JP2012501275A - 複合ストリップを有するクラウン補強材を備えた重車両用タイヤ - Google Patents

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Abstract

本発明は、補強要素の少なくとも2つの作用クラウン層(1)で形成されていて、それ自体トレッドストリップで半径方向に覆われたクラウン補強材を有するタイヤであって、トレッドストリップが2つのサイドウォールにより2つのビードに連結されているタイヤに関する。本発明によれば、少なくとも2つの作用クラウン層(1)は、一方の層から他方の層に延びる連続補強部材(4)から成る2つの層(2,3)で形成された複合ストリップ(1)を周方向に巻回することによって形成され、補強部材は、一層中で互いに平行であり、補強部材は、周方向に対して絶対値で同一の角度をなして一方の層から他方の層にクロス掛けされている。かる複合ストリップ(1)は、補強部材(4)を含む管を圧潰させることによってあらかじめ得られている。

Description

本発明は、各側が少なくとも1つのビードワイヤに繋留された半径方向カーカス補強材を有すると共に作用層すなわち作動層(working layer)と呼ばれている少なくとも2つの層から成るクラウン補強材を有するタイヤであって、作用層は、重ね合わされると共に各層中で互いに平行であり且つタイヤの周方向と所与の角度をなして1つの層から次の層にクロス掛けされている補強要素で形成されているタイヤに関する。
このような作用層を有するタイヤの耐久性は、或る特定の使用では、これら作用層が存在しているというまさにそのことによって制限される。
問題は、クラウン補強材中に応力が存在し、特に、クラウン層相互間に剪断応力が存在し、このような応力が、クラウン層の端のところの動作温度の取るに足りないとは言えない上昇と組み合わされると、このような端のところでゴム中に亀裂の発生及び広がりを生じさせるということにある。同じ問題は、補強要素を備えた2つの層の縁部の場合に生じ、他方の層が必ずしも第1の層に半径方向に隣接して位置する必要はない。
このようなタイヤのクラウン補強材の耐久性を向上させるため、上述の層の構造及び品質及び/又は層の端相互間且つ/或いはこれらの周りに位置決めされたゴムコンパウンドの異形材に関する解決策が実行に移された。しかしながら、これら解決策は、或る特定の使用の場合にこれらの限界に達した。他の解決策も又、特定の使用の場合に実行に移された。
この種の用途に限定されるわけではないが、本発明を航空機用タイヤ及び地下走行車両用タイヤに関して具体的に説明する。
航空機用タイヤに関し、クラウン補強材は、通常、作用層と呼ばれている層を含む多数の層から成り、これら層は、重ね合わされると共に各層中で互いに平行であり且つ1つの層から次の層にクロス掛けされた補強要素で形成される。これら層は、通常、ホイールの一回転について一周期又は多数の周期を形成するよう一方の縁部から他方の縁部に連続して延びる数本の補強要素から成る補強要素又はテープを布設するステップを含む技術を用いて製作される。
このため、これら技術を用いると、各作用層中で互いに平行であり且つ1つの層から次の層にクロス掛け状態になっていて、プライの縁部のところに自由端を備えず、したがってタイヤの耐久性を向上させる補強要素で形成された作用層を製作することが可能である。
しかしながら、これら動作上の技術の結果として、製造時間が比較的長くなり、したがってタイヤのコストが比較的高くつく。
地下走行車両用タイヤに関し、これらタイヤの現行のクラウン補強材は、本質的に、周方向補強要素のテープの周方向巻回体から成る。補強要素は、通常、アラミドで作られている。このようなタイヤは、タイヤのショルダ領域に不均一な摩耗を呈する場合のあることが知られている。これらタイヤの耐摩耗性を向上させるうえで考えられる解決策では、各層中において互いに平行であり且つ1つの層から次の層にクロス掛け状態をなす補強要素の作用層を追加することである。しかしながら、補強要素の自由端が層の縁部のところに位置した作用層は、タイヤの耐久性を損なうことになる。航空機用タイヤの場合について上述した技術を用いて作られる作用層は、この種のタイヤの高い製造費を招く。
コードは、コードが破断強さに等しい引張力下において少なくとも4%の相対伸び率を示す場合に弾性であると呼ばれる。
タイヤの周方向又は長手方向は、タイヤの周囲に対応すると共にタイヤの走行方向によって定められる方向である。周方向補強要素は、この方向に対して約0°±2.5°の範囲に含まれる角度をなす要素である。
