JP2012249927A - 臓器縫合具 - Google Patents

臓器縫合具 Download PDF

Info

Publication number
JP2012249927A
JP2012249927A JP2011126189A JP2011126189A JP2012249927A JP 2012249927 A JP2012249927 A JP 2012249927A JP 2011126189 A JP2011126189 A JP 2011126189A JP 2011126189 A JP2011126189 A JP 2011126189A JP 2012249927 A JP2012249927 A JP 2012249927A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suture
loop
introduction needle
tool
suture thread
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011126189A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5818519B2 (ja
Inventor
Kazuma Matsumoto
和馬 松本
Yosuke Sakai
陽介 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Covidien Ltd
Original Assignee
Nippon Covidien Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Covidien Ltd filed Critical Nippon Covidien Ltd
Priority to JP2011126189A priority Critical patent/JP5818519B2/ja
Publication of JP2012249927A publication Critical patent/JP2012249927A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5818519B2 publication Critical patent/JP5818519B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/04Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for suturing wounds; Holders or packages for needles or suture materials
    • A61B17/0485Devices or means, e.g. loops, for capturing the suture thread and threading it through an opening of a suturing instrument or needle eyelet
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/04Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for suturing wounds; Holders or packages for needles or suture materials
    • A61B17/0469Suturing instruments for use in minimally invasive surgery, e.g. endoscopic surgery
    • A61B2017/0472Multiple-needled, e.g. double-needled, instruments
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B17/00Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
    • A61B17/04Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for suturing wounds; Holders or packages for needles or suture materials
    • A61B17/06Needles ; Sutures; Needle-suture combinations; Holders or packages for needles or suture materials
    • A61B2017/06052Needle-suture combinations in which a suture is extending inside a hollow tubular needle, e.g. over the entire length of the needle

