JP2012253271A - 面発光レーザ素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】活性層における注入電流分布を均一化できる面発光レーザ素子を提供すること。
【解決手段】半導体基板3と、前記半導体基板3における一方の面に設けられた第1の電極5と、前記半導体基板3における反対側の面に設けられた、第1の分布反射ミラー7、第1のクラッド層9、活性層11、第2のクラッド層13、第2の分布反射ミラー15、及び第2の電極17と、を備え、前記第1の電極5と前記第2の電極17のうち、一方は、開口部Aを有する出射側電極であり、他方は、コンタクト部17aを有する非出射側電極であり、前記活性層11と前記出射側電極との間に、前記コンタクト部17aよりも小さい開口部21aを有する電流狭窄層21を備えることを特徴とする面発光レーザ素子1。
【選択図】図1

Description

本発明は、面発光レーザ素子に関する。
面発光レーザ素子101は、例えば、図8に示すように、n型半導体基板103、出射側電極105、出射側分布反射ミラー107、クラッド層109、活性層111、クラッド層113、非出射側分布反射ミラー115、非出射側電極117を備える。
出射側電極105は、開口部105aを備える。また、非出射側電極117の外周部は、絶縁層119によって非出射側分布反射ミラー115と隔てられており、非出射側電極117の中央部(コンタクト部117a)のみが、非出射側分布反射ミラー115と接している(特許文献1参照)。
面発光レーザ素子101において大出力化を実現するためには、素子の大口径化等により、素子を大面積化する必要がある。しかし、面発光レーザ素子101の大面積化に伴い、開口部105aを有する出射側電極105からの注入キャリア(電子またはホール)が、活性層(発光部)111の中心部よりも周辺に集中し、中心部との間に注入電流分布が発生してしまう(図9参照)。活性層111への電流注入が不均一であると、局所的な電流集中によって素子が発熱し、キャリアのオーバーフローによって出力低下(図10参照)や、信頼性低下を招く。
図8のように、基板として、電子をキャリアとするn型半導体基板103を用い、基板側に、開口部105aを有する出射側電極105を設けると、p型半導体のキャリアであるホールに比べ移動度が高く拡散し易い電子がキャリアとなるので、出射側電極105から活性層111に到達する間にある程度拡散し、比較的均一な注入電流分布を得ることができる。
特開平8−204283号公報
しかしながら、上記の方法でも、注入電流分布を均一化する効果は十分ではなかった。本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、活性層における注入電流分布を均一化できる面発光レーザ素子を提供することを目的とする。
本発明の面発光レーザ素子は、半導体基板と、前記半導体基板における一方の面に設けられた第1の電極と、前記半導体基板における反対側の面に設けられた、第1の分布反射ミラー、第1のクラッド層、活性層、第2のクラッド層、第2の分布反射ミラー、及び第2の電極と、を備え、前記第1の電極と前記第2の電極のうち、一方は、開口部Aを有する出射側電極であり、他方は、コンタクト部を有する非出射側電極であり、前記活性層と前記出射側電極との間に、前記コンタクト部よりも小さい開口部Bを有する電流狭窄層を備える。
本発明の面発光レーザ素子を使用したとき、図1に示すように、電流(図1において矢印で示す)は、電流狭窄層21の開口部21a(開口部B)で絞り込まれ、電流狭窄層21と活性層11との間の領域(以下、電流拡散領域とする)で再度広がる。そのため、活性層11への電流注入が均一に実施される。特に、本発明の面発光レーザ素子では、開口部21aが、コンタクト部17aよりも小さいことにより、上述した効果が一層著しい。