タイヤの横方向又は軸方向は、タイヤの回転軸線に平行である。
半径方向は、タイヤの回転軸線と交差し且つこれに垂直な方向である。実質的に半径方向の補強要素は、子午線方向に対して約0°±5°の範囲に含まれる要素である。
タイヤの回転軸線は、タイヤが通常の使用下において回転の中心となる軸線である。
半径方向平面又は子午面は、タイヤの回転軸線を含む平面である。
周方向中間平面又は赤道面は、タイヤの回転軸線に垂直であり且つタイヤを2つの半部に分割する平面である。
本発明者は、耐久性が従来型タイヤと比べて向上しており又は耐久性と製造費との妥協点が改善されている重車両用のタイヤを提供するという課題に取り組んだ。
この目的は、本発明によれば、補強要素の少なくとも2つの作用クラウン層で形成されていて、それ自体トレッドストリップで半径方向に覆われたクラウン補強材を有するタイヤであって、トレッドストリップが2つのサイドウォールにより2つのビードに連結されている、タイヤにおいて、少なくとも2つの作用クラウン層は、一方の層から他方の層に延びる連続補強要素から成る2つの層で形成された複合ストリップの周方向巻回によって形成され、補強要素は、一つの層中で互いに平行であり、補強要素は、周方向に対して絶対値で同一の角度をなして一方の層から他方の層にクロス掛けされていることを特徴とするタイヤによって達成される。
本発明に従ってこのように製造されたタイヤは、補強要素の層を有し、これら補強要素は、一つの層中で互いに平行であり且つ一方の層から他方の層にクロス掛けされており、これら補強要素は、これらの縁部に端を備えておらず、これら補強要素は、具体化するのが比較的簡単であり、何が起こるかと言えば、複合ストリップを構成するあらかじめ製作された要素の周方向巻回によって2つの層を同時に形成するということである。周方向巻回は、事実、実施するのが比較的簡単な技術であり、このような周方向巻回は、高速で実施でき、更に、上記において思い起こされるように、少なくとも2つの層が同時に製作される。
周方向巻回は、形成されるターンが周方向と8°未満の角度をなすような仕方の複合ストリップの巻回に対応している。
本発明の好ましい一実施形態によれば、複合ストリップを形成するクラウン層の各々のそれぞれの補強要素相互間の半径方向距離は、クラウン層の厚さよりも短く、好ましくは、クラウン層の厚さの半分よりも短い。
本発明の意味の範囲内において、クラウン層の各々のそれぞれの補強要素相互間の半径方向距離は、半径方向内側及び半径方向外側のクラウン層の上述の補強要素のそれぞれの上側母線と下側母線との間で半径方向に測定される。クラウン層の厚さも又、半径方向に測定される。
また、好ましくは、層の各々が各々補強要素の半径方向外側及び半径方向内側の厚みを形成するポリマーコンパウンドで形成された2つのライナ相互間の補強要素で形成されている状態でクラウン層の各々のそれぞれの補強要素相互間の半径方向距離は、半径方向内側クラウン層の補強要素の半径方向外側のポリマーコンパウンドの厚さと半径方向外側クラウン層の補強要素の半径方向内側のポリマーコンパウンドの厚さの合計に実質的に等しい。
テープを管の長手方向に対して所与の角度をなして連続ターンの状態で巻回することによって形成された管をタイヤにするステップを含む方法を用いて複合ストリップを前もって得ることができ、このテープ中では、補強要素が互いに対して且つテープの長手方向に平行であると共にポリマーコンパウンドで被覆されている。テープの幅をターンの巻回角度に合うよう調節すると、ターンは、境を接して連続するようになる。
管を平べったくすると、ターンは、完全に境を接して連続しているので、得られる複合ストリップは、一方の層から他方の層に延びる連続補強要素から成る2つの層で形成され、補強要素は、一つの層中で互いに平行であり、補強要素は、周方向に対して絶対値で同一の角度をなして一方の層から他方の層にクロス掛けされる。連続ターンを備えた管を製作することにより、補強要素が1つの層から次の層への連続性を提供するループを形成する層の各々の軸方向端を除き、層の各々中に直線補強要素を得ることができる。
層の各々の中の補強要素のこの直線性により、一定の長手方向剛性及び一定の剪断剛性を複合ストリップを形成する層の幅全体に与えることができる。
また、管を平べったくすることにより、層相互間の結合を得ることができ、その結果、層の各々のそれぞれの補強要素相互間の半径方向距離は、半径方向内側層の補強要素の半径方向外側のポリマーコンパウンドの厚さと半径方向外側層の補強要素の半径方向内側のポリマーコンパウンドの厚さの合計に実質的に等しく、これらライナは、互いに接触する。
