JP2012504772A - プロセス伝送器及び熱型診断法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】産業プロセスにおけるプロセス変数を検出するためのプロセス伝送器であって、センサモジュール、加熱装置及び伝送器回路を備えている。当該センサモジュールは、産業プロセスのプロセス変数を検出してセンサ信号を生成するためのセンサを有している。当該加熱装置は、当該センサモジュールに接続され、熱パルスを生成してセンサ信号の生成に影響を与える。当該伝送器回路は、当該センサ及び当該加熱装置に接続されている。当該伝送器回路は、当該熱パルスに起因する当該センサ信号の変動を検出することにより、当該センサの動作を検証する。本発明の一実施形態において、当該熱パルスは当該プロセス伝送器内の充填流体の体積を熱膨張させる。別の実施形態において、当該熱パルスは、当該プロセス伝送器内の充填流体の誘電率等の物理的性質を変動させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、全般に産業プロセス制御システムにおいて使用される産業用のプロセス伝送器に関する。より具体的には、本発明は、プロセス伝送器の性能を検証するための診断システムに関する。
産業プロセスにおいて使用されるプロセス流体のプロセスパラメータ(例えば、温度、流量及び液面レベル)を監視するために、プロセス計器が使用されている。例えば、様々な製造ラインにおける様々なプロセスパラメータを監視するために、製造施設内の複数の場所に、プロセス伝送器が設けられるのが一般的である。プロセス伝送器は、プロセスパラメータの物理変動に応じて電気的な出力を生成するセンサを備えている。例えば、圧力伝送器は、配水管、化学タンクなどにおけるプロセス流体の圧力と相関関係を有した電気的な出力を生成する圧力変換器を備えている。当該プロセス伝送器及びプロセスパラメータを近接地又は遠隔地から監視することを可能とするために、各プロセス伝送器は、当該センサの電気的な出力を受信して処理するための伝送器電子機器も備えている。ローカル監視伝送器は、プロセス伝送器の設置場所で電気的な出力を表示する、例えば液晶画面のようなディスプレイを備える。リモート監視伝送器は、制御ループ又はネットワークを経由して制御室のような中央監視場所に電気的な出力を送信する電子機器を備える。このような構成とすることで、プロセス制御システム及び制御ループの自動スイッチ、バルブ、ポンプ及び他の類似の部品により、制御室からプロセスパラメータを制御することができる。
プロセス制御ループの検査及び診断を行い、制御ループ中で各伝送器の動作及び性能の検証をすることが望ましいことが多い。より具体的には、制御ループ上で制御に入り込んで処理を行うことなく、或いは制御ループ及び産業プロセス制御システムから物理的に当該伝送器を取りはずすことなく、制御室から各伝送器の性能を遠隔地から検証することが望ましい。一般に、診断機能は、制御ループ及び伝送器電子機器の性能のみに関する情報を得ることに限られている。例えば、制御室は、伝送器電子機器から発生して制御ループの全域を伝搬するテスト信号の送信を開始することができる。制御室は、送信開始されたテスト信号の大きさ及び質を認識することにより、制御ループ及び伝送器がテスト信号に適切に応答していることを検証することができる。従って、制御室は、擬似的なセンサ出力を生成し、電子装置及び制御ループが同様の応答を行うことを検査する。しかしながら、制御ループは、当該センサの機能性を検証することができない。例えば、擬似テスト信号は、センサが破損せずに有効な圧力信号を生成しているか否かを検証するものではない。
センサは、電気的な入力ではなく、プロセス流体の物理変動に応答する。例えば、圧力伝送器に使用される静電容量型圧力センサは、固定電極板と、一般的に可撓性のセンサダイアフラムからなる可変電極板と、を備える。当該センサダイアフラムは、プロセス流体の圧力をセンサに伝達する単純な流体系路を介して、プロセス流体に接続されている。当該流体系路は密封路を有しており、センサダイアフラムが当該密封路の第1端部に配置されると共に、可撓性分離ダイアフラムが当該密封路の第2端部に配置されてプロセス流体に接している。プロセス流体が可撓製分離ダイアフラムに影響を与えるのに応じて、センサダイアフラムの位置を調整する正確な量の油圧流体が、当該密封路に充填されている。プロセス流体の圧力が変動するのに応じて、センサダイアフラムの位置が変動し、その結果として圧力センサの静電容量の変動が生じる。従って、圧力センサの電気的な出力は、当該静電容量に関連し、プロセス流体の圧力変動とともに比較的に変動する。従って、センサの適切な検証には、センサダイアフラムの物理的な変位が要求される。
センサ診断でのこれまでの試みは、センサが応答するか否かを確認するために、重り式試験器又はハンドポンプを使用して、プロセス流体又は充填流体の圧力を意図的に増加させていた。これらの方法においては、操作者が伝送器及びプロセス伝送器の設置場所に訪れて伝送器をオフラインにする必要があり、従って、検証プロセスの自動処理を行うことができない。別の方法は、充填流体内に、センサダイアフラムに影響を与える過渡圧力パルスを生成する圧電性結晶を設けるものである。別の試みとして、振動加速度計を用いて充填流体の誘起振動を検出し、応答するセンサ出力と比較していた。しかしながら、当該圧電性結晶又は誘起振動によって生成されるパルスを制御することは困難であった。従って、当該診断の再現性は限界があり、圧力センサの検証は一貫性がなかった。また、充填流体内の圧電性結晶に活性化エネルギーを与えること、又は振動加速度計に十分な電力を供給することも困難であった。更に、このようなシステムにおいては、製品及び製品の製造に相当な費用がかかってしまう。
従って、産業プロセス伝送器におけるセンサの動作を正確に検証する簡易且つ低コストの遠隔診断システム及び遠隔診断方法が必要である。
本発明は、産業プロセスにおけるプロセス変数を測定するためのプロセス伝送器に関する。プロセス伝送器は、センサモジュール、加熱装置、及び伝送器回路を備える。当該センサモジュールは、産業プロセスのプロセス変数を測定し、更にはセンサ信号を生成するセンサを有する。当該加熱装置は、当該センサモジュールに接続され、熱パルスを生成して、当該センサ信号の生成に影響を与える。当該伝送器回路は、当該熱パルスに起因する当該センサ信号の変動を測定することにより、当該センサの動作を検証する。本発明の一態様において、当該熱パルスは、当該プロセス伝送器内の充填流体の体積を熱膨張させる。本発明の別の態様において、当該熱パルスは、当該プロセス伝送器内の充填流体の誘電率等の物理特性を変動させる。
本発明の熱型センサ診断システムを有する平面実装型の圧力伝送器を含むプロセス制御システムを示す図である。 図1の圧力伝送器に使用される静電容量型の差圧センサ及び加熱装置を有するセンサモジュールの斜視図である。 本発明の熱型診断システムに用いられ、複数の抵抗を備える加熱装置を第1の実施形態として示す図である。 本発明の熱型診断システムに用いられ、巻線抵抗コイルを備える加熱装置を第2の実施形態として示す図である。 本発明の熱型診断システムに用いられ、充填管内にろう付けされた銅線の周りに巻かれたワイヤ抵抗を備える加熱装置を第3の実施形態として示す図である。 加熱装置及びコンデンサを備え、本発明の診断システムに電力を供給するために伝送器回路に接続された制御回路を示す図である。 加熱装置及び電池を備え、本発明の診断システムに電力を供給するために伝送器回路に接続された制御回路を示す図である。 圧力センサから出力される圧力信号出力と、センサモジュール内に位置する加熱装置の熱出力との関係を示すグラフである。 固着していない分離ダイアフラムを有する圧力センサの圧力信号出力を示すグラフである。 固着した分離ダイアフラムを有する圧力センサの圧力信号出力を示すグラフである。 圧力信号出力と、圧力センサの診断に対応した加熱装置への電源入力との関係を示すグラフである。 圧力信号出力と、圧力センサの診断に対応した加熱装置への電源入力との関係を示すグラフである。 圧力信号出力と、圧力センサの診断に対応した加熱装置への電源入力との関係を示すグラフである。 圧力信号出力と、圧力センサの診断に対応した加熱装置への電源入力との関係を示すグラフである。 圧力信号出力と、圧力センサの診断に対応した加熱装置への電源入力との関係を示すグラフである。 圧力信号出力と、圧力センサの診断に対応した加熱装置への電源入力との関係を示すグラフである。 圧力センサの校正検証のためのプロセスを説明するグラフである。 一体化された誤差補償電極及び一体化された充填流体加熱システムを有する本発明に係る圧力センサセルの分解斜視図である。 一体化された誤差補償電極及び一体化された充填流体加熱システム用のリードワイヤの配置を例示する図11の圧力センサセルの線図である。 本発明の熱型センサ診断システムを含むインラインマウント型の圧力伝送器を示す図である。 図13のインラインマウント型の圧力伝送器の圧力センサにおいて用いられる歪み型の絶対圧力センサ又はゲージ圧力センサの概略図である。 本発明の熱型診断システムとともに使用される加熱装置を有するリモートシールシステムを示す図である。 図15のリモートシールシステム用のキャピラリ管及び加熱ケーブルを有するキャピラリ管システムの一部を切り取った図である。
平面実装型の圧力伝送器12及び制御室14を備えるプロセス制御システム10を図1に示す。圧力伝送器12は、プロセス流体中の圧力P1と圧力P2との圧力差を検出し、その後に制御回線16を介して制御室14に電気信号を中継するCOPLANAR(商標)差圧検出器を備えている。制御室14は、電源18から制御回線16を介して圧力伝送器12に電力の供給も行う。制御回線16により、通信システム20が制御室14から圧力伝送器12にデータを送信することができ、且つ圧力伝送器12からデータを受信できる。様々な実施形態において、制御回線16及び通信システム20は、例えばFOUNDATION(商標)フィールドバス等のデジタルネットワークプロトコル、又は例えば4−20mA HART(登録商標)システム等のアナログネットワークプロトコルで動作する。別の実施形態において、圧力伝送器12及び制御室14は、無線ネットワークで通信を行う。更なる別の実施形態において、圧力伝送器12の出力は、圧力伝送器12と有線又は無線によって通信可能となる携帯端末によって読み取ることができる。
圧力伝送器12は、伝送器回路22、圧力センサ24、液晶画面26、センサモジュール28、電子機器ハウジング30、及び加熱装置32A、32Bを備えている。伝送器回路22は、回路基板36に配線34を介して電気的に接続され、制御回線16と通信を行う。伝送器回路22は、圧力センサ24によって生成された電気的な圧力信号を制御回線16を介して、制御室14及び液晶画面26のようなローカルディスプレイの少なくとも一方に送信するための部品を含んでいる。伝送器回路22は、圧力センサ24の出力を制御回線16に適合する形式に調整する。圧力センサ24及び圧力伝送器12から受信するデータに基づき、制御室14は、制御回線16又は他の制御回線のいずれか一方を通じてプロセスパラメータを調整することができる。例えば、制御室14は、適切なアクティブ制御バルブを調整することにより、プロセス流体の流量を調整することができる。更に、制御回線16を通じて、制御室14は、通信システム20及び伝送器回路22を使用して、圧力伝送器12の診断評価を行うことができる。特に、加熱装置32A、32Bを使用することにより、制御室14は、圧力センサ24の機械的及び電気的な機能を検証することができる。
圧力センサ24は、接続部39A、39Bを介してプロセス流体から供給されるような圧力P1及びP2に応じて変位する可撓性センサ素子であるセンサダイアフラム38を有する圧力センサからなる。一実施形態において、接続部39A及び39Bはインパルス配管からなり、別の実施形態において、接続部39A及び39Bはリモートシールアセンブリキャピラリからなる。プロセスフランジ40には、伝送路42A、42B、及びコネクタ44A、44Bが設けられている。センサモジュール28は、流体用の分離管46A、46B、及び分離ダイアフラム48A、48Bを含んでいる。分離管46A、46Bは、一端が圧力センサ24と連結し、他端が分離ダイアフラム48A、48Bと連結した通路からなる。分離ダイアフラム48A、48Bは、圧力伝送器12のセンサモジュール28の底部に一般的にボルトで固定され、又は他の方法で固定されているプロセスフランジ40に接続されている。一実施形態において、プロセスフランジ40は、COPLANAR(商標)プロセスフランジからなる。流体用の分離管46A、46Bには、センサ用の充填流体が供給される。充填流体は、圧力P1及びP2を圧力センサ24に伝えるために十分な非圧縮性を備え、一般的に、DC200(登録商標)、DC704(登録商標)、又は米国ミシガン州ミッドランドにあるダウコーニング社から入手可能なSyltherm XLT(登録商標)シリコーンオイル等のシリコーンオイルからなる油圧流体である。但し、充填流体として他の流体も使用される。充填流体は、分離ダイアフラム48A、48Bの位置を変位させ、分離管46A、46B内の充填流体を変位させる。充填流体は、可撓性センサ素子であるセンサダイアフラム38の位置を変位させ、圧力センサ24によって生成される電気的な圧力信号を変動させる。このようにして、圧力P1及びP2の変動を示すことになる。従って、プロセス流体は、一般に高圧力側及び低圧力側と表現される2つの接続部を介して圧力センサ24と流体圧的に関わり合っている。
加熱装置32A、32Bは、伝送器回路22によって制御されることにより、分離管46A、46B内の充填流体を一時的に加熱し、充填流体の一時的な熱膨張の生成を制御する。充填流体の熱膨張は、充填流体の圧力の一時的な変動、及び圧力センサ24内の可撓性センサ素子38の歪みを引き起こす。伝送器回路22及び制御室14は、圧力センサ24がセンサ信号の変動を生成したこと、及び当該変動が加熱装置32A及び32Bへの入力に対応していることを検証することができる。