Abstract

【課題】術者が臓器縫合具に縫合糸を挿入する必要がなく、また、縫合糸の送り出しが容易な操作性のよい臓器縫合具を得る。
【解決手段】縫合糸導入用針2と、縫合糸導入用針2と所定距離を隔ててほぼ平行に設けられたループ導入用針1と、縫合糸導入用針2及びループ導入用針1の基端側と連通するようにして縫合糸導入用針2及びループ導入用針1を支持する筐体10と、弾性変形可能なループ62を先端側に有する縫合糸取出ループ60と、術者による操作を受け付けるレバー20と、レバー20に対する操作を受けると、縫合糸取出ループ60を、ループ導入用針1の内腔の先端方向へ送り出すループ送り機構30と、レバー20に対する前記操作を受けると、筐体10内部に収納された状態の縫合糸5を、縫合糸導入用針2の内腔の先端方向へ送り出す縫合糸送り機構40と、を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、内臓壁と腹壁とを固定する際に用いられる臓器縫合具に関する。
例えば経皮内視鏡的胃瘻造設術(PEG;Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)により胃瘻を造設する場合などには、患者の腹壁と内臓壁とを貫通する貫通孔を形成する必要がある。そして、この貫通孔の形成を容易に行うため、動きやすい内臓壁を腹壁に固定すべく縫合する技術が提案されている。
従来、内臓壁と腹壁との縫合に使用される医療用器具として、「縫合糸挿入用穿刺針と、該縫合糸挿入用穿刺針より所定距離離間して、ほぼ平行に設けられた縫合糸把持用穿刺針と、該縫合糸把持用穿刺針の内部に摺動可能に挿入されたスタイレットと、前記縫合糸挿入用穿刺針および前記縫合糸把持用穿刺針の基端部が固定された固定部材とからなり、前記スタイレットは、先端に弾性材料により形成され、前記縫合糸把持用穿刺針の内部に収納可能な環状部材を有しており、さらに、該環状部材は、前記縫合糸把持用穿刺針の先端より突出させたとき、前記縫合糸挿入用穿刺針の中心軸またはその延長線が、該環状部材の内部を貫通するように該縫合糸挿入用穿刺針方向に延びる医療用器具」というものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の医療用器具は、縫合糸挿入用穿刺針と縫合糸把持用穿刺針とを、一定間隔で平行に穿刺することができるものである。
特公平06−24533号公報(第3頁、第4頁、図1)
例えば胃壁と腹壁とを固定する場合には、通常は2〜4箇所で固定を行う。このため、上記特許文献1に記載の医療用器具では、固定する都度に縫合糸を医療用器具に挿入する必要がある。ところが、縫合糸導入用針(縫合糸挿入用穿刺針)は、低い穿刺抵抗や低侵襲性を目的として、比較的細径の針(例えば20G)が使われている。このため、縫合糸導入用針に縫合糸を挿入しにくいという課題があった。
また、胃壁と腹壁とを固定する際には、胃内を膨らませるために内視鏡を使って胃内に送気しているため、胃内は大気圧よりも高圧となっている。このため、胃内に穿刺した縫合糸導入用針の内腔から体外へのバックフローが生じ、縫合糸導入用針から縫合糸を送り出すのが困難な場合があるという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、術者が臓器縫合具に縫合糸を挿入する必要がなく、また、縫合糸の送り出しが容易な操作性のよい臓器縫合具を提供するものである。
本発明に係る臓器縫合具は、縫合糸導入用針と、前記縫合糸導入用針と所定距離を隔ててほぼ平行に設けられたループ導入用針と、前記縫合糸導入用針及び前記ループ導入用針の基端側と連通するようにして前記縫合糸導入用針及び前記ループ導入用針を支持する筐体と、弾性変形可能なループを先端側に有する縫合糸取出具と、術者による操作を受け付ける操作具と、前記操作具に対する操作を受けると、前記縫合糸取出具を、前記ループ導入用針の内腔の先端方向へ送り出すループ送り機構と、前記操作具に対する前記操作を受けると、前記筐体内部に収納された状態の縫合糸を、前記縫合糸導入用針の内腔の先端方向へ送り出す縫合糸送り機構とを備えたものである。
本発明に係る臓器縫合具によれば、単一の操作具に対する操作を受けると、ループ送り機構により縫合糸取出具を先端側に送り出すことができるとともに、縫合糸送り機構により縫合糸を先端側に送り出すことができ、簡便な操作で腹壁と内臓壁とを縫合することができる。筐体内に収納された縫合糸を縫合糸導入用針に挿入して送り出すので、術者が縫合糸を縫合糸導入用針に自ら挿入する必要がなく、操作性のよい臓器縫合具を得ることができる。
実施の形態1に係る臓器縫合具の構造を説明する図である。 図1の一部を透視状態で示す図である。 図2のレバーを押し込んだ状態を示す図である。 実施の形態1に係る臓器縫合具の断面模式図である。 実施の形態1に係る臓器縫合具のループ送り機構を中心に示す断面模式図である。 実施の形態1に係る臓器縫合具の縫合糸送り機構を中心に示す断面模式図である。 実施の形態1に係る臓器縫合具の使用状態を説明する図である。 実施の形態2に係る臓器縫合具の構造を説明する図である。 図8のレバーを押し込んだ状態を示す図である。
実施の形態1.
本実施の形態1では、胃壁と腹壁とを縫合糸により固定する際に用いられる臓器縫合具を例に、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
[臓器縫合具]
図1は、実施の形態1に係る臓器縫合具の構造を説明する図である。図2は、図1の一部を透視状態で示す図である。図3は、図2のレバーを押し込んだ状態を示す図である。図4は、実施の形態1に係る臓器縫合具の断面模式図である。図5は、実施の形態1に係る臓器縫合具のループ送り機構を中心に示す断面模式図である。図6は、実施の形態1に係る臓器縫合具の縫合糸送り機構を中心に示す断面模式図である。なお、図5では、縫合糸送り機構については図示を省略している。また、図6では、ループ送り機構については図示を省略している。
図1〜図3に示すように、臓器縫合具100は、筐体10と、操作用のレバー20とを備える。筐体10の先端側には、縫合糸導入用針2と、ループ導入用針1とが取り付けられている。本実施の形態に係る臓器縫合具100は、後述する図7で示すように、縫合糸導入用針2とループ導入用針1とを患者の腹壁から胃壁内へと穿刺し、縫合糸導入用針2から胃内へと縫合糸5を送り込むとともに、ループ導入用針1から胃内へ縫合糸取出ループ60を送り込むことを機能の一つとしている。
そして、筐体10において、概ねループ導入用針1側には、縫合糸取出ループ60をループ導入用針1の先端方向へ順次送り出すとともに、送り出した縫合糸取出ループ60を初期位置に引き戻すためのループ送り機構30が設けられている。また、筐体10において、概ね縫合糸導入用針2側には、縫合糸5を縫合糸導入用針2の先端側へ順次送り出す縫合糸送り機構40を備えている。
なお、以降の説明において、図1〜図3における紙面下側を「先端側」と称し、紙面上側を「基端側」と称する場合がある。また、以降の説明において「時計回り」、「反時計回り」と称する場合があるが、これは、図1〜図3における紙面時計回りと反時計回りをいうものとする。
筐体10は、臓器縫合具100全体をユニット化するハウジングを構成している。筐体10は、合成樹脂(例えば塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリカーボネート、ABS等)により形成されている。