前記電流狭窄層は、例えば、出射側分布反射ミラー内に設けることができる。この場合、電流狭窄層の形成が容易である。また、電流狭窄層は、例えば、出射側分布反射ミラーと出射側電極との間に設けることができる。この場合、電流狭窄層が出射側分布反射ミラー内にないので、出射側分布反射ミラーの反射率が変動してしまうことがない。
ここで、出射側分布反射ミラーとは、前記第1の分布反射ミラーと前記第2の分布反射ミラーとのうち、前記出射側電極に近い方を意味する。
前記電流狭窄層は、2元素で構成される結晶膜を、前記開口部Bを除外して酸化することで形成できる。この場合、電流狭窄層の形成が容易である。また、開口部Bを正確に形成することができる。
本発明の面発光レーザ素子において、半導体基板、第1の分布反射ミラーの導電型は、第1の導電型であり、第2の分布反射ミラーの導電型は、第2の導電型である。ここで、第1の導電型は、p型、n型のうちの一方であり、第1の導電型がp型である場合、第2の導電型はn型であり、第1の導電型がn型である場合、第2の導電型はp型である。
本発明の面発光レーザ素子の製造方法では、まず、半導体基板における一方の面に半導体層を形成する。この半導体層は、第1の分布反射ミラー、第1のクラッド層、活性層、第2のクラッド層、及び第2の分布反射ミラーを含む。また、この半導体層は、その中に、他の層よりもAl組成比が高い高Al層を含む。
次に、半導体基板における前記一方の面とは反対側の面から、高Al層まで至るエッチング孔を形成する。このエッチング孔は、半導体基板を貫通し、半導体層の内部まで至る。次に、エッチング孔の内壁から高Al層を部分的に酸化することで、電流狭窄層を形成する。
本発明の面発光レーザ素子の製造方法において、高Al層は、例えば、第1の分布反射ミラー、第1のクラッド層、第2のクラッド層、及び第2の分布反射ミラーのうちのいずれかであってもよいし、それ以外の層であってもよい。また、高Al層は、例えば、第1の分布反射ミラー、又は第2の分布反射ミラーを構成する複数の層のうちの一部又は全部とすることができる。また、高Al層は、例えば、活性層と出射側電極との間に設けることが好ましい。
前記電流狭窄層は、高Al層を、部分的に(エッチング孔の内壁から、所定の範囲まで)酸化した層である。電流狭窄層は、酸化された部分においては電流を通し難く、酸化されていない部分(開口部)では電流を通し易い。
本発明の面発光レーザ素子の製造方法は、例えば、上述した、本発明の面発光レーザを製造するために用いることができる。
面発光レーザ素子の作用効果を説明する説明図である。 面発光レーザ素子1の構成を表す側断面図である。 面発光レーザ素子1の構成を表す側断面図である。 面発光レーザ素子1の構成を表す側断面図である。 面発光レーザ素子1の製造方法を表す説明図である。 面発光レーザ素子51の構成を表す側断面図である。 面発光レーザ素子51の構成を表す側断面図である。 従来の面発光レーザ素子の構成を表す側断面図である。 従来の面発光レーザ素子における注入電流分布を表す説明図である。 局所的な電流集中により生じる出力低下を表す説明図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1の実施形態>
1.面発光レーザ素子1の構成
面発光レーザ素子1の構成を、図2に基づいて説明する。面発光レーザ素子1は、n型半導体基板3、出射側電極(第1の電極)5、出射側DBR(第1の分布反射ミラー、出射側分布反射ミラー)7、クラッド層(第1のクラッド層)9、活性層11、クラッド層(第2のクラッド層)13、非出射側DBR(第2の分布反射ミラー、非出射側分布反射ミラー)15、非出射側電極(第2の電極)17を備える。
出射側DBR7、クラッド層9、活性層11、クラッド層13、及び非出射側DBR15は、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法等の結晶成長技術を用いて形成する。
