、SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 10からなる群より選択される配列を含む、請求項26記載の方法。
- 前記テロメラーゼ阻害剤が、SEQ ID NO: 1およびSEQ ID NO: 2からなる群より選択される配列を含む、請求項26記載の方法。
- 前記増殖性障害が癌である、請求項26記載の方法。
- テロメラーゼ阻害剤および薬学的に許容される担体を含む治療組成物であって、該テロメラーゼ阻害剤が、ヒトテロメラーゼのRNA成分のCR4-CR5ドメインへ結合する核酸またはそのアナログを含む、治療組成物。
- 前記核酸がリボ核酸である、請求項35記載の治療組成物。
- 前記核酸が核酸アナログである、請求項35記載の治療組成物。
- 前記核酸アナログがリボ核酸アナログである、請求項37記載の核酸アナログ。
- 前記テロメラーゼ阻害剤が、前記CR4-CR5ドメインのJ5/J6ループへ結合する、請求項35記載の治療組成物。
- 前記核酸またはそのアナログが、4〜20ヌクレオチド長の結合配列を含む、請求項35記載の治療組成物。
- 前記テロメラーゼ阻害剤が、SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 10からなる群より選択される配列を含む、請求項35記載の治療組成物。
- 前記テロメラーゼ阻害剤が、SEQ ID NO: 1およびSEQ ID NO: 2からなる群より選択される配列を含む、請求項35記載の治療組成物。
- ヒトテロメラーゼのRNA成分のシュードノット/テンプレートドメインへ結合する核酸分子またはそのアナログを含むテロメラーゼ阻害剤であって、該核酸分子またはそのアナログが、SEQ ID NO: 11〜SEQ ID NO: 45からなる群より選択される結合配列を含む、テロメラーゼ阻害剤。
- 前記結合配列が、SEQ ID NO: 19〜SEQ ID NO: 24;SEQ ID NO: 39;SEQ ID NO: 44;およびSEQ ID NO: 45からなる群より選択される、請求項43記載のテロメラーゼ阻害剤。
- 前記結合配列がSEQ ID NO: 20を含む、請求項43記載のテロメラーゼ阻害剤。
- 細胞と、ヒトテロメラーゼのRNA成分のシュードノット/テンプレートドメインへ結合するリボ核酸分子またはそのアナログとを接触させる工程を含む、細胞中におけるテロメラーゼ活性を阻害する方法であって、該リボ核酸分子またはそのアナログが、SEQ ID NO: 11〜SEQ ID NO: 45からなる群より選択される結合配列を含む、方法。
- 前記結合配列が、SEQ ID NO: 19〜SEQ ID NO: 24;SEQ ID NO: 39;SEQ ID NO: 44;およびSEQ ID NO: 45からなる群より選択される、請求項46記載の方法。
- 前記結合配列がSEQ ID NO: 20を含む、請求項46記載の方法。
- 有効量のテロメラーゼ阻害剤を被験体へ投与する工程を含む、その必要がある被験体における増殖性障害を治療する方法であって、該テロメラーゼ阻害剤が、ヒトテロメラーゼのRNA成分のシュードノット/テンプレートドメインへ結合するリボ核酸分子またはそのアナログを含み、ここで、該リボ核酸分子またはそのアナログが、SEQ ID NO: 11〜SEQ ID NO: 45からなる群より選択される結合配列を含む、方法。
- 前記結合配列が、SEQ ID NO: 19〜SEQ ID NO: 24;SEQ ID NO: 39;SEQ ID NO: 44;およびSEQ ID NO: 45からなる群より選択される、請求項49記載の方法。
- 前記結合配列がSEQ ID NO: 20を含む、請求項49記載の方法。
- 前記増殖性障害が癌である、請求項49記載の方法。
- テロメラーゼ阻害剤および薬学的に許容される担体を含む治療組成物であって、ここで、該テロメラーゼ阻害剤が、ヒトテロメラーゼのRNA成分のシュードノット/テンプレートドメインへ結合する核酸またはそのアナログを含み、ここで、リボ核酸分子またはそのアナログが、SEQ ID NO: 11〜SEQ ID NO: 45からなる群より選択される結合配列を含む、治療組成物。
- 前記結合配列が、SEQ ID NO: 19〜SEQ ID NO: 24;SEQ ID NO: 39;SEQ ID NO: 44;およびSEQ ID NO: 45からなる群より選択される、請求項49記載の治療組成物。
- 前記結合配列が、SEQ ID NO: 20を含む、請求項49記載の治療組成物。
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