レバー20(操作具)は、レバー支持部21により筐体10に回動可能に取り付けられている。本実施の形態に係るレバー支持部21は、レバー20を回動可能に支持する回動軸と、レバー20を反時計回りに付勢するトーションバネとを有している。このレバー支持部21に設けられたトーションバネのバネ力により、レバー20は図1、図2に示す初期位置に保持されている。レバー20に対して筐体10の方向(図1、2の紙面右側方向)へ押し込む力が加えられると、レバー20は回動して図3に示す押し込み位置に移動する。そして、レバー20へ加えられた力が解除されると、トーションバネのバネ力によりレバー20は初期位置に自動的に復帰する。
ループ導入用針1は、内腔を有し、その内腔に縫合糸取出ループ60を軸方向に移動可能に収容する穿刺針である。ループ導入用針1は、例えばステンレス等の金属で形成されている。ループ導入用針1は、皮膚への穿刺用の刃面を先端に有している。この刃面は、ループ導入用針1の軸心と斜めに交差する面として形成されている。ループ導入用針1は、その先端開口が縫合糸導入用針2の方向に向かうようにして、筐体10に取り付けられるのが好ましい。
なお、ループ導入用針1は、皮膚への穿刺と内腔への縫合糸取出ループ60の挿入ができればよく、形状を特に限定するものではない。例えば、ループ導入用針1としては、外径が21〜17G(好ましくは20〜18G)程度のものを利用するとよい。
縫合糸導入用針2は、内腔を有し、その内腔に縫合糸5(図7参照)を軸方向に移動可能に収容する穿刺針である。縫合糸導入用針2は、例えばステンレス等の金属で形成されている。縫合糸導入用針2は、皮膚への穿刺用の刃面を先端に有している。この刃面は、縫合糸導入用針2の軸心と斜めに交差する面として形成されている。特に限定するものではないが、縫合糸導入用針2は、その先端開口がループ導入用針1の方向に向かうようにして、筐体10に取り付けられるのが好ましい。
なお、縫合糸導入用針2は、皮膚への穿刺と内腔への縫合糸5の挿入ができればよく、形状を特に限定するものではない。例えば、縫合糸導入用針2としては、外径が21〜17G(好ましくは20〜18G)程度のものを利用するとよい。
ループ導入用針1と縫合糸導入用針2は、筐体10の先端側に、所定距離を隔ててほぼ平行に取り付けられている。ループ導入用針1と縫合糸導入用針2の内腔は、筐体10の内部と連通している。
針保持プレート3は、平板状の板であり、縫合糸導入用針2とループ導入用針1がそれぞれ挿通可能な穴部が設けられている。針保持プレート3の穴部には、縫合糸導入用針2とループ導入用針1が摺動可能に貫通される。これにより、穿刺時において縫合糸導入用針2とループ導入用針1との距離を一定に保つことができる。また、針保持プレート3は縫合糸導入用針2とループ導入用針1に対して摺動可能であるので、穿刺時に針保持プレート3が作業の妨げとなることもない。また、縫合糸導入用針2とループ導入用針1との距離を一定に保つためには針保持プレート3を設けるのが望ましいが、針保持プレート3を設けない構成とすることもできる。
[ループ送り機構]
図1〜図3、及び図5を参照して、ループ送り機構30について説明する。
ループ送り機構30は、レバー20からの操作力を受けて回転するギア31、ギア32、ギア33、ギア34、ギア35、ラック36、及びギア34とギア35とに巻掛けられたベルト37を備える。本実施の形態1において、ギア31、ギア32、ギア33、ギア34、及びギア35が本発明の回転運動機構に相当する。また、本実施の形態1において、ラック36が本発明の直線運動機構に相当する。
レバー20には、ギア31とかみ合う多数の歯が円弧状に配列されてなる係止歯部26が設けられている。また、レバー20には、円弧状に形成され、ギア31の回動軸が通過可能な溝22が設けられている。レバー20に筐体10側へ押し込む力が加えられると、係止歯部26とかみ合ったギア31が、時計回りに回転する。レバー20が筐体10側へ移動し、また初期位置に戻る過程において、ギア31の回動軸が溝22を通過する。
ギア32、ギア33は、同軸上に設けられた異なる直径を有するギアである。ギア32はギア31とかみ合い、ギア33はギア34及び後述するラチェット41とかみ合う。レバー20には、円弧状に形成され、ギア33の回動軸が通過可能な溝23が設けられている。ギア31が時計回りに回転すると、ギア31とかみ合ったギア32が反時計回り(ギア31と逆方向)に回転するとともに、ギア32と同軸上に設けられたギア33もまた反時計回り(ギア31と逆方向)に回転する。レバー20が筐体10側へ移動し、また初期位置に戻る過程において、ギア33の回動軸が溝23を通過する。
ギア34は、ギア33とかみ合うよう構成されている。レバー20には、円弧状に形成され、ギア34の回動軸が通過可能な溝24が設けられている。ギア33が反時計回りに回転すると、ギア33とかみ合ったギア34が時計回り(ギア33と逆方向)に回転する。レバー20が筐体10側へ移動し、また初期位置に戻る過程において、ギア34の回動軸が溝24を通過する。
ギア35は、ベルト37によってギア34に連結されている。レバー20には、円弧状に形成され、ギア35の回動軸が通過可能な溝25が設けられている。ギア34が時計回りに回転すると、ギア34の回転力がベルト37によってギア35に伝達され、ギア35は時計回り(ギア34と同じ方向)に回転する。レバー20が筐体10側へ移動し、また初期位置に戻る過程において、ギア35の回動軸が溝25を通過する。
ラック36は、ギア35とかみ合う歯を有し、ループ導入用針1の長軸方向と同じ方向に延びている。ギア35が時計回りに回転すると、ギア34とかみ合ったラック36が紙面下方向に移動する。ギア35とラック36とにより、ギア35の回転運動がラック36の直線運動に変換される。
ラック36の先端側には、縫合糸取出ループ60が連結されている。
ここで、縫合糸取出ループ60(縫合糸取出具)について説明する。
縫合糸取出ループ60は、ループ導入用針1の内腔に軸方向に移動可能に挿入されて使用される。縫合糸取出ループ60は、ループ導入用針1の内腔内を移動可能な細径の軸部61と、軸部61の先端に設けられた環状のループ62とを備える。軸部61の基端は、ラック36に連結される。ループ62の平面視の形状は、略円形の環状である。ループ62は、可撓性を有する材料により構成されており、ループ導入用針1の内部に挿入された状態では、ほぼ直線状に変形してループ導入用針1の内腔に収容されるが、図3に示すようにループ導入用針1の先端から送り出された状態(外力が加わっていない状態)では環状に復元する。
使用状態において、後述する図7(B)に示すように、ループ62の内部には縫合糸5が挿入される。このため、ループ導入用針1の先端から送り出されたループ62の内部に、縫合糸導入用針2の先端から送り出された縫合糸5がより確実に挿入されるよう、ループ62の延びる方向と大きさとが設定されている。例えば、縫合糸導入用針2の延長線上にループ62の中心が位置するような大きさでループ62を形成すると、縫合糸導入用針2から送り出された縫合糸5がより確実にループ62内に挿入される。