出射側電極5は、その中央に、開口部5a(開口部A)を備える。また、非出射側電極17の外周部は、絶縁層19によって非出射側DBR15と隔てられており、非出射側電極17の中央部(コンタクト部17a)のみが、非出射側DBR15と接している。
n型半導体基板3は、化合物半導体から成り、例えば、n型GaAs基板またはn型InP基板で構成される。出射側DBR7は、屈折率の高い層と低い層とを交互に積層した構成を有し、例えば、n型Alx1Ga(1-x1)Asとn型Alx2Ga(1-x2)Asとを1組(x1<x2)として、21組を積層したものである。出射側DBR7を構成する各層の膜厚は、発振波長λに対し、光学長がλ/4となる膜厚である。
クラッド層9、13は、バンドギャップが出射側DBR7及び非出射側DBR15よりも低く、活性層11より高い層である。クラッド層9、13は、例えば、Al0.3Ga0.7Asで構成することができる。
活性層11は発光部であり、量子井戸で構成される。例えば、厚さ10nmのAl0.3Ga0.7As及びGaAsで構成される。非出射側DBR15は、基本的には、出射側DBR7と同様の構成であるが、積層する組数を25組程度にして、出射側DBR7における組数よりも多くする。
面発光レーザ素子1は、出射側DBR7内に、電流狭窄層21を有する。電流狭窄層21は、以下のようにして形成される。出射側DBR7内に、予め、Alの組成比が、出射側DBR7におけるその他の層よりも高い材料(例えばAl組成比が0.9以上のAlGaAs)の層(以下、前駆体層とする)を形成しておく。そして、面発光レーザ素子1を水蒸気雰囲気中にて約400℃で酸化処理すると、前駆体層の外周端から、徐々に酸化が進む。前駆体層の中央部は未だ酸化されず、外周部は既に酸化された状態で、酸化処理を終了する。
なお、前駆体層はAlの組成比が大きいため、面発光レーザ素子1のその他の層よりも、選択的に酸化が進行する。このとき、前駆体層のうち、酸化された外周領域は、電流狭窄層21となる。また、前駆体のうち、酸化されなかった中央の領域は、電流狭窄層21の開口部21a(開口部B)となる。すなわち、電流狭窄層21は、前駆体層を、開口部21aを除外して酸化したものである。
電流狭窄層21の膜厚は、数十〜100nmである。電流狭窄層21における開口部21a以外の部分は、開口部21aに比べて、バンドギャップが大きく、電流が流れ難い。また、開口部21aは、コンタクト部17aよりも小さい。すなわち、図2における上方向から見て、開口部21aは、コンタクト部17aの領域内にある。
なお、前駆体層の酸化処理を終了させるタイミングは、酸化処理の条件と、酸化の進み方との相関関係を、数種類の実験により把握しておき、その相関関係に基づいて決めることができる。また、前駆体層のうち、どの範囲までが酸化されているかは、電子顕微鏡観察により確認できる。
2.面発光レーザ素子1が奏する効果
図1に示すように、面発光レーザ素子1を使用したとき、電流(図1において矢印で示す)は、電流狭窄層21の開口部21aで絞り込まれ、電流狭窄層21と活性層11との間の領域(以下、電流拡散領域とする)で再度広がる。そのため、活性層11への電流注入が均一に実施される。特に、本実施形態では、開口部21aが、コンタクト部17aよりも小さいことにより、上述した効果が一層著しい。
<第2の実施形態>
1.面発光レーザ素子1の構成
面発光レーザ素子1の構成を、図3に基づいて説明する。本実施形態における面発光レーザ素子1の構成は、基本的には前記第1の実施形態と同様であるが、電流狭窄層21に関する部分が相違する。以下では、その相違点を中心に説明する。
本実施形態では、電流狭窄層21は、出射側DBR7内ではなく、n型半導体基板3上に形成されている。また、電流狭窄層21と出射側DBR7との間に、結晶層23が形成されている。
出射側DBR7、クラッド層9、活性層11、クラッド層13、非出射側DBR15、結晶層23、及び電流狭窄層21の前駆体層は、MOCVD法等の結晶成長技術を用いて形成する。