図2は、センサモジュール28内の圧力センサ24の近傍の様々な位置に配置された加熱装置32A〜32Fを含むセンサモジュール28を本発明の一実施形態として示している。加熱装置32A〜32Fのすべてが便宜上のためにここでは図示されているが、本発明の熱型診断システムにこれらのすべてを実装する必要はない。通常、圧力センサ24の高及び低圧側のそれぞれに、加熱装置を1つのみ実装する必要がある。別の実施形態において、本発明は、全体として単一の加熱装置のみで実現されてもよい。圧力センサ24は、圧力P1、P2の変動に応じた電気信号を生成する変換器である。本実施形態において、圧力センサ24は静電容量型の差圧セルを備え、当該差圧セルにおいては可撓性の蓄電板を備えているセンサダイアフラム38が設けられている。別の実施形態において、圧力センサ24は、例えば、図13及び図14を参照して説明する圧電結晶又は歪みゲージのような、流体の圧力の物理的変動を検出する他の変換器から構成されてもよい。
圧力センサ24は、センサダイアフラム38、分離管46A、分離管46B、充填管50A、充填管50B、第1電極板52A、第2電極板52B、第1セル体54A、第2セル体54B、第1絶縁体56A、第2絶縁体56B、第1リード線58A、59A、及び第2リード線58B、59Bを備えている。一実施形態において、圧力センサ24は、フリック(Frick)等からミネソタ州、エデンプレイリーにあるローズマウント社に譲渡された米国特許第6295875号明細書に説明され、当該文献を参照して具体化されているような5線式のセンサを備えている。別の実施形態において、圧力センサは、公知技術として知られている3線式のセンサを備えてもよい。
圧力センサ24は、圧力伝送器12のセンサモジュール28内の基盤60上に取り付けられている。センサモジュール28に圧力センサ24を支持するためのくりぬかれた空洞を事前に設けた上で、センサモジュール28及び基盤60は、単一の部品として成型及び機械加工される。センサモジュール28及び基盤60は、分離管46A、46Bを介して分離ダイアフラム48A、48Bと圧力センサ24とが流体圧で互いに影響し合うことを可能にする構造を共同して提供する。基盤60は穴62を備え、これにより、圧力伝送器12はプロセスフランジ40又はインパルス管のような他のプロセス接続と接続されうる。センサモジュール28は、圧力伝送器の電子機器ハウジング30に接続するためのねじ山64を備えている。基盤60は、それぞれが、分離ダイアフラム48A、48Bとともに分離チャンバー66A、66Bを形成する座グリを備えている。分離チャンバー66Aは、基盤60に設けられた穴68Aによって分離管46Aと連通し、分離チャンバー66Bは、基盤60に設けられた穴68Bによって分離管46Bと連通している。
分離管46A、46Bは、通常、基盤60、第1セル体54A及び第2セル体54Bに溶接されたステンレススチール管部を備えている。分離管46Aはセンサ用の第1セル体54A内の穴70Aに配置された第1絶縁体56Aに連結され、分離管46Bはセンサ用の第2セル体54B内の穴70Bに配置された第2絶縁体56Bに連結されている。第1絶縁体56A及び第2絶縁体56Bのそれぞれは、第1電極板52A及び第2電極板52Bが配置されているカップ状の座部を備えている。第1セル体54A及び第2セル体54Bは、圧力センサ24内で結合され、内部空洞74を形成する。この際に、当該カップ状の座部は、接合部72に沿って対をなす。第1絶縁体56A及び第2絶縁体56Bは、例えばガラス又はセラミックス等の任意の適切な絶縁材料からなる。第1絶縁体56A及び第2絶縁体56Bは、内部空洞74まで貫通する穴を含んでいることにより、分離管46A、46Bは分離チャンバー66A、66Bを内部空洞74に連通させている。センサダイアフラム38は、第1セル体54A及び第2セル体54Bに対向するようにして、内部空洞74内の第1セル体54Aと第2セル体54Bとの間に配置されている。第1電極板52Aは、第1絶縁体56Aを貫通して開口76Aから第1セル体54Aの外側に出されたリード線58Aに接続され、第2電極板52Bは、第2絶縁体56Bを貫通して開口76Bから第2セル体54Bの外側に出されたリード線58Bに接続されている。第1リード線58A及び第2リード線58Bは、様々なセンサ電子部品78を備える回路基板36に接続されている。例えば、圧力伝送器12は、圧力伝送器内に通常設けられるような、サーミスタ又は白金抵抗温度計(PRT)等の温度センサ80を備えている。温度センサ80は、センサモジュール28内における圧力センサ24の周辺温度を測定するために適当な位置に配置されている。別な実施形態において、温度センサ80は、回路基板36に接続された可撓性回路上に設けられる、これにより、圧力センサ24にごく近接して温度センサ80を配置することができる。配線34は、圧力伝送器12の電子機器ハウジング30(図1参照)内の伝送器回路22と回路基板36とを接続している。従って、センサモジュール28内の温度状態変化を原因として、圧力センサ24によって生成される圧力信号の変動を伝送器回路22によって温度誤差として補正をすることができる。従って、プロセス流体の圧力は、制御室14又は液晶画面26に正確に伝送される。
加熱装置32A〜32Fは、回路基板36に接続されたリード線(明瞭に図示せず)を含んでおり、加熱装置32A〜32Fは、配線34を介して伝送器回路と通信可能に接続されている。加熱装置32Aは分離管46Aの充填管50Aの一部に配置され、加熱装置32Bは分離管46Bの充填管50Bの一部に配置されている。加熱装置32Cは第1セル体54Aにより近い分離管46Aの一部に配置され、加熱装置32Dは第2セル体54Bにより近い分離管46Bの一部に配置されている。加熱装置32Eは第1セル体54A上に直接配置され、加熱装置32Fは第2セル体54B上に直接配置されている。
センサダイアフラム38、第1電極板52A、及び第2電極板52Bは、圧力センサ24中において、第1及び第2コンデンサを備えている。当該第1及び第2コンデンサのそれぞれは、圧力P1、P2がセンサダイアフラム38の両端の差圧を生成するに応じて、静電容量信号を生成する。圧力P1に関連する力は、分離チャンバー66A、分離管46A、充填管50A及び第1電極板52Aの中に充填された充填流体により、分離ダイアフラム48Aからセンサダイアフラム38に伝送される。これにより、センサダイアフラム38の高圧側、すなわち参照符にAが付されている側における圧力は、圧力P1に等しくなる。同様に、圧力P2に関連する力は、分離チャンバー66B、分離管46B、充填管50B及び第2電極板52Bの中に充填された充填流体によって分離ダイアフラム48Bからセンサダイアフラム38に伝送される。これにより、センサダイアフラム38の低圧側、すなわち参照符にBが付された側における圧力は、圧力P2に等しくなる。充填流体は、工場での組み立ての際に行われる正確な充填工程を経て、分離管46A、46Bの充填管50A、50Bを介して圧力センサ24の内部に導入される。充填流体の漏れを防止するために、充填管50A、50Bを工場にて端を圧着して密封する。センサダイアフラム38と第1電極板52Aとの間の静電容量、及びセンサダイアフラム38と第2電極板52Bとの間の静電容量は、充填流体の影響によって変動するセンサダイアフラム38の湾曲に応じて変動する。従って、圧力センサ24は、圧力センサ24によって生成される誤差の減少に役立つ二重の静電容量信号を生成する。センサダイアフラム38と第1電極板52A及び第2電極板52Bの一方との間の静電容量が増加しようとすると、センサダイアフラム38と第1電極板52A及び第2電極板52Bの他方との間の静電容量が減少しようとする。圧力変動による各コンデンサの静電容量の変動は、圧力P1、P2間の差圧の大きさの変動指標として、回路基板36及び伝送器回路22によって測定される。本発明には、単一の静電容量信号のみを生成する圧力センサも適用される。
一般的に、静電容量とは、コンデンサが極板電圧に応じてどの程度の量の電荷を蓄積できるかの指標のことをいう。静電容量Cは、式(1)に示すように、電極板の面積A、及び電極間に位置する材料の誘電率εに比例し、且つ電極間の距離Xに反比例する。
C=εA/X ・・・(1)
コンデンサの面積Aは、圧力センサ24、第1電極板52A及び第2電極板52Bの寸法によって決定される。充填流体の誘電率εの大きさは、圧力センサ24内で使用される充填流体によって決定される。従って、圧力センサ24が充填流体の移動によって与えられることになる電気的な圧力信号の変動を生成することができるように、センサダイアフラム38の位置の物理的変動には、距離Xの変動が必要となる。一般的な圧力セルにおいて、内部空洞74の深さ(例えば、第1絶縁体56Aの縁部のレベルと第1絶縁体56Aの谷部のレベルとの差)は、約0.004インチ(約0.01cm)である。従って、センサダイアフラム38は、電気的なセンサ信号の変動を生成するために、1インチの1/1000000のオーダー動けばよい。一般的な動作状況下においてプロセス流体の圧力を検出する際に、圧力P1、P2からの影響を受けると、距離Xは分離管46A、46B内の充填流体の移動によって変動する。本発明の熱型センサ診断システムは、加熱装置32A〜32Fのうちのひとつを使用して、センサダイアフラム38の動作制御を行うことにより、伝送器回路22及び制御室14(図1参照)で圧力センサ24の機械的動作の検証を行うことができる。
加熱装置32A〜32Dは、充填流体の部分的な熱膨張を生じさせるために、センサモジュール28内に配置されている。充填流体の膨張は、使用した加熱装置に対応するセル体内に含まれる充填流体において、正確な圧力変動を引き起こす。このような圧力増加は、センサダイアフラム38の位置の物理的変動を引き起こす。これにより、圧力センサ24の動作検証を行うために用いることができる正確な圧力信号が伝送器回路22(図1参照)によって生成される。加熱装置32A、32Bは、センサ内の充填流体を加熱して膨張させるために、充填管50A、50Bに配置されている。同様に、加熱装置32C、32Dは、センサ内の充填流体を加熱して膨張させるために、分離管46A、46Bに配置されている。加熱装置32E、32Fは、圧力センサ24内のセンサダイアフラム38を歪めるために十分に大きい局部的変形又は歪曲を、第1セル体54A及び第2セル体54B内に引き起こすために、第1セル体54A及び第2セル体54B上に配置されている。
加熱装置32A〜32Dから供給される熱は、分離管46A、46B、充填管50A、50B、第1セル体54A又は第2セル体54Bの熱膨張をはるかに越える充填流体の熱膨張を引き起こす。例えば、一般的なシリコーンオイルからなる充填流体の熱膨張は、圧力センサモジュールを作るために用いられる一般的な金属材料の熱膨張の約30倍の大きさである。上述したように、センサダイアフラム38の微小動作のみで圧力信号の変動を引き起こす。従って、上記のような熱膨張による充填流体の体積の変動はわずかでよい。以上のことから、圧力信号の変動を引き起こすための充填流体の熱膨張を誘起するために必要となる熱は、分離管46A、46B、充填管50A、50B、第1セル体54A及び第2セル体54Bの熱膨張を引き起こすことがない。本発明の別の実施形態において、更なる充填流体用の球体が充填管50A、50Bと接続され、加熱装置32A、32Bのそれぞれは、当該球体と組合わされている。従って、加熱装置32A、32Bから供給される熱エネルギーは、大量の充填流体の周りに集められ、これによって充填流体の体積の大きな変動が生じる。しかしながら、球体の大きさは、測定システムの圧力検出の正確さに影響を与えるほどは大きくない。
充填流体の局部加熱は、センサダイアフラム38で検出されるのに十分な熱膨張を与える。充填流体の体積変動ΔVは、式(2)で示すように、充填流体の体積Vに充填流体の温度変化ΔT及び充填流体の熱膨張係数αを乗じたものに等しい。
ΔV=ΔT×V×α ・・・(2)
体積変動ΔVは、加熱される充填流体の体積Vの一部に関係している。例えば、体積Vは充填管50A、充填管50Bの内容積として推定することができ、一方、熱膨張係数αは充填流体自体の特性によって決定される。温度変化ΔTは、加熱装置32A、32Bから選択された加熱を実施する加熱装置の熱入力によって決定される。このような加熱による充填流体の体積変動ΔVは、センサダイアフラム38及び分離ダイアフラム48A、48B等の分離ダイアフラムの両者の有効剛性Seffに主として依存する、センサダイアフラム38の変位X(数式(1)参照)を決定する。このようなシステムにおいて、体積変化によって生じる圧力変動は、式(3)を用いて演算される。
ΔP=ΔV×Seff ・・・(3)
充填流体の膨張によるセンサダイアフラム38の変位は、センサダイアフラム38及び分離ダイアフラム48A、48Bの両者の有効剛性に依存するため、当該有効剛性Seffが式(3)で用いられる。充填流体が加熱されるにつれ、センサダイアフラム38及び分離ダイアフラム48A、48Bが伸長、即ち外側に曲がる。しかしながら、分離ダイアフラム48A、48Bは、センサダイアフラム38ほど硬くなく、これにより、分離ダイアフラム48A、48Bにおける影響の方が大きい。例えば、3水柱インチ(約750Pa)を最大圧力レンジとする一般的な低レンジの静電容量圧力センサの場合に、センサダイアフラム38は、分離ダイアフラム48A、48Bよりも2.5倍硬い。平方インチ当たり2000ポンド(psi)(約14MPa)を最大圧力レンジとする一般的な高レンジの静電容量圧力センサの場合に、センサダイアフラム38は、分離ダイアフラム48A、48Bよりも11000倍硬い。従って、分離ダイアフラム48A、48Bは、充填流体の熱膨張をほとんど緩和及び吸収してしまう可能性が高い。しかしながら、分離ダイアフラム48A、48Bの変位は、センサダイアフラム38に影響を及ぼすことがない。従って、分離ダイアフラム48A、48Bの変位は、圧力センサ24の出力に影響を及ぼすことがない。