2つのクラウン層相互間のこのような結合により、高い長手方向剛性及び高い剪断剛性の実現が促進される。ストリップの形成層が十分には結合されていなかったとした場合には数枚の複合ストリップ層を必要とすることになるので、上記の間接的な結果として、タイヤが軽量化され、その結果、所望の長手方向剛性及び剪断剛性を得ることができるようになる。
特に有利な一実施形態によれば、複合ストリップの補強要素は、周方向と10°〜45°の角度をなす。
上述したように、補強要素が周方向となす角度は、管のターンがこの管を平べったくする前の管の長手方向となす角度に一致している。角度が小さいと、上述した方法を用いて複合ストリップを製造するのを容易にすることができる。
実施形態の第1の変形例によれば、複合ストリップは、好ましくは複合ストリップの幅の少なくとも半分に等しい軸方向オーバラップ状態で周方向に巻回される。軸方向オーバラップにより、補強要素の存在がそれ程たいしたことではない領域の生成を回避することができる。複合ストリップの幅の少なくとも半分の軸方向オーバラップを設けることにより、補強要素が1つの層から次の層にクロス掛けされた4つの作用層を同時に作ることができ、補強要素の角度は、層の各々において絶対値で同一である。
航空機用タイヤを製造する場合、複合ストリップの幅の2/3に少なくとも等しい軸方向オーバラップにより、少なくとも6つの作用層を同時に作ることができる。
本発明の別の変形実施形態によれば、複合ストリップは、並置ターンを形成するよう周方向に巻回される。このような変形実施形態により、2つの作用層を過度の厚さを生じさせないで作ることができる。
本発明の第1の実施形態によれば、複合ストリップの補強要素は、金属で作られる。
有利には、本発明のこの第1の実施形態によれば、複合ストリップの補強要素は、0.7%伸び率における割線モジュラスが10GPa〜120GPa、最大接線モジュラスが150GPa未満の金属補強要素である。
好ましい実施形態によれば、補強要素の0.7%伸び率における割線モジュラスは、100GPa未満であり且つ20GPaを超え、好ましくは、30GPa〜90GPaであり、更により好ましくは、80GPa未満である。
また、好ましくは、補強要素の最大接線モジュラスは、130GPa未満であり、更により好ましくは、120GPa未満である。
上述のモジュラス値は、20MPaの予荷重を補強要素の金属の断面積で除算して求められた伸び率の関数としての引張応力の曲線に関して測定され、引張応力は、測定張力を補強要素中の金属の断面積で除算した値に相当する。
同一の補強要素に関するモジュラス値は、10MPaの予荷重を補強要素の金属の断面積で除算して求められた伸び率の関数としての引張応力の曲線に関して測定され、引張応力は、測定張力を補強要素の全断面積で除算した値に相当する。補強要素の全断面積は、金属及びゴムで作られた複合補強要素の全断面積であり、ゴムは、特に、タイヤ硬化段階中に補強要素に侵入している。
補強要素の全断面積に関するこの表現によれば、複合ストリップの補強要素は、0.7%伸び率における割線モジュラスが5GPa〜60GPa、最大接線モジュラスが75GPa未満の金属補強要素である。
好ましい実施形態によれば、補強要素の0.7%伸び率における割線モジュラスは、50GPa未満であり且つ10GPaを超え、好ましくは、15GPa〜45GPaであり、更により好ましくは、40GPa未満である。
また、好ましくは、補強要素の最大接線モジュラスは、65GPa未満であり、更により好ましくは、60GPa未満である。
好ましい実施形態によれば、複合ストリップの補強要素は、小さな伸び率については浅い勾配を示し、高い伸び率については実質的に一定の且つ急峻な勾配を示す相対伸び率の関数としての引張応力の曲線をもつ金属補強要素である。追加のプライ中のこのような補強要素は、一般に、「バイモジュラス(bi-modulus)」要素と呼ばれている。
本発明の好ましい実施形態によれば、実質的に一定且つ急峻な勾配は、0.1%〜0.5%の相対伸び率から始まるように見える。
上述した補強要素の種々の特性は、タイヤから取られた補強要素について測定される。