電流狭窄層21の材質、膜厚、及び形成方法(前駆体層を酸化処理する方法)は前記第1の実施形態と同様である。結晶層23の材質はAlGaAsであり、その膜厚は数μmである。
2.面発光レーザ素子1が奏する効果
本実施形態の面発光レーザ素子1は、前記第1の実施形態の場合と略同様の効果を奏する。なお、本実施形態では、電流拡散領域は、結晶層23、及び出射側DBR7となる。
また、本実施形態では、電流狭窄層21が出射側DBR7内にないので、出射側DBR7の反射率が変動してしまうことがない。
また、結晶層23を備えることにより、電流狭窄層21と活性層11との距離を適切に調整することができる。
<第3の実施形態>
1.面発光レーザ素子1の構成
面発光レーザ素子1の構成を、図4に基づいて説明する。本実施形態における面発光レーザ素子1の構成は、基本的には前記第1の実施形態と同様であるが、出射側DBR7及び非出射側DBR15に関する部分が相違する。以下では、その相違点を中心に説明する。
本実施形態では、出射側DBR7及び非出射側DBR15を構成する各層を、3元素ではなく、2元素で構成される結晶膜とした。ただし、屈折率の高い層と低い層との組のうち、一方はAlを含む結晶膜とする。出射側DBR7及び非出射側DBR15の層構成としては、例えば、GaAsとAlAsとの組み合わせで構成するものがある。
本実施形態では、出射側DBR7及び非出射側DBR15の組成が上記のものであることにより、面発光レーザ素子1の側面からの、Al組成に依存する混晶の酸化速度の違いを利用した選択酸化(前記第1及び第2の実施形態における酸化処理)ができない。そこで本実施形態では、図5に示す方法で、電流狭窄層21を形成する。
まず、図5(a)に示すように、面発光レーザ素子1の各層(電流狭窄層21は除く)を形成した後、出射側電極5の側から、局所的にエッチングを行う。このエッチングにより、出射側電極5の側に開口部を有するエッチング孔22が形成される。エッチング孔22の位置及び数は、後述する酸化処理により、所望の領域が酸化できるように、適宜設定できる。エッチング孔22は、出射側DBR7内の、後に電流狭窄層21となる層(前駆体層)まで到達する。ここで、前駆体層は、出射側DBR7を構成するAlAs層のうち、特定の位置にあるものである。
エッチングは、ドライエッチングの方法で行うことができる。この場合、フォトマスクでエッチングする範囲を決めることができる。また、エッチングは、ウエットエッチングの方法で行ってもよい。
次に、エッチング後の面発光レーザ素子1を、水蒸気雰囲気中にて約400℃で酸化処理する。すると、図5(b)に示すように、エッチング孔22の内壁から、前駆体層が選択的に酸化され、電流狭窄層21が形成される。なお、電流狭窄層21の材質、膜厚、形状等は、前記第1の実施形態と同様である。
2.面発光レーザ素子1が奏する効果
本実施形態の面発光レーザ素子1は、前記第1の実施形態の場合と略同様の効果を奏する。また、本実施形態の面発光レーザ素子1は、出射側DBR7及び非出射側DBR15の熱伝導性が高いので、放熱性において優れる。
<第4の実施形態>
1.面発光レーザ素子51の構成
面発光レーザ素子51の構成を、図6に基づいて説明する。面発光レーザ素子51は、n型半導体基板53、非出射側電極(第1の電極)55、非出射側DBR(第1の分布反射ミラー、非出射側分布反射ミラー)57、クラッド層(第1のクラッド層)59、活性層61、クラッド層(第2のクラッド層)63、出射側DBR(第2の分布反射ミラー、出射側分布反射ミラー)65、出射側電極(第2の電極)67を備える。
非出射側DBR57、クラッド層59、活性層61、クラッド層63、及び出射側DBR65は、MOCVD法等の結晶成長技術を用いて形成する。
非出射側電極55の外周部は、絶縁層69によってn型半導体基板53と隔てられており、非出射側電極55の中央部(コンタクト部55a)のみが、n型半導体基板53と接している。また、出射側電極67は、その中央部に、開口部67a(開口部A)を備える。