しかしながら、低及び中間レンジの圧力センサにおいては、加熱装置による充填流体の加熱が、センサダイアフラム38の変位のための有効な手段とする上で、十分な熱膨張を充填流体中に誘起する。例えば、250水柱インチ(約62kPa)を最大圧力レンジとする一般的な中間レンジの圧力センサの場合に、センサダイアフラム38は、分離ダイアフラム48A、48Bよりも48倍硬い。実験は、熱的に生成された0.5〜1水柱インチ(約25Paから約250Pa)の圧力がセンサダイアフラム38の変位を生成しうることを示している。当該センサダイアフラム38の変位は、伝送器回路22によって検出可能な信号を圧力センサ24に生成させる。従って、分離管46A、46Bへの加熱装置32A、32B、32C、32Dの配置は、充填流体の加熱して熱膨張を引き起こすることによる、低及び中間レンジの圧力センサの動作を検証するための適切な手段を提供する。同様に、加熱装置32E、32Fもセンサダイアフラム38の位置を調整する適切な手段を提供する。加熱装置32E、32Fも、より高レンジの圧力センサの動作検証のため手段を提供する。
例えば、高レンジ圧力センサの場合のように、より大きい可撓性を有する分離ダイアフラム48A、48Bの変位に起因して、充填流体の膨張によってセンサダイアフラム38を動かすことができないという点は、第1セル体54A及び第2セル体54Bの直接加熱によって克服することができる。高レンジの圧力センサはセンサダイアフラムを含み、当該センサダイアフラムは、対応する分離ダイアフラムよりも硬質に形成されている。本発明の一実施形態は、加熱装置32E、32Fから熱を加えることにより、第1セル体54A及び第2セル体54B内における歪みを誘起し、圧力センサ24内における熱膨張を引き起こす。加熱装置32E、32Fからの加熱は、第1セル体54A及び第2セル体54Bにより、主に吸収される。第1セル体54A及び第2セル体54Bより吸収される熱は、第1セル体54A及び第2セル体54Bの不均一な熱膨張を引き起こして圧力センサ24の対称性を崩す。センサダイアフラム38は、通常、ぴんと張られた状態で第1セル体54A及び第2セル体54Bの両端で溶接されている。これにより、第1セル体54A及び第2セル体54Bの歪みは、特に接合部72の周辺において、センサダイアフラム38の変位を引き起こす。このようなセンサダイアフラム38の誘起された変位は、圧力センサ24の動作を検証するために、いかなる実際の圧力変動をも反映していない、擬似的な圧力信号を生成する。本発明においてセンサダイアフラム38の変位に影響を与える方法のそれぞれは、加熱装置32A〜32Fから供給することが可能な熱入力によるものである。
本発明の別な実施形態において、圧力伝送器12は、加熱装置32A〜32Fの熱出力を監視するために、温度センサが設けられている。すなわち、充填流体への熱入力を監視して圧力変動を正確に評価できるようになっている。例えば、温度センサ89が加熱装置32C上に設けられ、分離管46Aに沿って生じる温度変化を監視する。従って、伝送器回路22は、温度センサ89の出力を使用して加熱装置の動作を検証することができ、充填流体への熱入力の大きさに対する圧力信号の変動の大きさを校正することができる。様々な実施形態において、分離管46Aの局部温度を、加熱装置32Cの熱出力によって100°F(約38℃)まで上げることができる。
図3は、本発明での使用に適している加熱装置の第1の実施形態を示している。加熱装置90は、分離管46Aの外周面に配置された複数の抵抗92A、92B、92Cを備えている。抵抗92A、92B、92Cには、回路基板36又は別の電源から電流が流れる。これにより、電流の通過にともない、熱が生成されて放散される。当該熱によって分離管46A内に存在する充填流体が熱膨張するため、本発明の診断を実施することができる。本実施形態において、加熱装置90は3つの抵抗を備えているが、抵抗の大きさ及び抵抗値に応じて任意の数量の抵抗を使用することができる。抵抗92A、92B、92Cは、分散管46Aの表面に最大限の熱供給が行われるように、分散管46Aの外周に概ね均等に分散されている。抵抗92A〜92Cは、抵抗から分散管46Aに熱を効率よく伝導するための適切な任意の方法により、分散管46Aに取り付けられることができる。例えば、一実施形態において、高熱伝導性接着剤が使用されてもよい。別の実施形態において、半田付け又は縛り付け等の別の方法を使用してもよい。抵抗92A、92B、92Cは並列に接続されるとともに、抵抗92Aは配線94に接続されたリード線94A及び配線95に接続されたリード線95Aを含み、抵抗92Bは配線94に接続されたリード線94B及び配線95に接続されたリード線95Bを含み、抵抗92Cは配線94に接続されたリード線94C及び配線95に接続されたリード線95Cを含んでいる。配線94、95は、回路基板36に接続されている。抵抗92A〜92Cは、市販されているような適切な任意の抵抗材料から構成されてもよく、所望の熱出力を与えると共に、回路基板36に適合するような適切な任意の抵抗値のものとすることができる。しかしながら、別の実施形態において、組み立てられた抵抗ヒータを使用してもよい。
図4Aは、本発明での使用に適している加熱装置の第2の実施形態を示している。
加熱装置96は、巻線抵抗コイル98、分離スリーブ100及び絶縁スリーブ102を備え、これらは充填管50Aの周囲に同心円状に巻き付けられている。絶縁スリーブ102は、分離スリーブ100及び巻線抵抗コイル98を示すために、図4Aにおいて内部が見えるように一部を切り取って示されている。本発明の一実施形態において、充填管50A、50Bは、直径が0.065インチ(約0.165cm)のスチール管である。巻線抵抗コイル98は、市販されているような適切な任意の抵抗線から構成されてもよい。一実施形態において、巻線抵抗コイル98は、抵抗素子を製造するために一般的に用いられるニッケルクロム合金線から構成されている。巻線抵抗コイル98の端部は、回路基板36に接続されたリード線104A、104Bに接続されている。リード線104A、104Bには、回路基板36からの電流が流れる。巻線抵抗コイル98に電流が流れるのに応じ、当該巻線の抵抗が熱を発する。上述したように発生した熱は、分離スリーブ100を介して充填管50A内の充填流体に伝導される。これにより、充填流体は熱膨張し、本発明の診断が実施されうる。
伝送器は様々な業界で使用されおり、当該伝送器は、例えばガス精製装置等の爆発の危険性がある環境にさらされる可能性がある。巻線抵抗コイル98に電流が流れているときには、高温となる可能性があるので、巻線抵抗コイル98は潜在的な発火点となる。従って、絶縁スリーブ102は、巻線抵抗コイル98から表面温度を降下させるために設けられ、圧力伝送器12自体の安全性を確保する。一実施形態において、絶縁スリーブ102は、充填管50Aの表面が200℃(約392°F)に達することを防止し、これにより、T4定格が得られる。また、絶縁スリーブ102は、圧力伝送器12の外部において接地された充填管50Aの周囲に熱を集中させることにより、加熱装置96の効率も向上させている。分離スリーブ100は、巻線抵抗コイル98から充填管50Aを分離するために、薄層の材料から構成されている。一実施形態において、分離スリーブ100は、層厚が0.020インチ(約0.051cm)のセラミック材料から構成されているが、高い熱伝導性を有する適切な任意の材料を使用してもよい。絶縁スリーブ102は、巻線抵抗コイル98の外側を覆い、圧力センサ24を取り囲む外気に対して防壁となっている。一実施形態において、絶縁スリーブ102は、電気的絶縁及び断熱を提供するための適切な任意の材料から構成され、例えば、ゴムスリーブ、プラスチックスリーブ又はコーティングからなる。分離スリーブ100及び絶縁スリーブ102は一体となって、圧力センサ24及びセンサモジュール28の支持部から巻線抵抗コイル98を防護している。
図4Bは、本発明での使用に適している加熱装置の第3の実施形態として、充填管50Aの内部に設けられた抵抗加熱装置105を示している。抵抗加熱装置105は、配線105A、コイル105B、及びろう付部105Cを備えている。ろう付部105Cは、充填管50Aに配線105Aを固定している。コイル105Bは、充填管50Aの外側に位置している配線105Aの第1端部に巻かれている。配線105Aの第2端部は、充填管50Aの内部に配置され、充填流体内に沈められている。本発明の一実施形態において、コイル105Bは、例えばニッケルクロム合金等の高導電性材料からなり、配線105Aは、例えば銅等の高導電性材料からなる。コイル105Bに通電すると、配線105Aが加熱される。その際、熱は、配線105Aを介して充填管50Aの内部に効率よく伝導される。こうして、熱が直接的に充填流体内に伝わり、充填管50Aを介して熱を伝導する必要がなくなるため、熱伝達効率が上昇する。加えて、内部の加熱装置への給電に高圧の貫通導電体を使用せずにすむ。
別の実施形態において、本発明の加熱装置は、球体内に配置されたフィラメントを有する、すなわち電球に似ているような抵抗発熱素子を備えているため、充填管50A、50B又は分離管46A、46Bの内部の充填流体内での配置に対して、特に大変都合良くできている。一実施形態において、上述したような抵抗発熱素子のためのリード線は、分離シールを介して充填管50Aから外側に向かって延びている。本発明の様々な抵抗発熱素子の熱出力は、それらの構造に問わず、回路基板36又は別の電源から供給される電源電力に依存する。
図5は、伝送器から取り出した電力を本発明の熱型診断システムに供給するための電気回路の概略を示している。回路106は、第1端子108A、第2端子108B、第1スイッチ110、第2スイッチ112、コンデンサ114及び加熱装置116を備えている。加熱装置116は、本発明での使用に適している任意の抵抗加熱装置からなり、例えば、加熱装置90、加熱装置96、又はその他の抵抗加熱装置である。加熱装置116は、例えば配線94、95等の配線、又はリード線104A、104B等のリード線を介し、第1端子108A及び第2スイッチ112に接続されている。第2スイッチ112は、第2端子108Bに接続された第1スイッチ110に接続されている。第1端子108A及び第2端子108Bは回路基板36に接続され、これにより、直列閉回路が形成される。コンデンサ114は、第1スイッチ110と第2スイッチ112との間の回路106に接続され、加熱装置116のバイパス路を形成する。そして、回路106は、制御回線16を介して電源18に接続されている。
回路106は、2つの状態で動作する。第1状態において、第1スイッチ110及び第2スイッチ112の両方は開いたままであり、回路106は圧力センサ24の通常動作に影響を及ぼさない。第2状態において、回路106は、加熱装置116へ最終的に電力を供給するシーケンスを開始する。第2状態は、2つの工程が存在する。第1工程において、第1スイッチ110は、コンデンサ114に充電を開始するために閉じられ、これにより、コンデンサ114にエネルギーが保存される。例えば、多くの伝送器は、4〜20mA HERT(登録商標)ネットワークにおいて12ボルトで動作する。このようなシステムにおいて、伝送器回路22は、制御回線16を介して通信する必要はない場合に、静止状態を維持するための4mAの電流が必要である。ゼロからフルスケールまでの圧力信号は、4〜20mAの信号によって表され、当該圧力信号は、制御回線16を介して通信される。更に、かかるHERT(登録商標)デジタルプロトコルによっても、制御回線16を介して通信することができる。
第1工程において、伝送路12は、4〜20mAの信号の通信を一時的に停止する。制御回線16における通信のために通常使用されるこのようなエネルギーは、このときコンデンサ114への充電に流用される。コンデンサ114に流用される実際のエネルギーは、回路効率及び他の要因から影響を受ける。一例としては、200秒間、12mAでコンデンサ114を充電する。1ファラッドのコンデンサについて、コンデンサ114の両端の最終的な電圧は、約2.4Vになり、この結果として、既知の電気的な関係によって決定されるように、コンデンサ114に約5.76ジュールのエネルギーが保存される。
第2工程において、第1スイッチ110が開かれる。圧力センサ24の動作の診断が望まれる際に、第2スイッチ112が閉じられ、コンデンサ114に充電されたエネルギーを加熱装置116に放電する。加熱装置116の抵抗値には、コンデンサ114に数秒といった急速な放電を可能とさせるものが選ばれる。このような急速な放電により、必要となる油の膨張を生じさせ、結果として圧力信号をもたらす熱の急激な上昇を引き起こす。
別の実施形態において、コンデンサ114は連続的且つゆっくりと充填されることができ、これにより、要求があり次第診断を実行することが可能になる。例えば、第1スイッチ110は閉じたままであってもよく、第1端子108A及び第2端子108Bは、既知の技術である電流調整装置を介して伝送路回路22に接続されてもよい。この実施形態の効果としては、コンデンサ114を充電するために、圧力伝送器12がオフラインとなる必要がない。別の実施形態において、第1スイッチ110及び第2スイッチ112は、伝送器回路22によってデジタル方式で制御される電気スイッチである。
別の実施形態において、コンデンサ114から放電される電流は、電流調整回路を使用して、加熱装置116に供給することができる。任意の電力供給方法により、コンデンサ114に保存されたエネルギーが加熱装置116に供給され、熱エネルギーとして消費されることにより、充填流体、又は第1セル体54A若しくは第2電極54Bの熱膨張が生じ、センサダイアフラム38の変位を誘起する。ジュールの法則を使用し、式(4)で示されるように、加熱装置116から得られる熱エネルギーQの大きさは、加熱装置16の抵抗値R、コンデンサ114から加熱装置116に供給しうる電流iの大きさ、及び加熱装置116への電流供給の時間tの長さから算出することができる。
Q=iRt 〔J〕 ・・・(4)
いくつかの実施形態において、約5〜10Ωの抵抗値を有する抵抗が用いられる。本発明の別の一実施形態において、コンデンサ114は、既知の技術であり且つ市販されているスーパーキャパシタからなる。一般に、スーパーキャパシタは、電気化学誘電体を有した二重層電極を使用しているため、通常のコンデンサよりも大きい静電容量をより小型のパッケージに有している。このようなスーパーキャパシタの背景及び構造は、マシューズ(Mathews)等の米国特許第5380341号明細書、シュー(Shiue)等の米国特許第6512667号明細書、イエン(Yen)等の米国特許5426561号明細書、スラップ(Thrap)等の米国特許7170260号明細書、及びセキド(Sekido)等の米国特許第414607号明細書において、より詳細に説明されている。従って、“スーパーキャパシタ”という用語は、“ウルトラキャパシタ”を含む、任意の既知の大容量の小型化されたコンデンサのことをいう。