ループ62は、変形可能な部材で構成されていればよく、例えばステンレス鋼線(バネ用高張力ステンレス鋼)、ピアノ線(ニッケルメッキあるいはクロムメッキが施されたピアノ線)、または超弾性合金線(チタンとニッケルの合金、銅と亜鉛の合金(あるいは、それにベリリウム、ケイ素、スズ、アルミニウム、ガリウム等を含めた合金)、ニッケルとアルミニウムの合金等)等で構成することができる。
軸部61は、金属(例えばステンレス)や合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、PTFE、ETFE等のフッ素樹脂)等を用いて構成することができる。この軸部61は、スタイレット等を利用して構成することができる。なお、ループ62を比較的剛性がある材料で構成する場合には、軸部61とループ62とを同じ材質で構成してもよい。この場合、軸部61とループ62とを、一体に構成してもよく、別体で構成してもよい。
このように構成された縫合糸取出ループ60のループ62は、図1、図2に示す初期位置において、ループ導入用針1内に挿入されている。ラック36が臓器縫合具100の先端側(紙面下方向)に移動すると、ラック36に連結された縫合糸取出ループ60もループ導入用針1の軸方向に沿って先端側に送り出される。
[縫合糸送り機構]
図1〜図3、及び図6を参照して、縫合糸送り機構40について説明する。
縫合糸送り機構は、ラチェット41、摩擦車42、プーリ43、プーリ44、プーリ45、プーリ46、プーリ43とプーリ44に巻掛けられたベルト47、及び縫合糸ガイド溝48を備える。
ラチェット41は、ギア33とかみ合う歯を有する。ラチェット41は、ギア33が反時計回り(縫合糸取出ループ60を送り出す方向)に回転すると、これに連動して時計回りに回転するが、ギア33が時計回りに回転した場合には回転しない構造である。
このラチェット41と同軸上に、摩擦車42が設けられている。摩擦車42は、その外周面においてプーリ43の外周面と当接し、回転力をプーリ43に伝える。また、摩擦車42には巻軸が設けられており、この巻軸に時計回りに縫合糸5が巻き回されている。ギア33が反時計回りに回転すると、ギア33とかみ合ったラチェット41が時計回り(ギア33と逆方向)に回転するとともに、ラチェット41と同軸上に設けられた摩擦車42もまた時計回り(ギア33と逆方向)に回転する。摩擦車42が時計回りに回転すると、摩擦車42に巻かれた縫合糸5が繰り出される。
プーリ43は、その外周面において摩擦車42の外周面と当接し、摩擦力により回転する。プーリ43と摩擦車42との当接部においては、摩擦車42から繰り出される縫合糸5が挟まれて保持される。摩擦車42が時計回りに回転すると、プーリ43は摩擦車42との間の摩擦力によって反時計回り(摩擦車42と逆方向)に回転する。このとき、摩擦車42とプーリ43とに挟まれた縫合糸5が、先端方向に向かって送り出される。
プーリ44とプーリ43との間には、環状のベルト47が張架されている。このベルト47の伝動により、プーリ44は、プーリ43の従動プーリとして機能する。プーリ43が反時計回りに回転すると、プーリ43の回転力がベルト47によりプーリ44に伝達され、プーリ44は反時計回り(プーリ43と同じ方向)に回転する。
プーリ45は、外周部に溝部を有し、摩擦車42及びプーリ43によって送られた縫合糸5がプーリ45の溝部に嵌められている。プーリ45は、摩擦車42から送られた縫合糸5に張力を付与するとともに、縫合糸5の送り出し方向をガイドする機能を有する。
プーリ46は、プーリ44との間に縫合糸5を挟むことができる位置に設けられ、その外周面においてプーリ44の外周面と当接し、摩擦力により回転する。プーリ44とプーリ46との当接部においては、縫合糸5が挟まれて保持される。プーリ44が反時計回りに回転すると、プーリ46はプーリ44との間の摩擦力によって時計回り(プーリ44と逆方向)に回転する。このとき、プーリ46とプーリ44とに挟まれた縫合糸5が、先端方向に向かって送り出される。
プーリ45からプーリ44及びプーリ46との間には、縫合糸5を案内する縫合糸ガイド溝48が設けられている。縫合糸ガイド溝48は、縫合糸導入用針2と同軸であるとともに縫合糸導入用針2の内径とほぼ同じ幅で構成されており、縫合糸ガイド溝48と縫合糸導入用針2とは連なっている。プーリ45により送られた縫合糸5は、縫合糸ガイド溝48を進み、プーリ44及びプーリ46へと至り、さらに縫合糸導入用針2の内腔へと進む。なお、縫合糸ガイド溝48は、プーリ44及びプーリ46の近傍において途切れており、この途切れた部位において縫合糸5がプーリ44及びプーリ46により挟まれて保持される。
ここで、縫合糸5について説明する。縫合糸5は、生体内に挿通させたときに生体組織に沿って撓ることができる程度の柔軟性と、臓器を吊り上げ可能な程度の引っ張り強度とを有する材料(例えば、ナイロン糸等)で構成されている。また、縫合糸5は、患者に取り付けあるいは取り外す際に切断される。このため、縫合糸5は、ハサミ等の医療現場に備えられている道具で切断可能な材料及び径寸法で構成するのが好ましい。この縫合糸5は、複数回の腹壁と胃壁との固定に十分な長さ分だけ摩擦車42の巻軸に巻かれている。また、複数回の縫合が可能な長さの縫合糸5を、摩擦車42の巻軸に巻いておいてもよい。
[カッター]
カッター50は、縫合糸5を切断するためのものであり、縫合糸送り機構40の最も先端側に設けられた構成であるプーリ44及びプーリ46よりも、さらに筐体10の先端側に設けられている。本実施の形態では、カッター50は、縫合糸5を切断するための刃51と、刃51に接続され、この刃51を切断方向とは逆方向に付勢するバネ52と、刃51を移動させる操作部53とを備える。また、筐体10には、操作部53を案内する開口部54が設けられている。操作部53は、筐体10に設けられた開口部54から、筐体10の外部へと突出している。術者が操作部53を持ってバネ52の付勢力に反して操作部53をスライドさせると、刃51が移動する。そうすると、刃51は縫合糸5を横断し、このときに刃51によって縫合糸5が切断される。操作部53から術者が手を離すと、バネ52の付勢力により刃51は縫合糸5を横断しない位置に戻る。縫合糸5は、縫合糸送り機構40の先端(プーリ44及びプーリ46)よりも先端側であって、縫合糸導入用針2の基端部よりも基端側において、カッター50により切断される。
[臓器縫合具の動作]
(縫合糸取出ループ60及び縫合糸5の送り出し動作)
まず、臓器縫合具100は図1、図2に示す初期状態であるものとする。すなわち、縫合糸取出ループ60のループ62は、ループ導入用針1の内腔に収納されている。また、縫合糸5の一端は摩擦車42の巻軸に固定されており、この一端から所定長さ分(複数回の腹壁と胃壁との固定に十分な長さ分)の縫合糸5が摩擦車42の巻軸に巻き取られている。また、縫合糸5の他端は、プーリ44及びプーリ46による挟持位置よりも先端側(カッター50で切断された位置)に位置している。
この状態において、レバー20に対して筐体10の方向へ押し込む操作力が加えられると、レバー20に設けられた係止歯部26とかみ合っているギア31が時計回りに回転する。ギア31が回転することにより、ギア32及びギア32と同軸上のギア33が反時計回りに回転する。ギア33の回転力は、これとかみ合うギア34及びラチェット41に伝達され、ギア34とラチェット41が時計回りに回転する。