本発明の複合ストリップを製造するのに特に適した補強要素は、例えば、タイプ21.23の組立体であり、その構造は、3×(0.26+6×0.23)4.4/6.6SSであり、この撚りコードは、タイプ3×(1+6)の21単位細線から成り、3本のストランドが撚り合わされ、各ストランドは、7本の細線から成り、1本の細線が、26/100mmに等しい直径をもつ中央コアを形成し、6本の巻き細線は、23/100mmに等しい直径を有する。このようなコードは、10MPaの予荷重を補強要素の金属の断面積で除算して求められた伸び率の関数としての引張応力の曲線に関して測定して、0.7%伸び率における割線モジュラスが45GPaに等しく且つ最大接線モジュラスが98GPaに等しく、引張応力は、測定張力を補強要素中の金属の断面積で除算した値に相当する。10MPaの予荷重を補強要素の全断面積で除算して求められた伸び率の関数としての引張応力の曲線に関し(引張応力は、測定張力を補強要素の全断面積で除算した値に相当している)、タイプ21.23のこのコードは、0.7%伸び率における割線モジュラスが23GPaに等しく、その最大接線モジュラスは、49GPaに等しい。
同様に、補強要素の別の例は、構造が3×(0.32+6×0.28)6.2/9.3SSのタイプ21.28の組立体である。このコードは、20MPaの予荷重を補強要素の金属の断面積で除算して求められた伸び率の関数としての引張応力の曲線に関して測定して、0.7%伸び率における割線モジュラスが56GPaに等しく且つ最大接線モジュラスが102GPaに等しく、引張応力は、測定張力を補強要素中の金属の断面積で除算した値に相当する。10MPaの予荷重を補強要素の全断面積で除算して求められた伸び率の関数としての引張応力の曲線に関し(引張応力は、測定張力を補強要素の全断面積で除算した値に相当している)、タイプ21.28のこのコードは、0.7%伸び率における割線モジュラスが27GPaに等しく、その最大接線モジュラスは、49GPaに等しい。
複合ストリップ中におけるこのような補強要素の使用により、特に、管を製作し、上述した方法を用いてこの管を簡単に平べったくすることができ、それと同時に補強要素の破断の恐れが抑えられると共に複合ストリップを製造した後、特に、周方向と2つの作用クラウン層の補強要素のなす角度が40°を超える場合に複合ストリップが平べったいままであるようにする能力が向上する。
金属要素は、好ましくはスチールコードである。
本発明の第2の実施形態によれば、複合ストリップの補強要素は、繊維材料、例えばナイロン、アラミド、PET、レーヨン、ポリケトン系の材料で作られる。
本発明の第3の実施形態によれば、複合ストリップの補強要素は、ハイブリッド材料で作られる。これらは、繊維ハイブリッド材料、例えば国際公開第02/085646号パンフレットに記載された補強要素のようなアラミドとナイロンとから成る補強要素であるのが良く、或いは、変形例として、繊維材料と金属材料を組み合わせたハイブリッド材料であっても良い。
本発明の幾つかの実施形態では、クラウン補強材は、周方向補強要素の少なくとも1つの層を有する。特に、上述した地下走行車両用のタイヤの場合、複合ストリップは、周方向補強要素の層の半径方向外側の定位置に設けられることになる。
本発明の他の実施形態によれば、クラウン補強材の半径方向外側には、保護層と呼ばれている少なくとも1つの補足層が更に追加されるのが良く、少なくとも1つの補足層は、周方向と10°〜45°の角度をなすと共に少なくとも1つの補足層に対して半径方向に隣接して位置する作用層の非伸長性要素のなす角度と同一の方向に差し向けられた弾性要素と呼ばれている補強要素のものである。
また、有利には、本発明によれば、複合ストリップの補強要素が周方向となす角度は、特に軸方向最も外側の周方向要素に作用する引張応力を減少させるために周方向補強要素の層が存在している場合、30°未満、好ましくは25°未満である。
上述した本発明の実施形態のうちの任意の1つによれば、カーカス補強材とこのカーカス補強材の最も近くに位置する半径方向内側作用層との間でクラウン補強材の半径方向内側には、更に、スチールで作られた金属製の非伸長性補強要素の三角形構造形成層(triangulation layer )が追加されるのが良く、このような金属製の非伸長性補強要素は、周方向と60°を超える角度をなし、この角度は、カーカス補強材の半径方向最も近くに位置する層の補強要素のなす角度と同一の方向に向いている。
以下において、本発明の別の詳細及び利点は、図1〜図3を参照して行われる本発明の幾つかの例示の実施形態の説明から明らかになろう。
本発明の複合ストリップの切除斜視図である。 図1の複合ストリップの子午線図である。 図1の複合ストリップを有するタイヤの子午線図である。