図6は、伝送器回路22によって制御されて、センサハウジングである電子機器ハウジング30内に配置された専用の電池118から加熱装置116に電力が供給されるような本発明の別な実施形態を示している。例えば、無線ネットワーク用の産業プロセス伝送器において使用される、標準的な低電圧電池を使用してもよい。このような電池は小型化されており、これによって当該電池は、電気機器ハウジング30内部に適合する。また、当該電池は、使用される加熱素子の抵抗値に応じ、約1500回の診断テストを実施可能とする電力を供給する。図5と比較して、コンデンサ114は電池118に置き換わっており、これによって電池を充填する必要もなくなる。従って、本発明は、伝送器回路22が加熱素子に供給する電流を制御し、圧力センサ24にパルス化された熱入力を供給するような様々な実施形態を提供する。本発明の別の実施形態において、電池118に代えて、加熱装置116に電力を供給するために、伝送器回路22は、例えば、一般的な商業用又は工業用施設において利用可能である外部電源に直接的に接続されてもよい。
図7は、圧力センサ24から得られる圧力信号Sと、センサモジュール28内に配置された温度センサ(例えば、温度センサ80)から得られる温度信号Sとの関係を示す実験データのグラフである。加熱装置32A、32Bの配置を模するために、例えば、加熱装置90、96に類似する抵抗加熱装置等の外部熱源を使用して充填管50A、50Bに熱エネルギーを供給した。左側の縦軸は、圧力センサ24の圧力範囲の最大値に対する圧力の変化率を示している。右側の縦軸は、摂氏で温度変化を示している。横軸は、様々な電力パルスが加熱装置に供給される際の時間を示している。図7において、加熱装置には約60分間電力が供給されているが、温度センサ80がセンサモジュール28内の温度変動を記録する以前に、重要な圧力情報及び診断情報を数秒以内で取得することができ、これによって、診断システムに必要な電力を大幅に削減する。図7は、温度センサ80に基づいて温度補償された圧力センサ信号S、及び伝送器回路22によって実施された演算結果を示している。熱エネルギーが長い時間(通常は数分程度)充填流体に加えられた後に、圧力信号Sの起伏の変化が図7に示されている。
図7の左側から始まる第1の入力において、1ワットの電力が充填管の低圧側に供給され、これによって温度信号Sがベースラインの位置から約2.5℃上昇する結果が得られた。充填管の低圧側とは、加熱装置32Aが設けられている充填管50A側に対応している。このとき、圧力信号Sは、センサの圧力範囲の最大値の約0.1パーセントの圧力減少を示す負の測定値を示している。第2の入力において、0.5ワットの電力が充填管の低圧側に供給され、これによって温度信号Sがベースラインの位置から約1.1℃上昇する結果が得られた。このとき、圧力信号Sは、約0.05パーセントの圧力減少を示す負の測定値を示している。第3の入力において、0.1ワットの電力が充填管の低圧側に供給され、温度信号Sがベースラインの位置から約0.2℃上昇する結果が得られた。このとき、圧力信号Sは、約0.01パーセントの圧力減少を示す負の測定値を示している。第4の入力において、1ワットの電力が充填管の高圧側に供給され、温度信号Sが上昇する結果が得られた。このとき、圧力信号Sは正の圧力変動を示していた、なぜなら、熱入力は充填管の高圧側から行われるからである。充填管の高圧側とは、加熱装置32Bが設けられている充填管50B側に対応している。
当該実験データは、圧力センサが圧力の正及び負の変動に対応していることを裏付けている。従って、センサモジュール28内への熱入力に基づく圧力信号出力の変動の誘起により、圧力センサ24の動作が診断される。但し、伝送器回路から供給される電力の制御、及び温度センサ(例えば、回路基板36上の温度センサ80、又は加熱装置32C上のセンサ89)からの温度に基づいて本システム内への熱的入力がわかるので、当該熱入力に対応する圧力変動を測定し、又は演算することができる。圧力センサによって表示される実際の圧力変動は予測される結果と比較され、図8A〜図9Fに基づき後述するようにして、圧力伝送器12(図1参照)内の潜在的な問題又は障害を診断する。当該実験データは、温度の上昇と圧力の増加と間に関係が存在することを裏付けている。例えば、上述した実施形態においては、温度の上昇と圧力の増加との間に線形的な関係が存在する。このような関係は、図10を参照して後述するように、圧力センサの校正の検証に使用することができる。
図8A及び図8Bは、本発明の熱型診断システムを用いて固着したプロセス分離ダイアフラムの診断を行った実験結果のグラフである。図8Aは、固着していない分離ダイアフラムを有する圧力伝送器に関して熱的に誘起された圧力信号出力Pのグラフを示している。図8Bは、プロセス流体によって固着した分離ダイアフラムを有する圧力伝送器に関して熱的に誘起された圧力信号出力Pのグラフを示している。実験では、固着した分離ダイアフラムとして、温度の変動範囲において相転移を行うチョコレートの層で被覆された分離ダイアフラムを用いた。図8A及び図8Bは、3つの異なる温度(79°F(約26.1℃)、95°F(約35℃)、115°F(約46.1℃))で得られた圧力測定値を示し、各温度はチョコレート層の固体から液体への相転移に対応している。
図8Aに示すように、圧力伝送器内のセンサダイアフラムと分離ダイアフラムとの間の充填流体の温度が熱型診断システムからの熱入力に起因して上昇するにつれて、圧力信号出力Pも増加する。具体的には、圧力伝送器内の充填流体の熱膨張によって予測されるとおり、約16°F(約8.9℃)から約20°F(約6.7℃)への温度変化に対し、圧力信号出力Pは、約0.07%増加する。充填流体温度が上昇するにつれて、充填流体は膨張して圧力伝送器内の分離ダイアフラム及びセンサダイアフラムを変位させる。センサダイアフラムの位置の変動が圧力信号出力Pの変動として示され、当該圧力信号出力Pの変動は充填流体の温度が上昇すると共に増加する。
図8Bに示すように、充填流体の温度が上昇するにつれて、圧力信号出力Pは増加する。圧力信号出力Pの変動の大きさは、障害となるチョコレートの相に対応する。例えば、95°F(約35℃)及び115°(約46.1℃)における圧力信号出力Pは、約0.1%増加している、なぜなら、分離ダイアフラムの被覆材が、分離ダイアフラムの剛性をわずかに増加させるからである。当該分離ダイアフラムの剛性の増加に起因して、充填流体の熱膨張は分離ダイアフラムの変位をわずかに抑制し、これによってセンサダイアフラムの変位がより大きくなる。チョコレートの被覆は柔らかく、いくらか粘性を備えるので分離ダイアフラムは依然として変位し、センサダイアフラムは充填流体の熱膨張を全て吸収するわけではない。しかしながら、79°F(約26.1℃)において、当該チョコレートの層は固化するため、分離ダイアフラムは、硬くなって充填流体の熱膨張によって与えられる圧力下では変位することがなくなる。このため、センサダイアフラムは、熱型診断システムによって誘起された充填流体の熱膨張のほぼ全てを吸収する。図8Bに見ることができるように、79°F(約26.1℃)における圧力信号出力Pの変動は、図8A及び図8Bに圧力信号出力Pのピークが示されないほど、95°F(約35℃)及び115°F(約46.1℃)における圧力信号出力Pの変動よりも何倍も大きい。79°F(約26.1℃)における圧力信号出力Pの増加は、95°F(約35℃)又は115°F(約46.1℃)における増加の約35倍大きく、約2.6%である。従って、固着した分離ダイアフラムは、熱的に誘起される圧力信号出力において、固着していない分離ダイアフラムで予測されるものから変化を生じる。従って、図8A及び図8Bは、本発明の熱型診断法を用い、圧力伝送器システムにおいて特定の欠陥又は問題を診断する1つの方法を図示している。
図9A〜図9Fは、圧力センサの様々な診断に対応した圧力信号出力の様々なグラフである。各グラフは、入力された電力と、電源入力に対して圧力センサの半分から出力される圧力出力と、を表示している。当該診断は、センサの残りの半分でも繰り返すことができる。図9Aは、正確に圧力センサを機能させるための加熱装置に入力される電源入力に応答した圧力センサ信号を示している。定電力パルスが、限られた期間のみ、加熱装置に供給される。加熱装置に供給される電力は充填流体に入力される熱として消費され、これにより、温度上昇につれて充填流体の熱膨張が生じる。充填流体の熱膨張は、センサダイアフラムに対する圧力増加を及ぼす。電源入力を停止すると、充填流体内の熱的エネルギーが消散するのに従って、圧力信号が圧力ベースラインに戻る。圧力信号は、センサダイアフラムが検出した圧力の増加及び減衰を示す鋸歯状の信号を生成し、これにより、適正に動くセンサが示されたことになる。
図9Bは、詰まった状態のプロセス流体経路に接続された圧力センサに関しての加熱装置に入力される電源入力に応答する圧力センサ信号を示している。プロセス流体又は何らかの汚染物質が当該システム内で滞留することがある。例えば、一般的に小口径管路であって、プロセス流体のパイプラインを圧力伝送路フランジに連通するインパルスパイプは、油又は他の汚泥で詰まる場合がある。また、当該システム内に氷が堆積し、流路を塞ぐ場合がある。このため、プロセス流体の圧力P1又は圧力P2が圧力伝送器への伝送が妨げられている。このとき、熱的入力による充填流体の膨張は、分離ダイアフラムが詰まりや閉塞のために変位しないで、このような閉塞が存在しない場合よりも、センサダイアフラムをより大きく変位させる。従って、当該充填流体の膨張によって生成される圧力の全ては、センサダイアフラムに伝達されることになる。このため、圧力信号は、同様の電源入力が通常引き起こす信号の上昇(例えば、図9Aに示す)よりも、大きなレベルまで上昇する。従って、予測より大きな鋸歯状の信号は、プロセス流体用の絞り、流路などにおける閉塞をしめすことになる。同様に、予測より大きな信号により、図8A及び図8Bを参照して説明したように、固着した分離ダイアフラムを示すことができる。
図9Cは、破損したセンサダイアフラムを有する圧力センサに関し、加熱装置に入力された電源入力に応答する圧力センサ信号を示している。センサダイアフラム(例えば、センサダイアフラム38)に漏れ口が生じて、圧力センサの半分に設けられた充填流体が、もはや圧力センサの他方半分から密封されていない状態になる可能性がある。具体的には、差圧センサにおいて、センサダイアフラムは、センサの2つの部分に収容された充填流体を隔離している。従って、センサダイアフラムにおける漏れは、充填流体の混合を許容してしまうことになる。このとき、あたかもセンサダイアフラムに穴が存在しないかのように、熱入力による充填流体の膨張は、センサダイアフラムを変位させはじめる。しかしながら、センサダイアフラムの一方側での圧力が増加すると、充填流体については、当該漏れを介してセンサダイアフラムの両側の圧力が均一化されてしまう。従って、圧力信号は、大きくなりはじめることとなるが、漏れを介した充填流体の相互移動が圧力を均一化するために、当該圧力信号は、図9Aに示された対応する予測値よりも下方でピークに達する。漏れが大きくなるほど、センサダイアフラムの変位及び圧力信号の変動は小さくなる。従って、予測値よりも小さい鋸歯状の信号により、センサダイアフラムの破損を示すことができる。
図9Dは、充填流体の量が少ない圧力センサに関し、加熱装置に入力された電源入力に応答する圧力センサ信号を示している。充填流体が測定システムの外側に漏れる可能性がある。この場合、熱入力によって膨張した充填流体は、流体圧システムの外方へと膨張する可能性があり、この結果として、センサダイアフラムが変位しなかったり、又は圧力変動を検出しなかったりする。同様に、流体圧システムにおける充填流体の充填が不十分であって、圧力センサ内に空気が封じ込められている場合には、膨張した充填流体の圧力が増加すると当該空気が圧縮されることになる。更に、分離管内における充填流体の膨張が減少することになる。従って、圧力センサ信号は、依然としてベースラインのままであり、又は無視できるほどにしか変動せず、意味のある圧力増加を何ら示すことがない。従って、加熱装置へのパルス状の電源入力に対応した平坦線状の圧力出力信号により、漏れ又は空気が存在する流体圧システムを示すことができる。プロセス流体の圧力変動によって目視可能な圧力信号変動が得られない場合に、このような平坦線状の圧力出力により、プロセス経路の開放を示すことも可能である。
図9Eは、水素透過された分離ダイアフラムを有する圧力センサに関し、加熱装置に入力された電源入力に応答する圧力センサ信号を示している。圧力伝送器は、本来想定していないようなプロセス制御システム内に組み込まれる場合がある。分離ダイアフラムは、圧力センサの設置の際に、当該分離ダイアフラムと接触することになっているプロセス流体の種別に基づいて選択される。例えば、プロセス流体が水素ガスを含有することがわかっている場合には、金メッキされた分離ダイアフラムが使用される。水素ガスは、標準的なスチール製分離ダイアフラムを透過することができる。水素ガス成分を含むプロセス流体に接触したスチール製分離ダイアフラムは、当該分離ダイアフラムを介して水素ガスを取り込み、当該水素ガスは充填流体によって吸収されることになる。分離管内のガス及び充填流体の量の増加に起因して、分離ダイアフラムは外側にたわみ始める。充填流体が加熱装置から加熱されるにつれて、充填流体は、充填流体内に吸収された水素ガスを圧縮する。水素ガスが存在するため、図9Dを参照して説明したような、充填流体内における空気の存在と同様に、センサダイアフラムは、加熱された充填流体の膨張による圧力変動を示すことがない。従って、圧力センサ信号は、依然としてベースラインのままであり、又は無視できるほどにしか変動せず、意味のある圧力増加を何ら示すことがない。従って、加熱装置へのパルス状の電源入力に対応した平坦線状の圧力出力信号により、水素透過された分離ダイアフラムの存在を示すことができる。