ギア34の回転は、ベルト37を介してギア35に伝達され、ギア35は時計回りに回転する。そして、ギア35とかみ合っているラック36は、ループ導入用針1の先端側に向かって移動する。ラック36の移動に伴い、ラック36に連結されている縫合糸取出ループ60もまたループ導入用針1の先端側に向かって移動する。レバー20を最奥まで押し込むことで、図3に示すようにループ62が環状に復元し、縫合糸導入用針2の延長線上にループ62の環状部内部が位置する状態となる。
また、ラチェット41が時計回りに回転することにより、これと同軸に設けられた摩擦車42が時計回りに回転し、摩擦車42が回転することによりプーリ43が反時計回りに回転する。摩擦車42とプーリ43との間には縫合糸5が挟持されており、摩擦車42に巻き取られている縫合糸5が繰り出される。繰り出された縫合糸5は、プーリ45に案内されて縫合糸ガイド溝48に導かれて進む。プーリ43の回転は、ベルト47を介してプーリ44に伝達され、プーリ44が反時計回りに回転する。そして、プーリ44とプーリ46との間には縫合糸5が挟持されており、縫合糸5が縫合糸導入用針2の先端方向に向かって送り出される。レバー20を最奥まで押し込むことで、図3に示すように縫合糸5が縫合糸導入用針2の先端から突出し、ループ62の環状部内部を貫通する状態となる。
(縫合糸取出ループ60の引き戻し動作)
術者がレバー20の握りを解除すると、レバー20に対して筐体10の方向へ押し込む操作力が解除され、レバー20はレバー支持部21に設けられたトーションバネのバネ力により、図1、2に示す初期位置に自動的に復帰する。
レバー20が初期位置に復帰する過程において、レバー20に設けられた係止歯部26とかみ合っているギア31が反時計回りに回転する。ギア31が回転することにより、ギア32が時計回りに回転するとともに、これと同軸上のギア33が時計回りに回転する。ギア33が回転することにより、ギア34が反時計回りに回転するが、ラチェット41は回転しない。このため、ラチェット41と同軸上に設けられた摩擦車42に巻かれた縫合糸5に対しては、送り出しも引き戻しもなされない。
ギア34の回転は、ベルト37を介してギア35に伝達され、ギア35は反時計回りに回転する。そして、ギア35とかみ合っているラック36は、筐体10の基端側に向かって移動する。ラック36の移動に伴い、ラック36に連結されている縫合糸取出ループ60もまた基端側に向かって移動する。レバー20が初期位置に復帰することで、図1、図2に示す状態となる。
ここで、臓器縫合具100の動作に関連する、各部の寸法関係の一例について説明する。
レバー20に設けられた係止歯部26の長さ(移動可能距離)は、25mmである。また、ギア31の円周の長さは25mmであり、係止歯部26の長さと同じである。ギア33は、減速比が約2.5となるような寸法関係で構成されている。また、ギア34及びギア35は、ギア35においてギア33に対する増速比が約0.7となる寸法関係で構成されている。
ラチェット41及び摩擦車42は、摩擦車42においてギア33に対する減速比が約2となる寸法関係で構成されている。
図1、図2における初期状態から図3の状態になるまでレバー20が筐体10に押し込まれると、係止歯部26は25mm移動し、係止歯部26の動きがギア31を介してギア33に伝わる過程において約2.5倍(約62.5mm)され、ギア33の動きがギア34を介してギア35に伝わる過程において約0.7倍(約44mm)される。ギア35にかみ合っているラック36は、基端側から先端側に向かって約44mm移動し、この長さ分だけ縫合糸取出ループ60がループ導入用針1の先端に向かって送り出される。
また、ギア33の動きがラチェット41を介して摩擦車42に伝わる過程において約2倍(約125mm)され、この長さ分だけ縫合糸5が縫合糸導入用針2の先端側に向かって送り出される。縫合糸導入用針2の先端からカッター50による切断位置までの長さを100mmとした場合、縫合糸5が約125mm送り出されることによって、縫合糸導入用針2の先端から縫合糸5が約25mm突出することとなる。
ここで例示した寸法関係は、筐体10とレバー20とを片手で左右方向に握ってレバー20を押し込む際に、レバー20を押し込みやすい長さ(レバー20の押し込み長さ25mm)であること、縫合糸5を縫合糸取出ループ60で把持できるよう両者を送り出せることを考慮して設定したものであるが、同様の機能を実現できるものであれば例示した寸法関係に限定されない。
また、縫合糸5を挟持するプーリ44及びプーリ46は、筐体10においてなるべく先端側に設けるのが好ましい。このようにすることで、筐体10においてより先端側で縫合糸5が支持されることとなるので、この支持部分と縫合糸導入用針2の起端部(縫合糸導入用針2に縫合糸5が挿入される位置)とを近接させることができる。このため、例えば内臓内に穿刺した縫合糸導入用針2の内腔から体外へのバックフローが生じた場合でも、縫合糸5がよりスムースに縫合糸導入用針2の内腔に挿入される。
また、縫合糸5を切断するカッター50の設置位置は、筐体10においてなるべく先端側に設けるのが好ましい。このようにすることで、カッター50による切断位置から縫合糸導入用針2の先端までの距離がより短くなるので、縫合糸5を縫合糸導入用針2の先端へ送り出す送り量を小さくできる。
[臓器縫合具の使用状態]
次に、実施の形態1に係る臓器縫合具100の使用状態を説明する。図7は、実施の形態1に係る臓器縫合具の使用状態を説明する図であり、図7(A)〜(E)は順に、縫合糸5による縫合の流れを示している。ここでは、臓器縫合具100を用いて、患者の腹壁102と胃壁101とを縫合する場合を例に、図2、図3及び図7を参照して説明する。
まず、術者は、患者の口または鼻から胃内に内視鏡を挿入する。次に、術者は、内臓内に十分に気体(例えば二酸化炭素)を供給して内臓を膨張させる。これにより、胃壁101が腹壁102に密着する。次に、縫合糸導入用針2及びループ導入用針1で穿刺しようとする箇所を含め、皮膚103を消毒する。それから、内視鏡から放たれる光により内臓の位置を確認し、この部位に局所麻酔を行う。なお、穿刺部位の確認は、例えば、胃内に内視鏡を挿入した状態で体表側を指で圧迫し、指での圧迫により胃壁が凹んだ位置を内視鏡画像で確認することにより行うことができる(指サイン)。
図7(A)に示すように、穿刺部位を確認した術者は、臓器縫合具100の縫合糸導入用針2及びループ導入用針1を患者の腹壁102に穿刺し、縫合糸導入用針2及びループ導入用針1の先端を胃壁101の内部に突出させる。縫合糸導入用針2及びループ導入用針1には針保持プレート3が取り付けられているので、縫合糸導入用針2とループ導入用針1との距離を一定に保つことができ、所望の位置に穿刺しやすい。
次に、術者は、臓器縫合具100のレバー20を握り、レバー20を筐体10側へと押し込む。このようにすると、ループ送り機構30により、ループ導入用針1の先端から縫合糸取出ループ60の先端にあるループ62が突出する。所定長さだけ突出したループ62は、図7(B)に示すように、環状に復元し、縫合糸導入用針2の方向に向かって延びる。
また、術者が臓器縫合具100のレバー20を握ってレバー20を筐体10側へと押し込むことで、縫合糸送り機構40により、縫合糸導入用針2内を縫合糸5が先端に向かって送り出される。図7(B)に示すように、ループ62がループ導入用針1の先端から突出するのに遅れて、縫合糸5が縫合糸導入用針2の先端から突出する。このようにすることで、環状に復元した(あるいは環状に復元しつつある)ループ62の環状部内部に、縫合糸5が挿入される。