n型半導体基板53は、化合物半導体から成り、例えば、n型GaAs基板またはn型InP基板で構成される。出射側DBR65は、屈折率の高い層と低い層とを交互に積層した構成を有し、例えば、n型Alx1Ga(1-x1)Asとn型Alx2Ga(1-x2)Asとを1組(x1<x2)として、21組を積層したものである。出射側DBR65を構成する各層の膜厚は、発振波長λに対し、光学長がλ/4となる膜厚である。
クラッド層59、63は、バンドギャップが出射側DBR65及び非出射側DBR57よりも低く、活性層61より高い層である。クラッド層59、63は、例えば、Al0.3Ga0.7Asで構成することができる。
活性層61は発光部であり,量子井戸で構成される。例えば、厚さ10nmのAl0.3Ga0.7As及びGaAsで構成される。非出射側DBR57は、基本的には、出射側DBR65と同様の構成であるが、積層する組数を25組程度にして、出射側DBR65における組数よりも多くする。
面発光レーザ素子51は、出射側DBR65内に、電流狭窄層71を有する。電流狭窄層71は、以下のようにして形成される。出射側DBR65内に、予め、Alの組成比が、出射側DBR65におけるその他の層よりも高い材料(例えばAl組成比が0.9以上のAlGaAs)の層(以下、前駆体層とする)を形成しておく。そして、面発光レーザ素子51を水蒸気雰囲気中にて約400℃で酸化処理すると、前駆体層の外周端から、徐々に酸化が進む。前駆体層の中央部は未だ酸化されず、外周部は既に酸化された状態で、酸化処理を終了する。
なお、前駆体層はAlの組成比が大きいため、面発光レーザ素子1のその他の層よりも、選択的に酸化が進行する。このとき、前駆体層のうち、酸化された外周領域は、電流狭窄層71となる。また、前駆体のうち、酸化されなかった中央の領域は、電流狭窄層71の開口部71a(開口部B)となる。すなわち、電流狭窄層71は、前駆体層を、開口部21aを除外して酸化したものである。
電流狭窄層71の膜厚は、数十〜100nmである。電流狭窄層71における開口部71a以外の部分は、開口部71aに比べて、電流が流れ難い。また、開口部71aは、コンタクト部17aよりも小さい。すなわち、図6における上方向から見て、開口部71aは、コンタクト部55aの領域内にある。
なお、前駆体層の酸化処理を終了させるタイミングは、酸化処理の条件と、酸化の進み方との相関関係を、数種類の実験により把握しておき、その相関関係に基づいて決めることができる。なお、前駆体層のうち、どの範囲までが酸化されているかは、電子顕微鏡観察により確認できる。
2.面発光レーザ素子51が奏する効果
面発光レーザ素子51は、前記第1の実施形態の場合と略同様の効果を奏することができる。
<第5の実施形態>
1.面発光レーザ素子51の構成
面発光レーザ素子51の構成を、図7に基づいて説明する。本実施形態における面発光レーザ素子51の構成は、基本的には前記第4の実施形態と同様であるが、電流狭窄層71に関する部分が相違する。以下では、その相違点を中心に説明する。
本実施形態では、電流狭窄層71は、出射側DBR65内ではなく、出射側DBR65よりも、出射側電極67側に設けられている。また、電流狭窄層71は、その両側を結晶層73、75で挟まれている。結晶層73は出射側DBR65に接し、結晶層75は出射側電極67に接している。
電流狭窄層71の材質、膜厚、及び形成方法(前駆体層を酸化処理する方法)は前記第4の実施形態と同様である。結晶層73、75の材質はAlGaAsであり、その膜厚は数μmである。
2.面発光レーザ素子51が奏する効果
本実施形態の面発光レーザ素子51は、前記第4の実施形態の場合と略同様の効果を奏する。なお、本実施形態では、電流拡散領域は、結晶層73、及び出射側DBR65となる。
また、本実施形態では、電流狭窄層71が出射側DBR65内にないので、出射側DBR65の反射率が変動してしまうことがない。