図9Fは、破損した分離ダイアフラムに接続された状態の圧力センサに関し、加熱装置に入力された電源入力に応答する圧力センサ信号を示している。分離ダイアフラム48A、48B等の分離ダイアフラムには、浸食又は機械的損傷に起因した破損が生じる可能性がある。特に、分離ダイアフラムは損傷を受けることにより、充填流体がもはや分離管内に封入されなくなる可能性がある。このような場合に、熱入力による充填流体の膨張は、密閉された体積内で生じることがなく、生成される圧力は損傷した分離ダイアフラムを通じて外に拡散することになる。従って、充填流体は、圧力をセンサダイアフラムに作用させずに、分離ダイアフラムを介して漏れ出てしまい、センサダイアフラムは、圧力増加を検出することがなくなる。従って、圧力センサ信号は、依然としてベースラインのままであり、又は無視できるほどにしか変動せず、意味のある圧力増加を何ら示すことがない。従って、加熱装置へのパルス状の電源入力に対応した平坦線状の圧力出力により、破損した分離ダイアフラムの存在を示すことができる。
図10は、圧力センサの校正検証のためのプロセスを説明するグラフである。図10は、加熱装置への一連の電源入力、及びこれに対応した圧力信号出力の一連の増加を表示している。消費電力W、Wのような電力パルスが、圧力センサモジュール内の加熱装置に供給される。消費電力W、Wは、センサモジュール内の圧力センサが生成する圧力信号出力に圧力信号応答R、Rを誘起する。本発明の熱型診断システムにおける電源入力と、圧力信号出力との間の既知の関係により、結果として生じた圧力信号応答R、Rの大きさの変動は、消費電力W、W大きさの変動に対応するはずである。図7を参照して説明したように、圧力信号応答R、Rの大きさの変動は、本発明の一実施形態において、消費電力W、Wの大きさの変動に対して線形的に変化する。消費電力W、Wの大きさは、例えば、加熱装置内の抵抗の大きさ、及び抵抗に供給される電流の大きさに基づき求められる。従って、既知の電力パルスによる一連の温度変動の変動が誘起されることにより、結果として生じる圧力信号応答R、Rを予測される圧力応答曲線と比較して圧力センサが正確に校正されたことを検証することができる。圧力信号応答R、Rが予測される関係又は曲線と合致しない場合には、圧力センサが校正されていないことが示されることになる。別の実施形態として、電力パルスに起因する温度の大きさは、圧力信号応答R、Rの変動に相互に関連づけるために使用されることができる。
伝送器回路22(図1参照)は、図9A〜図10を参照して説明した検証プロセスを実行するための様々な動作を実行するソフトウェアルーチンを含んでいる。例えば、伝送器回路22は、加熱装置を駆動し、温度センサ89(図2参照)で加熱装置の動作を検証し、加熱装置の駆動に対応した圧力センサ24の出力を検証し、圧力センサ24の出力と温度センサ89の出力とを比較する。当該診断の信頼性を更に向上させるために、温度センサ89は、加熱装置の出力及び動作を監視するために用いられ、一方、温度センサ80は、圧力信号の温度誤差を補正するために、回路基板36に組み込まれている。圧力センサ信号の比較を、温度補正を行う前に検証することができる。例えば、温度センサ80がセンサモジュール28内の温度上昇を検出する前に、加熱装置32A〜32Fからの熱入力が、圧力信号の増加を引き起こす。従って、温度センサ80からの入力に基づいて伝送器回路22が圧力信号の補正を開始する前に、温度センサ89と加熱装置への所定の電源入力とを用いて、圧力センサ24の検証を行うことができる。
伝送器回路22は、プロセス流体の圧力を検出するための圧力センサ24の動作と、圧力センサ24の動作検証のための加熱装置32A〜32Fの動作と、を統合するソフトウェアをも含んでいる。このような検証プロセスは、加熱装置と、当該装置及び他の機能を作動させるために使用される当該ルーチンとにどのように電力を供給するかに応じ、伝送器回路22の所定機能の実行中におけるバックグランド処理として実行されてもよく、又は伝送器回路22の主機能として実行されてもよい。例えば、一実施形態において、圧力伝送器12をオフラインとせずにするように、伝送器回路22から供給される細流電流によって充電されるスーパーキャパシタ又は電池を介して、電力を加熱装置に供給することができる。そのような実施形態において、センサの低圧側にある複数の加熱装置に電流を交互に供給し、ベースラインセンサ信号の誤差範囲に含まれていて圧力伝送器12の主な機能が阻害されることがないような、小さな出力信号を圧力センサ24から生成することができる。伝送器回路22内でプログラム化されたソフトウェアは、信号処理を実行して、圧力信号から上述したようなパターンを推定する。このとき、圧力伝送器12は、オンライン状態が維持され、圧力センサ24の出力を診断する。別の実施形態において、圧力伝送器12はオフラインとなり、電力は一時的に加熱装置又はコンデンサに供給され、診断プロセスが実行される。
伝送器回路22は、熱型診断システムによって生成されるデータの実用性を向上させ、圧力伝送器12を確実に業界標準へ適合させることを確保するためのソフトウェアをも含んでいる。本発明の一実施形態において、伝送器回路22は、熱型診断システムによって生成された診断信号に関連するデータの生成、記録、及び保存することにより、圧力伝送器の性能の変化を監視することできるような資産管理ソリューション(AMS:Asset Management Solutions)ソフトウェアを含んでいる。制御回線16における帯域幅の占有を減少させるために、圧力センサ24の性能変化又は非対称な作動に関し、連続的なストリームの情報ではなく分散したデータを制御室14に伝送することができる。例えば、資産管理ソリューションソフトウェアは、信号振幅、時定数、波形、又は波の対称性のパターンを保存又は伝送することができる。圧力伝送器12によって実施されるこのような検証プロセス及び他の検証プロセスは、安全計装システム(SIS:Safety Instrumented System)と安全故障率(SFF:Safe Failure Fraction)プロトコルを統合するデジタル制御システムに適合したものとすることができる。これにより、圧力伝送器12が故障したときに、認識可能な信号を圧力伝送器12が生成することを検証し、圧力伝送器12の作動状態を制御システムのオペレータが確実に認識することが可能となる。
加熱装置32A〜32Fの動作は、要求があり次第手動で、又は必要に応じて自動で制御することができる。一実施形態において、検証プロセスを実行するために、加熱装置32A〜32Fは、液晶画面26のようなインターフェイスを介して利用者によってその現場で駆動させられる。診断テストが一度開始されると、利用者は、次の作業を何ら実行する必要がなく、加熱装置の不適切な操作を防止すると共に、使用の容易性が増大する。例えば、非常に長い期間にわたる加熱装置32A〜32Fの動作は、意図しない結果に繋がりかねない。センサモジュール28内における過剰な加熱は、例えば、回路基板36の不具合によって、圧力センサ24及び熱型診断システムの精度の劣化を引き起こす可能性がある。別の実施形態においては、加熱装置32A〜32Fの動作開始は、制御回線16を介して制御室14から遠隔で自動的に行われる。伝送器回路22によって診断プロセスが達成された後に、その診断結果は、例えば、制御回線16(図1参照)、又は液晶画面26(図1参照)等を介し、音響報知又は視覚的合図の形式で操作者に伝達される。
本発明の熱型センサ診断システムは、圧力センサ24の動作及び校正の両方を検証するための、簡易で、信頼性があり、正確性を備える方法を提供する。センサの24の動作は、加熱装置32A〜32Fの一つから供給される熱パルスで圧力信号の変動を誘起するだけで診断される。言い替えると、応答圧力信号は、検証システム自体の動作を検証するために用いられることができる。加熱装置32A〜32Fから供給される一連の熱パルスの大きさと、圧力信号の大きさの変動との比較結果を用い、圧力センサ24の校正を評価する。更には、例えば、圧力センサの高圧側及び低圧側での診断を連続して実行することにより高度な診断を行い、図9A〜図9Fを参照して説明したように、1)圧力センサが正確に動作しているか否か、2)圧力センサが校正されているか否か、3)外部の圧力接続部が詰まっているか否か、4)圧力センサが、ダイアフラムの破損、少ない量のオイル、オイル中の空気の存在等に起因する損傷を受けているか否か、を判定することができる。加熱装置32A〜32Dは、充填流体の熱膨張を引き起こして、センサダイアフラム38の変位を生成する。加熱装置32E、32Fは、センサダイアフラム38の変位を生成する第1セル体54A及び第2セル体54Bの歪みを引き起こす。このように、加熱装置32A〜32Fの動作は、センサダイアフラム38によって生成される圧力信号の変動を引き起こす熱パルスを生成する。図11〜図12を参照して、後により詳細に説明される別の実施形態では、加熱装置を用い充填流体の特性を変化させることによって圧力信号を変動させるような熱パルスを生成する。
図11は、7線式の本発明の圧力センサ120の分解図である。圧力センサ120は、第1セル体54A、第2セル体54B、及びセンサダイアフラム38を備えている。第1セル体54Aは、図2の圧力センサ24と同様に、分離管46A、第1電極板52A、第1絶縁体56A及び第1リード線58A、59Aを備えている。第1セル体54Aは、一体化された誤差補正電極122A、及び第1診断ワイヤ124Aを含む一体化された充填流体加熱システムをも備えている。第2セル体54Bは、分離管46B、第2リード線58B、59B、及び第2診断ワイヤ124Bに加え、第1セル体54Aと同様の他の構成部材(図示せず)を備えている。組み立てられる際に、センサダイアフラム38は、第1セル体54A及び第2セル体54Bの周囲に取り付けられるようになっており、更にはリード線126を有している。このようにして、第1セル体54A及び第2セル体54Bは、7本の配線を有する圧力センサ120を形成するように組み立てられる。
圧力を検出するために、圧力センサ120は、圧力センサ24と同様に作動し、充填流体が第1分離管46A及び第2分離管46Bから圧力センサ120内に導入され、センサダイアフラム38の両側にある内部空洞74を充填する。第1セル体54A及び第2セル体54Bのそれぞれの内部の電極板(例えば、第1電極板52A)は、センサダイアフラム38と共に可変静電容量コンデンサを形成する。コンデンサの静電容量は、充填流体がセンサダイアフラム38と電極板との間の距離を変動させることにともなって変動する。分離管46A内の充填流体は、例えば、プロセス流体からの圧力といった外部圧力によって影響を受け、センサダイアフラム38の湾曲に影響を及ぼす。具体的には、センサダイアフラム38の周囲が第1セル体54A及び第2セル体54Bに対して固定されているため、充填流体は、センサダイアフラム38の中央部分の近傍を湾曲させる。しかしながら、センサダイアフラム38は、第1セル体54A及び第2セル体54Bにセンサダイアフラム38を接合することにより生じる端部屈曲モーメントに起因して、必ずしも均一に変形せずに、例えば、放物線状に変形してしまう。例えば、センサダイアフラム38は、依然として実質的に平坦であってもよいが、センサダイアフラム38の降伏モーメント又はクリーピングモーメントが、センサダイアフラム38の端部を曲げ、センサダイアフラム38は第1セル体54Aを横断する方向に平行移動することがある。従って、センサダイアフラム38の位置を診断するための追加的な電極が、センサ120に設けられている。例えば、誤差補正電極122Aは、第1セル体54A上に配置され、センサダイアフラム38の変位を監視するための追加的な基準点を与える追加的な電極を備えている。第1電極板52A及び誤差補正電極122Aのぞれぞれは、開口76Aを通って延びている第1リード線58A、59Aを介して回路基板36(図2参照)に接続されている。同様に、センサダイアフラム38は、リード線126を介して回路基板36に接続されている。第1リード線58A、59A及びリード線126は、静電容量信号をセンサ120の外部及び伝送器回路22(図1参照)の内部に伝送するために用いられる。伝送器回路22は、第1電極板52A及び誤差補正電極122Aの応答に基づいて誤差補正演算を行ってセンサダイアフラム38の位置を変位させるためのソフトウェア及びアルゴリズムを含んでいる。本発明の一実施形態において、誤差補正電極122Aは、SATURN(商標)電極からなる。当該電極の更なる説明及び様々な実施形態は、上述したフリック(Frick)等の米国特許第6295875号明細書に記載されている。しかしながら、本発明の圧力センサ120は、圧力センサ120で熱型診断を実施するための一体化された充填流体加熱システムを含んでいる。本実施形態において、圧力センサ120は、第1電極板52Aから開口76Aを介して延びて回路基板36に接続されている第1診断ワイヤ124Aを第1セル体54A内に含んでおり、第1電極板52A及び誤差補正電極122Aの動作に影響を与えることがない。
図12は、図11の圧力センサ120を示す概略図であって、誤差補正電極122Aに接続されたリード線59Aと、第1電極板52Aに接続された第1リード線58A及び第1診断ワイヤ124Aと、の配置を図示している。第1診断ワイヤ124Aは、第1電極板52Aに電力パルスを供給するために、選択的に動作させられる。具体的には、第1電極板52Aの抵抗発熱を引き起して圧力センサ120の熱型診断を実行可能とすべく、第1リード線58A及び第1診断ワイヤ124A間に電圧が印可される。圧力センサ120内における第1電極板52Aの直接加熱は、いずれもが圧力センサ120の機能診断のために使用することができる、実際の信号及び擬似的な信号の両方の圧力信号を生成する。