図7(C)は、臓器縫合具100のレバー20を最奥まで握り込んだ状態における縫合糸取出ループ60及び縫合糸5の状態を示している。図7(C)に示すように、縫合糸取出ループ60のループ62の環状部内部を、縫合糸5が貫通した状態となる。
ループ62内に縫合糸5が挿入されたことを確認した術者は、臓器縫合具100のレバー20の握りを解除する。このようにすることで、レバー20が初期位置に戻る過程において、ループ送り機構30を構成する各種ギアは縫合糸取出ループ60を送り出す際と逆方向に回転し、ラック36が初期位置に戻り、ラック36に連結された縫合糸取出ループ60がループ導入用針1の基端側に引き戻される。このとき、図7(D)に示すように、縫合糸取出ループ60のループ62内に挿入されている縫合糸5は、ループ62に係合されてループ導入用針1側に引き寄せられる。ここで、ループ送り機構30からの力の伝達を受けるラチェット41は、縫合糸5を送り出す方向に回転する場合にのみループ送り機構30のギア33とかみ合う構成であるので、臓器縫合具100のレバー20の握りを解除しても縫合糸5が摩擦車42に巻き戻されることはない。
次に、術者は、カッター50を操作して縫合糸5を切断する。このようにすると、患者側の縫合糸5の一端は縫合糸取出ループ60のループ62に係合され、他端は自由端となる。
次に、術者は、患者の体から縫合糸導入用針2とループ導入用針1とを引き抜く。このようにすると、図7(E)に示すように、腹壁102及び胃壁101を貫通した縫合糸5の両端が、体表側に露出した状態となる。なお、縫合糸導入用針2及びループ導入用針1を患者から引き抜いたときに、縫合糸5の自由端が患者の体内に入り込んでしまわないよう、縫合糸5を切断する位置(カッター50の設置位置と縫合糸導入用針2の先端位置)とを設定するものとする。そして、術者が、露出した縫合糸5の両端を結びつけることで、縫合処理が終了する。
なお、ここで説明した手技においては、術者が縫合糸5を切断した後に患者の体から縫合糸導入用針2とループ導入用針1とを引き抜くものとしたが、これとは逆に、術者が患者の体から縫合糸導入用針2とループ導入用針1とを引き抜いた後に縫合糸5を切断することもできる。
以上のように、本実施の形態1の臓器縫合具100によれば、レバー20に対する一操作(レバー20を握る操作)により、ループ導入用針1から縫合糸取出ループ60を突出させるとともに、縫合糸導入用針2の先端から縫合糸取出ループ60のループ62内に向けて縫合糸5を突出させることができる。このように、操作が簡便であるので、例えば1名の術者であっても効率よく作業を行うことができる。また、レバー20への操作を受けて作動する縫合糸送り機構40によって縫合糸5を縫合糸導入用針2に送ることができるので、従来のように術者が縫合糸を持って穿刺針に送る手技と比較して、内臓内から体外へのバックフローが生じた場合でも円滑に縫合糸5を送ることができる。
また、本実施の形態1の臓器縫合具100によれば、筐体10側に押し込まれたレバー20は、レバー20に対する握りを解除することにより自動的に初期位置に復帰する構成とした。このため、レバー20に対する一操作(握って押し込んだレバー20の握りを解除する)により、縫合糸取出ループ60をループ導入用針1の内腔に引き戻すことができる。このように、レバー20を握り、そして、握りを解除する、という簡便な操作によって腹壁と内臓壁とを縫合できるので、効率よく作業を行うことができる。
また、本実施の形態1の臓器縫合具100では、予め筐体10内の摩擦車42に巻き取られた状態の縫合糸5を、縫合糸導入用針2の先端から送り出すことができる。このため、術者は、腹壁と内臓壁とを縫合する際に、自ら縫合糸5を縫合糸導入用針2に挿入する必要がなく、術者の作業性を格段に向上させることができる。
また、本実施の形態1では、縫合糸5の一端が摩擦車42に巻き取られた状態のまま他端側を切断できるカッター50を備えた。このため、摩擦車42に複数回の縫合が可能な長さの縫合糸5を予め巻いておくことで、臓器縫合具100を複数回の臓器固定に用いることができる。使用する度に術者自らが縫合糸5を縫合糸導入用針2に挿入する必要もないので、術者の作業性が格段に向上し、作業時間を大幅に短縮することができる。
実施の形態2.
前述の実施の形態1では、レバー20の握りを解除するとレバー20が自動的に初期位置に復帰する構成であったが、本実施の形態2では、レバー20を初期位置に復帰させる他の構成例について説明する。本実施の形態2では、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図8は、実施の形態2に係る臓器縫合具の構造を説明する図である。図9は、図8のレバーを押し込んだ状態を示す図である。
本実施の形態2の臓器縫合具100は、レバー20を筐体10に支持するレバー支持部21Aが実施の形態1と異なる。レバー支持部21Aは、レバー20を回動可能に支持する回動軸を備えているが、実施の形態1のようなトーションバネを内蔵していない。
また、レバー20には、術者が指を挿入することができる程度の内径を有する指掛部27が設けられている。
このような構成において、術者がレバー20を握ることで、筐体10側にレバー20を押し込み、図9に示す状態にすることができる。
そして、術者が自身の指をレバー20の指掛部27に入れて引っかけ、レバー20の押し込み方向とは逆方向に動かすことで、レバー20を引き戻し、図8に示す状態に戻すことができる。すなわち、レバー20を術者自らが引き戻すことで、レバー20に対する押し込み操作を解除している。
このように、レバー20を術者の操作によって初期位置に引き戻す構成としてもよく、実施の形態1と同様に簡便な操作によって腹壁と内臓壁とを縫合できるので、効率よく作業を行うことができる。
なお、指掛部27は、術者の操作によりレバー20を初期位置に引き戻して押し込み操作を解除することのできる構成であれば図8、図9に図示したものに限らず、例えば、半円形状としても良い。また、指掛部27に代えて、術者が指で摘むことのできるような把持部を設けてもよい。
なお、上記実施の形態では、互いにかみ合う歯を有する歯車機構により運動を伝達する構成例を示したが、運動を伝達する具体的構成はこれに限らず、例えば摩擦により伝動する構成としてもよい。また、ループ送り機構や縫合糸送り機構を構成するギア、ラック、プーリ等の数や、これらの間における伝動機構についても、実施の形態で例示したものに限定しない。
1 ループ導入用針、2 縫合糸導入用針、3 針保持プレート、5 縫合糸、10 筐体、20 レバー、21 レバー支持部、21A レバー支持部、22 溝、23 溝、24 溝、25 溝、26 係止歯部、27 指掛部、30 ループ送り機構、31 ギア、32 ギア、33 ギア、34 ギア、35 ギア、36 ラック、37 ベルト、40 縫合糸送り機構、41 ラチェット、42 摩擦車、43 プーリ、44 プーリ、45 プーリ、46 プーリ、47 ベルト、48 縫合糸ガイド溝、50 カッター、51 刃、52 バネ、53 操作部、54 開口部、60 縫合糸取出ループ、61 軸部、62 ループ、100 臓器縫合具、101 胃壁、102 腹壁、103 皮膚。