また、結晶層73を備えることにより、電流狭窄層71と活性層61との距離を適切に調整することができる。
尚、本発明は前記実施の形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
例えば、前記各実施形態において、n型とp型とを入れ替えてもよい。
また、電流狭窄層は、活性層と出射側電極との間における任意の場所に設けることができる。例えば、クラッド層内に電流狭窄層を設けてもよい。
また、電流狭窄層は、酸化により形成した層には限定されず、任意の方法で形成できる。例えば、(酸化しなくても)バンドギャップが大きい材質の層を、活性層と出射側電極との間におけるいずれか場所に形成し、それを電流狭窄層としてもよい。
1、51・・・面発光レーザ素子、3、53・・・n型半導体基板、
5、67・・・出射側電極、5a・・・開口部、7、65・・・出射側DBR、
9、13、59、63・・・クラッド層、11、61・・・活性層、
15、57・・・非出射側DBR、17、55・・・非出射側電極、
17a、55a・・・コンタクト部、19、69・・・絶縁層、
21、71・・・電流狭窄層、21a・・・開口部、エッチング孔22、
23、73、75・・・結晶層、67a・・・開口部、71a・・・開口部、
101・・・面発光レーザ素子、103・・・n型半導体基板、
105・・・出射側電極、105a・・・開口部、107・・・出射側分布反射ミラー、109、113・・・クラッド層、111・・・活性層、
115・・・非出射側分布反射ミラー、117・・・非出射側電極、
117a・・・コンタクト部、119・・・絶縁層

Claims (5)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板における一方の面に設けられた第1の電極と、
    前記半導体基板における反対側の面に設けられた、第1の分布反射ミラー、第1のクラッド層、活性層、第2のクラッド層、第2の分布反射ミラー、及び第2の電極と、
    を備え、
    前記第1の電極と前記第2の電極のうち、一方は、開口部Aを有する出射側電極であり、他方は、コンタクト部を有する非出射側電極であり、
    前記活性層と前記出射側電極との間に、前記コンタクト部よりも小さい開口部Bを有する電流狭窄層を備えることを特徴とする面発光レーザ素子。
  2. 前記第1の分布反射ミラーと前記第2の分布反射ミラーとのうち、前記出射側電極に近い方を出射側分布反射ミラーとした場合、
    前記電流狭窄層が、前記出射側分布反射ミラー内に設けられていることを特徴とする請求項1記載の面発光レーザ素子。
  3. 前記第1の分布反射ミラーと前記第2の分布反射ミラーとのうち、前記出射側電極に近い方を出射側分布反射ミラーとした場合、
    前記電流狭窄層が、前記出射側分布反射ミラーと前記出射側電極との間に設けられていることを特徴とする請求項1記載の面発光レーザ素子。
  4. 前記電流狭窄層は、2元素で構成される結晶膜を、前記開口部Bを除外して酸化したものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の面発光レーザ素子。
  5. 第1の分布反射ミラー、第1のクラッド層、活性層、第2のクラッド層、及び第2の分布反射ミラーを含む半導体層であって、その中に、他の層よりもAl組成比が高い高Al層を含む半導体層を、半導体基板における一方の面に形成する工程と、
    前記半導体基板における前記一方の面とは反対側の面から、前記高Al層まで至るエッチング孔を形成する工程と、
    前記エッチング孔の内壁から前記高Al層を部分的に酸化することで、電流狭窄層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする面発光レーザ素子の製造方法。
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