図は、これらを理解し易くするようにするようにするために、縮尺通りには描かれていない。図3は、タイヤの周方向中間平面又は赤道面を表す軸線XX′に関して対称に延びるタイヤの半分の図しか示していない。
図1は、複合ストリップ1の切除図であり、この複合ストリップは、周方向と角度をなすと共に1つの層中で互いに平行であり且つ周方向と絶対値で同一である角度をなして一方の層から他方の層にクロス掛けされた補強要素4の2つの層2,3から成っている。
複合ストリップ1は、テープを管の長手方向に対して所与の角度をなして連続ターンの状態で巻回することによって形成された管をタイヤにするステップを含む方法により得られ、このテープ中では、補強要素が互いに対して且つテープの長手方向に平行であると共にポリマーコンパウンドで被覆されている。管を平べったくすると、ターンが完全に境を接して連続しているので、得られた複合ストリップは、一方の層から他方の層に延びる連続補強要素の2つの層から成る。
連続ターンを備えた管を製作することにより、補強要素が1つの層から次の層への連続性を提供するループを形成する層の各々の軸方向端を除き、層の各々中に直線補強要素4を得ることができる。
図2は、このような複合ストリップ1の概略子午線図に相当している。この図は、複合ストリップ1が補強要素4の2つの層2,3から成ることを示しており、これら層中では、補強要素は、一方の層から他方の層に連続している。
図1にこのように示されている複合ストリップ1は、互いに平行であり且つ1つの層から次の層にクロス掛けされた補強要素の2つの層から成る組織体を構成するという利点を有し、これら層は、補強要素の自由端を備えていない。
複合ストリップ1は、直径が1.14mmに等しく、厚さ0.11mmの2つのライナ中に埋め込まれた補強要素から成るテープから作られる。かくして、これら層の各々の厚さは、1.36mmであり、複合ストリップの厚さは、2.72mmであり、クラウン層の各々のそれぞれの補強要素相互間の半径方向距離は、0.22mmに等しい。クラウン層の各々のそれぞれの補強要素相互間の半径方向距離は、半径方向内側層の補強要素の半径方向外側のライナの厚さと半径方向外側層の補強要素の半径方向内側のライナの厚さの合計に等しい。
図3は、図示されていない2つのビード中に繋留されると共にトレッドストリップ7で覆われた半径方向カーカス補強材6を有するタイヤ5を示している。カーカス補強材6は又、クラウン補強材8によってたが掛けされている。
クラウン補強材は、補強要素9の第1の層から成り、これらは、例えば、地下走行車両用のタイヤの場合には補強要素の周方向層であるのが良い。
第1の層9は、周方向巻回によって布設形成された複合ストリップ1によって半径方向に覆われている。巻回は、この図では、各ターンについてストリップ半分の軸方向オーバラップを得るために実施される。かくして、複合ストリップ1の巻回により、同一層中で互いに平行であり且つ自由端なしで1つの層から次の層にクロス掛けされた補強要素の4つの半径方向に重ね合わされた層が形成される。
他の実施形態によれば、複合ストリップの巻回中に形成されるターンは、これらターンが要素のちょうど2つの半径方向に重ね合わされた層を形成するよう並置されるのが良い。ターンは又、6つの重ね合わされた層を形成するよう巻回時に複合ストリップの幅の2/3だけ軸方向にオーバラップ状態にされるのが良い。
航空機用タイヤの場合、クラウン補強材は、通常、金属補強要素から成る保護層を更に有し、このような保護層は、半径方向最も外側のクラウン補強層である。
図3の記載に従って本発明により製作されたサイズ345/85R16の地下走行車両用タイヤについて試験を行うと共に基準タイヤとして知られているタイヤについて試験を行った。基準タイヤは、周方向補強要素9の層だけを有していた。
試験では、速度及び負荷の面で通常の使用状態をシミュレートする走行が行われた。
これら試験結果の示すところによれば、300,000kmのオーダの距離の後では、基準タイヤは、不均一な摩耗を示し、特にショルダのところで顕著な摩耗を示したが、本発明のタイヤのトレッドストリップは、同一のキロメートル数を走行した後において均一均等な摩耗を示した。
さらに、本発明のタイヤの分析結果の示すところによれば、複合ストリップの性状に鑑みて予想したようなクラウン補強材又はその周りのポリマーコンパウンドの時期尚早な劣化の徴候が見られず、このストリップは、補強要素の自由端を全く示していなかった。