Claims (8)

  1. 縫合糸導入用針と、
    前記縫合糸導入用針と所定距離を隔ててほぼ平行に設けられたループ導入用針と、
    前記縫合糸導入用針及び前記ループ導入用針の基端側と連通するようにして前記縫合糸導入用針及び前記ループ導入用針を支持する筐体と、
    弾性変形可能なループを先端側に有する縫合糸取出具と、
    術者による操作を受け付ける操作具と、
    前記操作具に対する操作を受けると、前記縫合糸取出具を、前記ループ導入用針の内腔の先端方向へ送り出すループ送り機構と、
    前記操作具に対する前記操作を受けると、前記筐体内部に収納された状態の縫合糸を、前記縫合糸導入用針の内腔の先端方向へ送り出す縫合糸送り機構とを備えた
    ことを特徴とする臓器縫合具。
  2. 前記縫合糸送り機構は、前記縫合糸を前記縫合糸導入用針の先端から送り出した状態を維持し、
    前記ループ送り機構は、前記縫合糸取出具を前記ループ導入用針の先端から送り出した後、前記縫合糸取出具を前記ループ導入用針内に収容することで、前記縫合糸を前記ループ導入用針の先端で把持する
    ことを特徴とする請求項1記載の臓器縫合具。
  3. 前記ループ送り機構は、前記操作具に対する操作が解除されると、前記縫合糸取出具を初期位置に引き戻し、
    前記縫合糸送り機構は、前記操作具に対する操作が解除された場合であっても、前記縫合糸を引き戻さないよう構成されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の臓器縫合具。
  4. 前記縫合糸送り機構は、前記操作具に対する操作を受けると、巻き取られた状態の前記縫合糸を繰り出す巻軸を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の臓器縫合具。
  5. 前記操作具に対して操作されると、その操作力が、前記ループ送り機構を介して前記縫合糸送り機構に伝達される
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の臓器縫合具。
  6. 前記ループ送り機構は、
    前記操作具に対する操作力を受けて回転する回転運動機構と、
    前記縫合糸取出具の基端側と接続され、前記回転運動機構からの伝動により前記ループ導入用針の長軸方向に直線運動する直線運動機構とを備えた
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の臓器縫合具。
  7. 前記操作具は、前記筐体側へ押し込み操作されることで移動し、この移動力が操作力として前記ループ送り機構に伝達される
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の臓器縫合具。
  8. 前記縫合糸送り機構よりも先端側であって、前記縫合糸導入用針の基端部よりも基端側に、前記縫合糸を切断する切断具を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の臓器縫合具。
JP2011126189A 2011-06-06 2011-06-06 臓器縫合具 Active JP5818519B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011126189A JP5818519B2 (ja) 2011-06-06 2011-06-06 臓器縫合具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011126189A JP5818519B2 (ja) 2011-06-06 2011-06-06 臓器縫合具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012249927A true JP2012249927A (ja) 2012-12-20
JP5818519B2 JP5818519B2 (ja) 2015-11-18