第1絶縁体56Aの原材料は、例えば、ガラス等の絶縁体材料のブロックである。当該絶縁体ブロックは、研削工程により、圧力センサ120内で使用するためのカップ状の円盤に仕上げられる。絶縁体ブロックは、圧力センサ120及び熱型診断システムの動作に用いられるリード線を含有するように加工される。具体的には、第リード線58A、59A及び第1診断ワイヤ124Aは、当該絶縁体ブロックを完全に貫通するように、当該絶縁体ブロック内に埋め込まれる。第1診断ワイヤ124Aは、第1電極板52Aに電荷を供給するのに適した任意のワイヤからなる。従って、第1診断ワイヤ124Aは、第リード線58A、59Aを生成するために使用されるのと同一材料からの製造が可能である。第1リード線58A、59A及び第1診断ワイヤ124Aの第1端部は、図2に示したように、最終的に回路基板36に接続され、一方、第2端部は、最終的に第1電極板52A及び誤差補正電極122Aに接続されている。当該絶縁体ブロックを削って内部空洞74(図11参照)を形成する際に、第リード線58A、59A及び第1診断ワイヤ124Aの第2端部は、第1絶縁体56Aと同一平面を形成するために先端が切り取られる。第1電極板52Aは、例えば、蒸着クロム等の導電性被覆材料を備えている。当該導電性被覆材料は、内部空洞74を形成する第1絶縁体56Aの表面上に堆積される。従って、第1リード線58A及び第1診断ワイヤ124Aは、第1電極板52Aに電気的に接続されている。これにより、低コストの一体化された加熱素子が、既存の電極製造方法の使用により提供される。
圧力センサ120の製造においては、どのセンサでも、第1リード線58Aと第2診断ワイヤ124Aとの距離dがほとんど一定となるように、第1電極板52A上における第1リード線58Aに対する第1診断ワイヤ124Aの正確な配置が要求される。第1電極板52A及び第1リード線58Aの接合箇所と、第1電極板52A及び第1診断ワイヤ124Aの接合箇所と、の間の距離dが抵抗の大きさ、及び電力パルスが第1リード線58Aと第1診断ワイヤ124Aとの間に印可される際に生じる熱を決定する。センサ毎の距離dをほとんど一定にすることにより、標準化されたハードウェア及びソフトウェアを用いて、本診断プロセスを実行することができる。別の実施形態として、第1診断ワイヤ124Aを、誤差補正電極122Aに接続することにより、第1リード線59Aの組合せで、診断用電力パルスが、誤算補正電極122Aに印可されるようにしてもよい。更に別の実施形態においても、第1診断ワイヤ124A及び第2診断ワイヤ124Bが、第1電極板52Aとは異なる抵抗発熱素子に接続されてもよい。例えば、抵抗が、第1絶縁体56Aの内部に埋め込まれてもよく、第1絶縁体56A上に設けられてもよい。いずれの実施形態においても、圧力センサ120内に配置される抵抗発熱素子の両端への電力パルスの印可は、圧力センサ120内の充填流体の加熱を引き起こす抵抗発熱を生じさせる。充填流体の加熱は、図1〜図10を参照して説明したように、実際の圧力信号を生成する充填流体の熱膨張を引き起こし、圧力センサ120での熱型診断を可能とする。圧力センサ120の電極体間の充填流体の局部加熱は、診断用の圧力信号を生成して本発明の熱型診断を実行する際に、付加的な利点がある。
圧力センサ120内への加熱素子の直接的な配置は、加熱する充填流体の割合を拡大する。例えば、第1電極板52Aは、圧力センサ120内の充填流体に直接的に接触している。従って、圧力センサ24の外部にある充填流体のごく一部と接するような加熱装置32A〜32Cと圧力センサ24とを用いる伝送器と比べ、第1電極板52Aは、圧力センサ120を用いた伝送器にある充填流体全体の大部分と熱伝導が可能となる。上述したような加熱する充填流体の割合の拡大に加えて、第1電極板52Aは、充填流体の加熱効率を高めることができる。具体的には、分離管46A又は充填管50A及びその中の充填流体を加熱するのに必要な熱と比べて、第1電極板52Aからなる蒸着層の温度上昇を生じさせるには、少しの熱で十分である。その上、第1電極板52Aは、ガラス又はその他の絶縁性の高い材料からなる第1絶縁体56A上に設けられるため、生じた熱が第1セル体54A内で消散することはなく、そのほとんどが充填流体に伝達される。
圧力センサ120の場合、加熱装置から圧力センサ24内への熱伝達における効率の悪さは改善されている。このような熱伝導効率の向上は、診断の再現性を向上し、更には診断実行時の消費電力を削減する。圧力センサ24内における充填管50A、分離管46A、分離層である分離スリーブ100(図4A参照)、及びこれらの内部にある充填流体の加熱は、充填流体の加熱に更なる変化要素を追加する。従って、電圧入力と誘起される圧力信号出力との関係を理由付ける上で必要となる追加的な要因が存在する。圧力センサ120の加熱装置を用いる場合の様に、充填流体をより直接的に加熱することで、これらの追加的な要因の一部は排除される。同様に、第1診断ワイヤ124A及び第2診断ワイヤ124Bによって得られる加熱効率の向上により、充填流体の温度の上昇を起こすために加熱する必要がある部品がより少なくなるので、診断を実行するために要求される電力が低減される。従って、例えば、図5の回路106で行われるような、制御回線からの電力補集が容易に達成される。言い替えると、同じ量の消費電力で、第1診断ワイヤ124A及び第2診断ワイヤ124Bの当該加熱効率性により、圧力センサ120をより高い温度に到達させることができる。これにより、充填流体の熱膨張がより大きくなり、より硬質のセンサダイアフラムを変位させることが可能となる。従って、高レンジの圧力伝送器でも使用できるように、センサダイアフラム38の剛性を増加させることができる。
圧力センサ120内での加熱装置の配置は、充填流体の迅速な加熱も達成する。第1診断ワイヤ124Aにより、第1電極板52Aは、第1電極板52Aとセンサダイアフラム38との間の内部空洞74(図11参照)内の充填流体の迅速な加熱を可能にする。このようなことは、過熱に関連する問題を避けるだけでなく、迅速な診断結果を得るためにも有効である。上述したように、過熱は回路基板36の不要な加熱も引き起こす。更に、圧力センサ24(図2参照)内の充填流体をゆっくりと加熱することにより、一方のセル体から他方のセル体に熱が伝導してしまい、最終的には圧力センサ24内での熱平衡が生じて、及び熱型診断信号がいずれも消滅してしまう。従って、圧力センサ120内での第1電極板52Aの直接的な加熱は、センサダイアフラム38の両側の充填流体間の急速且つ急峻な圧力差を生成し、これによってより正確な熱型診断の実施が可能になる。
圧力センサ120内の加熱装置の配置は、2つの本質的な安全性の懸念も緩和する。具体的には、図4Aに示したような、充填管50Aの分離及び絶縁を行う必要がなくなる。先ず、分離層である分離スリーブ100は、伝送器の外側で接地される充填管50Aから加熱コイル98を分離するために設けられ、火花のような火炎発生の可能性を防止している。次に、絶縁層102は、露出した充填管50Aの表面が限界温度を越えないようにするために設けられ、熱に関する火炎発生を防止している。第1セル体54A内に第1診断ワイヤ124Aが既に内在化されていることにより、熱源を更に分離し且つ絶縁する必要がなくなる。
圧力センサ120の電極板間の充填流体の局所加熱により、本発明の熱型診断が使用可能となるセンサの適用範囲を拡大するような擬似圧力信号を生成することが可能となる。式(1)を参照して上述したように、第1電極板52Aとセンサダイアフラム38との間の静電容量は、電極間の距離X、及び充填流体の誘電率εの2つ変数に依存する。従って、静電容量信号から導き出される圧力信号の変動は、距離Xの変動に基づくという第1の要素、及び充填流体の誘電率εの変動に基づくという第2の要素の2つの要素を有している。第1の要素は、センサダイアフラム38の位置の物理的変動から直接的に生じる、圧力の実際の変動を示す。このような圧力変動は、充填流体の熱膨張によるセンサダイアフラム38の圧力増加によって引き起こされうる。第2の要素は、誘電率εの実際の変動を示すものであり、センサダイアフラム38への変位又は圧力変動を必要としない。従って、当該誘電率εの変動は擬似的な圧力変動として考えられうる。
圧力センサ120内に加熱装置を配置することで生じる、センサダイアフラム38と第1電極板52Aとの間の充填流体の局所加熱は、距離X及び誘電率εの両方の変動を生じさせる。例えば、圧力センサ120の第1セル体54A内の充填流体が第1診断ワイヤ124Aによって加熱される場合に、センサダイアフラム38は、充填流体の熱膨張によって第1電極板52Aから離れることになり、第1電極板52Aとセンサダイアフラム38との間の静電容量の減少が引き起こされる。従って、第1電極板52Aとセンサダイアフラム38との間の静電容量の変動は、圧力センサ120によって検出される実際の圧力変動を正確に示す。第1セル体54Aの内部的な加熱は、充填流体の温度の上昇、及び当該温度上昇に対応する静電容量εにより、静電容量を更に小さくする。従って、第1電極板52Aとセンサダイアフラム38との間の静電容量の変動は、圧力センサ120によって検知された擬似的な圧力変動を示す。従来型の圧力センサは、実際の圧力変動と、圧力センサの静電容量の変動に基づくだけの擬似的な圧力変動とを区別することができない。本発明の一実施形態は、静電容量型の圧力センサの動作を検証するために、制御された擬似的な圧力信号を活用している。
擬似的な圧力信号は、センサダイアフラム38の変位を必要としない。従って、擬似的な圧力信号は、硬質のダイアフラムを有する圧力センサの診断に有効である。加熱装置90、96(図3及び図4参照)による加熱は、圧力センサ24の外部であって分離管46A又は充填管50Aの内部にある充填流体の膨張を引き越して、圧力センサ24内の充填流体に影響を与える。圧力センサの外部の充填流体の体積膨張によるセンサダイアフラム38の位置の変動は、センサダイアフラム38の剛性が比較的に低いような低レンジの圧力センサにおいて効果がある。しかしながら、高レンジの圧力センサにおいては、センサダイアフラム38の剛性により、加熱装置90又は96によって生じる充填流体の体積のわずかな変動は、センサダイアフラム38の位置に影響を与えるほど十分に大きい圧力変動を発生可能なものとはならない。更には、加熱装置90又は加熱装置96から分離管46A又は充填管50A内に加えられる熱は、第1電極板52Aとセンサダイアフラム38との間の充填流体に伝達されることはなく、これにより、擬似的な圧力信号が生成されることはない。しかしながら、第1診断ワイヤ124Aの場合には、第1電極板52Aとセンサダイアフラム38との間の充填流体を直接的に加熱するように加熱装置が配置されていることから、センサダイアフラム38の剛性にかかわらず検出されうる擬似的な圧力信号が生成される。
第1診断ワイヤ124Aへの既知の熱入力又は電気入力は、誘電率の変動に関連付けられることができる。このとき当該誘電率の変動は、既知の擬似的な圧力信号を測定して、圧力センサ120の動作の診断するために使用することができる。誘電率εと温度との関係は、一般に知られ、又はそのときの目的に応じて定めることができる。例えば、シリコーンオイルの誘電率は、主として充填流体の膨張、即ち密度減少に起因し、温度上昇に対して線形的に減少し、単位体積あたりの充填流体の分極が低下する。第1セル体54Aに配置された温度センサを使用して、第1電極板52Aへの熱入力を監視することができる。実際の圧力信号の大きさは、センサダイアフラム38の位置と相関関係により、一方、擬似的な圧力信号の大きさは、誘電率εと相関関係にある。実際の圧力信号及び擬似的な圧力信号は、マイクロコントローラ又は特定用途向けの集積回路の使用により、互いに分離されることができる。別の実施形態において、擬似的な圧力信号は、圧力センサの一側を加熱して、及び他側の圧力変動を測定することにより、実際の圧力信号から分離されることができる。第1診断ワイヤ124Aを備える加熱装置の動作は、圧力センサ24に対して説明した内容と同様の方法で電力が供給され、且つ制御される。
加熱装置及び診断プロセスの使用は、静電容量型圧力センサ及び平面実装型差圧センサに関して説明したが、本発明の熱型診断システムは、他のプロセス制御センサ及び器具において使用されてもよい。例えば、他の油圧型圧力センサ及びインラインプロセス伝送器に、本発明の熱型診断システムを用いることも可能であり、以下において図13及び図14を参照して説明する。更には、リモートシールシステムは、本発明の熱型診断システムを含んでもよく、以下において図15及び図16を参照して説明される。
図13は、歪みゲージ圧力センサ130及び本発明の熱型診断システムを有するインライン圧力伝送器のセンサモジュール128の概略図である。センサモジュール128は、センサヘッダー131、ハウジング132、プロセス接続部134、分離ダイアフラム136、分離管138、充填管140、及び大気管142を備えている。センサモジュール128は、図1〜図10に関して説明した内容と同様の熱型診断を実行するための、加熱素子からなる加熱装置144A、144B、144C、及びこれらに対応するリード線146A、146B、146Cをも含んでいる。ハウジング132は、歪みゲージ圧力センサ130とプロセス流体との接続、及び歪みゲージ圧力センサ130と伝送器電子回路との接続をするための手段を提供する。例えば、プロセス接続部134は、図1の接続部39Aのような、プロセス管と接続するための雌ねじを有するコネクタを備えている。同様に、ハウジング132は、図1の電子機器ハウジング30等の電子機器ハウジングに接続される雄ねじを含んでいる。電子機器ハウジングの内部において、歪みゲージ圧力センサ130は、例えば回路基板36(図1参照)等の回路基板にリード線147を介して接続されている。これにより、センサモジュール128は、制御ループ及び電子機器と通信を行い、圧力検出プロセスが電気的に実行されると共に、制御室又はローカルディスプレイで監視することができるようになっている。