別の試験をサイズ46×17.0R20及びサイズ1400×530R23の航空機用タイヤについて行った。これら試験では、摩耗及び耐久性に関して従来型タイヤと本発明のタイヤを比較した。基準タイヤと比較して、本発明のタイヤは、リーリング(reeling)、即ち、数本の補強要素から成る補強要素又はテープを一方のエッジから他方のエッジまで連続して布設してホイールの一回転について一周期又は多数の周期を形成する技術を用いることによって作られた補強要素の層に代えて複合ストリップを用いて同数の半径方向に重ね合わされた層を再現する同様なアーキテクチャを有する。
実施した種々の試験結果の実証するところによれば、本発明のタイヤは、摩耗と耐久性の両方に関して、基準タイヤを用いて得られた結果と全体として同等の結果を示した。
対照的に、本発明のタイヤを製造するのに要した時間及びかくしてこれらのコストを基準タイヤの時間及びコストよりも著しく少なくすることができ、本発明の複合ストリップの巻回は、タイヤの製造において、上述したように同数の補強要素層のリーリングを含むステップよりも遙かに迅速なステップである。航空機用タイヤに関する製造時間の面における節約は、クラウン補強材を製作するのに要する時間に関して60%のオーダのものであるといえる。

Claims (11)

  1. 補強要素の少なくとも2つの作用クラウン層で形成され、それ自体トレッドストリップで半径方向に覆われたクラウン補強材を有するタイヤであって、前記トレッドストリップが2つのサイドウォールにより2つのビードに連結されているタイヤにおいて、
    前記少なくとも2つの作用クラウン層は、一方の層から他方の層に延びる連続補強要素から成る2つの層で形成された複合ストリップの周方向巻回によって形成され、前記補強要素は、一つの層中で互いに平行であり、前記補強要素は、前記周方向に対して絶対値で同一の角度をなして一方の層から他方の層にクロス掛けされている、
    ことを特徴とするタイヤ。
  2. 複合ストリップを形成するクラウン層の各々のそれぞれの補強要素相互間の半径方向距離は、クラウン層の厚さよりも短く、好ましくは、クラウン層の厚さの半分よりも短い、
    請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記複合ストリップの補強要素は、周方向と10°〜45°の角度をなす、
    請求項1又は2記載のタイヤ。
  4. 前記複合ストリップは、好ましくは前記複合ストリップの幅の少なくとも半分に等しい軸方向オーバラップ状態で周方向に巻回される、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載のタイヤ。
  5. 前記複合ストリップは、並置ターンを形成するよう周方向に巻回される、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載のタイヤ。
  6. 前記複合ストリップの前記補強要素は、金属で作られている、
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載のタイヤ。
  7. 周方向補強要素の少なくとも1つの層の前記補強要素は、0.7%伸び率における割線モジュラスが10GPa〜120GPa、最大接線モジュラスが150GPa未満の金属補強要素である、
    請求項6記載のタイヤ。
  8. 前記複合ストリップの前記補強要素は、繊維材料で作られている、
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載のタイヤ。
  9. 前記複合ストリップの前記補強要素は、ハイブリッド材料で作られている、
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載のタイヤ。
  10. 前記クラウン補強材は、周方向補強要素の少なくとも1つの層を含む、
    請求項1ないし9のいずれか1項に記載のタイヤ。
  11. 前記クラウン補強材の半径方向外側には、保護層と呼ばれている少なくとも1つの補足層が追加され、前記少なくとも1つの補足層は、周方向と10°〜45°の角度をなすと共に前記少なくとも1つの補足層に対して半径方向に隣接して位置する作用層の非伸長性要素のなす角度と同一の方向に差し向けられた弾性要素と呼ばれている補強要素のものである、
    請求項1ないし10のいずれか1項に記載のタイヤ。
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