Family

ID=47523334

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011126189A Active JP5818519B2 (ja) 2011-06-06 2011-06-06 臓器縫合具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5818519B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101548638B1 (ko) * 2015-03-09 2015-08-31 전찬영 의료용 실 삽입장치
CN113520480A (zh) * 2021-07-14 2021-10-22 贵州医科大学附属医院 一种血液肿瘤用标本取样装置

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5722981A (en) * 1993-10-08 1998-03-03 Tahoe Surgical Instruments Double needle ligature device

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5722981A (en) * 1993-10-08 1998-03-03 Tahoe Surgical Instruments Double needle ligature device

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101548638B1 (ko) * 2015-03-09 2015-08-31 전찬영 의료용 실 삽입장치
CN113520480A (zh) * 2021-07-14 2021-10-22 贵州医科大学附属医院 一种血液肿瘤用标本取样装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5818519B2 (ja) 2015-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5010178B2 (ja) 医療用器具
JP4814274B2 (ja) 医療用器具
JP3880907B2 (ja) 内視鏡用縫合器
JP2007229472A (ja) 内視鏡の先端部に取り付け可能なキャップ
JP2007296319A (ja) 医療用器具および内臓固定方法
WO2004075761A1 (ja) 医療用器具
JP2003225241A (ja) 内視鏡用処置具
JP2007075613A (ja) 生体組織の処置具カートリッジ
JPWO2009041057A1 (ja) 医療用器具
JP5738039B2 (ja) 医療用縫合具
JP5963559B2 (ja) 医療用縫合具
JP5818519B2 (ja) 臓器縫合具
JP5946335B2 (ja) 医療用縫合具
WO2018191661A1 (en) Suturing device and methods of use thereof
JP2007082827A (ja) 医療用器具
JP5943748B2 (ja) 医療用縫合具
JP5749563B2 (ja) 医療用縫合具
JP5832216B2 (ja) 医療用縫合具
JP5743828B2 (ja) 医療用縫合具
JP7264149B2 (ja) 縫合装置
CN110719756B (zh) 缝合装置
JP7188435B2 (ja) 縫合装置
JP5863313B2 (ja) 医療用縫合具
JP5787601B2 (ja) 穿刺装置
JP6053369B2 (ja) 医療用縫合具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140331

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150217

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150417

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150915

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5818519

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250