プロセス接続部134は、分離ダイアフラム136がプロセス流体と直接的に接触して配置されることにより、歪みゲージ圧力センサ130を用いてプロセス流体の絶対圧力又はゲージ圧力を検出できるように構成されている。分離管138は、充填流体を介して圧力P3を分離ダイアフラム136から歪みゲージ圧力センサ130に伝達する中空管から構成されている。これによって、プロセス流体の絶対圧力を測定することができる。しかしながら、センサモジュール128は、歪みゲージ圧力センサ130を大気圧力P4にさらし、プロセス流体のゲージ圧力が実際に測定されるようにするための大気管142を含んでいる。分離管138の両端のそれぞれは、センサヘッダー131及び分離ダイアフラム136によりシールされている。従って、充填流体は、分離ダイアフラム136と歪みゲージ圧力センサ130内の可撓性部材との間に閉じこめられている。充填管140は、充填流体を分離管138内に導入することができるように、センサヘッダー131から延びた中空管によって構成されている。充填管140は、圧力センサ24(図2参照)の充填管50Aと同様に、充填及び端部圧着が行われ、分離ダイアフラム136と歪みゲージ圧力センサ130とを流体的に結合している。分離ダイアフラム136は、分離管138中の充填流体を介してプロセス流体から歪みゲージセンサ130に圧力を伝達するように構成された可撓性部材を備えている。プロセス流体からの圧力は分離ダイアフラム136を変位させ、このときの当該分離ダイアフラム136の変位によって分離管138内の充填流体が移動する。この際、充填流体は、歪みゲージ圧力センサ130内の可撓性部材を変位させる。歪みゲージ圧力センサ130内の可撓性部材の変位は、加熱装置144A、144B、144Cのうちの少なくとも1つによる充填流体の加熱によっても生じる。
加熱装置144A〜144Bは、図3及び図4を参照して説明した抵抗又はコイル等の抵抗加熱装置を備えており、充填流体を加熱するために歪みゲージ圧力センサ130の周囲に適切に配置されている。加熱装置144Cは、充填管140に配置され、充填管140から歪みゲージ圧力センサ130内に侵入する充填流体を加熱するように構成されている。加熱装置144Cは、加熱装置32A、32Bが圧力センサ24(図2参照)の充填管50A、50Bを加熱する方法と同様の方法によって充填流体を加熱する。加熱装置144Bは、分離管138に配置され、分離管138から歪みゲージ圧力センサ130内に侵入する充填流体を加熱するように構成されている。加熱装置144Bは、加熱装置32C、32Dが圧力センサ24(図2参照)の分離管46A、46Bを加熱する方法と同様の方法によって充填流体を加熱する。加熱装置144Aは、センサヘッダー131に配置され、センサヘッダー131から歪みゲージ圧力センサ130内に侵入する充填流体を加熱するように構成されている。別の実施形態において、加熱装置144Aは、加熱装置32E、32Fが圧力センサ24(図2参照)の第1セル体54A及び第2セル体54Bを歪ませる方法と同様の方法により、センサヘッダー131を加熱して歪めるように構成されている。更なる別の実施形態において、加熱装置144Aは、第1診断ワイヤ124A及び第2診断ワイヤ125Bがセンサ120内(図11及び図12参照)の充填流体を加熱する方法と同様の方法により、歪みゲージ圧力センサ130内の充填流体を直接的に加熱するように構成されている。リード線146A〜146Cは、例えば回路基板36(図2参照)等の回路基板に接続するために構成され、これによって、本発明の熱型診断が実行されうる。
図14は、図13のセンサヘッダー131内の可撓性歪みゲージ148の概略図であり、これを参照しつつ歪みゲージ圧力センサ130の動作上に対する加熱装置の影響を説明する。可撓性歪みゲージ148は、リード線147、支持層149、可撓性部材150、歪みゲージ素子152、被覆部154、穴156、及び圧力ポケット158を備えている。支持層149は、硬い基板部材からなり、支持層149上には可撓性部材150が形成されている。可撓性部材150は、充填流体からの圧力P3が加えられた状態で曲がる基板からなる。可撓性部材150は、当該可撓部材150が2方向に湾曲できるように、支持層149との接触面に沿って圧力ポケット158を備えている。穴156は、大気圧力P4が圧力ポケット158内で可撓性部材150に作用することができるように、支持層149に設けられている。従って、可撓性部材150は、圧力P3が大気圧力P4に対して変動すると、湾曲することになる。
歪みゲージ素子152は、可撓性部材150の表面に沿って設けられ、分離管138(図13参照)内の充填流体に接している。歪みゲージ素子152は、産業界で知られているような任意の従来型の歪みゲージセンサ素子からなる。例えば、歪みゲージ素子152は、様々な実施形態としてホイートストンブリッジ、圧電素子、薄膜回路、又は半導体型歪みゲージとすることができる。歪みゲージ素子152は、可撓性部材150の表面に貼り付けられている。従って、可撓性部材150が充填流体からの圧力の印可によって湾曲すると、歪みゲージ素子152は伸縮する。例えば、圧力P3が増加すると、可撓性部材150は、圧力ポケット158に向けてより凸状になり、歪みゲージ素子152は、凹状になる。従って、歪みゲージ素子152は圧縮され、歪みゲージ素子152の表面はより小さくなる。歪みゲージ素子152の表面が減少することにより、歪みゲージ素子152の抵抗値も減少する。歪みゲージ素子152は、回路基板36及び伝送器回路22(図1参照)に接続されたリード線147に接続されている。従って、従来から知られているように、歪みゲージ152の抵抗値を可撓性部材150にかかる圧力と相互に関連づけることができる。
本発明の加熱装置144A〜144Cは、充填流体を熱膨張させて、撓性部材150に作用する圧力P3を増加させるために使用される。例えば、加熱装置144A(図13参照)を、可撓性部材150に隣接してセンサヘッダー131に配置し、歪みゲージ素子152の近傍の充填流体を加熱するようにしてもよい。しかしながら、別の実施形態において、加熱装置は、可撓性部材150内に直接的に組み込まれてよく、これにより、充填流体はより直接的に加熱される。いずれかの実施形態において、加熱装置は、充填流体の体積を熱膨張させ、歪みゲージ152において誘起される歪みに影響を与えるために使用される。歪みの変動は、センサ両端の抵抗値の変動として、伝送器回路22(図1参照)によって検出される。抵抗値の変動は、最終的に、加熱装置から発生した熱量に関連づけられるため、本発明の熱型診断は、図1〜図10に関して説明したようにして、実施されることができる。
図15は、本発明の熱型診断システムとともに使用する加熱装置162A、162Bを有しているリモートシールシステム160を示している。リモートシールシステム160は、キャピラリ管164A、164Bを介して、圧力伝送器12のプロセスフランジ40に接続されている。キャピラリ管164A、164Bは、リモートシールアセンブリ168A、168Bを使用してプロセス流体容器166に接続されている。リモートシールアセンブリ168A、168Bは、プロセス流体容器166内のプロセス流体172と接触している分離ダイアフラム170A、170Bを含んでいる。キャピラリ管164A、164Bは、コネクタ44A、44Bを介してプロセスフランジ40に接続されている。伝送路42A、42Bは、プロセスフランジ40を貫通して延びている。キャピラリ管164A、164Bは、一般的に可撓性の被覆材料で被覆されたスチール管からなり、プロセスフランジ40とリモートシールアセンブリ168A、168Bとの間の強固且つ密封された接続を提供する。キャピラリ管164A、164B及び伝送路42A、42Bは、分離管46A、46B内にセンサ充填流体が存在することと同様に、リモートシールシステムの作動液が充填されている。従って、プロセス流体172の圧力P1、P2は、それぞれ、作動液を介して、分離ダイアフラム170A、170Bから圧力伝送器12の分離ダイアフラム48A、48Bへ伝達される。これにより、分離管46A、46B内の充填流体は、圧力センサ24のセンサダイアフラム38の位置を制御する。加熱装置162A、162Bは、キャピラリ管164A、164B内の作動液の膨張により、制御されるセンサダイアフラム38の変位に影響を与え、圧力センサ24内の充填流体の物理的変動を引き起こすために使用される。当該物理的変動は、圧力センサ24及びリモートシールシステム160の両方の動作を検証するために使用される。本実施形態において、加熱装置162Aはリモートシールアセンブリ168Aの近傍のキャピラリ管164Aに、加熱装置162Bはリモートシールアセンブリ168Bの近傍のキャピラリ管164Bに設けられている。しかしながら、別の実施形態において、加熱装置162A、162Bは、プロセスフランジ40のより近くに設置されている。いずれの実施形態においても、加熱装置162A、162Bは、リード線173A、173Bを介し、独立して圧力伝送器12に接続され、本発明の熱型診断法を実行するために必要な抵抗発熱を生じさせるための電力が供給される。更なる実施形態において、加熱装置は、図16を参照して説明するように、キャピラリ管の束の内部に組み込まれ、キャピラリ管の長手方向に沿って加熱を行う。
図16は、キャピラリ管176、加熱ケーブル178、及び絶縁被覆部180を有するキャピラリ管システム174の一部を切り取った状態を示している。キャピラリ管システム174は、図15のリモートシールシステム160で熱型診断法を実施するために使用される束ねられたキャピラリ管加熱システムを備えている。図15のキャピラリ管164Aと類似するキャピラリ管176は、可撓性スチールキャピラリ管182を収容した可撓性スチールキャピラリ管被覆部181を備えている。可撓性スチールキャピラリ管182は、コネクタ44A、44Bのそれぞれを使用して、リモートシールアセンブリ168A又はリモートシールアセンブリ168Bとプロセスフランジ40との間の密封接続を行う。可撓性スチールキャピラリ管被覆部181は、柔軟性を保持しつつ可撓性スチールキャピラリ管182を保護する。加熱ケーブル178は、電気的絶縁性被覆部で包囲された抵抗発熱ワイヤを備えている。加熱ケーブル178は、絶縁被覆部180の内部において可撓性スチールキャピラリ管被覆部181に沿って、リモートシールシステム160の全長にわたって延びている。加熱ケーブル178は、リード線を介して伝送器回路22に独立して接続されており、加熱ケーブル178の加熱に必要な電力が供給される。加熱ケーブル178は、キャピラリ管176のほぼ均一な加熱を提供し、これによって、可撓性スチールキャピラリ管182の中に含まれる充填流体の全体積が膨張し、リモートシールアセンブリ168及びプロセス伝送器の両方の分離ダイアフラムを変位させる。例えば、キャピラリ管システム174を、リモートシールアセンブリ168A及びプロセスフランジ40に接続し、加熱ケーブル178が熱膨張によってキャピラリ管182内の圧力を上昇させたときに、分離ダイアフラム170A及び分離ダイアフラム48Aの両方を変位させることが可能である。本発明に従って熱型診断法を実行することにより、センサダイアフラム38の位置の変動に対応した応答に基づいて、分離ダイアフラム48A及び分離ダイアフラム170Aの動作を検証することができる。絶縁被覆部180は、絶縁層184及び保護被覆186を備えている。絶縁層184は、キャピラリ管システム174からの放熱を防ぐことにより、キャピラリ管176の周りに熱を集中させる熱絶縁材料(すなわち、断熱材料)からなる。保護被覆186は、キャピラリ管176、加熱ケーブル178及び絶縁層184の集合形態を維持し、更にはキャピラリ管システム174の損傷を防ぐ、例えば、高分子塗膜等のスリーブを備える。本発明の一実施形態において、キャピラリ管システム174は、リモートシールシステムにおける凍結又は他の予期せぬ温度変化を防ぐために一般的に使用される、市販されたキャピラリ管加熱システムを備えている。例えば、本発明の一実施形態において、キャピラリ管システム174は、例えば、ミズーリ州のセントルイスにあるオブライエン社から入手できるTRACEPAK(登録商標)システムのような市販された管の束を備えている。当該束は、本発明の熱型診断法を実行するための圧力パルスを生成するために使用される。
好ましい実施形態を参照して本発明を説明したが、当業者は、本発明の要旨と範囲から逸脱することなく、形状及び詳細な構成を変更可能であることを認識するであろう。

Claims (64)

  1. プロセス変数を測定するためのプロセス伝送器であって、
    産業プロセスのプロセス変数を測定してセンサ信号を生成するセンサを備えるセンサモジュールと、
    前記センサモジュールに組み合わされ、熱パルスを生成して前記センサ信号の生成に影響を及ぼす加熱装置と、
    前記センサ及び前記加熱装置に接続された伝送器回路と、を有し、
    前記伝送器回路は、前記熱パルスに起因する前記センサ信号の変動を測定することによって前記センサの動作を検証することを特徴とするプロセス伝送器。
  2. 前記センサモジュールは、
    前記センサを収容するハウジングと、
    前記センサ内に設けられ、その位置が前記センサ信号に対応する可撓性センサ素子と、
    前記ハウジングの外部に配置された分離ダイアフラムと、
    前記可撓性センサ素子と前記分離ダイアフラムとを接続する分離管と、
    前記分離管内に配置され、前記プロセス変数の大きさに基づいて前記可撓性センサ素子の位置に影響を与える充填流体と、を有することを特徴とする請求項1に記載のプロセス伝送器。
  3. 前記加熱装置から供給される前記熱パルスは、前記充填流体の温度を上昇させることを特徴とする請求項2に記載に記載のプロセス伝送器。
  4. 前記センサは、第1蓄電板を有するセル体を備え、
    前記可撓性センサ素子は、前記第1蓄電板に隣接して前記セル体に結合され、可変蓄電板として機能する可撓性ダイアフラムを備えることを特徴とする請求項3に記載のプロセス伝送器。
  5. 前記加熱装置から供給される前記熱パルスは、前記第1蓄電板と前記可撓性ダイアフラムとの間の静電容量を変動させることを特徴とする請求項4に記載のプロセス伝送器。
  6. 前記加熱装置は、前記センサの前記セル体の外部に配置された抵抗発熱素子を備えることを特徴とする請求項5に記載のプロセス伝送器。
  7. 前記加熱装置から供給される前記熱パルスは、前記充填流体の体積を変化させ、前記可撓性ダイアフラムの位置の変動を誘起し、前記第1蓄電板と前記可撓性ダイアフラムとの間の前記静電容量を変動させることを特徴とする請求項6に記載のプロセス伝送器。
  8. 前記加熱装置は、前記分離管の一部分の周囲に配置された分離スリーブと、前記分離スリーブの周囲を覆う巻線コイルと、前記巻線コイルの周囲を覆う絶縁スリーブと、を備えることを特徴とする請求項7に記載のプロセス伝送器。
  9. 前記加熱装置は、前記分離管の外周を囲むように配置された複数の抵抗を備えることを特徴とする請求項7に記載のプロセス伝送器。
  10. 前記加熱装置は、前記分離管内に配置されて、前記充填流体と接する加熱素子を備えることを特徴とする請求項7に記載のプロセス伝送器。
  11. 前記加熱装置は、前記センサの前記セル体の内部に配置された抵抗発熱素子を備えることを特徴とする請求項5に記載のプロセス伝送器。
  12. 前記加熱装置から供給される前記熱パルスは、前記充填流体の誘電率の値を変動させ、前記第1蓄電板と前記可撓性ダイアフラムとの間の前記静電容量を変動させることを特徴とする請求項11に記載のプロセス伝送器。
  13. 前記加熱装置は、前記第1蓄電板及び伝送器電子機器に接続された第1リード線と、前記第1蓄電板及び前記伝送器電子機器に接続された第2リード線と、を備え、
    前記伝送器電子機器は、前記第1及び第2のリード線の両端に電圧を印可して前記第1蓄電板の抵抗発熱を生じさせるように構成されていることを特徴とする請求項12に記載のプロセス伝送器。
  14. 前記可撓性センサ素子は、歪みゲージからなることを特徴とする請求項3に記載のプロセス伝送器。
  15. 前記加熱装置から供給される前記熱パルスは、前記歪みゲージ内の歪みを変動させることを特徴とする請求項14に記載のプロセス伝送器。
  16. 前記熱パルスは、前記充填流体の体積を変化させて前記歪みゲージの位置の変動を誘起することを特徴とする請求項15に記載のプロセス伝送器。
  17. 前記加熱装置から供給される前記熱パルスは、前記可撓性センサ素子の位置の変動を引き起こすことを特徴とする請求項2に記載のプロセス伝送器。
  18. 前記加熱装置から供給される前記熱パルスは、前記充填流体の体積を変動させて前記可撓性センサ素子の位置の変動を誘起することを特徴とする請求項17に記載のプロセス伝送器。
  19. 前記センサは、第1蓄電板を備えるセル体を有し、
    前記可撓性センサ素子は、前記第1蓄電板に隣接して前記セル体に結合され、可変蓄電板として機能する可撓性ダイアフラムを備えることを特徴とする請求項18に記載のプロセス伝送器。
  20. 前記可撓性センサ素子の位置の変動は、前記第1蓄電板と前記可撓性ダイアフラムとの間の静電容量の変動を引き起こすことを特徴とする請求項19に記載のプロセス伝送器。
  21. 加熱装置から供給される熱パルスは、前記セル体の熱膨張を引き起こして、前記可撓性センサ素子の変位を生成することを特徴とする請求項17に記載のプロセス伝送器。
  22. 前記可撓性センサ素子は、歪みゲージからなることを特徴とする請求項21に記載のプロセス伝送器。
  23. 前記加熱装置は、抵抗及びコイル巻線からなる群から選択された加熱抵抗素子を備えることを特徴とする請求項2に記載のプロセス伝送器。
  24. 前記加熱装置に電力を供給するための電池を更に有することを特徴とする請求項2に記載のプロセス伝送器。
  25. 前記可撓性センサ素子は、可撓性蓄電板及び歪みゲージからなる群から選択されることを特徴とする請求項2に記載のプロセス伝送器。
  26. 前記伝送器回路は、前記熱パルスに基づいて予側圧力信号を生成し、前記予測圧力信号と前記センサ信号とを関連付けて、前記センサの校正を検証することを特徴とする請求項2に記載のプロセス伝送器。
  27. 前記加熱装置に電力を供給するための電力生成回路を更に有し、
    前記電力生成回路は、前記加熱装置に供給する電力を蓄えるためのコンデンサと、前記コンデンサ及び前記加熱装置へ流れる電流を調整するための複数のスイッチと、を備えることを特徴とする請求項26に記載のプロセス伝送器。
  28. 前記コンデンサは、スーパーキャパシタからなることを特徴とする請求項27に記載のプロセス伝送器。
  29. 前記伝送器回路は、前記伝送器回路から連続的に電流を供給して前記コンデンサを充電し、前記コンデンサに蓄えられた電荷を前記加熱装置に供給して前記熱パルスを生成するように構成されていることを特徴とする請求項27に記載のプロセス伝送器。
  30. 前記伝送器回路は、前記伝送器回路から供給される期間限定の電流を供給して前記コンデンサを充電し、前記コンデンサに蓄えられた電荷を前記加熱装置に供給して前記熱パルスを生成するように構成されていることを特徴とする請求項27に記載のプロセス伝送器。
  31. 前記伝送器回路は、プロセス制御回線にオンラインで処理中にバックグランド処理として、前記センサの動作を検証する動作を行うことを特徴とする請求項26に記載のプロセス伝送器。
  32. 前記伝送器回路は、プロセス制御回線からオフラインとなっている間に、前記センサの動作を検証する動作を行うことを特徴とする請求項26に記載のプロセス伝送器。
  33. 前記加熱装置に隣接して配置され、前記加熱装置の熱出力を監視する温度センサを更に有することを特徴とする請求項26に記載のプロセス伝送器。
  34. 前記加熱装置は複数であることを特徴とする請求項26に記載のプロセス伝送器。
  35. 前記伝送器回路は、複数の前記加熱装置に交互に電力を供給することにより、前記熱パルスによって生成された誤差を相殺することを特徴とする請求項34に記載のプロセス伝送器。
  36. 前記伝送器回路は、前記熱パルスに対応したセンサ信号の欠損、又は当該センサ信号が無視しうる程度のものであることを検出した場合に、前記分離管内の前記充填流体の不足、前記分離管内への空気の混入、前記分離ダイアフラムにおける水素の透過、又は前記分離ダイアフラムの破損を診断することを特徴とする請求項26に記載のプロセス伝送器。
  37. 前記伝送器回路は、前記熱パルスに対応して生成されたセンサ信号が前記予測圧力信号より大きいことを検出した場合に、プロセス流路の詰まりを診断することを特徴とする請求項26に記載のプロセス伝送器。
  38. 前記伝送器回路は、前記熱パルスに対応して生成されたセンサ信号が前記予測圧力信号より小さいことを検出した場合に、可撓性センサ素子の破損を診断することを特徴とする請求項26に記載のプロセス伝送器。
  39. 前記分離ダイアフラムから延びて第1端部を備えるキャピラリ管と、前記キャピラリ管の第2端部に配置されたリモートシールハウジングと、前記キャピラリ管の内部に配置されたリモート充填流体と、前記リモートシールハウジングの内部に配置されたリモート分離ダイアフラムを備えるリモートシールシステムと、を更に有し、
    前記リモート充填流体は、前記分離ダイアフラムと前記リモート分離ダイアフラムとの間に密封され、
    前記加熱装置は、前記キャピラリ管を介して前記センサモジュールに接続され、前記リモートシールシステム上に配置されて前記リモート充填流体の熱膨張を引き起こすことを特徴とする請求項2に記載のプロセス伝送器。
  40. 前記加熱装置は、前記キャピラリ管の全長に沿って延びた抵抗加熱ケーブルを備えることを特徴とする請求項39に記載のプロセス伝送器。
  41. 前記キャピラリ管を被覆する可撓性キャピラリ管被覆部と、
    抵抗加熱ケーブルを被覆する電気的絶縁層と、
    前記可撓性キャピラリ管被覆部を前記電気的絶縁層と結合する断熱層と、
    前記断熱層を被覆する保護被覆と、を更に有することを特徴とする請求項40に記載のプロセス伝送器。
  42. 産業プロセス伝送器内の圧力センサの動作を診断する熱型診断法であって、
    圧力センサに流体圧を印可して検出した圧力を表す圧力信号を生成する工程と、
    前記検出した圧力に変動をもたらすことができる熱パルスを印可する工程と、
    前記熱パルスが前記圧力信号に与えた影響に基づいて診断試験結果を生成する工程と、を有することを特徴とする熱型診断法。
  43. 前記診断試験結果は、前記圧力信号の変動の大きさを表すことを特徴とする請求項42に記載の熱型診断法。
  44. 前記診断試験結果は、前記圧力信号の変動の大きさと、前記熱パルスとの大きさと、を比較することによって生成されることを特徴とする請求項42に記載の熱型診断法。
  45. 前記診断試験結果は、前記圧力信号の変動の大きさと、前記熱パルスを生成するために使用されたエネルギーの大きさと、を比較することによって生成されることを特徴とする請求項42に記載の熱型診断法。
  46. 前記診断試験結果は、前記圧力信号の予測変動と、前記圧力信号の実際の応答と、を比較することによって生成されることを特徴とする請求項42に記載の熱型診断法。
  47. 前記圧力信号の前記予測変動は、前記熱パルスの大きさに基づき定められ、
    前記圧力信号の前記実際の応答は、前記熱パルスに応じた前記圧力信号の応答に基づいて定められていることを特徴とする請求項46に記載の熱型診断法。
  48. 前記熱パルスの大きさは、前記熱パルスの発生点に隣接した位置に配置された温度センサによって決定されることを特徴とする請求項47に記載の熱型診断法。
  49. 前記圧力センサは、
    蓄電板を有するセル体と、
    前記蓄電板に隣接して前記セル体に結合され、可変蓄電板として機能する可撓性センサ素子と、
    前記蓄電板と前記可撓性センサ素子との間に設けられた充填流体と、を有し、
    前記熱パルスを印可する工程では、更に、前記充填流体の誘電率の変動を引き起こすことを特徴とする請求項46に記載の熱型診断法。
  50. 前記圧力センサは、
    蓄電板を有するセル体と、
    前記蓄電板に隣接して前記セル体に結合され、可変蓄電板として機能する可撓性センサ素子と、
    前記蓄電板と前記可撓性センサ素子との間に設けられた充填流体と、を有し、
    前記熱パルスを印可する工程では、更に、前記セル体の熱膨張を誘起することによって前記可撓性センサ素子の変位を生じさせることを特徴とする請求項46に記載の熱型診断法。
  51. 前記圧力センサは、
    蓄電板を有するセル体と、
    前記蓄電板に隣接して前記セル体に結合され、可変蓄電板として機能する可撓性センサ素子と、
    前記蓄電板と前記可撓性センサ素子との間に設けられた充填流体と、を有し、
    前記熱パルスを印可する工程では、更に、前記充填流体の熱膨張を誘起することによって前記可撓性センサ素子の変位を生じさせることを特徴とする請求項46に記載の熱型診断法。
  52. 前記熱パルスを印可する工程は、更に、複数の加熱パルスを交互に印可し、前記可撓性センサ素子を交互に逆方向に変位させることを特徴とする請求項51に記載の熱型診断法。
  53. 前記診断試験結果は、前記熱パルスが前記圧力信号の変動を生成しないか、又は無視できる程度の前記圧力信号の変動しか生成しない場合に、前記充填流体内の空気若しくはガスの存在、分離ダイアフラムの破損、前記充填流体の減少、又はプロセス流路の開放を示すことを特徴とする請求項51に記載の熱型診断法。
  54. 前記診断試験結果は、前記圧力信号の実際の応答が前記圧力信号の前記予測変動よりも大きい場合に、プロセス流路の詰まりを示すこと特徴とする請求項51に記載の熱型診断法。
  55. 前記診断試験結果は、前記圧力信号の実際の応答が前記圧力信号の前記予測変動よりも小さい場合に、前記可撓性センサ素子が破損していること示すことを特徴とする請求項51に記載の熱型診断法。
  56. 前記熱パルスの印可工程は、電池から加熱装置へ電力を供給すること特徴とする請求項42に記載の熱型診断法。
  57. 前記熱パルスの印可工程は、コンデンサから加熱装置へ電流を供給することを特徴とする請求項42に記載の熱型診断法。
  58. 前記コンデンサは、スーパーキャパシタからなることを特徴とする請求項57に記載の熱型診断法。
  59. 前記伝送器内の回路から供給される一定の電流で前記コンデンサを充電することにより、前記コンデンサに電力を保存することを特徴とする請求項57に記載の熱型診断法。
  60. 前記伝送器内の回路から期間電停で供給される電流で前記コンデンサを充電することにより、前記コンデンサに電力を保存することを特徴とする請求項57に記載の熱型診断法。
  61. 前記伝送器内の回路に接続された制御回線を介して、前記圧力信号と前記診断試験結果とを通信する工程を更に有することを特徴とする請求項42に記載の熱型診断法。
  62. 前記熱パルスを印可する工程は、前記制御回線を介した通信と同時に、実施されることを特徴とする請求項61に記載の熱型診断法。
  63. 前記熱パルスを印可する工程は、前記制御回線を介した通信に代えて、実施されることを特徴とする請求項61に記載の熱型診断法。
  64. プロセス流体の圧力を検出するための産業用プロセス伝送器であって、
    伝送器ハウジングと、
    前記伝送器ハウジング内に配置されて前記プロセス流体の圧力を検出する圧力センサであって、静電容量による圧力信号を生成するためにセンサダイアフラムを備える圧力センサと、
    前記伝送器ハウジングに配置され、前記プロセス流体との間で相互に作用する分離ダイアフラムと、
    前記分離ダイアフラムと前記センサダイアフラムとを接続する分離管と、
    前記分離管内に配置され、前記分離ダイアフラムから前記センサダイアフラムに圧力を伝達し、前記プロセス流体の圧力の変動にともなって前記圧力信号を変動させる充填流体と、
    前記分離管内の前記充填流体を加熱するために配置され、前記静電容量による圧力信号に影響を与える加熱装置と、
    前記加熱装置に隣接して配置され、前記加熱装置の熱出力を監視する温度センサと、
    前記伝送器ハウジング内に配置され、前記圧力センサ、前記加熱装置及び前記温度センサに接続され、前記センサダイアフラムの動作の検証、並びに前記圧力センサからの前記静電容量による信号及び前記加熱装置からの熱圧力に基づいた前記圧力センサの校正を含む前記圧力センサの診断を実行する伝送器電子機器と、を有することを特徴とする産業プロセス伝送器。
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